JP6731932B2 - 臭気活性化合物を吸収し、含み且つ放出するポリマー組成物、それを調製するための方法及びその使用 - Google Patents

臭気活性化合物を吸収し、含み且つ放出するポリマー組成物、それを調製するための方法及びその使用 Download PDF

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Description

本発明は、ポリマーのエラストマー相及び臭気活性化合物を含む組成物に関する。
特に、本発明は、アクリルブロックコポリマーの形態のポリマーエラストマー相及び臭気活性化合物を含む組成物、臭気活性化合物の吸収方法、並びに前記臭気活性化合物を一定期間放出することに関する。
本発明は、アクリルブロックコポリマーの形態のポリマーエラストマー相及び臭気活性化合物を含む物体又は物品、臭気活性化合物の吸収方法、並びに前記臭気活性化合物を一定期間放出することに関する。
技術的問題
ポリマー組成物又は特定の選択された臭気を有するポリマー組成物で作られたある物品若しくは物体を有することは大きな関心事である。これらのポリマー組成物又は特定の物品の臭気は、最初に存在するだけではなく、長い間存在し、言い換えれば、香りに関して長続きする効果を有する。特有の選択された臭気は、一定期間にわたって放出されるべきである。
さらに、香りが弱くなるか、又はもはや存在しない場合は、特に、完全な物体を置き換えたい場合は、香りを新しくすることは困難である。
本発明の目的は、臭気を有するポリマー組成物を提供すること及びポリマー組成物が付臭成分を容易に且つ迅速に吸収しなければならないことである。
本発明の更なる目的は、長時間にわたって香りを付けられうる臭気を有するポリマー組成物を提供することである。
本発明の別の目的は、大量の付臭成分を容易且つ迅速に吸収する方法を提供することである。
本発明のなお更なる目的は、臭気の放出を調節する手段を有する組成物を提供することである。
本発明の更に別の目的は、臭気を有する変形可能なポリマー組成物を有すること及び臭気を有するポリマー組成物を含む物体を製造することである。
本発明の別の目的は、長時間にわたって香りを付けられうる臭気を放出することができる物体である。
本発明の別の目的は、臭気及び香りが弱くなったか又は失われた場合に、「リチャージ」又はリロードされうる臭気を放出できる物品又は物体を提供することである。
本発明のまた更に別の目的は、ポリマー組成物中の特定の付臭成分のエバポレーションの速度を変更することである。
国際公開第2013/092958号は、ポリマーシェルを含み、香料含有油コアをカプセル化するコアシェルカプセルを記載する。コアシェルカプセルは、香料を放出するために破裂させられる必要がある。
国際公開第2008/146119号は、臭気活性成分を保護し、その持続性を増加させるために、それを製剤化するための方法を記載する。その方法は、アクリルエマルション及び増粘エマルションの使用、特に疎水的にアルカリ膨潤性のエマルションの使用を含む。
国際公開第00/40628号は、ケラチン基質の処理のための分岐状/ブロックコポリマーを記載する。ブロックコポリマーは、親水性ブロック及び疎水性ブロックから成る。ブロックコポリマーは水に溶ける。
米国特許公開第2004/0253285号は、活性揮発性化合物を分散させるためのゲルを開示する。ゲルの一成分は、ポリエーテル−エステル−アミドである熱可塑性エラストマーであり、それは半結晶性構造及びブロックを含む。
国際公開第2013/070564は、香り放出物品及びそれを製造するための方法を記載する。香り放出材料は、ぞれぞれのメッシュ材料の対向層の間にポリマー材料を含み、前記ポリマー材料は、熱可塑性又は高吸水性ポリマーである。
国際公開第2010/109582は、芳香物質、光拡散、液体吸収、感受性、耐溶媒性及び機械的強度の持続放出に優れている多孔質中空ポリマー粒子を記載する。他に開示されるものは、芳香物質を安定して担持でき、その一方、芳香物質の優れた持続放出を有する芳香物質担持ポリマー粒子;多孔質中空ポリマー粒子を製造するための方法;及び芳香物質担持ポリマー粒子を製造するための方法である。
先行技術において、香り又は芳香又は臭気活性成分を含有するポリマー粒子、水溶性ブロックコポリマー又は半結晶性エラストマーのみが記載される。先行技術には、本発明によるエラストマー相を含む組成物の記載はない。
更に、これらのポリマー粒子、マイクロカプセル及び水溶性コポリマーは、通常水性相及び系において扱われ、製剤化される。カプセルは、その他材料の表面に堆積する。カプセルは、機械的応力に感受性がある。これは、それらが物品の直接変形又は成形されることができないため、それらの使用を非常に限定する。
特に、先行技術には、香り又は芳香又は臭気活性成分の「リチャージ」又はリロードはない。
驚くべきことに、ブロックコポリマーのブロックから形成される20℃未満のガラス転移温度を有するフレキシブル性を有する高分子配列のエラストマー相と、少なくとも16g/モルの分子量及び少なくとも0.5ppbの空気中の臭気閾値を有する有機分子である臭気活性化合物としての少なくとも一の活性成分とを含む組成物は、臭気及び迅速な吸収速度を有するポリマー組成物を提供することが発見された。
驚くべきことに、また、ブロックコポリマーのブロックから形成される20℃未満のガラス転移温度を有するフレキシブル性を有する高分子配列のエラストマー相と、少なくとも16g/モルの分子量及び少なくとも0.5ppbの空気中の臭気閾値を有する有機分子である臭気活性化合物としての少なくとも一の活性成分とを含む組成物は、長時間香る臭気を有するポリマー組成物を提供し、該組成物は活性成分で容易にリロードされうることも発見された。
第一の態様によれば、本発明は、
−20℃未満のガラス転移温度を有するフレキシブル性を有する高分子配列のエラストマー相及び
−少なくとも16g/モルの分子量及び少なくとも0.5ppbの空気中の臭気閾値を有する有機分子である臭気活性化合物としての少なくとも一の活性成分
を含む組成物であって、
高分子配列のエラストマー相がブロックコポリマーのブロックより形成されることを特徴とする組成物に関する。
別の態様において、本発明は、
−20℃未満のガラス転移温度を有するフレキシブル性を有する高分子配列のエラストマー相及び
−少なくとも16g/モルの分子量及び少なくとも0.5ppbの空気中の臭気閾値を有する有機分子である臭気活性化合物としての少なくとも一の活性成分
を含む組成物から作製される物品であって、
高分子配列のエラストマー相がブロックコポリマーのブロックより形成されることを特徴とする物品に関する。
本発明の更に別の態様は、物品の調製のための、
−20℃未満のガラス転移温度を有するフレキシブル性を有する高分子配列のエラストマー相及び
−少なくとも16g/モルの分子量及び少なくとも0.5ppbの空気中の臭気閾値を有する有機分子である臭気活性化合物としての少なくとも一の活性成分
を含む組成物の使用であって、
高分子配列のエラストマー相がブロックコポリマーのブロックより形成されることを特徴とする使用である。
本発明の追加の態様は、
−20℃未満のガラス転移温度を有するフレキシブル性を有する高分子配列のエラストマー相及び
−少なくとも16g/モルの分子量及び少なくとも0.5ppbの空気中の臭気閾値を有する有機分子である臭気活性化合物としての少なくとも一の活性成分
を含む組成物又は物品の調製のための方法であって、
高分子配列のエラストマー相がブロックコポリマーのブロックより形成されることを特徴とする方法である。
使用されている用語「ポリマーエラストマー相」は、ガラス転移を上回るポリマーの熱力学的状態を意味する。
使用されている用語「アルキル(メタ)アクリレート」は、アルキルアクリレートとアルキルメタクリレートの両種を意味する。
使用されている用語「コポリマー」は、少なくとも二の異なるモノマーからなるポリマーを意味する。
使用されている用語「ブロックコポリマー」は、ブロックで構成されているコポリマーを意味し、隣接するブロックは構造的に異なる。
本明細書で使用されている用語「部」は、「重量部」を意味する。
使用されている用語「熱可塑性ポリマー」は、加熱時に、液体に変化するか、又はより多くの流動性若しくはより少ない粘度を有するポリマー、及び熱と圧力の適用により新しい形状を受け入れることができるポリマーを意味する。
使用されている用語「PMMA」は、メチルメタクリレート(MMA)のホモ−及びコポリマーを意味し、MMAのコポリマーに関して、PMMA内のMMAの重量比は、少なくとも50重量%である。
臭気活性化合物は、一般的に、分子がエバポレートし、空中浮遊し、最終的に生きている実在物の嗅覚器に達することを可能にする蒸気圧を有する低分子量物質である。異なる官能基及び分子量を有する様々な異なる臭気活性化合物があり、その両方がそれらの蒸気圧に影響を及ぼし、それゆえに、それらは感知されやすい。
フレキシブル性を有する高分子配列のエラストマー相に関して、前記高分子配列は、20℃未満、好ましくは10℃未満、より好ましくは0℃未満のガラス転移温度Tgを有する。
本発明による組成物中のエラストマー相は、連続相、半連続相又は不連続相でありうる。
エラストマー相を形成するフレキシブル性を有する高分子配列は、20℃未満、好ましくは10℃未満、より好ましくは0℃未満のガラス転移温度Tgを有する少なくとも一のブロックを有するブロックコポリマーの一部である。
好ましくは、少なくとも他のブロックのうちの一は、20℃超、好ましくは30℃超、より好ましくは40℃超のガラス転移温度Tgを有する。
ブロックコポリマーは、熱可塑性ブロックコポリマーより選択されうる。
有利には、ブロックコポリマーは非晶質である。より有利には、ブロックコポリマーは、いかなる半結晶性又は結晶性ブロックも含まない。
最も好ましくは、熱可塑性ブロックコポリマーは、熱可塑性アクリルブロックコポリマーである。これは、熱可塑性アクリルブロックコポリマー内の少なくとも30%重量%、好ましくは40重量%、より好ましくは50重量%のモノマーがアルキル(メタ)アクリレートモノマーであることを意味する。
好ましくは、熱可塑性アクリルブロックコポリマーは、一般式(A)Bを有し、式中、
・ nは1以上の整数であり、
・ Aは、50℃超、好ましくは80℃超のTgを有するアクリル若しくはメタクリル若しくはスチレンホモ−又はコポリマー、又はポリスチレン、又はアクリル/スチレン若しくはメタクリル/スチレンコポリマーであり;
・ Bは、20℃未満のTgを有するアクリル若しくはメタクリル又はホモ−若しくはコポリマーである。
好ましくは、ブロックAにおいて、モノマーはメチルメタクリレート(MMA)、フェニルメタクリレート、ベンジルメタクリレート、イソボルニルメタクリレート、スチレン(Sty)若しくはアルファ−メチルスチレン又はそれらの混合物より選択される。より好ましくは、ブロックAは、アクリル若しくはメタクリルコモノマー又はポリスチレン(PS)又はスチレンコモノマーで修飾されたPSで共重合されたPMMA又はPMMAである。
好ましくは、ブロックBは、メチルアクリレート、エチルアクリレート、ブチルアクリレート(BuA)、エチルヘキシルアクリレート又はブチルメタクリレート及びそれらの混合物、より好ましくはブチルアクリレートより選択されるモノマーを含み、前記モノマーは、少なくとも50重量%、好ましくは70重量%のブロックBを構成する。
更に、ブロックA及び/又はBは、当業者に知られるさまざまな化学官能基、例えば酸、アミド、アミン、ヒドロキシル、エポキシ又はアルコキシ官能基を担持する他のアクリル又はメタクリルコモノマーを含みうる。ブロックAはまた、その耐熱性を増加させるために、アクリル酸(AA)又はメタクリル酸(MAA)等の基を取り込むことができる。
スチレンのようなコモノマーはまた、ブロックAの屈折率をミスマッチさせるために、ブロックBに取り込まれうる。
好ましくは、前記熱可塑性アクリルブロックコポリマーは、ABA、AB、AB及びABより選択される構造を有する。
熱可塑性アクリルブロックコポリマーは、例えば下のトリブロックコポリマーのうちの一でありうる:pMMA−pBuA−pMMA、p(MMAcoMAA)−pBuA−p(MMAcoMAA)、pMMA−p(BuAcoSty)−pMMA、p(MMAcoMAA)−p(BuAcoSty)−p(MMAcoMAA)及びpMMA−p(BuAcoAA)−pMMA。好ましい実施態様において、ブロックコポリマーはMMAタイ(PMMAcoMAA)−p(BuAcoSty)−P(MMAcoMAA)である。
PMMAタイプのポリマーは、その熱安定性を改善するために、少量のアクリレートコモノマーを含みうることも当業者に知られている。少量とは、9重量%未満、好ましくは7重量%未満、より好ましくは6重量%未満を意味する。
ブロックBは、ブロックコポリマーの総重量の10重量%から85重量%、好ましくは25重量%から75重量%、より好ましくは35重量%から65重量%を占める。
ブロックBは、10000g/モルから500000g/モルの間、好ましくは20000g/モルから300000g/モルの間の重量平均モル質量を有する。
マトリックスの組成に関与するブロックコポリマーは、制御ラジカル重合(CRP)により、又はアニオン重合により得ることができ;製造されるコポリマーのタイプによる最も適切な方法が選択される。
好ましくは、これは、特に窒素酸化物の存在下で、トリブロックコポリマーMAMのようなABAタイプの構造に関する(A)Bタイプのブロックコポリマー及びアニオン性又はニトロキシドラジカル重合のためのCRPである。
本発明による組成物の活性成分又は臭気活性化合物は、有機分子又は有機分子のブレンドである。有機分子は、付臭分子である。
活性成分はまた、ブロックコポリマーの良好な溶媒ではない溶媒に溶けうる。活性成分はまた、臭気組成物の濃度を減少させるために、少なくとも別の、好ましくは臭気のない有機分子とブレンドされうる。
有機分子は付臭分子であり、本発明のある意味で、芳香剤、香料、アロマ又は香味剤のような物質として考えられうる。しかしながら、これらの物質は、一般的に心地よいと考えられる匂い又は香りと関連がある。本発明にしたがって、付臭分子である有機分子はまた、例えば有機アミン化合物又は有機チオール化合物のような不愉快な臭いも有し得る。不愉快な臭いは、拒絶する又は不快にさせる機能として使用されうる。例えば、有機分子は、非常に効率的な防蚊製品であるゲラニオールでありうる。
活性成分である有機分子の分子量Mは、少なくとも16g/モル、好ましくは少なくとも30g/モルである。
活性成分である有機分子の空気中の臭気閾値は、少なくとも0.5ppbである。
一般的に、活性成分又は臭気活性としての有機分子は、アルコール、ケトン、エステル、エーテル、アセテート、アルケン、カルボン酸、アミン、ラクトン、芳香族、チオ基など様々な化学基を有する。有機分子は、一のみ又は複数のこの化学基を含みうる。
有機分子は、例えば、ギ酸エチル、エチルアセトアセテート、酢酸エチル、ジエチルマロネート、フラクトン、エチルプロピオナート、トルイックアルデヒド、青葉アルデヒド、トランス−2−ヘキセナール、トランス−2−ヘキサノール、シス−3−ヘキサノール、酢酸プレニル、エチルブチレート、ヘキサナール、ブチルアセテート、2−フェニルプロパナール、シス−4−ヘプテナール、シス−3−ヘキセニルフォルメート、プロピルブチレート、酢酸アミル、エチル−2−メチルブチレート、エチルアミルケトン、ヘキシルフォルメート、3−フェニルブタナール、シス−3−ヘキサニルメチルカーボネート、メチルフェニルカルビニルアセテート、メチルヘキシルエーテル、メチルシクロペンチリデンアセテート、1−オクテン−3−オール、シス−3−ヘキセニルアセテート、アミルビニルカルビノール、2,4−ジメチル−3−シクロヘキセン−1−カルバルデヒド、エチル2−メチルペンタノエート、1,3,3−トリメチル−2−オキサビシクロ[2.2.2]オコウタン、3,7−ジメチル−7−メトキシオクタン−2−オール、メチルアントラニレート、ネロリジルアセテート、パラ−クレシルカプリレート、パラ−クレシル、酢酸フェニル、フェニルエチルシンナメート、フェニルエチルリチレート、テトラデカリイトリル(tetradecariitrile)、2−メチルピラジン、アセトアルデヒドフェニルエチルプロピルアセタール、アセトフェノン、ノネニリックアルデヒド、アリルアミルグリコレート、アリルカプロエート、アミルブチレート、アニス酸アルデヒド、ベンズアルデヒド、酢酸ベンジル、ベンジルアセトン、ベンジルアルコール、べンジルブチレート、ベンジルフォルメート、ベンジル−イソバレレート、ベンジルメチルエーテル、ベンジルプロピオナート、酢酸ブチル、カンファー、3−メチル−5−プロピル−2−シクロヘキセノン、桂皮アルデヒド、シス−3−ヘキセノール、シス−3−ヘキセニルアセテート、シス−3−ヘキセニルフォルメート、シス−3−ヘキセニルイソ−ブチレート、シス−3−ヘキセニルプロピオナート、シス−3−ヘキセニルチグレート、シトロネラール、シトロネロール、シトロネリルニトリル、2−ヒドロキシ−3−メチル−2−シクロペンテン−1−オン、クミンアルデヒド、酢酸(シクロヘキシルオキシ)−2−プロペニルエステル、ダマセノン、アルファ−ダマセノン、ベータ−ダニアスコン(daniascone)、デカヒドロベータ−ナフチルホルメート、ジエトリルイナロネート(dietliyl inalonate)、ジヒドロ−ジャスモン、ジヒドロ−リナロール、ジヒドロ−ミルセノール、ジヒドロ−テルピネオール、ジメチルアントラニレート、ジメチルベンジルカルビノール、ジメチルベンジルカルビニルアセテート、ジメチルオクテノン、ジミルセトール、エストラゴール、酢酸エチル、エチルアセト−アセテート、エチルベンゾエート、エチルヘプトエート、エチルリナロール、エチルサリチレート、エチル−2−メチルブチレート、ユーカリプトール、オイゲノール、酢酸フェンキル、フェンキルアルコール、4−フェニル−2,4,6−トリメチル1,3−ジオキサン、メチル2−オクチノエート、4−イソプロピルシクロヘキサノール、2−sec−ブチルシクロヘキサノン、酢酸スチラリル、ゲラニルニトリル、酢酸ヘキシル、アルファ−イオノン、イソ−アミルアセテート、イソ−ブチルアセテート、イソ−シクロシトラール、ジヒドロイソジャスモン、イソ−メントン、イソ−ペンチレート、イソ−プレゴール、シス−ジャスモン、左旋性カルボン、フェニルアセトアルデヒドグリセリルアセタール、カルビン酸3−ヘキセニルメチルエーテル、1−メチル−シクロヘキサ−I,3−ジエン、リナロール、リナロールオキシド、2−エチルエチルエステルペンタノエート、2,6−ジメチル−5−ヘプテナール、メントール、メントン、メチルアセトフェノン、メチルアミルケトン、メチルベンゾエート、アルファ−メチル桂皮アルデヒド、メチルヘプテノン、メチルヘキシルケトン、メチルパラクレゾール、メチルフェニルアセテート、メチルサリチレート、4−tert−ペンチル−シクロヘキサノン、パラ−クレソ、パラ−クレシルアセテート、パラ−t−ブチルシクロヘキサノン、パラ−トルイル(toluyl)アルデヒド、フェニルアセトアルデヒド、フェニルエチルアセテート、フェニルエチルアルコール、フェニルエチルブチレート、フェニルエチルフォルメート、フェニルエチルイソブチレート、フェニルエチルプロピオナート、フェニルプロピルアセテート、フェニルプロピルアルデヒド、テトラヒドロ−2,4−ジメチル−4−ペンチル−フラン、4−メチル−2−(2−メチル−1−プロペニル)テトラヒドロピラン、5−メチル−3−ヘプタノンオキシム、スチラリルプロピオナート、スチレン、4−メチルフェニルアセトアルデヒド、テルピノレン、テトラヒドロ−リナロール、テトラヒドロ−ミルセノール、トランス−2−ヘキセナール、ベルジル(verdyl)アセテート、バニリン又はそれらの混合物を含むが、これらに限定されない。
活性成分である有機分子は、組成物の他の成分から生じる有機分子ではない。これは、熱可塑性ポリマーと共に、又は例えばエラストマー領域に関するブロックコポリマーと共に組成物中に導入される残留モノマーではないことを意味する。熱可塑性ポリマーが、例えばポリスチレンである場合、残留スチレンモノマーは、本発明による活性成分として考慮されない。エラストマー領域が、例えばポリブチルアクリレートブロックを含む場合、残留ブチルアクリレートモノマーは、本発明による活性成分として考慮されない。
本発明による組成物は、活性成分又は臭気活性化合物として、ブロックコポリマーに対して、重量比で少なくとも1ppm、好ましくは少なくとも10ppm、より好ましくは少なくとも100ppm、更により好ましくは1000ppm、有利には10000ppm、より有利には100部のブロックコポリマーに対して、重量比で少なくとも10部、最も有利には100部のブロックコポリマーに対して、重量比で11.5部超の有機分子を含む。
本発明によるポリマー組成物は、100部のブロックコポリマーに対して、活性成分又は臭気活性化合物として、重量比で1*10−6部から300部の間、好ましくは重量比で1*10−4部から300部の間、より好ましくは重量比で1部から300部の間、更により好ましくは重量比で11.5部から300部の間の有機分子を含む。
本発明によるエラストマー相を含む組成物は、活性成分又は臭気活性化合物として、重量で10ppm超、好ましくは100ppm超、より好ましくは1000ppm超、有利にはブロックコポリマーに対して1重量%超、より有利には5重量%超、更により有利には10重量%超の有機分子を吸収することができる。活性成分又は臭気活性化合物としての有機分子の50重量%の吸収時間は、4時間未満、好ましくは3時間未満である。
本発明によるエラストマー相を含むポリマー組成物は、100部のブロックコポリマーに対して、活性成分又は臭気活性化合物として、重量比で1*10−6部から300部の間、好ましくは重量比で1*10−4部から300部の間、より好ましくは重量比で1部から300部の間、更により好ましくは重量比で11.5部から300部の間の有機分子を吸収することができる。
組成物のエラストマー相は、少なくとも1重量、好ましくは少なくとも2重量%、より好ましくは少なくとも3重量%、有利には少なくとも5重量%、より有利には少なくとも7重量%、最も有利には少なくとも10重量%を構成する。
更なる態様によれば、本発明による組成物は、更なるポリマーPを含みうる。
一実施態様によれば、本発明の組成物はまた、少なくとも一の追加のポリマーPも含むことができ、前記ポリマーPは組成物の80重量%超を構成する。
別の実施態様によれば、本発明の組成物は、少なくとも一のポリマーPに含まれることができ、前記ポリマーPは組成物の少なくとも80重量%を構成する。
ポリマーPは、全組成物中のブロックコポリマー又は少なくとも一の活性化合物の20℃未満のガラス転移温度を有するフレキシブル性を有する高分子配列のエラストマー相の存在により、それを臭気を有するものにするために、添加されうる。ブロックコポリマーの場合、ポリマーPは、好ましくはブロックコポリマーの少なくとも一のブロックと互換性がある。
ポリマーPに関して、それは好ましくは熱可塑性ポリマー又は、架橋点の間に熱可塑性ポリマー鎖を含む架橋ポリマーである。
一実施態様において、ポリマーPは架橋ポリマーであり、特許書類EP2694583に記載されるように、好ましくは架橋アクリルポリマー粒子である。これらの粒子が組成物に添加される場合、それらの比は、ブロックコポリマーの重量中、2%から50%、より好ましくは5%から30%である。
別の実施態様において、ポリマーPは熱可塑性ポリマーである。
熱可塑性ポリマーは、ポリ(塩化ビニル)(PVC)、ポリエステル、例えばポリ(エチレンテレフタレート)(PET)又はポリ(ブチレンテレフタレート)(PBT)又はポリ乳酸(PLA)、ポリスチレン(PS)、ポリカーボネート(PC)、ポリエチレン、ポリ(メチルメタクリレート)、(メタ)アクリルコポリマー、熱可塑性ポリ(メチルメタクリレート−コ−エチルアクリレート)、ポリ(アルキレン−テレフタレート)、ポリフッ化ビニリデン、ポリ(塩化ビニリデン)、ポリオキシメチレン(POM)、半結晶性ポリアミド、非晶質ポリアミド、半結晶性コポリアミド、非晶質コポリアミド、ポリエーテルアミド、ポリエステルアミド、スチレン及びアクリロニトリルのコポリマー(SAN)、及びそれらのそれぞれの混合物の中から選択される。
ポリマーPはまた、複数の熱可塑性ポリマーのブレンドでありうる。
好ましくは、熱可塑性ポリマーはメタクリルポリマーである。
好ましくは、熱可塑性ポリマーは、少なくとも50重量%のメチルメタクリレートを含むメタクリルポリマーである。
更に別の実施態様において、ポリマーPは、熱可塑性ポリマーと、架橋点の間に熱可塑性ポリマー鎖を含む架橋ポリマーとの混合物である。
熱可塑性ポリマー及び架橋ポリマーは、他の実施態様について定義されるものと同一である。
本発明による組成物又は物品を調整するための方法は、ブロックコポリマーの形態で、20℃未満のガラス転移温度を有するフレキシブル性を有する高分子配列のエラストマー相を、少なくとも16g/モルの分子量及び少なくとも0.5ppbの空気中の臭気閾値を有する有機分子である臭気活性化合物としての少なくとも一の活性成分と直接接触させる工程を含む。
組成物又は物品の調製方法のための化合物の直接接触は、複数の方法によりなされうる。
本発明による組成物の第一の調製方法は、それぞれの化合物をブレンドする工程を含む。
本発明による組成物の調製方法は、フレキシブル性を有する高分子配列のエラストマー相を含む成分を、臭気活性化合物としての活性成分とブレンドすることである。
二の成分は、ブレンド中必要であれば加熱されうる。
混合はまた、フレキシブル性を有する高分子配列のエラストマー相を含む固体樹脂と、臭気活性化合物としての固体活性成分とを乾燥ブレンドすることによっても得られる。
本発明による組成物の第二の調製方法は、フレキシブル性を有する高分子配列により、臭気活性化合物としての少なくとも一の活性成分を吸収する工程を含む。したがって、臭気活性化合物は液体であるか又はブロックコポリマーの良好な溶媒ではない溶媒に溶解している。活性成分はまた、臭気組成物の濃度を減少させるために、少なくとも別の、好ましくは臭気のない有機分子とブレンドされうる。
20℃未満のガラス転移温度を有するフレキシブル性を有する高分子配列のエラストマー相又はそれを含む組成物は、液体又は溶液に浸漬されるか又は含浸される。吸収された液体又は溶液の量は、浸漬又は含浸継続時間に関連する。
本発明による組成物の第三の調製方法は、20℃未満のガラス転移温度を有するフレキシブル性を有する高分子配列のエラストマー相又はそれを含む組成物の表面に、活性成分又は活性成分を含む溶液を移す工程を含む。これは、例えば、シート及びそのシートの表面に変形された組成物が、ブラシで液体活性成分又は活性成分を含む溶液を用いて処理されることでありうる。液体活性成分又は活性成分を含む溶液は、組成物により吸収される。ブラシによる適用は、複数回繰り返されうる。
第二及び第三の方法に相当する吸収は、非常に迅速であり、ポリエーテル−ブロック−アミドコポリマー又はエチレン−酢酸ビニルコポリマーとしてこのタイプの適用に使用される他のポリマーを用いる場合よりも迅速である。
第二及び第三の方法は、臭気活性化合物としての活性成分の損失の可能性を減少させる利点を有する。
第二及び第三の方法により調製される本発明による組成物は、高分子配列のエラストマー相を含む100部のブロックコポリマーに対して、活性成分又は臭気活性化合物としての300重量部の有機分子を吸収又は構成しうる。
第二又は第三の方法により調製される本発明による組成物は、100部のブロックコポリマーに対して、活性成分又は臭気活性化合物として、重量比で1*10−6部から300部の間、好ましくは重量比で1*10−4部から300部の間、より好ましくは重量比で1部から300部の間、更により好ましくは重量比で11.5部から300部の間の有機分子を含む。
本発明による組成物は、例えば部品、プロファイル要素、シート若しくはフィルムの調製に関して、又は物品の製造に関して、射出成形、押出成形、共押出又は押出/ブロー成形品により変形されうる。
一実施態様において、本発明の組成物は、追加的に充填剤を含みうる。組成物の活性成分又は臭気活性化合物は、充填剤の特質に関係する。活性成分又は臭気活性化合物の臭気は、自然状態の充填剤の巨視的外観に関係している。活性成分又は臭気活性化合物は、充填剤の外観に近い又は同一の臭気を有する。
自然状態の充填剤は特徴的な臭気を有する。充填剤は、例えば木材、コルク又はその他天然有機材料より選択される。活性成分又は臭気活性化合物は、添加される充填剤の特質に関係する臭気を有する。充填剤が例えば木材又は木材様成分に基づく場合、活性成分又は臭気活性化合物は木材の香り又は臭気を有する。充填剤が例えばコルク又はコルク様成分に基づく場合、活性成分又は臭気活性化合物はコルクの香り又は臭気を有する。充填剤が例えば特定の果物又は花の色に基づく場合、活性成分又は臭気活性化合物はそれぞれの果物又は花の香り又は臭気を有する。他種の充填剤にも同じ概念を適用する。
本発明の組成物は物品を作製するために使用されるか又は物品の一部として使用されうる。
本発明の組成物は物品又は物品の一部に変形されうる。
本発明の物品は、例えばシート、ブロック、フィルム、管又はプロファイル要素の形態でありうる。物品は少なくとも部分的に泡立っている。
本発明の物品はまた、先述の第二及び第三の方法を使用することによって本発明による物品に変形される物品を初めに製造することにより調製されうる。したがって、20℃未満のガラス転移温度を有するフレキシブル性を有する高分子配列のエラストマー相を含むポリマー組成物は、例えば、部品、プロファイル要素、シート若しくはフィルムの調製に関して、又は本発明による組成物の第二若しくは第三の方法を使用することによりさらに加工されうる物品の製造に関して、射出成形、押出成形、共押出又は押出/ブロー成形品により変形される。
本発明による物品は、透明でない物体を含み、透明であり得る。
本発明による物品は、光沢があるか又はマットな表面を有しうる。
物品の例は、デッキング若しくはサイディング部品、窓枠、幅木、家具物品、ガラス窓、ディスプレイ、固定された又は柔軟でありうる照明物体、携帯電話保護ケース、スマートフォン保護ケース、タブレット型コンピュータ保護ケース若しくはラップトップ、腕時計用ブレスレット、指輪若しくは宝石部品、フロアコーティングの部品、人工木材、便器部品である。
方法
ポリマー化合物の重量平均分子量は、サイズ排除クロマトグラフィー(SEC)により測定されうる。
ポリマーのガラス転移温度(Tg)は、熱機械分析を実現することができる機器で測定される。Rheometrics社により提案されているRDAII 「RHEOMETRICS DYNAMIC ANALYSER」が使用されている。この熱機械分析は、適用される温度、ひずみ又は変形の関数としての試料の粘弾性変化を正確に測定する。この装置は、温度変化の制御プログラムの間中、ひずみを固定したまま、試料の変形を継続的に記録する。
結果は、温度、弾性率(G’)、損失弾性率、及びタン・デルタの関数として、図面により得られる。Tgは、タン・デルタの導関数がゼロに等しい場合、タン・デルタ曲線から読み取られる、比較的高い温度値である。
一連の実施例は、いくつかがブロックコポリマーよりもたらされるエラストマー領域を含む異なるポリマー化合物又は組成物による活性成分(臭気活性化合物)の調製並びに吸収及び脱離に関する。
実施例 一般的な手順の吸収
GIVAUDAN社によりEAD000956/00の参照下で市販される「bois de chene」の商品名の香料の吸収速度を異なるポリマーを用いて定める。
3gの各ポリマーPを、1.5mmの孔を有する有孔金属シートでできた、横方向の長さが40mmの金属かごに入れる。はかりを用いて、二つ一緒の質量を測定する。次いで、かごを液体香料で満たしたビーカー中に完全に含浸させ、マグネティックスターラーで撹拌する。温度は20℃から25℃の間である。完全な含浸の1分後、かごを回収し、清潔な吸収紙に10秒間、3回置いた。完全質量を測定し、差異は吸収される香料の量を構成する。計量後、かごを直ちに香料溶液中に戻す。120分まで、15分毎に質量を上記の手順に基づいて制御し、この後は30分毎に8時間まで行う。24時間後、ポリマーの最大限の吸収のための手法の一種を推定するために、最終計量を実施する。これにより、含浸時間に応じてそれぞれのポリマーPnによる香料の吸収が続く。
以下のポリマーPを試験した。
実施例1:ポリマーP1は:
−PMMA−PSコポリマーでできた18%の架橋アクリル粒子。25%のスチレンを含有するコポリマー。架橋粒子の重量平均サイズは50μmである。
−60%のMMAと40%のブチルメタクリレート(BMA)から構成される10%のアクリルコポリマー。コポリマーの分子量はMw=45000g/モルである。
−並びに72%のポリマーP2(実施例2を参照のこと。)。
から構成される組成物である。
P1は36%の軟質相を含む。
実施例2:ポリマーP2は、50重量%のPBuAを含有するトリブロックPMMA−PBuA−PMMAコポリマーである。PbuAブロックのMwは50000g/モルである。ポリマーP2は50重量%の軟質相を含む。
比較実施例3:ポリマーP3は、PEBAX 2533 SA01の参照下でアルケマにより市販されるポリエーテル−ブロック−アミドコポリマーである。ポリマーP3は25重量%の軟質相を含む。
比較実施例4:ポリマーP4は、EVATANE 2825の参照下でアルケマにより市販される酢酸ビニル−エチレンコポリマーである。
比較実施例5:ポリマーP5は、Lotryl 30BA02の参照下でアルケマにより市販されるブチルアクリレート−エチレンコポリマーである。
同量の香料に関する吸収時間を全ポリマーについて比較する。
Figure 0006731932
ポリマーP1及びP2は、同量の香料について最短の吸収時間を可能にする。ポリマーP1及びP2は、含浸の最初の数時間中に、他のポリマーよりも多くの香料を吸収する。
実施例 一般的な手順の脱離
GIVAUDAN社によりEAD000656/00の参照下で市販される「bois de chene」の商品名の香料の脱離速度を異なるポリマーを用いて定める。香料の量は30重量%である。密閉されたガラスフラスコに、7gのポリマーPnを3gの香料と共に入れる。二の成分を24時間混合する。その後、ポリマーにより香料を完全に吸収する。各試料を風袋計量された開いた受容器に入れ、重量の損失を2時間、3時間、7時間で、次いで24時間毎に測定する(週末を除く。)。
重量損失の速度は、前と同じポリマーP1からP4に続く。
Figure 0006731932
本発明によるポリマー組成物のポリマーP1及びP2は、他の比較ポリマーと同じ脱離速度を有する。
実施例 物品の吸収
300μmの厚さのフィルムを、200℃でAndouart社による押出機において、ポリマーP1を用いて押し出す。
GIVAUDAN社によりEAD000656/00の参照下で「bois de chene」の商品名で市販される香料を、20℃でブラシを用いてフィルムの表面に適用する。数分後、液体香料はフィルムの表面にもはや見えず、触ったとき、フィルムは乾燥しているように思われる。フィルムは、香料の特徴的な臭気を有する。
臭気の強度が減少し、もはや十分でない場合、又は臭気が別のものに変化する必要がある場合、適用手順を作り直すことができ、このフィルム又は他のあらゆる物品若しくは物体を再び製造することを避ける。

Claims (21)

  1. − 20℃未満のガラス転移温度を有するフレキシブル性を有する高分子配列のエラストマー相及び
    − 少なくとも16g/モルの分子量及び少なくとも0.5ppbの空気中の臭気閾値を有する有機分子である臭気活性化合物としての少なくとも一の活性成分
    を含む組成物であって、
    高分子配列のエラストマー相がアクリルブロックコポリマーのブロックより形成されること、及び
    100部のブロックコポリマーに対して重量比で、少なくとも10部の活性成分を含むこと
    を特徴とする、組成物。
  2. 100部のブロックコポリマーに対して重量比で、11.5部超の活性成分を含むことを特徴とする、請求項1に記載の組成物。
  3. 活性成分の量が、100部のブロックコポリマーに対して重量比で、11.5部から300部の間であることを特徴とする、請求項1に記載の組成物。
  4. 前記ブロックコポリマーが一般式(A)Bを有し、
    式中、
    ・ nは1以上の整数であり、
    ・ Aは、50℃超、好ましくは80℃超のTgを有するアクリル若しくはメタクリル若しくはスチレンホモ−又はコポリマー、又はポリスチレン、又はアクリル/スチレン若しくはメタクリル/スチレンコポリマーであり;
    ・ Bは、20℃未満のTgを有するアクリル若しくはメタクリル又はホモ−若しくはコポリマーであることを特徴とする、請求項1からのいずれか一項に記載の組成物。
  5. 前記ブロックコポリマーが、トリブロックコポリマーpMMA−pBuA−pMMA、p(MMAcoMAA)−pBuA−p(MMAcoMAA)、pMMA−p(BuAcoSty)−pMMA、p(MMAcoMAA)−p(BuAcoSty)−p(MMAcoMAA)又はpMMA−p(BuAcoAA)−pMMAより選択されることを特徴とする、請求項1からのいずれか一項に記載の組成物。
  6. 組成物のエラストマー相が少なくとも1重量%を占めることを特徴とする、請求項1からのいずれか一項に記載の組成物。
  7. 更なるポリマーPを含むことを特徴する、請求項1からのいずれか一項に記載の組成物。
  8. 前記更なるポリマーPが熱可塑性ポリマーであることを特徴とする、請求項に記載の組成物。
  9. 前記更なるポリマーPが架橋ポリマーであり、好ましくは架橋アクリルポリマー粒子より選択されることを特徴とする、請求項に記載の組成物。
  10. 前記更なるポリマーPが、熱可塑性ポリマーと、架橋点の間に熱可塑性ポリマー鎖を含む架橋ポリマーとの混合物であることを特徴とする、請求項に記載の組成物。
  11. 追加的に充填剤を含むことを特徴とする、請求項1から10のいずれか一項に記載の組成物。
  12. 活性成分が、自然状態の充填剤の巨視的外観に関係している臭気を有することを特徴とする、請求項11に記載の組成物。
  13. ブロックコポリマーの形態の、20℃未満のガラス転移温度を有するフレキシブル性を有する高分子配列のエラストマー相を、少なくとも16g/モルの分子量及び少なくとも0.5ppbの空気中の臭気閾値を有する有機分子である臭気活性化合物としての少なくとも一の活性成分と直接接触させる工程を含む、請求項1から12のいずれか一項に記載の組成物の調製方法であって、
    高分子配列のエラストマー相がアクリルブロックコポリマーのブロックより形成されること、及び
    100部のブロックコポリマーに対して重量比で、少なくとも10部の活性成分を含むこと
    を特徴とする、組成物の調製方法
  14. それぞれの化合物をブレンドする工程を含む、請求項13に記載の組成物の調製方法。
  15. フレキシブル性を有する高分子配列により、臭気活性化合物としての少なくとも一の活性成分を吸収する工程を含む、請求項13に記載の組成物の調製方法。
  16. 吸収が、ブロックコポリマーに活性成分の液体又は活性成分を含む溶液を浸漬させる又は含浸させることによりなされることを特徴とする、請求項15に記載の組成物の調製方法。
  17. 吸収が、ブロックコポリマーを含む組成物又はブロックポリマーを含む物品の表面に、活性成分の液体又は活性成分を含む溶液を移すことによりなされることを特徴とする、請求項15に記載の組成物の調製方法。
  18. 物品を作製するための、請求項1から12のいずれか一項に記載の組成物の使用。
  19. 請求項1から12のいずれか一項に記載の組成物を含むか又は請求項13から17のいずれか一項に記載の方法により作製される物品。
  20. シート、ブロック、フィルム、管又はプロファイル要素の形態の、請求項19に記載の物品。
  21. デッキング若しくはサイディング部品、窓枠、幅木、家具物品、ガラス窓、ディスプレイ、固定された又は柔軟でありうる照明物体、携帯電話保護ケース、スマートフォン保護ケース、タブレット型コンピュータ保護ケース若しくはラップトップ、ブレスレット若しくは腕時計用ブレスレット、指輪若しくは宝石部品、フロアコーティングの部品、人工木材、便器部品より選択される、請求項19に記載の物品。
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