JP2019022463A - 植物育成用のled照明装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】フレキシブル基板タイプの植物育成用のLED照明装置であって、可撓性や薄さ、軽量性、及び植物育成の目的上求められる光学特性が損なわれることなく、十分な防水性が担保されているLED照明装置を提供すること。【解決手段】可撓性を有する基板フィルム11と、基板フィルム11の表面に形成されている金属配線部13と、マトリックス状に配置されている複数のLED素子2と、基板フィルム11及び金属配線部13上に形成されており、白色顔料を含む樹脂組成物からなる光反射性絶縁保護層14と、光反射性絶縁保護層14及びLED素子2を覆って形成されている透明保護薄膜15と、を備え、透明保護薄膜15は、厚さが10μm以上40μm以下の薄膜であって、前記LED素子を覆う部分が、該LED素子の側壁面及び上部発光面の形状に追従して、LED照明装置の発光面外側に向けて突出する形状とされている、LED照明装置とする。【選択図】図3

Description

本発明は、LED(発光ダイオード)を光源として用いて使用し、植物、野菜、苗の育成に用いる植物育成用のLED照明装置及びそれを用いた植物栽培工場に関する。
植物栽培工場において用いる照明装置として、従来の蛍光灯や高圧ナトリウムランプ等に替えて、近年、消費電力が少なく、又、発光に伴う輻射熱が少ないLEDを光源とする照明装置の需要が急速に拡大しつつある。
LEDを光源とする照明装置を用いた植物栽培工場の一例として、植物の栽培棚の上方に、LEDを光源とする管状の植物育成灯を複数配置した植物栽培装置が既に広く実用化されている(特許文献1参照)。
しかしながら、特許文献1に開示されている管状のLED植物育成灯を、適当な間隔で複数配置した場合には、直線状の光源の直下とそれ以外の部分において、植物にあたる光の強度にばらつきが生じやすい点について改善の余地があった。
一方、フレキシブルタイプの回路基板に複数のLED素子を配置して面状の光源を形成した植物育成用のLED照明装置も提案されている(特許文献2参照)。このような構成のLED照明装置によれば、上記の光強度のバラつきの問題を改善することができる。
ここで、特許文献2に開示されているように面状の光源を構成するLED素子が表面に配置される構成のLED照明装置を、植物育成用の照明装置として使用する場合には、植物を育成するために散布される水が、これらの装置にも頻繁にかかる状況が想定される。よって、LED素子やフレキシブル配線基板等の電子部品に水がかかること、及び、植物の栽培環境の高湿度によるLEDの劣化促進等、水に起因する各種の故障を回避するために、植物育成用のLED照明装置の最表面には、防水処理を行うことが必須となる。この防水処理は、通常、特許文献2の図2等にも示されている通り、LED照明装置の最表面にLED素子2の厚み以上の厚さを有する防水層15A(図5参照)を形成することにより、行われていた。
特許文献2に開示されているLED照明装置は、上記の防水層の厚みによって、フレキシブル基板タイプの照明装置が本来発揮しえる装置全体の可撓性や薄さ、及び軽量性が損なわれざるを得ず、又、防水層の厚みによってヘーズ値が増すと、LEDから発せられる光が拡散して植物への光量が減ってしまい、これらの点を回避すべく、更なる改善の余地があった。
実用新案登録第3189886号公報 特開2013−251230号公報
本発明は、以上のような状況に鑑みてなされたものであり、フレキシブル基板タイプの植物育成用のLED照明装置であって、可撓性や薄さ、軽量性、及び植物育成の目的上求められる光学特性が損なわれることなく、十分な防水性が担保されているLED照明装置を提供することを目的とする。
本発明者らは、鋭意研究を重ねた結果、従来、フレキシブル基板タイプの植物育成用のLED照明装置の最表面に必須の構成要素として形成されている防水層を、LED素子の凹凸に追従して密着形成されている透明な薄膜とすることによって、上記課題を解決することができることを見出し、本発明を完成するに至った。具体的に本発明は以下のものを提供する。
(1) 植物育成用のLED照明装置であって、可撓性を有する基板フィルムと、前記基板フィルムの表面に形成されている金属配線部と、前記金属配線部に導通可能な態様でマトリックス状に配置されている複数のLED素子と、LED素子実装用領域を除く領域を覆って前記基板フィルム及び前記金属配線部上に形成されており、白色顔料を含む樹脂組成物からなる光反射性絶縁保護層と、前記光反射性絶縁保護層及び前記LED素子を覆って形成されている透明保護薄膜と、を備え、前記透明保護薄膜は、厚さが10μm以上40μm以下の薄膜であって、前記LED素子を覆う部分が、該LED素子の側壁面及び上部発光面の形状に追従して、LED照明装置の発光面から突出する形状とされている、LED照明装置。
(1)の発明においては、植物育成用のLED照明装置の最表面における必須の構成要素である防水層を、フレキシブル配線基板の表面の凹凸に追従して形成される透明な薄膜とした。これによれば、フレキシブル基板タイプの照明装置が本来備える、可撓性や薄さ、軽量性が損なわれることなく、植物育成用のLED照明装置に求められる十分な防水性を担保することができる。又、LED光源から発光される光の波長域の望ましくない波長域へのシフトを防止することもできる。
ここで、本明細書における「LED素子実装用領域」とは、植物育成用のLED照明装置を構成するフレキシブル配線基板におけるLED素子の金属配線部への接合箇所となる部分と、その接合箇所の周辺部分であってハンダ部等LED素子の実装のための接合構造によって占められる部分とからなる領域のことを言う。
(2) 前記光反射性絶縁保護層及び前記透明保護薄膜が、いずれもウレタン系樹脂又はアクリルウレタン系樹脂をベース樹脂とする樹脂組成物からなる薄膜である、(1)に記載のLED照明装置。
(2)の発明は、光反射性絶縁保護層を形成する樹脂組成物と、透明保護薄膜を形成する樹脂組成物とのベース樹脂を同系統の樹脂に統一することとした。これによれば、(1)のLED照明装置において、フレキシブル配線基板の表面の凹凸に追従して形成される透明保護薄膜の光反射性絶縁保護層に対する密着性をより強固にし、(1)に記載のLED照明装置の品質安定性や耐久性を、更に優れたものとすることができる。
(3) (1)又は(2)に記載のLED照明装置をマトリクス状に並置してなる照明システムが、天井面に配置されてなる植物栽培工場。
(3)の発明によれば、植物を育成するために好ましい波長の光を、植物が植えられている床面側の任意の必要範囲全体に均一に安定的に照射することができる光源を、従来のように管状の光源を多数設置する場合と比較して、格段に少ない手間で天井面側の必要な範囲に設置することができる。これにより、光源の設置コストを削減しつつ植物の生産性を向上させて、植物栽培工場の総合的な経済性の向上に大きく寄与することができる。
(4) (1)又は(2)に記載のLED照明装置の製造方法であって、前記透明保護薄膜を、前記光反射性絶縁保護層及び前記LED素子の表面に、透明樹脂組成物をスプレー処理により吹付けて形成する、LED照明装置の製造方法。
(4)の発明によれば、(1)又は(2)に記載のLED照明装置の製造における透明保護薄膜の形成を、透明樹脂組成物をスプレー処理により吹付けて形成する方法によるものとした。この製造方法によれば、(1)又は(2)に記載のLED照明装置における特徴的な構成部分である透明保護薄膜の形成を、高精度で効率よく行うことができる。
本発明によれば、フレキシブル基板タイプの植物育成用のLED照明装置であって、可撓性や薄さ、軽量性、及び求められる光学特性が損なわれることなく、十分な防水性が担保されているLED照明装置を提供することができる。
本発明のLED照明装置の一例を模式的に示す平面図である。 図1のLED照明装置における光反射性絶縁保護層と透明保護薄膜とを除去した状態であって、本発明のLED照明装置におけるLED素子の実装部分の形態の説明に供する図面である。 図1のA−A部分の断面を模式的に表した断面拡大図であり、本発明のLED照明装置の層構成の説明に供する図面である。 図3の部分拡大図であり、透明保護薄膜の厚さの説明に供する図面である。 従来のLED照明装置における透明保護膜の態様の説明に供する図面である。 本発明のLED照明装置を用いて構成することができる植物栽培工場の構成を模式的に示す図である。
以下、先ずは、本発明のLED照明装置の全体構成及び当該LED照明装置を構成する各部材の詳細や、その製造方法について説明し、追って、このLED照明装置を用いて実施することができる植物栽培工場の詳細について説明する。尚、本発明は、以下の実施形態に何ら限定されず、本発明の目的の範囲内において、適宜変更を加えて実施することができる。
<植物育成用のLED照明装置>
以下、図1〜図4を適宜参照しながら、本発明の植物育成用のLED照明装置(以下、単に「LED照明装置」とも言う)について説明する。図1〜図4に示す通り、LED照明装置10は、フレキシブル配線基板1に、複数のLED素子2がマトリックス状に配置されてなる照明装置である。フレキシブル配線基板1とは、可撓性を有する基板フィルム11の表面に金属配線部13が形成されてなる配線基板のことを言う。フレキシブル配線基板1においては、金属配線部13は、接着剤層12を介して基板フィルム11の表面に積層されている。
LED素子2は、基板フィルム11の表面に形成されている金属配線部13に、マトリクス状の配置で導通可能な態様で実装されている。LED照明装置10においては、LED素子2を実装する配線基板がフレキシブル配線基板1であることにより、複数のLED素子2を、所望の高い密度で配置することが可能である。具体的には、LED照明装置10におけるLED素子2の配置密度は、0.02個/cm以上2.0個/cm以下とすることが好ましく、0.05個/cm以上1.5個/cm以下とすることがより好ましい。LED素子2の配置密度を、0.02個/cm以上とすることによって、植物育成用の面光源型の照明装置として、発光強度の均一性を十分に好ましい範囲に保持することができる。
図3に示す通り、LED照明装置10においては、LED素子実装用領域を除く領域を覆って、基板フィルム11及び金属配線部13上に光反射性絶縁保護層14が形成されている。この光反射性絶縁保護層14は、LED照明装置10を構成するフレキシブル配線基板1の耐マイグレーション特性の向上に寄与する絶縁機能と、LED照明装置10の発光輝度の向上に寄与する光反射機能とを兼ね備える層である。この層は、白色顔料を含む絶縁性の樹脂組成物により形成される。
そして、図3に示す通り、LED照明装置10においては、光反射性絶縁保護層14及びLED素子2を覆って、透明保護薄膜15が形成されている。透明保護薄膜15は、主として植物育成用の照明装置の防水性を確保するためにその最表面に形成される樹脂性の薄膜である。
又、LED照明装置10においては、LED素子2が、ハンダ部16を介して、金属配線部13の上に導通可能な態様でマトリクス状の配置で実装されている。
尚、LED照明装置10のサイズや平面形状については特段の限定はない。LED照明装置10は、サイズや形状の加工の自由度が高いため、この点に関する様々な需要に対しても柔軟に対応することが可能である。又、その可撓性を活かして、フラットな設置面に限らず様々な形状の設置面への取付けが可能である。
[基板フィルム]
基板フィルム11は、可撓性を有する樹脂フィルムであり、その材料としては公知の熱可塑性樹脂を適宜用いることができる。尚、本明細書において「可撓性を有する」とは、「曲率半径を少なくとも1m以下、好ましくは50cm、より好ましくは30cm、更に好ましくは10cm、特に好ましくは5cmに曲げることが可能であること」を言う。
基板フィルム11の材料として用いる熱可塑性樹脂には耐熱性及び絶縁性が高いものであることが求められる。このような樹脂として、耐熱性と加熱時の寸法安定性、機械的強度、及び耐久性に優れるポリイミド樹脂(PI)や、ポリエチレンナフタレート(PEN)を用いることができる。中でも、アニール処理等の耐熱性向上処理を施すことによって耐熱性と寸法安定性を向上させたポリエチレンナフタレート(PEN)を好ましく用いることもできる。又、難燃性の無機フィラー等の添加によって難燃性を向上させたポリエチレンテレフタレート(PET)も基板フィルムの材料樹脂として選択することができる。
基板フィルム11を形成する熱可塑性樹脂は、熱収縮開始温度が100℃以上のもの、又は、アニール処理等によって、同温度が100℃以上となるように耐熱性を向上させたものを用いることが好ましい。通常LED素子から発せられる熱により同素子周辺部は90℃程度の温度に達する場合がある。この観点から、基板フィルム11を形成する熱可塑性樹脂は、上記温度以上の耐熱性を有するものであることが好ましい。
尚、本明細書における「熱収縮開始温度」とは、TMA装置に測定対象の熱可塑性樹脂からなるサンプルフィルムをセットし、荷重1gをかけて、昇温速度2℃/分で120℃まで昇温し、その時の収縮量(%表示)を測定し、このデータを出力して温度と収縮量を記録したグラフから、収縮によって、0%のベースラインから離れる温度を読みとり、その温度を熱収縮開始温度としたものである。又、本明細書における「熱硬化温度」とは、測定対象の熱硬化型樹脂を加熱した際の熱硬化反応の立ち上がり位置の温度を測定算出し、その温度を熱硬化温度としたものである。
又、基板フィルム11には、LED照明装置10を構成するフレキシブル配線基板1に必要な絶縁性を付与し得るだけの高い絶縁性を有する樹脂であることが求められる。一般的には、基板フィルム11は、その体積固有抵抗率が1014Ω・cm以上であることが好ましく、1018Ω・cm以上であることがより好ましい。
基板フィルム11の厚さは、特に限定されないが、放熱経路としてボトルネックとはならないこと、耐熱性及び絶縁性を有するものであること、及び、製造コストのバランスとの観点から、概ね10μm以上500μm以下、好ましくは、50μm以上250μm以下であることが好ましい。又、ロール・トゥ・ロール方式による製造を行う場合の生産性を良好に維持する観点からも上記厚さ範囲内であることが好ましい。
[接着剤層]
基板フィルム11の表面への金属配線部13の形成は、接着剤層12を介したドライラミネート法によって行われることが好ましい。この接着剤層12を形成する接着剤は、公知の樹脂系接着剤を適宜用いることができる。それらの樹脂接着剤のうち、ウレタン系、ポリカーボネート系、又はエポキシ系の接着剤等を特に好ましく用いることができる。尚、この接着剤層12は、通常、金属配線部13のエッチング処理後に基板フィルム11上の金属配線部が存在しない領域に僅かに残存している。
[金属配線部]
図2及び図3に示す通り、金属配線部13は、基板フィルム11の一方の表面に金属箔等の導電性基材によって形成される配線パターンである。
金属配線部13を構成する金属の熱伝導率λは200W/(m・K)以上500W/(m・K)以下であることが好ましく、300W/(m・K)以上500W/(m・K)以下であることがより好ましい。金属配線部13を構成する金属の電気抵抗率Rは3.00×10−8Ωm以下であることが好ましく、2.50×10−8Ωm以下であることがより好ましい。ここで、熱伝導率λの測定は、例えば、京都電子工業社製の熱伝導率計QTM−500を用いることができ、電気抵抗率Rの測定は、例えば、ケースレー社製の6517B型エレクトロメータを用いることができる。これによれば、例えば、銅の場合、熱伝導率λは403W/(m・K)であり、電気抵抗率Rは1.55×10−8Ωmとなる。
例えば、金属配線部13を銅箔で形成した場合、放熱性と電気伝導性を高い水準で両立させることができる。より具体的には、LED素子2からの放熱性が安定し、電気抵抗の増加を防げるので、LED素子間の発光バラツキが小さくなって安定した発光が可能となる。又、LED素子2の寿命も延長される。更に、熱による基板フィルム11等の周辺部材の劣化も防止できるので、LED照明装置10の製品寿命も延長することができる。
金属配線部13を形成する金属の例としては、上記の銅の他、アルミニウム、金、銀等の金属を挙げることができる。
金属配線部13の厚さは、フレキシブル配線基板1に要求される耐電流の大きさ等に応じて適宜設定すればよい。但し、リフロー方式等によるハンダ加工処理時の基板フィルム11の熱収縮による反りを抑制するためには、金属配線部13の厚さが10μm以上であることが好ましい。一方、同厚さは、50μm以下であることが好ましく、これにより、フレキシブル配線基板1の十分な可撓性を維持することができ、重量増大によるハンドリング性の低下等も防止できる。
[ハンダ部]
金属配線部13とLED素子2との接合については、ハンダ部16を介した接合を行う。このハンダによる接合は、リフロー方式、或いは、レーザー方式の2方式のいずれかによることができる。
[LED素子]
LED素子2は、P型半導体とN型半導体が接合されたPN接合部での発光を利用した発光素子である。P型電極、N型電極を素子上面、下面に設けた構造と、素子片面にP型、N型電極の双方が設けられた構造が提案されている。いずれの構造のLED素子2も、本発明のLED照明装置10に用いることができるが、上記のうち素子片面にP型、N型電極の双方が設けられた構造のLED素子を特に好ましく用いることができる。
LED照明装置10は、上述の通り、高い放熱性を発揮することができる金属配線部13に、LED素子2を直接実装するものである。これにより、LED素子2を高密度で配置した場合においても点灯時に発生する過剰な熱を金属配線部13を通して速やかに拡散し、基板フィルム11を経由させたLED照明装置10の外部への放熱を十分に促進させることができる。
[光反射性絶縁保護層]
光反射性絶縁保護層14は、上述の通り、LED素子実装用領域を除く領域に形成される層である。この光反射性絶縁保護層14は、十分な絶縁性を有することにより、フレキシブル配線基板1の耐マイグレーション特性を向上させる所謂レジスト層であって、尚且つ、LED照明装置10の発光輝度の向上に寄与する光反射性をも備えた光反射層でもある。
光反射性絶縁保護層14は、ウレタン系樹脂等をベース樹脂とし、酸化チタン等の無機フィラーからなる白色顔料を更に含有する各種の樹脂組成物により形成することができる。光反射性絶縁保護層14を形成するために用いる樹脂組成物のベース樹脂としては、ウレタン系樹脂の他、アクリルウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂、フェノール系樹脂等を適宜用いることができる。
但し、光反射性絶縁保護層14を形成する樹脂組成物のベース樹脂としては、透明保護薄膜15を形成する樹脂組成物と同一又は同系の樹脂をベース樹脂とすることがより好ましい。透明保護薄膜15については、後述する通り、アクリルウレタン系樹脂を主たる材料樹脂として用いることが好ましい。これより、透明保護薄膜15を形成する樹脂組成物のベース樹脂がアクリルウレタン系樹脂である場合には、光反射性絶縁保護層14を形成するための樹脂組成物のベース樹脂はウレタン系樹脂又はアクリルウレタン系樹脂とすることがより好ましい。
光反射性絶縁保護層14を形成する樹脂組成物に白色顔料として含有させる無機フィラーとしては、酸化チタンの他、アルミナ、硫酸バリウム、マグネシア、チッ化アルミニウム、チッ化ホウ素、チタン酸バリウム、カオリン、タルク、炭酸カルシウム、酸化亜鉛、シリカ、マイカ粉、粉末ガラス、粉末ニッケル及び粉末アルミニウムから選ばれる少なくとも1種を用いることができる。
光反射性絶縁保護層14の厚さは、10μm以上50μm以下であって、より好ましくは、15μm以上40μm以下である。光反射性絶縁保護層14の厚さが、10μm未満であると、特に金属配線部13のエッジ部分において、光反射性絶縁保護層が薄くなり、この金属配線を被覆できずに露出する場合は絶縁性が維持できなくなるリスクが大きくなる。一方、取扱い及び搬送等の基板湾曲による光反射性絶縁保護層保持の観点から、光反射性絶縁保護層14の厚さは、50μm以下であることが好ましい
ここで、本明細書における、「光反射性絶縁保護層の厚さ」とは、同層の最表面又は対面する他の膜、層、或いは基材との界面から、その面とは他方の面側の最表面又は対面する他の同界面までの距離を言うものとする。そして、測定対象とする光反射性絶縁保護層の上記各面内において、上記距離にバラツキがある場合には、上記距離の平均値を言うものとする。但し、この平均値の算出にあたって、測定対象とする絶縁保護膜直下の金属配線部のエッジ部分等、対面する層の凹凸形状の影響によって、保護膜の一部の厚さが局所的に変動している部分については、これを厚さのノイズとして上記平均値を算出する要素から排除する。上記距離は、例えば、当該LED照明装置の垂直断面を金属顕微鏡又は電子顕微鏡等で観察することにより測定可能である。
又、光反射性絶縁保護層14は、波長420nm以上780nm以下における光線反射率が、いずれも80%以上であることが好ましく、90%以上であることがより好ましい。LED照明装置10は、例えば、酸化チタンを、ウレタン系又はアクリルウレタン系のベース樹脂100質量部に対して10質量部以上含有させることで、光反射性絶縁保護層14の厚さを35μmとする場合における同層の上記光線反射率を80%以上とすることが可能である。尚、絶対反射率の厳密な測定は困難であるため、上記の光線反射率については、通常比較標準試料との相対反射率を使用する。本発明においては、比較標準試料として硫酸バリウムを使用している。本発明における光線反射率は、分光光度計(例えば、(株)島津製作所UV2450)に積分球付属装置(例えば、(株)島津製作所製ISR2200)を取り付け、硫酸バリウムを標準板とし、標準板を100%とした相対反射率を測定した値とする。
[透明保護薄膜]
透明保護薄膜15は、上述の通り、LED素子2の側壁面及び上部発光面の形状に追従して、LED照明装置10の最表面に形成されている防水性と透明性とを備える薄膜である。透明保護薄膜15の防水性により、LED照明装置10を植物栽培用光源として使用する場合の装置内部への水の侵入を防ぐことができる。又、上記の透明性の具体的指標として、透明保護薄膜15の透明性は、JIS−K7136に準拠して測定されたヘーズ値が、2.0%以下であればよく、1.0%以下であることがより好ましい。
透明保護薄膜15は、アクリルウレタン系樹脂等をベース樹脂とする各種の樹脂組成物により形成することができる。透明保護薄膜15を形成するために用いる樹脂組成物のベース樹脂としては、アクリルウレタン系樹脂の他、ウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂、フェノール系樹等を適宜用いることができる。
但し、透明保護薄膜15を形成する樹脂組成物のベース樹脂としては、光反射性絶縁保護層14を形成する樹脂組成物と同一又は同系の樹脂をベース樹脂とすることがより好ましい。好ましい具体的な組合せとして、光反射性絶縁保護層14を形成する樹脂組成物のベース樹脂をウレタン系樹脂とし、透明保護薄膜15を形成する同樹脂をアクリルウレタン系樹脂とする組合せを挙げることができる。
図3に示す通り、透明保護薄膜15は、その一部であるLED素子2を覆う部分が、光反射性絶縁保護層14の表面から突出しているLED素子2の側壁面及び上部発光面の形状に追従して、LED照明装置10の発光面から外側に突出する形状となるように形成されている。図3に示す通り、透明保護薄膜15のうちLED素子2を覆う上記突出部分は、LED素子2の上記各面に密着する態様で、その突出形状を維持している。尚、光反射性絶縁保護層14の表面からのLED素子2の突出高さは、使用するLED素子の種類やサイズ、実装態様の詳細に応じて変動するものではあるが、0.5mm〜2mm程度の高さであることが一般的であり、本発明もこの程度の高さの凹凸の存在を想定している。
透明保護薄膜15の厚さの上限は、40μm以下であり、好ましくは30μm以下であり、より好ましくは25μm以下である。透明保護薄膜15の厚さを、最大でも40μm以下として、尚且つ、図3に示すようにフレキシブル配線基板1の表面の凹凸に追従する形状からなる薄膜とすることによって、LED照明装置10の良好な可撓性や薄さ、軽量性、及び植物育成用途において求められる良好な光学特性を維持することができる。
透明保護薄膜15の厚さの下限は、10μm以上であり、好ましくは15μm以上である。透明保護薄膜15の厚さを、最小でも10μm以上とし、尚且つ、図3に示すようにフレキシブル配線基板1の表面の凹凸に追従する形状からなる薄膜とすることによって、LED照明装置10に植物育成用途を前提に求められる十分な防水性を備えさせることができる。
ここで、LED照明装置10の透明保護薄膜15は、従来品の防水層(図5の15A)と異なり極めて厚さが小さい樹脂膜であるため、材料とする樹脂組成物をスプレー処理によって塗布することにより形成する方法(スプレーコート法)を選択することが好ましい(製造方法の詳細は後述する。)この製造方法による場合、図4に示すように、透明保護薄膜15の各部分毎に厚さにバラツキが生じる傾向がある。具体的には、例えば、材料樹脂組成物の塗工量を、金属配線部13やLED素子2の上面における厚さ(D2)を基準として塗工量を設定した場合、材料とする樹脂組成物の流動性により、LED素子のエッジ部分における厚さ(D1)が最も小さくなり、LED素子2の側壁の下部周辺における厚さ(D3)が最も大きくなる傾向がある。LED照明装置10の製造時には、透明保護薄膜15の部分毎のこのような厚さのバラツキの発生を予め織り込んで、透明保護薄膜15を形成する樹脂組成物の塗工量を、塗工時における膜の厚さに換算して、塗工する組成物の粘度等も必要に応じて適宜考慮しつつ、塗工時の膜の厚さが、概ね15μm〜30μm程度の範囲内で塗工量を設定することにより、透明保護薄膜15の厚さを、最も薄い部分でも10μm以上とし、最も厚い部分でも40μm以下とすることができる。
ここで、本明細書における、「透明保護薄膜の厚さ」とは、同膜の最表面又は対面する他の膜、層、或いは基材との界面から、その面とは他方の面側の最表面又は対面する他の同界面までの距離を言うものとする。そして、測定対象とする透明保護薄膜の上記各面内においては、上述の通り、上記距離にバラツキがあることが一般的である。そこで、本発明のLED照明装置については、構造上、厚さが最も小さくなる蓋然性が高い上記のLED素子のエッジ部分周辺の透明保護薄膜の厚さを測定し、その範囲内における最も厚さが小さい部分の厚さ(D1)を、透明保護膜の厚さの最小値とみなす。同様に、構造上、厚さが最も大きくなる蓋然性が高い上記のLED素子2の側壁の下部周辺の厚さを測定し、その範囲内における最も厚さが大きい部分の厚さ(D3)を、透明保護膜の厚さの最大値とみなすものとする。上記距離、即ち各層の厚さは、例えば、当該LED照明装置の垂直断面を金属顕微鏡又は電子顕微鏡等で観察することにより測定可能である。
このようにLED照明装置10においては、表面の防水性能を担保するための機能を、透明保護薄膜15、即ち、スプレーコート法により形成可能な厚さが高々40μm以内程度の極薄い樹脂薄膜で担保する構成とした。これに対して、従来の植物育成用のLED照明装置においては、図5に示すように、通常少なくとも500μm程度以上の突出が想定されるLED素子2の突出高さよりも、厚さが大きい透明樹脂層を防水層15Aとして、発光面側の表面に配置していた。この防水層15Aの厚さは、構造上、必然的に、少なくとも500μm程度以上となる。つまり、本発明のLED照明装置10においては、防水層としての機能を担保する発光面側の最表面に形成される樹脂層の厚さが、従来品の1/10以下程度とされている。発光面側表面に形成される層の厚さが、このように10倍以上厚くなることは、フレキシブル配線基板1の可撓性や軽量性、及び、LED素子2から発せられる光の光学特性のいずれについても、明らかに負の影響を及ぼす。本発明は、この発光面側の表面の防水層の構成について根本的な改良を施すことによって、このような負の影響を排除した点に技術的な特徴がある。
[LED照明装置の製造方法]
LED照明装置10は、従来公知のLED素子用のフレキシブル配線基板や、これにLED素子を実装してなる各種のLEDモジュールを製造する公知の方法により製造することができる。但し、本願特有の形状からなる透明保護薄膜の形成については、これを、透明樹脂組成物をスプレー処理により吹付けて形成する方法とすることが好ましい。以下、透明保護薄膜の形成をこの方法によることとした好ましい製造方法について説明する。
(エッチング工程)
基板フィルム11の表面に、金属配線部13の材料とする銅箔等の金属配線部13を積層して材料とする積層体を得る。積層方法としては、金属箔を接着剤によって基板フィルム11の表面に接着する方法、或いは、基板フィルム11の表面に直接にメッキ方法や気相製膜法(スパッタリング、イオンプレーティング、電子ビーム蒸着、真空蒸着、化学蒸着等)により金属配線部13を蒸着させる方法を挙げることができる。コストや生産性の面からは、金属箔をウレタン系の接着剤によって基板フィルム11の表面に接着する方法が有利である。
次に、上記の積層体の金属箔の表面に、金属配線部13に要求される形状にパターニングされたエッチングマスクを成形する。エッチングマスクは、将来、金属配線部13となる金属箔の配線パターン成形部分がエッチング液による腐食を免れるために設けられる。エッチングマスクを成形する方法は特に限定されず、例えば、フォトレジスト又はドライフィルムを、フォトマスクを通して感光させた後で現像することにより積層フィルムの表面にエッチングマスクを成形してもよいし、インクジェットプリンター等の印刷技術により積層フィルムの表面にエッチングマスクを成形してもよい。
次に、エッチングマスクに覆われていない箇所における金属箔を浸漬液により除去する。これにより、金属箔のうち、金属配線部13となる箇所以外の部分が除去される。
最後に、アルカリ性の剥離液を使用して、エッチングマスクを除去する。これにより、エッチングマスクが金属配線部13の表面から除去される。
(光反射性絶縁保護層形成工程)
金属配線部13の形成後、光反射性絶縁保護層14を更に積層形成する。この形成は、材料樹脂組成物を均一に塗工できる塗工手段であれば特に限定されず、例えば、スクリーン印刷、オフセット印刷、ディップコータ、刷毛塗り、その他通常の方法は全て使用することができる。
(LED素子実装工程)
LED素子2の実装は、金属配線部13へLED素子2をハンダ加工により接合することによって行う。このハンダ加工による接合は、リフロー方式、或いは、レーザー方式によることができる。リフロー方式は、金属配線部13にハンダを介してLED素子2を搭載し、その後、フレキシブル配線基板1をリフロー炉内に搬送して、リフロー炉内で金属配線部13に所定温度の熱風を吹きつけることで、ハンダペーストを融解させ、LED素子2を金属配線部13にハンダ付けする方法である。又、レーザー方式とは、レーザーによってハンダを局所的に加熱して、LED素子2を金属配線部13にハンダ付けする手法である。金属配線部13へのLED素子2のハンダ接合は、基板フィルム11における裏面側からのレーザー照射による方法とすることが好ましい。これにより、加熱によるハンダの有機成分の発火とそれに伴う基材の損傷をより確実に抑制することができる。尚、この工程において、図3に示す位置にハンダ部16が形成されることとなる。
(透明保護薄膜形成工程)
LED素子2の実装後に、透明保護薄膜15を更に形成する。透明保護薄膜15の形成方法は、この樹脂膜を上述の厚さ範囲内の薄膜とするために、透明樹脂組成物をスプレー処理により吹付けて形成する方法(以下、「スプレーコート法」と言う)により行うことが好ましい。スプレーコート法による透明保護薄膜15の形成は、例えば、アクリルウレタン系樹脂を含むスプレーコート処理用の塗工液を、スプレー塗装機によってフレキシブル配線基板1上の所望の領域に噴霧して塗工膜を形成することにより行うことができる。透明保護薄膜15の形成をスプレーコート法によって行うことにより、透明保護薄膜15の厚さを所定の極薄い厚さ範囲内に保持しつつ、尚且つ、同膜の形状をLED照明装置10の発光面側の凹凸形状に容易に追従させることができる。
<植物栽培工場>
図6は、本発明のLED照明装置10を用いてなる植物栽培工場100の構成を模式的に示す図である。植物栽培工場100においては、建物等の内部に、植物3を栽培するための培地領域を設け、当該培地領域の上方の天井面に、LED照明装置10がマトリクス状に並置されてなる照明システムが配置されている。
LED照明装置10が可撓性と軽量性を維持しているものであることにより、上記の天井面全体への照明システムの取付けは、従来の管状の照明装置等による場合よりも遙かに容易に行うことができる。更に、LED照明装置10が所謂フレキシブル基板タイプの部材であることにより、様々なサイズや形状からなる天井面への適応性も極めて高く、様々な設計の植物栽培工場への適用が考えられる。
又、植物3を栽培するための培地領域と天井面とを備えてなる単層階層の栽培ユニットを垂直方向に複数重ねて、複層階層の植物栽培工場とすることも容易に実現できる。この場合もLED照明装置10の設置容易性や軽量性が有利に作用する。このような実施態様により、単位面積当りの収量の増加を実現することが可能である。
<LED照明装置の作成>
実施例及び比較例のLED照明装置(試験用試料)を以下の通り製造した。
(実施例)
500mm×400mmサイズのフィルム基板(ポリエチレンナフタレート、厚さ50μm)の一方の表面に、金属配線部を形成するための銅箔(厚さ35μm)を積層し、その後、金属配線用の銅箔についてエッチング処理をして、全ての実施例及び比較例において同パターンの金属配線部を構成した。
そして、基板フィルム及び金属配線部上に、ウレタン系樹脂をベース樹脂とし、このベース樹脂に対して20質量%の割合で酸化チタンを添加してなる絶縁性インキを用いてスクリーン印刷により厚さ15μmの光反射性絶縁保護層を形成した。
次に、金属配線部に、複数のLED素子(「NFSL757GT」(日亜化学工業社製))を、横4mmピッチ、縦3.5mmピッチで、10個の列と11個の列を交互に12列にハンダ加工により実装した。尚、このLED素子は、上面発光タイプの発光素子であり、3.0mm(長さ)×3.0mm(幅)×0.65mm(高さ)のサイズの直方体の外形からなるものである。
更に、上記の絶縁性保護層及びLED素子を被覆し、図3に示すような態様で、LED素子の形状に追従する形態の透明保護薄膜を、スプレーコート法により形成した。透明保護薄膜を形成する樹脂組成物としては、アクリルウレタン系樹脂を含むスプレーコート処理用の塗工液を用いて、スプレー塗布機によって、塗布段階での膜の圧さが、25μmとなるようにした。
以上の通り製造したLED照明装置を実施例のLED照明装置とした。
(比較例)
実施例のLED照明装置における透明保護薄膜に代えて、図5に示すような、LED素子の突出高さよりも厚さが大きい透明な防水層を発光面側の表面形成したことの他は、実施例と同様に製造したLED照明装置を、比較例のLED照明装置とした。比較例のLED照明装置においては、実施例と同じアクリルウレタン系の透明樹脂をベース樹脂とする樹脂組成物を、LED素子発光面から防水層表面までの厚さが500μmとなるようにディップ法によって成型することによって、防水層を形成した。
<評価例1:光学特性>
実施例及び比較例のLED表示装置について、光学特性、具体的には、実施例の透明保護薄膜、及び、比較例の防水層の透明性を、それぞれ、JIS K−7136に準ずる試験(ヘーズを測定する試験)により測定した。測定結果を下記の評価基準により評価した。評価結果は表1に示す通りである。
(評価基準)
ヘーズ値2.0%以下:○
ヘーズ値2.0%超え:×
<評価例2:防水性>
実施例及び比較例のLED表示装置について、発光面側の防水性を、JIS C0920に準ずる試験(防水性能を評価する試験)により測定した。測定結果を下記の評価基準により評価した。評価結果は表1に示す通りである。
(評価基準)
防水性がIPX5を満足:○
防水性がIPX5を未達成:×
<評価例3:絶縁性>
実施例及び比較例のLED表示装置について、絶縁性を、JIS C−6481に準ずる試験により測定した。常態における絶縁抵抗値を下記の評価基準により評価した。評価結果は表1に示す通りである。
(評価基準)
絶縁抵抗値1.0×10以上:○
絶縁抵抗値1.0×10未満:×
<評価例5:経済性>
実施例と比較例のLED表示装置において、防水機能の確保にかかる単位面積当りの材量コストを計算したところ、比較例の材量コストが、実施例の材量コストの25倍程度であることが確認された。これを根拠とし、実施例の経済性を○、比較例の経済性を×と評価した。
Figure 2019022463
本発明のLED照明装置は、比較例のLED照明装置に代表される従来品よりも、可撓性や軽量性において有利であることはその構造上明らかである。加えて、表1より、本発明のLED照明装置は、従来品よりも、低廉な製造コストによって、農業用途において必須の要請である十分な防水性と、絶縁性とを担保しながら、尚且つ、従来品よりも光学特性を向上させているものであることが分かる。
1 フレキシブル配線基板
11 基板フィルム
12 接着剤層
13 金属配線部
14 光反射性絶縁保護層
15 透明保護薄膜
16 ハンダ部
2 LED素子
10 LED照明装置
100 植物栽培工場

Claims (4)

  1. 植物育成用のLED照明装置であって、
    可撓性を有する基板フィルムと、
    前記基板フィルムの表面に形成されている金属配線部と、
    前記金属配線部に導通可能な態様でマトリックス状に配置されている複数のLED素子と、
    LED素子実装用領域を除く領域を覆って前記基板フィルム及び前記金属配線部上に形成されており、白色顔料を含む樹脂組成物からなる光反射性絶縁保護層と、
    前記光反射性絶縁保護層及び前記LED素子を覆って形成されている透明保護薄膜と、を備え、
    前記透明保護薄膜は、厚さが10μm以上40μm以下の薄膜であって、前記LED素子を覆う部分が、該LED素子の側壁面及び上部発光面の形状に追従して、LED照明装置の発光面から突出する形状とされている、LED照明装置。
  2. 前記光反射性絶縁保護層及び前記透明保護薄膜が、いずれもウレタン系樹脂又はアクリルウレタン系樹脂をベース樹脂とする樹脂組成物からなる薄膜である、請求項1に記載のLED照明装置。
  3. 請求項1又は2に記載のLED照明装置をマトリクス状に並置してなる照明システムが、天井面に配置されてなる植物栽培工場。
  4. 請求項1又は2に記載のLED照明装置の製造方法であって、
    前記透明保護薄膜を、前記光反射性絶縁保護層及び前記LED素子の表面に、透明樹脂組成物をスプレー処理により吹付けて形成する、LED照明装置の製造方法。
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