JP2019007928A - 撮像装置、撮像方法及びプログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】波長毎の撮像画像の明るさの差が抑制され、正確に分光情報を得ることが可能な撮像装置、撮像方法及びプログラムを提供する。【解決手段】対向する一対の反射面を有し、一対の反射面間の光学距離に応じた複数の次数成分LC1,LC2,LC3を含む光を透過させるフィルタと、複数の次数成分のうちの1つの次数成分を対象光として撮像を行い、複数の次数成分のうちの第1の成分LC1を対象光とする場合は第1の感度で撮像し、第1の成分よりも高次の第2の成分LC2を対象光とする場合は第1の感度よりも高い第2の感度で撮像する撮像部と、を有する。【選択図】図2B

Description

本発明は、光学フィルタを含む撮像装置に関する。また、本発明は、光学フィルタを用いた撮像方法及びこれを実行するプログラムに関する。
従来から、光学フィルタとして、入射された光の中から所定の波長帯域の光成分を透過させる特性を有する波長選択フィルタが知られている。このような光学フィルタは、撮像装置に搭載されることで、当該撮像装置は分光カメラ又は分光測定装置として機能する。例えば、特許文献1には、波長可変干渉フィルターを備える光学モジュール及びその駆動方法が開示されている。
特開2014-056073号公報
例えば、光学フィルタは、所定の間隔をおいて互いに対向する一対の反射膜(反射ミラー)を有する。このような光学フィルタの場合、当該一対の反射膜間の距離(光学距離)に対応する波長域の光が当該フィルタを透過する。また、例えば、透過する波長域(透過特性)を変化させる機能を有する波長可変型の光学フィルタは、当該一対の反射膜を互いに対して相対的に変位させるように構成されている。
一方、当該光学フィルタを透過する光は、当該反射膜間の距離に対応する複数の波長領域に強度のピークを有する。ここで、当該光学フィルタを透過する光を当該強度のピーク毎に複数の次数成分に分けると、これら複数の次数成分は、それぞれ異なる半値幅を有する。従って、当該複数の次数成分は、互いに異なる光量を有する。
従って、当該複数の次数成分の中から特定の成分のみを選択的に受光して撮像を行う場合、選択する成分によって、撮像された画像の明るさに差が生ずる。これによって、分光カメラ又は分光測定装置において、波長に応じて選択する成分を変えると、撮像された画像のうち、一部の波長域の画像が他の画像に比べて過度に明るい又は暗くなり、正確に分光情報を得ることができない場合がある。
本発明は上記した点に鑑みてなされたものであり、波長毎の撮像画像の明るさの差が抑制され、正確に分光情報を得ることが可能な撮像装置を提供することを目的としている。また、本発明は、波長毎での撮像画像の明るさの差が抑制され、正確に分光情報を得ることが可能な撮像方法及びプログラムを提供することを目的としている。
請求項1に記載の発明は、対向する一対の反射面を有し、一対の反射面間の光学距離に応じた複数の次数成分を含む光を透過させるフィルタと、複数の次数成分のうちの1つの次数成分を対象光として撮像を行い、複数の次数成分のうちの第1の成分を対象光とする場合は第1の感度で撮像し、第1の成分よりも高次の第2の成分を対象光とする場合は第1の感度よりも高い第2の感度で撮像する撮像部と、を有することを特徴としている。
また、請求項9に記載の発明は、対向する一対の反射面を有し、一対の反射面間の光学距離に応じた複数の次数成分を含む光を透過させるフィルタと、複数の次数成分のうちの1つの次数成分を対象光として撮像を行う撮像部と、絞り径を調節してフィルタへの入射光の光量を調節し、撮像部が複数の次数成分のうちの第1の成分を対象光とする場合は絞り径を第1の径に設定し、撮像部が第1の成分よりも高次の第2の成分を対象光とする場合は絞り径を第1の径よりも大きな第2の径に設定する光学絞りと、を有することを特徴としている。
また、請求項10に記載の発明は、対向する一対の反射面を有し、一対の反射面間の光学距離に応じた複数の次数成分を含む光を透過させるフィルタと、複数の次数成分のうちの1つの次数成分を対象光として撮像を行う撮像部と、対象光の撮像部への露光時間を調節し、撮像部が複数の次数成分のうちの第1の成分を対象光とする場合は露光時間を第1の時間に設定し、撮像部が第1の成分よりも高次の第2の成分を対象光とする場合は露光時間を第1の時間よりも長い第2の時間に設定するシャッタと、を有することを特徴としている。
また、請求項11に記載の発明は、対向する一対の反射面を有し、一対の反射面間の光学距離に応じた複数の次数成分を含む光を透過させるフィルタを用いた撮像方法であって、複数の次数成分のうちの第1の成分に対して、第1の感度で撮像を行うステップと、複数の次数成分のうちの第1の成分よりも高次の第2の成分に対して、第1の感度よりも高い第2の感度で撮像を行うステップと、を含むことを特徴としている。
また、請求項12に記載の発明は、対向する一対の反射面を有し、一対の反射面間の光学距離に応じた複数の次数成分を含む光を透過させるフィルタを含む撮像装置に、複数の次数成分のうちの第1の成分に対して、第1の感度で撮像を行うステップと、複数の次数成分のうちの第1の成分よりも高次の第2の成分に対して、第1の感度よりも高い第2の感度で撮像を行うステップと、を実行させることを特徴としている。
実施例1に係る撮像装置の構成図である。 実施例1に係る撮像装置の光学フィルタの断面図である。 実施例1に係る撮像装置の制御部のブロック図である。 実施例1に係る撮像装置における光学フィルタの透過光のスペクトルの例を示す図である。 実施例1に係る撮像装置における光学フィルタの特性と透過光の次数成分毎のピーク波長との関係を示す図である。 実施例1に係る撮像装置における制御部の制御テーブルの例を示す図である。 実施例1に係る撮像装置における撮像波長域と光学フィルタの特性との関係を示す図である。 実施例1に係る撮像装置の動作フローを示す図である。 実施例1に係る撮像装置における波長域毎の輝度値と撮像感度との関係を示す図である。 実施例1に係る撮像装置の動作状態のタイミングチャートを示す図である。 実施例1に係る撮像装置の他の動作フローを示す図である。 実施例2に係る撮像装置のブロック図である。 実施例2に係る撮像装置における制御部の制御テーブルの例を示す図である。 実施例2に係る撮像装置の動作状態のタイミングチャートを示す図である。
以下に本発明の実施例について詳細に説明する。
図1Aは、実施例1に係る撮像装置10の構成を模式的に示す図である。図1Aを用いて、撮像装置10の全体構成について説明する。本実施例においては、撮像装置10は、撮像対象物(撮像対象被写体、以下単に対象物と称する)OBからの入射光L1を分光しつつ撮像する分光カメラである。撮像装置10は、光学フィルタ(以下、単にフィルタと称する)11及び撮像部12を有する。
フィルタ11は、対象物OBからの入射光L1を波長選択的に透過させ、透過光L2を出力する。撮像部12は、フィルタ11の透過光L2を受光して撮像する。例えば、撮像部12は、マトリクス状に配置された複数の光電変換素子(図示せず)を含むイメージセンサ(撮像素子)を含む。当該複数の光電変換素子の各々は、透過光L2を受光して透過光L2に応じた電気信号を生成する。当該複数の光電変換素子の各々が生成した電気信号は、画像の画素情報(輝度値)となる。
また、本実施例においては、撮像装置10は、対象物OBからの入射光L1の光量を調節する光学絞り(以下、単に絞りと称する)13と、フィルタ11の透過光L2の撮像部12への露光時間を調節する光学シャッタ14とを有する。なお、光学シャッタ14は、撮像部12と一体化した電子式のシャッタであってもよい。
また、本実施例においては、撮像装置10は、対象物OBからの入射光L1を受光する受光光学系15を有する。例えば、受光光学系15は、対物レンズを含む複数のレンズからなるレンズ群(図示せず)を含む。例えば、受光光学系15が受光する対象物OBからの入射光L1は、自然光や照明光が対象物OBに反射されて受光光学系15に入射する光である。
また、本実施例においては、撮像装置10は、受光光学系15によって受光された入射光L1をリレーするリレー光学系16を有する。本実施例においては、リレー光学系16は、受光光学系11の光軸上に設けられた一対のレンズ16A及び16Bを有する。本実施例においては、レンズ16Aはレンズ16Bよりも受光光学系15側(対象物OB側)に設けられている。
本実施例においては、絞り13は受光光学系15とリレー光学系16との間に設けられている。また、フィルタ11はリレー光学系16におけるレンズ16Aとレンズ16Bとの間に設けられている。また、シャッタ14は、リレー光学系16と撮像部12との間に設けられている。
なお、例えば、フィルタ11、撮像部12、絞り13、シャッタ14、受光光学系15及びリレー光学系16の全体は、カメラユニットCUとして、1つの筐体内に収容されることができる。
また、撮像装置10は、カメラユニットCUを制御する制御部17を有する。本実施例においては、制御部17は、フィルタ11、撮像部12、絞り13及びシャッタ14の各々の動作を制御する。本実施例においては、制御部17は、フィルタ11、撮像部12、絞り13及びシャッタ14の各々を制御する制御信号を生成し、これらの各々に供給する。また、本実施例においては、制御部17は、撮像部12が撮像した画像を示す信号を受信する。
また、本実施例においては、撮像装置10は、撮像部12が撮像した画像を表示するモニタ18を有する。モニタ18は、制御部17から、撮像部12の光電変換素子の各々が生成した電気信号の集合を画像信号IMとして受信し、画像信号IMの画像化及び表示を行う。
図1Bは、フィルタ11の断面図である。図1Bを用いて、フィルタ11及び制御部17の構成について説明する。フィルタ11は、光学距離GPをおいて互いに対向する一対の反射膜(第1及び第2の反射膜)23及び24を有する。具体的には、第1及び第2の反射膜23及び24は、互いに対向する反射面M1及びM2を有する。光学距離GPは、この一対の反射面M1及びM2間の光学距離である。
また、本実施例においては、フィルタ11は、第1及び第2の反射膜23及び24間の光学距離GPが可変なように構成されている。制御部17は、この光学距離GPを変化させる。
より具体的には、本実施例においては、フィルタ11は、互いに対向する透光性の一対の基板(第1及び第2の基板)21及び22を有する。第1及び第2の基板21及び22は、例えば、石英、ホウケイ酸ガラス、シリコンなどからなる。また、第1及び第2の基板21及び22は、平板形状を有する。なお、本明細書において、透光性とは、光(可視光)を含む電磁波のうち、少なくとも一部の電磁波を透過する特性をいう。
また、第1及び第2の基板21及び22は、間隙をおいて互いに対向する一対の表面を有している。第1及び第2の反射膜23及び24は、それぞれ第1及び第2の基板21及び22の表面上に形成されている。第1及び第2の反射膜23及び24は、その互いに対向する反射面M1及びM2が光学距離GPをおいて互いに対向している。
フィルタ11の第1及び第2の反射膜23及び24は、その互いに対向する反射面M1及びM2によって光共振器を有する。本実施例においては、この第1及び第2の反射面M1及びM2は、ファブリペローエタロンを構成する。また、第1及び第2の反射膜23及び24は、フィルタ11におけるフィルタ部(波長選択部)FFを構成する。なお、第1及び第2の反射膜23及び24は、例えばAg及びAgを含む合金からなる薄膜であり、透過性を有する反射膜(反射性の膜)である。
本実施例においては、第1及び第2の反射膜23及び24の各々は、円形状を有する。また、第1及び第2の反射膜23及び24の各々は、その中心が入射光L1の光軸上に配置されている。また、第1及び第2の反射膜23及び24の各々は、入射光L1の光軸に垂直に配置されている。また、第1及び第2の反射膜23及び24は、その互いに対向する表面が平行となるように形成及び配置されている。
本実施例においては、入射光L1は、第1の基板21を介してフィルタ11に入射する。入射光L1は、第1の基板21を透過した後、第1の反射膜23を透過する。また、入射光L1は、第1及び第2の反射膜23及び24間において多重反射を繰り返す。
この際、入射光L1のうち、第1及び第2の反射膜23及び24間の光学距離GP(光学ギャップ)に対応する波長の光は残存し、他の波長の光は減衰する。この残存した波長の光は、透過光L2として第2の反射膜24を透過する。そして、透過光L2は、第2の基板22を透過して第2の基板22から出射する。このようにして、フィルタ11は、入射光L1(入射された電磁波)を波長選択的に透過(出力)させる。
また、本実施例においては、フィルタ11の第1の基板21は、入射光L1の光軸に沿って移動し、第1の反射膜23を第2の反射膜24に対して相対的に変位させる可動部21Aを有する。本実施例においては、第1の基板21は他の部分に比べて板厚が小さい(膜状の)薄膜部を有する。本実施例においては、当該薄膜部の内側部分が可動部21Aとして機能する。第1の反射膜23は、第1の基板21の可動部21A上に形成されている。
また、フィルタ11は、それぞれ第1及び第2の反射膜23及び24を取り囲むように第1及び第2の基板21及び22の表面上に形成された一対の電極(第1及び第2の電極)25及び26を有する。第1及び第2の電極25及び26は、可動部21Aを移動させ、第1の反射膜23を入射光L1の光軸に沿って変位させる静電気力を生成する。本実施例においては、制御部17は、第1及び第2の電極25及び26間に印加する駆動電圧(フィルタ駆動電圧)VFを生成する。
第1及び第2の電極25及び26間に電圧が印加されると、第1及び第2の電極25及び26間に静電気力(例えば静電引力)が生ずる。本実施例においては、可動部21Aの周囲の薄膜部は、当該静電気力によって弾性変形を起こす。これによって、可動部21Aは、第1の反射膜23及び第1の電極25と共に、第2の反射膜24に垂直な方向に沿って(例えば第2の基板22に向かって)移動する。
換言すれば、フィルタ11は、光学距離GPをおいて互いに対向しかつ光学距離GPが可変の一対の反射膜23及び24(反射面M1及びM2)を有する。従って、フィルタ11は、透過させる電磁波(透過光L2)の波長を変化させる機能を有する。すなわち、フィルタ11は、波長可変型の波長選択フィルタである。また、制御部17は、フィルタ11における第1及び第2の反射膜23及び24間の光学距離GPを制御し、フィルタ11の波長選択特性を制御する。
図2Aは、制御部17のブロック図である。制御部17は、フィルタ11を制御するフィルタ制御部31を有する。フィルタ制御部31は、フィルタ11を駆動する駆動電圧VFを生成し、駆動電圧VFをフィルタ11に供給する。
制御部17は、フィルタ11を透過する透過光L2のピーク波長を、次数毎にフィルタ11の駆動状態(駆動電圧VF)に関連付けて記憶するフィルタ特性記憶部(以下、単に記憶部と称する)32を有する。
ここで、図2B及び図2Cを用いて、透過光L2及びその次数成分について説明する。まず、図2Bは、フィルタ11の分光透過率特性、すなわち波長毎の強度が一定の白色光を入射した場合の透過光L2のスペクトル例を示す図である。まず、透過光L2は、図2Bに示すように、第1及び第2の反射膜23及び24間の光学距離GPに応じた波長領域に強度のピークを有する複数の次数成分に分けることができる。
なお、透過光L2の次数成分とは、例えば、透過光L2に現れる強度のピークをその成分の中心波長(ピーク波長)とし、その中心波長から強度が所定値(例えば半値)となる位置までの領域を含む波長域成分と定義することができる。例えば、図2Bに示す場合、透過光L2は、3つの成分LC1〜LC3に分解することができる。
第1の成分LC1は、透過光L2における最も長波長側の成分であり、以下においては1次成分と称する。1次成分LC1は、第1の波長λ1をピーク波長として有する。第2の成分LC2は、透過光L2における第1の成分LC1の次に長波長側の成分であり、以下においては2次成分と称する。2次成分は、第1の波長λ1よりも短い(小さい)第2の波長λ2をピーク波長として有する。
なお、各成分のピーク波長(例えば第1及び第2の波長λ1及びλ2)は、第1及び第2の反射膜23及び24間の光学距離GPに基づいて算出することができる。例えば、1次成分LC1のピーク波長は、光学距離GPの2倍の値(2GP)及び所定の係数を考慮することで定められる。また、1次成分LC1よりも高次の成分である2次成分LC2のピーク波長及び3次成分LC3のピーク波長は、それぞれ1次成分LC1のピーク波長の2倍及び3倍に対応する。
なお、実際には、フィルタ11に対して斜めに入射する入射光L1の成分が存在する。また、反射面M1及びM2は、完全な平行平面になっていない。これらの要因によって、2次及び3次成分LC2及びLC3のピーク波長は、それぞれ、正確に1次成分L1のピーク波長の2倍及び3倍にはならない。しかし、本明細書では、説明の明確さのため、理想的な状態を仮定して説明する。
このように、フィルタ11は、光学距離GPに応じた互いにピーク波長が異なる複数の次数成分(例えば成分LC1〜LC3)を有する光を透過光L2として透過させる特性を有する。
次に、図2Cは、フィルタ11の駆動電圧VFと透過光L2のピーク波長との関係を示す図である。図2Cは、フィルタの駆動電圧VFを変化させた際の1次成分LC1及び2次成分LC2のそれぞれのピーク波長λ1及びλ2の変化を示す図である。
なお、図2Cは、印加される駆動電圧VFが大きいほどフィルタ11における反射膜23及び24間の光学距離GPが小さくなるように構成されている場合のピーク波長λ1及びλ2の変化例を示す図である。また、実際には2次成分LC2よりも高次の次数成分が透過光L2に含まれるが、図2Cには1次成分LC1及び2次成分LC2の変化のみを示している。
本実施例においては、フィルタ11は、駆動電圧VFによって透過光L2のピーク波長が変化(移動)する波長可変型の光学フィルタである。従って、フィルタ11の可変域内であれば、撮像対象の波長の光が1次成分LC1として透過する場合もあるし、2次成分LC2として透過する場合もある。
具体的には、まず、図2Cに示すように、電圧値Vaの駆動電圧VFをフィルタ11に印加した場合、波長λa1のピーク波長を有する1次成分LC1と、波長λa2のピーク波長を有する2次成分LC2とが透過光L2としてフィルタ11を透過する。
従って、波長λbのピーク波長を有する透過光L2を透過させる場合、調節可能な範囲内で、透過光L2のいずれかの次数成分が波長λbにピーク波長を有するようにフィルタ11の特性を調節すればよい。具体的には、例えば、フィルタ11に電圧値Vb1の駆動電圧VFを印加することで、1次成分LC1が波長λbにピーク波長を有する透過光L2を得ることができる。一方、フィルタ11に電圧値Vb2を印加することで、2次成分LC2が波長λbにピーク波長を有する透過光L2を得ることができる。
記憶部32は、例えば図2B及び図2Cに示すような、フィルタ11の駆動電圧VF及びこれに対応する透過光L2の各次数成分(例えば成分LC1及びLC2)の中心波長(例えば波長λ1及びλ2)を記憶する。
再度図2Aを参照すると、制御部17は、撮像部12を制御する撮像制御部33を有する。撮像制御部33は、撮像部12(例えば光電変換素子の各々)を駆動する駆動電圧(撮像駆動電圧)を生成し、これを撮像部12に供給する。また、撮像制御部33は、撮像部12が対象物OBを撮像することによって得られた電気信号(画像信号)を受信する。
制御部17は、撮像部12が撮像対象(検出対象)とする透過光L2の次数成分である対象光を設定する対象光設定部34を有する。対象光設定部34は、透過光L2の次数成分(例えば第1〜第3の成分LC1〜LC3)のうち、いずれか1つの成分を対象光として選択する。対象光設定部34は、撮像部12(撮像制御部33)に対し、当該対象光の撮像を行う設定を行う。
なお、一般的な撮像素子は、所定の波長範囲に亘って感度を有し、当該波長範囲の光を全て取り込んで電気信号を生成する。換言すれば、一般的な撮像素子を用いて撮像部12を構成する場合、当該所定の波長範囲内の特定の波長範囲の光のみを取り込むことはできない。従って、撮像装置10は、撮像波長域によっては、対象光以外の透過光L2の次数成分を除去するフィルタ(図示せず)を有することを要する場合がある。
例えば、撮像部12が対象光のみを撮像するためには、対象外の次数成分をカットするローパスフィルタ等の固定波長フィルタを用いる必要がある場合がある。例えば、1次成分LC1を対象光として撮像素子に取り込ませる場合、2次成分LC2及びこれより高次の次数成分をカットするように当該ローパスフィルタを構成すればよい。
しかし、後述するように、撮像波長域及びこれを分割した波長域、当該分割した波長域で選択する次数成分(対象光)、また、撮像素子が有する感度域などを適切に設定することで、上記したような対象外の成分を除去する部材を不要とすることができる。
撮像部12は、透過光L2の複数の次数成分のうち、対象光設定部34が設定した1つの成分を対象光として撮像を行う。
制御部17は、対象光設定部34が設定した透過光L2の対象光に基づいて、撮像部12の撮像感度を設定する感度設定部35を有する。感度設定部35は、透過光L2の対象光(次数成分)に基づいて、撮像部12が透過光L2を電気信号に変換する際の信号増幅率(ゲイン)を設定する。感度設定部35は、撮像部12(撮像制御部33)に対し、当該設定した感度で撮像を行う指令を行う。
ここで、再度図2Bを用いて感度設定部35が設定する透過光L2の次数成分毎の撮像部12の撮像感度について説明する。図2Bに示すように、透過光L2の1次成分LC1は、第1の幅W1の帯域幅(本実施例においては半値幅)を有する。また、2次成分LC2は、1次成分LC1の帯域幅である第1の幅W1よりも狭い(小さな)第2の幅W2の帯域幅を有する。
これに起因して、透過光L2における最も長波長側(低次)の次数成分である1次成分LC1は、透過光L2の成分の中で最も大きな光量を有することとなる。また、成分の次数が大きくなるほど、その成分の光量は小さい。従って、高次の成分の光を撮像する場合、これよりも低次の成分の光を撮像する場合に比べて画像が暗くなる。
感度設定部35は、このフィルタ11の特性に基づく透過光L2の次数成分毎の光量の差を考慮して、撮像部12の撮像感度(ゲイン)を設定する。具体的には、感度設定部35は、例えば、白色光のような平坦なスペクトルを有する基準被写体を事前に撮影し、次数成分間で基準被写体の撮像時の輝度値が連続する(一致する)ように、次数成分毎の撮像感度を設定する。これによって、撮像時における透過光L2の次数成分の切替前後でスペクトル情報が不連続となることが抑制される。
また、本実施例においては、制御部17の対象光設定部34は、撮像波長域を複数の波長域(分割波長域)に分割し、当該分割された波長域において撮像部12がいずれの次数成分を対象光として取り込むかを設定する。なお、以下においては、当該分割された複数の波長域における隣接する波長域の境界を次数切替波長と称する場合がある。
図2Dは、制御部17が有するフィルタ11及び撮像部12の制御テーブルの例を示す図である。図2Eは、撮像波長域TWを分割した波長域R1及びR2、並びにその境界である次数切替波長λSと、これらに対応するフィルタ11の駆動電圧VFとの関係を模式的に示す図である。制御部17は、例えば図2Dに示すようなテーブルに基づいてフィルタ11及び撮像部12を制御する。
図2Dには、撮像装置10(撮像部12)の撮像波長域TWが400nm〜750nmの範囲に設定され、1次成分LC1を対象光TCとして撮像する波長域である波長域R1が600nm〜750nmの範囲に設定され、2次成分LC2を対象光TCとして撮像する波長域である波長域R2が400nm〜600nmの範囲に設定されている場合の例を示している。つまり、図2Dに示す例では、次数切替波長λSが600nmに設定されている。
なお、撮像波長域TWは、例えば、撮像装置10の初期設定によって設定されることができ、また、オペレータからの指定によって設定されることができる。
まず、設定された撮像波長域TWは、撮像する際に用いられる透過光L2の次数成分に応じて分類(分割)される。例えば、フィルタ11の透過特性の可変範囲、及び撮像部12の感度範囲などを考慮して、撮像波長域TWが複数の分割波長域(例えば第1及び第2の波長域R1及びR2)に分割される。
例えば、第1の波長域R1は、第1の波長域R1内の光を透過光L2の1次成分LC1として透過させる特性にフィルタ11を調節することが好ましい波長域である。第1の波長域R1の範囲内の画像を得る際には、対象光設定部34は、透過光L2の1次成分LC1を撮像部12の対象光TCとして設定する。また、フィルタ制御部31は、フィルタ11に対し、透過光L2の1次成分LC1として第1の波長域R1の範囲内の光が透過するように、記憶部32に記憶された情報に基づいてフィルタ11を制御する。
第1の波長域R1内では、例えば、フィルタ制御部31は、フィルタ11の駆動電圧VFを電圧値VF1からVF2まで徐々に変化させ、光学距離GPを距離GP1からGP2まで変化させる。また、感度設定部35は、撮像部12の撮像感度SEとして、第1の感度(増幅率又はゲイン)SE1に設定する。撮像制御部33は、第1の感度SE1で撮像部12を制御する。
一方、第2の波長域R2は、第1の波長域R1よりも短波長側の波長域である。また、第2の波長域R2は、第2の波長域R2内の光を透過光L2の2次成分LC2として透過させる特性にフィルタ11を調節することが好ましい領域である。
第2の波長域R2の範囲内の画像を得る際には、対象光設定部34は、透過光L2の2次成分LC2を撮像部12の対象光TCとして設定する。また、フィルタ制御部31は、フィルタ11に対し、透過光L2の2次成分LC2として第2の領域R2の範囲内の光が透過するように、記憶部32に記憶された情報に基づいてフィルタ11を制御する。
第2の波長域R2内では、例えば、フィルタ制御部31は、フィルタ11の駆動電圧VFを電圧値VF3からVF4まで徐々に変化させ、光学距離GPを距離GP3からGP4まで変化させる。また、感度設定部35は、撮像部12の撮像感度SEとして、第1の感度SE1よりも高い第2の感度(増幅率又はゲイン)SE2に設定する。撮像制御部33は、第2の感度SE2で撮像部12を制御する。撮像装置10の制御部17は、このようにフィルタ11及び撮像部12の制御設定を行う。
なお、撮像波長域TWの分割基準は、フィルタ11の特性(すなわち光学距離GP)の可変域に基づいて予め設定されることができる。例えば、1次成分LC1として比較的短波長の透過光L2を透過させようとする場合、光学距離GPを比較的小さくする必要があるが、この場合、反射膜23及び24間に混入し得る異物の影響を無視できない場合や、フィルタ11に高い駆動電圧VFを印加できない場合がある。
また、高次成分、例えば2次成分として比較的長波長の透過光L2を透過させようとする場合、光学距離GPを大きく変化させる必要があり、反射面M1及びM2の平行度を保つことが困難となる。このように、例えばこれらの制約条件を満たすためにフィルタ11に高い性能が求められることは好ましくない。撮像波長域TWは、例えばこのようなフィルタ11の特性に応じて定められることができる。なお、撮像波長域TWは、3つ以上の波長域に分割されてもよい。
図3は、撮像装置10の動作フローを示す図である。図3を用いて、撮像装置10の動作フローについて説明する。まず、制御部17は、撮像波長域TWを決定する(ステップS11)。制御部17は、撮像波長域TW、すなわち分光情報を得る波長範囲(例えば上限及び下限)を決定する。例えば、撮像波長域TWは、撮像装置10が持つ最大撮像域であってもよいし、その中でオペレータに指定された撮像域であってもよい。
続いて、制御部17は、撮像波長域TWを第1及び第2の波長域(分割波長域)R1及びR2に分割する。また、制御部17の対象光設定部34は、第1及び第2の波長域R1及びR2毎に、撮像対象となる透過光L2の次数成分を設定する(ステップS12)。
次に、制御部17は、撮像部12を制御し、所定の感度SE0を基準感度として設定する(ステップS13)。また、制御部17は、フィルタ11を制御し、撮像波長域TWの全域に亘って特性が変化するように、フィルタ11を駆動する。そして、制御部17は、撮像部12を制御し、基準感度SE0で、撮像波長域TWの基準被写体の撮像を行う。また、制御部17は、撮像部12から、撮像した基準被写体のスペクトルを基準スペクトルとして取得する(ステップS14)。
具体的には、撮像装置10は、例えば白色照明光、又は白色照明光によって照明された白紙などを基準被写体とし、当該基準被写体を所定の感度SE0で撮像する。この際、フィルタ11は、制御部17によって、分割された波長域R1及びR2を含む撮像波長域TWの全体に亘って、当該分割波長域に対応する次数成分によって透過させるように駆動される。
これによって、制御部17は、次数成分毎、すなわち波長域R1及びR2毎の基準感度SE0でのスペクトル(輝度値)を基準スペクトルとして取得及び記憶する。なお、本実施例においては、基準感度SE0は、撮像波長域TWの全域で共通(一定値)に設定される。また、基準感度SE0は、最も低次の成分である1次成分LC1を用いる場合に得られる輝度値が飽和しない範囲で比較的大きく設定されることが好ましい。
続いて、感度設定部35は、第1及び第2の分割波長域R1及びR2毎に、撮像部12の撮像感度SEを設定する(ステップS15)。撮像感度SEは、例えばステップS14で取得した基準スペクトルに基づいて設定されることができる。
ここで、図4Aを用いて、感度設定部35によって設定される撮像感度SEについて説明する。図4Aは、分割波長域R1及びR2毎に得られた基準被写体の基準スペクトル(輝度値)を模式的に示す図である。
分割波長域R1及びR2毎の基準被写体の輝度は、対象の次数成分による半値幅の影響を受ける。換言すれば、基準被写体として本来一定のスペクトルを有する被写体に対し、互いに異なる次数成分を対象光TCとして撮像した場合、得られる画像(画素)の輝度は互いに異なる。
従って、例えば、図4Aに示すように、分割波長域R1、すなわち1次成分LC1を用いて撮像を行う範囲では、基準被写体の輝度は概ね一定の輝度値BR1を示す。一方、1次成分LC1よりも高次の2次成分LC2を用いて撮像を行う分割波長域R2では、概ね一定でありかつ輝度値BR1よりも低い輝度値BR2を示す。また、基準スペクトルは、分割波長域R1及びR2間の境界で段差を持つこととなる。感度設定部35は、この輝度値BR1及びBR2に基づいて、撮像部12の分割波長域R1及びR2毎の撮像感度SEを設定する。
例えば、感度設定部35は、分割波長域R1及びR2での輝度値BR1及びBR2が一致するように、第1及び第2の感度SE1及びSE2を設定する。具体的には、感度設定部35は、第2の感度SE2を、SE2=SE1×(BR1/BR2)の式に従って、第1の感度SE1よりも高く設定する。これによって、図4Aに示すように、分割波長域R2における輝度値が分割波長域R1における輝度値BR1と同一となるように撮像感度SEが設定されることができる。
なお、撮像波長域TWの全域で正確な分光情報を得ることを考慮すると、第1の感度SE1は、基準被写体を撮像した際の輝度値が飽和しないように設定されていることが好ましい。すなわち、図4Aに示すように、分割波長域R1での基準被写体の輝度値BR1は、飽和輝度値BR0未満となるように設定されることが好ましい。このようにして、感度設定部35は、分割波長域R1及びR2の撮像部12の撮像感度SEを設定する。
また、感度設定を行う際に用いる基準被写体としては、例えば上記した白色光又は白紙のように、撮像波長域TWの全域で平坦な反射スペクトルを有するものであることが好ましい。
再度図3を参照すると、制御部17のフィルタ制御部31及び撮像制御部33は、分割波長域毎に設定された特性で、フィルタ11及び撮像部12を制御する。フィルタ11及び撮像部12(並びに絞り13及びシャッタ14)は、制御部17によって駆動及び制御され、撮像動作が行われる。
具体的には、まず、1次成分LC1を対象光TCとする第1の分割波長域R1に対しては、撮像部12の撮像感度SEを第1の感度SE1に設定し、対象物OBの撮像を行う(ステップS16)。次に、2次成分LC2を対象光TCとする第2の分割波長域R2に対しては、撮像部12の撮像感度SEを第2の感度SE2に設定して対象物OBの撮像を行う(ステップS17)。
続いて、制御部17は、撮像部12から画像信号IMを受信し、記憶する(ステップS18)。例えば、制御部17は、オペレータからの要求に応じて画像信号IMに適切な処理を行い、特定の波長の2次元画像や、特定の画素のスペクトル情報等をモニタ18に供給する。モニタ18は、これらの情報の表示処理を行う(ステップS19)。このようにして、撮像装置10は撮像動作を行う。
図4Bは、撮像部12の撮像時におけるフィルタ11に供給される駆動電圧VF、フィルタ11の光学距離GP及び撮像部12の撮像感度SEのタイミングチャートの例である。図4のタイミングt1は、撮像開始(図3におけるステップS15の開始)のタイミングに対応する。
図4Bに示すように、タイミングt1において、駆動電圧VFは電圧値VF1に設定され、光学距離GPは電圧値VF1に対応する距離GP1となる。例えば、タイミングt1においては、駆動電圧VFは最も高く、これによって光学距離GPは最も小さくなる。従って、タイミングt1においては、第1及び第2の反射膜23及び24が最も近づいた状態となる。
タイミングt1からタイミングt2の間では、駆動電圧VFが電圧値VF1から電圧値VF2まで徐々に低下するように、フィルタ11に駆動電圧VFが供給される。これによって、光学距離GPは、距離GP1から距離GP2まで徐々に大きくなる。
このタイミングt1からタイミングt2の間は、透過光L2の1次成分LC1を対象光TCとして設定し、第1の波長域R1の撮像を行う。従って、撮像部12の撮像感度SEは第1の感度SE1(低感度)に設定されている。
例えば、図2Dに示す設定の場合、タイミングt1では、透過光L2の1次成分LC1の中心波長(第1の波長λ1)が600nmとなるようにフィルタ11が駆動されている。そして、タイミングt2では、1次成分LC1の中心波長が750nmとなるようフィルタ11が駆動されている。
次に、タイミングt3では、第2の波長域R2の撮像が開始される。このタイミングt3では、フィルタ11の駆動電圧VFは電圧値VF3に設定され、光学距離GPは距離GP3まで大きくなる。そして、駆動電圧VFはタイミングt4で電圧値VF4に至るまで徐々に低下し、光学距離GPはタイミングt4で距離GP4に至るまで徐々に大きくなる。また、タイミングt3からタイミングt4の間は、撮像部12の撮像感度SEは第2の感度SE2(高感度)に設定される。
なお、本実施例においてはフィルタ11が波長可変型のフィルタである場合について説明したが、フィルタ11は波長可変型のフィルタである場合に限定されない。例えば、フィルタ11は波長固定型のフィルタであってもよい。フィルタ11は、第1及び第2の反射膜23及び24の光学距離GPに応じた複数の次数成分(例えば成分LC1〜LC2)を有する光を透過光L2として透過させる特性を有していればよい。
また、本実施例においてはフィルタ11が第1及び第2の反射膜23及び24を有する場合について説明したが、フィルタ11は第1及び第2の反射膜23及び24を有する場合に限定されない。フィルタ11は、互いに対向する一対の反射面M1及びM2を有していればよい。そして、フィルタ11は、この一対の反射面M1及びM2間の光学距離GPに応じた複数の次数成分の光を透過光L2として透過する特性を有していればよい。
また、本実施例においては、撮像装置10は、制御部17を有する場合について説明したが、撮像装置10は、制御部17を有していなくてもよい。撮像装置10の撮像部12が、撮像する透過光L2の次数成分(対象光TC)に応じた撮像感度SEで撮像するように構成されていればよい。
このように、撮像装置10は、一対の反射面M1及びM2を有し、一対の反射面M1及びM2間の光学距離GPに応じた複数の次数成分(例えば1次成分LC1及び2次成分LC2)を含む光L2を透過させるフィルタ11と、当該複数の次数成分のうちの1つの次数成分を対象光TCとして撮像を行う撮像部12と、を有する。
また、撮像部12は、当該複数の次数成分のうちの第1の成分(例えば1次成分LC1)を対象光TCとする場合は第1の感度SE1で撮像し、第1の成分よりも高次の第2の成分(例えば2次成分LC2)を対象光TCとする場合は第1の感度SE1よりも高い第2の感度SE2で撮像する。
従って、波長(波長域)毎に設定(選択)したフィルタ11の透過光L2の次数成分の半値幅(すなわち光量)の差に起因する撮像画像の明るさの差が抑制され、正確に分光情報を得ることが可能な撮像装置10を提供することができる。
また、フィルタ11は、一対の反射面M1及びM2間の光学距離GPが調節されることで複数の次数成分の各々のピーク波長が変化する構成を有する。また、撮像部12は、対象光TCが第1の成分(例えば1次成分LC1)となるように光学距離GPが調節された場合は第1の感度SE1で撮像し、対象光TCが第2の成分(例えば2次成分LC2)となるように光学距離GPが調節された場合は第2の感度SE2で撮像する。従って、フィルタ11が波長可変型のフィルタであっても、対象光TCが透過光L2のいずれの次数成分であるかに応じて撮像感度SEを調節することで、画像毎(成分毎又は波長毎)の明るさの差が抑制される。
また、撮像部12の撮像波長域TWは、第1の分割波長域R1及び第1の分割波長域R1よりも短波長側の第2の波長域R2に分割される。また、フィルタ11における一対の反射面M1及びM2間の光学距離GPは、撮像部12が第1の分割波長域R1の撮像を行う場合には第1の成分(例えば1次成分LC1)のピーク波長が第1の分割波長域R1に含まれるように調節され、撮像部12が第2の分割波長域R2の撮像を行う場合には第2の成分(例えば2次成分LC2)のピーク波長が第2の分割波長域R2に含まれるように調節される。
換言すれば、フィルタ11を駆動させて連続的な分光情報(画像)を得る場合でも、制御部17は、撮像波長域TWを使用する次数成分に応じて複数の分割波長域(波長域R1及びR2)に分割し、分割波長域毎に異なる撮像感度SEで撮像部12を制御する。従って、明るさの差が少ない連続した分光情報を得ることができる。
また、第1及び第2の感度SE1及びSE2は、対象物OBとは異なる基準被写体(例えば白色光)を撮像した際に得られる輝度値が第1及び第2の波長域R1及びR2間(例えば両者の境界)で一致するように設定される。従って、波長域R1及びR2間、すなわち撮像に用いる次数成分間での画像の明るさがほぼ一定となる。
また、容易にかつ正確な感度設定を行うことを考慮すると、当該基準被写体は、撮像波長域TWにおいて平坦な反射スペクトルを有する被写体であることが好ましい。換言すれば、制御部17は、撮像部12の撮像動作を制御し、対象物OBの撮像するに先立って当該基準被写体として撮像波長域TWにおいて平坦な反射スペクトルを有する被写体を撮像し、これによって第1及び第2の感度SE1及びSE2を設定することが好ましい。これによって、適切な感度設定を行うことができる。
また、例えば図4Bに示すように、フィルタ11における一対の反射面M1及びM2間の光学距離GPは、徐々に大きくなる方向のみに調節される。従って、フィルタ11の動作(反射膜の変位)が安定する。
なお、上記した撮像装置10の構成、動作フロー及びタイミングチャートは一例に過ぎない。例えば、撮像装置10は、受光光学系15、リレー光学系16及びモニタ18を有していなくてもよい。
また、撮像波長域TWは3つ以上の波長域に分類されてもよい。また、撮像部12による撮像動作は、最も長波長側の第1の波長域R1から先に行う場合に限定されず、対象光TC毎に異なる撮像感度SEで行われればよい。
また、例えば、図3に示すステップS16及びS17を経ることで、例えばフィルタ11及び撮像部12を用いた撮像方法を提供することができる。
すなわち、本発明に係る撮像方法は、対向する一対の反射面M1及びM2を有し、一対の反射面M1及びM2間の光学距離GPに応じた複数の次数成分(例えば1次成分LC1及び2次成分LC2)を含む光を透過させるフィルタ11を用いた撮像方法であって、複数の次数成分のうちの第1の成分(例えば1次成分LC1)に対して、第1の感度SE1で撮像を行うステップと、複数の次数成分のうちの第1の成分よりも高次の第2の成分(例えば2次成分LC2)に対して、第1の感度SE1よりも高い第2の感度SE2で撮像を行うステップと、を含む。
また、例えば、本発明は、一般的な撮像装置に上記した方法を行わせるプログラムとしても実現することができる。すなわち、本発明に係るプログラムは、対向する一対の反射面M1及びM2を有し、一対の反射面M1及びM2間の光学距離GPに応じた複数の次数成分(例えば1次成分LC1及び2次成分LC2)を含む光を透過させるフィルタ11を含む撮像装置に、複数の次数成分のうちの第1の成分(例えば1次成分LC1)に対して、第1の感度SE1で撮像を行うステップと、複数の次数成分のうちの第1の成分よりも高次の第2の成分(例えば2次成分LC2)に対して、第1の感度SE1よりも高い第2の感度SE2で撮像を行うステップと、を実行させる。
従って、波長毎での撮像画像の明るさの差が抑制され、正確に分光情報を得ることが可能な撮像方法及びプログラムを提供することができる。
[変形例]
図5は、本実施例の変形例として、撮像装置10による他の動作例を示すフロー図である。撮像装置10は、図5に示すようなフローに従って動作してもよい。すなわち、制御部17は、図5に示すようにフィルタ11及び撮像部12等を制御するように構成されていてもよい。なお、図5に示すフローは、対象物OBのより正確な分光情報を得ることを考慮した場合に好ましい撮像動作フローである。
本変形例においては、図3に示すステップS15(感度設定)までは、同様の動作を行う。制御部17は、感度設定部35によって感度設定を行った後、フィルタ11及び撮像部12を制御し、分割波長域R1において、第1の感度SE1で、基準被写体(照明光又は当該照明光に照明された白紙)を撮像し、これを記憶する(ステップS21)。次に、制御部17は、フィルタ11及び撮像部12を制御し、分割波長域R2において、第2の感度SE2で当該基準被写体を撮像する(ステップS22)。
換言すれば、撮像部12は、対象物OBを撮像する条件と同一の条件で、基準被写体の撮像を行う。なお、ステップS21及び22は同一ステップとして連続的に行われてもよい。
続いて、制御部17は、フィルタ11及び撮像部12を制御し、図3に示すステップS16及びステップS17と同一の動作を行う。すなわち、設定された種々の条件で実際に対象物OBを撮像する。
次に、制御部17は、同一波長で撮像された基準被写体及び対象物OBの画像に基づいて、対象物OBのスペクトルを算出する(ステップS23)。具体的には、本実施例においては、対象物OBを撮像して得られたスペクトルは、対象物OBの反射スペクトルに対し、照明光すなわち対象物OBに入射する入射光のスペクトルが掛け合わされたものである。
従って、対象物OBの正確なスペクトルである分光情報を得ることを考慮すると、基準被写体、例えば上記した白色光(又は白色光に照明された白紙)のスペクトル(波長毎の輝度値)を、対象物OBの撮像スペクトルから除算する演算を行うことが好ましい。
本変形例においては、対象物OBを波長毎で分光及び撮像した画像の各々について、当該画像の撮像時における分光波長(選択波長)で撮像した基準被写体の輝度値を除算する。これによって、基準被写体のスペクトルに基づいた対象物OBのスペクトル(分光情報)を算出する。
制御部17は、ステップS23で算出した対象物OBのスペクトル情報を記憶する(ステップS24)。このステップS24は、例えば、図3のステップS18に替えて実行されることができる。その後、例えばオペレータからの要求に応じて、当該スペクトル情報を表示する(ステップS19)。撮像装置10は、このように撮像動作を行ってもよい。
上記したように、撮像部12は、第1及び第2の分割波長域R1及びR2の各々について、それぞれ第1及び第2の感度SE1及びSE2で、基準被写体を撮像する(ステップS21及びS22)。そして、制御部17は、波長毎に得られた基準被写体スペクトルに基づいて、対象物OBのスペクトルを算出する(ステップS23)。
換言すれば、制御部17は、撮像部12の撮像動作を制御し、対象物OBの撮像に先立って対象物OBとは異なる基準被写体の撮像波長域TWの撮像を行い、対象物OB及び当該基準被写体の撮像スペクトルに基づいて、対象物OBの反射スペクトルを算出する。従って、対象物OBのスペクトル情報のみを正確に得ることが可能となる。例えば、撮像部12の個体特性による影響や、高次の成分を用いた対象物OBの撮像画像への量子化誤差及び暗電流の影響を最小化することができる。
また、本変形例においても、正確な対象物OBの分光情報を得ることを考慮すると、第1及び第2の感度SE1及びSE2は、基準被写体を撮像した際に得られる輝度値が飽和しない範囲内で設定されることが好ましい。すなわち、撮像部12は、第1及び第2の感度SE1及びSE2の各々として、基準被写体の撮像時に得られる輝度値が飽和しない範囲内の感度で、対象物OBの撮像を行うことが好ましい。これによって、撮像されたほぼ全ての画像における画素毎の輝度値が飽和せず、より正確に対象物OBの分光情報を得ることができる。
図6Aは、実施例2に係る撮像装置40のブロック図である。図6Bは、制御部41によるカメラユニットCUの制御テーブルの例を示す図である。撮像装置40は、撮像装置10と同様のフィルタ41、撮像部42、絞り43及びシャッタ44を有する。また、撮像装置40は、これらを制御する制御部45を有する。制御部45は、制御部17と同様のフィルタ制御部31、記憶部32、撮像制御部33及び対象光設定部34を有する。
また、本実施例においては、制御部45は、絞り43を制御し、絞り43の絞り径DMを調節する絞り制御部51と、透過光L2の対象光TCに応じて絞り43の絞り径DMを設定する絞り径設定部52とを有する。また、制御部45は、シャッタ43を制御し、透過光L2の撮像部12への露光時間EXを調節するシャッタ制御部53と、透過光L2の対象光TCに応じて露光時間EXを設定する露光時間設定部54とを有する。
換言すれば、制御部45は、撮像する透過光L2の次数成分に応じて絞り43及びシャッタ44を制御し、撮像部42が撮像する透過光L2の光量を調節する。
本実施例においては、制御部45は、1次成分LC1を対象光TCとする場合、絞り径DMを第1の径DM1に設定して撮像部42を動作させる。一方、制御部45は、2次成分LC2(1次成分LC1よりも高次の成分)を対象光TCとする場合は絞り径DMを第1の径DM1よりも大きな第2の径DM2に設定して撮像部42を動作させる。
すなわち、制御部45は、透過光L2の成分の次数が大きくなるほど絞り径DMを大きくする(例えば絞り値(F値)を小さくする)。これによって、制御部45は、撮像部42が受光する透過光L2の光量を大きくする。
また、本実施例においては、制御部45は、1次成分LC1を対象光TCとする場合、露光時間EXを第1の時間EX1に設定して撮像部12を動作させる。一方、制御部45は、2次成分LC2(1次成分LC1よりも高次の成分)を対象光TCとする場合は露光時間EXを第1の時間EX1よりも長い第2の時間EX2に設定して撮像部42を動作させる。
すなわち、制御部45は、透過光L2の成分の次数が大きくなるほど露光時間EXを長くする(例えばシャッタスピードを遅くする)。これによって、制御部45は、撮像部42が受光する透過光L2の光量を大きくする。
また、図6Bに示すように、制御部45は、撮像装置40の撮像波長域TWを第1及び第2の波長域R1及びR2に分類する。そして、制御部45は、第1の波長域R1の撮像時には、絞り径設定部52によって、絞り径DMを第1の絞り径DM1に設定する。また、制御部45は、第1の波長域R1の撮像時には、露光時間設定部54によって、露光時間EXを第1の時間EX1に設定する。
また、制御部45は、第2の波長域R2の撮像時には、絞り径設定部52によって、絞り径DMを第2の絞り径DM2に設定する。また、制御部45は、第2の波長域R2の撮像時には、露光時間設定部54によって、露光時間EXを第2の時間EX2に設定する。
図7は、撮像部42の撮像時におけるフィルタ41に供給される駆動電圧VF、フィルタ41の光学距離GP、絞り43の絞り径DM及び透過光L2の露光時間EXのタイミングチャートの例である。なお、図7のタイミングt1〜t4において、フィルタ41の駆動電圧VF及び光学距離GPの状態は、図4と同様に変化する。
一方、本実施例においては、図7に示すように、タイミングt1からタイミングt2までの間においては、絞り径DMが第1の径DM1(小径)に設定される。また、タイミングt3からタイミングt4までの間においては、絞り径DMは第2の径DM2(大径)に設定される。
また、タイミングt1からタイミングt2までの間においては、露光時間EXは第1の時間EX1(短時間)に設定される。また、タイミングt3からタイミングt4までの間においては、露光時間EXは第2の時間EX2(長時間)に設定される。
なお、撮像部42に受光される透過光L2の光量を調節することを考慮すると、絞り径DM及び露光時間EXの一方のみが調節されてもよい。
このように、本実施例においては、撮像装置40は、絞り43及びシャッタ44を有する。また、撮像装置40は、フィルタ41を透過する透過光L2の複数の次数成分のうち、1つの次数成分を対象光TCとして設定し、当該対象光TCに応じた絞り径DM又は露光時間EXで撮像部42を動作させる制御部45を有する。
すなわち、撮像装置40は、対向する一対の反射面M1及びM2を有し、一対の反射面M1及びM2間の光学距離GPに応じた複数の次数成分を含む光を透過させるフィルタ41と、複数の次数成分のうちの1つの次数成分を対象光TCとして撮像を行う撮像部42と、絞り径DMを調節してフィルタ41への入射光L1の光量を調節し、撮像部42が複数の次数成分のうちの第1の成分(例えば1次成分LC1)を対象光TCとする場合は絞り径DMを第1の径DM1に設定し、撮像部41が第1の成分よりも高次の第2の成分(例えば2次成分LC2)を対象光TCとする場合は絞り径DMを第1の径DM1よりも大きな第2の径DM2に設定する光学絞り43と、を有する。
従って、光量が互いに異なる透過光L2の複数の次数成分の各々の撮像に際し、入射光L1の光量を調節することで、撮像された画像の明るさの差を抑制することができる。
また、撮像装置40は、対向する一対の反射面M1及びM2を有し、一対の反射面M1及びM2間の光学距離GPに応じた複数の次数成分を含む光を透過させるフィルタ41と、複数の次数成分のうちの1つの次数成分を対象光TCとして撮像を行う撮像部42と、対象光TCの撮像部42への露光時間EXを調節し、撮像部42が複数の次数成分のうちの第1の成分(例えば1次成分LC1)を対象光TCとする場合は露光時間EXを第1の時間EX1に設定し、撮像部42が第1の成分よりも高次の第2の成分(例えば2次成分LC2)を対象光TCとする場合は露光時間EXを第1の時間EX1よりも長い第2の時間EX2に設定するシャッタ44と、を有する。
従って、光量が互いに異なる透過光L2の複数の成分に対し、当該複数の成分の撮像部12への露光時間を調節することで、撮像部12に受光される透過光L2の光量を調節することができる。従って、撮像された画像の明るさの差を抑制することができる。
このように絞り径DM又は露光時間EXを透過光L2の次数成分毎に調節することで、波長毎の撮像画像の明るさの差が抑制され、正確に分光情報を得ることが可能な撮像装置40を提供することができる。
また、フィルタ41を駆動させて連続的な分光情報(画像)を得る場合でも、撮像装置40においては、撮像波長域TWが透過光L2の次数成分に応じて複数の波長域(波長域R1及びR2)に分割される。また、絞り43又はシャッタ44は、波長域毎に異なる絞り径DM又は露光時間EXで動作する。従って、明るさの差が少ない連続した分光情報を得ることができる。
なお、本実施例は、実施例1の撮像装置10と組み合わせて動作されてもよい。例えば、透過光L2の対象光TCに応じ、撮像部12の撮像感度SEが調節され、かつ絞り径DMが調節されてもよい。
10、40 撮像装置
11、41 光学フィルタ
12、42 撮像部
13、43 光学絞り
14、44 シャッタ

Claims (12)

  1. 対向する一対の反射面を有し、前記一対の反射面間の光学距離に応じた複数の次数成分を含む光を透過させるフィルタと、
    前記複数の次数成分のうちの1つの次数成分を対象光として撮像を行い、前記複数の次数成分のうちの第1の成分を前記対象光とする場合は第1の感度で撮像し、前記第1の成分よりも高次の第2の成分を前記対象光とする場合は前記第1の感度よりも高い第2の感度で撮像する撮像部と、を有することを特徴とする撮像装置。
  2. 前記フィルタは、前記一対の反射面間の光学距離が調節されることで前記複数の次数成分の各々のピーク波長が変化する構成を有し、
    前記撮像部は、前記対象光が前記第1の成分となるように前記光学距離が調節された場合は前記第1の感度で撮像し、前記対象光が前記第2の成分となるように前記光学距離が調節された場合は前記第2の感度で撮像することを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  3. 前記撮像部の撮像波長域は第1の波長域及び前記第1の波長域よりも短波長側の第2の波長域に分類され、
    前記フィルタにおける前記一対の反射面間の前記光学距離は、前記撮像部が前記第1の波長域の撮像を行う場合には前記第1の成分のピーク波長が前記第1の波長域に含まれるように調節され、前記撮像部が前記第2の波長域の撮像を行う場合には前記第2の成分のピーク波長が前記第2の波長域に含まれるように調節されることを特徴とする請求項2に記載の撮像装置。
  4. 前記第1及び第2の感度は、撮像対象物とは異なる基準被写体を撮像した際に得られる輝度値が前記第1及び第2の波長域間で一致するように設定されることを特徴とする請求項3に記載の撮像装置。
  5. 前記撮像部の撮像動作を制御し、前記撮像対象物の撮像に先立って前記基準被写体として前記撮像波長域において平坦な反射スペクトルを有する被写体を撮像し、これによって前記第1及び第2の感度を設定する制御部を有することを特徴とする請求項4に記載の撮像装置。
  6. 前記撮像部の撮像動作を制御し、撮像対象物の撮像に先立って前記撮像対象物とは異なる基準被写体の前記撮像波長域の撮像を行い、前記撮像対象物及び前記基準被写体の撮像スペクトルに基づいて、前記撮像対象物の反射スペクトルを算出する制御物を有することを特徴とする請求項3に記載の撮像装置。
  7. 前記第1及び第2の感度は、前記基準被写体を撮像した際に得られる輝度値が飽和しない範囲内で設定されることを特徴とする請求項6に記載の撮像装置。
  8. 前記フィルタにおける前記一対の反射面間の光学距離は、徐々に大きくなるように調節されることを特徴とする請求項3乃至7のいずれか1つに記載の撮像装置。
  9. 対向する一対の反射面を有し、前記一対の反射面間の光学距離に応じた複数の次数成分を含む光を透過させるフィルタと、
    前記複数の次数成分のうちの1つの次数成分を対象光として撮像を行う撮像部と、
    絞り径を調節して前記フィルタへの入射光の光量を調節し、前記撮像部が前記複数の次数成分のうちの第1の成分を前記対象光とする場合は前記絞り径を第1の径に設定し、前記撮像部が前記第1の成分よりも高次の第2の成分を前記対象光とする場合は前記絞り径を前記第1の径よりも大きな第2の径に設定する光学絞りと、を有することを特徴とする撮像装置。
  10. 対向する一対の反射面を有し、前記一対の反射面間の光学距離に応じた複数の次数成分を含む光を透過させるフィルタと、
    前記複数の次数成分のうちの1つの次数成分を対象光として撮像を行う撮像部と、
    前記対象光の前記撮像部への露光時間を調節し、前記撮像部が前記複数の次数成分のうちの第1の成分を前記対象光とする場合は前記露光時間を第1の時間に設定し、前記撮像部が前記第1の成分よりも高次の第2の成分を前記対象光とする場合は前記露光時間を前記第1の時間よりも長い第2の時間に設定するシャッタと、を有することを特徴とする撮像装置。
  11. 対向する一対の反射面を有し、前記一対の反射面間の光学距離に応じた複数の次数成分を含む光を透過させるフィルタを用いた撮像方法であって、
    前記複数の次数成分のうちの第1の成分に対して、第1の感度で撮像を行うステップと、
    前記複数の次数成分のうちの前記第1の成分よりも高次の第2の成分に対して、前記第1の感度よりも高い第2の感度で撮像を行うステップと、を含むことを特徴とする撮像方法。
  12. 対向する一対の反射面を有し、前記一対の反射面間の光学距離に応じた複数の次数成分を含む光を透過させるフィルタを含む撮像装置に、
    前記複数の次数成分のうちの第1の成分に対して、第1の感度で撮像を行うステップと、
    前記複数の次数成分のうちの前記第1の成分よりも高次の第2の成分に対して、前記第1の感度よりも高い第2の感度で撮像を行うステップと、を実行させることを特徴とするプログラム。
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