JP2016157766A - はんだバンプのリフロー方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 ワーク上に形成されたはんだバンプにつき、効率よくそのボイドを低減することのできるはんだバンプのリフロー方法の提供。【解決手段】 ワーク上に形成されたバンプの表面にフラックスを塗布し、これを第1の圧力にて加熱し、その温度が前記はんだバンプを構成するはんだ合金の液相温度近傍以上になった以降に、前記ワーク周囲の圧力を前記第1の圧力よりも低い第2の圧力まで減圧する工程と前記加熱温度が前記はんだ合金の液相温度以上の状態で前記ワーク周囲の圧力を前記第2の圧力よりも高い第3の圧力まで加圧する工程を複数回行うことを特徴とするはんだバンプのリフロー方法。【選択図】図1

Description

本発明は、ワーク上に形成されたはんだバンプのリフロー方法に関する。
従来より、電子機器や半導体の製造には、複数の被接合部、例えば電子部品と基板やシリコンウエハといったワークとを接合した接合構造体が用いられている。このような接合構造体は複数の被接合部間にはんだ層が形成されており、このはんだ層を介して各被接合部が接合されている。そしてこのような接合構造体を製造する際にワーク上にはんだバンプを形成し、このはんだバンプを介して複数の被接合部を接合する方法が用いられている。
このようなはんだバンプの形成に際して、ソルダペースト等のはんだ材料の濡れ性が不十分な場合、形成されるはんだバンプの中にボイド(気泡)が発生することがある。このようなボイドは被接合部間の接合性の低下や放熱性の低下を生じさせ、電子機器や半導体の信頼性の低下に繋がる。
そのため、このようなボイドの発生を抑制する方法として、例えば水素ガス等の還元性の高い雰囲気下で加熱してはんだ材料の濡れ性を向上させる方法や、はんだ材料を介した被接合部を加熱してはんだ合金を溶融させ、その後これを収納した容器内を真空雰囲気下とすることで、はんだ合金内のボイドを脱泡する方法が用いられてきた。
また製造された接続構造体やはんだバンプ内のボイドの残存状態をX線検査装置を用いて検査し、予め定められた基準値を超えるものを不良品として排除する方法も広く用いられている。
前記はんだ合金内のボイドを脱泡する方法として、例えばはんだを溶融させた状態で減圧と加圧を複数回繰り返すことによりボイドの大きさを狭小化する方法(特許文献1)、一旦大気圧より低い第1圧力に減圧した後にハンダを溶融させ、昇温したまま第1圧力より高く大気圧を超えない第2圧力まで昇圧し、昇温したまま第1圧力より高く第2圧力より低い第3圧力まで減圧し、その後大気圧を超えない圧力に戻した後にハンダの融点以下に降温させる方法(特許文献2)、ほぼ大気圧下において半田を溶融させた後にこれを減圧し、その後にほぼ大気圧に戻す圧力変化過程を複数回繰り返す方法(特許文献3)等が開示されている。
特開平6−69387号公報 特許第4404000号公報 特開2007−915号公報
特許文献1および特許文献3に開示される方法の場合、減圧と加圧を複数回行う過程で脱泡の際にボイドが破裂したり、はんだ(半田)の濡れ性が悪化して十分にボイドを脱泡できなくなる虞がある。
次に特許文献2に開示される方法の場合、減圧状態下ではんだ合金の溶融温度以上に昇温するため、ソルダペーストを用いた場合にはこれに含まれるフラックスが揮発し易くなり、はんだ合金の溶融性が低下する虞がある。
また、従来のはんだ合金内のボイドを脱泡する方法や特許文献1から特許文献3に開示される技術は、被接合部のはんだ接合時におけるボイド抑制に係るものであり、既に形成されたはんだバンプ内にボイドが発生している場合の対応方法については開示も示唆もされていない。
本発明は、ワーク上に形成されたはんだバンプにつき、特に当該はんだバンプに一定基準以上のボイドが含まれている場合であっても、効率よくそのボイドを低減することのできるはんだバンプのリフロー方法を提供することをその目的とする。
(1)本発明のはんだバンプのリフロー方法は、ワーク上に形成されたはんだバンプの表面にフラックスを塗布する工程と、前記ワークを大気圧の近傍である第1の圧力下にて加熱する工程と、前記ワークを加熱する加熱温度が前記はんだバンプを構成するはんだ合金の液相温度近傍以上になった以降に前記ワーク周囲の圧力を前記第1の圧力よりも低い第2の圧力まで減圧する工程と、前記加熱温度が前記はんだ合金の液相温度以上の状態で前記ワーク周囲の圧力を前記第2の圧力よりも高い第3の圧力まで加圧する工程と、前記加熱温度が前記はんだ合金の液相温度以上の状態で前記ワーク周囲の圧力を前記第1の圧力まで加圧する工程と、前記ワーク周囲の圧力が前記第1の圧力に到達した以降に前記加熱温度を前記はんだ合金の液相温度以下にして溶融した前記はんだバンプを固化させる工程とを含み、前記第2の圧力まで減圧する工程と前記第3の圧力まで加圧する工程とを複数回行うことをその特徴とする。
(2)上記(1)に記載の構成にあって、前記第2の圧力は、50Paから100Paであることをその特徴とする。
(3)上記(1)または(2)に記載の構成にあって、前記第3の圧力まで加圧する工程において、前記ワーク周囲の圧力が前記第3の圧力に到達した時点の前記加熱温度は前記はんだ合金の液相温度より10℃以上であることをその特徴とする。
(4)上記(1)から(3)のいずれか1つに記載の構成にあって、前記第3の圧力は、10,000Paから50,000Paであることをその特徴とする。
(5)上記(1)から(3)のいずれか1つに記載の構成にあって、前記第2の圧力まで減圧する工程と前記第3の圧力まで加圧する工程とを2回から4回行うことをその特徴とする。
(6)上記(4)に記載の構成にあって、前記第2の圧力まで減圧する工程と前記第3の圧力まで加圧する工程とを2回から6回行うことをその特徴とする。
(7)上記(1)から(6)のいずれか1つに記載の構成にあって、前記第1の圧力から第2の圧力まで減圧してからこれを前記第3の圧力まで加圧するまでにかかる1回のサイクルタイムは、10秒間から40秒間であることをその特徴とする。
上記構成により、本発明に係るはんだバンプのリフロー方法は、ワーク上に形成されたはんだバンプにつき、特に当該はんだバンプに一定基準以上のボイドが含まれている場合であっても、効率よくそのボイドを低減することができる。
本発明の一実施形態に係るはんだバンプのリフロー方法につき、はんだバンプ形成からフラックス残渣除去までの基板上の変化を表す概略図である。 同実施形態および実施例、比較例および参考例に係り、はんだバンプの形成時における温度プロファイルを示す図である。 同実施形態に係り、はんだバンプのリフロー時の真空チャンバ内における温度プロファイルと圧力の変化を示す図である。
以下、本発明のはんだバンプのリフロー方法の一実施形態について詳細に説明する。なお、本発明が当該実施形態に限定されないのはもとよりである。
図1を用いて、本実施形態のリフロー方法を説明する。
本実施形態のリフロー方法においては、先ずはんだバンプ20が形成された基板10を用意する。このような基板10の形成方法としては、例えばはんだ合金粉末およびフラックスを含むソルダペーストを基板10上に塗布してこれをリフローすることによりはんだバンプ20を形成する方法が挙げられる。なお、はんだバンプ20の形成方法としてはこれに限られず、基板上にはんだボールを搭載してリフローすることにより形成する方法等、基板10上にはんだバンプを形成することができればどのような方法であっても用いることができる。
なお、本実施形態においてはワークとして基板10を使用しているが、プリント基板、シリコンウエハ等、電子部品の搭載、実装に用いられる基材であればこれらに限らずワークとして使用することができる。
なお、前記ソルダペーストに使用されるフラックスとしては、例えばベース樹脂と溶剤と活性剤とを含むものが挙げられる。
また前記ベース樹脂としては例えばロジン系樹脂、アクリル系樹脂等が、前記活性剤としては例えば有機酸、アミン類又はこれらのハロゲン化物等が挙げられる。またこれらに酸化防止剤、チキソ剤を添加したフラックスも好ましく用いられる。
また前記はんだ合金の組成も特に限定されないが、環境の観点から鉛フリーはんだであることが好ましい。なお、本実施形態においてはSn−3Ag−0.5Cu組成の鉛フリーはんだ合金を使用する。
更に本実施形態においては、前記ソルダペーストが塗布された基板10をリフロー装置に入れ、大気圧で窒素雰囲気下(酸素濃度100ppm)および図2に示す温度プロファイルにてリフローを行う。なお、このリフロー時の条件はこれに限定されるものではなく、基板10、前記ソルダペーストの種類等によって適宜を変更することができる。
リフロー後の基板10にはソルダペーストのフラックスが残渣と付着しているため、これを洗浄液等を用いて洗浄することにより、はんだバンプ20が形成された基板10が作製される(図1(a)参照)。
次いで形成されたはんだバンプ20の表面にフラックス30を塗布する(図1(b)参照)。このフラックス30の成分としては、はんだバンプ20の作成時に使用したフラックスと同じ成分でも異なる成分でも良いが、例えばTG−DTA測定において、250℃の温度下での重量減少が40%以下となるものが好ましく用いられる。なお、このTG−DTA測定の条件は、以下の通りである。
サンプル量:約10mg、昇温速度:10℃/min、雰囲気:窒素
またはんだバンプ20へのフラックス30の塗布方法としては、はんだバンプ20の表面にフラックス30を塗布できれば特に限定されないが、例えば刷毛を使用した塗布方法、またはメタルマスク等を使用した塗布方法が好ましく用いられる。
次いで、はんだバンプ20の表面にフラックス30を塗布した基板10を例えば真空リフローはんだ付け装置に備え付けられた真空チャンバに収容する。
基板10を収容した前記真空チャンバ内は第1の圧力(P1)となるよう調整される。なおこの調整にあたっては、例えば、一旦室温にて大気圧状態から真空引きを行い前記真空チャンバ内を真空状態とした後、窒素等の不活性ガス、水素等の還元性ガスを供給して第1の圧力(P1)とすることが好ましい。また第1の圧力(P1)は、大気圧近傍であることが好ましい。
そして前記真空チャンバ内を第1の圧力(P1)下としたまま前記真空チャンバ内を加熱することで基板10を加熱する。本実施形態における温度プロファイルおよび前記真空チャンバ内(=基板10周囲)の圧力の変化を図3に示す。なお図3に示すように一定時間の予熱温度(図3では150℃)を保っても良い。
また、本実施形態においては第1の圧力(P1)下での加熱を前記真空チャンバ内で行ったが、例えば第1の圧力(P1)下での加熱はリフロー装置の加熱ゾーンにて行い、その後に基板10を前記真空チャンバ内に収容するようにしても良い。
基板10への加熱温度がはんだバンプ20を構成する前記はんだ合金の液相温度近傍以上となった以降、前記真空チャンバ内の圧力を第1の圧力(P1)よりも低い第2の圧力(P2)まで減圧する。
本実施形態では、図3に示す温度プロファイルがはんだ合金の液相温度近傍以上となった以降、即ち前記真空チャンバ内の温度(D)が前記はんだ合金の液相温度である220℃(D1)になった際に、前記真空チャンバ内の圧力を第1の圧力(P1)よりも低い第2の圧力(P2)まで減圧する。減圧の方法としては、例えば前記真空チャンバに備え付けたポンプ(図示せず)を用いて、前記真空チャンバから気体を排気する方法が挙げられる。なお、特に前記真空チャンバ内が液相温度以上となった以降に前記真空チャンバ内の圧力を第2の圧力(P2)まで減圧することが好ましい。
このように、第2の圧力(P2)への減圧のタイミングを前記真空チャンバ内の温度がその液相温度近傍(本実施形態の場合は液相温度である220℃(D1))になった際に行うことにより、前記ソルダペーストに用いられるフラックス量の減少による前記はんだ合金の溶融性の低下を防ぐことができる。即ち、前記はんだ合金が溶融する前から長時間、前記真空チャンバ内を減圧状態としておくと前記フラックス量が減少し易くなり、前記はんだ合金の溶融性に影響を及ぼす虞がある。
なお本実施形態において液相温度近傍とは、前記はんだ合金の5割以上が溶融する温度を言う。
また本実施形態において、第2の圧力(P2)は、50Paから100Paであることが好ましい。この範囲は、基板10の用途によって適宜選定することができる。
第2の圧力(P2)の真空度が高ければ高いほど前記はんだ合金内に含まれているボイドの膨張サイズが大きくなり、またその後の加圧時の圧力の差が大きくなるため、前記はんだ合金からのボイド排出効果は高まる。しかし本実施形態の場合、第2の圧力(P2)の真空度が50Pa以上であっても効率よくボイドの低減効果を発揮することができる。
次に前記真空チャンバ内の圧力を第2の圧力(P2)よりも高い第3の圧力(P3)まで加圧する。加圧の方法としては、例えば前記真空チャンバ内に窒素等の不活性ガス、水素等の還元性ガスを供給して第3の圧力(P3)まで調整することが好ましい。
ここで第3の圧力(P3)に到達した時点の前記真空チャンバ内の温度(D2)は、前記はんだ合金の液相温度以上であることが好ましい。前記はんだ合金が凝固し始めた状態で第3の圧力(P3)まで加圧すると、ボイドが膨張した状態で前記はんだバンプに閉じ込められる虞がある。
なお、前記真空チャンバ内に窒素等のガスを供給する際、これらガスの温度との差異により、一旦前記真空チャンバ内の温度が下がることがある。この場合において、前記真空チャンバ内の温度(D2)と液相温度との差が小さい場合、この内部温度の低下により前記はんだ合金の一部に固相が発生して前記はんだ合金内のボイド排出効果を妨げ、リフロー後のはんだバンプにボイドが膨張した状態で閉じ込められる虞がある。特に固相温度と液相温度の範囲が狭いはんだ合金を使用する場合、このような現象が起きやすくなる。前記真空チャンバ内の温度(D2)を前記はんだ合金の液相温度以上、特に液相温度より10℃以上とすることで、この現象を抑制することができる。
また、第3の圧力(P3)は、10,000Paから50,000Paであることが好ましい。この第3の圧力(P3)をこの範囲内とすることにより減圧と加圧のサイクルタイムを短縮することができ、短時間で複数回の減圧と加圧が可能になるため、効率よくはんだバンプのボイド低減を実現できる。またこの場合、前記ソルダペーストに含まれるフラックス量の減少およびこれによる前記はんだ合金表面の再酸化を抑制することができる。
一般的に、前記真空チャンバ内を真空圧に減圧すれば前記はんだ合金内に含まれているボイドの膨張サイズは大きくなり外に排出され易く、またその後に前記真空チャンバ内を大気圧まで加圧すれば前記ボイドが収縮する事ではんだに流動性を与え脱泡効果は向上する。一方、この減圧時と加圧時の圧力の差が大きいと脱泡時にボイドと共に溶融した前記はんだ合金が飛散する現象が起きる可能性がある。しかし第3の圧力(P3)を前記範囲内とした場合、このような飛散現象を抑制することができる。なお、後述のように本実施形態においては減圧と加圧を複数回繰り返すため、前記はんだ合金内のボイドを効率よく低減することができ、且つ、第3の圧力(P3)を前記範囲内とした場合、繰り返しによる前記飛散現象を抑制することもできる。
この第1の圧力(P1)から第2の圧力(P2)への減圧、および第2の圧力(P2)から第3の圧力(P3)への加圧を1サイクルとした場合の1回のサイクルタイムは10秒間から40秒間であることが好ましい。1回のサイクルタイムをこの時間内とすることで、フラックス量の減少およびこれによる前記はんだ合金表面の再酸化を抑制することができる。一方、1回のサイクルタイムが40秒間より長くなると、前記ソルダペーストに含まれるフラックス量が減少し易くなり、前記はんだ合金からボイドを排除し難くなる虞がある。
また第1の圧力(P1)から第2の圧力(P2)までの減圧工程、および第2の圧力(P2)から第3の圧力(P3)までの加圧工程は複数回行われる。このように減圧と加圧を複数回繰り返すことにより溶融した前記はんだ合金内のボイドの脱泡を促し、リフロー後のはんだバンプ内に残存するボイドを低減することが可能となる。
なお、この減圧工程と加圧工程の回数は2回から4回であることが好ましい。この減圧工程と加圧工程の回数は多い方が好ましいものの、回数を増やすために前記真空チャンバ内の加熱時間、特にピークの加熱時間が延びてしまうと、前記ソルダペーストに含まれるフラックス量が減少し、前記はんだ合金の表面が再酸化してしまう虞がある。
なお、前述のように第3の圧力(P3)を10,000Paから50,000Paの範囲内とした場合、短時間で減圧および加圧を行うことができるため、前記減圧工程と前記加圧工程の回数は2回から6回までとすることができる。
最後の減圧が終わった後、前記真空チャンバ内の圧力を第3の圧力(P3)まで加圧し、更にこれを第1の圧力(P1)まで加圧する。なお、図3に示された第1の圧力(P1)は最初の第1の圧力(P1)と同一値で表されているが、大気圧近傍の圧力であれば両者は同一でなくとも良い。また図3に示すように第3の圧力(P3)までの加圧と第1の圧力(P1)までの加圧は連続して行っても良く、また一旦第3の圧力(P3)に加圧した後に第1の圧力(P1)まで加圧しても良い。前述のように前記真空チャンバ内の加熱時間を延ばさないようにするためには、前者の連続しての加圧が好ましい。
そして前記真空チャンバ内の圧力が第1の圧力(P1)にまで到達した以降、前記真空チャンバ内の温度を前記はんだ合金の液相温度以下にまで冷却し、その温度が室温近傍にまで戻った後、溶融したはんだバンプ20が固化した基板10を前記真空チャンバ内より取り出す。
前記真空チャンバ内から取り出した基板10にはフラックス残渣40が残存している(図1(c)参照)ため、必要に応じて洗浄液等でフラックス残渣40を除去する。
なお、本実施形態においては、特に図3に示す時間(T)、即ち第1の圧力(P1)から第2の圧力(P2)への減圧と第2の圧力(P2)から第3の圧力(P3)への加圧、および加圧により第1の圧力(P1)への復圧までに要する時間を短くし、またこの間に複数回減圧と加圧を繰り返すことにより、前記はんだ合金の濡れ性等に影響を与えることなく効率よくそのボイドを低減することができる。この時間(T)は、例えば120秒間から210秒間程度であることが好ましい。
なお、本実施形態においては被接合部を用いずにリフローを行ったが、例えばその表面にフラックス30を塗布したはんだバンプ20上に被接合部を搭載したものをリフローしても良い。
以下、実施例、比較例および参考例を挙げて本発明を詳述する。なお、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
<ソルダペーストの調製>
ベース樹脂、活性剤および溶剤を適宜混合してフラックスを作製し、これを12重量%とSn−3Ag−0.5Cuはんだ合金粉末88重量%(液相温度220℃)とをそれぞれ混合し、ソルダペーストを得た。
<はんだバンプの形成>
実施例1から実施例7、比較例1から比較例3、および参考例1から参考例3に用いる各FR4基板(Cu−OSP処理、基板レジスト膜20μm、電極ピッチ130μm、電極開口直径75μm)を使用した。前記FR4基板に対応するパターンを有するメタルマスク(マスク厚30μm)を用いて調製したソルダペーストを手刷りで印刷した。
前記各基板をリフロー装置(製品名:SMT Scope SK−5000 山陽精工株式会社製)を用い、大気圧で窒素雰囲気下(酸素濃度100ppm)、および図2に示す温度プロファイル条件にてリフローを行った。
次いで準水系洗浄液(製品名:パインアルファST−100SX、荒川化学(株)製)をビーカーに入れ、これをホットプレートスターラーにて約60℃に加温しながら撹拌状態としたものに前記リフローを行った各基板を入れ、当該基板上に残存するフラックス残渣の洗浄を行った。その後、ビーカーに脱イオン水を入れ、これをホットプレートスターラーにて60℃に加温しながら撹拌状態としたものに前記洗浄した各基板を入れてリンス洗浄し、これをビーカーから取り出して熱風乾燥した。
このはんだバンプが形成された各基板について、X線観察装置(製品名:XD7600 Diamond、Nordson Corporation社製)を用いて形成されたはんだバンプに占めるボイドの面積率を評価したところ、その平均ボイド面積率は20%であった。
前記はんだバンプの形成された各基板について、はんだバンプの表面にソルダペーストの調製に使用したフラックスを刷毛を用いて塗布した上で、リフロー装置(製品名:SMT Scope SK−5000 山陽精工株式会社製)を用い、減圧および加圧時以外は大気圧で窒素雰囲気下(酸素濃度100ppm)、図2に示す温度プロファイル、並びに表1および表2に示す条件にてリフローを行い、各試験基板を作製した。
また前記各試験基板について、X線観察装置(製品名:XD7600 Diamond、Nordson Corporation社製)を用い、形成されたはんだバンプに占めるボイドの面積率を評価した。その結果を表1および表2に表す。
なお、表1および表2において第2の圧力への減圧タイミングは、いずれも昇温時の前記リフロー装置内の温度到達時を表す。
Figure 2016157766
Figure 2016157766
表1および表2に表されるように、リフロー前のはんだバンプのボイド面積率は20%であったにも関わらず、実施例1から実施例7のいずれもボイド面積率は10%未満となり、既に発生していたはんだバンプ内のボイドを低減できることが分かる。
また実施例6および実施例7のように、第3の圧力を10,000Paから50,000Paとした場合、短時間に減圧−加圧回数を6回行っても良好なボイド低減効果を発揮することができる。
更に特に実施例4のように第3の圧力を10,000Paとし、減圧−加圧回数を4回とすると、前記基板上に形成されたはんだバンプが第1の圧力よりも低圧力下且つ高温下(はんだ合金の溶融温度以上)に曝される時間を少なくしつつ減圧−加圧を繰り返すことにより、フラックス量の減少を防ぎつつよりよいボイド低減効果を発揮することができることが分かる。
一方、比較例3においては、減圧雰囲気のままはんだパンプを構成するはんだ合金が凝固してしまうため、減圧雰囲気下にて膨張したボイドが収縮することなくはんだバンプ内に閉じ込められてしまい、かえってはんだバンプ内のボイド面積率が増えてしまうことが分かる。
このように本発明のリフロー方法によれば、既に発生していたはんだバンプ内のボイドを低減できることができる。そのため、例えばはんだバンプ形成工程内でのX線検査などで基準値以上のボイドが発生していると判断された、所謂不良品であっても、本発明のリフロー方法を用いてリフローすることによりはんだバンプ内のボイドを低減して良品として次の工程に送ることができ、製造されたワークを無駄なく利用することができる。
10…基板
20…はんだバンプ
30…フラックス
40…フラックス残渣

Claims (7)

  1. ワーク上に形成されたはんだバンプの表面にフラックスを塗布する工程と、
    前記ワークを大気圧の近傍である第1の圧力下にて加熱する工程と、
    前記ワークを加熱する加熱温度が前記はんだバンプを構成するはんだ合金の液相温度近傍以上になった以降に前記ワーク周囲の圧力を前記第1の圧力よりも低い第2の圧力まで減圧する工程と、
    前記加熱温度が前記はんだ合金の液相温度以上の状態で前記ワーク周囲の圧力を前記第2の圧力よりも高い第3の圧力まで加圧する工程と、
    前記加熱温度が前記はんだ合金の液相温度以上の状態で前記ワーク周囲の圧力を前記第1の圧力まで加圧する工程と、
    前記ワーク周囲の圧力が前記第1の圧力に到達した以降に前記加熱温度を前記はんだ合金の液相温度以下にして溶融した前記はんだバンプを固化させる工程とを含み、
    前記第2の圧力まで減圧する工程と前記第3の圧力まで加圧する工程とを複数回行うことを特徴とするはんだバンプのリフロー方法。
  2. 前記第2の圧力は、50Paから100Paであることを特徴とする請求項1に記載のはんだバンプのリフロー方法。
  3. 前記第3の圧力まで加圧する工程において、前記ワーク周囲の圧力が前記第3の圧力に到達した時点の前記加熱温度は前記はんだ合金の液相温度より10℃以上であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のはんだバンプのリフロー方法。
  4. 前記第3の圧力は、10,000Paから50,000Paであることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のはんだバンプのリフロー方法。
  5. 前記第2の圧力まで減圧する工程と前記第3の圧力まで加圧する工程とを2回から4回行うことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のはんだバンプのリフロー方法。
  6. 前記第2の圧力まで減圧する工程と前記第3の圧力まで加圧する工程とを2回から6回行うことを特徴とする請求項4に記載のはんだバンプのリフロー方法。
  7. 前記第1の圧力から第2の圧力まで減圧してからこれを前記第3の圧力まで加圧するまでにかかる1回のサイクルタイムは、10秒間から40秒間であることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載のはんだバンプのリフロー方法。

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