JP2019019612A - 滑り部材及び支承装置 - Google Patents

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竜二 桐子
Ryuji Kiriko
竜二 桐子
林 哲也
Tetsuya Hayashi
林  哲也
伸仁 松井
Nobuhito Matsui
伸仁 松井
圭介 林
Keisuke Hayashi
圭介 林
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Abstract

【課題】下沓20に対して上沓10が傾いた状態での摺動による角部の損傷を抑制できる滑り部材及び支承装置を提供することを目的とする。【解決手段】上部建造物及び下部建造物におけるそれぞれの対向部分に配設した上沓10及び下沓20の対向部分における摺動面10a,20a同士が摺動方向Lに摺動する一方向支承装置1の上沓10に、摺動面10aを構成するPTFEやポリアミド等の樹脂製のベアリング30を備え、ベアリング30は、摺動面10aを構成する底面30bと、底面30bに交差する側面30aと、底面30bと側面30aとの角部が周状に面取りされたテーパ部40とが設けられ、テーパ部40は、傾斜角度の異なるテーパ面41,42が備えられ、テーパ面41,42は、傾斜角度が側面30a側から底面30b側に向かって、この順で底面30bの面方向に近づく角度で設定された。【選択図】図1

Description

この発明は、例えば、橋梁等における橋脚等の下部建造物で、主桁等の上部建造物を支持する支承装置及び支承装置を構成する滑り部材に関する。
従来より、例えば、橋梁、免震建造物、あるいは固定建造物同士を接続する接続部分等の振動や相対変位が生じる建造物において、可動支持する支承装置がある。このような、支承装置は、主桁等の被支持建造物と、橋脚等の支持建造物との間に配設され、被支持建造物に固定された上沓と、支持建造物に固定された下沓との境界面、つまり摺動面が摺動することで、境界面における面内方向に変位可能に支持することができる。
例えば、特許文献1に記載の免震装置もそのひとつである。特許文献1に記載の免震装置は、一方向に長い沓を直交する向きで対向させて配置することで全方向に可動できる可動支承を構成している。
また、特許文献1では、摺動面を構成する一方向に長い略帯状の滑り部材における長手方向に沿った角部が面取りされており、上滑り部材と下滑り部材の摺動が阻害されることを防止できると推認されるが、上沓と下沓とが面取りされたテーパ面の傾斜角度と異なる角度に傾いた状態で摺動すると面取りされたテーパ面を構成する角部に荷重が集中し、滑り部材が損傷するおそれがあった。
特開2004−232367号公報
そこで本発明では、第1沓と第2沓とが傾いた状態での摺動による角部の損傷を抑制できる滑り部材及び支承装置を提供することを目的とする。
この発明は、第1建造物及び第2建造物におけるそれぞれの対向部分に配設した第1沓及び第2沓で構成され、前記第1沓及び前記第2沓との対向部分における摺動面同士が摺動する支承装置において、前記第1沓及び前記第2沓の少なくとも一方の前記摺動面を構成する合成樹脂製の滑り部材であって、前記摺動面を構成する滑り主面と、該滑り主面に交差する側面と、前記滑り主面と前記側面との角部のうち少なくとも一部に面取りされたテーパ部とが設けられ、該テーパ部は、傾斜角度の異なる複数のテーパ面が備えられ、複数の該テーパ面は、前記傾斜角度が前記側面側から前記滑り主面側に向かって、この順で前記滑り主面の面方向に近づく角度で設定されたことを特徴とする。
またこの発明は、上述の滑り部材が前記第1沓及び前記第2沓の少なくとも一方に設けられた支承装置であることを特徴とする。
上記第1建造物及び第2建造物は、例えば、橋脚を第1建造物とし、主桁を第2建造物とする橋梁、ビルを第1建造物とし、ビルとビルとを連絡する渡り廊下を第2建造物とする連絡通路、柱を第1建造物とし、トラス屋根を第2建造物とする屋根構造、あるいは、ビルを第1建造物とし、別のビルを第2建造物とするエキスパンション構造における建造物としてもよい。
上記第1沓及び第2沓は、第1建造物及び第2建造物を上下方向に配置した場合における下沓と上沓とで構成してもよい。
上述の摺動面同士が摺動する支承装置は、可動支承であり、摺動面における面内方向の一方向に可動する一方向可動支承や二方向に可動する二方向可動支承、あるいは面内方向の任意の方向に可動する全方向可動支承としてもよい。
また、上述の滑り主面の面方向に近づく角度とは、側面の面方向に対する滑り主面を構成する方向の角度に近づく角度である。
この発明により、第1沓と第2沓とが傾いた状態で摺動しても滑り部材における角部の損傷を抑制することができる。
詳述すると、側面と滑り主面との角部のうち少なくとも一部に設けられたテーパ部に、前記傾斜角度が前記側面側から前記滑り主面側に向かって、この順で前記滑り主面の面方向に近づく角度で設定された複数のテーパ面が備えられているため、第1沓と第2沓とが傾いて摺動する際において、その傾き角度に応じたテーパ面が摺動することとなり、角部が損傷することを抑制できる。
また、テーパ部を構成する複数のテーパ面は、前記傾斜角度が前記側面側から前記滑り主面側に向かって、この順で前記滑り主面の面方向に近づく角度で設定されているため、テーパ面と滑り主面、テーパ面と側面、あるいはテーパ面同士で構成する角部のなす角度が、例えば、引用文献1に記載の滑り部材に設けられた面取り部のテーパ面と滑り主面、あるいはテーパ面と側面で構成する角部のなす角度に比べ、緩やかな角度(小さな角度変化)になり、角部に対して局所的に荷重が作用しても損傷するおそれを低減することができる。したがって、第1沓と第2沓とが傾いた状態で摺動しても滑り部材における角部の損傷を抑制することができる。
この発明の態様として、前記テーパ部が、少なくとも摺動方向に交差する部分に設けられてもよい。
この発明により、第1沓と第2沓とが摺動方向に傾いた状態で摺動しても滑り部材における角部の損傷をより抑制することができる。
詳述すると、少なくとも摺動方向に交差する部分に設けられたテーパ部によって、第1沓と第2沓とが摺動方向に傾いて摺動する際に、摺動方向に交差する方向のテーパ面で摺動することができ、角部が損傷することをより確実に抑制できる。
またこの発明の態様として、前記テーパ部が、前記摺動方向に直交する摺動直交方向と前記摺動方向との両方に設けられてもよい。
この発明により、摺動方向の傾きのみならず、第1沓と第2沓とが摺動方向に交差する方向に傾いて摺動する場合であっても、滑り部材における角部の損傷を抑制することができる。
またこの発明の態様として、前記テーパ部を構成する複数のテーパ面は、前記テーパ面における斜面長さが等しく設定されてもよい。
この発明により、第1沓と第2沓とが傾いた状態で摺動しても滑り部材における角部の損傷をより抑制することができる。
詳述すると、各テーパ面における摺動面積を同程度で確保できるため、第1沓と第2沓とが傾き、テーパ面で摺動しても、滑り部材における角部の損傷をより抑制することができる。
本発明により、第1沓と第2沓とが傾いた状態での摺動による角部の損傷を抑制できる滑り部材及び支承装置を提供することができる。
一方向支承装置の斜視図。 一方向支承装置の上面側からの分解斜視図。 一方向支承装置の底面側からの分解斜視図。 一方向支承装置の断面図。 別の実施形態の上沓の説明図。 全方向支承装置の斜視図。
この発明の一実施形態を以下図面と共に説明する。
図1は一方向支承装置1の斜視図を示し、図2は一方向支承装置1の上面側からの分解斜視図を示し、図3は一方向支承装置1の底面側からの分解斜視図を示し、図4は一方向支承装置1の断面図を示している。詳しくは、図4(a)は一方向支承装置1の断面図を示し、図4(b)は図4(a)におけるb部の拡大図を示している。
一方向支承装置1は、上部建造物と下部建造物との間に配設されて免震構造を構成する免震装置であり、上部建造物に固定された上沓10(ベースポット10)と、下部建造物に固定された下沓20(ソールプレート20)とで構成され、上沓10と下沓20の境界面、つまり摺動面10a,20aが摺動することで、境界面(摺動面)における面内方向のうち摺動方向Lに変位可能に支持し、例えば、地震や強い風等による振動エネルギを上部構造物に直接伝えないようにすることができる。
詳しくは、一方向支承装置1は、図1に示すように、上部建造物(図示省略)の底面に固定され、上沓として機能するベースポット10と、下部建造物(図示省略)の上面に固定され、下沓として機能するソールプレート20とで構成されている。
下沓として機能するソールプレート20は、摺動方向Lに長い平面視長方形状に形成されるとともに、下部建造物(図示省略)の上面に配置されている。そして、ソールプレート20は、幅広のベース部22と、レール部23と、張出しフランジ部24とで断面エ型に構成されたソールプレート本体21とともに、張出しフランジ部24の上面に固定されたスライドプレート25を備えている。スライドプレート25は、溶接または周囲をビス留めすること張出しフランジ部24に固定されている。
スライドプレート25は、表面に平滑処理が施された鋼製のプレートで構成されており、後述するベアリング30の外径よりひとまわり大きな幅員方向Wの長さで形成している。また、ソールプレート本体21は、下部建造物(図示省略)の上面に直接配置せずとも、下部建造物(図示省略)の上面に設置したメイソンリープレート上に配置、固定してもよい。
上沓として機能するベースポット10は、鋼製であるとともに、上述のベース部22と同じ幅員方向Wの長さを有する幅員方向Wに長い長方形状のベースポット本体12と、ベースポット本体12の底面側中央に形成した装着凹部12aに装着した平面視円形状のベアリング30とで構成している。
詳しくは、ベースポット10は、図2に示すように、アッパープレート11と、上述の張出しフランジ部24より幅広の逆向き凹状のベースポット本体12と、ベースポット本体12の下端位置において、張出しフランジ部24の下端位置でレール部23に向かって突出するストッパ13とで構成している。
なお、図2において、ベースポット本体12とストッパ13とを一体的に図示しているが、別体構成のベースポット本体12とストッパ13とを組み付けて構成してもよいし、一体構成としてもよい。また、装着凹部12aは、ベアリング30の高さ方向Zの厚みより浅い平面視円形状の凹部である。
ベースポット本体12の底面側中央の装着凹部12aに装着されるベアリング30は、自己潤滑性を有しており、表面が低摩擦係数であるPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)やポリアミド等の樹脂製の平面視円形の板状体であり、上述のスライドプレート25の上面で構成する下沓摺動面20aと摺動可能に構成している(図4参照)。
また、ベアリング30は、上沓摺動面10aを構成する底面30bと側面30aとの面方向が直交している平面視円形の板状体である。具体的には、高さ方向Zの側面30aに対して底面30bは高さ方向Zに直交する方向に形成され、側面30aと底面30bとでなす角部にテーパ部40を設けている。なお、側面30aの面方向は、底面30bの面方向に対して交差する方向であればよく、直交する方向に限らない。
テーパ部40は、側面30aと底面30bとでなす角部を周方向に沿って面取りされ、傾斜角度の異なる周状のテーパ面41,42が構成されている。より詳しくは、テーパ部40において、側面30a側の第1テーパ面41より、底面30b側の第2テーパ面42は、側面30aの面方向(高さ方向Z)に直交する底面30bの面方向(奥行方向Xまたは幅方向Y)に近い傾斜角度で形成されている。すなわち、第1テーパ面41の底面30bに対する角度は、第2テーパ面42の底面30bに対する角度よりも急な角度(急勾配)であり、第2テーパ面42の底面30bに対する角度は、第1テーパ面41の底面30bに対する角度よりも緩やかな角度(緩勾配)である。
換言すると、側面30aの面方向(高さ方向Z)に対する第2テーパ面42の傾斜角度42rは、側面30aの面方向(高さ方向Z)に対する第1テーパ面41の傾斜角度41rよりきつい角度で形成されている。なお、本実施形態では、第1テーパ面41の傾斜角度41rは側面30aの面方向(高さ方向Z)に対して45°で形成されているのに対し、第2テーパ面42の傾斜角度42rは60°の角度で形成されている。
なお、傾斜角度41r,42rは、側面30a側から底面30b側に近づくにつれ、すなわち、ベアリング30の基端側(上面側)から先端側(底面30b側)に近づくにつれ、高さ方向Zに対する角度がきつくなっていく傾斜角度であれば、当該角度に限定されず、適宜の傾斜角度で形成してもよい。
また、第1テーパ面41と第2テーパ面42とは、図4(b)に示すように、テーパ面41,42における斜面長さ41T,42T、つまりテーパ面41,42を構成する縦断面における斜辺の長さが等しくなるように構成している。
なお、第2テーパ面42における高さ方向Zの長さを、第1テーパ面41における高さ方向Zの長さより短く設定することによって、第1テーパ面41の斜面長さ41Tと、第2テーパ面42の斜面長さ42Tとが等しくなるように構成している。
具体的には、本実施形態において、側面30aの面方向(高さ方向Z)に対して傾斜角度42rが60°で形成されている第2テーパ面42における高さ方向Zの長さを、傾斜角度41rが45°で形成されている第1テーパ面41における高さ方向Zの長さに対して約0.7倍となるように構成することで、第1テーパ面41を構成する縦断面における斜辺41Tと、第2テーパ面42を構成する縦断面における斜辺42Tとが等しくなるように構成している。
このように、上部建造物(図示省略)及び下部建造物(図示省略)におけるそれぞれの対向部分に配設した上沓10及び下沓20で構成され、上沓10及び下沓20との対向部分における摺動面10a,20a同士が摺動方向Lに摺動する一方向支承装置1において、上沓10摺動面10aを構成するPTFEやポリアミド等の樹脂製のベアリング30に、摺動面10aを構成する底面30bと、底面30bに直交する高さ方向Zの側面30aと、底面30bと側面30aとの角部を周方向に面取りされたテーパ部40とが設けられ、テーパ部40に傾斜角度41r,42rの異なるテーパ面41,42が備えられ、テーパ面41,42は、傾斜角度41r,42rが側面30a側から底面30b側に向かって、この順で底面30bの面方向に近づく角度で設定したため、つまり、基端側(側面30a側)の第1テーパ面41より先端側(底面30b側)の第2テーパ面42を底面30bの面方向に近い傾斜角度で形成したため、下沓20に対して上沓10が傾いた状態で摺動してもベアリング30における角部の損傷を抑制することができる。
詳述すると、側面30aと底面30bとの角部に周状に設けられたテーパ部40に、傾斜角度が側面30a側から底面30b側に向かって、この順で底面30bの面方向に近づく角度で設定されたテーパ面41,42が設けられているため、下沓20に対する上沓10の傾き角度に応じた第1テーパ面41や第2テーパ面42で摺動することができるため、角部が損傷することを抑制することができる。
また、テーパ部40を構成するテーパ面41,42は、傾斜角度41r,42rが側面30a側から底面30b側に向かって、この順で底面30bの面方向(高さ方向Zに直交する方向)に近づく角度で設定されているため、第1テーパ面41と底面30b、第2テーパ面42と側面30a、あるいは第1テーパ面41と第2テーパ面42で構成する角部のなす角度が単なるテーパ面を構成した場合に比べて緩やかな角度(小さな角度変化)になり、角部に対して局所的に荷重が作用しても損傷するおそれを低減することができる。したがって、下沓20に対して上沓10が傾いた状態で摺動してもベアリング30における角部の損傷を抑制することができる。
また、テーパ部40を構成するテーパ面41,42は、図4(b)に示すように、テーパ面41,42の斜面長さ41T,42Tが等しくなるように設定しているため、下沓20に対して上沓10が傾いた状態で摺動してもベアリング30における角部の損傷をより抑制することができる。
詳述すると、テーパ面41,42の斜面長さ41T,42T、つまりテーパ面41,42を構成する縦断面における斜辺の長さが等しくなるように設定したことにより、各テーパ面41,42における摺動面積を同程度で確保でき、下沓20に対して上沓10が傾き、第1テーパ面41や第2テーパ面42で摺動しても、ベアリング30における角部の損傷をより抑制することができる。
なお、上述の説明では、底面視円形のベアリング30を装着凹部12aに装着したが、図5に示すような底面視矩形状のベアリング31をベースポット本体12の底面側中央の対応する形状の装着凹部12aに装着してもよい。
なお、図5は底面視矩形状のベアリング31の説明図であり、詳しくは、図5(a)はベアリング31の底面側からの斜視図を示し、図5(b)は図5(a)のc部の拡大図を示し、図5(c)は図5(a)のc部における対角方向の断面拡大図を示している。
底面視矩形状のベアリング31は、平面視矩形の板状体の側面31aと摺動面10aを構成する底面31bとは面方向が直交する、具体的には、ベアリング30と同様に、高さ方向Zの側面31aに対して底面31bは高さ方向Zに直交する方向に形成され、側面31aと底面31bとでなす角部にテーパ部50を設けている。なお、側面31aの面方向は、底面31bの面方向に対して交差する方向であればよく、直交する方向に限られない。
なお、底面視矩形状のベアリング31におけるテーパ部50は、底面視円形状のベアリング31におけるテーパ部40とは異なる方向性がある。詳しくは、奥行方向X及び幅方向Yからなる底面視矩形状のベアリング31を、例えば、奥行方向Xが一方向支承装置1における摺動方向Lに沿うとともに、幅方向Yが摺動方向Lに対して直交する向きである幅員方向Wに沿うようにベースポット本体12に組み付けられる。
テーパ部50は、側面31aと底面31bとでなす角部を面取りされた、傾斜角度の異なるテーパ面51,52が形成されている。より詳しくは、底面視円形のベアリング30のテーパ部40と同様に、側面31a側の第1テーパ面51より、底面31b側の第2テーパ面52は、側面31aの面方向(高さ方向Z)に直交する底面31bの面方向(奥行方向Xまたは幅方向Y)に近い傾斜角度で形成されている。
また、第1テーパ面51と第2テーパ面52とは、第1テーパ面41と第2テーパ面42と同様に、図5(c)に示すように、テーパ面51,52における斜面長さ51T,52T、つまりテーパ面51,52を構成する縦断面における斜辺の長さが等しくなるように構成している。
なお、本実施形態では、側面31aの面方向(高さ方向Z)に対して60°の角度で形成されている第2テーパ面52における高さ方向Zの長さを、45°の角度で形成されている第1テーパ面51における高さ方向Zの長さに対して約0.7倍となるように構成することで、第1テーパ面51の斜面長さ51Tと、第2テーパ面52の斜面長さ52Tとが等しくなるように構成している。
さらには、テーパ面51,52はともに、奥行方向Xの奥行方向テーパ面51X,52Xと、幅方向Yの幅方向テーパ面51Y,52Yとで構成され、上述したように、ベアリング31を、奥行方向Xが一方向支承装置1における摺動方向Lに沿うとともに、幅方向Yが幅員方向Wに沿うようにベースポット本体12に組み付けられることで、摺動方向Lに対して、幅方向Yの幅方向テーパ面51Y,52Yが直交する向きとなり、奥行方向Xの奥行方向テーパ面51X,52Xが摺動方向Lに沿う向きとなる。
このように構成したテーパ部50を有するベアリング31を備えた一方向支承装置1は、上述の底面視円形状のベアリング30を備えた一方向支承装置1と同様の効果を奏するとともに、摺動方向Lと幅員方向Wに両方に沿う矩形状に形成されたベアリング31のテーパ部50において、摺動方向Lに沿う奥行方向テーパ面51X,52Xと幅員方向Wに沿う幅方向テーパ面51Y,52Yとの両方を有するため、摺動方向Lの傾きのみならず、下沓20に対して上沓10が幅員方向Wに傾いて摺動する場合であっても、ベアリング31における角部の損傷を抑制することができる。
もちろん、摺動方向Lに対して、奥行方向テーパ面51X,52Xが直交する向きとなり、幅方向テーパ面51Y,52Yが摺動方向Lに沿う向きとなるようにベアリング31を装着してもよい。
また、摺動方向Lに対して直交する向きとなるテーパ面が形成されていれば、奥行方向テーパ面51X,52X及び幅方向テーパ面51Y,52Yの一方のみを形成してもよいし、奥行方向テーパ面51X,52X及び幅方向テーパ面51Y,52Yに加え、奥行方向テーパ面51X,52X及び幅方向テーパ面51Y,52Yに交差する向きのテーパ面を設けてもよい。
以上、本発明の構成と、前述の実施態様との対応において、本実施形態の第1建造物は上部建造物に対応し、
以下同様に、
第2建造物は下部建造物に対応し、
第1沓は上沓10に対応し、
第2沓は下沓20に対応し、
摺動面は摺動面10a,20aに対応し、
摺動方向は摺動方向Lに対応し、
支承装置は一方向支承装置1に対応し、
合成樹脂製はPTFEやポリアミド等の樹脂製に対応し、
滑り部材はベアリング30,31に対応し、
滑り主面は底面30b,31bに対応し、
側面は側面30a,31aに対応し、
テーパ部はテーパ部40,50に対応し、
複数のテーパ面はテーパ面41,42,51,52に対応し、
摺動直交方向は幅員方向Wに対応するも、上記実施形態に限定するものではない。
上述の説明においては、免震構造における摺動面10a,20aにおける面内方向の摺動方向Lに可動する一方向支承装置1について説明したが、摺動面10a,20aにおける面内方向の二方向に摺動可能な二方向支承装置や、図6に示すように、面内方向における任意の方向に可動する全方向支承装置1xとしてもよい。
全方向支承装置1xは、一方向支承装置1と同様に、上部建造物と下部建造物との間に配設されて免震構造を構成する免震装置であり、図6に示すように、上部建造物(図示省略)の底面に固定され、上沓として機能するベースポット10xと、下部建造物(図示省略)の上面に固定され、下沓として機能するソールプレート20xとで構成されている。
下沓として機能するソールプレート20xは、平面視正方形状に形成されるとともに、下部建造物(図示省略)の上面に配置されている。そして、ソールプレート20xは、平面視正方形状のソールプレート本体21xと、ソールプレート本体21xの上面に装着され、表面に平滑処理が施された鋼製のプレートで構成された平面視八角形状のスライドプレート25xとで構成されている。
上沓として機能するベースポット10xは、鋼製であるとともに、略直方体形状のベースポット本体12xと、ベースポット本体12xの底面側中央に形成した装着凹部12xaに装着した平面視円形状のベアリング30xとで構成している。なお、図6において、ベースポット本体12xの手前側の一部を切欠いて図示している。また、装着凹部12xaは、ベアリング30xの高さ方向Zの厚みより浅い平面視円形状の凹部である。
ベースポット本体12xの底面側中央の装着凹部12xaに装着されるベアリング30xは、一方向支承装置1のベアリング30と同様に自己潤滑性を有しており、表面が低摩擦係数であるPTFEやポリアミド等の樹脂製の平面視円形の板状体であり、ベアリング30の上沓摺動面10aと同様に上沓摺動面10xaを底面に有し、上述のスライドプレート25xの上面で構成する下沓摺動面20xaと摺動可能に構成している。また、ベアリング30xは、一方向支承装置1のベアリング30のテーパ部40と同様の構成のテーパ部40xが設けられている。
このように、一方向支承装置1のベアリング30と同じ構成のベアリング30xを有する全方向支承装置1xは、ベアリング30を有する一方向支承装置1と同様の作用・効果を奏することができる。
なお、一方向支承装置1におけるベアリング30,31、あるいは全方向支承装置1xにおけるベアリング30xは、装着凹部12a,12xaに装着されたが、ベースポット本体12,12xにおける適当な箇所に直接、貼り付けなどによって装着してもよい。
また、一方向支承装置1や全方向支承装置1xは、例えば橋脚で主桁を支持する場合の支承装置、ビルとビルとを連絡する渡り廊下をビルから支持する場合の支承装置、トラス屋根を柱で支持する場合の支承装置、あるいは、ビル同士を接続するエキスパンション構造における支承装置として用いてもよい。
また、上述の説明における上沓10の構成を下沓20に備え、下沓20の構成を上沓10に備えた支承装置を構成してもよい。
さらに、上述のテーパ部40(50)では、傾斜角度が異なる第1テーパ面41(51)と第2テーパ面42(52)とを備えたが、傾斜角度が異なる3種以上のテーパ面でテーパ部を構成してもよい。
しかしながら、傾斜角度の異なる多数のテーパ面を形成すると、断面形状が断面円弧状に近づき、斜面長さが短くなって、摺動面積を確保することが困難となり、角部の損傷抑制効果が低減する。逆に、摺動面積を確保しながら傾斜角度の異なる多数のテーパ面を設けると、底面30b(31b)で構成する摺動面10aの面積が縮小して、摺動性能が低減するおそれがある。そのため、傾斜角度が異なる複数のテーパ面は4面程度までがより好ましい。
1…一方向支承装置
10…上沓
10a…上沓摺動面
20…下沓
20a…下沓摺動面
30,31…ベアリング
30a,31a…側面
30b,31b…底面
40,50…テーパ部
41,51…第1テーパ面
42,52…第2テーパ面
L…摺動方向
W…幅員方向

Claims (5)

  1. 第1建造物及び第2建造物におけるそれぞれの対向部分に配設した第1沓及び第2沓で構成され、前記第1沓及び前記第2沓との対向部分における摺動面同士が摺動する支承装置であって、
    前記第1沓及び前記第2沓の少なくとも一方に、前記摺動面を構成する合成樹脂製の滑り部材が設けられ、
    前記滑り部材は、前記摺動面を構成する滑り主面と、該滑り主面に交差する側面とを有するとともに、
    前記滑り主面と前記側面との角部のうち少なくとも一部に、面取りされたテーパ部が設けられ、
    該テーパ部は、
    傾斜角度の異なる複数のテーパ面が備えられ、
    複数の該テーパ面は、
    前記傾斜角度が前記側面側から前記滑り主面側に向かって、この順で前記滑り主面の面方向に近づく角度で設定された
    支承装置。
  2. 前記テーパ部は、少なくとも摺動方向に交差する部分に設けられた
    請求項1に記載の支承装置。
  3. 前記テーパ部が、前記摺動方向に直交する摺動直交方向と前記摺動方向との両方に設けられた
    請求項2に記載の支承装置。
  4. 前記テーパ部を構成する複数のテーパ面は、前記テーパ面における斜面長さが等しく設定された
    請求項1乃至3のうちいずれかに記載の支承装置。
  5. 第1建造物及び第2建造物におけるそれぞれの対向部分に配設した第1沓及び第2沓で構成され、前記第1沓及び前記第2沓との対向部分における摺動面同士が摺動する支承装置において、前記第1沓及び前記第2沓の少なくとも一方の前記摺動面を構成する合成樹脂製の滑り部材であって、
    前記摺動面を構成する滑り主面と、
    該滑り主面に交差する側面と、
    前記滑り主面と前記側面との角部のうち少なくとも一部に面取りされたテーパ部とが設けられ、
    該テーパ部は、
    傾斜角度の異なる複数のテーパ面が備えられ、
    複数の該テーパ面は、
    前記傾斜角度が前記側面側から前記滑り主面側に向かって、この順で前記滑り主面の面方向に近づく角度で設定された
    滑り部材。
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