JP2019027786A - 磁場センサ - Google Patents

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Abstract

【課題】簡易な構成とすることが可能な磁場センサを提供する。
【解決手段】第1の磁気抵抗効果素子と、第2の磁気抵抗効果素子と、出力ポートと、信号線路と、前記第1の磁気抵抗効果素子に直流電流または直流電圧を印加可能な第1の入力端子と、を有し、前記第1の磁気抵抗効果素子および前記第2の磁気抵抗効果素子は、それぞれ、第1の磁性層、第2の磁性層およびこれらの間に配置されたスペーサ層を有し、前記第1の磁気抵抗効果素子と前記第2の磁気抵抗効果素子とが前記信号線路を介して接続され、前記出力ポートは、前記第2の磁気抵抗効果素子に対して並列に接続されている、ことを特徴とする磁場センサ。
【選択図】図1

Description

本発明は、磁場センサに関する。
スピントルク共鳴を利用した磁場センサが知られている。
磁場センサの一例として、特許文献1に記載されたスピントルク発振磁気抵抗センサでは、第1の磁性層、第2の磁性層およびスペーサ層にセンス電流を流すことで、スピントルク誘導発振を引き起こし、当該発振の周波数が磁界の存在に応じて変化する。当該発振の周波数は、高周波数である。当該スピントルク発振磁気抵抗センサでは、処理回路によって、電気抵抗の変化を測定することで、当該発振の周波数を測定する(特許文献1参照。)。
特開2011−124574号公報
従来の磁場センサでは、磁界に応じた発振の周波数を測定する処理回路が、高周波デバイスとなり、複雑な構成となる場合があった。
本発明は、このような事情を考慮してなされたもので、簡易な構成とすることが可能な磁場センサを提供することを課題とする。
本発明の一態様は、第1の磁気抵抗効果素子と、第2の磁気抵抗効果素子と、出力ポートと、信号線路と、前記第1の磁気抵抗効果素子に直流電流または直流電圧を印加可能な第1の入力端子と、を有し、前記第1の磁気抵抗効果素子および前記第2の磁気抵抗効果素子は、それぞれ、第1の磁性層、第2の磁性層およびこれらの間に配置されたスペーサ層を有し、前記第1の磁気抵抗効果素子と前記第2の磁気抵抗効果素子とが前記信号線路を介して接続され、前記出力ポートは、前記第2の磁気抵抗効果素子に対して並列に接続されている、ことを特徴とする磁場センサである。
本明細書では、直流電流とは、時間によって方向が変化しない電流であり、時間によって大きさが変化する電流も含むものとする。同様に、本明細書では、直流電圧とは、時間によって方向が変化しない電圧であり、時間によって大きさが変化する電圧も含むものとする。
本発明の一態様は、第1の磁気抵抗効果素子と、第2の磁気抵抗効果素子と、出力ポートと、信号線路と、前記第1の磁気抵抗効果素子に直流電流または直流電圧を印加可能な第1の入力端子と、を有し、前記第1の磁気抵抗効果素子および前記第2の磁気抵抗効果素子は、それぞれ、第1の磁性層、第2の磁性層およびこれらの間に配置されたスペーサ層を有し、前記第1の磁気抵抗効果素子と前記第2の磁気抵抗効果素子とが前記信号線路を介して接続され、前記出力ポートは、前記第2の磁気抵抗効果素子からの直流出力電圧を出力可能である、ことを特徴とする磁場センサである。
本発明の一態様は、磁場センサにおいて、コンデンサをさらに含み、前記コンデンサは、前記第1の入力端子と、前記第2の磁気抵抗効果素子および前記出力ポートのうちの少なくとも一方との間に接続されている、ことを特徴とする。
本発明の一態様は、磁場センサにおいて、前記第2の磁気抵抗効果素子に直流電流または直流電圧を印加可能な第2の入力端子をさらに有する、ことを特徴とする。
本発明の一態様は、磁場センサにおいて、前記第1の磁気抵抗効果素子に第1のバイアス磁場を印加し、前記第2の磁気抵抗効果素子に第2のバイアス磁場を印加するバイアス磁場印加機構を有し、第1のバイアス磁場と第2のバイアス磁場は逆方向の成分を有する、ことを特徴とする。
本発明によれば、磁場センサにおいて、簡易な構成とすることが可能である。
本発明の第1実施形態に係る磁場センサの構成を示した断面模式図である。 本発明の第1実施形態に係るスピントルク発振およびスピントルク共鳴の周波数と直流電圧出力および発振出力との関係を示したグラフを示す図である。 本発明の第2実施形態に係る磁場センサの構成を示した断面模式図である。 本発明の第3実施形態に係る磁場センサの構成を示した断面模式図である。 本発明の第3実施形態に係る磁気抵抗効果素子にバイアス磁場印加機構によりバイアス磁場が印加されているときにおける当該磁気抵抗効果素子の磁化状態の模式図である。 本発明の第3実施形態に係る磁気抵抗効果素子にバイアス磁場印加機構によりバイアス磁場が印加されているときにおける当該磁気抵抗効果素子の磁化状態の模式図である。 本発明の第3実施形態に係るスピントルク発振およびスピントルク共鳴の周波数と直流電圧出力および発振出力との関係を示したグラフを示す図である。
本発明を実施するための好適な形態につき、図面を参照しつつ詳細に説明する。
以下の実施形態に記載した内容により本発明が限定されるものではない。また、以下に記載した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のもの、均等の範囲のものが含まれる。さらに、以下に記載した構成要素は適宜組み合わせることが可能である。また、本発明の要旨を逸脱しない範囲で構成要素の種々の省略、置換又は変更を行うことができる。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態に係る磁場センサ101の断面模式図である。
磁場センサ101は、磁気抵抗効果素子1aと、磁気抵抗効果素子1bと、磁気抵抗効果素子1aに対応した上部電極5aおよび下部電極6aと、磁気抵抗効果素子1bに対応した上部電極5bおよび下部電極6bと、出力ポート9と、グラウンドポート12と、信号線路7と、インダクタ10aと、コンデンサ20と、入力端子11aと、電源13aと、インダクタ15と、バイアス磁場印加機構21a、21b、22a、22bと、グラウンド8と、基準電位端子30a、30bと、を有している。
磁気抵抗効果素子1aは、磁化固定層2aと、磁化自由層4aと、これらの間に配置されたスペーサ層3aとを有している。
磁気抵抗効果素子1bは、磁化固定層2bと、磁化自由層4bと、これらの間に配置されたスペーサ層3bとを有している。
ここで、本実施形態では、磁場センサ101が図1に示される構成要素のすべてを備える場合について説明するが、他の例として、磁場センサ101は図1に示される構成要素のうちの一部を備えない構成が用いられてもよい。
例えば、磁場センサ101は、電源13aを備えなくてもよく、この場合、電源13aとしては磁場センサ101の外部にある電源が用いられる。
また、例えば、磁場センサ101は、グラウンド8およびグラウンドポート12を備えなくてもよく、この場合、グラウンド8およびグラウンドポート12としては磁場センサ101の外部にあるグラウンドおよびグラウンドポートが用いられる。
一例として、磁場センサ101は、図1に示される基準電位端子30aと、基準電位端子30bと、入力端子11aと、出力ポート9との間にある回路部を有して構成されてもよく、この場合、電源13a、グラウンド8およびグラウンドポート12は当該磁場センサ101の外部にあると捉えることができる。
磁気抵抗効果素子1aおよび磁気抵抗効果素子1bは、それぞれ、図1に示されるように、信号線路7に接続されている。また、磁気抵抗効果素子1aおよび磁気抵抗効果素子1bは、それぞれ、基準電位端子30a、30bに接続されており、基準電位端子30a、30bを介してグラウンド8に接続可能になっている。より具体的には、磁気抵抗効果素子1aおよび磁気抵抗効果素子1bは、それぞれ、その一端(磁化自由層4a、4bの側の端)が信号線路7に接続され、他端(磁化固定層2a、2bの側の端)が基準電位端子30a、30bを介してグラウンド8に接続されている。磁気抵抗効果素子1aおよび磁気抵抗効果素子1bが接続される向きはこれに限定されるものではなく、磁気抵抗効果素子1aは、その一端(磁化自由層4aの側の端)が基準電位端子30aを介してグラウンド8に接続され、他端(磁化固定層2aの側の端)が信号線路7に接続されてもよい。同様に、磁気抵抗効果素子1bは、その一端(磁化自由層4bの側の端)が基準電位端子30bを介してグラウンド8に接続され、他端(磁化固定層2bの側の端)が信号線路7に接続されてもよい。
インダクタ10aは、出力ポート9に対して並列に、信号線路7における磁気抵抗効果素子1aと磁気抵抗効果素子1bとの間に接続されている。入力端子11aは、磁気抵抗効果素子1aに直列に接続されている。より具体的には、図1に示されるように、入力端子11aはインダクタ10aとグラウンド8との間に接続されている。つまり、入力端子11aは、出力ポート9に対して並列に、インダクタ10aを介して信号線路7に接続されており、磁気抵抗効果素子1aとインダクタ10aに直列に接続されている。電源13aが入力端子11aとグラウンド8との間に接続されることにより、磁場センサ101は、磁気抵抗効果素子1a、信号線路7の一部、入力端子11aおよびグラウンド8の一部を含む閉回路を形成することが可能となっている。コンデンサ20は、インダクタ10aと信号線路7との接続部と磁気抵抗効果素子1bとの間の信号線路7に直列接続されている。つまり、本実施形態では、コンデンサ20は、入力端子11aと磁気抵抗効果素子1bとの間に接続されているとともに、入力端子11aと出力ポート9との間に接続されている。コンデンサ20は、電源13aからの電流の不変成分が磁気抵抗効果素子1a以外の磁気抵抗効果素子1bや出力ポート9に流れないようにする役割を持つ。
上部電極5aおよび下部電極6aは、一対の電極としての役目を有しており、磁気抵抗効果素子1aを構成する各層(磁化自由層4a、スペーサ層3a、磁化固定層2a)の積層方向に当該磁気抵抗効果素子1aを介して配設されている。
同様に、上部電極5bおよび下部電極6bは、一対の電極としての役目を有しており、磁気抵抗効果素子1bを構成する各層(磁化自由層4b、スペーサ層3b、磁化固定層2b)の積層方向に当該磁気抵抗効果素子1bを介して配設されている。
つまり、上部電極5a、5bおよび下部電極6a、6bは、電流を磁気抵抗効果素子1a、1bに対して、当該磁気抵抗効果素子1a、1bを構成する各層の面と交差する方向、例えば、磁気抵抗効果素子1a、1bを構成する各層の面に対して垂直な方向(積層方向)に流すための一対の電極としての機能を有している。ここで、本実施形態では、磁気抵抗効果素子1aには直流電流が流れ、磁気抵抗効果素子1bには高周波電流が流れる。上部電極5a、5bおよび下部電極6a、6bは、例えば、Ta、Cu、Au、AuCu、Ru、またはこれらの材料のうちのいずれか2つ以上の膜で構成されることが好ましい。
グラウンド8は、基準電位として機能する。信号線路7およびグラウンド8の形状は、例えば、マイクロストリップライン(MSL)型やコプレーナウェーブガイド(CPW)型に規定することが好ましい。マイクロストリップライン形状やコプレーナウェーブガイド形状を設計する際、信号線路7の特性インピーダンスと回路系のインピーダンスとが等しくなるように信号線路7の信号線幅やグラウンド間距離を設計することにより、信号線路7を伝送損失の少ない伝送線路とすることが可能である。信号線路7は、例えば、Au、Cu、AuCu、Ag、またはAl等の電気伝導率の高い材料で構成されることが望ましい。
インダクタ10aは、インダクタ成分により電流の高周波成分をカットすると同時に電流の不変成分を通す機能を有する。インダクタ10aは、例えば、チップインダクタであってもよく、あるいは、パターン線路によるインダクタであってもよい。また、他の例として、インダクタ10aは、インダクタ成分を有する抵抗素子であってもよい。インダクタ10aのインダクタンス値は、任意であってもよく、例えば、10[nH]以上であることが好ましい。インダクタ10aにより、磁気抵抗効果素子1aから出力される高周波信号が入力端子11aに流入するのを防ぎ、磁気抵抗効果素子1aから出力される高周波信号を磁気抵抗効果素子1bに効果的に印加することができる。入力端子11aから入力された電流の不変成分は、磁気抵抗効果素子1a、信号線路7の一部、インダクタ10a、入力端子11aおよびグラウンド8の一部を含んで形成される閉回路を流れる。この閉回路により、磁気抵抗効果素子1aに効率的に直流電流または直流電圧を印加することができる。
入力端子11aは、インダクタ10aとグラウンド8との間に接続されている。入力端子11aとグラウンド8との間に電源13aが接続されることで、磁気抵抗効果素子1aに直流電流または直流電圧を印加することが可能になる。
電源13aは、入力端子11aとグラウンド8との間に接続される。電源13aによって入力端子11aから、磁気抵抗効果素子1aに直流電流または直流電圧が印加される。電源13aは直流電流源でもよく、直流電圧源でもよい。電源13aは、一定の直流電流を発生可能な直流電流源でもよく、一定の直流電圧を発生可能な直流電圧源でもよい。また、電源13aは、発生する直流電流値の大きさが変化可能な直流電流源でもよく、発生する直流電圧値の大きさが変化可能な直流電圧源でもよい。
インダクタ15は、信号線路7における磁気抵抗効果素子1bと出力ポート9との間の部分であって、かつ、2個の磁気抵抗効果素子1a、1bの間とはならない部分に接続されている。つまり、図1に示されるように、信号線路7において、磁気抵抗効果素子1bと出力ポート9とを並列に分岐する点(分岐点P1)に対して、当該分岐点P1と出力ポート9との間にインダクタ15が備えられている。また、信号線路7において、インダクタ15と出力ポート9とは直列に接続されている。
この構成により、インダクタ15は、出力ポート9に高周波信号を流さない作用を行う。これにより、磁気抵抗効果素子1aから発生した高周波信号が信号線路7を通って磁気抵抗効果素子1bに印加されることを実現することが可能である。
なお、インダクタ15は、例えば、チップインダクタであってもよく、あるいは、パターン線路によるインダクタであってもよい。また、他の例として、インダクタ15は、インダクタ成分を有する抵抗素子であってもよい。インダクタ15のインダクタンス値は、任意であってもよく、例えば、10[nH]以上であることが好ましい。
バイアス磁場印加機構21a、22a、21b、22bは、磁気抵抗効果素子1aおよび磁気抵抗効果素子1bの近傍に配設され、磁気抵抗効果素子1aおよび磁気抵抗効果素子1bに静磁場を印加する。例えば、バイアス磁場印加機構21a、22a、21b、22bは、一定の磁場を印加する永久磁石により構成されている。他の例として、バイアス磁場印加機構21a、22a、21b、22bは、電磁石により構成されてもよい。
本実施形態では、磁気抵抗効果素子1aに対してはバイアス磁場印加機構21a、22aにより静磁場が印加され、磁気抵抗効果素子1bに対してはバイアス磁場印加機構21b、22bにより静磁場が印加される。ここで、磁気抵抗効果素子1aに対してバイアス磁場印加機構21a、22aにより印加される静磁場(第1のバイアス磁場)の方向と、磁気抵抗効果素子1bに対してバイアス磁場印加機構21b、22bにより印加される静磁場(第2のバイアス磁場)の方向とは、同じ方向であってもよく、あるいは、異なる方向であってもよい。
一例として、第1のバイアス磁場の方向と検出対象の磁場(外部磁場)の方向とが一致していてもよい。他の例として、第1のバイアス磁場の方向と検出対象の磁場(外部磁場)の方向とが逆方向であってもよい。
磁化固定層2a、2bは、それぞれ、強磁性体材料で構成されており、その磁化方向が実質的に一方向に固定されている。磁化固定層2a、2bは、それぞれ、例えば、Fe、Co、Ni、NiとFeの合金、FeとCoの合金、またはFeとCoとBの合金などの高スピン分極率材料から構成されることが好ましい。これにより、高い磁気抵抗変化率を得ることができる。また、磁化固定層2a、2bは、それぞれ、ホイスラー合金で構成されてもよい。また、磁化固定層2a、2bの膜厚は、それぞれ、例えば、1〜10[nm]とすることが好ましい。また、それぞれの磁化固定層2a、2bについて、磁化固定層2a、2bの磁化を固定するために、磁化固定層2a、2bに接するように反強磁性層を付加してもよい。他の例として、それぞれの磁化固定層2a、2bについて、結晶構造や形状などに起因する磁気異方性を利用して磁化固定層2a、2bの磁化を固定してもよい。反強磁性層としては、例えば、FeO、CoO、NiO、CuFeS、IrMn、FeMn、PtMn、CrまたはMnなどを用いることができる。
スペーサ層3a、3bは、それぞれ、磁化固定層2a、2bと磁化自由層4a、4bとの間に配置される。そして、磁化固定層2a、2bの磁化と磁化自由層4a、4bの磁化とが相互作用して磁気抵抗効果が得られる。スペーサ層3a、3bは、それぞれ、例えば、導電体、絶縁体、または半導体によって構成される層、あるいは、絶縁体中に導体によって構成される通電点を含む層で構成される。
例えば、それぞれのスペーサ層3a、3bとして非磁性導電材料が適用される場合、材料としてはCu、Ag、AuまたはRuなどが挙げられ、それぞれの磁気抵抗効果素子1a、1bには巨大磁気抵抗(GMR)効果が発現する。GMR効果を利用する場合、それぞれのスペーサ層3a、3bの膜厚は、例えば、0.5〜3.0[nm]程度とすることが好ましい。
例えば、それぞれのスペーサ層3a、3bとして非磁性絶縁材料が適用される場合、材料としてはAlまたはMgOなどが挙げられ、それぞれの磁気抵抗効果素子1a、1bにはトンネル磁気抵抗(TMR)効果が発現する。この場合、それぞれの磁気抵抗効果素子1a、1bでは、磁化固定層2a、2bと磁化自由層4a、4bとの間にコヒーレントトンネル効果が発現するように、スペーサ層3a、3bの膜厚を調整することで、高い磁気抵抗変化率が得られる。TMR効果を利用する場合、それぞれのスペーサ層3a、3bの膜厚は、例えば、0.5〜3.0[nm]程度とすることが好ましい。
例えば、それぞれのスペーサ層3a、3bとして非磁性半導体材料が適用される場合、材料としてはZnO、In、SnO、ITO、GaOまたはGaなどが挙げられる。この場合、それぞれのスペーサ層3a、3bの膜厚は、例えば、1.0〜4.0[nm]程度とすることが好ましい。
例えば、それぞれのスペーサ層3a、3bとして非磁性絶縁体中の導体によって構成される通電点を含む層が適用される場合、AlまたはMgOによって構成される非磁性絶縁体中に、CoFe、CoFeB、CoFeSi、CoMnGe、CoMnSi、CoMnAl、Fe、Co、Au、Cu、AlまたはMgなどの導体によって構成される通電点を含む構造とすることが好ましい。この場合、それぞれのスペーサ層3a、3bの膜厚は、例えば、0.5〜2.0[nm]程度とすることが好ましい。
磁化自由層4a、4bは、それぞれ、外部印加磁場またはスピン偏極電子によってその磁化の方向が変化可能であり、強磁性体材料で構成されている。それぞれの磁化自由層4a、4bは、例えば、膜面内方向に磁化容易軸を有する材料から構成される場合、材料としてはCoFe、CoFeB、CoFeSi、CoMnGe、CoMnSiまたはCoMnAlなどが挙げられ、厚さは1〜30[nm]程度とすることが好ましい。また、それぞれの磁化自由層4a、4bは、膜面法線方向に磁化容易軸を有する材料から構成される場合、材料としてはCo、CoCr系合金、Co多層膜、CoCrPt系合金、FePt系合金、希土類を含むSmCo系合金またはTbFeCo合金などが挙げられる。また、それぞれの磁化自由層4a、4bは、例えば、ホイスラー合金で構成されてもよい。
また、それぞれの磁化自由層4a、4bについて、磁化自由層4a、4bとスペーサ層3a、3bとの間に高スピン分極率材料を挿入してもよく、これによって、高い磁気抵抗変化率を得ることが可能となる。高スピン分極率材料としては、例えば、CoFe合金またはCoFeB合金などが挙げられる。このようなCoFe合金またはCoFeB合金のいずれについても、その膜厚は、例えば、0.2〜1.0[nm]程度とすることが好ましい。
なお、本実施形態では、それぞれの磁気抵抗効果素子1a、1bにおいて、スペーサ層3a、3bの両側に、磁化固定層2a,2bと磁化自由層4a、4bが配置される構成を示したが、他の例として、磁化固定層2a,2bの代わりに磁化自由層が用いられてもよい。つまり、スペーサ層の両側のそれぞれに磁化自由層が配置される磁気抵抗効果素子が用いられてもよい。
ここで、それぞれの磁気抵抗効果素子1a、1bについて、上部電極5a、5bと磁気抵抗効果素子1a、1bとの間、および下部電極6a、6bと磁気抵抗効果素子1a、1bとの間にキャップ層、シード層またはバッファー層を配設してもよい。キャップ層、シード層またはバッファー層としては、例えば、Ru、Ta、Cu、Crまたはこれらの積層膜などが挙げられ、これらの層の膜厚は、例えば、2〜10[nm]程度とすることが好ましい。
なお、磁気抵抗効果素子1aおよび磁気抵抗効果素子1bの大きさとしては、任意であってもよく、例えば、磁気抵抗効果素子1aおよび磁気抵抗効果素子1bの長辺を100[nm]程度、あるいは100[nm]以下とすることが好ましい。ここで、磁気抵抗効果素子1aおよび磁気抵抗効果素子1bの平面視形状が長方形(正方形を含む。)ではない場合は、磁気抵抗効果素子1aおよび磁気抵抗効果素子1bの平面視形状に最小の面積で外接する長方形の長辺を、磁気抵抗効果素子1aおよび磁気抵抗効果素子1bの長辺と定義する。この長辺が100[nm]程度であるように小さい場合には、磁化自由層4a、4bの磁区の単磁区化が可能となり、高効率なスピントルク共鳴現象の実現が可能となる。ここでは、「平面視形状」とは、磁気抵抗効果素子1a、1bを構成する各層の積層方向に垂直な平面で見た形状のことである。
ここで、スピントルク発振効果について説明する。
磁気抵抗効果素子に印加される磁場の強度と当該磁気抵抗効果素子を流れる直流電流の大きさとのバランスが一定の条件になると、磁化自由層の磁化が振動する(歳差運動を起こす)。磁気抵抗効果素子の素子抵抗値は、磁化固定層と磁化自由層との磁化の相対角で決まる。そのため、磁気抵抗効果素子の抵抗値は、磁化自由層の磁化の振動に伴い、周期的に変化する。つまり、磁気抵抗効果素子は、磁化が振動する周波数で抵抗値が周期的に変化する抵抗振動素子として取り扱うことができる。このとき、直流電流を磁気抵抗効果素子に流すと、磁化が振動する周波数の高周波信号を磁気抵抗効果素子から出力させることができる。つまり、磁気抵抗効果素子が発振器として機能する。この効果をスピントルク発振効果と呼ぶ。この振動の周波数(歳差運動の周波数)であるスピントルク発振周波数は、磁気抵抗効果素子に印加される磁場の強度に応じて変化する。
また、磁気抵抗効果素子に、高周波信号を入力すると、磁気抵抗効果素子はスピントルク共鳴現象により直流電圧を出力する。つまり、磁気抵抗効果素子がダイオード(整流器)として機能する。この効果をスピントルクダイオード効果と呼ぶ。入力された高周波信号の周波数が磁気抵抗効果素子のスピントルク共鳴周波数と一致するとき、最も大きな直流電圧が出力される。
本実施形態では、磁気抵抗効果素子1aのスピントルク発振周波数は、磁化自由層4aにおける有効磁場によって変化する。磁化自由層4aにおける有効磁場Heffは、磁化自由層4aに印加される磁場H、磁化自由層4aにおける異方性磁場H、磁化自由層4aにおける反磁場H、磁化自由層4aにおける交換結合磁場HEXを用いて、式(1)により表される。
また、磁気抵抗効果素子1bのスピントルク共鳴周波数についても同様である。
[数1]
eff=H+H+H+HEX ・・(1)
次に、磁場センサ101の動作原理を説明する。
磁気抵抗効果素子1aは、入力端子11aから直流電流または直流電圧が印加されてその中を直流電流が流れることで、スピントルク発振効果により、スピントルク発振周波数の高周波信号を発生させることができる。この状態で、検出される外部磁場が磁気抵抗効果素子1aに印加されると、磁気抵抗効果素子1aのスピントルク発振周波数が変化するため、磁気抵抗効果素子1aから出力される高周波信号の周波数が変化する。つまり、外部磁場の変化を周波数の変化として取り出すことが可能となる。また、磁気抵抗効果素子1aから発生した高周波信号は、信号線路7を通り、磁気抵抗効果素子1bに印加される。
このとき、磁気抵抗効果素子1bからスピントルクダイオード効果により直流電圧を出力ポート9に出力することが可能となる。スピントルクダイオード効果によって、磁気抵抗効果素子1bに入力された高周波信号の周波数が磁気抵抗効果素子1bのスピントルク共鳴周波数と一致するとき、磁気抵抗効果素子1bは最も大きな直流電圧を出力し、また、入力された高周波信号の周波数の、磁気抵抗効果素子1bのスピントルク共鳴周波数からの差異が大きくなるにつれて、出力電圧は徐々に減少する。磁気抵抗効果素子1bのスピントルク共鳴周波数を固定した場合、検出される外部磁場の変化により磁気抵抗効果素子1aのスピントルク発振周波数が変化すると、磁気抵抗効果素子1bから出力される直流電圧の大きさが変化する。つまり、磁場センサ101では、外部磁場の変化量を出力電圧の変化量として検出することが可能である。
本実施形態では、出力ポート9は信号線路7に接続されており、グラウンドポート12はグラウンド8に接続されており、出力ポート9とグラウンドポート12との間に電圧計(図示せず)を接続する。これにより、当該電圧計と磁気抵抗効果素子1bとが並列に接続されるようにして、当該電圧計により磁気抵抗効果素子1bから出力される直流電圧の大きさを検出(計測)する。そして、当該直流電圧の大きさに基づいて、外部磁場の大きさを検出することが可能である。
本実施形態では、信号線路7の分岐点P1と出力ポート9との間にインダクタ15を備えているが、他の例として、出力ポート9に接続される電圧計(磁場センサ101の外部のもの)がインダクタを有する場合には、インダクタ15が備えられなくてもよい。
同様に、本実施形態では、磁気抵抗効果素子1aと磁気抵抗効果素子1bとの間の信号線路7と入力端子11aとの間にインダクタ10aを備えているが、他の例として、電源13aがインダクタを有する場合には、インダクタ10aが備えられなくてもよい。
また、出力ポート9は、磁気抵抗効果素子1bから出力される直流電圧を検出することが可能な任意のところに備えられてもよく、例えば、信号線路7ではなく、磁気抵抗効果素子1bの上部電極5bに接続されて備えられてもよい。
図2は、本発明の第1実施形態に係るスピントルク発振およびスピントルク共鳴の周波数と直流電圧出力および発振出力との関係を示したグラフを示す図である。
図2に示されるグラフにおいて、左側の縦軸は磁気抵抗効果素子1bからの直流電圧出力を表わしており、右側の縦軸は磁気抵抗効果素子1aからの発振出力を表わしており、横軸は周波数を表している。図2の例では、説明を容易にするために、磁気抵抗効果素子1bのスピントルク共鳴周波数が一定(すなわち、検出対象の外部磁場が磁気抵抗効果素子1bに印加されず、磁気抵抗効果素子1bに印加される磁場の強度が一定の場合)で、磁気抵抗効果素子1aにバイアス磁場印加機構21a、22aにより印加される静磁場の方向と、検出対象の外部磁場の方向とが一致している例で、磁気抵抗効果素子1aに印加される、検出対象の外部磁場の強度が変化したときのグラフを示してある。
図2の例において、特性201のプロット線は、外部から磁気抵抗効果素子1aに印加される、検出対象の外部磁場の強度がBa1であるときのものであり、また、特性202のプロット線は、外部から磁気抵抗効果素子1aに印加される、検出対象の外部磁場の強度がBa2であるときのものである。これらの外部磁場の強度の関係は、Ba1<Ba2である。
図2の例において、特性203のプロット線は、磁気抵抗効果素子1bのスピントルクダイオード効果による、入力高周波信号の周波数に対する出力される直流電圧の大きさを示す。
図2に示されるように、外部から磁気抵抗効果素子1aに印加される、検出対象の外部磁場の強度がBa1からより大きいBa2に変化(シフト)した場合、磁気抵抗効果素子1aに印加される磁場強度が大きくなるのに伴い、磁気抵抗効果素子1aから出力される高周波信号の周波数はfa1からより高いfa2に変化(シフト)する。
また、磁気抵抗効果素子1bのスピントルク共鳴周波数fa3は一定であるため、磁気抵抗効果素子1aから出力される高周波信号の周波数に対応して、磁気抵抗効果素子1bから出力される直流電圧はda1からより小さいda2に変化(シフト)する。つまり、磁場センサ101は、外部磁場の変化を出力電圧の変化として検出することが可能な磁場センサとして機能する。磁気抵抗効果素子1aのスピントルク発振周波数は、外部から印加される磁場の強度に敏感であるため、磁場センサ101は検出感度が高い。従って、磁場センサ101は微小な磁場の検出に好適である。本実施形態では、外部磁場として微小な磁場を検出することから、検出対象の外部磁場よりも、バイアス磁場印加機構21a、22a、21b、22bにより印加される磁場(第1のバイアス磁場および第2のバイアス磁場)の方が大きくなる。
さらに、磁場センサ101の感度を向上させるためには、磁気抵抗効果素子1aの磁化固定層2aの磁化の向きが、検出対象の外部磁場と同じ向きになることが好ましい。この向きでは、磁気抵抗効果素子1aからの発振の振幅(レベル)が大きくなる。
なお、磁場センサ101では、検出対象の外部磁場が磁気抵抗効果素子1bに印加されることを防ぐために、例えば、磁気抵抗効果素子1bの周囲に磁気シールドが設置されていることが磁場センサとして使いやすいという点で好ましいが、磁気抵抗効果素子1bの周囲に磁気シールドが設置されていなくてもよい。
本実施形態では、磁気抵抗効果素子1aと磁気抵抗効果素子1bとは、同様な構成を有するが、まったく同じ動作を行うのではなく、異なる動作を行うとしている。磁気抵抗効果素子1aと磁気抵抗効果素子1bとは、それぞれの機能に応じて、その構成がそれぞれ最適化されることが好ましい。
以上のように、本実施形態に係る磁場センサ101では、磁気抵抗効果素子1a(第1の磁気抵抗効果素子)と、磁気抵抗効果素子1b(第2の磁気抵抗効果素子)と、出力ポート9と、信号線路7と、磁気抵抗効果素子1aに直流電流または直流電圧を印加可能な入力端子11a(第1の入力端子)と、を有する。磁気抵抗効果素子1aおよび磁気抵抗効果素子1bは、それぞれ、磁化固定層2a、2b(第1の磁性層)、磁化自由層4a、4b(第2の磁性層)およびこれらの間に配置されたスペーサ層3a、3bを有する。磁気抵抗効果素子1aと磁気抵抗効果素子1bとが信号線路7を介して接続されている。出力ポート9は、磁気抵抗効果素子1bに対して並列に接続されている。出力ポート9は、磁気抵抗効果素子1bからの直流出力電圧を出力可能である。
したがって、本実施形態に係る磁場センサ101では、簡易な構成とすることが可能である。
ここで、本実施形態に係る磁場センサ101では、磁気抵抗効果素子1a、1bを利用した磁場センサを提供することができ、磁気抵抗効果素子1aのスピントルク発振の機能および磁気抵抗効果素子1bのスピントルクダイオードの機能を利用して磁場を検出する。
本実施形態に係る磁場センサ101では、コンデンサ20をさらに含む。コンデンサ20は、入力端子11aと、磁気抵抗効果素子1bおよび出力ポート9のうちの少なくとも一方との間に接続されている。本実施形態では、コンデンサ20は、入力端子11aと磁気抵抗効果素子1bとの間に接続されているとともに、入力端子11aと出力ポート9との間に接続されているが、他の構成例として、これらのうちの一方に接続されてもよい。
したがって、本実施形態に係る磁場センサ101では、コンデンサ20によって、電源13aからの電流の不変成分が磁気抵抗効果素子1a以外の磁気抵抗効果素子1bや出力ポート9に流れることを抑制することができる。
電源13aからの電流の不変成分が磁気抵抗効果素子1a以外の磁気抵抗効果素子1bや出力ポート9に流れても問題が生じない場合は、コンデンサ20は備えられなくてもよい。
本実施形態に係る磁場センサ101では、磁気抵抗効果素子1aにバイアス磁場(第1のバイアス磁場)を印加し、磁気抵抗効果素子1bにバイアス磁場(第2のバイアス磁場)を印加するバイアス磁場印加機構21a、22a、21b、22bを有する。
第1のバイアス磁場と第2のバイアス磁場は、例えば、同一の方向の磁場であってもよく、あるいは、逆方向の成分を有してもよい。
なお、磁気抵抗効果素子1aに第1のバイアス磁場が印加され、磁気抵抗効果素子1bに第2のバイアス磁場が印加されている方が、磁気抵抗効果素子1aのスピントルク発振効果や磁気抵抗効果素子1bのスピントルクダイオード効果が生じやすいが、バイアス磁場が印加されていなくてもこれらの効果が生じる場合は、バイアス磁場印加機構21a、22a、21b、22bは備えられなくてもよい。
本実施形態に係る磁場センサ101では、磁気抵抗効果素子1aと磁気抵抗効果素子1bとは、出力ポート9に対して互いに並列に接続されている。また、磁気抵抗効果素子1aと磁気抵抗効果素子1bとは、基準電位端子30aまたは30bを介してグラウンド8に対して互いに並列に接続可能になっている。つまり、磁場センサ101が、磁場センサ101の外部にあるグラウンド8に接続された時には、磁気抵抗効果素子1aと磁気抵抗効果素子1bとは、グラウンド8に対して互いに並列に接続される。
なお、本実施形態に係る磁場センサ101は、任意の装置などに適用されてもよく、微小な磁場の検出に好適であることを活かして、一例として、生体磁場の検出に使用されてもよい。
(第2実施形態)
図3は、本発明の第2実施形態に係る磁場センサ102の構成を示した断面模式図である。
磁場センサ102について、第1実施形態に係る磁場センサ101とは異なる点について主に説明し、共通する事項については適宜説明を省略する。また、第1実施形態に係る磁場センサ101と共通している構成要素については、同じ符号を付してあり、適宜説明を省略する。
本実施形態に係る磁場センサ102は、第1実施形態に係る磁場センサ101の構成要素を有しており、さらに、インダクタ10bと、入力端子11bと、電源13bとを有している。インダクタ10bは、出力ポート9に対して並列に、信号線路7における磁気抵抗効果素子1bと出力ポート9との間に接続されている。入力端子11bは、磁気抵抗効果素子1bに直列に接続されている。具体的には、図3に示されるように、入力端子11bはインダクタ10bとグラウンド8との間に接続されている。つまり、入力端子11bは、出力ポート9に対して並列に、インダクタ10bを介して信号線路7に接続されており、磁気抵抗効果素子1bとインダクタ10bに直列に接続されている。電源13bが入力端子11bとグラウンド8に接続されることにより、磁場センサ102では、磁気抵抗効果素子1b、信号線路7の一部、入力端子11bおよびグラウンド8の一部を含む閉回路を形成することが可能となっている。
また、図3の例では、信号線路7においてインダクタ10bと出力ポート9とに並列に分岐する点(分岐点P2)に対して、当該分岐点P2と出力ポート9との間にインダクタ15が備えられる配置となっている。他の例として、分岐点P1と分岐点P2との間にインダクタ15が備えられてもよく、この場合、インダクタ15がインダクタ10bの役割を果たすときにはインダクタ10bが備えられなくてもよい。
ここで、本実施形態では、磁場センサ102が図3に示される構成要素のすべてを備える場合について説明するが、他の例として、磁場センサ102は図3に示される構成要素のうちの一部を備えない構成が用いられてもよい。
例えば、磁場センサ102は、電源13aを備えなくてもよく、この場合、電源13aとしては磁場センサ102の外部にある電源が用いられる。
例えば、磁場センサ102は、電源13bを備えなくてもよく、この場合、電源13bとしては磁場センサ102の外部にある電源が用いられる。
また、例えば、磁場センサ102は、グラウンド8およびグラウンドポート12を備えなくてもよく、この場合、グラウンド8およびグラウンドポート12としては磁場センサ101の外部にあるグラウンドおよびグラウンドポートが用いられる。
一例として、磁場センサ102は、図3に示される基準電位端子30aと、基準電位端子30bと、入力端子11aと、入力端子11bと、出力ポート9との間にある回路部を有して構成されてもよく、この場合、電源13a、電源13b、グラウンド8およびグラウンドポート12は当該磁場センサ102の外部にあると捉えることができる。
磁場センサ102では、磁気抵抗効果素子1bのスピントルクダイオード効果を得る際に、磁気抵抗効果素子1bに直流電流または直流電圧を印加することができる。磁気抵抗効果素子1bに直流電流または直流電圧を印加すると、ダイオード感度が向上するため、当該磁気抵抗効果素子1bから出力される直流電圧が大きくなる。つまり、磁場センサ102は、第1実施形態の場合と比べて、出力の大きな磁場センサとして機能することが可能となる。
なお、本実施形態では、電源13aから磁気抵抗効果素子1aに流す電流の電流密度の方が、電源13bから磁気抵抗効果素子1bに流す電流の電流密度よりも、大きい。本実施形態では、磁気抵抗効果素子1aにはスピントルク発振のために必要な大きな電流密度の電流を流し、磁気抵抗効果素子1bにはバイアスとして、磁気抵抗効果素子1bにスピントルク発振効果が発現しない程度の小さな電流密度の電流を流す。
本実施形態では、磁気抵抗効果素子1bと出力ポート9との間の信号線路7と入力端子11bとの間にインダクタ10bを備えているが、他の例として、電源13bがインダクタを有する場合には、インダクタ10bが備えられなくてもよい。
以上のように、本実施形態に係る磁場センサ102では、第1実施形態の場合と同様に、簡易な構成とすることが可能である。
また、本実施形態に係る磁場センサ102では、磁気抵抗効果素子1b(第2の磁気抵抗効果素子)に直流電流または直流電圧を印加可能な入力端子11b(第2の入力端子)をさらに有する。
したがって、本実施形態に係る磁場センサ102では、磁気抵抗効果素子1bのダイオード感度を向上させることが可能であり、これにより、出力を向上させることが可能である。
(第3実施形態)
図4は、本発明の第3実施形態に係る磁場センサ103の構成を示した断面模式図である。
磁場センサ103について、第1実施形態に係る磁場センサ101とは異なる点について主に説明し、共通する事項については適宜説明を省略する。また、第1実施形態に係る磁場センサ101と共通している構成要素については、同じ符号を付してあり、適宜説明を省略する。
本実施形態に係る磁場センサ103は、第1実施形態に係る磁場センサ101の構成要素を有しており、さらに、バイアス磁場印加機構21a、22a、21b、22bの代わりに、バイアス磁場印加機構31〜33を有している。バイアス磁場印加機構31〜33は、磁気抵抗効果素子1aおよび磁気抵抗効果素子1bの近傍に配置され、磁気抵抗効果素子1aと磁気抵抗効果素子1bのそれぞれに、逆方向の一定磁場をバイアス磁場として印加する。
図4の例では、バイアス磁場印加機構31は磁気抵抗効果素子1aの近傍に配置され、バイアス磁場印加機構32は磁気抵抗効果素子1aと磁気抵抗効果素子1bとの近傍であってこれらの間に配置され、バイアス磁場印加機構33は磁気抵抗効果素子1bの近傍に配置される。
本実施形態では、磁気抵抗効果素子1aを挟んで配置されるバイアス磁場印加機構31とバイアス磁場印加機構32により印加されるバイアス磁場の方向と、磁気抵抗効果素子1bを挟んで配置されるバイアス磁場印加機構32とバイアス磁場印加機構33により印加されるバイアス磁場の方向とが、逆方向となっている。また、本実施形態では、磁気抵抗効果素子1aと磁気抵抗効果素子1bとでバイアス磁場印加機構32が共用されている。
ここで、本実施形態では、磁場センサ103が図4に示される構成要素のすべてを備える場合について説明するが、他の例として、第1実施形態の図1に示される磁場センサ101と同様に、磁場センサ103は図4に示される構成要素のうちの一部を備えない構成が用いられてもよい。
磁場センサ103では、バイアス磁場印加機構31〜33により、磁気抵抗効果素子1aと磁気抵抗効果素子1bのそれぞれに、逆方向のバイアス磁場を印加した状態で、外部磁場の検出を行う。
本実施形態では、バイアス磁場印加機構31、32によって磁気抵抗効果素子1aに印加されるバイアス磁場(第1のバイアス磁場)は、検出対象の外部磁場と同じ向きであり、バイアス磁場印加機構32、33によって磁気抵抗効果素子1bに印加されるバイアス磁場(第2のバイアス磁場)は、検出対象の外部磁場と逆の向きである。この状態で、外部磁場が印加されると、スピントルク発振状態の磁気抵抗効果素子1aに印加される磁場強度は、第1のバイアス磁場と外部磁場との和の強度になる。また、スピントルクダイオード状態の磁気抵抗効果素子1bに印加される磁場強度は、第2のバイアス磁場と外部磁場との差の強度になる。つまり、検出対象の外部磁場が大きくなると、磁気抵抗効果素子1aに印加される磁場強度は大きくなり、磁気抵抗効果素子1bに印加される磁場強度は小さくなる。よって、このとき、磁気抵抗効果素子1aのスピントルク発振周波数は高くなり、磁気抵抗効果素子1bのスピントルク共鳴周波数は低くなる。このように、検出対象の外部磁場の強度の変化によって、磁気抵抗効果素子1aのスピントルク発振周波数と磁気抵抗効果素子1bのスピントルク共鳴周波数とが逆方向の変化(シフト)をする。ここで、磁気抵抗効果素子1aのスピントルク発振周波数が、磁気抵抗効果素子1bのスピントルク共鳴周波数よりも、高い場合には、磁場センサ103は出力電圧のシフト量が大きな高感度の磁場センサとして機能することが可能である。
図5は、本発明の第3実施形態に係る磁気抵抗効果素子1aにバイアス磁場印加機構31〜32により第1のバイアス磁場が印加されているときにおける当該磁気抵抗効果素子1aの磁化状態の模式図である。
図5に示されるように、磁気抵抗効果素子1aにおいて、磁化固定層2aの磁化41の方向と、バイアス磁場印加機構31〜32により発生する磁化自由層4aにおける第1のバイアス磁場の方向とのなす角の角度θ1が170度以上190度以下(例えば、180度程度)になるように、バイアス磁場印加機構31〜32が磁気抵抗効果素子1aに対して配置されることが好ましい。なお、図5では、磁化固定層2aの磁化41の方向に平行な直線を直線43および直線44で示し、第1のバイアス磁場の方向に平行な直線を直線45で示している。
また、磁気抵抗効果素子1aに直流電流および直流電圧が印加されずにバイアス磁場印加機構31〜32により第1のバイアス磁場が印加されているとき、磁化自由層4aの磁化42は第1のバイアス磁場と同じ方向を向いている。磁気抵抗効果素子1aのスピントルク発振の発振性能は、スピントルク発振周波数で振動する磁気抵抗効果素子1aの抵抗値の変化量と相関がある。つまり、磁化自由層4aの磁化42が歳差運動を起こす回転軸と磁化固定層2aの磁化41との角度θ1が170度以上190度以下となる(反平行状態の)場合には、磁気抵抗効果素子1aの抵抗値は大きく振動するため、磁気抵抗効果素子1aは発振特性のよい(Q値の高い)発振状態を維持することができる。そのため、磁場センサ103は、高感度な磁場センサとして機能することが可能である。
なお、図5の例は一例であり、他の構成が用いられてもよい。
図6は、本発明の第3実施形態に係る磁気抵抗効果素子1bにバイアス磁場印加機構32〜33により第2のバイアス磁場が印加されているときにおける当該磁気抵抗効果素子1bの磁化状態の模式図である。
図6に示されるように、磁化固定層2bの磁化51の方向と、バイアス磁場印加機構32〜33により発生する磁化自由層4bにおける第2のバイアス磁場の方向とのなす角の角度θ2が80度以上100度以下(例えば、90度程度)になるように、バイアス磁場印加機構32〜33が磁気抵抗効果素子1bに対して配置されることが好ましい。なお、図6では、磁化固定層2bの磁化51の方向に平行な直線を直線53および直線54で示し、第2のバイアス磁場の方向に平行な直線を直線55で示している。
また、磁気抵抗効果素子1bに直流電流、直流電圧および高周波電流が印加されずにバイアス磁場印加機構32〜33により第2のバイアス磁場が印加されているとき、磁化自由層4bの磁化52は第2のバイアス磁場と同じ方向を向いている。スピントルクダイオード効果では、磁化自由層4aの磁化52が静止している状態から、入力される高周波信号を利用してスピントルク共鳴周波数で振動する。そのため、磁化自由層4aの磁化52が容易に振動する磁場条件であるときに、ダイオード感度が最も高くなる。つまり、磁化自由層4bの磁化52と磁化固定層2bの磁化51との角度θ2が80度以上100度以下となる場合、磁化自由層4bの磁化52が容易に振動するため、磁気抵抗効果素子1bのダイオード感度(整流の変換効率)が高くなる。そのため、磁場センサ103は、高感度な磁場センサとして機能することが可能である。
なお、図6の例は一例であり、他の構成が用いられてもよい。
図7は、本発明の第3実施形態に係るスピントルク発振およびスピントルク共鳴の周波数と直流電圧出力および発振出力との関係を示したグラフを示す図である。図7の例では、磁気抵抗効果素子1aのスピントルク発振周波数が、磁気抵抗効果素子1bのスピントルク共鳴周波数よりも、高い場合を示している。
図7に示されるグラフにおいて、左側の縦軸は磁気抵抗効果素子1bからの直流電圧出力を表わしており、右側の縦軸は磁気抵抗効果素子1aからの発振出力を表わしており、横軸は周波数を表している。図7の例では、磁気抵抗効果素子1aおよび磁気抵抗効果素子1bに印加される磁場が変化したときのグラフを示してある。
図7の例において、特性221のプロット線は、外部から磁気抵抗効果素子1aに印加される、検出対象の外部磁場の強度がBa1であるときのものであり、また、特性222のプロット線は、外部から磁気抵抗効果素子1aに印加される、検出対象の外部磁場の強度がBa2であるときのものである。これらの外部磁場の強度の関係は、Ba1<Ba2である。
図7の例において、特性223のプロット線は、外部から磁気抵抗効果素子1bに印加される、検出対象の外部磁場の強度がBa1であるときのものであり、また、特性224のプロット線は、外部から磁気抵抗効果素子1bに印加される、検出対象の外部磁場の強度がBa2であるときのものである。
図7に示されるように、外部から磁気抵抗効果素子1aおよび磁気抵抗効果素子1bに印加される、検出対象の外部磁場の強度がBa1からより大きいBa2に変化(シフト)した場合、磁気抵抗効果素子1aに印加される磁場強度が大きくなるのに伴い、磁気抵抗効果素子1aから出力される高周波信号の周波数はfb1からより高いfb2に変化(シフト)する。また、この場合、磁気抵抗効果素子1bに印加される磁場強度が小さくなるのに伴い、磁気抵抗効果素子1bのスピントルク共鳴周波数はfb3からより低いfb4に変化(シフト)する。つまり、磁気抵抗効果素子1aのスピントルク発振周波数がシフトする方向と磁気抵抗効果素子1bのスピントルク共鳴周波数がシフトする方向が逆向きになる。そのため、図7に示すように、検出対象の外部磁場の強度が変化した際における出力電圧の変化量(db1−db2)を大きくすることが可能となる。これにより、磁場センサ103は、検出対象の外部磁場の強度の変化量に対して、大きな電圧変化を出力することが可能となり、高感度の磁場センサを実現することができる。
他の例として、磁気抵抗効果素子1aのスピントルク発振周波数が、磁気抵抗効果素子1bのスピントルク共鳴周波数よりも、低い場合が用いられてもよい。この場合、例えば、第1のバイアス磁場は、検出対象の外部磁場と逆の向きとされ、第2のバイアス磁場は、検出対象の外部磁場と同じ向きとされる。この場合には、検出対象の外部磁場が大きくなると、磁気抵抗効果素子1aに印加される磁場強度は小さくなり、磁気抵抗効果素子1bに印加される磁場強度は大きくなる。この場合も、磁気抵抗効果素子1aのスピントルク発振周波数がシフトする方向と磁気抵抗効果素子1bのスピントルク共鳴周波数がシフトする方向が逆向きになるので、それを利用して、検出対象の外部磁場の強度が変化した際における出力電圧の変化量を大きくすることが可能となる。
以上のように、本実施形態に係る磁場センサ103では、第1実施形態の場合と同様に、簡易な構成とすることが可能で、高い感度を実現することが可能である。
また、本実施形態に係る磁場センサ103では、磁気抵抗効果素子1a(第1の磁気抵抗効果素子)にバイアス磁場(第1のバイアス磁場)を印加し、磁気抵抗効果素子1b(第2の磁気抵抗効果素子)にバイアス磁場(第2のバイアス磁場)を印加するバイアス磁場印加機構31〜33を有する。第1のバイアス磁場と第2のバイアス磁場は逆方向の成分を有する。本実施形態では、第1のバイアス磁場と第2のバイアス磁場は逆方向の磁場であるが、第1のバイアス磁場と第2のバイアス磁場は逆方向の成分を有していれば、本実施形態の磁場センサ103と同様に、検出対象の外部磁場の強度が変化した際における出力電圧の変化量を大きくすることが可能となる。
また、本実施形態に係る磁場センサ103では、磁気抵抗効果素子1bに対する磁気シールドを備えなくてもよい。
ここで、本実施形態に係る磁場センサ103においても、第2実施形態の場合と同様に、図3に示されるインダクタ10b、入力端子11b、電源13bと同様な構成要素が用いられてもよい。
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
1a、1b…磁気抵抗効果素子、2a、2b…磁化固定層、3a、3b…スペーサ層、4a、4b…磁化自由層、5a、5b…上部電極、6a、6b…下部電極、7…信号線路、8…グラウンド、9…出力ポート、10a、10b、15…インダクタ、11a、11b…入力端子、12…グラウンドポート、13a、13b…電源、20…コンデンサ、21a、21b、22a、22b、31〜33…バイアス磁場印加機構、30a、30b…基準電位端子、41〜42、51〜52…磁化、43〜45、53〜55…直線、101〜103…磁場センサ、201〜203、221〜224…特性、θ1、θ2…角度、P1、P2…分岐点

Claims (5)

  1. 第1の磁気抵抗効果素子と、第2の磁気抵抗効果素子と、出力ポートと、信号線路と、前記第1の磁気抵抗効果素子に直流電流または直流電圧を印加可能な第1の入力端子と、を有し、
    前記第1の磁気抵抗効果素子および前記第2の磁気抵抗効果素子は、それぞれ、第1の磁性層、第2の磁性層およびこれらの間に配置されたスペーサ層を有し、
    前記第1の磁気抵抗効果素子と前記第2の磁気抵抗効果素子とが前記信号線路を介して接続され、
    前記出力ポートは、前記第2の磁気抵抗効果素子に対して並列に接続されている、ことを特徴とする磁場センサ。
  2. 第1の磁気抵抗効果素子と、第2の磁気抵抗効果素子と、出力ポートと、信号線路と、前記第1の磁気抵抗効果素子に直流電流または直流電圧を印加可能な第1の入力端子と、を有し、
    前記第1の磁気抵抗効果素子および前記第2の磁気抵抗効果素子は、それぞれ、第1の磁性層、第2の磁性層およびこれらの間に配置されたスペーサ層を有し、
    前記第1の磁気抵抗効果素子と前記第2の磁気抵抗効果素子とが前記信号線路を介して接続され、
    前記出力ポートは、前記第2の磁気抵抗効果素子からの直流出力電圧を出力可能である、ことを特徴とする磁場センサ。
  3. コンデンサをさらに含み、前記コンデンサは、前記第1の入力端子と、前記第2の磁気抵抗効果素子および前記出力ポートのうちの少なくとも一方との間に接続されている、ことを特徴とする請求項1または請求項2のいずれか一項に記載の磁場センサ。
  4. 前記第2の磁気抵抗効果素子に直流電流または直流電圧を印加可能な第2の入力端子をさらに有する、ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の磁場センサ。
  5. 前記第1の磁気抵抗効果素子に第1のバイアス磁場を印加し、前記第2の磁気抵抗効果素子に第2のバイアス磁場を印加するバイアス磁場印加機構を有し、
    第1のバイアス磁場と第2のバイアス磁場は逆方向の成分を有する、ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の磁場センサ。
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