JP2019019071A - 徐放性フェロモン製剤及びこれを用いた害虫の防除方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】膜厚を厚くせずとも、フェロモン物質を長期にわたり放出することが可能となる徐放性フェロモン製剤及びこれを用いた害虫の防除方法の提供。【解決手段】フェロモン物質を内部に封入するための容器が式(1)で表される構成単位を有する脂肪族ポリエステルと、分岐アルカンを有するポリ(ヒドロキシアルカノエート)のブレンドポリマーを含む高分子膜を備える徐放性フェロモン製剤。(R1は炭素数1〜8の2価の炭化水素基;R2は炭素数1〜7の2価の炭化水素基;R1の炭素数はR2の炭素数より大きく;m1とm2は各々独立に2〜10の正の整数;0<a≦1)【選択図】なし

Description

本発明は、徐放性フェロモン製剤及びこれを用いた害虫の防除方法に関する。
従来、交信撹乱による害虫の防除を目的として、徐放性フェロモン製剤が用いられている。例えば、徐放性フェロモン製剤には、高分子製のチューブにフェロモン物質を封入したもの、高分子製のアンプル中にフェロモン物質を封入したものあるいは高分子製のシートもしくはフィルムでフェロモン物質を包みこんだもの等があり、害虫の発生期間(2〜6ヶ月間程度)において、安定したフェロモン物質の徐放が可能であることが要求される。
徐放性フェロモン製剤に使用される高分子としては、その加工性から、ポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリ酢酸ビニル、ポリウレタン、アクリル樹脂、ABS樹脂及びこれらの共重合体等の熱可塑性樹脂が使用されている。
近年、環境負荷低減の要求が強く、徐放性フェロモン製剤に使用される高分子の自然崩壊性、生分解性が強く要求されている。生分解性を有する高分子としては、脂肪族ポリエステルが広く知られている。しかし、脂肪族ポリエステル中のエステル結合は、静電気的結合により分子鎖同士を強固に結びつけているため、フェロモン物質はポリマーセグメントの間隙を拡散することが難しく、その膜透過が抑えられている。
例えば、特許文献1では、フェロモン物質の徐放性を調製するため改質剤を用いることによる脂肪族ポリエステルにおけるフェロモン物質の膜透過性の改善を提案している。
特開平10−8031号公報
従来より、例えば長さ100〜300mmの短いチューブ状の徐放性フェロモン製剤は、ヘクタールあたり50〜5000個の徐放性フェロモン製剤を均等に圃場に設置することによって施用されているが、その設置には多大な労力を要する。その解決策としては、ロープのように長いチューブ状の徐放性フェロモン製剤(以下、「ロープ状の徐放性フェロモン製剤」ともいう。)の使用が挙げられる。しかし、フェロモン物質には高価なものもあるため、その使用量の総量は、短いチューブ状の徐放性フェロモン製剤を用いる場合と変わらないことが望ましい。そのため、ロープ状の徐放性フェロモン製剤の容器の内径を小さくして単位長さ当りのフェロモン物質の量を少なくし、所定の期間中、フェロモン物質を放出させるために、単位長さ当りのフェロモン物質の放出量を小さくすることが必要となるが、この場合、フェロモン物質の放出量は、その膜厚によって制御することになる。しかし、従来使用されてきた高密度ポリエチレンは、フェロモン物質の透過性がよいため、フェロモン物質の放出量を抑制するためには膜厚を厚くする必要があり、徐放性フェロモン製剤の長さに比例して使用する高分子の量が増えるため、実用に耐えないという課題があった。また、脂肪族ポリエステルは、高密度ポリエチレンよりはフェロモン物質の透過性に劣るが、それでもロープ状の徐放性フェロモン製剤を製造するにあたっては、使用する高分子の量を十分に抑えることができなかった。
そのため、加工性に優れ、かつフェロモン物質の透過性が非常に小さい高分子素材の開発が望まれていた。
本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討した結果、脂肪族ポリエステルとポリ(ヒドロキシアルカノエート)のブレンドポリマーをフェロモン物質の透過膜として用いることが上記課題を解決することに効果的であることを見出し、本発明をなすに至った。
本発明の一つの態様によれば、フェロモン物質及び前記フェロモン物質を内部に封入するための容器を少なくとも備え、前記容器が下記一般式(1)
Figure 2019019071
(Rは炭素数1〜8の2価の炭化水素基を表し、Rは炭素数1〜7の2価の炭化水素基を表すが、Rの炭素数はRの炭素数よりも大きく、mとmは同じでも異なってもよい2〜10の正の整数を表し、aは構成単位の組成比を表し、0<a≦1を満たす数である。)
で表される構成単位を有する脂肪族ポリエステルと、下記一般式(2)
Figure 2019019071
(Rは水素原子又は炭素数1〜4の1価の炭化水素基を表し、nは0〜4の整数を表すが、Rがメチル基のときnは1ではなく、bは構成単位の組成比を表し、0<b<1を満たす数である。)
で表される構成単位を有するポリ(ヒドロキシアルカノエート)のブレンドポリマーを少なくとも含む高分子膜を備える徐放性フェロモン製剤が提供される。
また、本発明の他の態様によれば、この徐放性フェロモン製剤を圃場に設置し、前記高分子膜を透過した前記フェロモン物質を前記圃場に放出させるステップを少なくとも含む害虫の防除方法が提供される。
本発明によれば、脂肪族ポリエステルとポリ(ヒドロキシアルカノエート)のブレンドポリマーを使用することで、膜厚を厚くせずとも、フェロモン物質を長期にわたり放出することが可能となり、その結果、容器として用いられる高分子の使用量を軽減でき、経済的である。更に、ロープ状の徐放性フェロモン製剤を用いることで、徐放性フェロモン製剤の設置の負担を軽減することができる。
実施例1及び比較例1の経過日数ごとのフェロモン物質の残存率を示す。 実施例2の経過日数ごとのフェロモン物質の残存率を示す。 実施例3の経過日数ごとのフェロモン物質の残存率を示す。 実施例4及び比較例2の経過日数ごとのフェロモン物質の残存率を示す。 実施例5及び6の経過日数ごとのフェロモン物質の残存率を示す。 実施例7の経過日数ごとのフェロモン物質の残存率を示す。 実施例8の経過日数ごとのフェロモン物質の残存率を示す。 実施例9の経過日数ごとのフェロモン物質の残存率を示す。 実施例10の経過日数ごとのフェロモン物質の残存率を示す。 実施例11の経過日数ごとのフェロモン物質の残存率を示す。
まず、フェロモン物質と前記フェロモン物質を内部に封入するための容器を少なくとも備える徐放性フェロモン製剤であって、前記容器が脂肪族ポリエステルとポリ(ヒドロキシアルカノエート)のブレンドポリマーを少なくとも含む高分子膜を有する容器である徐放性フェロモン製剤について説明する。
脂肪族ポリエステルは、下記一般式(1)で表される構成単位を有する。一般式(1)中、Rは炭素数1〜8の2価の炭化水素基を表し、Rは炭素数1〜7の2価の炭化水素基を表すが、Rの炭素数はRの炭素数よりも大きく、mとmは同じでも異なってもよい2〜10の正の整数を表し、aは構成単位の組成比を表し、0<a≦1を満たす数である。
Figure 2019019071
一般式(1)で表される構成単位を有する脂肪族ポリエステルは、1種類又は2種類の炭素数3〜10のジカルボン酸と、1種類又は2種類の炭素数2〜10のアルカンジオールの縮重合体である。
ジカルボン酸の炭素数は、好ましくは3〜10(Rの炭素数1〜8及びRの炭素数1〜7)、より好ましくは4〜8(Rの炭素数2〜6及びRの炭素数2〜5)である。
ジカルボン酸としては、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸等の直鎖状の飽和ジカルボン酸、フマル酸、マレイン酸、アセチレンジカルボン酸等の直鎖状の不飽和ジカルボン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸等のベンゼンジカルボン酸等が挙げられ、フェロモン物質の極性や分子径と高分子膜の結晶性又は高分子膜中の高分子鎖の隙間構造が膜透過の機構上重要である観点から、コハク酸、アジピン酸、フタル酸が好ましい。
の炭素数1〜8の2価の炭化水素基としては、メチレン基、エチレン基、1,3−プロピレン基、1,4−ブチレン基、1,5−ペンチレン基、1,6−ヘキシレン基、1,7−ヘプチレン基、1,8−オクチレン基等の直鎖状の飽和炭化水素基、(E)−エテン−1,2−ジイル基、(Z)−エテン−1,2−ジイル基、エチン−1,2−ジイル基等の直鎖状の不飽和炭化水素基、1,2−フェニレン基、1,3−フェニレン基、1,4−フェニレン基等の環状の不飽和炭化水素基等が挙げられる。
の炭素数1〜7の2価の炭化水素基としては、メチレン基、エチレン基、1,3−プロピレン基、1,4−ブチレン基、1,5−ペンチレン基、1,6−ヘキシレン基、1,7−ヘプチレン基等の直鎖状の飽和炭化水素基、(E)−エテン−1,2−ジイル基、(Z)−エテン−1,2−ジイル基、エチン−1,2−ジイル基等の直鎖状の不飽和炭化水素基、1,2−フェニレン基、1,3−フェニレン基、1,4−フェニレン基等の環状の不飽和炭化水素基等が挙げられる。
アルカンジオールの炭素数は、好ましくは2〜10(m及びmの炭素数2〜10)、より好ましくは2〜6(m及びmの炭素数2〜6)である。
アルカンジオールとしては、1,2−エタンジオール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール等の直鎖状の飽和末端ジオール等が挙げられ、フェロモン物質の極性・分子径と高分子膜の結晶性・高分子鎖の隙間構造の観点から、1,4−ブタンジオールが好ましい。
aは構成単位の組成比を表し、0<a≦1であり、フェロモン物質の透過性の観点から、好ましくは0<a<1、より好ましくは0.05≦a≦0.25、更に好ましくは0.15≦a≦0.25である。
a=1の場合は、1種類のジカルボン酸と1種類のアルカンジオールの縮重合体である脂肪族ポリエステルとなり、a=1の場合における脂肪族ポリエステルとしては、ポリエチレンサクシネート、ポリエチレンアジペート、ポリエチレンフタレート、ポリプロピレンサクシネート、ポリプロピレンアジペート、ポリプロピレンフタレート、ポリブチレンサクシネート、ポリブチレンアジペート、ポリブチレンフタレート等が挙げられる。成形物の可塑性の観点から、ポリブチレンサクシネート、ポリブチレンアジペート、ポリブチレンフタレートが好ましく、ポリブチレンサクシネートが特に好ましい。
0<a<1の場合は、2種類のジカルボン酸と1種類又は2種類のジオールの縮重合体である脂肪族ポリエステルとなり、好ましくは2種類のジカルボン酸と1種類のジオール(m=m)の縮重合体である脂肪族ポリエステルである。組成比aの構造単位と組成比1−aの構造単位の配列は特に限定されず、例えば、ランダム共重合体又はブロック共重合体であってもよいが、好ましくはランダム共重合体である。0<a<1の場合における脂肪族ポリエステルとしては、ポリエチレンアジペートサクシネート、ポリエチレンテレフタレートサクシネート、ポリプロピレンアジペートサクシネート、ポリブチレンアジペートサクシネート、ポリブチレンテレフタレートサクシネート、ポリプロピレンテレフタレートサクシネート等が挙げられ、成形物の可塑性の観点から、ポリブチレンアジペートサクシネート、ポリブチレンテレフタレートサクシネートが好ましい。
ポリ(ヒドロキシアルカノエート)は、下記一般式(2)で表される3−ヒドロキシブタン酸と炭素数2〜10のヒドロキシアルカン酸の縮重合体である。この二元共重合体の配列は特に限定されず、例えば、ランダム共重合体又はブロック共重合体であってもよいが、好ましくはランダム共重合体である。一般式(2)中、Rは水素原子又は炭素数1〜4の1価の炭化水素基を表すが、Rがメチル基のときnは1ではなく、nは0〜4の整数を表す。また、bは構成単位の組成比を表し、0<b<1を満たす数である。
Figure 2019019071
ヒドロキシアルカン酸の炭素数は、好ましくは2〜10、より好ましくは2〜7、更に好ましくは4〜6である。ヒドロキシアルカン酸としては、2−ヒドロキシエタン酸、2−ヒドロキシプロパン酸、3−ヒドロキシプロパン酸、2−ヒドロキシブタン酸、4−ヒドロキシブタン酸、2−ヒドロキシペンタン酸、3−ヒドロキシペンタン酸、4−ヒドロキシペンタン酸、5−ヒドロキシペンタン酸、2−ヒドロキシヘキサン酸、3−ヒドロキシヘキサン酸、4−ヒドロキシヘキサン酸、5−ヒドロキシヘキサン酸、6−ヒドロキシヘキサン酸、3−ヒドロキシへプタン酸、4−ヒドロキシへプタン酸、5−ヒドロキシへプタン酸、6−ヒドロキシへプタン酸、4−ヒドロキシオクタン酸、5−ヒドロキシオクタン酸、6−ヒドロキシオクタン酸、5−ヒドロキシノナン酸、6−ヒドロキシノナン酸、6−ヒドロキシデカン酸等のモノヒドロキシアルカン酸等が挙げられ、脂肪族ポリエステルとのブレンドポリマーの加工の観点から3−ヒドロキシヘキサン酸が好ましい。
の炭素数1〜4の1価の炭化水素基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基等が挙げられる。
ポリ(ヒドロキシアルカノエート)としては、具体的に3−ヒドロキシブタン酸と2−ヒドロキシエタン酸の縮重合体、3−ヒドロキシブタン酸と2−ヒドロキシプロパン酸の縮重合体、3−ヒドロキシブタン酸と3−ヒドロキシプロパン酸の縮重合体、3−ヒドロキシブタン酸と2−ヒドロキシブタン酸の縮重合体、3−ヒドロキシブタン酸と4−ヒドロキシブタン酸の縮重合体、3−ヒドロキシブタン酸と2−ヒドロキシペンタン酸の縮重合体、3−ヒドロキシブタン酸と3−ヒドロキシペンタン酸の縮合体、3−ヒドロキシブタン酸と4−ヒドロキシペンタン酸の縮重合体、3−ヒドロキシブタン酸と5−ヒドロキシペンタン酸の縮重合体、3−ヒドロキシブタン酸と2−ヒドロキシヘキサン酸の縮重合体、3−ヒドロキシブタン酸と3−ヒドロキシヘキサン酸の縮合体、3−ヒドロキシブタン酸と4−ヒドロキシヘキサン酸の縮重合体、3−ヒドロキシブタン酸と5−ヒドロキシヘキサン酸の縮重合体、3−ヒドロキシブタン酸と6−ヒドロキシヘキサン酸の縮重合体、3−ヒドロキシブタン酸と3−ヒドロキシへプタン酸の縮重合体、3−ヒドロキシブタン酸と4−ヒドロキシへプタン酸の縮重合体、3−ヒドロキシブタン酸と5−ヒドロキシへプタン酸の縮重合体、3−ヒドロキシブタン酸と6−ヒドロキシへプタン酸の縮重合体、3−ヒドロキシブタン酸と4−ヒドロキシオクタン酸の縮重合体、3−ヒドロキシブタン酸と5−ヒドロキシオクタン酸の縮重合体、3−ヒドロキシブタン酸と6−ヒドロキシオクタン酸の縮重合体、3−ヒドロキシブタン酸と5−ヒドロキシノナン酸の縮重合体、
3−ヒドロキシブタン酸と6−ヒドロキシノナン酸の縮重合体、3−ヒドロキシブタン酸と6−ヒドロキシデカン酸の縮重合体等が挙げられる。縮重合体の融点や結晶化の速度に起因する加工性の観点から、好ましくは、3−ヒドロキシブタン酸及び4−ヒドロキシブタン酸の縮重合体と、3−ヒドロキシブタン酸及び3−ヒドロキシペンタン酸の縮重合体と、3−ヒドロキシブタン酸及び3−ヒドロキシヘキサン酸の縮重合体からなる群から選ばれるポリ(ヒドロキシアルカノエート)であり、特に好ましくは3−ヒドロキシブタン酸と3−ヒドロキシヘキサン酸の縮合体である。
bは構成単位の組成比を表し、0<b<1であり、融点や結晶化速度又は脂肪族ポリエステルとの加工の観点から、好ましくは0<b<1、より好ましくは0.75≦b≦0.98、更に好ましくは0.85≦b≦0.95である。
脂肪族ポリエステルとポリ(ヒドロキシアルカノエート)のブレンドポリマーにおけるブレンド比(重量比)は、好ましくは50:50〜98:2、より好ましくは60:40〜95:5である。脂肪族ポリエステルの重量比が50未満であるとブレンドポリマーの結晶化が遅く、加工の際に寸法安定性に劣る場合がある。また、ポリ(ヒドロキシアルカノエート)の重量比が2未満であると性フェロモン物質の放出を制御できない場合がある。
ブレンドポリマーを少なくとも含む高分子膜を有する容器の形態としては、チューブ、アンプル等が挙げられる。
チューブには、10mm以上1000mm未満の短いチューブと、1m以上2000m以下のロープのように長いチューブが含まれる。
短いチューブの形態としては、フェロモン物質の充填のし易さや放出速度又は成形性や生産性の観点から、好ましくは内径0.20〜3.00mm、膜厚0.20〜2.50mm、長さ10mm以上1000mm未満、より好ましくは内径0.20〜3.00mm、膜厚0.20〜2.50mm、長さ10〜500mm、更に好ましくは、内径0.30〜1.90mm、膜厚0.30〜0.90mm、長さ10〜400mmである。
ロープのように長いチューブの形態としては、フェロモン物質の充填のし易さや放出速度又は成形性や生産性の観点から、好ましくは内径0.10〜2.00mm、肉厚0.20〜0.80mm、長さ1m以上2000m以下、より好ましくは内径0.10〜2.00mm、肉厚0.20〜0.80mm、長さ10〜1500m、更に好ましくは内径0.12〜1.00mm、膜厚0.25〜0.60mm、長さ100〜1200mである。
アンプルの形態としては、成形加工性及び寸法安定性の観点から、膜厚0.20〜2.50mm、内容量が0.05〜3.00gの球形、楕円球、半球、ボトル形状、円柱、直方体及び瓢箪形等の形の中空容器であることが好ましい。中空容器は取り付け用の治具となるハート型、円形、半円形、S型及びクエスチョンマーク型等懸吊形状を有していても良い。
フェロモン物質としては、好ましくは炭素数が10〜18、より好ましくは炭素数が10〜14の脂肪族アルコール、好ましくは炭素数が10〜18、より好ましくは炭素数が10〜14の脂肪族アルコールの酢酸エステル及び好ましくは炭素数が10〜18、より好ましくは炭素数が10〜16の脂肪族アルデヒド等が挙げられる。
炭素数が10〜18の脂肪族アルコールとしては、デカノール、1−ドデカノール、1−テトラデカノール、1−ヘキサデカノール等の飽和のアルコール、Z5−デセノール、E5−デセノール、ウンデセノール、Z5−ドデセノール、Z7−ドデセノール、E7−ドデセノール、Z8−ドデセノール、E8−ドデセノール、Z9−ドデセノール、E9−ドデセノール、E10−ドデセノール、11−ドデセノール、Z5−テトラデセノール、E5−テトラデセノール、Z7−テトラデセノール、Z8−テトラデセノール、Z11−テトラデセノール、E11−テトラデセノール、Z11−ヘキサデセノール、Z9−ヘキサデセノール、Z3−オクタデセノール、E3−オクタデセノール、Z13−オクタデセノール等の二重結合を1個有するアルコール、Z5E7−ドデカジエノール、E5Z7−ドデカジエノール、E5E7−ドデカジエノール、Z7Z9−ドデカジエノール、Z7E9−ドデカジエノール、E7Z9−ドデカジエノール、E8E10−ドデカジエノール、8,9−ジフロロ−E8E10−ドデカジエノール、10,11−ジフロロ−E8E10−ドデカジエノール、Z9,11−ドデカジエノール、E9,11−ドデカジエノール、Z9Z11−テトラデカジエノール、Z9E11−テトラデカジエノール、Z9Z12−テトラデカジエノール、Z9E12−テトラデカジエノール、Z10Z12−テトラデカジエノール、E10E12−テトラデカジエノール、E7Z11−ヘキサデカジエノール、Z7Z11−ヘキサデセノール、Z3Z13−オクタデカジエノール、E3Z13−オクタデカジエノール、E2Z13―オクタデカジエノール、11−クロロ−E8E10−ウンデカジエノール等の二重結合を2個有するアルコール等が挙げられる。
炭素数が10〜18の脂肪族アルコールの酢酸エステルは、炭素数が10〜18の脂肪族アルコールをアセチル化した構造を有し、デシルアセテート、ドデシルアセテート、テトラデシルアセテート、ヘキサデシルアセテート等の飽和のアセテート化合物、Z3−デセニルアセテート、Z4−デセニルアセテート、E5−デセニルアセテート、Z7−ウンデセニルアセテート、Z8−ウンデセニルアセテート、E9−ウンデセニルアセテート、E7−ドデセニルアセテート、Z7−ドデセニルアセテート、Z8−ドデセニルアセテート、E8−ドデセニルアセテート、Z9−ドデセニルアセテート、E9−ドデセニルアセテート、11−ドデセニルアセテート、E4−トリデセニルアセテート、Z4−トリデセニルアセテート、E6−トリデセニルアセテート、E8−トリデセニルアセテート、Z8−トリデセニルアセテート、Z11−テトラデセニルアセテート、E11−テトラデセニルアセテート、Z9−テトラデセニルアセテート、Z11−ヘキサデセニルアセテート、Z9−ヘキサデセニルアセテート、Z3−オクタデセニルアセテート、Z13−オクタデセニルアセテート、E13−オクタデセニルアセテー等の二重結合を1個有するアセテート化合物、Z3E5−ドデカジエニルアセテート、E3Z5−ドデカジエニルアセテート、E4Z10−ドデカジエニルアセテート、Z5E7−ドデカジエニルアセテート、E5Z7−ドデカジエニルアセテート、E7Z9−ドデカジエニルアセテート、E8E10−ドデカジエニルアセテート、Z9,11−ドデカジエニルアセテート、E4Z7−トリデカジエニルアセテート、Z9E12−テトラデカジエニルアセテート、Z9E11−テトラデカジエニルアセテート、Z7E11−ヘキサデカジエニルアセテート、Z7Z11−ヘキサデカジエニルアセテート、E3Z13−オクタデカジエニルアセテート、Z3Z13−オクタデカジエニルアセテート、E2Z13−オクタデカジエニルアセテート等の二重結合を2個有するアセテート化合物、E3Z8Z11−トリデカトリエニルアセテート等の二重結合を3個有する化合物等が挙げられる。
炭素数が10〜18の脂肪族アルデヒドは、n−デカナール、n−ドデカナール、n−テトラデカナール、n−ヘキサデカナール、n−オクタデカナール等の飽和のアルデヒド化合物、Z−5−デセナール、10−ウンデセナール、Z−5−ドデセナール、Z−7−ドデセナール、Z−9−ドデセナール、E9−ドデセナールZ5−テトラデセナール、Z7−テトラデセナ−ル、Z9−テトラデセナール、E11−テトラデセナール、Z11−テトラデセナール、Z10−ぺンタデセナール、Z7−ヘキサデセナール、Z9−ヘキサデセナール、E10−ヘキサデセナール、Z10−ヘキサデセナール、E11−ヘキサデセナール、Z11−ヘキサデセナール、Z12−ヘキサデセナール、Z13−ヘキサデセン−11−エナール、E2−オクタデセナール、Z9−オクタデセナール、E11−オクタデセナール、Z11−オクタデセナール、E13−オクタデセナール、Z13−オクタデセナール、E14−オクタデセナール等の二重結合を1個有するアルデヒド化合物、E5Z10−ドデカジエナール、Z5E7−ドデカジエナール、Z5Z7−ドデカジエナール、E7Z9−ドデカジエナール、E8E10−ドデカジエナール、E8Z10−ドデカジエナ−ル、Z8E10−ドデカジエナール、E9,11−ドデカジエナール、Z9,11−ドデカジエナール、E8Z10−テトラデカジエナール、E8E10−テトラデカジエナール、Z9E11−テトラデカジエナール、Z9Z11−テトラデカジエナール、Z9E12−テトラデカジエナール、10,12−テトラデカジエナール、E11,13−テトラデカジエナール、Z11,13−テトラデカジエナール、E9Z11−ぺンタデカジエナール、E6Z11−ヘキサデカジエナール、Z7E11−ヘキサデカジエナール、Z7Z11−ヘキサデカジエナール、E9Z11−ヘキサデカジエナール、Z9E11−ヘキサデカジエナール、Z9E12−ヘキサデカジエナール、E10E12−ヘキサデカジエナール、E10Z12−ヘキサデカジエナール、Z10E12−ヘキリデカジエナール、Z10Z12−ヘキサデカジエナール、E11E13−ヘキサデカジエナール、E11Z13−ヘキサデカジナナ−ル、Z11E13−ヘキサデカジエナール、Z11Z13−ヘキサデカジエナール、E2Z13−オクタデカジエナ−ル、Z3Z13−オクタデカジエナール、Z9Z12−オクタデカジエナ−ル、E11E14−オクタデカジエナール、Z13Z15−オクタデカジエナール等の二重結合を2個有するアルデヒド化合物Z9E11,13−テトラデカトリエナール、E4E6Z11−ヘキサデカトリエナール、E10E12E14−ヘキサデカトリエナール、E10E12Z14−ヘキサデカトリエナール、Z11Z13−オクタデカジエナール、Z9Z12Z15−オクタデカトリエナール等の二重結合を3個有するアルデヒド化合物等が挙げられる。
フェロモン物質は、好ましくは、炭素数が10〜18の脂肪族アルコールと、炭素数が10〜18の脂肪族アルコールの酢酸エステルと、炭素数が10〜18の脂肪族アルデヒドとからなる群から選ばれる1種類以上である。2種類以上を用いる場合は、例えば、2種類の脂肪族アルコールのように同じ区分の組合せや、1種類の脂肪族アルコールと1種類の酢酸エステルのように異なる区分の組合せであってもよい。
例えば、オオタバコガ(アメリカンボールワーム)の性フェロモンは、Z11−ヘキサデセナールとZ−9−ヘキサデセナールの混合物であり、Z11−ヘキサデセナールとZ−9−ヘキサデセナールの好ましい混合比(重量比)は98:2〜90:10である。
また、ダイアモンドバックモス(コナガ)の性フェロモンは、Z11−ヘキサデセナールとZ11−ヘキサデセニルアセテートの混合物であり、Z11−ヘキサデセナールとZ11−ヘキサデセニルアセテート好ましい混合比(重量比)は40:60〜60:40である。
徐放性フェロモン製剤は、前記フェロモン物質とともに、更に油性ゲル化剤を含有してもよい。油性ゲル化剤としては、アミノ酸誘導体、長鎖脂肪酸、長鎖脂肪酸の金属塩、糖誘導体、ワックス等が挙げられ、水素結合の強さの観点からアミノ酸誘導体又は長鎖脂肪酸が好ましい。
アミノ酸誘導体としては、アミノ酸誘導体の具体例としては、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ(コレステリル/ベヘニル/オクチルドデシル)、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ(コレステリル/オクチルドデシル)、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ(フィトステリル/ベヘニル/オクチルドデシル)、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ(フィトステリル/オクチルドデシル)、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジブチルアミド、N−エチルヘキサノイル−L−グルタミン酸ジブチルアミド等の炭素数2〜15のアミノ酸のアミノ基のアシル化体並びに、カルボキシル基のエステル化体及びアミド化体等が挙げられる。
長鎖脂肪酸としては、オクタン酸、2−エチルヘキサン酸、デカン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、ステアリン酸、パルミチン酸、アラキジン酸、ベヘン酸等の炭素数8〜24飽和脂肪酸やパルミトレイン酸、オレイン酸、バクセン酸、リノール酸、リノレン酸、アラキドン酸、イコサジエン酸、エルシン酸等の炭素数8〜24の不飽和脂肪酸等が挙げられる。
長鎖脂肪酸の金属塩としては、上記脂肪酸のアルミニウム塩、マグネシウム塩、マンガン塩、鉄塩、コバルト塩、カルシウム塩、鉛塩等が挙げられる。
糖類誘導体としては、ラウリン酸デキストリン、ミリスチン酸デキストリン、パルミチン酸デキストリン、マルガリン酸デキストリン、ステアリン酸デキストリン、アラキン酸デキストリン、リグノセリン酸デキストリン、セロチン酸デキストリン、2− エチルヘキサン酸パルミチン酸デキストリン及びパルミチン酸ステアリン酸デキストリン等のデキストリン脂肪酸エステル、パルミチン酸スクロース、ステアリン酸スクロース、酢酸/ステアリン酸スクロース等のショ糖脂肪酸エステル、フラクトオリゴ糖ステアリン酸エステル、フラクトオリゴ糖2−エチルヘキサン酸エステル等のフラクトオリゴ糖脂肪酸エステル、モノベンジリデンソルビトール及びジベンジリデンソルビトール等のソルビトールのベンジリデン誘導体等が挙げられる。
ワックスとしては、ハゼ蝋(主成分はパルミチン酸のトリグリセリド)、ウルシ蝋(主成分はパルミチン酸グリセリド、カルナウバ蝋(セロチン酸ミリシル及びミリシルアルコール)、サトウキビロウ(パルミチン酸ミリシル)、パーム蝋(パルミチン酸ミリシル)、蜜蝋(セロチン酸とパルミチン酸ミリシル)、鯨蝋(パルミチン酸セチル)、羊毛蝋(セリルアルコール及び/又はミリスチン酸)、パラフィンワックス(直鎖状炭化水素)等が挙げられる。
フェロモン物質と油性ゲル化剤との混合比(重量比)は、コスト又は放出性能の観点から、好ましくは98:2〜60:40、より好ましくは95:5〜70:30である。
更に、フェロモン物質には、希釈剤、重合防止剤、抗酸化剤、紫外線吸収剤等の添加剤を加えてもよい。
希釈剤としては、ココナッツオイル、コーン油、綿実油、オリーブオイル、パーム油、ピーナッツオイル、菜種油、サフラワー油等の植物油、シリコーンオイル等フェロモン物質との溶解性が良好な物質が挙げられる。
重合防止剤としては、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)等が挙げられる。
抗酸化剤としては、ブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール、ハイドロキノン、ビタミンE等が挙げられる。
紫外線吸収剤としては、2−ヒドロキシ−4−オクトキシベンゾフェノン、2−(2'−ヒドロキシ−3'−tert−ブチル−5'−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2,5'−ジ−t−ブチルハイドロキノン等が挙げられる。
各添加剤の含有量は、特に制限されず公知の一般的な使用量でよいが、フェロモン物質の放出性の観点から、添加フェロモン物質(ゲル化剤を含む場合は、フェロモン物質と油性ゲル化剤)と添加剤との混合物全体の重量に対して、合計含有量として好ましくは0.05〜20.0重量%、より好ましくは1.00〜10.0重量%である。
徐放性フェロモン製剤の製造方法としては、例えば、チューブ状の徐放性フェロモン製剤の場合、高分子細管の成形と同時にフェロモン物質を充填する方法及び高分子細管の成形を行った後にフェロモン物質を充填する方法等が挙げられる。
高分子細管の成形と同時にフェロモン物質を充填する方法としては、例えば押し出し成形等により、フェロモン物質を充填した無限長の高分子細管を連続成形する方法等が挙げられる。具体的には、溶融させた高分子を押出ダイに通して細管状に押し出し、高分子細管を成形すると同時に、押出ダイのマンドレルに設けられた孔を通して高分子細管内にフェロモン物質を連続的に充填し、得られたロープ状の徐放性フェロモン製剤をリールに巻き取る。このロープ状の徐放性フェロモン製剤を適当な長さに超音波溶着する等し、溶着部分を切断することにより、高分子細管の両端が密閉された短いチューブ状の徐放性フェロモン製剤を製造することができる。
高分子細管の成形を行った後にフェロモン物質を充填する方法としては、例えば高分子細管の片端をフェロモン物質の入った容器に挿入し、他端から減圧吸引して管内にフェロモン物質を充填する方法や片端からフェロモン物質を注入し加圧充填する方法等が挙げられ、得られたロープ状の徐放性フェロモン製剤をリールに巻き取る。このロープ状の徐放性フェロモン製剤を適当な長さに超音波溶着する等し、溶着部分を切断することにより、高分子細管の両端が密閉された短いチューブ状の徐放性フェロモン製剤を製造することができる。
徐放性フェロモン製剤の製造方法としては、高分子細管の内径が小さくとも、容易にフェロモン物質が充填でき、高分子細管内に均一にフェロモン物質を充填できる観点から高分子細管の成形と同時にフェロモン物質を充填する方法が好ましい。
アンプル状の徐放性フェロモン製剤方法としては、中空容器の形状の金型を容易して、ブロー成形と同時にフェロモン物質を充填して封入する方法等が挙げられる。
次に、徐放性フェロモン製剤を圃場に設置し、高分子膜を透過したフェロモン物質を圃場に放出させるステップを少なくとも含む害虫の防除方法について説明する。
徐放性フェロモン製剤の圃場への設置は、徐放性フェロモン製剤の放出量等にもよるが、短いチューブ状の徐放性フェロモン製剤を用いる場合は、フェロモン物質を圃場へ均一に拡散させる観点から、圃場内に均一に好ましくは2〜2000箇所/ha、より好ましくは10〜1000箇所/haである。
ロープ状の徐放性フェロモン製剤を用いる場合は、圃場の端から作物体の畝に沿ってロープ状の徐放性フェロモン製剤を枝に掛けながら向かい側の端まで直線状に設置し、圃場の向かい側の端まで来た所で、リールに巻かれたロープ状の徐放性フェロモン製剤を切断する。次に徐放性フェロモン製剤を設置した作物体の畝から好ましくは4〜60m、より好ましくは5〜40m離れた作物体の畝に沿って、同様に、徐放性フェロモン製剤を設置する。同様の操作を繰り返すことで圃場全体に徐放性フェロモン製剤を設置し、設置の作業性や容易性の観点から、ヘクタールあたり100〜2000mの処理長とすることが好ましい。
アンプル状の徐放性フェロモン製剤を用いる場合は、フェロモン物質を圃場へ均一に拡散させる観点から、圃場内に均一に好ましくは2〜2000箇所/ha、より好ましくは10〜1000箇所/haである。
また、徐放性フェロモン製剤の設置は、対象害虫の発生時期を考慮して行うことが好ましい。
フェロモン物質の圃場への放出は、圃場環境や気象条件等によって一概には言えないが、圃場に均一に漂わせることができる量であれば特に制限はなく、好ましくは0.01〜20g/日/haである。
害虫としては、果樹、ブドウ、野菜等を加害して経済的被害を与える害虫等が挙げられる。
果樹を加害する害虫としては、ナシヒメシンクイ(Grapholitha molesta)、コドリングモス(Cydia pomonella)、ピーチトゥィグボーラー(Anarsia lineatella)、ピーチフルーツモス(Carposina niponensis)等の果樹を食害する害虫、トビハマキ(Pandemis heparana)、コカクモンハマキ(Adoxophyes sp.)、ミダレカクモンハマキ(Archips fuscocupreanus)等の葉を食害する害虫、ピーチツリーボーラー(Synanthedon exitiosa)、レッサーピーチツリーボーラー(Synanthedon pictipes)等幹を食害する害虫が挙げられる。
ブドウを加害する害虫としては、ヨーロピアングレープバインモス(Lobesia botrana)、ヨーロピアングレープベリーモス(Eupoecilia ambiguella)、ライトブラウンアップルモス(Epiphyas postvittana)等の果実や葉を食害する害虫が挙げられる。
野菜を加害する害虫としては、ハスモンヨトウ(Spodoptera litura)、ダイアモンドバックモス(Putella xylostella)、シロイチモジヨトウ(Spodoptera exigua)、タバコガ(Helicoverpa assulta)、オオタバコガ(Helicoverpa armigera)、ウワバ(Trichoplusia ni)、トマトピンワーム(Keiferia lycopersicella)、トマトリーフマイナー(Tuta absoluta)等の害虫が挙げられる。
その他、綿を加害するとしてはピンクボールワーム(Pectinophora gossypiella)等、サトウキビを加害する害虫としてはイネヨトウ(Sesamia inferens)、カンシャシンクイハマキ(Tetramoera schistaceana)、オキナワカンシャクシコメツキ(Melanotus okinawensis)等、森林害虫としてはジプシーモス(Lymantria dispar)等が挙げられる。
フェロモン物質は、防除する害虫に応じたものを適宜選択すればよい。
例えば、防除する害虫がヨーロピアングレープバインモスである場合は、フェロモン物質としてE7Z9−ドデカジエニルアセテートを選択し、防除する害虫がコドリングモスである場合は、E8Z10−ドデカジエノールを選択し、対象害虫がナシヒメシンクイである場合は、Z8−ドデセニルアセテートを選択することが好ましい。
以上のようにして、炭素数3〜10のジカルボン酸と炭素数2〜10のアルカンジオールの縮重合体である脂肪族ポリエステルと、3−ヒドロキシブタン酸と炭素数2〜7のヒドロキシアルカン酸の縮重合体であるポリ(ヒドロキシアルカノエート)のブレンドポリマーを使用した徐放性フェロモン製剤及びこれを用いた害虫の防除方法が提供される。
以下、本発明を実施例及び比較例を用いて説明するが、本発明はこれらにより限定されるものではない。
実施例1
ブチレンアジペート単位とブチレンサクシネート単位の組成比が0.20:0.80であるポリブチレンアジペートサクシネート(ビオノ−レ#3001、昭和電工社製)並びに構成単位の組成比が0.93:0.07である3−ヒドロキシブタン酸と3−ヒドロキシヘキサン酸の縮重合体(アオニレックスX131A、カネカ社製)のブレンド比(重量比)90:10のブレンドポリマーを内径1.40mm、膜厚0.35mmの細管状に押し出して成形すると同時に、ヨーロピアングレープバインモスの性フェロモン物質であるE7Z9−ドデカジエニルアセテートを充填することによりロープ状の徐放性フェロモン製剤を製造した。このロープ状の徐放性フェロモン製剤を200mm間隔で超音波溶着し、溶着部分を切断することにより短いチューブ状の徐放性フェロモン製剤を製造した。
得られた短いチューブ状の徐放性フェロモン製剤のフェロモン物質の残存率を30℃、風速0.7m/秒の条件下に放置し、経過日数ごとの重量減少を測定することにより算出した。その結果を図1に示す。図1に示すように、得られた短いチューブ状の徐放性フェロモン製剤は、80日間にわたってE7Z9−ドデカジエニルアセテートを放出できることが確認された。
実施例2
実施例1と同様な方法で製造した内径1.40mm、膜厚0.35mm、長さ200mmの短いチューブ状の徐放性フェロモン製剤100本をイタリア国シシリー島のブドウ畑に、2016年4月3日に設置した。5月6日(33日後)、6月5日(63日後)、7月2日(90日後)、8月4日(123日後)、8月25日(144日後)、9月11日(161日後)、9月25日(175日後)及び10月8日(188日後)にそれぞれ10本ずつをブドウ畑か-ら回収した。
回収した短いチューブ状の徐放性フェロモン製剤からE7Z9−ドデカジエニルアセテートをノルマルヘキサンを用いて溶媒抽出し、内部標準法/ガスクロマトグラム分析による定量でフェロモン物質の残存率を算出した。その結果を図2に示す。図2に示すように、得られた短いチューブ状の徐放性フェロモン製剤は、ヨーロピアングレープバインモスの発生期間に相当する150日間にわたりE7Z9−ドデカジエニルアセテートを放出できることが確認された。
実施例3
ポリブチレンサクシネート(ビオノ−レ#1001、昭和電工社製)並びに構成単位の組成比が0.93:0.07である3−ヒドロキシブタン酸と3−ヒドロキシヘキサン酸縮重合体(アオニレックスX131A、カネカ社製)のブレンド比(重量比)70:30のブレンドポリマーを内径0.62mm、膜厚0.40mmの細管状に押し出して成形すると同時に、ヨーロピアングレープバインモスの性フェロモン物質であるE7Z9−ドデカジエニルアセテートと油性ゲル化剤であるステアリン酸の混合比(重量比)85:15の混合溶液を充填することによりロープ状の徐放性フェロモン製剤を製造した。このロープ状の徐放性フェロモン製剤を200mm間隔で超音波溶着し、溶着部分を切断することにより短いチューブ状の徐放性フェロモン製剤を製造した。
得られた短いチューブ状の徐放性フェロモン製剤のフェロモン物質の残存率を実施例1と同様に算出した。その結果を図3に示す。図3に示すように、得られた短いチューブ状の徐放性フェロモン製剤は、70日間にわたってE7Z9−ドデカジエニルアセテートを放出できることが確認された。
実施例4
ブチレンアジペート単位とブチレンサクシネート単位の組成比が0.20:0.80であるポリブチレンアジペートサクシネート(ビオノ−レ#3001、昭和電工社製)並びに構成単位の組成比が0.93:0.07である3−ヒドロキシブタン酸と3−ヒドロキシヘキサン酸の縮重合体(アオニレックスX131A、カネカ社製)のブレンド比(重量比)70:30のブレンドポリマーを内径0.63mm、膜厚0.40mmの細管状に押し出して成形すると同時に、コドリングモスの性フェロモン物質であるE8E10−ドデカジエノールと油性ゲル化剤であるステアリン酸の混合比(重量比)70:30の混合溶液を充填することによりロープ状の徐放性フェロモン製剤を製造した。このロープ状の徐放性フェロモン製剤を200mm間隔で超音波溶着し、溶着部分を切断することにより短いチューブ状の徐放性フェロモン製剤を製造した。
得られた短いチューブ状の徐放性フェロモン製剤のフェロモン物質の残存率を実施例1と同様に算出した。その結果を図4に示す。図4に示すように、得られた短いチューブ状の徐放性フェロモン製剤は、90日間にわたってE8E10−ドデカジエノールを放出できることが確認された。
実施例5
ブチレンアジペート単位とブチレンサクシネート単位の組成比が0.20:0.80であるポリブチレンアジペートサクシネート(ビオノ−レ#3001、昭和電工社製)並びに構成単位の組成比が0.93:0.07である3−ヒドロキシブタン酸と3−ヒドロキシヘキサン酸の縮重合体(アオニレックスX131A、カネカ社製)のブレンド比(重量比)60:40のブレンドポリマーを内径0.44mm、膜厚0.40mmの細管状に押し出して成形すると同時に、ナシヒメシンクイの性フェロモン物質であるZ8−ドデセニルアセテートと油性ゲル化剤であるステアリン酸の質量比85:15の混合溶液を充填することによりロープ状の徐放性フェロモン製剤を製造した。このロープ状の徐放性フェロモン製剤を200mm間隔で超音波溶着し、溶着部分を切断することにより短いチューブ状の徐放性フェロモン製剤を製造した。
得られた短いチューブ状の徐放性フェロモン製剤のフェロモン物質の残存率を実施例1と同様に算出した。その結果を図5に示す。図5に示すように、得られた短いチューブ状の徐放性フェロモン製剤は、100日間にわたってZ8−ドデセニルアセテートを放出できることが確認された。
実施例6
ブチレンアジペート単位とブチレンサクシネート単位の組成比が0.20:0.80であるポリブチレンアジペートサクシネート(ビオノ−レ#3001、昭和電工社製)並びに構成単位の組成比が0.93:0.07である3−ヒドロキシブタン酸と3−ヒドロキシヘキサン酸の縮重合体(アオニレックスX131A、カネカ社製)のブレンド比(重量比)60:40のブレンドポリマーを内径0.63mm、膜厚0.45mmの細管状に押し出して成形すると同時に、ナシヒメシンクイの性フェロモン物質であるZ8−ドデセニルアセテートと油性ゲル化剤であるステアリン酸の混合比(重量比)85:15の混合溶液を充填することによりロープ状の徐放性フェロモン製剤を製造した。このロープ状の徐放性フェロモン製剤を200mm間隔で超音波溶着し、溶着部分を切断することにより短いチューブ状の徐放性フェロモン製剤を製造した。
得られた短いチューブ状の徐放性フェロモン製剤のフェロモン物質の残存率を実施例1と同様に算出した。その結果を図5に示す。図5に示すように、得られた短いチューブ状の徐放性フェロモン製剤は、100日間にわたってZ8−ドデセニルアセテートを放出できることが確認された。
実施例7
ブチレンアジペート単位とブチレンサクシネート単位の組成比が0.20:0.80であるポリブチレンアジペートサクシネート(ビオノーレ#3001、昭和電工社製)並びに構成単位の組成比が0.85:0.15である3−ヒドロキシブタン酸と3−ヒドロキシヘキサン酸の縮重合体(アオニレックスX151X、カネカ社製)のブレンド比(重量比)75:25のブレンドポリマーを内径1.15mm、膜厚0.40mmの細管状に押し出して成形すると同時に、ピーチトゥィグボーラーの性フェロモン物質であるE5−デセニルアセテートを充填することによりロープ状の徐放性フェロモン製剤を製造した。このロープ状の徐放性フェロモン製剤を200mm間隔で超音波溶着し、溶着部分を切断することにより短いチューブ状の徐放性フェロモン製剤を製造した。
得られた短いチューブ状の徐放性フェロモン製剤のフェロモン物質の残存率を実施例1と同様に算出した。その結果を図6に示す。図6に示すように、得られた短いチューブ状の徐放性フェロモン製剤は、80日間にわたってE5−デセニルアセテートを放出できることが確認された。
実施例8
ブチレンアジペート単位とブチレンサクシネート単位の組成比が0.20:0.80であるポリブチレンアジペートサクシネート(ビオノーレ#3001、昭和電工社製)並びに構成単位の組成比が0.93:0.07である3−ヒドロキシブタン酸と3−ヒドロキシヘキサン酸の縮重合体(アオニレックスX131A、カネカ社製)のブレンド比(重量比)95:5のブレンドポリマーを内径1.20mm、膜厚0.35mmの細管状に押し出して成形すると同時に、トマトピンワームの性フェロモン物質であるE4−トリデセニルアセテートを充填することによりロープ状の徐放性フェロモン製剤を製造した。このロープ状の徐放性フェロモン製剤を200mm間隔で超音波溶着し、溶着部分を切断することにより短いチューブ状の徐放性フェロモン製剤を製造した。
得られた短いチューブ状の徐放性フェロモン製剤のフェロモン物質の残存率を実施例1と同様に算出した。その結果を図7に示す。図7に示すように、得られた短いチューブ状の徐放性フェロモン製剤は、100日間にわたって、E4−トリデセニルアセテートを放出できることが確認された。
実施例9
ブチレンテレフタレート単位とブチレンサクシネート単位の組成比が0.05:0.95であるポリブチレンテレフタレートサクシネート(ECOFLEX、BASF社製)並びに構成単位の組成比が0.93:0.07である3−ヒドロキシブタン酸と3−ヒドロキシヘキサン酸縮重合体(アオニレックスX131A、カネカ社製)のブレンド比(重量比)95:5のブレンドポリマーを内径1.21mm、膜厚0.55mmの細管状に押し出して成形すると同時に、オキナワカンシャクシコメツキの性フェロモン物質であるドデシルアセテートを充填することによりロープ状の徐放性フェロモン製剤を製造した。このロープ状の徐放性フェロモン製剤を200mm間隔で超音波溶着し、溶着部分を切断することにより短いチューブ状の徐放性フェロモン製剤を製造した。
得られた短いチューブ状の徐放性フェロモン製剤のフェロモン物質の残存率を実施例1と同様に算出した。その結果を図8に示す。図8に示すように、得られた短いチューブ状の徐放性フェロモン製剤は、60日間にわたって、ドデシルアセテートを放出できることが確認された。
実施例10
ブチレンアジペート単位とブチレンサクシネート単位の組成比が0.20:0.80であるポリブチレンアジペートサクシネート(ビオノ−レ#3001、昭和電工社製)並びに構成単位の組成比が0.93:0.07である3−ヒドロキシブタン酸と3−ヒドロキシヘキサン酸の縮重合体(アオニレックスX131A、カネカ社製)のブレンド比(重量比)70:30のブレンドポリマーを内径0.52mm、膜厚0.40mmの細管状に押し出して成形すると同時に、オオタバコガ(アメリカンボールワーム)の性フェロモン物質であるZ11−ヘキサデセナールとZ−9−ヘキサデセナールと油性ゲル化剤であるステアリン酸の混合比(重量比)80:5:15の混合溶液を充填することによりロープ状の徐放性フェロモン製剤を製造した。このロープ状の徐放性フェロモン製剤を200mm間隔で超音波溶着し、溶着部分を切断することにより短いチューブ状の徐放性フェロモン製剤を製造した。
得られた短いチューブ状の徐放性フェロモン製剤のフェロモン物質の残存率を30℃、風速0.7m/秒の条件下に放置し、実施例2と同様に分析することにより算出した。その結果を図9に示す。図9に示すように、得られた短いチューブ状の徐放性フェロモン製剤は、90日間にわたってZ11−ヘキサデセナールとZ9−ヘキサデセナールを放出できることが確認された。
実施例11
ブチレンアジペート単位とブチレンサクシネート単位の組成比が0.20:0.80であるポリブチレンアジペートサクシネート(ビオノ−レ#3001、昭和電工社製)並びに構成単位の組成比が0.93:0.07である3−ヒドロキシブタン酸と3−ヒドロキシヘキサン酸の縮重合体(アオニレックスX131A、カネカ社製)のブレンド比(重量比)70:30のブレンドポリマーを内径0.52mm、膜厚0.40mmの細管状に押し出して成形すると同時に、ダイアモンドバックモス(コナガ)の性フェロモン物質であるZ11−ヘキサデセナールとZ11−ヘキサデセニルアセテートと油性ゲル化剤であるステアリン酸の混合比(重量比)40:40:20の混合溶液を充填することによりロープ状の徐放性フェロモン製剤を製造した。このロープ状の徐放性フェロモン製剤を200mm間隔で超音波溶着し、溶着部分を切断することにより短いチューブ状の徐放性フェロモン製剤を製造した。
得られた短いチューブ状の徐放性フェロモン製剤のフェロモン物質の残存率を実施例10と同様に算出した。その結果を図10に示す。図10に示すように、得られた短いチューブ状の徐放性フェロモン製剤は、90日間にわたってZ11−ヘキサデセナールとZ11−ヘキデセニルアセテートを放出できることが確認された。
比較例1
ブチレンアジペート単位とブチレンサクシネート単位の組成比が0.20:0.80であるポリブチレンアジペートサクシネート(ビオノ−レ#3001、昭和電工社製)を内径1.40mm、膜厚0.35mmの細管状に押し出して成形すると同時に、ヨーロピアングレープバインモスの性フェロモン物質であるE7Z9−ドデカジエニルアセテートを充填することによりロープ状の徐放性フェロモン製剤を製造した。このロープ状の徐放性フェロモン製剤を200mm間隔で超音波溶着し、溶着部分を切断することにより短いチューブ状の徐放性フェロモン製剤を製造した。
得られた短いチューブ状の徐放性フェロモン製剤のフェロモン物質の残存率を実施例1と同様に算出した。その結果を図1に示す。図1に示すように、得られた短いチューブ状の徐放性フェロモン製剤は、放出初期におけるE7Z9−ドデカジエニルアセテートの放出量が過大であり、放出期間が40日と短かった。
比較例2
構成単位の組成比が0.96:0.04であるポリエチレンと酢酸ビニルの共重合体(ノバテックLV113、日本ポリエチレン株式会社製)を内径0.63mm、膜厚0.40mmの細管状に押し出して成形すると同時に、コドリングモスの性フェロモン物質であるE8Z10−ドデカジエノールと油性ゲル化剤であるステアリン酸の重量比70:30の混合溶液を充填することにより、ロープ状の徐放性フェロモン製剤を製造した。このロープ状の徐放性フェロモン製剤を200mm間隔で超音波溶着し、溶着部分を切断することにより短いチューブ状の徐放性フェロモン製剤を製造した。
得られた短いチューブ状の徐放性フェロモン製剤のフェロモン物質の残存率を実施例1と同様に算出した。その結果を図4に示す。図4に示すように、得られた短いチューブ状の徐放性フェロモン製剤は放出が過大であり、約1ヶ月でフェロモン物質を全て放出してしまった。
実施例12
実施例3と同様な方法で製造した内径0.62mm、膜厚0.40mmのロープ状の徐放性フェロモン製剤を紙製リールに600m巻いたものを5巻用意した。このロープ状の徐放性フェロモン製剤を2016年2月にイタリア国トスカーナ地方の5ヘクタールのブドウ畑において、先ずブドウ畑の端からブドウの樹の畝に沿ってロープ状の徐放性フェロモン製剤を枝に掛けながら向かい側の端まで直線状に設置した。ブドウ畑の向かい側の端まで来た所で、紙製リールに巻かれたロープ状の徐放性フェロモン製剤を切断し、次にロープ状の徐放性フェロモン製剤を設置したブドウの樹の畝から20m離れたブドウの樹の畝に沿って、設置済みの直線状のロープに平行となるように同様に、ロープ状の徐放性フェロモン製剤を設置した。同様の操作を繰り返すことでブドウ畑全体にロープ状の徐放性フェロモン製剤を設置し、最終的に5へクタールのブドウ畑に設置されたロープ状の徐放性フェロモン製剤の長さの合計は、3000mであった。ロープ状の徐放性フェロモン製剤には、フェロモン物質とステアリン酸の混合溶液が充填されているため、ロープ状の徐放性フェロモン製剤を切断してもフェロモン物質が流逸することは無かった。
また、ロープ状の徐放性フェロモン製剤を設置したブドウ畑内に性フェロモントラップを4台設置し、1週間間隔でトラップに誘殺されるヨーロピアングレープバインモスの数をカウントした。更に、ヨーロピアングレープバインモスの発生を確認するために、ロープ状の徐放性フェロモン製剤を設置したブドウ畑から200m離れたブドウ畑にも同様の性フェロモントラップを4台設置して、1週間間隔で性フェロモントラップに誘殺されるヨーロピアングレープバインモスの数をカウントした。
ロープ状の徐放性フェロモン製剤が設置されていないブドウ畑では、2月から9月の間に総数1206頭のグレープバインモスが誘殺されたのに対し、ロープ状の徐放性フェロモン製剤が設置されたブドウ畑では、2月から9月の間に総数21頭のグレープバインモスが誘殺されたのみであったことから、高い交信撹乱効果が確認された。
実施例13
実施例4と同様な方法で製造した内径0.63mm、膜厚0.40mmのロープ状の徐放性フェロモン製剤を紙製リールに400m巻いたものを15巻用意した。この徐放性フェロモン製剤を2016年3月にフランス国アヴィニョンの5ヘクタールのリンゴ畑において、徐放性フェロモン製剤を設置する間隔を10mとする以外は実施例10と同様な方法でリンゴ畑全体に設置した。最終的に5ヘクタールのリンゴ畑に設置したロープ状の徐放性フェロモン製剤の長さの合計は、6000mであった。ロープ状の徐放性フェロモン製剤には、フェロモン物質とステアリン酸の混合溶液が充填されているため、ロープ状の徐放性フェロモン製剤を切断してもフェロモン物質が流逸することは無かった。
また、ロープ状の徐放性フェロモン製剤を設置したリンゴ畑内に性フェロモントラップを4台設置し、1週間間隔でトラップに誘殺されるコドリングモスの数をカウントした。更に、コドリングモスの発生を確認するために、ロープ状の徐放性フェロモン製剤を設置したリンゴ畑から200m離れたリンゴ畑にも同様の性フェロモントラップを4台設置して、1週間間隔で性フェロモントラップに誘殺されるコドリングモスの数をカウントした。
ロープ状の徐放性フェロモン製剤が設置されていないリンゴ畑では、3月から9月の間に総数1858頭のコドリングモスが誘殺されたのに対し、ロープ状の徐放性フェロモン製剤が設置されたリンゴ畑では3月から9月の間に総数38頭のコドリングモスが誘殺されたのみであったことから、高い交信撹乱効果が確認された。
実施例14
実施例5と同様な方法で製造した内径0.44mm、膜厚0.40mmのロープ状の徐放性フェロモン製剤を紙製リールに400m巻いたものを12巻用意した。この徐放性フェロモン製剤を2016年2月にアメリカ国カルフォルニア州の4ヘクタールのモモ畑において、徐放性フェロモン製剤を設置する間隔を10mとする以外は実施例10と同様な方法でモモ畑全体に設置した。最終的に4ヘクタールのモモ畑に設置したロープ状の徐放性フェロモン製剤の長さの合計は、4800mであった。ロープ状の徐放性フェロモン製剤には、フェロモン物質とステアリン酸の混合溶液が充填されているため、ロープ状の徐放性フェロモン製剤を切断してもフェロモン物質が流逸することは無かった。
また、徐放性フェロモン製剤を設置したモモ畑内に性フェロモントラップを4台設置し、1週間間隔で性フェロモントラップに誘殺されるナシヒメシンクイの数をカウントした。更に、ナシヒメシンクイの発生を確認するために、ロープ状の徐放性フェロモン製剤を設置したモモ畑から200m離れたモモ畑にも同様の性フェロモントラップを4台設置して、1週間間隔で性フェロモントラップに誘殺されるナシヒメシンクイの数をカウントした。
ロープ状の徐放性フェロモン製剤が設置されていないモモ畑では、2月から9月の間に総数1794頭のナシヒメシンクイが誘殺されたのに対し、ロープ状の徐放性フェロモン製剤が設置されたモモ畑では2月から9月の間に総数1頭のナシヒメシンクイが誘殺されたのみであったことから、高い交信撹乱効果が確認された。
実施例15
実施例5と同様な方法で製造した内径0.63mm、膜厚0.45mmのロープ状の徐放性フェロモン製剤を紙製リールに300m巻いたものを8巻用意した。このロープ状の徐放性フェロモン製剤を2016年2月にアメリカ国カルフォルニア州の4ヘクタールのモモ畑において、実施例10と同様な方法でモモ畑全体に設置した。最終的に4ヘクタールのモモ畑に設置したロープ状の徐放性フェロモン製剤の長さの合計は、2400mであった。ロープ状の徐放性フェロモン製剤には、フェロモン物質とステアリン酸の混合溶液が充填されているため、ロープ状の徐放性フェロモン製剤を切断してもフェロモン物質が流逸することは無かった。
また、ロープ状の徐放性フェロモン製剤を設置したモモ畑内に性フェロモントラップを4台設置し、1週間間隔で性フェロモントラップに誘殺されるナシヒメシンクイの数をカウントした。更に、ナシヒメシンクイの発生を確認するために、ロープ状の徐放性フェロモン製剤を設置したモモ畑から200m離れたモモ畑にも同様の性フェロモントラップを4台設置して、1週間間隔で性フェロモントラップに誘殺されるナシヒメシンクイの数をカウントした。
ロープ状の徐放性フェロモン製剤が設置されていないモモ畑では、2月から9月の間に総数1794頭のナシヒメシンクイが誘殺されたのに対し、ロープ状の徐放性フェロモン製剤が設置されたモモ畑では2月から9月の間に総数39頭のナシヒメシンクイが誘殺されたのみであったことから、高い交信撹乱効果が確認された。

Claims (9)

  1. フェロモン物質及び前記フェロモン物質を内部に封入するための容器を少なくとも備え、前記容器が下記一般式(1)
    Figure 2019019071
    (Rは炭素数1〜8の2価の炭化水素基を表し、Rは炭素数1〜7の2価の炭化水素基を表すが、Rの炭素数はRの炭素数より大きく、mとmは同じでも異なってもよい2〜10の正の整数を表し、aは構成単位の組成比を表し、0<a≦1を満たす数である。)
    で表される構成単位を有する脂肪族ポリエステルと、下記一般式(2)
    Figure 2019019071
    (Rは水素原子又は炭素数1〜4の1価の炭化水素基を表し、nは0〜4の整数を表すが、Rがメチル基のときnは1ではなく、bは構成単位の組成比を表し、0<b<1を満たす数である。)
    で表される構成単位を有するポリ(ヒドロキシアルカノエート)のブレンドポリマーを少なくとも含む高分子膜を備える徐放性フェロモン製剤。
  2. 前記脂肪族ポリエステルと前記ポリ(ヒドロキシアルカノエート)のブレンド比(重量比)が、50:50〜98:2である請求項1に記載の徐放性フェロモン製剤。
  3. 前記脂肪族ポリエステルが、ポリブチレンサクシネート、ポリブチレンアジペート、ポリブチレンフタレート、ポリブチレンアジペートサクシネート及びポリブチレンテレフタレートサクシネートからなる群から選ばれる請求項1又は請求項2に記載の徐放性フェロモン製剤。
  4. 前記ポリ(ヒドロキシアルカノエート)が、3−ヒドロキシブタン酸及び4−ヒドロキシブタン酸の縮重合体と、3−ヒドロキシブタン酸及び3−ヒドロキシペンタン酸の縮重合体と、3−ヒドロキシブタン酸及び3−ヒドロキシヘキサン酸の縮重合体からなる群から選ばれる請求項1〜3のいずれか一項に記載の徐放性フェロモン製剤。
  5. 前記容器が、チューブ又はアンプルの形態である請求項1〜4のいずれか一項に記載の徐放性フェロモン製剤。
  6. 前記チューブが、内径0.10〜2.00mm、肉厚0.20〜0.80mm及び長さ1〜2000mである請求項5に記載の徐放性フェロモン製剤。
  7. 前記フェロモン物質が、炭素数10〜18の脂肪族アルコールと、炭素数10〜18の脂肪族アルコールの酢酸エステルと、炭素数10〜18の脂肪族アルデヒドとからなる群から選ばれる1種類以上である請求項1〜6のいずれか一項に記載の徐放性フェロモン製剤。
  8. 前記フェロモン物質とともに、更に油性ゲル化剤を含有する請求項1〜7のいずれか一項に記載の徐放性フェロモン製剤。
  9. 請求項1〜8のいずれか一項に記載の徐放性フェロモン製剤を圃場に設置し、前記高分子膜を透過した前記フェロモン物質を前記圃場に放出させるステップを少なくとも含む害虫の防除方法。
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