JP6683590B2 - ヴァインミーリーバグの徐放性フェロモン製剤及びこれを用いた防除方法 - Google Patents

ヴァインミーリーバグの徐放性フェロモン製剤及びこれを用いた防除方法 Download PDF

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Description

本発明は、フェロモン物質としてラバンジュリル=セネシオエート(以下、「LVSN」とも記載する。)を有するヴァインミーリーバグ(以下、「VMB」とも記載する。)を大量誘殺や交信撹乱により防除するために、フェロモン物質を空気中に放散させる徐放性フェロモン製剤及びこれを用いた防除方法に関するものである。
フェロモンを利用した防除技術を確立する上で重要なことは、大量誘殺においては野外虫を誘引するために十分な量のフェロモンを誘引源から徐放させること、交信撹乱においては、交信撹乱を引き起こすのに十分な量のフェロモンを防除の対象とする圃場全体に漂わせることである。通常、害虫の発生期間は春から秋と長期にわたるため、フェロモン物質を担持させた徐放性フェロモン製剤より徐々にフェロモン物質を放出させることで、発生期間を通じての大量誘殺及び交信撹乱が可能となる。そのため、フェロモンを利用した防除技術確立のためには、対象害虫の徐放性フェロモン製剤の開発が極めて重要である。
フェロモン物質の一定量の放出を長期間にわたり持続させるために、20℃における平衡膨潤率が2〜6重量%であるポリエチレン、ポリプロピレン、酢酸ビニル含有率が20重量%以下のエチレン−酢酸ビニル共重合体(以下、「EVA」とも記載する。)等の高分子材料からなる徐放性フェロモンディスペンサーが知られている(特許文献1)。また、ゴム、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレンモノマー由来の繰り返し単位であるエチレンユニットを90重量%以上含むエチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリ塩化ビニル等の放出量制御機能を有する物質からなるキャップ、細管、ラミネート製の袋、カプセル等の容器に封じて用いられることが知られている(特許文献2)。
中でもポリエチレンに代表されるポリオレフィン系プラスチックは、性状の異なるグレードが多種多様に存在するため材料としての選択の幅が広く、且つ汎用性があるため価格も低い。また、成形性も優れており、押出成形、フィルム成形、延伸成形、射出成形等、幅広い成形が可能で、機械的強度、特に低温時の機械的強度が優れているため気温の低い時期や地域での使用に適している。
更に、官能基を含む炭素数が12〜20の直鎖状脂肪族高級アルコールのアセテート化合物であるフェロモン物質においては、低密度ポリエチレン膜を使用した徐放性フェロモン製剤を使用することで、長期間にわたり放出を持続させることができるため、発生期間が長期にわたる害虫に対して有効である(特許文献3)。
特開昭62−195303号公報 特開平11−69936号公報 特開昭57−009705号公報
しかし、特許文献1及び2の場合においては、官能基を含む炭素数が12〜20の直鎖状アセテート化合物であるフェロモン物質はエチレン−酢酸ビニル共重合体膜への相溶性が良くなり、放出量を増やすことはできるが、短期間で放出が終了するため発生期間が長期の害虫に対しては有効でない。
また、本発明者らは、特許文献3の知見を元に、三置換二重結合やイソプロペニル基の分岐を有するモノテルペン型アルコールであるが、構造が類似し、且つ官能基を含めた炭素数が15のLVSNにおいても、当然、同様の効果が得られると考えた。しかし、同じエステル化合物であってもポリエチレン膜の透過性が異なり、その違いは、アセテート化合物がポリエチレン膜と相溶性や親和性が良く、LVSNがポリエチレン膜との相溶性や親和性が極めて悪いことに起因することを見出した。
大量誘殺や交信撹乱を起こすためには、徐放性フェロモン製剤からの高い放出量を維持することが必要である。また、VMBの発生期間は、イタリアにおいてそれぞれ4〜11月までと長期にわたることが知られており、長期間にわたり放出を持続させることができる徐放性フェロモン製剤が望まれている。
本発明は、フェロモン物質としてLVSNを有するVMBに対して、防除期間を通じて、高いフェロモン放出量が得られる徐放性フェロモン製剤とこれを用いた防除方法を提供することを目的とするものである。
本発明者は、官能基を含めた炭素数が15のLVSNに対してEVA膜の使用は困難との予想に反して、驚くべきことに、一定量の酢酸ビニルを含むEVAを用いることで、LVSNを長期間にわたり一定の放出量が得られることを見出した。
本発明の1つの態様では、第1フェロモン物質と、前記第1フェロモン物質を内部に封入し、酢酸ビニルユニットの含有量が0.5〜10重量%であるエチレン−酢酸ビニル共重合体の第1高分子膜を有する第1容器とを備える徐放性フェロモン製剤であって、前記第1フェロモン物質がVMBのフェロモン物質であるLVSNであり、前記LSVNが150日以上にわたり前記第1高分子膜を透過して大気中に放出可能な徐放性フェロモン製剤が提供される。
また、本発明の別の態様では、この徐放性フェロモン製剤からLSVNを圃場に放出するステップを少なくとも含むVMBの防除方法が提供される。
この徐放性フェロモン製剤は、具体的な実施形態の一例として、更に、第2フェロモン物質と、前記第2フェロモン物質を内部に封入し、第2高分子膜を有する第2容器とを少なくとも一つ以上備えてもよく、例えば、前記第2フェロモン物質として、ヨーロピアングレープヴァインモスのフェロモン物質である(E,Z)−7,9−ドデカジエニル=アセテートを用いると、前記徐放性フェロモン製剤からLVSN及び(E,Z)−7,9−ドデカジエニル=アセテートを圃場に放出するステップを少なくとも含むVMB及びヨーロピアングレープヴァインモスの同時防除方法を提供できる。
本発明の徐放性フェロモン製剤によれば、LVSNをフェロモン物質として有するVMBを150日以上の長期間にわたり防除することが可能となり、VMBによる果樹、例えばブドウの被害を抑制することができる。また、本発明の徐放性フェロモン製剤の具体的な実施形態の一例として、例えば、VMB及びヨーロピアングレープヴァインモスを同時に防除することができる。
本発明の徐放性フェロモン製剤の製造工程を示し、図1(a)は第1容器及び第2容器、図1(b)は設けられた接合部、図1(c)はヒートシール装置を用いるシール工程、図1(d)は徐放性フェロモン製剤の断面図を示す。 本発明の徐放性フェロモン製剤が、二色押出方法により製造されるところを示す。
徐放性フェロモン製剤が対象とする害虫は、LVSNをフェロモン物質として有する害虫であれば特に限定されないが、例えば鱗翅目、甲虫目、膜翅目、半翅目に属する害虫が挙げられる。具体的には、例えば、ヴァインミーリーバグ(Vine mealybug、Planococcus ficus)である。
LVSNは、防除の対象となる害虫のフェロモン物質である。フェロモン物質は、実際に害虫から抽出された化合物に限らず、工業的に合成された同一の化合物を含むが、経済的見地から合成された化合物が好ましい。また、LVSNには立体異性体が存在するが、特に限定されるものではない。例えば、S体、R体又はラセミ体を含むS体とR体の混合物等である。LVSNには、製造上不可避な不純物を含んでいても良い。
徐放性フェロモン製剤は、LVSNに加えて、同種の他の個体に作用する生理活性物質、該害虫の生理作用に影響を与えない希釈剤、重合防止剤、抗酸化剤、紫外線吸収剤等の添加剤を含有しても良い。それぞれの添加剤は、使用環境等によっても異なるが、LVSNと添加剤との混合物全体の重量に対して、好ましくは0.1〜5.0重量%の範囲で含有される。
同種の他の個体に作用する生理活性物質としては、ラバンジュロール、ラバンジュリル=イソヴァレレート等が挙げられる。「同種の他の個体」とは、ラバンジュロール、ラバンジュリル=イソヴァレレート等に反応を示し、これらを放出している個体以外の個体をいう。また、ラバンジュロール、ラバンジュリル=イソヴァレレート等には、立体異性体が存在するが、特に限定されるものではない。例えば、S体、R体又はラセミ体を含むS体とR体の混合物等である。
希釈剤としては、ドデシルアセテート、テトラデシルアセテート、ヘキサデシルアセテート、1−ドデカノール、1−テトラデカノール、1−ヘキサデカノール等が挙げられる。
重合防止剤としては、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)等が挙げられる。
抗酸化剤としては、ブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール、ハイドロキノン、ビタミンE等が挙げられる。
紫外線吸収剤としては、2−ヒドロキシ−4−オクトキシベンゾフェノン、2−(2'−ヒドロキシ−3'−tert−ブチル−5'−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2,5'−ジ−t−ブチルハイドロキノン等が挙げられる。
徐放性フェロモン製剤は、LVSN(第1フェロモン物質)と、LVSNを内部に封入し、LVSNを透過可能な高分子膜(第1高分子膜)であるEVAの膜を有する第1容器とを備える。
EVAにおける酢酸ビニル由来の繰り返し単位である酢酸ビニルユニットの含有量は、0.5〜10重量%、好ましくは0.5〜6重量%、より好ましくは0.5〜3重量%である。酢酸ビニルユニットの含有量が0.5重量%より少ない場合は、EVAの膜厚を薄くしても、フェロモン物質の膜中の透過速度が遅く、適当な放出速度が得られない。一方、酢酸ビニル含有量が10重量%を超えると高分子自体の剛性が小さくなり、製剤への加工が出来ない。
EVAの分子量は、特に限定されないが、放出性能及び加工性を考慮して、ポリスチレン換算のゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)に基づく重量平均分子量(Mw)は、好ましくは50,000〜500,000である。
徐放性フェロモン製剤は、第1容器とは別に、第2フェロモン物質と、第2フェロモン物質を内部に封入し、第2高分子膜を有する第2容器とを少なくとも一つ以上備えてもよい。
第2容器に封入する第2フェロモン物質を有する害虫としては、例えば、半翅目、鱗翅目、甲虫目、膜翅目等に属する害虫が挙げられる。
半翅目に属する害虫としては、VMBの他、Halyomorpha halys等のHalyomorpha属やErythroneura ziczac等のCicadellidae科等が挙げられる。
鱗翅目に属する害虫としては、ヨーロピアングレープヴァインモス(European Grapevine Moth、Lobesia botrana)(以下、「EGVM」とも記載する。)、ヨーロピアングレープベリーモス(European Grape Berry Moth、Eupoecilia ambiguella)(以下、「EGBM」とも記載する。)、Argyrotaenia ljungianaArgyrotaenia citranaArgyrotaenia politanaArgyrotaenia pulchellanaArgyrotaenia sphaleropaArgyrotaenia tabulanaArgyrotaenia velutinana等のアルジロタエニア(Argyrotaenia)属、ハニーデューモス(Honeydew Moth、Cryptoblabes gnidiella)等が挙げられる。
甲虫目に属する害虫としては、Pelidnota punctata等のScarabaeidae科や、Typhaeus typhoeus等のGlaphyridae科等が挙げられる。
膜翅目に挙げられる害虫としては、Dolichogenidae tasmanica等のBraconidae科、Aphis illinoisensis等のAlphelinidae科やAnagyrus dactylopii等のEncyrtidae科等が挙げられる。
第2容器に封入される第2フェロモン物質は、個体に一定の行動や発育の変化を促す生理活性物質であれば、特に限定されないが、例えば、性フェロモン、道標フェロモン、集合フェロモン、警報フェロモン等が挙げられる。
性フェロモンとしては、上述のLVSNの他に、官能基を含む炭素数が12〜20の脂肪族アセテート、又は官能基を含む炭素数が12〜20の脂肪族アルデヒド等が挙げられる。
官能基を含む炭素数が12〜20の脂肪族アセテートとしては、EGVMのフェロモン物質である(E,Z)−7,9−ドデカジエニル=アセテート(以下、「(E,Z)−7,9−DDDA」とも記載する。)、EGBMのフェロモン物質である(Z)−9−ドデセニル=アセテート、(E)−9−ドデセニル=アセテート、(Z)−9−テトラデセニル=アセテート、Argyrotaenia pulchellanaのフェロモン物質である(Z)−11−テトラデセニル=アセテート等が挙げられる。
官能基を含む炭素数が12〜20の脂肪族アルデヒドとしては、ハニーデューモスのフェロモン物質である(Z)−11−ヘキサデセナール、(E)−11−ヘキサデセナール、(Z)−13−オクタデセナール、(E)−13−オクタデセナール等が挙げられる。
道標フェロモンとしては、(Z)−9−ヘキサデセナール等が、集合フェロモンとしては、2,3−ヘキサンジオール等が、警報フェロモンとしては、2−ヘプタノンやイソペンチルアセテート等が挙げられる。
これらフェロモン物質は、実際に害虫から抽出された化合物に限らず、工業的に合成された同一の化合物を含むが、経済的見地から合成された化合物が好ましい。
また、これらのフェロモン物質は幾何異性体が含まれても良い。例えば、(E,Z)−7,9−DDDAであれば、(E,E)体、(Z,E)体、(Z,Z)体又はその混合物等である。
更に、これらのフェロモン物質は混合して用いてもよい。
第2容器に封入される第2フェロモン物質は、上述のLVSNと同様に製造上不可避な不純物を含んでいても良く、上記と同じ同種の他の個体に作用する生理活性物質、第2フェロモン物質を有する害虫の生理作用に影響を与えない希釈剤、重合防止剤、抗酸化剤、紫外線吸収剤等を加えても良い。希釈剤、重合防止剤、抗酸化剤、紫外線吸収剤の具体例は、第1フェロモン物質に関して前述したものと同様である。
第2容器の第2高分子膜は、第2フェロモン物質を、第2高分子膜を透過させて長期間にわたり放出可能な材料であれば、特に限定されるものではない。例えば、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリオレフィン、ビニル系ポリマー、ポリエステル又は生分解性ポリマー等が挙げられる。具体的には、ポリオレフィンとしてポリエチレン、ポリプロピレン、ビニル系ポリマーとして塩化ビニル、ポリエステルとしてポリエチレンテレフタレート等が挙げられる。生分解性ポリマーとして、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、セバシン酸、フマル酸及びマレイン酸の中から選ばれる少なくとも一種類のジカルボン酸と、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、オクタンジオール、デカンジオールの中から選ばれる少なくとも一種類のポリオールとの縮合重合体のほか、乳酸、ヒドロキシ吉草酸、ヒドロキシカプロン酸及びヒドロキシカプリン酸の中から選ばれる少なくとも一種類の縮合重合体、又はε−カプロラクトンを開環重合させたポリカプロラクトン等の脂肪族ポリエステル系の熱可塑性プラスチック等が挙げられる。生分解性ポリマーとして、より具体的には、ポリ乳酸、ポリカプロラクトン、ポリブチレンサクシネートアジペート等が挙げられる。
例えば、第2容器に封入される第2フェロモン物質が、LVSNの場合においては、上述した所定のエチレン−酢酸ビニル共重合体が好ましく、150日以上にわたる放出が期待できる。また、第2フェロモン物質が、(E,Z)−7,9−DDDAの場合においては、ポリエチレンが好ましく、150日以上にわたる放出が期待できる。
LVSNを透過可能なEVAが、徐放性フェロモン製剤が備える第1及び第2容器の膜を形成すれば、その膜を通してLVSNを圃場等の外部に徐放することができる。EVAの膜は、徐放性フェロモン製剤が備える第1及び第2容器の全体であってもよいし、壁部分等の第1及び第2容器の一部であってもよい。第1及び第2容器の一部がEVAの膜であれば、その膜を通してLVSNの放出が可能であり、第1及び第2容器の他の一部が例えばポリエチレンの膜であれば、LVSN以外のフェロモン物質をEVAの膜以外の第1及び第2容器の部分からも同時に放出可能である。
第1及び第2容器の各形状は、チューブ、カプセル、アンプル又はボトル状であることが好ましい。特に、チューブタイプのものは、放出均一性の観点から、好ましくは、内径0.5〜2.5mmの範囲、表面積が600〜4000mmの範囲、膜厚が0.3〜0.8mmの範囲である。チューブタイプ以外の徐放性製剤の膜厚は、膜厚が厚くなると剛性が増すため取扱いが悪くなる観点から、好ましくは0.01〜0.1mmである。
第1及び第2容器の形状は、それぞれの形状が異なっても良いが、加工性の点で、好ましくは同じ形状である。
第1及び第2容器のそれぞれにおけるフェロモン物質の担持量としては、好ましくは20〜2000mg、より好ましくは50〜500mgである。
第1及び第2容器の高分子膜を形成する高分子材料の劣化を防止するために、高分子材料に酸化防止剤や紫外線吸収剤等を加えても良い。
酸化防止剤としては、エチレレビス(オキシエチレン)ビス(3−(5−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−m−トリル)プロピオネート)、オクタデシル−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート等のフェノール系酸化防止剤、ジドデシル3,3’−チオジプロピオネート等の硫黄系酸化防止剤、トリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)フォスファイ等のリン系酸化防止剤等が挙げられる。
紫外線吸収剤としては、2−(2’−ヒドロキシ−3’−tert−ブチル−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール等のベンゾトリアゾール系、2−ヒドロキシ−4−オクトキシベンゾフェノン等のベンゾフェノン系等の紫外線吸収剤等が挙げられる。
酸化防止剤及び紫外線吸収剤は、高分子材料の重量に対して、それぞれ好ましくは0重量%を超えて3重量%以下、より好ましくは0重量%を超えて1重量%以下含有しても良い。
また、LVSNを紫外線からの劣化を防止する観点から、高分子材料の重量に対して、合計で、好ましくは零を超えて3重量%以下、より好ましくは零を超えて1重量%以下の酸化鉄、酸化クロム、酸化チタン、カーボンブラック等の無機着色剤又は多環式系顔料やアゾ系顔料等の有機着色剤を含有しても良い。
更に、加工性向上のために、高級脂肪酸の金属塩や無機粉末等のブロッキング防止剤や、炭化水素、アルコール類、高級脂肪酸、エステル類、多価アルコール部分エステル、高級脂肪酸金属塩、天然ワックス、脂肪酸アミド等の滑剤を、高分子材料の重量に対して、それぞれ好ましくは0重量%を超えて3重量%以下、より好ましくは0重量%を超えて1重量%以下含有しても良い。
徐放性フェロモン製剤は、第1及び第2容器と同種又は異種の第3容器以上を備えても構わない。
第1及び第2容器の連結方法は、特に限定されないが、熱により融着するヒートシール法、異種の高分子材料を同時に成形し連結させる二色押出方法や接着剤等を用いて化学的に連結する方法が挙げられる。第1及び第2容器製造後の連結の処理を必要とせず、容器製造時に第1及び第2容器を同時に連結できるとの観点から、二色押出方法が好ましい。
また、テープや針金等を用いて物理的に連結してもよい。その際、第1容器1と第2容器2は、図1(a)に示すように独立していても、図1(b)に示すように接合部3により平行に一体化してもよい。また、図1(c)に示すように第1及び第2容器の先端をヒートシール装置4を用いて化学的又は物理的に接合して連結させることで、最終的に図1(d)の断面図に示すようにフェロモン物質A1とA2を有する徐放性フェロモン製剤としてもよい。但し、この形状に限られるものではない。
二色押出方法は、特に限定されないが、例えば、図2に示すように、図示を省略する容器の製造装置のシリンダー27に直径0.1〜10.0mmの範囲において、同じ又は異なる直径を有する2つの有芯孔21及び22をもつ押出ダイ25を取り付けた容器の製造装置を用いて、連続的に行うことが望ましい。第1容器12aの高分子膜がEVAで、第2容器12bの高分子膜がポリエチレンの場合、押出ダイ25の有芯孔21からは例えば130〜220℃で溶融したEVA樹脂を押出し、有芯孔22からは例えば160〜300℃で溶融したポリエチレン樹脂を押出すことで、異種の高分子膜を有する第1の容器12a及び第2の容器12bを同時に連続して成型することができる。押出ダイ25から押出された直後の第1容器12a及び第2容器12bは、どちらもまだ溶融状態であるため、押出ダイ25の2つの有芯孔21及び22の間隔を0〜5mmの範囲内で調整することで容器同士を結合することができる。また、2つの有芯孔21及び22を0〜10mmの線状細孔23で繋いだ押出ダイ25を用いて、有芯孔21からは例えば160〜300℃で溶融したEVA樹脂を押出し、有芯孔22からは例えば130〜220℃で溶融したポリエチレン樹脂を押出すことで、異種の高分子膜を有する2つ第一の容器12a及び第二の容器12bをウェッブ15で連結した形状にすることができる。ウェッブ15には、刃24で必要に応じて、切り込み14又はミシン目状の切り込みを入れてもよく、ウェッブ15を開く方法によっても、接合部3で連結されたチューブを得ることができる。
徐放性フェロモン製剤は、ブロー成形、押し出し成形等により成形した第1及び第2容器に液状のフェロモン物質を充填して封入することによって得られる。また、場合によっては成形と同時に空気を押し出す経路と同じ経路を使っていずれかの容器の一方又は両方に液状のフェロモン物質を充填して封入する方法等がある。
前述の二色押出方法では、例えば、有芯孔21と22の各芯部に、各フェロモン物質を注入しながら押出せばよい。各フェロモン物質の沸点等に応じて押出温度を選択できる。
害虫の防除方法では、交信撹乱法が達成できればフェロモン物質を大気中に放出させる方法は限定されないが、フェロモン物質を詰めたチューブ、カプセル、アンプル又はボトル状の徐放性製剤を用い、第1及び第2容器からの透過等が望ましい。
単一の害虫を対象とした徐放性フェロモン製剤であれば、フェロモン物質も1種類か、もしくは化学構造的に類似の化合物同士の混合物であるから比較的容易に放出制御できる場合が多い。しかし、一般的には、ある種の作物での害虫相が単一であるケースは極めて稀であり、化学構造的に異なる化合物をフェロモン物質としてもつ複数の害虫を、同時に防除しなければならない場合がほとんどである。そのため、VMBと他の害虫を同時防除する場合においては、第2容器には、他の害虫を対象とするLVSN以外のフェロモン物質を封入することが好ましい。例えば、VMBとEGVMを同時防除する場合においては、第2容器に封入するフェロモン物質は、(E,Z)−7,9−DDDAが好ましいが、第2容器に封入する(E,Z)−7,9−DDDAの一部を、第1容器にLVSNとともに封入しても良い。
放散箇所としては、交信撹乱を行う圃場内に均一に、好ましくは1〜2000箇所/ha、より好ましくは1〜1000箇所/haである。
一つの放散箇所からの放散量は、圃場環境や気象条件等によって一概には言えないが、圃場に均一に漂わせることが出来る量であれば特に制限はないが、好ましくは0.5〜4000mg/日/箇所、より好ましくは0.5〜1000mg/日/箇所である。
以下、本発明の実施例及び比較例を詳細に説明するが、本発明はこれらにより限定されるものではない。
実施例1
酢酸ビニルユニットを0.5重量%含有するEVAからなる内径1.2mm、肉厚(膜厚)0.3mmを持つ第1容器であるチューブを加工温度150〜200℃にて押出成型により作成した。
LVSN200mgに、安定剤としてBHT(2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール)及びHBMCBT(2−(2'−ヒドロキシ−3'−tert−ブチル−5'−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール)を、得られる混合物全体中にそれぞれ2重量%となるように含有させた混合物を第1容器であるチューブの一端より注入し、両端を高周波加熱しながら加圧して液体を封じ、溶接部分を切断して長さ20cmの徐放性フェロモン製剤を作製した。
徐放性フェロモン製剤を風速1.0m/秒、温度25℃を保った恒温槽に設置し、180日間各製剤からの放出速度を測定した。結果を表1に示す。
実施例2〜4
酢酸ビニルを3重量%(実施例2)、6重量%(実施例3)及び10重量%(実施例4)含有するEVAを用いて押出成型した内径1.2mm、膜厚0.3mmを持つチューブ(実施例2、3及び4)を用いた以外は、実施例1と同様に徐放性フェロモン製剤を作製し、放出速度を測定した。結果を表1に示す。
実施例5〜6
酢酸ビニルを3重量%含有するEVAを用いて押出成型した内径1.2mm、膜厚0.5mmを持つ第1容器であるチューブ(実施例5)と、3重量%含有するEVAを用いて押出成型した内径1.2mm、膜厚0.8mmを持つ第1容器であるチューブ(実施例6)を用いた以外は、実施例1と同様に徐放性フェロモン製剤を作製し、放出速度を測定した。結果を表1に示す。
比較例1
高密度ポリエチレン(HDPE)を用いて加工温度250℃にて押出成型した内径1.2mm、膜厚0.3mmを持つ第1容器であるチューブを用いて、実施例1と同様に徐放性フェロモン製剤を作製し、放出速度を測定した。結果を表1に示す。
Figure 0006683590
徐放性フェロモン製剤の材質に含まれる酢酸ビニル含有率が0重量%の高密度ポリエチ
レンでは、ほとんどLVSNは放出されなかったが、含有率が上がるに従って放出速度が増加した。これは、LVSNはポリエチレンを透過しにくいために、製剤からの放出量が少ないのに対して、樹脂に酢酸ビニルを混合したEVAでは、製剤膜を透過しやすくなるために放出量が多くなったためと考えられる。
実施例7及び比較例2
酢酸ビニルを3重量%含有するEVAからなる内径1.2mm、肉厚(膜厚)0.5mmを持つ第1容器であるチューブを加工温度150〜200℃にて押出成型により作成した。
LVSN200mgに、安定剤としてBHT(2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール)及びHBMCBT(2−(2'−ヒドロキシ−3'−tert−ブチル−5'−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール)を、得られる混合物全体中にそれぞれ2重量%となるように含有させた混合物を第1容器であるチューブの一端より注入し、両端を高周波加熱しながら加圧して液体を封じ、溶接部分を切断して長さ20cmの徐放性フェロモン製剤を作製した。
イタリアのトスカーナ州のブドウ園に、VMBの性フェロモン物質を添加した上記徐放性フェロモン製剤を4月18日に500本/ha設置した(実施例7)。徐放性フェロモン製剤は害虫を防除する圃場1に、必要量の性フェロモン物質が放出されるように割り振って等間隔に点在して配置した。9月3日に測定した第3世代の被害房率の結果を表2に記す。また、徐放性フェロモン製剤を設置しない圃場2(比較例2)についても同様の被害房率を測定した。なお、被害房率とは、交信撹乱効果の推定方法であり、特にブドウでは、{(被害房数)/(調査房数)}×100で表される被害房率が効果の判定基準の一つとなっている。
Figure 0006683590
実施例7は、VMBのフェロモン物質を添加した徐放性フェロモン製剤を用いて防除を行った結果を示し、VMBによる被害房率の平均値が7%と良好であった。比較例2は、VMBのフェロモン物質を添加した徐放性フェロモン製剤を用いずに防除を行った結果を示し、VMBによる被害房率の平均値が25%と高かった。
実施例8
直径5mmの2つの有芯孔(図2中の21と22)を長さ10mmの線状細孔(図2中の23)で連結した形状の孔をもつ押出ダイ(図2中の25)を取り付けたチューブの製造装置を用いて、一方の有芯孔から180℃で溶融したEVA樹脂を押出し、他方の有芯孔から250℃で溶解したポリエチレン樹脂を押出す二色押出成形により、酢酸ビニルユニットを0.5重量%含有するEVAからなる内径1.2mm、肉厚(膜厚)0.3mmを持つ第1容器である第1チューブと、ポリエチレンからなる内径1.4mm、肉厚(膜厚)0.4mmを持つ第2容器である第2チューブが連結した連結チューブを作製した。
LVSN200mgに、安定剤としてBHT(2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール)及びHBMCBT(2−(2'−ヒドロキシ−3'−tert−ブチル−5'−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール)を、得られる混合物全体中にそれぞれ2重量%となるように含有させた混合物を第1チューブの一端より注入し、また、(E,Z)−7,9−ドデカジエニル=アセテート260mgに、安定剤としてBHT(2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール)及びHBMCBT(2−(2'−ヒドロキシ−3'−tert−ブチル−5'−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール)を、得られる混合物全体中にそれぞれ2重量%となるように含有させた混合物を第2チューブの一端より注入し、第1チューブと第2チューブの連結チューブの両端を高周波過熱しながら加圧して液体を封じ、溶接部分を切断して長さ20cmの徐放性フェロモン製剤を作製した。
徐放性フェロモン製剤を風速1.0m/秒、温度25℃を保った恒温槽に設置し、180日間各製剤からの放出速度を測定した。結果を表3に示す。
実施例9〜10
第1チューブを、酢酸ビニルユニットを3重量%(実施例9)及び10重量%(実施例10)含有するEVAを用いてそれぞれ二色押出成形した内径1.2mm、膜厚0.3mmを持つチューブとした以外は、実施例8と同様に徐放性フェロモン製剤を作製し、放出速度を測定した。結果を表3に示す。
実施例11〜12
第1チューブを、酢酸ビニルユニットを3重量%含有するEVAを用いて二色押出成形した内径1.2mm、膜厚0.5mmを持つチューブ(実施例11)と、3重量%含有するEVAを用いて押出成型した内径1.2mm、膜厚0.8mmを持つチューブ(実施例12)とした以外は、実施例8と同様に徐放性フェロモン製剤を作製し、放出速度を測定した。結果を表3に示す。
比較例3
ポリエチレンからなる内径1.4mm、肉厚(膜厚)0.4mmを持つ第1チューブと、同じくポリエチレンからなる内径1.2mm、膜厚0.3mmを持つ第2チューブとの連結チューブを押出成形し、徐放性フェロモン製剤を作製した以外は、実施例8と同様にして放出速度を測定した。結果を表3に示す。
Figure 0006683590
実施例13及び比較例4
直径5mmの2つの有芯孔(図2中の21と22)を長さ10mmの線状細孔(図2中の23)で連結した形状の孔をもつ押出ダイ(図2中の25)を取り付けたチューブの製造装置を用いて、一方の有芯孔から180℃で溶融したEVA樹脂を押出し、他方の有芯孔から250℃で溶解したポリエチレン樹脂を押出す二色押出成形により、酢酸ビニルユニットを1重量%含有するEVAからなる内径1.2mm、肉厚(膜厚)0.5mmを持つ第1容器である第1チューブと、ポリエチレンからなる内径1.4mm、肉厚(膜厚)0.4mmを持つ第2容器である第2チューブとの連結チューブを二色押出成形により作製した。
LVSN200mgに、安定剤としてBHT(2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール)及びHBMCBT(2−(2'−ヒドロキシ−3'−tert−ブチル−5'−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール)を、得られる混合物全体中にそれぞれ2重量%となるように含有させた混合物を第1容器であるチューブ1の一端より注入し、また、(E,Z)−7,9−ドデカジエニル=アセテート260mgに、安定剤としてBHT(2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール)及びHBMCBT(2−(2'−ヒドロキシ−3'−tert−ブチル−5'−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール)を、得られる混合物全体中にそれぞれ2重量%となるように含有させた混合物を第2チューブの一端より注入し、第1チューブと第2チューブの連結チューブの両端を高周波過熱しながら加圧して液体を封じ、溶接部分を切断して長さ20cmの徐放性フェロモン製剤を作製した。
イタリアのシシリー州のブドウ園に、EGVMとVMBのフェロモン物質を添加した上記徐放性フェロモン製剤を3月5日に500本/ha設置した(実施例13)。徐放性フェロモン製剤は害虫を防除する圃場1に、必要量のフェロモン物質が放出されるように割り振って等間隔に点在して配置した。8月26日に測定した第3世代の被害房率の結果を表4に示す。また、徐放性フェロモン製剤を設置しない圃場2(比較例4)についても同様の被害房率を測定した。なお、被害房率とは、交信撹乱効果の推定方法であり、特にブドウでは、{(被害房数)/(調査房数)}×100で表される被害房率が効果の判定基準の一つとなっている。
Figure 0006683590
実施例13は、VMBのフェロモン物質を添加した徐放性フェロモン製剤を用いて防除を行った結果を示し、VMBによる被害房率の平均値が2.5%と良好であった。比較例4は、VMBのフェロモン物質を添加した徐放性フェロモン製剤を用いずに防除を行った結果を示し、VMBによる被害房率の平均値が20.2%と高かった。また、EGVMによる被害房率の平均値も比較例4の圃場が10.4%に対して実施例13の圃場が3.4%とEGVMに対しても防除効果を示した。
1,12a 第1容器
2,12b 第2容器
3 接合部
4 ヒートシール装置
A1,A2 フェロモン物質
14 切り込み
15 ウェッブ
21,22 有芯孔
23 線状細孔
24 刃
25 押出ダイ
27 シリンダー

Claims (8)

  1. 第1フェロモン物質と、前記第1フェロモン物質を内部に封入し、酢酸ビニルユニットの含有量が0.5〜10重量%であるエチレン−酢酸ビニル共重合体の第1高分子膜を有する第1容器とを備える徐放性フェロモン製剤であって、前記第1フェロモン物質がヴァインミーリーバグのフェロモン物質であるラバンジュリル=セネシオエートであり、前記ラバンジュリル=セネシオエートが150日以上にわたり前記第1高分子膜を透過して大気中に放出可能な徐放性フェロモン製剤。
  2. 更に、第2フェロモン物質と、前記第2フェロモン物質を内部に封入し、第2高分子膜を有する第2容器とを少なくとも一つ以上備える請求項1に記載の徐放性フェロモン製剤。
  3. 前記第2フェロモン物質が、ラバンジュリル=セネシオエート、官能基を含む炭素数12〜20の脂肪族アセテート及び官能基を含む炭素数12〜20の脂肪族アルデヒドからなる群から選ばれる請求項2に記載の徐放性フェロモン製剤。
  4. 前記第2フェロモン物質が、(E,Z)−7,9−ドデカジエニル=アセテートである請求項3に記載の徐放性フェロモン製剤。
  5. 前記第2高分子膜が、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリオレフィン、ビニル系ポリマー、ポリエステル及び生分解性ポリマーからなる群から選ばれる請求項2〜4のいずれか一項に記載の徐放性フェロモン製剤。
  6. 前記第1容器の形状及び存在する場合は前記第2容器の形状が、チューブ、カプセル、アンプル又はボトル状である請求項1〜5のいずれか一項に記載の徐放性フェロモン製剤。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の徐放性フェロモン製剤からラバンジュリル=セネシオエートを圃場に放出するステップを少なくとも含むヴァインミーリーバグの防除方法。
  8. 請求項4に記載の徐放性フェロモン製剤からラバンジュリル=セネシオエート及び(E,Z)−7,9−ドデカジエニル=アセテートを圃場に放出するステップを少なくとも含むヴァインミーリーバグ及びヨーロピアングレープヴァインモスの同時防除方法。
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