JP2019018462A - 耐熱性高強度膜材及びその製造方法 - Google Patents

耐熱性高強度膜材及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】耐熱屈曲耐久性と50〜80℃での剥離強さに優れた建築構造物用、及び機械構造物用のフレキシブル膜材、及びその製造方法の提供。【解決手段】芳香族複素環高分子繊維を糸条とする布帛で、かつアミノシラン及び/またはメルカプトシランによる表面処理が施された布帛を基材として、その少なくとも片面にエラストマー被覆層が形成された可撓性複合体において、エラストマー被覆層に非芳香族イソシアネート化合物の反応残基、及び無機物粒子を含み、エラストマー被覆層と基材との界面に架橋結合を生成させる。【選択図】なし

Description

本発明は構造物用の耐熱性高強度膜材に関するもので、詳しくは芳香族複素環高分子繊維を糸条とする布帛にエラストマーを被覆してなる、耐熱性及び機械的特性に優れた膜材で、特に耐熱屈曲耐久性と剥離強さに優れた建築構造物用、及び防護・防爆用のフレキシブル膜材と、その製造方法に関する。
本出願人は以前に、難燃性、防汚性、耐候性、縫製性、耐屈曲性に優れたシート材料として、300℃以上の融点、または加熱分解点を有する有機繊維(芳香族ポリアミドなど)よりなる繊維性基布と、この基布の少なくとも1面上を被覆する難燃性シリコーン樹脂層、及びさらに難燃性シリコーン樹脂を被覆する弗素含有樹脂層からなる難燃性シート材料(特許文献1)を提案した。また、難燃性及び耐熱性に優れ、かつ防汚性と耐候性に優れたシート材料として、難燃耐熱性有機繊維布帛よりなる難燃耐熱性基布と、その1面上に形成された弗素系樹脂層、及び他の1面上に形成された合成樹脂層で被覆されてなる難燃耐熱性シート材料(特許文献2)を提案した。これらの難燃性シート材料、及び難燃耐熱性シート材料は何れも接着剤による接着層を介在させても製造することができるが、特許文献1及び2に開示されるようなアミノ基、イミノ基、エチレンイミン残基又はアルキレンジアミン残基を含むアクリレート、アジリニジル基を含有するアクリレート、アミノエステル変形ビニル重合体、芳香族エポキシ接着剤、アミノ窒素含有メタクリレート重合体など、特にアクリレート系接着剤では屈曲耐久性が不十分となることがあり、最近は特に50〜80℃での剥離強さに優れた耐熱性シート材料が望まれている。
特許第1769010号公報 特許第2085928号公報
本発明は、芳香族複素環高分子繊維を糸条とする布帛にエラストマーを含浸被覆してなる耐熱性及び機械的部物性に優れた膜材を提供すること、特に耐熱屈曲耐久性と50〜80℃での剥離強さに優れた建築構造物用、及び機械構造物用のフレキシブル膜材を提供しようとするもので、具体的にテント構造物、間仕切り、防煙垂壁、壁膜、天井膜などの建築構造物用、及び、工場、エネルギー施設などで使用される耐熱防護シート、及び発破掘削、発破破壊現場で用いる防爆シート、防護シートなどに好適なフレキシブル膜材と、更にロケット、人工衛星、航空機、モーターボート、鉄道車両、自動車などの内装部材にも適用可能なフレキシブル膜材を提供しようとするものである。
本発明は上記の現状に鑑みて研究、検討を重ねた結果、芳香族複素環高分子繊維を糸条とする布帛で、かつ特定の有機シラン処理が施された布帛を基材として、その少なくとも片面にエラストマー被覆層が形成された可撓性複合体において、エラストマー被覆層に非芳香族イソシアネート化合物の反応残基、及び無機物粒子を含み、エラストマー被覆層と基材との界面に架橋結合を生成させることで、耐熱屈曲耐久性を有し、しかも50〜80℃での剥離強さに優れた膜材が得られることを見い出して本発明を完成するに至った。
すなわち本発明の耐熱性高強度膜材は、芳香族複素環高分子繊維を糸条とする布帛で、かつアミノシラン及び/またはメルカプトシランによる表面処理が施された布帛を基材として、その少なくとも片面にエラストマー被覆層が形成された可撓性複合体であって、前記エラストマー被覆層に非芳香族イソシアネート化合物の反応残基、及び無機物粒子を含み、前記エラストマー被覆層と前記基材との界面に架橋結合を生成してなることが好ましい。これによって、アミノシラン及び/またはメルカプトシランのアルコキシ基の加水分解物(シラノール基)が布帛の芳香族複素環高分子繊維表面と結合し、一方アミノ基及び/またはメルカプト基はエラストマー被覆層に含まれる非芳香族イソシアネート化合物と反応して架橋結合を生成することによって芳香族複素環高分子繊維布帛とエラストマー被覆層との界面接着力を向上させ、より耐熱屈曲強さに優れ、しかも剥離強さを兼備する耐熱性高強度膜材を得ることを可能とする。
本発明の耐熱性高強度膜材は、前記芳香族複素環高分子繊維が、ポリベンゾイミダゾール系、ポリベンゾオキサゾール系、ポリベンゾチアゾール系、及びこれらの共重合高分子(ベンゾイミダゾール−ベンゾオキサゾール共重合系、ベンゾイミダゾール−ベンゾチアゾール共重合系、ベンゾオキサゾール−ベンゾチアゾール共重合系、ベンゾイミダゾール−ベンゾオキサゾール−ベンゾチアゾール共重合系、芳香族ポリアミド成分を含む上記共重合系)、の群から選ばれた1種以上であることが好ましい。これによってより屈曲強さに優れ、しかも引裂強さ、破壊強さにもより優れた耐熱性高強度膜材を得ることを可能とする。
本発明の耐熱性高強度膜材は、前記エラストマーが、塩化ビニル系、ウレタン系、ポリエステル系、ポリオレフィン系、スチレン系共重合体、フッ素系共重合体、及びシリコーン系、のエラストマー群から選ばれた1種以上であることが好ましい。これによって可撓性に優れた耐熱性高強度膜材を得ることを可能とする。
本発明の耐熱性高強度膜材は、前記非芳香族イソシアネート化合物が、ヘキサメチレンジイソシアネート〔化1〕、水素添加キシリレンジイソシアネート〔化2〕、イソホロンジイソシアネート〔化3〕、イソシアヌレート変性トリイソシアネート(〔化4−化7〕、〔化4−化8〕、〔化4−化9〕)、ビュレット変性トリイソシアネート(〔化5−化7〕、〔化5−化8〕、〔化5−化9〕)、トリメチロールアルキル変性トリイソシアネート(〔化6−化7〕、〔化6−化8〕、〔化6−化9〕)、の群から選ばれた1種以上であることが好ましい。非芳香族イソシアネート化合物の使用によって、アミノシラン及び/またはメルカプトシランが布帛の繊維表面、及び無機物粒子と結合し、さらにアミノ基及び/またはメルカプト基はエラストマー被覆層に含まれるイソシアネート化合物と反応して架橋結合を生成することによって芳香族複素環高分子繊維布帛とエラストマー含浸被覆層との界面接着力を向上させ、より耐熱屈曲強さに優れた耐熱性高強度膜材を得ることを可能とする。
本発明の耐熱性高強度膜材は、前記無機物粒子が、金属(合金を包含する)、金属酸化物、金属複合酸化物、金属水酸化物、金属炭酸塩、金属硫酸塩、ガラス、シリカ、ゼオライト、アパタイト、及び鉱物から選ばれた1種以上であることが好ましい。無機物粒子の使用によって、アミノシラン及び/またはメルカプトシランのアルコキシ基の加水分解物(シラノール基)が無機物粒子表面と結合し、一方アミノ基及び/またはメルカプト基はエラストマー被覆層に含まれるイソシアネート化合物、及び布帛の繊維表面と反応して架橋結合を生成することによって芳香族複素環高分子繊維布帛とエラストマー被覆層との界面接着力をより向上させ、より耐熱屈曲強さに優れた耐熱性高強度膜材を得ることを可能とする。
本発明の耐熱性高強度膜材は、前記布帛の基本組織が、平織、三軸織、三軸バスケット織、2〜5×2〜5斜子織、3/1斜文(四枚綾)、3/1破れ斜文(四枚綾)、3/2斜文(五枚綾)、4/1斜文(五枚綾)、5/1斜文(六枚綾)、4/2斜文(六枚綾)、1・3/1・1斜文(六枚綾)、2飛び4/1朱子(五枚朱子)、3飛び4/1朱子(五枚朱子)、2飛び3/2朱子(五枚朱子)、及び3飛び3/2朱子(五枚朱子)、の群から選ばれた1種であることが好ましい。これによってより屈曲強さ、及び破壊強さ(引裂強さ)に優れた耐熱性高強度膜材を得ることを可能とする。
本発明の耐熱性高強度膜材は、前記エラストマー含浸被覆層の表面に,酸化チタン、過酸化チタン、酸化亜鉛、酸化錫、チタン酸ストロンチウム、酸化タングステン、酸化ビスマス、酸化鉄、及びこれらのドーピング物質、の群から選ばれた1種以上の光触媒性物質が露出していることが好ましい。これによってセルフクリーニング防汚性に優れた耐熱性高強度膜材を得ることを可能とする。
本発明の耐熱性高強度膜材の製造方法は、芳香族複素環高分子繊維を糸条とする布帛を用い、この布帛の片面または両面にエラストマー被覆層を形成する工程において、前記布帛にアミノシラン及び/またはメルカプトシランを前記布帛全体に固着させる処理を行い、この布帛に非芳香族イソシアネート化合物、及び無機物粒子を含有するエラストマー組成物を塗工、または積層してエラストマー被覆層を形成する際に、前記アミノシラン及び/またはメルカプトシランと、1)前記非芳香族イソシアネート化合物とを反応、及び2)前記無機物粒子とを反応させることによって、前記布帛と前記エラストマー被覆層との界面に前記非芳香族イソシアネート化合物の反応残基を含む架橋構造を導入することが好ましい。これによって、布帛とエラストマー被覆層との界面に非芳香族イソシアネート化合物の反応残基と、アミノシラン及び/またはメルカプトシランの反応残基とを含む架橋構造が導入されることで芳香族複素環高分子繊維布帛とエラストマー被覆層との界面接着力を向上させ、より耐熱屈曲強さに優れた耐熱性高強度膜材を得ることを可能とする。
本発明の耐熱性高強度膜材の製造方法は、前記芳香族複素環高分子繊維が、ポリベンゾイミダゾール系、ポリベンゾオキサゾール系、ポリベンゾチアゾール系、及びこれらの共重合高分子(ベンゾイミダゾール−ベンゾオキサゾール共重合系、ベンゾイミダゾール−ベンゾチアゾール共重合系、ベンゾオキサゾール−ベンゾチアゾール共重合系、ベンゾイミダゾール−ベンゾオキサゾール−ベンゾチアゾール共重合系)、の群から選ばれた1種以上であることが好ましい。これによってより屈曲強さに優れ、しかも引裂強さ、破壊強さにもより優れた耐熱性高強度膜材を得ることを可能とする。
本発明の耐熱性高強度膜材の製造方法は、前記エラストマーが、塩化ビニル系、ウレタン系、ポリエステル系、ポリオレフィン系、スチレン系共重合体、フッ素系共重合体、及びシリコーン系、のエラストマー群から選ばれた1種以上であることが好ましい。これによって可撓性に優れた耐熱性高強度膜材を得ることを可能とする。
本発明の耐熱性高強度膜材の製造方法は、前記非芳香族イソシアネート化合物が、ヘキサメチレンジイソシアネート〔化1〕、水素添加キシリレンジイソシアネート〔化2〕、イソホロンジイソシアネート〔化3〕、イソシアヌレート変性トリイソシアネート(〔化4−化7〕、〔化4−化8〕、〔化4−化9〕)、ビュレット変性トリイソシアネート(〔化5−化7〕、〔化5−化8〕、〔化5−化9〕)、トリメチロールアルキル変性トリイソシアネート(〔化6−化7〕、〔化6−化8〕、〔化6−化9〕)、の群から選ばれた1種以上であることが好ましい。非芳香族イソシアネート化合物の使用によって、アミノシラン及び/またはメルカプトシランが布帛の繊維表面、及び無機物粒子と結合し、さらにアミノ基及び/またはメルカプト基はエラストマー被覆層に含まれるイソシアネート化合物と反応して非芳香族イソシアネート化合物の反応残基と、アミノシラン及び/またはメルカプトシランの反応残基とを含む架橋結合を生成することによって芳香族複素環高分子繊維布帛とエラストマー含浸被覆層との界面接着力を向上させ、より耐熱屈曲強さに優れた耐熱性高強度膜材を得ることを可能とする。
本発明の耐熱性高強度膜材の製造方法は、前記無機物粒子が、金属(合金を包含する)、金属酸化物、金属複合酸化物、金属水酸化物、金属炭酸塩、金属硫酸塩、ガラス、シリカ、ゼオライト、アパタイト、及び鉱物から選ばれた1種以上であることが好ましい。無機物粒子の使用によって、アミノシラン及び/またはメルカプトシランのアルコキシ基の加水分解物(シラノール基)が無機物粒子表面と結合し、一方アミノ基及び/またはメルカプト基はエラストマー被覆層に含まれるイソシアネート化合物、及び布帛の繊維表面と反応して非芳香族イソシアネート化合物の反応残基と、アミノシラン及び/またはメルカプトシランの反応残基とを含む架橋結合を生成することによって芳香族複素環高分子繊維布帛とエラストマー被覆層との界面接着力をより向上させ、より耐熱屈曲強さに優れた耐熱性高強度膜材を得ることを可能とする。
本発明によれば、芳香族複素環高分子繊維を糸条とする布帛にエラストマーを被覆してなる可撓性膜材として、特に耐熱屈曲耐久性と剥離強さに優れた建築構造物用、及び機械構造物用のフレキシブル膜材を得ることができるので、具体的にテント構造物、間仕切り、防煙垂壁、壁膜、天井膜などの建築構造物用、及び、工場、エネルギー施設などで使用される耐熱防護シート、及び発破掘削、発破破壊現場で用いる防爆シート、防護シートなど、更にロケット、人工衛星、航空機、モーターボート、鉄道車両、自動車などの内装部材にも適用することができる。
本発明の耐熱性高強度膜材は、芳香族複素環高分子繊維を糸条とする布帛で、かつアミノシラン及び/またはメルカプトシランによる表面処理が施された布帛を基材として、その少なくとも片面にエラストマー被覆層が形成された可撓性複合体であって、エラストマー被覆層に非芳香族イソシアネート化合物の反応残基、及び無機物粒子を含み、エラストマー被覆層と基材との界面に非芳香族イソシアネート化合物の反応残基と、アミノシラン及び/またはメルカプトシランの反応残基とを含む架橋結合を生成させるもので、必要に応じてエラストマー被覆層の表面に光触媒性物質が露出する態様である。
本発明に使用する基材としての布帛の基本組織は、平織、三軸織、三軸バスケット織、2〜5×2〜5斜子織(2×2、3×3、4×4などの正則斜子織、3×2、4×2、4×3、5×3、2×3、2×4、3×4、3×5などの不規則斜子織)、3/1斜文(四枚綾)、3/1破れ斜文(四枚綾)、3/2斜文(五枚綾)、4/1斜文(五枚綾)、5/1斜文(六枚綾)、4/2斜文(六枚綾)、1・3/1・1斜文(六枚綾)、2飛び4/1朱子(五枚朱子)、3飛び4/1朱子(五枚朱子)、2飛び3/2朱子(五枚朱子)、3飛び3/2朱子(五枚朱子)から選ばれた1種で、経糸条群及び緯糸条群と、これら糸条群による交差隙間の総和面積率0〜30%を有する目付量100〜500g/mの織物、及び経糸条群、及びバイアス糸条群と、これら糸条群による交差隙間の総和面積率0〜30%を有する目付量100〜750g/mの三軸織物である。上記布帛(織物)には精練、撥水処理、吸水防止、バインダー樹脂固着、接着剤塗布などの公知の繊維処理加工を単数、または複数施したものが使用できる。
上記布帛を構成する糸条は、ポリベンゾイミダゾール系、ポリベンゾオキサゾール系、ポリベンゾチアゾール系、及びこれらの共重合高分子(ベンゾイミダゾール−ベンゾオキサゾール共重合系、ベンゾイミダゾール−ベンゾチアゾール共重合系、ベンゾオキサゾール−ベンゾチアゾール共重合系、ベンゾイミダゾール−ベンゾオキサゾール−ベンゾチアゾール共重合系、芳香族ポリアミド成分との共重合系)、の群から選ばれた1種以上の芳香族複素環高分子繊維であり、経糸と緯糸ごと、あるいは経糸とバイアス糸ごとに種類を使い分けること、特定の打ち込み間隔で異なる種類の繊維糸条を配置することもできる。本発明に使用する基材としての布帛は、延伸マルチフィラメント糸条からなる織物、または短繊維紡績布(スパン)であることが好ましく、延伸マルチフィラメント糸条は、250〜3000デニール(278〜3333dtex)の範囲、特に500〜2000デニール(555〜2222dtex)、278dtexのフィラメント数は100〜200本、1111dtexのフィラメント数は400〜800本が好ましく、必要に応じて無撚糸(断面が楕円または扁平)、または撚糸が使用できる。また短繊維紡績糸条は、綿番手の10番手(591dtex)〜60番手(97dtex)の範囲、特に10番手(591dtex)、14番手(422dtex)、16番手(370dtex)、20番手(295dtex)、24番手(246dtex)、30番手(197dtex)など、これらの単糸、または双糸(片撚糸)、単糸2本以上による合撚糸(諸撚糸)などが好ましい。これら布帛(織物)の経糸及び緯糸、あるいは経糸及びバイアス糸の打込み密度に制限は無く、用いる糸条の太さ(デニール、番手)に応じて任意の設計が可能であるが、糸条群による交差隙間の総和面積率0〜30%の範囲となる打込み密度で、目付量100〜750g/mの布帛が高強度耐熱性シートの基材に最も適している。交差隙間の総和面積率は布帛の単位面積中に占める糸条の面積を百分率として求め、100から差し引いた値として求めることができる。
ポリベンゾイミダゾール系繊維は、芳香族テトラアミン化合物(塩酸塩であってもよい)のジアミン成分と、芳香族ジカルボン酸、芳香族ジカルボン酸エステル、芳香族ジカルボン酸ジハロゲン化物、複素環状ジカルボン酸などのジカルボン酸誘導体とが重縮合反応しアミド結合(プレポリマー)を形成し、次いで隣接するアミノ基とアミド結合とが縮合反応して形成されたイミダゾール環と芳香族環とを分子内に有する繊維である。ポリベンゾイミダゾール系繊維はポリリン酸、五酸化リン−メタンスルホン酸、N−メチル−2−ピロリドンなどの重縮合溶媒中でポリベンゾイミダゾールを生成させた重縮合溶媒を紡糸溶媒として乾式紡糸した繊維、或いはプレポリマーを乾式紡糸した後に熱処理してポリベンゾイミダゾールを生成させた繊維の何れであってもよい。具体的に3,3’−ジアミノベンジジン(四塩酸塩)とイソフタル酸ジフェニルエステル、またはテレフタル酸ジフェニルエステルとの重縮合反応によって得られるポリベンゾビスイミダゾールを乾式紡糸した延伸マルチフィラメント繊維が好ましい。また、芳香族テトラアミン化合物の一部を芳香族ジアミンに置換することで得られる芳香族ポリアミド成分を含むポリベンゾイミダゾール系共重合体繊維を用いることもできる。
ポリベンゾオキサゾール系繊維は、芳香環中の隣接する炭素原子上にアミノ基と水酸基とを有する芳香族ジアミンジオールと、芳香族ジカルボン酸、芳香族ジカルボン酸エステル、芳香族ジカルボン酸ジハロゲン化物、複素環状ジカルボン酸などのジカルボン酸誘導体とが重縮合反応しアミド結合(プレポリマー)を形成し、次いで隣接する水酸基とアミド結合とが縮合反応して形成されたオキサゾール環と芳香族環とを分子内に有する繊維で、具体的に3,3’−ジヒドロキシベンジジン(塩酸塩でもよい)、または3,3’−ジアミノ−4,4’−ジヒドロキシビフェニルと、テレフタル酸との重縮合反応によって得られるポリベンゾビスオキサゾールを乾式紡糸した延伸マルチフィラメント繊維が好ましい。ポリベンゾオキサゾール系繊維はポリリン酸、五酸化リン−メタンスルホン酸、N−メチル−2−ピロリドンなどの重縮合溶媒中でポリベンゾオキサゾールを生成させた重縮合溶媒を紡糸溶媒として乾式紡糸した繊維、或いはプレポリマーを乾式紡糸した後に熱処理してポリベンゾオキサゾールを生成させた繊維の何れであってもよい。また、芳香族ジアミンジオールの一部を芳香族ジアミンに置換することで得られる芳香族ポリアミド成分を含むポリベンゾオキサゾール系共重合体繊維を用いることもできる。
ポリベンゾチアゾール系繊維は、芳香環中の隣接する炭素原子上にアミノ基とメルカプト基とを有する芳香族ジアミンジメルカプト(芳香族ジアミンジチオール)と、芳香族ジカルボン酸、芳香族ジカルボン酸エステル、芳香族ジカルボン酸ジハロゲン化物、複素環状ジカルボン酸などのジカルボン酸誘導体とが重縮合反応しアミド結合(プレポリマー)を形成し、次いで隣接するメルカプト基とアミド結合とが縮合反応して形成されたチアゾール環と芳香族環とを分子内に有する繊維で、具体的に3,3’−ジメルカプトベンジジン(塩酸塩でもよい)、または3,3’−ジアミノ−4,4’−ジメルカプトビフェニルと、テレフタル酸との重縮合反応によって得られるポリベンゾビスチアゾールを乾式紡糸した延伸マルチフィラメント繊維が好ましい。ポリベンゾチアゾール系繊維はポリリン酸、五酸化リン−メタンスルホン酸、N−メチル−2−ピロリドンなどの重縮合溶媒中でポリベンゾチアゾールを生成させた重縮合溶媒を紡糸溶媒として乾式紡糸した繊維、或いはプレポリマーを乾式紡糸した後に熱処理してポリベンゾチアゾールを生成させた繊維の何れであってもよい。また、芳香族ジアミンジメルカプトの一部を芳香族ジアミンに置換することで得られる芳香族ポリアミド成分を含むポリベンゾチアゾール系共重合体繊維を用いることもできる。
ベンゾイミダゾール−ベンゾオキサゾール共重合系の芳香族複素環高分子繊維は、3,3’−ジアミノベンジジン(四塩酸塩でもよい)及び、3,3’−ジヒドロキシベンジジン(塩酸塩でもよい)と、イソまたはテレフタル酸ジフェニルエステルとの重縮合反応によって得られる共重合繊維であり、ベンゾイミダゾール−ベンゾチアゾール共重合系の芳香族複素環高分子繊維は、3,3’−ジアミノベンジジン(四塩酸塩でもよい)及び、3,3’−ジメルカプトベンジジン(塩酸塩でもよい)と、イソまたはテレフタル酸ジフェニルエステルとの重縮合反応によって得られる共重合繊維である。また、ベンゾオキサゾール−ベンゾチアゾール共重合系の芳香族複素環高分子繊維は、3,3’−ジヒドロキシベンジジン(塩酸塩でもよい)及び、3,3’−ジメルカプトベンジジン(塩酸塩でもよい)と、イソまたはテレフタル酸ジフェニルエステルとの重縮合反応によって得られる共重合繊維である。また、ベンゾイミダゾール−ベンゾオキサゾール−ベンゾチアゾール共重合系の芳香族複素環高分子繊維は、3,3’−ジアミノベンジジン(四塩酸塩でもよい)、3,3’−ジヒドロキシベンジジン(塩酸塩でもよい)及び、3,3’−ジメルカプトベンジジン(塩酸塩でもよい)と、イソまたはテレフタル酸ジフェニルエステルとの重縮合反応によって得られる共重合繊維である。これらの共重合繊維はポリリン酸、五酸化リン−メタンスルホン酸、N−メチル−2−ピロリドンなどの重縮合溶媒中で共重合高分子を生成させた重縮合溶媒を紡糸溶媒として乾式紡糸した繊維、或いはプレポリマーを乾式紡糸した後に熱処理して共重合高分子を生成させた繊維の何れであってもよい。上記共重合体繊維は、更に芳香族ポリアミド成分を含む共重合体繊維であってもよい。
本発明に使用する布帛は、アミノシラン及び/またはメルカプトシラン(シランカップリング剤)による表面処理が施されたものが好ましく、これによって、芳香族複素環高分子繊維からなる布帛とエラストマー(組成物)による被覆層との接着力を向上させる効果を発現する。詳しくは布帛にアミノシラン及び/またはメルカプトシランを布帛全体に固着させる処理を行い、この布帛に非芳香族イソシアネート化合物、及び無機物粒子を含有するエラストマー組成物を塗工、または積層してエラストマー被覆層を形成する際に、アミノシラン及び/またはメルカプトシランと、1)非芳香族イソシアネート化合物とを反応させること、及び2)無機物粒子とを反応させることによって、布帛とエラストマー被覆層との界面に非芳香族イソシアネート化合物の反応残基と、アミノシラン及び/またはメルカプトシランの反応残基とを含む架橋構造を導入し、それによって芳香族複素環高分子繊維布帛とエラストマー被覆層との界面の接着力を強固とすることで、より屈曲強さに優れた耐熱性高強度膜材を得ることができる。アミノシラン及び/またはメルカプトシランによる芳香族複素環高分子繊維布帛への表面処理の一例は、アミノシラン及び/またはメルカプトシランを1〜10質量%濃度で含み、アルコキシ基の加水分解物(シラノール基)を含む水溶液中に芳香族複素環高分子繊維布帛を浸漬し、芳香族複素環高分子繊維布帛全体にアルコキシ基の加水分解物(シラノール基)を含む水溶液を含浸、かつ芳香族複素環高分子繊維布帛を構成する繊維表面にアルコキシ基の加水分解物(シラノール基)を付着させたものを、ニップロールで絞り、余分な溶液を除去した後、80〜200℃の熱処理を施す方法が挙げられるが、この方法に限定されるものではない。
アミノシランとしては具体的に、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、3−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリエトキシシラン、3−(2−アミノエチル)アミノプロピルメチルジメトキシキシシラン、3−(2−アミノエチル)アミノプロピルエチルジエトキシキシシラン、3−フェニルアミノプロピルトリメトキシシラン、3−フェニルアミノプロピルトリエトキシシラン、1,2−エタンジアミンN−〔3−(トリメトキシシリル)プロピル〕−N−〔(エテニルフェニル)メチル〕、N−2−(N−ビニルベンジルアミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−2−(N−ビニルベンジルアミノエチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−2−(N−ベンジルアミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−2−(N−ベンジルアミノエチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン及びこれらの塩酸塩などが例示できるが、アミノ基および加水分解性基を有するシラン化合物であれば特に制限されない。
メルカプトシランは具体的に、3−メルカプトトリメトキシシラン、3−メルカプトメチルトリメトキシシラン、3−メルカプトメチルトリエトキシシラン、トリエトキシ(2−メルカプトエチル)シラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、3−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、3−メルカプトプロピルメチルジエトキシシラン、4−メルカプトブチルトリメトキシシラン、10−メルカプトデシルトリエトキシシラン、11−メルカプトウンデシルトリメトキシシラン、11−メルカプトウンデシルトリエトキシシランなどが例示できるが、メルカプト基および加水分解性基を有するシラン化合物であれば特に制限されない。
エラストマー被覆層は、塩化ビニル系、ウレタン系、ポリエステル系、ポリオレフィン系、スチレン系共重合体、フッ素系共重合体、及びシリコーン系、のエラストマー群から選ばれた1種以上のエラストマーによって形成することができる。エラストマー被覆層は、布帛の片面のみに設けられた態様であっても、布帛の両面に設けられた態様であってもよいが、布帛の両面にエラストマー被覆層が設けられた態様が最も好ましい。特にエラストマー被覆層は、布帛全体にエラストマーが含浸し、かつ布帛全体を被覆する被膜層を有する状態、もしくは布帛表面近傍にエラストマーが含浸し、かつ布帛全体を被覆する被膜層を有する状態が好ましく、エラストマー被覆層(片面)の目付量は100〜500g/mが好ましい。エラストマー被覆層の形成は、a)カレンダー圧延成型フィルムまたはシートの熱溶融ラミネート、b)Tダイス押出成型フィルムまたはシートの熱溶融ラミネートによる方法、c)有機溶剤に可溶化した液状エラストマーのコーティングまたはディッピング及びその塗膜形成による方法、d)エマルジョン化した液状エラストマーのコーティングまたはディッピング及びその塗膜形成による方法、及びc)またはd)の何れか一方と、a)またはb)の何れか一方との併用が例示できる。
塩化ビニル系エラストマーとしては、軟質塩化ビニル樹脂、塩化ビニル−エチレン共重合体樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂、塩化ビニル−ビニルエーテル共重合体樹脂、塩化ビニル−塩化ビニリデン共重合体樹脂、塩化ビニル−マレイン酸エステル共重合体樹脂、塩化ビニル−(メタ)アクリル酸共重合体樹脂、塩化ビニル−(メタ)アクリル酸エステル共重合体樹脂、塩化ビニル−ウレタン共重合体樹脂などであり、これらの樹脂は2種以上を併用することもできる。特に軟質塩化ビニル樹脂系エラストマーが好ましく、数平均分子量、P=700〜3800の塩化ビニル樹脂で、可塑剤を含有する組成物である。可塑剤はフタル酸ジアルキルエステル類、アジピン酸ジアルキルエステル類、セバシン酸ジアルキルエステル類、トリメリット酸ジアルキルエステル類、ピロメリット酸ジアルキルエステル類、ポリエステル系、リン酸ジアルキルエステル類、クエン酸系、エチレンCO酢酸ビニルエステル系、及びエチレンCOアクリル酸エステル系などの可塑剤が挙げられる。またイソフタル酸ジアルキルエステル類,テレフタル酸ジアルキルエステル類、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸ジアルキルエステル類、及び4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸ジアルキルエステル類などの可塑剤が特に好ましい。
ポリウレタン系エラストマーとしては、ジイソシアネート化合物とヒドロキシル基を分子構造内に2個以上有するポリオール化合物の中から選ばれた1種以上とイソシアネート基と反応する官能基を含有する化合物との付加重合反応によって得られる熱可塑性ポリウレタン樹脂が使用できる。ジイソシアネートとしては、芳香族、脂肪族、脂環式(水素添加物を包含する)のジイソシアネート化合物が用いられ、これらは例えば、トリレンジイソシアネート、フェニレンジイソシアネート、4,4−ジフェニルメタンジイソシアネート、3,3−ジメチルビフェニル−4,4−ジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、シクロヘキサンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネートなどが挙げられる。ヒドロキシル基を2個以上有するポリオール化合物としては、ジイソシアネート化合物と反応する量を含有するもの、例えば、ポリテトラメチレンエーテルグリコール、ジヒドロキシポリエチレンアジペート、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールなどが用いられる。ポリウレタン系エラストマーは、エステル結合を有するタイプ、エーテル結合を有するタイプ、カーボネート結合を有するタイプ、及びカプロラクトン結合を有するタイプの何も使用でき、これら複数タイプの併用であってもよい。
ポリエステル系エラストマーとしては、高融点結晶性ポリエステルセグメント(A)と、脂肪族ポリエーテル単位及び/又は脂肪族ポリエステル単位からなる低融点重合体セグメント(B)とからなるブロック共重合体樹脂が挙げられ、(A)セグメントはジカルボン酸と、ジオールとの重合によって得られるポリエステルであり、ジカルボン酸成分としては、例えば、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、ナフタレンジカルボン酸、ジフェニルエーテルジカルボン酸などの芳香族ジカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸、シクロペンタンジカルボン酸などの脂環族ジカルボン酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸などの脂肪族ジカルボン酸などが挙げられる。ジオール成分としては、炭素数2〜12の脂肪族、または脂環族ジオール、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオールなどが挙げられる。また、(B)セグメントを構成する脂肪族ポリエーテル単位としては、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリ(テトラメチレンオキサイド)グリコール、及びこれらの共重合体のグリコールなどが挙げられる。また、(B)セグメントを構成する脂肪族ポリエステル単位としては、ポリε−カプロラクトン、ポリエナントラクトン、ポリカプリロラクトン、ポリブチレンアジペート、ポリエチレンアジペートなどが挙げられる。
ポリオレフィン系エラストマーとしては、エチレン−α−オレフィン共重合体樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂、エチレン−(メタ)アクリル酸(エステル)共重合体樹脂などの共重合体樹脂、エチレン−プロピレン共重合体、プロピレン−α−オレフィン共重合体樹脂、プロピレン・エチレン−プロピレン系共重合体、プロピレン−エチレン・プロピレン・非共役ジエン系共重合体などである。スチレン系エラストマーとしては、A−B−A型スチレンブロック共重合樹脂(Aはスチレン重合体ブロック、Bはブタジエン重合体ブロック、イソプレン重合体ブロック、もしくはビニルイソプレン重合体ブロックである。)、A−B型スチレンブロック共重合樹脂(AとBは、上記と同義)、スチレンランダム共重合樹脂及び、これらのスチレン系共重合樹脂の水素添加樹脂(二重結合を水素置換したもの)などであり、これらスチレン系エラストマーは上記ポリオレフィン系エラストマーとの併用によるポリマーアロイとして用いることが好ましい。
フッ素系共重合体エラストマーとしては、フッ化ビニル(VF)、ビニリデンフルオライド(VdF)、トリフルオロエチレン(TrEE)、テトラフルオロエチレン(TFE)、クロロトリフルオロエチレン(CTFE)、ヘキサフルオロプロピレン(HFP)などのフルオロオレフィンモノマーを2種以上共重合して得られる、VdF−TFE共重合体樹脂、VdF−CTFE共重合体樹脂、VdF−HFP共重合体樹脂、TFE−CTFE共重合体樹脂、TFE−HFP共重合体樹脂、CTFE−HFP共重合体樹脂、VdF−TFE−CTFE共重合体樹脂、VdF−TFE−HFP共重合体樹脂、TFE−CTFE−HFP共重合体樹脂、VdF−CTFE−HFP共重合体樹脂、VdF−TFE−CTFE−HFP共重合体樹脂など、及び上記共重合体樹脂にさらにエチレンモノマー、またはプロピレンモノマーを共重合させた多元共重合体であってもよく、フッ素系共重合体エラストマーはこれら2種以上の共重合体樹脂の併用物であってもよい。
シリコーンエラストマーとしては、付加反応硬化型、縮合反応硬化型、ラジカル(パーオキサイド架橋)反応硬化型などのシリコーンエラストマーが使用でき、特にトルエン等で希釈してコーティングが可能で、しかも低温硬化ができる付加反応硬化型が好ましい。付加反応硬化型は、2種類のオルガノポリシロキサン中の官能基が付加反応により結合して架橋しエラストマー化するもので、これらは例えば、ビニル基やヘキセニル基のような脂肪族不飽和基を含有するオルガノポリシロキサン、オルガノハイドロジェンポリシロキサンおよび白金族化合物系触媒からなる組成物が挙げられる。脂肪族不飽和基含有オルガノポリシロキサンとしては、両末端ビニルジメチルシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン、両末端ビニルジメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサン共重合体、両末端ビニルメチルフェニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルフェニルシロキサン共重合体が挙げられる。オルガノハイドロジェンポリシロキサンとしては、両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンポリシロキサン、両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体、両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体、メチルハイドロジェンシクロポリシロキサンが挙げられる。縮合反応硬化型は、2種類のオルガノポリシロキサン中の官能基、またはオルガノポリシロキサンとシリカやシラン等のケイ素化合物中の官能基が縮合反応により結合して架橋しエラストマー化するもの、ラジカル反応硬化型は、オルガノポリシロキサン、補強性充填剤および有機過酸化物によりエラストマー化するものである。
上記エラストマーによる被覆層には、金属(合金を包含する)、金属酸化物、金属複合酸化物、金属水酸化物、金属炭酸塩、金属硫酸塩、ガラス、シリカ、マイカ、ゼオライト、アパタイト、及び鉱物から選ばれた1種以上の無機物粒子を、エラストマー被覆層の質量に対して1〜25質量%、特に3〜10質量%含有することが好ましい。金属は、アルミニウム、ステンレス、ニッケル、ステンレス、ジュラルミン、真鍮などの粉末が例示できる。金属酸化物としては、酸化チタン、酸化スズ、酸化亜鉛、酸化ジルコニウム、酸化タングステン、三酸化アンチモン、酸化モリブデンなどが例示できる。金属複合酸化物としては複数の金属酸化物を高温で焼成して得たルチル型複合粒子、またはスピネル型複合粒子である。金属水酸化物としては、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウムなど、金属炭酸塩としては炭酸カルシウム、炭酸バリウム、炭酸リチウムなど、金属硫酸塩としては硫酸バリウム、硫酸マグネシウムなどが例示できる。またガラスとしては、ガラス粉、ガラスビーズ、中空ガラスビーズなど、鉱物としては、マイカ、モンモリロナイトなどが例示できる。これらの無機物粒子の平均粒子径は0.1μmから20μmが好ましい。また、上記エラストマーによる被覆層には、必要に応じて、顔料(有機顔料・無機顔料)、難燃剤、安定剤、滑剤、帯電防止剤、界面活性剤、撥水剤、撥油剤、架橋剤、硬化剤、フィラー、発泡剤、、紫外線吸収剤、酸化防止剤、防カビ剤、抗菌剤など公知の添加剤を任意量配合することができる。
非芳香族イソシアネート化合物は、ヘキサメチレンジイソシアネート〔化1〕、イソシアヌレート変性トリイソシアネート(〔化4−化7〕、〔化4−化8〕、〔化4−化9〕)、ビュレット変性トリイソシアネート(〔化5−化7〕、〔化5−化8〕、〔化5−化9〕)、トリメチロールアルキル変性トリイソシアネート(〔化6−化7〕、〔化6−化8〕、〔化6−化9〕)の12種類から選ばれた1種以上を、エラストマー100質量部に対して1〜20質量部、特に3〜10質量部含むことが好ましい。これによって、アミノシラン及び/またはメルカプトシランと、1)非芳香族イソシアネート化合物とを反応させること、及び2)無機物粒子とを反応させることによって、布帛とエラストマー被覆層との界面に非芳香族イソシアネート化合物の反応残基と、アミノシラン及び/またはメルカプトシランの反応残基とを含む架橋構造を導入し、それによって芳香族複素環高分子繊維布帛とエラストマー被覆層との界面の接着力を強固とすることで、より屈曲強さに優れた耐熱性高強度膜材を得ることができる。本発明の耐熱性高強度膜材において、芳香族環を化学構造中に有するイソシアネート化合物を用いても、芳香族複素環高分子繊維布帛とエラストマー被覆層との界面で同等の接着効果を得ることができるが、但し屋外使用時に紫外線の影響で1年に満たない間にエラストマー被覆層が黄変、さらには褐変して外観を悪くすることがある。
また、本発明の耐熱性高強度膜材の態様の1つとして、エラストマー被覆層の表面に,酸化チタン、過酸化チタン、酸化亜鉛、酸化錫、チタン酸ストロンチウム、酸化タングステン、酸化ビスマス、酸化鉄、及びこれらのドーピング物質から選ばれた1種以上の光触媒性物質が露出する防汚層を有することが得られる耐熱性高強度膜材にセルフクリーニング防汚性を附帯させるので好ましい。光触媒性物質としては、酸化チタン、酸化チタンゾル、アナターゼ型ペルオキソチタン酸が好ましく、これら酸化チタンはアナターゼ型、ルチル型、ブルッカイト型の何れも使用できるが、塩酸解膠型のアナターゼ型チタニアゾル、硝酸解膠型のアナターゼ型チタニアゾルが好ましい。また、酸化チタン粒子表面をシリカ、リン酸ジルコニウム、リン酸カルシウム、リン酸亜鉛カルシウム、ヒドロキシアパタイト、シリカアルミナ、ケイ酸カルシウム、ケイ酸アルミン酸マグネシウムなどの無機化合物で部分被覆してなる光触媒活性コントロールタイプの酸化チタン複合粒子であってもよい。さらに光触媒性物質による防汚層にはエラストマー被覆層の紫外線劣化を防ぐために酸化セリウム粒子を有することが好ましい。また帯電防止剤として界面活性剤を含み、特にシリカ、ゼオライト、珪藻土など無機系多孔質微粒子に界面活性剤を担持させた複合粒子を含有することが好ましい。
光触媒性物質はエラストマー被覆層の表面に露出していれば、エラストマー被覆層の表面近傍のみに光触媒性物質が偏在したもの、或いはエラストマー被覆層全体に均一分散した態様の何れであってもよい。前者はエラストマー被覆層の表面に光触媒性物質を含有する塗工液を塗布することで光触媒性物質含有薄膜を形成すること、例えば光触媒性物質の粒子またはゾルと結着剤とを含む塗布剤の塗布、光触媒性物質の溶液からのゾルゲル法が例示できる。結着剤としては、フッ素系樹脂、シリコーン系樹脂、アクリルフッ素共重合樹脂、アクリルシリコーン共重合樹脂などのバインダー、ポリシラザン、有機シリケート化合物、またはその低縮合物の加水分解物(シラノール基含有シラン化合物)などによるケイ素化合物縮合物で、これらにシリカゾル、アルミナゾル、チタンゾルなどを含むことができる。光触媒性物質含有薄膜には光触媒性物質の粒子またはゾルを20〜60質量%含有することが好ましい。後者はエラストマー含浸被覆層を形成するエラストマー組成物中に光触媒性物質を5〜30質量%配合して用いることで形成することができる。
次ぎに実施例、比較例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの例の範囲に限定されるものではない。下記実施例及び比較例において、耐熱性高強度膜材の揉み屈曲強さの評価は以下の試験方法による。
常温での屈曲強さ(JIS L1096.8.19 B法)
試験膜材片を荷重500gf、25℃雰囲気で装着し、500回、1000回の
揉み耐熱屈曲を行い、膜材外観を観察し、布帛(基材)からエラストマー被覆層
の剥離、及び脱落の有無を判定した。
1:外観に変化を認めない
2:布帛からエラストマー被覆層が軽微に剥離または部分剥離
3:布帛からエラストマー被覆層が目立って剥離または部分剥離
4:布帛からエラストマー被覆層が脱落(部分的な剥離、脱落を含む)
80℃雰囲気下での屈曲強さ(JIS L1096.8.19 B法)
試験膜材片を荷重500gf、80℃雰囲気で装着し、500回、1000回の
揉み耐熱屈曲を行い、膜材外観を観察し、布帛(基材)からエラストマー被覆層
の剥離、及び脱落の有無を判定した。
1:外観に変化を認めない
2:布帛からエラストマー被覆層が軽微に剥離または部分剥離
3:布帛からエラストマー被覆層が目立って剥離または部分剥離
4:布帛からエラストマー被覆層が脱落(部分的な剥離、脱落を含む)
耐光性の評価
得られたシートをJIS K5600キセノンウエザーメーター(ブラックパネル温度63℃)で500時間促進し、初期(ブランク)との色差ΔE値(JIS Z−8729)を評価した。色差計測はJUKI(株)製の光学色差計(JP7200F)を用いた。
[実施例1]
1)布帛へのシランカップリング剤処理
4,6−ジアミノレゾルシノールとテレフタル酸との重縮合物から乾式紡糸されたポリベンゾオキサゾールの延伸マルチフィラメント繊維糸条(1100dtex:フィラメント本数664)を経糸及び緯糸とする布帛(1):経糸打込密度20本/2.54cm×緯糸打込密度20本/2.54cm:空隙率0%の平織物:質量225g/mを、シランカップリング剤(アミノシラン)として、3−アミノプロピルトリエトキシシランを10質量%濃度で含み、この加水分解物を含む常温水溶液中に布帛を浸漬し、布帛全体にアミノシランの加水分解物を含む水溶液を含浸、かつ布帛を構成する繊維表面にアミノシランの加水分解物を付着させた(アミノ基、シラノール基を有する)布帛を、ニップロールで絞り、余分な溶液を除去した後、100℃×3分間熱風乾燥して、布帛全体にアミノシラン処理を施した接着処理布帛(1)を得た。
2)エラストマー被覆層の形成
この接着処理布帛(1)基材として、その両面各々に下記〔配合1〕のエラストマー被覆層形成用組成物(1)をクリアランスコーティングして、これを180℃2分間の熱処理でゲル化させて厚さ0.2mmのエラストマー含浸被覆層を形成し、厚さが0.56mm、質量が565g/mの膜材を得た。この時、接着処理布帛(1)表面のシラノール基(アルコキシ基の加水分解物)とエラストマー含浸被覆層に含有する無機物粒子(シリカ、三酸化アンチモン、酸化チタン)とを反応させ、同時にエラストマー含浸被覆層に含有する非芳香族イソシアネート化合物(〔化4〕−〔化7〕)と、接着処理布帛(1)表面のアミノ基とを反応させ、接着処理布帛(1)とエラストマー被覆層との界面に非芳香族イソシアネート化合物残基とアミノシラン残基を含む架橋接着を形成した。
〔配合1〕エラストマー被覆層形成用組成物(1)
塩化ビニル樹脂(重合度1300) 100質量部
4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸ビス(2−エチルヘキシル)
60質量部
エポキシ化大豆油(可塑剤) 10質量部
ステアリン酸亜鉛(安定剤) 2質量部
ステアリン酸バリウム(安定剤) 2質量部
ベンゾトリアゾール系化合物(紫外線吸収剤) 0.1質量部
シリカ(無機物粒子) 10質量部
三酸化アンチモン(無機物粒子) 10質量部
酸化チタン(無機物粒子、白色顔料) 5質量部
非芳香族イソシアネート化合物(〔化4〕−〔化7〕) 5質量部
3)耐光防汚帯電防止層の形成
エラストマー含浸被覆層(膜材の表面側とする面)上に80メッシュグラビアロール転写により、〔配合2〕の組成物による塗膜形成を行い、120℃の熱風炉で3分間乾燥して耐光防汚帯電防止層を設け、質量566g/mの膜材を得た。
〔配合2〕耐光防汚帯電防止層組成物
硝酸解膠型酸化チタンゾル(粒子径20〜30nm) 50質量部
シリカゾル(粒子径20〜30nm) 50質量部
ビニルトリエトキシシラン(シランカップリング剤) 20質量部
酸化セリウム粒子(粒子径15nm:紫外線吸収剤) 5質量部
ポリエチレングリコール型非イオン活性剤(帯電防止剤) 1質量部
ゲル法シリカ(BET比表面積380m/g) 5質量部
※ゲル法シリカはポリエチレングリコール型非イオン活性剤を担持している
希釈剤(水) 300質量部
[実施例2]
実施例1の布帛(1)を、3,3’−ジアミノベンジジンとイソフタル酸ジフェニルエステルとの重縮合物から乾式紡糸されたポリベンゾイミダゾールの延伸マルチフィラメント繊維糸条(1100dtex:フィラメント本数664)を経糸及び緯糸とする布帛(2):経糸打込密度20本/2.54cm×緯糸打込密度20本/2.54cm:空隙率0%の平織物:質量235g/mに変更し、また〔配合1〕のエラストマー被覆層形成用組成物(1)を〔配合1〕のエラストマー被覆層形成用組成物(2)に変更した以外は実施例1と同様として、厚さが0.56mm、質量が575g/mの膜材(耐光防汚帯電防止層を有する)を得た。
〔配合1〕エラストマー被覆層形成用組成物(2)
塩化ビニル樹脂(重合度1300) 100質量部
4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸ビス(2−エチルヘキシル)
60質量部
エポキシ化大豆油(可塑剤) 10質量部
ステアリン酸亜鉛(安定剤) 2質量部
ステアリン酸バリウム(安定剤) 2質量部
ベンゾトリアゾール系化合物(紫外線吸収剤) 0.1質量部
シリカ(無機物粒子) 10質量部
三酸化アンチモン(無機物粒子) 10質量部
酸化チタン(無機物粒子、白色顔料) 5質量部
非芳香族イソシアネート化合物(〔化4〕−〔化8〕) 5質量部
[実施例3]
実施例1の布帛(1)を、3,3’−ジメルカプトベンジジンと、テレフタル酸との重縮合物から乾式紡糸されたポリベンゾチアゾールの延伸マルチフィラメント繊維糸条(1100dtex:フィラメント本数664)を経糸及び緯糸とする布帛(3):経糸打込密度20本/2.54cm×緯糸打込密度20本/2.54cm:空隙率0%の平織物:質量228g/mに変更し、また〔配合1〕のエラストマー被覆層形成用組成物(1)を〔配合1〕のエラストマー被覆層形成用組成物(3)に変更した以外は実施例1と同様として、厚さが0.56mm、質量が568g/mの膜材(耐光防汚帯電防止層を有する)を得た。
〔配合1〕エラストマー被覆層形成用組成物(3)
塩化ビニル樹脂(重合度1300) 100質量部
4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸ビス(2−エチルヘキシル)
60質量部
エポキシ化大豆油(可塑剤) 10質量部
ステアリン酸亜鉛(安定剤) 2質量部
ステアリン酸バリウム(安定剤) 2質量部
ベンゾトリアゾール系化合物(紫外線吸収剤) 0.1質量部
シリカ(無機物粒子) 10質量部
三酸化アンチモン(無機物粒子) 10質量部
酸化チタン(無機物粒子、白色顔料) 5質量部
非芳香族イソシアネート化合物(〔化4〕−〔化9〕) 5質量部
[実施例4]
実施例1の〔配合1〕のエラストマー被覆層形成用組成物(1)を〔配合3〕のエラストマー被覆層形成用組成物(1)に変更した以外は実施例1と同様として、厚さが0.56mm、質量が544g/mの膜材(耐光防汚帯電防止層を有する)を得た。
〔配合3〕エラストマー被覆層形成用組成物(1)
※付加反応硬化型シリコーンエラストマー(下記2液を使用)
両末端ビニルジメチルシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン 50質量部
両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンポリシロキサン 50質量部
白金族化合物(触媒) 0.2質量部
非芳香族イソシアネート化合物(〔化5〕−〔化7〕) 5質量部
シリカ(無機物粒子) 10質量部
酸化チタン(無機物粒子、白色顔料) 5質量部
トルエン(希釈剤) 100質量部
[実施例5]
実施例1の〔配合1〕のエラストマー被覆層形成用組成物(1)を〔配合3〕のエラストマー被覆層形成用組成物(2)に変更した以外は実施例1と同様として、厚さが0.56mm、質量が551g/mの膜材(耐光防汚帯電防止層を有する)を得た。
〔配合3〕エラストマー被覆層形成用組成物(2)
※付加反応硬化型シリコーンエラストマー(下記2液を使用)
両末端ビニルジメチルシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン 50質量部
両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンポリシロキサン 50質量部
白金族化合物(触媒) 0.2質量部
非芳香族イソシアネート化合物(〔化5〕−〔化8〕) 5質量部
シリカ(無機物粒子) 10質量部
酸化チタン(無機物粒子、白色顔料) 5質量部
トルエン(希釈剤) 100質量部
[実施例6]
実施例1の〔配合1〕のエラストマー被覆層形成用組成物(1)を〔配合3〕のエラストマー被覆層形成用組成物(3)に変更した以外は実施例1と同様として、厚さが0.56mm、質量が555g/mの膜材(耐光防汚帯電防止層を有する)を得た。
〔配合3〕エラストマー被覆層形成用組成物(3)
※付加反応硬化型シリコーンエラストマー(下記2液を使用)
両末端ビニルジメチルシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン 50質量部
両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンポリシロキサン 50質量部
白金族化合物(触媒) 0.2質量部
非芳香族イソシアネート化合物(〔化5〕−〔化9〕) 5質量部
シリカ(無機物粒子) 10質量部
酸化チタン(無機物粒子、白色顔料) 5質量部
トルエン(希釈剤) 100質量部
[実施例7]
実施例1の布帛(1)のシランカップリング剤処理を、3−メルカプトメチルトリメトキシシランに変更し、また実施例1の〔配合1〕のエラストマー被覆層形成用組成物(1)を〔配合4〕のエラストマー被覆層形成用組成物(1)に変更した以外は実施例1と同様として、厚さが0.56mm、質量が566g/mの膜材(耐光防汚帯電防止層を有する)を得た。
布帛へのシランカップリング剤処理
4,6−ジアミノレゾルシノールとテレフタル酸との重縮合物から乾式紡糸されたポリベンゾビスオキサゾールの延伸マルチフィラメント繊維糸条(1100dtex:フィラメント本数664)を経糸及び緯糸とする布帛(1):経糸打込密度20本/2.54cm×緯糸打込密度20本/2.54cm:空隙率0%の平織物:質量225g/mを、シランカップリング剤(アミノシラン)として、3−メルカプトメチルトリメトキシシランを10質量%濃度で含み、この加水分解物を含む常温水溶液中に布帛を浸漬し、布帛全体にメルカプトシランの加水分解物を含む水溶液を含浸、かつ布帛を構成する繊維表面にメルカプトシランの加水分解物を付着させた(メルカプト基、シラノール基を有する)布帛を、ニップロールで絞り、余分な溶液を除去した後、100℃×3分間熱風乾燥して、布帛全体にメルカプトシラン処理を施した接着処理布帛(4)を得た。
〔配合4〕エラストマー被覆層形成用組成物(1)
塩化ビニル樹脂(重合度1300) 100質量部
4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸ビス(2−エチルヘキシル)
60質量部
エポキシ化大豆油(可塑剤) 10質量部
ステアリン酸亜鉛(安定剤) 2質量部
ステアリン酸バリウム(安定剤) 2質量部
ベンゾトリアゾール系化合物(紫外線吸収剤) 0.1質量部
シリカ(無機物粒子) 10質量部
三酸化アンチモン(無機物粒子) 10質量部
酸化チタン(無機物粒子、白色顔料) 5質量部
非芳香族イソシアネート化合物(〔化6〕−〔化7〕) 5質量部
[実施例8]
実施例2の布帛(2)のシランカップリング剤処理を、3−メルカプトメチルトリメトキシシランに変更し(実施例7と同様の手順)、 布帛全体にメルカプトシラン処理を施した接着処理布帛(5)を用い、また実施例2の〔配合1〕のエラストマー被覆層形成用組成物(2)を〔配合4〕のエラストマー被覆層形成用組成物(2)に変更した以外は実施例2と同様として、厚さが0.56mm、質量が575g/mの膜材(耐光防汚帯電防止層を有する)を得た。
〔配合4〕エラストマー被覆層形成用組成物(2)
塩化ビニル樹脂(重合度1300) 100質量部
4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸ビス(2−エチルヘキシル)
60質量部
エポキシ化大豆油(可塑剤) 10質量部
ステアリン酸亜鉛(安定剤) 2質量部
ステアリン酸バリウム(安定剤) 2質量部
ベンゾトリアゾール系化合物(紫外線吸収剤) 0.1質量部
シリカ(無機物粒子) 10質量部
三酸化アンチモン(無機物粒子) 10質量部
酸化チタン(無機物粒子、白色顔料) 5質量部
非芳香族イソシアネート化合物(〔化6〕−〔化8〕) 5質量部
[実施例9]
実施例3の布帛(3)のシランカップリング剤処理を、3−メルカプトメチルトリメトキシシランに変更し(実施例7と同様の手順)、 布帛全体にメルカプトシラン処理を施した接着処理布帛(6)を用い、また実施例3の〔配合1〕のエラストマー被覆層形成用組成物(3)を〔配合4〕のエラストマー被覆層形成用組成物(3)に変更した以外は実施例3と同様として、厚さが0.56mm、質量が568g/mの膜材(耐光防汚帯電防止層を有する)を得た。
〔配合4〕エラストマー被覆層形成用組成物(3)
塩化ビニル樹脂(重合度1300) 100質量部
4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸ビス(2−エチルヘキシル)
60質量部
エポキシ化大豆油(可塑剤) 10質量部
ステアリン酸亜鉛(安定剤) 2質量部
ステアリン酸バリウム(安定剤) 2質量部
ベンゾトリアゾール系化合物(紫外線吸収剤) 0.1質量部
シリカ(無機物粒子) 10質量部
三酸化アンチモン(無機物粒子) 10質量部
酸化チタン(無機物粒子、白色顔料) 5質量部
非芳香族イソシアネート化合物(〔化6〕−〔化9〕) 5質量部
[比較例1]
実施例1で用いた布帛(1)からシランカップリング処理を省略し、未処理の布帛(ポリベンゾオキサゾール繊維糸条からなる)を用い、さらに実施例1の〔配合1〕エラストマー被覆層形成用組成物(1)から非芳香族イソシアネート化合物(〔化4〕−〔化7〕)5質量部を省略した以外は実施例1と同様として、厚さ0.56mm、質量が560g/mの膜材を得た。得られた膜材の屈曲性は実施例1の膜材に比べて常温にも、80℃雰囲気下にも劣り、エラストマー層が500回の屈曲試験で完全に剥離して、分離するものであった。
[比較例2]
実施例1で用いた布帛(1)からシランカップリング処理を省略し、未処理の布帛(ポリベンゾオキサゾール繊維糸条からなる)を用いた以外は実施例1と同様として、厚さ0.56mm、質量が560g/mの膜材を得た。得られた膜材は、実施例1の膜材に比べて80℃雰囲気下での屈曲性に劣り、エラストマー層が1000回の屈曲試験で部分的に剥離するものであった。
[比較例3]
実施例1の〔配合1〕エラストマー被覆層形成用組成物(1)から非芳香族イソシアネート化合物(〔化4〕−〔化7〕)5質量部を省略した以外は実施例1と同様として、厚さ0.56mm、質量が560g/mの膜材を得た。得られた膜材の屈曲性は実施例1の膜材に比べて常温にも、80℃雰囲気下にも劣り、エラストマー層が1000回の屈曲試験で完全に剥離して、分離するものであった。
[比較例4]
実施例1の〔配合1〕エラストマー被覆層形成用組成物(1)からシリカ(10質量部)、三酸化アンチモン(10質量部)及び酸化チタン(5質量部)を省略し、無機物粒子を含まない組成とした以外は実施例1と同様として、厚さ0.56mm、質量が535g/mの膜材を得た。得られた膜材の屈曲性は実施例1の膜材に比べて80℃雰囲気下に劣り、エラストマー層が500回の屈曲試験で部分的に剥離するものであった。
[比較例5]
実施例1の布帛(1)のシランカップリング剤処理を、ビニルトリエトキシシランに全量変更した以外は実施例1と同様として、厚さ0.56mm、質量が560g/mの膜材を得た。得られた膜材の屈曲性は実施例1の膜材に比べて80℃雰囲気下に劣り、エラストマー層が500回の屈曲試験で部分的に剥離するものであった。
[比較例6]
実施例1の〔配合1〕エラストマー被覆層形成用組成物(1)の非芳香族イソシアネート化合物(〔化4〕−〔化7〕)5質量部を、芳香族イソシアネート化合物(〔化10〕※トリレンジイソシアネートの3量体であるイソシアヌレート変性トリイソシアネート)5質量部に変更した以外は実施例1と同様として、厚さ0.56mm、質量が560g/mの膜材を得た。得られた膜材の屈曲性は実施例1の膜材に比べて常温及び80℃雰囲気下においても同等レベルであったが、エラストマー層が耐光性に劣り、キセノンウエザーメーター促進500時間で黄変するものであった。
上記、実施例、及び比較例から明らかな様に、本発明によれば、芳香族複素環高分子繊維を糸条とする布帛にエラストマーを被覆してなる可撓性膜材として、特に耐熱屈曲耐久性と50〜80℃での剥離強さに優れた建築構造物用、及び機械構造物用のフレキシブル膜材を得ることができるので、具体的にテント構造物、間仕切り、防煙垂壁、壁膜、天井膜などの建築構造物用、及び、工場、エネルギー施設などで使用される耐熱防護シート、及び発破掘削、発破破壊現場で用いる防爆シート、防護シートなど、更にロケット、人工衛星、航空機、モーターボート、鉄道車両、自動車などの内装部材にも適用することができる。

Claims (12)

  1. 芳香族複素環高分子繊維を糸条とする布帛で、かつアミノシラン及び/またはメルカプトシランによる表面処理が施された布帛を基材として、その少なくとも片面にエラストマー被覆層が形成された可撓性複合体であって、前記エラストマー被覆層に非芳香族イソシアネート化合物の反応残基、及び無機物粒子を含み、前記エラストマー被覆層と前記基材との界面に架橋結合を生成してなることを特徴とする耐熱性高強度膜材。
  2. 前記芳香族複素環高分子繊維が、ポリベンゾイミダゾール系、ポリベンゾオキサゾール系、ポリベンゾチアゾール系、及びこれらの共重合高分子(ベンゾイミダゾール−ベンゾオキサゾール共重合系、ベンゾイミダゾール−ベンゾチアゾール共重合系、ベンゾオキサゾール−ベンゾチアゾール共重合系、ベンゾイミダゾール−ベンゾオキサゾール−ベンゾチアゾール共重合系、芳香族ポリアミド成分を含む上記共重合系)、の群から選ばれた1種以上である請求項1に記載の耐熱性高強度膜材。
  3. 前記エラストマーが、塩化ビニル系、ウレタン系、ポリエステル系、ポリオレフィン系、スチレン系共重合体、フッ素系共重合体、及びシリコーン系、のエラストマー群から選ばれた1種以上である請求項1または2に記載の耐熱性高強度膜材。
  4. 前記非芳香族イソシアネート化合物が、ヘキサメチレンジイソシアネート〔化1〕、水素添加キシリレンジイソシアネート〔化2〕、イソホロンジイソシアネート〔化3〕、イソシアヌレート変性トリイソシアネート(〔化4−化7〕、〔化4−化8〕、〔化4−化9〕)、ビュレット変性トリイソシアネート(〔化5−化7〕、〔化5−化8〕、〔化5−化9〕)、トリメチロールアルキル変性トリイソシアネート(〔化6−化7〕、〔化6−化8〕、〔化6−化9〕)、の群から選ばれた1種以上である請求項1〜3の何れか1項に記載の耐熱性高強度膜材。
  5. 前記無機物粒子が、金属(合金を包含する)、金属酸化物、金属複合酸化物、金属水酸化物、金属炭酸塩、金属硫酸塩、ガラス、シリカ、ゼオライト、アパタイト、及び鉱物から選ばれた1種以上である請求項1〜4の何れか1項に記載の耐熱性高強度膜材。
  6. 前記布帛の基本組織が、平織、三軸織、三軸バスケット織、2〜5×2〜5斜子織、3/1斜文(四枚綾)、3/1破れ斜文(四枚綾)、3/2斜文(五枚綾)、4/1斜文(五枚綾)、5/1斜文(六枚綾)、4/2斜文(六枚綾)、1・3/1・1斜文(六枚綾)、2飛び4/1朱子(五枚朱子)、3飛び4/1朱子(五枚朱子)、2飛び3/2朱子(五枚朱子)、及び3飛び3/2朱子(五枚朱子)、の群から選ばれた1種である請求項1〜5の何れか1項に記載の耐熱性高強度膜材。
  7. 前記エラストマー含浸被覆層の表面に,酸化チタン、過酸化チタン、酸化亜鉛、酸化錫、チタン酸ストロンチウム、酸化タングステン、酸化ビスマス、酸化鉄、及びこれらのドーピング物質、の群から選ばれた1種以上の光触媒性物質が露出している請求項1〜6の何れか1項に記載の耐熱性高強度膜材。
  8. 芳香族複素環高分子繊維を糸条とする布帛を用い、この布帛の片面または両面にエラストマー被覆層を形成する工程において、前記布帛にアミノシラン及び/またはメルカプトシランを前記布帛全体に固着させる処理を行い、この布帛に非芳香族イソシアネート化合物、及び無機物粒子を含有するエラストマー組成物を塗工、または積層してエラストマー被覆層を形成する際に、前記アミノシラン及び/またはメルカプトシランと、1)前記非芳香族イソシアネート化合物とを反応、及び2)前記無機物粒子とを反応させることによって、前記布帛と前記エラストマー被覆層との界面に前記非芳香族イソシアネート化合物の反応残基を含む架橋構造を導入することを特徴とする耐熱性高強度膜材の製造方法。
  9. 前記芳香族複素環高分子繊維が、ポリベンゾイミダゾール系、ポリベンゾオキサゾール系、ポリベンゾチアゾール系、及びこれらの共重合高分子(ベンゾイミダゾール−ベンゾオキサゾール共重合系、ベンゾイミダゾール−ベンゾチアゾール共重合系、ベンゾオキサゾール−ベンゾチアゾール共重合系、ベンゾイミダゾール−ベンゾオキサゾール−ベンゾチアゾール共重合系)、の群から選ばれた1種以上である請求項8に記載の耐熱性高強度膜材の製造方法。
  10. 前記エラストマーが、塩化ビニル系、ウレタン系、ポリエステル系、ポリオレフィン系、スチレン系共重合体、フッ素系共重合体、及びシリコーン系、のエラストマー群から選ばれた1種以上である請求項8または9に記載の耐熱性高強度膜材の製造方法。
  11. 前記非芳香族イソシアネート化合物が、ヘキサメチレンジイソシアネート〔化1〕、水素添加キシリレンジイソシアネート〔化2〕、イソホロンジイソシアネート〔化3〕、イソシアヌレート変性トリイソシアネート(〔化4−化7〕、〔化4−化8〕、〔化4−化9〕)、ビュレット変性トリイソシアネート(〔化5−化7〕、〔化5−化8〕、〔化5−化9〕)、トリメチロールアルキル変性トリイソシアネート(〔化6−化7〕、〔化6−化8〕、〔化6−化9〕)、の群から選ばれた1種以上である請求項8〜10の何れか1項に記載の耐熱性高強度膜材の製造方法。
  12. 前記無機物粒子が、金属(合金を包含する)、金属酸化物、金属複合酸化物、金属水酸化物、金属炭酸塩、金属硫酸塩、ガラス、シリカ、ゼオライト、アパタイト、及び鉱物から選ばれた1種以上である請求項8〜11の何れか1項に記載の耐熱性高強度膜材の製造方法。
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