JP2019016643A - チップ抵抗器およびチップ抵抗器の製造方法 - Google Patents

チップ抵抗器およびチップ抵抗器の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】マイクロクラックに起因する特性への悪影響を軽減できると共に、サージ特性を向上させることが可能なチップ抵抗器を提供する。【解決手段】本発明のチップ抵抗器1は、一対の表電極3,4間を橋絡する抵抗体5が、直線状に延びる複数のリード部5aと、隣接するリード部5aを繋ぐターン部5bとを有する蛇行形状に形成されており、このような蛇行形状が抵抗体ペーストの印刷形状によって規定されていと共に、一対の表電極3,4とターン部5bとの間に位置する2つのリード部5aに、そのパターン幅を狭める方向へ延びるトリミング溝6がそれぞれ形成されている。【選択図】図1

Description

本発明は、絶縁基板上に設けられた抵抗体にトリミング溝を形成することで抵抗値が調整されるチップ抵抗器と、そのようなチップ抵抗器の製造方法に関するものである。
チップ抵抗器は、直方体形状の絶縁基板と、絶縁基板の表面に所定間隔を存して対向配置された一対の表電極と、絶縁基板の裏面に所定間隔を存して対向配置された一対の裏電極と、表電極と裏電極を橋絡する端面電極と、対をなす表電極どうしを橋絡する抵抗体と、抵抗体を覆う保護膜等によって主に構成されている。
一般的に、このようなチップ抵抗器を製造する場合、大判の集合基板に対して多数個分の電極や抵抗体や保護膜等を一括して形成した後、この集合基板を格子状の分割ライン(例えば分割溝)に沿って分割してチップ抵抗器を多数個取りするようにしている。かかるチップ抵抗器の製造過程で、集合基板の片面には抵抗ペーストを印刷・焼成することにより多数の抵抗体が形成されるが、印刷時の位置ずれや滲み、あるいは焼成炉内の温度むら等の影響により、各抵抗体の大きさや膜厚に若干のばらつきを生じることは避け難いため、集合基板の状態で各抵抗体にトリミング溝を形成して所望の抵抗値に設定するという抵抗値調整作業が行われる。
このような構成のチップ抵抗器において、静電気や電源ノイズ等で発生するサージ電圧が印加すると、過剰な電気的ストレスにより抵抗器の特性に影響を与えることになり、最悪の場合に抵抗器が破壊されてしまうことがある。サージ特性を向上させるためには、抵抗体を蛇行形状(ミアンダ形状)にして全長を長くすれば、電位降下がなだらかになってサージ特性を改善できることが知られている。
そこで、図7に示すように、絶縁基板11の両端部に所定間隔を存して一対の表電極12を形成し、次いで、これら両表電極12間に印刷技法により2ターン蛇行している抵抗体13を形成した後、この抵抗体13の蛇行していない領域にレーザートリミング法でトリミング溝14を形成することにより、抵抗体13を3ターン分蛇行させるようにしたチップ抵抗器100が提案されている(特許文献1参照)。
このチップ抵抗器100においては、スクリーン印刷等の印刷技法とレーザートリミング加工との併用により、抵抗体13の全長を長く(3ターン蛇行)してサージ特性を向上させることができると共に、トリミング溝14の形成が抵抗値の調整を兼ねているため、抵抗値精度を向上させることができる。
特開平9−205004号公報
特許文献1に記載された従来技術では、直線状に延びるトリミング溝14を形成することによって、抵抗値調整を兼ねて抵抗体13を蛇行させることができるため、印刷技法のみを用いて蛇行形状の抵抗体13を形成する場合に比べると、抵抗値精度を向上させることができる。しかし、トリミング溝14の先端部分の抵抗体13にはマイクロクラックが発生してしまい、当該部分は抵抗体13の中で特に負荷の集中するターン部であるため、負荷による抵抗値変化などの不具合を発生させてしまうという問題がある。また、トリミング溝14の切込み深さは抵抗体13の初期抵抗値に応じて様々となるが、初期抵抗値の値によってはトリミング溝14を僅かなに切込んだだけで目標抵抗値に達してしまうこともあり、その場合、トリミング溝14を形成しても抵抗体13の全長は十分に長くならないため、サージ特性を向上させることはできなくなる。
本発明は、このような従来技術の実情に鑑みてなされたもので、その第1の目的は、マイクロクラックに起因する特性への悪影響を軽減できると共に、サージ特性を向上させることが可能なチップ抵抗器を提供することにあり、第2の目的は、そのようなチップ抵抗器の製造方法を提供することにある。
上記第1の目的を達成するために、本発明のチップ抵抗器は、絶縁基板と、この絶縁基板上に所定間隔を存して対向配置された一対の電極と、これら一対の電極間を橋絡する抵抗体とを備え、前記抵抗体にトリミング溝を形成することで抵抗値が調整されるチップ抵抗器において、前記抵抗体は、直線状に延びる複数のリード部が延出方向を反転するターン部を介して連続する蛇行形状に印刷形成されたものであり、前記リード部にそのパターン幅を狭める方向へ延びる前記トリミング溝が形成されていることを特徴としている。
このように構成されたチップ抵抗器では、リード部やターン部を含めた蛇行形状の抵抗体が印刷技法にて形成されているため、初期抵抗値に関係なく抵抗体の全長を確保して安定したサージ特性を持たせることができると共に、ターン部を印刷技法にて形成し、負荷が集中しにくいリード部にターン方向と直交する方向へトリミング溝を形成して抵抗値調整しているため、マイクロクラックに起因する特性への悪影響を軽減することができる。
上記構成のチップ抵抗器において、抵抗体が2つ以上のターン部を有している場合、トリミング溝は2つのターン部を繋ぐリード部に形成されていても良いが、抵抗体の両端部に位置して電極に接続する2つのリード部のうち、いずれか一方または両方のリード部にトリミング溝が形成されていると、リード部に形成したトリミング溝の先端部分にマイクロクラックが発生しても、負荷に伴う発熱がリード部の一端側に接続する電極を介して放熱されるため、放熱性が良好になって負荷を軽減することができる。
この場合において、トリミング溝がリード部の幅方向内側を始点として延出方向と直交する方向へ延びていると、リード部の幅方向内側は外側に比べて抵抗値変化率が大きい領域であり、トリミング溝の切込み量を少なくしてリード部の残り幅を広くすることができるため、負荷特性を良好にすることができる。しかも、抵抗体の電流経路を多少長くする方向へトリミング溝が形成されるため、抵抗値調整範囲を広くすることができる。
また、上記構成のチップ抵抗器において、蛇行形状の抵抗体が有する複数のリード部は全て同じパターン幅であっても良いが、トリミング溝の形成されたリード部のパターン幅がトリミング溝の形成されていない他のリード部のパターン幅よりも広く設定されていると、トリミング溝による抵抗値調整範囲を広くすることができる。
また、上記構成のチップ抵抗器において、トリミング溝はリード部のパターン幅を狭める方向へ直線状に延びるIカット形状であっても良いが、トリミング溝がリード部の延出方向に沿って延びる部分を有するL字状に形成されていると、トリミング溝のLターン前の切込み量が少なくても、Lターン後の切込みによって目標抵抗値まで切り上げることができるため、結果的にリード部の残り幅を広くすることができ、よって負荷特性が良好になる。
また、上記構成のチップ抵抗器において、一対の電極とターン部間に位置する2つのリード部にそれぞれトリミング溝が形成されていると共に、これらトリミング溝によって狭められた残り幅が2つのリード部で略等しく設定されていると、抵抗体の発熱部分が電極に近い両端部に均等に分散されるため、放熱性がより良好になって負荷を軽減することができる。
また、上記第2の目的を達成するために、本発明によるチップ抵抗器の製造方法は、絶縁基板と、この絶縁基板上に所定間隔を存して対向配置された一対の電極と、これら一対の電極間を橋絡する抵抗体とを備え、前記抵抗体にレーザー光を照射してトリミング溝を形成することで抵抗値が調整されるチップ抵抗器の製造方法において、直線状に延びる複数のリード部が延出方向を反転するターン部を介して連続する蛇行形状の抵抗体を印刷形成する工程と、前記リード部にそのパターン幅を狭める方向へ延びるトリミング溝を形成して前記抵抗体の抵抗値を調整する工程と、を含むことを特徴としている。
このような工程を含むチップ抵抗器の製造方法では、リード部やターン部を含めた蛇行形状の抵抗体をスクリーン印刷等の印刷技法にて形成するため、初期抵抗値に関係なく抵抗体の全長を確保して安定したサージ特性を持たせることができると共に、印刷形成後の抵抗体に対して、負荷が集中しにくいリード部にターン方向と直交する方向へトリミング溝を形成して抵抗値調整しているため、マイクロクラックに起因する特性への悪影響を軽減することができる。
本発明によれば、マイクロクラックに起因する特性への悪影響を軽減できると共に、サージ特性を向上させることが可能なチップ抵抗器を提供することができる。
本発明の第1実施形態例に係るチップ抵抗器の平面図である。 該チップ抵抗器の製造工程を示す説明図である。 本発明の第2実施形態例に係るチップ抵抗器の平面図である。 本発明の第3実施形態例に係るチップ抵抗器の平面図である。 本発明の第4実施形態例に係るチップ抵抗器の平面図である。 本発明の第5実施形態例に係るチップ抵抗器の平面図である。 従来例に係るチップ抵抗器の平面図である。
発明の実施の形態について図面を参照して説明すると、図1に示すように、本発明の第1実施形態例に係るチップ抵抗器1は、セラミック等からなる直方体形状の絶縁基板2と、絶縁基板2の表面の長手方向両端部に設けられた一対の表電極3,4と、これら表電極3,4に接続する蛇行形状の抵抗体5と、抵抗体5を覆う図示せぬ保護膜等によって主に構成されている。
抵抗体5は、直線状に延びる複数のリード部5aが延出方向を反転するターン部5bを介して連続する蛇行形状(ミアンダ形状)に形成されており、このような蛇行形状は抵抗体ペーストの印刷形状によって規定されている。本実施形態例の場合、3つのリード部5aが2つのターン部5bを介して交互に連続する2ターン蛇行の抵抗体5となっており、これら3つのリード部5aのうち、一端側のリード部5aは図示左側の表電極3に接続されており、他端側のリード部5aは図示右側の表電極4に接続されている。そして、これら表電極3,4に接続する2つのリード部5aにそれぞれトリミング溝6を形成することにより、抵抗体5の抵抗値が目標抵抗値になるように抵抗値調整されている。なお、残りのリード部5aにトリミング溝は形成されておらず、このリード部5aは2つのターン部5bを連結するように電極間方向に延びている。
トリミング溝6はリード部5aのパターン幅を狭める方向へ延びるIカット形状のスリットであり、このトリミング溝6はリード部5aの幅方向内側を始点として延出方向に直交する方向(ターン方向に垂直な方向)へ延びている。ここで、表電極3,4に接続するリード部5aの幅方向内側は外側に比べて抵抗値変化率が大きい領域であり、当該領域の内側を始点としてトリミング溝6が形成されているため、トリミング溝6の少ない切込み量で抵抗値調整を行うことができ、その結果としてリード部5aの残り幅が広く確保されている。なお、トリミング溝6は、一対の表電極3,4に図示せぬプローブを当接させながら抵抗体5のリード部5aにレーザー光を照射し、このレーザー光を所定方向に走査することにより形成される。
次に、上記の如く構成されたチップ抵抗器1の製造工程について、図2を参照しながら説明する。
まず、絶縁基板2が多数個取りされる大判の集合基板を準備する。この集合基板には予め1次分割溝と2次分割溝が格子状に設けられており、両分割溝によって区切られたマス目の1つ1つが1個分のチップ領域となる。図2には1個分のチップ領域に相当する集合基板2Aが代表して示されているが、実際は多数個分のチップ領域に相当する集合基板に対して以下に説明する各工程が一括して行われる。
すなわち、図2(a)に示すように、この集合基板2Aの表面にAg系ペーストをスクリーン印刷した後、これを乾燥・焼成して一対の表電極3,4を形成する(表電極形成工程)。なお、この電極形成工程と同時あるいは前後して、集合基板2Aの裏面にAg系ペーストをスクリーン印刷した後、これを乾燥・焼成することにより、表電極3,4に対応する図示せぬ裏電極を形成する(裏電極形成工程)。
次に、集合基板2Aの表面に酸化ルテニウム等の抵抗体ペーストをスクリーン印刷して乾燥・焼成することにより、図2(b)に示すように、両端部が表電極3,4に重なる蛇行形状の抵抗体5を形成する(抵抗体印刷工程)。この抵抗体5は、電極間方向に沿って直線状に延びる3つのリード部5aと、各リード部5aを蛇行形状に繋ぐ2つのターン部5bとを有しており、これら3つのリード部5aのうち、一端側のリード部5aは図示左側の表電極3に接続されており、他端側のリード部5aは図示右側の表電極4に接続されている。なお、抵抗体5の蛇行形状は2ターンに限定されず、1ターンまたは3ターン以上蛇行する抵抗体5としても良い。
次に、表電極3,4に接続する2つのリード部5aに順次レーザー光を照射することにより、図2(c)に示すように、これらリード部5aにそれぞれIカット形状のトリミング溝6を形成して、抵抗体5の抵抗値を目標抵抗値に調整する(トリミング形成工程)。その際、トリミング溝6はリード部5aの幅方向内側を始点として延出方向に直交する方向へ切込まれており、表電極3,4に接続するリード部5aの幅方向内側は外側に比べて抵抗値変化率が大きい領域であるため、トリミング溝6の少ない切込み量で抵抗値調整を行うことができる。なお、抵抗体5の表面をガラスペースト等からなるプリコート層で覆い、このプリコート層の上からレーザー光を照射することにより、リード部5aにトリミング溝6を形成するようにしても良い。
次に、トリミング溝6の上からエポキシ系樹脂ペーストをスクリーン印刷して加熱硬化することにより、抵抗体5の全体を覆う図示せぬ保護膜を形成する(保護膜形成工程)。
ここまでの各工程は多数個取り用の集合基板2Aに対する一括処理であるが、次なる工程では、集合基板2Aを1次分割溝に沿って短冊状に分割するという1次ブレーク加工を行うことより、複数個分のチップ領域が設けられた図示せぬ短冊状基板を得る(1次分割工程)。次いで、短冊状基板の分割面にAgペーストを塗布して乾燥・焼成したり、Agペーストの代わりにNi/Crをスパッタすることにより、表電極3,4と対応する裏電極を橋絡する図示せぬ端面電極を形成する(端面電極形成工程)。
しかる後、短冊状基板を2次分割溝に沿って分割するという2次ブレーク加工を行うことにより、チップ抵抗器1と同等の大きさのチップ単体を得る(2次分割工程)。最後に、個片化された各チップ単体の絶縁基板の長手方向両端部にNiとAuやSn等の電解メッキを施し、保護膜から露出する表電極3,4を覆う図示せぬ外部電極を形成することにより、図1に示すようなチップ抵抗器1が得られる。
以上説明したように、第1実施形態例に係るチップ抵抗器1では、抵抗体5が、直線状に延びる複数のリード部5aと、隣接するリード部5aを繋ぐターン部5bとを有する蛇行形状に形成されており、このような蛇行形状が抵抗体ペーストの印刷形状によって規定されているため、初期抵抗値に関係なく抵抗体5の全長を確保して安定したサージ特性を持たせることができると共に、ターン部5bが印刷技法にて形成され、負荷が集中しにくいリード部5aにターン方向と垂直にトリミング溝6を形成して抵抗値調整しているため、マイクロクラックに起因する特性への悪影響を軽減することができる。
また、第1実施形態例に係るチップ抵抗器1では、一対の表電極3,4とターン部5bとの間に位置する2つのリード部5aにそれぞれトリミング溝6が形成されているため、トリミング溝6の先端部分にマイクロクラックが発生しても、負荷に伴う発熱が両方の表電極3,4を介して放熱され、放熱性が良好になって負荷を軽減することができる。ただし、表電極3,4に接続する2つのリード部5aのいずれか一方にのみトリミング溝6を形成しても良く、その場合は、1本のトリミング溝6によって抵抗体5の抵抗値を目標抵抗値に調整すれば良い。
また、第1実施形態例に係るチップ抵抗器1では、トリミング溝6がリード部5aの幅方向内側を始点としてターン方向に垂直な方向に形成されており、表電極3,4に接続するリード部5aの幅方向内側は外側に比べて抵抗値変化率が大きい領域であるため、トリミング溝6の少ない切込み量で抵抗値調整を行うことができ、その結果としてリード部5aの残り幅を広くすることができて、負荷特性を良好にすることができる。
図3は本発明の第2実施形態例に係るチップ抵抗器20の平面図であり、図1に対応する部分には同一符号を付してある。
図3に示す第2実施形態例に係るチップ抵抗器20が第1実施形態例と相違する点は、抵抗体5が1つのターン部5bを有し、ターン方向が電極間方向に垂直となる蛇行形状に印刷形成されていることにあり、それ以外の構成は基本的に同様である。すなわち、抵抗体5は、電極間方向と直交する方向へ延びる2つのリード部5aと、これらリード部5aの一端部を連結する1つのターン部5bと、表電極3,4からリード部5aの他端部に向かって延びる2つの接続部5cとを有しており、リード部5aと接続部5cは直角に折れ曲がって連続している。そして、リード部5aにトリミング溝6を形成し、このトリミング溝6をリード部5aの幅方向内側を始点として延出方向と直交する方向(ターン方向に垂直な方向)へ延ばすことにより、抵抗体5の抵抗値が目標抵抗値になるように抵抗値調整されている。
このように構成された第2実施形態例に係るチップ抵抗器20においても、抵抗体5の蛇行形状が抵抗体ペーストの印刷形状によって規定されているため、初期抵抗値に関係なく抵抗体5の全長を確保して安定したサージ特性を持たせることができると共に、ターン部5bが印刷技法にて形成され、負荷が集中しにくいリード部5aにターン方向と垂直にトリミング溝6を形成して抵抗値調整しているため、マイクロクラックに起因する特性への悪影響を軽減することができる。
なお、第2実施形態例では、ターン部5bに繋がる2つのリード部5aの一方にだけトリミング溝6が形成されているが、両方のリード部5aにトリミング溝6を形成して抵抗値調整を行うようにして良い。また、抵抗体5のターン部5bは1つに限らず、抵抗体5が2つ以上のターン部5bを有する蛇行形状であっても良い。
図4は本発明の第3実施形態例に係るチップ抵抗器30の平面図であり、図1に対応する部分には同一符号を付してある。
図4に示す第3実施形態例に係るチップ抵抗器30が第1実施形態例と相違する点は、抵抗体5のリード部5aに形成されたトリミング溝6がL字状になっていることにあり、それ以外の構成は基本的に同様である。すなわち、トリミング溝6は、リード部5aの幅方向内側を始点としてターン方向と垂直な方向へ延びる第1スリット部6aと、第1スリット部6aの先端からリード部5aの延出方向に沿って延びる第2スリット部6bとを有しており、これら第1スリット部6aと第2スリット部6bはL字状に連続している。ここで、第1スリット部6aの切込み量に対する抵抗値変化率は大きいが、第2スリット部6bの切込み量に対する抵抗値変化率は小さいため、第1スリット部6aによって抵抗体5の抵抗値をある程度上昇(抵抗値の粗調整)させた後、第2スリット部6bによって目標抵抗値まで切り上げる(抵抗値の微調整)ことができる。
このように構成された第3実施形態例に係るチップ抵抗器30では、トリミング溝6がリード部5aの延出方向に延びる第2スリット部6bを有するL字状に形成されているため、Lターン前の第1スリット部6aの切込み量が少なくても、Lターン後の第2スリット部6bの切込み量によって目標抵抗値まで切り上げることができ、トリミング溝6を形成した後のリード部5aの残り幅を広くすることができる。
また、第3実施形態例に係るチップ抵抗器30では、一対の表電極3,4とターン部5bとの間に位置する2つのリード部5aにそれぞれL字状のトリミング溝6が形成されていると共に、これらトリミング溝6によって狭められた残り幅が2つのリード部5aで略等しく設定されている。そのため、抵抗体5の発熱部分が表電極3,4に近い両端部で均等に分散されることになり、放熱性がより良好になって負荷を軽減することができる。また、図4に示すように、トリミング溝6によって狭められた残り幅が、他のリード部5aやターン部5bの幅より狭くなっていると、抵抗体5の発熱部分が表電極3,4に近い部分であるため、放熱性がより良好になって負荷を軽減することができる。
なお、第3実施形態例では、蛇行形状の抵抗体5に形成された複数のリード部5aが全て同じパターン幅になっているが、図5に示す第4実施形態例に係るチップ抵抗器40のように、一対の表電極3,4とターン部5bとの間に位置する2つのリード部5aのパターン幅をそれ以外のリード部5aのパターン幅よりも広く設定しておき、パターン幅が広い2つのリード部5aにトリミング溝6を形成するようにしても良い。このようにすると、第1スリット部6aによって抵抗体5の電流経路を多少長くすることができるため、抵抗値調整範囲を広くすることができる。
あるいは、図6に示す第5実施形態例に係るチップ抵抗器50のように、一方の表電極3とターン部5bとの間に位置するリード部5aのパターン幅だけをそれ以外のリード部5aのパターン幅よりも広く設定しておき、パターン幅を広くしたリード部5aのみにトリミング溝6を形成するようにしても良い。
1,20,30,40,50 チップ抵抗器
2 絶縁基板
2A 集合基板
3,4 表電極(電極)
5 抵抗体
5a リード部
5b ターン部
5c 接続部
6 トリミング溝
6a 第1スリット部
6b 第2スリット部

Claims (7)

  1. 絶縁基板と、この絶縁基板上に所定間隔を存して対向配置された一対の電極と、これら一対の電極間を橋絡する抵抗体とを備え、前記抵抗体にトリミング溝を形成することで抵抗値が調整されるチップ抵抗器において、
    前記抵抗体は、直線状に延びる複数のリード部が延出方向を反転するターン部を介して連続する蛇行形状に印刷形成されたものであり、前記リード部にそのパターン幅を狭める方向へ延びる前記トリミング溝が形成されていることを特徴とするチップ抵抗器。
  2. 請求項1の記載において、前記抵抗体は複数の前記ターン部を有しており、前記一対の電極と前記ターン部間に位置する2つの前記リード部のうち、いずれか一方または両方に前記トリミング溝が形成されていることを特徴とするチップ抵抗器。
  3. 請求項2の記載において、前記トリミング溝は、前記リード部の幅方向内側を始点として延出方向と直交する方向へ延びていることを特徴とするチップ抵抗器。
  4. 請求項3の記載において、前記トリミング溝の形成された前記リード部は、トリミング溝の形成されていない他のリード部に比べてパターン幅が広く設定されていることを特徴とするチップ抵抗器。
  5. 請求項1の記載において、前記トリミング溝は前記リード部の延出方向に沿って延びる部分を有するL字状に形成されていることを特徴とするチップ抵抗器。
  6. 請求項1の記載において、前記一対の電極と前記ターン部間に位置する2つの前記リード部にそれぞれ前記トリミング溝が形成されていると共に、前記トリミング溝によって狭められた残り幅が2つの前記リード部で略等しく設定されていることを特徴とするチップ抵抗器。
  7. 絶縁基板と、この絶縁基板上に所定間隔を存して対向配置された一対の電極と、これら一対の電極間を橋絡する抵抗体とを備え、前記抵抗体にレーザー光を照射してトリミング溝を形成することで抵抗値が調整されるチップ抵抗器の製造方法において、
    直線状に延びる複数のリード部が延出方向を反転するターン部を介して連続する蛇行形状の抵抗体を印刷形成する工程と、
    前記リード部にそのパターン幅を狭める方向へ延びるトリミング溝を形成して前記抵抗体の抵抗値を調整する工程と、
    を含むことを特徴とするチップ抵抗器の製造方法。
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