JP2019018533A - ブランク板の製造方法、容器の製造方法およびブランク板 - Google Patents

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Abstract

【課題】罫線の断面形状を適切に制御することができるブランク板の製造方法を提供する。【解決手段】ブランク板の製造方法は、湾曲コーナー部を有する容器を構成するブランク板の製造方法であって、紙基材を含むシート材を準備する工程と、湾曲コーナー部を構成する複数の第1罫線を前記シート材に形成するための複数の第1罫線刃を含む雄型を有する押し部を準備する工程と、複数の第1罫線刃にそれぞれ対向する複数の第1溝が設けられ、樹脂を含む雌型と、雌型を支持する面板と、を有する受け部を準備する工程と、押し部と受け部との間に、シート材を、受け部側に第1面が位置し、押し部側に第2面が位置するように配置し、雄型の第1罫線刃を用いてシート材の第2面を押圧して、シート材の第1面を部分的に雌型の第1溝に侵入させることにより、第1面側の凸部及び第2面側の凹部を含むエンボス部を有する第1罫線をシート材に形成する工程と、シート材を打ち抜くことによりブランク板を形成する工程と、を備える。【選択図】図7

Description

本発明は、容器を構成するブランク板の製造方法に関する。また、本発明は、ブランク板を用いて容器を製造する方法に関する。また、本発明は、容器を作製するためのブランク板に関する。
従来、内容物を収容するための容器として、紙基材を含むブランク板を折り曲げることによって形成される容器が用いられている。ブランク板から構成された容器においては、消費者の目を惹きつけ易いという効果、すなわちアイキャッチ効果を期待して、丸みを帯びた外形を有する容器を形成する技術が提案されている。例えば特許文献1に開示されているように、ブランク板のうち容器のコーナー部に対応する部分に複数の罫線を設けることにより、丸みを帯びたコーナー部を有する容器を形成する技術が提案されている。
特開2017−013860号公報
特許文献1には、容器において湾曲したコーナー部を構成する罫線を良好に形成する方法については具体的に開示されておらず、他の技術文献等によっても十分に開示されているとはいえなかった。そのため、特に罫線の断面形状を制御する観点から、より適切に罫線を形成することができるブランク板の製造方法が求められていた。
本開示の実施形態は、このような課題を効果的に解決し得るブランク板の製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、湾曲コーナー部を有する容器を構成するブランク板の製造方法であって、前記ブランク板の製造方法は、紙基材を含み、前記容器の内面を構成する第1面と、前記容器の外面を構成する第2面と、を有するシート材を準備する工程と、前記湾曲コーナー部を構成する複数の第1罫線を前記シート材に形成するための複数の第1罫線刃を含む雄型を有する押し部を準備する工程と、前記複数の第1罫線刃にそれぞれ対向する複数の第1溝が設けられ、樹脂を含む雌型と、前記雌型を支持する面板と、を有する受け部を準備する工程と、前記押し部と前記受け部との間に、前記シート材を、前記受け部側に前記第1面が位置し、前記押し部側に前記第2面が位置するように配置し、前記雄型の前記第1罫線刃を用いて前記シート材の前記第2面を押圧して、前記シート材の前記第1面を部分的に前記雌型の前記第1溝に侵入させることにより、前記第1面側の凸部及び前記第2面側の凹部を含むエンボス部を有する前記第1罫線を前記シート材に形成する工程と、前記シート材を打ち抜くことにより前記ブランク板を形成する工程と、を備える、ブランク板の製造方法である。
本発明によるブランク板の製造方法において、前記雌型は、前記樹脂中に繊維を含んでいてもよい。
本発明によるブランク板の製造方法において、前記雌型に含まれる前記樹脂は、エポキシ樹脂を含んでいてもよい。
本発明によるブランク板の製造方法において、前記雌型は、隣り合う前記第1溝の間に平坦な土手を有していてもよい。
本発明によるブランク板の製造方法において、前記雄型は、1つの前記湾曲コーナー部に対応する少なくとも3本以上の第1罫線刃を含んでいてもよい。
本発明によるブランク板の製造方法において、前記ブランク板は、屈曲コーナー部を前記容器に構成するための第2罫線を更に含み、前記雄型は、前記屈曲コーナー部を構成する前記第2罫線を前記シート材に形成するための第2罫線刃を更に含み、前記雌型には、前記第2罫線刃に対向する第2溝が更に設けられていてもよい。
本発明によるブランク板の製造方法において、前記第2罫線刃の少なくとも1本以上は、前記湾曲コーナー部に隣接する前記屈曲コーナー部を前記容器に構成するための前記第2罫線を、前記シート材に形成するためのものであってもよい。
本発明によるブランク板の製造方法において、前記雄型は、前記ブランク板の外形に対応した位置において前記面板に対向する切刃を更に含んでいてもよい。
本発明によるブランク板の製造方法において、前記第1罫線刃は、0.5mm以上5mm以下の間隔を空けて並べられていてもよい。
本発明は、湾曲コーナー部を有する容器を製造する方法であって、本発明のブランク板の製造方法により前記ブランク板を製造する工程と、前記ブランク板の前記複数の第1罫線に沿って前記ブランク板を湾曲させて、前記湾曲コーナー部を形成する工程と、を備える、容器の製造方法である。
本発明は、湾曲コーナー部を有する容器を作製するためのブランク板であって、紙基材と、前記容器の内面を構成する第1面と、前記容器の外面を構成する第2面と、前記湾曲コーナー部を構成するための複数の第1罫線と、を備え、前記第1罫線は、前記第1面側に位置する凸部と、前記第2面側に位置する凹部と、を含むエンボス部を有し、前記第1面は、隣り合う前記第1罫線の前記エンボス部の前記凸部の間に平坦部を有する、ブランク板である。
本発明によるブランク板において、前記平坦部は、0.5mm以上5mm以下の幅を有していてもよい。
本発明によるブランク板において、前記紙基材は、260g/m2以上450g/m2以下の坪量を有していてもよい。
本発明によれば、罫線の断面形状を適切に制御することができるブランク板の製造方法を提供することができる。
一実施形態によるブランク板を用いて製造された容器を示す斜視図である。 一実施形態によるブランク板を示す平面図である。 一実施形態によるブランク板を示す部分断面図である。 一実施形態によるブランク板の製造工程を示す図である。 一実施形態によるブランク板の製造工程を示す図である。 一実施形態によるブランク板の製造工程を示す図である。 一実施形態によるブランク板の製造工程を示す図である。 実施例1によるブランク板の第1罫線の断面を観察した結果を示す図である。 比較例1によるブランク板の第1罫線の断面を観察した結果を示す図である。
以下、一実施形態について図1〜7を参照しながら詳細に説明する。なお、以下に示す実施形態は本発明の一例であって、本発明はこれらの実施形態に限定して解釈されるものではない。また、本明細書において、「基材」、「シート材」など用語は、呼称の違いのみに基づいて、互いから区別されるものではない。例えば、「基材」は、シートやフィルムと呼ばれ得るような部材も含む概念である。更に、本明細書において用いる、形状や幾何学的条件並びにそれらの程度を特定する、例えば、「平行」や「直交」等の用語や長さや角度の値等については、厳密な意味に縛られることなく、同様の機能を期待し得る程度の範囲を含めて解釈することとする。また、本実施形態で参照する図面において、同一部分または同様な機能を有する部分には同一の符号または類似の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する場合がある。また、図面の寸法比率は説明の都合上実際の比率とは異なる場合や、構成の一部が図面から省略される場合がある。例えば、図面において、後述する第1罫線の本数は、実際の本数とは異なる場合がある。
[容器]
まず、一実施形態に係る容器10について説明する。図1は、本実施形態に係る容器10を示す斜視図である。容器10は、後述するブランク板を折り曲げて製函することにより作製される。
図1に示すように、容器10は、複数のパネルと、パネルの間に位置するコーナー部と、を含む。図1に示す例において、容器10は、6つのパネルによって構成された略直方体の形状を有する。6つのパネルは、上面パネル13、下面パネル14、第1側面パネル15、第2側面パネル16、第3側面パネル17及び第4側面パネル18からなる。
コーナー部は、図1に示すように、湾曲コーナー部11及び屈曲コーナー部12を含む。屈曲コーナー部12とは、1つの罫線に沿ってブランク板を折り曲げることによって形成されたコーナー部である。湾曲コーナー部11とは、図1に示すように、全体として湾曲しているように見えるコーナー部である。湾曲コーナー部11は、後述するように、平行に並ぶ複数の罫線に沿ってブランク板を折り曲げることによって形成される。この場合、1つの罫線に沿ってブランク板が折れ曲がる外角の角度を、屈曲コーナー部12の場合に比べて小さくすることができるので、湾曲コーナー部11が全体として湾曲しているように観察者に感じさせることができる。図1に示す例において、湾曲コーナー部11は、上面パネル13と第1側面パネル15との間、及び上面パネル13と第2側面パネル16との間に位置している。
[ブランク板]
次に、図1に示す容器10を作製するためのブランク板20について説明する。図2は、ブランク板20を示す平面図である。
ブランク板20は、少なくとも紙基材を含むシート材50を、容器10の展開図に対応した形状に打ち抜くことにより得られる。つまり、シート材50のうち打ち抜かれた部分がブランク板20となる。シート材50の層構成、すなわちブランク材の層構成の詳細については後述する。
図2に示すように、ブランク板20は、容器10の上面を構成する上面パネル13と、容器10の下面を構成する下面パネル14と、容器10の側面を構成する第1側面パネル15、第2側面パネル16、第3側面パネル17及び第4側面パネル18と、を有する。ブランク板20は、のりしろパネルなどのその他のパネルを更に有していてもよい。
また、ブランク板20は、平行に並ぶ複数の第1罫線24を有する。複数の第1罫線24は、容器10の上述の湾曲コーナー部11を構成するための罫線である。平行に並ぶ複数の第1罫線24は、図2に示すように、上面パネル13と第1側面パネル15との間、及び上面パネル13と第2側面パネル16との間にそれぞれ位置する。
また、ブランク板20は、第2罫線25を有する。第2罫線25は、容器10の上述の屈曲コーナー部12を構成するための罫線である。第2罫線25は、上面パネル13と第3側面パネル17との間、上面パネル13と第4側面パネル18との間、及び下面パネル14と第1側面パネル15との間にそれぞれ1つ位置している。
次に、ブランク板20の層構成について説明する。なお、上述のように、ブランク板20は、シート材50を打ち抜くことにより形成される。従って、ブランク板20の層構成はシート材50の層構成と同一であるので、ここでは、シート材50の層構成として説明する。
シート材50は、紙基材を少なくとも含む。紙基材は、260g/m2以上の坪量を有していてもよい。また、紙基材は、0.31mm以上の厚さを有していてもよい。紙基材が上記の坪量又は厚さを有することにより、シート材50からブランク板20を製造し、ブランク板20から容器10を作製した場合に、容器10に耐久性を持たせることができる。また、紙基材は、450g/m2以下の坪量を有していてもよい。また、紙基材は、0.6mm以下の厚さを有していてもよい。紙基材が上記の坪量又は厚さを有することにより、シート材50に成形性を持たせることができる。紙基材としては、従来からの印刷物に用いられている材料であれば特に限定されず、上質紙、中質紙、コート紙、合成紙、含浸紙、ラミネート紙、印刷用塗布紙、記録用塗布紙等の各種紙材を用いることができる。紙基材は、これらの紙材を複数重ねたものであってもよい。
シート材50は、紙基材のみからなるものであってもよく、紙基材と紙基材以外との複合体であってもよい。またシート材50には印刷層が設けられていてもよい。シート材50が、紙基材と紙基材以外との複合体を含む場合において、紙基材以外としては、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリカーボネートフィルム等のプラスチックフィルム等を用いることができる。この場合において、シート材50は、260g/m2以上の坪量を有していてもよい。また、シート材50は、0.31mm以上の厚さを有していてもよい。シート材50が上記の坪量又は厚さを有することにより、ブランク板20から作製される容器10に耐久性を持たせることができる。また、シート材50は、450g/m2以下の坪量を有していてもよい。また、シート材50は、0.6mm以下の厚さを有していてもよい。シート材50が上記の坪量又は厚さを有することにより、シート材50に成形性を持たせることができる。
次に、ブランク板20の断面構造について、特に第1罫線24の断面構造について説明する。図3は、図2に示すブランク板20を線分III−IIIに沿って切断した場合を示す断面図である。図3に示すように、ブランク板20は、第1面22と、第1面22の反対側に位置する第2面23と、を有する。第1面22及び第2面23は、ブランク板20から容器10が作製された場合には、容器10の面を構成する。第1面22は、ブランク板20から作製された容器10の内面を構成する面である。第2面23は、ブランク板20から作製された容器10の外面を構成する面である。
図3に示すように、第1罫線24はそれぞれ、第1面22側に位置する凸部26aと、第2面23側に位置する凹部26bと、を含むエンボス部26を有している。凸部26aは、第1面22から、第2面23とは反対側に向かって突出している部分である。凹部26bは、第2面23から第1面22に向かって凹んでいる部分である。図示はしないが、第2罫線25も、第1面22側の凸部及び第2面23側の凹部を含むエンボス部を有している。
図3に示すように、ブランク板20の第1面22は、隣り合う第1罫線24のエンボス部26の凸部26aの間に平坦部27を有する。平坦部27は、上面パネル13や第1側面パネル15などの平坦なパネルの第1面22と平行に広がる面である。このような平坦部27は、後述するように、溝及び平坦な土手を含む雌型を用いてシート材50を押圧してブランク板20を作製することによって形成される。
図3において、符号θは、凸部26aの基部において凸部26aの表面が広がる方向と平坦部27が広がる方向とが成す角度を表す。角度θは、好ましくは10度以上である。これにより、第1面22において凸部26aと平坦部27との間の境界を明確にすることができる。このことにより、ブランク板20が第1罫線24に沿って折り曲げられた時に、凸部26aがその形状を維持し易くなる。
以下、平行に並ぶ複数の第1罫線24の作用について説明する。ブランク板20を折り曲げて容器10を作製する際、第1罫線24が形成されている部分は、その他の部分に比べて曲がり易い。このため、例えば上面パネル13に対して第1側面パネル15を折り曲げる際、複数の第1罫線24が形成されている部分を選択的に曲げ、上面パネル13及び第1側面パネル15のうち、第1罫線24が形成されている部分以外の部分に曲がりが生じるのを抑制することができる。また、上面パネル13と第1側面パネル15との間に複数の第1罫線24を設けることにより、上面パネル13と第1側面パネル15との間に罫線が1つだけ設けられている場合に比べて、1つの第1罫線24に沿ってブランク板20に生じる折れ曲がりの外角の角度を小さくすることができる。例えば、上面パネル13に対して第1側面パネル15が90度折れ曲がっている場合に、上面パネル13と第1側面パネル15との間に6つの第1罫線24を設けると仮定する。この場合、各第1罫線24に沿ってブランク板20に生じる折れ曲がりの外角の角度は15度になる。このため、複数の第1罫線24によって構成される湾曲コーナー部11が全体として湾曲しているように観察者に感じさせることができる。
また、本実施の形態では、ブランク板20の第1面22において、隣り合う2つの第1罫線24のエンボス部26の凸部26aの間が平坦部27となっている。すなわち、エンボス部26における凸部26aは、凸部26aの間の平坦部27の形状と連続してはおらず、凸部26aと平坦部27との間には境界が存在する。このため、ブランク板20を第1罫線24に沿って折り曲げる際に、エンボス部26の凸部26aの形状が維持され易い。このことにより、上面パネル13、第1側面パネル15などの第1罫線24に隣接するパネルに曲がりが生じるのを効果的に抑制することができる。
平坦部27の幅は、特に限定されないが、例えば0.5mm以上5mm以下とすることができる。
隣り合う第1罫線24の間隔は特に限定されず、作製する容器10の湾曲コーナー部11の形状に応じて適宜決定すればよいが、0.5mm以上5mm以下であれば好ましい。0.5mm以上とすることにより、後述のブランク板の製造方法によって、断面形状の適切に制御された第1罫線24を明瞭に形成することができる。また、隣り合う第1罫線24の間隔を5mm以下とすることにより、より滑らかな曲面に見える湾曲コーナー部11を形成することができる。ここで、隣り合う第1罫線24の間隔とは、第1罫線24におけるエンボス部26の幅における中点から、隣り合う第1罫線24におけるエンボス部26の幅における中点までの幅、すなわち図3における幅t1のことをいう。
[ブランク板の製造方法]
次に、図2に示すブランク板20の製造方法について説明する。図4は、図2に示すブランク板20における線分IV−IVによって示された領域、すなわち下面パネル14、第1側面パネル15及び上面パネル13の一部に対応する部分の製造方法を示す部分断面図である。
[準備工程]
まず、シート材50を準備する。シート材50は、紙基材を含む。シート材50の層構成は、上述の通り、製造しようとするブランク板20の層構成と同様である。換言すれば、所望のブランク板20と同様の層構成を有するシート材50を準備することにより、シート材50を打ち抜いた後に、所望のブランク板20を得ることができる。
シート材50は、第1面22と、第2面23と、を有する。第1面22及び第2面23は、シート材50を用いてブランク板20が製造された後には、ブランク板20の面となる。また、上述の通り、第1面22及び第2面23は、ブランク板20から容器10が作製された場合には、容器10の面を構成する。第1面22は、シート材50を用いて製造されたブランク板20から作製された容器10の内面を構成する面である。また、第2面23は、シート材50を用いて製造されたブランク板20から作製された容器10の外面を構成する面である。
また、図4に示す通り、少なくとも雄型31を有する押し部30を準備する。図4に示すように、押し部30は、雄型31とともに、基板32を有していてもよい。押し部30が基板32を有する場合には、図4に示すように、後述の支持部314と基板32とが接合されることにより、雄型31と基板32とが接合され、押し部30が構成されていてもよい。
雄型31は、複数の第1罫線刃311を含む。第1罫線刃311は、湾曲コーナー部11を容器10に構成する複数の第1罫線24を、シート材50に形成するためのものである。
雄型31は、容器10の1つの湾曲コーナー部11に対応する第1罫線刃311を、少なくとも3本以上含むことが好ましい。これにより、シート材50に対して、1つの湾曲コーナー部11に対応する第1罫線24を3本以上形成することができる。このため、ブランク板20を用いて湾曲コーナー部11を有する容器10を作製する際に、1つあたりの第1罫線24に沿ってブランク板20に生じる折れ曲がりの外角の角度を小さくすることができ、より滑らかな曲面に見える湾曲コーナー部11を形成することができる。
第1罫線刃311の間隔について、図5を用いて説明する。図5は、図4における第1罫線刃311及び第1溝411を拡大して表示した図である。第1罫線刃311の間隔は、特に限定されないが、0.5mm以上5mm以下の間隔を空けて並べられていることが好ましい。0.5mm以上とすることにより、断面形状の適切に制御された第1罫線24を明瞭に形成することができる。また、5mm以下とすることにより、製造されたブランク板20における隣り合う第1罫線24の間隔を5mm以下とし、より滑らかな曲面に見える湾曲コーナー部11を形成することができる。なお、第1罫線刃311について、「間隔」とは、図5における第1罫線刃311の断面における第1罫線刃311の先端の幅t2における中点から、隣り合う第1罫線刃311の断面における第1罫線刃311の先端の幅t2における中点までの幅、すなわち図5における幅t8のことをいう。
また、図4に示すように、雄型31は、第2罫線刃312を更に含む。第2罫線刃312は、屈曲コーナー部12を容器10に構成する第2罫線25を、シート材50に形成するためのものである。図示はしないが、雄型31は、複数の第2罫線刃312を含んでいる。図4に示すように、複数の第2罫線刃312の一部は、第1罫線刃311と隣り合う。また、図示はしないが、複数の第2罫線刃312の一部は、第1罫線刃311と隣り合わない。第1罫線刃311と隣り合う第2罫線刃312によって、湾曲コーナー部11に隣接する屈曲コーナー部12を容器10に構成する第2罫線25を、シート材50に形成することができる。また、第1罫線刃311と隣り合わない第2罫線刃312によって、湾曲コーナー部11に隣接しない屈曲コーナー部12を容器10に構成する第2罫線25を、シート材50に形成することができる。
第1罫線刃311と、第1罫線刃311と隣り合う第2罫線刃312との間隔は、隣り合う第1罫線刃311の間隔より大きく、例えば5mmより大きいものとすることができる。また、湾曲コーナー部11を容器10に構成する第1罫線24と、湾曲コーナー部11に隣接する屈曲コーナー部12を容器10に構成する第2罫線25との間隔は、隣り合う第1罫線24の間隔より大きく、例えば5mmより大きいものとすることができる。
また、図4に示すように、雄型31は、切刃313を更に含む。切刃313は、製造するブランク板20の外形に対応した位置において、後述の面板42に対向する。
また、図4に示すように、雄型31は、第1罫線刃311、第2罫線刃312及び切刃313を支持する、支持部314を含む。支持部314に対して第1罫線刃311、第2罫線刃312及び切刃313を支持させる方法は、特に限定されない。例えば図4に示すように、支持部314に対して第1罫線刃311、第2罫線刃312及び切刃313を貫通させることにより、支持させることができる。この場合において、支持部314の材料は、例えば木材、ステンレス又は合成樹脂とすることができる。
押し部30を準備するとともに、図4に示す通り、雌型41を有する受け部40を準備する。図4及び図5に示す通り、雌型41には、複数の第1罫線刃311にそれぞれ対向する複数の第1溝411が設けられている。また、図5に示す通り、雌型41に複数の第1溝411が設けられていることにより、雌型41における隣り合う第1溝411の間は、溝の設けられていない領域である平坦な土手413となっている。雄型31が第1罫線刃311を有するとともに、雌型41に第1溝411及び土手413が設けられていることによって、湾曲コーナー部11を容器10に構成する複数の第1罫線24を、シート材50に形成することができる。
また、図4及び図5に示す通り、雌型41には、第2罫線刃312に対向する第2溝412が更に設けられている。雄型31が第2罫線刃312を有するとともに、雌型41に第2溝412が設けられていることによって、屈曲コーナー部12を容器10に構成する第2罫線25を、シート材50に形成することができる。
雌型41は、樹脂を含む。雌型41に含まれる樹脂は、第1溝411及び第2溝412を形成可能な加工特性を有する樹脂であれば特に限定されないが、熱硬化性樹脂であれば好ましく、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂及びアルキド樹脂からなる群より選ばれるいずれか1以上の樹脂であればより好ましく、エポキシ樹脂であれば更に好ましい。雌型41が上記の樹脂を含むことにより、樹脂の加工特性をより向上することができ、第1溝411及び第2溝412を、より精度良く、所望の形状通りに形成することができる。このため、後述の押圧工程において、雌型41を用いて、断面形状の適切に制御された第1罫線24及び第2罫線25を形成することができる。
雌型41は、樹脂を含むとともに、樹脂中に繊維を含むことが好ましい。樹脂中に繊維が含まれていることにより、繊維が樹脂の強化材料として機能し、雌型41を構成する材料全体の強度をより向上させることができる。このため、雌型41を構成する材料全体の加工特性をより向上させることができ、第1溝411及び第2溝412を、より精度良く、所望の形状通りに形成することができる。雌型41に含まれる繊維は特に限定されないが、例えばガラス繊維又はカーボン繊維である。樹脂を含むとともに、樹脂中に繊維を含む材料としては、例えば、樹脂を繊維に含浸させた後に樹脂を硬化させて形成される、繊維強化プラスチックを用いることができる。繊維は、樹脂中において編み込まれていてもよく、樹脂中に分散されていてもよい。繊維が樹脂中において編み込まれている場合には、樹脂中に一方向に配向されていることが、より好ましい。
図4に示す通り、受け部40は雌型41とともに、雌型41を支持する面板42を有する。
面板42の材料は特に限定されず、雌型41を支持することができる材料を適宜用いることができるが、金属板であれば好ましい。これにより、面板42の耐久性をより向上することができ、面板42が、より安定的に、雌型41を支持しつつ後述の押圧工程に耐えられるようになる。
雄型31の第1罫線刃311及び雌型41の第1溝411の形状及び寸法について、第1罫線刃311と第1溝411との対応関係についても述べつつ、説明する。まず、図5に示す雌型41における土手413の幅t5は、雌型41を用いて第1罫線24を形成できる限りにおいて特に限定されないが、0.5mm以上であることが好ましい。幅t5を十分大きくとることにより、後述の押圧工程における土手413の耐久性をより向上させることができる。幅t5の上限は特に限定されないが、例えば4.2mm以下とすることができる。
図5に示す第1罫線刃311の先端の幅t2は、第1溝411の幅t4より小さい。これにより、後述の押圧工程において、シート材50を部分的に第1溝411に侵入させることができる。
第1罫線刃311の形状は、例えば図4及び図5に示す通り、長方形の断面を有する基部311aと、先端に向かうにつれ幅狭となる台形などの断面を有する先端部311bとを備えた形状であってもよい。これにより、第1罫線刃311における基部311aの幅t3を大きくとって基部311aの耐久性をより向上しつつ、幅t2を小さくとることができ、幅t4を小さく抑えることができる。よって、幅t8を小さくとる場合であっても、幅t4に対して相対的に雌型41の土手413の幅t5を大きくとりやすくなり、土手413の耐久性を向上させることができる。以上より、第1罫線刃311の基部311aと雌型41の土手413のいずれについても、耐久性をより向上させることができる。
第1罫線刃311の形状は、雄型31と雌型41との間隔を最も縮めた場合において、第1罫線刃311の先端によって押圧されたシート材50が雌型41の第1溝411の最深部に達することができる形状であってもよい。これにより、後述の押圧工程におけるシート材50を部分的に第1溝411に侵入させる工程にて、シート材50をより深く第1溝411に侵入させ、第1罫線24の断面形状をより適切に制御することができる。
第1溝の深さt6、雌型41の厚さt7は、後述の押圧工程において第1罫線24を形成することができる限り特に限定されない。第1溝411を設けた上で、雌型41を一体として保持するためには、図4及び図5に示す通り、厚さt7が深さt6より大きく、したがって第1溝411が雌型41を貫通していないことが好ましく、厚さt7が深さt6より0.1mm以上大きいことがより好ましい。
第2罫線刃312及び第2溝412の形状、寸法及び対応関係は、後述の押圧工程において第2罫線25を形成することができる限り特に限定されない。例えば、第2罫線刃312を、図4に示したように、全体として長方形の断面を有する形状とすることができる。また、第2罫線刃312及び第2溝412の形状、寸法及び対応関係を、第1罫線刃311及び第1溝411について上述した内容と同様とすることも可能である。
[押圧工程]
次に、押し部30と受け部40との間に、シート材50を配置し、シート材50を押圧して、第1罫線24をシート材50に形成する。図6及び図7は、図2に示す線分IV−IVによって示された領域に対応する部分の製造方法を示す部分断面図である。
シート材50を押し部30と受け部40との間に配置した場合において、シート材50は、図6に示すように、受け部40側に第1面22が位置し、押し部30側に第2面23が位置するように配置される。例えば、図6に示すように、シート材50と受け部40とが接するように、シート材50を配置することができる。
シート材50の押圧による第1罫線24の形成においては、図7に示すように、シート材50の配置後、雄型31及び雌型41を用いてシート材50を押圧する。これにより、第1面22側の凸部26a及び第2面23側の凹部26bを含むエンボス部26を有する第1罫線24をシート材50に形成する。
シート材50の押圧により第1罫線24を形成する方法について具体的に説明する。まず、雄型31と雌型41との間にシート材50を配置する。続いて、図7に示すように、雄型31と雌型41との間の間隔を縮める。これによって、雄型31の第1罫線刃311がシート材50の第2面23を押圧して、シート材50の第1面22が部分的に雌型41の第1溝411に侵入する。これにより、シート材50の第1面22のうち第1溝411に侵入した部分に、エンボス部26の凸部26aが形成される。また、シート材50の第2面23のうち凸部26aに対応する部分に、エンボス部26の凹部26bが形成される。
ここで本実施の形態においては、雌型41の隣り合う第1溝411の間に、平坦な土手413が存在している。このため、第1溝411に対応してシート材50に形成される2つの凸部26aの間に、土手413に対応する平坦部27を形成することができる。この結果、雄型31及び雌型41を用いてシート材50を押圧することにより製造されたブランク板20において、エンボス部26における凸部26aは、凸部26aの間の平坦部27の形状と連続してはおらず、凸部26aと平坦部27との間には境界が存在するようになる。よって、製造されたブランク板20を第1罫線24に沿って折り曲げ、容器10を作製する際に、エンボス部26の凸部26aの形状が維持され易くなる。
上述の工程において、押し部30及び受け部40のいずれが可動部材となっていてもよい。つまり、受け部40を固定した状態で、押し部30を受け部40に向けて動かしてもよく、押し部30を固定した状態で、受け部40を押し部30に向けて動かしてもよい。
また、図7に示すように、第1罫線刃311を用いて第1罫線24を形成する方法と同様の方法によって、第2罫線刃312を用いて第2罫線25をシート材50に形成することができる。例えば図7に示すように、第1罫線24を形成するための押圧工程において第2罫線刃312をシート材50に押し当てることにより、第2罫線25を形成してもよい。また、図示はしないが、第1罫線24を形成した後に別途第2罫線刃312をシート材50に押し当てることによって第2罫線25を形成してもよく、第2罫線25の形成後に第1罫線24を形成してもよい。
さらに、図7に示すように、押圧工程において切刃313をシート材50に押し当て、シート材50を打ち抜くことによって、シート材50を切断する。これにより、容器10の展開図に対応した形状を有するとともに第1罫線24及び第2罫線25が形成されたブランク板20を得ることができる。
なお、第1罫線24及び第2罫線25を形成する工程と、シート材50を切断し、ブランク板20を形成する工程の順序は任意である。例えば、第1罫線24及び第2罫線25を形成する工程と、シート材50を切断し、ブランク板20を形成する工程とを、同時に行うことができる。この場合、例えば図7に示すように、第1罫線24及び第2罫線25を形成するための押圧工程において切刃313を押し当てることにより、シート材50を切断し、ブランク板20を形成することができる。また、図示はしないが、第1罫線24及び第2罫線25を形成した後に別途切刃313をシート材50に押し当てることによってシート材50を切断し、ブランク板20を形成してもよく、シート材50を切断し、ブランク板20を形成した後に、ブランク板20に第1罫線24及び第2罫線25を形成してもよい。
[容器の製造方法]
図2に示したブランク板20を、上面パネル13と第1側面パネル15との間、及び上面パネル13と第2側面パネル16との間において、複数の第1罫線24に沿って折り曲げることにより、湾曲コーナー部11を形成することができる。同様に、ブランク板20を第2罫線25に沿って折り曲げることにより、屈曲コーナー部12を形成することができる。湾曲コーナー部11及び屈曲コーナー部12を形成しつつブランク板20を製函することにより、図1に示した容器10を製造することができる。
本実施の形態によれば、雌型41は、雄型31の第1罫線刃311に対向する第1溝411を含む。このため、押圧工程においてシート材50の第1面22を部分的に雌型41の第1溝411に侵入させることにより、凸部26aを含む第1罫線24を明瞭に形成することができる。
また、本実施の形態によれば、雌型41の隣り合う第1溝411の間に、平坦な土手413が存在している。このため、上記の通り、製造されたブランク板20の第1面22において、隣り合う2つの第1罫線24のエンボス部26の凸部26aの間には平坦部27が形成される。すなわち、製造されたブランク板20において、エンボス部26における凸部26aは、凸部26aの間の平坦部27の形状と連続してはおらず、凸部26aと平坦部27との間には境界が存在する。よって、製造されたブランク板20を第1罫線24に沿って折り曲げ、容器10を作製する際に、エンボス部26の凸部26aの形状が維持され易い。このことにより、上面パネル13、第1側面パネル15などの第1罫線24に隣接するパネルに曲がりが生じるのを効果的に抑制することができる。
次に、本発明を実施例により更に具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例の記載に限定されるものではない。
(実施例1)
はじめに、以下の表1の実施例1の欄に示す寸法を有する第1罫線刃311を含む雄型31を有する押し部30を準備した。また、表1の実施例1の欄に示す厚さを有し、表1の実施例1の欄に示す通りガラス繊維強化エポキシ樹脂から構成され、表1の実施例1の欄に示す寸法を有する第1溝411及び土手413が設けられた雌型41を有する受け部40を準備した。ここで、ガラス繊維強化エポキシ樹脂とは、エポキシ樹脂を含むとともに、エポキシ樹脂中にガラス繊維を含む材料である。ガラス繊維強化エポキシ樹脂としては、具体的には、エポキシ樹脂中に一方向に配向されたガラス繊維を含む、有功社シトー貿易株式会社製のガラス繊維強化エポキシ樹脂(製品名:EPボード)を用いた。
次に、シート材50を用意し、上述の製造方法を用いてシート材50を押圧し、図2に示す形状のブランク板20を製造した。シート材50としては、具体的には、坪量が280g/m2であって厚さが0.386mmの、北越紀州製紙株式会社製の紙基材(製品名:NEW LNボード)からなるものを用いた。
製造したブランク板20を、第1面22側及び第2面23側の両方から、合成樹脂で挟んで固定した。次に、合成樹脂で固定されたブランク板20を、第1罫線24に直交する方向に沿って切断して、顕微鏡観察用のサンプルを作製した。切断用の器具としては、大和光機工業株式会社製のミクロトーム ROM−380を用いた。
その後、切断面が上を向くように平板上にサンプルを固定して、切断面を観察及び撮影した。観察用の顕微鏡としては、オリンパス株式会社製の工業用顕微鏡 BX51を用いた。倍率は50倍に設定した。撮影された切断面の画像を図8に示す。
また、上述のブランク板20とは別に準備したブランク板20を、複数の第1罫線24に沿って折り曲げることにより湾曲コーナー部11を形成しつつ製函して、図1に示す形状の容器10を製造した。その後、得られた容器10について目視で観察し、湾曲コーナー部11の曲げ評価を行った。
(実施例2)
表1の実施例2の欄に示す寸法を有する第1罫線刃311を含む雄型31を有する押し部30を準備した。また、表1の実施例2の欄に示す寸法を有する第1溝411及び土手413が設けられ、表1の実施例2の欄に示す厚さを有し、実施例1と同様のガラス繊維強化エポキシ樹脂から構成された雌型41を有する受け部40を準備した。
実施例1と同様のシート材50を用意し、実施例1と同様の製造方法を用いてシート材50を押圧し、図2に示す形状のブランク板20を製造した。製造したブランク板20を、実施例1と同様の方法によって切断し、切断面を実施例1と同様の方法によって観察及び撮影した。
また、上述のブランク板20とは別に準備したブランク板20を、実施例1と同様の方法によって製函して、図1に示す形状の容器10を製造した。その後、得られた容器10について、実施例1と同様に目視で観察し、湾曲コーナー部11の曲げ評価を行った。
(実施例3)
表1の実施例3の欄に示す寸法を有する第1罫線刃311を含む雄型31を有する押し部30を準備した。また、表1の実施例3の欄に示す寸法を有する第1溝411及び土手413が設けられ、表1の実施例3の欄に示す厚さを有し、実施例1と同様のガラス繊維強化エポキシ樹脂から構成された雌型41を有する受け部40を準備した。
実施例1と同様のシート材50を用意し、実施例1と同様の製造方法を用いてシート材50を押圧し、図2に示す形状のブランク板20を製造した。製造したブランク板20を、実施例1と同様の方法によって切断し、切断面を実施例1と同様の方法によって観察及び撮影した。
また、上述のブランク板20とは別に準備したブランク板20を、実施例1と同様の方法によって製函して、図1に示す形状の容器10を製造した。その後、得られた容器10について、実施例1と同様に目視で観察し、湾曲コーナー部11の曲げ評価を行った。
(比較例1)
表1の比較例1の欄に示す寸法を有する第1罫線刃を含む雄型を有する押し部を準備した。また、表1の比較例1の欄に示す厚さを有し、表1の比較例1の欄に示す通りポリエステル系ウレタン樹脂から構成され、第1溝及び土手が設けられていない雌型を有する受け部を準備した。ポリエステル系ウレタン樹脂としては、具体的には、有功社シトー貿易株式会社製のテープ(製品名:ガードテープ)を用いた。
実施例1と同様のシート材を用意し、実施例1と同様の製造方法を用いてシート材50を押圧し、図2に示す形状のブランク板を製造した。製造したブランク板を、実施例1と同様の方法によって切断し、切断面を実施例1と同様の方法によって観察及び撮影した。撮影された切断面の画像を図9に示す。
また、上述のブランク板とは別に準備したブランク板を、実施例1と同様の方法によって製函して、図1に示す形状の容器を製造した。その後、得られた容器について、実施例1と同様に目視で観察した。
実施例1〜3のブランク板について、撮影された切断面の画像に基づき、ブランク板20の第1面22側に位置する凸部26aの幅及び平坦部27の幅を測定した。測定結果を表2に示す。比較例1のブランク板については、凸部と平坦部との判別がつかず、幅の測定が不可能であったため、「測定不可」と表示している。
また、実施例1〜3のブランク板の製函により製造された容器について、曲げ評価の結果を表2に示す。表2の曲げ評価の項目において、比較例1のブランク板の製函により製造された容器と比較して、第1罫線に隣接するパネルに生じる曲がりが小さくなっていた場合には「良」と表示している。
上述の通り、第1溝及び土手が設けられていない雌型を用いた比較例1のブランク板においては、凸部と平坦部との判別がつかなかった。また、表2に示す実施例1〜3における平坦部27の幅は、表1に示す雌型41の土手413の幅と一致した。以上から、本実施の形態によるブランク板の製造方法によって、雌型41の土手413をシート材50に押し当てることにより、平坦部27を有するブランク板20を製造できたと言える。
表2に示すように、実施例1〜3のブランク板20のいずれにおいても、比較例1のブランク板と比較して、製函後に第1罫線24に隣接するパネルに生じる曲がりが小さくなっていた。このことから、本実施の形態によるブランク板により、製函後に隣接するパネルに曲がりが生じるのを抑制することができたと言える。
10 容器
11 湾曲コーナー部
12 屈曲コーナー部
13 上面パネル
14 下面パネル
15 第1側面パネル
16 第2側面パネル
17 第3側面パネル
18 第4側面パネル
20 ブランク板
21 紙基材
22 第1面
23 第2面
24 第1罫線
25 第2罫線
26 エンボス部
26a 凸部
26b 凹部
27 平坦部
30 押し部
31 雄型
311 第1罫線刃
312 第2罫線刃
313 切刃
314 支持部
32 基板
40 受け部
41 雌型
411 第1溝
412 第2溝
413 土手
42 面板
50 シート材

Claims (13)

  1. 湾曲コーナー部を有する容器を構成するブランク板の製造方法であって、
    前記ブランク板の製造方法は、
    紙基材を含み、前記容器の内面を構成する第1面と、前記容器の外面を構成する第2面と、を有するシート材を準備する工程と、
    前記湾曲コーナー部を構成する複数の第1罫線を前記シート材に形成するための複数の第1罫線刃を含む雄型を有する押し部を準備する工程と、
    前記複数の第1罫線刃にそれぞれ対向する複数の第1溝が設けられ、樹脂を含む雌型と、前記雌型を支持する面板と、を有する受け部を準備する工程と、
    前記押し部と前記受け部との間に、前記シート材を、前記受け部側に前記第1面が位置し、前記押し部側に前記第2面が位置するように配置し、前記雄型の前記第1罫線刃を用いて前記シート材の前記第2面を押圧して、前記シート材の前記第1面を部分的に前記雌型の前記第1溝に侵入させることにより、前記第1面側の凸部及び前記第2面側の凹部を含むエンボス部を有する前記第1罫線を前記シート材に形成する工程と、
    前記シート材を打ち抜くことにより前記ブランク板を形成する工程と、を備える、ブランク板の製造方法。
  2. 前記雌型は、前記樹脂中に繊維を含む、請求項1に記載のブランク板の製造方法。
  3. 前記雌型に含まれる前記樹脂は、エポキシ樹脂を含む、請求項1又は2に記載のブランク板の製造方法。
  4. 前記雌型は、隣り合う前記第1溝の間に平坦な土手を有する、請求項1乃至3のいずれか一項に記載のブランク板の製造方法。
  5. 前記雄型は、1つの前記湾曲コーナー部に対応する少なくとも3本以上の第1罫線刃を含む、請求項1乃至4のいずれか一項に記載のブランク板の製造方法。
  6. 前記ブランク板は、屈曲コーナー部を前記容器に構成するための第2罫線を更に含み、
    前記雄型は、前記屈曲コーナー部を構成する前記第2罫線を前記シート材に形成するための第2罫線刃を更に含み、
    前記雌型には、前記第2罫線刃に対向する第2溝が更に設けられている、請求項1乃至5のいずれか一項に記載のブランク板の製造方法。
  7. 前記第2罫線刃の少なくとも1本以上は、前記湾曲コーナー部に隣接する前記屈曲コーナー部を前記容器に構成するための前記第2罫線を、前記シート材に形成するためのものである、請求項6に記載のブランク板の製造方法。
  8. 前記雄型は、前記ブランク板の外形に対応した位置において前記面板に対向する切刃を更に含む、請求項1乃至7のいずれか一項に記載のブランク板の製造方法。
  9. 前記第1罫線刃は、0.5mm以上5mm以下の間隔を空けて並べられている、請求項1乃至8のいずれか一項に記載のブランク板の製造方法。
  10. 湾曲コーナー部を有する容器を製造する方法であって、
    請求項1乃至9のいずれか一項に記載のブランク板の製造方法により前記ブランク板を製造する工程と、
    前記ブランク板の前記複数の第1罫線に沿って前記ブランク板を湾曲させて、前記湾曲コーナー部を形成する工程と、を備える、容器の製造方法。
  11. 湾曲コーナー部を有する容器を作製するためのブランク板であって、
    紙基材と、
    前記容器の内面を構成する第1面と、
    前記容器の外面を構成する第2面と、
    前記湾曲コーナー部を構成するための複数の第1罫線と、を備え、
    前記第1罫線は、前記第1面側に位置する凸部と、前記第2面側に位置する凹部と、を含むエンボス部を有し、
    前記第1面は、隣り合う前記第1罫線の前記エンボス部の前記凸部の間に平坦部を有する、ブランク板。
  12. 前記平坦部は、0.5mm以上5mm以下の幅を有する、請求項11に記載のブランク板。
  13. 前記紙基材は、260g/m2以上450g/m2以下の坪量を有する、請求項11又は12に記載のブランク板。
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