JP2019011296A - 新規重合性化合物及び柔軟性樹脂組成物 - Google Patents

新規重合性化合物及び柔軟性樹脂組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】 超速硬化性(薄膜硬化性)を示し、脱色及び柔軟化する、新しい性質を持つモノマー及び樹脂組成物を提供する。【解決手段】 式(I):[式中、R1、R2、n、mは、明細書に定義されたとおりである]で示される、化合物及びこれを含む、硬化性樹脂組成物である。【選択図】 なし

Description

本発明は、新規な重合性化合物及びそれを用いた柔軟性樹脂組成物に関する。
近年、有機エレクトロルミネッセンス素子(以下、「有機EL素子」ともいう。)は高輝度で消費電力が少ないため、次世代の照明又はディスプレイ等の電子デバイスに使用されている。この有機EL素子は、水や酸素に接触すると、劣化し、輝度が低下したり、発光しなくなったりする問題が生じる。従って、電子デバイスに侵入した水や酸素から、有機EL素子を保護する必要がある。そのために金属板やガラス板を使用した封止構造が採用されていたが、この構造ではデバイスをフレキシブル化することは出来なかった。
デバイスをフレキシブル化しながら、水や酸素から有機EL素子を保護する方法として、有機EL素子上に無機層及び有機層を交互に複数積層したバリア膜を形成して、有機EL素子を封止する方法がある。この方法によれば、バリア膜により、水及び酸素の透過経路が延長され、電子デバイスに侵入した水や酸素から、有機EL素子を保護することが可能となる。有機層としては耐水性や耐酸素性に優れた材料としてシリコーン樹脂が知られており、有機層の形成方法としては、蒸着又はインクジェットによる方法が採られる(特許文献1、2)。シリコーン樹脂としては、重合性官能基を有するシリコーンモノマー又はオリゴマーをベースとした化合物が知られている(特許文献3)。
特表2005−522891号公報 WO2016/167347号公報 中国特許出願公開第102566277号明細書
有機EL分野に限らず、従来様々な樹脂組成物が開発されているが、特にシリコーン樹脂を光デバイスに適用するにあたっては、樹脂の柔軟性、透明性が問題となる。有機ELは折り曲げる力が作用した際に無機層の微細な凹凸部分に応力が集中するため、これを緩和するために有機層の柔軟性が必要とされる。また少なくない種類の樹脂(カチオン重合性樹脂組成物)では、光又は熱により硬化したときに過度に着色する現象が認められており、過度に着色しないか又は脱色が起こる種類の樹脂でなければ、光の透過性が要求されるような用途においては不利な要素となっていた。さらに、シリコーン樹脂を薄膜としたときの速乾性のような取扱い性に関する性質は、寸法の精密な制御が求められる有機EL分野をはじめとして、常に要求される点である。複雑な物性を制御する方法としては複数成分を混合した樹脂組成物とすることも行われるが、樹脂を構成するモノマー単体としてみた場合にもこれら複雑な要請を満足しうる新規な樹脂が、有機EL分野に限らず、依然として要求されていた。
本発明者らは、鋭意検討の結果、以下に示すような特定の構造を有するシリコーン化合物が、樹脂のモノマーとしてこれまでにない物性を示すことを見出し、本発明に至った。
本発明は、以下の各項の発明に関する。
[1]下記式(I):
Figure 2019011296

[式中、
R1は、各々独立して、直鎖状又は分岐状のC1〜C6アルキル基、直鎖状又は分岐状のC2〜C6アルケニル基、アリール基、C3〜C8のシクロアルキル基、エポキシシクロアルキル基で置換されたC1〜C6アルキル基、直鎖状又は分岐状のC1〜C6アルキルオキシ基、直鎖状又は分岐状のC2〜C6アルケニルオキシ基、C3〜C8のシクロアルキルオキシ基、エポキシシクロアルキル基で置換されたC1〜C6アルコキシ基又は式−O−(CH−O−CH=CH(ここで、mは1〜6から選択される整数である)で示される基であり、
R2は、−(CH−O−CH=CHであり、
nは、1〜10の整数である]
で示される(但し、R1の少なくとも1つは、直鎖状又は分岐状のC1〜C6アルキル基ではない)、化合物。
[2]nが1であり、R1のうち少なくとも一方が、−O−(CH−O−CH=CH(ここで、mは1〜6から選択される整数である)である、前記[1]の化合物。
[3]nが2〜10の整数であり、基R1の全モル数に対して75%以上が−O−(CH−O−CH=CH(ここで、mは1〜6から選択される整数である)である、前記[1]の化合物。
[4]R1の少なくとも1つが、エポキシシクロアルキル基で置換されたC1〜C6アルキル基である、前記[1]〜[3]のいずれかの化合物。
[5]式(II):
R3O−{Si(R4)−OR3 (II)
(式中、
R3は、直鎖状又は分岐状のC1〜C6アルキル基であり、
R4は、各々独立して、直鎖状又は分岐状のC1〜C6アルキル基、直鎖状又は分岐状のC2〜C6アルケニル基、アリール基、C3〜C8のシクロアルキル基、エポキシシクロアルキル基で置換されたC1〜C6アルキル基、直鎖状又は分岐状のC1〜C6アルキルオキシ基、直鎖状又は分岐状のC2〜C6アルケニルオキシ基、C3〜C8のシクロアルキルオキシ基、又はエポキシシクロアルキル基で置換されたC1〜C6アルコキシ基であり、
nは、1〜10の整数である)
で示される化合物(但し、R4の少なくとも1つは、直鎖状又は分岐状のC1〜C6アルキル基ではない)と、
式HO−(CH−O−CH=CH(ここで、mは1〜6から選択される整数である)で表される化合物を反応させる工程を含む、前記[1]〜[4]のいずれか記載の化合物の製造方法。
[6]前記[1]〜[4]のいずれか記載の化合物を含む、硬化性樹脂組成物。
[7]有機ELの封止用の、前記[6]記載の硬化性樹脂組成物。
得られた化合物は、その分子量に比して、例えば同じ長さ分の炭化水素鎖、環状炭化水素鎖と比べて、低粘度、低表面張力の液性を示すことが見出された。また本発明者らは、上記化合物にカチオン重合用の開始剤を添加した場合に超速硬化性(薄膜硬化性)を示し、脱色、柔軟化する現象を見出した。組成物としても同様の現象が観察され、新しい性質を持つモノマーとして有用である。
<本発明の化合物>
本発明の化合物は、下記式(I):
Figure 2019011296

[式中、R1、R2及びnは、先に定義したとおりである]で示される化合物であるが、但し、R1の少なくとも1つは、直鎖状又は分岐状のC1〜C6アルキル基ではない、化合物である。すなわち、本発明の一つの態様は、式−O−(CH−O−CH=CHで示される基を2つ以上有するシロキサン化合物である。
R1は、各々独立して、直鎖状又は分岐状のC1〜C6アルキル基、直鎖状又は分岐状のC2〜C6アルケニル基、アリール基、C3〜C8のシクロアルキル基、エポキシシクロアルキル基で置換されたC1〜C6アルキル基、直鎖状又は分岐状のC1〜C6アルキルオキシ基、直鎖状又は分岐状のC2〜C6アルケニルオキシ基、C3〜C8のシクロアルキルオキシ基、エポキシシクロアルキル基で置換されたC1〜C6アルコキシ基又は式−O−(CH−O−CH=CH(ここで、mは1〜6から選択される整数である)で示される基である。但し、R1の少なくとも1つは、直鎖状又は分岐状のC1〜C6アルキル基ではない。
本発明の一つの態様において、前記式(I)で示される化合物は、R1のうち少なくとも1つが、式−O−(CH−O−CH=CHで示される基である。すなわち、本発明の一つの態様は、式−O−(CH−O−CH=CHで示される基を3つ以上有するシロキサン化合物である。この場合において、残りの基R1の種類は特に限定されないが、少なくとも1つが後述のエポキシシクロアルキル基で置換されたC1〜C6アルキル基又はエポキシシクロアルキル基で置換されたC1〜C6アルコキシ基であることが好ましい。
本発明の一つの態様において、前記式(I)で示される化合物は、R1のうち少なくとも1つが、エポキシシクロアルキル基で置換されたC1〜C6アルキル基又はエポキシシクロアルキル基で置換されたC1〜C6アルコキシ基である。エポキシシクロアルキル基は、エポキシ基が熱による硬化反応に利用することができる官能基であり、前記式(I)で示される化合物を、別の反応機構を同時に有するモノマーとして利用するうえで、適した構造となる。このほか、分子量の向上、表面張力の低下防止、硬化した際の収縮低減などの効果を得ることもできる。この場合において、残りの基R1の種類は特に限定されないが、少なくとも1つが式−O−(CH−O−CH=CHで示される基であることが好ましい。
エポキシシクロアルキル基で置換されたC1〜C6アルキル基又はエポキシシクロアルキル基で置換されたC1〜C6アルコキシ基において、エポキシシクロアルキル基は、シクロアルキル基の環の一部がエポキシ基を形成した官能基である。シクロアルキル基部分の環員数は原料の入手容易性から3〜8であることが好ましく、6であること、即ちシクロアルキル基部分がシクロヘキシル基であることが特に好ましい。エポキシ基は、シクロアルキル基部分のいずれの部位に存在していてもよいが、前記式(I)で示される化合物を硬化反応に付する際に反応性がより良好となること、原料の合成、入手が容易であることから、C1〜C6アルキル基又はC1〜C6アルコキシ基が結合している炭素に対して反対側の炭素原子がエポキシ基を構成していることが好ましい。例えば、シクロアルキル基部分がシクロヘキシル基である場合には、3又は4位の炭素がエポキシ基を構成していることが好ましい。具体的な例としては、3,4−エポキシシクロペンチル基、3,4−エポキシシクロヘキシル基、4,5−エポキシシクロオクチル基等が挙げられるが、上記要件から、3,4−エポキシシクロヘキシル基が好ましい。エポキシシクロアルキル基が結合する炭素鎖の長さは、炭素数1〜6の範囲において特に限定されないが、炭素数2〜4であることが好ましく、炭素数2であることがより好ましい。
エポキシシクロアルキル基で置換されたC1〜C6アルキル基又はエポキシシクロアルキル基で置換されたC1〜C6アルコキシ基の具体的構造としては、例えば、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル基又は2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エトキシ基が挙げられる。
R2は、−(CH−O−CH=CH(ここで、mは1〜6から選択される整数である)で示される基である。原料となる化合物の入手容易性等の観点から、mの値は2〜5が好ましく、4であることが特に好ましい。前記式(I)で示される化合物の1分子中に、−(CH−O−CH=CHで示される基は、R2で表される部分に2つと、場合によりR1で示される部分に1つ以上と、少なくとも2以上存在しているが、各々の部分での当該構造におけるmの値は、同じであっても互いに異なっていてもよい。製造方法が単純化され、物性の制御も容易となる点から、各構造中のmの値は同じであることが好ましい。
前記式(I)におけるnは、1〜10の整数である。したがって本発明の化合物は、特定のビニルエーテル構造を両方の末端に有する、シロキサンモノマー又はオリゴマーである。nの値は1〜10の範囲であれば特に制限されないが、1〜6の範囲であることが好ましく、1であることが特に好ましい。本発明の化合物は、nの値が異なるシロキサンモノマー又はオリゴマーの混合物であってもよい。
本発明の更なる一つの態様において、前記式(I)で示される化合物は、nが1であるシロキサン化合物である。この場合の本発明の化合物は、以下の式(I−2):
Figure 2019011296

[式中、
R1、R2、mは、先に定義したとおりであり;
R’は、R1又は−O−(CH−O−CH=CHである]
で示される。
本発明の更なる一つの態様において、前記式(I)で示される化合物は、nが1であり、基R1の少なくとも一方が、式−O−(CH−O−CH=CHで示される基である。すなわち、ビニルエーテル基を3つ有する化合物である。このような構造をとることで、硬化反応に関与する部分が多くなり複雑な3次元的構造をとることができる。この場合において、残りの基R1の種類は特に限定されず、先に説明した好ましい態様をとることができる。
本発明の更なる一つの態様において、前記式(I)で示される化合物は、nが2〜10の整数であり、基R1のモル数に対して75%以上、好ましくは80%以上、より好ましくは90%以上、特に好ましくは99%以上が、式−O−(CH−O−CH=CHで示される基である。この場合において、残りの基R1の種類は特に限定されず、先に説明した好ましい態様をとることができる。
本発明の更なる具体的な一つの態様において、前記式(I)で示される化合物は、nが2〜10の整数であるシロキサン化合物である。この場合の本発明の化合物は、以下の式(I−3):
Figure 2019011296

[式中、R2、m、nは、先に定義したとおりである]
で示される。
本発明の化合物の具体的な例示として、以下のような構造を有する化合物が挙げられる。
Figure 2019011296
<本発明の化合物の製造方法>
本発明の更なる一つの態様は、前記式(I)で示される化合物の製造方法に関する。本方法は、式(II):
R3O−{Si(R4)−OR3 (II)
(式中、
R3は、直鎖状又は分岐状のC1〜C6アルキル基であり、
R4は、各々独立して、直鎖状又は分岐状のC1〜C6アルキル基、直鎖状又は分岐状のC2〜C6アルケニル基、アリール基、C3〜C8のシクロアルキル基、エポキシシクロアルキル基で置換されたC1〜C6アルキル基、直鎖状又は分岐状のC1〜C6アルキルオキシ基、直鎖状又は分岐状のC2〜C6アルケニルオキシ基、C3〜C8のシクロアルキルオキシ基、又はエポキシシクロアルキル基で置換されたC1〜C6アルコキシ基であり、
nは、1〜10の整数である)
で示される化合物と、
式HO−(CH−O−CH=CH(ここで、mは1〜6から選択される整数である)で表される化合物を反応させる工程を含む、下記式(I’):
Figure 2019011296

[式中、
R1は、各々独立して、直鎖状又は分岐状のC1〜C6アルキル基、直鎖状又は分岐状のC2〜C6アルケニル基、アリール基、C3〜C8のシクロアルキル基、エポキシシクロアルキル基で置換されたC1〜C6アルキル基、直鎖状又は分岐状のC1〜C6アルキルオキシ基、直鎖状又は分岐状のC2〜C6アルケニルオキシ基、C3〜C8のシクロアルキルオキシ基、エポキシシクロアルキル基で置換されたC1〜C6アルコキシ基又は式−O−(CH−O−CH=CH(ここで、mは1〜6から選択される整数である)で示される基であり、
R2は、−(CH−O−CH=CHであり、
nは、1〜10の整数である]
で示される化合物の製造方法である。特に、本発明に係る方法は、式(I’)においてR1の少なくとも1つが、直鎖状又は分岐状のC1〜C6アルキル基ではない化合物、すなわち、前記式(I)で示される化合物の製造方法に関する。
前記式(II)で示される化合物は、シロキサンのモノマー又はオリゴマーである。生成物である前記式(I)で示される化合物として所望の構造を誘導するものであれば、構造に特段の制限はない。原料の入手容易性、反応性の観点から、各々のR3はメチル基であることが好ましい。
前記式(II)で示される化合物と、式HO−(CH−O−CH=CH(ここで、mは1〜6から選択される整数である)で表されるビニルエーテル基を有するアルコール化合物とを反応させることで、アルコール交換により所望の式(I)で示される化合物が得られる。当該アルコール化合物は所望の化合物の構造に合わせて適宜選択することができる。
式(I)で示される化合物の合成反応は、好ましくは溶媒の不存在下で行われる。原料である前記式(II)で示される化合物と前記ビニルエーテル基を有するアルコールとを混合した液体のままで、反応を行うことができる。
反応条件は、アルコール交換反応が起こる条件であれば特に制限されない。反応に伴ってアルコールが副生するので、減圧、加熱又はこれらの併用により、反応系中からアルコールを抜き出しつつ、平衡を生成物である本発明の化合物側に移動させることができる。反応温度は、圧力条件にもよるが、反応物の沸点以下の温度で行うことが好ましい。反応時の圧力は、減圧下であることが好ましいが、反応温度と副生するアルコールの種類によっては、大気圧下で行うこともできる。本発明の方法により得られた化合物は、当業者に公知の手段により単離、精製をすることができる。
<本発明の化合物を含む樹脂組成物>
本発明の化合物は、分子量に比して低粘度、低表面張力の液性を示す。またカチオン重合用の開始剤を添加することで超速硬化性(薄膜硬化性)を示し、透明で柔軟な硬化物が得られる。本発明の更なる一態様は、式(I)で示される化合物を含む、樹脂組成物である。
本発明の更なる一態様は、式(I)で示される化合物を主要な成分として含み、さらにカチオン重合用の開始剤を含む、樹脂組成物である。開始剤としては、エネルギー線の照射によりルイス酸又はブレンステッド酸を発生する化合物であれば限定されないが、例えばスルホニウム塩、ヨードニウム塩が挙げられる。開始剤の使用量の範囲は、組成物全体を100重量部としたときに、好ましくは0.5〜10重量部であり、より好ましくは1〜4重量部である。開始剤は、4−ブチロラクトン等の溶剤に溶解又は分散して添加することもできる。
スルホニウム塩として、例えば、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロホスフェート、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、トリフェニルスルホニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、4,4’−ビス〔ジフェニルスルホニオ〕ジフェニルスルフィドビスヘキサフルオロホスフェート、4,4’−ビス〔ジ(β−ヒドロキシエトキシ)フェニルスルホニオ〕ジフェニルスルフィドビスヘキサフルオロアンチモネート、4,4’−ビス〔ジ(β−ヒドロキシエトキシ)フェニルスルホニオ〕ジフェニルスルフィドビスヘキサフルオロホスフェート、7−〔ジ(p−トルイル)スルホニオ〕−2−イソプロピルチオキサントンヘキサフルオロアンチモネート、7−〔ジ(p−トルイル)スルホニオ〕−2−イソプロピルチオキサントンテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、4−フェニルカルボニル−4’−ジフェニルスルホニオ−ジフェニルスルフィドヘキサフルオロホスフェート、4−(p−tert−ブチルフェニルカルボニル)−4’−ジフェニルスルホニオ−ジフェニルスルフィドヘキサフルオロアンチモネート、4−(p−tert−ブチルフェニルカルボニル)−4’−ジ(p−トルイル)スルホニオ−ジフェニルスルフィドテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、旭電化社製SP−170、SP−172、SP−150、SP−152、サンアプロ社製CPI−210Sなどが挙げられる。スルホニウム塩として好ましいのは、旭電化社製SP−170、SP−172またはサンアプロ社製CPI−210Sである。これらの塩は、それぞれ単独で使用しても、又は二種以上を組み合わせて使用してもよい。
ヨードニウム塩として、例えば、ジフェニルヨードニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロホスフェート、ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロアンチモネート、ジ(4−ノニルフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロホスフェート、ローディア社製PI2074などが挙げられる。ヨードニウム塩として好ましいのは、ローディア社製PI2074である。これらの塩は、それぞれ単独で使用しても、又は二種以上を組み合わせて使用してもよい。
このほか、イオン性光酸発生剤、非イオン性光酸発生剤を用いることもできる。市販品の開始剤として、I−184(BASF社製、1−ヒドロキシシクロヘキシル−フェニルケトン)、ルシリンTPO(BASF社製、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド)が挙げられる。これらの開始剤は、1種類、又は2種類以上を組み合わせて使用してもよいが、上記開始剤とヨードニウム塩との組み合わせとして用いることが好ましい。
また、式(I)で示される化合物が熱硬化性の官能基を有している場合等には、開始剤として熱硬化剤を加えることもできる。熱硬化剤の種類は、特に限定されず、例えば、有機酸ヒドラジド類、イミダゾール類、多価フェノール類、酸無水物類、ジシアンジアミド等が挙げられる。有機酸ヒドラジド類としては、VDH(1,3−ビス(ヒドラジノカルボエチル)−5−イソプロピルヒダントイン)、MDH(マロン酸ジヒドラジド)、ADH(アジピン酸ジヒドラジド)、UDH(7,11−オクタデカジエン−1,18−ジカルボヒドラジド)及びLDH(オクタデカン−1,18−ジカルボン酸ジヒドラジド)が挙げられる。イミダゾール類としては、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾール、2,4−ジアミノ−6−[2’−メチルイミダゾリル−(1’)]−エチル−s−トリアジンイソシアヌル酸付加物、2,4−ジアミノ−6−[2’−メチルイミダゾリル−(1’)]−エチル−s−トリアジン イソシアヌル酸付加塩、2,4−ジアミノ−6−[2’−メチルイミダゾリル−(1’)]−エチル−s−トリアジン、2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール等が挙げられる。熱硬化剤として、熱酸発生剤の利用も有効な手段である。これらの熱酸発生剤は、市販品を入手することが可能であり、例えば、アデカプトンCP77、アデカオプトンCP77(以上、旭電化工業(株)製)、CI−2639、CI−2624(以上、日本曹達(株)製)、サンエイドSI−80L、サンエイドSI−100L、サンエイドSI−60L、サンエイドSI−45、サンエイドSI−60、サンエイドSI−B3A、サンエイドSI−B4(以上、三新化学工業(株)製)、CXC1612、CXC1821(以上、King Industries社製)等が挙げられる。熱硬化剤は、単独でも、2種以上を併用してもよい。
本発明の更なる一態様においては、式(I)で示される化合物以外の硬化性樹脂を混合して、2成分以上の硬化性樹脂を含む組成物を形成することができる。各硬化性樹脂成分の配合比は、目的の物性に合わせて適宜選択することができ、特に制限されない。式(I)で示される化合物を主成分とする場合には、硬化性樹脂組成物全体の量を100重量部としたときに、好ましくは50重量部以上、より好ましくは65重量部以上、更に好ましくは80重量部以上、特に好ましくは95重量部以上の量で、式(I)で示される化合物を配合することができる。一方で、式(I)で示される化合物は、他の硬化性樹脂の物性を調整するために添加するようにして使用することもできる。その場合には、硬化性樹脂組成物全体の量を100重量部としたときに、好ましくは50重量部未満、より好ましくは35重量部以下、更に好ましくは20重量部以下、特に好ましくは5重量部以下の量で、式(I)で示される化合物を配合することができる。
(その他の添加剤)
本発明の樹脂組成物は、本発明の効果を奏する範囲内で、上記成分のほか、当業者に公知のその他の添加剤を含むことができる。
得られた化合物は、その分子量に比して低粘度、低表面張力の液性を示し、またカチオン重合用の開始剤を添加した場合に超速硬化性(薄膜硬化性)を示し、脱色、柔軟化する性質を有する。このため、本発明の化合物は、新しい性質を持つモノマーとして有用である。本発明の化合物は、硬化性樹脂組成物の主成分としてだけでなく、他の樹脂と混合して組成物をなし、他の樹脂に新たな物性を付与又は組成物全体の物性制御に用いることもできる。例えば、本発明の化合物を含む硬化性樹脂組成物は、その弾性、透明性を活かして、インクジェット又は蒸着、特にフラッシュ蒸着用の有機ELの封止剤として用いることができる。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。表示は、特に断りがない限り、質量部、質量%である。生成物の確認は、H−NMR、LC−MSにより行った。また、粘度を、粘度計(東機産業製RC−215)を用い、25℃、No.1°34’×R24ローター、100rpmの条件で測定した。
<測定装置>
NMR:JEOL RESONANCE社製 JNM−ECA600
LC−MS:Waters社製W2695/W2996
カラム Atlantis T3,3μm,100Å,2.1×150mm
移動相 A:100mM酢酸アンモニウム水溶液,B:水,C:アセトニトリル
0min (A:B:C=5:55:40)
0−10min (A:B:C=5:45:50)
10−15min (A:B:C=5:0:95)
15−36.5min(A:B:C=0:0:100)
36.5−38min(A:B:C=5:55:40)
38−50min (A:B:C=5:55:40)
流速 0.2mL/min
カラムオーブン温度 35℃
実施例1:MS−51+HBVE (VE−B5)の合成
Figure 2019011296

メチルシリケートオリゴマー(三菱化学社製 MS−51;30.0g)と4−ヒドロキシブチルビニルエーテル(HBVE;丸善石油化学社製;100g)を4つ口フラスコ内で混合し、125℃、150mmHgで、副生するメタノールを溜出させながら3時間撹拌した。次いで125℃にて真空ポンプで1.5時間減圧し、残存するHBVEを除去した。生成物のH−NMRシグナルの観測結果は以下のとおりであり、目的の化合物(VE−B5)が得られていることを確認した。
1H-NMR (600 MHz, acetone-d6) δ = 6.48, 4.16, 3.92, 3.83, 3.70, 3.57, 1.71, 1.58
粘度:44.0 mPas
実施例2:KBM303+HBVE (VE-303B)の合成
Figure 2019011296

2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン(信越化学社製 KBM303;49.3g)とHBVE(83.6g)を4つ口フラスコ内で混合し、110〜125℃、200mmHgで、副生するメタノールを溜出させながら5.5時間撹拌した。次いで、125〜140℃にて7.5時間真空ポンプ減圧し、残存するHBVEを除去した。生成物のH−NMRシグナルの観測結果及びLC−MSの測定結果は以下のとおりであり、目的の化合物(VE−303B)が得られていることを確認した(収率:93.9%)。
1H-NMR (600 MHz, acetone-d6) δ = 6.48, 4.17, 3.93, 3.80, 3.72, 3.02, 2.06, 1.97, 1.73, 1.65, 1.48, 1.30, 1.19, 1.03, 0.89, 0.60
LC-MS RT: 23.2min, Calcd. for [M+NH4]+: 516.3, Found: 516.3
粘度:58.0 mPas
実施例3:KBM13+HBVE (VE-13B)の合成
Figure 2019011296

メチルトリメトキシシラン(信越シリコーン製 KBM13;27.2g)とHBVE(69.7g)を4つ口フラスコ内で混合し、120℃、常圧下で、副生するメタノールを溜出させながら1時間撹拌した。次いで、110℃、200mmHgで、メタノールを溜出させながら6時間撹拌した。その後、110℃で3時間、真空ポンプ減圧し、残存するHBVEを除去した。生成物のH−NMRシグナルの観測結果及びLC−MSの測定結果は以下のとおりであり、目的の化合物(VE−13B)が得られていることを確認した(収率:85.5%)。
1H-NMR (600 MHz, acetone-d6) δ = 6.49, 4.17, 3.92, 3.79, 3.72, 1.73, 1.64, 0.08
LC-MS RT: 22.2min, Calcd. for [M+NH4]+: 406.2, Found: 406.3
粘度:5.1 mPas
実施例4:KBM13+HEVE (VE-13E)の合成
Figure 2019011296

メチルトリメトキシシラン(信越シリコーン製 KBM13;34.1g)とHEVE(2−ヒドロキシエチルビニルエーテル;69.7g)を4つ口フラスコ内で混合し、80℃、常圧下で、副生するメタノールを溜出させながら1時間撹拌した。次いで、80℃、200mmHgで1時間、更に100℃、200mmHgで2.5時間、メタノールを溜出させながら撹拌した。その後、100℃で1時間、真空ポンプ減圧し、残存するHEVEを除去した。生成物のH−NMRシグナルの観測結果及びLC−MSの測定結果は以下のとおりであり、目的の化合物(VE−13E)が得られていることを確認した(収率:83.8%)。
1H-NMR (600 MHz, acetone-d6) δ = 6.51, 4.19, 3.96, 3.80, 0.14
LC-MS RT: 18.8min, Calcd. for [M+NH4]+: 322.2, Found: 322.2
粘度:3.3 mPas
製造例1:KBM22+HBVE (VE-22B)の合成
実施例1〜4の方法に準じて、以下の化合物を調製することもできる。
Figure 2019011296

ジメチルジメトキシシラン(信越化学社製KBM22;24.1g)とHBVE(46.5g)を4つ口フラスコ内で混合し、80〜120℃、常圧下で、メタノールを溜出させながら5時間撹拌した。次いで、120℃、200mmHgで、メタノールを溜出させながら2時間撹拌した。その後、120℃で1.5時間、真空ポンプ減圧し、残存するHBVEを除去した。生成物のH−NMRシグナルの観測結果及びLC−MSの測定結果は以下のとおりであり、目的の化合物が得られていることを確認した(収率:71.8%)。
1H-NMR (600 MHz, acetone-d6) δ = 6.47, 4.16, 3.92, 3.72, 1.72, 1.63, 0.09
LC-MS RT: 21.2min, Calcd. for [M+NH4]+: 306.2, Found: 306.3
粘度:3.1 mPas
製造例2:KBM22+HEVE (VE-22E)の合成
Figure 2019011296

ジメチルジメトキシシラン(KBM22;48.1g)とHEVE(70.5g)を4つ口フラスコ内で混合し、100〜120℃、常圧下で、メタノールを溜出させながら2時間撹拌した。次いで、120℃、200mmHgで、メタノールを溜出させながら5.5時間撹拌した。その後、120℃で1.5時間、真空ポンプ減圧し、残存するHEVEを除去した。生成物のH−NMRシグナルの観測結果及びLC−MSの測定結果は以下のとおりであり、目的の化合物が得られていることを確認した(収率:74.0%)。
1H-NMR (600 MHz, acetone-d6) δ = 6.50, 4.18, 3.95, 3.91, 3.78, 0.12
LC-MS RT: 17.9min, Calcd. for [M+NH4]+: 250.1, Found: 250.2
粘度:2.3 mPas
実施例5〜8:樹脂組成物の調製
上記実施例1〜4で得られた化合物と、硬化剤(CPI−210S:サンアプロ株式会社製光酸発生剤)を98:2の量で混合し、容量約160mlのナンコー容器に入れ、スリーワンモータ(新東科学社製)で攪拌し、約50gの樹脂組成物を得た。また、比較例として、以下の樹脂を硬化剤(CPI−210S又はI−184:イルガキュア184)と所定量混合して樹脂組成物を調製し、同様の試験を行った。比較例として使用した樹脂は、以下のとおりである。
OXT−191:東亞合成社製 多官能オキセタンオリゴマー
A−DCP:新中村化学工業社製 トリシクロデカンジメタノールジアクリレート(2官能アクリレート)
EXA−850CRP:DIC社製 ビスフェノールAジグリシジルエーテル(2官能グリシジルエーテル)
CHDVE:日本カーバイド工業社製 シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテル(2官能ビニルエーテル)
100MF:共栄社化学社製 トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル(3官能グリシジルエーテル)
A−TMPT:新中村化学工業社製 トリメチロールプロパントリアクリレート(3官能アクリレート)
TMPTVE:Aldrich社製 トリメチロールプロパントリビニルエーテル(3官能ビニルエーテル)
<樹脂組成物の硬化>
テフロン(登録商標)シートを付したガラス基板上に、各実施例及び比較例の樹脂組成物(液体)を滴下し、0.5mmのシリコンシートをギャップ剤として付してもう一枚のガラス基板で挟み込んだ。このガラス基板に、光源として、メタルハライドランプ(アイグラフィックス社製)を用いて、3,000mJ/cm(100mW/cm×30秒)の条件でUV照射を行った。0.5mm厚の、各硬化物試験片サンプルを得た。
各々得られた組成物の硬化試験片を用いて、以下の試験を行った。
<<脱色>>
各試験片はUV照射直後には着色が見られるが、UV照射直後の着色状況から、24時間後の着色状況の変化を目視で観察した。退色が確認され透明になったものを「○」とした。
<<柔軟性試験>>
UV照射から24時間後の硬化物の状態を指触で評価した。
○:端部を持つと皮膜が重力により自発的に折れ曲がる柔軟性を示す。
×:硬化後と変わらず堅いままで、手で曲げることで若干の曲がりを示すが、柔軟性は持たない。
××:硬化後と変わらず堅く、脆いままで、全く柔軟性を示さない
Figure 2019011296

Claims (7)

  1. 下記式(I):
    Figure 2019011296

    [式中、
    R1は、各々独立して、直鎖状又は分岐状のC1〜C6アルキル基、直鎖状又は分岐状のC2〜C6アルケニル基、アリール基、C3〜C8のシクロアルキル基、エポキシシクロアルキル基で置換されたC1〜C6アルキル基、直鎖状又は分岐状のC1〜C6アルキルオキシ基、直鎖状又は分岐状のC2〜C6アルケニルオキシ基、C3〜C8のシクロアルキルオキシ基、エポキシシクロアルキル基で置換されたC1〜C6アルコキシ基又は式−O−(CH−O−CH=CH(ここで、mは1〜6から選択される整数である)で示される基であり、
    R2は、−(CH−O−CH=CHであり、
    nは、1〜10の整数である]
    で示される(但し、R1の少なくとも1つは、直鎖状又は分岐状のC1〜C6アルキル基ではない)、化合物。
  2. nが1であり、R1のうち少なくとも一方が、−O−(CH−O−CH=CH(ここで、mは1〜6から選択される整数である)である、請求項1記載の化合物。
  3. nが2〜10の整数であり、基R1の全モル数に対して75%以上が−O−(CH−O−CH=CH(ここで、mは1〜6から選択される整数である)である、請求項1記載の化合物。
  4. R1の少なくとも1つが、エポキシシクロアルキル基で置換されたC1〜C6アルキル基である、請求項1〜3のいずれか一項記載の化合物。
  5. 式(II):
    R3O−{Si(R4)−OR3 (II)
    (式中、
    R3は、直鎖状又は分岐状のC1〜C6アルキル基であり、
    R4は、各々独立して、直鎖状又は分岐状のC1〜C6アルキル基、直鎖状又は分岐状のC2〜C6アルケニル基、アリール基、C3〜C8のシクロアルキル基、エポキシシクロアルキル基で置換されたC1〜C6アルキル基、直鎖状又は分岐状のC1〜C6アルキルオキシ基、直鎖状又は分岐状のC2〜C6アルケニルオキシ基、C3〜C8のシクロアルキルオキシ基、又はエポキシシクロアルキル基で置換されたC1〜C6アルコキシ基であり、
    nは、1〜10の整数である)
    で示される化合物と、
    式HO−(CH−O−CH=CH(ここで、mは1〜6から選択される整数である)で表される化合物を反応させる工程を含む、下記式(I’):
    Figure 2019011296

    [式中、
    R1は、各々独立して、直鎖状又は分岐状のC1〜C6アルキル基、直鎖状又は分岐状のC2〜C6アルケニル基、アリール基、C3〜C8のシクロアルキル基、エポキシシクロアルキル基で置換されたC1〜C6アルキル基、直鎖状又は分岐状のC1〜C6アルキルオキシ基、直鎖状又は分岐状のC2〜C6アルケニルオキシ基、C3〜C8のシクロアルキルオキシ基、エポキシシクロアルキル基で置換されたC1〜C6アルコキシ基又は式−O−(CH−O−CH=CH(ここで、mは1〜6から選択される整数である)で示される基であり、
    R2は、−(CH−O−CH=CHであり、
    nは、1〜10の整数である]
    で示される化合物の製造方法。
  6. 請求項1〜4のいずれか1項記載の化合物を含む、硬化性樹脂組成物。
  7. 有機EL封止用の、請求項6記載の硬化性樹脂組成物。
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