JP2019009276A - 基板処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】基板に加熱処理及び冷却処理を行う基板処理装置において、冷却処理室内における基板の周囲を低酸素雰囲気とするのに要する時間を短縮する。【解決手段】基板処理装置は、内部を密閉可能な筐体150を備え、該筐体は、基板搬送装置に近い方から順に、冷却処理のための冷却処理室150dと、加熱処理のための加熱処理室150eと、を有し、さらに、冷却処理室150d内において、ウェハWが載置され該載置されたウェハWを冷却する冷却板151と、基板搬送装置と冷却板151との間でウェハWの受け渡しを行う受け渡し機構と、冷却処理室150dと加熱処理室150eとの間でウェハWを搬送する搬送機構と、ガス供給源203から供給された所定のガスの温度を室温より高くなるよう調整するガス温度調整機構205と、を備え、該ガス温度調整機構205により温度が調整された所定のガスを冷却処理室150dに供給する。【選択図】図5

Description

本発明は、基板に加熱処理及び冷却処理を行う基板処理装置に関する。
例えば半導体デバイスの製造工程では、例えば基板としての半導体ウェハ(以下、「ウェハ」という。)上にレジスト液を塗布してレジスト膜を形成するレジスト塗布処理、当該レジスト膜に所定のパターンを露光する露光処理、露光されたレジスト膜を現像する現像処理などを順次行うフォトリソグラフィー処理が行われ、ウェハ上に所定のレジストパターンが形成される。そして、このレジストパターンをマスクとして、ウェハ上の被処理膜のエッチング処理が行われ、その後レジスト膜の除去処理などが行われて、被処理膜に所定のパターンが形成される。
ところで、近年、半導体デバイスのさらなる高集積化を図るため、上述した被処理膜のパターンの微細化が求められている。このため、レジストパターンの微細化が進められており、例えばフォトリソグラフィー処理における露光処理の光を短波長化することが進められている。しかしながら、露光光源の短波長化には技術的、コスト的な限界があり、光の短波長化を進める方法のみでは、例えば数ナノメートルオーダーの微細なレジストパターンを形成するのが困難な状況にある。
そこで、フォトリソグラフィー処理に替わるパターン形成方法として、例えばポリメタクリル酸メチル(PMMA)とポリスチレン(PS)といった2種類の高分子(ポリマー)を組み合わせたブロック共重合体を用いたウェハ処理方法が提案されている(特許文献1)。かかる方法では、先ず、ウェハ上に一方のポリマーに対して親和性の高い領域のパターンを形成しておき、当該領域上に例えばレジストパターンを形成する。次いで、レジストパターンが形成されたウェハ上にブロック共重合体を塗布し、その後、当該ブロック共重合体を相分離させる。
そして、一方のポリマーを、エッチングして選択的に除去することで、他方のポリマーによってウェハ上に微細なパターンが形成される。そして、このポリスチレンのパターンをマスクとして被処理膜のエッチング処理が行われ、被処理膜に所定のパターンが形成される。
なお、特許文献1の図22には、ブロック共重合体を相分離させるための基板処理装置として、ブロック共重合体が塗布されたウェハを加熱処理して相分離させるための熱板が筐体内に設けられ、筐体における熱板とウェハの搬送装置との間の部分に、ウェハを冷却処理して温度調節する冷却板が設けられたものが開示されている。この基板処理装置では、熱板の上部を覆う蓋体が設けられており、蓋体と熱板との間で囲まれた空間にウェハが搬送された後に該空間内を窒素ガスで置換し、低酸素雰囲気で加熱処理が行われる。なお、この基板処理装置では、筐体における冷却板側は冷却板の上部が全面にわたって開口している。
特開2014−87781号公報
ところで、冷却処理も低酸素雰囲気で行うことが望まれることがある。しかし、特許文献1の上述の基板処理装置における熱板側の構成と同様な構成を冷却板側にも採用したとしても、すなわち、冷却板の上部を覆う蓋体を設けたとしても、冷却板の形状は熱板の形状と異なるので、蓋体と冷却板とで密閉空間を形成することができないため、冷却板の周囲の空間を低酸素雰囲気とするのに時間を要する。また、冷却板を用いて冷却処理を行う空間には、加熱処理を行うための加熱処理室との間でウェハを搬送する搬送機構が設けられているため、上述のような蓋体を、冷却処理を行う空間に設けることは困難である。また、冷却板全体を筐体で覆い、冷却板を用いて冷却処理を行う冷却処理室を密閉可能に形成したとしても、基板処理装置の外部からウェハを搬出入する搬送装置の搬送アームが冷却処理室には挿入されること等から、冷却処理室は大きく形成する必要があり、該冷却処理室内を低酸素雰囲気とするのに時間を要する。
上述したブロック共重合体の相分離装置だけでなく、SOD(Spin On Dielectric)システムにより層間絶縁膜を形成する際に加熱処理及び冷却処理を行う基板処理装置等においても同様な問題がある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、基板に加熱処理及び冷却処理を行う基板処理装置において、冷却処理のための冷却処理室内における基板の周囲を低酸素雰囲気とするのに要する時間を短縮することを目的とする。
前記の目的を達成するため、本発明は、基板に加熱処理及び冷却処理を行う基板処理装置であって、内部を密閉可能な筐体を備え、該筐体は、当該基板処理装置の外部から当該筐体内に基板を搬出入する基板搬送装置に近い方から順に、前記冷却処理のための冷却処理室と、前記加熱処理のための加熱処理室と、を有し、当該基板処理装置はさらに、 前記冷却処理室内において、基板が載置され該載置された基板を冷却する冷却板と、前記基板搬送装置と前記冷却板との間で基板の受け渡しを行う受け渡し機構と、前記冷却処理室と前記加熱処理室との間で基板を搬送する搬送機構と、ガス供給源から供給された所定のガスの温度を室温より高くなるよう調整するガス温度調整機構と、を備え、該ガス温度調整機構により温度が調整された前記所定のガスを前記冷却処理室に供給することを特徴としている。
本発明によれば、冷却処理室に供給する所定のガスを室温より高くなるように温度調節する、すなわち、高温となるように温度調節するガス温度調整機構を備えているため、冷却処理室内の少なくとも基板の周囲を所定のガスで置換し低酸素濃度とするのに要する時間を短縮することができる。
基板が載置された前記冷却板を前記冷却処理室内において上方に移動させる移動機構を備えてもよい。
上方に移動された前記冷却板上の基板の周囲から上方に前記所定のガスを吐出する吐出装置を備えてもよい。
本発明によれば、基板に加熱処理及び冷却処理を行う基板処理装置において、冷却処理のための冷却処理室内における基板の周囲を低酸素雰囲気とするのに要する時間を短縮することができる。
本実施の形態にかかる基板処理システムの構成の概略を示す平面図である。 本実施の形態にかかる基板処理システムの構成の概略を示す正面図である。 本実施の形態にかかる基板処理システムの構成の概略を示す背面図である。 ポリマー除去装置の構成の概略を示す縦断面図である。 ポリマー除去装置の構成の概略を示す横断面図である。 ウェハが搬送アームからポリマー除去装置の昇降ピンに受け渡された状態を示す説明図である。 ウェハが昇降ピンから冷却板に受け渡された状態を示す説明図である。 冷却板が熱板上に移動した状態を示す説明図である。 ウェハが冷却板から昇降ピンに受け渡された状態を示す説明図で ある。 蓋体を降下させると共に、ウェハが熱板から所定の距離離間した状態で昇降ピンを保持した状態を示す説明図である。 ウェハが昇降ピンから熱板に受け渡された状態を示す説明図である。 ウェハが熱板から昇降ピンに受け渡された状態を示す説明図である。 冷却処理室に窒素ガスを導入したときの冷却処理室内の基板の周囲における酸素濃度の時間変化を示す図である。 冷却処理室から気体が排出される様子を示す概念図である。 ポリマー除去装置の他の例にかかる構成の概略を示す横断面図である。 ポリマー除去装置の別の例にかかる構成の概略を示す横断面図である。 供給リングの一例の概略を示す縦断面図である。 冷却処理室に窒素ガスを導入したときの冷却処理室内の基板の周囲における酸素濃度の時間変化を示す図である。
以下、本発明の実施の形態について説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する要素においては、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
図1は、本実施の形態にかかる基板処理システム1の構成の概略を示す説明図である。図2及び図3は、基板処理システム1の内部構成の概略を示す正面図及び背面図である。
基板処理システム1は、図1に示すように複数枚のウェハWを収容したカセットCが搬入出されるカセットステーション10と、ウェハWに所定の処理を施す複数の各種処理装置を備えた処理ステーション11と、処理ステーション11に隣接する露光装置12との間でウェハWの受け渡しを行うインターフェイスステーション13とを一体に接続した構成を有している。
カセットステーション10には、カセット載置台20が設けられている。カセット載置台20には、基板処理システム1の外部に対してカセットCを搬入出する際に、カセットCを載置する、例えば4つのカセット載置板21が設けられている。
カセットステーション10には、図1に示すようにX方向に延びる搬送路22上を移動自在なウェハ搬送装置23が設けられている。ウェハ搬送装置23は、上下方向及び鉛直軸周り(θ方向)にも移動自在であり、各カセット載置板21上のカセットCと、後述する処理ステーション11の第3のブロックG3の受け渡し装置との間でウェハWを搬送できる。
処理ステーション11には、各種装置を備えた複数例えば4つのブロックG1、G2、G3、G4が設けられている。例えば処理ステーション11の正面側(図1のX方向負方向側)には、第1のブロックG1が設けられ、処理ステーション11の背面側(図1のX方向正方向側)には、第2のブロックG2が設けられている。また、処理ステーション11のカセットステーション10側(図1のY方向負方向側)には、第3のブロックG3が設けられ、処理ステーション11のインターフェイスステーション13側(図1のY方向正方向側)には、第4のブロックG4が設けられている。
例えば第1のブロックG1には、図2に示すように複数の液処理装置、例えばウェハWを現像処理する現像処理装置30、ウェハW上に反射防止膜を形成する反射防止膜形成装置31、ウェハW上に中性剤を塗布して中性層を形成する中性層形成装置32、ウェハWにレジスト液を塗布してレジスト膜を形成するレジスト塗布装置33、ウェハW上にブロック共重合体を塗布するブロック共重合体塗布装置34が下からこの順に配置されている。
例えば現像処理装置30、反射防止膜形成装置31、中性層形成装置32、レジスト塗布装置33及びブロック共重合体塗布装置34は、それぞれ水平方向に3つ並べて配置されている。なお、これら液処理装置の数や配置は、任意に選択できる。また、これらの液処理装置では、例えばウェハW上に所定の塗布液を塗布するスピンコーティングが行われる。スピンコーティングでは、例えば塗布ノズルからウェハW上に所定の塗布液を吐出すると共に、ウェハWを回転させて、塗布液をウェハWの表面に拡散させる。
なお、ブロック共重合体塗布装置34でウェハW上に塗布されるブロック共重合体は第1のモノマーと第2のモノマーが直鎖状に重合した、第1のポリマー(第1のモノマーの重合体)と第2のポリマー(第2のモノマーの重合体)とを有する高分子(共重合体)である。例えば、第1のポリマーとしては、その高分子の構造中に酸素原子を有するポリマーが用いられ、第2のポリマーとしては、高分子の構造中に酸素原子を有しないポリマーが用いられる。より具体的には、例えば、第1のポリマーとして例えばポリメタクリル酸メチルが用いられ、第2のポリマーとしては例えばポリスチレンが用いられる。また、ブロック共重合体における第1のポリマーの分子量の比率は約40%〜60%であり、ブロック共重合体における第2のポリマーの分子量の比率は約60%〜40%である。そして、本実施の形態におけるブロック共重合体は、これら第1のポリマーと第2のポリマーの共重合体を溶媒により溶解して溶液状としたものである。なお、溶媒には、例えばヘプタンなどが用いられる。
また、中性層形成装置32でウェハW上に形成される中性層は、第1のポリマーと第2のポリマーに対して中間の親和性を有している。本実施の形態では、中性層として例えば第1のポリマーと第2のポリマーとのランダム共重合体や交互共重合体が用いられる。以下において、「中性」という場合は、このように第1のポリマーと第2のポリマーに対して中間の親和性を有することを意味する。
例えば第2のブロックG2には、図3に示すようにウェハWの加熱や冷却といった熱処理を行う熱処理装置40や、ブロック共重合体塗布装置34でウェハW上に塗布されたブロック共重合体を第1の温度で加熱処理して第1のポリマーと第2のポリマーに相分離させるポリマー分離装置41、ウェハWを疎水化処理するアドヒージョン装置42、ウェハWの外周部を露光する周辺露光装置43、ポリマー相分離後のウェハWを第2の温度で加熱処理して例えば第1のポリマーを選択的に除去するポリマー除去装置44が上下方向と水平方向に並べて設けられている。熱処理装置40は、ウェハWが載置され該載置されたウェハを加熱する熱板と、ウェハWが載置され該載置されたウェハを冷却し温度調節する冷却板を有し、加熱処理と冷却処理の両方を行うことができる。なお、ポリマー分離装置41やポリマー除去装置44もウェハWに対して熱処理を施す装置であり、その構成については後述する。また、熱処理装置40、ポリマー分離装置41、アドヒージョン装置42、周辺露光装置43、ポリマー除去装置44の数や配置は、任意に選択できる。
例えば第3のブロックG3には、複数の受け渡し装置50、51、52、53、54、55、56が下から順に設けられている。また、第4のブロックG4には、複数の受け渡し装置60、61、62が下から順に設けられている。
図1に示すように第1のブロックG1〜第4のブロックG4に囲まれた領域には、ウェハ搬送領域Dが形成されている。ウェハ搬送領域Dには、例えばY方向、X方向、θ方向及び上下方向に移動自在な搬送アームを有する、ウェハ搬送装置70が複数配置されている。ウェハ搬送装置70は、例えばY方向、前後方向、θ方向及び上下方向に移動自在な搬送アーム70aを有している。ウェハ搬送装置70は、ウェハ搬送領域D内を移動し、周囲の第1のブロックG1、第2のブロックG2、第3のブロックG3及び第4のブロックG4内の所定の装置にウェハWを搬送できる。
また、ウェハ搬送領域Dには、第3のブロックG3と第4のブロックG4との間で直線的にウェハWを搬送するシャトル搬送装置80が設けられている。
シャトル搬送装置80は、例えばY方向に直線的に移動自在になっている。シャトル搬送装置80は、ウェハWを支持した状態でY方向に移動し、第3のブロックG3の受け渡し装置52と第4のブロックG4の受け渡し装置62との間でウェハWを搬送できる。
図1に示すように第3のブロックG3のX方向正方向側の隣には、ウェハ搬送装置100が設けられている。ウェハ搬送装置100は、例えばX方向、θ方向及び上下方向に移動自在な搬送アームを有している。ウェハ搬送装置100は、ウェハWを支持した状態で上下に移動して、第3のブロックG3内の各受け渡し装置にウェハWを搬送できる。
インターフェイスステーション13には、ウェハ搬送装置110と受け渡し装置111が設けられている。ウェハ搬送装置110は、例えばY方向、θ方向及び上下方向に移動自在な搬送アームを有している。ウェハ搬送装置110は、例えば搬送アームにウェハWを支持して、第4のブロックG4内の各受け渡し装置、受け渡し装置111及び露光装置12との間でウェハWを搬送できる。
次に、上述したポリマー除去装置44の構成について説明する。図4は、ポリマー除去装置44の構成の概略を示す横断面図であり、図5は、ポリマー除去装置44の構成の概略を示す縦断面図である。
例えばポリマー除去装置44は、図4及び図5に示すように、内部を密閉可能な筐体150を有する。筐体150のウェハ搬送装置70側の側壁150aには、ウェハWの搬入出口150bが形成され、該搬入出口150bに対して開閉シャッタ150cが設けられている。
また、筐体150は、ウェハ搬送装置70に近い方から順に、冷却処理室150dと加熱処理室150eを有する。冷却処理室150dは、ウェハWを冷却処理するためのものであり、加熱処理室150eは、ウェハWを加熱処理するためのものである。
筐体150は、冷却処理室150d側においても加熱処理室150eにおいても天壁、底壁及び四方の側壁を有する容器状に形成されており、冷却処理室150dと加熱処理室150eとを隔てる隔壁150fには、ウェハWが載置された後述の冷却板151が通過する搬送口150gが形成されている。
冷却処理室150d内には、ウェハWが載置され該載置されたウェハWを冷却し温度調節する冷却板151が設けられ、加熱処理室150e内には、ウェハWが載置され該載置されたウェハWを加熱する熱板152が設けられている。冷却板151と熱板152と前述の搬送口150gは、例えば図4のY方向に沿って並んで設けられている。
熱板152は、厚みのある略円盤形状を有している。熱板152は、水平な上面を有し、当該上面には、例えばウェハWを吸引する図示しない吸引口が設けられており、この吸引口からの吸引により、ウェハWを熱板152上に吸着保持できる。
熱板152の内部には、図5に示すように、熱板152を加熱する加熱機構153が設けられている。加熱機構153としては、例えば電気ヒータなどが用いられ、後述する制御部300により加熱機構153への電力の供給量を制御することにより、熱板152を所定の設定温度に制御することができる。
熱板152には、上下方向に貫通する複数の貫通孔154が形成されている。貫通孔154には、昇降ピン155が設けられている。昇降ピン155は、シリンダなどの昇降駆動機構156によって上下動できる。昇降ピン155は、貫通孔154内を挿通して熱板152の上面に突出し、ウェハWを支持して昇降できる。
熱板152には、当該熱板152の外周部を保持する環状の保持部材157が設けられている。保持部材157には、当該保持部材157の外周を囲み、昇降ピン155を収容する筒状のサポートリング158が設けられている。
冷却板151は、図4に示すように略方形の平板形状を有し、熱板152側の端面が円弧状に湾曲している。冷却板151には、Y方向に沿った2本のスリット160が形成されており、冷却板151が、昇降ピン155及び冷却板151の下方に設けられた昇降ピン161と干渉するのを防止できる。昇降ピン161は、シリンダなどの昇降駆動機構162によって上下動できる。昇降ピン161及び昇降駆動機構162は、ウェハ搬送装置70と冷却板151との間でウェハの受け渡しを行う受け渡し機構として機能する。また、冷却板151には、例えばペルチェ素子などの温度調節部材(図示せず)が内蔵されている。
冷却板151は、図4に示すように支持アーム170に支持されている。支持アーム170には、駆動部171が取り付けられている。駆動部171は、Y方向に延伸するレール172に取り付けられている。レール172は、冷却板151の下方から搬送口150gの下方近傍まで延伸している。この駆動部171により、冷却板151は、レール172に沿って熱板152の上方まで移動可能になっている。冷却板151、支持アーム170、駆動部171、レール172は、冷却処理室150dと加熱処理室150eとの間でウェハの搬送を行う搬送機構として機能する。
熱板152の上方には、例えばサポートリング158と概ね同じ直径を有する筒状の蓋体180が設けられている。蓋体180の天井部であって、中央部近傍にはガス供給口190が形成されており、ガス供給口190には供給管191と供給ノズル192が接続されている。
供給管191は、内部に所定のガスを貯留するガス供給源193に連通している。また、供給管191には、ガスの流れを制御するバルブや流量調節部等を含む供給機器群194が設けられている。
供給ノズル192は、略円盤状に形成されており、また、供給ノズル192の外周部には、図示しない供給口が形成されており、ガス供給源193から供給された所定のガスをウェハWの直径方向に放射状に供給できる。
蓋体180は図示しない昇降機構により昇降自在に形成されており、例えば、図5に示すように、蓋体180を下降させて、当該蓋体180の下端面をサポートリング158の上面に当接させることで、保持部材157、サポートリング158及び熱板152と蓋体180とで囲まれる空間Aをほぼ気密な状態とすることができる。また、例えば保持部材157の上面には、図示しない排気口が形成されており、該排気口を介して空間A内の気体を排出することができる。したがって、蓋体180をサポートリング158に当接させた状態で空間Aを排気しつつ、ガス供給源193から所定のガスを供給することで、最小限の所定のガスで、空間Aを所定のガスで置換し低酸素雰囲気にすること、すなわち、熱板152上のウェハWを所定のガスの雰囲気で覆うことができる。なお、ガス供給源193から供給される所定のガスは、非酸化性のガスであり、非酸化性ガスとしては、例えば窒素ガスやアルゴンガスなどの不活性ガスを用いることができる。
また、蓋体180の例えば天井部の下面には、酸素濃度を検知するためのガス検知器195が設けられている。ガス検知器195の検知結果は制御部300に入力される。
さらに、筐体150の天壁150hにおける冷却処理室150dの中央部上方には、ガス供給口200が形成されており、ガス供給口200には供給管201と供給ノズル202が接続されている。
供給管201は、内部に所定のガスを貯留するガス供給源203に連通している。また、供給管201には、ガスの流れを制御するバルブや流量調節部等を含む供給機器群204が設けられている。さらに、供給管201には、ガス供給源203から供給機器群204を介して供給された所定のガスの温度を高温になるよう調整するガス温度調整機構205が設けられている。ガス温度調整機構205は、具体的には、室温より高くなるよう所定のガスの温度を調整する。また、ガス温度調整機構205は、例えば流路を囲む抵抗発熱線を備えたものなどにより構成される。
供給ノズル202は、略円盤状に形成されており、また、供給ノズル202の外周部には、図示しない供給口が形成されており、ガス供給源203から供給された高温の所定のガスをウェハWの直径方向に放射状に供給できる。
また、筐体150の冷却処理室150d側の底壁150iには、図示しない排気口が形成されており、該排気口を介して筐体150内の気体、特に冷却処理室150d内の気体を排出することができる。したがって、筐体150の冷却処理室150dを排気しつつ、ガス供給源203から供給されガス温度調整機構205により高温に調整された所定のガスを供給することで、冷却処理室150dを所定のガスで置換し低酸素雰囲気にすること、すなわち、冷却板151上のウェハWを所定のガスの雰囲気で覆うことができる。なお、ガス供給源203から供給される所定のガスは、非酸化性のガスであり、非酸化性ガスとしては、例えば窒素ガスやアルゴンガスなどの不活性ガスを用いることができる。また、ガス供給源203から供給される所定のガスの温度は、室温及び冷却板151の温度より高く、冷却処理完了後のウェハWの目標温度より低い温度であり、具体的には、25℃〜200℃であり、好ましくは、30℃〜100℃、より好ましくは40℃〜90℃である。なお、例えば、ガス温度調整機構205により温度調整された所定のガスの温度を測定する不図示の温度測定装置を、供給管201の例えば冷却処理室150dの近傍に設け、該温度測定装置での検出結果に基づき、制御部300がガス温度調整機構205を制御することにより、所定のガスの温度を所定の温度に調整することができる。
また、筐体150の冷却処理室150d側における例えば天壁150hの下面には、酸素濃度を検知するためのガス検知器206が設けられている。ガス検知器206の検知結果は制御部300に入力される。
なお、ポリマー分離装置41の構成及び熱処理装置40の構成は、蓋体180及び筐体150の天壁150hにガス供給口190、200が形成されていない点を除いてポリマー除去装置44と同様の構成を有している。ただし、ポリマー分離装置41については、ポリマー除去装置44と同様の構成としてもよい。
以上の基板処理システム1には、図1に示すように制御部300が設けられている。制御部300は、例えばコンピュータであり、プログラム格納部(図示せず)を有している。プログラム格納部には、基板処理システム1におけるウェハWの処理を制御するプログラムが格納されている。また、プログラム格納部には、上述の各種処理装置や搬送装置などの駆動系の動作を制御して、基板処理システム1における後述の基板処理を実現させるためのプログラムも格納されている。なお、前記プログラムは、例えばコンピュータ読み取り可能なハードディスク(HD)、フレキシブルディスク(FD)、コンパクトディスク(CD)、マグネットオプティカルデスク(MO)、メモリーカードなどのコンピュータに読み取り可能な記憶媒体Hに記録されていたものであって、その記憶媒体Hから制御部300にインストールされたものであってもよい。
本実施の形態にかかる基板処理システム1は以上のように構成されている。次に、以上のように構成された基板処理システム1を用いて行われるウェハ処理について説明する。
先ず、複数のウェハWを収納したカセットCが、基板処理システム1のカセットステーション10に搬入され、ウェハ搬送装置23によりカセットC内の各ウェハWが順次処理ステーション11の受け渡し装置53に搬送される。
次にウェハWは、熱処理装置40に搬送されて温度調節された後、反射防止膜形成装置31に搬送され、ウェハW上に反射防止膜が形成される。その後ウェハWは、熱処理装置40に搬送され、加熱され、温度調節される。
次にウェハWは、中性層形成装置32に搬送され、ウェハWの反射防止膜上に中性剤が塗布されて、中性層が形成される。その後ウェハWは、熱処理装置40に搬送され、加熱され、温度調節される。
次にウェハWは、アドヒージョン装置42に搬送され、アドヒージョン処理される。その後ウェハWは、レジスト塗布装置33に搬送され、ウェハWの中性層上にレジスト液が塗布されて、レジスト膜が形成される。その後ウェハWは、熱処理装置40に搬送されて、プリベーク処理される。その後ウェハWは、周辺露光装置43に搬送され、周辺露光処理される。
その後ウェハWは、インターフェイスステーション13のウェハ搬送装置110によって露光装置12に搬送され、露光処理される。
次にウェハWは、インターフェイスステーション13のウェハ搬送装置110によって露光装置12に搬送され、露光処理される。その後ウェハWは、熱処理装置40に搬送され、露光後ベーク処理される。その後ウェハWは、現像処理装置30に搬送され、現像処理される。現像終了後、ウェハWは、熱処理装置40に搬送され、ポストベーク処理される。こうして、ウェハWの中性層上にレジスト膜による所定のレジストパターンが形成される。
レジストパターンが形成されたウェハWは、ブロック共重合体塗布装置34に搬送され、ウェハW上にブロック共重合体が塗布される。
次にウェハWは、ポリマー分離装置41に搬送され、ウェハW上のブロック共重合体が、第1のポリマーと第2のポリマーに相分離される。
その後ウェハWは、ポリマー除去装置44に搬送され、第1のポリマーが選択的に除去される。こうして、第2のポリマーにより所定のパターンが形成される。
その後、ウェハWは、基板処理システム1の外部に設けられたエッチング処理装置(図示せず)に搬送され、第2のポリマーをマスクとしてエッチング処理される。これにより、ウェハWに第2のポリマーのパターンが転写される。なお、エッチング処理装置としては、例えばRIE(Reactive Ion Etching)装置が用いられる。
その後、ウェハWが再度エッチング処理され、ウェハW上の第2のポリマーや中性層及び反射防止膜が除去される。その後、ウェハWがエッチング処理装置から搬出されて一連のウェハ処理が終了する。
続いて、ポリマー除去装置44におけるウェハWに対する処理を図6〜図12を用いて説明する。なお、図6〜図12では、主要な機器のみを記載している。
先ず、図6に示すように、昇降ピン161が上昇されると共に、開閉シャッタ150cが開かれ、ウェハ搬送装置70の搬送アーム70aにより、搬入出口150bを介して、冷却処理室150d内にウェハWが搬入され、昇降ピン161にウェハWが受け渡される。この工程の間は、すなわち、開閉シャッタ150cが開かれている間は、供給ノズル192、202からの所定のガスの供給は行われず、また、蓋体180は下降され、サポートリング158の上面に当接されている。
次いで、搬送アーム70aが冷却処理室150d内から抜き出され、図7に示すように、昇降ピン161が下降され、冷却板151にウェハWが受け渡される。また、開閉シャッタ150cすなわち搬入出口150bが閉じられる共に、供給ノズル192、202からの非酸化性ガスの供給が開始される。
非酸化性ガスの供給の開始から所定時間経過後、図8に示すように、蓋体180が上昇された後に、ウェハWが載置された冷却板151が、搬送口150gを介して熱板152の上方向に移動される。上記所定時間とは例えば20秒である。なお、熱板152は予め、所定の温度まで昇温されている。所定の温度とは、例えば350〜400℃である。
その後、図9に示すように昇降ピン155が上昇されてウェハWが昇降ピン155に受け渡され、次いで冷却板151が蓋体180の下方から退避する。
次に、図10に示すように、蓋体180と昇降ピン155が下降され、蓋体180の下端面とサポートリング158の上面とが当接されると共に、ウェハWが熱板152の上面から所定の距離離間した状態で、一定時間維持される。この際、供給ノズル192から非酸化性ガスとしての窒素ガスが供給されているため、蓋体180と熱板152とで囲まれた空間内の気体が徐々に窒素ガスに置換される。また、この際のウェハWと熱板152との距離は、例えばウェハWの温度が350℃を超えないような距離に調整される。これにより、ウェハWの周囲の雰囲気が窒素ガスに置換される前にウェハWが熱板152に載置されて、ブロック共重合体の第1のポリマー及び第2のポリマーが酸化することを防止できる。
なお、この際、供給ノズル202から高温の窒素ガスが供給されているため、冷却処理室150d内の気体の窒素ガスによる置換も既に開始されている。
その後、ガス検知器195により検知された値に基づき、例えば制御部300において酸素濃度が例えば25ppm以下となったと判定されると、昇降ピン155がさらに降下し、図11に示すように、ウェハWが熱板152上に載置され、加熱処理が開始される。その後、ウェハW上の第1のポリマーの除去が完了し、ガス検知器206での検知結果に基づいて冷却処理室150d内の酸素濃度が例えば25ppm以下となったと判定されると、図12に示すように、蓋体180と昇降ピン155が上昇し、ウェハWが熱板152から離間され、加熱処理室150eでの加熱処理が終了する。なお、加熱処理の時間は、上述のようにガス検知器195による測定結果に基づいて定めてもよいし、予め行われる試験等に基づいて冷却処理室150d内の酸素濃度が25ppm以下となる時間を求めて定めてもよい。
次いで、図8と逆の順序で各機器が動作することで、ウェハWが冷却板151に受け渡される。その後、ウェハWが冷却板151で所定の時間冷却され、すなわち冷却処理されて、温度調整され、ポリマー除去装置44での処理が終了する。
次に、ポリマー除去装置44に、冷却処理室150dに供給する窒素ガスを高温に温度調整するガス温度調整機構205を設けたことによる効果、及びその作用について説明する。
図13は、冷却処理室150dに、窒素ガスを温度調節せずに供給した場合と、窒素ガスを40℃に温度調節して供給した場合の、冷却処理室150dの酸素濃度の時間変化を示す図である。図の縦軸は、冷却処理室150d内におけるウェハWの周囲の酸素濃度を示し、横軸は、窒素ガスの供給を開始してからの経過時間を示す。なお、上述のいずれの場合においても、ガス供給源203から供給機器群204を介して供給される窒素ガスの流量は、82リットル/分とした。
図13に示すように、冷却処理室150dに高温である40℃の窒素ガスを供給することで、室温の窒素ガスを供給する場合に比べて、冷却処理室150d内の酸素濃度を25ppm以下にするまでの時間を40秒以上短縮することができる。
図14は、窒素ガスを温度調節せずに供給する場合と、窒素ガスを高温に温度調節して供給する場合の、冷却処理室150dから気体が排出される様子を示す概念図であり、図14(A)は温度調節しない場合、図14(B)は温度調節する場合を示す。
ガス供給源203からの供給量が同じであっても、高温に温度調節する場合、図14(A)及び図14(B)に示すように、温度調節しない場合に比べて、窒素ガスの体積が大きくなるため、結果として、冷却処理室150dに供給されるガスの体積流量が大きくなるので、冷却処理室150d内を窒素ガスで置換するのに要する時間を短縮することができたものと考えられる。
上述のように、本実施形態では、冷却処理室150dへ供給する所定のガスの温度を調節するガス温度調整機構を設けたため、冷却処理室150d内を窒素ガスで置換するのに要する時間を短縮することができる。また、本実施形態によれば、冷却処理の際にウェハW上の第2のポリマーが酸化するのを防止することができる。
なお、ガス温度調整機構により温度調節された後の温度が、高すぎると冷却処理に要する時間が長期化し、低すぎると冷却処理室150d内を窒素ガスで置換するのに要する時間をほとんど短縮することができないが、温度調節後の所定のガスの温度を前述のように40℃〜90℃とすれば、冷却処理の時間を長期化させることなく、冷却処理室内を低酸素雰囲気とするのに要する時間を短縮することができる。
図15は、ポリマー除去装置44の他の例を示す図である。
図15のポリマー除去装置44では、図5のものと異なり、駆動部171が冷却板151を昇降させる昇降機能も有する。
本例のポリマー除去装置44におけるウェハWの処理では、図11に示すように、昇降ピン161を下降させ、熱板152にウェハWを載置させて、加熱処理を開始させた後、第1のポリマーの除去が完了するまで、加熱処理を行う。
加熱処理後、冷却板151にウェハWが受け渡され、冷却板151すなわちウェハWが冷却処理室150dに戻される。第1のポリマーの除去が完了した時点では、冷却処理室150d内の酸素濃度は例えば100ppmとなるので、その時点で冷却処理室150dにウェハWが戻されても、短時間であればウェハW上の第2のポリマーの酸化が大きく進むことはない。
冷却板151が冷却処理室150dに戻された後、冷却板151は上昇される。高温に温度調節された窒素ガスは、単位体積当たりの質量が酸素に比べ小さく上方に溜まりやすいため、上昇された冷却板151の周囲すなわちウェハWの周囲は窒素ガスで早く置換され、早く低酸素雰囲気となる。したがって、本例のポリマー除去装置44では、冷却処理開始までの時間すなわち加熱処理の時間をさらに短縮することができ、これによりポリマー除去装置44におけるウェハWに対する処理に要する時間を短縮することができる。
図16は、ポリマー除去装置44の他の例を示す図である。図17は、図16のポリマー除去装置44が有する後述の供給リングの一例を示す断面図である。
図16のポリマー除去装置44は、図15の供給ノズル202に代えて、ガス温度調整機構205により温度調節された所定のガスを冷却処理室150dに供給する上面視略円環状の供給リング210と、供給リング210を昇降する昇降部211とを有する。
供給リング210は、本発明に係る吐出装置を構成するものであり、冷却板151が上方に移動されるときに同様に上方に移動される。そして、この供給リング210は、図17に示すように、上方に移動された冷却板151上のウェハWの周囲から上方に、温度調節された所定のガスを吐出する吐出孔210aを有する。
本例のポリマー除去装置44は、上述のように、上方に移動された冷却板151上のウェハWの周囲に位置する吐出孔210aから上方に、高温に温度調節された所定のガスを吐出するため、上昇された冷却板151の周囲すなわちウェハWの周囲を窒素ガスで置換し、低酸素雰囲気とするまでの時間をさらに短縮することができる。
図18は、冷却処理室150dに、冷却板151の上昇を行わずに、供給リング210からではなく図5等と同様に筐体150の天壁150h側から、温度調節された窒素ガスを供給した場合と、冷却板151を上昇させて、供給リング210の吐出孔210aから上方に向けて温度調節された窒素ガスを供給した場合の、酸素濃度の時間変化を示す図である。図の縦軸は、後者の場合については冷却処理室150d内における上昇されたウェハWの周囲の酸素濃度を示し、前者の場合については上昇されていないウェハWの周囲の酸素濃度を示す。また、図の横軸は、窒素ガスの供給を開始してからの経過時間を示す。なお、上述のいずれの場合においても、ガス供給源203から供給機器群204を介して供給される窒素ガスの流量は、82リットル/分とした。
図18に示すように、冷却板151の上昇を行い、供給リング210の吐出孔210aから上方に向けて温度調節された窒素ガスを供給することにより、単に温度調節された窒素ガスを供給する場合に比べて、冷却処理室150d内のウェハWの周囲の酸素濃度を25ppm以下にするまでの時間を30秒以上短縮することができる。
また、冷却板151のY方向に沿った2本のスリット160を下方から塞ぐことが可能な塞ぎ部材を設け、冷却板151が上昇したときに該塞ぎ部材も共に上昇させ該冷却板151でスリット160を塞ぐようにしてもよい。これにより、ウェハWの周囲の酸素濃度を速く低下させることができる。
なお、ガス温度調整機構205による温度調節の目標温度は、一連のウェハWの処理の間、一定としてもよいが、変化させてもよい。例えば、初期段階では、目標温度をより高温として、酸素濃度の低下を進め、所定濃度以下となってから、目標温度を下げて、冷却処理に影響が及ばないようにしてもよい。
(参考の実施の形態)
以上の実施の形態では、ガス温度調整機構を設けた形態及び、ガス温度調整機構にさらに冷却板を上方に移動させる機構を設けた形態であるが、参考の実施の形態は、冷却板を上方に移動させる機構のみを設けたものである。この参考の形態であっても、冷却処理室における冷却板上の基板の周囲を低酸素雰囲気とするまでに要する時間を短縮することができる。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。本発明は、相分離装置にも適用することができる。また、本発明は、基板がウェハ以外のFPD(フラットパネルディスプレイ)、フォトマスク用のマスクレチクル等の用途に用いられる場合にも適用できる。さらに、本発明は、SODシステムにより層間絶縁膜を形成する際にも適用することができる。
本発明は、冷却処理室と加熱処理室の両方が筐体内に設けられ、冷却処理室が搬送勝利装置側に位置する基板処理装置に有用である。
1 基板処理システム
41 ポリマー分離装置
44 ポリマー除去装置
70 ウェハ搬送装置
70a 搬送アーム
150 筐体
150d 冷却処理室
150e 加熱処理室
151 冷却板
152 熱板
154 貫通孔
155 昇降ピン
156 昇降駆動機構
157 保持部材
158 サポートリング
160 スリット
161 昇降ピン
162 昇降駆動機構
170 支持アーム
171 駆動部
172 レール
180 蓋体
190 ガス供給口
191 供給管
192 供給ノズル
193 ガス供給源
194 供給機器群
195 ガス検知器
200 ガス供給口
201 供給管
202 供給ノズル
203 ガス供給源
204 供給機器群
205 ガス温度調整機構
206 ガス検知器
210 供給リング
210a 吐出孔
211 昇降部
300 制御部

Claims (3)

  1. 基板に加熱処理及び冷却処理を行う基板処理装置であって、
    内部を密閉可能な筐体を備え、
    該筐体は、当該基板処理装置の外部から当該筐体内に基板を搬出入する基板搬送装置に近い方から順に、前記冷却処理のための冷却処理室と、前記加熱処理のための加熱処理室と、を有し、
    当該基板処理装置はさらに、
    前記冷却処理室内において、基板が載置され該載置された基板を冷却する冷却板と、
    前記基板搬送装置と前記冷却板との間で基板の受け渡しを行う受け渡し機構と、
    前記冷却処理室と前記加熱処理室との間で基板を搬送する搬送機構と、
    ガス供給源から供給された所定のガスの温度を室温より高くなるよう調整するガス温度調整機構と、を備え、
    該ガス温度調整機構により温度が調整された前記所定のガスを前記冷却処理室に供給することを特徴とする基板処理装置。
  2. 基板が載置された前記冷却板を前記冷却処理室内において上方に移動させる移動機構を備えることを特徴とする請求項1に記載の基板処理装置。
  3. 上方に移動された前記冷却板上の基板の周囲から上方に前記所定のガスを吐出する吐出装置を備えることを特徴とする請求項2に記載の基板処理装置。
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