JP2019027800A - ガスセンサ - Google Patents

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Abstract

【課題】低温環境下においてもセンサ活性を有し、早期活性化を図ることができるガスセンサを提供する。【解決手段】ガスセンサは、固体電解質体21、一対の電極22,23及び拡散抵抗層26を有するセンサ素子2を備え、排ガスGの酸素濃度を検出する限界電流式のものである。固体電解質体21は、ペロブスカイト型結晶構造を有するとともに、La1-xMxGa1-y-zMgyNizO3-α(M:Sr,Ca,Ba、0<x≦0.2、0<y<0.2、0<z<0.2、0<y+z≦0.2)の組成を有する。一対の電極22,23のうちの排ガスGに晒される検出電極22の、酸素の解離吸着エネルギーは、−4〜−246kJ/molである。【選択図】図2

Description

本発明は、ペロブスカイト型結晶構造の固体電解質体を有するセンサ素子を備えた、限界電流式のガスセンサに関する。
限界電流式のガスセンサは、内燃機関の排気管等に配置され、排気管を流れる排ガスの酸素濃度を検出するために用いられる。そして、内燃機関の制御装置は、ガスセンサから送られる酸素濃度の情報によって、内燃機関において燃料と空気とが燃焼した際の空燃比等を求めることができる。
限界電流式のガスセンサは、固体電解質体の両表面に一対の電極が設けられたセンサ素子を備えており、電極の一方は、検出電極として、拡散抵抗層を通過した後の排ガスに晒され、電極の他方は、基準電極として大気に晒される。そして、拡散抵抗層によって検出電極への排ガスの流量が制限され、一対の電極間に電圧が印加されるときには、限界電流特性として、一対の電極間に流れる電流は一定の値で飽和する。この特性を利用し、一対の電極間に流れる飽和電流(限界電流ともいう。)と空燃比との間には、正の相関があり、排ガスの酸素濃度に基づく空燃比を定量的に検出することができる。
一般的に、従来のガスセンサのセンサ素子は、イットリア安定化ジルコニア等からなる固体電解質体と一対の電極とを有しており、これらの活性化を目的としてヒータによって750℃以上に加熱されている。センサ素子の早期活性化を図るためには、固体電解質体及び一対の電極が、より低温において活性化することが好ましい。
限界電流式のガスセンサではないが、低温における活性化を図ったガスセンサとしては、例えば、特許文献1に記載された炭化水素センサがある。この炭化水素センサは、ペロブスカイト型結晶構造を有する固体電解質体と、互いの触媒活性に差がある一対の電極とを備えており、200〜500℃の温度域において炭化水素の検出が可能である。また、一対の電極は、炭化水素が含まれる検出ガスに晒され、触媒活性が高い方の電極がPtを主成分として形成され、触媒活性が低い方の電極がAg又はAuを主成分として形成されている。そして、一対の電極に電圧が印加され、検出ガスにおける炭化水素の濃度に応じて、一対の電極間に生じる電流の大きさを検出している。
特開2004−117126号公報
センサ素子の活性温度が750℃以上である場合には、ヒータによるセンサ素子の加熱が開始された後、センサ素子が750℃になるまでは、ガスセンサによる排ガスの酸素濃度を検出することはできない。そのため、センサ素子の早期活性化を図るためには、ヒータによるセンサ素子の加熱量を増やすことが考えられるが、この場合には、ヒータの消費電力量が増大する。
また、センサ素子の早期活性化を図るために、活性化温度が低いセンサ素子を用いることが考えられる。しかし、例えば、500℃以下の低温環境下においてもセンサ素子が活性化し、この低温環境下においても、排ガスの酸素濃度を検出することができる限界電流式のガスセンサは知られていない。
特許文献1の炭化水素センサは、炭化水素を検出するものであり、排ガスの酸素濃度を検出するために用いることはできない。また、本願発明者らが鋭意研究を行った結果、500℃以下の低温環境下において、センサ素子の活性化を図れない理由は、電極が酸素を吸着及び拡散させる性能、酸素が電極と固体電界質体との界面を通過する性能等が影響していることが分かった。
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたもので、低温環境下においてもセンサ活性を有し、早期活性化を図ることができるガスセンサを提供しようとして得られたものである。
本発明の一態様は、固体電解質体(21)と、前記固体電解質体の両表面(201,202,201A,202A)に互いに対向して設けられた一対の電極(22,23)と、前記電極の一方(22)に到達する排ガス(G)の流量を制限する拡散抵抗層(26)と、を有するセンサ素子(2)を備え、
一対の前記電極の間に電圧が印加された状態において一対の前記電極の間に生じる限界電流の大きさによって、前記排ガスの酸素濃度を検出する限界電流式のガスセンサ(1)において、
前記固体電解質体は、ペロブスカイト型結晶構造を有するとともに、La1-xxGa1-y-zMgyNiz3-α(M:Sr,Ca,Ba、0<x≦0.2、0<y<0.2、0<z<0.2、0<y+z≦0.2)の組成を有し、
一対の前記電極のうちの少なくとも一方の電極における貴金属成分の、酸素の解離吸着エネルギーは、−4〜−246kJ/molである、ガスセンサにある。
前記一態様の限界電流式のガスセンサは、ペロブスカイト型結晶構造の固体電解質体を有するとともに、酸素の解離吸着エネルギーが適切な電極を有するセンサ素子を用いることにより、500℃以下の低温環境下においてもセンサ活性を有するようにしたものである。
具体的には、ペロブスカイト型結晶構造の固体電解質体は、La1-xxGa1-y-zMgyNiz3-α(M:Sr,Ca,Ba、0<x≦0.2、0<y<0.2、0<z≦0.2)の組成を有する。ペロブスカイト型結晶構造の固体電解質体が、特に、Niを含有することにより、500℃以下の低温環境下において、電極と固体電解質体との界面の電気抵抗値が大幅に低下することが分かった。
また、一対の電極の少なくとも一方の酸素の解離吸着エネルギーは、−4〜−246kJ/molである。この酸素の解離吸着エネルギーは、マイナスの値が大きいほどエネルギーが強いことを示す。少なくとも一方の電極が、この範囲内の酸素の解離吸着エネルギーを有することにより、少なくとも一方の電極が、酸素分子から解離された酸素原子を吸着して拡散(移動)させる性質を適切にすることができる。電極が酸素を吸着するエネルギーは、強すぎると、電極上の酸素イオンの移動を制限し、弱すぎると、電極へ酸素原子が吸着しにくくなる。
少なくとも一方の電極の酸素の解離吸着エネルギーが、−4kJ/molよりもマイナスの値が小さい場合、つまり−4kJ/molよりも弱い場合には、電極に酸素原子が吸着しにくくなる。一方、少なくとも一方の電極の酸素の解離吸着エネルギーが、−246kJ/molよりもマイナスの値が大きい場合、つまり−246kJ/molよりも強い場合には、低温環境下において電極上を酸素イオンが移動しにくくなる。
固体電解質体の組成、及び少なくとも一方の電極による酸素の解離吸着エネルギーの工夫により、センサ素子が、500℃以下の低温環境下においてもセンサ活性を有するようにすることができる。これにより、センサ素子を、センサ活性を有する温度に昇温する時間が短くなり、ガスセンサの早期活性化を図ることができる。また、センサ素子の低温環境下における活性化が可能になることにより、ガスセンサがヒータを備える場合には、センサ素子をヒータによって加熱する際の消費電力量を少なく抑えることができる。
それ故、前記一態様のガスセンサによれば、低温環境下においてもセンサ活性を有し、早期活性化を図ることができる。
「M:Sr,Ca,Ba」は、Mが、Sr、Ca、Baのうちから選ばれる少なくとも1種であることを示す。
なお、本発明の一態様において示す各構成要素のカッコ書きの符号は、実施形態における図中の符号との対応関係を示すが、各構成要素を実施形態の内容のみに限定するものではない。
実施形態にかかる、ガスセンサの断面を示す説明図。 実施形態にかかる、センサ素子の断面を示す説明図。 実施形態にかかる、他のセンサ素子の断面を示す説明図。 実施形態にかかる、各貴金属元素についての、酸素の解離吸着エネルギー(kJ/mol)と電気抵抗値(Ωcm2)との関係を示すグラフ。 実施形態にかかる、電圧(V)とガスセンサの出力電流(mA)との関係を示すグラフ。 実施形態にかかる、排ガスの空燃比がリーン側にあるときの、センサ素子における電極反応を模式的に示す説明図。 実施形態にかかる、排ガスの空燃比がリッチ側にあるときの、センサ素子における電極反応を模式的に示す説明図。 実施形態にかかる、試験品1〜3及び比較品1〜3について、Niの含有比率と、300℃における各電極と固体電解質体との界面の電気抵抗値(Ωcm2)との関係を示すグラフ。
前述したガスセンサにかかる好ましい実施形態について、図面を参照して説明する。
<実施形態>
本形態のガスセンサ1は、図1及び図2に示すように、センサ素子2を備えており、センサ素子2は、固体電解質体21と、固体電解質体21の両表面201,202に互いに対向して設けられた一対の電極としての検出電極22及び基準電極23と、検出電極22に到達する排ガスGの流量を制限する拡散抵抗層26とを有する。また、ガスセンサ1は、一対の電極22,23の間に電圧が印加された状態において一対の電極22,23の間に生じる限界電流の大きさによって、排ガスGの酸素濃度(空燃比)を検出する限界電流式のものである。
固体電解質体21は、ペロブスカイト型結晶構造を有するとともに、La1-xxGa1-y-zMgyNiz3-α(M:Sr,Ca,Ba、0<x≦0.2、0<y<0.2、0<z<0.2、0<y+z≦0.2)の組成を有する。一対の電極22,23のうちの排ガスGに晒される検出電極22の、酸素の解離吸着エネルギーは、−4〜−246kJ/molである。
以下に、本形態のガスセンサ1について詳説する。
(ガスセンサ1)
本形態のガスセンサ1は、車両等の内燃機関の排気管に配置されて使用される。本形態の限界電流式のガスセンサ1は、排気管を流れる排ガスGの空燃比を定量的に検出する空燃比センサとして使用される。また、このガスセンサ1は、排ガスGの空燃比がリッチ側にある場合と、リーン側にある場合とのいずれにおいても、空燃比を定量的に求めることができる。
ここで、排ガスGの空燃比とは、内燃機関において燃焼された際の燃料と空気との混合比率のことをいう。また、リッチ側とは、排ガスGの空燃比が、燃料と空気が完全燃焼するときの理論空燃比に比べて、燃料が多い側にあることをいう。リーン側とは、排ガスGの空燃比が、理論空燃比に比べて燃料が少ない側にあることをいう。
「排ガスの酸素濃度を検出する」とは、排ガスの空燃比を検出することを示す。空燃比センサとしてのガスセンサ1は、実質的には、リーン側においては、排ガスGの酸素濃度を検出する一方、リッチ側においては、排ガスGの未燃ガス濃度を検出することになる。
図1に示すように、ガスセンサ1は、センサ素子2の他に、センサ素子2の内周側に配置されたヒータ24、排気管に取り付けられてセンサ素子2を保持するハウジング31、ハウジング31の先端側に取り付けられてセンサ素子2を覆う先端側カバー32、ハウジング31の基端側に取り付けられてセンサ素子2及びヒータ24の電気配線用の端子34等を覆う基端側カバー33等を有する。
(センサ素子2)
図1及び図2に示すように、本形態のセンサ素子2は、有底円筒形状(コップ形状)を有する固体電解質体21と、固体電解質体21の外周面201に設けられた検出電極22と、固体電解質体21の内周面202に設けられた基準電極23とを有するコップ型のものである。検出電極22は、先端側カバー32に設けられた流通孔321を介して先端側カバー32内に流入する排ガスGに晒され、基準電極23は、基端側カバー33に設けられた導入孔331を介して基端側カバー33内から固体電解質体21の内周側に流入する大気Aに晒される。ヒータ24は、通電によって発熱するものであり、内燃機関及びガスセンサ1の起動時等において、固体電解質体21及び各電極22,23を活性温度に加熱するものである。
検出電極22は、固体電解質体21の底部211が位置する先端側付近における外周面201の全周に設けられた検知部221と、外周面201の周方向の一部において検知部221から基端側に引き出されたリード部222と、リード部222の基端部に設けられた接続部223とを有する。検知部221は、排ガスGに晒され、基準電極23とともにガス検出を行う部位である。接続部223は、リード線35が接続された端子34に接続される部位である。
固体電解質体21の外周面201には、検出電極22の検知部221を覆い、検知部221へ所定の拡散速度で排ガスGを接触させるための拡散抵抗層26が設けられている。また、拡散抵抗層26の表面には、排ガスG中の水、被毒物質等が検出電極22の検知部221へ到達することを防止するための多孔質の保護層27が設けられている。先端側カバー32内に流入した排ガスGは、保護層27及び拡散抵抗層26を通過して検出電極22の検知部221に導かれる。
また、基準電極23は、固体電解質体21の内周面202の略全体に設けられている。基準電極23は、これ以外にも、検出電極22と同様に内周面202に部分的に設けることができる。
また、図3に示すように、センサ素子2は、板形状の固体電解質体21の一方の表面201Aに検出電極22が設けられ、他方の表面202Aに基準電極23が設けられた積層型のものとしてもよい。この場合には、ヒータを構成する発熱体24Aが、絶縁体25を介して固体電解質体21に積層される。また、検出電極22は、先端側カバー32の流通孔321、多孔質の保護層27及び拡散抵抗層26を経由して排ガスGが導入されるガス室28内に配置され、基準電極23は、基端側カバー33の導入孔331を経由して基端側から大気Aが導入されるダクト29内に配置される。
(固体電解質体21)
固体電解質体21は、その活性化温度において、酸素イオンを伝導させる性質を有する。ペロブスカイト型結晶構造を有する固体電解質体21は、La(ランタン)、Ga(ガリウム)、O3(酸素)を有する結晶構造を基本とし、Laサイトの一部がSr(ストロンチウム),Ca(カルシウム),Ba(バリウム)のうちの少なくとも1種に置き換えられ、Gaサイトの一部がMg(マグネシウム)及びNi(ニッケル)に置き換えられたものである。
Laは+3価の希土類元素であり、Sr、Ca、Baは+2価のアルカリ土類金属元素である。Laサイトの一部がSr、Ca、Baのうちから選ばれる少なくとも1種の元素によって置き換えられることにより、結晶格子に酸素の欠陥(空孔)が形成され、酸素イオンの伝導性が向上する。また、Gaは+3価の金属元素であり、Mg、Niは+2価の金属元素である。Gaサイトの一部がMg及びNiによって置き換えられることにより、結晶格子に酸素の欠陥(空孔)が形成され、酸素イオンの伝導性が向上する。
また、Laサイトの一部がSr、Ca、Baのうちから選ばれる少なくとも1種の元素によって置き換えられることにより、Sr、Ca、Baが価数揺動しながら、酸素の吸脱着を促進すると考えられる。また、Gaサイトの一部がNiによって置き換えられることにより、Niが価数揺動しながら、酸素の吸脱着を促進すると考えられる。また、酸素の吸脱着のしやすさは、各電極22,23及び固体電解質体21における酸素イオンの移動のしやすさに関連している。そして、この酸素イオンの移動のしやすさは、各電極22,23と固体電解質体21との界面の電気抵抗値に依存していると考えられる。
また、Gaサイトの一部がNiによって置き換えられていることにより、500℃以下の低温環境下における、固体電解質体21自体の電気抵抗値、及び各電極22,23と固体電解質体21との界面の電気抵抗値が大幅に低下することが分かった。固体電解質体21におけるNiの含有比率を示すzは、0<z≦0.1としてもよい。この場合、低温環境下における電気抵抗値を低下させるためのNiの含有量が多くなり過ぎず、より適切になる。
固体電解質体21の組成の「O3-α」におけるαは、酸素の欠乏量を示し、0≦α≦0.5の範囲内の値となる。αが0.5を超えるとペロブスカイト型結晶構造が形成されない。
(電極22,23)
本形態の検出電極22は、酸素等に対する触媒活性を有するものである。検出電極22の貴金属成分は、Au(金)、Ag(銀)、Pd(パラジウム)とAgの混合物又は合金、PtとAuの混合物又は合金のうちのいずれかの組成を有する。
ここで、混合物とは、金属が原子のレベルでは混ざり合っておらず、例えば、粒子状、塊状等の金属が分散されたものをいう。合金とは、金属同士が完全に溶け込んでいる固溶体、結晶のレベルにおいては各金属がそれぞれ独立している共晶、原子のレベルにおいて一定割合で結合した金属間化合物等のことをいう。
表1には、検出電極22に使用可能な貴金属元素と、酸素の解離吸着エネルギー(kJ/mol)及び300℃における電気抵抗値(Ωcm2)との関係について示す。また、各貴金属元素についての、酸素の解離吸着エネルギーと電気抵抗値との関係を図4に示す。同図における電気抵抗値は、底を10とする対数(log)に変換して表す。
Figure 2019027800
PdAg合金は、貴金属成分の全体において、Pdが30原子%、Agが70原子%含有される場合を示す。PdAg合金におけるPdとAgの組成比率は、酸素の解離吸着エネルギーが−246kJ/molよりも弱くなる範囲内で任意に選択することができる。また、PtAu合金は、貴金属成分の全体において、Ptが70原子%、Auが30原子%含有される場合を示す。PtAu合金におけるPtとAuの組成比率は、酸素の解離吸着エネルギーが−246kJ/molよりも弱くなる範囲内で任意に選択することができる。
酸素の解離吸着エネルギーは、マイナスの値が大きいほどエネルギーが強いことを示す。例えば、Auによる酸素の解離吸着エネルギーは、−4.00kJ/molとエネルギーが弱く、Ptによる酸素の解離吸着エネルギーは、−246.7kJ/molとエネルギーが強い。本形態の検出電極22の貴金属成分として用いる貴金属元素による酸素の解離吸着エネルギーは、Auを含みPtを除く趣旨で−4.00〜−246kJ/molとした。Ptは、他の貴金属元素との混合物又は合金とすることにより、酸素の解離吸着エネルギーが−4.00〜−246kJ/molの範囲内になり、検出電極22の貴金属成分として利用可能である。
酸素の解離吸着エネルギーとは、酸素分子から酸素原子に解離するときの自由エネルギーと、この酸素原子が検出電極22の表面に吸着するときの自由エネルギーとを合わせた値として示す。酸素の解離吸着エネルギーが強いほど、酸素を吸着しやすく、吸着した酸素が離れにくいことを示す。検出電極22に用いられる貴金属元素の電気抵抗値は、Ptの電気抵抗値である1.26×105Ωcm2よりも小さな値になると考えられる。
検出電極22は、固体電解質体21を構成する固体電解質材料と同様の固体電解質材料を含有する場合と含有しない場合とがある。検出電極22が固体電解質体21にめっき処理等によって設けられた場合には、検出電極22が固体電解質材料をほとんど含有していなくてもよい。一方、検出電極22が固体電解質体21にペースト材料の塗布及び焼成等を行って設けられた場合には、検出電極22は固体電解質体21との共材となる固体電解質材料を含有していてもよい。
本形態の基準電極23の貴金属成分は、Ptからなる。ただし、基準電極23の貴金属成分は、検出電極22と同じとしてもよい。また、−4〜−246kJ/molの酸素の解離吸着エネルギーを有する電極は、検出電極22とする代わりに基準電極23としてもよい。本形態の限界電流式のガスセンサ1は、リッチ側及びリーン側の両方の空燃比を定量的に検出するものであり、酸素イオンは、リーン側においては検出電極22から基準電極23へ伝導し、リッチ側においては基準電極23から検出電極22へ伝導する。そのため、−4〜−246kJ/molの酸素の解離吸着エネルギーを有する電極は、検出電極22及び基準電極23の両方とすることが好ましいと考えられる。
(ガスセンサ1による空燃比の検出)
空燃比センサとしてのガスセンサ1においては、検出電極22と基準電極23との間に、基準電極23がプラス側になるようにして電圧が印加される。また、ガス室28内へ導入される排ガスGの流量は拡散抵抗層26によって所定の流量に制限されている。そして、一対の電極22,23間に電圧が印加されたときに、一対の電極22,23間に電流が流れる電流は、ガス室28内への排ガスGの流量が制限されていることにより、一定の値で飽和する。この飽和電流のことを限界電流ともいい、限界電流と空燃比との間に正の相関があることを利用して、排ガスGの空燃比を定量的に求めることができる。
排ガスGの空燃比がリーン側にあるときには、検出電極22には、排ガスGに含まれる酸素が到達する。そして、一対の電極22,23間に印加される電圧によって、固体電解質体21を介して検出電極22から基準電極23へ酸素イオンが移動し、排ガスGに含まれる酸素の濃度に応じて、リーン側の空燃比が定量的に検出される。
一方、排ガスGの空燃比がリッチ側にあるときには、検出電極22には、排ガスGに含まれる未燃ガスが到達する。そして、この未燃ガスを燃焼させるために、固体電解質体21を介して基準電極23から検出電極22へ酸素イオンが移動し(電流の逆流が生じ)、排ガスGに含まれる未燃ガスの濃度に応じて、リッチ側の空燃比が定量的に検出される。
図5には、理論空燃比を14.5としたときの、電圧(V)とガスセンサ1の出力電流(mA)との関係を示す。同図において、電圧が変化しても出力電流が変化していない波形部分が、限界電流特性を示す部分である。理論空燃比を境界とし、空燃比がリーン側にあるときには、排ガスG中の酸素濃度に応じて限界電流特性を示す出力電流がプラス側に定量的に変化し、空燃比がリッチ側にあるときには、排ガスG中の未燃ガス濃度に応じて限界電流特性を示す出力電流がマイナス側に定量的に変化する。なお、理論空燃比は14.7とすることもある。
より具体的には、図6に示すように、電圧印加手段4によって一対の電極22,23間に電圧が印加された状態において、排ガスGの空燃比がリーン側にあるときには、酸素(O2)及びNOx(窒素酸化物)が含まれる排ガスGが検出電極22に到達する。そして、検出電極22の表面においては、酸素分子(O2)が酸素原子(O)に解離(分解)され、酸素原子が検出電極22の貴金属成分に吸着される。次いで、検出電極22の貴金属成分に吸着された酸素原子は、電子を受け取って酸素イオン(O2-)となり、検出電極22の貴金属成分から固体電解質体21に向けて移動する。この酸素イオンの移動のしやすさは、主に、酸素分子が酸素原子に解離して検出電極22に吸着される強さに依存している。そのため、検出電極22による酸素の解離吸着エネルギーを適切に定めることにより、検出電極22における触媒活性を確保することができる。
また、検出電極22の貴金属成分から固体電解質体21に向けて移動する酸素イオンは、検出電極22と固体電解質体21との界面K1から固体電解質体21へ入り、固体電解質体21を通過することになる。この酸素イオンの移動のしやすさは、検出電極22と固体電解質体21との界面K1、及び固体電解質体21における酸素イオンの伝導性に依存している。そのため、固体電解質体21の結晶構造を適切にすることにより、酸素イオンの伝導性を確保することができる。
また、固体電解質体21を移動する酸素イオンは、固体電解質体21と基準電極23との界面K2から基準電極23へ入り、基準電極23の貴金属成分を通過した後、基準電極23の表面において電子を受け渡して再び酸素分子となる。
一方、図7に示すように、排ガスGの空燃比がリッチ側にあるときには、CO(一酸化炭素)、HC(炭化水素)、H2(水素)等の未燃ガスが含まれる排ガスGが検出電極22に到達する。そして、検出電極22の表面においては、未燃ガスが酸素と反応してCO2、H2O等に変換される反応が生じる。このとき、基準電極23において、酸素分子が酸素原子に解離(分解)され、酸素原子が基準電極23の貴金属成分に吸着される。次いで、基準電極23の貴金属成分に吸着された酸素原子は、電子を受け取って酸素イオン(O2-)となり、基準電極23の貴金属成分から固体電解質体21に向けて移動する。この酸素イオンの移動のしやすさは、主に、酸素分子が酸素原子に解離して基準電極23に吸着される強さに依存している。そのため、基準電極23による酸素の解離吸着エネルギーを適切に定めることにより、基準電極23における触媒活性を確保することができる。
また、基準電極23の貴金属成分から固体電解質体21に向けて移動する酸素イオンは、基準電極23と固体電解質体21との界面K2から固体電解質体21へ入り、固体電解質体21を通過することになる。この酸素イオンの移動のしやすさは、基準電極23と固体電解質体21との界面K2、及び固体電解質体21における酸素イオンの伝導性に依存している。また、固体電解質体21を移動する酸素イオンは、固体電解質体21と検出電極22との界面K1から検出電極22へ入り、検出電極22の貴金属成分を通過した後、検出電極22の表面において電子を受け渡して再び酸素分子となり、未燃ガスとの反応に使用される。
なお、各電極22,23の貴金属成分は、粒子の状態で存在しており、また、各電極22,23の貴金属成分は、各電極22,23に含まれる固体電解質材料と混在していることが多い。そのため、実際には、酸素イオンの移動は、もう少し複雑であると考えられる。
本形態のガスセンサ1は、300〜500℃の排ガスGの空燃比を検出可能である。排ガスGの温度が300℃未満になる場合には、ガスセンサ1がセンサ活性を示すことが困難になる。排ガスGの温度が500℃超過になる場合には、本形態のガスセンサ1に拠らなくても、排ガスGの酸素濃度(空燃比)の測定が可能になることがある。
(固体電解質体21の製造方法)
本形態においては、固相合成法を用いて、La0.80.2Ga0.8Mg0.2-zNiz3-α(0<z<0.2)の組成を有する固体電解質体21を合成し、その後、成形した。固相合成法においては、目的組成に応じた量のLa23、SrCo3、Ga23、MgO、NiOの各材料の粉末を秤量し、各材料の粉末の混合物をボールミルにて3時間撹拌し、各材料の粉末を分散させた。次いで、この分散後の粉末の混合物を乾燥させ、1000℃において仮焼成した。次いで、仮焼成後の粉末を成形装置によって圧縮成形し、固体電解質体21の中間体を得た。その後、中間体を1500℃で6時間加熱して本焼成し、所望の形状の固体電解質体21を得た。
(電極22,23の形成方法)
また、検出電極22及び基準電極23は、めっき処理又は焼成処理を行って形成することができる。
めっき処理を行って検出電極22を形成するに当たっては、まず、固体電解質体21における電極の形成部に、固体電解質粒子を含有するゾルを付着させ、このゾルを加熱する。これにより、多数の固体電解質粒子が凝集して互いに接合し、固体電解質体21の表面に、凹凸の表面を有する多孔質の析出部を形成することができる。
次いで、めっき液を用いて析出部上に貴金属成分を含む検出電極22を形成する。このとき、めっき液が多孔質の析出部に含浸され、析出部の内部にも貴金属成分が析出した検出電極22が形成される。なお、めっき液を用いた電極の形成方法には、例えば、電解めっき法、無電解めっき法等がある。
また、焼成処理を行って検出電極22を形成するに当たっては、貴金属成分の粒子と、共材となる固体電解質粒子とが含まれるペースト状の電極材料を準備する。そして、電極材料を、パット印刷、スクリーン印刷、手塗り等によって固体電解質体21の表面に塗布し、固体電解質体21及び電極材料を、600〜1450℃の温度環境下において焼成して、固体電解質体21の表面に検出電極22を形成することができる。
また、検出電極22は、めっき処理及び焼成処理の両方を行って形成することもできる。
具体的には、固体電解質体21にめっき処理によって形成された検出電極22を、硝酸イリジウム溶液、塩化イリジウム酸塩酸溶液又は塩化イリジウム塩酸溶液に浸漬した後に、この固体電解質体21及び検出電極22を600〜1450℃の温度環境下において焼成することができる。
なお、基準電極23も、検出電極22と同様にして形成することができる。
(作用効果)
本形態の限界電流式のガスセンサ1においては、ペロブスカイト型結晶構造の固体電解質体21を有するとともに、酸素の解離吸着エネルギーが適切な電極22,23を有するセンサ素子2を用いることにより、300〜500℃の低温環境下においてもセンサ活性を有するようにしたものである。
具体的には、ペロブスカイト型結晶構造の固体電解質体21は、La1-xxGa1-y-zMgyNiz3-α(M:Sr,Ca,Ba、0<x≦0.2、0<y<0.2、0<z≦0.1)の組成を有する。ペロブスカイト型結晶構造の固体電解質体21が、特に、Niを含有することにより、300〜500℃の低温環境下において、電極22,23と固体電解質体21との界面K1,K2の電気抵抗値が大幅に低下することが分かった。
また、検出電極22の酸素の解離吸着エネルギーは、−4〜−246kJ/molである。検出電極22が、この範囲内の酸素の解離吸着エネルギーを有することにより、検出電極22が、酸素分子から解離された酸素原子を吸着して拡散(移動)させる性質を適切にすることができる。検出電極22が酸素を吸着するエネルギーは、強すぎると、検出電極22上の酸素イオンの移動を制限し、弱すぎると、検出電極22へ酸素原子が吸着しにくくなる。
検出電極22の酸素の解離吸着エネルギーが、−4kJ/molよりもマイナスの値が小さい場合、つまり−4kJ/molよりも弱い場合には、検出電極22に酸素原子が吸着しにくくなる。一方、検出電極22の酸素の解離吸着エネルギーが、−246kJ/molよりもマイナスの値が大きい場合、つまり−246kJ/molよりも強い場合には、低温環境下において検出電極22上を酸素イオンが移動しにくくなる。
固体電解質体21の組成、及び検出電極22による酸素の解離吸着エネルギーの工夫により、センサ素子2が、300〜500℃の低温環境下においてもセンサ活性を有するようにすることができる。これにより、センサ素子2を、センサ活性を有する温度に昇温する時間が短くなり、ガスセンサ1の早期活性化を図ることができる。また、センサ素子2の低温環境下における活性化が可能になることにより、ヒータ24によってセンサ素子2が昇温されるガスセンサ1においては、センサ素子2をヒータ24によって昇温する際の消費電力量を少なく抑えることができる。
それ故、本形態のガスセンサ1によれば、低温環境下においてもセンサ活性を有し、早期活性化を図ることができる。
<実施例>
本例においては、実施形態に示したペロブスカイト型結晶構造(LSGMNで示す。)を有する固体電解質体21に、検出電極22及び基準電極23の貴金属成分がAgによって形成された例を示す。また、ペロブスカイト型結晶構造におけるNiの含有比率(z)を0.05〜0.1まで変化させたときの試験品1〜3について、300℃における各電極22,23と固体電解質体21との界面K1,K2の電気抵抗値を測定した。試験品1〜3のペロブスカイト型結晶構造は、La0.80.2Ga0.8Mg0.2-zNiz3-α(0.05≦z≦0.1)の組成とした。
本例の試験品1〜3は、実施形態に示した製造方法に従って製造した。また、試験品1〜3及び比較品1〜3の固体電解質体21は、形状を簡単にするため、φ20mmの円柱形状として成形した。その他の製造の仕方は実施形態と同様である。
また、比較のために、ペロブスカイト型結晶構造におけるNiの含有比率(z)が0(ゼロ)の場合である比較品1、固体電解質体21にセリア系酸化物(GDC)を用いた比較品2、及び固体電解質体21にイットリア安定化ジルコニア(YSZ)を用いた比較品3についても、各電極22,23と固体電解質体21との界面K1,K2の電気抵抗値を測定した。比較品1,2における各電極22,23はAgとし、比較品3における各電極22,23はPtとした。
各電極22,23と固体電解質体21との界面K1,K2の電気抵抗値は、交流インピーダンス測定法を用いて測定した。交流インピーダンス法においては、一対の電極22,23間に、周波数を0.01Hz〜1MHzまで変化させた交流電圧を印加してインピーダンスを測定し、インピーダンスの周波数解析を行って、インピーダンスの分布における1成分としての界面K1,K2の電気抵抗値を抽出した。また、インピーダンスの測定においては、一対の電極22,23が設けられたセンサ素子2に、温度が300℃であって、酸素濃度が20体積%、残部が窒素である試験ガスを、300(cc/分)の流速で衝突させた。
各電極22,23と固体電解質体21とによる電気抵抗値は、各電極22,23を構成する貴金属粒子自体のバルク抵抗、貴金属粒子間の粒界抵抗、貴金属粒子と固体電解質体21との界面抵抗、固体電解質体21を構成する固体電解質粒子自体のバルク抵抗、固体電解質粒子間の粒界抵抗等の和として捉えることができる。これらの抵抗成分は、検出されたインピーダンスにおける実数成分と虚数成分とを区別して解析する複素インピーダンスプロット等を行って、分離可能である。そして、各電極22,23と固体電解質体21との界面K1,K2の電気抵抗値を、検出されたインピーダンスから、貴金属粒子と固体電解質体21との界面抵抗として抽出した。
酸素イオンが各電極22,23と固体電解質体21との界面K1,K2を通過する性能を検知する尺度として、各電極22,23と固体電解質体21との界面抵抗を用いた。各電極22,23及び固体電解質体21における酸素イオンの移動のしやすさは、各電極22,23及び固体電解質体21における酸素イオンの移動量を決定する、界面K1,K2の電気抵抗値によって表すことができる。
表2には、試験品1〜3及び比較品1〜3について、300℃における各電極22,23と固体電解質体21との界面K1,K2の電気抵抗値(Ωcm2)を検出(抽出)した結果を示す。また、図8には、ペロブスカイト型結晶構造を有する固体電解質体21におけるNiの含有比率と、300℃における各電極22,23と固体電解質体21との界面K1,K2の電気抵抗値との関係を示す。ここで、同図における界面K1,K2の電気抵抗値は、底を10とする対数(log)に変換して表す。
Figure 2019027800
同表において、ペロブスカイト型結晶構造を有する固体電解質体21がNiを含有しない比較品1の場合に比べて、Niを含有する試験品1〜3の場合の方が、界面K1,K2の電気抵抗値を低くできることが分かった。また、Niの含有比率が0.05〜0.1に増加するに従って、界面K1,K2の電気抵抗値をより低くできることが分かった。
また、固体電解質体21にセリア系酸化物(GDC)又はイットリア安定化ジルコニア(YSZ)を用いた比較品2,3においては、界面K1,K2の電気抵抗値が、比較品1の場合に比べてさらに高くなった。そのため、固体電解質体21には、実施形態に示したペロブスカイト型結晶構造を有するものを用いることが好ましいことが分かった。また、界面K1,K2の電気抵抗値は、ペロブスカイト型結晶構造におけるNiの含有比率が0.05であるときの5.03×102(Ωcm2)以下であることが好ましい。
本発明は、各実施形態のみに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲においてさらに異なる実施形態を構成することが可能である。
1 ガスセンサ
2 センサ素子
21 固体電解質体
22 検出電極
23 基準電極
26 拡散抵抗層

Claims (4)

  1. 固体電解質体(21)と、前記固体電解質体の両表面(201,202,201A,202A)に互いに対向して設けられた一対の電極(22,23)と、前記電極の一方(22)に到達する排ガス(G)の流量を制限する拡散抵抗層(26)と、を有するセンサ素子(2)を備え、
    一対の前記電極の間に電圧が印加された状態において一対の前記電極の間に生じる限界電流の大きさによって、前記排ガスの酸素濃度を検出する限界電流式のガスセンサ(1)において、
    前記固体電解質体は、ペロブスカイト型結晶構造を有するとともに、La1-xxGa1-y-zMgyNiz3-α(M:Sr,Ca,Ba、0<x≦0.2、0<y<0.2、0<z<0.2、0<y+z≦0.2)の組成を有し、
    一対の前記電極のうちの少なくとも一方の電極における貴金属成分の、酸素の解離吸着エネルギーは、−4〜−246kJ/molである、ガスセンサ。
  2. 前記固体電解質体における前記Niの含有比率を示すzは、0<z≦0.1である、請求項1に記載のガスセンサ。
  3. 一対の前記電極のうちの少なくとも一方の電極における貴金属成分は、Au、Ag、PdとAgの混合物又は合金、PtとAuの混合物又は合金のうちのいずれかの組成を有する、請求項1又は2に記載のガスセンサ。
  4. 前記ガスセンサは、300〜500℃の排ガスの空燃比を検出可能である、請求項1〜3のいずれか1項に記載のガスセンサ。
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