JP2019006653A - 表面改質窒化ホウ素の製造方法 - Google Patents
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Description
(項目1)
窒化ホウ素を飽和水蒸気下で加熱処理する、
ことを特徴とする表面改質窒化ホウ素の製造方法。
(項目2)
実質的に窒化ホウ素のみを加熱処理する、
ことを特徴とする項目1に記載の表面改質窒化ホウ素の製造方法。
(項目3)
前記加熱処理は、乾式で実施される、
項目1または2に記載の表面改質窒化ホウ素の製造方法。
(項目4)
前記加熱処理は、180℃以上205℃以下で実施される、
項目1から3のいずれか1項に記載の表面改質窒化ホウ素の製造方法。
(項目5)
流動パラフィンの吸液量が、処理前窒化ホウ素の流動パラフィンの吸液量に対して75質量%〜97質量%である、
項目1から4のいずれか1項に記載の表面改質窒化ホウ素の製造方法。
実施例1〜6では乾式により窒化ホウ素の加熱処理を行った。
(1)窒化ホウ素粉末(デンカ株式会社製、HGP:5μm品)60gを入れたステンレスバットをオートクレーブ内に入れた。オートクレーブ内に、目的加熱温度にて飽和水蒸気を発生させるのに十分な量の水を入れた。窒化ホウ素粉末はステンレスバットに入っているため、加熱時に窒化ホウ素粉末とオートクレーブ内の水とは直接接触しないようになっている。
(2)室温から目的加熱温度まで所定の昇温速度(目的加熱温度が205℃の場合87.5℃/h、目的加熱温度が180℃の場合75℃/h)で昇温した。
(3)目的加熱温度に到達後、その加熱温度で所定時間保持した。なお、実施例1の加熱保持時間0時間とは、目的加熱温度205℃に達した後、すぐに加熱を停止したことを意味する。
(4)加熱保持時間経過後、加熱を停止し、自然冷却した。
(5)加熱処理後の窒化ホウ素粉末を、ろ液がpH7.5以下で且つ電気伝導度0.4mS/m以下となるまでイオン交換水で洗浄した後、120℃で24時間乾燥させ、試料を作製した。
実施例7では湿式により窒化ホウ素の加熱処理を行った。
(1)上記と同じ窒化ホウ素粉末60gとイオン交換水300gとをステンレスバットに入れて混合しスラリーを作製した。スラリーの入ったステンレスバットをオートクレーブ内に入れた。オートクレーブ内に、目的加熱温度にて飽和水蒸気を発生させるのに十分な量の水を入れた。なお、スラリーはステンレスバットに入っているため、加熱時にスラリーとオートクレーブ内の水とは直接接触しないようになっている。
(2)上記(1)以降の工程は、実施例1〜6の乾式加熱処理における工程(2)〜(5)と同じである。
実施例3の原料窒化ホウ素粉末を、窒化ホウ素粉末(デンカ株式会社製、MGP:10μm品)に代えた以外は、実施例3と同じ方法により試験を行った。
実施例3の原料窒化ホウ素粉末を、窒化ホウ素粉末(三井化学株式会社製、MBN−010T:0.8μm品)に代えた以外は、実施例3と同じ方法により試験を行った。
(1)上記と同じ窒化ホウ素粉末120gが入ったアルミナ製るつぼを電気炉に入れた。
(2)200℃/hの昇温速度で室温から900℃まで昇温し、900℃で10時間保持した。
(3)その後自然冷却をし、実施例1〜6における工程(5)と同様の洗浄工程および乾燥工程を行い、試料を作製した。
実施例1〜9および比較例1〜4で実施した吸液量測定は、JIS5101−13−2の煮あまに油法を参考とし、流動パラフィンを用いて測定した。測定手順は次のとおりである。
(1)窒化ホウ素粉末1gをガラスシャーレ上に置いた。
(2)流動パラフィンをスポイトから1回につき2滴ずつ加えた。流動パラフィンを加える度に、パレットナイフで流動パラフィンを窒化ホウ素粉末に練り込んだ。
(3)上記(2)の操作を繰り返し行い、流動パラフィンおよび窒化ホウ素粉末の塊ができたところを終点とし、それまでに要した流動パラフィンの質量(g)を100倍した値を吸液量とした。
(4)実施例1〜9および比較例2で測定された吸液量を、同一原料グレードの比較例の吸液量(すなわち、実施例1〜7および比較例2では比較例1の吸液量、実施例8では比較例3の吸液量、実施例9では比較例4の吸液量)で除して百分率に換算した値を吸液量変化率(原料窒化ホウ素粉末の吸液量に対する変化率)と定義した。
(1)窒化ホウ素粉末5gとエポキシ樹脂(三井化学株式会社製、エポミック(登録商標)R140P)40gとを自転公転ミキサー(シンキー社製ARE−310)に入れ、公転2000rpm、自転1200rpmで2分間混合した。
(2)上記(1)で作製された混合物に、窒化ホウ素粉末5gをさらに添加して、上記(1)と同じ回転数および混合時間でさらに混合を行った。
(3)上記(2)で作製された混合物に、窒化ホウ素粉末5gをさらに添加して、上記(1)と同じ回転数および混合時間でさらに混合を行った。
(4)上記(3)で作製された混合物に、窒化ホウ素粉末5gと、開始剤として2−エチル4−メチルイミダゾール(和光純薬工業株式会社製)0.8gとをさらに添加し、上記(1)と同じ回転数および混合時間でさらに混合を行い、混合終了後、脱泡処理運転を2分間行った。
(5)上記(4)で作製された混合物を120℃で2時間加熱硬化し、熱伝導率測定用の試料を作製した。
(6)上記(5)で作製された試料を、40mm×40mm×20mmの大きさに切り出し、25℃の恒温槽で2時間以上保持した。
(7)上記(6)で得られた試料の熱伝導率を、迅速熱伝導計(京都電子工業株式会社製、QTM−500)を用いて測定した。
(8)実施例1〜9および比較例2で測定された熱伝導率を、同一原料グレードの比較例の熱伝導率(すなわち、実施例1〜7および比較例2では比較例1の熱伝導率、実施例8では比較例3の熱伝導率、実施例9では比較例4の熱伝導率)で除して百分率に換算した値を熱伝導率変化率(原料窒化ホウ素粉末を用いた場合の熱伝導率に対する変化率)と定義した。
処理後に回収できた窒化ホウ素粉末の質量を処理前の窒化ホウ素粉末の質量で除して百分率に換算した値を収率と定義した。
窒化ホウ素粉末の粒子状態を走査型電子顕微鏡(SEM)で観察した。
Claims (5)
- 窒化ホウ素を飽和水蒸気下で加熱処理する、
ことを特徴とする表面改質窒化ホウ素の製造方法。 - 実質的に窒化ホウ素のみを加熱処理する、
ことを特徴とする請求項1に記載の表面改質窒化ホウ素の製造方法。 - 前記加熱処理は、乾式で実施される、
請求項1または2に記載の表面改質窒化ホウ素の製造方法。 - 前記加熱処理は、180℃以上205℃以下で実施される、
請求項1から3のいずれか1項に記載の表面改質窒化ホウ素の製造方法。 - 流動パラフィンの吸液量が、処理前窒化ホウ素の流動パラフィンの吸液量に対して75質量%〜97質量%である、
請求項1から4のいずれか1項に記載の表面改質窒化ホウ素の製造方法。
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JP2012121744A (ja) * | 2010-12-07 | 2012-06-28 | Tohoku Univ | 窒化ホウ素粉末の表面処理方法 |
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JP2016522299A (ja) * | 2013-06-19 | 2016-07-28 | スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー | ポリマー/窒化ホウ素化合物の熱可塑加工によって生成される構成部品、そのような構成部品を生成するためのポリマー/窒化ホウ素化合物、及びその使用 |
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