JP2019011283A - 毛髪化粧料組成物 - Google Patents

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裕子 篠田
貴子 小谷
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貴子 小谷
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Takeshi Ito
健 伊藤
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Abstract

【課題】本発明は、過炭酸塩を含有する粉末状の毛髪化粧料組成物において、長期保存における粉末の固化を抑制し、長期保存性に優れた毛髪化粧料組成物を提供することを目的とする。【解決手段】上記課題を解決するために、毛髪を染色又は脱色するための粉末状の毛髪化粧料組成物であって、以下の成分(A)及び成分(B)を含有し、前記成分(B)の含有量が1質量%以上であることを特徴とする、毛髪化粧料組成物を提供する。(A)過炭酸塩(B)10μm超の粒径を有するアクリル酸系ポリマー成分(B)を1質量%以上含有することにより、長期保存における粉末の固化を抑制し、更に過炭酸塩の劣化を抑制するという効果を奏する。【選択図】図1

Description

本発明は、毛髪等を染色又は脱色するための粉末状の毛髪化粧料組成物に関する。さらに詳しくは、本発明は、過炭酸塩を含有する粉末状の毛髪化粧料組成物であって、長期保存性に優れた毛髪化粧料組成物に関する。
毛髪を染色又は脱色するための毛髪化粧料組成物は、一般的に、クリーム状、液体状の形態として流通している。また、その他にも、粉末状の毛髪化粧料組成物が知られている。粉末状の毛髪化粧料組成物は、軽量であるため輸送や携帯に優れるという利点や、小分けして利用できるという利点がある。
粉末状の毛髪化粧料組成物では、使用時に水等の液体溶媒と混合して毛髪に塗布するものであり、毛髪上における伸びや櫛通り等を改善するために、高分子化合物が配合されている。例えば、特許文献1では、過炭酸ナトリウムを配合した粉末染毛剤組成物において、カルボキシメチルセルロースナトリウムとその他の増粘剤を併用することにより、水等の液体溶媒との混合性や、毛髪への塗布時の操作性が良好であり、長期保存した場合の操作性や粘度の経時安定性が向上するという発明が開示されている。
また、特許文献2には、毛髪の染色又は脱色に使用される固体状の毛髪化粧料組成物であって、塩化メタクリル酸コリンエステル重合体と、過炭酸アルカリ金属塩を含む毛髪化粧料組成物が開示されている。この固体状の毛髪化粧料組成物によれば、水との混合性、染毛後の毛髪の感触、堅牢性に優れた毛髪化粧料組成物を提供することができる。
その他、特許文献3には、過炭酸ナトリウムを含有する粉末毛髪染色又は脱色組成物において、高分子化合物として、約10マイクロメートル以下の粒径を有するアクリレート/C10〜30アルキルアクリレートクロスポリマーを含有する粉末毛髪染色又は脱色組成物が開示されている。さらに特許文献3には、この高分子化合物の作用として、水と混合する際に素早く増粘するという作用や、粉末毛髪染色又は脱色組成物に適切な粘度とpHを付与するという作用が記載されている。
国際公開第2015/052757号 特開2006−096727号公報 特表2012−503675号公報
毛髪等を染色又は脱色するための粉末状の毛髪化粧料組成物では、粉末状の酸化剤が配合されており、例えば、過ホウ酸塩、過硫酸塩、過炭酸塩等が使用されている。しかし、過炭酸塩を配合した毛髪化粧料組成物では、長期保存すると、粉末が固化したり、潮解又は融解したり、変色したりするという問題がある。
そこで、本発明は、過炭酸塩を含有する粉末状の毛髪化粧料組成物において、長期保存における粉末の固化を抑制し、長期保存性に優れた毛髪化粧料組成物を提供することを目的とする。
発明者は、上記課題に対して鋭意検討した結果、過炭酸塩を含有する粉末状の毛髪化粧料組成物において、特定のアクリル酸系ポリマーを1質量%以上配合することにより、長期保存における粉末の固化が抑制されることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、以下の毛髪化粧料組成物およびその使用方法である。
本発明の毛髪化粧料組成物は、毛髪を染色又は脱色するための粉末状の毛髪化粧料組成物であって、以下の成分(A)及び成分(B)を含有し、前記成分(B)の含有量が1質量%以上であることを特徴とする、毛髪化粧料組成物である。
(A)過炭酸塩
(B)10μm超の粒径を有するアクリル酸系ポリマー
この毛髪化粧料組成物によれば、過炭酸塩を配合した場合でも、成分(B)のアクリル酸系ポリマーを1質量%以上含有することにより、粉末の固化や変色を抑制することができる。
さらに本発明の毛髪化粧料組成物によれば、長期保存における過炭酸塩の劣化を抑制する効果も認められる。これにより、過炭酸塩を過剰に配合しなくてもよいという利点がある。
また、本発明の毛髪化粧料組成物の一実施態様によれば、成分(B)のアクリル酸系ポリマーは、(メタ)アクリル酸塩又は(メタ)アクリル酸誘導体塩を含有するという特徴を有する。
この特徴によれば、粉末の固化を抑制するという本発明の効果がさらに向上する。
また、本発明の毛髪化粧料組成物の一実施態様によれば、さらに、(C)キレート剤を含有し、前記(C)キレート剤が、エデト酸塩であるという特徴を有する。
この特徴によれば、粉末の固化を抑制するという本発明の効果をより発揮する。さらに、過炭酸塩の劣化を抑制するという効果においても、顕著に優れた効果が認められる。
また、本発明の毛髪化粧料組成物の一実施態様によれば、さらに、(D)デンプンを含有するという特徴を有する。
この特徴によれば、粉末の固化を抑制するという本発明の効果がさらに向上する。
本発明の毛髪化粧料組成物の使用方法は、本発明の毛髪化粧料組成物を液体溶媒と混合して毛髪化粧料塗布液を調製する工程、前記毛髪化粧料塗布液を毛髪に適用する工程、を備えたことを特徴とする、毛髪化粧料組成物の使用方法である。
この毛髪化粧料組成物の使用方法によれば、長期間保管された毛髪化粧料組成物を使用する場合でも、粉末の固化が抑制されているため、液体溶媒との混合性に優れ、容易に毛髪化粧料塗布液を調製することができる。
本発明によれば、過炭酸塩を含有する粉末状の毛髪化粧料組成物において、長期保存における粉末の固化を抑制し、長期保存性に優れた毛髪化粧料組成物を提供することができる。
温度50℃、湿度80%の条件下で6時間保存後の粉末状の毛髪化粧料組成物の状態を示す例である。
次に、本発明を実施するための最良の形態を含めて説明する。
[毛髪化粧料組成物]
本発明の毛髪化粧料組成物は、毛髪を染色又は脱色するための粉末状の毛髪化粧料組成物であって、以下の成分(A)及び成分(B)を含有し、前記成分(B)の含有量が1質量%以上であることを特徴とする。
(A)過炭酸塩
(B)アクリル酸系ポリマー
本発明の毛髪化粧料組成物は、毛髪の染毛又は脱色を目的として使用されるものであり、例えば、毛髪を染色するための酸化染毛剤組成物や、毛髪の脱色するための毛髪脱色剤組成物に利用することができる。酸化染毛剤組成物は、少なくとも酸化剤と酸化染料を含有するものであり、毛髪に塗布した酸化染料が、酸化剤によって酸化することにより発色し、所望の色調に毛髪を染色するものである。毛髪脱色剤組成物は、いわゆるヘアブリーチと呼ばれるものであり、毛髪中のメラニン色素を酸化剤により脱色するものである。より詳細には、本発明の毛髪化粧料組成物は、例えば、2剤式酸化染毛剤組成物や毛髪脱色剤組成物の第2剤(酸化剤)、3剤式酸化染毛剤組成物や毛髪脱色剤組成物の第3剤(酸化助剤)として利用することができる。
次に、本発明の毛髪化粧料組成物に使用する各成分について、詳細に説明する。
<(A)過炭酸塩>
過炭酸塩は、酸化剤であり、酸化染料を酸化して発色させる作用や、毛髪の内部のメラニンを分解する作用を有するものである。具体的には、例えば、過炭酸ナトリウム、過炭酸カリウム等が例示される。これらの中でも好ましくは過炭酸ナトリウムである。
毛髪化粧料組成物における過炭酸塩の含有量は、特に限定されないが、例えば5〜60質量%である。過炭酸塩の含有量が5質量%以上の場合には、酸化剤としての作用が十分に発揮される。また、下限としては、より好ましくは7質量%以上であり、更に好ましくは10質量%以上である。
一方、上限としては、好ましくは50質量%以下であり、より好ましくは40質量%以下であり、更に好ましくは35質量%以下である。過炭酸塩の含有量が少ない場合には、長期保存における過炭酸塩の劣化の影響が大きいため、本発明の効果がより顕著に発揮される。更には、過炭酸塩の含有量が50質量%以下であると、毛髪にダメージが生じにくいという効果を奏する。
本発明の毛髪化粧料組成物には、上記(A)過炭酸塩の他、任意の酸化剤を含有してもよい。当該任意の酸化剤としては、例えば、各種の過酸化物塩、各種の硫酸塩の過酸化水素付加物、各種のリン酸塩の過酸化水素付加物、各種のピロリン酸塩の過酸化水素付加物、過酸化尿素、過酸化メラミン、各種の過ホウ酸塩、各種の過臭酸塩、各種の過マンガン酸塩等が挙げられる。
上記(A)過炭酸塩と任意の酸化剤を併用する場合、仕上がり後の毛髪を深い色調とする観点から、任意の酸化剤の含有量は5質量%以下とすることが好ましい。
<(B)アクリル酸系ポリマー>
本発明におけるアクリル酸系ポリマーは、(メタ)アクリル酸若しくはその塩又は(メタ)アクリル酸の誘導体を含有するポリマーの粉末である。なお、「(メタ)アクリル酸」という表記は、「アクリル酸」又は「メタクリル酸」を示す。
アクリル酸系ポリマーは、(メタ)アクリル酸若しくはその塩又は(メタ)アクリル酸誘導体を含むモノマーを単重合、又は、その他のモノマーと共重合して得ることができる。また、ポリオレフィンやポリオール等の架橋剤を用いて架橋構造が形成された架橋ポリマーでもよい。
(メタ)アクリル酸誘導体とは、(メタ)アクリル酸のカルボキシル基にエステル結合やアミド結合等により官能基が導入されたものである。(メタ)アクリル酸誘導体としては、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル等の(メタ)アクリル酸アルキル、(メタ)アクリル酸コリンエステル又はその塩、(メタ)アクリル酸アミド等が挙げられる。
アクリル酸系ポリマーとしては、例えば、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリメタクリル酸ナトリウム、ポリメタクリル酸アンモニウム、塩化メタクリル酸コリンエステル重合体、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリアクリル酸アミド、ポリメタクリル酸アミド、アクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体、アクリル酸/マレイン酸共重合体塩、アクリル酸/スルホン酸/モノマー共重合体等が挙げられる。
ポリアクリル酸ナトリウムの市販品としては、例えば、住友精化株式会社の「アクペックMG N40R」、東亜合成株式会社の「アビロンス SX、MX、AHX、AH−105X、AH−106X、AH−305X」、「レオジック 260H、262L、270、274」、株式会社日本触媒の「アクアリック LシリーズYS」等が挙げられる。塩化メタクリル酸コリンエステル重合体の市販品としては、例えば、3Vシグマ社の「シンタレン(Syntharen)CN」、「シンタレンCR」、「シンタレンCU」等が挙げられる。アクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体の市販品としては、例えば、住友精化株式会社の「アクペックHV−801ERK」等が挙げられる。アクリル酸/マレイン酸共重合体塩の市販品としては、例えば、株式会社日本触媒の「アクアリック LシリーズTL」等が挙げられる。アクリル酸/スルホン酸/モノマー共重合体の市販品としては、例えば、株式会社日本触媒の「アクアリック LシリーズGL、LS」等が挙げられる。
本発明のアクリル酸系ポリマーは、(メタ)アクリル酸塩又は(メタ)アクリル酸誘導体塩を含有することが好ましい。塩構造を有するアクリル酸系ポリマーを使用することにより、粉末の固化を抑制するという効果や、過炭酸塩の長期保存における安定性を向上するという効果がより一層発揮される。
(メタ)アクリル酸塩を含有するアクリル酸系ポリマーは、例えば、以下の一般式(1)に示す構造を有する化合物であり、(メタ)アクリル酸の誘導体塩を含有するアクリル酸系ポリマーは、例えば、以下の一般式(2)に示す構造を有する化合物である。
一般式(1)において、Rは、水素又はメチル基であり、Xは、陽イオンである。陽イオンとしては、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩、アミン塩、アンモニウム塩等が挙げられる。好ましくは、アルカリ金属塩であり、特に好ましくは、ナトリウム塩である。
一般式(2)において、Rは、水素又はメチル基であり、Rは、塩を形成する官能基を備えた部分構造である。Rの部分構造は、塩を形成する官能基を備えたものであれば、特に制限されないが、好ましくは、(メタ)アクリル酸のカルボキシル基に、エステル結合、アミド結合等により導入される部分構造であり、以下の一般式(3)又は一般式(4)に示す構造である。
一般式(3)及び一般式(4)において、Aは、炭素数1〜6のアルキレン基である。Rは、塩を形成するイオン性基であり、陽イオン性基としては、例えば、アミノ基等が挙げられ、陰イオン性基としては、例えば、カルボキシル基、スルホ基等が挙げられる。陽イオン性基の対イオンとしては、例えば、塩化物イオン、フッ化物イオン、臭化物イオン等のハロゲン化物イオン、水酸化物イオン等が挙げられる。陰イオン性基の対イオンとしては、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩、アミン塩、アンモニウム塩等が挙げられる。
アクリル酸系ポリマーの物性は、特に制限されないが、例えば、0.1質量%水溶液におけるpHは、好ましくは3.0以上であり、より好ましくは3.5以上であり、更に好ましくは4.0以上である。0.1質量%水溶液におけるpHが前記範囲となるアクリル酸系ポリマーを使用することにより、長期保存における粉末の固化や変色、過炭酸塩の劣化を抑制するという効果を奏する。
また、0.5質量%水溶液における粘度は、好ましくは4000〜80000mPa・sである。粘度の下限としては、より好ましくは6000mPa・s以上であり、更に好ましくは10000mPa・s以上であり、特に好ましくは15000mPa・s以上である。粘度の上限としては、より好ましくは60000mPa・s以下であり、更に好ましくは40000mPa・s以下であり、特に好ましくは30000mPa・s以下である。0.5質量%水溶液における粘度が前記範囲となるアクリル酸系ポリマーを使用することにより、長期保存における粉末の固化や変色、過炭酸塩の劣化を抑制するという効果を奏する。
また、本発明におけるアクリル酸系ポリマーは、好ましくは10μm超の粒径を有する粉末であり、より好ましくは20μm以上である。粒径が10μmより大きいアクリル酸系ポリマーの粉末を含有することにより、長期保存における粉末の固化を抑制し、長期保存性に優れるという本発明の効果が認められる。また、粒径の上限は、特に制限されないが、好ましくは500μm以下であり、より好ましくは300μm以下であり、更に好ましくは200μm以下である。なお、粒径は、レーザー回折・散乱式粒子径分布測定装置「Microtrac MT3000 IIシリーズ MODEL MT3300EXII」(マイクロトラック・ベル(株)製)を用いて測定したモード径である(溶媒:アセトニトリル)。
[分析条件](粒子条件)透過性:透過、粒子屈折率:1.81、形状:非球形、(測定条件)Set Zero時間:30秒、測定時間:30秒、測定回数:2回
本発明の毛髪化粧料組成物におけるアクリル酸系ポリマーの含有量は、1質量%以上である。1質量%以上含有することにより、長期保存における粉末の固化や変色、過炭酸塩の劣化を抑制するという本発明の効果が認められる。下限として、より好ましくは、3質量%以上であり、特に好ましくは5質量%以上である。上限は特に制限されないが、好ましくは45質量%以下であり、より好ましくは40質量%以下であり、特に好ましくは35質量%以下である。
(A)成分の過炭酸塩の含有量に対する(B)成分のアクリル酸系ポリマーの含有量の比(B/A)は、特に制限されないが、好ましくは0.03〜3.0である。下限として、より好ましくは0.15以上であり、特に好ましくは0.2以上である。上限として、より好ましくは2.0以下であり、特に好ましくは1.0以下である。(A)成分の過炭酸塩の含有量に対する(B)成分のアクリル酸系ポリマーの含有量の比(B/A)を前記範囲に調整することにより、長期保存における粉末の固化や変色、過炭酸塩の劣化を抑制するという効果を奏する。
<(C)キレート剤>
本発明の毛髪化粧料組成物は、(C)キレート剤を含有することが好ましい。キレート剤は、金属イオンを捕捉する物質であり、例えば、L−アスパラギン酸−N,N−二酢酸四ナトリウム、アラニン、エチレンジアミンヒドロキシエチル三酢酸三ナトリウム、エデト酸、エデト酸二ナトリウム、エデト酸二ナトリウムカルシウム、エデト酸三ナトリウム、エデト酸四ナトリウム、クエン酸ナトリウム、グルコン酸、L−グルタミン酸二酢酸四ナトリウム、酒石酸、フィチン酸、ポリリン酸ナトリウム、メタリン酸ナトリウム等が挙げられる。キレート剤を含有することにより、粉末の固化を抑制するという本発明の効果がより向上する。
キレート剤として、好ましくは、エデト酸塩であり、より好ましくは、エデト酸二ナトリウム、エデト酸四ナトリウムである。エデト酸塩を含有することにより、粉末の固化を抑制するという本発明の効果をより向上し、さらに、過炭酸塩の劣化を抑制するという効果においても、顕著に優れた効果が認められる。
毛髪化粧料組成物におけるキレート剤の含有量は、特に制限されないが、好ましくは1〜5質量%である。下限として、より好ましくは1.2質量%以上であり、更に好ましくは1.5質量%以上であり、特に好ましくは1.7質量%以上である。また、上限として、より好ましくは4.5質量%以下であり、更に好ましくは4質量%以下であり、特に好ましくは3.5質量%以下である。キレート剤の含有量を前記範囲に調整することにより、長期保存における粉末の固化や変色、過炭酸塩の劣化を抑制するという効果を奏する。
<(D)デンプン>
デンプンは、アミロースとアミロペクチンを主成分とする水溶性高分子化合物であり、天然デンプンの他、物理的又は化学的に改変されて機能的特性が改良された加工デンプンも包含する。具体的には、例えば、コメデンプン、バレイショデンプン、サツマイモデンプン、トウモロコシデンプン、タピオカデンプン、コムギデンプン等が挙げられる。好ましくは、バレイショデンプン、コメデンプン、トウモロコシデンプンであり、より好ましくは、バレイショデンプンである。これらの中から、単独又は複数種類を組み合わせて使用することができる。デンプンを含有することにより、粉末の固化を抑制するという本発明の効果がさらに向上する。
本発明の毛髪化粧料組成物におけるデンプンの含有量は、特に制限されないが、好ましくは1〜45質量%である。下限として、より好ましくは3質量%以上であり、特に好ましくは5質量%以上である。また、上限として、より好ましくは40質量%以下であり、特に好ましくは35質量%以下である。デンプンの含有量を前記範囲に調整することにより、長期保存における粉末の固化を抑制するという効果を奏する。
(A)成分の過炭酸塩の含有量に対する(D)成分のデンプンの含有量の比(D/A)は、特に制限されないが、好ましくは0.1〜10である。下限として、より好ましくは0.15以上であり、特に好ましくは0.2以上である。上限として、より好ましくは8以下であり、特に好ましくは5以下である。(A)成分の過炭酸塩の含有量に対する(D)成分のデンプンの含有量の比(D/A)を前記範囲に調整することにより、長期保存における過炭酸塩の劣化を抑制するという効果を奏する。
<その他の成分>
本発明の毛髪化粧料組成物は、上記成分(A)〜(D)の他、必要に応じて任意の成分を含有してもよい。
その他の成分としては、例えば、界面活性剤、無機塩、分散剤、アルカリ剤、(B)成分及び(D)成分以外の水溶性高分子化合物、油性成分、pH調整剤、糖類、育毛成分、植物抽出物、生薬抽出物、アミノ酸・ポリペプチド、ビタミン類、香料、防腐剤及び紫外線吸収剤が挙げられる。また、酸化染毛剤組成物であれば、酸化染料、直接染料等の染料が添加される。
<界面活性剤>
界面活性剤としては、ノニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、両性界面活性剤が挙げられる。
なお、以下の記載において、POEはポリオキシエチレン鎖、POPはポリオキシプロピレン鎖を示し、これに続くカッコ内の数字は、その付加モル数を示している。また、アルキルに続くカッコ内の数字は、脂肪酸鎖の炭素数を示している。
ノニオン性界面活性剤としては、例えば、POEアルキルエーテル類、POEアルキルフェニルエーテル類、POE・POPアルキルエーテル類、POEソルビタン脂肪酸エステル類、POEモノ脂肪酸エステル類、POEグリセリン脂肪酸エステル類、ポリグリセリン脂肪酸エステル類、モノグリセリン脂肪酸エステル類、ソルビタン脂肪酸エステル類、ショ糖脂肪酸エステル類、アルキルポリグルコシド類等が挙げられる。POEアルキルエーテル類の具体例としては、POEラウリルエーテル、POEセチルエーテル、POEステアリルエーテル、POEベヘニルエーテル、POEラノリン、POEフィトステロール等が挙げられる。
カチオン性界面活性剤としては、例えば、モノアルキル型4級アンモニウム塩、ジアルキル型4級アンモニウム塩、トリアルキル型4級アンモニウム塩、ベンザルコニウム型4級アンモニウム塩、モノアルキルエーテル型4級アンモニウム塩等のアルキル4級アンモニウム塩類、アルキルアミン塩、脂肪酸アミドアミン塩、エステル含有3級アミン塩、アーコベル型3級アミン塩等のアミン塩類、アルキルピリジニウム塩、アルキルイソキノリウム塩等の環式4級アンモニウム塩類、塩化ベンゼトニウム等が挙げられる。
好ましくは、アルキル4級アンモニウム塩類であり、更に好ましくは、モノアルキル型4級アンモニウム塩、ジアルキル型4級アンモニウム塩であり、特に好ましくは、モノアルキル型4級アンモニウム塩である。
モノアルキル型4級アンモニウム塩としては、例えば、塩化ラウリルトリメチルアンモニウム、臭化ラウリルトリメチルアンモニウム、塩化アルキル(16,18)トリメチルアンモニウム、塩化セチルトリメチルアンモニウム、臭化セチルトリメチルアンモニウム、セチルトリメチルアンモニウムサッカリン、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、臭化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ベヘニルトリメチルアンモニウム、ステアリルトリメチルアンモニウムサッカリン、塩化アルキル(28)トリメチルアンモニウム、塩化ジPOE(2)オレイルメチルアンモニウム、塩化ジPOEステアリルメチルアンモニウム、塩化POE(1)POP(25)ジエチルメチルアンモニウム、塩化POPメチルジエチルアンモニウム、塩化メタクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウム、メチル硫酸ベヘニルトリメチルアンモニウム等が挙げられる。特に好ましくは、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化アルキル(16,18)トリメチルアンモニウム、塩化セチルトリメチルアンモニウムである。
アニオン性界面活性剤としては、例えば、アルキルエーテル硫酸塩、POEアルキルエーテル硫酸塩、アルキル硫酸塩、アルケニルエーテル硫酸塩、アルケニル硫酸塩、オレフィンスルホン酸塩、アルカンスルホン酸塩、飽和又は不飽和脂肪酸塩、アルキル又はアルケニル エーテルカルボン酸塩、α−スルホン脂肪酸塩、N−アシルアミノ酸型界面活性剤、リン酸モノ又はジエステル型界面活性剤、及びスルホコハク酸エステルが例示される。これらの界面活性剤のアニオン基の対イオンは、例えばナトリウムイオン、カリウムイオン、及びトリエタノールアミンのいずれであってもよい。
より具体的には、スルホコハク酸ラウリル二ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、ミリスチル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸カリウム、ラウリル硫酸アンモニウム、ラウリル硫酸トリエタノールアミン、セチル硫酸ナトリウム、ステアリル硫酸ナトリウム、POEラウリルエーテル硫酸ナトリウム、POEラウリルエーテル硫酸トリエタノールアミン、POEラウリルエーテル硫酸アンモニウム、POEステアリルエーテル硫酸ナトリウム、スルホコハク酸ラウリル二ナトリウム、ステアロイルメチルタウリンナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸トリエタノールアミン、テトラデセンスルホン酸ナトリウム、ラウリルリン酸ナトリウム、POEラウリルエーテルリン酸及びその塩、N−ラウロイルグルタミン酸塩類(ラウロイルグルタミン酸ナトリウム等)、N−ラウロイルメチル−β−アラニン塩、N−アシルグリシン塩、N−アシルグルタミン酸塩、高級脂肪酸であるラウリン酸、ミリスチン酸及びこれらの高級脂肪酸の塩が例示され、1又は2種以上を使用することができる。
両性界面活性剤としては、アミノ酸型両性界面活性剤、ベタイン型両性界面活性剤が挙げられる。
アミノ酸型両性界面活性剤の具体例としては、例えば、N−ラウロイル−N’−カルボキシメチル−N’−ヒドロキシエチルエチレンジアミンナトリウム(ラウロアンホ酢酸Na)、2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、ウンデシルヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタインナトリウム、塩酸アルキルジアミノエチルグリシン、N−ヤシ油脂肪酸アシル−N’−カルボキシエチル−N’−ヒドロキシエチルエチレンジアミンナトリウム、N−ヤシ油脂肪酸アシル−N’−カルボキシエトキシエチル−N’−カルボキシエチルエチレンジアミン二ナトリウム、N−ヤシ油脂肪酸アシル−N’−カルボキシメトキシエチル−N’−カルボキシメチルエチレンジアミン二ナトリウム、ラウリルジアミノエチルグリシンナトリウム、パーム油脂肪酸アシル−N−カルボキシエチル−N−ヒドロキシエチルエチレンジアミンナトリウムなどのグリシン型両性界面活性剤;ラウリルアミノプロピオン酸ナトリウム、ラウリルアミノジプロピオン酸ナトリウム、ラウリルアミノプロピオン酸トリエタノールアミンなどのアミノプロピオン酸型両性界面活性剤;などが挙げられる。
ベタイン型両性界面活性剤の具体例としては、例えば、ヤシ油アルキルベタイン、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ミリスチルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ステアリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ステアリルジメチルベタインナトリウム、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン、パーム油脂肪酸アミドプロピルベタイン、ラウリン酸アミドプロピルベタイン、リシノレイン酸アミドプロピルベタイン、ステアリルジヒドロキシエチルベタインなどのアミノ酢酸ベタイン型両性界面活性剤;ラウリルヒドロキシスルホベタインなどのスルホベタイン型両性界面活性剤などが挙げられる。
<無機塩>
無機塩としては、例えば、硫酸ナトリウム等が挙げられる。硫酸ナトリウムは、毛髪化粧料組成物の吸湿を防止する作用を有しており、賦形剤として好適に利用される。硫酸ナトリウムを含有することにより、吸湿によって生じる流動性の低下や、酸化染料の保存安定性の低下等を抑制することができる。
<分散剤>
分散剤としては、例えば、ステアリン酸マグネシウム等のステアリン酸金属塩、ケイ酸、ケイ酸金属塩、タルク、ショ糖脂肪酸エステル、乳糖、シリカ等が挙げられ、特に、ステアリン酸マグネシウムが好ましい。分散剤を含有することにより、毛髪化粧料組成物の流動性を向上することができる。
<アルカリ剤>
アルカリ剤は、毛髪を膨張させて、染料や酸化剤の浸透を促進する作用を有するものである。アルカリ剤としては、例えば、ケイ酸塩、炭酸塩、炭酸水素塩、メタケイ酸塩、リン酸塩、塩基性アミノ酸、水酸化物等が例示される。具体的には、ケイ酸塩としてはケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウム等が例示され、炭酸塩としては炭酸ナトリウム、炭酸アンモニウム、炭酸マグネシウム、炭酸グアニジン等が例示され、炭酸水素塩としては炭酸水素ナトリウム、炭酸水素アンモニウム等が例示され、メタケイ酸塩としてはメタケイ酸ナトリウム、メタケイ酸カリウム等が例示され、リン酸塩としてはリン酸第1アンモニウム、リン酸第2アンモニウム、リン酸一水素二ナトリウム、リン酸三ナトリウム等が例示され、塩基性アミノ酸としてはアルギニン、リジン及びそれらの塩等が例示され、水酸化物としては水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム等が例示される。
<水溶性高分子化合物>
水溶性高分子化合物((B)アクリル酸系ポリマー、(D)デンプンを除く。)は、毛髪化粧料塗布液の粘度を調製し、刷毛での取り易さや毛髪への伸び及び密着性を向上することできる。
水溶性高分子化合物の具体例としては、例えば天然高分子、半合成高分子、合成高分子、及び無機物系高分子が挙げられる。天然の水溶性高分子化合物としては、例えばアルギン酸、カラギーナン、寒天、ファーセレラン等の海藻抽出物、グアーガム、クインスシード、コンニャクマンナン、タマリンドガム、タラガム、デキストリン、ローカストビーンガム等の種子粘質物、アラビアガム、ガッティガム、カラヤガム、トラガカントガム等の樹液粘質物、アラビノガラクタン、ペクチン、マルメロ等の果実粘質物、小麦タンパク質、大豆タンパク質等の植物系タンパク質、アルブミン、カゼイン、ゼラチン、コラーゲン等の動物系タンパク質、カードラン、キサンタンガム、ジェランガム、シクロデキストリン、デキストラン、プルラン、サクシノグルカン等の微生物の産生粘質物、キトサン、ヒアルロン酸等のムコ多糖等が挙げられる。
半合成の水溶性高分子化合物としては、例えばメチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルヒドロキシプロピルセルロース、カチオン化セルロース、アルギン酸プロピレングリコールエステル、及びアルギン酸塩(例えば、アルギン酸ナトリウム)が挙げられる。
合成の水溶性高分子化合物としては、例えばポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリビニルメチルエーテル、高重合ポリエチレングリコール、ポリエチレンオキシド、エチレンオキシド・プロピレンオキシドブロック共重合体等が挙げられる。また、その他にも、例えばイタコン酸とポリオキシエチレンアルキルエーテルとの半エステル等が挙げられる。
<油性成分>
油性成分は、例えば、高級アルコール、油脂、ロウ類、炭化水素、高級脂肪酸、エステル類、シリコーン油、フッ素油等が例示される。これらの油性成分から、1種又は2種以上を選んで用いることができる。
高級アルコールとしては、例えば、セチルアルコール(セタノール)、ステアリルアルコール、セトステアリルアルコール、オレイルアルコール、リノレイルアルコール、リノレニルアルコール、アラキルアルコール、ベヘニルアルコール、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、2−ヘキシルデカノール、イソステアリルアルコール、2−オクチルドデカノール、デシルテトラデカノール、フィトステロール、フィトスタノール、コレステロール、コレスタノール、ラノステロール、エルゴステロール等が挙げられる。
油脂は、トリグリセリドすなわち脂肪酸とグリセリンとのトリエステルである。例えば、オリーブ油、ローズヒップ油、ツバキ油、シア脂、マカデミアナッツ油、アーモンド油、茶実油、サザンカ油、サフラワー油、ヒマワリ油、大豆油、綿実油、ゴマ油、牛脂、カカオ脂、トウモロコシ油、落花生油、ナタネ油、コメヌカ油、コメ胚芽油、小麦胚芽油、ハトムギ油、ブドウ種子油、アボカド油、カロット油、ヒマシ油、アマニ油、ヤシ油、ミンク油、卵黄油等が挙げられる。
炭化水素は、炭素と水素よりなる化合物である。例えば、流動パラフィン、パラフィン、マイクロクリスタリンワックス、ワセリン、イソパラフィン類、オゾケライト、セレシン、ポリエチレン、α−オレフィンオリゴマー、ポリブテン、合成スクワラン、スクワレン、水添スクワラン、リモネン、テレビン油等が挙げられる。
高級脂肪酸としては、例えば、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘニン酸、イソステアリン酸、ヒドロキシステアリン酸、12−ヒドロキシステアリン酸、オレイン酸、ウンデシレン酸、リノール酸、リシノール酸、ラノリン脂肪酸等が挙げられる。
エステル類は、脂肪酸とアルコールとの脱水反応によって得られる化合物である。例えば、アジピン酸ジイソプロピル、アジピン酸−2−ヘキシルデシル、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸ミリスチル、オクタン酸セチル、イソオクタン酸セチル、イソノナン酸イソノニル、セバシン酸ジイソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸2−エチルへキシル、エチルヘキサン酸セチル、ステアリン酸ブチル、イソステアリン酸イソセチル、ラウリン酸ヘキシル、オレイン酸デシル、脂肪酸(C10−30)(コレステリル/ラノステリル)、乳酸ラウリル、乳酸オクチルドデシル、酢酸ラノリン、ジペンタエリスリトール脂肪酸エステル、モノイソステアリン酸N−アルキルグリコール、ラノリン誘導体等が挙げられる。
シリコーン油は、有機基のついたケイ素と酸素が化学結合により交互に連なった合成高分子である。例えば、ジメチルポリシロキサン(INCI名:ジメチコン)、ヒドロキシ末端基を有するジメチルポリシロキサン(INCI名:ジメチコノール)、メチルフェニルポリシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン、ポリエーテル変性シリコーン、平均重合度が650〜10000の高重合シリコーン、アミノ変性シリコーン、ベタイン変性シリコーン、アルキル変性シリコーン、アルコキシ変性シリコーン、メルカプト変性シリコーン、カルボキシ変性シリコーン、フッ素変性シリコーン等が挙げられる。
上記のうち、アミノ変性シリコーンとしては、例えば、アミノプロピルメチルシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体(INCI名:アミノプロピルジメチコン)、アミノエチルアミノプロピルシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体(INCI名:アモジメチコン)、アミノエチルアミノプロピルメチルシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体(INCI名:トリメチルシリルアモジメチコン)等が挙げられる。
<植物抽出物>
植物抽出物としては、例えば、アロエエキス、オウゴンエキス、オトギリソウエキス、カンゾウエキス、シソエキス、セイヨウサンザシエキス、ローズマリーエキス、ウコンエキス、カイソウエキス、ゴボウエキス、ショウキョウエキス、ゼニアオイエキス、チャエキス、ハマメリスエキス、ユキノシタエキス、ユズエキス、ムクロジエキス等が挙げられる。
<酸化染料>
酸化染料は、酸化染毛剤組成物に配合され、(A)過炭酸塩により酸化重合して発色する染料である。酸化染料には、染料中間体とカプラーがあり、染料中間体は、自身の酸化により発色する物質であり、カプラーは、染料中間体との組み合わせにより種々の色調となる物質である。
染料中間体は、主としてo−又はp−のフェニレンジアミン類あるいはアミノフェノール類である染料先駆物質であり、通常、それ自体は無色か又は弱く着色した化合物である。
具体的には、p−アミノフェノール、o−アミノフェノール、p−メチルアミノフェノール、p−フェニレンジアミン、トルエン−2,5−ジアミン、N−フェニル−p−フェニレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルアミン、2−ヒドロキシエチル−p−フェニレンジアミン、o−クロル−p−フェニレンジアミン、4−アミノ−m−クレゾール、2−アミノ−4−ヒドロキシエチルアミノアニソール、2,4−ジアミノフェノール、2,2’−[(4−アミノフェニル)イミノ]ビスエタノール、及びそれらの硫酸塩、塩酸塩等の塩類等が例示される。
染料中間体の種類は、所望する毛髪の色調に応じて1種又は2種以上を選択して使用することができる。また、その含有量は、特に制限されないが、例えば、毛髪化粧料組成物中に、1〜30質量%であり、より好ましくは5〜20質量%である。
カプラーとしては、主としてm−のジアミン類、アミノフェノール類又はジフェノール類が挙げられ、具体的には、メタアミノフェノール、5−アミノオルトクレゾール、レゾルシン、カテコール、ピロガロール、フロログルシン、没食子酸、ハイドロキノン、5−(2−ヒドロキシエチルアミノ)−2−メチルフェノール、m−フェニレンジアミン、2,4−ジアミノフェノキシエタノール、トルエン−3,4−ジアミン、α−ナフトール、2,6−ジアミノピリジン、ジフェニルアミン、3,3’−イミノジフェニール、1,5−ジヒドロキシナフタレン、タンニン酸、1−ヒドロキシエチル−4,5−ジアミノピラゾール、及びそれらの硫酸塩、塩酸塩等の塩類が例示される。
カプラーの種類は、所望する毛髪の色調に応じて1種又は2種以上を選択して使用することができる。また、その含有量は、特に制限されないが、例えば、毛髪化粧料組成物中に、0.1〜20質量%であり、より好ましくは0.5〜15質量%であり、特に好ましくは1〜10質量%である。
<直接染料>
直接染料は、色を有する化合物であり、毛髪に付着又は浸透して染毛する染料である。例えば、酸性染料、塩基性染料、天然染料、ニトロ染料、HC染料、分散染料等がある。これら直接染料は単独で配合しても良く、組み合わせて配合しても良い。
上記酸性染料としては、赤色2号、赤色3号、赤色102号、赤色104号の(1)、赤色105号の(1)、赤色106号、赤色227号、赤色230号の(1)、黄色4号、黄色5号、黄色202号の(1)、黄色202号の(2)、黄色203号、だいだい色205号、だいだい色207号、だいだい色402号、緑色3号、緑色204号、緑色401号、紫色401号、青色1号、青色2号、青色202号、かっ色201号、黒色401号等を例示できる。
上記塩基性染料としては、Basic Blue 3、Basic Blue 6、Basic Blue 7、Basic Blue 9、Basic Blue 26、Basic Blue 41、Basic Blue 47、Basic Blue 75、Basic Blue 99、 Basic Blue 124、Basic Brown 4、Basic Brown 16、Basic Brown 17、Basic Green 1、Basic Green 4、Basic Orange 1、Basic Orange 2、Basic Orange 31、Basic Red 1、Basic Red 2、Basic Red 22、Basic Red 46、Basic Red 51、Basic Red 76、Basic Red 118、Basic Violet 1、Basic Violet 3、Basic Violet 4、Basic Violet 10、Basic Violet11:1、Basic Violet 14、Basic Violet 16、Basic Yellow 11、Basic Yellow 28、Basic Yellow 57、Basic Yellow 87等を例示できる。
上記天然染料としては、クチナシ色素、ウコン色素、アナトー色素、銅クロロフィリンナトリウム、パプリカ色素、ラック色素、ヘナ等を例示できる。
上記ニトロ染料としては、4−ニトロ−o−フェニレンジアミン、2−ニトロ−p−フェニレンジアミン、2−アミノ−4−ニトロフェノール、2−アミノ−5−ニトロフェノール、ピクラミン酸、ピクリン酸、及びそれらの塩等を例示できる。
上記HC染料としては、HC Blue No.2、HC Blue No.5、HC Blue No.6、HC Blue No.9、HC Blue No.10、HC Blue No.11、HC Blue No.12、HC Blue No.13、HC Orange No.1、HC Orange No.2、HC Orange No.3、HC Red No.1、HC Red No.3、HC Red No.7、HC Red No.10、HC Red No.11、HC Red No.13、HC Red No.14、HC Violet No.1、HC Violet No.2、HC Yellow No.2、HC Yellow No.4、HC Yellow No.5、HC Yellow No.6、HC Yellow No.9、HC Yellow No.10、HC Yellow No.11、HC Yellow No.12、HC Yellow No.13、HC Yellow No.14、HC Yellow No.15等を例示できる。
上記分散染料としては、Disperse Black 9、Disperse Blue 1、Disperse Blue 3、Disperse Blue 7、Disperse Brown 4、Disperse Orange 3、Disperse Red 11、Disperse Red 15、Disperse Red 17、Disperse Violet 1、Disperse Violet 4、Disperse Violet 15等を例示できる。
[毛髪化粧料組成物の使用方法]
本発明の毛髪化粧料組成物の使用方法は、本発明の毛髪化粧料組成物を液体溶媒と混合して毛髪化粧料塗布液を調製する工程、前記毛髪化粧料塗布液を毛髪に適用する工程、を備えたことを特徴とする。
毛髪化粧料塗布液を調製する工程では、本発明の粉末状の毛髪化粧料組成物と液体溶媒を混合できれば特に制限されないが、例えば、各種の調製用具を用いて毛髪化粧料組成物と液体溶媒を混合することができる。調製用具としては、例えばカップ、皿、ボトル、トレー等の容器と、刷毛、歯ブラシ、撹拌棒等の撹拌具等が挙げられる。また、振とう容器を用いて、振とうにより毛髪化粧料組成物と液体溶媒を混合してもよい。調製用具は、混合物である毛髪化粧料塗布液の粘度等により適宜選択される。
液体溶媒としては、特に制限されないが、好ましくは、水道水、精製水、脱イオン水、蒸留水等の水や水をベースとした液体溶媒である。より好ましくは水である。
毛髪化粧料組成物と液体溶媒の質量基準の混合比は、好ましくは、毛髪化粧料組成物:液体溶媒=1:5〜1:15であり、より好ましくは1:8〜1:12である。
毛髪化粧料塗布液を毛髪に適用する工程では、毛髪化粧料塗布液を毛髪に付着又は塗布することができれば特に制限されないが、例えば、櫛、ブラシ、刷毛等の塗布具を用いて毛髪化粧料塗布液を毛髪に付着又は塗布することができる。また、手袋を着用した手で毛髪化粧料塗布液を毛髪に付着又は塗布してもよい。
毛髪化粧料塗布液の剤型は、特に制限されないが、例えば、液状、クリーム状、ジェル状、ペースト状等が挙げられる。刷毛での取り易さや毛髪への伸び及び密着性が向上して、塗布操作性に優れるという観点から、クリーム状、ペースト状とすることが好ましい。また、毛髪化粧料塗布液を更に泡状やミスト状としてもよい。泡状とする場合には、振とう容器に充填して振とうにより泡を形成しても、ノンエアゾールフォーマー、エアゾールフォーマー等の公知の起泡装置を用いてもよい。
毛髪化粧料塗布液を毛髪に適用後に、毛髪化粧料塗布液を適用した状態で放置する工程を設けることが好ましい。この工程により、毛髪の染毛や脱色の程度を調整することができる。放置時間としては、特に制限されないが、例えば、毛髪化粧料塗布液の塗布操作終了後、3〜120分間である。放置時間の下限値として、好ましくは5分間以上であり、より好ましくは10分間以上であり、更に好ましくは15分間以上である。放置時間の上限値として、好ましくは60分間以下であり、より好ましくは40分間以下であり、更に好ましくは30分間以下である。
当該放置時間終了後、毛髪に付着している毛髪化粧料塗布液を水やぬるま湯(25〜40℃)で洗い流し、次いで、シャンプーやコンディショナー・トリートメント等を用いて適宜毛髪を手入れすることが好ましい。
以下に、実施例により本発明を具体的に説明するが、これらの実施例により本発明の技術範囲が限定されるものではない。
[毛髪化粧料組成物の調製]
以下の表1及び表2に示す組成の毛髪化粧料組成物を調製し、得られた粉末状の毛髪化粧料組成物について、長期保存における粉末の状態の変化及び過炭酸塩の安定性を評価した。評価方法を以下に示す。また、評価結果は、表1及び表2の下段に示した。
[評価方法]
<長期保存における粉末の状態の変化>
実施例及び比較例の毛髪化粧料組成物1gを空のガラス容器(直径45mm、高さ30mm)にのせ、平らにならした後、温度50℃、湿度80%条件下で6時間保存する。保存後の粉末の状態を目視し、以下の基準で評価した。なお、図1に、評価5および評価2の状態の例を示した。
5:粒の状態を保っている。
4:潮解及び融解が生じる、又は、小さな塊が生じる。
3:潮解及び融解が生じる、及び、小さな塊がある。
2:潮解及び融解が生じる、及び、やや大きな塊がある。
1:潮解及び融解が生じる、及び、大きな塊があり、一部変色がある。
<長期保存における過炭酸塩の安定性>
実施例及び比較例の毛髪化粧料組成物1gを空のガラス容器(直径45mm、高さ30mm)にのせ、平らにならした後、温度50℃、湿度80%条件下で6時間保存する。保存後、密閉性のある瓶容器に、粉末を水25mLで流し込み、溶かした後、希硫酸10mLを加えて撹拌する。次に、ヨウ化カリウム2gを加え、密閉して撹拌し、暗所に10分間放置した後、0.1mol/Lチオ硫酸ナトリウム液で滴定する。滴定の終点は、電位差滴定法による。得られた過炭酸塩の定量値から、以下のスコアで評価した。
5:保存前の75%以上が残存している。
4:保存前の70%以上が残存している。
3:保存前の65%以上が残存している。
2:保存前の60%以上が残存している。
1:保存前の60%未満である。
表1の実施例1〜3、比較例2〜5を対比すると、(B)成分のアクリル酸系ポリマーを含有することにより、長期保存における粉末の状態及び過炭酸塩の安定性が向上することが認められる。さらに、実施例5と比較例1を対比すると、(B)成分のアクリル酸系ポリマーの含有量が1質量%以上において、良好な結果を得られることがわかる。
表2の実施例7、8を見ると、(C)キレート剤を含有することにより、長期保存における粉末の固化を抑制するという本発明の効果が向上することがわかる。
また、実施例6、7を見ると、(D)デンプンを含有することにより、長期保存における粉末の固化を抑制するという本発明の効果が向上することがわかる。
本発明の毛髪化粧料組成物は、ヒトの頭髪、髭、眉毛、すね毛等の体毛を染色又は脱色するための粉末状の酸化染毛剤組成物又は毛髪脱色剤組成物として利用することができる。その他、ペット等の動物の体毛を染色又は脱色するために利用してもよい。
本発明の毛髪化粧料組成物は、美容室用又は理容室用の毛髪化粧料組成物、セルフカラーリング用の毛髪化粧料組成物等に利用することができる。
また、本発明の毛髪化粧料組成物の使用方法は、美容室や理容室等における毛髪の染毛処理又は脱色処理、セルフカラーリング等に利用することができる。

Claims (5)

  1. 毛髪を染色又は脱色するための粉末状の毛髪化粧料組成物であって、以下の成分(A)及び成分(B)を含有し、前記成分(B)の含有量が1質量%以上であることを特徴とする、毛髪化粧料組成物。
    (A)過炭酸塩
    (B)10μm超の粒径を有するアクリル酸系ポリマー
  2. 前記成分(B)のアクリル酸系ポリマーは、(メタ)アクリル酸塩又は(メタ)アクリル酸誘導体塩を含有することを特徴とする、請求項1に記載の毛髪化粧料組成物。
  3. さらに、(C)キレート剤を含有し、前記(C)キレート剤が、エデト酸塩であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の毛髪化粧料組成物。
  4. さらに、(D)デンプンを含有することを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の毛髪化粧料組成物。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の毛髪化粧料組成物を液体溶媒と混合して毛髪化粧料塗布液を調製する工程、前記毛髪化粧料塗布液を毛髪に適用する工程、を備えたことを特徴とする、毛髪化粧料組成物の使用方法。


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