JP2019027952A - リン酸化タウタンパク質の測定方法 - Google Patents

リン酸化タウタンパク質の測定方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2019027952A
JP2019027952A JP2017148274A JP2017148274A JP2019027952A JP 2019027952 A JP2019027952 A JP 2019027952A JP 2017148274 A JP2017148274 A JP 2017148274A JP 2017148274 A JP2017148274 A JP 2017148274A JP 2019027952 A JP2019027952 A JP 2019027952A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
capture
beads
antibody
tau protein
immune complex
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2017148274A
Other languages
English (en)
Other versions
JP7029718B2 (ja
Inventor
隆彦 徳田
Takahiko Tokuda
隆彦 徳田
陽嗣 建部
Yoji Takebe
陽嗣 建部
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sysmex Corp
Kyoto Prefectural Public Univ Corp
Original Assignee
Sysmex Corp
Kyoto Prefectural Public Univ Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sysmex Corp, Kyoto Prefectural Public Univ Corp filed Critical Sysmex Corp
Priority to JP2017148274A priority Critical patent/JP7029718B2/ja
Priority to US16/049,028 priority patent/US11150252B2/en
Publication of JP2019027952A publication Critical patent/JP2019027952A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7029718B2 publication Critical patent/JP7029718B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N33/00Investigating or analysing materials by specific methods not covered by groups G01N1/00 - G01N31/00
    • G01N33/48Biological material, e.g. blood, urine; Haemocytometers
    • G01N33/50Chemical analysis of biological material, e.g. blood, urine; Testing involving biospecific ligand binding methods; Immunological testing
    • G01N33/68Chemical analysis of biological material, e.g. blood, urine; Testing involving biospecific ligand binding methods; Immunological testing involving proteins, peptides or amino acids
    • G01N33/6893Chemical analysis of biological material, e.g. blood, urine; Testing involving biospecific ligand binding methods; Immunological testing involving proteins, peptides or amino acids related to diseases not provided for elsewhere
    • G01N33/6896Neurological disorders, e.g. Alzheimer's disease
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N33/00Investigating or analysing materials by specific methods not covered by groups G01N1/00 - G01N31/00
    • G01N33/48Biological material, e.g. blood, urine; Haemocytometers
    • G01N33/50Chemical analysis of biological material, e.g. blood, urine; Testing involving biospecific ligand binding methods; Immunological testing
    • G01N33/53Immunoassay; Biospecific binding assay; Materials therefor
    • G01N33/543Immunoassay; Biospecific binding assay; Materials therefor with an insoluble carrier for immobilising immunochemicals
    • G01N33/54306Solid-phase reaction mechanisms
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N33/00Investigating or analysing materials by specific methods not covered by groups G01N1/00 - G01N31/00
    • G01N33/48Biological material, e.g. blood, urine; Haemocytometers
    • G01N33/50Chemical analysis of biological material, e.g. blood, urine; Testing involving biospecific ligand binding methods; Immunological testing
    • G01N33/53Immunoassay; Biospecific binding assay; Materials therefor
    • G01N33/543Immunoassay; Biospecific binding assay; Materials therefor with an insoluble carrier for immobilising immunochemicals
    • G01N33/54313Immunoassay; Biospecific binding assay; Materials therefor with an insoluble carrier for immobilising immunochemicals the carrier being characterised by its particulate form
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N2440/00Post-translational modifications [PTMs] in chemical analysis of biological material
    • G01N2440/14Post-translational modifications [PTMs] in chemical analysis of biological material phosphorylation
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N2800/00Detection or diagnosis of diseases
    • G01N2800/28Neurological disorders
    • G01N2800/2814Dementia; Cognitive disorders
    • G01N2800/2821Alzheimer

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Hematology (AREA)
  • Urology & Nephrology (AREA)
  • Food Science & Technology (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • Cell Biology (AREA)
  • Biotechnology (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • Microbiology (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Pathology (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Neurology (AREA)
  • Neurosurgery (AREA)
  • Proteomics, Peptides & Aminoacids (AREA)
  • Investigating Or Analysing Biological Materials (AREA)

Abstract

【課題】採取の容易な生体試料を用いたリン酸化タウタンパク質の検出系を提供する。【解決手段】被験者から採取された生体試料中のリン酸化タウタンパク質を測定する方法であって、非捕捉ビーズの存在下で、捕捉ビーズ上に、生体試料中のリン酸化タウタンパク質と、捕捉抗体と、検出抗体との免疫複合体を形成させて、前記非捕捉ビーズと前記免疫複合体が結合した捕捉ビーズとを含む測定試料を調製する工程、及び前記測定試料中の免疫複合体に由来するシグナルを検出する工程を含み、前記調製工程において混合される捕捉ビーズと非捕捉ビーズとの個数比が、捕捉ビーズ1に対して非捕捉ビーズ1.5以上である、方法である。【選択図】なし

Description

本発明は、リン酸化タウタンパク質の測定方法、並びに前記測定方法によって取得された測定値に基づいて、被験者がアルツハイマー病に罹患しているか否かの情報を取得する方法に関する。また、本発明は、リン酸化タウタンパク質を測定するための装置、並びに前記測定方法によって取得された測定値に基づいて、被験者がアルツハイマー病に罹患しているか否かの情報を取得する装置に関する。さらに、本発明は、リン酸化タウタンパク質を測定するためのコンピュータプログラム、並びに前記測定方法によって取得された測定値に基づいて、被験者がアルツハイマー病に罹患しているか否かの情報を取得するためのコンピュータプログラムに関する。
リン酸化タウタンパク質はアルツハイマー病などの神経系疾患のバイオマーカーとして有用であると考えられている。非特許文献1には、表面プラズモン共鳴(surface plasmon resonance technology:SPR)法で血清中のリン酸化タウタンパク質を測定し、アルツハイマー病において対照群及び軽度認知障害と比較して、血清中のリン酸化タウタンパク質が高かったことが記載されている。
また特許文献1には、従来のデジタルELISA (Enzyme-Linked ImmunoSorbent Assay)法よりも、正確性が改善されたデジタルELISA法が記載されている。
国際公開第第2016/115256号
PLoS One. 2016 Jul 26;11(7):e0159099. doi: 10.1371/journal.pone.0159099. eCollection 2016.
本発明は、リン酸化タウタンパク質の高感度検出系を提供することを課題とする。
本発明の課題を解決するための第1の実施態様は、被験者から採取された生体試料中のリン酸化タウタンパク質を測定する方法であって、非捕捉ビーズの存在下で、捕捉ビーズ上に、生体試料中のリン酸化タウタンパク質と、捕捉抗体と、検出抗体との免疫複合体を形成させて、前記非捕捉ビーズと前記免疫複合体が結合した捕捉ビーズとを含む測定試料を調製する工程、及び前記測定試料中の免疫複合体に由来するシグナルを検出する工程、を含み、前記非捕捉ビーズは前記免疫複合体と結合せず、前記検出抗体及び捕捉抗体の少なくとも一方は、リン酸化タウタンパク質を特異的に認識し、前記捕捉抗体のエピトープと前記検出抗体のエピトープが異なり、前記調製工程において混合される捕捉ビーズと非捕捉ビーズとの個数比が、捕捉ビーズ1に対して非捕捉ビーズ1.5以上である、方法に関する。
本発明の第2の実施態様は、第1の実施態様によって取得されたシグナルの強度に基づいて、前記被験者がアルツハイマー病に罹患しているか否かの情報を取得する方法に関する。
本発明の第3の実施態様は、被験者から採取された生体試料中のリン酸化タウタンパク質を測定する装置20であって、前記装置20は、処理部21を備え、前記処理部21は、非捕捉ビーズの存在下で、捕捉ビーズ上に、生体試料中のリン酸化タウタンパク質と、検出抗体と、捕捉抗体との免疫複合体を形成させて調製された、前記非捕捉ビーズと前記免疫複合体が結合した捕捉ビーズとを含む測定試料について、前記免疫複合体に由来するシグナルを取得し、前記非捕捉ビーズは前記免疫複合体と結合せず、前記検出抗体及び捕捉抗体の少なくとも一方は、リン酸化タウタンパク質を特異的に認識し、前記捕捉抗体のエピトープと前記検出抗体のエピトープが異なり、前記測定試料の調製において混合される捕捉ビーズと非捕捉ビーズとの個数比が、捕捉ビーズ1に対して非捕捉ビーズ1.5以上である、装置に関する。
本発明の第4の実施態様は、被験者から採取された生体試料中のリン酸化タウタンパク質に由来するシグナルの強度に基づいて、前記被験者がアルツハイマー病であるか否かの情報を取得する装置50であって、前記装置50は、処理部51を備え、前記処理部51は、非捕捉ビーズの存在下で、捕捉ビーズ上に、生体試料中のリン酸化タウタンパク質と、検出抗体と、捕捉抗体との免疫複合体を形成させて調製された、前記非捕捉ビーズと前記免疫複合体が結合した捕捉ビーズとを含む測定試料について、前記免疫複合体に由来するシグナルを取得し、前記非捕捉ビーズは前記免疫複合体と結合せず、前記検出抗体及び捕捉抗体の少なくとも一方は、リン酸化タウタンパク質を特異的に認識し、前記捕捉抗体のエピトープと前記検出抗体のエピトープが異なり、前記測定試料の調製において混合される捕捉ビーズと非捕捉ビーズとの個数比が、捕捉ビーズ1に対して非捕捉ビーズ1.5以上であり、前記シグナルの強度に基づいて、前記被験者がアルツハイマー病であるか否かの情報を取得する、装置に関する。
本発明の第5の実施態様は、コンピュータに、非捕捉ビーズの存在下で、捕捉ビーズ上に、生体試料中のリン酸化タウタンパク質と、検出抗体と、捕捉抗体との免疫複合体を形成させて調製された、前記非捕捉ビーズと前記免疫複合体が結合した捕捉ビーズとを含む測定試料について、前記免疫複合体に由来するシグナルを取得するステップであって、前記生体試料は、被験者から採取されたものであり、前記非捕捉ビーズは前記免疫複合体と結合せず、前記検出抗体及び捕捉抗体の少なくとも一方は、リン酸化タウタンパク質を特異的に認識し、前記捕捉抗体のエピトープと前記検出抗体のエピトープが異なり、前記測定試料の調製において混合される捕捉ビーズと非捕捉ビーズとの個数比が、捕捉ビーズ1に対して非捕捉ビーズ1.5以上である、ステップを実行させる、リン酸化タウタンパク質を測定するためのコンピュータプログラムに関する。
本発明の第6の実施態様は、コンピュータに、非捕捉ビーズの存在下で、捕捉ビーズ上に、生体試料中のリン酸化タウタンパク質と、検出抗体と、捕捉抗体との免疫複合体を形成させて調製された、前記非捕捉ビーズと前記免疫複合体が結合した捕捉ビーズとを含む測定試料について、前記免疫複合体に由来するシグナルを取得するステップであって、前記非捕捉ビーズは前記免疫複合体と結合せず、前記検出抗体及び捕捉抗体の少なくとも一方は、リン酸化タウタンパク質を特異的に認識し、前記捕捉抗体のエピトープと前記検出抗体のエピトープが異なり、前記測定試料の調製において混合される捕捉ビーズと非捕捉ビーズとの個数比が、捕捉ビーズ1に対して非捕捉ビーズ1.5以上である、ステップと、前記シグナルの強度に基づいて、前記生体試料を採取した被験者がアルツハイマー病であるか否かの情報を取得するステップと、を実行させる、アルツハイマー病であるか否かの情報を取得するためのコンピュータプログラムに関する。
本発明の第1、第3及び第5の実施態様によれば、生体試料中のリン酸化タウタンパク質を検出することができる。また、本発明の第2、第4及び第6の実施態様によれば、生体試料を用いて、被験者がアルツハイマー病であるか否かの情報を取得することができる。
本発明によれば、リン酸化タウタンパク質を高感度に検出することができる。
図1は、測定装置、及び情報取得装置の構成を示す図である。 図2は、測定装置、及び情報取得装置の動作のフローチャートを示す図である。 図3は、試薬の概略を示す図である。 図4は、試薬キットの一例の概略を示す図である。 図5は、試薬キットの他の例の概略を示す図である。 図6は、捕捉ビーズに抗タウタンパク質抗体を結合させて、捕捉ビーズと非捕捉ビーズの個数の最適比を検討したグラフである。 図7は、捕捉ビーズに抗リン酸化タウタンパク質抗体を結合させて、捕捉ビーズと非捕捉ビーズの個数の最適比を検討したグラフである。 図8は、捕捉ビーズと非捕捉ビーズの割合によるアルツハイマー病患者の検出率の違いを示す図である。
[1.リン酸化タウタンパク質の測定方法]
本発明の第1の実施態様は、被験者から採取された生体試料中のリン酸化タウタンパク質を測定する方法に関する。
[1−1.用語の説明]
初めに、本実施態様において使用される用語について説明する。本実施態様において使用される用語の説明は、他の実施態様の説明においても援用される。
本発明において被験者は、特に制限されず健常者又は認知障害若しくは中枢神経系の変性疾患が疑われない者であってよい。また、認知障害又は中枢神経系の変性疾患が疑われる者であってもよい。また、一定の年齢層、例えば30歳以上、40歳以上、50歳以上、60歳以上、70歳以上、又は80歳以上の者を被験者としてもよい。
被検者から採取される生体試料はリン酸化タウタンパク質を含み得る試料であれば特に限定されず、例えば髄液、血液試料などが挙げられる。血液試料には、全血、血漿、血清等が含まれる。好ましくは血漿又は血清であり、より好ましくは血漿である。血漿は、ヘパリン塩(好ましくはナトリウム塩)採血、クエン酸塩(好ましくはナトリウム塩)採血、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)塩(好ましくはナトリウム塩又はカリウム塩)採血された全血から分離することができる。より、好ましくは、血漿は、EDTA塩採血、又はヘパリン塩採血された全血から分離された血漿である。
本発明において、タウタンパク質は、Paired helical filament−tauであり、例えばヒト由来のものは、UniProtKB/Swiss−Prot:P10636.5(https://www.ncbi.nlm.nih.gov/protein/P10636、2017年7月15日現在)で登録されているタンパク質を挙げることができる。
リン酸化タウタンパク質は、タウタンパク質がリン酸化されている限り制限されない。例えば、リン酸化部位としては、前記アクセッション番号のアミノ酸配列の199番目、202番目、214番目、262番目、356番目、396番目、404番目、409番目、416番目、422番目、519番目、516番目、及び717番目よりなる群から選択される少なくとも1つのセリン残基、及び/又は181番目、205番目、212番目、217番目、231番目、及び534番目よりなる群から選択される少なくとも1つのスレオニン残基である。好ましくは、181番目のスレオニン、199番目のセリン、231番目のスレオニン、及び262番目のセリンよりなる群から選択される少なくとも1つである。
本発明において、抗体は、タウタンパク質及び/又はリン酸化タウタンパク質を認識できる限り制限されない。リン酸化タウタンパク質を認識する抗体は、好ましくはリン酸化タウタンパク質に特異的に結合する抗体(リン酸化されていないタウタンパク質とは結合しない、リン酸化タウタンパク質特異抗体)である。リン酸化タウタンパク質特異抗体(以下、「p−tau特異抗体」ともいう)は、タウタンパク質のリン酸化されたリン酸化部位を認識してもよいが、リン酸化に伴って構造が変化したタウタンパク質を認識してもよい。より好ましくは、p−tau特異抗体は、タウタンパク質のリン酸化されたリン酸化部位を認識する。
抗体としては、タウタンパク質、リン酸化タウタンパク質、又はこれらの一部を抗原としてヒト以外の動物に免疫して得られたポリクローナル抗体、モノクローナル抗体、及びそれらの断片(例えば、Fab、F(ab)2等)のいずれも用いることができる。また、免疫グロブリンのクラス及びサブクラスは特に制限されない。また、ファージディスプレイ法等により抗体ライブラリから選択されたものを使用してもよい。
さらに、抗体は市販のものを使用してもよい。タウタンパク質を認識する抗体としては、例えば、Thermo Fisher SIENTIFIC社のTau Monoclonal Antibody(clone:HT7、T46、TAU−5)等を使用することができる。また、リン酸化タウタンパク質を認識する抗体としては、例えば、Thermo Fisher SIENTIFIC社のPhospho−Tau(Thr181) Antibody(clone:5HCLC)、Phospho−Tau (Thr231) Polyclonal Antibody(Cat#:710561)、Phospho−Tau(Ser214) Polyclonal Antibody(Cat#:44−742G)等を使用することができる。
本明細書において、捕捉抗体とは、リン酸化タウタンパク質と結合し、且つ後述のビーズ上に固定される抗体である。ビーズへの固定は、アビジン(又はストレプトアビジン)及びビオチンなどの物質を介在した間接的な固定であってもよい。
本明細書において、検出抗体とは、リン酸化タウタンパク質と結合し、好ましくは後述の標識物質を備えた抗体である。
捕捉抗体及び検出抗体の少なくとも一方は、p−tau特異抗体である。これにより、生体試料中のタウタンパク質のうち、リン酸化タウタンパク質を特異的に検出することができる。
捕捉抗体及び検出抗体のいずれもp−tau特異抗体を用いる場合、これらの抗体のエピトープが異なることが好ましい。
捕捉抗体及び検出抗体の一方にp−tau特異抗体を用いる場合、他方の抗体はリン酸化の有無にかかわらずタウタンパク質と結合可能な抗体であることが好ましい。
本発明においてビーズは、個々のビーズを空間的に分離することができる特性を有する限り制限されない。前記ビーズは、複数の場所(例えばウェル)に空間的に分離することができるような形態で提供されてもよい。例えば、ビーズは、球形、ディスク、リング、立方体状等の形状とすることができる。また、前記ビーズは、微粒子(例えば、液体中に懸濁される複数の粒子)、ナノチューブ等であってもよい。
ビーズのサイズ又は形状は、適宜設計することができる。例えば、ビーズの形状には、球体、立方体、楕円体、チューブ等が含まれる。ビーズの平均直径(実質的に球形の場合)、又は平均最大断面寸法(他の形状の場合)は、約0.1μmより大きく、約1μmより大きく、約10μmより大きく約100μmより大きい、約1mmより大きい、又は同様のものを含む。またビーズの平均直径又はビーズの最大外寸は、約0.1μmから約100μm、約1μmから約100μm、約10μmから約100μm約0.1μmから約1mmの間、約1μmから約10mmの間、約0.1μmから約10μmの間等である。本実施態様において使用するビーズの平均直径又は平均最大断面寸法は、ビーズの直径/最大断面寸法の算術平均値である。
ビーズの平均最大断面寸法は、例えばレーザー光散乱、顕微鏡法、ふるい分析、電気抵抗方式、又は他の公知の技術を使用して測定することができる。ビーズの平均直径は、レーザー回折・散乱法による粒度分布測定装置により測定される体積基準のメジアン径である。このような粒度分布測定装置としては、日機装株式会社製「マイクロトラックMT3000II」等が挙げられる。
またビーズは、測定において使用される溶媒又は溶液に不溶性又は実質的に不溶性である。ビーズは、多孔質又は実質的に多孔質、中空、部分的に中空等であってもよいが、非多孔質固体又は実質的に非多孔質の固体(例えば、本質的に孔がない)であることが好ましい。ビーズは、溶媒を、実質的に吸収又は吸収するものであってもよいが、好ましくは非吸収、実質的に非吸収である。
さらに、ビーズの材料は、プラスチック又は合成ポリマー(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリアミド、ポリウレタン、フェノールポリマー又はニトロセルロース等)、天然由来ポリマー(ラテックスゴム、多糖類金属、又は金属化合物(例えば、金、銀、スチール、アルミニウム、銅等を含む)、無機ガラス、シリカ、及びこれらの混合物等を選択することができる。前記ビーズは、磁性材料を含むことが好ましい。さらに、前記ビーズは、光学的に検出できることが好ましい。
前記ビーズは、市販のものを使用することができる。例えば、Agilent Technologies社のカルボキシル官能化常磁性ビーズ(直径2.7μm)を使用することができる。
本発明において、捕捉ビーズは、タウタンパク質及び/又はリン酸化タウタンパク質(以下、「標的タンパク質」ともいう)を含む複合体を固定化できるビーズである。例えば、上述のビーズに標的タンパク質と結合できる分子(以下、「捕捉分子」ともいう)を直接的又は間接的に固定したものを捕捉ビーズとすることができる。捕捉分子としては、上述の捕捉抗体が例示される。
捕捉ビーズの調製方法は、ビーズに捕捉分子を結合できる限り制限されない。例えば、捕捉分子が抗体である場合には、特許文献1に記載の方法により調製することができる。また、Quanterix社のSimoaTM Homebrew Assay Development kit等の市販キットを使用して、捕捉ビーズを調製してもよい。捕捉ビーズは、非特異的結合を抑制するため、ウシ血清アルブミン(BSA)などでブロッキングされていてもよい。
非捕捉ビーズは、上記標的タンパク質と実質的に結合しないビーズである。非捕捉ビーズは、捕捉分子を備えていない。非捕捉ビーズに使用されるビーズの材質は、捕捉ビーズに使用されるビーズと同じものであってもよいが、異なるものであってもよい。また、非捕捉ビーズとしては、例えば、Quanterix社のDye−Encoded Helper Beadsを使用してもよい。非捕捉ビーズは、非特異的結合を抑制するため、BSAなどでブロッキングされていてもよい。
[1−2.測定方法]
次に、本実施態様の測定方法について説明する。
本実施態様は、リン酸化タウタンパク質を含むサンドイッチ免疫複合体を形成し、リン酸化タウタンパク質を検出するサンドイッチイムノアッセイ方法である。本実施態様は、非捕捉ビーズの存在下で、捕捉ビーズ上に、前記被験者から採取した生体試料中の標的タンパク質であるリン酸化タウタンパク質と、捕捉抗体と、検出抗体との免疫複合体を形成させて、前記非捕捉ビーズと前記免疫複合体が結合した捕捉ビーズとを含む測定試料を調製する工程と、前記測定試料中の免疫複合体に由来するシグナルを検出する工程とを含む。
本実施態様において、捕捉ビーズ上に、生体試料中の標的タンパク質と、捕捉抗体と、検出抗体との免疫複合体を形成させる方法は、本実施態様が実現できる限り制限されない。捕捉抗体と、検出抗体とは、標的タンパク質の異なるエピトープを認識することが好ましい。例えば、捕捉ビーズ上の捕捉分子として、タウタンパク質を認識する捕捉抗体を用い、初めに捕捉抗体に生体試料中の標的タンパク質を結合させて、標的タンパク質を捕捉ビーズ上に結合させる(好ましくは、捕捉する)。次に、リン酸化タウタンパク質を認識する検出抗体を、捕捉抗体に捕捉された標的タンパク質に含まれるリン酸化タウタンパク質に結合させて免疫複合体を形成させる。あるいは、例えば、捕捉ビーズ上の捕捉分子として、リン酸化タウタンパク質を認識する捕捉抗体を用い、初めに捕捉抗体に生体試料中の標的タンパク質を結合させて、標的タンパク質を捕捉ビーズ上に結合させる(好ましくは、捕捉する)。次に、タウタンパク質を認識する検出抗体を、捕捉抗体に捕捉されたリン酸化タウタンパク質に結合させて免疫複合体を形成させる。生体試料は、例えば0.05%(v/v)から0.15%のポリエチレングリコールソルビタンモノラウラート(Tween(登録商標)−20)等を含む1から5×PBS等で希釈して用いてもよい。
また別の態様として、生体試料中のリン酸化タウタンパク質と、捕捉抗体と、検出抗体との免疫複合体を緩衝液中で形成させてから、捕捉ビーズに結合させてもよい。たとえば、アビジン又はストレプトアビジンを固定化したビーズと、ビオチン標識した捕捉抗体、リン酸化タウタンパク質及び検出抗体の複合体とを接触させることにより、免疫複合体を補足ビーズ上に固定することができる。
前記免疫複合体は、非捕捉ビーズの存在下で形成される。測定試料を調製する際の捕捉ビーズと非捕捉ビーズの個数比は、捕捉ビーズを1としたときに、約1.5以上であり、好ましくは非捕捉ビーズが約1.5から約9の範囲、より好ましくは約4から約9の範囲、最も好ましくは4前後に調整することができる。別の態様においては、測定試料を調製する際の捕捉ビーズと非捕捉ビーズの個数比は、捕捉ビーズを1としたときに、非捕捉ビーズが1.5以上であり、好ましくは非捕捉ビーズが1.5から9の範囲、より好ましくは4から9の範囲、最も好ましくは4である。生体試料又は希釈した生体試料と混合されるビーズ全体の数は、例えば、生体試料又は希釈した生体試料100μlに対して、100,000個から1,000,000個程度、好ましくは、400,000個から800,000個程度とすることができる。
測定試料の調製は、免疫複合体が形成可能な緩衝液(例えば1から5×PBS)中で行うことができる。前記緩衝液は、0.05%(v/v)から0.15%(v/v)程度のTween(登録商標)−20等の界面活性剤を含んでいてもよい。また、測定試料の調製中に、捕捉抗体で生体試料中のリン酸化タウタンパク質を捕捉した後、検出抗体を結合させる前に、捕捉ビーズを前記緩衝液で洗浄してもよい。また、捕捉ビーズ上に、生体試料中のリン酸化タウタンパク質と、検出抗体と、捕捉抗体との免疫複合体を形成させた後にも、捕捉ビーズを前記緩衝液で洗浄してもよい。
検出抗体は、前記生体試料又は希釈した生体試料100μlに対して、終濃度で0.05μg/mlから1μg/ml、0.1μg/mlから0.5μg/ml程度となるように添加することができる。検出抗体は、標識物質を備えることが好ましい。
リン酸化タウタンパク質の検出は、免疫複合体に含まれる標識物質を検出することにより行うことができる。前記標識物質は、検出可能なシグナルが生じる限り、特に限定されない。例えば、それ自体がシグナルを発生する物質(以下、「シグナル発生物質」ともいう)であってもよく、他の物質の反応を触媒してシグナルを発生させる物質であってもよい。シグナル発生物質としては、例えば、蛍光物質、放射性同位元素等が挙げられる。他の物質の反応を触媒して検出可能なシグナルを発生させる物質としては、例えば、酵素が挙げられる。酵素としては、アルカリホスファターゼ、ペルオキシダーゼ、β−ガラクトシダーゼ、ルシフェラーゼ等が挙げられる。蛍光物質としては、フルオレセインイソチオシアネート(FITC)、ローダミン、Alexa Fluor(登録商標)等の蛍光色素、GFP等の蛍光タンパク質等が挙げられる。放射性同位元素としては、125I、14C、32P等が挙げられる。それらの中でも、標識物質として、酵素が好ましく、βガラクトシダーゼが特に好ましい。
酵素の基質は、該酵素の種類に応じて公知の基質から適宜選択できる。例えば、酵素としてアルカリホスファターゼを用いる場合、基質として、CDP−Star(登録商標)(4−クロロ−3−(メトキシスピロ[1,2−ジオキセタン−3,2’−(5’−クロロ)トリクシロ[3.3.1.13,7]デカン]−4−イル)フェニルリン酸2ナトリウム)、CSPD(登録商標)(3−(4−メトキシスピロ[1,2−ジオキセタン−3,2−(5’−クロロ)トリシクロ[3.3.1.13,7]デカン]−4−イル)フェニルリン酸2ナトリウム)等の化学発光基質、5−ブロモ−4−クロロ−3−インドリルリン酸(BCIP)、5−ブロモ−6−クロロ−インドリルリン酸2ナトリウム、p−ニトロフェニルリン酸等の発色基質が挙げられる。酵素としてβガラクトシダーゼを使用する場合には、レソルフィンβ−D−ガラクトピラノシドを使用することができる。酵素として、ペルオキシダーゼを用いる場合には、Thermo Fisher SCIENCE社のSuperSignal ELISAシリーズ等を使用することができる。これら酵素反応は、ビーズを後述するマイクロウェルに配置してから前に行うことが好ましいが、ビーズをマイクロウェルに配置してから酵素反応を行ってもよい。
また、検出抗体をビオチン化しておき、前記標識物質を標識したアビジン又はストレプトアビジンと結合させてから、前記シグナルを検出してもよい。
シグナルの検出は、測定試料に含まれている捕捉ビーズ及び非捕捉ビーズを含むビーズについて、その全部又は一部について行うことができる。シグナルの検出は個々のビーズについて行うことが好ましい。ここで、捕捉ビーズと、非捕捉ビーズとは、そのシグナルの有無、強弱、波長等が異なるため、これらを識別できる検出装置を使用することが好ましい。
個々のビーズのシグナルを検出する方法としては、例えばシグナルが蛍光である場合には、フローサイトメータを用いて検出することができる。
また、別の態様として、複数のマイクロウェルを有する基板に前記測定試料を接触させて、前記測定試料中の捕捉ビーズ及び非捕捉ビーズを、前記マイクロウェルに配置して、マイクロウェル内のシグナルを検出してもよい。
基板上においてマイクロウェルは、実質的に平坦な表面上に、又は非平面の3次元配列で配置され得る。マイクロウェルは、規則的なパターンで配列されていてもよいし、ランダムに分布していてもよい。好ましくは、マイクロウェルは、実質的に平坦な表面上の部位の規則的なパターンであることが好ましい。
基板に含まれるマイクロウェルの数は、1測定試料あたり1000個から1,000,000個程度とすることができる。好ましくは、基板は10,000個から500,000個、より好ましくは100,000個から500,000個程度のマイクロウェルを含むことができる。
前記基板の材料は、ガラス(修飾及び/又は官能化ガラスを含む)、プラスチック(ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリブチレン、ポリウレタン、環状オレフィンコポリマー(COC)、環状オレフィンポリマー(COP)、テフロン(登録商標)、多糖類、ナイロン又はニトロセルロース等)、エラストマー(例えば、ジメチルシロキサン及びポリウレタン等))、複合材料、セラミックス、シリカ又はシリカ系材料(ケイ素及び変性シリコンを含む)、炭素、金属、光ファイバー束等から構成されうる。
個々のマイクロウェルの容量は、ビーズの大きさに合わせて、適宜設定することができる。例えば、1ウェルに収容されるビーズの数は1個から5個程度、好ましくは1から2個程度、より好ましくは1個である。このため、マイクロウェルの容積は、1ウェルに前記数のビーズが収容される大きさであることが好ましい。(例えば、米国特許出願公開第2011/0212848号明細書、国際公開第2011/109364号)。より具体的には、マイクロウェルの容積は、100アットリットルから1ピコリットル、好ましくは1フェムトリットルから500フェムトリットル、より好ましくは10フェムトリットルから90フェムトリットルの範囲である。1つの基板上に存在する複数のマイクロウェルは、それぞれがほぼ同じ容積を有することが好ましい。
前記マイクロウェルの形成方法は、所望の大きさのマイクロウェルが形成できる限り制限されない。例えば、フォトリソグラフィー、スタンピング技術、成形技術、エッチング技術等の公知の方法により形成することができる。
マイクロウェル内へのビーズの配置は、公知の方法を使用して行うことができる。 例えば、特許文献1に記載のマイクロ流体技術を用いてマイクロウェル内にビーズを配置することができる。ここで、ビーズは、基板上のマイクロウェルの全てに配置されてもよく、一部に配置されてもよい。
例えば、測定試料をマイクロウェルが設計された基板に接触させた後、基板及び溶液を遠心して、ビーズをマイクロウェル配置することができる。ビーズが磁気である場合、磁石を使用してビーズをマイクロウェルに配置してもよい。あるいは、マイクロウェルが光ファイバー束の端部に形成されている場合、光ファイバーのもう一端の周りに測定試料を接触させた後、遠心力、圧力等の力を加えて、マイクロウェルにビーズを配置してもよい。
ビーズをマイクロウェルに配置した後、マイクロウェルの周囲の基板に残った測定試料を除去し、基板の表面を洗浄及び/又は拭き取って余分な測定試料を除去してもよい。
上記マイクロウェルを含む基板としては、例えば、Quanterix社のSimoaTM Diskを使用することができる。
また、ビーズを配置した後のマイクロウェルは、フルオラス液体、油(例えば、鉱油、フッ素化油)、強磁性流体、非水性ポリマー溶液(例えば、増粘剤)等でシールされてもよい。前記シールには、例えば、Quanterix社のSimoaTM Sealing Oilを使用してもよい。
マイクロウェルに配置されたビーズの検出は、例えば標識物質が酵素や蛍光色素である場合には、CCDカメラ等で、シグナルを撮像することにより行うことができる。また、標識物質が放射性同位元素である場合には、オートラジオグラフィーを使用して検出することができる。
マイクロウェルに配置されるビーズは、捕捉ビーズ、又は非捕捉ビーズであるが、標的タンパク質を捕捉した捕捉ビーズは、前記標識物質に由来するシグナル(すなわち、前記免疫複合体に由来するシグナル)を発するのに対して、標的タンパク質を捕捉しなかったビーズ及び非捕捉ビーズは、前記標識物質に由来するシグナルを発しない。このため、前記標識物質に由来するシグナルを発するウェルの数を計数することによって、標的タンパク質を定量することができる。シグナルを検出するマイクロウェルは、基板上の全てのマイクロウェルであってもよく、一部でもよい。
前記標識物質に由来するシグナルを発するウェルの数は、例えば、Quanterix社のSimoaTM HD−1 Analyzerで測定することができる。SimoaTM HD−1 Analyzerを使用した場合、シグナルの強さは、ビーズあたりの平均酵素(AEB)値として表される。このため、AEB値を測定試料中の免疫複合体に由来するシグナル強度としてもよい。
また、検量線を用いて、AEB値をリン酸化タウタンパク質の測定値に換算してもよい。ここでリン酸化タウタンパク質の測定値とは、リン酸化タウタンパク質(の量又は濃度を反映した値をいう。当該測定値を「量」で標記する場合には、モルであっても質量であってもよいが、質量で標記することが好ましい。また、値を「濃度」で表記する場合には、モル濃度であっても生体試料の一定容量あたりの質量の割合(質量/容量)であってもよいが、好ましくは質量/容量である。
本実施態様の測定方法としては、Quanterix社のプロトコールにしたがって、標識物質としてβガラクトシダーゼを用い、レソルフィンβ−D−ガラクトピラノシドを基質として用いることが好ましい。また、ビーズはSimoaTM Diskにアプライされ、SimoaTM HD−1 Analyzerでシグナル強度を取得することが好ましい。
[2.アルツハイマー病に罹患しているか否かの情報を取得する方法]
本発明の第2の実施態様は、上記1.で取得されたリン酸化タウタンパク質のシグナルの強度に基づいて、前記被験者がアルツハイマー病に罹患しているか否かの情報を取得する。
より具体的には、前記被験者の生体試料中のリン酸化タウタンパク質に由来するシグナル強度を所定の基準値と比較し、前記被験者の生体試料中のリン酸化タウタンパク質に由来するシグナル強度が高い場合に、前記被験者がアルツハイマー病に罹患しているという情報を取得する。
ここで、所定の基準値とは、リン酸化タウタンパク質に由来するシグナル強度の基準値をいう。前記基準値は、アルツハイマー病及び/又は軽度認知症を発症していない者の生体試料中のリン酸化タウタンパク質に由来するシグナル強度(陰性対照値)に基づいて決定することができる。あるいはアルツハイマー病を発症した者の生体試料中のリン酸化タウタンパク質に由来するシグナル強度(陽性対照値)に基づいて決定することができる。また、基準値は、陰性対照値及び陽性対照値の双方から決定してもよい。例えば、複数の陽性対照値と、複数の陰性対照値とを取得し、これらの複数の値に基づいて陽性と陰性とを最も精度よく分類できる値を「基準値」とすることができる。ここで、「最も精度よく分類できる値」は、検査の目的によって感度、特異度、陽性的中率、陰性的中率等の指標に基づいて適宜設定することができる。また、別の例では、感度、特異度、陰性的中率、陽性的中率等の観点から陽性と陰性とを最も精度良く分類できる基準値を設定することができる。
ここで、前記シグナル強度に代えて、リン酸化タウタンパク質の測定値を用いて、前記被験者がアルツハイマー病に罹患しているか否かの情報を取得してもよい。
[3.リン酸化タウタンパク質を測定する装置、アルツハイマー病であるか否かの情報を取得する装置]
本発明の第3の実施態様は、少なくとも処理部21を備える、被験者から採取された生体試料中のリン酸化タウタンパク質を測定する装置(以下、測定装置という)20に関する。また、第3の実施態様は、測定装置20と、測定ユニット40とを備える、被験者から採取された生体試料中のリン酸化タウタンパク質を測定するシステム200であってもよい。
さらに、本発明の第4の実施態様は、少なくとも処理部51を備える、被験者から採取された生体試料中のリン酸化タウタンパク質のシグナル強度に基づいて、前記被験者がアルツハイマー病であるか否かの情報を取得する装置(以下、情報取得装置という)50に関する。また、第4の実施態様は、情報取得装置50と、測定ユニット40とを備える、被験者から採取された生体試料中のリン酸化タウタンパク質のシグナル強度に基づいて、前記被験者がアルツハイマー病であるか否かの情報を取得するシステム500であってもよい。
第3及び第4の実施態様において、上記1.及び2.で既に説明されている用語については、説明を省略するが、上記1.及び2.における各用語についての説明は、第2の実施態様にも援用される。
[3−1.測定装置の構成]
図1に、測定装置20のハードウェアの構成を示す。測定装置20は、入力部30と、出力部31と、記憶媒体32と接続されていてもよい。
測定装置20において、処理部(CPU)21と、主記憶部22と、ROM(read only memory)23と、補助記憶部24と、通信インタフェース(I/F)28と、入力インタフェース(I/F)25と、出力インタフェース(I/F)26と、メディアインターフェース(I/F)27は、バス29によって互いにデータ通信可能に接続されている。
CPU21は、測定装置20の処理部である。CPU21が、補助記憶部24又はROM23に記憶されているコンピュータプログラムを実行し、取得されるデータの処理を行うことにより、測定装置20が機能する。
ROM23は、マスクROM、PROM、EPROM、EEPROM等によって構成され、CPU21により実行されるコンピュータプログラム及びこれに用いるデータが記録されている。CPU21はMPU21としてもよい。ROM23は、測定装置20の起動時に、CPU21によって実行されるブートプログラムや測定装置20ハードウェアの動作に関連するプログラムや設定を記憶する。
主記憶部22は、SRAM又はDRAM等のRAM(Random access memory)によって構成される。主記憶部22は、ROM23及び補助記憶部24に記録されているコンピュータプログラムの読み出しに用いられる。また、主記憶部22は、CPU21がこれらのコンピュータプログラムを実行するときの作業領域として利用される。
補助記憶部24は、ハードディスク、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子、光ディスク等によって構成される。補助記憶部24には、オペレーティングシステム及びアプリケーションプログラム等の、CPU21に実行させるための種々のコンピュータプログラム及びコンピュータプログラムの実行に用いる各種設定データが記憶されている。具体的には、補助記憶部24は、後述する測定プログラム、シグナル強度の基準値、リン酸化タウタンパク質の測定値の基準値等を記憶する。
通信I/F28は、USB、IEEE1394、RS−232C等のシリアルインタフェース、SCSI、IDE、IEEE1284等のパラレルインタフェース、及びD/A変換器、A/D変換器等からなるアナログインタフェース、ネットワークインタフェースコントローラ(Network interface controller:NIC)等から構成される。通信I/F28は、CPU21の制御下で、測定ユニット40又は他の外部機器からのデータを受信し、必要に応じて測定装置20が保存又は生成する情報を、測定ユニット40又は外部に送信又は表示する。通信I/F28は、ネットワークを介して測定ユニット40又は他の外部機器と通信を行ってもよい。
入力I/F25は、例えばUSB、IEEE1394、RS−232C等のシリアルインタフェース、SCSI、IDE、IEEE1284等のパラレルインタフェース、及びD/A変換器、A/D変換器等からなるアナログインタフェース等から構成される。入力I/F25は、入力部30は文字入力、クリック、音声入力等を受け付ける。受け付けた入力内容は、主記憶部22又は補助記憶部24に記憶される。
入力部30は、タッチパネル、キーボード、マウス、ペンタブレット、マイク等から構成され、測定装置20に文字入力又は音声入力を行う。入力部30は、測定装置20の外部から接続されても、測定装置20と一体となっていてもよい。
出力I/F26は、例えば入力I/F25と同様のインタフェースから構成される。出力I/F26は、CPU21が生成した情報を出力部31に出力する。出力I/F26は、CPU21が生成し、補助記憶部24に記憶した情報を、出力部31に出力する。
出力部31は、例えばディスプレイ、プリンター等で構成され、測定ユニット40から送信される測定結果及び測定装置20における各種操作ウインドウ、測定結果等を表示する。
メディアI/F27は、記憶媒体32に記憶された例えばアプリケーションソフト等を読み出す。読み出されたアプリケーションソフト等は、主記憶部22又は補助記憶部24に記憶される。また、メディアI/F27は、CPU21が生成した情報を記憶媒体32に書き込む。メディアI/F27は、CPU21が生成し、補助記憶部24に記憶した情報を、記憶媒体32に書き込む。
記憶媒体32は、フレキシブルディスク、CD−ROM、又はDVD−ROM等で構成される。記憶媒体32は、フレキシブルディスクドライブ、CD−ROMドライブ、又はDVD−ROMドライブ等によってメディアI/F27と接続される。記憶媒体32には、コンピュータがオペレーションを実行するためのアプリケーションプログラム等が格納されていてもよい。
CPU21は、測定装置20の制御に必要なアプリケーションソフトや各種設定をROM23又は補助記憶部24からの読み出しに代えて、ネットワークを介して取得してもよい。前記アプリケーションプログラムがネットワーク上のサーバコンピュータの補助記憶部24内に格納されており、このサーバコンピュータに測定装置20がアクセスして、コンピュータプログラムをダウンロードし、これをROM23又は補助記憶部24に記憶することも可能である。
また、ROM23又は補助記憶部24には、例えば米国マイクロソフト社が製造販売するWindows(登録商標)等のグラフィカルユーザインタフェース環境を提供するオペレーションシステムがインストールされていてもよい。第5の実施態様に係るアプリケーションプログラムは、前記オペレーティングシステム上で動作するものとする。すなわち、測定装置20は、パーソナルコンピュータ等であり得る。また、測定装置20は、測定ユニット40に内蔵されていてもよい。
[3−2.情報取得装置の構成]
図1に、情報取得装置50のハードウェアの構成を示す。情報取得装置50は、入力部60と、出力部61と、記憶媒体62と接続されていてもよい。
情報取得装置50において、処理部(CPU)51と、主記憶部52と、ROM(read only memory)53と、補助記憶部54と、通信インタフェース(I/F)58と、入力インタフェース(I/F)55と、出力インタフェース(I/F)56と、メディアインターフェース(I/F)57は、バス59によって互いにデータ通信可能に接続されている。
各構成の詳細は、上記3−1.に記載の対応する各構成の説明をここに援用する。
[3−3.測定ユニットの構成]
測定ユニット40は、少なくともシグナルを検出するためのCCDカメラ等の撮像装置を備えた検出部10を備え、場合によっては、さらに測定試料を調製するための試料調製部30を備えていてもよい。また、検出部10は、フローサイトメータであってもよい。検出部10は、マイクロウェルに測定試料中のビーズを配置するための加圧装置、減圧装置、又は遠心装置を備えていてもよい(図示せず)。
測定ユニット40は、測定装置20又は情報取得装置50と一体型となっていてもよい。検出部10に撮像装置を備え、測定装置20又は情報取得装置50と一体型となった装置としては、例えば、SimoaTM HD−1 Analyzerを挙げることができる。
[3−4.測定装置、情報取得装置の動作]
図2を用いて、測定装置20の動作について説明する。測定装置20は、後述する測定プログラムにしたがって、処理部21により制御される。
初めに、処理部21は、検査者が入力部30から行う、前記測定試料について、前記免疫複合体に由来するシグナルを取得するための入力を受け付ける(図示せず)。次に測定ユニット40で検出された前記免疫複合体に由来するシグナルを取得する(ステップS1)。処理部21は、これらの取得したシグナルの強度を補助記憶部54等に記憶する。
次に図2を用いて、情報取得装置50の動作について説明する。情報取得装置50は、後述する情報取得プログラムにしたがって、処理部51により制御される。
初めに、処理部51は、検査者が入力部60から行う、前記測定試料について、前記免疫複合体に由来するシグナルを取得するための入力を受け付ける(図示せず)。次に測定ユニット40で検出された前記免疫複合体に由来するシグナルを取得する(ステップS1)。続いて、補助記憶部54等に記憶されているシグナル強度の基準値と、取得したシグナル強度を比較する(ステップS2)。処理部51は、ステップS2における比較において、前記測定試料について取得されたシグナルが基準値より高い場合には(ステップS3)、被験者がアルツハイマー病の可能性があると決定する(ステップS4)。また処理部51は、ステップS2における比較において、前記測定試料について取得されたシグナルが基準値より低い場合には(ステップS3)、被験者がアルツハイマー病の可能性がないと決定する(ステップS4)。処理部51は、これらの決定結果をアルツハイマー病であるか否かの情報として補助記憶部54等に記憶する。処理部51は、これらの結果を出力部61に出力するか、あるいは記憶媒体62に記憶してもよい。
[4.リン酸化タウタンパク質を測定するためのコンピュータプログラム、アルツハイマー病であるか否かの情報を取得するためのコンピュータプログラム]
本発明の第5の実施態様は、リン酸化タウタンパク質を測定するためのコンピュータプログラム(以下、測定プログラムという)に関する。具体的には、上記3−4で述べた、測定装置20の動作を制御する測定プログラムである。前記測定プログラムがコンピュータに実行させる各ステップは、図2に記載のステップS1である。上記1.及び2.に記載の各用語の説明は、ここに援用される。
本発明の第6の実施態様は、アルツハイマー病であるか否かの情報を取得するためのコンピュータプログラム(以下、情報取得プログラムという)に関する。具体的には、上記3−4で述べた、情報取得装置50の動作を制御する測定プログラムである。前記情報取得プログラムがコンピュータに実行させる各ステップは、図2に記載のステップS1からS5である。上記1.及び2.に記載の各用語の説明は、ここに援用される。
さらに、第5及び第6の実施態様に係るコンピュータプログラムは、ハードディスク、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子、光ディスク等の記憶媒体に記憶されていてもよい。前記記憶媒体へのプログラムの記憶形式は、前記情報取得装置が前記プログラムを読み取り可能である限り制限されない。前記記憶媒体への記憶は、不揮発性であることが好ましい。
[5.リン酸化タウタンパク質の検出用試薬及び試薬キット]
本発明の第7の実施態様は、リン酸化タウタンパク質を検出するための試薬に関する。図3に、本実施態様の試薬を収容した容器151の概略図を示す。容器151は、水や緩衝液(例えばPBS)などの液体と、捕捉ビーズと、非捕捉ビーズとを含む試薬が収容されている。試薬に含有される捕捉ビーズと非捕捉ビーズの個数比は、上記1−2.で述べたとおりである。
第8の実施態様は、リン酸化タウタンパク質を検出するための試薬キットに関する。図4及び図5に、本実施態様の試薬キット150及び試薬キット160の概略図を示す。
第8の実施態様の一例である試薬キット150は、容器151とリン酸化タウタンパク質検出用試薬(発光基質等)を収容した容器152を含む。この試薬キット150は、検出抗体を含有する試薬を収容する容器153をさらに含んでいてもよい。試薬キット150は、ビーズに捕捉抗体が固定化されていない場合は、捕捉抗体を含有する試薬(図示せず)をさらに含んでいてもよい。試薬キット150には取扱説明書あるいは取り扱い説明書を閲覧できるURLを記載した用紙154が含まれてもよい。さらに、試薬キット150には、これらの容器を納めた箱155が含まれていてもよい。
第8の実施態様の別の例である試薬キット160は、捕捉ビーズと非捕捉ビーズとが別々の容器161a及び161bに収容される。捕捉ビーズと非捕捉ビーズの個数比は上で述べたとおりである。この試薬キット160は、さらにリン酸化タウタンパク質検出用試薬(発光基質等)を収容した容器162、検出抗体を含有する試薬を収容する容器163をさらに含んでいてもよい。試薬キット160は、ビーズに捕捉抗体が固定化されていない場合は、捕捉抗体を含有する試薬(図示せず)をさらに含んでいてもよい。試薬キット160には取扱説明書あるいは取り扱い説明書を閲覧できるURLを記載した用紙164が含まれてもよい。さらに、試薬キット160には、これらの容器を納めた箱165が含まれていてもよい。
以上、本発明の各実施態様を、添付の図面を参照して詳細に説明したが、本発明における生体試料中のリン酸化タウタンパク質を測定する方法、アルツハイマー病に罹患しているか否かの情報を取得する方法、生体試料中のリン酸化タウタンパク質を測定する装置、アルツハイマー病に罹患しているか否かの情報を取得する装置、生体試料中のリン酸化タウタンパク質を測定するコンピュータプログラム、及びアルツハイマー病に罹患しているか否かの情報を取得するコンピュータプログラムは、上記に説明する具体的な実施態様に限定されるものではない。本発明の実施態様は、本明細書の記載と当業者の技術常識に基づいて変形しうる。
以下に実施例を示して、本発明をより詳細に説明するが、本発明は実施例に限定して解釈されるものではない。
1.ELISA法によるリン酸化タウタンパク質の検出
(1)捕捉ビーズ及びビオチン標識抗体の調製
標的タンパク質を捕捉するための抗体(補足抗体)を結合させた捕捉ビーズ、及び標的タンパク質を検出するためのビオチン標識抗体(検出抗体)は、SimoaTM Homebrew Assay Development kit(Quanterix社)を用いて、キット添付のプロトコールにしたがって調製した。また、前記調製には、キットに添付の1-ethyl-3-(3-dimethylaminopropyl) carbodiimide hydrochloride (EDC:Thermo Fisher Scientific)、ビオチン(Thermo Fisher Scientific)、遠心濾過フィルター(Merck Millipore)を使用した。
抗体は、タウタンパク質のaa.159-163を認識する抗体(Anti-Human Tau Monoclonal Antibody, Purified, clone:HT7; Thermo SCIENTIFIC)、及びリン酸化タウタンパク質のThr181のリン酸化を認識する抗体(Anti-Human PHF-Tau Monoclonal Antibody, Purified, clone:AT270, Thermo SCIENTIFIC)を使用した。以下前者をHT7抗体、後者をAT270抗体とする。
(2)イムノアッセイ
上記(1)で調製した捕捉ビーズ、及びビオチン標識抗体と、Quanterix社のDye-Encoded Helper Beads(非捕捉ビーズ)、SimoaTM Enzyme and Substrate kit、SimoaTM Disk kit、SimoaTM Sealing Oil、System buffer 1、System buffer 2、SimoaTM HD-1 Analyzerを使用し、メーカーのプロトコールにしたがって、測定を行った。測定は、測定用サンプルと、捕捉ビーズ、ビオチン標識抗体、非捕捉ビーズ等の必要な試薬をSimoaTM HD-1 Analyzerにセットし、SimoaTM HD-1 Analyzerで全ての測定工程を行った。
具体的な工程は以下の通りである。初めに、非捕捉ビーズの存在下で、捕捉ビーズに結合されている捕捉抗体と標的タンパク質とを結合させた。続いてビオチン化された検出抗体を、補足抗体と結合した標的タンパク質にさらに結合させ、捕捉ビーズ上に補足抗体と標的タンパク質とビオチン化検出抗体の免疫複合体を形成させた。前記工程後、非捕捉ビーズの存在下で捕捉ビーズとβガラクトシダーゼを結合させたストレプトアビジンとを反応させた。前記工程後、非捕捉ビーズの存在下で捕捉ビーズをβガラクトシダーゼの基質(RGP: レソルフィンβ-D-ガラクトピラノシド)と反応させた。RGPとの反応が終わった捕捉ビーズと非捕捉ビーズを、SimoaTM Diskにアプライした。その後、アプライされたビーズは、多数のフェムトリットル単位のウェルが配置されたアレイの各ウェルに一つずつ格納された。ウェルに格納された各ビーズをSimoaTM HD-1 Analyzerが撮影し、蛍光強度(AEB)を測定し蛍光強度の強いビーズの数を測定することにより、標的タンパク質を定量した。
2.実施例1
捕捉抗体としてHT7抗体を使用し、検出抗体としてAT270抗体を使用して、捕捉ビーズと非捕捉ビーズの最適比を検討した。実験は上記1.に記載の方法に準じた。検討には、リン酸化タウタンパク質であるHuman Tau [pT181] phosphoELISATMELISA kit (Thermo FisherScientific)に添付のHu Tau [pT181] Standardを0.039 pg/mlとなるようにSimoaTM Homebrew Assay Development kitに添付のSample Diluentで希釈したものを測定用サンプルとして使用した。1回の測定には、0.039 pg/ml Hu Tau [pT181] Standardを152μl使用した。
捕捉ビーズと非捕捉ビーズの合計を100%とし、非捕捉ビーズの割合を10、20、30、40、50、60、70、80、及び90%と変化させて、0.039 pg/mlのpT181を測定した際の、AEBを比較した。結果を図6に示す。結果として、非捕捉ビーズが60%以上の時に強いAEBが得られた。
このことから、リン酸化タウタンパク質を検出するためには、捕捉ビーズと捕捉ビーズの割合を40:60〜10:90の範囲、すなわち1:1.5〜1:9の範囲とすることが好ましいと考えられた。さらに、捕捉ビーズと捕捉ビーズの比を20:80〜10:90の範囲、すなわち1:4〜1:9の範囲とすることが特に好ましいと考えられた。
3.実施例2
次に、補足抗体としてAT270抗体を使用し、検出抗体としてHT7抗体を使用して、その他は実施例1と同様にして、捕捉ビーズと非捕捉ビーズの最適比を検討した。
捕捉ビーズと非捕捉ビーズの合計を100%とし、非捕捉ビーズの割合を10、20、30、40、50、60、70、80、及び90%と変化させて、0.039 pg/mlのpT181を測定した際の、AEBを比較した。結果を図7に示す。結果として、非捕捉ビーズが60%以上の時に強いAEBが得られた。
このことから、リン酸化タウタンパク質を検出するためには、捕捉ビーズと非捕捉ビーズの割合を40:60〜10:90の範囲、すなわち1:1.5〜1:9の範囲とすることが好ましいと考えられた。
4.実施例3
次に、ヒトの血漿(EDTA-2Na採血)をサンプルとして、捕捉ビーズと非捕捉ビーズの最適比を検討した。Hu Tau [pT181]の希釈液に変えて、アルツハイマー病患者2名(AD1、AD2)及び対照患者2名(Cont. 1、Cont. 2)の血漿中のリン酸化タウタンパク質を測定した。血漿はSample Diluentで4倍に希釈して、測定した。また、ブランクとしてBufferを用いた。捕捉ビーズと非捕捉ビーズの合計を100%とし、非捕捉ビーズの割合を0、50、及び80%と変化させて、アルツハイマー病患者を検出できるか否か比較した。
その結果を図7に示す。
非捕捉ビーズの割合を0%又は50%とした場合には、アルツハイマー病患者と対照患者を鑑別することはできず、80%とした場合にのみアルツハイマー病患者を検出することができた。
以上の結果から、生体試料を用いてリン酸化タウタンパク質を測定し、アルツハイマー病患者を検出する場合には、捕捉ビーズと非捕捉ビーズの割合を1:1を超える割合とすることが好ましいと考えられた。
20 測定装置
21 処理部
50 情報取得装置
51 処理部

Claims (15)

  1. 被験者から採取された生体試料中のリン酸化タウタンパク質を測定する方法であって、
    非捕捉ビーズの存在下で、捕捉ビーズ上に、生体試料中のリン酸化タウタンパク質と、捕捉抗体と、検出抗体との免疫複合体を形成させて、前記非捕捉ビーズと前記免疫複合体が結合した捕捉ビーズとを含む測定試料を調製する工程、及び
    前記測定試料中の免疫複合体に由来するシグナルを検出する工程、
    を含み、
    前記非捕捉ビーズは前記免疫複合体と結合せず、
    前記検出抗体及び捕捉抗体の少なくとも一方は、リン酸化タウタンパク質を特異的に認識し、
    前記捕捉抗体のエピトープと前記検出抗体のエピトープが異なり、
    前記調製工程において混合される捕捉ビーズと非捕捉ビーズとの個数比が、捕捉ビーズ1に対して非捕捉ビーズ1.5以上である、方法。
  2. 前記検出工程において、
    複数のマイクロウェルを有する基板に前記測定試料を接触させ、
    前記測定試料中の捕捉ビーズ及び非捕捉ビーズを、前記マイクロウェルに1ビーズずつ配置し、
    前記マイクロウェルに配置された捕捉ビーズ上の免疫複合体に由来するシグナルを検出し、
    ここで、前記マイクロウェルは、前記捕捉ビーズ又は非捕捉ビーズ1個のみを収容可能な容積を有する、請求項1に記載の方法。
  3. 前記検出工程において、シグナルの検出が前記免疫複合体に由来するシグナルを撮像することによって行われる、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 捕捉ビーズと非捕捉ビーズとの個数比が、捕捉ビーズ1に対して非捕捉ビーズ1.5から9である、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 捕捉ビーズと非捕捉ビーズとの個数比が、捕捉ビーズ1に対して非捕捉ビーズ4から9である、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記生体試料が、血液試料である、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 前記血液試料が、血清又は血漿である、請求項6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 前記免疫複合体が、捕捉抗体と、生体試料中のリン酸化タウタンパク質と、検出抗体との複合体であり、前記捕捉抗体が捕捉ビーズに結合する、請求項1から7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 前記免疫複合体が、非捕捉ビーズの存在下で、捕捉ビーズに結合した捕捉抗体と、リン酸化タウタンパク質を含む生体試料と、検出抗体とを混合することによって形成される、請求項1から8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 請求項1から9のいずれか一項に記載の方法によって取得されたシグナルの強度に基づいて、前記被験者がアルツハイマー病に罹患しているか否かの情報を取得する方法。
  11. 請求項1から10のいずれか一項に記載の方法に用いられる試薬又は試薬キットであって、
    前記捕捉ビーズ及び前記非捕捉ビーズを含み、前記捕捉ビーズと前記非捕捉ビーズの個数比が、捕捉ビーズ1に対して非捕捉ビーズ1.5以上である、前記試薬又は試薬キット。
  12. 被験者から採取された生体試料中のリン酸化タウタンパク質を測定する装置であって、
    前記装置は、処理部を備え、
    前記処理部は、
    非捕捉ビーズの存在下で、捕捉ビーズ上に、生体試料中のリン酸化タウタンパク質と、検出抗体と、捕捉抗体との免疫複合体を形成させて調製された、前記非捕捉ビーズと前記免疫複合体が結合した捕捉ビーズとを含む測定試料について、前記免疫複合体に由来するシグナルを取得し、
    前記非捕捉ビーズは前記免疫複合体と結合せず、
    前記検出抗体及び捕捉抗体の少なくとも一方は、リン酸化タウタンパク質を特異的に認識し、
    前記捕捉抗体のエピトープと前記検出抗体のエピトープが異なり、
    前記測定試料の調製において混合される捕捉ビーズと非捕捉ビーズとの個数比が、捕捉ビーズ1に対して非捕捉ビーズ1.5以上である、装置。
  13. 被験者から採取された生体試料中のリン酸化タウタンパク質に由来するシグナルの強度に基づいて、前記被験者がアルツハイマー病であるか否かの情報を取得する装置であって、
    前記装置は、処理部を備え、
    前記処理部は、
    非捕捉ビーズの存在下で、捕捉ビーズ上に、生体試料中のリン酸化タウタンパク質と、検出抗体と、捕捉抗体との免疫複合体を形成させて調製された、前記非捕捉ビーズと前記免疫複合体が結合した捕捉ビーズとを含む測定試料について、前記免疫複合体に由来するシグナルを取得し、
    前記非捕捉ビーズは前記免疫複合体と結合せず、
    前記検出抗体及び捕捉抗体の少なくとも一方は、リン酸化タウタンパク質を特異的に認識し、
    前記捕捉抗体のエピトープと前記検出抗体のエピトープが異なり、
    前記測定試料の調製において混合される捕捉ビーズと非捕捉ビーズとの個数比が、捕捉ビーズ1に対して非捕捉ビーズ1.5以上であり、
    前記シグナルの強度に基づいて、前記被験者がアルツハイマー病であるか否かの情報を取得する、
    装置。
  14. コンピュータに、
    非捕捉ビーズの存在下で、捕捉ビーズ上に、生体試料中のリン酸化タウタンパク質と、検出抗体と、捕捉抗体との免疫複合体を形成させて調製された、前記非捕捉ビーズと前記免疫複合体が結合した捕捉ビーズとを含む測定試料について、前記免疫複合体に由来するシグナルを取得するステップであって、
    前記生体試料は、被験者から採取されたものであり、
    前記非捕捉ビーズは前記免疫複合体と結合せず、
    前記検出抗体及び捕捉抗体の少なくとも一方は、リン酸化タウタンパク質を特異的に認識し、
    前記捕捉抗体のエピトープと前記検出抗体のエピトープが異なり、
    前記測定試料の調製において混合される捕捉ビーズと非捕捉ビーズとの個数比が、捕捉ビーズ1に対して非捕捉ビーズ1.5以上である、ステップ
    を実行させる、リン酸化タウタンパク質を測定するためのコンピュータプログラム。
  15. コンピュータに、
    非捕捉ビーズの存在下で、捕捉ビーズ上に、生体試料中のリン酸化タウタンパク質と、検出抗体と、捕捉抗体との免疫複合体を形成させて調製された、前記非捕捉ビーズと前記免疫複合体が結合した捕捉ビーズとを含む測定試料について、前記免疫複合体に由来するシグナルを取得するステップであって、
    前記非捕捉ビーズは前記免疫複合体と結合せず、
    前記検出抗体及び捕捉抗体の少なくとも一方は、リン酸化タウタンパク質を特異的に認識し、
    前記捕捉抗体のエピトープと前記検出抗体のエピトープが異なり、
    前記測定試料の調製において混合される捕捉ビーズと非捕捉ビーズとの個数比が、捕捉ビーズ1に対して非捕捉ビーズ1.5以上である、ステップと、
    前記シグナルの強度に基づいて、前記生体試料を採取した被験者がアルツハイマー病であるか否かの情報を取得するステップと、
    を実行させる、アルツハイマー病であるか否かの情報を取得するためのコンピュータプログラム。
JP2017148274A 2017-07-31 2017-07-31 リン酸化タウタンパク質の測定方法 Active JP7029718B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017148274A JP7029718B2 (ja) 2017-07-31 2017-07-31 リン酸化タウタンパク質の測定方法
US16/049,028 US11150252B2 (en) 2017-07-31 2018-07-30 Method for measuring phosphorylated tau protein

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017148274A JP7029718B2 (ja) 2017-07-31 2017-07-31 リン酸化タウタンパク質の測定方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019027952A true JP2019027952A (ja) 2019-02-21
JP7029718B2 JP7029718B2 (ja) 2022-03-04

Family

ID=65038527

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017148274A Active JP7029718B2 (ja) 2017-07-31 2017-07-31 リン酸化タウタンパク質の測定方法

Country Status (2)

Country Link
US (1) US11150252B2 (ja)
JP (1) JP7029718B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP3712110A1 (en) 2019-02-20 2020-09-23 Shin-Etsu Chemical Co., Ltd. Polycrystalline silicon manufacturing apparatus
WO2021065306A1 (ja) 2019-09-30 2021-04-08 ニプロ株式会社 血液試料を検体とするタウタンパク質検出方法
JP6961278B1 (ja) * 2021-03-10 2021-11-05 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構 生体試料中のtdp−43を測定する方法及び装置
KR102510453B1 (ko) * 2022-06-03 2023-03-14 가천대학교 산학협력단 인산화-타우 트레오닌 231 단백질 검출을 위한 빗살물결형 전기임피던스 측정 센서
JP7450995B1 (ja) 2023-04-13 2024-03-18 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構 被験者の脳のタウタンパク質の蓄積量を推定する方法及び装置

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114729945A (zh) * 2019-09-18 2022-07-08 阿米达斯公司 通过与磷酸化tau蛋白结合检测神经疾病的方法
CA3231228A1 (en) * 2021-09-09 2023-03-16 Andreas Jeromin Phospho-tau antibodies and methods of use

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09506771A (ja) * 1993-12-21 1997-07-08 インノジェネティクス・エヌ・ブイ Phf−タウに特異的なモノクローナル抗体、これらを分泌するハイブリドーマ、これらの抗体による抗原認識及びこれらの応用
JP2000034300A (ja) * 1998-07-17 2000-02-02 Mitsubishi Chemicals Corp 抗リン酸化タウ蛋白質抗体及びそれを用いるアルツハイマー病の検出方法
JP2013521499A (ja) * 2010-03-01 2013-06-10 クワンテリクス コーポレーション ビーズまたは他の捕捉物を用いた分子または粒子の超高感度検出
WO2016115256A1 (en) * 2015-01-13 2016-07-21 Quanterix Corporation Methods relating to improving accuracy of capture object-based assays
JP2017506068A (ja) * 2014-01-28 2017-03-02 エフ.ホフマン−ラ ロシュ アーゲーF. Hoffmann−La Roche Aktiengesellschaft リン酸化タウタンパク質を指向するラクダ科動物単一ドメイン抗体及びその接合体を製造する方法
JP2017093470A (ja) * 2011-09-19 2017-06-01 アクソン ニューロサイエンス エスエー アルツハイマー病におけるタウ媒介性病理のタンパク質ベースの治療および診断

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20140302532A1 (en) * 2011-04-12 2014-10-09 Quanterix Corporation Methods of determining a treatment protocol for and/or a prognosis of a patient's recovery from a brain injury
WO2014184282A1 (en) * 2013-05-15 2014-11-20 Ctre Hosp Universitaire De Montpellier Method for in vitro diagnosis of a neurological disorder

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09506771A (ja) * 1993-12-21 1997-07-08 インノジェネティクス・エヌ・ブイ Phf−タウに特異的なモノクローナル抗体、これらを分泌するハイブリドーマ、これらの抗体による抗原認識及びこれらの応用
JP2000034300A (ja) * 1998-07-17 2000-02-02 Mitsubishi Chemicals Corp 抗リン酸化タウ蛋白質抗体及びそれを用いるアルツハイマー病の検出方法
JP2013521499A (ja) * 2010-03-01 2013-06-10 クワンテリクス コーポレーション ビーズまたは他の捕捉物を用いた分子または粒子の超高感度検出
JP2014170011A (ja) * 2010-03-01 2014-09-18 Quanterix Corp ビーズまたは他の捕捉物を用いた分子または粒子の超高感度検出
JP2017093470A (ja) * 2011-09-19 2017-06-01 アクソン ニューロサイエンス エスエー アルツハイマー病におけるタウ媒介性病理のタンパク質ベースの治療および診断
JP2017506068A (ja) * 2014-01-28 2017-03-02 エフ.ホフマン−ラ ロシュ アーゲーF. Hoffmann−La Roche Aktiengesellschaft リン酸化タウタンパク質を指向するラクダ科動物単一ドメイン抗体及びその接合体を製造する方法
WO2016115256A1 (en) * 2015-01-13 2016-07-21 Quanterix Corporation Methods relating to improving accuracy of capture object-based assays

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP3712110A1 (en) 2019-02-20 2020-09-23 Shin-Etsu Chemical Co., Ltd. Polycrystalline silicon manufacturing apparatus
WO2021065306A1 (ja) 2019-09-30 2021-04-08 ニプロ株式会社 血液試料を検体とするタウタンパク質検出方法
JP6961278B1 (ja) * 2021-03-10 2021-11-05 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構 生体試料中のtdp−43を測定する方法及び装置
WO2022190737A1 (ja) * 2021-03-10 2022-09-15 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構 生体試料中のtdp-43を測定する方法及び装置
JP2022138655A (ja) * 2021-03-10 2022-09-26 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構 生体試料中のtdp-43を測定する方法及び装置
KR102510453B1 (ko) * 2022-06-03 2023-03-14 가천대학교 산학협력단 인산화-타우 트레오닌 231 단백질 검출을 위한 빗살물결형 전기임피던스 측정 센서
JP7450995B1 (ja) 2023-04-13 2024-03-18 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構 被験者の脳のタウタンパク質の蓄積量を推定する方法及び装置

Also Published As

Publication number Publication date
US11150252B2 (en) 2021-10-19
JP7029718B2 (ja) 2022-03-04
US20190033328A1 (en) 2019-01-31

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US11150252B2 (en) Method for measuring phosphorylated tau protein
JP5826917B2 (ja) 免疫測定法
JP6430413B2 (ja) アルツハイマー病の診断のための方法と組成物
TWI698639B (zh) 前列腺抗原標準品及其用途
JP2011514517A (ja) 環状シトルリン化ペプチドに対する抗体のアッセイ方法
Pividori et al. Electrochemical immunosensor for the diagnosis of celiac disease
JP7482490B2 (ja) 間質性肺炎患者の病態に関する情報を取得する方法及びその利用
US20150087548A1 (en) Marker sequences for rheumatoid arthritis and use thereof
JP6893639B2 (ja) がんの判定方法、がんの判定のための装置及びコンピュータプログラム
Sauer et al. Critical role of the sample matrix in a point-of-care protein chip for sepsis
JP6961278B1 (ja) 生体試料中のtdp−43を測定する方法及び装置
JP6622102B2 (ja) 急性心筋梗塞の判定方法
Fraser et al. Current trends in ligand binding real-time measurement technologies
CN110546484A (zh) 用于诊断急性发热性疾病的现场即时系统和方法
JP7450995B1 (ja) 被験者の脳のタウタンパク質の蓄積量を推定する方法及び装置
CN114966034A (zh) 抗SARS-CoV-2的S抗原的IgM抗体及COVID-19重症化风险的辅助判定
Peter et al. Lab-on-a-Chip proteomic assays for psychiatric disorders
CN113702464A (zh) 一种P-tau检测免疫传感器及其制备和应用方法
JP2022520587A (ja) 関節リウマチの診断及び評価のための、組成物並びに方法
Kim et al. Clinical studies of Ci-5, Sol-gel encapsulated multiplex antibody microarray for quantitative fluorometric detection of simultaneous five different tumor antigens
Schindler et al. Diagnostic performance study of an antigen microarray for the detection of antiphospholipid antibodies in human serum
US20100280224A1 (en) Marker sequences for multiple sclerosis and use thereof
Sandholm et al. Quantification of complement proteins with special reference to C1q: Multiplex versus ELISA versus rocket immunoelectrophoresis versus nephelometry
JP6799226B2 (ja) 骨髄線維症の状態の診断を補助する方法、予後の予測を補助する方法、及び治療効果のモニター方法、並びにそれらの方法に用いるマーカー及び装置
Nelson-Mora et al. New detection method of SARS-CoV-2 antibodies toward a point-of-care biosensor

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170815

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200618

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20210520

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210615

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210813

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20210824

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20210824

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20211019

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20211220

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20220111

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20220209

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7029718

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150