JPH05262812A - 輻射線硬化性組成物 - Google Patents

輻射線硬化性組成物

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JPH05262812A
JPH05262812A JP4300992A JP30099292A JPH05262812A JP H05262812 A JPH05262812 A JP H05262812A JP 4300992 A JP4300992 A JP 4300992A JP 30099292 A JP30099292 A JP 30099292A JP H05262812 A JPH05262812 A JP H05262812A
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JP4300992A
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Scott Selby Durrand Brown
スコット・セルビー・デュランド・ブラウン
Peter C Hupfield
ピーター・チェシァー・ハップフィールド
Peter Y K Lo
ピーター・イン・クワイ・ロ
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Dow Corning Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 優れた輻射線硬化性触媒であるニトロベンジ
ルトシレート誘導体を含有する輻射線硬化性組成物であ
り、該組成物はジアルキケニルエーテルまたは輻射線硬
化性オルガノシロキサン類を含有する。アルケニルエー
テル官能性シロキサン類およびニトロベンジルトシレー
ト誘導体を含有する該組成物が特に有用である。 【効果】 硬化速度が速く、セルロース系基材およびそ
の他の基材の被覆材料として優れている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、輻射線硬化性組成物に
おける特定の触媒の使用および輻射線硬化性組成物、さ
らに詳しくはビニルエーテル官能性材料もしくは前記触
媒を含有する有機ケイ素化合物を含む輻射線硬化性組成
物に関する。
【0002】
【従来の技術】輻射線硬化性シリコーン組成物は従来か
ら知られている。それらは、セルロース系支持体、例え
ば紙等を含む種々の材料を処理する分野において、剥離
塗装を提供するために特に知られている。組成物の中で
そのような処理を意図したものは、光開始剤と組み合わ
せた、反応に利用されるオルガノメルカプト基を有する
オルガノシロキサンおよび不飽和基を有するオルガノシ
ロキサンを含有する組成物である。該組成物はオレフィ
ン的に不飽和なオルガノシロキサンを含有するものが提
案されているが、その際の不飽和基は、ビニル基、アリ
ル基、アクリルオキシ基、メタクリルオキシ基またはシ
ンナモリルオキシ基を含むシロキサン単位により提供さ
れる。そのような組成物の例示が、英国特許第1,553,58
6号明細書、欧州特許第157,540号明細書および英国特許
第2,180,547号明細書により与えられている。エポキシ
官能性シリコンは、紫外線領域の輻射線により活性化す
る潜触媒と混合され得ることが英国特許第1,600,613号
明細書に開示されている。
【0003】欧州特許第105,341号明細書は、光硬化性
ビニルオキシ官能性ポリシロキサン樹脂を開示してお
り、該樹脂は、以下の式で表される少なくとも一つのS
i−結合ビニルオキシ官能基を有する: H2C=CH−O−G− [式中、Gはアルキレン、または−O−、2価のフェニ
レン又は置換された2価のフェニレンから選ばれる2価
の複素環基の少なくとも一つあるいは該複素環基の組合
せにより中断されたアルキレンである]。前記明細書
は、付加的に、光重合性組成物を開示しており、該組成
物は、ビニルオキシ官能性ポリシロキサン樹脂、および
以下の式を有するオニウム塩の触媒量を含有する: Q2+MXn - または Q3+MXn - または Q3Se+
n - またはQ4+MXn - または Q4+MXn - [各式中、Qは同一もしくは異なる1〜30個の炭素原
子を有する芳香族炭素環式および複素環式ラジカルを含
む有機ラジカルであり、MXn - は非塩基性で非求核性
陰イオンである]。欧州特許第396,130号明細書は、光
硬化性アルケニルオキシ官能性有機ケイ素化合物を開示
しているが、該化合物は以下の式: −(CH)2−R2−(AR3)Z−OCH=CH−CH2−Y’ [式中、Aは−O−、−S−または−C(O)O−を示
し;R2は1〜7個の炭素原子を有する直鎖または分岐
アルキレン基もしくは5〜7個の炭素原子を有するシク
ロアルキレン基を示し;R3はアルキレン基はハイドロ
キシル基、メトキシ基、エトキシ基またはトリメチルシ
ロキシ基で置換されていることができる2〜4個の炭素
原子を有する直鎖または分岐アルキレン基を示し;Y’
は水素原子または1〜4個の炭素原子を有するアルキル
基を表し、およびZは0、1または2の値をとる]によ
り表されるSi−結合基を、分子当たり少なくとも一つ
有するものである。一例として、欧州特許第105,341号
明細書に記載のオニウム塩の存在下で、これらの有機ケ
イ素化合物もまた、硬化される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】これらのオニウム塩は
非常に良好に機能するが、より非極性媒体に適し且つよ
り合成の容易な触媒の探求が続けられている。オニウム
塩の多くは毒物、例えばAsF6~およびSbF6~を生じ
させる対イオン(counter-ions)を有している。本発明者
らは、ある特定のニトロベンジル誘導体触媒が、アルケ
ニルエーテル官能基を有するある特定の輻射線硬化性組
成物または輻射線硬化性有機ケイ素化合物における光硬
化性触媒として非常に有用であることを見いだした。ニ
トロベンジル誘導体は公知であり、いくつかはその調製
方法と共に記載されている。「光ポリマーの科学と技
術」、第3巻、1990年刊、259〜273頁(Journa
l of Photopolymer Science and Technology, Volume
3, Nr 3 (1990),pages 259 to 273)に、種々のスルホ
ニルクロリドと2,6−ジニトロベンジルアルコールと
の反応による幾つかの2−ニトロベンジルエステルの合
成が記載されている。製造された物質は下記一般式:
【0005】
【化9】
【0006】[式中、R0はCF3、F、ジ−F、SO3
−ジニトロ−ベンジルおよびNO2が例示される]を有
する。「高分子」、1988年、21、2001〜20
06頁(Macromolecules, 1988, 21, pages 2001 to 20
06)は、2−ニトロベンジルトシレート、2,4−ジニ
トロベンジルトシレートおよび2,6−ジニトロベンジ
ルトシレートだけを扱っている。どちらの論文もリソグ
ラフおよびミクロリソグラフのプロセスにおけるニトロ
ベンジル誘導体の使用に関するものである。酸の光発生
剤として、これらエステルの効率が評価されている。欧
州特許第330,406号明細書中に、キノンジアジド化物タ
イプの樹脂および輻射線照射により酸を生成する化合物
を含有する輻射線感受性樹脂組成物が開示されている。
前記化合物はニトロベンジルジエトキシアントラセンス
ルホン酸エステルおよびその類似物質であってもよい。
上記二つの先行出版物においては、これらの組成物の使
用はフォトレジスト用であり、その際に該酸を発生する
化合物が高分子レジスト被覆を解重合させるために用い
られる。この技術は、そのような、またはそれに類似の
物質が組成物の硬化(即ち重合)のための光開始剤とし
て有用であることはまったく示唆していない。
【0007】ケミカルアブストラクツ(Chemical Abstra
cts) 111(12):98434C において、p−ニトロベンジル
−9,10−ジエトキシアントラセン−2−スルホン酸
エステルはエポキシ樹脂用の光硬化触媒として使用され
ている。しかし、該樹脂の硬化を生じさせるには輻射は
充分ではなく、そのことは完全に硬化した樹脂を得るに
は100℃で1時間の後硬化が必要であるという事実に
より確認される。改良された光硬化触媒、特にオルガノ
シラン化合物またはアルケニルエーテル官能性材料を含
有する組成物のための光硬化触媒が必要である。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らはある種のO
−ニトロベンジル誘導体が改良された硬化効率を与える
ことを見いだした。本発明によれば、一般式(i):
【0009】
【化10】
【0010】[式中Xはアルキル基、アリール基、アル
キルアリール基、ハロゲン置換アルキル、アリールまた
はアルキルアリール基、ニトロ置換アリールまたはアル
キルアリール基、ニトロおよびハロゲン置換基を有する
アリールまたはアルキルアリール基、もしくは C64
−C64−SO3−CHR’C64-nn(NO2) 基(但
し、R’は水素、メチル、ニトロフェニルまたは置換さ
れたニトロフェニル基を示し;Zは、これが酸性基でな
いときには、独立に炭化水素残基、炭化水素オキシ基、
NO2基、ハロゲン原子または有機ケイ素化合物を示
し、nは0、1または2の値を示す)を示す]で表され
るO−ニトロベンジル誘導体の、輻射線硬化性組成物に
おける光硬化触媒としての利用が開示される。
【0011】本発明により使用される光硬化触媒におけ
る置換基Zは、炭化水素残基または炭化水素オキシ基、
例えばアルキル、アリール、アルキルアリール、アリー
ルアルキル、アルケニル、アルキニル、アルケニルアリ
ール、アルコキシ、アリールオキシまたはアルケニルオ
キシ基などであり得る。適切な炭化水素残基Zの例に
は、メチル、エチル、プロピル、ヘキシル、ドデシル、
フェニル、トリル、スチリル、エテニル、メトキシ、ペ
ンテニルオキシ、ヘキセニルおよびフェニルエチルが包
含される。好ましい炭化水素残基は12個までの原子を
有するアルキル基であり、より好ましくは6個までの原
子を有するアルキル基である。前記ニトロベンジル誘導
体は代替的に、有機ケイ素化合物、例えばシロキサンポ
リマーに結合されていてもよい。即ちZが有機ケイ素化
合物であってもよい。このような有機ケイ素化合物は、
酸性基を含まないならば公知のどの有機ケイ素化合物で
あってもよい。Zが有機ケイ素化合物を示す本発明によ
るニトロベンジル誘導体は、一般式(ii):
【0012】
【化11】
【0013】[式中R’およびXは前記定義と同じであ
り;Rは18個までの炭素原子を有する1価の炭化水素
残基または炭化水素オキシ基を示し;Z’は一つの酸素
原子、2価のアルキレン基またはオキシアルキレン基を
示し、およびmは0〜3の値を示す]で表されるシリコ
ン単位の少なくとも一つを有する物質である。有機ケイ
素化合物が、ニトロ基との関係においてメタもしくはパ
ラの位置にある官能基Zが好ましい。その例はシラン類
およびシロキサン類を包含するが、後者がより好まし
い。Zがオルガノシロキサン基であるときには、他のシ
リコーン単位は、式(ii)の単位は別として一般式:
【0014】
【化12】
【0015】[Rは上記定義と同じであり、且つbは
0、1、2または3の値である]を有する。オルガノシ
ロキサン基を実質的に直鎖のポリマーとなすために、多
くのシリコーン単位におけるbは2であることが好まし
い。本発明による二つのニトロベンジル誘導体が一つの
有機ケイ素化合物、例えばオルガノポリシロキサンのα
およびωの位置に結合されることも可能である。この場
合、Zは各ニトロベンジル誘導体に対して1価の有機ケ
イ素化合物と見なされることができ、前記1価の有機ケ
イ素化合物はシロキサン架橋(Si-O-Si)を介して互い
に結合される。このような物質は、例えば、Zがビニル
またはアリル基あるいはオキシアルケニル基等の末端不
飽和基を有する炭化水素を示す、式(i)に従うニトロ
ベンジル誘導体と、ケイ素結合水素原子を有する有機ケ
イ素化合物とのヒドロシリル化により調製される。Zが
有機ケイ素化合物である光硬化触媒は化合物および触媒
の相溶性を改良するので、光硬化性有機ケイ素化合物と
共に用いるには特に有用である。置換基Zは代替的にハ
ロゲンまたはニトロ基であってもよい。Zが−CH=基
との関係においてオルト選択位置に存在するニトロ基で
ある光硬化触媒が特に好ましい。二種類以上のZ基が組
み合わされていてもよい。そのような組み合わせが一種
類の有機ケイ素化合物ならびに一種類のニトロ基からな
ることが好ましい。しかし、その他の組み合わせも可能
である。
【0016】多くの場合、R’基は水素もしくはメチル
である。しかし、R’はニトロフェニルまたは置換され
たニトロフェニル基であり、好ましくはハロゲンまたは
炭化水素オキシ基で置換されたものである。前記ニトロ
フェニル基のニトロ基は、光硬化触媒残部と結合する−
CH=基との関係においてオルト位置であらねばならな
い。基Xはアルキル基、例えばメチル、エチル、プロピ
ル、ヘキシルまたはドデシルであってもよい。6個を越
えない炭素原子を有するアルキル基が好ましい。より好
ましくは、Xは、光硬化触媒としてより活性の高いアリ
ールもしくはアルキルアリール基、例えばフェニル、ナ
フチル、アントラセニルまたはトリル、あるいは置換さ
れたアリールまたはアルキルアリール基である。適当な
例を以下に示す:
【0017】
【化13】
【0018】
【化14】
【0019】特に好ましいニトロベンジル誘導体は、n
の値が1であり、ZがNO2を示し、Xがニトロフェニ
ル基を示し、その際にニトロ基はスルホン酸基との関係
においてパラ位置であるものである。所望のニトロベン
ジル誘導体は種々の経路により合成することができる。
適切な触媒の存在下に反応が実施されれば、ニトロベン
ジルアルコールは種々のスルホニルクロリドと直接反応
して所望のニトロベンジルスルホン酸エステルを与え
る。用いられる触媒は通常、立体的ヒンダード塩基、例
えば第一級、第二級または第三級アミンである。
【0020】あるいは、ニトロベンジルアルコールは種
々のI族金属水素化合物(例えば水素化ナトリウム、水
素化カリウム)と反応させてI族金属アルコキシドを形
成することができる。次に前記アルコキシドはスルホニ
ルハライドと反応させて対応するニトロベンジルスルホ
ン酸エステルおよび、濾過により容易に除去されるI族
金属ハライド塩を生じることができる。類似の手法では
種々の有機リチウム反応剤が用いられる。例えば、ブチ
ルリチウムはニトロベンジルアルコールを反応させてリ
チウムアルコキシド塩を形成し、続いて、該リチウムア
ルコキシド塩を既述の如くスルホニルハライドと反応さ
せる。
【0021】また、ニトロベンジルアルコールを種々の
有機マグネシウム化合物と反応させることも可能であ
る。このようにして生成されたグリニャール試薬は、ス
ルホニルハライドと反応させて所望のニトロベンジルス
ルホン酸エステルおよび、濾過により容易に除去可能な
マグネシウムハライドを生成する。また、ニトロベンジ
ルアルコールは、対応するスルホニルクロリド及び/又
はスルホン酸から形成される種々の酸無水物と反応させ
ることもできる。この反応もまた、適切なヒンダード塩
基の添加により触媒されることができる。さらに別の方
法では、所望のニトロベンジルスルホン酸エステルはニ
トロベンジルクロリド(ハライド)とスルホン酸の金属
塩、例えばスルホン酸銀もしくはスルホン酸バリウムと
の反応から合成されることができる。好ましいニトロベ
ンジル誘導体の調製は、ヒンダード塩基、例えばジシク
ロヘキシルアミンの存在下でニトロトシルクロイドとジ
ニトロベンジルアルコールとの反応を経由する。
【0022】本発明の他の態様によれば、(A)輻射線
硬化性化合物および(B)既述の如きニトロベンジル誘
導体の触媒量を含有する輻射線硬化性組成物が提供され
る。前記輻射線硬化性化合物(A)は、好ましくはジア
ルケニルエーテル(A')および輻射線硬化性有機ケイ
素化合物(A")から選択される。前記ジアルケニルエ
ーテル(A’)は下記一般式(iii): R"CH=CH−O−Y−OCH=CHR" (ii
i) [式中Yは2価の炭化水素残基、炭化水素オキシ基また
はポリオキシアルキレン基を、R"は10までの炭素原
子を有する1価のアルキル基もしくは水素原子を示す]
を有する。適当なジアルケニルエーテルは、 CH2=CH(OCH2CH2)3OCH=CH2 および
【0023】
【化15】 を包含する。
【0024】本発明の目的のためにさらに好ましいの
は、輻射線硬化性有機ケイ素化合物(A")である。こ
れらは、直接的もしくは間接的にケイ素原子に置換され
たビニル、アリル、アクリルオキシ、メタクリルオキ
シ、シナモイルオキシまたはエポキシ基を少なくとも二
つ有した有機ケイ素化合物であることができる。しか
し、特に好ましいのは、アルケニルエーテル置換基を有
する有機ケイ素化合物である。
【0025】本発明の他の態様によれば、一般式: −Y−O−CH=CHR" [式中Yは2価の炭化水素残基、炭化水素オキシ基また
はポリオキシアルキレン基を示し;R"は水素原子また
は、10までの炭素原子を有するアルキル基を示す]の
分子当たり少なくとも二つのケイ素結合基を有する有機
ケイ素化合物(A")、および一般式:
【0026】
【化16】
【0027】[式中Xはアルキル基、アリール基、アル
キルアリール基、ハロゲン置換アルキル、アリールまた
はアルキルアリール基、ニトロ置換アリールまたはアル
キルアリール基、ニトロおよびハロゲン置換基を有する
アリールまたはアルキルアリール基、もしくは C64
−C64−SO3−CHR’C64-nn(NO2) 基(但
し、R’は水素、メチル、ニトロフェニルまたは置換さ
れたニトロフェニル基を示し;Zは、これが酸性基でな
いときには、独立に炭化水素残基、炭化水素オキシ基、
NO2基、ハロゲン原子または有機ケイ素化合物を示
し、nは0、1または2の値を示す)を示す]で表され
るO−ニトロベンジル誘導体の触媒量(B)を含有する
輻射線硬化性組成物が提供される。
【0028】有機ケイ素化合物(A")はシランもしく
はシロキサンであってもよい。前記化合物がシランであ
る場合は、該化合物は一般式(iv):
【0029】
【化17】
【0030】[式中Rは、18個までの炭素原子を有す
る1価の炭化水素残基または炭化水素オキシ基を示し;
R”は10個までの炭素原子を有する1価のアルキル基
の水素原子を示し;Yは2価の炭化水素残基、炭化水素
オキシ基またはポリオキシアルキレン基を示し、および
aは0〜2の値、好ましくは2を示す]を有することが
できる。前記有機ケイ素化合物(A")がシロキサンで
ある場合は、一般式(v):
【0031】
【化18】
【0032】[式中R、R"およびYは上記定義と同じ
であり;dは1、2または3の値を有し;cは0、1ま
たは2の値を有し、およびc+dは1〜3の値を有す
る]で表されるシロキサン単位を少なくとも一つ有し、
その際一般式(vi):
【0033】
【化19】
【0034】[式中bは0〜3の値を有する]を有する
他のシロキサン単位が存在することができる。好ましく
はシロキサン(A")はdの値が1である一般式(v)に
単位を少なくとも2つ有する。化合物(A")は有機ポ
リシロキサンであることが好ましく、最も好ましくは、
シロキサン単位の過半数がbの値が2に等しい式(vi)
を有する直鎖もしくは実質的に直鎖のポリマーである。
このようなシロキサンの粘度は10〜10×106 mPa.
s であることができるが、好ましくは100〜10,0
00 mPa.s 、より好ましくは150〜2,500 mPa.s
の範囲である。また、式(vi)のシロキサン単位にお
ける全ての置換基Rの80%が低級アルキル基または低
級アリール基、例えば1〜4個の炭素原子を有するアル
キル基またはフェニール基、特に好ましくはメチルまた
はエチル基である。さらに好ましくは、シロキサン単位
(vi)において実質的に全てのR官能基はメチル基であ
る。
【0035】本発明による組成物における成分(A")
として適したシランは、例えば式: RaSiH4-a [Rおよびaは上記定義と同じ]で表されるシランと、
ビニルおよびアリル基を両方有する化合物とのヒドロシ
リル化により製造され得る。類似のヒドロシリル化反応
が文献、より詳しくは欧州特許第396,130号明細書に記
載されている。あるいは、欧州特許第396,130号明細書
の方法を用いることもできるが、該方法はヒドロシリル
化触媒の存在下、式(a): CH2=CH−R2-(AR3)z-OCH2−CH=CH−R で表される化合物と、少なくとも一つのSi−結合水素
原子を有する有機ケイ素化合物とをヒドロシリル化反応
させる第一工程、ついで、適当な触媒、例えばホスフィ
ンリガンドを有するルテニウム錯体の存在下で化合物を
加熱して炭素−炭素二重結合をエーテル酸素に隣接する
炭素結合に転移させる第二工程を必要としている。前記
式(a)中のA、R2、R3、Rおよびzは先行技術文献
である欧州特許第396,130号明細書において定義されて
いる。本出願人らの同時係属出願(英国特許出願第9124
247.9号)明細書に記載の如く、本発明の組成物のため
の適切なシランを製造するさらに別の方法は、例えばヒ
ドロキシアルキルアルケニルエーテルとアルコキシシラ
ンとの反応(アルコキシル交換反応)、もしくはヒドロキ
シアルキルアルケニルエーテルとアセトアミド官能性シ
ランとの反応である。前記同時係属出願明細書によれば
本発明の第一の態様による有機ケイ素化合物の製造方法
が提供されるが、該態様の方法は、少なくとも一つのケ
イ素結合基A[但しAは−OR"基または−N(R")−C
(O)−R"基(なおR"は上記定義と同じ)]を有する有
機ケイ素化合物と下記一般式: HO/OCH=CHR" [式中R"およびYは上記定義と同じ]で表される化合
物との反応を含む。欧州特許第105,341号明細書および
欧州特許第396,130号明細書の教示が参考としてここに
取り入れられる。
【0036】シロキサン製造技術において公知の如く、
本発明による組成物における成分(A")として適切な
シロキサンは、上記シランと他の適当なシラン、短鎖シ
ロキサンまたは環状シロキサンとの加水分解および重
合、または共加水分解および重合、どちらの方法によっ
ても製造することができる。あるいは、より好ましく
は、欧州特許第105,341号明細書および欧州特許第396,1
30号に開示された上記方法によりケイ素結合水素原子を
有するシロキサンを異性体化することを必要とするヒド
ロシリル化によるか、またはヒドロオキシアルキルビニ
ルエーテルと適切なシロキサン、例えば幾つかのケイ素
原子に結合したアルコキシ基またはアセトアミド基を有
するシロキサンとの反応によるか、どちらの方法によっ
ても適当なシロキサンは製造されることができ、このこ
とは本出願人らの同時係属出願(英国特許第9124247.9
号)明細書に記載されている。
【0037】本発明による輻射線硬化性組成物は架橋可
能な物質であり、輻射線暴露によりエラストマー性また
は樹脂性フィルムまたは組成物を形成することができ
る。該組成物は薄層被覆として基材に適用する場合に特
に有用であり、この系の硬化速度が非常に速いので、被
覆された基材を紫外線に暴露することにより架橋が行わ
れる。したがって、本発明の組成物は、食物が接触する
非粘着性表面の形成、包装またはラベルおよびラミネー
トに用いられる感圧接着剤を剥離するための被覆として
使用することのできる、セルロース系基材またはその他
の基材、例えば紙、ポリエステルフィルムおよびポリエ
チレンの剥離被覆を形成する組成物として特に有用であ
る。本発明の化合物が有利に使用されるその他の分野
は、相似被覆、例えばエレクトロニクス塗装である。ま
た、本発明は、本発明による組成物を基材に適用し、そ
して前記組成物を輻射線に暴露する、基材の処理方法も
包含する。
【0038】前記組成物を硬化させる輻射線は高エレル
ギーのものから低エレルギーのものまで種々変え得る
が、好ましい輻射線は紫外線範囲の輻射線である。紫外
線は便利であり、経済的、効率的且つ安全に、素早く組
成物を硬化させるので好ましい。190〜350nmの
波長範囲の紫外線が好ましいが、増感剤の使用により可
視光線にも有効波長範囲を広げることが可能となる。適
当な増感剤は当該分野において公知であり、多数の文献
に詳細に記載されている。とりわけ、ベンゾフェノンは
最もよく知られている。本発明による組成物の硬化速度
は速い。殆どの用途において、薄層フィルムとして被覆
された組成物は、30分以内、より典型的には5分以内
に樹脂材料のエラストマーに硬化する。1〜30秒程度
の速さである。輻射線への暴露により、前記フィルムは
さらに短時間で粘性を失う。
【0039】ニトロベンジル誘導体光硬化触媒は、組成
物の硬化が行われるいずれの割合でも存在させることが
できる。どの触媒系であっても、使用される光硬化触媒
の量を最少にすることが好ましい。本発明者らは、触媒
の有効量が有機ケイ素化合物の重量基準で0.5〜10
%、好ましくは1〜5%の範囲であることを見いだし
た。光硬化触媒は、開始剤と有機ケイ素化合物を単に混
合して組成物に導入することができる。そして輻射線暴
露後に前記組成物は硬化してエラストマーまたは樹脂材
料となる。本発明による組成物は他の成分を種々含有す
ることができる。任意に添加される成分としては、既述
の光増感剤、フィラー、離型剤、例えばビニル化シリコ
ーン樹脂、光互変材料、染料、着色剤、保恒剤、芳香剤
等が含まれる。しかし最も重要なことは、他の輻射線硬
化性化合物を組成物に含有させ得ることである。
(A")がアルケニルエーテル官能性シロキサンである
好ましい組成物における、そのような他の輻射線硬化性
化合物の例は英国特許出願第1,600,613号明細書に記載
のエポキシ官能性シロキサン類である。このような材料
は組成物の硬化速度および最終硬化生成物の物性に影響
を与える。上述した他の成分は、これらが組成物の硬化
能力を阻害しないならば、いかなる量でも存在させるこ
とができる。しかし、存在させ得るこのような成分、特
にエポキシ官能性シロキサンは、有機ケイ素化合物およ
び該成分の合計重量基準で40重量%を越えないように
することが好ましい。最も好ましくは、前記他の成分は
25重量%以下とされる。
【0040】組成物の硬化は、紫外線ランプの下を、予
め決められた速度で被覆された基材を通過させ、予め決
められた時間、必要なエネルギー源を稼働して被覆の完
了した基材を輻射線に暴露することを含む、公知のいか
なる方法でも行うことができる。また、本発明の組成物
により被覆された基材および輻射線暴露により硬化した
組成物から得られる剥離被覆により被覆された基材も、
本発明の範囲に包含されるものである。
【0041】
【実施例】以下に実施例を挙げて、本発明をさらに説明
する。全ての部および%は、特記しない限り、重量部お
よび重量%であり、Meはメチル基を示すものである。実施例1 4−ニトロトシルクロイド5.9mMおよび2,6−ジニ
トロベンジルアルコール5.35mMを20 cm3 のドラ
イアセトン中で混合し、次いで、ジシクロヘキシルアミ
ン5.5mMを滴下して添加した。得られた混合物を1
2時間撹拌し、その後形成された沈殿を濾過により除去
した。減圧下の濾過により溶媒を除去して粗産物を得、
続いて、該粗産物をクロロホルム−ジクロロメタン混合
物より再結晶化し、2,6−ジニトロベンジルニトロト
シレートを得た。
【0042】N−メチルアセトアミド0.684Mを溶
融して、磁力撹拌機および還流冷却機を備えた丸底フラ
スコにこれを移した。100mlのトルエンを金属ナト
リウム0.684Mと共に添加した。水素のゆっくりし
た発生が観察された。混合物を窒素雰囲気下で加熱して
還流させた。全てのナトリウムが消費された後、混合物
を冷却、濾過してトルエンにより洗浄し、減圧下で乾燥
させた。こうして得られたN−メチルアセトアミドのナ
トリウム塩0.28Mを、周囲温度の窒素雰囲気下で1
00mlのトルエンに懸濁して撹拌した。メチルビニル
ジクロロシラン0.126Mを滴下して反応混合物に添
加した。3時間反応させた後、濾過により固体の塩化ナ
トリウムを除去した。また、トルエンも除去し、青黄色
液体を得たが、これは核磁気共鳴スペクトロスコピーに
より、ビス(N−メチルアセトアミド)メチル−ビニル
シランであることが確認された。このシラン0.098
7Mを100mlのトルエンに溶解し、4−エテニルオ
キシ−1−ブタノール0.197Mを該溶液に滴下して
添加した。発熱反応が観察された。2時間後、蒸留によ
りN−メチル−アセトアミドを除去し、無色透明な液体
を得た。このものはガスクロマトグラフィー、マススペ
クトロスコピーおよび核磁気共鳴スペクトロスコピーに
より、ビス[4−(エテニルオキシ)−1−ブタノキ
シ]メチルビニルシランであることが確認された。石英
チューブ中のビス[4−(エテニルオキシ)−1−ブタ
ノキシ]メチルビニルシラン2 cm3 に2,6−ジニトロ
ベンジルニトロシレートの結晶を少量添加した。混合物
を撹拌してエステルを完全に溶解させ、無色透明な液体
を得た。次に、得られた液体を中圧水銀ランプの紫外線
で照射した。暴露3分後には、硬質ガラス質材料が得ら
れた。反応は、酸素を排除せずに、素早く進行した。
【0043】実施例2 2−ニトロベンジルアルコール(0.01M)を、トシ
ルスルホニルクロリド(0.011M)を含有するドラ
イアセトン(10ml)に添加した。これに、ドライア
セトン(2ml)中のジシクロヘキシルアミン(0.0
1M)を添加した。次に、反応が完了したことが薄層ク
ロマトグラフィーにより確認されるまで、反応混合物を
室温の窒素雰囲気下で撹拌した。続いて、反応混合物を
濾過し、沈殿をドライアセトンを用いて3回洗浄した。
洗浄液を濾液と混ぜ合わせ、ロータリーエバポレーター
を用いてアセトンを除去した。次に、残渣をCCl4
CHCl3(3:1)混合物に溶解し、冷却しながらヘ
キサンを添加して生成物を沈殿させた。得られた生成物
の純度を薄層クロマトグラフィーにより確認し、必要に
応じて物質を再結晶化した。淡褐色結晶が収率69%で
得られ、NMRスペクトロスコピーにより、生成物はニ
トロベンジルトリルスルホン酸エステルであることが確
認された。
【0044】実施例3 シロキサン結合ニトロベンジルスルホン酸エステルの合
工程1 アセトニトリル中の炭化カリウム(0.11M)の存在
下、2−ニトロ−5−ヒドロキシ−ベンズアルデヒド
(0.1M)を5−ブロモペンテン(0.11M)と還流
下に反応させて、5−ペンテニルオキシ−2−ニトロ−
ベンズアルデヒドを調製した。反応が完了したことが薄
層クロマトグラフィーにより確認された後、得られた物
質をフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン:エチル
アセテート9:1)により純化した。溶媒の蒸留によ
り、所望の生成物物である粘調な黄褐色の油が得られ
た。収率は90%以上であった。工程2 室温下で、メタノール(75ml)中の5−ペンテニル
オキシニトロベンズアルデヒド(50mM)に、16m
lの0.2N水酸化ナトリウムに溶解した水素化ホウ素
カリウム(30mM)を添加した。次に、反応終了後、
減圧下でメタノールを除去し、エーテルを用いて水残渣
を数回抽出した。次いで、エーテル洗浄液を無水マグネ
シウム硫化物により乾燥させて、濾過した。溶媒を除去
した後、フラッシュクロマトグラフィーを用いて物質を
純化し、所望の5−ペンテニルオキシニトロベンジルア
ルコールである、オレンジ色の油を得た。収率は85%
以上であった。
【0045】工程3 10mlのドライトルエン中の5−ペンテニルオキシ−
2−ニトロ−ベンジルアルコール(80mM)に、Si
Hで末端をブロックされたシロキサンコポリマー(80
mMのSiHを含む重合度10)を還流下で添加した。
トルエン溶液はSiH1M当たり10-5Mの白金触媒を
含有していた。約2100 cm-1 でのSiHストレッチ
の消失が観察されるまで、混合物の還流を維持した。次
に、減圧下でトルエンを除去して、粘調な黄褐色の油を
得、フラッシュクロマトグラフィーを用いてこれを純化
した。収率は95%であった。5−ペンテニルオキシ−
2−ニトロ−ベンジルアルコールの添加が、末端をブロ
ックされた5−ペンテニルオキシ−2−ニトロ−ベンジ
ルアルコール官能性シロキサンポリマーを生成させるこ
とが、NMRスペクトロスコピーにより明らかに示され
た。工程4 末端をブロックされた5−ペンテニルオキシ−2−ニト
ロ−ベンジルアルコール官能性シロキサンポリマー(8
0mM)に、ドライアセトン(10ml)中の4−ニト
ロベンジルスルホニルクロリド(80mM)を添加し
た。これに、ドライアセトン(2ml)中のジシクロヘ
キシルアミン(80mM)を添加した。3時間、これを
室温に放置した後で濾過を行った。次いで、アセトンを
減圧下で除去した。残渣を少量のヘキサンに溶解し、そ
して濾過した。これを3回繰り返した。最後に、ヘキサ
ンに溶解した残渣を0.01Mの塩酸溶液で2回洗浄
し、無水マグネシウム硫化物で乾燥させた。ヘキサンを
除去することにより、産物として、所望の重合結合スル
ホン酸エステルが得られた。
【0046】実施例4〜16 実施例2および3において既述した内の一つに類似の方
法により、以下の化合物を調製した。
【0047】
【化20】
【0048】
【化21】
【0049】実施例17〜27 CH2=CH(OCH2CH)3OCH=CH2 (DVE−
3)および前記実施例からの硬化触媒の混合物を、触媒
の濃度が1kgのDVE−3当たり0.03Mとなるよ
うに調製した。混合物を、紙またはポリエステルの表面
上に、1 g/m2 の量を用い、125ワット/インチの焦
点出力の2つのH−電球(H-bulbs)の下を通して被覆
した。硬化速度を硬化フィルムの製造所要時間から計算
した。その結果を表1に示す。
【0050】
【表1】
【0051】実施例28 DVE−3の代わりに下図:
【0052】
【化22】
【0053】で表される化合物を用いた以外は、実施例
25の手順を繰り返した。この際の硬化速度は毎分4
2.67mであった。
【0054】実施例29および30 有機ポリマーの代わりに、重合度24で、4M%のケイ
素結合ビニルエーテル基:−O(CH2)4OCH=CH2
を有するシロキサンを、それぞれに用い、且つ実施例9
および10の触媒の5重量%量用いた以外は、実施例2
8の手順を繰り返した。測定された硬化速度はそれぞれ
毎分18.29mおよび23.77mであった。この速度
は、シロキサン結合を持たない(実施例18および19
の)、対応する触媒の硬化速度の2倍以上である。
【0055】実施例31 実施例9の触媒5重量部を、重合度200で、5M%の
下図:
【0056】
【化23】
【0057】のエポキシ基を有し、トリメチルシリルで
末端ブロックされたポリメチルシロキサン95重量部と
混合した。組成物を、実施例31に記載の如く被覆し、
硬化させた。その際の硬化速度は毎分2.44mであっ
た。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ピーター・チェシァー・ハップフィールド イギリス国、ウェイルズ、ミッド・グラモ ーガン、ブランテッグ・パルク、カノン・ クロース 38 (72)発明者 ピーター・イン・クワイ・ロ アメリカ合衆国、ミシガン州、ミッドラン ド、ロンドンベリー・コート 6116

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)輻射線硬化性化合物および(B)
    ニトロベンジル誘導体の触媒量を含む輻射線硬化性組成
    物であって、その際、該ニトロベンジル誘導体が下記一
    般式(i): 【化1】 [式中Xはアルキル基、アリール基、アルキルアリール
    基、ハロゲン置換アルキル、アリールまたはアルキルア
    リール基、ニトロ置換アリールまたはアルキルアリール
    基、ニトロおよびハロゲン基置換を有するアリールまた
    はアルキルアリール基、もしくは C64−C64−S
    3−CHR'C64-nn(NO2) 基(但し、R'は水
    素、メチル、ニトロフェニルまたは置換されたニトロフ
    ェニル基を、Zは、これが酸性基でないときには、独立
    に炭化水素残基、炭化水素オキシ基、NO2基、ハロゲ
    ン原子または有機ケイ素化合物を、nは0、1または2
    の値を示す)を示す]で表されるO−ニトロベンジル誘
    導体であることを特徴とする、輻射線硬化性組成物。
  2. 【請求項2】 前記輻射線硬化性化合物(A)が下記一
    般式(iii): R"CH=CH−O−Y−O−CH=CHR" (iii) [式中Yは2価の炭化水素残基、炭化水素オキシ基また
    はポリオキシアルキレン基を、R"は10個までの炭素
    原子または水素原子を有する1価のアルキル基を示す]
    を有するジアルケニルエーテル(A')、もしくは下記
    一般式: −Y−O−CH=CHR" [式中Yは2価の炭化水素残基、炭化水素オキシ基また
    はポリオキシアルキレン基を、R"は水素原子または1
    0個までの炭素原子を有するアルキル基を示す]で表さ
    れる分子当たりケイ素結合基を少なくとも二つ有する有
    機ケイ素化合物(A")からなる群から選択されること
    を特徴とする、請求項1に記載の輻射線硬化性組成物。
  3. 【請求項3】 前記有機ケイ素化合物(A")が、下記
    一般式(iv): 【化2】 [式中Rは18個までの炭素原子を有する1価の炭化水
    素残基または炭化水素オキシ基を、R"は10個までの
    炭素原子を有する1価のアルキル基の水素原子を、およ
    びaは0〜2の値を示す]を有するシラン(i)、およ
    び下記一般式(v): 【化3】 [式中R、R"およびYは上記定義と同じであり;dは
    1、2または3の値を有し;cは0、1または2の値を
    有し;c+dは1〜3の値を有する]で表されるシロキ
    サン単位を少なくとも一つ有し、その際下記一般式(v
    i): 【化4】 [式中bは0〜3の値を有する]を有する他のシロキサ
    ン単位が存在するシロキサン(ii)の中から選択される
    ことを特徴とする、請求項2に記載の輻射線硬化性組成
    物。
  4. 【請求項4】 前記シロキサン(ii)が、dの値が1で
    ある一般式(v)で表されるシロキサン単位を少なくとも
    二つ有し、且つ実質的に直鎖のオルガノポリシロキサン
    であり、その際該シロキサン単位の過半数がbの値が2
    に等しい一般式(vi)を有することを特徴とする、請求
    項3に記載の輻射線硬化性組成物。
  5. 【請求項5】 (A)輻射線硬化性化合物、および
    (B)下記一般式(i): 【化5】 [式中Xはアルキル基、アリール基、アルキルアリール
    基、ハロゲン置換アルキル、アリールまたはアルキルア
    リール基、ニトロ置換アリールまたはアルキルアリール
    基、ニトロおよびハロゲン基置換を有するアリールまた
    はアルキルアリール基、もしくは C64−C64−S
    3−CHR'C64-nn(NO2) 基(但し、R'は水
    素、メチル、ニトロフェニルまたは置換されたニトロフ
    ェニル基を、Zは、これが酸性基でないときには、独立
    に炭化水素残基、炭化水素オキシ基、NO2基、ハロゲ
    ン原子または有機ケイ素化合物を、nは0、1または2
    の値を示す)を示す]で表されるO−ニトロベンジル誘
    導体の触媒量を含有することを特徴とする組成物を基材
    に適用し、そして処理された基材を紫外線に暴露するこ
    とにより該組成物を硬化させる工程を含むことを特徴と
    する、基材の処理方法。
  6. 【請求項6】 前記輻射線硬化性化合物(A)が下記一
    般式(iii): R"CH=CH−O−Y−O−CH=HR" (ii
    i) [式中Yは2価の炭化水素残基、炭化水素オキシ基また
    はポリオキシアルキレン基を、R"は10個までの炭素
    原子を有する1価のアルキル基または水素原子を示す]
    を有するジアルケニルエーテル(A')、もしくは下記
    一般式: −Y−O−CH=CHR" [式中Yは2価の炭化水素残基、炭化水素オキシ基また
    はポリオキシアルキレン基を、R"は水素原子または1
    0個までの炭素原子を有するアルキル基を示す]で表さ
    れる分子当たりケイ素に結合した官能基を少なくとも二
    つ有する有機ケイ素化合物(A")からなる群から選択
    されることを特徴とする、請求項5に記載の基材の処理
    方法。
  7. 【請求項7】 前記有機ケイ素化合物(A")が、下記
    一般式(iv): 【化6】 [式中Rは18個までの炭素原子を有する1価の炭化水
    素残基または炭化水素オキシ基を、R"は10個までの
    炭素原子を有する1価のアルキル基の水素原子を、およ
    びaは0〜2の値を示す]を有するシラン(i)、およ
    び下記一般式(v): 【化7】 [式中R、R"およびYは上記定義と同じであり;dは
    1、2または3の値を有し;cは0、1または2の値を
    有し;c+dは1〜3の値を有する]で表されるシロキ
    サン単位を少なくとも一つ有し、その際下記一般式(v
    i): 【化8】 [式中bは0〜3の値を有する]を有する他のシロキサ
    ン単位が存在するシロキサン(ii)からなる群から選択
    されることを特徴とする、請求項6に記載の基材の処理
    方法。
  8. 【請求項8】 請求項1〜4のいずれか一つに記載の組
    成物により処理された基材。
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