JP2019011142A - 紙管および弾性糸巻糸体パッケージ - Google Patents

紙管および弾性糸巻糸体パッケージ Download PDF

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Abstract

【課題】複数段のスタンドに弾性糸巻糸体パッケージを掛け、各段の弾性糸を同時にタテ取り解舒して、連続的に布帛などの製造に使う際の、弾性糸の尻糸を簡単に処理することを可能とする紙管および弾性糸の巻糸体パッケージを提供する。【解決手段】少なくとも一方の端部の近傍に紙管軸と直交する周方向に尻糸巻き付け溝を有する紙管であって、前記尻糸巻き付け溝の溝幅よりも大きく、前記尻糸巻き付け溝の深さよりも深い、凹み部を、前記尻糸巻き付け溝の上、または、前記尻糸巻き付け溝の延長線の上に有する紙管。【選択図】図1A

Description

本発明は、取り扱い性に優れた弾性糸の巻糸体パッケージを与える紙管、および当該紙管を使用した弾性糸巻糸体パッケージに関する。詳しくは、弾性糸を材料とする加工製品の製造工程において、弾性糸の尻糸の取り出しが容易であり、これにより巻糸体の切替時の作業性を改善できる紙管とそれに弾性糸を巻き取った弾性糸の巻糸体パッケージに関するものである。さらに詳しくは、弾性糸の中でも中太繊度品とよばれる弾性糸を巻芯方向にタテ取り解舒する加工装置で使用する際に特に効果が顕著となるものである。
弾性糸、特に、ポリウレタン弾性糸は、その伸縮特性を活かし、ファンデーション、ソックス、パンティストッキング、水着などの衣料、スポーツ分野の伸縮機能素材として多用されている。また、近年では不織布と組み合わせることで、紙おむつの立体ギャザー部、ウエスト部やレッグ部の伸縮部材に使われており、大人用、介護用、子供用、新生児用などの多種多様なサイズ、デザインのものが世の中で販売されている。また、生理ナプキンなどにも使われる。
かかる多種多様なサイズやデザインに対応するため、弾性糸の繊度や糸の延伸倍率を部位毎に変えることや、数本〜数十本の糸を併走させて同時に不織布に貼り合わせる技術が知られている。
特許文献1には、上記のような紙おむつや衛生材料用途では、多数のポリウレタン弾性糸を連続的に使用したいというニーズから、近年ポリウレタン弾性糸はタテ取り解舒が主流となりつつある。このようなタテ取り解舒に用いられる巻糸体パッケージには、口糸(端糸とも呼ばれる)と尻糸(テールとも呼ばれる)とを形成すること、使用する紙管の巻糸体の巻幅より外側にスリットを円周方向に設け、巻き始めの糸をスリットに導入させて尻糸(テールとも呼ばれる)を形成することが記載されている。
また、特許文献2では、紙管上に尻糸を形成するための溝に関する技術、特許文献3では弾性糸用の紙管溝形状に関する技術が適用されている。
近年、不織布と弾性糸を組み合わせて使用する紙おむつなどに代表される衛生材料製品においては、消費人口の増加によって、生産数量が増加しており、弾性糸の使用量もそれに相応して増えていることから、こういった製品の製造工程においては、弾性糸巻糸体パッケージからの尻糸の取り出し易さの改善が求められている。
現在一般的に尻糸は、巻糸体製造時に、紙管溝から解いて結束するのに必要十分な長さに切って整えた形態にするか、弾性糸巻き上げ後も、尻糸を溝にそのまま巻き付かせたままで、加工時に人または機械装置により解いて使う方法が主流となっている。
上記いずれの場合も、巻糸体パッケージの紙管溝から解いて長さを整える、即ち必要長さの尻糸が巻糸体パッケージから出ている状態にすることは、手間暇を要する作業であった。特に、紙管の溝から尻糸を手で取り出す際には、伸縮性を持つ弾性糸は、紙管溝に食い込んでいるため、取り出すのに時間を要していた。
これを改善するため、特許文献4のように、紙管溝を紙管の全周に設けることから、部分的に溝切り部を無くしたところを設け、そこに巻かれた弾性糸の尻糸を、加工作業者の目で位置を確認し、手でつまんで取り出すことなどの工夫が開示されている。
特開2000−289931号公報 特開2004−203519号公報 特開平9−328260号公報 特開2014−105103号公報
本発明は、上記紙管の尻糸を巻き付ける溝、または、特許文献4のように部分的に溝切り部のない紙管であっても、尻糸の取り出し位置を容易に視認でき、手または治具を使っても確実に尻糸が取り出せ、作業負担を更に軽減できる、紙管および弾性糸の巻糸体パッケージを提供するものである。
本発明は、前記の課題を解決するため、以下のいずれかの手段を採用する。
(1) 少なくとも一方の端部の近傍に紙管軸と直交する周方向に、両縁が平行である尻糸巻き付け溝を有する紙管であって、最大幅が前記尻糸巻き付け溝の溝幅よりも大きく、最深部が前記尻糸巻き付け溝の深さよりも深い凹み部を、前記尻糸巻き付け溝の上、または、前記尻糸巻き付け溝の延長線の上に有する紙管。
(2) 前記凹み部の形状が、少なくとも一辺が前記尻糸巻き付け溝の溝幅よりも大きく、また紙管軸と直交する周方向と交差する溝状である前記(1)に記載の紙管。
(3) 前記紙管軸と直交する周方向と交差する溝状の凹み部が紙管の端部まで到達している前記(2)に記載の紙管。
(4) 上記凹み部の少なくとも一部が紙管を貫通している前記(1)〜(3)のいずれかに記載の紙管。
(5) 弾性糸の巻糸体パッケージであって、紙管が前記(1)〜(4)のいずれかの紙管であり、尻糸が前記尻糸巻き付け溝に固定されている弾性糸の巻糸体パッケージ。
弾性糸巻糸体パッケージの紙管溝に巻き上げられた尻糸の取り出し位置を容易に視認でき、手または治具を使っても確実に尻糸が取り出せ、作業負担を更に軽減できる、紙管および弾性糸の巻糸体パッケージを提供することができる。
本発明の弾性糸巻糸体パッケージの一例から尻糸を引き出す状況を示す模式図である。 本発明の弾性糸巻糸体パッケージの別の一例から尻糸を引き出す状況を示す模式図である。 従来の紙管を示す模式図である。 本発明における尻糸巻き付け溝の断面の一例を示す模式図である。 実施例及び比較例にて用いた紙管を示す模式図である。 実施例1〜3の弾性糸巻糸体パッケージの尻糸が巻き付いた部分の拡大図である。 従来の弾性糸巻糸体パッケージの一例を示す模式図である。
本発明は、少なくとも一方の端部の近傍に紙管軸と直交する周方向に、両縁が平行である尻糸巻き付け溝を有する紙管であって、最大幅が前記尻糸巻き付け溝の溝幅よりも大きく、最深部が前記尻糸巻き付け溝の深さよりも深い凹み部を、前記尻糸巻き付け溝、または、前記尻糸巻き付け溝の延長線の上に有する紙管である。
本発明の適用対象たる紙管は、弾性糸に好適に用いられるものである。弾性糸としては特に限定されないが、巻芯方向にタテ取り解舒して用いられるものに適用するのが好ましく、そのような用途としては、中太繊度品とよばれる250〜1300デシテックスの弾性糸を巻芯方向にタテ取り解舒する加工装置で使用する際に特に効果が顕著となるものである。かかる弾性糸としては、ポリウレタン弾性繊維またはポリウレタン弾性糸が挙げられる。また、弾性糸は複数の単糸から構成させるマルチフィラメントであり、通常、20フィラメント〜120フィラメントの弾性糸である。
紙管の形状としては特に限定されないが、図2(図2内で弾性糸の巻き上げ面から見たものを図2a−1、図2b−1とし、紙管軸方向から見たものを図2a−2、図2b−2とする)に例示するとおり円筒形状のものが一般的である。紙管の材質としては、表面に色紙を貼り付け、更に再生セルロールを主成分とするセロハンフィルムやポリエステルフィルムを貼り合わせたものや、ポリビニルアルコールを主成分とするコート樹脂剤もしくはそれ相応のものを色紙にコーティングしたものが使用される。また、紙そのものを貼り付けたもの。紙に凹凸加工、エンボス加工などを施したものが使用されるが、本発明は、紙管の材質ならびに表面剤、表面の加工方法の差において発明の効果が損なわれるものではない。
図2に示すとおり、本発明の紙管には、少なくとも一方の端部(紙管の端面5)の近傍に、紙管軸と直交する周方向に両縁が平行である尻糸巻き付け溝4を有している。ここで、尻糸巻き付け溝4の両縁とは、尻糸巻き付け溝と紙管表面との対向する2本の境界であり、尻糸巻き付け溝の断面を示す図3において溝を挟んで向かい合う符号9で示される部分である。これが平行であるとは尻糸巻き付け溝の全長の80%以上の範囲において平行であることをいう。ここでいう平行とは、±1°程度の振れは許容するものとする。かかる尻糸巻き付け溝を有することで、図6(図2の2a−1の紙管を使った巻糸体パッケージを図6−1、図2b−1の紙管を使った巻糸体パッケージを図6−2とする)の従来の弾性糸巻糸体パッケージの一例を示す模式図のように、紙管上に巻糸体2を形成する際に、尻糸10が固定でき、巻糸体2形成時に、尻糸10が巻糸体の最内層部に隠れたり、一部が挟まれてしまわないようにすることができる。紙管の端部の近傍とは、少なくとも弾性糸を巻き上げる巻幅よりも紙管軸方向で端部側、すなわち、巻糸体パッケージにおける端部の紙管露出部となる部分を示し、かかる部分に尻糸巻き付け溝を有することにより、巻糸体形成時の巻き出し部分を尻糸として引き出すことが可能となる。かかる端部の近傍は、一般的には、紙管長を100%とすると、両側の端それぞれ、5〜10%であることが好ましい。一般的な弾性糸の正味重量4.5kgの巻糸体パッケージにおける端部の紙管露出部はそれぞれ8〜15mmである。尻糸巻き付け溝は少なくとも一方の端部の近傍にあれば本発明の効果を奏しうるが、両方にあれば、巻糸体形成時の紙管の方向を気にすることなく使うことができ、繰り返し使用した場合に溝の把持が甘くなって尻糸が上手く形成できないときに、紙管の向きを変えて使用すれば良いことから好ましい。なお、尻糸巻き付け溝が一方の端部の近傍のみにある場合には、溝がある側の端部の露出部長が他方より長くなるように巻糸体を配置したパッケージとしても問題はない。
尻糸巻き付け溝は紙管軸と直行する周方向にあるが、全周にわたって存在してもよいし(図2の2a−1および2a−2)、周方向の一部に溝が途切れている部分があってもよい(図2の2b−1および2b−2)。尻糸巻き付け溝が全周にはない場合、紙管の全周を100%として、尻糸巻き付け溝のない長さの割合は3〜10%、より好ましくは4〜8%程度であることが、巻き取り時に尻糸を尻糸巻き付け溝に確実に把持することができる点で好ましい。
尻糸巻き付け溝を紙管の端部の近傍に形成する方法は、加圧により連続した凹みを形成する方法、刃物により切り込みを入れる方法など、特に限定されるものではないが、回転刃を押し当てて切り込みを入れる方法が好ましい。その理由として、回転刃の形状によって溝形状を変えることができること、押し当て方によって溝の深さや幅を自在に変えることができること、異なる形状の回転刃を組み合わせて用いることにより、複雑な形状の溝を形成することができることなどが挙げられる。また、そのような加工で溝を付与することから、溝の断面形状は、V形状または略V形状、それに類似する形状が一般的である。
尻糸巻き付け溝の溝方向の形状は、尻糸の形成、すなわち巻き取りの際の効率面、弾性糸の繊度、弾性率などを考慮して設定すればよい。例えば、尻糸が溝に巻き付き易くするために、導入溝として尻糸巻き付け溝の一部の溝幅を他の部分よりも幅広くした形状としたもの、また、その様な部分が溝の周方向上に複数箇所存在するものなどが挙げられる。なお、導入溝の溝の深さは、尻糸巻き付け溝の他の部分と同じ溝の深さ(定義は後述する)を有する。
弾性糸の巻糸体パッケージの尻糸の長さは特に限定されるものでなく、弾性糸を巻き上げるための巻取機の機構などによって適宜設定すればよいが、通常は紙管の尻糸巻き付け溝への巻き回数で2回以上巻き付けられていることが好ましく、3回以上巻き付けられていることがより好ましく、5回以上巻き付けられていればさらに好ましい。紙管の尻糸巻き付け溝への巻き回数の上限は特にないが、10回も巻き付けられていれば十分であることが多い。
本発明における尻糸巻き付け溝の溝幅とは、紙管の厚み方向に紙管軸の中心側に凹んだ紙管の表面の形状を、紙管表面から容易に計測できる痕跡から求められる紙管の軸方向の長さのことを示す。具体的には図3に溝の断面形状の略図において示した尻糸巻き付け溝の両側の縁9の間のWで表される長さとする。なお、上述の様に導入溝として他の部分の溝幅よりも広い溝幅の部位を有するなど、周方向において溝幅が一定でない場合には、平均値を溝幅として扱うものとする。
本発明における尻糸巻き付け溝の深さは、図3に示すとおり、溝の断面に直径50μmの円Aを最も溝の底に近くなるように配置したとき、紙管の外側6に対応する位置から円Aの最も離れた位置とする。すなわち、図3に示すD1でなく、D2と定義する。
本発明における凹み部は、最大幅が前記尻糸巻き付け溝の溝幅よりも大きく、最深部が前記尻糸巻き付け溝の深さよりも深い、凹んだ部分のことを言い、紙管の尻糸の巻き付け溝の上、または、尻糸の巻き付け溝の延長線の上に配置される。ここで、凹み部の深さは尻糸巻き付け溝の深さと同様の定義とし、最深部とはこのように定義された凹み部の深さのうち、最も大きな値を有する位置とする。かかる凹み部を前記尻糸巻き付け溝の上、または、前記尻糸巻き付け溝の延長線の上に有することで、巻糸体パッケージにおいて前記尻糸巻き付け溝の位置に巻かれた尻糸の下に凹み部を配置することができ、例えばL字状のカギの付いた治具などで、尻糸を引っかけて簡単に端部方向に引き出すことが可能となる。ここで、尻糸巻き付け溝の上、または、尻糸巻き付け溝の延長線の上とは、尻糸巻き付け溝の最も深い位置または、尻糸巻き付け溝の最も深い位置の延長上を示すものとする。
かかる凹み部の形は、紙管表面上から見て、多角形、矩形、略三角形であっても、円形、楕円形状のいかなる形のものでも構わない。少なくとも紙管表面上から見て、凹み部の少なくとも1辺、円形状であれば直径が、尻糸巻き付け溝の最も深い部分と交差していることが好ましい。特に、尻糸巻き付け溝が凹み部と重なっている紙管の周方向の表面に沿った長さが1〜10mmであることが好ましく、2〜5mmであればより好ましい。かかる範囲であれば、L字状のカギの付いた治具などで、尻糸を引っかけて端部方向に引き出すことがより容易となるからである。
また、前記凹み部の形状が、少なくとも長さが前記尻糸巻き付け溝の溝幅よりも大きく、また紙管軸と直交する周方向と交差する溝状であることが好ましい。かかる形状の凹み部とすることにより、前記尻糸巻き付け溝または、前記尻糸巻き付け溝の延長線と溝状の凹み部が交差する。これにより、尻糸を引っかけて簡単に端部方向に引き出すことがさらに容易となる。溝状の凹み部の交差の態様については、上述のとおり凹み部の少なくとも一部が、尻糸巻き付け溝の最も深い位置または、尻糸巻き付け溝の最も深い位置の延長上に重なっていればよいが、尻糸巻き付け溝の最も深い位置または、尻糸巻き付け溝の最も深い位置の延長上における凹み部の深さが尻糸巻き付け溝の深さより深いことが好ましく、尻糸巻き付け溝の全幅に渡って重なっていることがより好ましい。なお、凹み部が、尻糸巻き付け溝の全幅に渡って重なっている場合において、凹み部は、巻糸体の下に入らないことが好ましく、目的とする巻糸体パッケージの形状を考慮して設定すればよい。具体的には、凹み部の巻糸体側の端部の位置は尻糸巻き付け溝から紙管の中央側に1〜10mmの位置であることが好ましい。
前記凹み部の形状が、少なくとも長さが前記尻糸巻き付け溝の溝幅よりも大きく、また紙管軸と直交する周方向と交差する溝状である場合、前記紙管軸と直交する周方向と交差する溝状の凹み部が紙管の端部まで到達していることが好ましい。それにより、L字状のカギの付いた治具などで、尻糸を引っかけて端部方向に引き出すことが更に容易になるためである。
また、上記凹み部の少なくとも一部が紙管を貫通していても構わない。かかる場合の貫通している位置としては、前記尻糸巻き付け溝、または、前記尻糸巻き付け溝の延長線に重なる位置で貫通していることが好ましい。かかる位置で紙管を貫通することで、紙管の内側(図3の7)から尻糸を押し上げて、取り出すことが可能となるからである。
また、前記凹み部の形状が、少なくとも一辺が前記尻糸巻き付け溝の溝幅よりも大きく、また紙管軸と直交する周方向と交差する溝状である場合、同様の理由から、尻糸巻き付け溝の全幅(図3のW)に渡って貫通していることが好ましい。なお、溝が紙管の端部まで到達している態様において全長に渡って貫通することは、紙管の端部から切れ込みが入っている形態を含むことを意味する。
上述の尻糸巻き付け溝と凹み部を有する紙管上に弾性糸を巻き上げて弾性糸の巻糸体パッケージとすると、尻糸を尻糸巻き付け溝に固定され、かつ、尻糸の引き出しが容易である巻糸体パッケージとなる。
以下、実施例、比較例により、本発明を更に詳しく説明するが、本発明は、それらの態様に限定されるものではない。
紙管1:表面を再生セルロールからなる防湿セロハンフィルムで巻き上げた紙管幅長175mm、直径82mm、表面周長257mm、肉圧4mmの弾性糸紙管に、尻糸用の溝が溝幅W=4mm、溝深さD1=2.5mmで紙管全周に切られている紙管(図4の紙管1)。
紙管2:表面を再生セルロールからなる防湿セロハンフィルムで巻き上げた紙管幅長175mm、直径82mm、表面周長257mm、肉圧4mmの弾性糸紙管に、尻糸用の溝が溝幅W=4mm、溝深さD1=2.5mmで紙管全周に対し95%の範囲に切られている紙管(図4の紙管2)。
[実施例1]
紙管1に、図4に示す、凹み部の一辺が紙管端部に達したもので最大長8mm、深さが3mm、尻糸の巻き付け方向で幅3mmの溝を尻糸溝上の位置に直交するように1カ所設け、紙管1−1を得た。紙管1−1上に、単糸数が56フィラメント、弾性糸の平均径が0.33mmである620デシテックスのポリウレタン弾性糸を尻糸溝に19回巻き付け、糸の正味重量が4.5kgとなるポリウレタン弾性糸パッケージ(図5の紙管1−1)を得た。その時、巻糸体パッケージにおける溝がある側の端部の紙管露出部は10mmであった。
[実施例2]
紙管1に、図4に示す、凹み部の一辺の最大長が8mm、尻糸の巻き付け方向で幅3mmの切り欠き溝を尻糸溝上の位置に直交するように1カ所設け、紙管1−2を得、この紙管を用いた以外は実施例1と同様にして、ポリウレタン弾性糸パッケージ(図5の紙管1−2)を得た。
[実施例3]
紙管1に、図4に示す、凹み部の直径が6mmとなる貫通穴を尻糸溝上の位置に1カ所設け、紙管1−3を得、この紙管を用いた以外は実施例1と同様にして、ポリウレタン弾性糸パッケージ(図5の紙管1−3)を得た。
[実施例4]
紙管2に、図4に示す、凹み部の一辺が紙管端部に達したもので最大長8mm、深さが3mm、尻糸の巻き付け方向で幅3mmの溝を紙管全周に対し、5%分の尻糸用溝がない部分に、尻糸溝の延長線上に直交するように1カ所設け、紙管2−1を得、この紙管を用いた以外は実施例1と同様にして、ポリウレタン弾性糸パッケージを得た。
[実施例5]
紙管2に、図4に示す、凹み部の一辺の最大長が8mm、尻糸の巻き付け方向で幅3mmの切り欠き溝を紙管全周に対し、5%分の尻糸用溝がない部分に、尻糸溝の延長線上に直交するように1カ所設け、紙管2−2を得、この紙管を用いた以外は実施例1と同様にして、ポリウレタン弾性糸パッケージを得た。
[実施例6]
紙管2に、図4に示す、凹み部の直径が6mmとなる貫通穴を紙管全周に対し、5%分の尻糸用溝がない部分に、尻糸溝の延長線上に直交するように1カ所設け、紙管1−3を得、この紙管を用いた以外は実施例1と同様にして、ポリウレタン弾性糸パッケージを得た。
[比較例]、及び、[実施例1〜6]のそれぞれのポリウレタン弾性糸パッケージに対し、図1Bのように、手で尻糸をつまみ出す、図1Aのように、100mm長、線径0.5mmの針金を曲げ加工したL字状のカギが付いた治具で尻糸をつまみ出す操作により、尻糸の取り出し易さを比較した結果を表1に示す。この際、容易に取り出せた場合は○、少し劣るが取り出せた場合には△、取り出しが難しい場合は×にて判定したところ、実施例1〜6は比較例よりも容易に尻糸を取り出すことができた。
[比較例1]
紙管1上に、単糸数が56フィラメント、弾性糸の平均径として0.33mmである620デシテックスのポリウレタン弾性糸を尻糸溝に19回巻き付けて、糸の正味重量が4.5kgとなるポリウレタン弾性性糸パッケージを得た。
Figure 2019011142
1: 弾性糸巻糸体パッケージ
2: 弾性糸巻糸体
3: 紙管
4: 尻糸巻き付け溝
5: 紙管の端面
6: 紙管の外側
7: 紙管の内側
8: 紙管の軸方向
9: 尻糸巻き付け溝の縁
10: 尻糸
11: 口糸
A: 直径50μmの円
L: L字状のカギの付いた治具

Claims (5)

  1. 少なくとも一方の端部の近傍に紙管軸と直交する周方向に、両縁が平行である尻糸巻き付け溝を有する紙管であって、最大幅が前記尻糸巻き付け溝の溝幅よりも大きく、最深部が前記尻糸巻き付け溝の深さよりも深い、凹み部を、前記尻糸巻き付け溝の上、または、前記尻糸巻き付け溝の延長線の上に有する紙管。
  2. 前記凹み部の形状が、少なくとも一辺が前記尻糸巻き付け溝の溝幅よりも大きく、また紙管軸と直交する周方向と交差する溝状である請求項1に記載の紙管。
  3. 前記紙管軸と直交する周方向と交差する溝状の凹み部が紙管の端部まで到達している請求項2に記載の紙管。
  4. 上記凹み部の少なくとも一部が紙管を貫通している請求項1〜3のいずれかに記載の紙管。
  5. 弾性糸の巻糸体パッケージであって、紙管が請求項1〜4のいずれかの紙管であり、尻糸が前記尻糸巻き付け溝に固定されている弾性糸の巻糸体パッケージ。
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