以下、図面を参照して、本発明の実施形態の一例を説明する。
図1は、本発明のミラー駆動装置を備える撮像装置の実施形態の一例であるデジタル一眼レフカメラのシステム構成を示すブロック図である。
本実施形態のデジタル一眼レフカメラ(以下、カメラという。)は、図1に示すように、カメラ本体1に交換式のレンズユニット210がマウント接点部21を介して着脱可能に装着されている。
まず、カメラ本体1について説明する。図1において、マイクロコンピュータ100(以下、MPU100という)は、カメラ全体の制御を司る。MPU100に内蔵されたEEPROM100aは、時刻計測回路109の計時情報や制御プログラム、その他の情報を記憶する。MPU100には、ミラー駆動回路101、焦点検出回路102、シャッタ駆動回路103、映像信号処理回路104、スイッチセンス回路105、及びファインダ光学系4の測光回路24が接続されている。また、MPU100には、表示駆動回路107、バッテリチェック回路108、時刻計測回路109、電源供給回路110、及び圧電素子駆動回路111も接続され、これらの回路は、MPU100の制御により駆動する。
ミラーユニット500は、ハーフミラーで構成されたメインミラー501、及びサブミラー503を有し、撮影時に撮影光路から退避する位置(ミラーアップ位置)に移動し、ファインダ観察時に撮影光路内に進入する位置(ミラーダウン位置)に移動する。
メインミラー501は、ミラーユニット500のミラーダウン位置でレンズユニット210の撮影光学系を構成する撮影レンズ200を通過した被写体光束を反射してファインダ光学系4へ導くとともに、被写体光束の一部を透過させてサブミラー503に導く。サブミラー503は、メインミラー501を透過した被写体光束を反射して焦点検出ユニット31へ導く。また、ミラーユニット500のミラーアップ位置では、撮影レンズ200を通過した被写体光束は、撮像素子33に導かれる。
ミラー駆動回路101は、ミラーユニット500をミラーアップ位置(図2(c)参照)とミラーダウン位置(図2(a)参照)との間で回動させるモータ601(図3等参照)の駆動制御やミラーユニット500の位置検出を行う。
焦点検出ユニット31は、不図示の結像面近傍に配置されたフィールドレンズ、反射ミラー、2次結像レンズ、絞り、複数のCCDセンサ等から成るラインセンサ等から構成されている。焦点検出ユニット31から出力された信号は、焦点検出回路102へ供給され、被写体の像信号に換算された後、MPU100へ送信される。MPU100は、供給された被写体の像信号に基づいて、位相差検出法による焦点検出演算を行う。そして、MPU100は、デフォーカス量及びデフォーカス方向を算出し、算出結果に基づき、レンズユニット210のレンズ制御回路201及びAF駆動回路202を介して撮影レンズ200のフォーカスレンズを合焦位置まで駆動する。
ペンタプリズム22は、ミラーダウン時にメインミラー501によって反射された被写体光束を正立正像に変換して反射し、ユーザは、変換された正立正像をファインダ光学系4を介してファインダ接眼窓18から被写体像として観察することができる。また、ペンタプリズム22は、被写体光束の一部を測光センサ23にも導き、測光回路24は、測光センサ23の測光結果に基づき、観察面上の各エリアの輝度信号に変換し、MPU100に出力する。MPU100は、測光回路24から出力された輝度信号に基づき、露出値を算出する。
フォーカルプレーンシャッタ106は、ファインダ観察時には、撮像素子33に導かれる被写体光束を遮り、また、撮像時には、レリーズ信号に応じて、不図示の先羽根群と後羽根群が走行する時間差により所望の露光時間を得るように動作する。フォーカルプレーンシャッタ106は、MPU100の指令によりシャッタ駆動回路103によって制御される。
撮像素子ユニット114は、撮像素子33、積層型の圧電素子112及び光学ローパスフィルタ113等により構成される。撮像素子33には、CCDセンサ、CMOSセンサ又はCIDセンサ等が用いられる。クランプ/CDS(相関二重サンプリング)回路34は、A/D変換する前の基本的なアナログ処理を行うとともに、クランプレベルの変更も可能である。AGC(自動利得調整装置)35は、A/D変換する前の基本的なアナログ処理を行うとともに、AGC基本レベルの変更も可能である。A/D変換器36は、撮像素子33から出力されたアナログ信号をデジタル信号に変換する。
赤外線カットフィルタ32は、略矩形状に形成され、撮像素子33に入射する被写体光束の不要な赤外光をカットする。赤外線カットフィルタ32は、異物の付着を防止するために、導電性物質で表面が覆われている。光学ローパスフィルタ113は、水晶からなる複屈折板及び位相板を複数枚貼り合わせて積層し、更に赤外線カットフィルタを貼り合わせて構成される。積層型の圧電素子112は、MPU100に指令を受けた圧電素子駆動回路111によって加振され、その振動が光学ローパスフィルタ113に伝達される。
映像信号処理回路104は、デジタル画像データに対してガンマ/ニー処理、フィルタ処理、モニタ表示用の情報合成処理など、ハードウエアによる画像処理全般を実行する。映像信号処理回路104から出力されたモニタ表示用のカラー画像データは、モニタ駆動回路115を介してモニタ19に表示される。
また、映像信号処理回路104は、MPU100の指示により、メモリコントローラ38を通じてバッファメモリ37に画像データを保存することも可能である。更に、映像信号処理回路104は、JPEGなどの画像データ圧縮処理を行う機能も有している。また、映像信号処理回路104は、連写撮影など連続して撮影が行われる場合は、一旦バッファメモリ37に画像データを格納し、メモリコントローラ38を通して未処理の画像データを順次読み出すことも可能である。これにより、映像信号処理回路104は、A/D変換器36から出力される画像データの速度に関わらず、画像処理や圧縮処理を順次行うことが可能となる。
メモリコントローラ38は、USB出力用コネクタ等の外部インタフェース40から出力される画像データをメモリ39に記憶することや、メモリ39に記憶されている画像データを外部インタフェース40に出力する機能を有する。なお、メモリ39は、カメラ本体1に対して着脱可能なフラッシュメモリ等が例示できる。
レリーズスイッチ(SW1)7aは、不図示のレリーズボタンを半押し操作等することでオンして撮影準備開始の操作信号をスイッチセンス回路105を介してMPU100に送信する。レリーズスイッチ(SW2)7bは、レリーズボタンを全押し操作等することでオンして撮影開始の操作信号をスイッチセンス回路105を介してMPU100に送信する。また、スイッチセンス回路105は、メイン操作ダイアル8、サブ操作ダイアル20、撮影モード設定ダイアル14、メインスイッチ43、及びクリーニング指示部材44の操作状態に応じて操作信号をMPU100に送信する。
表示駆動回路107は、MPU100の指示に従って、外部表示装置9やファインダ内表示装置41を駆動する。バッテリチェック回路108は、MPU100からの指示に従って、バッテリチェックを所定時間行い、そのチェック結果をMPU100へ送る。電源部42は、MPU100からの電源供給回路110を介した指示に従って、カメラの各要素に対して必要な電源を供給する。時刻計測回路109は、メインスイッチ43がオフされて次にオンされるまでの時間や日付を計測し、MPU100からの指令により、計測結果をMPU100へ送信する。
次に、レンズユニット210について説明する。レンズユニット210は、レンズ制御回路201を有し、レンズ制御回路201は、マウント接点部21を介してカメラ本体1のMPU100と通信を行う。マウント接点部21は、カメラ本体1にレンズユニット210が接続されると、MPU100へ信号を送信する機能も備えている。
これにより、レンズ制御回路201は、MPU100との間で通信を行い、AF駆動回路202及び絞り駆動回路203を介して撮影レンズ200及び絞り204を駆動する。なお、図1では、説明の便宜上、1枚の撮影レンズ200を図示しているが、実際には、撮影レンズ200は、多数枚のレンズ群により構成されている。
AF駆動回路202は、たとえばステッピングモータ等によって構成され、レンズ制御回路201の制御によって撮影レンズ200のフォーカスレンズの光軸方向の位置を変化させることにより、合焦動作を行う。絞り駆動回路203は、たとえばオートアイリス等によって構成され、レンズ制御回路201の制御によって絞り204の開口径を変化させることにより、光学的な絞り値を得るように構成されている。
図2(a)はミラーユニット500がミラーダウン位置にあるときのカメラの概略側断面図、図2(b)はミラーユニット500がミラーアップ位置にあるときのカメラの概略側断面図である。
図2に示すように、ミラーユニット500のメインミラー501は、メインミラーホルダ502に保持され、サブミラー503は、サブミラーホルダ504に保持されている。また、メインミラーホルダ502は、ミラーボックス400(図3参照)に対して回動可能に支持され、サブミラーホルダ504は、メインミラーホルダ502に対して回動可能に支持されている。そして、ミラーユニット500は、ミラー駆動ユニット1000により駆動され、図2(a)に示すミラーダウン位置と図2(b)に示すミラーアップ位置との間を回動する。
ここで、メインミラー501は、本発明の第1のミラー、サブミラー503は、本発明の第2のミラー、メインミラーホルダ502は、本発明の第1のミラーホルダ、サブミラーホルダ504は、本発明の第2のミラーホルダの一例にそれぞれ相当する。また、メインミラーホルダ502のミラーダウン位置は、本発明の第1の位置、メインミラーホルダ502のミラーアップ位置は、本発明の第2の位置の一例にそれぞれ相当する。更に、サブミラーホルダ504のミラーダウン位置は、本発明の第3の位置、サブミラーホルダ504のミラーアップ位置は、本発明の第4の位置の一例にそれぞれ相当する。
図2(a)に示すミラーダウン位置では、ミラーユニット500は、撮影光路内に進入し、撮影レンズ200を通過した被写体光束は、メインミラー501で反射するとともに、一部がメインミラー501を透過してサブミラー503で反射する。メインミラー501で反射した被写体光束は、ファインダ光学系4のペンタプリズム22に導かれ、サブミラー503で反射した被写体光束は、焦点検出ユニット31に導かれる。
また、図2(b)に示すミラーアップ位置では、ミラーユニット500は、撮影光路から退避し、撮影レンズ200を通過した被写体光束は、撮像素子33に導かれて結像し、光電変換される。
図3は、ミラー駆動ユニット1000の分解斜視図である。図3に示すように、ミラー駆動ユニット1000は、ミラーボックス400、ミラーユニット500、及びミラーチャージユニット600を備える。
ミラーユニット500のメインミラーホルダ502には、回動軸502aが形成されており、回動軸502aは、ミラーボックス400に対して回動可能に支持されている。また、メインミラーホルダ502には、断面が半月形状の軸部502c及び第1当接部502bが形成されている。ミラーユニット500がミラーダウン位置にあるとき、メインミラーホルダ502の軸部502cは、一端がバネ付勢部604dに掛止されたバネ607の他端によりミラーダウン方向に付勢され、第1当接部502bは、位置決め軸507に当接する。位置決め軸507は、例えば、偏心ピン等で構成されており、位置決め軸507を回転させると、メインミラーホルダ502のミラーダウン位置を調整することができる。
サブミラーホルダ504には、支持穴504aが形成されており、支持穴504aは、メインミラーホルダ502の回動軸部502dに対して回動可能に支持されている。これにより、サブミラーホルダ504は、メインミラーホルダ502に対して回動軸部502dを中心に回動可能となる。
また、サブミラーホルダ504には、駆動軸部504c及び第1当接部504bが形成されている。ミラーユニット500がミラーダウン位置にあるとき、サブミラーホルダ504の駆動軸部504cは、バネ608によりミラーダウン方向に付勢され、第1当接部504bは、位置決め軸508と当接する。位置決め軸508は、例えば、偏心ピン等で構成されており、位置決め軸508を回転させると、サブミラーホルダ504のミラーダウン位置を調整することができる。
ミラーボックス400には、ミラーアップ位置に回動したメインミラーホルダ502の先端が当接するストッパ505が設けられている。ストッパ505は、メインミラーホルダ502が当接した際の衝撃を吸収可能な弾性部材で形成されている。また、ミラーボックス400の背面側には、メインミラーホルダ502の回動軸502aを押さえる軸押さえ板506が取り付けられている。ミラーボックス400に軸押さえ板506を取り付けることで、メインミラーホルダ502は脱落することなく、ミラーボックス400に対して回動可能に取り付けられる。
ミラーボックス400の光軸Oの方向から見て右側の側面には、ミラーチャージユニット600が取り付けられている。ミラーチャージユニット600は、モータ601、カムギア603、ミラー駆動レバーユニット700、フォトインタラプタ609,610、及びギアベース611を有する。モータ601は、ギアベース611に支持され、ギアベース611は、ビス611sによってミラーボックス400の光軸Oの方向から見て右側の側面に取り付けられている。
図4は、ミラーチャージユニット600の分解斜視図である。図4に示すように、カムギア603は、回転中心となる支持穴603aがギアベース611の第1軸部611aに回転可能に支持されている。ミラー駆動レバーユニット700は、ミラー駆動レバー604、ミラー駆動ギア605、及びバネ606〜608を有する。
ミラー駆動レバー604は、回転中心となる支持穴604aがギアベース611に形成された第2軸部611bに回転可能に支持されている。ミラー駆動ギア605も回転中心となる支持穴605aがギアベース611に形成された第2軸部611bに回転可能に支持されている。つまり、ミラー駆動レバー604及びミラー駆動ギア605は、同軸でギアベース611に対して回転可能に取り付けられている。
ミラー駆動レバー604は、バネ606を介してミラー駆動ギア605に取り付けられている。具体的には、バネ606の一端606aは、ミラー駆動レバー604の一部であるバネ付勢部604fに掛止され、バネ606の他端606bは、ミラー駆動ギア605の一部であるバネ付勢部605gに掛止されている。
この状態では、バネ606は、一端606a及び他端606bによりバネ付勢部604f及びばね付勢部605gを挟み込む方向に付勢されている。これにより、ミラー駆動レバー604は、ミラー駆動ギア605と略一体の回転が可能となる。また、ミラー駆動レバー604には、メインミラーホルダ502をミラーダウン方向に付勢するバネ607、及びサブミラーホルダ504をミラーダウン方向に付勢するバネ608がそれぞれに保持されている。
モータ601は、例えばステッピングモータ等で構成されており、ギアベース611に固定されて、出力軸には、ピニオン602が取り付けられている。ミラー駆動回路101は、ミラーユニット500の駆動開始時からのモータ601のパルス数をカウントし、これにより、MPU100は、ミラー駆動回路101を介してミラーユニット500の位相を認識することが可能となる。
カムギア603及びモータ601をギアベース611に取り付けると、カムギア603に形成された第1ギア部603bとモータ601のピニオン602とが噛合する。また、ミラー駆動レバーユニット700をギアベース611に取り付けると、カムギア603に形成された第2ギア部603cとミラー駆動ギア605のギア部605bとが噛合する。したがって、モータ601の駆動力は、カムギア603を介してミラー駆動レバーユニット700に伝達される。ここで、カムギア603、ミラー駆動レバー604及びミラー駆動ギア605は、本発明の駆動部材の一例に相当する。
フォトインタラプタ609は、ギアベース611に形成された第1係止部611cに係止され、フォトインタラプタ610、ギアベース611に形成された第2係止部611dに係止される。フォトインタラプタ609,610は、カムギア603が回転すると、カムギア603に形成された遮光板部603fにより、受光/非受光の状態が切り替わる。MPU100は、フォトインタラプタ609,610の出力信号を基に、ミラー駆動回路101を介してミラーユニット500の位相を判断する。
図5(a)はミラー駆動ユニット1000の光軸方向から見た正面図、図5(b)は図5(a)の右側面図である。図5(b)に示すように、ミラーボックス400の一方の側面には、ミラーチャージユニット600が取り付けられる。
図6は、図5(b)に示すミラー駆動ユニット1000からモータ601及びギアベース611を取り外した状態を示す図である。図6の状態では、ミラーユニット500は、ミラーダウン位置に位置している。
図7は、ミラーユニット500とミラーチャージユニット600の関係を説明する図である。なお、図7では、図6に示すミラーユニット500、ミラー駆動レバー604、及びバネ607,608のみを図示している。
図7において、メインミラーホルダ502の回動軸502aの中心をAとする。また、ミラーダウン状態のサブミラーホルダ504の回動中心である支持穴504aの中心をBとし、ミラーアップ状態のサブミラーホルダ504の回動中心である支持穴504aの中心をCとする。
このとき、図7に示すように、ミラー駆動レバー604の回転中心である支持穴604aの中心は、Aを中心としてB,Cを結ぶ扇形状の円弧の径方向内側に配置されている。これにより、ミラーユニット500の駆動中のミラー駆動レバー604の回転中心である支持穴604aの中心からサブミラーホルダ504の駆動軸部504cまでの距離の変動を小さくすることができる。したがって、ミラーユニット500の駆動中の負荷変動を小さくすることが可能となる。
また、本実施形態では、ミラー駆動レバー604の回転中心である支持穴604aの中心は、Aを中心としてB,Cを通る扇形状の円弧の径方向内側で、かつCよりBに近い領域に配置されている。これにより、詳細は後述するが、ミラーユニット500のミラーアップ動作中は、ミラー駆動レバー604のダウンレバー部604g(図8参照)は、メインミラーホルダ502の軸部502cの回動軌跡とは異なるルートを通過する。
また、ミラーユニット500のミラーダウン動作の開始時に、ミラー駆動レバー604のダウンレバー部604gがメインミラーホルダ502の軸部502cに当接し、ミラーダウン動作を補助することが可能となる。なお、ミラー駆動レバー604の回転中心である支持穴604aの中心は、前述した扇形状の円弧の径方向外側に配置してもミラーアップ/ミラーダウン動作は可能である。
次に、図8乃至図18を参照して、ミラー駆動ユニット1000によるミラーユニット500のミラーアップ駆動及びミラーダウン駆動について説明する。図8は、ミラーユニット500がミラーダウン位置にあるときの各部の状態を説明する図である。
図8(a)は、ミラーユニット500がミラーダウン位置にあるときのミラー駆動ユニット1000の各部品の状態を説明する正面図である。なお、図8(a)では、ミラーボックス400、モータ601、及びギアベース611に図示を省略している。図8(b)は、図8(a)の右側面図である。図8(b)では、ミラーユニット500がミラーダウン位置にあるときのカムギア603の遮光板部603fとフォトインタラプタ609,610との関係を示している。
図8(b)に示す状態では、フォトインタラプタ609は、受光状態であり、フォトインタラプタ610は、カムギア603の遮光板部603fにより遮光されて非受光状態である。このとき、MPU100は、ミラー駆動回路101を介してミラーユニット500がミラーダウン状態になっていると判断する。
図8(c)は、図8(a)のc−c線断面図である。図8(c)では、ミラーユニット500がミラーダウン位置とあるときのカムギア603の第2ギア部603cとミラー駆動ギア605のギア部605bとの関係を示している。図8(c)に示す状態では、カムギア603の第2ギア部603cとミラー駆動ギア605のギア部605bとは噛合していない。
図8(d)は、図8(a)のd−d線断面図である。図8(d)では、ミラーユニット500がミラーダウン位置にあるときのカムギア603の第1カム部603d及び第2カム部603eとミラー駆動ギア605の第1フォロア部605c及び第2フォロア部605dとの関係を示している。
図8(d)に示す状態では、カムギア603の第1カム部603dがミラー駆動ギア605の第1フォロア部605cに当接している。カムギア603の第1カム部603dは、カムリフトを持たないカムギア603と同心円の円弧カム形状になっている。そのため、この状態でカムギア603が第1カム部603dのカム領域で多少回転しても、ミラー駆動ギア605に回転が伝達されず、ミラー駆動ギア605は回転しない。
また、この状態では、ミラー駆動ギア605がミラーアップ方向(図の時計回り方向)に付勢力を受けた状態でカムギア603に当接すると、ミラー駆動ギア605は、カムギア603の略回転中心方向に付勢力が作用するように当接する。そのため、図8(d)に示す状態では、カムギア603が回転しないかぎり、ミラー駆動ギア605は、ミラーアップ方向への回転が規制される。
図8(e)は、図8(a)のe−e線断面図である。図8(e)では、ミラーユニット500がミラーダウン位置にあるときのメインミラーホルダ502及びサブミラーホルダ504とミラー駆動レバーユニット700との関係を示している。
図8(e)に示す状態では、バネ607がメインミラーホルダ502の軸部502cをミラーダウン方向に付勢することによって、メインミラーホルダ502の第1当接部502bが位置決め軸507に当接している。また、バネ608がサブミラーホルダ504の駆動軸部504cをミラーダウン方向に付勢することによって、サブミラーホルダ504の第1当接部504bが位置決め軸508と当接している。
この状態では、ミラー駆動レバー604の矩形穴部604cの内周面は、サブミラーホルダ504の駆動軸部504cに当接してしない。これにより、サブミラーホルダ504には、バネ608の付勢力のみが作用するため、ミラーダウン位置が安定する。
ミラー駆動レバーユニット700は、バネ607及びバネ608の反力によって、ミラーアップ方向に付勢力を受ける。これにより、ミラー駆動ギア605の第1フォロア部605cは、カムギア603の第1カム部603dに当接している。そして、図8の状態で、モータ601がミラーアップ方向(ピニオン602側から見て反時計回り方向)に回転すると、ミラー駆動ユニット1000のミラーアップ駆動が開始され、図9に示す状態となる。
図9は、ミラー駆動ユニット1000がミラーアップ駆動を開始した直後において、カムギア603とミラー駆動ギア605とが噛合する直前の状態を説明する図である。
図9(a)は、ミラーユニット500がミラーアップ動作を開始する直前の状態を示す図8(a)に対応する正面図である。図9(b)は、図9(a)の右側面図である。図9(b)では、ミラー駆動ユニット1000がミラーアップ駆動を開始した直後のカムギア603の遮光板部603fとフォトインタラプタ609,610との関係を示している。
図9(b)に示すように、カムギア603は、図8に示す状態から反時計回り方向(図の左回り方向)に回転する。この状態では、フォトインタラプタ609は、カムギア603の遮光板部603fにより図8の受光状態から非受光状態に切り替わる。また、フォトインタラプタ610は、カムギア603の遮光板部603fにより遮光され、非受光状態を継続する。フォトインタラプタ609が受光状態から非受光状態に切り替わると、MPU100は、ミラー駆動回路101を介してミラーユニット500のミラーダウン動作又はミラーアップ動作が完了していないと判断する。
図9(c)は、図9(a)のc−c線断面図である。図9(c)では、ミラー駆動ユニット1000がミラーアップ駆動を開始した直後のカムギア603の第2ギア部603cとミラー駆動ギア605のギア部605bとの関係を示している。
図9(c)に示す状態では、カムギア603の第1ギア歯603gは、ミラー駆動ギア605のギア部605bのギア外形円の内側に進入する。このとき、前述したように、ミラー駆動ギア605は、第1フォロア部605cがカムギア603の第1カム部603dに当接してミラーアップ位置方向への動きが規制されている。そのため、ミラー駆動ギア605の第1ギア歯605eは、カムギア603の第2ギア部603cのギア外形円の外側に位置している。これにより、カムギア603の第2ギア部603cとミラー駆動ギア605のギア部605bとは安定して噛合状態に移行できる。
図9(d)は、図9(a)のd−d線断面図である。図9(d)では、ミラー駆動ユニット1000がミラーアップ駆動を開始した直後のカムギア603の第1カム部603d及び第2カム部603eとミラー駆動ギア605の第1フォロア部605c及び第2フォロア部605dとの関係を示している。図9(d)に示す状態では、カムギア603の第1カム部603dにミラー駆動ギア605の第1フォロア部605cが当接している。また、カムギア603の第2カム部603eとミラー駆動ギア605の第2フォロア部605dとは、当接していない。
図9(e)は、図9(a)のe−e線断面図である。図9(e)では、ミラー駆動ユニット1000がミラーアップ駆動を開始した直後のメインミラーホルダ502及びサブミラーホルダ504とミラー駆動レバーユニット700との関係を示している。
図9(e)に示す状態では、バネ607がメインミラーホルダ502の軸部502cを付勢することによって、メインミラーホルダ502の第1当接部502bが位置決め軸507に当接している。また、バネ608がサブミラーホルダ504の駆動軸部504cを付勢することによって、サブミラーホルダ504の第1当接部504bが位置決め軸508に当接している。図9に示す状態からミラー駆動ユニット1000のミラーアップ駆動が進むと、図10に示す状態となる。
図10は、ミラーユニット500がミラーアップ動作を開始する直前の各部の状態を説明する図である。図10(a)は、ミラーユニット500がミラーアップ動作を開始する直前の状態を示す図8(a)に対応する正面図である。図10(b)は、図10(a)の右側面図である。図10(b)では、ミラーユニット500がミラーアップ動作を開始する直前の状態のカムギア603の遮光板部603fとフォトインタラプタ609,610との関係を示している。
図10(b)に示すように、カムギア603は、図9に示す状態からさらに反時計回り方向(図の左回り方向)に回転する。この状態では、フォトインタラプタ609及びフォトインタラプタ610は、ともにカムギア603の遮光板部603fにより遮光され、非受光状態を継続する。このとき、前述したように、MPU100は、ミラー駆動回路101を介してミラーユニット500のミラーダウン動作又はミラーアップ動作が完了していないと判断する。
図10(c)は、図10(a)のc−c線断面図である。図10(c)では、ミラーユニット500がミラーアップ動作を開始する直前の状態のカムギア603の第1ギア部603dとミラー駆動ギア605の第1フォロア部605cとの関係を示している。
図10(c)に示す状態では、カムギア603の第2ギア部603cとミラー駆動ギア605のギア部605bとは、噛合状態となる。これにより、カムギア603がミラーアップ方向(図の反時計回り方向)に回動すると、ミラー駆動レバーユニット700もミラーアップ方向(図の時計回り方向)に回動する。
また、このとき、ミラー駆動ギア605のギア部605bは、カムギア603の第1ギア歯603gから第2ギア部603cに噛合し始める。カムギア603の第1ギア歯603gは、第2ギア部603cの他の歯よりも周方向幅が広い歯である。これにより、カムギア603の第2ギア部603cのギア強度が向上する。
図10(d)は、図10(a)のd−d線断面図である。ミラーユニット500がミラーアップ動作開始直前の状態の、カムギア603の第1カム部603d及び第2カム部603eとミラー駆動ギア605の第1フォロア部605c及び第2フォロア部605dとの関係を示している。
図10(d)に示す状態では、カムギア603の第1カム部603dとミラー駆動ギア605の第1フォロア部605cとの当接状態は、解除される。即ち、ミラーユニット500のミラーダウン位置でのロックが解除される。
図10(e)は、図10(a)のe−e線断面図である。図10(e)では、ミラーユニット500がミラーアップ動作を開始する直前の状態のメインミラーホルダ502及びサブミラーホルダ504とミラー駆動レバーユニット700との関係を示している。
図10(e)に示す状態では、バネ607がメインミラーホルダ502の軸部502cを付勢することによって、メインミラーホルダ502の第1当接部502bが位置決め軸507に当接している。
ここで、メインミラーホルダ502がミラーダウン位置に位置している状態でサブミラーホルダ504がミラーアップ方向に回動してメインミラーホルダ502に重なるまでの領域(図8乃至図12までの領域)を第1の領域とする。また、メインミラーホルダ502及びサブミラーホルダ504が重なった状態でミラーアップ位置まで回動する領域(図12乃至図14までの領域)を第2の領域とする。
第1の領域にある図10(e)に示す状態では、バネ608がサブミラーホルダ504の駆動軸部504cを付勢することによって、サブミラーホルダ504の第1当接部504bが位置決め軸508に当接している。図10に示す状態からミラー駆動ユニット1000のミラーアップ駆動が進むと、図11に示す状態となる。
図11は、サブミラーホルダ504がミラーアップ動作中の各部の状態を説明する図である。図11(a)は、サブミラーホルダ504がミラーアップ動作中の図8(a)に対応する正面図である。図11(b)は、図11(a)の右側面図である。図11(b)では、サブミラーホルダ504がミラーアップ動作中のカムギア603の遮光板部603fとフォトインタラプタ609,610との関係を示している。
図11(b)に示すように、カムギア603は、図10に示す状態からさらに反時計回り方向に回転する。この状態では、フォトインタラプタ609,610は、ともにカムギア603の遮光板部603fにより遮光され、非受光状態を継続する。このとき、前述したように、MPU100は、ミラー駆動回路101を介してミラーユニット500のミラーダウン動作又はミラーアップ動作が完了していないと判断する。
図11(c)は、図11(a)のc−c線断面図である。図11(c)では、サブミラーホルダ504がミラーアップ動作中のカムギア603の第2ギア部603cとミラー駆動ギア605のギア部605bとの関係を示している。
図11(c)に示す状態では、カムギア603の第2ギア部603cとミラー駆動ギア605のギア部605bは噛合している。そのため、ミラー駆動レバーユニット700は、カムギア603を経由してモータ601の動力が伝達され、図10の状態からミラーアップ方向(図の時計回り方向)に回動する。
図11(d)は、図11(a)のd−d線断面図である。図11(d)では、サブミラーホルダ504がミラーアップ動作中のカムギア603の第1カム部603d及び第2カム部603eとミラー駆動ギア605の第1フォロア部605c及び第2フォロア部605dとの関係を示している。
図11(d)に示す状態では、カムギア603の第1カム部603dとミラー駆動ギア605の第1フォロア部605cは当接しない。また、カムギア603の第2カム部603eとミラー駆動ギア605の第2フォロア部605dも当接しない。
図11(e)は、図11(a)のe−e線断面図である。図11(e)では、サブミラーホルダ504がミラーアップ動作中のメインミラーホルダ502及びサブミラーホルダ504とミラー駆動レバーユニット700との関係を示している。
図11(e)に示す状態では、ミラー駆動レバー604の矩形穴部604cの内周面がサブミラーホルダ504の駆動軸部504cに当接し、これにより、サブミラーホルダ504は、メインミラーホルダ502に対して閉じる方向(ミラーアップ方向)に回動する。また、バネ608は、サブミラーホルダ504の駆動軸部504cを付勢している。メインミラーホルダ502の軸部502cは、バネ607により付勢された状態を維持するため、メインミラーホルダ502は、ミラーダウン状態を維持する。図11に示す状態からミラー駆動ユニット1000のミラーアップ駆動が進むと、図12に示す状態となる。
図12は、メインミラーホルダ502がミラーアップ動作を開始するときの各部の状態を説明する図である。図12(a)は、メインミラーホルダ502がミラーアップ動作を開始する瞬間の状態の図8(a)に対応する正面図である。図12(b)は、12(a)の右側面図である。図12(b)では、メインミラーホルダ502がミラーアップ動作を開始する瞬間の状態のカムギア603の遮光板部603fとフォトインタラプタ609,610との関係を示している。
図12(b)に示すように、カムギア603は、図11に示す状態からさらに反時計回り方向に回転する。この状態では、フォトインタラプタ609,610は、ともにカムギア603の遮光板部603fにより遮光され、非受光状態を継続する。このとき、前述したように、MPU100は、ミラー駆動回路101を介してミラーユニット500のミラーダウン動作又はミラーアップ動作が完了していないと判断する。
図12(c)は、図12(a)のc−c線断面図である。図12(c)では、メインミラーホルダ502がミラーアップ動作を開始する瞬間の状態でのカムギア603の第2ギア部603cとミラー駆動ギア605のギア部605bとの関係を示している。
図12(c)に示す状態では、カムギア603の第2ギア部603cとミラー駆動ギア605のギア部605bは噛合している。そのため、ミラー駆動レバーユニット700は、カムギア603を経由してモータ601の動力が伝達され、図11の状態からさらにミラーアップ方向(図の時計回り方向)に回動する。
図12(d)は、図12(a)のd−d線断面図である。図12(d)では、メインミラーホルダ502がミラーアップ動作を開始する瞬間の状態でのカムギア603の第1カム部603d及び第2カム部603eとミラー駆動ギア605の第1フォロア部605c及び第2フォロア部605dとの関係を示している。
図12(d)に示す状態では、カムギア603の第1カム部603dとミラー駆動ギア605の第1フォロア部605cとは当接しない。また、カムギア603の第2カム部603eとミラー駆動ギア605の第2フォロア部605dも当接しない。
図12(e)は、図12(a)のe−e線断面図である。図12(e)では、メインミラーホルダ502がミラーアップ動作を開始する瞬間の状態でのメインミラーホルダ502及びサブミラーホルダ504とミラー駆動レバーユニット700との関係を示している。
図12(e)に示す状態では、ミラー駆動レバー604の矩形穴部604cの内周面がサブミラーホルダ504の駆動軸部504cに当接する。これにより、サブミラーホルダ504は、メインミラーホルダ502に対して閉じる方向(ミラーアップ方向)に回動してメインミラーホルダ502と重なった状態となる。
バネ607は、ミラー駆動レバー604のバネ付勢部604eに押されて付勢される。この状態では、メインミラーホルダ502の軸部502cは、バネ607に当接しておらず、バネ607により付勢されていない。これにより、メインミラーホルダ502がミラーアップ方向に回動する際の負荷を軽減することができる。
また、サブミラーホルダ504の第2当接部504dには、メインミラーホルダ502の第2当接部502eが当接している。メインミラーホルダ502は、サブミラーホルダ504に押し上げられることで、ミラーアップ方向に回動する。このとき、ミラー駆動レバー604のダウンレバー部604gは、メインミラーホルダ502の軸部502cの回動軌跡の外側を通過する。図12に示す状態からミラー駆動ユニット1000のミラーアップ駆動が進むと、図13に示す状態となる。
図13は、ミラーユニット500がミラーアップ動作を完了する直前における各部の状態を説明する図である。図13(a)は、ミラーユニット500がミラーアップ動作を完了する直前の状態の図8(a)に対応する正面図である。図13(b)は、図13(a)の右側面図である。図13(b)では、ミラーユニット500がミラーアップ動作を完了する直前におけるカムギア603の遮光板部603fとフォトインタラプタ609,610との関係を示している。
図13(b)に示すように、カムギア603は、図12の状態からさらに反時計回りに回転する。この状態では、フォトインタラプタ609,610は、ともにカムギア603の遮光板部603fにより遮光され、非受光状態を継続する。このとき、前述したように、MPU100は、ミラー駆動回路101を介してミラーユニット500のミラーダウン動作又はミラーアップ動作が完了していないと判断する。
図13(c)は、図13(a)のc−c線断面図である。図13(c)では、ミラーユニット500がミラーアップ動作を完了する直前におけるカムギア603の第2ギア部603cとミラー駆動ギア605のギア部605bとの関係を示している。図13(c)に示す状態では、カムギア603の第2ギア部603cとミラー駆動ギア605のギア部605bとの噛合が解除され、噛合していない状態となる。
図13(d)は、図13(a)のd−d線断面図である。図13(d)では、ミラーユニット500がミラーアップ動作を完了する直前におけるカムギア603の第1カム部603d及び第2カム部603eとミラー駆動ギア605の第1フォロア部605c及び第2フォロア部605dとの関係を示している。
図13(d)に示す状態では、カムギア603の第2カム部603eは、ミラー駆動ギア605の第2フォロア部605dに当接し、カムギア603の反時計回り方向の回動によりミラー駆動ギア605をミラーアップ方向に押し上げる。これにより、ミラー駆動レバーユニット700は、ミラーアップ方向に回動する。また、カムギア603の第1カム部603dは、ミラー駆動ギア605の第1フォロア部605cに当接しない。
図13(e)は、図13(a)のe−e線断面図である。図13(e)では、ミラーユニット500がミラーアップ動作を完了する直前におけるメインミラーホルダ502及びサブミラーホルダ504とミラー駆動レバーユニット700との関係を示している。
図13(e)に状態では、サブミラーホルダ504は、駆動軸部504cがミラー駆動レバー604の矩形穴部604cの内周面に当接してミラーアップ動作をする。また、サブミラーホルダ504の第2当接部504dには、メインミラーホルダ502の第2当接部502eが当接している。これにより、メインミラーホルダ502は、サブミラーホルダ504に押し上げられることでミラーアップ動作をする。
このとき、ミラー駆動レバー604のダウンレバー部604gは、メインミラーホルダ502の軸部502cの回転軌跡上に進入する。メインミラーホルダ502がサブミラーホルダ504から離れた場合、メインミラーホルダ502の軸部502cがミラー駆動レバー604のダウンレバー部604gと当接する。図13に示す状態からミラー駆動ユニット1000のミラーアップ駆動が進むと、図14に示す状態となる。
図14は、ミラーユニット500がミラーアップ位置にあるときの各部の状態を説明する図である。図14(a)は、ミラーユニット500がミラーアップ位置にあるときの図8(a)に対応する正面図である。図14(b)は、図14(a)の右側面図である。図14(b)では、ミラーユニット500がミラーアップ位置にあるときのカムギア603の遮光板部603fとフォトインタラプタ609,610との関係を示している。
図14(b)に示す状態では、カムギア603は、図13に示す状態からさらに反時計回り方向に回転する。この状態では、フォトインタラプタ609は、カムギア603の遮光板部603fにより遮光され、非受光状態を継続し、フォトインタラプタ610は、カムギア603の遮光板部603fによる遮光状態が解除され、受光状態となる。
このとき、MPU100は、ミラー駆動回路101を介してミラーユニット500のミラーアップ動作が完了したと判断し、ミラー駆動ユニット1000のミラーアップ駆動を終了する。
図14(c)は、図14(a)のc−c線断面図である。図14(c)では、ミラーユニット500がミラーアップ位置にあるときのカムギア603の第2ギア部603cとミラー駆動ギア605のギア部605bとの関係を示している。図14(c)に示す状態では、カムギア603の第2ギア部603cは、ミラー駆動ギア605のギア部605bと噛合していない状態である。
図14(d)は、図14(a)のd−d線断面図である。図14(d)では、ミラーユニット500がミラーアップ位置にあるときのカムギア603の第1カム部603d及び第2カム部603eとミラー駆動ギア605の第1フォロア部605c及び第2フォロア部605dとの関係を示している。
図14(d)に示す状態では、カムギア603の第2カム部603eには、ミラー駆動ギア605の第2フォロア部605dが付勢された状態で当接している。ここで、カムギア603の第2カム部603eは、カムリフトを持たないカムギア603と同心円の円弧カム形状である。そのため、この状態でカムギア603が第1カム部603dのカム領域で多少回転しても、ミラー駆動ギア605に回転が伝達されず、ミラー駆動ギア605は回転しない。
また、この状態では、ミラー駆動ギア605がミラーダウン方向に付勢力を受けた状態でカムギア603に当接すると、ミラー駆動ギア605は、カムギア603の略回転中心方向に向けて付勢力が作用するようにカムギア603に当接する。そのため、この状態では、カムギア603が回転しないかぎり、ミラー駆動ギア605は、ミラーダウン方向への回転が規制される。これにより、ミラーユニット500は、ミラーアップ位置でロックされる。
図14(e)は、図14(a)のe−e線断面図である。図14(e)では、ミラーユニット500がミラーアップ位置にあるときのメインミラーホルダ502及びサブミラーホルダ504とミラー駆動レバーユニット700との関係を示している。
図14(e)に示す状態では、ミラー駆動レバー604の矩形穴部604cの内周面にサブミラーホルダ504の駆動軸部504cが当接し、サブミラーホルダ504の第2当接部504dにメインミラーホルダ502の第2当接部502eが当接する。
メインミラーホルダ502は、先端部がストッパ505を弾性変形させた状態でストッパ505に当接している。これにより、メインミラーホルダ502は、ミラーダウン方向に付勢力を受け、ミラー駆動ギア605の第2フォロア部605dは、カムギア603の第2カム部603eに当接している。
また、この状態では、ミラー駆動レバー604は、ミラーアップ方向に付勢力を受け、ミラーユニット500もミラーアップ方向に押しつけられる。このとき、ミラー駆動レバー604のダウンレバー部604gは、メインミラーホルダ502の軸部502cに当接せずに、メインミラーホルダ502の軸部502cの回動軌跡内で待機している。図14に示す状態でモータ601がミラーダウン方向(ピニオン602側から見て時計回り方向)に回転し、ミラー駆動ユニット1000がミラーダウン駆動を開始すると、図15に示す状態となる。
図15は、ミラー駆動ユニット1000がミラーダウン駆動を開始した直後の各部の状態を説明する図である。図15は、メインミラーホルダ502及びサブミラーホルダ504がミラーアップ位置となる状態からメインミラーホルダ502及びサブミラーホルダ504がミラーダウン位置に向かうように、モータ601が駆動され始めた直後の状態である。
図15(a)は、ミラー駆動ユニット1000がミラーダウン駆動を開始した直後の図8(a)に対応する正面図である。図15(b)は、図15(a)の右側面図である。図15(b)では、ミラー駆動ユニット1000がミラーダウン駆動を開始した直後のカムギア603の遮光板部603fとフォトインタラプタ609,610との関係を示している。
図15(b)に示す状態では、カムギア603は、ミラーダウン方向(図の時計回り方向)に回転し、フォトインタラプタ610は、カムギア603の遮光板部603fにより遮光され、受光状態から非受光状態に切り替わる。フォトインタラプタ609は、カムギア603の遮光板部603により遮光され、非受光状態を継続する。
フォトインタラプタ610が受光状態から非受光状態に切り替わると、MPU100は、ミラー駆動回路101を介してミラーユニット500のミラーダウン動作又はミラーアップ動作が完了していないと判断する。
図15(c)は、図15(a)のc−c線断面図である。図15(c)では、ミラー駆動ユニット1000がミラーダウン駆動を開始した直後のカムギア603の第2ギア部603cとミラー駆動ギア605のギア部605bとの関係を示している。
図15(c)に示す状態では、カムギア603の第2ギア歯603hがミラー駆動ギア605のギア部605bのギア外形円内に進入する。このとき、図15(d)で後述するように、ミラー駆動ギア605は、第2フォロア部605dがカムギア603の第2カム部603eに当接することにより、ミラーダウン方向への動きが規制されている。そのため、ミラー駆動ギア605の第2ギア歯605fは、カムギア603の第2ギア部603cのギア外形円の外側に位置している。これにより、カムギア603の第2ギア部603cとミラー駆動ギア605のギア部605bは、安定的に噛合状態に移行できる。
図15(d)は、図15(a)のd−d線断面図である。図15(d)では、ミラー駆動ユニット1000がミラーダウン駆動を開始した直後のカムギア603の第1カム部603d及び第2カム部603eとミラー駆動ギア605の第1フォロア部605c及び第2フォロア部605dとの関係を示している。図15(d)に示す状態では、カムギア603の第2カム部603eは、ミラー駆動ギア605の第1フォロア部605cに当接している。
図15(e)は、図15(a)のe−e線断面図である。図15(e)では、ミラー駆動ユニット1000がミラーダウン駆動を開始した直後のメインミラーホルダ502及びサブミラーホルダ504とミラー駆動レバーユニット700との関係を示している。
図15(e)に示す状態では、ミラー駆動レバー604の矩形穴部604cの内周面にサブミラーホルダ504の駆動軸部504cが当接し、サブミラーホルダ504の第2当接部504dにメインミラーホルダ502の第2当接部502eが当接する。
図16は、ミラーユニット500がミラーダウン動作を開始する直前の各部の状態を説明する図である。図16は、メインミラーホルダ502及びサブミラーホルダ504がミラーアップ位置となる状態からメインミラーホルダ502及びサブミラーホルダ504がミラーダウン位置に向かうように、ミラー駆動レバー604が駆動され始めた直後の状態である。
図16(a)は、ミラーユニット500がミラーダウン動作を開始する直前の図8(a)に対応する正面図である。図16(b)は、図16(a)の右側面図である。図16(b)では、ミラーユニット500がミラーダウン動作を開始する直前のカムギア603の遮光板部603fとフォトインタラプタ609,610との関係を示している。
図16(b)に示すように、カムギア603は、図15に示す状態からさらに時計回り方向に回転する。この状態では、フォトインタラプタ609,610は、ともにカムギア603の遮光板部603fにより遮光され、非受光状態である。このとき、前述したように、MPU100は、ミラー駆動回路101を介してミラーユニット500のミラーダウン動作又はミラーアップ動作が完了していないと判断する。
図16(c)は、図16(a)のc−c線断面図である。図16(c)では、ミラーユニット500がミラーダウン動作を開始する直前のカムギア603の第2ギア部603cとミラー駆動ギア605のギア部605bとの関係を示している。
図16(c)に示す状態では、カムギア603の第2ギア部603cとミラー駆動ギア605のギア部605bとは、噛合状態に移行する。これにより、カムギア603がミラーダウン方向(図の時計回り方向)に回動すると、ミラー駆動レバーユニット700もミラーダウン方向(図の反時計回り方向)に回動する。
このとき、カムギア603の第2ギア部603cとミラー駆動ギア605のギア部605bは、ミラー駆動ギア605の第2ギア歯605fからミラー駆動ギア605のギア部605bに噛合し始める。カムギア603の第2ギア歯603hは、第2ギア部603cの他の歯よりも周方向幅が広い歯である。これにより、カムギア603の第2ギア部603cのギア強度が向上する。
図16(d)は、図16(a)のd−d線断面図である。図16(d)では、ミラーユニット500がミラーダウン動作を開始する直前のカムギア603の第1カム部603d及び第2のカム部603eとミラー駆動ギア605の第1フォロア部605c及び第2のフォロア部605dとの関係を示している。図16(d)に示す状態では、カムギア603の第2カム部603eとミラー駆動ギア605の第2フォロア部605dとの当接状態が解除される。
図16(e)は、図16(a)のe−e線断面図である。図16(e)では、ミラーユニット500がミラーダウン動作を開始する直前のメインミラーホルダ502及びサブミラーホルダ504とミラー駆動レバーユニット700との関係を示している。
図16(e)に示す状態では、ミラー駆動レバー604の矩形穴部604cの内周面がサブミラーホルダ504の駆動軸部504cに当接し、メインミラーホルダ502の軸部502cには、ミラー駆動レバー604のダウンレバー部604gが当接する。これにより、ミラー駆動レバー604がミラーダウン方向に回動すると、サブミラーホルダ504及びメインミラーホルダ502は、ミラーダウン方向に素早く回動することができる。このため、メインミラー501がミラーダウン位置に到達するまでの時間の短縮化が可能となり、ファインダ観察時に被写体像が消失する時間を短くすることができる。図16に示す状態からミラー駆動ユニット1000のミラーダウン駆動が進むと、図17に示す状態となる。
図17は、メインミラーホルダ502がミラーダウン位置に到達したときの各部の状態を示す図である。図17(a)は、メインミラーホルダ502がミラーダウン位置に到達した瞬間の状態の図8(a)に対応する正面図である。図17(b)は、17(a)の右側面図である。図17(b)では、メインミラーホルダ502がミラーダウン位置に到達した瞬間のカムギア603の遮光板部603fとフォトインタラプタ609,610との関係を示している。
図17(b)に示す状態では、カムギア603は、図16に示す状態からさらに時計回り方向に回転する。この状態では、フォトインタラプタ609,610は、ともにカムギア603の遮光板部603fにより遮光され、非受光状態である。このとき、前述したように、MPU100は、ミラー駆動回路101を介してミラーユニット500のミラーダウン動作又はミラーアップ動作が完了していないと判断する。
図17(c)は、図17(a)のc−c線断面図である。図17(c)では、メインミラーホルダ502がミラーダウン位置に到達した瞬間のカムギア603の第2ギア部603cとミラー駆動ギア605のギア部605bとの関係を示している。
図17(c)に示す状態では、カムギア603の第2ギア部603cには、ミラー駆動ギア605のギア部605bが噛合している状態である。そのため、ミラー駆動レバーユニット700は、カムギア603を経由してモータ601の動力が伝達され、図16の状態からミラーダウン方向(図の反時計回り方向)に回動する。
図17(d)は、図17(a)のd−d線断面図である。図17(d)では、メインミラーホルダ502がミラーダウン位置に到達した瞬間のカムギア603の第1カム部603d及び第2カム部603eとミラー駆動ギア605の第1フォロア部605c及び第2フォロア部605dとの関係を示している。
図17(d)に示す状態では、カムギア603の第2カム部603eとミラー駆動ギア605の第2フォロア部605dとは当接しない。また、カムギア603の第1カム部603dとミラー駆動ギア605の第1フォロア部605cも当接しない。
図17(e)は、図17(a)のe−e線断面図である。図17(e)では、メインミラーホルダ502がミラーダウン位置に到達した瞬間のメインミラーホルダ502及びサブミラーホルダ504とミラー駆動レバーユニット700との関係を示している。
図17(e)に示す状態では、ミラー駆動レバー604の矩形穴部604cの内周面がサブミラーホルダ504の駆動軸部504cに当接し、これにより、サブミラーホルダ504は、ミラーダウン方向に回動をする。このとき、ミラー駆動レバー604のダウンレバー部604gは、メインミラーホルダ502の軸部502cの回動軌跡の外側を通過する。この状態では、メインミラーホルダ502は、サブミラーホルダ504に引き下げられることでミラーダウン動作をする。
また、メインミラーホルダ502の第1当接部502bは、位置決め軸507に当接すし、当接後、メインミラーホルダ502がバウンドすると、メインミラーホルダ502は、回動軸502aを中心にミラーアップ方向(図の時計回り方向)に回動する。このとき、メインミラーホルダ502の軸部502cは、バネ607に当接し、ミラーダウン方向に付勢力をうける。これにより、メインミラーホルダ502のバウンドが抑制される。
前述したように、ミラー駆動レバー604の矩形穴部604cの内周面がサブミラーホルダ504の駆動軸部504cに当接しており、サブミラーホルダ504は、ミラーダウン動作を続ける。図17に示す状態からミラー駆動ユニット1000のミラーダウン駆動が進むと、図18に示す状態となる。
図18は、サブミラーホルダ504がミラーダウン位置に到達する直前の各部の状態を説明する図である。図18(a)は、サブミラーホルダ504がミラーダウン位置に到達する直前の図8(a)に対応する正面図である。図18(b)は、18(a)の右側面図である。図18(b)では、サブミラーホルダ504がミラーダウン位置に到達する直前のカムギア603の遮光板部603fとフォトインタラプタ609,610との関係を示している。
図18(b)に示す状態では、カムギア603は、図17に示す状態からさらに図の時計回り方向に回転する。この状態では、フォトインタラプタ609,610は、ともにカムギア603の遮光板部603fにより遮光され、非受光状態である。このとき、前述したように、MPU100は、ミラー駆動回路101を介してミラーユニット500のミラーダウン動作又はミラーアップ動作が完了していないと判断する。
図18(c)は、図18(a)のc−c線断面図である。図18(c)では、サブミラーホルダ504がミラーダウン位置に到達する直前のカムギア603の第2ギア部603cとミラー駆動ギア605のギア部605bとの関係を示している。図18(c)に示す状態では、カムギア603の第2ギア部603cとミラー駆動ギア605のギア部605bとは、噛合が解除され、噛合していない状態となる。
図18(d)は、図18(a)のd−d線断面図である。図18(d)では、サブミラーホルダ504がミラーダウン位置に到達する直前のカムギア603の第1カム部603d及び第2カム部603eとミラー駆動ギア605の第1フォロア部605c及び第2フォロア部605dとの関係を示している。
図18(d)に示す状態では、カムギア603の第1カム部603dは、ミラー駆動ギア605の第1フォロア部605cに当接し、ミラー駆動ギア605をミラーダウン方向(図の反時計回り方向)に押し下げる。これにより、ミラー駆動レバーユニット700は、ミラーダウン方向に回転する。また、カムギア603の第2カム部603eは、ミラー駆動ギア605の第2のフォロア部605dに当接しない。
図18(e)は、図18(a)のe−e線断面図である。図18(e)では、サブミラーホルダ504がミラーダウン位置に到達する直前のメインミラーホルダ502及びサブミラーホルダ504とミラー駆動レバーユニット700との関係を示している。
図18(e)に示す状態では、バネ607がメインミラーホルダ502の軸部502cを付勢することによって、メインミラーホルダ502の第1当接部502bが位置決め軸507に当接している。また、ミラー駆動レバー604の矩形穴部604cの内周面がサブミラーホルダ504の駆動軸部504cに当接し、これにより、サブミラーホルダ504は、ミラーダウン動作を続ける。図18に示す状態から、ミラー駆動ユニット1000のミラーダウン駆動が進むと、図8に示すミラーダウン状態となる。
図8では、前述したように、ミラーユニット500がミラーダウン位置に配置されている。この状態では、図8(b)に示すように、フォトインタラプタ609は、カムギア603の遮光板部603fによる遮光が解除されて、受光状態となり、フォトインタラプタ610は、カムギア603の遮光板部603fにより遮光され、非受光状態を維持する。このとき、MPU100は、ミラー駆動回路101を介してミラーユニット500のミラーアップ動作又はミラーダウン動作が完了したと判断し、ミラー駆動を終了する。図8(c)に示す状態では、カムギア603の第2ギア部603cとミラー駆動ギア605のギア部605bとは噛合していない。
また、図8(d)に示す状態では、カムギア603の第1カム部603dがミラー駆動ギア605の第1フォロア部605cに当接している。カムギア603の第1カム部603dは、カムリフトを持たないカムギア603と同心円の円弧カム形状になっている。そのため、この状態でカムギア603が第1カム部603dのカム領域で回転しても、ミラー駆動ギア605に回転が伝達されず、ミラー駆動ギア605は回転しない。
また、この状態では、ミラー駆動ギア605がミラーアップ方向に付勢力を受けた状態でカムギア603に当接すると、ミラー駆動ギア605は、カムギア603の略回転中心方向に付勢力が作用するように当接する。そのため、図8(d)に示す状態では、カムギア603が回転しないかぎり、ミラー駆動ギア605は、ミラーアップ方向への回転が規制される。これにより、ミラーユニット500は、ミラーダウン位置でロックされる。
更に、サブミラーホルダ504の第1当接部504bは、位置決め軸508に当接し、サブミラーホルダ504がバウンドすると、サブミラーホルダ504は、支持穴504aを中心としてミラーアップ方向(図の反時計回り方向)に回動する。このとき、サブミラーホルダ504の駆動軸部504cがバネ608をチャージし、サブミラーホルダ504のバウンドが抑制される。
図19(a)はミラーアップ動作中のミラーユニット500の位置と時間との関係を示すグラフ図、図19(b)はミラーダウン動作中のミラーユニット500の位置と時間との関係を示すグラフ図である。図19(a)のミラーダウン動作は、図8乃至図14で説明した動作に対応し、図19(b)のミラーアップ動作は、図15乃至図18及び図8で説明した動作に対応する。
次に、図20を参照して、ミラーユニット500の駆動制御について説明する。図20(a)はミラーユニット500のミラーアップ動作におけるミラー駆動制御を説明するフローチャート図、図20(b)はミラーユニット500のミラーダウン動作におけるミラー駆動制御を説明するフローチャート図である。図20(a)及び図20(b)の処理は、EEPROM100a等の記憶部に格納されたプログラムが不図示のRAMに展開されてMPU100等により実行される。
まず、図20(a)を参照して、ミラーユニット500のミラーアップ動作におけるミラー駆動制御を説明する。ステップS200では、MPU100は、図8に示すミラーダウン状態でレリーズボタンが全押し操作等されてレリーズスイッチ(SW2)7bがオンされると、ミラー駆動回路101によりモータ601をミラーアップ方向に回転させ、ステップS201に進む。これにより、サブミラーホルダ504がミラーアップ方向への回動を開始する。
ステップS201では、MPU100は、モータ601が回転してフォトインタラプタ609が受光状態から非受光状態に切り替わると、ステップS202に進む。ステップS202では、MPU100は、ミラー駆動回路101により、モータ601のパルス数のカウントを開始し、ステップS203に進む。
ステップS203では、MPU100は、図20(a)に示すように、ミラー駆動回路101によるモータ601のパルスのカウント数があらかじめ定めたAになると、ステップS204に進む。ここでパルスカウント数がAになるタイミングは、サブミラーホルダ504がメインミラーホルダ502に当接する図12に示す位置よりミラーダウン側に位置する位相まで回動したタイミングである。
ここで、パルスカウント数がAになるサブミラーホルダ504の回動位置は、ミラーアップ動作時における本発明の第1の設定位置に相当する。本実施形態では、パルスカウント数がAになるサブミラーホルダ504の回動位置は、サブミラーホルダ504がミラーダウン位置からメインミラーホルダ502に当接する位置まで移動する範囲の略中間位置よりメインミラーホルダ502に当接する位置に近い位置(図19(a)参照)に設定されている。
ステップS204では、MPU100は、ミラー駆動回路101によりモータ601を減速制御して、サブミラーホルダ504の回動速度を減速し、ステップS205に進む。これにより、図12及び図19(a)に示すように、減速されたサブミラーホルダ504がメインミラーホルダ502に当接することになる。
ステップS205では、MPU100は、ミラー駆動回路101によるモータ601のパルスカウント数があらかじめ定めたBになると、ステップS206に進む。ここで パルスカウント数がBになるタイミングは、サブミラーホルダ504とメインミラーホルダ502が当接するタイミングと略同一のタイミングである。
ステップS206では、MPU100は、ステップS205でサブミラーホルダ504がメインミラーホルダ502に当接したことを検出すると、ミラー駆動回路101によりモータ601をミラーアップ方向に加速制御し、ステップS207に進む。これにより、メインミラーホルダ502は、図19(a)に示すように、サブミラーホルダ504が当接して重なった状態で高速でミラーアップ動作を開始する。
ステップS207では、MPU100は、ミラー駆動回路101によるモータ601のパルスカウント数がCになると、ステップS208に進む。パルスカウント数がCになるタイミングは、ミラーユニット500がミラーアップ位置(図14)に到達する位置よりミラーダウン側に位置する位相まで回動したタイミングである。
ここで、パルスカウント数がCとなるミラーユニット500の回動位置は、ミラーアップ動作時における本発明の第2の設定位置に相当する。本実施形態では、パルスカウント数がCとなるミラーユニット500の回動位置は、メインミラーホルダ502がミラーダウン位置からミラーアップ位置まで移動する範囲の中間位置よりミラーアップ位置に近い位置(図19(a)参照)に設定されている。
ステップS208では、MPU100は、ミラー駆動回路101によりモータ601を減速制御し、ステップS209に進む。これにより、サブミラーホルダ504とメインミラーホルダ502は、図19(a)に示すように、ミラーユニット500がミラーアップ位置(図14)に到達する前に再度減速される。
ステップS209では、MPU100は、フォトインタラプタ610が非受光状態から受光状態に切り替わると、ステップS210に進む。ステップS210では、MPU100は、ミラーユニット500が得13に示すミラーアップ位置に到達したと判断し、ミラー駆動回路101によりモータ601の駆動を停止し、ミラーアップ駆動を終了する。
次に、図20(b)を参照して、ミラーユニット500のミラーダウン動作におけるミラー駆動制御を説明する。ステップS220では、MPU100は、図15に示すミラーユニット500のミラーアップ位置でミラー駆動回路101によりモータ601をミラーダウン方向に回転させ、ステップS221に進む。これにより、ミラーユニット500は、ミラーダウン動作を開始する。
ステップS221では、MPU100は、ミラー駆動回路101によりモータ601がミラーダウン方向に回転し、フォトインタラプタ610が受光状態から非受光状態に切り替わると、ステップS222に進む。ステップS222では、MPU100は、ミラー駆動回路101によりモータ601のパルス数のカウントを開始し、ステップS223に進む。
ステップS223では、MPU100は、ミラー駆動回路101によるモータ601のパルスカウント数がDになると、ステップS224に進む。パルスカウント数がDになるタイミングは、メインミラーホルダ502が図17に示すミラーダウン位置に到達する(図17)位置よりミラーアップ側に位置する位相まで回動したタイミングである。
ここで、パルスカウント数がDになるミラーユニット500の回動位置は、本発明のミラーダウン動作時の第1の設定位置に相当する。本実施形態では、パルスカウント数がDになるミラーユニット500の回動位置は、メインミラーホルダ502がミラーアップ位置からミラーダウン位置まで移動する範囲の中間位置よりミラーダウン位置に近い位置(図19(b)参照)に設定されている。
ステップS224では、MPU100は、ミラー駆動回路101によりモータ601を減速制御して、ミラーユニット500の回動速度を減速し、ステップS225に進む。これにより、図17及び図19(b)示すように、減速された状態でメインミラーホルダ502がミラー−ダウン位置に到達することになる。
ステップS225では、MPU100は、ミラー駆動回路101によるモータ601のパルスカウント数がEになると、ステップS226に進む。パルスカウント数がEになるタイミングは、メインミラーホルダ502が図17に示すミラーダウン位置に到達するタイミングと略同一のタイミングである。
ステップS226では、MPU100は、メインミラーホルダ502が図17に示すミラーダウン位置に到達したことを検出すると、ミラー駆動回路101によりモータ601をミラーダウン方向に加速制御し、ステップS227に進む。これにより、サブミラーホルダ504は、図19(b)に示すように、メインミラーホルダ502がミラーダウン位置に到達した時点でミラーダウン方向に再度加速されて回動する。
ステップS227では、MPU100は、ミラー駆動回路101によるモータ601のパルスカウント数がFになると、ステップS228に進む。パルスカウント数がFになるタイミングは、サブミラーホルダ504が図8に示すミラーダウン位置に到達する位置よりミラーアップ側に位置する位相まで回動したタイミングである。
ここで、パルスカウント数がFになるサブミラーホルダ504の回動位置は、ミラーダウン動作時の本発明の第2の設定位置に相当する。本実施形態では、パルスカウント数がFになるミラーユニット500の回動位置は、サブミラーホルダ504がメインミラーホルダ502のミラーダウン位置到達位置からサブミラーホルダ504のミラーダウン位置まで移動する範囲の略中間位置よりサブミラーホルダ504のミラーダウン位置に近い位置に設定されている。
ステップS228では、MPU100は、ミラー駆動回路101によりモータ601を減速制御し、ステップS229に進む。これにより、サブミラーホルダ504は、減速された状態でミラーダウン方向に回動してミラーダウン位置に到達する。
ステップS229では、MPU100は、フォトインタラプタ609が非受光状態から受光状態に切り替わると、ステップS230に進む。ステップS230では、MPU100は、ミラーユニット500がミラーダウン位置に到達したと判断し、ミラー駆動回路101によりモータ601の駆動を停止して、ミラーダウン駆動を完了する。
以上説明したように、本実施形態では、ミラーアップ動作時には、サブミラーホルダ504とメインミラーホルダ502が当接する際の衝撃とミラーユニット500がミラーアップ位置に到達した際の衝撃を緩和することができる。そのため、ミラーユニット500のミラーアップ動作時のミラーバウンドを抑制することができるとともに、ミラー駆動音を低減することが可能となる。
また、本実施形態では、ミラーダウン動作時には、メインミラーホルダ502及びサブミラーホルダ504がそれぞれミラーダウン位置で位置決め軸507及び位置決め軸508に当接する際の衝撃を緩和することができる。そのため、ミラーユニット500のミラーダウン動作時のミラーバウンドを抑制することができるとともに、ミラー駆動音を低減することが可能となる。
なお、本発明の構成は、上記実施形態に例示したものに限定されるものではなく、材質、形状、寸法、形態、数、配置箇所等は、本発明の要旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。