JP2019012165A - 表示装置用部材 - Google Patents

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雅生 福嶋
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和希 籔本
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Abstract

【課題】本発明は、所望の層を積層したときにクラックや反りの発生が抑制されるとともに、優れた耐溶剤性を具備する表示装置用部材を提供することを一目的とする。【解決手段】表示装置用部材を、ポリイミド層と、無機化合物層と、光硬化性樹脂及び熱硬化性樹脂の少なくとも1つを含有する硬化性樹脂組成物の硬化物層とがこの順に隣接して位置するものとし、ポリイミド層を、30℃における貯蔵弾性率が1.5GPa未満であり、且つ、JIS K7361−1に準拠して測定する全光線透過率が、厚み10μmで、80%以上であるものとする。【選択図】図1

Description

本発明は、ポリイミド層を備える表示装置用部材に関するものである。
薄い板ガラスは、硬度、耐熱性等に優れている反面、曲げにくく、落とすと割れやすく、加工性に問題があり、また、プラスチック製品と比較して重いといった欠点があった。このため、近年、樹脂基材や樹脂フィルム等の樹脂製品が、加工性、軽量化の観点でガラス製品と置き換わりつつあり、ガラス代替製品となる樹脂製品の研究が行われてきている。
例えば、液晶や有機EL等のディスプレイや、タッチパネル等のエレクトロニクスの急速な進歩に伴い、デバイスの薄型化や軽量化、更には、フレキシブル化が要求されるようになってきた。これらのデバイスには従来、薄い板ガラス上に様々な機能層、例えば、カラーフィルタ層、タッチパネル層等が形成されているが、この薄い板ガラスを樹脂フィルムに変えることにより、パネル自体の耐衝撃性の強化、フレキシブル化、薄型化や軽量化が図れる。
薄い板ガラスの代替として、例えば、主鎖骨格に芳香族環を含み耐熱性を具備しているポリイミド樹脂が注目されている。しかし、このような耐熱性を具備しているポリイミド樹脂は剛直な分子構造を有しているため、所望の層、例えば、カラーフィルタ層、タッチパネル層等の機能層を積層する場合、ポリイミド樹脂フィルムの伸縮と、機能層の伸縮との差に起因して、クラックや反りが発生するという問題がある。そこで、応力が低くなる柔軟な分子構造を有するポリイミドの使用が検討されている(特許文献1)。
国際公開第2014/098235号
しかし、応力が低くなる柔軟な分子構造を有するポリイミドは、溶剤耐性が低く、このようなポリイミド樹脂フィルムに、例えば、カラーフィルタ層、タッチパネル層等の機能層を形成する場合、形成時に接触する溶剤によってポリイミド樹脂フィルムの劣化が生じ、物性が低下するという問題がある。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、所望の層を積層したときにクラックや反りの発生が抑制されるとともに、優れた耐溶剤性を具備する表示装置用部材を提供することを一目的とする。
また、本発明は、ポリイミド層が所望の物性を具備するとともに、クラックのない良好な機能層を有し、且つ、反りの発生が抑制されている表示装置用部材を提供することを一目的とする。
本発明の表示装置用部材は、ポリイミド層と、無機化合物層と、光硬化性樹脂及び熱硬化性樹脂の少なくとも1つを含有する硬化性樹脂組成物の硬化物層とがこの順に隣接して位置し、前記ポリイミド層は、JIS K7244に準拠して測定する30℃における貯蔵弾性率が1.5GPa未満であり、且つ、JIS K7361−1に準拠して測定する全光線透過率が、厚み10μmで、80%以上である。
本発明の表示装置用部材は、前記ポリイミド層において、JIS K7373−2006に準拠して算出される黄色度が10.0以下であり、且つ、JIS K7105に準拠して測定するヘイズ値が1.0以下となるように構成されてもよい。
本発明の表示装置用部材は、カラーフィルタ層を更に備えるように構成されてもよい。
本発明の表示装置用部材は、タッチパネル層を更に備えるように構成されてもよい。
本発明の表示装置用部材は、前記ポリイミド層が、下記一般式(1)で表される構造からなる群から選ばれる少なくとも1種の構造を有するポリイミドを含有するように構成されてもよい。
Figure 2019012165
(一般式(1)において、Rは、芳香族環又は脂肪族環を有するテトラカルボン酸残基である4価の基を表し、Rは、ジアミン残基である2価の基を表し、Rの総量の50モル%以上100モル%以下が、主鎖にシロキサン結合及び炭素数3以上の直鎖脂肪族炭化水素の少なくとも1つを含むジアミン残基である。nは繰り返し単位数を表す。)
本発明の表示装置用部材は、前記無機化合物層が、炭化ケイ素、酸化ケイ素、酸化炭化ケイ素、炭化窒化ケイ素、窒化ケイ素、窒化酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化インジウム錫、酸化インジウム亜鉛、酸化亜鉛、及び酸化錫からなる群から選択される1種以上を含有する層であるように構成されてもよい。
本発明の表示装置用部材は、前記硬化物層が、アクリル系光硬化性樹脂を含む硬化性樹脂組成物の硬化物を含有するように構成されてもよい。
本発明の表示装置用部材は、フレキシブルディスプレイ用であってもよい。
本発明によれば、所望の層を積層したときに、クラックや反りの発生が抑制されるとともに、優れた耐溶剤性を具備する表示装置用部材を提供することができる。また、本発明によれば、ポリイミド層が所望の物性を具備するとともに、クラックのない良好な機能層を有し、且つ、反りの発生が抑制されている表示装置用部材を提供することができる。
本発明の表示装置用部材の一実施形態を示す概略部分断面図である。 機能層としてカラーフィルタ層を備える本発明の表示装置用部材の一例を示す概略部分断面図である。 機能層としてタッチパネル層を備える本発明の表示装置用部材の一例を示す概略部分断面図である。
本願の明細書等において、「〜」を用いて表される数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値のそれぞれを下限値および上限値として含む範囲であることを意味する。
<表示装置用部材>
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
尚、図面は模式的または概念的なものであり、各部材の寸法、部材間の大きさの比等は、必ずしも現実のものと同一とは限らず、また、同じ部材等を表す場合であっても、図面により互いの寸法や比が異なって表される場合もある。
図1は、本発明の表示装置用部材の一実施形態を示す概略部分断面図である。図1において、表示装置用部材11は、ポリイミド層12と、無機化合物層13と、光硬化性樹脂及び熱硬化性樹脂の少なくとも1つを含有する硬化性樹脂組成物の硬化物層14とがこの順に隣接して位置している積層体である。そして、表示装置用部材11を構成するポリイミド層12は、JIS K7244に準拠して測定する30℃における貯蔵弾性率が1.5GPa未満であり、且つ、JIS K7361−1に準拠して測定する全光線透過率が、厚み10μmで、80%以上である。
次に、表示装置用部材11を構成するポリイミド層12、無機化合物層13、硬化物層14について説明する。
(ポリイミド層)
表示装置用部材11を構成するポリイミド層12は、上記のように、JIS K7244に準拠して測定する30℃における貯蔵弾性率が1.5GPa未満である。このようなポリイミド層12は、応力が低く柔軟であり、所望の層、例えば、カラーフィルタ層、タッチパネル層等の機能層を積層する場合、機能層の形成プロセス途中におけるポリイミド層と機能層との伸縮の差が小さいものとなる。したがって、反りの発生、形成した機能層におけるクラックの発生が抑制される。しかしながら、30℃における貯蔵弾性率が1.5GPa未満であるポリイミド層12は、溶剤耐性が低い傾向があり、機能層の形成において接触する溶剤により、ポリイミド層12の劣化が生じ、ポリイミド層12の物性、例えば、引っ張り弾性率等の機械的強度の低下や、表面粗度の上昇による光透過性の低下等の光学物性の低下を生じるおそれがある。これに対して、本発明の表示装置用部材11は、30℃における貯蔵弾性率が1.5GPa未満であるポリイミド層12に隣接して、後述するような無機化合物層13が位置している。無機化合物層は、溶剤耐性が高いため薄膜でも溶剤保護層としての効果がある。これにより、機能層の形成プロセス途中における溶剤とポリイミド層12との接触、および、機能層の形成後における残留溶剤等とポリイミド層12との接触が、無機化合物層13により阻害され、ポリイミド層12が保護される。一方で、無機化合物層を100nm以下など薄膜で形成した場合、ポリイミド層の表面の凹凸をそのまま再現してしまう恐れがあるが、本発明によれば、無機化合物層に隣接して更に硬化物層を有するので、当該硬化物層により、表示装置用部材の表面を平滑化することができる。したがって、本発明の表示装置用部材11は、ガラス代替材料として有利である。
30℃における貯蔵弾性率は、JIS K7244に準拠して、30℃の環境下で、周期的外力を加え、動的粘弾性を測定することにより、30℃における貯蔵弾性率が求められる。測定装置としては、例えば、(株)UBM製 Rheogel E4000を用いることができる。
前記30℃における貯蔵弾性率は、機械強度の点から、1MPa以上であることが好ましく、0.1GPa以上であることがより好ましく、0.8GPa以上であることがより更に好ましい。
また、上記のように、表示装置用部材11を構成するポリイミド層12は、厚み10μmにおいて、JIS K7361−1に準拠して測定する全光線透過率が、80%以上である。全光線透過率が80%以上であることにより、透明性が良好となり、ガラス代替材料として好適に用いることができる。ポリイミド層12におけるJIS K7361−1に準拠して測定する全光線透過率は、更に83%以上であることが好ましく、より更に85%以上であることが好ましく、特に88%以上であることが好ましい。
JIS K7361−1に準拠して測定する全光線透過率は、例えば、ヘイズメーター(例えば、(株)村上色彩技術研究所製 HM150)により測定することができる。なお、ある厚みの全光線透過率の測定値から、異なる厚みの全光線透過率は、ランベルトベールの法則により換算値を求めることができ、それを利用することができる。
具体的には、ランベルトベールの法則によれば、透過率Tは、
Log10(1/T)=kcb
(k=物質固有の定数、c=濃度、b=光路長)で表される。
フィルムの透過率の場合、膜厚が変化しても密度が一定であると仮定するとcも定数となるので、上記式は、定数fを用いて
Log10(1/T)=fb
(f=kc)と表すことができる。ここで、ある膜厚の時の透過率がわかれば、各物質の固有の定数fを求めることができる。従って、T=1/10f・b の式を用いて、fに固有の定数、bに目標の膜厚を代入すれば、所望の膜厚の時の透過率を求めることができる。
このようなポリイミド層12の厚さは、表示装置用部材11を用いる表示装置等に応じて適宜設定することができ、強度の点から、1μm以上であることが好ましく、更に5μm以上であることが好ましく、より更に10μm以上であることが好ましい。一方、表示装置用部材11の屈曲耐性の点から、ポリイミド層12の厚さは、200μm以下であることが好ましく、更に150μm以下であることが好ましく、より更に100μm以下であることが好ましい。
ポリイミド層12が含有するポリイミドは、テトラカルボン酸成分とジアミン成分とを反応させて得られるものであり、ポリイミド層12において、JIS K7244に準拠して測定する30℃における貯蔵弾性率が1.5GPa未満であり、且つ、JIS K7361−1に準拠して測定する全光線透過率が80%以上となるようなポリイミドを適宜使用することができる。このようなポリイミドとして、例えば、下記一般式(1)で表される構造からなる群から選ばれる少なくとも1種の構造を有するポリイミドを挙げることができる。
Figure 2019012165
(一般式(1)において、Rは、芳香族環又は脂肪族環を有するテトラカルボン酸残基である4価の基を表し、Rは、ジアミン残基である2価の基を表し、Rの総量の50モル%以上100モル%以下が、主鎖にシロキサン結合及び炭素数3以上の直鎖脂肪族炭化水素の少なくとも1つを含むジアミン残基である。nは繰り返し単位数を表す。)
上記の一般式(1)のRにおけるテトラカルボン酸残基は、芳香族環を有するテトラカルボン酸二無水物から酸二無水物構造を除いた残基、又は脂肪族環を有するテトラカルボン酸二無水物から酸二無水物構造を除いた残基とすることができる。
芳香族環を有するテトラカルボン酸二無水物としては、例えば、4,4’−オキシジフタル酸無水物、4,4’−(4,4’−イソプロピリデンジフェノキシ)ジフタル酸無水物、2,3,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,2’,3,3’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、4,4’−(ヘキサフルオロイソプロピリデン)ジフタル酸無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物、4,4’−(イソプロピリデン)ジフタル酸無水物、ピロメリット酸二無水物等が挙げられる。
また、脂肪族環を有するテトラカルボン酸二無水物としては、例えば、1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物、シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物、ビシクロ[2.2.2]オクト−7−エン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物等が挙げられる。
これらのテトラカルボン酸二無水物から酸二無水物構造を除いたテトラカルボン酸残基は、単独でも、2種以上を混合して用いることもできる。
上記の一般式(1)のRにおいて、総量の50モル%以上100モル%以下を、主鎖にシロキサン結合及び炭素数3以上の直鎖脂肪族炭化水素の少なくとも1つを含むジアミン残基が占めることにより、ポリイミド層12を構成するポリイミドが柔軟な分子構造となる。
主鎖にシロキサン結合及び炭素数3以上の直鎖脂肪族炭化水素の少なくとも1つを含むジアミン残基は、主鎖にシロキサン結合及び炭素数3以上の直鎖脂肪族炭化水素の少なくとも1つを含むジアミンから2つのアミノ基を除いた残基とすることができる。
尚、ジアミン残基の主鎖とは、アミノ基が除かれた2個の炭素原子を両末端とする直鎖状原子鎖を意味し、ポリイミドの鎖の伸長方向を構成する原子鎖をいう。
主鎖にシロキサン結合を含むジアミンとしては、例えば、下記一般式(A)で表されるジアミンが挙げられる。また、中でも主鎖にケイ素原子を2個有するジアミンが好適に用いられ、下記一般式(A)で表されるジアミンのうち、k=1であるジアミンが挙げられる。
Figure 2019012165
(一般式(A)において、Lはそれぞれ独立して、直接結合又は−O−結合であり、R10はそれぞれ独立して、置換基を有していても良く、酸素原子又は窒素原子を含んでいても良い炭素数1以上20以下の1価の炭化水素基を表す。R11はそれぞれ独立して、置換基を有していても良く、酸素原子又は窒素原子を含んでいても良い炭素数1以上20以下の2価の炭化水素基を表す。kは1〜200の数である。)
10で表される1価の炭化水素基としては、炭素数1以上20以下のアルキル基、アリール基、及びこれらの組み合わせが挙げられる。アルキル基は、直鎖状、分岐状、環状のいずれであってもよく、直鎖状又は分岐状と環状の組合せであっても良い。
炭素数1以上20以下のアルキル基としては、炭素数1以上10以下のアルキル基であることが好ましく、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等が挙げられる。前記環状のアルキル基としては、炭素数3〜10のシクロアルキル基であることが好ましく、具体的には、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等が挙げられる。前記アリール基としては、炭素数6〜12のアリール基であることが好ましく、具体的には、フェニル基、トリル基、ナフチル基等が挙げられる。また、R10で表される1価の炭化水素基としては、アラルキル基であっても良く、例えば、ベンジル基、フェニルエチル基、フェニルプロピル基等が挙げられる。
酸素原子又は窒素原子を含んでいても良い炭化水素基としては、例えば後述する2価の炭化水素基と前記1価の炭化水素基とをエーテル結合、カルボニル結合、エステル結合、アミド結合、及びイミノ結合(−NH−)の少なくとも1つで結合した基が挙げられる。
10で表される1価の炭化水素基が有していても良い置換基としては、本発明の効果が損なわれない範囲で特に限定されず、例えば、フッ素原子、塩素原子等のハロゲン原子、水酸基等が挙げられる。
10で表される1価の炭化水素基としては、耐熱性を確保する点から、炭素数1以上3以下のアルキル基、又は炭素数6以上10以下のアリール基であることが好ましい。炭素数1以上3以下のアルキル基としては、メチル基であることがより好ましく、前記炭素数6以上10以下のアリール基としては、フェニル基であることがより好ましい。
11で表される2価の炭化水素基としては、炭素数1以上20以下のアルキレン基、アリーレン基、及びこれらの組み合わせの基が挙げられる。アルキレン基は、直鎖状、分岐状、環状のいずれであってもよく、直鎖状又は分岐状と環状の組合せであっても良い。
炭素数1以上20以下のアルキレン基としては、炭素数1以上10以下のアルキレン基であることが好ましく、例えば、メチレン基、エチレン基、各種プロピレン基、各種ブチレン基、シクロヘキシレン基等の直鎖状又は分岐状アルキレン基と環状アルキレン基との組合せの基などを挙げることができる。
前記アリーレン基としては、炭素数6〜12のアリーレン基であることが好ましく、アリーレン基としては、フェニレン基、ビフェニレン基、ナフチレン基等が挙げられ、更に後述する芳香環に対する置換基を有していてもよい。
酸素原子又は窒素原子を含んでいても良い2価の炭化水素基としては、前記2価の炭化水素基同士をエーテル結合、カルボニル結合、エステル結合、アミド結合、及びイミノ結合(−NH−)の少なくとも1つで結合した基が挙げられる。
11で表される2価の炭化水素基が有していても良い置換基としては、前記R10で表される1価の炭化水素基が有していても良い置換基と同様であって良い。
11で表される2価の炭化水素基としては、柔軟性を確保する点から、炭素数1以上6以下のアルキレン基、又は炭素数6以上10以下のアリーレン基であることが好ましく、更に、炭素数2以上4以下のアルキレン基であることがより好ましい。
主鎖にシロキサン結合を含むジアミンとしては、例えば、1,3−ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン、1,3−ビス(4−アミノブチル)テトラメチルジシロキサン、1,3−ビス(5−アミノペンチル)テトラメチルジシロキサン等が挙げられ、或いは、両末端アミン変性メチルフェニルシリコーンオイル、両末端アミン変性ジメチルシリコーンオイル等が挙げられる。中でも、耐熱性、柔軟性を確保する点から、1,3−ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサンが好ましい。
主鎖に炭素数3以上の直鎖脂肪族炭化水素を含むジアミン残基は、アミノ基が除かれた2個の炭素原子を両末端とする直鎖状原子鎖中に、炭素数3以上の直鎖脂肪族炭化水素を含む。アミノ基が除かれた2個の炭素原子を両末端とする直鎖状原子鎖に、側鎖として結合している炭化水素基の炭素数は、ジアミン残基の主鎖の炭素数に含まれない。
主鎖に炭素数3以上の直鎖脂肪族炭化水素を含むジアミン残基に用いられるジアミンとしては、例えば、アミノ基が結合している2個の炭素原子間が、当該2個の炭素原子を含む炭素数3以上の直鎖脂肪族炭化水素であるジアミンを挙げることができ、例えば、1,3−ジアミノブタン、1,4−ジアミノブタン、1,3−ジアミノペンタン、1,4−ジアミノペンタン、1,5−ジアミノペンタン、2,4−ジアミノペンタン、1,3−ジアミノヘキサン、1,4−ジアミノヘキサン、1,5−ジアミノヘキサン、1,6−ジアミノヘキサン、2,4−ジアミノヘキサン、2,5−ジアミノヘキサン、1,3−ジアミノへプタン、1,4−ジアミノへプタン、1,5−ジアミノヘプタン、1,6−ジアミノへプタン、1,7−ジアミノヘプタン、1,3−ジアミノオクタン、1,4−ジアミノオクタン、1,5−ジアミノオクタン、1,6−ジアミノオクタン、1,7−ジアミノオクタン、1,8−ジアミノオクタン、1,3−ジアミノノナン、1,4−ジアミノノナン、1,5−ジアミノノナン、1,6−ジアミノノナン、1,7−ジアミノノナン、1,8−ジアミノノナン、1,9−ジアミノノナン、1,3−ジアミノデカン、1,4−ジアミノデカン、1,5−ジアミノデカン、1,6−ジアミノデカン、1,7−ジアミノデカン、1,8−ジアミノデカン、1,9−ジアミノデカン、1,10−ジアミノデカン等が挙げられる。
主鎖にシロキサン結合及び炭素数3以上の直鎖脂肪族炭化水素の少なくとも1つを含むジアミンから2つのアミノ基を除いたジアミン残基は、単独でも、2種以上を混合して用いることもできる。
また、上記の一般式(1)のRにおいて、総量の50モル%未満は、主鎖にシロキサン結合を有さず、芳香族環又は脂肪族環を有するジアミン残基であってもよい。また、総量の50モル%未満には、主鎖が炭素数2以下の直鎖脂肪族炭化水素であるジアミン残基を含むことを妨げるものではない。このようなジアミン残基は、主鎖にシロキサン結合を有さず、芳香族環又は脂肪族環を有するジアミン、主鎖が炭素数2以下の直鎖脂肪族炭化水素を有するジアミンから2つのアミノ基を除いた残基とすることができる。主鎖が炭素数2以下の直鎖脂肪族炭化水素を有するジアミンとしては、直鎖脂肪族炭化水素の隣接する炭素原子にアミノ基が結合したジアミンや直鎖脂肪族炭化水素の同一炭素原子に2個のアミノ基が結合したジアミンが挙げられる。
芳香族環を有するジアミンとしては、例えば、3,5−ジアミノベンゾトリフルオライド、2,5−ジアミノベンゾトリフルオリド、3,5−ジアミノベンゾトリフルオリド、2,4,5,6−テトラフルオロ−1,3−フェニレンジアミン、4,4’−(ヘキサフルオロイソプロピリデン)ビス[(4−アミノフェノキシ)ベンゼン]、2,2−ビス(3−アミノフェニル)1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン、4,4’−(ヘキサフルオロイソプロピリデン)ジアニリン、3,3’−ビス(トリフルオロメチル)ベンジジン、2,2’−ビス(トリフルオロメチル)ベンジジン、ビス(4−アミノフェニル)スルホン、ビス(3−アミノフェニル)スルホン等が挙げられる。
また、脂肪族環を有するジアミンとしては、例えば、1,4−ジアミノシクロヘキサン、1,3−ジアミノシクロヘキサン、4,4’−ジアミノジシクロヘキシルメタン、4,4’−ジアミノジシクロヘキシルプロパン、2,3−ジアミノビシクロ[2.2.1]ヘプタン、2,5−ジアミノビシクロ[2.2.1]ヘプタン、2,6−ジアミノビシクロ[2.2.1]ヘプタン、2,7−ジアミノビシクロ[2.2.1]ヘプタン、2,3−ビス(アミノメチル)−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、2,5−ビス(アミノメチル)−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、2,6−ビス(アミノメチル)-ビシクロ[2.2.1]ヘプタン等が挙げられる。
また、主鎖が炭素数2の直鎖脂肪族炭化水素であるジアミン残基となるジアミンとしては、例えば、エチレンジアミン、1,2−ジアミノプロパン、1,2−ジアミノブタン、1,2−ジアミノペンタン、2,3−ジアミノペンタン、1,2−ジアミノヘキサン、2,3−ジアミノヘキサン、1,2−ジアミノへプタン、1,2−ジアミノオクタン、1,2−ジアミノノナン、1,2−ジアミノデカン等が挙げられる。
一般式(1)における、Rとしては、光透過性を向上し、且つ所望の機械的強度を具備する観点から、特に、4,4’−(ヘキサフルオロイソプロピリデン)ジフタル酸無水物残基、2,3,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物残基、2,2’,3,3’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物残基、及びピロメリット酸二無水物残基からなる群から選択する少なくとも1種以上を含むことが好ましい。Rにおいて、これらの好適な残基を、合計で、50モル%以上含むことが好ましく、更に70モル%以上含むことが好ましく、より更に90モル%以上含むことが好ましい。
また、Rの総量の50モル%以上100モル%以下を占める、主鎖にシロキサン結合及び炭素数3以上の直鎖脂肪族炭化水素の少なくとも1つを含むジアミン残基としては、光透過性を向上し、且つ、所望の柔軟性を具備する観点から、特に、1,3−ビス(4−アミノブチル)テトラメチルジシロキサン、及び1,3−ビス(5−アミノペンチル)テトラメチルジシロキサンからなる群から選択する少なくとも1種以上を含むことが好ましい。これらの好適なジアミン残基は、Rにおける、主鎖にシロキサン結合及び炭素数3以上の直鎖脂肪族炭化水素の少なくとも1つを含むジアミン残基において、合計で、50モル%以上含まれることが好ましく、更に70モル%以上含まれることが好ましく、より更に90モル%以上含まれることが好ましい。
前記一般式(1)で表される構造において、nは繰り返し単位数を表し、1以上である。ポリイミドにおける繰り返し単位数nは、30℃における貯蔵弾性率が1.5GPa未満となるように、構造に応じて適宜選択されれば良く、特に限定されない。
ポリイミド層12は、前記一般式(1)で表される構造が、ポリイミドの全繰り返し単位数の50%以上であることが好ましく、80%以上であることがより好ましく、100%であることが更に好ましい。そして、ポリイミド層12は、本発明の効果が損なわれない範囲で、前記一般式(1)で表される構造と異なる構造を有していてもよい。
また、本発明の表示装置用部材11を構成するポリイミド層12は、JIS K7373−2006に準拠して算出される黄色度(YI値)が、10.0以下であることが好ましく、10.0以下であることが更に好ましく、5.0以下であることがより更に好ましく、3.0以下であることが特に好ましい。黄色度が10.0以下であると、黄色味の着色が抑制され、光透過性が向上し、ガラス代替材料として好適に用いることができる。
黄色度(YI値)は、前記JIS K7373−2006に準拠して、紫外可視近赤外分光光度計(例えば、日本分光(株)製 V−7100)を用い、JIS Z8722に規定する分光測色方法により測定される透過率をもとに算出することができる。
なお、ある厚みの黄色度の測定値から、異なる厚みの黄色度は、ある特定の膜厚のサンプルの380nm以上780nm以下の間の5nm間隔で測定された各波長における各透過率について、前記全光線透過率と同様にランベルトベールの法則により異なる厚みの各波長における各透過率の換算値を求め、それを元に算出し用いることができる。
また、本発明の表示装置用部材11を構成するポリイミド層12は、ヘイズ値が、1.0以下であることが好ましく、0.9以下であることが更に好ましく、0.8以下であることがより更に好ましい。ヘイズ値が1.0以下であることにより、光透過性が良好となる。前記ヘイズ値は、JIS K−7105に準拠した方法で測定することができ、例えば、(株)村上色彩技術研究所製のヘイズメーターHM150により測定することができる。
(無機化合物層)
表示装置用部材11を構成する無機化合物層13は、耐溶剤性を発現する層であり、ポリイミド層12の溶剤耐性が不十分であっても、表示装置用部材11に優れた耐溶剤性を付与する作用をなす。
本発明において、耐溶剤性とは、膜面に溶剤を滴下し、1分間保持した後に滴下した溶剤を除去し、膜面を顕微鏡観察により評価した結果が、滴下前後で変化しない乃至し難い性質をいう。無機化合物層13は、特に、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルアセトアミド等のポリイミドの良溶媒や、本発明の表示装置用部材を用いた加工等で使用されることの多いプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等の溶剤に対して耐溶剤性を示すことが好ましい。
無機化合物層13としては、耐溶剤性を発現しつつ、光透過性を有することが好ましく、透明無機化合物層となる、無機酸化物、無機窒化物、無機炭化物、無機硫化物、無機酸化窒化物、無機酸化炭化物、無機炭化窒化物等から適宜選択して用いることができる。
この無機化合物層13は、例えば、炭化ケイ素(SiC)、酸化ケイ素(SiO)、酸化炭化ケイ素(SiOC)、炭化窒化ケイ素(SiCN)、窒化ケイ素(SiN)、窒化酸化ケイ素(SiON)、酸化アルミニウム(Al)、酸化インジウム錫(ITO)、酸化インジウム亜鉛(IZO)、酸化亜鉛(ZnO)、及び酸化錫(SnO)からなる群から選択される1種以上を含有する層とすることができる。
無機化合物層13の厚さは、耐溶剤性を向上する点から、10nm以上であることが好ましく、更に50nm以上であることが好ましく、より更に100nm以上であることが好ましい。一方、表示装置用部材11の屈曲耐性、光透過性の点から、無機化合物層13の厚さは、5000nm以下であることが好ましく、更に3000nm以下であることが好ましく、より更に2000nm以下であることが好ましい。
この無機化合物層13は、後述するように公知の成膜方法を適用して形成され得る。中でも、スパッタリング法を用いて形成した無機化合物層13は、緻密性が高く、優れた耐溶剤性を発現する点から好適である。
(硬化物層)
表示装置用部材11を構成する硬化物層14は、所望の機能層を形成するための平坦性を付与するとともに、形成した機能層に対する密着性を確保する作用をなす。このような硬化物層14は、光硬化性樹脂及び熱硬化性樹脂の少なくとも1つを含有する硬化性樹脂組成物の硬化物で構成される。
硬化物層14に使用する光硬化性樹脂としては、炭素−炭素不飽和二重結合含有基を有する化合物が挙げられ、例えば、ビニル基、(メタ)アクリロイル基を有する化合物が挙げられる。
硬化物層14に使用する光硬化性樹脂としては、例えば、エチル(メタ)アクリレート、エチルヘキシル(メタ)アクリレート、スチレン、メチルスチレン、N−ビニルピロリドン等の単官能モノマー、及び、ポリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオール(メタ)アクリレート、トリエチレン(ポリプロピレン)グリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、イソシアヌル酸エチレンオキサイド変性ジアクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ビスフェノキシエタノールフルオレンジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールフルオレンジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールフルオレンジエポキシ(メタ)アクリレート等の多官能モノマーなどの光硬化性樹脂が挙げられる。
中でも反応性の高さの点から、(メタ)アクリロイル基を有するアクリル系光硬化性樹脂を含有することが好ましい。
アクリル系光硬化性樹脂としては、中でも、1分子中に2〜6個の(メタ)アクリロイル基を有する多官能アクリレートモノマーと称される化合物や、ウレタン(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレートと称される分子内に数個の(メタ)アクリロイル基を有する分子量が数百から数千のオリゴマーを好ましく使用できる。
なお、本発明において(メタ)アクリロイルとはアクリロイル及びメタクリロイルの各々をあらわし、(メタ)アクリレートとは、アクリレート及びメタクリレートの各々をあらわす。
また、硬化物層14に使用する熱硬化性樹脂としては、例えば、メラミン系、ユリア系、エポキシ系、ケトン系、ジアリルフタレート系、不飽和ポリエステル系、フェノール系等の熱硬化性樹脂が挙げられる。
硬化物層14の厚さは、平坦性、密着性を確保する点から、0.1μm以上であることが好ましく、更に0.3μm以上であることが好ましく、より更に0.5μm以上であることが好ましい。一方、表示装置用部材11の屈曲耐性、光透過性の点から、硬化物層14の厚さは、100μm以下であることが好ましく、更に50μm以下であることが好ましく、より更に30μm以下であることが好ましい。
また、無機化合物層13と硬化物層14の積層体は、光透過性を有することが好ましい。
より具体的には、ポリイミド層12と無機化合物層13と硬化物層14との積層体は、JIS K7361−1に準拠して測定する全光線透過率が、80%以上であることが好ましく、更に85%以上であることが好ましい。
本発明の表示装置用部材11は、更に他の層を備えていても良い。例えば、後述する機能層の他、ポリイミド層の下に製造時や流通時の支持体としてガラス基板等を備えていてもよい。
このような表示装置用部材11は、硬化物層14上に所望の層を積層したときに、クラックや反りの発生が抑制されるとともに、所望の層の形成において接触する溶剤によるポリイミド層12の物性低下等が防止される。そして、本発明の表示装置用部材11は、フレキシブルディスプレイに使用可能である。
<表示装置用部材の製造方法>
表示装置用部材11の製造方法の一例としては、ガラス基板上に、ポリイミド層12、無機化合物層13、光硬化性樹脂及び熱硬化性樹脂の少なくとも1つを含有する硬化性樹脂組成物の硬化物層14を、この順に積層し、その後、ガラス基板とポリイミド層12を剥離する製造方法を挙げることができる。
ポリイミド層12は、例えば、ポリイミド前駆体と所望の溶剤を含有する組成物をガラス基板上に塗布し、加熱してイミド化することにより形成することができる。ガラス基板上に形成したポリイミド層12には、無機化合物層13を形成する前に、例えば、けん化処理、グロー放電処理、コロナ放電処理、紫外線処理、火炎処理等の表面処理を施してもよい。
無機化合物層13は、公知の成膜方法を用いてポリイミド層12上に形成することができ、例えば、スパッタリング法、蒸着法等の真空成膜法を用いて形成することができる。中でも、スパッタリング法による無機化合物層13の形成は、緻密性を向上する点から好適である。
硬化物層14は、例えば、所望の光硬化性樹脂及び熱硬化性樹脂の少なくとも1つを含有する硬化性樹脂組成物を無機化合物層13上に塗布し、光照射及び加熱の少なくとも1つを行うことにより形成することができる。
尚、ガラス基板とポリイミド層12との剥離は、硬化物層14上に所望の層を形成した後に行ってもよい。
また、ガラス基板とポリイミド層12との剥離は、流通後、表示装置製造時に行ってもよい。
<機能層を備えた表示装置用部材>
次に、本発明の表示装置用部材の他の態様として、硬化物層上に所望の層を備える例について説明する。
本発明の表示装置用部材は、使用目的に応じて、硬化物層上に機能層を備えるものであってよい。機能層としては、例えば、カラーフィルタにおける遮光層、着色層、および、柱状スペーサの少なくともいずれかを備えたカラーフィルタ層、タッチパネルにおけるセンサ電極および必要に応じて形成される絶縁層を備えたタッチパネル層、加飾効果を付与して外観を向上させる加飾層、光学機能を付与するための光学機能層等を挙げることができる。
(1)カラーフィルタ層を備えた表示装置用部材
図2は、硬化物層上に機能層としてカラーフィルタ層を備える表示装置用部材の一例を示す概略部分断面図である。図2において、表示装置用部材21は、ポリイミド層22と、無機化合物層23と硬化物層24とがこの順に隣接して位置している積層体を備え、硬化物層24上にカラーフィルタ層31を備えている。
ポリイミド層22、無機化合物層23および硬化物層24は、前記表示装置用部材11を構成するポリイミド層12と、無機化合物層13と硬化物層14と同様とすることができ、ここでの説明は省略する。
カラーフィルタ層31は、遮光層32、着色層33、遮光層32と着色層33を被覆する平坦化層34、平坦化層34上に位置する柱状スペーサ35を有している。
カラーフィルタ層31は、図示しないが、公知の構成を更に有していても良い。以下、遮光層、着色層、遮光層、平坦化層、柱状スペーサについて説明するが、これらの構成は下記構成に限定されるものではなく、適宜、公知の構成が用いられても良い。
(遮光層)
遮光層32は、表示装置用部材21の硬化物層24上に配置され、複数の開口部を有する部材である。このような遮光層32としては、例えば、第1の方向および第1の方向に交差する第2の方向に延伸するように並列に配置され、開口部が画定されたものである。開口部の形状としては、例えば、矩形形状が挙げられる。遮光層32における開口部の幅としては、一般的なカラーフィルタにおける遮光層の開口部の幅と同様とすることができ、ここでの説明は省略する。
遮光層32の線幅は、表示装置用部材21の用途等に応じて適宜選択することができ、特に制限されないが、例えば、1μm〜30μmの範囲内であることが好ましく、更に1.5μm〜28μmの範囲内であることが好ましく、より更に2μm〜25μmの範囲内であることが好ましい。遮光層32の線幅が1μm未満であると、十分に開口部を画定することができないおそれがある。また、遮光層32の線幅が30μmを超える場合、高精細なカラーフィルタを得ることができないおそれがある。
本発明の表示装置用部材21では、カラーフィルタ層31を形成するに際して、カラーフィルタ層31とポリイミド層22にクラックが発生したり、反りが発生することが防止される。したがって、例えば、遮光層32の線幅が20μm以下のような微細なものであっても、破断を生じることなく遮光層32を形成することができる。
尚、遮光層32の線幅が一定ではない場合、遮光層32の線幅が、全て上記範囲内であることが好ましい。
遮光層32の厚みは、所望の遮光性を示すことができる程度の厚みであれば特に限定されず、遮光層32を構成する材料に応じて適宜設定することができ、例えば、0.5〜3.0μm程度とすることができる。
遮光層32の構成材料は、所望の遮光性を発揮することができる材料であればよく、特に限定されない。例えば、遮光層32は、バインダ樹脂に黒色色材を含有した硬化物とすることができ、また、黒色色材の他にも必要に応じて有色色材を含有した硬化物とすることがでる。
遮光層32に用いられるバインダ樹脂としては、例えば、黒色色材を分散させることができる材料であることが好ましい。また、遮光層32に用いられるバインダ樹脂は、遮光層32の形成方法に応じて適宜選択される。例えば、遮光層32をフォトリソグラフィ法により形成する場合には、バインダ樹脂として、例えば、アクリレート系、メタクリレート系、ポリ桂皮酸ビニル系もしくは環化ゴム系等の反応性ビニル基を有する感光性樹脂が挙げられる。また、遮光層32を印刷法やインクジェット法により形成する場合には、バインダ樹脂として、例えば、ポリメチルメタクリレート樹脂、ポリアクリレート樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリビニルピロリドン樹脂、ヒドロキシエチルセルロース樹脂、カルボキシメチルセルロース樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、アルキッド樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、マレイン酸樹脂、ポリアミド樹脂等が挙げられる。
遮光層32に用いられる黒色色材としては、例えば、一般的な遮光層と同様の材料を用いることができ、顔料および染料のいずれも用いることができる。具体的には、カーボンブラック、チタンブラック等が挙げられる。
遮光層32に用いられる黒色色材以外の有色色材としては、所望の遮光性を有する遮光層を構成することができる材料であればよく、例えば、赤、緑、青、黄、橙、紫等の各色の有色色材が挙げられる。また、有色色材には顔料および染料のいずれも用いることができる。有色色材は1種単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。また、有色色材は1色の有色色材を用いてもよく、2色以上の有色色材を混合して用いてもよい。尚、有色色材については、一般的なカラーフィルタに用いられる有色色材と同様とすることができるため、ここでの説明は省略する。
遮光層32中に含まれる黒色色材の含有量としては、所望の遮光性を有する遮光層を構成することができる程度であればよく、特に限定されないが、例えば、黒色色材が遮光層32に含まれる色材の主成分であることが好ましい。具体的には、遮光層32中に含まれる黒色色材の含有量が、3質量%〜20質量%の範囲内であることが好ましく、更に4質量%〜18質量%の範囲内であることが好ましく、より更に5質量%〜15質量%の範囲内であることが好ましい。
また、遮光層32中に含まれる黒色色材以外の有色色材の含有量としては、例えば、1質量%〜8質量%の範囲内であることが好ましく、更に1質量%〜6質量%の範囲内であることが好ましく、より更に1質量%〜4質量%の範囲内であることが好ましい
カラーフィルタ層31を構成する遮光層32は、上述した構成材料の他にも、必要に応じてその他の材料を含有していてもよい。その他の材料としては、例えば、光重合開始剤、増感剤、塗布性改良剤、架橋剤、重合禁止剤、可塑剤、難燃剤等が挙げられる。
(着色層)
着色層33は、上述した遮光層32における開口部に配置される部材である。着色層33の厚みとしては、一般的なカラーフィルタに用いられる着色層の厚みと同様とすることができ、例えば、1μm〜5μmの範囲内で設定することができる。
図示例の着色層33は、赤色着色層33R、緑色着色層33G、青色着色層33Bを有している。着色層33の色としては、赤、緑、青の3色を少なくとも含むものであればよく、例えば、赤、緑、青の3色、赤、緑、青、黄の4色、または、赤、緑、青、黄、シアンの5色等とすることもできる。
着色層33としては、例えば、色材をバインダ樹脂中に分散させたものを用いることができる。着色層33に用いられる色材としては、各色の顔料や染料等が挙げられる。例えば、赤色着色層33Rに用いられる色材としては、例えば、ペリレン系顔料、レーキ系顔料、アゾ系顔料、キナクリドン系顔料、アントラキノン系顔料、アントラセン系顔料、イソインドリン系顔料等が挙げられる。また、緑色着色層33Gに用いられる色材としては、例えば、ハロゲン多置換フタロシアニン系顔料もしくはハロゲン多置換銅フタロシアニン系顔料等のフタロシアニン系顔料、トリフェニルメタン系塩基性染料、イソインドリン系顔料、イソインドリノン系顔料等が挙げられる。さらに、青色着色層33Bに用いられる色材としては、例えば、銅フタロシアニン系顔料、アントラキノン系顔料、インダンスレン系顔料、インドフェノール系顔料、シアニン系顔料、ジオキサジン系顔料等が挙げられる。これらの顔料や染料は単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。着色層33に用いられるバインダ樹脂としては、例えば、アクリレート系、メタクリレート系、ポリ桂皮酸ビニル系もしくは環化ゴム系等の反応性ビニル基を有する感光性樹脂が挙げられる。
着色層33には、上述した材料の他にも、必要に応じて、光重合開始剤、増感剤、塗布性改良剤、現像改良剤、架橋剤、重合禁止剤、可塑剤、難燃剤等を含有させることができる。
また、遮光層32における開口部には、上述した色材を含有せず、バインダ樹脂を含有する白色層が形成されていてもよい。
(平坦化層)
平坦化層34は、例えば、遮光層32、着色層33を被覆するように感光性樹脂を塗布し、硬化させることにより形成することができる。感光性樹脂としては、アクリレート系、メタクリレート系、ポリ桂皮酸ビニル系もしくは環化ゴム系等の反応性ビニル基を有する感光性樹脂が挙げられる。
(柱状スペーサ)
柱状スペーサ35は、平坦化層34を介して、遮光層32上に位置するように配設され、対向電極基板との間に所望の厚みの液晶層を形成するための部材である。このような柱状スペーサ35は、例えば、平坦化層34上に、柱状スペーサ用の感光性樹脂組成物を塗布し、次いで、スピンチャックにより表示装置用部材21を回転し、遠心力によって不要な感光性樹脂組成物を除去して、平坦化層34上に所望の厚みで感光性樹脂組成物の塗布膜を形成し、露光・現像することにより形成することができる。柱状スペーサの高さ、柱状スペーサの配設密度は、表示装置用部材21を使用する表示装置に応じて適宜設定することができる。
このような表示装置用部材21は、クラックのない良好なカラーフィルタ層31を有するとともに、反りの発生が抑制されたものであり、且つ、ポリイミド層22の物性低下等が防止されたものである。
(2)タッチパネル層を備えた表示装置用部材
図3は、硬化物層上に機能層としてタッチパネル層を備える表示装置用部材の一例を示す概略部分断面図である。図3において、表示装置用部材41は、ポリイミド層42と、無機化合物層43と硬化物層44とがこの順に隣接して位置している積層体を備え、硬化物層44上にタッチパネル層51を備えている。
ポリイミド層42、無機化合物層43および硬化物層44は、前記表示装置用部材11を構成するポリイミド層12と、無機化合物層13と硬化物層14と同様とすることができ、ここでの説明は省略する。
タッチパネル層51は、静電容量方式、抵抗膜方式、接触方式、磁歪方式、誘電誘導方式、光学方式、超音波方式等の各種検知方式のものであってよい。図示例のタッチパネル層51は、第1センサ電極52、絶縁層53、第2センサ電極54、外周配線55を有しており、これらを被覆するように平坦化層56を有している。
タッチパネル層51は、図示しないが、公知の構成を更に有していても良い。以下、第1センサ電極、絶縁層、第2センサ電極、外周配線、平坦化層について説明するが、これらの構成は下記構成に限定されるものではなく、適宜、公知の構成が用いられても良い。
(センサ電極)
第1センサ電極52、第2センサ電極54は、タッチパネルの位置検知を行うために用いられる部材であり、透明性を有する透明導電層であってもよく、細線によるメッシュ状のメッシュ電極であってもよい。第1センサ電極52、第2センサ電極54が、細線によるメッシュ状のメッシュ電極である場合、用いられる材料が不透明な金属材料であったとしても、見かけ上、透明なセンサ電極とすることが可能である。
第1センサ電極52、第2センサ電極54が透明導電層である場合、センサ電極の厚み等については、表示装置用部材41の用途に応じて適宜設定することができ、一般的なセンサ電極と同様とすることができるため、ここでの説明は省略する。
また、第1センサ電極52、第2センサ電極54がメッシュ電極である場合、センサ電極の厚み、線幅、ピッチおよび開口率等については、表示装置用部材41の用途に応じて適宜設定することができ、一般的なセンサ電極と同様とすることができるため、ここでの説明は省略する。
第1センサ電極52、第2センサ電極54の構成材料は、センサ電極が透明導電層である場合、例えば、インジウムスズ酸化物、インジウム亜鉛酸化物、ガリウム亜鉛酸化物、アルミニウム亜鉛酸化物等の公知の透明導電材料を用いることができる。また、センサ電極が不透明な金属材料により構成されたメッシュ電極である場合、金属材料としては、例えば、銀、金、銅、クロム、プラチナ、アルミニウムの単体、あるいはこれらのいずれかを主体とする合金等が挙げられる。金属合金としては、APCと称される銀、パラジウム、銅の合金等を用いることができる。さらに、金属の複合体としては、MAMと称されるモリブデン、アルミニウム、モリブデンの3層構造体等の適用可能である。さらに、例えば、ポリエチレンジオキシチオフェン(PEDOT)等の樹脂層形成用組成物に上記の金属を加えた導電性高分子を用いることもできる。
(絶縁層)
絶縁層53は、第1センサ電極52を被覆するように配設されている。絶縁層53の厚みは、センサ電極を絶縁して短絡を防止することができる程度の厚みであることが好ましく、センサ電極の設計に応じて適宜設定することができる。例えば、絶縁層53の厚みは、0.5μm〜3μmの範囲内とすることができる。
絶縁層53の構成材料は、所望の絶縁性を有する材料であることが好ましく、タッチパネルに一般的に用いられるものを使用することができる。具体的には、ポリイミド樹脂、アクリル樹脂、カルド樹脂、エポキシ系樹脂、メラミン樹脂等の絶縁性樹脂材料等が挙げられる。尚、絶縁層53に用いられる構成材料は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。また、絶縁層53の層構造は、1層であってもよく、2層以上を含む多層であってもよい。
(外周配線)
外周配線55は非画像領域に位置している。この外周配線55の構成材料は、例えば、金、銀、銅、クロム、プラチナ、アルミニウム、パラジウム、モリブデン等の金属、これら金属の任意の合金を挙げることができる。このような外周配線55の線幅は、特に制限されないが、例えば、1μm〜500μmの範囲内であることが好ましく、更に3μm〜400μmの範囲内であることが好ましく、より更に5μm〜300μmの範囲内であることが好ましい。外周配線55の線幅が1μm未満であると、電気抵抗が大きくなるおそれがある。また、外周配線55の線幅が500μmを超える場合、外周配線55を配設するための面積が大きくなり、画像領域の面積を十分に確保できなくなるおそれがある。
本発明の表示装置用部材41では、タッチパネル層51を形成するに際して、タッチパネル層51にクラックが発生したり、反りが発生することが防止される。したがって、例えば、外周配線の線幅が1μm〜50μmのような細い配線であっても、破断を生じることなく外周配線55を形成することができる。
尚、外周配線55の線幅の線幅が一定ではない場合、外周配線55の線幅の線幅が、全て上記範囲内であることが好ましい。
(平坦化層)
平坦化層56は、例えば、第2センサ電極54、外周配線55を被覆するように感光性樹脂を塗布し、硬化させることにより形成することができる。感光性樹脂としては、アクリレート系、メタクリレート系、ポリ桂皮酸ビニル系もしくは環化ゴム系等の反応性ビニル基を有する感光性樹脂が挙げられる。この平坦化層56の厚みは、タッチパネル層51の表面が平坦面となるように適宜設定することができる。
このような表示装置用部材41は、クラックのない良好なタッチパネル層51を有するとともに、反りの発生が抑制されたものであり、且つ、ポリイミド層42の物性低下等が防止されたものである。
また、表示装置用部材41は、外周配線55を覆うように、額縁状の加飾層を非画像領域に備えていてもよい。この加飾層は、所定の色を呈することにより外周配線55が視認されるのを防止して、表示装置の外観を向上させる部材である。加飾層の厚みは、表示装置用部材41の用途に応じて適宜設定することができ、一般的な加飾層と同様とすることができるため、ここでの説明は省略する。
加飾層が呈する色は、表示装置のデザイン等に応じて適宜設定することができる。加飾層が黒色を呈する黒色加飾層である場合、黒色加飾層の構成材料は、例えば、一般的な遮光層に用いられる黒色材料と同様のものを使用することができ、顔料および染料のいずれも用いることができ、具体的には、カーボンブラック、チタンブラック等が挙げられる。また、加飾層が白色を呈する白色加飾層である場合、白色加飾層の構成材料としては、例えば、酸化チタン、シリカ、タルク、カオリン、クレイ、硫酸バリウム、水酸化カルシウム等が挙げられる。
上述の表示装置用部材の実施形態は例示であり、本発明は当該実施形態に限定されるものではない。
(合成例1)
500mlのセパラブルフラスコに、脱水されたジメチルアセトアミド2660g、及び、2,2’−ビス(トリフルオロメチル)ベンジジン(TFMB)259.9g(812.2mmol)、を溶解させた溶液を液温30℃に制御されたところへ、1,3−ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン(AprTMOS)201.8g(812.2mmol)を、温度上昇が5℃以下になるように徐々に投入し、メカニカルスターラーで3時間撹拌し、完全に溶解したことを確認後、4,4’−(ヘキサフルオロイソプロピリデン)ジフタル酸無水物(6FDA)678.2g(1527mmol)を、温度上昇が5℃以下になるように数回に分けて徐々に投入し、ポリイミド前駆体1が溶解したポリイミド前駆体溶液1(固形分30重量%)を合成した。ポリイミド前駆体1に用いられたTFMBとAprTMOSとのモル比は50:50であった。
(合成例2〜5)
合成例1と同様の手法で、表1に記載の原料、固形分濃度になるように反応を実施し、ポリイミド前駆体溶液2〜5を合成した。
Figure 2019012165
表中の略称はそれぞれ以下のとおりである
6FDA : 4,4’−(ヘキサフルオロイソプロピリデン)ジフタル酸無水物
TFMB : 2,2’−ビス(トリフルオロメチル)ベンジジン
AprTMOS : 1,3−ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン
(実施例1)
(1)試験片、ポリイミドフィルムの作製、物性計測
前記ポリイミド前駆体溶液1をガラス基板上に塗布し、120℃の循環オーブンで10分乾燥してポリイミド前駆体樹脂塗膜を形成した後、当該樹脂塗膜を昇温速度10℃/分で、窒素雰囲気下(酸素濃度100ppm以下)、350℃まで昇温し、350℃で1時間保持後、室温まで冷却した。ガラス基板より剥離することで、膜厚10μmのポリイミドフィルムを作製した。
このように作製したポリイミドフィルムについて、下記の測定方法にしたがって、30℃における貯蔵弾性率、全光線透過率、YI値(黄色度)、ヘイズ値を測定して、下記の表2に示した。
<30℃における貯蔵弾性率>
JIS K7244に準拠して、以下の方法により測定した。すなわち、30℃の環境下で、周期的外力を加え、動的粘弾性を測定することにより、30℃における貯蔵弾性率を求めた。測定装置は、(株)UBM製 Rheogel E4000を用いた。
<全光線透過率>
JIS K7361−1に準拠して、ヘイズメーター((株)村上色彩技術研究所製 HM150)により測定した。
<YI値(黄色度)>
YI値は、JIS K7373−2006に準拠して、紫外可視近赤外分光光度計(日本分光(株)製 V−7100)を用い、JIS Z8720に規定する分光測色方法により測定した透過率をもとに算出した。
<ヘイズ値>
JIS K−7105に準拠して、ヘイズメーター((株)村上色彩技術研究所製 HM150)により測定した。
(2)表示装置用部材の製造
まず、前記のポリイミドフィルムの製造と同様にして、ガラス基板上に、厚み10μmのポリイミド層を形成した。
次に、ポリイミド層を形成したガラス基板をキャノンアネルバ(株)製のスパッタリング装置の成膜チャンバー内のホルダーに保持した。このホルダーを、モールド保持面に垂直な軸を中心として回転させながら、下記のスパッタリング条件で酸化ケイ素(SiO)をポリイミド層上に被着させて、無機化合物層を形成した。
(スパッタリング条件)
・成膜ターゲット : SiO
・電力値 : 900W
・反応ガス : Ar(流量=30.0sccm)
(流量=10.0sccm)
・成膜厚 : 300nm
次いで、下記のように共重合樹脂溶液を調製した。
(共重合樹脂溶液の調製)
重合槽中にメタクリル酸メチル(MMA)を63重量部、アクリル酸(AA)を12重量部、メタクリル酸−2−ヒドロキシエチル(HEMA)を6重量部、ジエチレングリコールジメチルエーテル(DMDG)を88重量部仕込み、攪拌し溶解させた後、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)を7重量部添加し、均一に溶解させた。その後、窒素気流下、85℃で2時間攪拌し、更に100℃で1時間反応させた。得られた溶液に、更にメタクリル酸グリシジル(GMA)を7重量部、トリエチルアミンを0.4重量部、およびハイドロキノンを0.2重量部添加し、100℃で5時間攪拌し、共重合樹脂溶液(固形分50%)を得た。
次に、下記の材料を室温で撹拌、混合して硬化物層用光硬化性樹脂組成物を調製し、この光硬化性樹脂組成物を無機化合物層上に塗布し、紫外線を照射して硬化させて、厚み1.0μmの硬化物層を、無機化合物層上に形成した。
(硬化性樹脂組成物の組成)
・上記共重合樹脂溶液(固形分50%) … 16重量部
・ジペンタエリスリトールペンタアクリレート … 24重量部
(サートマー社 SR399)
・オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂 … 4重量部
(油化シェルエポキシ社 エピコート180S70)
・2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルフォリノ
プロパン−1−オン … 4重量部
・ジエチレングリコールジメチルエーテル … 52重量部
次に、硬化物層上にカラーフィルタ層を形成した。このカラーフィルタ層の形成では、まず、下記組成の遮光層用樹脂組成物を用いて、フォトリソグラフィ法で格子形状の遮光層を形成した。この遮光層の厚みは約1μmであり、線幅は10μmであり、赤色着色層、緑色着色層、青色着色層の繰り返しが75μmピッチのストライプ状の開口部を有するものであった。
遮光層用樹脂組成物の調製では、まず、下記の分量の成分を混合し、サンドミルにて十分に分散し、黒色顔料分散液を調製した。
(黒色顔料分散液の組成)
・黒色顔料 … 23重量部
・高分子分散材(ビックケミー・ジャパン(株)Disperbyk111)… 2重量部
・溶剤(ジエチレングリコールジメチルエーテル) … 75重量部
次に、下記の分量の成分を十分に混合し、遮光層用樹脂組成物を得た。
(遮光層用樹脂組成物の組成)
・上記黒色顔料分散液 … 61重量部
・上記硬化性樹脂組成物 … 20重量部
・ジエチレングリコールジメチルエーテル … 30重量部
次に、下記組成の赤色着色層用樹脂組成物、緑色着色層用樹脂組成物、青色着色層用樹脂組成物を用いて、フォトリソグラフィ法で、遮光層の開口部にレリーフ型のパターンで赤色着色層、緑色着色層、青色着色層を形成した。この着色層の厚みは1.0μmであった。
(赤色着色層用樹脂組成物)
・C.I.ピグメントレッド254 … 7重量部
・ポリスルホン酸型高分子分散剤 … 3重量部
・上記硬化性樹脂組成物 … 23重量部
・酢酸−3−メトキシブチル … 67重量部
(緑色着色層用樹脂組成物)
・C.I.ピグメントグリーン58 … 7重量部
・C.I.ピグメントイエロー138 … 1重量部
・ポリスルホン酸型高分子分散剤 … 3重量部
・上記硬化性樹脂組成物 … 22重量部
・酢酸−3−メトキシブチル … 67重量部
(青色着色層用樹脂組成物)
・C.I.ピグメントブルー1 … 5重量部
・ポリスルホン酸型高分子分散剤 … 3重量部
・上記硬化性樹脂組成物 … 25重量部
・酢酸−3−メトキシブチル … 67重量部
その後、ガラス基板より剥離することで、表示装置用部材(実施例1)を製造した。
(実施例2)
前記ポリイミド前駆体溶液1の代わりに前記ポリイミド前駆体溶液2を使用し、実施例1と同様に、試験片、ポリイミドフィルムを作製し、実施例1と同様にして、30℃における貯蔵弾性率、全光線透過率、YI値(黄色度)、ヘイズ値を測定して、下記の表2に示した。
また、前記ポリイミド前駆体溶液1の代わりに前記ポリイミド前駆体溶液2を使用し、実施例1と同様にして、表示装置用部材(実施例2)を製造した。
(比較例1〜2)
無機化合物層を形成しない他は、実施例1〜2と同様にして、表示装置用部材(比較例1〜2)を製造した。
(比較例3〜5)
前記ポリイミド前駆体溶液1の代わりに前記ポリイミド前駆体溶液3〜5を使用し、実施例1と同様に、試験片、ポリイミドフィルムを作製し、実施例1と同様にして、30℃における貯蔵弾性率、全光線透過率、YI値(黄色度)、ヘイズ値を測定して、下記の表2に示した。
また、前記ポリイミド前駆体溶液1〜2の代わりに前記ポリイミド前駆体溶液3〜5を使用した他は、比較例1〜2と同様にして、表示装置用部材(比較例3〜5)を製造した。
(表示装置用部材の評価)
上記のように製造した表示装置用部材(実施例1〜2、比較例1〜5)について、マイクロスコープを用いて、カラーフィルタ層の遮光層におけるクラック発生の有無を観察し、下記の基準で評価して結果を下記の表2に示した。
<クラック発生の評価基準>
○ : 倍率5倍の視野でクラック数10個未満
× : 倍率5倍の視野でクラック数10個以上
また、下記の基準で反りの発生の有無を評価して、結果を下記の表2に示した。
<反り発生の評価基準>
○ : 水平の取れた定盤上に平置きし、端部の反りが10度未満又は発生しない
× : 水平の取れた定盤上に平置きし、端部にて10度以上の反り発生
また、カラーフィルタ層を積層した後のポリイミド層の膜面に溶剤(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート)2mLを滴下し、1分間保持した後に滴下した溶剤を除去し、膜面を顕微鏡を用いて観察し、この観察結果を基に、下記の基準で表示装置用部材の耐溶剤性を評価して、結果を下記の表2に示した。
<耐溶剤性の評価基準>
○ : 膜面の変化なし
× : 膜面の粗度上昇、形状変化、透明性の低下などの変化あり
Figure 2019012165
表2に示されるように、表示装置用部材(実施例1〜2)においては、カラーフィルタ層を積層した際のクラックの発生、反りの発生が抑制されるとともに、優れた耐溶剤性を具備することが確認された。
薄い板ガラスの代替として樹脂フィルムの使用が要望される種々の表示装置等の製造に関連する幅広い分野で利用可能である。
11,21,41…表示装置用部材
12,22,42…ポリイミド層
13,23,43…無機化合物層
14,24,44…硬化物層
31…カラーフィルタ層
51…タッチパネル層

Claims (8)

  1. ポリイミド層と、無機化合物層と、光硬化性樹脂及び熱硬化性樹脂の少なくとも1つを含有する硬化性樹脂組成物の硬化物層とがこの順に隣接して位置し、
    前記ポリイミド層は、JIS K7244に準拠して測定する30℃における貯蔵弾性率が1.5GPa未満であり、且つ、JIS K7361−1に準拠して測定する全光線透過率が、厚み10μmで、80%以上である、表示装置用部材。
  2. 前記ポリイミド層は、JIS K7373−2006に準拠して算出される黄色度が10.0以下であり、且つ、JIS K7105に準拠して測定するヘイズ値が1.0以下である、請求項1に記載の表示装置用部材。
  3. カラーフィルタ層を更に備える、請求項1又は2に記載の表示装置用部材。
  4. タッチパネル層を更に備える、請求項1又は2に記載の表示装置用部材。
  5. 前記ポリイミド層は、下記一般式(1)で表される構造からなる群から選ばれる少なくとも1種の構造を有するポリイミドを含有する、請求項1〜4のいずれか1項に記載の表示装置用部材。
    Figure 2019012165
    (一般式(1)において、Rは、芳香族環又は脂肪族環を有するテトラカルボン酸残基である4価の基を表し、Rは、ジアミン残基である2価の基を表し、Rの総量の50モル%以上100モル%以下が、主鎖にシロキサン結合及び炭素数3以上の直鎖脂肪族炭化水素の少なくとも1つを含むジアミン残基である。nは繰り返し単位数を表す。)
  6. 前記無機化合物層が、炭化ケイ素、酸化ケイ素、酸化炭化ケイ素、炭化窒化ケイ素、窒化ケイ素、窒化酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化インジウム錫、酸化インジウム亜鉛、酸化亜鉛、及び酸化錫からなる群から選択される1種以上を含有する層である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の表示装置用部材。
  7. 前記硬化物層が、アクリル系光硬化性樹脂を含む硬化性樹脂組成物の硬化物を含有する、請求項1〜6のいずれか1項に記載の表示装置用部材。
  8. フレキシブルディスプレイ用である、請求項1〜7のいずれか1項に記載の表示装置用部材。
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