JP2019007033A - 金属−炭素粒子複合材の製造方法 - Google Patents

金属−炭素粒子複合材の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】高い熱伝導率を有する金属−炭素粒子複合材の製造方法を提供すること。【解決手段】金属−炭素粒子複合材は、炭素粒子1を含む塗工液5を金属箔10の塗工予定表面10aに塗工することにより金属箔10の塗工予定表面10aに炭素粒子層11が形成された塗工箔12を得る工程と、塗工箔12が複数積層された状態の積層体を形成する工程と、積層体を焼結する工程と、を具備する。炭素粒子1の最長軸方向の平均長さは100μmよりも大きい。塗工箔12を得る工程では、グラビアロール31を用いたグラビア塗工方法により塗工液5を金属箔10の塗工予定表面10aに塗工する。グラビアロール31はその周面31aにグラビアセルとしての斜線型セル32が形成されたものである。斜線型セル32の幅は炭素粒子1の最長軸方向の平均長さの3倍以上である。【選択図】図2

Description

本発明は、金属マトリックスと金属マトリックス中に分散した炭素粒子とを含む金属−炭素粒子複合材の製造方法に関する。
なお、本明細書及び特許請求の範囲では、「アルミニウム」の語は、特に文中に示した場合を除いて、純アルミニウム及びアルミニウム合金の双方を含む意味で用いられ、また「銅」の語は、特に文中に示した場合を除いて、純銅及び銅合金の双方を含む意味で用いられる。
また本明細書では、説明の便宜上、塗工箔の積層方向を積層体及び複合材の厚さ方向と定義し、また、複合材の厚さ方向に対して垂直な面及びその方向をそれぞれ複合材の平面及び平面方向と定義する。
金属−炭素粒子複合材は一般に高い熱伝導性と低い線膨張特性を有している。
このような複合材の製造方法として、溶融したアルミニウムに炭素粒子としての炭素繊維を添加して撹拌混合する方法(溶湯撹拌法)、空隙を有する炭素成形体内に溶融したアルミニウムを押し込む方法(溶湯鍛造法)、アルミニウム粉末と炭素粉末を混合して加圧加熱焼結する方法(粉末冶金法)、アルミニウム粉末と炭素粉末を混合して押出加工する方法(粉末押出法)などが知られている。
しかしながら、これらの方法では、溶融したアルミニウム又はアルミニウム粉末を用いるので、製造作業が煩雑であるし、製造設備が大型化する。
特許第5150905号公報(特許文献1)は、シート状又はフォイル状の金属支持体上に炭素粒子としての炭素繊維を含有する皮膜が形成されたプリフォームを形成し、これを複数積み重ねて積層体を形成し、積層体を加熱圧接することでプリフォーム同士を一体化させることにより、金属−炭素粒子複合材としての金属基炭素粒子複合材を製造する方法を開示している。この方法では、得られる複合材において熱伝導率は炭素粒子が配向した一方向が高くなる傾向となる。
特許第4441768号公報(特許文献2)は、鱗状黒鉛粉末と所定の鱗状金属粉末との混合体を用いて焼結前駆体を形成し、焼結前駆体を加圧しながら焼結することにより、金属−炭素粒子複合材としての金属−黒鉛複合材を製造する方法を開示している。この方法では、製造コストが高いという問題がある。
特開2006−1232号公報(特許文献3)は、結晶系カーボン材層と金属層とが積層され複合化された複合体をホットプレス焼結することにより、金属−炭素粒子複合材としての高熱伝導・低熱膨張複合材を製造する方法を開示している。この方法では、複合体の焼結条件の設定が難しいことが課題として考えられる。
金属−炭素粒子複合材を開示したその他の文献として、特開2015−25158号公報(特許文献4)及び特開2015−217655号公報(特許文献5)がある。
特許第5150905号公報 特許第4441768号公報 特開2006−1232号公報 特開2015−25158号公報 特開2015−217655号公報
而して、SiC等を用いた次世代半導体チップは高温動作が可能である。そのようなチップを冷却する冷却器の材料は、冷却器の冷却性能を高めるために、より高い熱伝導率(熱伝導性)を有していることが望ましい。
本発明は、上述した技術背景に鑑みてなされたもので、その目的は、高い熱伝導率を有する金属−炭素粒子複合材の製造方法を提供することにある。
本発明は以下の手段を提供する。
[1] 炭素粒子を含む塗工液を金属箔の塗工予定表面に塗工することにより前記金属箔の前記塗工予定表面に炭素粒子層が形成された塗工箔を得る工程と、
前記塗工箔が複数積層された状態の積層体を形成する工程と、
前記積層体を焼結する工程と、を具備し、
前記炭素粒子の最長軸方向の平均長さが100μmよりも大きく、
前記塗工箔を得る工程では、グラビアロールを用いたグラビア塗工方法により前記塗工液を前記金属箔の前記塗工予定表面に塗工し、
前記グラビアロールはその周面に斜線型セルが形成されたものであり、
前記斜線型セルの幅が前記炭素粒子の最長軸方向の平均長さの3倍以上に設定されている、金属−炭素粒子複合材の製造方法。
[2] 前記グラビアロールの周方向に対する前記斜線型セルの傾斜角度が25°〜65°である前項1記載の金属−炭素粒子複合材の製造方法。
[3] 前記斜線型セルの深さが50μm〜1mmである前項1又は2記載の金属−炭素粒子複合材の製造方法。
[4] 前記斜線型セルは、傾斜方向が互いに反対の第1斜線型セル及び第2斜線型セルを含み、
前記グラビアロールの前記周面に、前記第1斜線型セルのグラビアパターン領域と前記第2斜線型セルのグラビアパターン領域とが存在している前項1〜3のいずれかに記載の金属−炭素粒子複合材の製造方法。
[5] 前記グラビアロールの前記周面における前記第1斜線型セルのグラビアパターン領域面積と前記第2斜線型セルのグラビアパターン領域面積とが互いに等しい前項4記載の金属−炭素粒子複合材の製造方法。
[6] 前記炭素粒子として鱗片状黒鉛粒子が用いられる前項1〜5のいずれかに記載の金属−炭素粒子複合材の製造方法。
[7] 前記炭素粒子として炭素繊維が用いられる前項1〜5のいずれに記載の金属−炭素粒子複合材の製造方法。
[8] 前記塗工液はバインダーを含むものであり、
前記バインダーとして、ポリエチレンオキサイド、ポリビニルアルコール及びアクリル系樹脂からなる群より選択される少なくとも一種が用いられる前項1〜7のいずれかに記載の金属−炭素粒子複合材の製造方法。
[9] 前記金属箔がアルミニウム箔である前項1〜8のいずれかに記載の金属−炭素粒子複合材の製造方法。
本発明は以下の効果を奏する。
前項1では、金属−炭素粒子複合材の製造方法は、塗工箔を得る工程と、積層体を形成する工程と、積層体を焼結する工程とを備えることにより、複合材を安価に製造することができる。
さらに、炭素粒子の最長軸方向の平均長さが100μmよりも大きいことにより、炭素粒子と金属マトリックスとの間の界面熱抵抗を小さくすることができる。
さらに、グラビアロールはその周面に斜線型セルが形成されたものであり、且つ、斜線型セルの幅が炭素粒子の最長軸方向の平均長さの3倍以上に設定されることにより、炭素粒子の塗工量が多くなるように塗工液を金属箔の塗工予定表面に塗工することができる。これにより、炭素粒子の塗工量が多い炭素粒子層を塗工予定表面に形成することができる。したがって、このような炭素粒子層が形成された塗工箔を用いて複合材を製造することにより、複合材の熱伝導率(熱伝導性)を高めることができる。
前項2では、金属箔の塗工予定表面に炭素粒子の塗工量が均一な炭素粒子層を確実に形成することができる。
前項3では、金属箔の塗工予定表面に炭素粒子の塗工量が多い炭素粒子層を確実に形成することができる。
前項4では、金属箔の塗工予定表面に炭素粒子層を確実に均一に形成することができる。
前項5では、金属箔の塗工予定表面に炭素粒子層をより一層確実に均一に形成することができる。
前項6では、炭素粒子として鱗片状黒鉛粒子が用いられることにより、複合材の熱伝導率を確実に高めることができる。
前項7では、炭素粒子として炭素繊維が用いられることにより、複合材の線膨張係数(線膨張特性)を確実に低くすることができる。
前項8では、バインダーとして、ポリエチレンオキサイド、ポリビニルアルコール及びアクリル系樹脂からなる群より選択される少なくとも一種が用いられることにより、金属箔の塗工予定表面からの炭素粒子の脱落を確実に抑制することができるし、複合材中にバインダーが残留するのを確実に抑制することができる。
前項9では、金属箔がアルミニウム箔であることにより、複合材の軽量化を図ることができるし、複合材の加工性を高めることができる。
図1は、本発明の一実施形態に係る金属−炭素粒子複合材の製造方法の流れ図である。 図2は、塗工箔を得る工程を説明する概略図である。 図3は、炭素粒子の最長軸方向の長さを説明するための、幾つかの炭素粒子の形状の概略図である。 図4は、グラビアロールの概略図である。 図5は、同グラビアロールの周面に形成された斜線型セルを説明するためのグラビアロールの周面の概略拡大図である。 図6は、同斜線型セルの概略断面図である。 図7は、W/Ad≧3の場合の説明図である。 図8は、W/Ad<3の場合の説明図である。 図9は、塗工箔の条材を切断するときの概略図である。 図10は、積層体の概略正面図である。 図11は、積層体を加圧加熱焼結装置により焼結する場合の概略図である。 図12は、複合材の概略断面図である。 図13は、積層体を、塗工箔の条材をロール状に複数回巻いて形成するときの概略図である。 図14は、同積層体を押出加工装置のコンテナ内に装填した状態の概略図である。 図15は、同押出加工装置により積層体を押出加工する途中の概略図である。 図16は、冷却器の概略正面図である。 図17は、グラビアロールが回転しているときのグラビアロール及び塗工液パンの概略正面図である。 図18は、グラビアロールの第1変形例の概略正面図である。 図19は、グラビアロールの第2変形例の概略正面図である。 図20は、グラビアロールの第3変形例の概略正面図である。 図21は、グラビアロールの第4変形例の概略正面図である。
次に、本発明の幾つかの実施形態について図面を参照して以下に説明する。
本発明の一実施形態に係る金属−炭素粒子複合材20は、図12に示すように、金属マトリックス23と金属マトリックス23中に分散した炭素粒子1とを含むものである。
炭素粒子1としては、天然黒鉛粒子、人造黒鉛粒子、炭素繊維などが用いられる。
天然黒鉛粒子としては、鱗片状黒鉛粒子などが用いられる。
人造黒鉛粒子としては、異方性黒鉛粒子、等方性黒鉛粒子、熱分解黒鉛粒子などが用いられる。
炭素繊維としては、繊維状の炭素粒子であれば使用することができ、具体的にはPAN系炭素繊維、ピッチ系炭素繊維及びカーボンナノファイバー(例:気相成長カーボンファイバー、カーボンナノチューブ)からなる群より選択される一種の炭素繊維又は二種以上の混合炭素繊維が用いられる。
PAN系炭素繊維及びピッチ系炭素繊維のうち特にピッチ系炭素繊維を炭素繊維として用いることが望ましい。その理由は、ピッチ系炭素繊維の最長軸方向(即ち繊維方向)の熱伝導率がPAN系炭素繊維のそれよりも大きく、そのため、複合材20の熱伝導率を確実に高めることができるからである。
複合材20は、同図に示すように、炭素粒子1が金属マトリックス23中に複合材20の平面方向に分散した複数の炭素粒子分散層21と、金属マトリックス23で実質的に形成された複数の金属層22とを積層状に備えている。
炭素粒子分散層21と金属層22は、複合材20の厚さ方向の略全体に亘って交互に複数積層された状態に配列している。そしてこの状態で、複数の炭素粒子分散層21と複数の金属層22が接合一体化(詳述すると焼結一体化)されている。
なお図面では、炭素粒子1は、複合材20中における炭素粒子1の配置を理解し易くするため大きく図示されている。
各炭素粒子分散層21において、炭素粒子1は上述したように金属マトリックス23中に複合材20の平面方向に分散している。各金属層22中には炭素粒子1は実質的に存在していない。
次に、本実施形態の複合材20の製造方法について以下に説明する。
図1に示すように、複合材20の製造方法は、金属箔10の塗工予定表面10aに炭素粒子層11が形成された塗工箔12を得る工程S1(図2参照)と、塗工箔12が複数積層された状態の積層体15を形成する工程S2(図10参照)と、積層体15を焼結する工程S3(図11参照)と、を含んでいる。
図2に示すように、塗工箔12を得る工程S1では、塗工箔12は所定の塗工液5を金属箔10の塗工予定表面10aに塗工することにより得られる。
本実施形態では、金属箔10として金属箔10の帯状条材10A(即ち帯状の長尺な金属箔10)が用いられている。
金属箔10の条材10Aの塗工予定表面10aは、金属箔10の条材10Aの厚さ方向の両側の表面のうち少なくとも片側の表面であり、本実施形態では塗工予定表面10aは金属箔10の条材10Aの厚さ方向の片側の表面である。
金属箔10の金属材料は複合材20の金属マトリックス23を形成するものである。金属箔10の種類は限定されるものではないが、金属箔10はアルミニウム箔又は銅箔であることが望ましい。その理由は、複合材20の熱伝導率を高めることができるからである。さらに、金属箔10は特にアルミニウム箔であることが望ましい。その理由は、複合材20の軽量化を図ることができるし、複合材20の加工性を高めることができるからである。
金属箔10がアルミニウム箔である場合、アルミニウム箔のアルミニウムの材質は限定されるものではなく、純アルミニウムであっても良いしアルミニウム合金であっても良く、例えば純度99質量%以上の純アルミニウムがアルミニウム箔のアルミニウムとして用いられる。
金属箔10の厚さは限定されるものではなく、5〜500μmであることが望ましい。金属箔10の特に望ましい厚さの下限は10μmであり、金属箔10の特に望ましい厚さの上限は50μmである。
塗工液5は、炭素粒子1を含むものであり、詳述すると、炭素粒子1とバインダー2とバインダー2用溶剤3とを混合状態に含有しているものである。炭素粒子1は塗工液5中に分散している。塗工液5中における炭素粒子1の分散状態は略均一である。
塗工液5は例えば次のようにして得られる。
すなわち、図2に示すように、塗工液5は、炭素粒子1とバインダー2と溶剤3とを混合容器41内に入れこれらを撹拌混合器42により撹拌混合することにより、得られる。なお必要に応じて、塗工液5には分散剤(図示せず)、表面調整剤(図示せず)などが添加される。
塗工液5中に含有させる炭素粒子1について、炭素粒子1の最長軸方向の平均長さを「Ad」とすると、Adは100μmよりも大きくなければならない(即ちAd>100μm)。Adが100μmよりも大きいことにより、複合材20の内部において炭素粒子1と金属マトリックス23との間の界面熱抵抗を小さくすることができ、これにより、複合材20の熱伝導率を高めることができる。Adの上限は限定されるものではなく、通常1mmである。
炭素粒子1の最長軸方向の平均長さAdは次の方法により算出することができる。
ガラス板上に分散した多数の炭素粒子1の中から任意に選択した100個の炭素粒子1をそれぞれ光学顕微鏡で観察し、図3に示すように、各炭素粒子1の最も長い方向の長さdを測定する。そして、それらの算術平均値を炭素粒子1の最長軸方向の平均長さAdとする。
炭素粒子1として鱗片状黒鉛粒子を用いる場合、鱗片状黒鉛粒子の平均アスペクト比は限定されるものではない。しかるに、一般に鱗片状黒鉛粒子のアスペクト比が大きい方が鱗片状黒鉛粒子の熱伝導率は高いことから、複合材20の熱伝導率を高めるためには鱗片状黒鉛粒子の平均アスペクト比はなるべく大きい方が望ましく、特に30以上であることが望ましい。平均アスペクト比の望ましい上限は限定されるものではなく、例えば100である。
炭素粒子1として炭素繊維を用いる場合、炭素粒子1の最長軸方向の平均長さAdとは炭素繊維の平均繊維長さを意味する。この場合、Adの上限は1mmであることが望ましい。その理由は、金属箔10の条材10Aの塗工予定表面10a内における炭素繊維の繊維方向が比較的ランダムになった状態で炭素粒子層11を塗工予定表面10aに形成することができ、そのため、複合材20の平面方向の熱伝導率及び線膨張係数についての異方性を確実に緩和できるからである。
炭素粒子1として炭素繊維を用いる場合、炭素繊維の繊維直径は限定されるものではなく、炭素繊維の平均繊維直径は例えば0.1nm〜20μmである。炭素繊維がPAN系炭素繊維及びピッチ系炭素繊維の少なくとも一方である場合には、炭素繊維は例えばチョップドファイバー及びミルドファイバーの少なくとも一方であってその平均繊維直径は5μm〜15μmであることの望ましい。炭素繊維が気相成長カーボンファイバーである場合、炭素繊維の平均繊維直径は例えば0.1nm〜20μmである。
バインダー2は、炭素粒子1に金属箔10の条材10Aの塗工予定表面10aへの付着力を付与して炭素粒子1が塗工予定表面10aから脱落するのを抑制するためのものである。バインダー2は通常、有機樹脂等の樹脂からなる。好ましくは、バインダー2として、ポリエチレンオキサイド、ポリビニルアルコール又はアクリル系樹脂からなる群より選択される少なくとも一種を用いることが良い。その理由は、塗工予定表面10aからの炭素粒子1の脱落を確実に抑制することができるし、複合材20中にバインダー2が残留するのを確実に抑制することができるからである。
溶剤3はバインダー2を溶解するものである。具体的には、溶剤3として、親水性溶剤(例:イソプロピルアルコール、水)、有機溶剤などを使用できる。
撹拌混合器42としては、ディスパー、プラネタリーミキサー、ビーズミルなどを使用できる。
図2に示すように、塗工箔12を得る工程S1では、塗工液5は、グラビアロール31を用いたグラビア塗工方法により金属箔10の条材10Aの塗工予定表面10aに金属箔10の条材10Aの長さ方向に連続的に層状に塗工される。塗工液5がこのように塗工されることにより、金属箔10の条材10Aの塗工予定表面10aに炭素粒子層11が形成された塗工箔12の条材12Aが得られる。炭素粒子層11は、塗工予定表面10aに層状に塗工された塗工液5からなるものであり、金属箔10の条材10Aの長さ方向に連続的に塗工予定表面10aに形成されている。
本実施形態では、グラビア塗工方法は、金属箔10の条材10Aを巻き出す巻出しロール37aと金属箔10の条材10Aを巻き取る巻取りロール37bとを用いたロールtoロール方式を採用している。
巻出しロール37aと巻取りロール37bとの間には、グラビア塗工装置(例:グラビアコーター)30と乾燥装置としての乾燥炉38とが金属箔10の条材10Aの送り方向Fに並んで設置されている。金属箔10の条材10Aの送り方向Fは金属箔10の条材10Aの長さ方向に設定されている。
グラビア塗工装置30は、塗工液5をグラビア塗工方法により塗工するためのものであり、詳述するとダイレクトグラビア塗工装置(例:ダイレクトグラビアコーター)であり、上述のグラビアロール31、バックアップロール34、グラビアロール31の周面31aに塗工液5を付着させる塗工液付着手段36、ドクターブレード(スクレーパ)35などを具備している。
塗工液付着手段36は、塗工液容器としての塗工液パン36aを備えている。パン36aは塗工液5を収容している。パン36a内の塗工液5中の炭素粒子1はその最長軸方向がランダムになるように塗工液5中に多数分散している。
グラビアロール31の周面31aにはその周方向の全体に亘って所定のグラビアパターンを構成するグラビアセルが形成されている。当該グラビアセルの構成については後述する。そして、グラビアロール31はその周面の周方向の一部がパン36a内の塗工液5に接触した状態に配置されている。塗工液付着手段36は、このように配置されたグラビアロール31がその中心軸(P0、図4参照)を中心に回転することに伴い、塗工液5がグラビアロール31の周面31aにその周方向に連続的に付着されるように構成されている。
さらに、グラビアロール31は、金属箔10の条材10Aの塗工予定表面10a側に金属箔10の条材10Aをその幅方向の全体に亘って横断する態様にして配置されている。本実施形態では、金属箔10の条材10Aの塗工予定表面10aは金属箔10の条材10Aの下表面である。したがって、グラビアロール31は金属箔10の条材10Aの下表面側に配置されている。バックアップロール34は金属箔10の条材10Aの上表面側にグラビアロール31と対向して配置されている。
グラビアロール31の回転方向は金属箔10の条材10Aの送り方向Fと同じ方向に設定されている。グラビアロール31の周速度は、通常、金属箔10の条材10Aの送り速度と等しく設定される。金属箔10の条材10Aの送り方向Fと平行な方向がグラビア塗工装置30(詳述するとそのグラビアロール31)による金属箔10の条材10Aの塗工予定表面10aへの塗工液5の塗工方向となる。
乾燥炉38は、グラビア塗工装置30のグラビアロール31に対して金属箔10の条材10Aの送り方向Fの下流側に設置されており、金属箔10の条材10Aの塗工予定表面10aに形成された炭素粒子層11を加熱乾燥することで炭素粒子層11に含まれる溶剤3等の液成分を炭素粒子層11から蒸発除去するものである。
乾燥炉38により炭素粒子層11を加熱乾燥する温度及びその時間は限定されるものではなく、例えば、乾燥温度100〜200℃及び乾燥時間1〜120minである。
巻出しロール37aから巻き出された金属箔10の条材10Aは、グラビア塗工装置30のグラビアロール31とバックアップロール34との間と、乾燥炉38とを順次通過したのち巻取りロール37bに巻き取られる。
塗工液5は、金属箔10の条材10Aがグラビアロール31とバックアップロール34との間を通過する際に、グラビアロール31によって金属箔10の条材10Aの塗工予定表面10aにその幅方向の略全体に亘って層状に塗工される。これにより、上述したように、金属箔10の条材10Aの塗工予定表面10aに炭素粒子層11が形成された塗工箔12の条材12Aが得られる。
その後、塗工箔12の条材12Aが乾燥炉38を通過することによって炭素粒子層11から溶剤3等の液成分が蒸発除去される。そして、塗工箔12の条材12Aが巻取りロール37bに巻き取られる。
グラビア塗工装置30において、図4及び5に示すように、グラビアロール31の周面31aにはその周方向の全体に亘ってグラビアセルとしての斜線型セル32が整然と配列して形成されている。
斜線型セル32はグラビアロール31の周面31aに螺旋状に延びて形成されており、したがって斜線型セル32はグラビアロール31の周方向Qに対して傾斜している。隣り合う斜線型セル32、32間には隔壁部(土手部)33が形成されており、この隔壁部33によって各斜線型セル32が仕切られている。
図4及び5中の符号「P」及び「Q」はそれぞれグラビアロール31の軸方向及び周方向を示している。図5中の符号「W」は斜線型セル32の幅を示しており、符号「θ」はグラビアロール31の周方向Qに対する斜線型セル32の傾斜角度を示している。図6中の符号「D」は斜線型セル32の深さを示している。
上述したようなグラビア塗工装置30を用いた塗工液5の塗工方法では、図2に示すように、グラビアロール31が回転することによりパン36a内の塗工液5がグラビアロール31の周面31aにその周方向Qに連続的に付着して斜線型セル32内に入る。そして、グラビアロール31の回転に伴い、グラビアロール31の周面31aに付着した余分な塗工液5がドクターブレード35により掻き取られ、その後、グラビアロール31の周面31aが金属箔10の条材10Aの塗工予定表面10aに当接することにより斜線型セル32内の塗工液5が塗工予定表面10aに転写塗工される。その結果、炭素粒子層11が塗工予定表面10aに形成される。
グラビアロール31において、斜線型セル32の幅Wは炭素粒子の最長軸方向の平均長さAdの3倍以上に設定されていることが望ましい。その理由について図7及び8を参照して以下に説明する。なお、これらの図では、塗工液5中に含有された炭素粒子1が図示されおり、塗工液5中のバインダー2、溶剤3などは図示されていない。
図8に示すように、もし斜線型セル32の幅Wが炭素粒子1の最長軸方向の平均長さAdの3倍未満である場合(即ちW/Ad<3の場合)、斜線型セル32の隔壁部33のエッジ付近の炭素粒子1がドクターブレード35で掻き取られると、斜線型セル32内の塗工液5中の炭素粒子量が大幅に減少し、その結果、金属箔10の条材10Aの塗工予定表面10aへの炭素粒子1の塗工量が大幅に減少する。
これに対し、図7に示すように、斜線型セル32の幅Wが炭素粒子1の最長軸方向の平均長さAdの3倍以上である場合(即ちW/Ad≧3の場合)、斜線型セル32の隔壁部33のエッジ付近の炭素粒子1がドクターブレード35で掻き取られても、斜線型セル32内の塗工液5中の炭素粒子量の減少量がW/Ad<3の場合よりも小さい。そのため、炭素粒子1の塗工量が多くなるように塗工液5を金属箔10の条材10Aの塗工予定表面10aに塗工することができる。
斜線型セル32の幅Wの上限は限定されるものではないが、3mm以下である(即ちW≦3mm)ことが望ましい。この場合、Wが大きいことによるドクターブレード35の微振動の発生を確実に抑制することができる。そのため、金属箔10の条材10Aの塗工予定表面10aへの塗工液5の塗工量のバラツキや塗工ムラの発生を確実に抑制することができ、これにより、塗工予定表面10aに炭素粒子1の塗工量が均一な炭素粒子層11を確実に形成することができる。
グラビアロール31の周方向Qに対する斜線型セル32の傾斜角度θは限定されるものではないが、25°〜65°の範囲であることが望ましい。θがこの範囲であることにより、金属箔10の条材10Aの塗工予定表面10aに斜線型セル32の塗工痕跡が発生するのを確実に抑制することができる。これにより、金属箔10の条材10Aの塗工予定表面10aに炭素粒子の塗工量が均一な炭素粒子層11を確実に形成することができる。特に望ましいθは45°である。
また、斜線型セル32の深さDは限定されるものではなく、通常、炭素粒子1を斜線型セル32内に収容し得る深さであれば良いが、Dは50μm〜1mmの範囲であることが望ましい。その理由は次のとおりである。
炭素粒子1が例えば鱗片状黒鉛粒子であってその最長軸方向の平均長さAdが例えば150μmでその平均アスペクト比が例えば30である場合、鱗片状黒鉛粒子の最短軸方向の平均長さは5μmであることから、Dは少なくとも5μmであればこのような鱗片状黒鉛粒子を斜線型セル32内に収容し得る。
しかしながら、一般に炭素粒子1を斜線型セル32内に収容できても斜線型セル32の深さDが浅いと、炭素粒子1がドクターブレード35で掻き取られ易くなる傾向がある。そのため、Dは50μm以上であることが望ましい。一方、斜線型セル32が深すぎると、斜線型セル32内の炭素粒子1が金属箔10の条材10Aの塗工予定表面10aに転写されにくくなる傾向がある。そのため、Dは1mm以下であることが望ましい。
したがって、Dは50μm〜1mmの範囲であることが望ましく、この場合、金属箔10の条材10Aの塗工予定表面10aに炭素粒子1の塗工量が多い炭素粒子層11を確実に形成することができる。特に望ましいDの下限は100μmであり、特に望ましいDの上限は300μmである。
また、金属箔10の条材10Aの塗工予定表面10aへの塗工液5の塗工量は限定されるものではない。特に、塗工液5は、炭素粒子1の塗工量が15g/m以上になるように金属箔10の条材10Aの塗工予定表面10aに塗工されることが望ましい。この場合、金属箔10の条材10Aの塗工予定表面10aに炭素粒子1の塗工量が多い炭素粒子層11を確実に形成することができる。
さらに、塗工液5は炭素粒子1の塗工量が100g/m以下になるように金属箔10の条材10Aの塗工予定表面10aに塗工されることが望ましい。この場合、後述する積層体15を焼結する工程S3において積層体15を確実に焼結することができる。特に、塗工液5は炭素粒子1の塗工量が50g/m以下になるように塗工予定表面10aに塗工されることが望ましい。この場合、積層体15を確実に良好に焼結することができる。
図9に示すように、積層体15を形成する工程S2では、まず巻取りロール37bから巻き解かれた塗工箔12の条材12Aを切断機45により所定形状に切断する。これにより、塗工箔12の条材12Aから所定形状(例:略方形状)の塗工箔12を複数切り出す。すなわち、各塗工箔12は塗工箔12の条材12Aを切断した切断片からなるものである。
次いで、図10に示すように塗工箔12を複数積層し、これにより塗工箔12が複数積層された状態の積層体15を形成する。積層体15はプリフォーム(焼結素材)として用いられる。
積層体15を形成するための塗工箔12の積層枚数は限定されるものではなく、所望する複合材20の厚さなどに対応して設定され、例えば10〜10000枚である。
積層体15を焼結する工程S3では、積層体15を加圧加熱焼結装置などによって所定の焼結雰囲気(例:非酸化雰囲気)中にて加熱することにより焼結し、これにより複数の塗工箔12を一括して接合一体化(詳述すると焼結一体化)する。
積層体15の焼結方法は、真空ホットプレス法、放電プラズマ焼結法(SPS法)、熱間静水圧焼結法(HIP法)、押出法(後述する図13〜15参照)、圧延法などから選択される。なお、放電プラズマ焼結法はパルス通電焼結法とも呼ばれている。
具体的には、図11に示すように、例えば、加圧加熱焼結装置(例:真空ホットプレス装置、放電プラズマ焼結装置)50の焼結室51内に積層体15を配置し、そして焼結装置50によって所定の焼結雰囲気中にて積層体15をその厚さ方向(即ち塗工箔12の積層方向)に加圧しながら所定の焼結条件で加熱することにより積層体15を焼結する。その結果、図12に示した本実施形態の複合材20が得られる。
積層体15への加圧は、例えば、焼結装置50に備えられた一対のパンチ52、52で積層体15をその厚さ方向に挟んで加圧することにより行われる。
積層体15を焼結するための積層体15の加熱温度、即ち積層体15の焼結温度は限定されるものではなく、通常、金属箔10の金属材料の融点以下であり、特に、金属材料の融点と当該融点よりも約50℃低い温度との間の温度に設定されることが望ましい。その理由は、積層体15を確実に焼結できる(即ち複数の塗工箔12を確実に接合一体化できる)からある。具体的には、金属箔10が例えばアルミニウム箔である場合、積層体15の焼結温度は550〜620℃に設定されることが望ましい。
積層体15中に存在するバインダー2は、この工程S3において積層体15の温度が略室温から積層体15の焼結温度まで上昇するように積層体15を加熱する途中で昇華又は分散等により消失して積層体15から除去される。
この工程S3では、積層体15が上述のように加熱されることにより、金属箔10の金属材料の一部が炭素粒子層11内に浸透して炭素粒子層11内に存在する微細な空隙(例:炭素粒子層11中の炭素粒子1間の隙間)に充填されて、当該空隙が略消滅する。これにより、複合材20の密度が上昇するとともに複合材20の強度が向上する。
また、金属箔10の金属材料の一部が炭素粒子層11内に浸透することによって、各炭素粒子層11中の炭素粒子1は複合材20の金属マトリックス23中に複合材20の平面方向に分散した状態になり、すなわち図12に示すように各炭素粒子層11は複合材20の炭素粒子分散層21になる。また、各金属箔10は複合材20の金属層22になる。
したがって、複合材20においては、炭素粒子分散層21と金属層22は、上述したように複合材20の厚さ方向の略全体に亘って交互に複数積層された状態に配列する。
図13〜15は、積層体15を形成する工程S2と積層体15を焼結する工程S3を、上述の方法とは異なる方法で行う場合について説明する図である。
図13に示した、積層体を形成する工程S2では、巻取りロール37bから巻き解かれた塗工箔12の条材12Aをロール状に複数回巻くことにより、塗工箔12が複数積層された状態の積層体(ロール体)15Aを得る。この積層体15Aではその半径方向が塗工箔12の積層方向に相当する。
次いで、図14に示すように、積層体15Aを押出加工装置60に備えられたコンテナ61内に積層体15Aの軸方向が押出加工装置60の押出方向Eと平行になるように装填する。なお、積層体15Aをコンテナ61内に装填する前に、必要に応じて、積層体15Aの外周面を金属箔10と同種の金属製外装体(図示せず)で覆って良いし、積層体15Aの軸方向の端面を金属箔10と同種の金属製蓋体(図示せず)で覆っても良い。
次いで、図15に示すように、積層体15Aを加熱しながら押出加工装置60に備えられたステム62によって押出方向Eに積層体15Aを押圧し、これにより、押出加工装置60に備えられた押出ダイス63の押出成形孔64に積層体15Aを押し込んで押出成形孔64から押し出す。積層体15Aは押出成形孔64を通過する際にその半径方向(即ち塗工箔12の積層方向)に加圧されながら焼結され、これにより複数の塗工箔12が一括して接合一体化(焼結一体化)される。その結果、金属−炭素粒子複合材20Aが得られる。
この複合材20Aでは、複合材20A中に存在する炭素粒子1は複合材20Aの軸方向(即ち積層体15Aの押出方向E)に配向した状態に複合材20Aの金属マトリックス中に分散している。
上述した実施形態の複合材20(20A)の製造方法では、塗工箔12を得る工程S1と、積層体15(15A)を形成する工程S2と、積層体15(15A)を焼結する工程S3とを備えることにより、複合材20(20A)を安価に製造することができる。
さらに、炭素粒子1の最長軸方向の長さAdが100μmよりも大きいことにより、炭素粒子1と金属マトリックス23との間の界面熱抵抗を小さくすることができる。
さらに、グラビアロール31はその周面31aにグラビアセルとしての斜線型セル32が形成されたものであり、且つ、斜線型セル32の幅Wが炭素粒子1の最長軸方向の平均長さAdの3倍以上に設定されることにより、炭素粒子1の塗工量が多くなるように塗工液5を金属箔10の条材10Aの塗工予定表面10aに塗工することができる。そのため、炭素粒子1の塗工量が多い炭素粒子層11を塗工予定表面10aに形成することができる。したがって、このような炭素粒子層11が形成された塗工箔12を用いて複合材20(20A)を製造することにより、複合材20(20A)の熱伝導率(特に複合材20(20A)の平面方向の熱伝導率)を高めることができる。
さらに、斜線型セル32の傾斜角度θが25°〜65°である場合には、炭素粒子1の塗工量が均一な炭素粒子層11を金属箔10の条材10Aの塗工予定表面10aに確実に形成することができる。したがって、均一な熱伝導率を有する複合材20(20A)を得ることができる。
さらに、斜線型セル32の深さDが50μm〜1mmである場合には、炭素粒子1の塗工量が多い炭素粒子層11を金属箔10の条材10Aの塗工予定表面10aに確実に形成することができる。したがって、高い熱伝導率を有する複合材20(20A)を確実に得ることができる。
上述した実施形態の複合材20(20A)は、高い熱伝導率を有しているので、例えば、図16に示すように、発熱体(二点鎖線で示す)76を冷却する冷却器70を構成する複数の冷却器構成層のうち少なくとも一つの構成層の材料として好適に使用可能である。同図の冷却器70は詳述すると例えばパワーモジュール用冷却器である。
パワーモジュールは、例えば、ハイブリッドカー(HEV)、電気自動車(EV)、電車などの車両に用いられたり、風力発電、太陽光発電などのエネルギー分野に用いられたりするものである。
冷却器70は、複数の冷却器構成層として、配線層71、絶縁層72、緩衝層73及び冷却層74を備えている。そして、上から下へ順に、配線層71、絶縁層72、緩衝層73及び冷却層74が積層された状態でろう付け等の所定の接合手段によりこれらの層71〜74が接合一体化されている。
配線層71の上面からなる搭載面71aには、発熱体76として例えば発熱性素子がはんだ層77(二点鎖線で示す)を介して接合されて搭載される。発熱性素子は半導体素子(例:パワー半導体チップ)などである。
絶縁層72は電気絶縁性を有しており、通常、セラミックで形成されている。緩衝層73は、冷却器70に発生した熱応力等の応力を緩和するための層である。冷却層74は、発熱性素子(発熱体76)の熱を放散して発熱性素子の冷却するための層であり、例えば、複数の放熱フィン74aを有するヒートシンクからなる。
冷却器70において、上述した実施形態の複合材20(20A)は、詳述すると、上述した複数の構成層71〜74のうち絶縁層72を除く構成層(即ち、配線層71、緩衝層73及び冷却層74)からなる群より選択される少なくとも一つの構成層の材料として特に好適に使用可能である。
なお、同図の冷却器70では、冷却器70の構成を理解し易くするため、発熱性素子(発熱体76)が搭載される冷却器70の搭載面71a側が冷却器70の上側、その反対側が冷却器70の下側とそれぞれ定義されている。
また本発明では、冷却器は、上述のパワーモジュール用のものであることに限定されるものではなく、その他に例えば電池用のものであっても良い。電池は、ハイブリッドカー(HEV)、電気自動車(EV)、電車などの車両に用いられたり、風力発電、太陽光発電などのエネルギー分野に用いられたりするものである。
ここで、上述したグラビア塗工装置30では、図4に示すように、グラビアロール31の周面31aに形成された斜線型セル32は、グラビアロール31の周方向Qに対する傾斜方向が全て同じ方向に揃っているものである。この場合、グラビアロール31が回転する前の状態のときにパン36a内の塗工液5中に略均一に分散していた炭素粒子1は、図17に示すように、グラビアロール31が回転することに伴う斜線型セル32のスクリュー作用によってグラビアロール31の軸方向の一端側に移動し、その結果、塗工液5中の炭素粒子1の分散濃度が不均一になり易い。このような状態の塗工液5を金属箔10の条材10Aの塗工予定表面10aに塗工すると、炭素粒子1の塗工量が不均一な炭素粒子層11が塗工予定表面10aに形成され易い。
そこで、炭素粒子1の塗工量が均一な炭素粒子層11を塗工予定表面10aに確実に形成できるようにするため、グラビアロール31として図18〜21にそれぞれ示したグラビアロール31A〜31Dを用いることが望ましい。
これらのグラビアロール31A〜31Dにおいて、いずれも、その周面31aにはグラビアロールの周方向Qに対する傾斜方向が互いに反対の第1斜線型セル32a及び第2斜線型セル32bが上述の斜線型セル32として形成されている。したがって、その周面31aに第1斜線型セル32aのグラビアパターン領域32Aと第2斜線型セル32bのグラビアパターン領域32Bとが存在している。さらに、その周面31aにおける第1斜線型セル32aのグラビアパターン領域面積と第2斜線型セル32bのグラビアパターン領域面積とは互いに等しく設定されている。
各グラビアロールの斜線型セル32の構成について以下に詳しく説明する。
図18に示したグラビアロール31Aでは、第1斜線型セル32aのグラビアパターン領域32Aと第2斜線型セル32bのグラビアパターン領域32Bは、グラビアロール31Aの周面31aにその周方向に交互に配置されている。第1斜線型セル32aのグラビアパターン領域32Aの数と第2斜線型セル32bのグラビアパターン領域32Bの数はそれぞれ一つである。
図19に示したグラビアロール31Bでは、第1斜線型セル32aのグラビアパターン領域32Aと第2斜線型セル32bのグラビアパターン領域32Bは、グラビアロール31Bの周面31aにその周方向に交互に配置されている。第1斜線型セル32aのグラビアパターン領域32Aの数と第2斜線型セル32bのグラビアパターン領域32Bの数はそれぞれ複数である。したがって、第1斜線型セル32aのグラビアパターン領域32Aと第2斜線型セル32bのグラビアパターン領域32Bは、詳述すると、グラビアロール31Bの周面31aにその周方向に交互に複数配置されている。
図20に示したグラビアロール31Cでは、第1斜線型セル32aのグラビアパターン領域32Aと第2斜線型セル32bのグラビアパターン領域32Bは、グラビアロール31Cの周面31aにその軸方向に交互に配置されている。第1斜線型セル32aのグラビアパターン領域32Aの数と第2斜線型セル32bのグラビアパターン領域32Bの数はそれぞれ一つである。
図21に示したグラビアロール31Dでは、第1斜線型セル32aのグラビアパターン領域32Aと第2斜線型セル32bのグラビアパターン領域32Bは、グラビアロール31Dの周面31aにその軸方向に交互に配置されている。第1斜線型セル32aのグラビアパターン領域32Aの数と第2斜線型セル32bのグラビアパターン領域32Bの数はそれぞれ複数である。したがって、第1斜線型セル32aのグラビアパターン領域32Aと第2斜線型セル32bのグラビアパターン領域32Bは、詳述すると、グラビアロール31Dの周面31aにその軸方向に交互に複数配置されている。
これらのグラビアロール31A〜31Dを用いて塗工液5を金属箔10の条材10Aの塗工予定表面10aに塗工することにより、炭素粒子1の塗工量が均一な炭素粒子層11を塗工予定表面10aに確実に形成することができ、そのため、均一な熱伝導率を有する複合材20(20A)を確実に得ることができる。
以上で本発明の幾つかの実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で様々に変更可能である。
本発明では、塗工箔を得る工程において塗工箔が塗工される金属箔は、上記実施形態に示したような金属箔の条材であることが望ましいが、これに限定されるものではなく、その他に例えば条材状ではない金属箔(例:予め設定された長さ寸法及び幅寸法を有する略方形状の金属箔)であっても良い。
また本発明に係る複合材は、上記実施形態で示したようなパワーモジュール用冷却器の構成部材の材料として用いられるものに限定されるものではなく、その他に、照明機器、携帯・モバイル端末、ヒートスプレッダー、ヒートパイプ、電池モジュールなどの構成部材の材料としても用いることができる。
次に、本発明の具体的な実施例及び比較例を以下に示す。なお、本発明は下記実施例に限定されるものではない。
<実施例1>
実施例1では、金属−炭素粒子複合材を次の手順で製造した。
炭素粒子としての鱗片状黒鉛粒子と、バインダーとしてのポリエチレンオキサイドの3質量%水溶液及びポリビニルアルコールの10質量%水溶液と、溶剤としてのイソプロピルアルコール及び水と、分散剤と表面調整剤とを混合容器内に入れてディスパーによりこれらを撹拌混合して、塗工液を得た。塗工液の粘度は25℃で1000mPa・sであった。
鱗片状黒鉛粒子の最長軸方向の平均長さAdは150μmであり、鱗片状黒鉛粒子の平均アスペクト比は30であった。塗工液に含まれる鱗片状黒鉛粒子の含有量は、バインダーと鱗片状黒鉛粒子との合計質量に対して90質量%であった。
アルミニウム箔(Al箔)の帯状条材の塗工予定表面に塗工液をロールtoロール方式のグラビアコーター(詳述するとダイレクトグラビアコーター)により塗工速度2m/minで層状に塗工し、これにより、アルミニウム箔の条材の塗工予定表面に炭素粒子層(詳述すると鱗片状黒鉛粒子層)が形成された塗工箔の条材を得た。
アルミニウム箔の材質はJIS(日本工業規格)アルミニウム合金番号1N30であり、その厚さは20μm及びその幅は300mmであった。また、アルミニウム箔の条材の塗工予定表面はアルミニウム箔の条材の厚さ方向の片側の表面であった。
そして、塗工箔の条材を乾燥炉内に通過させることにより、炭素粒子層に含まれる溶剤等の液成分を炭素粒子層から蒸発除去した。炭素粒子層の鱗片状黒鉛粒子の塗工量は15g/mであった。
グラビアコーターはグラビアロールを備えたものであり、その構成は次のとおりであった。
グラビアロールの周面にはその周方向の全体に亘ってグラビアセルとしての斜線型セルが形成されている。斜線型セルはその傾斜方向が全て同じ方向に揃っているものであり、グラビアロールの周方向に対する斜線型セルの傾斜角度θは45°であり、斜線型セルの幅Wは0.45mmであり、斜線型セルの深さDは200μmであった。したがって、斜線型セルの幅W(0.45mm)は鱗片状黒鉛粒子の最長軸方向の平均長さAd(150μm)の3倍に相当する。
次いで、塗工箔の条材を正方形状(その寸法:縦50mm×横50mm)に切断し、これにより塗工箔の条材から正方形状の塗工箔の複数切り出した。そして、塗工箔を200枚積層することで積層体を形成した。
次いで、加圧加熱焼結装置としての放電プラズマ焼結装置(SPS装置)により真空雰囲気中にて積層体をその厚さ方向(即ち塗工箔の積層方向)に加圧しながら所定の焼結条件で加熱することにより積層体を焼結した。これにより、金属−炭素粒子複合材としてのアルミニウム−鱗片状黒鉛粒子複合材を得た。複合材の厚さは約5mmであった。
この焼結に適用した焼結条件は次のとおりであった。
焼結温度は620℃、焼結温度の保持時間(即ち焼結時間)は3時間、室温からの昇温速度は20℃/min、積層体への加圧力は20MPa、真空度は3Paであった。また、積層体を室温から焼結温度620℃まで加熱する途中で昇温を一旦停止することで、積層体からのバインダーの除去を行った。この際に適用したバインダーの除去条件は次のとおりであった。
バインダーを除去するための積層体の加熱温度は450℃、その保持時間は30minであった。
複合材の焼結状態は良好であった。さらに、複合材は、金属マトリックスとしてのアルミニウムが鱗片状黒鉛粒子間に十分に浸透しており、複合材の内部に空隙が殆ど存在しておらず、複合材の密度は複合材の理論密度の99%であった。
また、複合材の平面方向の熱伝導率は340W/(m・K)であり、アルミニウムの熱伝導率よりも高かった。
また、複合材をパワーモジュール用冷却器の配線層、緩衝層及び冷却層の材料としてそれぞれ使用して冷却器を製作したところ、冷却器は高い冷却性能を有していた。
<実施例2>
実施例1で用いた塗工液と同じ塗工液を準備した。また実施例1で用いたアルミニウム箔の条材と同じアルミニウム箔の条材を準備した。また次の構成のグラビアロールを備えたグラビアコーターを準備した。
グラビアロールの周面にはその周方向の全体に亘ってグラビアセルとしての斜線型セルが形成されている。斜線型セルはその傾斜方向が全て同じ方向に揃っているものであり、グラビアロールの周方向に対する斜線型セルの傾斜角度θは45°であり、斜線型セルの幅Wは0.60mmであり、斜線型セルの深さDは200μmであった。したがって、斜線型セルの幅W(0.60mm)は鱗片状黒鉛粒子の最長軸方向の平均長さAd(150μm)の4倍に相当する。
次いで、アルミニウム箔の条材の塗工予定表面に塗工液を実施例1の塗工方法と同じ塗工方法で塗工し、これにより、アルミニウム箔の条材の塗工予定表面に炭素粒子層(詳述すると鱗片状黒鉛粒子層)が形成された塗工箔の条材を得た。
そして、塗工箔の条材を乾燥炉内に通過させることにより、炭素粒子層に含まれる溶剤等の液成分を炭素粒子層から蒸発除去した。炭素粒子層の鱗片状黒鉛粒子の塗工量は25g/mであった。
次いで、塗工箔の条材を用いて実施例1と同じ方法により複合材を製造した。複合材の厚さは約6mmであった。
複合材の焼結状態は良好であった。さらに、複合材は、金属マトリックスとしてのアルミニウムが鱗片状黒鉛粒子間に十分に浸透しており、複合材の内部に空隙が殆ど存在しておらず、複合材の密度は複合材の理論密度の99%であった。
また、複合材の平面方向の熱伝導率は410W/(m・K)であり、アルミニウムの熱伝導率よりも高かった。
また、複合材をパワーモジュール用冷却器の配線層、緩衝層及び冷却層の材料としてそれぞれ使用して冷却器を製作したところ、冷却器は高い冷却性能を有していた。
<実施例3>
炭素粒子として、最長軸方向の平均長さAdが300μmで平均アスペクト比が30の鱗片状黒鉛粒子を用いて、実施例1と同じ方法により塗工液を得た。また、実施例1で用いたアルミニウム箔の条材と同じアルミニウム箔の条材を準備した。また、次の構成のグラビアロールを備えたグラビアコーターを準備した。
グラビアロールの周面にはその周方向の全体に亘ってグラビアセルとしての斜線型セルが形成されている。斜線型セルはその傾斜方向が全て同じ方向に揃っているものであり、グラビアロールの周方向に対する斜線型セルの傾斜角度θは45°であり、斜線型セルの幅Wは1.20mmであり、斜線型セルの深さDは200μmであった。したがって、斜線型セルの幅W(1.20mm)は鱗片状黒鉛粒子の最長軸方向の平均長さAd(300μm)の4倍に相当する。
次いで、アルミニウム箔の条材の塗工予定表面に塗工液を実施例1の塗工方法と同じ塗工方法で塗工し、これにより、アルミニウム箔の条材の塗工予定表面に炭素粒子層(詳述すると鱗片状黒鉛粒子層)が形成された塗工箔の条材を得た。
そして、塗工箔の条材を乾燥炉内に通過させることにより、炭素粒子層に含まれる溶剤等の液成分を炭素粒子層から蒸発除去した。炭素粒子層の鱗片状黒鉛粒子の塗工量は25g/mであった。
次いで、塗工箔の条材を用いて実施例1と同じ方法により複合材を製造した。複合材の厚さは約6mmであった。
複合材の焼結状態は良好であった。さらに、複合材は、金属マトリックスとしてのアルミニウムが鱗片状黒鉛粒子間に十分に浸透しており、複合材の内部に空隙が殆ど存在しておらず、複合材の密度は複合材の理論密度の99%であった。
また、複合材の平面方向の熱伝導率は440W/(m・K)であり、アルミニウムの熱伝導率よりも高かった。
また、複合材をパワーモジュール用冷却器の配線層、緩衝層及び冷却層の材料としてそれぞれ使用して冷却器を製作したところ、冷却器は高い冷却性能を有していた。
<実施例4>
炭素粒子としての炭素繊維と、バインダーとしてのポリエチレンオキサイドの3質量%水溶液及びポリビニルアルコールの10質量%水溶液と、溶剤としてのイソプロピルアルコール及び水と、分散剤と表面調整剤とを混合容器内に入れてディスパーによりこれらを撹拌混合し、これにより塗工液を得た。塗工液の粘度は25℃で1000mPa・sであった。
炭素繊維はピッチ系炭素繊維であり、炭素繊維の最長軸方向(即ち繊維方向)の平均長さAdは150μmであり、炭素繊維の平均繊維直径は10μmであった。塗工液に含まれる炭素繊維の含有量は、バインダーと炭素繊維との合計質量に対して90質量%であった。
また実施例1で用いたアルミニウム箔の条材と同じアルミニウム箔の条材を準備した。また、次の構成のグラビアロールを備えたグラビアコーターを準備した。
グラビアロールの周面にはその周方向の全体に亘ってグラビアセルとしての斜線型セルが形成されている。斜線型セルはその傾斜方向が全て同じ方向に揃っているものであり、グラビアロールの周方向に対する斜線型セルの傾斜角度θは45°であり、斜線型セルの幅Wは1.20mmであり、斜線型セルの深さDは200μmであった。したがって、斜線型セルの幅W(1.20mm)は炭素繊維の最長軸方向の平均長さAd(150μm)の8倍に相当する。
次いで、アルミニウム箔の条材の塗工予定表面に塗工液を実施例1の塗工方法と同じ塗工方法で塗工し、これにより、アルミニウム箔の条材の塗工予定表面に炭素粒子層(詳述すると炭素繊維層)が形成された塗工箔の条材を得た。
そして、塗工箔の条材を乾燥炉内に通過させることにより、炭素粒子層に含まれる溶剤等の液成分を炭素粒子層から蒸発除去した。炭素粒子層の炭素繊維の塗工量は25g/mであった。
次いで、塗工箔の条材を用いて実施例1と同じ方法により金属−炭素粒子複合材としてのアルミニウム−炭素繊維複合材を製造した。複合材の厚さは約6mmであった。
複合材の焼結状態は良好であった。また、複合材は、金属マトリックスとしてのアルミニウムが炭素繊維間に十分に浸透しており、複合材の内部に空隙が殆ど存在しておらず、複合材の密度は複合材の理論密度の99%であった。
また、複合材の平面方向の熱伝導率は300W/(m・K)であり、アルミニウムの熱伝導率よりも高かった。
また、複合材をパワーモジュール用冷却器の配線層、緩衝層及び冷却層の材料としてそれぞれ使用して冷却器を製作したところ、冷却器は高い冷却性能を有していた。
<実施例5>
実施例1で用いた塗工液と同じ塗工液を準備した。また実施例2で用いたグラビアロールを備えたグラビアコーターを準備した。また、金属箔の条材として、次の構成の銅箔(Cu箔)の条材を準備した。
銅箔の材質は純銅であり、その厚さは20μm及びその幅は300mmであった。また、銅箔の条材の塗工予定表面は銅箔の条材の厚さ方向の片側の表面であった。
次いで、銅箔の条材の塗工予定表面に塗工液を実施例2の塗工方法と同じ塗工方法で塗工し、これにより、銅箔の条材の塗工予定表面に炭素粒子層(詳述すると鱗片状黒鉛粒子層)が形成された塗工箔の条材を得た。
そして、塗工箔の条材を乾燥炉内に通過させることにより、炭素粒子層に含まれる溶剤等の液成分を炭素粒子層から蒸発除去した。炭素粒子層の鱗片状黒鉛粒子の塗工量は25g/mであった。
次いで、塗工箔の条材を用いて実施例1と同じ方法により積層体を形成した。
次いで、放電プラズマ焼結装置により真空雰囲気中にて積層体をその厚さ方向(即ち塗工箔の積層方向)に加圧しながら所定の焼結条件で加熱することにより積層体を焼結した。これにより、金属−炭素粒子複合材としての銅−鱗片状黒鉛粒子複合材を得た。複合材の厚さは約6mmであった。
この焼結に適用した焼結条件は次のとおりであった。
焼結温度は900℃、焼結温度の保持時間は3時間、室温からの昇温速度は20℃/min、積層体への加圧力は20MPa、真空度は3Paであった。また、積層体を室温から焼結温度900℃まで加熱する途中で昇温を一旦停止することで、積層体からのバインダーの除去を行った。この際に適用したバインダーの除去条件は次のとおりであった。
バインダーを除去するための積層体の加熱温度は450℃、その保持時間は30minであった。
複合材の焼結状態は良好であった。さらに、複合材は、金属マトリックスとしての銅が鱗片状黒鉛粒子間に十分に浸透しており、複合材の内部に空隙が殆ど存在しておらず、複合材の密度は複合材の理論密度の99%であった。
また、複合材の平面方向の熱伝導率は510W/(m・K)であり、銅の熱伝導率よりも高かった。
また、複合材をパワーモジュール用冷却器の配線層、緩衝層及び冷却層の材料としてそれぞれ使用して冷却器を製作したところ、冷却器は高い冷却性能を有していた。
<実施例6>
実施例1で用いた塗工液と同じ塗工液を準備した。また実施例1で用いたアルミニウム箔の条材と同じアルミニウム箔の条材を準備した。また、次の構成のグラビアロールを備えたグラビアコーターを準備した。
グラビアロールの周面にはその周方向の全体に亘ってグラビアセルとしての斜線型セルが形成されている。斜線型セルはその傾斜方向が全て同じ方向に揃っているものであり、グラビアロールの周方向に対する斜線型セルの傾斜角度θは45°であり、斜線型セルの幅Wは3.00mmであり、斜線型セルの深さDは200μmであった。したがって、斜線型セルの幅W(3.00mm)は鱗片状黒鉛粒子の最長軸方向の平均長さAd(150μm)の20倍に相当する。
次いで、アルミニウム箔の条材の塗工予定表面に塗工液を実施例1の塗工方法と同じ塗工方法で塗工し、これにより、アルミニウム箔の条材の塗工予定表面に炭素粒子層(詳述すると鱗片状黒鉛粒子層)が形成された塗工箔の条材を得た。
そして、塗工箔の条材を乾燥炉内に通過させることにより、炭素粒子層に含まれる溶剤等の液成分を炭素粒子層から蒸発除去した。炭素粒子層の鱗片状黒鉛粒子の塗工量は35g/mであった。
次いで、塗工箔の条材を用いて実施例1と同じ方法により複合材を製造した。複合材の厚さは約7mmであった。
複合材の焼結状態は良好であった。さらに、複合材は、金属マトリックスとしてのアルミニウムが鱗片状黒鉛粒子間に十分に浸透しており、複合材の内部に空隙が殆ど存在しておらず、複合材の密度は複合材の理論密度の99%であった。
また、複合材の平面方向の熱伝導率は445W/(m・K)であり、アルミニウムの熱伝導率よりも高かった。
また、複合材をパワーモジュール用冷却器の配線層、緩衝層及び冷却層の材料としてそれぞれ使用して冷却器を製作したところ、冷却器は高い冷却性能を有していた。
<比較例1>
実施例1で用いた塗工液と同じ塗工液を準備した。また実施例1で用いたアルミニウム箔の条材と同じアルミニウム箔の条材を準備した。また、次の構成のグラビアロールを備えたグラビアコーターを準備した。
グラビアロールの周面にはその周方向の全体に亘ってグラビアセルとしての斜線型セルが形成されている。斜線型セルはその傾斜方向が全て同じ方向に揃っているものであり、グラビアロールの周方向に対する斜線型セルの傾斜角度θは45°であり、斜線型セルの幅Wは0.30mmであり、斜線型セルの深さDは200μmであった。したがって、斜線型セルの幅W(0.30mm)は鱗片状黒鉛粒子の最長軸方向の平均長さAd(150μm)の2倍に相当する。
次いで、アルミニウム箔の条材の塗工予定表面に塗工液を実施例1の塗工方法と同じ塗工方法で塗工し、これにより、アルミニウム箔の条材の塗工予定表面に炭素粒子層(詳述すると鱗片状黒鉛粒子層)が形成された塗工箔の条材を得た。
そして、塗工箔の条材を乾燥炉内に通過させることにより、炭素粒子層に含まれる溶剤等の液成分を炭素粒子層から蒸発除去した。炭素粒子層の鱗片状黒鉛粒子の塗工量は2g/mであった。
次いで、塗工箔の条材を用いて実施例1と同じ方法により複合材を製造した。複合材の厚さは約4mmであった。
複合材の焼結状態は良好であった。さらに、複合材は、金属マトリックスとしてのアルミニウムが鱗片状黒鉛粒子間に十分に浸透しており、複合材の内部に空隙が殆ど存在しておらず、複合材の密度は複合材の理論密度の99%であった。
また、複合材の平面方向の熱伝導率は250W/(m・K)であり、アルミニウムの熱伝導率よりもやや高い程度であった。
また、複合材をパワーモジュール用冷却器の配線層、緩衝層及び冷却層の材料としてそれぞれ使用して冷却器を製作したところ、冷却器の冷却性能の大幅な改善は見られなかった。
<比較例2>
炭素粒子として、最長軸方向の平均長さAdが50μmで平均アスペクト比が30の鱗片状黒鉛粒子を用いて、実施例1と同じ方法により塗工液を得た。また、実施例1で用いたアルミニウム箔の条材と同じアルミニウム箔の条材を準備した。また、次の構成のグラビアロールを備えたグラビアコーターを準備した。
グラビアロールの周面にはその周方向の全体に亘ってグラビアセルとしての斜線型セルが形成されている。斜線型セルはその傾斜方向が全て同じ方向に揃っているものであり、グラビアロールの周方向に対する斜線型セルの傾斜角度θは45°であり、斜線型セルの幅Wは0.15mmであり、斜線型セルの深さDは200μmであった。したがって、斜線型セルの幅W(0.15mm)は鱗片状黒鉛粒子の最長軸方向の平均長さAd(50μm)の3倍に相当する。
次いで、アルミニウム箔の条材の塗工予定表面に塗工液を実施例1の塗工方法と同じ塗工方法で塗工し、これにより、アルミニウム箔の条材の塗工予定表面に炭素粒子層(詳述すると鱗片状黒鉛粒子層)が形成された塗工箔の条材を得た。
そして、塗工箔の条材を乾燥炉内に通過させることにより、炭素粒子層に含まれる溶剤等の液成分を炭素粒子層から蒸発除去した。炭素粒子層の鱗片状黒鉛粒子の塗工量は15g/mであった。
次いで、塗工箔の条材を用いて実施例1と同じ方法により複合材を製造した。複合材の厚さは約5mmであった。
複合材の焼結状態は良好であった。さらに、複合材は、金属マトリックスとしてのアルミニウムが鱗片状黒鉛粒子間に十分に浸透しており、複合材の内部に空隙が殆ど存在しておらず、複合材の密度は複合材の理論密度の99%であった。
また、複合材の平面方向の熱伝導率は200W/(m・K)であり、アルミニウムの熱伝導率よりも低かった。この原因は、鱗片状黒鉛粒子の最長軸方向の平均長さAdが小さいために鱗片状黒鉛粒子とアルミニウムマトリックスとの間の界面熱抵抗が大きくなったからと考えられる。
以上の結果を表1にまとめて示す。
Figure 2019007033
本発明は、金属マトリックスと金属マトリックス中に分散した炭素粒子とを含む金属−炭素粒子複合材の製造方法に利用可能である。
1:炭素粒子
5:塗工液
10:金属箔
10a:塗工予定表面
11:炭素粒子層
12:塗工箔
15、15A:積層体
20、20A:金属−炭素粒子複合材
30:グラビア塗工装置
31、31A〜31D:グラビアロール
31a:グラビアロールの周面
32:斜線型セル
32a:第1斜線型セル
32A:第1斜線型セルのグラビアパターン領域
32b:第2斜線型セル
32B:第2斜線型セルのグラビアパターン領域
Ad:炭素粒子の最長軸方向の平均長さ
W:斜線型セルの幅
D:斜線型セルの深さ
θ:斜線型セルの傾斜角度

Claims (9)

  1. 炭素粒子を含む塗工液を金属箔の塗工予定表面に塗工することにより前記金属箔の前記塗工予定表面に炭素粒子層が形成された塗工箔を得る工程と、
    前記塗工箔が複数積層された状態の積層体を形成する工程と、
    前記積層体を焼結する工程と、を具備し、
    前記炭素粒子の最長軸方向の平均長さが100μmよりも大きく、
    前記塗工箔を得る工程では、グラビアロールを用いたグラビア塗工方法により前記塗工液を前記金属箔の前記塗工予定表面に塗工し、
    前記グラビアロールはその周面に斜線型セルが形成されたものであり、
    前記斜線型セルの幅が前記炭素粒子の最長軸方向の平均長さの3倍以上に設定されている、金属−炭素粒子複合材の製造方法。
  2. 前記グラビアロールの周方向に対する前記斜線型セルの傾斜角度が25°〜65°である請求項1記載の金属−炭素粒子複合材の製造方法。
  3. 前記斜線型セルの深さが50μm〜1mmである請求項1又は2記載の金属−炭素粒子複合材の製造方法。
  4. 前記斜線型セルは、傾斜方向が互いに反対の第1斜線型セル及び第2斜線型セルを含み、
    前記グラビアロールの前記周面に、前記第1斜線型セルのグラビアパターン領域と前記第2斜線型セルのグラビアパターン領域とが存在している請求項1〜3のいずれかに記載の金属−炭素粒子複合材の製造方法。
  5. 前記グラビアロールの前記周面における前記第1斜線型セルのグラビアパターン領域面積と前記第2斜線型セルのグラビアパターン領域面積とが互いに等しい請求項4記載の金属−炭素粒子複合材の製造方法。
  6. 前記炭素粒子として鱗片状黒鉛粒子が用いられる請求項1〜5のいずれかに記載の金属−炭素粒子複合材の製造方法。
  7. 前記炭素粒子として炭素繊維が用いられる請求項1〜5のいずれに記載の金属−炭素粒子複合材の製造方法。
  8. 前記塗工液はバインダーを含むものであり、
    前記バインダーとして、ポリエチレンオキサイド、ポリビニルアルコール及びアクリル系樹脂からなる群より選択される少なくとも一種が用いられる請求項1〜7のいずれかに記載の金属−炭素粒子複合材の製造方法。
  9. 前記金属箔がアルミニウム箔である請求項1〜8のいずれかに記載の金属−炭素粒子複合材の製造方法。
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