JP2018076701A - 可動支承装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】スムーズに摺動できるとともに、火災等が発生しても上部建造物を下部建造物で安全に支承できる可動支承装置を提供することを目的とする。【解決手段】上部建造物102及び下部建造物101における対向部分に配設したソールプレート10及びベースプレート20で構成された可動支承装置1において、ソールプレート10とベースプレート20との間にベースポット30が備えられ、上沓摺動面12’及び下沓摺動面22’が凸状曲面であり、上側摺動面32’及び下側摺動面33’が凹状曲面である。【選択図】図1

Description

この発明は、例えば、下部建造物で上部建造物を支承する建築分野や土木分野における可動支承装置に関する。
従来より、例えば、橋梁、免震建造物、あるいは固定建造物同士を接続する接続部分等の相対的に可動する建造物では、主桁等の被支持建造物(上部建造物)と、橋脚等の支持建造物(下部建造物)との間に配設され、被支持建造物に固定された上沓と、支持建造物に固定された下沓との境界面、つまり摺動面同士が摺動する可動支承装置が設けられる。
例えば、特許文献1に開示された可動支承装置は、下沓の摺動面が所定の方向に長く形成され、上沓の下沓に対する長手方向の摺動を許容する構成である。
このような可動支承装置では、支承装置の取付誤差や建造物の変位等によって摺動面同士が偏当たりしないように、建造物と沓との間にゴム等の弾性変形材を配置したり、沓における摺動面部材をゴム等の弾性変形材で支持するように構成している。このように、ゴム等の変形可能な弾性変形材を配置することによって、弾性変形材が変形し、摺動面が偏当たりすることを防止できる。
しかしながら、このようなゴム等の弾性変形材が備えられた可動支承装置が設けられた建造物に火災等が発生すると、ゴム等の弾性変形材は焼失するおそれがあり、ゴム等の弾性変形材が焼失することで可動支承装置の高さが大きく変化し、可動支承装置で支承している建造物が損傷するおそれがあった。
特開平9−210121号公報
そこで本発明では、スムーズに摺動できるとともに、火災等が発生しても上部建造物を下部建造物で安全に支承できる可動支承装置を提供することを目的とする。
この発明は、上部建造物及び下部建造物における対向部分に配設した上沓及び下沓で構成され、該上沓及び該下沓の対向部分における摺動面同士が摺動する可動支承装置であって、前記上沓及び前記下沓のうち一方の沓の前記摺動面が、相対的に摺動する第一方向に対して直交する第二方向の断面形状において他方の沓に向かって突出する曲面であり、前記上沓及び前記下沓のうち他方の沓の摺動面が、前記第二方向の断面形状において凹状の曲面であることを特徴とする。
この発明により、スムーズに摺動できるとともに、火災等が発生しても上部建造物を下部建造物で安全に支承することができる。
詳述すると、前記上沓及び前記下沓のうち一方の沓の前記摺動面が、相対的に摺動する第一方向に対して直交する第二方向の断面形状において他方の沓に向かって突出する曲面であり、前記上沓及び前記下沓のうち他方の沓の摺動面が、前記第二方向の断面形状において凹状の曲面であるため、ゴム等の弾性変形材を用いることなく、少なくとも第二方向において摺動面の偏当たりを防止して、摺動面同士のスムーズな摺動を実現することができる。
また、火災等によって焼失するおそれのあるゴム等の弾性変形材を用いていないため、火災等が発生しても、可動支承装置を介して、上部建造物を下部建造物で安全に支承することができる。
またこの発明は、上部建造物及び下部建造物における対向部分に配設した上沓及び下沓で構成され、該上沓及び該下沓の対向部分における摺動面同士が摺動する可動支承装置であって、前記上沓と前記下沓との間に、それぞれの前記摺動面と摺動可能な摺動面を有する支承部材が備えられ、前記上沓の摺動面である上沓摺動面及び前記支承部材における前記上沓に対向する上側摺動面のうち一方が、第一方向に直交する第二方向の断面形状において他方に向かって突出する曲面であり、前記上沓摺動面及び前記上側摺動面のうち他方が、前記第二方向の断面形状において凹状の曲面であり、前記下沓の摺動面である下沓摺動面及び前記支承部材における前記下沓に対向する下側摺動面のうち一方が、前記第一方向の断面形状において他方に向かって突出する曲面であり、前記下沓摺動面及び前記下側摺動面のうち他方が、前記第一方向の断面形状において凹状の曲面であることを特徴とする。
この発明により、火災等が発生しても前記上部建造物を前記下部建造物で安全に支承することができるという上述の効果に加え、前記上沓の摺動面である上沓摺動面及び前記支承部材における前記上沓に対向する上側摺動面のうち一方が、前記第一方向に直交する前記第二方向の断面形状において他方に向かって突出する曲面であり、前記上沓摺動面及び前記上側摺動面のうち他方が、前記第二方向の断面形状において凹状の曲面であり、前記下沓の摺動面である下沓摺動面及び前記支承部材における前記下沓に対向する前記下側摺動面のうち一方が、前記第一方向の断面形状において他方に向かって突出する曲面であり、前記下沓摺動面及び前記下側摺動面のうち他方が、前記第一方向の断面形状において凹状の曲面であるため、ゴム等の弾性変形材を用いることなく、第一方向及び第二方向において摺動面の偏当たりを防止して、摺動面同士のよりスムーズな摺動を実現することができる。
またこの発明は、上部建造物及び下部建造物における対向部分に配設した上沓及び下沓で構成され、該上沓及び該下沓の対向部分における摺動面同士が摺動する可動支承装置であって、前記上沓と前記下沓との間に、それぞれの前記摺動面と摺動可能な摺動面を有する支承部材が備えられ、前記上沓の摺動面である上沓摺動面が相対的に摺動する第一方向に直交する第二方向より前記第一方向に長く形成され、前記支承部材における前記上沓に対向する上側摺動面が、前記上沓摺動面より前記第一方向の長さが短く形成され、前記上沓摺動面及び前記上側摺動面のうち一方が、前記第二方向の断面形状において他方に向かって突出する曲面であり、前記上沓摺動面及び前記上側摺動面のうち他方が、前記第二方向の断面形状において凹状の曲面であり、前記下沓の摺動面である下沓摺動面が、前記第一方向より前記第二方向に長く形成され、前記支承部材における前記下沓に対向する下側摺動面が、前記下沓摺動面より前記第二方向の長さが短く形成され、前記下沓摺動面及び前記下側摺動面のうち一方が、前記第一方向の断面形状において他方に向かって突出する曲面であり、前記下沓摺動面及び前記下側摺動面のうち他方が、前記第一方向の断面形状において凹状の曲面であることを特徴とする。
この発明により、スムーズに摺動できるとともに、火災等が発生しても前記上部建造物を前記下部建造物で安全に支承することができるという上述の効果に加え、前記上沓と前記支承部材とが前記第一方向に摺動し、前記下沓と前記支承部材とが前記第二方向に摺動するため、前記上沓と前記下沓とは、前記支承部材を介して前記第一方向と前記第二方向とで構成する面方向において自在に摺動することができる。
本発明により、スムーズに摺動できるとともに、火災等が発生しても上部建造物を下部建造物で安全に支承できる可動支承装置を提供することができる。
可動支承装置の斜視図。 可動支承装置の分解斜視図。 可動支承装置の平面図。 可動支承装置の説明図。 可動支承装置の説明図。 可動支承装置の説明図。 他の実施形態の可動支承装置の説明図。
この発明の一実施形態を以下図1乃至図6と共に説明する。
図1は可動支承装置1の斜視図を示し、図2は可動支承装置1の分解斜視図を示し、図3は可動支承装置1の平面図を示し、図4乃至図6は可動支承装置1の説明図を示している。なお、図1乃至図3では下部建造物101及び上部建造物102の図示を省略している。
詳しくは、図4(a)は可動支承装置1のA−A矢視図(図3)を示し、図4(b)は可動支承装置1のB−B矢視図(図3)を示し、図5(a)は可動支承装置1のX方向の鉛直面内の回転追従について説明するA−A矢視図を示し、図5(b)は可動支承装置1のY方向の鉛直面内の回転追従について説明するB−B矢視図を示している。
図6(a)はX方向及びY方向への相対移動について説明する平面図を示し、図6(b)が可動支承装置1のX方向への相対移動について説明するA−A矢視図を示し、図6(c)が可動支承装置1のY方向への相対移動について説明するB−B矢視図を示している。
各図に示すように、可動支承装置1は、下部建造物101(図4参照)で上部建造物102(図4参照)をX方向及びY方向への相対移動可能に支承する二方向可動支承装置であり、下部建造物101の上部に配置するベースプレート20(下沓に対応)と、上部建造物102の底部に配置するソールプレート10(上沓に対応)と、ソールプレート10とベースプレート20との間に配置され、それぞれと摺動可能に構成されたベースポット30(支承部材に対応)とで構成されている。
なお、X方向及びY方向は、図3に示す平面視において互いに直交する方向であり、Z方向は、図1に示すように、X方向及びY方向に対して直交する高さ方向である。
上部建造物102の底部に配置するソールプレート10は、Y方向よりもX方向に長く、上下方向であるZ方向において下向きに凸な円弧状の上沓摺動面12’を有する断面略蒲鉾型の部材である。
詳しくは、ソールプレート10は、Y方向よりもX方向に長く、Z方向において下向きに凸な円弧状の断面略蒲鉾型(断面略アーチ状)のソールプレート本体11と、ソールプレート本体11における下向きに凸な円弧状の底面の装着部11xに固定する上沓摺動面部材12とで構成される。上沓摺動面部材12の底面が上沓摺動面12’として形成されている。
なお、装着部11xに対して、ネジ止め等の固定手段、あるいは接着や溶接によって上沓摺動面部材12を固定することができる。
下部建造物101の上面に配置するベースプレート20は、X方向よりもY方向に長く、Z方向において上向きに凸な円弧状の下沓摺動面22’を有する断面略蒲鉾型の部材である。
詳しくは、ベースプレート20は、X方向よりもY方向に長く、Z方向において上向きに凸な円弧状の断面略蒲鉾型(断面略アーチ状)のベースプレート本体21と、ベースプレート本体21における上向きに凸な円弧状の上面の装着部21xに固定する下沓摺動面部材22とで構成される。下沓摺動面部材22の上面が下沓摺動面22’として形成されている。
なお、装着部21xに対して、ネジ止め等の固定手段、あるいは接着や溶接によって下沓摺動面部材22を固定することができる。
ベースポット30は、ソールプレート10及びベースプレート20のそれぞれと摺動可能に、ソールプレート10とベースプレート20との間に配置される。
ベースポット30は、ソールプレート10のY方向の長さよりひとまわり長いY方向の長さと、ベースプレート20のX方向の長さよりひとまわり長いX方向の長さによる平面視矩形状であるとともに、Z方向に所定の高さを有する直方体形状の部材である。
詳しくは、ベースポット30は、組立状態において、ソールプレート10よりY方向の両側に所定長さ突出するとともに、かつベースプレート20よりX方向の両側に所定長さ突出する平面視略正方形状で、且つZ方向の高さが、ソールプレート本体11やベースプレート本体21における凸な円弧状部分の高さの約4倍程度の高さである直方体形状のベースポット本体31と、ベースポット本体31における上面に形成されたX方向に延びる装着部31xaに固定される上側摺動面部材32と、ベースポット本体31における底面に形成されたY方向に延びる装着部31xbに固定される下側摺動面部材33とで構成されている。
そして、上側摺動面部材32の上面が上側摺動面32’として形成され、下側摺動面部材33の底面が下側摺動面33’として形成されている。
なお、上側摺動面部材32は、Y方向の断面においてソールプレート10の上沓摺動面部材12の底面と同じ曲率及び形状の上面を有する凹型円弧状の曲面体である。装着部31xaは、上側摺動面部材32が固定される円弧状の溝であり、X方向に延びている。なお、上側摺動面部材32は、上沓摺動面部材12の底面と同じ曲率及び形状の上面を有していれば曲面体でなくてもよく、この場合、装着部31xaは、円弧状でなく、曲面体でない上側摺動面部材32の外形に応じた形状となる。
また、下側摺動面部材33は、X方向の断面においてベースプレート20の下沓摺動面部材22の上面と同じ曲率及び形状の底面を有する凹型円弧状の曲面体である。装着部31xbは、下側摺動面部材33が固定される円弧状の溝であり、Y方向に延びている。なお、下側摺動面部材33は、下沓摺動面部材22の上面と同じ曲率及び形状の底面を有していれば曲面体でなくてもよく、この場合、装着部31xbは、円弧状でなく、曲面体でない下側摺動面部材33の外形に応じた形状となる。
また、円弧状の溝である装着部31xa,31xbに嵌合させて上側摺動面部材32や下側摺動面部材33を固定するが、溝状でない装着部31xa,31xbの場合、上側摺動面部材32や下側摺動面部材33を、ネジ止め等の固定手段、あるいは接着や溶接によって固定してもよい。
なお、各摺動面部材12,33の底面と摺動面部材22,32の上面とで構成する摺動面12’,22’,32’,33’は曲率が変化しない同径の弦による断面円弧状の曲面である。
また、摺動面12’,22’,32’,33’を構成する上沓摺動面部材12、下沓摺動面部材22、上側摺動面部材32及び下側摺動面部材33のうち対向する上沓摺動面部材12及び上側摺動面部材32、並びに下側摺動面部材33及び下沓摺動面部材22の組み合わせにおける少なくとも一方の摺動面部材を、フッ素樹脂(例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE))で形成し、他方の摺動面部材をフッ素樹脂(例えば、PTFE)かステンレス研磨板で形成している。
このように構成された可動支承装置1は、図3に示すように、ベースプレート20とベースポット30とがY方向に摺動可能であるとともに、ソールプレート10とベースポット30とがX方向に摺動可能である。したがって、上面にベースプレート20を固定した下部建造物101と、底面にソールプレート10を固定した上部建造物102とは、可動支承装置1を介して、X方向及びY方向に自在に摺動可能に構成されている。
具体的には、上部建造物102及び下部建造物101における対向部分に配設した可動支承装置1におけるソールプレート10及びベースプレート20と、ソールプレート10とベースプレート20との間に、それぞれの摺動面12’,22’と摺動可能な摺動面32’,33’を有するベースポット30とが備えられている。
また、ソールプレート10の上沓摺動面12’が相対的に摺動するX方向に直交するY方向よりX方向に長く形成され、ベースポット30におけるソールプレート10に対向する上側摺動面32’が、上沓摺動面12’よりX方向の長さが短く形成される。上沓摺動面12’がY方向の断面形状においてベースポット30に向かって突出する曲面であり、上側摺動面32’がY方向の断面形状において凹状の曲面である。
さらに、ベースプレート20の下沓摺動面22’がX方向よりY方向に長く形成され、ベースポット30におけるベースプレート20に対向する下側摺動面33’が、下沓摺動面22’よりY方向の長さが短く形成される。下沓摺動面22’が、X方向の断面形状においてベースポット30に向かって突出する曲面であり、下側摺動面33’が、X方向の断面形状において凹状の曲面である。したがって、可動支承装置1は、スムーズに摺動できるとともに、火災等が発生しても上部建造物102を下部建造物101で安全に支承することができる。
詳述すると、図3及び図4に示すように、ソールプレート10とベースポット30とがX方向に摺動し、ベースプレート20とベースポット30とがY方向に摺動するため、ソールプレート10とベースプレート20とは、ベースポット30を介してX方向とY方向とで構成する面方向において自在に摺動することができる。
また、上沓摺動面12’が、Y方向の断面形状においてベースポット30に向かって突出する曲面であり、上側摺動面32’が、Y方向の断面形状において凹状の曲面であるため、図5(b)に示すように、ベースポット30とソールプレート10とはY方向において角度調整可能となる。
また、下沓摺動面22’が、X方向の断面形状においてベースポット30に向かって突出する曲面であり、下側摺動面33’が、X方向の断面形状において凹状の曲面であるため、図5(a)に示すように、ベースポット30とベースプレート20とはX方向において角度調整可能となる。
したがって、可動支承装置1では、下部建造物101と上部建造物102との相対角度が変化した場合や、可動支承装置1の組み付け精度などによっても上沓摺動面12’とベースポット30の上側摺動面32’、ならびに下沓摺動面22’とベースポット30の下側摺動面33’とが偏当たりすることなく摺動面12’,22’,32’,33’が確実に面当たりして、可動支承装置1はスムーズに摺動することができる。
また、摺動面12’,22’,32’,33’を構成するソールプレート10における上沓摺動面部材12、ベースプレート20における下沓摺動面部材22、並びにベースポット30における上側摺動面部材32及び下側摺動面部材33のうち対向する上沓摺動面部材12及び上側摺動面部材32、並びに下側摺動面部材33及び下沓摺動面部材22の組み合わせの少なくとも一方をフッ素樹脂材(例えば、PTFE材)で構成しているため、摺動抵抗の増大を抑制し、スムーズに摺動させることができる。
詳述すると、摺動面12’,22’,32’,33’を曲面状に形成しているため、平面状の摺動面に比べ、摺動時において摺動面12’,22’,32’,33’に作用する接触圧は増大することとなる(図6(b)のa部拡大図及び図6(c)のb部拡大図において図示する矢印参照)。
一般的に、フッ素樹脂材(例えば、PTFE材)は接触圧が増大すると摩擦係数が低下するため、曲面状に形成することで摺動面12’,22’,32’,33’に作用する接触圧が、平板状の摺動面同士が摺動する際の接触圧に比べて増大し、摺動面12’,22’,32’,33’同士の摺動時における摺動抵抗が低下し、スムーズに摺動させることができる。
したがって、図6(a)に示すように、X方向及びY方向に対して交差する方向(図6(a)では45度)に摺動距離Lで相対的に摺動する場合であっても、X方向とY方向のそれぞれにおける摺動距離Lx,Lyは摺動距離Lより短くなるとともに、曲面状に形成することによる摺動面12’,22’,32’,33’に作用する接触圧が増大し、摺動面12’,22’,32’,33’同士の摺動時における摺動抵抗が低下し、スムーズに摺動させることができる。
なお、上述の説明では、上沓摺動面12’及び下沓摺動面22’を凸状の断面円弧状の曲面で構成し、上側摺動面32’及び下側摺動面33’を凹状の断面円弧状の曲面で構成したが、上沓摺動面12’及び下沓摺動面22’を凹状の断面円弧状の曲面で構成し、上側摺動面32’及び下側摺動面33’を凸状の断面円弧状の曲面で構成してもよい。
また、上沓摺動面12’及び下側摺動面33’を凸状の断面円弧状の曲面で構成し、下沓摺動面22’及び上側摺動面32’を凹状の断面円弧状の曲面で構成してもよく、逆に、上沓摺動面12’及び下側摺動面33’を凹状の断面円弧状の曲面で構成し、下沓摺動面22’及び上側摺動面32’を凸状の断面円弧状の曲面で構成してもよい。
さらには、上沓摺動面12’と上側摺動面32’及び下沓摺動面22’と下側摺動面33’とは、それぞれが同じ径の断面円弧状の曲面であれば、上沓摺動面12’及び上側摺動面32’と下沓摺動面22’及び下側摺動面33’とで径の異なる断面円弧状の曲面で構成してもよい。
また、上述の説明では、摺動面12’,22’,32’,33’を同径の弦による断面円弧状の曲面で構成したが、途中で曲率が変化しなければ、断面半円状の断面円弧状の曲面で構成してもよい。
さらに、上述の説明では、ベースポット30を介して、可動支承装置1はX方向及びY方向のそれぞれに摺動可能に構成したが、例えば、図7(a)に示すように、ソールプレート10aのX方向の長さをベースポット30と略同じ長さ程度で構成するとともに、ソールプレート10aに対してベースポット30がX方向に移動することのないように、ソールプレート10aにストッパ13を備えた可動支承装置1aを構成してもよい。
このように構成された可動支承装置1aは、ベースプレート20に対してベースポット30がY方向に移動できるため一方向可動支承装置を構成する。また、ソールプレート10aの上沓摺動面12’とベースポット30の上側摺動面32’とによるY方向における角度調整と、ベースプレート20の下沓摺動面22’とベースポット30の下側摺動面33’とによるX方向における角度調整とを行うことで、可動支承装置1aでは、下部建造物101と上部建造物102との相対角度が変化した場合や、可動支承装置1aの組み付け精度などによっても上沓摺動面12’とベースポット30の上側摺動面32’、ならびに下沓摺動面22’とベースポット30の下側摺動面33’とが偏当たりすることなく、摺動面12’,22’,32’,33’のそれぞれが確実に面当たりして、可動支承装置1aはスムーズに摺動することができる。
もちろん、図示省略するが、可動支承装置1aとして、ベースプレート20のY方向の長さをベースポット30と略同じ長さ程度で構成するとともに、ベースプレート20に対してベースポット30がY方向に移動することのないように、ベースプレート20にストッパを備えて構成してもよい。このように構成された可動支承装置1aは、ソールプレート10に対してベースポット30がX方向に移動できる一方向可動支承装置として、上述の可動支承装置1aと同様の効果を奏することができる。
さらには、ベースポット30を備えることなく可動支承装置1b,1cを構成してもよい。
例えば、図7(b)に示すように、可動支承装置1におけるベースポット30と略同形状のソールプレート10bと、Y方向に長いベースプレート20とで可動支承装置1bを構成し、ソールプレート10bの底面に、ベースポット30における装着部31xbと同じ、Y方向の装着部11xbに、下側摺動面部材33と同形状の上沓摺動面部材12bを固定する。
このように構成された可動支承装置1bは、ソールプレート10bがベースプレート20に対してY方向に摺動可能に構成されるとともに、X方向の角度調整も可能になる。
あるいは、図7(c)に示すように、可動支承装置1におけるベースポット30と略同形状のベースプレート20cと、X方向に長いソールプレート10とで可動支承装置1cを構成し、ベースプレート20cの上面に、ベースポット30における装着部31xaと同じ、X方向の装着部21xcに、上側摺動面部材32と同形状の下沓摺動面部材22cを固定する。
このように構成された可動支承装置1cは、ソールプレート10がベースプレート20cに対してX方向に摺動可能に構成されるとともに、Y方向の角度調整も可能になる。
以上、本発明の構成と、前述の実施態様との対応において、上部建造物は上部建造物102に対応し、
以下同様に、
下部建造物は下部建造物101に対応し、
上沓はソールプレート10,10a,10bに対応し、
下沓はベースプレート20,20cに対応し、
可動支承装置は可動支承装置1,1a,1b,1cに対応し、
支承部材はベースポット30に対応し、
上沓摺動面は上沓摺動面12’に対応し、
第一方向はX方向に対応し、
第二方向はY方向に対応し、
上側摺動面は上側摺動面32’に対応し、
下沓摺動面は下沓摺動面22’に対応し、
下側摺動面は下側摺動面33’に対応し、
摺動面部材は上沓摺動面部材12,12b,下沓摺動面部材22,22c,上側摺動面部材32,下側摺動面部材33に対応するも、上記実施形態に限定するものではない。
1,1a,1b,1c…可動支承装置
10,10a,10b…ソールプレート
12,12b…上沓摺動面部材
12’…上沓摺動面
20,20c…ベースプレート
22,22c…下沓摺動面部材
22’…下沓摺動面
30…ベースポット
32…上側摺動面部材
32’…上側摺動面
33…下側摺動面部材
33’…下側摺動面
101…下部建造物
102…上部建造物

Claims (4)

  1. 上部建造物及び下部建造物における対向部分に配設した上沓及び下沓で構成され、該上沓及び該下沓の対向部分における摺動面同士が摺動する可動支承装置であって、
    前記上沓及び前記下沓のうち一方の沓の前記摺動面が、相対的に摺動する第一方向に対して直交する第二方向の断面形状において他方の沓に向かって突出する曲面であり、
    前記上沓及び前記下沓のうち他方の沓の摺動面が、前記第二方向の断面形状において凹状の曲面である
    可動支承装置。
  2. 上部建造物及び下部建造物における対向部分に配設した上沓及び下沓で構成され、該上沓及び該下沓の対向部分における摺動面同士が摺動する可動支承装置であって、
    前記上沓と前記下沓との間に、それぞれの前記摺動面と摺動可能な摺動面を有する支承部材が備えられ、
    前記上沓の摺動面である上沓摺動面及び前記支承部材における前記上沓に対向する上側摺動面のうち一方が、第一方向に直交する第二方向の断面形状において他方に向かって突出する曲面であり、
    前記上沓摺動面及び前記上側摺動面のうち他方が、前記第二方向の断面形状において凹状の曲面であり、
    前記下沓の摺動面である下沓摺動面及び前記支承部材における前記下沓に対向する下側摺動面のうち一方が、前記第一方向の断面形状において他方に向かって突出する曲面であり、
    前記下沓摺動面及び前記下側摺動面のうち他方が、前記第一方向の断面形状において凹状の曲面である
    可動支承装置。
  3. 上部建造物及び下部建造物における対向部分に配設した上沓及び下沓で構成され、該上沓及び該下沓の対向部分における摺動面同士が摺動する可動支承装置であって、
    前記上沓と前記下沓との間に、それぞれの前記摺動面と摺動可能な摺動面を有する支承部材が備えられ、
    前記上沓の摺動面である上沓摺動面が相対的に摺動する第一方向に直交する第二方向より前記第一方向に長く形成され、
    前記支承部材における前記上沓に対向する上側摺動面が、前記上沓摺動面より前記第一方向の長さが短く形成され、
    前記上沓摺動面及び前記上側摺動面のうち一方が、前記第二方向の断面形状において他方に向かって突出する曲面であり、
    前記上沓摺動面及び前記上側摺動面のうち他方が、前記第二方向の断面形状において凹状の曲面であり、
    前記下沓の摺動面である下沓摺動面が、前記第一方向より前記第二方向に長く形成され、
    前記支承部材における前記下沓に対向する下側摺動面が、前記下沓摺動面より前記第二方向の長さが短く形成され、
    前記下沓摺動面及び前記下側摺動面のうち一方が、前記第一方向の断面形状において他方に向かって突出する曲面であり、
    前記下沓摺動面及び前記下側摺動面のうち他方が、前記第一方向の断面形状において凹状の曲面である
    可動支承装置。
  4. 対向する前記摺動面を構成する摺動面部材のうち少なくとも一方がフッ素樹脂材で構成されている
    請求項1乃至請求項3のうちいずれかに記載の可動支承装置。
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