JP2019020697A - 吸音パネル - Google Patents

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Abstract

【課題】吸音パネルの背後空間での音響共鳴を抑制し、遮音性能を向上させる。【解決手段】仕切部20は、第1仕切部30と、第2仕切部40と、を備える。第1仕切部30は、対向方向Zおよび第1方向Xに延びる。第2仕切部40は、対向方向Zおよび第2方向Yに延びる。第1仕切部30を介して隣接する2つの小空間S40を、一方側小空間S41および他方側小空間S42とする。他方側小空間S42は、一方側小空間S41に対して、第1方向Xにずれた位置に配置される。第1仕切部30は、一方側小空間S41と他方側小空間S42とを連通する連通孔31を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、音を低減させる吸音パネルに関する。
例えば特許文献1などに、従来の吸音パネルが記載されている。同文献の図8などに記載の吸音パネルは、正面多孔板と、背面板と、を備える。正面多孔板と背面板との間に、背後空間(空気層)が形成されている。この吸音パネルでは、正面多孔板の貫通孔の内壁と空気との間で摩擦を発生させ、音のエネルギーを損失させることで、吸音を行うことが図られている。この吸音パネルでは、背後空間で、面内方向(正面多孔板と背面板とが対向する方向に直交する方向)に音響共鳴が発生する。その音響共鳴の周波数領域では、透過音(吸音パネルの正面から背面へ透過する音)が減衰しにくい。特許文献1の図1などに記載の技術では、多孔を有する仕切部を背後空間に設けることで、音響共鳴を抑制することが図られている。
特許第5511938号公報
しかし、同文献に記載の技術では音響共鳴を抑制する効果が不十分である。吸音パネルの遮音性能をさらに向上させることが望まれる。
そこで本発明は、背後空間での音響共鳴を抑制でき、遮音性能を向上させることができる吸音パネルを提供することを目的とする。
本発明の吸音パネルは、箱状の箱状体と、前記箱状体の内部に配置される仕切部と、を備える。前記箱状体は、多数の貫通孔が形成された正面多孔板と、前記正面多孔板との間に背後空間を形成するように前記正面多孔板に対向して配置される背面板と、を備える。前記正面多孔板と前記背面板とが対向する方向を対向方向、対向方向に直交する1方向を第1方向、対向方向に直交し第1方向に直交する方向を第2方向とする。前記仕切部は、第1仕切部と、第2仕切部と、を備える。前記第1仕切部は、対向方向および第1方向に延び、前記背後空間を複数の列空間に分けるように、かつ、複数の前記列空間が第2方向に並ぶように、前記背後空間を仕切る。前記第2仕切部は、対向方向および第2方向に延びる。前記第2仕切部は、前記列空間を複数の小空間に分けるように、かつ、複数の前記小空間それぞれが対向方向から見て長方形になるように、かつ、前記小空間の第1方向幅である小空間幅が複数の前記小空間で互いに同じになるように、前記列空間を仕切る。前記第1仕切部を介して隣接する2つの前記小空間を、一方側小空間および他方側小空間とする。前記他方側小空間は、前記一方側小空間に対して、第1方向にずれた位置に配置される。前記第1仕切部は、前記一方側小空間と前記他方側小空間とを連通する連通孔を備える。
上記構成により、背後空間での音響共鳴を抑制でき、遮音性能を向上させることができる。
吸音パネルの斜視図である。 図1に示す吸音パネルを、対向方向Zに直交し連通孔31を通る平面で切断した端面図である。 図2に示す吸音パネルの音圧分布などを示す図である。 図2のF4−F4矢視断面図である。 図1に示す吸音パネルなどの透過損失を示すグラフである。 第2実施形態の図2相当図である。 第3実施形態の図2相当図である。 第4実施形態の図2相当図である。 第5実施形態の図2相当図である。 第6実施形態の図2相当図である。 第7実施形態の図1相当図である。 第7実施形態の図2相当図である。 比較例1の図2相当図である。
(第1実施形態)
図1〜図5を参照して第1実施形態の吸音パネル1について説明する。
吸音パネル1は、音を低減させるための構造物(吸音パネル構造)である。吸音パネル1は、例えば、道路または鉄道などで発生する騒音を低減する。図1に示すように、吸音パネル1は、箱状体10と、仕切部20と、を備える。
箱状体10は、箱状の構造物である。例えば、箱状体10は、6つの平面状部分を有し、直方体であり、略直方体でもよい。箱状体10の長手方向は、第1方向X(下記)である。箱状体10の全体または一部は、金属製であり、樹脂製でもよい(仕切部20も同様)。箱状体10は、正面多孔板11と、背面板13と、側板15と、を備える。
正面多孔板11は、低減の対象となる音を吸音パネル1の内部に取り込むための板である。図4に示すように、正面多孔板11には、多数の貫通孔が形成される。背面板13は、背面板13と正面多孔板11との間に背後空間S10を形成するように、正面多孔板11に対向して配置される。背面板13には、貫通孔は形成されない(側板15も同様)。側板15は、正面多孔板11と背面板13とにつながれる(接続される、固定される)。図1に示すように、側板15は、正面多孔板11および背面板13の外周部どうしをつなぐ。側板15は、4枚の板を備える。なお、図1では、正面多孔板11の一部のみを示した。
(方向)
正面多孔板11と背面板13とが対向する方向を対向方向Zとする。図2に示すように、対向方向Zに直交する1方向(1つの方向)(面内方向)であって、第1仕切部30(下記)が延びる方向を、第1方向Xとする。対向方向Zに直交し第1方向Xに直交する方向を第2方向Yとする。第2方向Yにおける一方側(図2における例えば下側)を第2方向一方側Y1とし、その逆側(図2における例えば上側)を第2方向他方側Y2とする。
仕切部20は、箱状体10の内部に配置され、背後空間S10を仕切る。仕切部20は、複数の板(仕切板)を備える。仕切部20は、第1仕切部30と、第2仕切部40と、を備える。
第1仕切部30は、対向方向Zおよび第1方向Xに延びる。第1仕切部30は、背後空間S10を複数の列空間S30に分けるように、背後空間S10を仕切る。第1仕切部30は、複数の列空間S30が第2方向Yに並ぶように、背後空間S10を仕切る。第1仕切部30は、平板である。図1に示すように、第1仕切部30は、第2方向Yから見て長方形であり、第2方向Yから見て略長方形でもよい。略長方形でもよいことは、以下の「長方形」についても同様である。第1仕切部30の対向方向Zにおける端部は、背面板13および正面多孔板11につながれる。図2に示すように、第1仕切部30の第1方向Xにおける端部は、側板15につながれる。第1仕切部30は、例えば図2では、1つ設けられる。第1仕切部30は、連通孔31を備える。第1仕切部30には、連通孔31以外の貫通孔は形成されない。
第2仕切部40は、対向方向Zおよび第2方向Yに延びる。第2仕切部40は、列空間S30を複数の小空間S40に分けるように、列空間S30を仕切る。第2仕切部40は、複数の小空間S40それぞれが対向方向Zから見て長方形になるように、列空間S30を仕切る。第2仕切部40は、平板である。図1に示すように、第2仕切部40は、第1方向Xから見て長方形である。第2仕切部40の対向方向Zにおける端部は、背面板13および正面多孔板11につながれる。図2に示すように、第2仕切部40の第2方向Yにおける端部は、第1仕切部30および側板15のうち、少なくともいずれかにつながれる。第2仕切部40は、複数設けられる。第2仕切部40には、貫通孔は形成されない。
この第2仕切部40は、複数の小空間S40で小空間幅Waが互いに同じになるように、列空間S30を仕切る。小空間幅Waは、1つの小空間S40の第1方向Xにおける幅(第1方向X幅)である。上記「同じ」には、複数の小空間S40で小空間幅Waが互いに完全に一致する場合だけでなく、複数の小空間S40で小空間幅Waがわずかに相違する場合も含まれる。複数の小空間S40で小空間幅Waがわずかに相違する場合でも、複数の小空間S40での音響共鳴の周波数が、互いに同じ、または、互いにほぼ同じであれば、後述する音圧平均化の効果が得られる。
この第2仕切部40の小空間幅Waのずれは次のように設定されることが好ましい。吸音パネル1のすべての小空間S40の小空間幅Waの平均値(Wa’とする)に対する、1つの小空間S40の小空間幅Waのずれの大きさは、好ましくは平均値(Wa’)の1/5以下である。その理由は次の通りである。例えば、1/3オクターブ帯域での騒音低減効果を考える。この場合、中心周波数に対して約±10%の周波数帯域が、同一帯域となる。そのため、すべての小空間S40の共鳴周波数の平均値(Wa’)に対する、1つの小空間S40の共鳴周波数のずれが、約10%以内であれば、すべての小空間S40での共鳴周波数が同一帯域に含まれることになる。この条件を満たすような小空間幅Waのずれの大きさは、次のように求まる。共鳴周波数fは、次の式(1)で表される。
f=A×1/(H×L×W)^0.5 (1)
ここで、H、L、Wは、小空間S40の高さ、長さ、幅(小空間幅Wa)である。Aは定数である。なお、「^0.5」は0.5乗(ルート)を表す。式(1)のように、共鳴周波数は長さのルートに反比例する。すべての小空間S40での共鳴周波数の平均値fに対する、小空間S40での共鳴周波数のずれが、約10%以内、すなわち、約0.9×f以上、約1.1×f以下であればよいので、次の式(2)のように表せる。
0.9×f < A×1/(H×L×W)^0.5 < 1.1×f (2)
式(2)を変形すると次の式(3)が得られる。
(A^2)/(L×W×1.21×f^2) < H < (A^2)/(L×W×0.81×f^2) (3)
この式(3)から、小空間幅Waの範囲が、Wa’×0.81からWa’×1.21であればよいことが分かる(なお、HおよびLは一定とする)。したがって、1/3オクターブ帯域での騒音低減効果を考えた場合、すべての小空間S40の小空間幅Waの平均値(Wa’)に対する、1つの小空間S40の小空間幅Waのずれの大きさは、平均値(Wa’)の1/5以下であることが好ましい。
この第2仕切部40のうち、第1仕切部30から第2方向一方側Y1に延びるものを一方側仕切部41とする。この第1仕切部30(一方側仕切部41が直接つながれている第1仕切部30)から第2方向他方側Y2に延びるものを他方側仕切部42とする。
背後空間S10は、図1に示すように、箱状体10の内部の空間であり、正面多孔板11の背後の(背面板13側の)空間である。背後空間S10は、空気の層である。背後空間S10は、複数の列空間S30に分けられる。
列空間S30は、例えば図2では、2列設けられる。複数の列空間S30は、第2方向Yに並び、互いに平行に配置される。対向方向Zから見たとき、列空間S30は、長方形である。列空間S30の長手方向は、第1方向Xである。第1仕切部30を介して隣接する2つの列空間S30を、一方側列空間S31および他方側列空間S32とする。一方側列空間S31は、第1仕切部30よりも第2方向一方側Y1に配置される。他方側列空間S32は、第1仕切部30よりも第2方向他方側Y2に配置される。列空間S30は、複数の小空間S40に分けられる。列空間S30には(背後空間S10には)、他の空間S50があってもよい。
小空間S40は、例えば図2では、一方側列空間S31に3つ設けられ、他方側列空間S32に4つ設けられる。対向方向Zから見たとき、小空間S40は、長方形である。小空間S40の長手方向は、第1方向Xである。第1仕切部30を介して隣接する2つの小空間S40を、一方側小空間S41および他方側小空間S42とする。一方側小空間S41は、第1仕切部30よりも第2方向一方側Y1に配置される。他方側小空間S42は、第1仕切部30よりも第2方向他方側Y2に配置される。一方側小空間S41と他方側小空間S42とは、第1方向Xに互い違いにずれるように配置される(互い違い構造)。他方側小空間S42は、一方側小空間S41から第1方向Xにずれた位置に配置される。一方側小空間S41は、他方側小空間S42から第1方向Xにずれた位置に配置される。
他の空間S50は、小空間S40に含まれない。他の空間S50は、図2では、一方側列空間S31の第1方向Xにおける両端部にある。他の空間S50の第1方向Xにおける幅は、小空間幅Waとは異なり、小空間幅Waよりも小さい。
(吸音)
図1に示す吸音パネル1は、次のように音を低減する。音は、正面多孔板11の貫通孔を介して、箱状体10の内部に入ろうとする。すると、背後空間S10の空気が空気ばねとして作用することで、正面多孔板11の貫通孔を空気が出入りする。すると、正面多孔板11の貫通孔の内壁と空気との間で摩擦が発生し、音のエネルギーが損失する。ここで、仮に仕切部20が設けられなければ、音波の周波数によっては、背後空間S10に平面波として音波が入射できない場合がある。この場合、背後空間S10で、空気の圧力が高い部分から低い部分に空気が移動し、空気ばねの作用が減る、またはなくなる。そこで、本実施形態では、仕切部20を設けた。すると、各小空間S40に平面波として音波が入射できる。よって、背後空間S10の(各小空間S40の)空気が空気ばねとして作用できる。その結果、音のエネルギーを損失させることができる。
(音響共鳴の抑制)
仕切部20が設けられた場合に、仮に連通孔31が設けられなければ、小空間S40で面内方向(対向方向Zに直交する方向)の音響共鳴が生じる場合がある。この場合、図3に示すように、小空間S40で、音圧の高い部分(高音圧部)と音圧の低い部分(低音圧部)とが生じる。さらに詳しくは、小空間S40の第1方向Xにおける中央部から端部に近づくほど、音圧が高くなる(図3の音圧P1を参照)。以下では、連通孔31が設けられないと仮定した場合の高音圧部、低音圧部、および音圧差を、単に、高音圧部、低音圧部、および音圧差という。
一方、本実施形態では、複数の小空間S40が互い違い構造となるように配置され、連通孔31がある。そのため、一方側小空間S41の高音圧部から、他方側小空間S42の低音圧部に、空気が移動する。また、他方側小空間S42の高音圧部から、一方側小空間S41の高音圧部に、空気が移動する。すると、高音圧部の圧力が下がり、低音圧部の圧力が上がる(打ち消し合う)。よって、一方側小空間S41と他方側小空間S42とで、音圧が平均化される(図3の音圧P2を参照)(音圧平均化の効果)。よって、小空間S40で、音圧の高い部分と音圧の低い部分とが存在する状態が抑制され(例えば無くなり)、音響共鳴の状態が抑制される(例えば解消される)。その結果、吸音パネル1の透過損失が大きくなる。さらに詳しくは、図1に示す吸音パネル1の外部から、正面多孔板11、背後空間S10、および背面板13を通り、吸音パネル1の外部に透過する音を抑制できる。仕切部20および連通孔31の配置は、音圧平均化の効果ができるだけ大きくなるような配置であることが好ましい。
(小空間ずれ量Wb)
図2に示すように、一方側小空間S41に対する他方側小空間S42の、第1方向Xにおけるずれの量を小空間ずれ量Wbとする。小空間ずれ量Wbは、一方側仕切部41に対する、この一方側仕切部41に最も近い他方側仕切部42の、第1方向Xにおけるずれの量である。小空間ずれ量Wbは、高音圧部と低音圧部とが第1仕切部30を介して隣接する範囲が、できるだけ広くなるように設定されることが好ましい。小空間ずれ量Wbは、下記[a1]〜[a3]の少なくともいずれかのように設定される。
[a1]少なくとも、小空間ずれ量Wbは、0を超える。[a2]好ましくは、小空間ずれ量Wbは、小空間幅Waの1/4以上、1/2以下である。
[a3]さらに好ましくは、小空間ずれ量Wbは、小空間幅Waの1/2である。この[a3]の場合は、図3に示すように、一方側小空間S41で音圧がほぼ最大となる部分と、他方側小空間S42で音圧がほぼ最小となる部分と、が第1仕切部30を介して隣接する。また、1つの一方側小空間S41と、この一方側小空間S41に隣接する2つの他方側小空間S42と、に着目すると、上記[a3]の場合は、一方側小空間S41の第1方向Xにおける幅のほぼ全域で、高音圧部と低音圧部とが第1仕切部30を介して隣接する。そのため、この[a3]の場合に、最も効率良く音圧を平均化できる。
(連通孔31の位置)
連通孔31の位置は、一方側小空間S41と他方側小空間S42との音圧差ができるだけ大きい位置であることが好ましい。連通孔31の位置は、小空間S40の第1方向Xにおける端に近いほど好ましい。連通孔31の位置は、小空間S40の第1方向Xにおける中央に近いほど好ましい。連通孔31の位置は、下記[b1]〜[b5]の少なくともいずれかのように設定される。
[b1]少なくとも、連通孔31は、一方側小空間S41と他方側小空間S42とを連通可能な位置に配置される。一方側小空間S41と他方側小空間S42とで音圧が一致する位置以外の、どの位置に連通孔31が配置されてもよい。
[b2]図2に示すように、好ましくは、連通孔31は、第1範囲A1(一方側小空間S41の高音圧部)と第2範囲A2(他方側小空間S42の低音圧部)とが第1仕切部30を介して隣接する範囲に配置される。第1範囲A1は、一方側小空間S41の内部の範囲であって、一方側小空間S41の第1方向Xにおける端から、小空間幅Waの1/4の幅の範囲である。第2範囲A2は、他方側小空間S42の第1方向Xにおける中央部の範囲であって、小空間幅Waの1/2の幅の範囲である。第2範囲A2の第1方向Xにおける中央部は、他方側小空間S42の第1方向Xにおける中央部と同じ位置である。
[b3]上記[b2]よりも好ましくは、連通孔31は、第2範囲A2(他方側小空間S42の低音圧部)と第3範囲A3(一方側小空間S41の高音圧部)とが第1仕切部30を介して隣接する範囲に配置される。第3範囲A3は、一方側小空間S41の内部の範囲であって、一方側小空間S41の第1方向Xにおける端から、小空間幅Waの1/8の幅の範囲である。
[b4]上記[b2]よりも好ましくは、連通孔31は、第1範囲A1(一方側小空間S41の高音圧部)と第4範囲A4(他方側小空間S42の低音圧部)とが第1仕切部30を介して隣接する範囲に配置される。第4範囲A4は、他方側小空間S42の第1方向Xにおける中央部の範囲であって、小空間幅Waの1/4の幅の範囲である。
[b5]上記[b1]〜[b4]よりも好ましくは、連通孔31は、第3範囲A3(一方側小空間S41の高音圧部)と第4範囲A4(他方側小空間S42の低音圧部)とが第1仕切部30を介して隣接する範囲に配置される。
図4に示すように、連通孔31は、第1仕切部30の対向方向Zにおける中央部に形成される。連通孔31は、第1仕切部30の対向方向Zにおける中央部に対して、正面多孔板11側に形成されてもよく、背面板13側に形成されてもよい。
図2に示す例では、1つの一方側小空間S41につき4か所の連通孔31が形成される。図4に示すように、上記「4か所」それぞれに、2つの連通孔31が形成されてもよい(1つの一方側小空間S41につき合計8つの連通孔31が形成されてもよい)。連通孔31は、例えば第2方向Yから見たときに円形であり、例えば直径10mmなどである。なお、連通孔31の個数、大きさ(直径など)、および形状などは変更可能である。
(連通孔31の開口率)
図2に示す連通孔31の開口率が小さすぎると、音圧平均化の効果が低くなる結果、吸音パネル1での透過損失の大きさが小さくなる。一方、連通孔31の開口率が大きすぎると、仕切部20により吸音性能を向上させる効果(小空間S40に平面波として音波を入射させることで吸音性能を向上させる効果)が小さくなり、仕切部20が設けられない状態に近づく。そこで、一方側小空間S41と他方側小空間S42とが第1仕切部30を介して隣接する部分における、第1仕切部30の連通孔31の開口率は、次のように設定されることが好ましい。開口率の下限は、1%であり、好ましくは3%である。開口率の上限は、30%であり、好ましくは10%である。開口率は、1%以上30%以下である。好ましくは、開口率は、3%以上10%以下である。開口率は、例えば5%などである。なお、第1仕切部30には、一方側小空間S41と他方側小空間S42とが第1仕切部30を介して隣接しない部分、例えば、他の空間S50と小空間S40とが第1仕切部30を介して隣接する部分がある。この部分では、上記の開口率の条件が満たされる必要はなく、連通孔31が形成される必要はない。
(列空間S30の幅など)
複数の列空間S30の第2方向Yにおける幅は、互いに同じである。他方側列空間S32の第2方向Yにおける幅は、一方側列空間S31の第2方向Yにおける幅と同じである。この「同じ」には、複数の列空間S30で第2方向Yにおける幅が互いに完全に一致する場合だけでなく、複数の列空間S30で第2方向Yにおける幅がわずかに相違する場合も含まれる。吸音パネル1のすべての列空間S30の第2方向Yにおける幅の平均値に対する、1つの列空間S30の第2方向Yにおける幅のずれの大きさは、例えば次の大きさであることが好ましい。幅の平均値が6mmを超え30mm以下の場合、幅のずれの大きさが±1mm以下であることが好ましい。幅の平均値が30mmを超え120mm以下の場合、幅のずれの大きさが±1.5mm以下であることが好ましい。幅の平均値が120mmを超え400mm以下の場合、幅のずれの大きさが±2.5mm以下であることが好ましい。幅の平均値が400mmを超え1000mm以下の場合、幅のずれの大きさが±4mm以下であることが好ましい。幅の平均値が1000mmを超え2000mm以下の場合、幅のずれの大きさが±6mm以下であることが好ましい。幅の平均値が2000mmを超え4000mm以下の場合、幅のずれの大きさが±8mm以下であることが好ましい。なお、幅の平均値(吸音パネル1のすべての列空間S30の第2方向Yにおける幅の平均値)は4000mmを超えてもよい。
上記のように、列空間S30の第2方向Yにおける幅は、互いに同じである。また、各小空間S40の小空間幅Waは、互いに同じである。また、各小空間S40の対向方向Zにおける幅は、互いに同じである。よって、第1仕切部30を介して互いに隣接する、一方側小空間S41と他方側小空間S42とで、体積が同じになり、音響共鳴の最大音圧が同じになる。よって、一方側小空間S41と他方側小空間S42とで、体積が異なる場合に比べ、音圧平均化の効果が大きくなる。
(比較)
本実施形態の吸音パネル1、図13に示す比較例1の吸音パネル、および比較例2の吸音パネル(図示なし)それぞれについて透過損失を測定し、比較した。図2に示す本実施形態の吸音パネル1に対する、図13に示す比較例1の相違点は次の通りである。比較例1では、小空間S840は、上記「互い違い構造」ではなく、格子状構造である。比較例1では、図2に示す小空間ずれ量Wbが0である。図13に示す比較例1では、第1仕切部830に複数の連通孔831が形成される。なお、図13では、複数の連通孔831の一部にのみ符号を付した。比較例1に対する比較例2の相違点は、第1仕切部830に連通孔831が形成されない点である。図5に、1/3オクターブ中心周波数と、透過損失と、の関係を表すグラフを示す。本実施形態の透過損失は、比較例1、2の透過損失に比べ、630[Hz]以上の周波数帯域で約2〜約3[dB]大きくなった。比較例1と比較例2とを比較すると、図13に示す小空間S840が格子状構造であれば、第1仕切部830に連通孔831が形成されてもされなくても、透過損失がほとんど変わらないことが分かった。
比較例1、2のような吸音パネル(多孔吸音パネル)の透過損失は、繊維系吸音材を用いた吸音パネルの透過損失に比べ、小さくなる傾向がある。これは、多孔吸音パネルでは、背後空間で面内方向(正面多孔板と平行な方向)に音響共鳴が発生し、その共鳴周波数領域では、多孔吸音パネルの表面から背面へ透過する音が減衰しにくいためである。繊維系吸音材を用いた吸音パネルでは、繊維系吸音材による吸音効果があるので、多孔吸音パネルに比べて音響共鳴が発生しにくい。一方、本実施形態の吸音パネル1では、繊維系吸音材を用いなくても、音圧平均化の効果により音響共鳴を抑制できる。なお、本実施形態の吸音パネル1の背後空間S10に、繊維系吸音材が設けられてもよい。
(第1の発明の効果)
図1に示す吸音パネル1による効果は次の通りである。吸音パネル1は、箱状の箱状体10と、箱状体10の内部に配置される仕切部20と、を備える。箱状体10は、多数の貫通孔が形成された正面多孔板11と、背面板13と、を備える。背面板13は、正面多孔板11との間に背後空間S10を形成するように、正面多孔板11に対向して配置される。正面多孔板11と背面板13とが対向する方向を対向方向Zとする。図2に示すように、対向方向Zに直交する1方向を第1方向Xとする。対向方向Zに直交し第1方向Xに直交する方向を第2方向Yとする。仕切部20は、第1仕切部30と、第2仕切部40と、を備える。第1仕切部30は、対向方向Zおよび第1方向Xに延びる。第1仕切部30は、背後空間S10を複数の列空間S30に分けるように、かつ、複数の列空間S30が第2方向Yに並ぶように、背後空間S10を仕切る。第2仕切部40は、対向方向Zおよび第2方向Yに延びる。第2仕切部40は、列空間S30を複数の小空間S40に分けるように、かつ、複数の小空間S40それぞれが対向方向Zから見て長方形になるように、列空間S30を仕切る。
[構成1−1]第2仕切部40は、小空間S40の第1方向Xにおける幅である小空間幅Waが、複数の小空間S40で互いに同じになるように、列空間S30を仕切る。
[構成1−2]第1仕切部30を介して隣接する2つの小空間S40を、一方側小空間S41および他方側小空間S42とする。このとき、他方側小空間S42は、一方側小空間S41に対して、第1方向Xにずれた位置に配置される。
[構成1−3]第1仕切部30は、一方側小空間S41と他方側小空間S42とを連通する連通孔31を備える。
吸音パネル1は、上記[構成1−1]〜[構成1−3]を備える。よって、一方側小空間S41の高音圧部から、他方側小空間S42の低音圧部に、空気が移動する。よって、一方側小空間S41と他方側小空間S42とで、音響共鳴の音圧を平均化できる(音圧平均化の効果)。よって、小空間S40での(背後空間S10での)音響共鳴を抑制できる。よって、吸音パネル1の遮音性能(透過損失)を向上させることができる。
(第2の発明の効果)
[構成2]一方側小空間S41に対する他方側小空間S42の、第1方向Xにおけるずれの量を小空間ずれ量Wbとする。小空間ずれ量Wbは、小空間幅Waの1/4以上、1/2以下である。
吸音パネル1は、上記[構成2]を備える。よって、小空間ずれ量Wbが小空間幅Waの1/4未満の場合に比べ、次の効果が得られる。一方側小空間S41の高音圧部と他方側小空間S42の低音圧部とが第1仕切部30を介して隣接する範囲が広くなる。また、一方側小空間S41の低音圧部と他方側小空間S42の高音圧部とが第1仕切部30を介して隣接する範囲が広くなる。よって、音圧平均化の効果をより大きくできる。
(第3の発明の効果)
[構成3]小空間ずれ量Wbは、小空間幅Waの1/2である。
上記[構成3]により、小空間ずれ量Wbが小空間幅Waの1/2未満の場合に比べ、次の効果が得られる。一方側小空間S41の高音圧部と他方側小空間S42の低音圧部とが第1仕切部30を介して隣接する範囲が広くなる。また、一方側小空間S41の低音圧部と他方側小空間S42の高音圧部とが第1仕切部30を介して隣接する範囲が広くなる。よって、音圧平均化の効果をより大きくできる。
(第4の発明の効果)
[構成4]一方側小空間S41の内部の範囲であって、一方側小空間S41の第1方向Xにおける端から、小空間幅Waの1/4の幅の範囲を第1範囲A1とする。他方側小空間S42の第1方向X中央部の範囲であって、小空間幅Waの1/2の幅の範囲を第2範囲A2とする。このとき、連通孔31は、第1範囲A1と第2範囲A2とが第1仕切部30を介して隣接する範囲に配置される。
吸音パネル1は、上記[構成4]を備える。よって、上記[構成4]の条件を満たさない場合に比べ、一方側小空間S41の音圧と他方側小空間S42の音圧との音圧差の大きい位置に、連通孔31が配置される。よって、音圧平均化の効果をより大きくできる。
(第5の発明の効果)
[構成5]一方側小空間S41の内部の範囲であって、一方側小空間S41の第1方向Xにおける端から、小空間幅Waの1/8の幅の範囲を第3範囲A3とする。このとき、連通孔31は、第2範囲A2と第3範囲A3とが第1仕切部30を介して隣接する範囲に配置される。
吸音パネル1は、上記[構成5]を備える。よって、上記[構成5]の条件を満たさない場合に比べ、一方側小空間S41の音圧と他方側小空間S42の音圧との音圧差の大きい位置に、連通孔31が配置される。よって、音圧平均化の効果をより大きくできる。
(第6の発明の効果)
[構成6]他方側小空間S42の第1方向X中央部の範囲であって、小空間幅Waの1/4の幅の範囲を第4範囲A4とする。このとき、連通孔31は、第1範囲A1と第4範囲A4とが第1仕切部30を介して隣接する範囲に配置される。
吸音パネル1は、上記[構成6]を備える。よって、上記[構成6]の条件を満たさない場合に比べ、一方側小空間S41の音圧と他方側小空間S42の音圧との音圧差の大きい位置に、連通孔31が配置される。よって、音圧平均化の効果をより大きくできる。
(第7の発明の効果)
[構成7]一方側小空間S41と他方側小空間S42とが第1仕切部30を介して隣接する部分における第1仕切部30の連通孔31の開口率は、1%以上30%以下である。
吸音パネル1は、上記[構成7]を備える。よって、正面多孔板11(図1参照)の貫通孔での音のエネルギー損失による吸音効果を確保しつつ、音圧平均化の効果を得ることができる。
(第8の発明の効果)
[構成8]上記の開口率は、3%以上10%以下である。
上記[構成8]により、上記[構成8]の条件を満たさない場合に比べ、正面多孔板11(図1参照)の貫通孔での音のエネルギー損失による吸音効果を大きくでき、かつ、音圧平均化の効果を大きくできる。
(第9の発明の効果)
[構成9]第1仕切部30を介して隣接する2つの列空間S30を、一方側列空間S31および他方側列空間S32とする。他方側列空間S32の第2方向Yにおける幅は、一方側列空間S31の第2方向Yにおける幅と同じである。
吸音パネル1は、上記[構成9]を備える。また、上記[構成1−1]により、各小空間S40の小空間幅Waは、互いに同じである。よって、対向方向Zから見たときの各小空間S40の面積は、互いに同じである。よって、各小空間S40の体積が、互いに同じになる場合がある。この場合、各小空間S40の最大音圧が、互いに同じになる。この場合、各小空間S40の最大音圧が相違する場合に比べ、音圧平均化の効果をより大きくできる。
(第2実施形態)
図6を参照して、第2実施形態の吸音パネル201について、第1実施形態との相違点を説明する。なお、第2実施形態の吸音パネル201のうち、第1実施形態との共通点については、第1実施形態と同一の符号を付し、説明を省略した(共通点の説明を省略する点については他の実施形態の説明も同様)。第1実施形態に対する第2実施形態の相違点は、小空間ずれ量Wb、および連通孔31の配置などである。
小空間ずれ量Wbは、第1実施形態(図2参照)では小空間幅Waの1/2であったが、第2実施形態では小空間幅Waの1/2未満である(上記[a3]を満たさない)。例えば、小空間ずれ量Wbは、小空間幅Waの1/4である(上記[a2]を満たす)。
第2実施形態では、第1実施形態に比べ、小空間ずれ量Wbが小さいので、高音圧部と低音圧部とが第1仕切部30を介して隣接する範囲が狭い。第2実施形態では、第1実施形態に比べ、高音圧部どうしが第1仕切部30を介して隣接する範囲、および、低音圧部どうしが第1仕切部30を介して隣接する範囲が広い。ここで、一方側小空間S41の内部の範囲であって、一方側小空間S41の第1方向Xにおける一方の端部(図6における左側の端部)から、小空間ずれ量Wbの幅の範囲を、第5範囲A205とする。第5範囲A205では、一方側小空間S41の高音圧部と、他方側小空間S42の高音圧部とが、第1仕切部30を介して隣接する。そのため、第5範囲A205に連通孔31を設けた場合は、高音圧部と低音圧部とが第1仕切部30を介して隣接する位置に連通孔31を設ける場合に比べ、音圧平均化の効果が少ない。そこで、本実施形態では、第5範囲A205に連通孔31が形成されない。例えば、連通孔31は、第1実施形態(図2参照)では1つの一方側小空間S41あたり4か所に設けられたが、第2実施形態では1つの一方側小空間S41あたり2か所に設けられる。なお、第5範囲A205に連通孔31が形成されてもよい。なお、連通孔31が形成されない空間(他の空間S250)があってもよい。
(第3実施形態)
図7を参照して、第3実施形態の吸音パネル301について、第1実施形態との相違点を説明する。なお、図7では、第1実施形態との共通点の一部(小空間幅Wa、小空間ずれ量Wb、第1範囲A1〜第4範囲A4など)の符号を省略した。第1仕切部30の数は、第1実施形態(図2参照)では1であったが、第3実施形態では2である。列空間S30の数は、第1実施形態では2であったが、第3実施形態では3である。複数の列空間S30のうち、1つの列(最も第2方向他方側Y2の列を除く)を一方側列空間S31(図2参照)とする。このとき、この一方側列空間S31に第1仕切部30を介して隣接し、この一方側列空間S31よりも第2方向他方側Y2に配置される列空間S30が、他方側列空間S32(図2参照)である。図7では、一方側列空間S31および他方側列空間S32の符号を省略した(一方側仕切部41、他方側仕切部42、一方側小空間S41、および他方側小空間S42も同様)(第4〜第6実施形態も同様)。なお、小空間S40とS50とを連通する孔333が、第1仕切部30に形成されてもよい。
(第4実施形態)
図8を参照して、第4実施形態の吸音パネル401について、第1実施形態(図2参照)との相違点を説明する。箱状体10の長手方向は、第1実施形態では第1方向Xであったが、第4実施形態では第2方向Yである。小空間S40の長手方向は、第1実施形態では第1方向Xであったが、第4実施形態では第2方向Yである。第1仕切部30の数は、第1実施形態では1であったが、第4実施形態では3である。列空間S30の数は、第1実施形態では2であったが、第4実施形態では4である。なお、第3実施形態と同様に孔333が第1仕切部30に形成されてもよい。
(第5実施形態)
図9を参照して、第5実施形態の吸音パネル501について、第3実施形態(図7参照)との相違点を説明する。列空間S30の第2方向Yにおける幅は、第3実施形態では互いに同じであったが、第5実施形態では互いに異なる(不揃いである)。
(第6実施形態)
図10を参照して、第6実施形態の吸音パネル601について、第4実施形態(図8参照)との相違点を説明する。列空間S30の第2方向Yにおける幅は、第4実施形態では互いに同じであったが、第5実施形態では互いに異なる(不揃いである)。列空間S30の数は、第4実施形態では4であったが、第6実施形態では3である。
(第7実施形態)
図11および図12を参照して、第7実施形態の吸音パネル701について、第1実施形態との相違点を説明する。図1に示す第1実施形態の吸音パネル1を1層構造としたとき、図11に示す第7実施形態の吸音パネル701は2層構造である。吸音パネル701は、第1実施形態の吸音パネル1を対向方向Zに重ねたような構造を有する。吸音パネル701は、手前側構造701aと、奥側構造701bと、を備える。手前側構造701aおよび奥側構造701bそれぞれは、第1実施形態の吸音パネル1とほぼ同様に構成される。ただし、手前側構造701aは、背面板13(図4参照)を備えない。手前側構造701aでは、図4に示す吸音パネル1において背面板13が配置される位置に、図12に示す奥側構造701bの正面多孔板711が配置される。奥側構造701bの仕切部20の配置(構造)は、手前側構造701aの仕切部20の配置と同じである。対向方向Zから見たとき、手前側構造701aの仕切部20と奥側構造701bの仕切部20とが重なる(一致する)。なお、奥側構造701bの仕切部20の一部または全部の配置は、手前側構造701aの仕切部20の配置と異なってもよい。
(変形例)
互いに異なる実施形態の構成要素どうしが組み合わされてもよい。各構成要素の、数、配置、および形状などは変形されてもよい。上記の「一方側」を「他方側」に、「他方側」を「一方側」に読み替えてもよい。
例えば、各実施形態の列空間S30および小空間S40の少なくともいずれかの、数、配置、形状は変形されてもよい。第3〜第7実施形態の吸音パネル301(図7参照)などに、図6に示すような小空間幅Waの1/2未満の小空間ずれ量Wbを適用してもよい。
例えば、図1に示す箱状体10の全体または一部が曲面状でもよい。例えば、正面多孔板11は、対向方向Zの一方側に凸の曲面などでもよい。正面多孔板11は、かまぼこ型(円柱の中心軸と平行かつ円柱の中心軸と重なる面で円柱を切断した形状、またはこの形状に似た形状)などでもよい。
図2に示す連通孔31の位置は変形されてもよい。例えば、一方側小空間S41の第1方向Xにおける端から、小空間幅Waの1/10の幅の範囲(第3範囲A3よりも狭い範囲)に、連通孔31が配置されてもよい。
図11に示す第7実施形態の吸音パネル701は、2層構造であったが、3以上の層を有する構造に変形されてもよい。複数層の吸音パネル701の、少なくとも1層が、上記[構成1−1]〜[構成1−3]の条件を満たせばよい。
1、201、301、401、501、601、701 吸音パネル
11 正面多孔板
13 背面板
20 仕切部
30 第1仕切部
31 連通孔
40 第2仕切部
A1 第1範囲
A2 第2範囲
A3 第3範囲
A4 第4範囲
S10 背後空間
S30 列空間
S31 一方側列空間
S32 他方側列空間
S40 小空間
S41 一方側小空間
S42 他方側小空間
Wa 小空間幅
Wb 小空間ずれ量
X 第1方向
Y 第2方向
Z 対向方向

Claims (9)

  1. 箱状の箱状体と、
    前記箱状体の内部に配置される仕切部と、
    を備え、
    前記箱状体は、
    多数の貫通孔が形成された正面多孔板と、
    前記正面多孔板との間に背後空間を形成するように前記正面多孔板に対向して配置される背面板と、
    を備え、
    前記正面多孔板と前記背面板とが対向する方向を対向方向、対向方向に直交する1方向を第1方向、対向方向に直交し第1方向に直交する方向を第2方向としたとき、
    前記仕切部は、
    対向方向および第1方向に延び、前記背後空間を複数の列空間に分けるように、かつ、複数の前記列空間が第2方向に並ぶように、前記背後空間を仕切る第1仕切部と、
    対向方向および第2方向に延び、前記列空間を複数の小空間に分けるように、かつ、複数の前記小空間それぞれが対向方向から見て長方形になるように、かつ、前記小空間の第1方向幅である小空間幅が複数の前記小空間で互いに同じになるように、前記列空間を仕切る第2仕切部と、
    を備え、
    前記第1仕切部を介して隣接する2つの前記小空間を、一方側小空間および他方側小空間としたとき、
    前記他方側小空間は、前記一方側小空間に対して、第1方向にずれた位置に配置され、
    前記第1仕切部は、前記一方側小空間と前記他方側小空間とを連通する連通孔を備える、
    吸音パネル。
  2. 請求項1に記載の吸音パネルであって、
    前記一方側小空間に対する前記他方側小空間の、第1方向におけるずれの量を小空間ずれ量としたとき、
    前記小空間ずれ量は、前記小空間幅の1/4以上、1/2以下である、
    吸音パネル。
  3. 請求項2に記載の吸音パネルであって、
    前記小空間ずれ量は、前記小空間幅の1/2である、
    吸音パネル。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の吸音パネルであって、
    前記一方側小空間の内部の範囲であって、前記一方側小空間の第1方向における端から、前記小空間幅の1/4の幅の範囲を第1範囲とし、
    前記他方側小空間の第1方向中央部の範囲であって、前記小空間幅の1/2の幅の範囲を第2範囲としたとき、
    前記連通孔は、前記第1範囲と前記第2範囲とが前記第1仕切部を介して隣接する範囲に配置される、
    吸音パネル。
  5. 請求項4に記載の吸音パネルであって、
    前記一方側小空間の内部の範囲であって、前記一方側小空間の第1方向における端から、前記小空間幅の1/8の幅の範囲を第3範囲としたとき、
    前記連通孔は、前記第2範囲と前記第3範囲とが前記第1仕切部を介して隣接する範囲に配置される、
    吸音パネル。
  6. 請求項4または5に記載の吸音パネルであって、
    前記他方側小空間の第1方向中央部の範囲であって、前記小空間幅の1/4の幅の範囲を第4範囲としたとき、
    前記連通孔は、前記第1範囲と前記第4範囲とが前記第1仕切部を介して隣接する範囲に配置される、
    吸音パネル。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の吸音パネルであって、
    前記一方側小空間と前記他方側小空間とが前記第1仕切部を介して隣接する部分における前記第1仕切部の前記連通孔の開口率は、1%以上30%以下である、
    吸音パネル。
  8. 請求項7に記載の吸音パネルであって、
    前記開口率は、3%以上10%以下である、
    吸音パネル。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の吸音パネルであって、
    前記第1仕切部を介して隣接する2つの前記列空間を、一方側列空間および他方側列空間としたとき、
    前記他方側列空間の第2方向幅は、前記一方側列空間の第2方向幅と同じである、
    吸音パネル。
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