JP2019025546A - はんだペースト用フラックス、はんだペースト、はんだペーストを用いたはんだバンプの形成方法及び接合体の製造方法 - Google Patents

はんだペースト用フラックス、はんだペースト、はんだペーストを用いたはんだバンプの形成方法及び接合体の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】残渣の発生を抑制できるはんだを得ることができるはんだペースト用フラックス、はんだペースト、はんだペーストを用いたはんだバンプの形成方法及び接合体の製造方法を提供すること。【解決手段】本発明のはんだペースト用フラックスは、粘凋剤、溶剤、及びチクソ剤を含むはんだペースト用フラックスであって、酸価値が100mgKOH/g以下であり、熱重量測定において300℃での減少率が80質量%以上であり、粘度が0.5Pa・s以上であり、かつ、タッキング力が1.0N以上である。【選択図】なし

Description

本発明は、電子部品を基板に接合する際等に用いられるはんだを得ることができるはんだペースト用フラックス、はんだペースト、はんだペーストを用いたはんだバンプの形成方法及び接合体の製造方法に関する。
従来、はんだ付けには、ロジン、溶剤、チクソ剤及び活性剤を含むフラックスとはんだ粉末とにより構成されるはんだペーストが用いられる。このようなはんだペーストを用いてはんだバンプを形成する場合、はんだペーストを基板の上に塗布してリフロー処理すると、はんだの上面にロジン等に基づく残渣が残ることから、この残渣を薬品等により洗浄する必要があり、煩雑である。
このような残渣を洗浄する手間を省くため、はんだ付け後に残渣の発生しないフラックス、及びこのフラックスを含有するはんだペーストが知られている(特許文献1参照)。
この特許文献1に記載のフラックスは、ギ酸アンモニウムと、常温で液体であり、大気圧における沸点が150℃以上の脂肪族多価アルコールと、を含有しているため、還元性を有し、効率良く酸化被膜を還元することで、基板等に発生した酸化被膜を除去している。この特許文献1の構成では、基板に電子部品等をはんだ付けした後のフラックスの残渣が抑制される。
ところで、特許文献1に記載のフラックス及び該フラックスを含有するはんだペーストは、低温で分解されるため、はんだ表面がフラックスにより被覆されずに露出した状態となる。このため、はんだの表面が再酸化されるおそれがある。
これに対し、はんだの表面の再酸化を抑制できるはんだバンプの形成方法が提案されている(特許文献2参照)。
この特許文献2に記載のはんだバンプの形成方法は、開口部を有するマスクを基板上に配置し、この開口部内にフラックスとはんだ粉末とを含むはんだペーストを充填するようにはんだペーストを印刷し、マスクを剥離した後、基板上のバンプ前駆体をリフロー処理してはんだバンプを形成する方法であって、フラックスは、ロジン、溶剤及びチクソ剤を含有し、フラックスの酸価値が100mgKOH/g以下であって、フラックスのハロゲン含有量が0.03質量%以下であり、リフロー処理をギ酸ガス雰囲気下及び/又はギ酸が熱により分解されたガスの雰囲気下で行う構成とされている。
このはんだバンプの形成方法では、リフロー処理をギ酸ガス雰囲気下及び/又はギ酸が熱により分解されたガスの雰囲気下で行うことにより、はんだ粉末等の酸化皮膜を還元してはんだ溶融を円滑にしている。
特開2011−83809号公報 特開2016−78095号公報
ところで、特許文献2に記載のはんだバンプの形成方法では、ロジンを主成分とするフラックスを用いるため、この形成方法に用いられるフラックスを含むはんだペーストがリフローされると、ロジンに基づく残渣が発生することから、はんだを洗浄する必要がある。また、はんだを洗浄しても、残渣を完全に取り除くことができない場合があり、この場合、電子部品と基板との接合性が低下するおそれがある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、残渣の発生を抑制できるはんだを得ることができるはんだペースト用フラックス、はんだペースト、はんだペーストを用いたはんだバンプの形成方法及び接合体の製造方法を提供することを目的とする。
本発明のはんだペースト用フラックスは、粘凋剤、溶剤、及びチクソ剤を含むはんだペースト用フラックスであって、酸価値が100mgKOH/g以下であり、熱重量測定において300℃での減少率が80質量%以上であり、粘度が0.5Pa・s以上であり、かつ、タッキング力が1.0N以上である。
なお、タッキング力とは、はんだ用フラックスを基板等に塗布した際の基板に対する粘着強度を意味し、JISZ3284に基づいて測定される。
本発明では、はんだペースト用フラックスが熱重量測定において300℃での減少率が80質量%以上であるため、はんだペースト用フラックスを含むはんだペーストがリフローされた際に、フラックスとして揮発分が多いため、上記はんだペースト用フラックスを含むはんだペーストがリフローされてはんだバンプが形成された場合であっても、残渣が発生することを抑制できる。
また、はんだペースト用フラックスの粘度が0.5Pa・s未満であると、このフラックスの粘度が小さすぎて、はんだペーストを構成できず、基板などに塗布できないおそれがある。さらに、はんだペースト用フラックスのタッキング力が1.0N未満であると、粘着強度が低いため、このフラックスを含むはんだペーストを基板などに塗布した際に、塗布したはんだペーストが基板などからずれ落ちたりするおそれがある。これに対し、本発明では、フラックスの粘度が0.5Pa・s以上であり、かつ、タッキング力が1.0N以上とされているので、はんだペースト用フラックス及びはんだ粉末からなるはんだペーストの形状保持性を確保できる。
また、はんだペースト用フラックスの酸価値を100mgKOH/g以下に設定したことにより、僅かに残り得るフラックス残渣と周囲の金属部分、例えば配線の銅等、との反応が抑制され、腐食を押さえることができ、接合体の長期信頼性を確保できる。加えて、はんだペーストとしたときのはんだ粉末とフラックスとが反応することが抑制され、はんだペーストとしての粘度変化が少なくなるので、通常は冷蔵保管が必要なはんだペーストを室温で長期間(例えば、6か月以上)保存でき、長期保管性を向上できる。
また、この酸価値が100mgKOH/gを超えると、はんだペースト用フラックスとはんだ粉末の酸化物との還元反応で生じる還元水の発生が多くなり、はんだバンプ内のボイドが多くなるため、上記酸価値を100mgKOH/g以下に設定している。
なお、本発明のはんだペースト用フラックスには、通常のフラックスに含まれるロジン類や活性剤を含まないことが好ましいが、上記熱重量測定及び酸価値の要件を満たす範囲であればわずかに含有されていてもよい。
本発明のはんだペースト用フラックスの好ましい態様としては、ロジン類の含有量が10質量%以下であるとよい。
はんだペースト用フラックス内にロジン類が含まれていても、その量が10質量%以下であれば、はんだペースト用フラックスの酸価値を100mgKOH/g以下にできる。すなわち、はんだペースト用フラックスは、ロジン類を10質量%以下の範囲内であれば、含むことを妨げない。
本発明のはんだペーストは、上記はんだペースト用フラックスと、はんだ粉末とを混合してなる。
本発明のはんだペーストは、上記はんだペースト用フラックスを含んでいるので、はんだペーストがリフローされた場合であっても、残渣の発生を抑制でき、残渣が残ることにより生じる接合性の低下を抑制できる。
本発明のはんだペーストの好ましい態様としては、前記はんだペースト用フラックスの含有率が30体積%以上90体積%以下であるとよい。
はんだペースト用フラックスの含有率が30体積%未満の場合、ペーストを構成できないか、若しくは、乾いたペーストとなり、はんだペーストを基板などに塗布できないおそれがある。一方、はんだペースト用フラックスの含有率が90体積%を超えていると、はんだペーストの粘度が低くなりすぎて塗布性能が悪化したり、フラックスとはんだ粉末が分離しやすくなったりするおそれがある。
これに対し、上記態様では、はんだペースト用フラックスの含有率が30体積%以上90体積%以下であることから、適切な粘度のはんだペーストを構成でき、塗布性能の悪化や、フラックスとはんだ粉末との分離を抑制できる。
本発明のはんだペーストの好ましい態様としては、前記はんだ粉末は、Sn−Ag−Cuはんだ粉末、Sn−Cuはんだ粉末、Sn−Agはんだ粉末、Pb−Snはんだ粉末、Au−Snはんだ粉末、Au−Geはんだ粉末、Au−Siはんだ粉末のいずれかであるとよい。
上記態様によれば、上記各種粉末のいずれかをはんだ粉末として使用できる。特に、はんだ粉末がAu−Snはんだ粉末の場合、Au−Snはんだ粉末を含むはんだペーストは、高融点のはんだペーストであるため、リフロー時に残渣の飛び跳ねが起こりやすいが、上記はんだペースト用フラックスを使用することで残渣の発生が抑制されるので、リフロー時の残渣の飛び跳ねを防止できる。
本発明のはんだペーストを用いたはんだバンプの形成方法は、開口部を有するマスクを基板上に配置し、前記開口部内に上記はんだペーストを充填するように前記はんだペーストを印刷し、前記マスクを剥離した後前記基板上のバンプ前駆体をギ酸ガス雰囲気下でリフロー処理してはんだバンプを形成する。
このような構成によれば、上記残渣が発生することを抑制することで、はんだバンプの洗浄工程を省くことができる他、ギ酸ガス雰囲気下でリフロー処理がなされるので、酸化物を還元除去するロジン類等が含まれていなくても、基板上の酸化被膜及びはんだの表面の酸化被膜を還元してはんだ溶融を円滑にできる。
本発明のはんだペーストを用いた接合体の製造方法は、はんだペーストを用いた接合体の製造方法であって、接合物と被接合物との間に上記はんだペーストを配置し、ギ酸ガス雰囲気下で加熱することによって前記接合物と前記被接合物とをはんだ接合する。
このような構成によれば、上記残渣が発生することを抑制することで、接合部の洗浄工程を省くことができる他、ギ酸ガス雰囲気下でリフロー処理がなされるので、酸化物を還元除去するロジン類等が含まれていなくても、接合物及び被接合物上の酸化被膜及びはんだの表面の酸化被膜を還元してはんだ溶融を円滑にでき、接合物及び被接合物をより強固に接合できる。
なお、はんだペーストを配置する方法としては、特に限定されず、例えば、印刷法やディスペンサによる塗布、ピン転写等で配置することが出来る。また、接合物しては、例えば基板等であり、被接合物としては、例えば、LED素子等の半導体素子等である。
本発明のはんだペースト用フラックス、はんだペースト、はんだペーストを用いたはんだバンプの形成方法及び接合体の製造方法では、残渣の発生を抑制できる。
以下、本発明に係るはんだペースト用フラックス、はんだペースト及びはんだペーストを用いたはんだバンプの形成方法について説明する。
本実施形態のはんだペースト用フラックス(以下、単にフラックスという場合がある)は、粘凋剤、溶剤、及びチクソ剤を含むフラックスであって、酸価値が100mgKOH/g以下であり、熱重量測定において300℃での減少率が80質量%以上であり、粘度が0.5Pa・s以上であり、かつ、タッキング力が1.0N以上である。
以下に、フラックスの構成、酸価値、熱重量測定における300℃での減少率、粘度及びタッキング力を、上述のように規定した理由について説明する。
[フラックスの構成]
フラックスは、粘凋剤、溶剤、及びチクソ剤を含んで構成される。なお、本実施形態では、フラックスは、粘凋剤、溶剤、及びチクソ剤のみから構成される。
フラックスの酸価値は、100mgKOH/g以下とされている。この酸価値を100mgKOH/g以下に設定したことにより、はんだペーストとしたときのはんだ粉末とフラックスとが反応することが抑制され、はんだペーストとしての粘度変化を少なくするためである。また、酸価値が上記値を超えると、フラックスとはんだ粉末の酸化物との還元反応で生じる還元水の発生が多くなり、形成されたはんだバンプ内のボイドが多くなるためである。なお、フラックスの酸価値は、50mgKOH/g以下であることが好ましく、10mgKOH/g以下であることがより好ましい。酸価値の下限に特に制限はなく、測定の検出下限値以下であってもよいが、例えば、0.01mgKOH/gである。
さらに、フラックスは、熱重量測定において300℃での減少率が80質量%以上である。これは熱重量測定において300℃での減少率が80質量%未満であると、フラックスを含むはんだペーストがリフローされた際に残渣の量が多くなるからである。なお、フラックスは、熱重量測定において300℃での減少率が85質量%以上であることが好ましく、90質量%以上であることがより好ましい。減少量の上限に特に制限はないが、一般的に利用可能な粘凋剤を用いた場合の数値として、例えば、99.5質量%である。
フラックスに含まれる溶剤としては、アルコール、ケトン、エステル、エーテル、芳香族系、炭化水素類、テルペン系及びテルペノイド系等の溶剤が用いられる。具体的には、ベンジルアルコール、エタノール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、ブタノール、ジエチレングリコール、エチレングリコール、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、ブチルカルビトール 、イソプロピルアルコール、酢酸エチル、酢酸ブチル、安息香酸ブチル、アジピン酸ジエチル、ドデカン、テトラデセン、α−テルピネオール、2−メチル2,4−ペンタンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、トルエン、キシレン、プロピレングリコールモノフェニルエーテル、ジエチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジイソブチルアジペート、へキシレングリコール、シクロヘキサンジメタノール、2−ターピニルオキシエタノール、2−ジヒドロターピニルオキシエタノール、シトラール、リナロール、リモネン、カルバクロール、ピネン、ファルネセンなどが単独又はこれらを混合して用いられる。
また、フラックスに含まれるチクソ剤としては、硬化ひまし油、水素添加ひまし油、カルナバワックス、アミド類、ヒドロキシ脂肪酸類、ジベンジリデンソルビトール、ビス(p−メチルベンジリデン)ソルビトール類、蜜蝋、ステアリン酸アミド、ヒドロキシス テアリン酸エチレンビスアミド等が単独又はこれらを混合して用いられる。更にこれらに必要に応じてカプリル酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘニン酸のような脂肪酸、1,2−ヒドロキシステアリン酸のようなヒドロキシ脂肪酸、酸化防止剤、界面活性剤、アミン類等を添加して用いられる。
フラックスの粘度は、0.5Pa・s以上である。フラックスの粘度が0.5Pa・s未満であると、このフラックスの粘度が小さすぎて、はんだペーストを構成できず、基板などに塗布できないおそれがある。なお、フラックスの粘度は、1.0Pa・s以上であることが好ましい。なお、粘度は室温(25℃)の時の粘度である。粘度の上限に特に制限はないが、塗布性などの観点から、例えば、100Pa・sである。
また、フラックスのタッキング力は、1.0N以上である。フラックスのタッキング力が1.0N未満であると、粘着強度が低いため、このフラックスを含むはんだペーストを基板などに塗布した際に、塗布したはんだペーストが基板などからずれ落ちたりするおそれがある。なお、フラックスのタッキング力は、1.2N以上であることが好ましい。なお、タッキング力は室温(25℃)の時の数値である。タッキング力の上限に特に制限はないが、マスクからの版抜け性などの観点から、例えば、100Nである。
[粘凋剤の構成]
粘凋剤は、常温(25℃)で固体又は粘度が1Pa・s以上の液体であることが望ましい。これは、粘凋剤が常温で粘度が1Pa・s未満の液体であると、フラックスの粘度が小さすぎて、はんだペーストを構成できず、基板等に塗布できないおそれがあるからである。このように粘凋剤が常温で1Pa・s以上の粘度を有している、若しくは常温で固体であるため、この粘凋剤を含むフラックス及びはんだ粉末からなるはんだペーストは、形状保持性を有する。粘度の上限に特に制限はないが、塗布性などの観点から、例えば、400Pa・sである。
また、粘凋剤は、熱重量測定において、300℃での減少量が90質量%以上である。これは、フラックス成分のうちの多くが粘凋剤であるため、熱重量測定において300℃での減少率が90質量%未満であると、フラックスの熱重量測定において300℃での減少率を80%以上にできないからである。減少率の上限に特に制限はなく、100質量%減少する粘凋剤を用いることも可能である。
この粘凋剤のタッキング力は、1.1N以上に設定されている。上述したように、フラックス成分のうちの多く粘凋剤であるため、粘凋剤のタッキング力が1.1N未満であると、フラックスのタッキング力を1.0N以上にできないからである。タッキング力の上限に特に制限はないが、マスクからの版抜け性などの観点から、例えば、200Nである。
フラックスに含まれる粘凋剤としては、分解温度が低く、粘凋性を有するものが好ましい。例えば、粘凋剤としては、イソボルニルシクロヘキサノール、イソボルニルフェノール及びこれらの誘導体の他、数平均分子量が700以上1500以下のポリブデン等が用いられる。なお、ポリブデンの数平均分子量が700以上1500以下としたのは、数平均分子量が700未満であると粘度が1Pa・s未満となり粘凋効果が低く、はんだペーストの印刷性が低下するからであり、数平均分子量が1500を超えると耐熱性が高くなり残渣として残りやすくなるからである。
このように本実施形態では、粘凋剤をロジン類、ダイマー酸、及び数平均分子量が1500を超えるポリブデン等により構成していないことから、熱重量測定において300℃での減少率が90質量%以上となり、はんだバンプに残渣が残ることを抑制しつつ、粘凋性を確保している。
なお、本実施形態のフラックスは、上述したようにロジン類等を主成分として含んでいないため、酸化物を還元除去して下地に濡らし、はんだバンプを被覆して再酸化を防止する効果に乏しい。このようなロジン類の機能は、後述するギ酸ガスにより補填している。
このようなフラックスの配合組成は、例えば、溶剤が19質量%〜60質量%、粘凋剤が30質量%〜80質量%、チクソ剤が1.0質量%〜10質量%である。溶剤が19質量%未満では、はんだペーストがペースト状になりにくく、溶剤が60質量%を超えると、基板上に印刷塗布された状態のはんだペースト(以下、バンプ前駆体という場合がある)の形状保持性が不良となる。チクソ剤が1.0質量%未満では、はんだペーストの形状保持性が不良となり、10質量%を超えると、はんだペーストが固くなりすぎる。また、粘凋剤が30質量%未満の場合、ペーストを構成できないか、若しくは、乾いたペーストとなり、はんだペーストを基板などに塗布できないおそれがある。
一方、粘凋剤が80質量%を超えていると、はんだペーストの粘度が高くなりすぎる、若しくは、粘着力が高くなりすぎ、印刷時の掻き取り性が悪化し、あるいはディスペンサによる塗布時やピン転写時の形状が悪化するおそれがある。好ましいフラックスの配合組成は、粘凋剤が35質量%以上80質量%以下、チクソ剤が2質量%以上6質量%以下、残部が溶剤である。また、さらに好ましいフラックスの配合組成は、粘凋剤が35質量%以上70質量%以下、チクソ剤が2.5質量%以上5.5質量%以下、残部が溶剤である。
なお、はんだペースト用フラックス内に活性剤が多量に含まれていると、はんだペーストとしたときのはんだ粉末とフラックスとが反応し、粘度変化が大きくなるので、冷蔵保存であっても数か月しか保存できない。このため、本実施形態では、はんだペースト用フラックスには、活性剤を含まないこととしている。
[はんだペーストの構成]
はんだペーストは、上述したフラックスと、はんだ粉末とを混合してなる混合体であり、フラックスの含有率が30体積%以上90体積%以下に設定されている。はんだペースト用フラックスの含有率が30体積%未満の場合、ペーストを構成できないか、若しくは、乾いたペーストとなり、はんだペーストを基板などに印刷塗布できないおそれがある。一方、はんだペースト用フラックスの含有率が90体積%を超えていると、はんだペーストの粘度が高くなりすぎる、若しくは、粘着力が高くなりすぎ、印刷時の掻き取り性が悪化し、あるいはディスペンサによる塗布時やピン転写時の形状が悪化するおそれがある。このため、本実施形態では、フラックスの含有率が30体積%以上90体積%以下に設定されている。なお、フラックスの含有率は、40体積%以上90体積%以下であることが好ましい。
これにより、はんだペーストの粘度は、0.4Pa・s以上となり、はんだペーストのタッキング力は、0.8N以上となる。
また、はんだ粉末としては、Sn−Ag−Cuはんだ粉末、Sn−Cuはんだ粉末、Sn−Agはんだ粉末、Pb−Snはんだ粉末、Au−Snはんだ粉末、Au−Geはんだ粉末を例示できる。また、はんだ粉末の平均粒径は、例えば、0.1〜30.0μmの範囲内にあり、これによりマスク開口部へのペースト充填性及びバンプ前駆体の形状保持性を高めることができる。
なお、バンプ形成を狭ピッチにするためには、はんだ粉末の平均粒径は、0.1〜10.0μmの範囲内にあることが好ましい。
[はんだバンプの形成方法]
次に、はんだペーストを用いたはんだバンプの形成方法を説明する。
この形成方法は、はんだペーストを印刷する印刷工程と、はんだペーストをギ酸ガス雰囲気下で加熱するリフロー工程と、を備える。以下、印刷工程、リフロー工程の順に詳細を説明する。
(印刷工程)
印刷工程では、シリコンウェーハ、ガラスエポキシ樹脂基板等の基板上に開口部を有するマスクを配置し、この開口部内にはんだペーストを充填するようにはんだペーストを印刷塗布する。この印刷塗布後、マスクを基板から剥離して、基板上にバンプ前駆体を形成する。なお、はんだペーストは、印刷塗布されることとしたが、ディスペンサ等による吐出供給でもよいし、ピン転写装置等によるピン転写でもよい。
この場合、粘凋剤が常温で固体又は粘度が1Pa・s以上の液体であるため、粘凋剤を含むはんだペースト用フラックス及びはんだ粉末からなるはんだペーストの形状保持性を確保できる。また、はんだペースト用フラックスの含有率が30体積%以上90体積%以下であることから、適切な粘度及び粘着力のはんだペーストを構成でき、印刷時の掻き取り性の悪化等を抑制できる。
(リフロー工程)
リフロー工程では、まず予備加熱として、ギ酸ガス雰囲気下で、基板上に形成されたバンプ前駆体をはんだ粉末の融点より低い温度で30秒〜2分加熱し(プレヒート工程)、フラックス中のボイド源である溶剤を揮発させる。このギ酸ガス雰囲気下での各ヒート工程は、常温でNを純度99%のギ酸にバブリングすることによりNガス内にギ酸を溶け込ませたガスを発生させ、このギ酸が溶け込んだNガスを炉内に供給することにより実行される。このギ酸が溶け込んだNガス(ギ酸ガス)のギ酸濃度は、例えば、略3体積%に設定される。なお、炉内にギ酸を置くことによりギ酸ガス雰囲気を生成してもよい。
その後、はんだ粉末の融点より高い温度、例えば、はんだ粉末の融点+30℃の温度で10秒〜1分加熱し(本ヒート工程)、はんだ粉末を溶融する。この際、ギ酸は、はんだ粉末に含まれるSnなどの金属酸化物と反応してギ酸塩を生成した後、さらに高温化に置かれることでギ酸塩がギ酸により還元される。このようにギ酸ガス雰囲気下において、各ヒート工程を実行すると、ギ酸の還元力によりはんだ粉末等の酸化皮膜が還元される。そして、溶融したはんだを冷却すると、表面張力により略半球状のはんだバンプが形成される。
この場合、本実施形態では、はんだペースト用フラックスが熱重量測定において300℃での減少率が80質量%以上であり、その中でも粘凋剤が熱重量測定において300℃での減少量が90質量%以上であるため、はんだペースト用フラックスを含むはんだペーストがリフローされた際に、フラックスとしても揮発分が多いため、バンプ前駆体がリフローされてはんだバンプが形成された場合であっても、残渣が発生することを抑制でき、はんだバンプの洗浄工程を省くことができる。
また、ギ酸ガス雰囲気下でリフロー処理がなされるので、はんだペーストを構成するフラックス内に酸化物を還元除去するロジン類が含まれていなくても、ギ酸ガスの還元力によりはんだ粉末や基板上の酸化被膜を還元してはんだ溶融を円滑にできる。
また、本実施形態のはんだペースト用フラックスを使用することで残渣の発生が抑制されるので、はんだ粉末が高融点のAu−Snはんだ粉末であってもリフロー時の残渣の飛び跳ねを防止できる。
さらに、はんだペースト用フラックスの酸価値が100mgKOH/g以下に設定されているので、はんだバンプ内におけるボイドの発生を抑制できる他、はんだペーストを長期間(例えば、6か月以上)保存でき、長期保管性を向上できる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されることはなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
上記実施形態では、フラックスは、粘凋剤、溶剤、及びチクソ剤のみから構成されることとしたが、これに限らず、酸価値が100mgKOH/g以下であり、熱重量測定において300℃での減少率が80質量%以上の範囲内であり、粘度が0.5Pa・s以上であり、かつ、タッキング力が1.0N以上であれば、フラックスはロジン類及び活性剤を微量に含んでもよい。例えば、ロジン類の場合は10質量%以下、活性剤の場合は0.1質量%以下の範囲であれば、フラックスにこれらを含んでもよい。
また、上記実施形態では、リフロー工程においてプレヒート工程及び本ヒート工程を実行することで、加熱温度を二段階で段階的に上昇させることとしたが、これに限らず、本ヒート工程のみを実行してもよい。また、加熱温度を三段階以上で段階的に上昇させてもよい。
さらに、上記実施形態では、はんだペーストを用いたはんだバンプの製造方法について説明したが、これに限らず、本発明のはんだペーストは、接合物と被接合物との間に配置され、ギ酸ガス雰囲気下で加熱することによって接合物と被接合物とをはんだ接合する、接合体の製造方法に用いられてもよい。
諸条件を変更しながら、はんだペーストを製造し、このはんだペーストから得られるはんだバンプのリフロー後の残渣の量、はんだペーストの長期保管性及び形状保持性に関する実験を行った。得られた実施例1〜9及び比較例1〜6のサンプルについて、表1及び表2を参照しながら説明する。
なお、表1においてフラックス及び粘凋剤のそれぞれにおける熱重量測定における300℃での減少率(以下、表1では300℃TG減少という)については、一般の熱重量測定装置を用いて測定した。例えば、フラックスの熱重量測定では、10mgのフラックスをN雰囲気下で、昇温10℃/min、室温(25℃)から300℃まで温度を上昇させたときの重量変化を測定することにより、上記減少率を求めた。粘凋剤も同様である。
また、フラックス及び粘凋剤の粘度については、JIS Z 8803に準拠して測定した。なお、表1では、常温(25℃)において液状のものについては、上記JIS Z 8803に準拠して測定した粘度を表示し、常温において固体のものについては、表1に固体と表示した。
さらに、フラックスの酸価値については、JIS Z 3197に準拠して測定した。なお、酸価値が小さすぎて検出限界を超えているものについては、検出限界以下と表示した。
このような表1に示すはんだ粉末及びフラックスを表1に示す割合で混合することにより、はんだペーストを製造した。また、フラックスは粘凋剤、チクソ剤、溶剤、活性剤を混合することによって作製し、粘凋剤、チクソ剤、溶剤及び活性剤は表1記載の通りとし、チクソ剤は5質量%とし、残部を溶剤とした。
リフロー後の残渣の有無、はんだペーストの長期保管性及び形状保持性についての評価を下記手法により行った。
(リフロー後の残渣の有無)
銅板の表面に厚み200μmの印刷用ステンシルマスクを用いて、各実施例1〜9及び比較例1〜6のはんだペーストのそれぞれを直径6.5mmの円形状に印刷塗布して、銅板から印刷用ステンシルマスクを除去した。このようにして、各試料について円形状のバンプ前駆体を銅板上に形成し、評価用基板とした。
次に、ギ酸ガス雰囲気下において、この評価用基板を加熱することで、バンプ前駆体をリフロー処理させた。このとき、ピーク温度は各はんだ粉末の融点+30℃とし、加熱時間は1分とした。このギ酸ガス雰囲気下での加熱は、常温でNをバブリングすることによりNガス内にギ酸を溶け込ませたガスを発生させ、このギ酸が溶け込んだNガスを炉内に供給することにより実行した。このギ酸が溶け込んだNガス(ギ酸ガス)のギ酸濃度は、略3体積%とした。
その後、電子顕微鏡(SEM)を用いて、リフロー処理されたバンプ前駆体(はんだバンプ)を観察し、残渣の面積がはんだペーストの塗布面積の3割未満の場合を良好と判定し、残渣がはんだペーストの塗布面積の3割以上を覆っている場合を不良と判定した。
(はんだペーストの長期保管性)
ペーストを室温で6ヶ月間保管した後、このペーストを用いて上記と同じ評価用基板を作成し、これに上記リフロー処理を行ってはんだバンプを形成した。
その後、光学顕微鏡で観察し、はんだ粉末の未溶融粉の発生量がはんだペースト作製直後と同じ場合を良好と判定し、はんだ粉末の未溶融粉の発生量がはんだペースト作製直後より増加した場合を不良と判定した。
(形状保持性)
評価基板上にピッチ200μm、開口径120μm、厚み25μmのマスクではんだペーストを塗布して、バンプ前駆体を100個形成した。100個のバンプ前駆体を形成した評価基板を目視、又は光学顕微鏡で観察し、100個のはんだバンプ前駆体のうち、ミッシングが5箇所以下、印刷ダレによるブリッジが5箇所以下、バンプ前駆体の欠けが5箇所以下の場合を良好と判定し、ミッシング、ブリッジ及び欠けのいずれかが5箇所より多く発生している場合を不良と判定した。
Figure 2019025546
Figure 2019025546
表1及び表2からわかるように、比較例1、3及び6は、フラックスの熱重量測定における300℃での減少量が60質量%以下と低いことから、リフロー後の残渣が発生した領域がはんだペーストの塗布面積の3割を超えており、リフロー後の残渣が多かった。一方、実施例1〜9では、フラックスの熱重量測定における300℃での減少率が80質量%以上であったため、リフロー後の残渣が少なかった。また、比較例2、4及び5もフラックスの熱重量測定における300℃での減少率が80質量%以上であったため、リフロー後の残渣が少なかった。このため、フラックスの熱重量測定において、300℃での減少量がいずれも80質量%以上であることが有効な範囲であることがわかった。
また、比較例1、2及び5は、フラックスの酸価値が200〜1500mgKOH/gと高いことから、長期保管性に劣っていた。一方、実施例1〜9では、フラックスの酸価値が100mgKOH/g以下であったため、はんだペーストの長期保管性に優れていた。また、比較例3、4及び6もフラックスの酸価値が検出限界以下であったため、はんだペーストの長期保管性に優れていた。このため、フラックスの酸価値が100mgKOH/g以下であることが有効な範囲であることがわかった。
なお、実施例2では、フラックスは、0.1質量%の活性剤を含んでいるが、フラックスの酸価値が100mgKOH/g以下であるため、長期保管性に優れていた。一方、比較例2では、フラックスが0.2質量%の活性剤を含んでいることから、フラックスの酸価値が200mgKOH/gと高くなり、長期保管性が劣っていた。このため、フラックスの酸価値が上記範囲内であれば、0.1質量%以下の活性剤を含んでもよいことがわかった。
比較例5ではフラックスが40質量%の重合ロジンを含んでいることから、フラックスの酸価値が800mgKOH/gと高くなり、長期保管性が劣っていた。一方、実施例8では、フラックスは、重合ロジンを5質量%含んでいるものの、長期保管性に優れていた。
また、比較例6では、フラックスが40質量%のロジンエステルを含んでいることから、熱重量測定における300℃での減少量が60質量%以下と低くなり、リフロー後の残渣が多かった。一方、実施例9では、フラックスは、ロジンエステルを10質量%含んでいるものの、リフロー後の残差が少なかった。
これらのことから、フラックスの、酸価値、熱重量測定における300℃での減少量が上記範囲内であれば、10質量%以下のロジン類を含んでもよいことがわかった。
さらに、比較例4は、フラックスの粘度が0.3Pa・sと低く、タッキング力も0.8Nと小さいことから、印刷ダレ等が発生し、形状保持性が劣っていた。一方、実施例1〜9は、フラックスの粘度が1Pa・s以上であり、タッキング力も1.0N以上であることから形状保持性に優れていた。また、比較例1〜3及び5は、フラックスの粘度が0.5Pa・s以上であり、タッキング力も1.0N以上であることから、形状保持性に優れていた。このため、フラックスの粘度が0.5Pa・s以上であり、かつ、タッキング力が1.0N以上であることが有効な範囲であることがわかった。

Claims (7)

  1. 粘凋剤、溶剤、及びチクソ剤を含むはんだペースト用フラックスであって、酸価値が100mgKOH/g以下であり、熱重量測定において300℃での減少率が80質量%以上であり、粘度が0.5Pa・s以上であり、かつ、タッキング力が1.0N以上であることを特徴とするはんだペースト用フラックス。
  2. ロジン類の含有量が10質量%以下であることを特徴とする請求項1に記載のはんだペースト用フラックス。
  3. 請求項1又は2に記載のはんだペースト用フラックスと、はんだ粉末とを混合してなることを特徴とするはんだペースト。
  4. 前記はんだペースト用フラックスの含有率が30体積%以上90体積%以下であることを特徴とする請求項3に記載のはんだペースト。
  5. 前記はんだ粉末は、Sn−Ag−Cuはんだ粉末、Sn−Cuはんだ粉末、Sn−Agはんだ粉末、Pb−Snはんだ粉末、Au−Snはんだ粉末、Au−Geはんだ粉末、Au−Siはんだ粉末のいずれかであることを特徴とする請求項3又は4に記載のはんだペースト。
  6. 開口部を有するマスクを基板上に配置し、前記開口部内に請求項3から5のいずれか一項に記載のはんだペーストを充填するように前記はんだペーストを印刷し、前記マスクを剥離した後前記基板上のバンプ前駆体をギ酸ガス雰囲気下でリフロー処理してはんだバンプを形成することを特徴とするはんだペーストを用いたはんだバンプの形成方法。
  7. はんだペーストを用いた接合体の製造方法であって、
    接合物と被接合物との間に請求項3から5のいずれか一項に記載のはんだペーストを配置し、ギ酸ガス雰囲気下で加熱することによって前記接合物と前記被接合物とをはんだ接合することを特徴とするはんだペーストを用いた接合体の製造方法。
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