JP2019006730A - 外用組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】カプサイシノイド、トコフェロール、炭素数1〜4のアルコール及び水を含有する組成物であって、白濁及び/又は不溶物析出が抑制された組成物を提供する。【解決手段】カプサイシノイド、トコフェロール、ロキソプロフェン及び/又はその薬学的に許容される塩、炭素数1〜4のアルコール、並びに水を含有する組成物であって、該アルコールを、該組成物全体に対して50〜80質量%含有する、外用組成物。【選択図】なし

Description

本発明は外用組成物に関する。
従来、肩こり等に使用される外用組成物においては、カプサイシノイドが血行促進成分として使用されてきた。
血行促進成分としてのカプサイシノイドとしては、例えば、トウガラシエキス及びノナン酸バニリルアミド等が使用されている(特許文献1)。
そして、カプサイシノイドは、同じ血行促進成分であるトコフェロール(例えば、トコフェロール酢酸エステル)と組み合わせて使用されてきた。
特開2011−074032号公報
本発明者は、カプサイシノイド及びトコフェロールを、10〜80重量%のエタノール水溶液に溶解しようとすると、白濁または不溶物が発生するという課題を見出した。本発明は、カプサイシノイド、トコフェロール、炭素数1〜4のアルコール及び水を含有する組成物であって、白濁及び/又は不溶物析出が抑制された組成物を提供することを課題とする。
本発明者は、上記課題を解決すべく、鋭意検討を行ったところ、カプサイシノイド、トコフェロール、炭素数1〜4のアルコール及び水を含有する組成物において、ロキソプロフェン及び/又はその薬学的に許容される塩を含有させ、さらにアルコールの含有割合を、組成物全体に対して50〜80質量%に調整することにより、白濁及び/又は不溶物析出が抑制されることを見出した。本発明はかかる知見に基づいてさらに検討を加えることにより完成したものであり、以下の態様を含む。
(I)外用組成物
(I-1)
カプサイシノイド、
トコフェロール、
ロキソプロフェン及び/又はその薬学的に許容される塩、
炭素数1〜4のアルコール、並びに

を含有する組成物であって、該アルコールを、該組成物全体に対して50〜80質量%含有する、外用組成物。
(I-2)
前記カプサイシノイドが、トウガラシ抽出物、ノナン酸バニリルアミド及びカプサイシンからなる群より選択される少なくとも一種のカプサイシノイドである、(I-1)に記載の外用組成物。
(I-3)
前記トウガラシ抽出物が、トウガラシのアルコール抽出物である、(I-2)に記載の外用組成物。
(I-4)
前記ロキソプロフェンの薬学的に許容される塩が、ロキソプロフェンナトリウム水和物である、(I-1)〜(I-3)のいずれか一項に記載の外用組成物。
(I-5)
鎮痛用途で用いられる、(I-1)〜(I-4)のいずれか一項に記載の外用組成物。
(I-6)
液剤である、(I-1)〜(I-5)のいずれか一項に記載の外用組成物。
(II)カプサイシノイド、トコフェロール及び炭素数1〜4のアルコールを含有する組成物における白濁及び/又は不溶物析出の抑制方法
(II-1)
カプサイシノイド、トコフェロール、炭素数1〜4のアルコール及び水を含有する組成物における白濁及び/又は不溶物析出を抑制する方法であって、
ロキソプロフェン及び/又はその薬学的に許容される塩を該組成物に含ませる工程、及び
該組成物全体に対する該アルコールの含有割合を50〜80質量%にする工程
を含む方法。
(II-2)
カプサイシノイド、トコフェロール、ロキソプロフェン及び/又はその薬学的に許容される塩、炭素数1〜4のアルコール及び水を含有する組成物における白濁及び/又は不溶物析出を抑制する方法であって、
該組成物全体に対する該アルコールの含有割合を50〜80質量%にする工程
を含む方法。
(II-3)
カプサイシノイド、トコフェロール、炭素数1〜4のアルコール及び水を含有する組成物であって、該組成物全体に対する該アルコールの含有割合が50〜80質量%である組成物における白濁及び/又は不溶物析出を抑制する方法であって、
ロキソプロフェン及び/又はその薬学的に許容される塩を該組成物に含ませる工程
を含む方法。
(II-4)
前記カプサイシノイドが、トウガラシ抽出物、ノナン酸バニリルアミド及びカプサイシンからなる群より選択される少なくとも一種のカプサイシノイドである、(II-1)〜(II-3)のいずれか一項に記載の方法。
(II-5)
前記トウガラシ抽出物が、トウガラシのアルコール抽出物である、(II-4)に記載の方法。
(II-6)
前記ロキソプロフェンの薬学的に許容される塩が、ロキソプロフェンナトリウム水和物である、(II-1)〜(II-5)のいずれか一項に記載の方法。
(II-7)
前記組成物が、液剤である、(II-1)〜(II-6)のいずれか一項に記載の方法。
本発明によれば、カプサイシノイド、トコフェロール、炭素数1〜4のアルコール及び水を含有する組成物であって、白濁及び/又は不溶物析出が抑制された組成物を提供できる。
1.外用組成物及びその調製方法
本発明の外用組成物は、
カプサイシノイド、
トコフェロール、
ロキソプロフェン及び/又はその薬学的に許容される塩、
炭素数1〜4のアルコール、並びに

を含有し、該アルコールを、該組成物全体に対して50〜80質量%含有する。
1.1.カプサイシノイド
本発明の外用組成物は、カプサイシノイドを、血行促進成分として含有する。
カプサイシノイドとしては、N−アシルワニリルアミドを使用できる。N−アシルワニリルアミドは、血行促進剤として公知の化合物である。
N−アシルワニリルアミドにおけるアシル基は、直鎖状又は分岐状のいずれであってもよい。また、N−アシルワニリルアミドにおけるアシル基の炭素数については、特に制限されず、例えば5〜15、好ましくは6〜11等とすることができる。
N−アシルワニリルアミドとして、具体的には、ノナン酸バニリルアミド並びに;カプサイシン、ジヒドロカプサイシン、ノルジヒドロカプサイシン、ホモカプサイシン及びホモジヒドロカプサイシン等のカプサイシン類等が挙げられる。
本発明において、カプサイシノイドは、精製品を使用してもよいが、カプサイシノイド以外に他の成分が含まれている混合物を使用してもよい。このようなカプサイシノイドを含む混合物としては、具体的には、トウガラシ抽出物(トウガラシエキス)、トウガラシチンキ及びトウガラシ末等のトウガラシ類が挙げられる。
トウガラシ抽出物としては、特に限定されず、幅広く使用できる。トウガラシ抽出物として、単独種のトウガラシ抽出物を使用してもよいし、複数種のトウガラシ抽出物を組み合わせて使用してもよい。例えば、トウガラシ抽出物として、トウガラシのアルコール抽出物を使用できる。トウガラシのアルコール抽出物としては、例えば、トウガラシのエタノール抽出物を使用できる。
本発明において、カプサイシノイドとしては、1種のカプサイシノイドを単独で使用してもよく、また、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
カプサイシノイドの中でも、組成物における白濁及び/又は不溶物析出の抑制効果がより得られやすいという観点から、トウガラシ抽出物及び/又はノナン酸バニリルアミドが好ましい。
本発明におけるカプサイシノイドの含有量は、効能上有効量であればよく特に制限されない。カプサイシノイドとして精製品を用いる場合、含有量は、本発明の外用組成物全体に対して総量で、例えば0.002〜0.5質量%とすることができ、白濁及び/又は不溶物の抑制効果の観点で、好ましくは0.003〜0.2質量%、さらに好ましくは0.005〜0.05質量%とすることができる。カプサイシノイドとして、前記トウガラシ類を用いる場合も、当該トウガラシ類の含有量を、上記と同様とすることができる。カプサイシノイド精製品とトウガラシ類とを組み合わせて用いる場合も、カプサイシノイド精製品とトウガラシ類との総量の含有量を、上記と同様とすることができる。
1.2.トコフェロール
本発明の外用組成物は、さらなる血行促進成分としてトコフェロールを、カプサイシノイドと組み合わせて含有する。
トコフェロールとしては、特に限定されず、誘導体を含めて幅広く使用できる。トコフェロール自体の種類としては、α−トコフェロール、β−トコフェロール、γ−トコフェロール及びδ−トコフェロールのいずれであってもよいが、α−トコフェロールが好ましい。
トコフェロールの誘導体としては、薬学的に許容されることを限度として特に制限されないが、例えば、酢酸、ニコチン酸、コハク酸等のカルボン酸とのエステル体、リン酸とのジエステル体等が挙げられる。これらのトコフェロールの誘導体の中でも、好ましくはカルボン酸とのエステル体、更に好ましくは酢酸トコフェロールが挙げられる。
本発明の外用組成物は、トコフェロールを1種単独で含んでいてもよいし、複数種を組み合わせて含んでいてもよい。
本発明におけるトコフェロールの含有量は、効能上有効量であればよく特に制限されない。含有量は、本発明の外用組成物全体に対して総量で、例えば0.01〜0.5質量%とすることができ、白濁及び/又は不溶物の抑制効果の観点で、好ましくは0.05〜0.5質量%、さらに好ましくは0.05〜0.3質量%とすることができる
1.3.ロキソプロフェン及びその薬学的に許容される塩(ロキソプロフェン類)
本発明の外用組成物は、ロキソプロフェン類を含有する。
ロキソプロフェン(2−[4−(2−オキソシクロペンチルメチル)フェニル]プロピオン酸)は、解熱、鎮痛及び消炎作用を有するプロピオン酸系非ステロイド性解熱鎮痛消炎剤(NSAID)である。
本発明ではロキソプロフェンそのものの他、その薬学的に許容される塩も使用することができる。かかる塩には、ロキソプロフェン又はその薬学上許容される塩と、水又はアルコール等との溶媒和物も含まれる。これらは公知の化合物であり、公知の方法により製造できるほか、市販のものを用いることもできる。
本発明において、ロキソプロフェン又はその薬学的に許容される塩としては、ロキソプロフェンナトリウム水和物が好ましい。
本発明の外用組成物は、ロキソプロフェン又はその薬学的に許容される塩としては、1種を単独で含んでいてもよいし、複数種を組み合わせて含んでいてもよい。
ロキソプロフェン類の含有量は、本発明の効果と、効能上有効量との関係で適宜設定することができ、特に制限されない。本発明の外用組成物全体に対して総量で、ロキソプロフェンナトリウム無水物換算で、例えば、0.1〜20質量%、好ましくは0.3〜10質量%、より好ましくは0.5〜5質量%、さらに好ましくは0.5〜3質量%とすることができる。
なお、ロキソプロフェン類の割合は、外用組成物中に含まれるカプサイノシドに対する割合を考慮して設定することもできる。具体的には、外用組成物中に含まれるカプサイノシド1質量部に対して、ロキソプロフェン類の割合が通常10〜2000質量部の範囲になるように設定され、好ましくは30〜1000質量部、さらに好ましくは50〜500質量部、さらに好ましくは50〜300質量部である。
1.4.炭素数1〜4のアルコール(低級アルコール)
低級アルコールは、特に限定されず、上記の成分に対して有効な基剤として機能するものであれば幅広く使用できる。
低級アルコールとしては、具体的には、例えば、メタノール、エタノール、プロピルアルコール及びイソプロピルアルコール等を挙げることができ、エタノールが好ましい。
本発明の外用組成物は、低級アルコールを、組成物全体に対して50〜80質量%含有する。このことと、ロキソプロフェン類を含有していることとにより、本発明の外用組成物は、白濁及び/又は不溶物析出が抑制されたものとなる。
本発明の外用組成物は、低級アルコールを、組成物全体に対して、好ましくは60〜80質量%含有する。このことにより、本発明の外用組成物は、白濁及び/又は不溶物析出がより抑制されたものとなる。
1.5.その他の成分
本発明の外用組成物には、本発明の効果を妨げない限り、上記成分の他に、清涼化剤を配合することもできる。
かかる清涼化剤としては、l−メントール、d−メントール、dl−メントール、d−カンフル、dl−カンフル、d−ボルネオール、dl−ボルネオール、メンタン、乳酸メンチル、ゲラニオール、ユーカリ油、テルペン油、ベルガモット油、ウイキョウ油、ハッカ油(ペパーミント)、ローズ油及びクールミント等が挙げられる。これらの清涼化剤は、1種単独で使用しても、また2種以上を任意に組み合わせて使用してもよい。
本発明の外用組成物に含まれる清涼化剤は、好ましくは、l−メントール、d−メントール、dl−メントール、d−ボルネオール、dl−ボルネオール、メンタン、ハッカ油(ペパーミント)及びクールミントであり、より好ましくはメントールであり、特に好ましくはl−メントールである。
本発明の外用組成物には、本発明の効果を妨げない限り、上記成分の他に、薬効補助剤を配合することもできる。
かかる薬効補助剤としては、グリチルレチン酸、グリチルリチン酸二カリウム、グリチルリチン酸アンモニウム、グリチルリチン酸ステアリル等の抗炎症剤や皮膚保護剤;ジフェニルイミダゾール、ジフェンヒドラミン及びその薬学的に許容される塩、マレイン酸クロルフェニラミン等の抗ヒスタミン剤;血行促進剤;アルニカチンキ、オウバクエキス、サンシシエキス、セイヨウトチノキエキス、ロートエキス、ベラドンナエキス、トウキエキス、シコンエキス、サンショウエキス等の生薬等が挙げられる。
本発明の外用組成物には、上記の成分の他、併用可能な活性成分、pH調節剤、防腐剤、保存剤、酸化防止剤、安定化剤等の通常の外用組成物に使用される添加剤を適宜配合することができる。
1.6.形態および製造方法
本発明の外用組成物は、その形態を特に制限するものではないが、好ましくは液剤(ローション剤、スプレー剤、エアゾール剤、及び乳液剤を含む)である。
本発明の外用組成物は、かかる製剤形態に応じて、定法に従って調製することができる。例えば、ロキソプロフェン類及びカプサイノシド、並びに必要に応じてその他の成分を、低級アルコールを含む、下記に説明するような外用製剤に用いられる汎用の基剤と混合して溶解又は分散させ、所望のpHに調整する方法を挙げることができる。
なお、pHとしては皮膚に悪影響のない範囲であれば制限されず、通常pH3.5〜8.5、好ましくはpH4〜8、より好ましくは4〜7.5になるように調整される。
例えば、本発明の外用組成物を液剤として調製する場合は、ロキソプロフェン類と、カプサイノシドと、さらに必要に応じてその他の成分とを、低級アルコールを主成分とする基剤と混合することにより調製できる。基剤には、グリコール類、水及び乳化剤から選択される少なくとも一種を配合することができる。
グリコール類としては、特に限定されず、例えば、グリセリン、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、オクタンジオール、エチレングリコール、ポリエチレングリコール、D−ソルビトール等が挙げられる。グリセリン、プロピレングリコール及び1,3−ブチレングリコールが好ましい。グリコール類は、一種を単独で使用してもよいし、複数種を組み合わせて使用してもよい。
乳化剤としては、特に限定されず、例えば、ソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ステアリン酸ポリオキシル、ラウロマクロゴール等の非イオン性界面活性剤等が挙げられる。乳化剤は、一種を単独で使用してもよいし、複数種を組み合わせて使用してもよい。
本発明の外用組成物は、好ましくは塗布形態の外用剤として調製され、局所的に外用投与することができる。本発明の外用組成物の投与量は、治療すべき症状の程度により左右されるが、中に含まれている有効成分であるロキソプロフェン類の1日あたりの塗布投与量が100mg以下となる量であることが望ましい。
本発明の外用組成物は、好ましくは医薬組成物である。本発明の医薬組成物である外用組成物は、外用消炎鎮痛剤として、肩こりに伴う肩の痛み、関節痛、腰痛、筋肉痛、腱鞘炎(手・手首の痛み)、肘の痛み(テニス肘等)、打撲痛、ねんざ痛、骨折痛、神経痛等の痛みに対して、鎮痛を目的とする好適に使用することができる。
2.カプサイシノイド、トコフェロール及び炭素数1〜4のアルコールを含有する組成物における白濁及び/又は不溶物析出の抑制方法
本発明の方法は、カプサイシノイド、トコフェロール、炭素数1〜4のアルコール及び水を含有する組成物における白濁及び/又は不溶物析出を抑制する方法であって、
(A)ロキソプロフェン及び/又はその薬学的に許容される塩を該組成物に含ませる工程、及び
(B)該組成物全体に対する該アルコールの含有割合を50〜80質量%にする工程
を含む方法である。この方法を方法Iと称する。
本発明の方法においては、工程(A)と(B)とが組み合わせられることにより、組成物における白濁及び/又は不溶物析出が抑制される。このとき、工程(A)及び(B)のいずれが先に行われてもよい。このため、以下の方法II及びIIIも本発明に包含される。
[方法II]
カプサイシノイド、トコフェロール、ロキソプロフェン及び/又はその薬学的に許容される塩、炭素数1〜4のアルコール及び水を含有する組成物における白濁及び/又は不溶物析出を抑制する方法であって、
(B)該組成物全体に対する該アルコールの含有割合を50〜80質量%にする工程
を含む方法。
[方法III]
カプサイシノイド、トコフェロール、炭素数1〜4のアルコール及び水を含有する組成物であって、該組成物全体に対する該アルコールの含有割合が50〜80質量%である組成物における白濁及び/又は不溶物析出を抑制する方法であって、
(A)ロキソプロフェン及び/又はその薬学的に許容される塩を該組成物に含ませる工程
を含む方法。
カプサイシノイド、トコフェロール及びロキソプロフェン類をはじめ、かかる組成物に配合される各成分については、前記1.の本発明の外用組成物についての説明の通りである。
ロキソプロフェン類を組成物に含ませる工程(A)、及び組成物全体に対するアルコールの含有割合を50〜80質量%にする工程(B)は、特に限定されず、前記1.の本発明の外用組成物についての説明の通り、各成分を混合することによって行うことができる。混合の順番は特に限定されない。
ロキソプロフェン類を組成物に含ませる工程(A)において、出発原料となる組成物は、好ましくは、ロキソプロフェン類を、ロキソプロフェンナトリウム無水物換算で、0.5質量%未満、好ましくは0.3質量%未満、より好ましくは0.1質量%未満、さらに好ましくは0.05質量%未満、さらにより好ましくは0.01質量%未満、最も好ましくは0.001質量%未満含む。
組成物全体に対するアルコールの含有割合を50〜80質量%にする工程(B)において、出発原料となる組成物は、炭素数1〜4のアルコールの含有割合が、好ましくは0〜49質量%、より好ましくは0〜45質量%、さらに好ましくは0〜40質量%である。
以下、実施例を挙げて本発明を説明するが、本発明はこれらの実施例等に限定されるものではない。なお、表中において単位は組成物100g当たりの質量(g)(すなわち質量%)を表わす。
表1及び2に記載する通り、各成分を各分量、量り取り、攪拌して溶解させることにより液状組成物を調製した(比較例1〜11、参考例1〜3、実施例1〜9)。
「トウガラシエキスB」(日本粉末薬品株式会社製)は、トウガラシのエタノール抽出物である(抽出溶媒:80重量%エタノール水溶液)。
得られた各組成物を、ガラス瓶(M−225、柏洋硝子株式会社製)に入れて、白濁の有無、及び不溶物の有無を観察した。白濁について、「しない」、「ややする」及び「する」、不溶物について、「ない」、「ややある」及び「ある」の、3段階でそれぞれ評価を行った。
表1に示す通り、トウガラシエキス又はノナン酸バニリルアミド0.5gとトコフェロール酢酸エステル0.1gを水に溶解すると白濁しないが、エタノールが10〜80質量%含まれるエタノール水溶液に溶解すると白濁又は不溶物が見られた(比較例1〜6、8)。
しかし、組成物中のエタノール含量を80質量%より多くすると、白濁及び不溶物のいずれも発生しなかった(参考例1〜3)。
また、トウガラシエキス又はノナン酸バニリルアミドと、トコフェロール酢酸エステルとを含む、エタノール量が50質量%以下のエタノール水溶液にロキソプロフェンナトリウム水和物20gを加えると、白濁は消失したが、不溶物は見られた(比較例7、9〜11)。
表2に示す通り、トウガラシエキス又はノナン酸バニリルアミドと、トコフェロール酢酸エステルとを含む、エタノール量が50〜80質量%のエタノール水溶液にロキソプロフェンナトリウム水和物20gを加えると、白濁及び不溶物がいずれも消失した(実施例1、2)。
実施例1及び2を基準として、さらに、トウガラシエキスとロキソプロフェンナトリウム水和物の量を減量させても白濁及び不溶物のいずれも発生しなかった(実施例3〜5)。
また、ノナン酸バニリルアミドに関してもトウガラシエキスと同様の傾向を示すことが示された(実施例6〜9)。

Claims (6)

  1. カプサイシノイド、
    トコフェロール、
    ロキソプロフェン及び/又はその薬学的に許容される塩、
    炭素数1〜4のアルコール、並びに

    を含有する組成物であって、該アルコールを、該組成物全体に対して50〜80質量%含有する、外用組成物。
  2. 前記カプサイシノイドが、トウガラシ抽出物、ノナン酸バニリルアミド及びカプサイシンからなる群より選択される少なくとも一種のカプサイシノイドである、請求項1に記載の外用組成物。
  3. 前記トウガラシ抽出物が、トウガラシのアルコール抽出物である、請求項2に記載の外用組成物。
  4. 前記ロキソプロフェンの薬学的に許容される塩が、ロキソプロフェンナトリウム水和物である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の外用組成物。
  5. 鎮痛用途で用いられる、請求項1〜4のいずれか一項に記載の外用組成物。
  6. 液剤である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の外用組成物。
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