JP2019022105A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】集約印刷ジョブで使用する用紙として余白部分が最小となるサイズの用紙を自動的に選択することにより、ユーザーの利便性を向上させる。【解決手段】画像形成装置は、それぞれが用紙を収容する複数の収容部と、原稿画像を読み取る画像読取部と、用紙に画像を印刷する印刷部と、複数の収容部のいずれかを給紙元に設定し、給紙元に設定した収容部から給紙される用紙に対し原稿画像を複数部集約して印刷する集約印刷ジョブを印刷部に実行させる制御部と、を備え、制御部は、集約印刷ジョブを印刷部に実行させるとき、集約印刷ジョブで印刷すべき原稿画像の部数を認識し、当該認識した部数分の原稿画像を印刷した場合に余白部分が最小となる用紙が収容された収容部を給紙元に設定する。【選択図】図4
Description
本発明は、用紙に画像を印刷する画像形成装置に関する。
従来、集約印刷ジョブの実行が可能な画像形成装置が知られている。このような画像形成装置は、たとえば、特許文献1に開示されている。
特許文献1の画像形成装置は、集約印刷ジョブの実行に際し、ユーザーから用紙枚数の指定を受け付ける。そして、特許文献1の画像形成装置は、集約印刷ジョブで使用する用紙枚数がユーザー指定の用紙枚数を超える場合、集約印刷ジョブの実行指示をユーザーから受け付けない。これにより、集約印刷ジョブでの印刷枚数がユーザー指定の用紙枚数を超えるのを抑制することができる。
たとえば、小サイズの原稿画像(たとえば、名刺などのカード原稿の読み取りにより得られた画像)を複数部集約して印刷するジョブを集約印刷ジョブとして実行する画像形成装置が存在する。当該画像形成装置に集約印刷ジョブを実行させる場合、集約印刷ジョブで使用する用紙サイズによっては、余白部分(原稿画像が印刷されない部分)の面積が想定以上に大きくなるという不都合が生じ得る。
余白部分の面積を許容範囲内に収めるには、集約印刷ジョブで印刷する原稿画像のサイズや原稿画像の印刷部数に基づき最適なサイズの用紙を選択する用紙選択作業をユーザーが行わなければならない。しかし、集約印刷ジョブの実行に際し、用紙選択作業を行うのはユーザーにとって煩わしい。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、集約印刷ジョブで使用する用紙として余白部分が最小となるサイズの用紙を自動的に選択することにより、ユーザーの利便性を向上させることが可能な画像形成装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の画像形成装置は、それぞれが用紙を収容する複数の収容部と、原稿画像を読み取る画像読取部と、用紙に画像を印刷する印刷部と、複数の収容部のいずれかを給紙元に設定し、給紙元に設定した収容部から給紙される用紙に対し原稿画像を複数部集約して印刷する集約印刷ジョブを印刷部に実行させる制御部と、を備える。制御部は、集約印刷ジョブを印刷部に実行させるとき、集約印刷ジョブで印刷すべき原稿画像の部数を認識し、当該認識した部数分の原稿画像を印刷した場合に余白部分が最小となる用紙が収容された収容部を給紙元に設定する。
本発明の構成では、制御部は、集約印刷ジョブの実行に際し、複数の収容部のいずれかを自動的に給紙元に設定する。ここで、制御部が給紙元に設定するのは余白部分が最小となる用紙が収容された収容部である。これにより、ユーザーからすると、用紙選択作業(集約印刷ジョブで印刷する原稿画像のサイズや原稿画像の印刷部数に基づき最適なサイズの用紙を選択する作業)を行う必要がないので、利便性が良い。
本発明の構成では、原稿画像を複数部集約して印刷する集約印刷ジョブの実行に際し、集約印刷ジョブで使用する用紙として余白部分が最小となるサイズの用紙を自動的に選択するので、ユーザーの利便性が向上する。
以下に、本発明の一実施形態による画像形成装置について、スキャン機能やプリント機能など複数種の機能を搭載する複合機を例にとって説明する。
<装置構成>
図1に示すように、本実施形態の複合機100(「画像形成装置」に相当)は、画像読取部1および印刷部2を備える。画像読取部1は、原稿Dの画像(以下、原稿画像と称する場合がある)の読み取りを行う。印刷部2は、用紙Pへの画像の印刷を伴うジョブ(コピージョブなど)を実行する。
図1に示すように、本実施形態の複合機100(「画像形成装置」に相当)は、画像読取部1および印刷部2を備える。画像読取部1は、原稿Dの画像(以下、原稿画像と称する場合がある)の読み取りを行う。印刷部2は、用紙Pへの画像の印刷を伴うジョブ(コピージョブなど)を実行する。
画像読取部1は、原稿画像を読み取って原稿画像の画像データを含む読取データを生成する。画像読取部1は、ランプ11やイメージセンサー12など原稿画像を光学的に読み取るための光学系部材を備える。ランプ11やイメージセンサー12などは、画像読取部1の筐体内部に収容される。画像読取部1の筐体上面にはコンタクトガラスCGが設置される。画像読取部1は、コンタクトガラスCG上に載置された原稿Dの画像を読み取る。
印刷部2は、用紙搬送路PPに沿って用紙Pを搬送する。図1では、用紙搬送路PPを破線で示す。そして、印刷部2は、搬送中の用紙Pに画像を印刷する。印刷部2は、給紙部21、画像形成部22および定着部23を備える。なお、印刷部2が印刷で使用する用紙Pは用紙カセット20に収容される。用紙カセット20は「収容部」に相当する。
給紙部21は、給紙ローラーを含む。給紙部21(給紙ローラー)は、用紙カセット20に収容された用紙Pに当接し、その状態で回転することにより、用紙カセット20から用紙搬送路PPに用紙Pを給紙する。図示しないが、用紙搬送路PPには搬送ローラー対が複数設けられる。搬送ローラー対の設置数は特に限定されず、用紙Pの搬送経路の長さなどに応じて適宜変更可能である。用紙搬送路PPに給紙された用紙Pは、搬送ローラー対により、用紙搬送路PPに沿って搬送される。
用紙カセット20には、用紙Pの側面に当接して用紙Pを位置決めする規制ガイド201が設置される。規制ガイド201はスライド可能となっており、規制ガイド201をスライドさせることにより、用紙カセット20に収容可能な用紙Pのサイズを変更することができる。
規制ガイド201は、第1カーソル201aおよび第2カーソル201bを含む。第1カーソル201aは、用紙搬送方向と直交する幅方向(主走査方向)にスライド可能であり、用紙カセット20内において用紙Pの幅方向の位置決めを行う。第2カーソル201bは、用紙搬送方向(副走査方向)にスライド可能であり、用紙カセット20内において用紙Pの用紙搬送方向の位置決めを行う。
ここで、印刷部2は、複合機100の上下方向に並ぶ複数段の給紙部21を含む。そして、複合機100には、複数段の給紙部21にそれぞれ対応する複数の用紙カセット20が装着される。なお、用紙カセット20に収容可能な用紙Pのサイズ(主走査方向の長さおよび副走査方向の長さ)は用紙カセット20ごとに変更することができる。たとえば、或る用紙カセット20に収容可能な用紙PのサイズをA4サイズに設定し、別の用紙カセット20に収容可能な用紙PのサイズをB5サイズに設定する、といったことが行える。
画像形成部22は、画像読取部1が読み取った原稿画像の画像データに基づきトナー像を形成し、搬送中の用紙Pにトナー像を転写する。定着部23は、トナー像が転写された用紙Pを加熱および加圧し、用紙Pにトナー像を定着させる。
また、複合機100は、操作パネル3を備える。操作パネル3は、ジョブに関する指示や設定をユーザーから受け付ける。たとえば、操作パネル3は、コピージョブ(後述する集約印刷ジョブを含む)など原稿画像の読み取りを伴うジョブの実行指示の受け付けを行う。
操作パネル3は、タッチスクリーン31(タッチパネル付きの表示パネル)を備える。タッチスクリーン31は、ソフトウェアキーなどを配した画面を表示し、表示画面(ソフトウェアキー)に対するタッチ操作をユーザーから受け付ける。また、操作パネル3は、複数のハードウェアキー32を備える。たとえば、ハードウェアキー32としては、コピージョブの実行指示を受け付けるスタートキーなどがある。
また、図2に示すように、複合機100は、制御部4を備える。制御部4は、CPU41、メモリー42(ROMおよびRAMなど)および画像処理モジュール43を含む。CPU41は、制御用のプログラムおよびデータに基づき動作し、複合機100の各部の動作を制御する。メモリー42は、CPU41を動作させるための制御用のプログラムおよびデータを記憶する。
たとえば、メモリー42は、複数の用紙カセット20にそれぞれ割り当てられた優先順位を示す優先順位情報を記憶する。複数の用紙カセット20の優先順位は複合機100のメーカーにて予め設定される。複合機100の出荷以降、複数の用紙カセット20の優先順位はユーザーが任意に設定(変更)することができる。複数の用紙カセット20の優先順位の設定の受け付けは操作パネル3が行う。
画像処理モジュール43は、画像処理用の回路およびメモリーを含む。制御部4は、画像処理モジュール43を用いて、拡大/縮小、回転および濃度変換など種々の画像処理を原稿画像の画像データに対して行う。
制御部4は、画像読取部1および印刷部2に接続され、画像読取部1の読取動作および印刷部2の印刷動作を制御する。また、制御部4は、操作パネル3に接続され、タッチスクリーン31の表示動作を制御するとともに、タッチスクリーン31に対するタッチ操作やハードウェアキー32に対する押下操作を検知する。
また、制御部4は、画像読取部1が読み取った原稿画像のサイズとして原稿画像の主走査方向の長さおよび副走査方向の長さを検知する原稿サイズ検知処理を行う。原稿サイズ検知処理は原稿画像の画像データを含む読取データに基づき行われる。たとえば、制御部4は、原稿画像の画像データを含む読取データからエッジを検出する。そして、制御部4は、読取データから検出したエッジで囲まれた領域の画像を原稿画像と認識し、当該エッジで囲まれた領域のサイズ(主走査方向の長さおよび副走査方向の長さ)を原稿画像のサイズとして検知する。
さらに、制御部4は、用紙カセット20に収容された用紙Pのサイズとして収容用紙Pの主走査方向の長さおよび副走査方向の長さを検知する用紙サイズ検知処理を行う。たとえば、制御部4には、用紙カセット20に収容された用紙Pのサイズを検知するためのサイズセンサーSSが接続される。サイズセンサーSSは、規制ガイド201の位置に応じて出力値を変化させる。制御部4は、サイズセンサーSSの出力値(規制ガイド201の位置)に基づき、用紙カセット20に収容された用紙Pのサイズを検知する。
制御部4による用紙サイズ検知処理は、複数の用紙カセット20のそれぞれについて行われる。制御部4は、複数の用紙カセット20の各収容用紙Pのサイズを示すサイズ情報を用紙カセット20ごとにメモリー42に記憶する。制御部4は、複数の用紙カセット20のいずれかの規制ガイド201の位置が変更されると、その都度、規制ガイド201の位置が変更された用紙カセット20に対応するサイズ情報を更新する。
<集約印刷ジョブ>
複合機100は、カード原稿D(たとえば、名刺)など小サイズの原稿Dの画像を複数部集約して印刷する集約印刷機能を搭載する。集約印刷機能を有効に設定した場合には、複合機100に集約印刷ジョブを実行させることができる。
複合機100は、カード原稿D(たとえば、名刺)など小サイズの原稿Dの画像を複数部集約して印刷する集約印刷機能を搭載する。集約印刷機能を有効に設定した場合には、複合機100に集約印刷ジョブを実行させることができる。
集約印刷機能の有効/無効の設定は操作パネル3がユーザーから受け付ける。制御部4は、集約印刷機能を有効に設定する旨を操作パネル3が受け付けると、集約印刷機能を有効に設定し、図3に示すような設定画面310の表示指示を操作パネル3に与える。
操作パネル3は、表示指示を受けると、設定画面310を表示し、集約印刷ジョブで集約印刷する原稿画像の部数の設定(入力)をユーザーから受け付ける。設定画面310には部数欄311が配される。部数欄311には、ユーザーにより設定された部数が入力(表示)される。
また、設定画面310には、ソフトウェアキーとして、スタートキー312およびキャンセルキー313が配される。制御部4は、スタートキー312に対するタッチ操作を検知すると、当該検知したタッチ操作を集約印刷ジョブの実行指示として受け付ける。一方で、制御部4は、キャンセルキー313に対するタッチ操作を検知すると、集約印刷機能を有効から無効に切り替え、操作パネル3による設定画面310の表示を停止させる(たとえば、予め定められた初期画面が操作パネル3に表示される)。
制御部4は、集約印刷ジョブの実行指示を受け付けると、画像読取部1に原稿画像の読み取りを行わせる。画像読取部1による原稿画像の読み取りが完了すると、制御部4は、印刷部2に集約印刷ジョブを実行させるための処理(集約印刷処理)を行う。
以下に、図4に示すフローチャートを参照し、制御部4により行われる集約印刷処理の流れを説明する。図4に示すフローチャートは、操作パネル3が集約印刷ジョブの実行指示を受け付けて以降、画像読取部1による原稿画像の読み取りが完了したときにスタートする。なお、図4に示すフローチャートのスタート時点では、複数の用紙カセット20の各収容用紙Pのサイズ(主走査方向の長さおよび副走査方向の長さ)を制御部4が認識しているとする。
ステップS1において、制御部4は、画像読取部1が読み取った原稿画像の画像データを含む読取データを対象に原稿サイズ検知処理を行う。すなわち、制御部4は、画像読取部1が読み取った原稿画像のサイズ(主走査方向の長さおよび副走査方向の長さ)を検知する。なお、原稿画像のサイズをユーザーから受け付けてもよい(当該受け付けは操作パン3が行う)。この場合、制御部4は、操作パネル3が受け付けたサイズを原稿画像のサイズとして検知する。
ステップS2において、制御部4は、集約印刷ジョブで印刷すべき原稿画像の部数を認識する。このとき、設定画面310(図3参照)の部数欄311に入力された数値(ユーザーが入力した数値)が部数として制御部4により認識される。以下の説明では、ステップS2の処理で制御部4が認識した部数をユーザー指定部数と称する。
ステップS3において、制御部4は、複数の用紙カセット20の各収容用紙Pのサイズ(主走査方向の長さおよび副走査方向の長さ)を順番に対象サイズとし、対象サイズごとに、ユーザー指定部数分の原稿画像を印刷した場合に余白として残る余白部分の発生率(余白発生率)を求める。このとき、制御部4は、対象サイズごとに、ユーザー指定部数分の原稿画像を印刷するのに必要な用紙枚数(必要用紙枚数)を求め、必要用紙枚数分の用紙Pの印刷予定面の総面積に対する余白部分の総面積の比率を余白発生率として求める。たとえば、余白発生率は以下の数1で示される数式により算出される。
worg:原稿画像の主走査方向の長さ
horg:原稿画像の副走査方向の長さ
wpaper:対象サイズの主走査方向の長さ
hpaper:対象サイズの副走査方向の長さ
n:集約印刷ジョブで印刷すべき原稿画像の部数(ユーザー指定部数)
horg:原稿画像の副走査方向の長さ
wpaper:対象サイズの主走査方向の長さ
hpaper:対象サイズの副走査方向の長さ
n:集約印刷ジョブで印刷すべき原稿画像の部数(ユーザー指定部数)
数1の数式において、worg×horgで得られる値は原稿画像の面積である。wpaper×hpaperで得られる値は対象サイズの用紙Pの印刷予定面の面積である。
数1の数式において、wpaper/worgで得られる値の小数点以下は切り捨てられる(ここでは、当該切り捨てで得られた整数値を値Aと称する)。hpaper/horgで得られる値の小数点以下も切り捨てられる(ここでは、当該切り捨てで得られた整数値を値Bと称する)。そして、A×Bで得られる整数値は、対象サイズの用紙Pの1枚分の印刷予定面に印刷可能な原稿画像の最大部数に相当する。
数1の数式において、n/((wpaper/worg)×(hpaper/horg))で得られる値は小数点以下で切り上げられる。そして、n/((wpaper/worg)×(hpaper/horg))で得られる値の小数点以下を切り上げた整数値は、ユーザー指定部数分の原稿画像を印刷するのに必要な用紙枚数(必要用紙枚数)に相当する。
制御部4は、対象サイズごとに、数1の数式を用いた算出処理を行い、数1の数式により得られる比率を対象サイズに対応する余白発生率として求める。制御部4は、求めた余白発生率を対象サイズごとにメモリー42に一旦保持する。このような算出処理を行うことにより、制御部4は、複数の用紙カセット20の各収容用紙Pのサイズ(主走査方向の長さおよび副走査方向の長さ)のうち、ユーザー指定部数分の原稿画像を印刷した場合に余白部分が最小となる用紙サイズ(当該用紙サイズの用紙Pを収容する用紙カセット20)を認識することができる。
制御部4は、数1を用いた算出処理を行うとき、集約印刷ジョブで印刷すべき原稿画像を回転させていない場合の原稿画像のサイズを認識し、当該認識した原稿画像のサイズ(主走査方向の長さ(worg)および副走査方向の長さ(horg))に基づき得られる余白発生率を第1余白発生率として求める。また、制御部4は、集約印刷ジョブで印刷すべき原稿画像を90°回転させた場合の原稿画像のサイズを認識し、当該認識した原稿画像のサイズに基づき得られる余白発生率を第2余白発生率として求める。すなわち、制御部4は、対象サイズごとに、第1余白発生率と第2余白発生率とを求める。
たとえば、名刺サイズ(55mm×91mm)の原稿Dの長手方向が主走査方向に沿うよう当該原稿DがコンタクトガラスCG上に載置され、その状態で画像読取部1が原稿画像を読み取ったとする。この場合、制御部4は、原稿画像の主走査方向の長さ(worg)を91mmとし、原稿画像の副走査方向の長さ(horg)を55mmとして第1余白発生率を求める。さらに、制御部4は、原稿画像の主走査方向の長さを55mmとし、原稿画像の副走査方向の長さを91mmとして第2余白発生率を求める。なお、余白発生率として第1余白発生率および第2余白発生率の両方が求められてもよいが、第1余白発生率および第2余白発生率の一方(たとえば、第1余白発生率)だけが求められてもよい。
ここで、原稿画像のサイズが名刺サイズである場合の用紙サイズと必要用紙枚数との対応関係を図5および図6に示す。また、原稿画像のサイズが名刺サイズである場合の用紙サイズと余白発生率との対応関係を図7および図8に示す。図5および図7は原稿画像を回転させていない場合の対応関係を示す表であり、図6および図8は原稿画像を90°回転させた場合の対応関係を示す表である。
たとえば、原稿画像のサイズが名刺サイズである場合において、ユーザー指定部数が10部であり、用紙サイズがA4サイズ(wpaper:297mm,hpaper:210mm)であれば、図5に示すように、最大部数が9部となり、ユーザー指定部数分の原稿画像を印刷するのに必要な用紙枚数は2枚となる(図9参照)。図9では、用紙Pのうち、原稿画像の印刷部分をハッチングで示し、余白部分を白紙で示す(以下の説明で参照する図面についても同様とする)。一方で、原稿画像のサイズが同じであっても、用紙サイズがA4Rサイズ(wpaper:210mm,hpaper:297mm)であれば、最大部数が10部となり、ユーザー指定部数分の原稿画像を印刷するのに必要な用紙枚数が1枚となる(図10参照)。
その結果、上記の例では、用紙サイズがA4Rサイズである場合の余白発生率は用紙サイズがA4サイズである場合の余白発生率よりも低くなる。具体的には、図7に示すように、用紙サイズがA4Rサイズである場合の余白発生率は、0.198(19.8%)となり、用紙サイズがA4サイズである場合の余白発生率は、0.599(59.9%)となる。
また、原稿画像を回転させていない場合と原稿画像を90°回転させた場合とでは、1枚分の印刷予定面に印刷することが可能な原稿画像の最大部数に違いが生じる。言い換えると、ユーザー指定部数分の原稿画像を印刷するのに必要な用紙枚数(必要用紙枚数)に違いが生じる。結果として、原稿画像を回転させていない場合と原稿画像を90°回転させた場合とでは、余白発生率に違いが生じる。
たとえば、原稿画像のサイズが名刺サイズである場合において、ユーザー指定部数が10部であり、用紙サイズがA4サイズ(wpaper:297mm,hpaper:210mm)であれば、図5に示すように、最大部数が9部となり、ユーザー指定部数分の原稿画像を印刷するのに必要な用紙枚数は2枚となる(図9参照)。一方で、用紙サイズが同じA4サイズであっても、原稿画像を90°回転させた場合には、図6に示すように、最大部数が10部となり、ユーザー指定部数分の原稿画像を印刷するのに必要な用紙枚数が1枚となる(図11参照)。
その結果、上記の例では、原稿画像を90°回転させた場合の余白発生率(第2余白発生率)は原稿画像を回転させていない場合の余白発生率(第1余白発生率)よりも低くなる。具体的には、原稿画像を90°回転させた場合の余白発生率(第2余白発生率)は、図8に示すように、0.198(19.8%)となる。なお、原稿画像を回転させていない場合の余白発生率(第1余白発生率)は、図7に示すように、0.599(59.9%)である。
図4に戻り、ステップS3の処理後、ステップS4に移行する。ステップS4に移行すると、制御部4は、複数の用紙カセット20のうち、余白発生率が最小となるサイズの用紙Pが収容された用紙カセット20を認識し、当該認識した用紙カセット20を給紙元候補に設定する。このとき、制御部4は、各収容用紙Pのサイズに対応する第1余白発生率および第2余白発生率のうち、より低い方の余白発生率に基づき、余白発生率が最小となるサイズの用紙Pが収容された用紙カセット20を認識する。たとえば、上段用紙カセット20(以下、符号20Aを付す)の収容用紙Pのサイズに対応する余白発生率が下段用紙カセット20(以下、符号20Bを付す)の収容用紙Pのサイズに対応する余白発生率よりも低い場合には、上段用紙カセット20Aが給紙元候補に設定される。
ここで、制御部4は、余白発生率が最小となる用紙Pが収容された用紙カセット20が複数存在する場合、当該複数存在する用紙カセット20のうち、優先順位情報で示される優先順位が最も高い用紙カセット20を給紙元候補に設定する。たとえば、上段用紙カセット20Aの収容用紙Pのサイズに対応する余白発生率および下段用紙カセット20Bの収容用紙Pのサイズに対応する余白発生率が同じであったとする。この場合、上段用紙カセット20Aの優先順位が下段用紙カセット20Bの優先順位よりも高順位であれば、上段用紙カセット20が給紙元候補に設定される。
なお、上段用紙カセット20Aの収容用紙Pのサイズに対応する余白発生率としての第1余白発生率および第2余白発生率のうち第2余白発生率(ここでは、上段用紙カセット20Aの第2余白発生率と称する)の方が低かったとする。また、下段用紙カセット20Bの収容用紙Pのサイズに対応する余白発生率としての第1余白発生率および第2余白発生率のうち第1余白発生率(ここでは、下段用紙カセット20Bの第1余白発生率と称する)の方が低かったとする。この場合、上段用紙カセット20Aの第2余白発生率と下段用紙カセット20Bの第1余白発生率とが比較される。その結果、各余白発生率が互いに同じであれば、通常では優先順位がより高い上段用紙カセット20Aが給紙元候補に設定されるが、第1余白発生率および第2余白発生率のうち第1余白発生率を優先し、下段用紙カセット20Bを給紙元候補に設定してもよい。
給紙元候補の設定後、ステップS5に移行する。ステップS5に移行すると、制御部4は、給紙元候補に設定した用紙カセット20に収容された用紙P(余白部分が最小となる用紙P)の使用を許可するか否かの受け付けを操作パネル3に行わせる。たとえば、操作パネル3は、図12に示すような受付画面320を表示し、許可不許可を受け付ける。受付画面320には、給紙元候補に設定された用紙カセット20の識別名(図12では、「aaa」で示す)や当該用紙カセット20に収容された用紙Pのサイズ(図12では、A4サイズ)を示すメッセージが配される。また、受付画面320には、許可する旨を受け付ける許可キー321(ソフトウェアキー)および許可しない旨を受け付ける不許可キー322(ソフトウェアキー)が配される。
図4に戻り、ステップS5の処理後、ステップS6に移行する。ステップS6に移行すると、制御部4は、許可する旨を受け付けたか否かを判断する。その結果、許可する旨を受け付けた(許可キー321に対するタッチ操作が行われた)と制御部4が判断した場合には、ステップS7に移行し、許可しない旨を受け付けた(不許可キー322に対するタッチ操作が行われた)と制御部4が判断した場合には、ステップS8に移行する。
ステップS7に移行した場合、制御部4は、給紙元候補の用紙カセット20を給紙元に設定する。この場合には、複数の用紙カセット20のうち、余白発生率が最小となるサイズの用紙P(余白部分が最小となる用紙P)を収容する用紙カセット20が給紙元に設定される。
ステップS8に移行した場合、制御部4は、複数の用紙カセット20のうち給紙元に設定する用紙カセット20の選択の受け付けを操作パネル3に行わせる。言い換えると、操作パネル3は、ユーザー指定の用紙カセット20の選択を受け付ける。そして、制御部4は、ユーザー指定の用紙カセット20を給紙元に設定する。
給紙元の設定後、ステップS9に移行する。ステップS9に移行すると、制御部4は、印刷部2に集約印刷ジョブを実行させる。このとき、印刷部2は、給紙元に設定された用紙カセット20から用紙搬送路PPに用紙Pを給紙し、当該給紙した用紙Pに対し原稿画像を印刷する。
なお、制御部4は、数1の数式を用いて求めた全ての余白発生率のうち第2余白発生率が最小となった場合、集約印刷ジョブで印刷すべき原稿画像を90°回転させる。たとえば、上段用紙カセット20の収容用紙Pのサイズに対応する第2余白発生率が最小となったとする。この場合の集約印刷ジョブでは、印刷すべき原稿画像が90°回転される(90°回転した原稿画像が印刷された用紙Pが出力される)。一方で、上段用紙カセット20の収容用紙Pのサイズに対応する第1余白発生率が最小となった場合には、集約印刷ジョブで印刷すべき原稿画像は回転されない。
本実施形態の複合機100(画像形成装置)は、上記のように、それぞれが用紙Pを収容する複数の用紙カセット20(収容部)と、原稿画像を読み取る画像読取部1と、用紙Pに画像を印刷する印刷部2と、複数の用紙カセット20のいずれかを給紙元に設定し、給紙元に設定した用紙カセット20から給紙される用紙Pに対し原稿画像を複数部集約して印刷する集約印刷ジョブを印刷部2に実行させる制御部4と、を備える。制御部4は、集約印刷ジョブを印刷部2に実行させるとき、集約印刷ジョブで印刷すべき原稿画像の部数を認識し、当該認識した部数分の原稿画像を印刷した場合に余白部分が最小となる用紙Pが収容された用紙カセット20を給紙元に設定する。
本実施形態の構成では、制御部4は、集約印刷ジョブの実行に際し、複数の用紙カセット20のいずれかを自動的に給紙元に設定する。ここで、制御部4が給紙元に設定するのは余白部分が最小となる用紙Pが収容された用紙カセット20である。これにより、ユーザーからすると、用紙選択作業(集約印刷ジョブで印刷する原稿画像のサイズや原稿画像の印刷部数に基づき最適なサイズの用紙Pを選択する作業)を行う必要がないので、利便性が良い。
また、本実施形態では、上記のように、制御部4は、複数の用紙カセット20の各収容用紙Pのサイズとして、主走査方向の長さおよび副走査方向の長さを認識し、印刷部2に集約印刷ジョブを実行させるとき、複数の用紙カセット20の各収容用紙Pのサイズを1つずつ順番に対象サイズとし、対象サイズごとに、集約印刷ジョブで印刷すべき原稿画像の部数と、集約印刷ジョブで印刷すべき原稿画像の主走査方向の長さおよび副走査方向の長さとに基づき、数1の数式により得られる比率を対象サイズに対応する余白発生率として求める。このように余白発生率を求めることによって、容易に、複数の用紙カセット20のうち余白部分が最小となる用紙Pが収容された用紙カセット20を判別することができる。
また、本実施形態では、上記のように、制御部4は、対象サイズに対応する余白発生率として、原稿画像を回転させていない場合の第1余白発生率と原稿画像を90°回転させた場合の第2余白発生率とを求める。そして、制御部4は、求めた全ての余白発生率のうち第2余白発生率が最小となった場合、集約印刷ジョブで印刷すべき原稿画像を90°回転させる。これにより、コンタクトガラスCG上に原稿Dを載置するときに、原稿Dの向きを気にしなくても、余白部分が最小となるよう自動的に原稿画像の向きが設定(変更)されるので、ユーザーの利便性がより向上する。
また、本実施形態では、上記のように、制御部4は、余白部分が最小となる用紙Pの使用を許可するか否かの受け付けを操作パネル3に行わせ、許可する旨を操作パネル3が受け付けた場合に、余白部分が最小となる用紙Pが収容された用紙カセット20を給紙元に設定し、許可しない旨を操作パネル3が受け付けた場合には、複数の用紙カセット20のうち給紙元に設定する用紙カセット20の選択の受け付けを操作パネル3に行わせる。これにより、余白部分が最小となる用紙Pのサイズがユーザー所望のサイズと異なっている場合には、別のサイズの用紙Pを使用することができるので、ユーザーの利便性がより向上する。
また、本実施形態では、上記のように、制御部4は、余白部分が最小となる用紙Pが収容された用紙カセット20が複数存在する場合、当該複数存在する用紙カセット20のうち優先順位が最も高い用紙カセット20を給紙元に設定する。これにより、ユーザーが頻繁に使用するサイズの用紙Pが収容された用紙カセット20(たとえば、上段用紙カセット20Aとする)の優先順位を最高位に設定しておけば、上段用紙カセット20Aを含む複数の用紙カセット20に余白部分が最小となる用紙Pが収容されていても、上段用紙カセット20Aが優先的に給紙元に設定されるので、ユーザーの利便性がより向上する。
今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
1 画像読取部
2 印刷部
3 操作パネル
4 制御部
100 複合機(画像形成装置)
2 印刷部
3 操作パネル
4 制御部
100 複合機(画像形成装置)
Claims (5)
- それぞれが用紙を収容する複数の収容部と、
原稿画像を読み取る画像読取部と、
用紙に画像を印刷する印刷部と、
前記複数の収容部のいずれかを給紙元に設定し、前記給紙元に設定した前記収容部から給紙される用紙に対し前記原稿画像を複数部集約して印刷する集約印刷ジョブを前記印刷部に実行させる制御部と、を備え、
前記制御部は、前記集約印刷ジョブを前記印刷部に実行させるとき、前記集約印刷ジョブで印刷すべき前記原稿画像の部数を認識し、当該認識した部数分の前記原稿画像を印刷した場合に余白部分が最小となる用紙が収容された前記収容部を前記給紙元に設定することを特徴とする画像形成装置。 - 前記制御部は、前記複数の収容部の各収容用紙のサイズとして、主走査方向の長さおよび副走査方向の長さを認識し、前記印刷部に前記集約印刷ジョブを実行させるとき、前記複数の収容部の各収容用紙のサイズを順番に対象サイズとし、前記対象サイズごとに、前記集約印刷ジョブで印刷すべき前記原稿画像の部数と、前記集約印刷ジョブで印刷すべき前記原稿画像の主走査方向の長さおよび副走査方向の長さとに基づき、以下の式により得られる比率を前記対象サイズに対応する余白発生率として求め、
前記制御部は、前記複数の収容部のうち、対応する前記余白発生率が最小となるサイズの用紙が収容された前記収容部を前記給紙元に設定することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
- 前記制御部は、前記集約印刷ジョブで印刷すべき前記原稿画像を回転させていない場合の前記原稿画像の主走査方向の長さおよび副走査方向の長さを認識するとともに、前記集約印刷ジョブで印刷すべき前記原稿画像を90°回転させた場合の前記原稿画像の主走査方向の長さおよび副走査方向の長さを認識し、前記対象サイズに対応する前記余白発生率として、前記原稿画像を回転させていない場合の第1余白発生率と前記原稿画像を90°回転させた場合の第2余白発生率とを求め、
前記制御部は、求めた全ての前記余白発生率のうち前記第2余白発生率が最小となった場合、前記集約印刷ジョブで印刷すべき前記原稿画像を90°回転させることを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。 - 操作パネルを備え、
前記制御部は、前記余白部分が最小となる用紙の使用を許可するか否かの受け付けを前記操作パネルに行わせ、許可する旨を前記操作パネルが受け付けた場合に、前記余白部分が最小となる用紙が収容された前記収容部を前記給紙元に設定し、許可しない旨を前記操作パネルが受け付けた場合には、前記複数の収容部のうち前記給紙元に設定する前記収容部の選択の受け付けを前記操作パネルに行わせることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の画像形成装置。 - 前記制御部は、前記余白部分が最小となる用紙が収容された前記収容部が複数存在する場合、当該複数存在する前記収容部のうち予め定められた優先順位が最も高い前記収容部を前記給紙元に設定することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の画像形成装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017139663A JP2019022105A (ja) | 2017-07-19 | 2017-07-19 | 画像形成装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017139663A JP2019022105A (ja) | 2017-07-19 | 2017-07-19 | 画像形成装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2019022105A true JP2019022105A (ja) | 2019-02-07 |
Family
ID=65354493
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2017139663A Pending JP2019022105A (ja) | 2017-07-19 | 2017-07-19 | 画像形成装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2019022105A (ja) |
-
2017
- 2017-07-19 JP JP2017139663A patent/JP2019022105A/ja active Pending
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