JP2019025759A - 造形装置、造形方法、及び造形制御プログラム - Google Patents

造形装置、造形方法、及び造形制御プログラム Download PDF

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浩志 梅津
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Abstract

【課題】溶剤を用いないで隙間やボイドの形成を抑えることができる造形装置を提供すること。
【解決手段】造形装置100は、ノズル22a,22bに設けたノズル吐出口22cから溶融樹脂MRを押し出しつつ走査し積層するように堆積させて3次元形状を形成する造形装置であって、ノズル形状及び造形条件を含む形成条件を途中で切り替える切替部としての演算処理部82を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、立体物を形成するための造形装置、造形方法、及び造形制御プログラムに関し、特に造形材料を順次積み重ねることによって立体物を形成する造形装置等に関する。
造形材料を順次積み重ねるタイプの造形方法として、ワイヤー状の熱可塑性の材料を予熱器で加熱し吐出用ノズルから下方に位置する基台に押し出すものがある(特許文献1〜3等参照)。この際、吐出用ノズルを基台に平行な面に沿って相対的に走査することにより、基台上の規定領域内を熱可塑性の材料で一様に塗りつぶすように硬化させて単位層を形成することができ、その後基台を一定ピッチ分降下させて、同様に吐出用ノズルから熱可塑性の材料を基台に押し出しつつ吐出用ノズルを相対走査することで次の単位層を形成する。このような処理を繰り返すことで、所望断面形状を有する積層体としての3次元物体を作製することができる。
しかし、上記のような造形方法では、吐出用ノズルの軌跡の制御によって間接的に単位層の塗りつぶしを行うので、単位層又は積層体内部において隣接する材料同士が密着せず隙間ができる可能性がある。このような隙間の存在により、材料間の密着面積が下がり、加えて隙間に応力集中が起きやすい。この結果、積層体の機械強度が射出成形によって製造された樹脂成形品より劣ったものとなるという問題がある。
単位層に相当する積層樹脂間の隙間を埋めるため、積層樹脂の各層に溶剤を噴霧させて樹脂を溶かすことで隙間を埋めていくという方法がある(特許文献3参照)。溶剤の噴霧ノズルは、押出ノズルと連動して同時に走査され、或いは、押出ノズルの走査後にその押出ノズルの軌跡をトレースするように移動する。噴霧ノズルによって硬化した樹脂の最上段層の上面に溶剤を供給することで材料を溶解させ、溶解した材料の上面に対して更に溶融した材料を押出ノズルから押し出すことで隙間を埋めることができる。
溶剤を噴霧する方法は、溶かした樹脂の上に押出ノズルからの溶融樹脂を重ねていくことを繰り返すため、行き場を失った空気が内部に閉じこもり隙間を作ってしまう可能性がある。また、溶剤が積層された樹脂の下で気化することでボイドを作りやすいという問題もある。さらに、使用する樹脂によって溶剤も変える必要があり、溶剤によって使用できる樹脂も限定され汎用性に乏しい。それ以外にも、溶剤が一部残留し物質を変質させる可能性や、引火性の高い溶剤の場合は高温になる樹脂溶融発熱体の近くで使用することは危険であり回避したいという事情もある。
特表2000―500709号公報 特開2013−43338号公報 特開2006−192710号公報
本発明は、上記背景技術に鑑みてなされたものであり、溶剤を用いないで隙間やボイドの形成を抑えることができる造形装置、造形方法、及び造形制御プログラムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係る造形装置は、ノズルに設けたノズル吐出口から樹脂を押し出しつつ走査し積層するように堆積させて3次元形状を形成する造形装置であって、ノズル形状及び造形条件を含む形成条件を途中で切り替える切替部を備える。
上記造形装置によれば、切替部がノズル形状及び造形条件を含む形成条件を途中で切り替えるので、造形箇所に応じてノズル形状を選択することができ、隙間の発生を抑えつつ密度の高い樹脂層を形成でき、密着面積の増加によって造形物の引張強度を改善することができる。
本発明の具体的な側面では、上記造形装置において、切替部は、隙間箇所を予測する予測部と、予測部によって予測した隙間箇所に応じて形成条件を変更可能な条件修正部と、形成条件を変更したこと及び変更した条件を表示する表示部とを備える。この場合、標準的な形成条件を用いつつ予測部によって隙間の形成を回避するように形成条件を変更でき、かつ、形成条件の変更を視覚化することができる。
本発明の別の側面では、ノズル吐出口の形状及びサイズを変更することができ、条件修正部は、単位層内で予見される変曲点を埋めるための局所的な条件設定を変更可能である。この場合、ノズル吐出口の形状及びサイズの変更等の条件修正又は条件変更によって予見できる範囲内で単位層の変曲点を適切に埋めることができる。
本発明のさらに別の側面では、切替部は、単位層内の隙間を画像認識で把握し追加充填の要否を判定可能であるとともに、当該追加充填の条件を設定可能である。この場合、追加充填によって結果的に形成されている隙間を適切に補修することができる。
本発明のさらに別の側面では、切替部は、堆積樹脂間の隙間を埋めて機械強度向上を優先させる動作モードでの動作が可能であり、当該動作モードが選択された場合、多角形のノズル吐出口を選択し、単位層内の変曲点において造形スピードを相対的に遅くする。この場合、単位層内の変曲点における隙間の発生を抑えて強度維持を図ることができる。なお、機械強度向上と造形時間抑制とを両立させる動作モードでの動作を選択することも可能であり、この場合、追加充填を省略するなどして、造形時間の短縮を図ることができる。
本発明のさらに別の側面では、ノズル吐出口の形状及びサイズの少なくとも一方が異なる複数のノズルを備える。この場合、複数のノズルの切り替えによって、ノズル吐出口の形状及びサイズを変更することができ、ノズルの構造を簡単化できる。
本発明のさらに別の側面では、ノズルは、装置本体に対して着脱可能である。この場合、ノズルの交換によって形成条件を変更することができる。
本発明のさらに別の側面では、ノズルの吐出口の輪郭が直線部を有する形状で構成され、ノズルから押し出された樹脂は、直線部に対応する平坦性面同士が正対するよう吐出される。この場合、例えば断面が多角形の樹脂を稠密に配置するような層形成及び積層が可能になり、隙間の発生を抑える効果が高まる。
本発明のさらに別の側面では、平坦性面は、略水平方向に延びる。この場合、樹脂積層が安定化する。
本発明のさらに別の側面では、吐出口の輪郭は、直線部を有する多角形である。
本発明のさらに別の側面では、吐出口の輪郭が矩形又は三角形であり、樹脂を押し出す際に、輪郭を構成する1つの直線部とノズルの軌跡とが直交するようにするノズル駆動部を有する。
本発明のさらに別の側面では、ノズルを装置に取り付ける際、吐出口の輪郭が矩形の場合、当該輪郭を構成する1つの直線部が樹脂を供給する装置部分の正面に対して正対し、吐出口の輪郭が三角形の場合、当該輪郭を構成する1つの頂点部若しくは1つの直線部が装置部分の正面に対して正対する。
上記目的を達成するため、本発明に係る造形方法は、ノズルに設けたノズル吐出口から樹脂を押し出しつつ走査し積層するように堆積させて3次元形状を形成する造形方法であって、ノズル形状及び造形条件を含む形成条件を途中で切り替える。
上記造形方法によれば、ノズル形状及び造形条件を含む形成条件を途中で切り替えるので、造形箇所に応じてノズル形状を選択することができ、隙間の発生を抑えつつ密度の高い樹脂層を形成でき、密着面積の増加によって造形物の引張強度を改善することができる。
本発明の具体的な側面では、上記造形方法において、造形物の形状データからノズル吐出口による走査パスの作成と走査に際しての形成条件の設定とを行うとともに、走査パスに従って一つの単位層を造形した後に当該一つの単位層上に次の単位層を造形する際に、一つの単位層に生じた隙間を補填するように修正された形成条件で次の単位層を造形する。この場合、隣接する単位層間で補完が可能になり、造形の精度向上が容易になる。
本発明の別の側面では、修正された形成条件は、画像認識に基づいて補正される。この場合、画像認識を利用して修正の再現性や信頼性を高めることができる。
本発明の別の側面では、走査パスの作成と造形条件の設定とを行う工程において、事前に把握したノズルから吐出された後の樹脂の形状データを元に、単位層毎に基本条件による隙間を判定し、所定の許容度を超えた領域において造形条件を修正する。
上記目的を達成するため、本発明に係る造形制御プログラムは、ノズルに設けたノズル吐出口から樹脂を押し出しつつ走査し積層するように堆積させて3次元形状を形成する造形装置を制御する制御装置で動作する造形制御プログラムであって、造形装置を、ノズル形状及び造形条件を含む形成条件を途中で切り替える切替部として機能させる。
(A)は、実施形態の造形装置の概略構成を示すブロック図であり、(B)は、造形装置の一部を模式的に示す断面図である。 (A)は、造形材料吐出部の構造を説明する正面方向から見た断面の概念図であり、(B)は、造形材料吐出部の裏面の概念図である。 (A)は、第1のノズル吐出口を示し、(B)は、第1のノズル吐出口による樹脂の積層例を示し、(C)は、第2のノズル吐出口を示し、(D)は、第2のノズル吐出口による樹脂の積層例を示す。 (A)、(C)、(E)、(G)、(I)、及び(K)は、図2(A)に示すノズル吐出口の変形例を示し、(B)、(D)、(F)、(H)、(J)、及び(L)は、変形例のノズルによる樹脂の積層例を示す。 (A)は、造形材料吐出部の変形例を説明する正面方向から見た断面の概念図であり、(B)は、変形例の造形材料吐出部の裏面の概念図であり、(C)及び(D)は、角型のノズル吐出口と移動方向との配置関係を説明する図である。 (A)は、三角形のノズルを利用した場合であって、単位層の下側部分の形成段階を説明する図であり、(B)は、単位層の上側部分の形成段階を説明する図である。 楕円型のノズル吐出口と移動方向との配置関係を説明する図である。 (A)は、造形物の形成途中であって単位層の形成の途中段階を示す斜視図であり、(B)は、単位層の形成完了段階を示す斜視図であり、(C)は、単位層の形成完了段階を示す平面図である。 図1に示す造形装置による造形方法の一例を説明するフローチャートである。 (A)及び(B)は、基本の走査パスに追加部分を設ける手法を説明する図である。 (A)及び(B)は、基本条件及び修正条件の表示例を示す。 変形例の造形方法を説明するフローチャートである。 別の変形例の造形方法を説明するフローチャートである。 (A)は、特定の単位層を形成した直後の隙間状態を例示し、(B)は、追加吐出層の形成後を示している。 (A)及び(B)は、四角錐型の造形物を説明する斜視図及び側面図である。 (A)〜(C)は、図15の造形物の形成を説明する平面図、AA矢視断面図、及びBB矢視断面図である。 造形方法の変形例を説明する図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明に係る造形物の造形方法、造形装置等の実施形態について説明する。
図1(A)に示すように、立体造形物の造形装置100は、造形材料取扱部20と、3次元駆動部30と、カメラ40と、制御部80とを有する。
造形材料取扱部20は、造形材料を層単位で順次積み重ねることによって立体物を造形する造形部である。この造形材料取扱部20は、造形材料の供給源である造形材料供給部21と、造形材料を所定状態の流体として吐出する造形材料吐出部22と、造形材料を所定温度に加熱する加熱部23とを有する。
図1(B)に示すように、造形材料取扱部20において、造形材料供給部21は、熱可塑性の樹脂フィラメントを収納した複数のカートリッジ21a,21bを有し、各カートリッジ21a,21bからの樹脂フィラメントを造形材料吐出部22に所望の速さで送り出すことができる。造形材料吐出部22は、後述するテーブル又はステージ38に対して3次元的に相対移動可能になっており、ステージ38上の任意の位置に所望の高さから溶融樹脂を供給することを可能にする。加熱部23は、造形材料吐出部22に供給された樹脂を適度な粘度に溶融させて、後述する複数のノズル22a,22bのいずれか1つから吐出させる。ノズル22a,22bのいずれか1つから溶融樹脂を押し出しつつ、この1つのノズルを2次元的に走査することで、目的とする造形物FOを構成する単位層を形成することができ、このように形成した単位層を積層するように順次堆積させて3次元形状を有する造形物FOを形成することができる。
3次元駆動部30は、造形材料取扱部20、すなわち材料吐出用のノズル22a,22bを支持するヘッド部20aを水平面に沿って2次元的に移動させるヘッド駆動部31と、ヘッド駆動部31の下方に配置されて造形物を支持するステージ38を上下方向に移動させて造形物の高さ位置を調整するステージ駆動部32とを有する。3次元駆動部30は、制御部80から取得した移動制御情報に基きヘッド部20aをステージ38に対して相対的に任意の3次元位置に移動させる。
3次元駆動部30によって所望の位置に移動させることができる造形材料取扱部20又は造形材料吐出部22は、流体状の造形材料である溶融樹脂MRを吐出する複数のノズル22a,22bを有し、これらのノズル22a,22bは、複数のカートリッジ21a,21bから樹脂フィラメントの供給をそれぞれ受け、加熱部23に設けたヒーター23aによって材料吐出時に選択的に加熱される。造形材料取扱部20は、制御部80の制御下で動作し、複数のノズル22a,22bの1つのみを択一的に動作させて吐出を行わせるノズルの切り換えが可能になっている。ノズル22a,22bの切り換えは、例えばカートリッジ21a,21bの動作、送り機構の切り換え、ヒーター23aの動作切り換えを利用して行うことができる。なお、造形材料取扱部20は、制御部80に制御されてノズル22a,22bの一方から吐出される溶融樹脂MRの吐出量、ノズル温度等を調整する。
図2(A)及び2(B)に示すように、一方のノズル22aのノズル吐出口22cの形状と、他方のノズル22bのノズル吐出口22cとは、形成条件を途中で切り替えることができるように、互いに異なるものとなっている。具体的には、一方のノズル22aのノズル吐出口22cの輪郭は、四角形であり、他方のノズル22bのノズル吐出口22cの輪郭は、円形である。一方のノズル22aに設けたノズル吐出口22cの輪郭は、4つの直線部SSからなる。
一方のノズル22aのノズル吐出口22cと、他方のノズル22bのノズル吐出口22cとの高さ位置は、駆動又は動作の便宜上一致させているが、異なるものとすることができる。また、一方のノズル22aのノズル吐出口22cと、他方のノズル22bのノズル吐出口22cとの水平位置は、駆動又は動作の便宜上Y方向に所定距離だけずらしたものとしているが、両者の間隔や位置ずれ方向は、適宜に設定することができる。
図3(A)に示す四角形タイプ又は矩形タイプのノズル22aを用いた場合、例えば図3(B)に示すように、YZ断面で四角形の供給要素REを縦横に積み重ねるように充填することができる。ここで、溶融樹脂MRは、直線部SSに対応する供給要素REの平坦性面FS同士が正対するよう吐出されている。特に単位層間の平坦性面FSは、水平方向に延びている。一方、図3(C)に示す円形タイプのノズル22bを用いた場合、例えば図3(D)に示すように、YZ断面で円形の供給要素REを縦横に積み重ねるように充填することができる。この際、供給要素REが変形するので、隙間は若干減少する。なお、ノズル22a,22bによって積層する供給要素REは、縦のZ方向に整列して配置する必要はなく、横方向又はY方向に関する位置を上下層間で1ピッチ以下の適当な割合でずらすことができる。
一対のノズル22a,22bは、造形材料吐出部22に設けた支持部材22sに対してねじ込みによって着脱可能に固定されている。ノズル22a,22bは、ねじ込み又はねじ止めに限らず、磁気接着、エアー吸着、圧入、クランプによって固定することができる。ノズル22a,22bは、軸心の傾きが支持部材22sの下面22jに対して0.1°以上3°以下になっている。また、ノズル22a,22bの軸心は、支持部材22sの開口22kに対しての偏芯量が0.01mm以上0.4mm以下になっている。ノズル22a,22bは、回転姿勢も適正に保つ必要がある。すなわち、一方のノズル22aの場合、ノズル吐出口22cが四角形であり、その一辺22tに平行な直線L1が支持部材22sの前方進行方向に対応する基準面S1に対して成す角(回転誤差角)が±10°以下となるようにすることが望ましい。回転誤差角は、ノズル22aや基準面S1に不図示のマーキングを施すことで、簡易にチェックすることができる。ただし、ノズル22a,22bの固定に際して支持部材22sに設けた当接部材その他の位置決め部材を利用する場合、回転誤差チェック用のマーキングは不要となる。ノズル22a,22bは、例えば真鍮、ステンレス鋼、ハイス鋼、セラミックス等の材料で形成される。
ノズル22a,22bのノズル吐出口22cの開口面積は、例えば0.005mm以上36mm以下となっている。四角形タイプのノズル22aのノズル吐出口22cは、一辺が0.07mm〜6mmとなっており、円形タイプのノズル22bのノズル吐出口22cは、直径が0.07mm〜6mmとなっている。ここで、下限は加工限度を考慮し、上限は実験からボイドが吐出樹脂に入り込まない限度を考慮したものである。四角形タイプのノズル22aのノズル吐出口22cにおいて、4隅の部分には、曲率又はRを設けることができ、この際の曲率は、ノズル吐出口22cの一辺22tの長さの5%以上30%以下とすることができる。
図1(B)に戻って、造形材料取扱部20又はヘッド部20aは、ヘッド駆動部31に設けたガイド31aや駆動機構31bによって略水平のXY面内で移動する。一方、上部に造形物FOを支持するステージ38は、ステージ駆動部32に駆動されて略鉛直のZ方向に昇降する。つまり、ヘッド駆動部31及びステージ駆動部32によって、一方のノズル22aのノズル吐出口22cのステージ38に対する3次元的配置、又は、他方のノズル22bのノズル吐出口22cのステージ38に対する3次元的配置を精密に調整でき、ステージ38上方の狙いの位置に造形材料である溶融樹脂MRを供給することができるとともに、任意の方向に所望の速度で移動させることができる。
図4(A)は、図2(A)に示すノズル吐出口の変形例を示す。図4(A)に示す三角形タイプのノズル122aを用いた場合、三角形のノズル吐出口22cにより、例えば図4(B)に示すように、上に尖った状態の三角形断面の供給要素REを横一列に並べ、次に下に尖った状態の三角形断面の供給要素REを隙間を埋めるように横一列に並べる。このように断面形状の上下反転を伴う積層を繰り返すことで、隙間の無い積層が可能になる。なお、図4(A)に示すノズル122aは、一対のノズル22a,22bの一方に代えて、或いは一対のノズル22a,22bに追加して組み込むことができる。
図4(C)は、図2(A)に示すノズル吐出口の別の変形例を示す。図4(C)に示す楕円タイプのノズル222aを用いた場合、楕円形のノズル吐出口22cにより、例えば図4(D)に示すように、横長の楕円断面の供給要素REを縦横に積み重ねるように充填することができる。ここで、ノズル吐出口22cの楕円の曲率が最も小さい縁部分の曲率半径は、0.03mm〜3mmとすることが望ましい。図4(E)は、図4(C)に示すノズル吐出口の変形例を示す。図4(E)に示す楕円タイプのノズル222aを用いた場合、楕円形のノズル吐出口22cにより、例えば図4(F)に示すように、横長の楕円断面の供給要素REを縦横に積み重ねるように充填することができる。なお、図4(C)及び4(E)に示すノズル222aは、一対のノズル22a,22bの一方に代えて、或いは一対のノズル22a,22bに追加して組み込むことができる。
図4(G)及び4(H)は、図4(C)に示すノズル吐出口を用いた積層方法の変形例を示す。この場合、図4(H)に示すように、供給要素REの横方向又はY方向の位置を上下層間で半ピッチずらしている。これにより、供給要素REの充填密度が高まる。
図4(I)は、図2(A)に示すノズル吐出口の別の変形例を示す。図4(I)に示す長方形タイプのノズル322aを用いた場合、長方形のノズル吐出口22cにより、例えば図4(J)に示すように、横長の矩形断面の供給要素REを縦横に積み重ねるように充填することができる。図4(K)は、図4(I)に示すノズル吐出口の変形例を示す。図4(K)に示す楕円タイプのノズル322aを用いた場合、長方形のノズル吐出口22cにより、例えば図4(L)に示すように、縦長の矩形断面の供給要素REを縦横に積み重ねるように充填することができる。なお、図4(I)及び4(K)に示すノズル322aは、一対のノズル22a,22bの一方に代えて、或いは一対のノズル22a,22bに追加して組み込むことができる。
図5(A)及び5(B)は、図2(A)及び2(B)に示す造形材料吐出部22の変形例を示す。図示の造形材料吐出部22では、ノズル122a,322aに付帯して回転装置25を設けている。回転装置25は、モーターや伝達機構を含んで構成され、ノズル122a,322aを軸心AXのまわりに例えば360°回転させる。これにより、三角形や矩形のノズル吐出口22cであっても、ノズル吐出口22cの進行方向前方又は進行方向後方の一辺22tが、供給要素REの延びる移動方向に対して直交するように配置することができる。
図5(C)は、ノズル吐出口22cが矩形の場合を示す。この場合において、ノズル吐出口22cの軌跡T1がX方向に延びるように設定したとき、ノズル駆動部としての回転装置25及び制御部80によってノズル吐出口22cの一辺22t(1つの直線部SS)が軌跡T1又はX方向に垂直なY方向に延びるように調整する。このとき、ノズル吐出口22cの輪郭を構成する1つの直線部SSは、樹脂を供給する装置部分としての造形材料吐出部22又は支持部材22sの正面に対して正対する。また、ノズル吐出口22cの軌跡T2がX方向に対して所定の角度を成して延びるように設定したとき、回転装置25によってノズル吐出口22cの一辺22tが軌跡T2に垂直な方向に延びるように調整する。軌跡T1に対する軌跡T2の角度をαとして、軌跡の変更に伴ってノズル吐出口22cの一辺22tも角度αだけ回転する。これにより、溶融樹脂MRや供給要素REを所期の断面形状又は姿勢で供給することができ、造形物FOを構成する単位層UL(図8(C)参照)の充填状態を良好なものとできる。なお、ヘッド部20aを鉛直軸のまわりに回転させることで同様の効果が得られるが、回転装置25を用いることで回転後の位置決めが容易となる。
図5(D)は、ノズル吐出口22cが三角形の場合を示す。この場合において、ノズル吐出口22cの軌跡T1がX方向に延びるように設定したとき、ノズル駆動部としての回転装置25及び制御部80によってノズル吐出口22cの一辺22tがX方向に垂直なY方向に延びるように調整する。このとき、ノズル吐出口22cの輪郭を構成する1つの直線部SS又は輪郭を構成する1つの頂点部VPは、樹脂を供給する装置部分としての造形材料吐出部22又は支持部材22sの正面に対して正対する。また、ノズル吐出口22cの軌跡T2がX方向に対して所定の角度を成して延びるように設定したとき、回転装置25によってノズル吐出口22cの一辺22tが軌跡T2に垂直な方向に延びるように調整する。
図6(A)及び6(B)は、三角形のノズル吐出口22cを用いた積層方法を説明する図である。図5(D)等に示す三角形のノズル吐出口22cを用いた場合、単位層ULの下側と上側とで、ノズル吐出口22cの向きを180°変化させる必要がある。図6(A)の場合、単位層ULの下側部分RE11(図4(B)参照)を形成する軌跡TLを示している。ノズル吐出口22cは、始点IP1から延びる軌跡TLに沿って移動する。ここで、ノズル吐出口22cにおいて軌跡TLに垂直な一辺22tは、常に進行方向前方側となるように配置されており、軌跡TLのコーナーでは、ノズル吐出口22cが90°回転する。つまり、逆行する際には、ノズル吐出口22cは、合計180°回転することになる。一方、図6(B)の場合、単位層ULの上側部分RE12(図4(B)参照)を形成する軌跡THを示している。ノズル吐出口22cは、始点IP2から延びる軌跡THに沿って移動する。ここで、ノズル吐出口22cにおいて軌跡THに垂直な一辺22tは、常に進行方向後方側となるように配置されており、軌跡THのコーナーでは、ノズル吐出口22cが90°回転する。
図7は、ノズル吐出口22cが楕円形の場合を示す。この場合において、ノズル吐出口22cの軌跡T1がX方向に延びるように設定したとき、回転装置25によってノズル吐出口22cの長軸又は短軸がX方向に垂直なY方向に延びるように調整する。また、ノズル吐出口22cの軌跡T2がX方向に対して所定の角度を成して延びるように設定したときも、回転装置25によってノズル吐出口22cの長軸又は短軸が軌跡T2に垂直な方向に延びるように調整する。
図1(A)及び1(B)に戻って、カメラ40は、CCD撮像素子等からなり、造形装置100の上部又はヘッド部20aに固定されて、ステージ38上の造形物FOの上面を撮影する。カメラ40は、制御部80の制御下で撮影動作を行い、例えば溶融樹脂MRによってXY面に沿って延びる単位層の形成を完了した段階で、造形物FOの上面全体、つまり単位層全体を撮影する。カメラ40は、上記のように単位層の形成完了状態を撮影するだけでなく、単位層の形成中を撮影することもできる。カメラ40は、単位層中の樹脂の隙間を撮影できる程度の分解能を有しており、取得した画像のパターン分布から単位層中に残る隙間(つまり未充填部又は欠落部)の有無やサイズの判定を可能にする。カメラ40が造形装置100の容器上部に固定される場合、撮影に際してヘッド部20aを隅に待避させる。
制御部80は、オペレーターとのインターフェースである入出力部81と、プログラムに基づいてデータ等に対する演算処理、外部装置の制御等を行う演算処理部82と、外部からのデータ、演算処理結果等を保管する記憶部83とを備える。
入出力部81は、造形物FOの3次元的な目標形状の形状データ(3Dデータ)を入力することができるようになっている。入出力部81は、目標形状の3Dデータを外部のコンピュータ装置等から通信回線を介して取得する構成であってもよいし、制御部80に接続された記録媒体から目標形状の3Dデータを読み取る構成であってもよい。入出力部81は、キーボード等の操作部を利用して目標形状の3Dデータを直接入力できるものであってもよい。入出力部81に入力された3Dデータは、演算処理部82に転送される。
演算処理部82は、CPU(Central Processing Unit)等の演算部、インターフェース回路等の付属回路を有しており、造形制御プログラムを実行する。すなわち、演算処理部82は、入出力部81から転送された3Dデータに基づいて、造形材料を3次元で造形するための単位層毎のデータを作成(構築)する。この際、単位層毎のデータは、ノズル吐出口22cをステージ38に対して2次元的に移動させるとともに、ノズル吐出口22cから押し出される所定断面の溶融樹脂MRを、軌跡又は走査パスとして単位層の外縁内に密に配置するようなものとする。
具体的には、図8(A)及び8(B)に模式的に示すように、演算処理部82によって決定される走査パスは、例えばノズル吐出口22cをXY面に沿って2次元的に走査するように移動させながら単位層ULの輪郭内を溶融樹脂MRによって漏れなく埋めるものとする。より詳細には、例えばX方向にノズル吐出口22cの主走査を行いながら、Y方向にノズル吐出口22cの副走査を行うことで面状の領域である単位層ULを充填することができる。この際、主走査の幅は、各位置における単位層のY幅となり、副走査の刻みは、溶融樹脂MRの幅又は径とする。図示の例では、まず、単位層ULの輪郭の外縁に沿ってノズル吐出口22cを移動させて溶融樹脂MRで外縁部2aを形成し、その後、単位層ULの内側部分2bを溶融樹脂MRで端から充填するように形成している。外縁部2aは、例えば図3(A)に示す四角形タイプのノズル22aを利用して形成し、内側部分2bは、例えば図3(B)に示す円形タイプのノズル22bを利用して形成する。以上のようなノズル吐出口22cの軌跡としての単位層UL毎の走査パス3a,3b(図8(C)参照)は、後述する記憶部83に保管される。
単位層形成のため溶融樹脂MRを供給する軌跡又は走査パスは、一筆書きのような単一のパスからなるものに限らず、複数の分離されたパス部分からなるものとすることができる。走査パスは、直線的な走査をシフトさせながら繰り返すものに限らず、曲線的な走査を繰り返すものであってもよい。
制御部80又は演算処理部82は、造形材料取扱部20のノズル吐出口22cの相対的走査に際しての形成条件の設定を行う。形成条件は、ノズル形状及び造形条件を含む。ここで、ノズル形状は、図2(B)等に示すノズル吐出口22cの形状やサイズを意味し、造形条件には、溶融樹脂MRの吐出量[g/min]、ノズル温度[℃]、造形スピード[mm/s]、オーバーラップ量[%]、内部充填率[%]、積層ピッチ[mm]、ステージ温度[℃]、フィラメント径[mm]等が含まれる。ここで、溶融樹脂MRの吐出量は、造形材料供給部21から送り出す樹脂フィラメントの量又はスピードを示し、ノズル温度は、加熱部23によって加熱されたノズル22aの温度を示し、造形スピードは、ノズル吐出口22cを走査パスに沿って移動させる速度を示し、オーバーラップ量は、走査に際して隣接するパス部分の間隔を示す。また、内部充填率は、造形物FOの内部での樹脂充填率を示し、積層ピッチは、単位層ULの厚みに相当し、ステージ温度は、ステージ38上面の温度を示し、フィラメント径は、単位層ULの厚みを示し、フィラメント径は、カートリッジ21a,21bから送り出される樹脂フィラメントの直径を示す。以上において、オーバーラップ量については、造形物FO上に線状に供給された段階での溶融樹脂MRの幅だけ副走査方向に送る場合、標準の100%となる。溶融樹脂MRの断面が円形や長円形である場合、吐出された溶融樹脂MRの供給要素REは変形して隣接する供給要素と変形し密着する。このような変形を見越してオーバーラップ量を設定することで、各単位層における樹脂の充填率を高めることができ、造形物FOの強度を向上させることができる。
制御部80は、切替部又は条件変更部として、走査パスの作成と走査に際しての形成条件の設定とを行う際に、造形物FOを構成する単位層UL内の局所的な部分領域について、その周囲に対して形成条件(ノズル形状及び造形条件)を変更する。すなわち、制御部80は、走査条件設定部として、造形物FOの形状データからノズル吐出口22cによる走査パスの作成と走査に際しての成形条件の設定とを行うとともに、切替部又は条件変更部として、所定の単位層内の部分領域について、その周囲に対してノズル形状及び造形条件を変更する。
第1の手法として、制御部80は、予め単位層毎に一様な吐出を行う基本条件を設定し、この基本条件から予見又は予測される充填状態に基づいて基本条件を修正して修正条件を得る。具体的には、制御部80は、基本条件として、単位層ULのどこに溶融樹脂MRを供給するかでノズル形状を選択する。例えば外縁部2aを図3(A)に示す四角形タイプのノズル22a形成することで、外観に隙間が形成されにくく強度を確保しやすい。また、内側部分2bを図3(B)に示す円形タイプのノズル22bを利用して形成することで、迅速で誤差感度の低い造形が可能になる。また、制御部80は、予測部として、上記のように選択したノズル形状又はこれから把握される溶融樹脂MRの断面形状制を元に、単位層毎に標準の走査パス及び基本条件による粗密及び隙間を予測又は判定する。制御部80は、標準の走査パス及び基本条件による粗密及び隙間に関する予測結果又は判定結果を基に、所定の許容度を超えた区分領域において上記基本条件を修正した修正条件を造形条件とする。つまり、局所的な条件設定を行う。図8(C)に示す走査パス3bの場合、折り返し位置に対応する変曲点5aの近傍に隙間4aが形成されるとともに、外縁部2aに沿った4隅部分5bにも隙間4bが形成され、これらの隙間4a,4bは、所定の許容度を超える可能性があり、成形条件又は造形条件の修正が必要となる区分領域となる傾向が生じる。このため、変曲点5aの近傍や4隅部分5bでは、溶融樹脂MRの吐出量を増やしたり、ノズル温度を高めたり、造形スピードを遅くしたり、オーバーラップ量を増やすことが考えられる。また、変曲点5aの近傍や4隅部分5bでは、標準の走査パスに追加部分等の変更を加えることもできる。
第2の手法として、制御部80は、予め単位層毎に一様な造形条件で吐出を行うといった基本条件を設定し、この基本条件による結果的な隙間の発生状態に基づいて、造形材料取扱部20に隙間を充填するような事後的修正を加える動作を行わせる。具体的には、制御部80の制御下で、基本条件に基く走査パスに従って一つの単位層を造形した後に隙間の有無が判別され、当該一つの単位層上に次の単位層を造形する際に、一つの単位層に生じた隙間を充填するように修正された造形条件で次の単位層を造形する。或いは、制御部80の制御下で、基本条件に基づく走査パスに従って一つの単位層を造形した段階で隙間の有無が判別され、当該隙間を充填する追加充填の工程(以下、追加工程とも呼ぶ)が実施される。この際、制御部80は、次の単位層を形成するための造形条件又は成形条件を、直前の工程で単位層に生じた隙間を充填するように修正された造形条件を決定する。また、制御部80は、直前の工程で単位層に生じた隙間を充填するような追加充填の工程のための造形条件又は成形条件を決定する。
第2の手法において、次の単位層を造形するための修正された造形条件では、溶融樹脂MRの吐出量を増やしたり、ノズル温度を高めたり、造形スピードを遅くしたり、オーバーラップ量を増やすことが考えられる。また、隙間を充填する追加工程の造形条件では、隙間の形状やサイズに応じて、溶融樹脂MRの吐出量、ノズル温度、造形スピード、オーバーラップ量、ノズル形状等が適宜調整される。
造形物FOを構成する単位層に生じた隙間は、例えばカメラ40を利用した画像認識によって認識される。カメラ40によって造形物FOの上面を撮影し、画像処理後のパターン分布から隙間の有無及び範囲を判定できる。この際、造形物FOの上面を例えば斜めから照明することで陰影を生じさせ易く、隙間の判別が容易になる。
制御部80は、第2の手法を用いる場合、ユーザーの便宜を考慮して、造形物FOの上面の隙間箇所、隙間を充填する補修箇所を、入出力部81に可視化表示する。追加工程を実施する場合、追加工程の走査パスを入出力部81に可視化表示することもできる。
以下、図9を参照して、図1(A)に示す造形装置100を用いた立体造形物の製造方法、つまり造形方法について説明する。
まず、制御部80の演算処理部82は、入出力部81を利用して、ユーザーに対して、機械強度向上と造形時間抑制とを両立させる動作モードで造形を行う否かの確認を行う(ステップS10)。この動作モードを強度向上・時短モードとも呼ぶ。
制御部80の演算処理部82は、強度向上・時短モードが設定された場合(ステップS10でY)、入出力部81を介して造形物FOの3次元的な目標形状の形状データ(3Dデータ)の入力を受け付ける(ステップS11)。演算処理部82は、この形状データを記憶部83に保管する。
次に、演算処理部82は、入出力部81を介して受け取った形状データから、強度向上・時短モードで立体的な造形物FOを造形するための、造形物FOを構成する造形材料の単位層UL毎の初期データを作成し、結果をユーザー又はオペレーターに提示する(ステップS12)。この処理のことを走査条件設定処理と呼び、演算処理部82は、走査条件設定部として機能する。演算処理部82は、この初期データを記憶部83に保管する。初期データには、2次元の走査パス、走査に付帯する基本条件等の情報が含まれる。基本条件は、選択したタイプのノズル吐出口22cを移動させつつノズル吐出口22cから溶融樹脂MRを吐出させることで目標とする単位層ULを形成するための標準的な造形条件であり、演算処理部82が、造形物FOのサイズ、形状精度、造形速度等の設定に基づき、記憶部83に保管した参照テーブル等を参酌して予め決定する。基本条件には、ノズル形状も含まれ、例えば造形物FOの外縁部分と内側部分とでノズル形状を変更することができ、ノズル形状によっては走査パスに沿ったノズル吐出口22cの向きが規定される。強度向上・時短モードでは、充填率を高めるためノズル形状として矩形や三角形が選択される。以上の基本条件は、ユーザーが入出力部81を操作することで修正又は調整することができる。
次に、演算処理部82は、各単位層ULの初期データに関して、走査パスを考慮して基本条件を局所的に切り替え又は変更して修正条件を決定し、結果をユーザー又はオペレーターに提示する(ステップS13)。この処理のことを切替処理又は条件変更処理と呼び、演算処理部82は、切替部として機能する。すなわち、演算処理部82は、予測部として隙間箇所を予測するとともに、条件修正部として予測した隙間箇所に応じて形成条件を修正する。具体的には、特定の単位層ULに関する走査パスのうち一部において、基本条件としてのノズル形状に関する条件を変更することができる。つまり、走査パスの途中でノズル形状を局所的に変更することができる。また、演算処理部82は、特定の単位層ULに関する走査パスのうち変曲点等に対応する部分では、基本条件を修正して吐出量を相対的に増加させたり、ノズル温度を相対的に上昇させたり、造形スピードを相対的に低下させたり、基本の走査パスに追加部分を設けたりする操作を行って、この操作後の修正条件又は局所的な条件設定を記憶部83に保管する。以上のような条件修正処理は、造形物FOを構成する各単位層ULについて行われ、記憶部83には、各単位層ULの修正条件が保管される。
図10(A)は、基本の走査パスに追加部分を設ける一例を示しており、変曲点5a及び4隅部分5b又はそれらの近傍において、規則的なパターンの走査パス3bからはみ出すように追加部分3d,3eを設けている。この場合、追加部分3d,3eによって走査パス3bを拡張したものとなっており、追加部分3d,3eを含む走査パス3bが一筆書きの状態となっている。図10(B)は、基本の走査パスに追加部分を設ける別の例を示しており、変曲点5aの近傍において、規則的なパターンの走査パス3bから分離した追加部分3fを設けている。この場合、走査パス3bによる造形が行われた後に追加部分3fによる造形が行われることになる。
図11(A)は、ステップS13で説明した基本条件及び修正条件のユーザーに対する提示例を示す。演算処理部82は、形成条件を変更したこと及び変更した条件を表示する表示部として機能し、入出力部81としてのディスプレイに条件変更に関する表示を行わせる。入出力部81であるディスプレイの表示領域DAのうち左側の領域DA1には、最下層及び最上層の成形条件として、その基本条件、修正条件、所要造形時間の見積等の内容が表示され、修正条件の適用のあった箇所C1が着色されて表示されている。修正条件については、ダイアログボックス形式のウィンドウを開くことで表示される。また、表示領域DAのうち右側の領域DA2には、中間層の成形条件として、その基本条件、修正条件等の内容が表示され、修正条件の適用のあった箇所C2が着色されて表示されている。図11(A)では、1つの単位層について表示が行われているが、全ての単位層について同様の表示を行うことができる。
図9に戻って、演算処理部82は、ステップS13で得た修正条件に基づいて造形材料取扱部20を動作させることで、単位層ULを順次形成し、造形物FOを形成する(ステップS14)。
制御部80の演算処理部82は、強度向上・時短モードが設定されなかった場合(ステップS10でN)、入出力部81を介して造形物FOの3次元的な目標形状の形状データ(3Dデータ)の入力を受け付け(ステップS11)、受け取った形状データから造形物FOを構成する単位層UL毎の初期データを作成し(ステップS2)、初期データに基づいて造形物FOを形成する(ステップS18)。強度向上・時短モードでない場合、ノズル形状として、円形等が選択される。
以下、図12を参照して、図1(A)に示す造形装置100を用いた造形方法の別の例について説明する。
まず、制御部80の演算処理部82は、入出力部81を利用して、ユーザーに対して強度向上・時短モードで造形を行う否かの確認を行う(ステップS10)。強度向上・時短モードが設定された場合(ステップS10でY)、演算処理部82は、入出力部81を介して造形物FOの3次元的な目標形状の形状データ(3Dデータ)の入力を受け付け(ステップS11)、受け取った形状データから造形物FOを構成する単位層UL毎の初期データを作成する(ステップS12)。
次に、演算処理部82は、ステップS12で得た初期データに基づいて造形材料取扱部20を動作させることで、最も下側の単位層ULを形成する(ステップS24)。この際、演算処理部82は、選択されているタイプのノズル吐出口22cから基本条件に基づいて溶融樹脂MRが押し出されるように、造形材料取扱部20や3次元駆動部30の動作を制御する。
次に、演算処理部82は、最終層を形成したか否かを判断し(ステップS25)、最終層を形成していなければ(ステップS25でN)、ステップS24で形成した単位層ULの隙間状態を画像認識によって把握する(ステップS26)。隙間状態は、カメラ40によって造形物FOの上面を撮影し、画像処理後のパターン分布から決定することができる。隙間状態は、例えば隙間の有無及び範囲によって特定される。演算処理部82は、隙間状態を入出力部81のディスプレイを介してオペレーターに提示することができる(図14参照)。
次に、演算処理部82は、ステップS26で把握した隙間状態が許容限度を超えて造形工程又は成形工程の修正が必要か否かを判断し(ステップS27)、造形工程又は成形工程の修正が必要であれば(ステップS27でY)、次の単位層ULについて基本条件を局所的に変更して修正条件を造形条件又は成形条件として当該次の単位層ULを成形する(ステップS28)。つまり、演算処理部82は、隙間状態が良くない直前の単位層ULの隙間を充填するように修正された造形条件又は成形条件を算出する。このような造形条件又は成形条件の修正は、切替処理であり、走査パス3b上の隙間箇所に対応して局所的に設定され、隙間の形状やサイズに適合したものとされる。演算処理部82は、修正条件が適用される次の単位層ULを形成する前に、走査パス3b上の隙間修正箇所を入出力部81のディスプレイを介してオペレーターに提示することができる。なお、次の単位層ULについて基本条件を局所的に変更して修正条件を決定する際には、直前の単位層ULに対する画像認識による隙間の判別を利用することができるが、選択したノズルについて事前に把握している溶融樹脂MRの断面形状データを利用することもできる。
ステップS28で単位層ULを造形した場合、ステップS24に戻ってステージ38を単層分だけ降下させ、次の単位層ULを形成する。なお、ステップS28で単位層ULを造形し、ステップS26に進んでステップS28で形成した単位層ULの隙間状態を把握することもできる。この場合、各単位層ULが下側の単位層ULの隙間状態を修正したものとなる。
以下、図13を参照して、図1(A)に示す造形装置100を用いた造形方法のさらに別の例について説明する。この造形方法は、図11に示す造形方法を一部変更したものとなっている。
まず、制御部80の演算処理部82は、入出力部81を利用して、ユーザーに対して、強度向上モードで造形を行う否かの確認を行う(ステップS10)。強度向上モードでは、機械強度向上を優先し、造形時間の増加を可能な限り許容する。
強度向上モードが設定された場合(ステップS10でY)、演算処理部82は、入出力部81を介して造形物FOの3次元的な目標形状の形状データ(3Dデータ)の入力を受け付け(ステップS11)、受け取った形状データから造形物FOを構成する単位層UL毎の初期データを作成する(ステップS12)。さらに、演算処理部82は、ステップS12で得た初期データに基づいて単位層ULを形成し(ステップS24)、最終層を形成していなければ(ステップS25でN)、ステップS24で形成した単位層ULの隙間状態を画像認識によって把握する(ステップS26)。
演算処理部82は、ステップS26で把握した隙間状態が許容限度を超えて造形工程又は成形工程の修正が必要であると判断した場合(ステップS27でN)、追加吐出層の造形条件又は成形条件を決定する(ステップS38)。つまり、演算処理部82は、切替処理として、隙間状態が良くない直前の単位層ULの隙間を充填する追加工程のための造形条件又は成形条件を算出する。このような追加工程の造形条件又は成形条件は、走査パス3b上の隙間箇所に対応する局所的なものであり、隙間の形状やサイズに適合したものとされる。演算処理部82は、追加工程を実行して直前の単位層ULを補充する前に、追加工程を行う箇所を入出力部81のディスプレイを介してオペレーターに提示することができる。また、演算処理部82は、入出力部81のディスプレイを介してオペレーターが追加工程のための成形条件の設定を修正することを受け付ける。
その後、演算処理部82は、ステップS38で決定した追加吐出層の造形条件に基づいて造形材料取扱部20を動作させることで、直前の単位層ULの隙間を充填するような追加吐出層を形成する(ステップS39)。
図14(A)は、ステップS26で把握した隙間状態を例示し、図14(B)は、ステップS39による追加吐出層の形成後を示している。なお、図14(A)において、点線で示す領域AR1は、隙間を埋めるような追加工程を行う箇所の表示例であり、例えば周囲に対して色分けした状態で表示される。
図11(B)は、追加工程を行う場合における修正条件等のユーザーに対する提示例を示す。この場合、追加工程に対応する「追加吐出」が「有り」となっている。
図15(A)は、具体的な造形物の外観を示す斜視図であり、図15(B)は、造形物の側面図である。図示の造形物FOは、截頭四角錐形の外形を有し、側面が傾斜している。
図16(A)〜16(C)は、図15(A)等に示す造形物の成形方法を説明する図であり、最下層の形成工程を示している。この場合、造形物FOの側面が傾斜することを考慮して、最下層U1の外縁部2aは、例えば図4(A)に示す三角形タイプのノズル222aを利用して形成し、内側部分2bは、例えば図3(A)に示す矩形タイプのノズル22aを利用して形成する。最下層U1において、外縁部2aと内側部分2bとの間には、通常の基本条件であれば、変曲点等に対応する隙間4a,4bのほか、隙間4gが形成されるので、これらの隙間4a,4b,4gを埋めるように、形成条件を変更する。具体的には、(1)基本条件から予測される充填状態に基づいて基本条件を修正した修正条件で内側部分2bの外周を成形すること、(2)最下層を造形した後に隙間の有無を判別し、最下層上に次の単位層を造形する際に、最下層に生じた隙間を充填するように修正された造形条件で次の単位層を造形すること、或いは、(3)最下層を造形した後に隙間の有無を判別し、当該隙間を充填する追加の工程を実施することが考えらえる。
造形物の成形方法は、図9、12、13に例示した動作に限らず、これらの動作を組み合わせたものとできる。
具体的には、図17に示すように、演算処理部82は、入出力部81を利用して、ユーザーに対して強度向上モードで造形を行う否かの確認を行う(ステップS510)。強度向上モードが設定された場合(ステップS510でY)、演算処理部82は、入出力部81を介して造形物FOの3次元的な目標形状の形状データ(3Dデータ)の入力を受け付け(ステップS11)、受け取った形状データから造形物FOを構成する単位層UL毎の初期データを作成する(ステップS12)。
その後、演算処理部82は、入出力部81を利用して、ユーザーに対して、時短モードを選択するか否かの確認を行う(ステップS51)。ステップS51でユーザーが時短モードを選択した場合、演算処理部82は、ユーザーに対して、次の単位層の造形で修正を加えるか否かの確認を行う(ステップS52)。次の単位層の造形で修正する場合(ステップS52でY)、演算処理部82は、図12に示すステップS24〜S28を実行し(ステップS53)、次の単位層の造形で修正しない場合(ステップS52でN)、図9に示す修正条件の決定(ステップS13)及び造形物FOの形成(ステップS14)を行う。
ステップS51でユーザーが時短モードを選択しなかった場合、演算処理部82は、図13に示すステップS24〜S27、S38、S39、すなわち追加工程を実施する(ステップS55)。
つまり、強度向上モード及び時短モードが選択された場合、隙間を低減する処理を行うものの隙間を充填する追加工程を行わず、時間制限のない強度向上モードが選択された場合、隙間を充填する追加工程を行うことになる。
以上で説明した実施形態の造形方法によれば、切替部としての演算処理部82がノズル形状及び造形条件を含む形成条件を途中で切り替えるので、造形箇所に応じてノズル形状を選択することができ、隙間の発生を抑えつつ密度の高い樹脂層を形成でき、密着面積の増加によって造形物の引張強度を改善することができる。また、本方法では、溶剤が不要となり、堆積樹脂間の密着性を維持したまま隙間を埋めることができ、環境負荷も無い。また、本方法では、設計形状からの崩れも抑制でき、コストアップを抑えることができるとともに、使用可能な樹脂材料も限定されない。
以下、具体的な実施例について説明する。堆積樹脂間の隙間を埋めて機械強度を確保、かつ造形スピード早くする条件で造形を実施した。造形品の形状は、縦横10mm×10mm×厚み5mmである。使用する樹脂はABSであり、樹脂種で定める基本条件は表1の通りとした。
図9に示すように各単位層ULの初期データに関して走査パスを考慮して基本条件を局所的に変更して修正条件を決定する場合として、修正のため造形スピードを調整した。具体的には、変曲点において、造形スピードを標準の32mm/sから修正値の24mm/sにすることで、溶融樹脂を局所的に多く吐出させ密な層を形成した。具体的な条件を以下の表1にまとめた。表1において、「標準設定値」は、基本条件に相当し、「局所的な条件変更値」は、修正条件に相当する。「調整幅」は、基本条件の修正可能な範囲を意味する。
〔表1〕
Figure 2019025759
試作した造形品については、走査パス3bを横切るようにカットし、断面を顕微鏡で観察し隙間の有無を評価した。上記の実施例による造形品では隙間が形成されないことを確認した。
図13に示すように隙間のできた単位層ULに対して追加吐出層を形成する場合、追加吐出層の造形条件は、以下の表2のようなものとした。表からも明らかなように、追充填する箇所において、標準造形条件であるノズル温度を245℃から255℃に上昇させた。
〔表2〕
Figure 2019025759
本発明は、上記実施形態や実施例に限定されるものではない。例えば、造形物FOの形状は任意に設定することができ、内部に空洞を有するような形状であっても、支持材を利用することで形成することができる。
図2(A)及び2(B)に示す例では、開口形状が異なるノズル22a,22bをセットして用いているが、相似形でサイズのみが異なる開口形状のノズルをセットして用いることができる。本明細書において、サイズのみが異なる場合も、ノズル形状が異なる場合に含めて取り扱う。
ノズル22aの開口形状又はノズル吐出口22cの輪郭は、矩形や三角形といった多角形に限らず、例えば台形等であってもよく、直線部SSを有する各種多角形とすることができる。
表1の例では、造形スピードを調整したが、ノズル移動量を瞬間的に一時停止させたり、吐出量を増やしたり、オーバーラップ量を調整したりすることができ、走査パスに追加部分を設けることができる。
表2の例では、ノズル温度を調整したが、ノズル移動量を瞬間的に一時停止させたり、吐出量を増やしたり、オーバーラップ量を調整したりすることができる。
カメラ40によって形成途中の造形物FOの上面の単位層ULを撮影して隙間の有無を判定したが、カメラ40に代えてレーザースキャンやX線CTを用いることで、深さ方向を含めた診断を行うことができ、より正確な追充填樹脂容量を算出することができる。
2a…外縁部、 2b…内側部分、 3a,3b…走査パス、 3d,3e,3f…追加部分、 4a,4b,4g…隙間、 5a…変曲点、 5b…隅部分、 20…造形材料取扱部、 20a…ヘッド部、 21…造形材料供給部、 22…造形材料吐出部、 22a,22b…ノズル、 22c…ノズル吐出口、 22s…支持部材、 22t…一辺、 23…加熱部、 25…回転装置、 30…3次元駆動部、 31…ヘッド駆動部、 32…ステージ駆動部、 38…ステージ、 40…カメラ、 80…制御部、 81…入出力部、 82…演算処理部、 83…記憶部、 100…造形装置、 122a,222a,322a…ノズル、 AR1…領域、 AX…軸心、 CT…線、 DA…表示領域、 FO…造形物、 FS…平坦性面、 MR…溶融樹脂、 RE…供給要素、 SS…直線部、 T1,T2,TH,TL…軌跡、 U1…最下層、 UL…単位層、 VP…頂点部

Claims (17)

  1. ノズルに設けたノズル吐出口から樹脂を押し出しつつ走査し積層するように堆積させて3次元形状を形成する造形装置であって、
    ノズル形状及び造形条件を含む形成条件を途中で切り替える切替部を備えることを特徴とする造形装置。
  2. 前記切替部は、隙間箇所を予測する予測部と、前記予測部によって予測した隙間箇所に応じて形成条件を変更可能な条件修正部と、形成条件を変更したこと及び変更した条件を表示する表示部とを備えることを特徴とする請求項1に記載の造形装置。
  3. 前記ノズル吐出口の形状及びサイズを変更することができ、
    前記条件修正部は、単位層内で予見される変曲点を埋めるための局所的な条件設定を変更可能であることを特徴とする請求項2に記載の造形装置。
  4. 前記切替部は、単位層内の隙間を画像認識で把握し追加充填の要否を判定可能であるとともに、当該追加充填の条件を設定可能であることを特徴とする請求項1に記載の造形装置。
  5. 前記切替部は、堆積樹脂間の隙間を埋めて機械強度向上を優先させる動作モードでの動作が可能であり、当該動作モードが選択された場合、多角形のノズル吐出口を選択し、単位層内の変曲点において造形スピードを相対的に遅くすることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の造形装置。
  6. 前記ノズル吐出口の形状及びサイズの少なくとも一方が異なる複数のノズルを備えることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の造形装置。
  7. 前記ノズルは、装置本体に対して着脱可能であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の造形装置。
  8. 前記ノズルの吐出口の輪郭が直線部を有する形状で構成され、
    前記ノズルから押し出された樹脂は、前記直線部に対応する平坦性面同士が正対するよう吐出されることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の造形装置。
  9. 前記平坦性面は、略水平方向に延びることを特徴とする請求項8に記載の造形装置。
  10. 前記吐出口の輪郭は、前記直線部を有する多角形であることを特徴とする請求項8及び9のいずれか一項に記載の造形方法。
  11. 前記吐出口の輪郭が矩形又は三角形であり、
    樹脂を押し出す際に、前記輪郭を構成する1つの直線部と前記ノズルの軌跡とが直交するようにするノズル駆動部を有することを特徴とする請求項8〜10のいずれか一項に記載の造形装置。
  12. ノズルを装置に取り付ける際、前記吐出口の輪郭が矩形の場合、当該輪郭を構成する1つの直線部が樹脂を供給する装置部分の正面に対して正対し、前記吐出口の輪郭が三角形の場合、当該輪郭を構成する1つの頂点部若しくは1つの直線部が前記装置部分の正面に対して正対することを特徴とする請求項8〜11のいずれか一項に記載の造形装置。
  13. ノズルに設けたノズル吐出口から樹脂を押し出しつつ走査し積層するように堆積させて3次元形状を形成する造形方法であって、
    ノズル形状及び造形条件を含む形成条件を途中で切り替えることを特徴とする造形方法。
  14. 造形物の形状データから前記ノズル吐出口による走査パスの作成と走査に際しての形成条件の設定とを行うとともに、前記走査パスに従って一つの単位層を造形した後に当該一つの単位層上に次の単位層を造形する際に、前記一つの単位層に生じた隙間を補填するように修正された形成条件で前記次の単位層を造形することを特徴とする請求項13に記載の造形方法。
  15. 前記修正された形成条件は、画像認識に基づいて補正されることを特徴とする請求項14に記載の造形方法。
  16. 前記走査パスの作成と前記造形条件の設定とを行う工程において、事前に把握した前記ノズルから吐出された後の樹脂の形状データを元に、単位層毎に基本条件による隙間を判定し、所定の許容度を超えた領域において前記造形条件を修正することを特徴とする請求項13〜15のいずれか一項に記載の造形方法。
  17. ノズルに設けたノズル吐出口から樹脂を押し出しつつ走査し積層するように堆積させて3次元形状を形成する造形装置を制御する制御装置で動作する造形制御プログラムであって、
    前記造形装置を、ノズル形状及び造形条件を含む形成条件を途中で切り替える切替部として機能させることを特徴とする造形制御プログラム。
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