ゲル形態のポリマ微粒子または粒子は、サスペンジョンおよび/またはエマルジョンプロセスでモノマ成分を重合することによって生成することができる。一例では、モノマ成分を、キャリヤ流体または媒体と混合、ブレンドあるいは一緒にして、サスペンジョンの形態であってよい反応物混合物を形成することができる。別の例では、モノマ成分を、キャリヤ流体または媒体と混合、ブレンドあるいは一緒にして、エマルジョンの形態であってよい反応物混合物を形成することができる。したがって、モノマ成分を、キャリヤ流体と混合、ブレンドあるいは一緒にして、サスペンジョンおよび/またはエマルジョンの形態であってよい反応物混合物を形成することができる。モノマ成分に加えて、反応物混合物は、これらに限定されないが、1つ以上の架橋化合物および/または1つ以上の触媒を含むこともできる。
「キャリヤ流体」という用語は、サスペンジョン流体、溶媒、希釈剤、分散流体、エマルジョン流体ならびに/またはサスペンジョンおよび/もしくはエマルジョンの連続相を指すこともできる。ゲル形態のポリマ粒子をさらに処理して、エアロゲル、キセロゲルおよび/またはクリオゲル粒子を生成し、その結果、モノリシックゲル構造を細かくしてポリマ粒子にするために1つ以上の器械的プロセス、例えば磨砕、ミリング、微粉砕などを必要とする中間的なモノリシックゲル構造の生成を回避することができる。
本明細書で使用されるように、「サスペンジョンプロセス」、「サスペンジョン重合プロセス」、「分散プロセス」および「分散重合プロセス」という用語は、互換的に使用され、キャリヤまたは「連続相」流体、例えば炭化水素および/または水の中で機械的撹拌を用いて反応混合物を混合する不均一重合プロセスを指す。ここで、反応混合物相とキャリヤまたは連続相流体は混和性ではない。反応混合物を、キャリヤ流体または連続相中に小滴として懸濁または分散させることができる。ここで、そのモノマ成分に重合を施してポリマの粒子を形成し、かつ/または硬化させてポリマの硬化した粒子を形成する。
本明細書で使用されるように、「エマルジョンプロセス」および「エマルジョン重合プロセス」という用語は「正(normal)」エマルジョンと「逆(inverse)」エマルジョンの両方を指す。1つ以上の態様では、エマルジョンはサスペンジョンとは異なる。1つの差は、エマルジョンは通常エマルジョン(非常に小さいサイズの液滴)を生成または形成する界面活性剤の使用を含むことになる点である。キャリヤまたは連続相流体が水などの親水性流体であり、反応混合物相が疎水性化合物である場合、正エマルジョン(例えば、水中油型)が形成され、モノマの液滴は、キャリヤまたは連続相流体中の界面活性剤の支援を得て乳化される。モノマは、これらの小さいサイズの液滴中で反応する。これらの液滴は、一般に粒子としてのサイズが小さく、各粒子が界面活性剤で取り囲まれており、界面活性剤上の電荷が他の粒子を静電的にはねつけるので、互いに凝集するのが阻止される。これに対して、サスペンジョン重合は通常、エマルジョン重合によるものよりずっと大きな粒子を生成する。キャリヤまたは連続相流体が油などの疎水性流体であり、反応混合物相が親水性化合物である場合、逆エマルジョン(例えば、油中水型)が形成される。
本明細書で使用されるように、「モノマ成分」という用語は、これらに限定されないが、1つ以上のフェノール化合物および/または1つ以上の架橋性化合物;および/またはプレポリマを含むことができる。フェノール化合物がそれ自体と重合または架橋できる場合、架橋性化合物の使用は任意選択であってよい。他の例では、フェノール化合物と、架橋性化合物のすべてまたは一部を互いに重合してゲル形態のポリマ粒子を形成することができる。他の例では、フェノール化合物と架橋性化合物を互いに反応または架橋させてゲル形態のポリマ粒子を生成することができる。他の例では、フェノール化合物と架橋性化合物を互いに重合させ、かつ/または互いに架橋させてゲル形態のポリマ粒子を生成することができる。
本明細書で使用されるように、「プレポリマ」という用語は、1つ以上のフェノール化合物と1つ以上の架橋性化合物の反応モノマ化合物;および/または1つ以上のフェノール化合物および/または1つ以上の架橋性化合物を重合させることによって形成されるポリマ(ただし、そのポリマは液体状態で留まっているものとする)を指す。
本明細書で使用されるように、「サスペンジョンおよび/またはエマルジョンプロセス」および「サスペンジョンおよび/またはエマルジョン重合」という用語は、従来の重合に限定されるものでなくまた必ずしもそれらを指すものではない。その代わり、「サスペンジョンおよび/またはエマルジョンプロセス」および「サスペンジョンおよび/またはエマルジョン重合」という用語は、必ずというわけではないが、硬化プロセスまたは従来の重合と硬化プロセスの組合せを指すことができる。本明細書で論じ説明するように、1つ以上の実施形態では、モノマ成分は、1つ以上のフェノール化合物および/または1つ以上の架橋性化合物単独に加えるかまたはその代わりに、プレポリマおよび/またはポリマであっても、またそれらを含んでもよい。硬化プロセスは、モノマ混合物の重合と比べて、ポリマをさらに架橋させるまたは硬化させることを指す。したがって、プレポリマが存在する場合、サスペンジョン/エマルジョンプロセスは、重合に加えてまたはそれに代わって、硬化プロセスも含むことができる。本明細書で使用されるように、「硬化」という用語は、ポリマ鎖の架橋度を増大させることによってポリマを強靭にするまたは硬くすることを指す。架橋は、共有結合性化学反応、イオン相互作用またはクラスタリング、相の変態または反転および/または水素結合によるなどの、プレポリマおよび/またはポリマ中で起こる構造的および/または形態学的変化を指す。
本明細書で使用されるように、「ゲル形態のポリマ微粒子」および「ゲル形態のポリマ粒子」という用語は、互換的に使用され、その中に1つ以上の細孔または空隙を有するポリマ鎖のネットワークを指し、液体が、その1つ以上の細孔または空隙を少なくとも部分的に占有するかまたはそれらを満たす。本明細書で使用されるように、「乾燥ポリマ微粒子」および「乾燥ポリマ粒子」という用語は、互換的に使用され、その中に1つ以上の細孔または空隙を有するポリマ鎖のネットワークを指し、気体が、その1つ以上の細孔または空隙を少なくとも部分的に占有するかまたはそれらを満たす。空隙を少なくとも部分的に占有するかまたはそれらを満たす液体が水である場合、そのポリマ粒子を、「ヒドロゲルポリマ粒子」と称することができる。
反応混合物の成分、例えばモノマ成分、触媒およびキャリヤ流体は、任意の順番またはシーケンスで互いに一緒にすることができる。例えば、モノマ成分をキャリヤ流体に加える、またはキャリヤ流体をモノマ成分に加えることができ、あるいはモノマ成分とキャリヤ流体を互いに同時に一緒にすることができる。次いで触媒を、モノマ成分とキャリヤ流体の混合物に加えることができる。
反応混合物の個々の成分、例えばフェノール化合物、架橋性化合物および触媒を、それぞれ独立に任意の順番またはシーケンスでキャリヤ流体と混合する、ブレンドする、接触させる、それを配置する、置く(place)、誘導する(direct)、加える、処置する(dispose)、あるいはそれと一緒にしてサスペンジョンおよび/またはエマルジョンを生成することができる。言い換えれば、モノマ成分を作り上げている成分のうちの1つまたは全部より少ない(less than all)成分を、キャリヤ流体と一緒にして中間サスペンジョンおよび/またはエマルジョンを形成または生成することができる。例えば、フェノール化合物および触媒をキャリヤ流体と一緒にして中間サスペンジョンおよび/またはエマルジョンを形成または生成し、架橋性化合物を中間サスペンジョンおよび/またはエマルジョンと一緒にして反応混合物とキャリヤ流体のサスペンジョンおよび/またはエマルジョンを形成または生成することができる。他の例では、キャリヤ流体を、モノマ成分の1つ以上の成分、例えばフェノール化合物と一緒にして中間サスペンジョンおよび/またはエマルジョンを生成することができ、1つ以上の他の成分、例えば架橋性化合物を中間サスペンジョンおよび/またはエマルジョンに加えて第2の中間サスペンジョンおよび/またはエマルジョンを生成することができる。第2の中間サスペンジョンおよび/またはエマルジョンに、触媒を加えて最終サスペンジョンおよび/またはエマルジョンを生成することができる。言い換えれば、フェノール化合物、架橋性化合物、触媒および/またはキャリヤ流体を、任意の順番またはシーケンスで互いに一緒にすることができる、かつ/または任意の2つ以上の成分を互いに同時に一緒にしてサスペンジョンおよび/またはエマルジョンを生成することができる。
サスペンジョンおよび/またはエマルジョンは、モノマ成分とキャリヤ流体を合わせた重量ベースで、約1wt%から約90wt%までの範囲のモノマ成分濃度を有することができる。例えば、サスペンジョンおよび/またはエマルジョンは、モノマ成分とキャリヤ流体を合わせた重量ベースで、最小で約10wt%、約15wt%、約20wt%または約25wt%から最大で約40wt%、約50wt%、約60wt%、約70wt%、約75wt%、約80wt%、約85wt%、または約90wt%までの範囲のモノマ成分濃度を有することができる。他の例では、サスペンジョンおよび/またはエマルジョン中のモノマ成分は、モノマ成分とキャリヤ流体を合わせた重量ベースで、約25wt%〜約35wt%、約20wt%〜約45wt%、約30wt%〜約50wt%、約10wt%〜約25wt%、約15wt%〜約50wt%、約25wt%〜約70wt%、または約30wt%〜約60wt%の範囲であってよい。
モノマ成分およびキャリヤ流体のサスペンジョンおよび/またはエマルジョンの形成または生成の前に、モノマ成分またはその構成要素を少なくとも部分的に互いに重合してプレポリマを生成することができる。モノマ成分は、最低で約20℃、約25℃、約30℃、約35℃または約40℃から最高で約50℃、約55℃、約60℃、約65℃、約70℃、約75℃、約80℃、約85℃、約90℃、約95℃または約100℃の温度で予備重合することができる。例えば、モノマ成分は、サスペンジョンまたはエマルジョンを形成する前に、約20℃、約30℃、約40℃、約50℃、約60℃または約70℃の温度で予備重合することができる。プレポリマを、キャリヤ流体と混合、ブレンド、撹拌あるいは一緒にしてサスペンジョンおよび/またはエマルジョンを形成することができる。プレポリマをキャリヤ流体に加えることができ、キャリヤ流体をプレポリマに加えることができ、または、プレポリマとキャリヤ流体を互いに同時に一緒にすることもできる。プレポリマは、部分的に反応した、例えば重合したフェノール化合物および/または架橋化合物の混合物であってよい、あるいは互いに完全に反応してプレポリマを提供してもよい。プレポリマがフェノール化合物および/または架橋化合物の間の完全に反応した生成物である場合、そのサスペンジョンおよび/またはエマルジョンプロセスを使用して、プレポリマをそこでより完全に硬化させるまたは「エージング」させる、あるいはプレポリマをそこで完全に硬化させるまたは「エージング」させることができる。
プレポリマが形成されたら、プレポリマの重合を、液体プレポリマの屈折率をもとにして終点まで実施することができる。例えば、プレポリマは、最小で約1.1000、約1.2000、約1.3000、または約1.3200から最大で約1.4500、約1.4800、約1.5000、約1.5500、約1.6000、約1.6500、約1.7000、約1.7500、または約1.8000までの範囲の屈折率をプレポリマがもつようになるまで重合させることができる。他の例では、プレポリマを生成するためのモノマ混合物の重合を、約1.3500〜約1.4500、約1.3800〜約1.4400、約1.3900〜約1.4350、約1.3900〜約1.4500、約1.1000〜約1.7000、約1.3000〜約1.6000、約1.4200〜約1.5500、約1.4800〜約1.6400、または約1.3700〜約1.4300の屈折率になるまで実施することができる。
1つ以上の実施形態では、反応混合物を撹拌することができる。例えば、サスペンジョンおよび/またはエマルジョンを撹拌して、キャリヤ流体内(within or in)での反応混合物(サスペンジョンおよび逆エマルジョン)の均一なまたは実質的に均一な分布、あるいは反応混合物内でのキャリヤ流体(サスペンジョンおよび正エマルジョン)の均一なまたは実質的に均一な分布を改善および/または維持することができる。1つ以上の実施形態では、反応混合物を撹拌しない。サスペンジョンおよび/またはエマルジョンの成分を、1つ以上の混合器中で一緒にすることができる。混合器は、2つ以上の成分、例えばフェノール化合物と架橋性化合物、またはモノマ成分およびキャリヤ流体を含むサスペンジョンおよび/またはエマルジョンを、回分、断続および/または連続混合する、ブレンディングする、接触させる、あるいは一緒にすることができる任意のデバイス、システムまたはデバイスおよび/またはシステムの組合せであってよく、またそれらを含むことができる。例示的な混合器は、これらに限定されないが、機械的混合器撹拌、エジェクター、スタティックミキサー、機械的/動力(power)混合器、せん断混合器、超音波混合器、振動混合、例えば混合器自体の運動またはその任意の組合せを含むことができる。混合器は、その内温を制御するために、1つ以上の加熱ジャケット、加熱コイル、内部加熱エレメント、冷却ジャケット、冷却コイル、内部冷却エレメントまたは同様のものを備えることができる。混合器は、開放容器であっても密閉容器であってもよい。サスペンジョンおよび/またはエマルジョンの成分を、真空下、大気圧または大気圧より高い圧力下で、混合器内で一緒にすることができる。1つ以上の実施形態では、サスペンジョンおよび/またはエマルジョンの成分を、最小で約0℃、約10℃、約20℃、約30℃、約40℃、約50℃、約60℃、または約70℃から最大で約90℃、約100℃、約110℃、約130℃、約150℃、約175℃、約200℃、約225℃、または約250℃までの温度で、混合器中で一緒にすることができる。混合器は、均一なサスペンジョンおよび/またはエマルジョンを生成することができる。言い換えれば、混合器は、モノマ成分の分布がキャリヤ流体全体にわたって実質的に同じであるサスペンジョンおよび/またはエマルジョンを生成することができる。エマルジョンは、エマルジョンを形成するかつ/または維持するために必ずしも撹拌を必要としないが、そうした撹拌を、エマルジョン内での成分の均一な分布を加速および/または改善するために用いることができることに留意すべきである。したがって、エマルジョンだけが形成される場合、そのエマルジョンは、エマルジョン形成するかつ/または維持するために、機械的および/またはアコースティックエネルギなどの外部エネルギを必ずしも必要としない。
サスペンジョンおよび/またはエマルジョンを撹拌するために用いられる特定の方法または方法の組合せを、少なくとも一部分において、ゲル形態でのポリマ粒子のサイズおよび/または形態に影響を及ぼすように制御または調節することができる1つの変数として使用することができる。例えば、サスペンジョンおよび/またはエマルジョン内で回転させることによって、サスペンジョンおよび/またはエマルジョンを撹拌用パドルまたはブレードで撹拌させる場合、その撹拌用パドルまたはブレードを回転させる速度は、ゲル形態のポリマ粒子のサイズに影響を及ぼすことができる。撹拌用パドルまたはブレードの具体的な形状または構造も、ゲル形態のポリマ粒子のサイズに影響を及ぼすことができる。
サスペンジョンおよび/またはエマルジョンが形成されたら、モノマ成分が重合してゲル形態のポリマ粒子を生成することができる。上記で論じ説明したように、サスペンジョンおよび/またはエマルジョンプロセスは、従来の重合に加えてまたはそれに代えて、硬化させるステップも含むことができる。モノマ成分は、サスペンジョンおよび/またはエマルジョン中で小さい液滴またはミセルを形成することができる。モノマ成分、例えばフェノール化合物、架橋性化合物、プレポリマおよび/または液滴またはミセル中に含まれるポリマに、重合および/または硬化を施してゲル形態のポリマ粒子を生成することができる。ポリマゲル粒子中のいずれかの細孔または空隙を少なくとも部分的に満たすことができる液体は、反応混合物中に存在することができ、かつ/またはモノマ成分の重合の際に形成してよい。
モノマ成分に、混合器内でサスペンジョンおよび/またはエマルジョン重合を施すことができる。モノマ成分を混合器から取り出し、サスペンジョンおよび/またはエマルジョンにサスペンジョンおよび/またはエマルジョン重合を施すことができる別の容器またはコンテイナ「反応器」に導入することができる。例示的な混合器/反応器は、回分式、断続式および/または連続式の混合器または反応器を含むことができる。連続式の混合器または反応器は、例えば「ループ式」反応器であってよい。サスペンジョンおよび/またはエマルジョンを、上記で論じ説明した1つ以上の混合器に加えて、他のシステム、デバイスの中および/またはその組合せで形成することができる。例えば、適切なサスペンジョンおよび/またはエマルジョン重合プロセスを、気相条件下で実施することもできる。例えば、モノマ成分、キャリヤ流体および/または任意選択の触媒は気相中にあってよい。他の例では、モノマ成分およびキャリヤ流体が気相中にあり、触媒が固相および/または液相中にあってよい。したがって、1つ以上の実施形態では、反応混合物または少なくとも1つ以上の反応混合物の成分を、反応器中に、気相に導入することができる。1つ以上の実施形態では、反応混合物またはその少なくとも1つ以上の成分は液相中にあってよい。1つ以上の実施形態では、反応混合物またはその少なくとも1つ以上の成分は固相中にあってよい。
他の適切なサスペンジョンおよび/またはエマルジョンプロセスを、連続プロセスおよび/または回分プロセスで実施することができる。例示的なプロセスは、これらに限定されないが、連続撹拌槽反応器(CSTR)、ループ反応器および/またはプラグフロー反応を含むことができる。サスペンジョンおよび/またはエマルジョンプロセスは、1つの反応器かまたは2つ以上の反応器中で実施することができる。2つ以上の反応器を使用する場合、その2つ以上の反応器は同じであっても異なっていてもよい。2つ以上の反応器を使用する場合、その2つ以上の反応器は直列で稼働させることもかつ/または並列で稼働させることもできる。これらの反応器は、内部冷却または内部加熱を有していても有していなくてもよい。
ループ反応器に関して、より詳細には、ループ反応器は、循環スラリまたはキャリヤ流体中の成長ポリマ粒子の混合物を含むことができる。このループ反応器は、最小で約50kPa、約101kPa、約120kPa、約200kPa、約400kPa、約800kPa、約1,200kPa、約1,700kPa、または約2,100kPaから最大で約3,200kPa、約3,600kPa、約4,100kPa、約4,700kPa、約5,100kPa、または約5,500kPaまでの圧力で維持することができる。循環スラリまたはキャリヤ流体中の成長ポリマ粒子の混合物は、例えば、最小で約30℃、約45℃、約60℃、約70℃、約80℃、または約90℃から最大で約95℃、約99℃、約110℃、約120℃、約130℃、約140℃、約150℃、約175℃、約200℃、約225℃、または約250℃までの温度であってよい。反応熱は、ループ壁を通して除去および/または投入することができる。ループ壁は二重ジャケット管の形態であってよい。スラリまたは混合物を、ポリマ粒子をキャリヤ流体から分離することができる1つ以上のシステム、デバイス、および/またはシステムおよび/またはデバイスの組合せへ、一定間隔かまたは連続的に反応器から排出させることができる。キャリヤ流体の少なくとも一部を循環させてループ反応器に戻すことができる。さらに、任意の非重合モノマ成分を循環させてループ反応器に戻すことができる。ループ反応器を、単一のループ反応器として、または並列および/または直列の構成で2つ以上のループ反応器として使用してサスペンジョンおよび/またはエマルジョンプロセスを実施することができる。例えば、ループ反応器は、直列および/または並列で稼働する1、2、3、4、5、10、20個またはそれ以上のループを備えることができる。反応混合物を、所与の任意のループ反応器の1つ以上の位置に導入することができる。モノマ成分またはモノマ成分の別々の化合物を、お互いに対して同じ位置かまたは異なる位置で所与の任意のループ反応器に導入することができる。例えば、フェノール化合物と触媒を第1の位置で所与のループ反応器に導入し、架橋性化合物を第2の位置でそのループ反応器に導入することができ、第1の位置と第2の位置は反応器上の同じ位置にあるか、または第1の位置と第2の位置は反応器上の異なる位置にある。
1つ以上の実施形態では、ゲル形態のポリマ粒子がループ反応器(または他の任意の反応器)内で生成されたら、ポリマ粒子を、生成している間、生成しながらかつ/または生成した後比較的短い時間内で、ただしその完全な硬化の前に、取り出すことができる。例えば、ポリマ粒子は、2〜3(a few)分以内で、かつ/または数(several)分後、さらには数時間後に生成することができ、そのポリマ粒子は十分な完全性(integrity)を有しており、その結果これらは互いに一緒に「付着(stick)」または「接着(glue)」しないまたは実質的に「付着」または「接着」しないが、完全に硬化してはいない。分離されたポリマ粒子を、第2の容器、コンテイナまたは他のシステム、デバイスおよび/またはその組合せに導入することができ、そのポリマ粒子をさらに硬化させることができる。ループ反応器内でのポリマ粒子の形成を第1のキャリヤ流体内で実施することができ、そのポリマ粒子をループ反応器から取り出す場合、これらを第1のキャリヤ流体中に保持するか、かつ/または第1のキャリヤ流体から分離し、第2のキャリヤ流体と一緒にすることができる。例えば、ループ反応器中のキャリヤ流体(第1のキャリヤ流体)は1つ以上の炭化水素であっても、またそれらを含んでもよく、第2のコンテイナ中のキャリヤ流体(第2のキャリヤ流体)は水であってよい。分離された第1のキャリヤ流体および/または任意の非重合モノマの少なくとも一部を循環させて反応器に戻すことができる。したがって、ゲル形態のポリマ粒子の形成を、単一の容器もしくは反応器または複数の反応器もしくは容器中で実施することができる。さらに、ゲル形態のポリマ粒子の形成は、異なるプロセス条件、例えば温度および/または圧力、キャリヤ流体(第2の容器と比べてループ反応器)中のポリマ粒子濃度などを使用するまたは組み合わせることを含むことができる。
液体成分を使用する場合、サスペンジョン/エマルジョンプロセスは一般に、最小で約50kPa、約101kPa、約120kPa、約200kPa、約400kPa、約800kPa、約1,200kPa、約1,700kPaまたは約2,100kPaから最大で約3,200kPa、約3,600kPa、約4,100kPa、約4,700kPa、約5,100kPaまたは約5,500kPaまたはそれ以上の圧力で実施することができる。サスペンジョン/エマルジョンプロセスは、最小で約0℃、約20℃、約40℃、または約50℃から最大で約70℃、約80℃、約90℃、約100℃、約120℃、約150℃、約175℃、約200℃、約225℃、または約250℃までの範囲の温度で実施することもできる。温度を増大させると、モノマ成分を所望量まで重合および/または硬化させるのに必要な時間を短縮することができる。サスペンジョン/エマルジョンプロセスにおいて、微粒子ポリマを、キャリヤ流体中で形成させることができる。
少なくとも部分的に、サスペンジョンおよび/またはエマルジョン重合を行う温度に応じて、モノマ成分を、約30秒間から数時間の範囲の時間で重合および/または硬化させることができる。例えば、モノマ混合物を、最小で約1分、約2分、約3分、約4分、約5分、約10分、約15分、または約20分から最大で約40分、約1時間、約1.5時間、約2時間、約3時間、約4時間、約5時間、約10時間、約15時間、約20時間、または約24時間までの範囲の時間重合するかつ/または硬化させることができる。
サスペンジョン/エマルジョンプロセスは広い範囲のpH値で実施することができる。例えば、サスペンジョン/エマルジョンプロセスを、最小で約1、約2または約3から最大で約7、約8、約9、約10、約11または約12の範囲のpHで実施することができる。1つ以上の実施形態では、サスペンジョン/エマルジョンプロセスを酸性条件下で実施することができる。例えば、反応混合物または少なくともモノマ成分のpHは7未満、6.5未満、6未満、5.5未満、5未満、4.5未満または4未満であってよい。他の例では、反応混合物または少なくともモノマ成分のpHは、約1〜約6.5、約1.5〜約5.5、約2〜約5、約1.5〜約4.5、約1〜約4、約2〜約4、約1〜約3.5または約2〜約4.5の範囲であってよい。
キャリヤ流体の特定の組成および/または分子量を、少なくとも部分的に、ゲル形態のポリマ粒子のサイズおよび/または形態を制御、調節、改変するあるいはそれに影響を及ぼす1つの変数として使用することができる。キャリヤ流体は、最小で約1.0cP、約3cP、約5cP、約7cP、約10cP、約15cP、約25cP、約40cPまたは約60cPから最高で約100cP、約125cP、約150cP、約175cP、約200cP、約225cP、約250cP、約275cP、約300cP、約400cPまたは約500cPの25℃の温度での粘度を有することができる。例えば、キャリヤ流体は、約2.5cP〜約200cP、約5cp〜約100cP、約10cP〜約90cP、約20cP〜約80cP、約30cP〜約110cP、約40cP〜約140cPまたは約2cP〜約60cPの25℃での粘度を有することができる。他の例では、80℃でのキャリヤ流体の粘度は1cP未満〜約100cPであってよい。例えば、キャリヤ流体は80℃で、最低で約1cP、約2.5cP、約5cP、約10cP、約20cPまたは約30cPから最大で約40cP、約50cP、約60cP、約70cP、約80cP、約90cPまたは約100cPの粘度を有することができる。別の実施形態では、連続相は、約1cP〜約75cPまたは約2.5cp〜約50cPの80℃での粘度を有することができる。他の実施形態では、80℃での連続相の粘度は約5cP、約10cP、約20cPまたは約30cPであってよい。別の例では、キャリヤ流体の粘度は、モノマ混合物の重合の間に、調節、変更、改変するあるいは変化させることができる。例えば、より高い粘度、例えば25℃で約100cP〜約250cPを有するキャリヤ流体をゲル形態のポリマ粒子の形成の間に使用し、より低い粘度、例えば25℃で約1cP〜約100cPをキャリヤ流体からのポリマ粒子の分離の間に使用することができる。別の例では、より低い粘度をゲル形態のポリマ粒子の形成の間に使用し、高い粘度をキャリヤ流体からのゲル形態のポリマ粒子の分離の間に使用することができる。さらに別の例では、ゲル形態のポリマ粒子の形成、およびキャリヤ流体からのゲル形態のポリマ粒子の分離の間に、キャリヤ流体の粘度を一定にまたは実質的に一定に、例えば初期粘度の約10%以内に保持することができる。
炭化水素(例えば、パラフィン系油)である場合、キャリヤ流体の炭化水素鎖長を変動させることができる。炭化水素鎖長は、ゲル形態のポリマ粒子の1つ以上の特性、例えば粒子径および/またはそれから作製された炭素材料に影響を及ぼすあるいは作用することができる。キャリヤ流体の炭化水素鎖長は、最小で約10個の炭素、約15個の炭素、約20個の炭素、約25個の炭素または約30個の炭素から最大で約50個の炭素、約60個の炭素、約70個の炭素、約80個の炭素、約90個の炭素または約100個の炭素であってよい。例えば、キャリヤ流体の炭化水素鎖長は、約15個の炭素〜約40個の炭素、約10個の炭素〜約20個の炭素、約10個の炭素〜約35個の炭素、約15個の炭素〜約50個の炭素、約20個の炭素〜約40個の炭素、約20個の炭素〜約60個の炭素、約25個の炭素〜約35個の炭素、約25個の炭素〜約40個の炭素、約25個の炭素〜約45個の炭素、約30個の炭素〜約40個の炭素、約30個の炭素〜約45個の炭素、または約30個の炭素〜約50個の炭素であってよい。特定の実施形態では、炭化水素鎖長は、約20個の炭素、約25個の炭素、約30個の炭素、約35個の炭素または約40個の炭素であってよい。1つ以上の実施形態では、キャリヤ流体の約50%以上が、最小で約10個の炭素、約15個の炭素、約20個の炭素、約25個の炭素または約30個の炭素から最大で約50個の炭素、約60個の炭素、約70個の炭素、約80個の炭素、約90個の炭素または約100個の炭素の炭化水素鎖長を有することができる。1つ以上の実施形態では、キャリヤ流体の約60%以上が、最小で約10個の炭素、約15個の炭素、約20個の炭素、約25個の炭素または約30個の炭素から最大で約50個の炭素、約60個の炭素、約70個の炭素、約80個の炭素、約90個の炭素または約100個の炭素の炭化水素鎖長を有することができる。1つ以上の実施形態では、キャリヤ流体の約70%以上が、最小で約10個の炭素、約15個の炭素、約20個の炭素、約25個の炭素または約30個の炭素から最大で約50個の炭素、約60個の炭素、約70個の炭素、約80個の炭素、約90個の炭素または約100個の炭素の炭化水素鎖長を有することができる。1つ以上の実施形態では、キャリヤ流体の約80%以上が、最小で約10個の炭素、約15個の炭素、約20個の炭素、約25個の炭素または約30個の炭素から最大で約50個の炭素、約60個の炭素、約70個の炭素、約80個の炭素、約90個の炭素または約100個の炭素の炭化水素鎖長を有することができる。1つ以上の実施形態では、キャリヤ流体の約90%以上が、最小で約10個の炭素、約15個の炭素、約20個の炭素、約25個の炭素または約30個の炭素から最大で約50個の炭素、約60個の炭素、約70個の炭素、約80個の炭素、約90個の炭素または約100個の炭素の炭化水素鎖長を有することができる。1つ以上の実施形態では、キャリヤ流体の約100%が、最小で約10個の炭素、約15個の炭素、約20個の炭素、約25個の炭素または約30個の炭素から最大で約50個の炭素、約60個の炭素、約70個の炭素、約80個の炭素、約90個の炭素または約100個の炭素の炭化水素鎖長を有することができる。
少なくとも部分的に、ゲル形態のポリマ粒子のサイズおよび/または形態に影響を及ぼすように制御または調節することができる1つの変数として、特定の混合器および/または反応器の設計または構造を用いることもできる。例えば、その中でサスペンジョンおよび/またはエマルジョン重合が実行される反応器は、その配管または導管の横断面を通り横切って流れるサスペンジョンおよび/またはエマルジョンの速度を増大、低下および/または維持させるように適合または構成することができる「ライフル型(rifled)」の配管または導管であってよい、またはそれらを含むことができる。混合器および/または反応器は、その配管または導管の横断面を通り横切って流れるサスペンジョンおよび/またはエマルジョンの速度を増大、低下および/または維持させるように適合または構成されたジグザグ型配管または導管を含むことができる。
サスペンジョンおよび/またはエマルジョン重合の間のサスペンジョンおよび/またはエマルジョンの温度は、いずれか1つ以上のプロセスを用いて制御、調節あるいは維持することができる。例えば、加熱および/または冷却コイル、交換器、エレメントなどを使用してサスペンジョンおよび/またはエマルジョンの温度を制御することができる。他の例では、蒸気、例えば過熱蒸気または他の加熱流体を、サスペンジョンおよび/またはエマルジョンを加熱するために、注入する、その方へ誘導するあるいは使用することができる。他の例では、超音波プロセスによる熱を、サスペンジョンおよび/またはエマルジョンの方へ向けてモノマ成分をその中で重合させることができる。さらに他の例では、サスペンジョンおよび/またはエマルジョンを融解スピニングプロセスにかけてゲル形態のポリマ粒子を作製することができる。さらに他の例では、サスペンジョンおよび/またはエマルジョンを、押し出しプロセス、例えば繊維製造と類似した押し出しプロセスにかけてゲル形態のポリマ粒子を作製することができる。さらに他の例では、サスペンジョンおよび/またはエマルジョンをパステル化(Pastillation)プロセスにかけてゲル形態のポリマ粒子を作製することができる。さらに別の例では、サスペンジョンおよび/またはエマルジョンをドラム、オーブン、ドラムの代わりに射出成形を用いる「DOG」磨砕プロセスにかけて、熱移動の速度を増大させることができる。別の例では、サスペンジョンおよび/またはエマルジョン重合を、重合の間、サスペンジョンおよび/またはエマルジョンを含有するのに複数の小さいコンテイナまたは容器を使用できるアイスキューブ型生成プロセスで実施することができる。他の例では、サスペンジョンおよび/またはエマルジョン重合を、マシュマロ型製造プロセスで実施することができる。
1つ以上の流体、例えば液体および/または気体を、モノマ成分の重合の間、サスペンジョンおよび/またはエマルジョン中に注入することができる。例えば、重合の間、二酸化炭素を、サスペンジョンおよび/またはエマルジョン中に誘導あるいは導入して、ゲル形態のポリマ粒子の構造的増進を誘導、制御あるいは調節することができる。プレポリマのその形成の間および/または形成の後、1つ以上の流体をプレポリマに誘導あるいは導入することもできる。
1つ以上の実施形態では、ゲル形態のポリマ粒子は、金属イオン、例えばナトリウム、鉄、リチウム、リン、アルミニウム、ヒ素、ホウ素、カリウムまたはその任意の組合せを殆んど含まなくても、また全く含まなくてもよい。金属原子および/または金属イオンなどの不純物は、これらに限定されないが、特定の種類の触媒、モノマ成分中への混合器および/または反応器から、かつ/またはゲル形態のポリマ粒子が作製される間および/またはその後で浸出することを含む複数の潜在性のある供給源のいずれか1つ以上によってゲル形態のポリマ粒子に導入される可能性がある。したがって、混合器を作製し、混合器および/またはその構成要素、例えば撹拌機ブレード、反応器などの内部表面または壁をライニングする(line)ために使用する材料は、汚染の潜在性または可能性が低減されるように選択することができる。例えば、具体的な金属に応じて、その金属は、そのサスペンジョンおよび/またはエマルジョン重合の間にゲル形態のポリマ粒子中に取り込むことができる金属イオンを、浸出させるまたは放出させる可能性がある。
ゲル形態のポリマ粒子は、ゲル形態のポリマ粒子の全重量に対して1wt%未満、0.9wt%未満、0.8wt%未満、0.7wt%未満、0.6wt%未満、0.5wt%未満、0.4wt%未満、0.3wt%未満、0.2wt%未満、0.15wt%未満、0.1wt%未満、0.7wt%未満、0.5wt%未満、0.3wt%未満、0.1wt%未満、0.09wt%未満、0.07wt%未満、0.05wt%未満、0.03wt%未満、0.01wt%未満、0.009wt%未満、0.007wt%未満、0.005wt%未満、0.003wt%未満、0.001wt%未満、0.0007wt%未満または0.0005wt%未満の濃度の1つ以上の金属原子、1つ以上の金属イオンまたは1つ以上の金属原子と1つ以上の金属イオンの組合せを有することができる。同様に、エアロゲル、キセロゲルおよび/またはクリオゲル粒子は、エアロゲル、キセロゲルまたはクリオゲル粒子の全重量に対して1wt%未満、0.9wt%未満、0.8wt%未満、0.7wt%未満、0.6wt%未満、0.5wt%未満、0.4wt%未満、0.3wt%未満、0.2wt%未満、0.15wt%未満、0.1wt%未満、0.7wt%未満、0.5wt%未満、0.3wt%未満、0.1wt%未満、0.09wt%未満、0.07wt%未満、0.05wt%未満、0.03wt%未満、0.01wt%未満、0.009wt%未満、0.007wt%未満、0.005wt%未満、0.003wt%未満、0.001wt%未満、0.0007wt%未満または0.0005wt%未満の濃度の1つ以上の金属原子、1つ以上の金属イオンまたは1つ以上の金属原子と1つ以上の金属イオンの組合せを有することができる。ゲル形態の粒子、エアロゲル粒子、キセロゲル粒子および/またはクリオゲル粒子中に存在する任意の金属原子および/または金属イオンの濃度は、プロトン励起X線放射法すなわち「PIXE」によって測定または判定することができる。金属原子および/または金属イオンは、11〜92の原子番号を有する元素であってよい、またはそれを含むことができる。金属原子および/または金属イオンは3〜5および11〜92の原子番号を有する元素であってよい、またはそれを含むことができる。
個々のPIXE不純物は、異なる仕方で、開示炭素材料の全般的な電気化学的性能に関与することができる。したがって、いくつかの実施形態では、炭素材料中に存在するナトリウムのレベルは、1000ppm未満、500ppm未満、100ppm未満、50ppm未満、10ppm未満または1ppm未満であってよい。上述したように、いくつかの実施形態では、水素、酸素および/または窒素などの他の不純物は10%未満〜0.01%未満の範囲のレベルで存在することができる。
1つ以上の実施形態では、ゲル形態のポリマ粒子は、1,000ppm未満、700ppm未満、500ppm未満、300ppm未満、100ppm未満、75ppm未満、50ppm未満、25ppm未満、10ppm未満、5ppm未満または1ppm未満の、3〜5および/または11〜92の原子番号を有する金属原子(または金属イオン)の任意の1つ以上を含有することができる。例えば、1つ以上の実施形態では、ゲル形態のポリマ粒子は、1,000ppm未満、700ppm未満、500ppm未満、300ppm未満、100ppm未満、75ppm未満、50ppm未満、25ppm未満、10ppm未満、5ppm未満または1ppm未満のナトリウムを含んでよい。1つ以上の実施形態では、ゲル形態のポリマ粒子は、1,000ppm未満、700ppm未満、500ppm未満、300ppm未満、100ppm未満、75ppm未満、50ppm未満、25ppm未満、10ppm未満、5ppm未満または1ppm未満のマグネシウムを含有してよい。1つ以上の実施形態では、ゲル形態のポリマ粒子は、1,000ppm未満、700ppm未満、500ppm未満、300ppm未満、100ppm未満、75ppm未満、50ppm未満、25ppm未満、10ppm未満、5ppm未満または1ppm未満のケイ素を含有してよい。1つ以上の実施形態では、ゲル形態のポリマ粒子は、1,000ppm未満、700ppm未満、500ppm未満、300ppm未満、100ppm未満、75ppm未満、50ppm未満、25ppm未満、10ppm未満、5ppm未満または1ppm未満の硫黄を含有してよい。1つ以上の実施形態では、ゲル形態のポリマ粒子は、1,000ppm未満、700ppm未満、500ppm未満、300ppm未満、100ppm未満、75ppm未満、50ppm未満、25ppm未満、10ppm未満、5ppm未満または1ppm未満のカルシウムを含有してよい。1つ以上の実施形態では、ゲル形態のポリマ粒子は、1,000ppm未満、700ppm未満、500ppm未満、300ppm未満、100ppm未満、75ppm未満、50ppm未満、25ppm未満、10ppm未満、5ppm未満または1ppm未満の鉄を含有してよい。1つ以上の実施形態では、ゲル形態のポリマ粒子は、1,000ppm未満、700ppm未満、500ppm未満、300ppm未満、100ppm未満、75ppm未満、50ppm未満、25ppm未満、10ppm未満、5ppm未満または1ppm未満のニッケルを含有してよい。1つ以上の実施形態では、ゲル形態のポリマ粒子は、1,000ppm未満、700ppm未満、500ppm未満、300ppm未満、100ppm未満、75ppm未満、50ppm未満、25ppm未満、10ppm未満、5ppm未満または1ppm未満の銅を含有してよい。1つ以上の実施形態では、ゲル形態のポリマ粒子は、1,000ppm未満、700ppm未満、500ppm未満、300ppm未満、100ppm未満、75ppm未満、50ppm未満、25ppm未満、10ppm未満、5ppm未満または1ppm未満のクロムを含有してよい。1つ以上の実施形態では、ゲル形態のポリマ粒子は、1,000ppm未満、700ppm未満、500ppm未満、300ppm未満、100ppm未満、75ppm未満、50ppm未満、25ppm未満、10ppm未満、5ppm未満または1ppm未満の亜鉛を含有してよい。いくつかの実施形態では、水素、酸素および/または窒素などの他の不純物は10%未満、9%未満、8%未満、7%未満、6%未満、5%未満、4%未満、3%未満、2%未満、1%未満、0.5%未満、0.1%未満、0.05%未満または0.01%未満の範囲のレベルで存在してよい。
1つ以上の実施形態では、ゲル形態のポリマ粒子は、100ppm未満のナトリウム、300ppm未満のケイ素、50ppm未満の硫黄、100ppm未満のカルシウム、20ppm未満の鉄、10ppm未満のニッケル、40ppm未満の銅、5ppm未満のクロムおよび5ppm未満の亜鉛を含有してよい。1つ以上の実施形態では、ゲル形態のポリマ粒子は、50ppm未満のナトリウム、100ppm未満のケイ素、30ppm未満の硫黄、50ppm未満のカルシウム、10ppm未満の鉄、5ppm未満のニッケル、20ppm未満の銅、2ppm未満のクロムおよび2ppm未満の亜鉛を含有してよい。1つ以上の実施形態では、ゲル形態のポリマ粒子は、50ppm未満のナトリウム、50ppm未満のケイ素、30ppm未満の硫黄、10ppm未満のカルシウム、2ppm未満の鉄、1ppm未満のニッケル、1ppm未満の銅、1ppm未満のクロムおよび1ppm未満の亜鉛を含有してよい。1つ以上の実施形態では、ゲル形態のポリマ粒子は、100ppm未満のナトリウム、50ppm未満のマグネシウム、50ppm未満のアルミニウム、10ppm未満の硫黄、10ppm未満の塩素、10ppm未満のカリウム、1ppm未満のクロムおよび1ppm未満のマンガンを含有してよい。1つ以上の実施形態では、ゲル形態の粒子は、プロトン励起X線放射法で測定して、50ppm未満のナトリウム、15ppm未満のマグネシウム、10ppm未満のアルミニウム、8ppm未満のケイ素、4ppm未満のリン、3ppm未満の硫黄、3ppm未満の塩素、2ppm未満のカリウム、3ppm未満のカルシウム、2ppm未満のスカンジウム、1ppm未満のチタン、1ppm未満のバナジウム、0.5ppm未満のクロム、0.5ppm未満のマンガン、0.5ppm未満の鉄、0.25ppm未満のコバルト、0.25ppm未満のニッケル、0.25ppm未満の銅、0.5ppm未満の亜鉛、0.5ppm未満のガリウム、0.5ppm未満のゲルマニウム、0.5ppm未満のヒ素、0.5ppm未満のセレン、1ppm未満の臭素、1ppm未満のルビジウム、1.5ppm未満のストロンチウム、2ppm未満のイットリウム、3ppm未満のジルコニウム、2ppm未満のニオブ、4ppm未満のモリブデン、4ppm未満のテクネチウム、7ppm未満のルビジウム、6ppm未満のロジウム、6ppm未満のパラジウム、9ppm未満の銀、6ppm未満のカドミウム、6ppm未満のインジウム、5ppm未満のスズ、6ppm未満のアンチモン、6ppm未満のテルル、5ppm未満のヨウ素、4ppm未満のセシウム、4ppm未満のバリウム、3ppm未満のランタン、3ppm未満のセリウム、2ppm未満のプラセオジム、2ppm未満のネオジム、1.5ppm未満のプロメチウム、1ppm未満のサマリウム、1ppm未満のユウロピウム、1ppm未満のガドリニウム、1ppm未満のテルビウム、1ppm未満のジスプロシウム、1ppm未満のホルミウム、1ppm未満のエルビウム、1ppm未満のツリウム、1ppm未満のイッテルビウム、1ppm未満のルテチウム、1ppm未満のハフニウム、1ppm未満のタンタル、1ppm未満のタングステン、5ppm未満のレニウム、1ppm未満のオスミウム、1ppm未満のイリジウム、1ppm未満の白金、1ppm未満の銀、1ppm未満の水銀、1ppm未満のタリウム、1ppm未満の鉛、1.5ppm未満のビスマス、2ppm未満のトリウムおよび/または4ppm未満のウランを含有してよい。1つ以上の実施形態では、ゲル形態のポリマ粒子は、プロトン励起X線放射法で測定して、300ppm未満のケイ素、50ppm未満の硫黄、100ppm未満のカルシウム、20ppm未満の鉄、10ppm未満のニッケル、140ppm未満の銅、5ppm未満のクロムおよび5ppm未満の亜鉛を含んでよい。1つ以上の実施形態では、ゲル形態のポリマ粒子は、50ppm未満のナトリウム、30ppm未満の硫黄、100ppm未満のケイ素、50ppm未満のカルシウム、10ppm未満の鉄、5ppm未満のニッケル、20ppm未満の銅、2ppm未満のクロムおよび2ppm未満の亜鉛を含有してよい。1つ以上の実施形態では、ゲル形態のポリマ粒子は、50ppm未満のナトリウム、50ppm未満のケイ素、30ppm未満の硫黄、10ppm未満のカルシウム、2ppm未満の鉄、1ppm未満のニッケル、1ppm未満の銅、1ppm未満のクロムおよび1ppm未満の亜鉛を含有してよい。1つ以上の実施形態では、ゲル形態のポリマ粒子は、100ppm未満のナトリウム、50ppm未満のマグネシウム、50ppm未満のアルミニウム、10ppm未満の硫黄、10ppm未満の塩素、10ppm未満のカリウム、1ppm未満のクロムおよび1ppm未満のマンガンを含んでよい。金属原子および/または金属イオン不純物の関連では、ゲル形態のポリマ粒子から生成することができるエアロゲル、キセロゲルおよび/またはクリオゲル粒子は、ゲル形態のポリマ粒子のそれに対応する金属原子および/または金属イオン濃度を有してもよい。
ゲル形態のポリマ粒子および/またはエアロゲル、キセロゲルまたはクリオゲル粒子内での金属または金属イオンの汚染を低減および/または排除する1つの方法は、非反応性または非常に低い反応性の材料、金属原子を反応物混合物中に浸出させることが、公知の材料と比較して、金属原子またはイオンを反応物混合物中に浸出させるまたはもたらす傾向が低いまたはより少ない材料で混合器および/または反応器を構成することであってよい。混合器および/または反応器からゲル形態のポリマ粒子への金属イオンの汚染の浸出あるいは移動を助ける恐れもあるゲル形態のポリマ粒子を生成するのに使用される混合器および/または反応器を作製するのに適している可能性のあるいくつかの潜在的な材料は、これらに限定されないが、金属、ガラス、例えばグラスライニング容器、繊維強化容器、例えばFRP(FRB、FRVE、FRSVE)ならびにPP/FRP、PVC/FRP、CPVC/FRP、PVDF/FRP、ECTFE/FRP、ETFE/FRP、FEP/FRPおよびPFA/FRPのような二重積層材、ポリマ反応器、例えばテフロン(登録商標)、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、塩素化ポリ(塩化ビニル)(CPVC)を含むことができる。例示的な金属は、これらに限定されないが、コバルト、クロム、タングステン、炭素、ケイ素、鉄、マンガン、モリブデン、バナジウム、ニッケル、ホウ素、リン、硫黄、チタン、アルミニウム、銅、タングステン、その合金またはその任意の組合せを含むことができる。例えば、反応器の1つ以上の内部表面は、ステンレス鋼、炭素鋼、工具鋼、合金鋼などの鋼またはその任意の組合せでできていてよい。例示的な鋼は、これらに限定されないが、A387グレード11低クロム鋼、304ステンレス鋼、316ステンレス鋼および347ステンレス鋼を含むことができる。
1つ以上の実施形態では、混合器および/または反応器および/またはその構成要素の表面を処理して、その表面からゲル形態のポリマ粒子へ金属イオン(または他の不純物)が浸出するあるいは移動する可能性を低減させることができる。内部金属表面に不動態化プロセスを施して、金属イオンでのゲル形態のポリマ粒子の汚染の可能性を低減させることができる。例えば、サスペンジョンおよび/またはエマルジョンと接触する混合器および/または反応器の金属表面に、浸炭、ホウ素化および/または窒化などの1つ以上の処理プロセスを施すことができる。別の例では、混合器および/または反応器の内部表面に酸洗いプロセスを施すことができる。酸洗いプロセスは、金属または他の表面を処理して1つ以上の不純物、例えば1つ以上の状態、無機汚染物質、鉄、銅および/またはアルミニウム金属もしくは合金からのさびまたはスケールを除去するステップを含むことができる。その表面を、例えば1つ以上の酸を含有する溶液すなわち「酸洗い液(pickle liquor)」で処理することができる。その1つ以上の酸は、これらに限定されないが、塩酸、硫酸、硝酸またはその任意の組合せもしくは混合物であってよい、またはそれを含むことができる。
1つ以上の実施形態では、混合器および/または反応器またはその内部表面を、炭素供給源の存在下で、内部表面の融点より低いが、内部表面の外層または表面、すなわち反応物混合物に曝露される層または表面内に炭素を蒸着させるのに十分高い温度に加熱することができる。任意の適切な形態の炭素、例えば、炭素を含有する気体、液体、固体および/またはプラズマを炭素供給源として使用することができる。例示的な気体は、これらに限定されないが、二酸化炭素、メタン、エタン、プロパンまたは同様のものを含むことができる。別の例では、混合器および/または反応器および/またはその内部表面を、ホウ素供給源の存在下で、内部表面の融点より低いが、ホウ素を表面中に拡散させ、その材料とのホウ化物を形成するのに十分高い、十分な温度に加熱することができる。さらに別の例では、混合器および/または反応器および/またはその内部表面を、窒素供給源の存在下で、内部表面の融点より低いが、窒素を表面中に拡散させ、その材料との窒化物を形成するのに十分な温度に加熱することができる。任意の適切なプロセスを使用して、混合器および/または反応器および/またはその他の構成要素の内部表面を窒化させることができる。例えば、気体による窒化、液体または塩浴による窒化およびイオンまたはプラズマによる窒化を使用することができる。別の例では、混合器および/または反応器および/またはその内部表面に、炭素と窒素の両方がその内部表面に拡散する浸炭と窒化の両方(「浸炭窒化」)を施すことができる。混合器および/または反応器および/または他の構成要素および/またはその内部表面に、浸炭、ホウ素化および/または窒化を施すと、混合器および/または反応器および/または他のその構成要素からの金属イオンまたは他の汚染物質が、それから、モノマ成分、サスペンジョンおよび/またはエマルジョンおよび/またはゲル形態のポリマ粒子へ浸出するあるいは移動する可能性を低減または排除することができる。
サスペンジョンおよび/またはエマルジョンの任意の2つ以上の成分、すなわちキャリヤ流体、モノマ成分および/またはプレポリマを、流れによる添加または注加によって混合器に誘導する、あるいは導入することができる。サスペンジョンおよび/またはエマルジョンの任意の2つ以上の成分は、噴霧またはミストにより互いに一緒にすることができる。サスペンジョンおよび/またはエマルジョンの任意の2つ以上の成分は、蠕動ポンプで互いに一緒にすることができる。サスペンジョンおよび/またはエマルジョンの任意の2つ以上の成分は、液面下添加により互いに一緒にすることができる。例えば、キャリヤ流体を混合器に添加することができ、モノマ成分を、キャリヤ流体の表面下、キャリヤ流体の表面上またはその組合せで配置された1つ以上のポート、ノズル、分配格子または同様のものを通して、混合液中のキャリヤ流体に誘導、添加、合体あるいは導入することができる。
触媒が存在すると、モノマ成分および/またはプレポリマの重合を促進させることができる。サスペンジョンおよび/またはエマルジョンを加熱して、モノマ成分および/またはプレポリマの重合を促進させることもできる。例えば、サスペンジョンおよび/またはエマルジョンは、最低で約20℃、約30℃、約40℃または約50℃から最高で約70℃、約80℃、約90℃、約100℃、約110℃、約120℃、約130℃、約140℃、約150℃、約175℃、約200℃、約225℃、約250℃の範囲またはそれ以上の高温に加熱することができる。例えば、サスペンジョンおよび/またはエマルジョンの温度を、サスペンジョンおよび/またはエマルジョン重合、すなわちフェノール化合物と架橋性化合物の重合が所望の重合度または重合レベルに達するまで、約80℃〜約99℃に保持することができる。他の例では、サスペンジョンおよび/またはエマルジョンの温度を、サスペンジョンおよび/またはエマルジョン重合が所望の重合および/または硬化度または重合および/または硬化レベルに達するまで、約80℃以上、約83℃以上、約85℃以上、約87℃以上、約90℃以上、約93℃以上、約95℃以上、約97℃以上、約98℃以上、約99℃以上、約100℃以上、約103℃以上、約105℃以上、約107℃以上、約110℃以上または約112℃以上、または約115℃以上の温度に保持することができる。上述したように、サスペンジョンおよび/またはエマルジョンプロセスを、酸性および/または塩基性条件下で実施することができる。サスペンジョンおよび/またはエマルジョン重合を、ポリマ粒子が、互いに一緒に「付着」または「接着」しないまたは実質的に「付着」または「接着」しないようにそれらの完全性が保持されるまで実施することができる。サスペンジョンおよび/またはエマルジョンおよび/またはゲル形態のポリマ粒子の温度を低下させることによって、重合を減速させるまたは停止させることができる。冷却されたサスペンジョンおよび/またはエマルジョンおよび/またはゲル形態のポリマ粒子を、さらなる処理のために貯蔵することができる。
その1つ以上のフェノール化合物は、置換フェノール化合物、非置換フェノール化合物または置換および/または非置換フェノール化合物の任意の組合せであってよい、またはそれを含むことができる。例えば、フェノール化合物は、これらに限定されないが、フェノール、レゾルシノール、すなわち1,3−ジヒドロキシベンゼンまたはその組合せであってよい、またはそれを含むことができる。別の例では、フェノール化合物は、それからレゾルシノールまたは任意のレゾルシノール誘導体を誘導できる、任意の化合物または化合物の組合せであってもよく、またそれを含むこともできる。別の例では、存在する場合、フェノール化合物は、ポリヒドロキシベンゼン、ジヒドロキシベンゼン、トリヒドロキシベンゼンまたはその任意の組合せであってよい。別の例では、フェノール化合物はフェノールであってよい。
1つ以上の実施形態では、適切なフェノール化合物は式I:
式I
(式中、R1およびR2は水素(H)、ヒドロキシ基、C1〜5 アルキルまたはOR3から独立して選択され、R3はC1〜5 アルキルまたはC1〜5アリールであり、R1およびR2の少なくとも1つはヒドロキシ基である)
で表すことができる。他の適切なフェノール化合物は式II:
式II
(式中、Ra、Rb、RcおよびRdのそれぞれは独立に、水素(H);ヒドロキシ;ハライド、例えばフロリド、クロリド、ブロミドまたはヨージド;ニトロ;ベンゾ;カルボキシ;ホルミルなどのアシル、アルキル−カルボニル、例えばアセチルおよびアリールカルボニル、例えばベンゾイル;メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシルなどのアルキル;非置換または置換ビニルおよびアリルなどのアルケニル;非置換または置換メタクリレート、非置換または置換アクリレート;シリルエーテル;シロキサニル;フェニルおよびナフチルなどのアリール;ベンジルなどのアラルキル;あるいはアルキルフェニルなどのアルカリルであり、Ra、RcおよびRdの少なくとも2つは水素である)
で表すことができる。
他の適切なフェノール化合物は、フェノール自体(すなわち、モノ−ヒドロキシベンゼン)であってよい、またはそれらを含むことができる。置換フェノールの他の適切な例は、これらに限定されないが、クレゾールおよびキシレノールなどのアルキル置換フェノール;シクロヘキシルフェノールなどのシクロアルキル置換フェノール;アルケニル置換フェノール;p−フェニルフェノールなどのアリール置換フェノール;3,5−ジメチルオキシフェノールなどのアルコキシ置換フェノール;p−フェノキシフェノールなどのアリールオキシフェノール;およびp−クロロフェノールなどのハロゲン置換フェノールを含むことができる。カテコール、レゾルシノール、ヒドロキノン、ビスフェノールAおよびビスフェノールFなどの二価フェノールも使用することができる。特に、フェノール成分は、フェノール;クレゾールおよびキシレノールなどのアルキル置換フェノール;シクロヘキシルフェノールなどのシクロアルキル置換フェノール;アルケニル置換フェノール;p−フェニルフェノールなどのアリール置換フェノール;3,5−ジメチルオキシフェノールなどのアルコキシ置換フェノール;p−フェノキシフェノールなどのアリールオキシフェノール;p−クロロフェノールなどのハロゲン置換フェノール;カテコール、ヒドロキノン、ビスフェノールAおよびビスフェノールFからなる群から選択することができる。さらに他の適切なフェノール化合物は、レゾルシノール、フェノール、カテコール、ヒドロキノン、ピロガロール、5−メチルレゾルシノール、5−エチルレゾルシノール、5−プロピルレゾルシノール、4−メチルレゾルシノール、4−エチルレゾルシノール、4−プロピルレゾルシノール、レゾルシノールモノベンゾエート、レゾルシノールモノシネート、レゾルシノールジフェニルエーテル、レゾルシノールモノメチルエーテル、レゾルシノールモノアセテート、レゾルシノールジメチルエーテル、フロログルシノール、ベンゾイルレゾルシノール、レゾルシノールロシネート(rosinate)、アルキル置換レゾルシノール、アラルキル置換レゾルシノール、2−メチルレゾルシノール、フロログルシノール、1,2,4−ベンゼントリオール、3,5−ジヒドロキシベンズアルデヒド、2,4−ジヒドロキシベンズアルデヒド、4−エチルレゾルシノール、2,5−ジメチルレゾルシノール、5−メチルベンゼン−1,2,3−トリオール、3,5−ジヒドロキシベンジルアルコール、2,4,6−トリヒドロキシトルエン、4−クロロレゾルシノール、2’,6’−ジヒドロキシアセトフェノン、2’,4’−ジヒドロキシアセトフェノン、3’,5’−ジヒドロキシアセトフェノン、2,4,5−トリヒドロキシベンズアルデヒド、2,3,4−トリヒドロキシベンズアルデヒド、2,4,6−トリヒドロキシベンズアルデヒド、3,5−ジヒドロキシ安息香酸、2,4−ジヒドロキシ安息香酸、2,6−ジヒドロキシ安息香酸、1,3−ジヒドロキシナフタレン、2’,4’−ジヒドロキシプロピオフェノン、2’,4’−ジヒドロキシ−6’−メチルアセトフェノン、1−(2,6−ジヒドロキシ−3−メチルフェニル)エタノン、3−メチル3,5−ジヒドロキシベンゾエート、メチル2,4−ジヒドロキシベンゾエート、ガラセトフェノン、2,4−ジヒドロキシ−3−メチル安息香酸、2,6−ジヒドロキシ−4−メチル安息香酸、メチル2,6−ジヒドロキシベンゾエート、2−メチル−4−ニトロレゾルシノール、2,4,5−トリヒドロキシ安息香酸、3,4,5−トリヒドロキシ安息香酸、2,3,4−トリヒドロキシ安息香酸、2,4,6−トリヒドロキシ安息香酸、2−ニトロフロログルシノールまたはその組合せであってよい、またはそれらを含むことができる。他の適切なフェノール化合物は、フロログルシノールであってよい、またはそれを含むことができる。
少なくとも1つの例では、フェノール化合物は、これらに限定されないが、フェノール、レゾルシノール、すなわち1,3−ジヒドロキシベンゼンまたはその組合せであってよい、またはそれらを含むことができる。他の例では、フェノール化合物は、これらに限定されないが、それからレゾルシノールまたは任意のレゾルシノール誘導体を得ることができる任意の化合物または化合物の組合せであってよい、またはそれらを含むことができる。他の例では、フェノール化合物は、ポリヒドロキシベンゼン、ジヒドロキシベンゼン、トリヒドロキシベンゼンまたはその任意の組合せであってよい。フェノール化合物は、互いに一緒にされ、かつ/または互いに独立に反応混合物に添加された2つ以上のフェノール化合物の任意の組合せを含むことができる。
レゾルシノールを白色/灰白色の固体またはフレークとして提供することができ、かつ/またはレゾルシノール成分を加熱し、液体として供給することができる。液体レゾルシノール−ホルムアルデヒドコポリマの固体成分は約5wt%〜約95wt%の範囲であってよい。例えば、液体レゾルシノール−ホルムアルデヒドコポリマの固体成分は、最小で約5wt%、約10wt%、約15wt%、約20wt%、約25wt%、または約20wt%から最大で約50wt%、約55wt%、約60wt%、約65wt%、約70wt%、または約75wt%までの範囲であってよい。他の例では、液体レゾルシノール−ホルムアルデヒドコポリマの固体成分は、約10wt%〜約75wt%、約10wt%〜約40wt%、約30wt%〜約80wt%、約45wt%〜約75wt%、または約15wt%〜約70wt%の範囲であってよい。液体レゾルシノール−ホルムアルデヒドコポリマは、広範に変動する25℃でのブルックフィールド粘度を有することができる。例えば、液体レゾルシノール−ホルムアルデヒドコポリマは、最小で約5cP、約50cP、約100cP、約200cP、約400cP、または約600cPから最大で約1,000cP、約2,500cP、約5,000cP、約10,000cP、約15,000cP、または約20,000cPまでの25℃でのブルックフィールド粘度を有することができる。液体レゾルシノールコポリマは一般に暗い琥珀色を有する。
1つ以上の実施形態では、フェノール化合物は1つ以上のタンニンであってもよい、またはそれらを含むこともできる。本明細書で使用されるように、「タンニン」という用語は、加水分解性タンニンと縮合タンニンの両方を指す。したがって、フェノール化合物は、加水分解性タンニン、縮合タンニンまたは加水分解性タンニンと縮合タンニンの組合せであってよい、またはそれらを含むことができる。それから適切なタンニンを誘導することができる潅木および/または木の例示的な種属は、これらに限定されないが、アカシア属(Acacia)、クリ属(Castanea)、ウァケリア属(Vachellia)、セネガリア属(Senegalia)、ターミナリア属(Terminalia)、コミカンソウ属(Phyllanthus)、カエサルピニア属(Caesalpinia)、コナラ属(Quercus)、スキノプシス属(Schinopsis)、ツガ属(Tsuga)、ウルシ属(Rhus)、クルミ属(Juglans)、ペカン属(Carya)およびマツ属(Pinus)またはその任意の組合せを含むことができる。他の例では、適切なタンニンを誘導することができる種属は、これらに限定されないが、スキノプシス属、アカシア属またはその組合せを含むことができる。他の例では、適切なタンニンを誘導することができる種属は、これらに限定されないが、マツ属、ペカン属またはその組合せを含むことができる。
加水分解性タンニンは、ピロガロールなどの単純なフェノールとエラグ酸の混合物、ならびに糖、例えばグルコースと没食子酸および二没食子酸のエステルの混合物である。例示的な加水分解性タンニンは、これらに限定されないが、カスタネア・サチバ(Castanea sativa)(例えば、クリ(chestnut))、ターミナリア属およびコミカンソウ属(例えば、ミラバラン(myrabalan)木の種)、カエサルピニア・コリアリア(Caesalpinia coriaria)(例えば、ジビジビ)、カエサルピニア・スピノサ(Caesalpinia spinosa)(例えば、タラ)、アルガロビラ(algarobilla)、バロネア(valonea)およびコナラ属(例えば、オーク)から回収された抽出物を含むことができる。縮合タンニンは、フラバンの縮合によって形成されるポリマである。縮合タンニンは、直鎖状分子であっても分枝状分子であってもよい。例示的な縮合タンニンは、これらに限定されないが、モリシマアカシア(Acacia mearnsii)(例えば、ワトルまたはミモザ樹皮抽出物)、スキノプシス属(例えば、ケブラコ木抽出物)、ツガ属(例えば、アメリカツガ樹皮抽出物)、ウルシ属(例えば、ウルシ(sumach)抽出物)、クルミ属(例えば、クルミ)、キヤリーヤ・イリノイネンシス(Carya illinoinensis)(例えば、ピーカン)およびマツ属(例えば、ラジアータパイン(Radiata pine)、マリタイムパイン(Maritime pine)、樹皮抽出物種)を含むことができる。
縮合タンニンは約70wt%〜約80wt%の活性フェノール系構成要素(「タンニン分」)を含み、残りの構成要素(「非タンニン分」)は、これらに限定されないが、炭水化物、ハイドロコロイドゴムおよびアミノ酸および/またはイミノ酸部分を含むことができる。縮合タンニンは、有機物から回収または抽出されたものとして使用することができる、または縮合タンニンを精製して、例えば約95wt%またはそれ以上の活性フェノール系構成要素にすることができる。加水分解性タンニンおよび縮合タンニンは、十分確立されているプロセスを用いて出発原料、例えば木および/または灌木から抽出することができる。タンニンのより詳細な考察は、Handbook of Adhesive Technology, Second Edition, CRC Press, 2003, chapter 27, ”Natural Phenolic Adhesives I: Tannin,”およびMonomers, Polymers and Composites from Renewable Resources, Elsevier, 2008, chapter 8, ”Tannins: Major Sources, Properties and Applications”に論じられ、記載されている。
縮合タンニンは、2つの主要カテゴリの1つ、すなわち、レゾルシノール単位を含むものとフロログルシノール単位を含むものに分類またはグループ分けすることができる。レゾルシノール単位を含む例示的なタンニンには、これらに限定されないが、ブラックワトルタンニンおよびケブラコタンニンが含まれる。フロログルシノール単位を含む例示的なタンニンには、これらに限定されないが、ピーカンタンニンおよびマツタンニンが含まれる。
架橋性化合物は、これらに限定されないが、非置換アルデヒド化合物および/または置換アルデヒド化合物であってよい、またはそれらを含むことができる。架橋性化合物として使用するのに適したアルデヒド化合物は、Rが水素または炭化水素基である式RCHOで表すことができる。例示的な炭化水素基は、1〜約8個の炭素原子を含むことができる。他の例では、適切なアルデヒド化合物は、アセタールまたはヘミアセタールなどのいわゆるマスクされたアルデヒドまたはアルデヒド同等物も含むことができる。例示的なアルデヒド化合物は、これらに限定されないが、ホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、ブチルアルデヒド、フルフルアルデヒド、ベンズアルデヒドまたはその任意の組合せを含むことができる。グリオキサルなどの1つ以上の他のアルデヒドを、ホルムアルデヒドおよび/または他のアルデヒドの代わりに、またはそれと組み合わせて使用することができる。少なくとも1つの例では、アルデヒド化合物はホルムアルデヒド、UFCまたはその組合せを含むことができる。
アルデヒド化合物は固体、液体および/または気体として使用することができる。特にホルムアルデヒドを考えると、ホルムアルデヒドは、パラホルム(固体、重合したホルムアルデヒド)、ホルマリン溶液(メタノールを含むことがある、37%、44%または50%ホルムアルデヒド濃度のホルムアルデヒド水溶液)、尿素−ホルムアルデヒド濃縮物(「UFC」)であってよい、またはそれらを含むことができ、かつ/または、他の形態のホルムアルデヒドの代わりかまたはそれに加えてホルムアルデヒドガスも使用することができる。他の例では、アルデヒドは、約1:2〜約1:3の尿素とホルムアルデヒドの重量比を有する予備反応した尿素−ホルムアルデヒド混合物であってよい、またはそれらを含むことができる。
架橋性化合物は、これらに限定されないが、1つ以上の多官能性アルデヒド化合物であってよい、またはそれらを含むことができる。本明細書で使用されるように、「多官能性アルデヒド化合物」および「多官能性アルデヒド」という用語は、互換的に使用され、少なくとも2つの官能基を有し、その官能基の少なくとも1つがアルデヒド基である化合物を指す。例えば、多官能性アルデヒドは、2つ以上のアルデヒド官能基を含むことができる。他の例では、多官能性アルデヒドは、少なくとも1つのアルデヒド官能基、およびアルデヒド官能基以外の少なくとも1つの官能基を含むことができる。本明細書で使用されるように、「官能基」という用語は、多官能性アルデヒド化合物中の反応基を指し、これは、これらに限定されないが、アルデヒド基、カルボン酸基、エステル基、アミド基、イミン基、エポキシド基、アジリジン基、アゼチジニウム基およびヒドロキシル基を含むことができる。
多官能性アルデヒド化合物は、2個以上の炭素原子を含み、2つ以上のアルデヒド官能基を有することができる。例えば、多官能性アルデヒド化合物は2、3、4、5、6個またはそれ以上の炭素原子を含み、2つ以上のアルデヒド官能基を有することができる。多官能性アルデヒド化合物は2個以上の炭素原子を含み、少なくとも1つのアルデヒド官能基、ならびにアルデヒド基以外の少なくとも1つの官能基、例えばカルボン酸基、エステル基、アミド基、イミン基、エポキシド基、アジリジン基、アゼチジニウム基および/またはヒドロキシル基を有することができる。例えば、多官能性アルデヒド化合物は、2、3、4、5、6個またはそれ以上の炭素原子を含み、少なくとも1つのアルデヒド官能基ならびにアルデヒド基以外の少なくとも1つの官能基、例えばカルボン酸基、エステル基、アミド基、イミン基、エポキシド基、アジリジン基、アゼチジニウム基および/またはヒドロキシル基を有することができる。
3個以上の炭素原子を含み、2つのアルデヒド官能基(−CHO)を有する適切な二官能性すなわちジ官能性アルデヒドは、次式:
(式中、Rは1〜12個の炭素原子を有する二価の脂肪族、脂環式、芳香族または複素環基である)
で表すことができる。例示的な多官能性アルデヒドは、これらに限定されないが、マロンアルデヒド、スクシンアルデヒド、グルタルアルデヒド、2−ヒドロキシグルタルアルデヒド、β−メチルグルタルアルデヒド、アジプアルデヒド、ピメルアルデヒド、スベルアルデヒド、マレアルデヒド、フマルアルデヒド、セバクアルデヒド、フタルアルデヒド、イソフタルアルデヒド、テレフタルアルデヒド、環置換芳香族アルデヒドまたはその任意の組合せを含むことができる。2個の炭素原子を含み、2つのアルデヒド官能基を含む適切な二官能性すなわちジ官能性アルデヒドはグリオキサルである。
アルデヒド基、およびアルデヒド基以外の官能基を含む例示的な多官能性アルデヒド化合物は、これらに限定されないが、グリオキシル酸、グリオキシル酸エステル、グリオキシル酸アミド、5−(ヒドロキシメチル)フルフラールまたはその任意の組合せを含むことができる。多官能性アルデヒド化合物中のアルデヒド基は他の形態、例えば水和物として存在することができる。したがって、特定の多官能性アルデヒド化合物の任意の形態または誘導体を、本明細書で論じ説明する結合剤組成物を調製するために使用することができる。例えば、グリオキシル酸の関連で、グリオキシル酸、グリオキシル酸一水和物および/またはグリオキシレートを、タンニンおよびルイス酸と一緒にして結合剤組成物を生成することができる。架橋性化合物は、互いに一緒にされ、かつ/または互いに独立に反応混合物に添加された2つ以上の架橋性化合物の任意の組合せを含むことができる。
1つ以上の実施形態では、フェノール化合物および架橋性化合物のモノマ成分は、メイラード反応物の混合物で部分的にまたは完全に置き換えることができる。同様に、プレポリマは、メイラード反応物の部分的にまたは予備反応された混合物を含むことができる。言い換えれば、反応混合物のモノマ成分のすべてまたは一部は、メイラード反応物の混合物、メイラード反応物の予備反応混合物またはその組合せであってよい。メイラード反応物の混合物は、これらに限定されないが、炭水化物の供給源(炭水化物反応物)、および炭水化物反応物とのメイラード反応に関与することができるアミン反応物を含むことができる。
炭水化物の供給源は、1つ以上の還元糖を有する1つ以上の反応物、熱硬化条件下で1つ以上の還元糖を生成する1つ以上の反応物またはその組合せを含むことができる。還元糖は、アルデヒド基を含む、または異性化する、すなわち互変異性化してアルデヒド基を含むことができる糖であってよい。そうしたアルデヒド基は、メイラード反応条件下でアミノ基(アミン反応物)と反応性である。通常、そうしたアルデヒド基は、例えばCu+2で酸化してカルボン酸を得ることもできる。別の言い方をすると、その還元糖は、Cu+2と反応してカルボン酸部分を生成する1つ以上のアルデヒド部分を含有することができる。炭水化物反応物は他の官能基、例えばヒドロキシ、ハロ、アルキル、アルコキシなどで任意選択で置換されていてよい。炭水化物供給源は1つ以上のキラル中心をもつこともできる。炭水化物供給源は、各キラル中心でそれぞれ可能な光学異性体も含むことができる。ラセミ混合物、またはそうした任意の炭水化物供給源の種々の光学異性体ならびにその種々の幾何異性体の他のジアステレオマ混合物を含む種々の混合物を使用することができる。
炭水化物供給源は不揮発性であってよい。不揮発性の炭水化物供給源は、炭水化物反応物がメイラード反応条件下でのアミン反応物との反応に利用され得るように留まるその能力を増大または最大化させることができる。炭水化物の供給源とアミン反応物の混合物を予備反応させると、適切な炭水化物供給源のリストを拡大させることができる。炭水化物供給源は、トリオース、テトロース、ペントース、ヘキソースもしくはヘプトースを含むそのアルドースまたはケトースの形態の単糖;または多糖あるいはその任意の組合せであってよい。
トリオースが炭水化物供給源として働くか、または他の還元糖および/または多糖と一緒に使用される場合、アルドトリオース糖またはケトトリオース糖、例えばそれぞれグリセルアルデヒドおよびジヒドロキシアセトンを使用することができる。テトロースが炭水化物供給源として働くか、または他の還元糖および/または多糖と一緒に使用される場合、エリトロースおよびトレオースなどのアルドテトロース糖;ならびにエリトルロースなどのケトテトロース糖を使用することができる。ペントースが炭水化物供給源として働くか、または他の還元糖および/または多糖と一緒に使用される場合、リボース、アラビノース、キシロースおよびリキソースなどのアルドペントース糖;ならびにリブロース、アラブロース(arabulose)、キシルロースおよびリキスロースなどのケトペントース糖を使用することができる。ヘキソースが炭水化物供給源として働くか、または他の還元糖および/または多糖と一緒に使用される場合、グルコース(すなわち、デキストロース)、マンノース、ガラクトース、アロース、アルトロース、タロース、グロースおよびイドースなどのアルドヘキソース糖;ならびにフルクトース、プシコース、ソルボースおよびタガロースなどのケトヘキソース糖を使用することができる。ヘプトースが炭水化物供給源として働くか、または他の還元糖および/または多糖と一緒に使用される場合、セドヘプツロースなどのケトヘプトース糖を使用することができる。自然界で生じることが知られていないそうした炭水化物供給源の他の立体異性体も、結合剤組成物を調製するのに有用であると考えられる。多糖が炭水化物供給源として働くか、または単糖と一緒に使用される場合、スクロース、ラクトース、マルトース、デンプンおよびセルロースを使用することができる。
炭水化物反応物も、非炭水化物ポリヒドロキシ反応物と一緒に使用することができる。非炭水化物ポリヒドロキシ反応物の例は、これらに限定されないが、トリメチロールプロパン、グリセロール、ペンタエリスリトール、ポリビニルアルコール、部分的に加水分解されたポリビニルアセテート、完全に加水分解されたポリビニルアセテートおよびその混合物を含むことができる。非炭水化物ポリヒドロキシ反応物は、硬化の間に、他の結合剤成分との反応に利用され得るように留まるその能力を最大化させるように十分に不揮発性であってよい。炭水化物の供給源(炭水化物反応物)とアミン反応物の混合物を部分的に予備反応させると、適切な非炭水化物ポリヒドロキシ反応物のリストを拡大させることができる。非炭水化物ポリヒドロキシ反応物の疎水性は、結合剤組成物の物理特性の決定における1つの因子である可能性がある。
炭水化物の供給源とのメイラード反応に関与できるアミン反応物は、少なくとも1つのアミノ基を有する化合物であってよい。この化合物はアミノ酸の形態で存在することができる。遊離アミノ基は、遊離アミノ基が、例えばリシン残基のε−アミノ基および/または末端アミノ酸のα−アミノ基の形態で利用できるタンパク質に由来しもよい。アミン反応物は、ポリカルボン酸アンモニウム塩反応物を用いることによって、別個にまたはインサイチュで形成することもできる。ポリカルボン酸のアンモニウム塩は、ポリカルボン酸の酸性基をアミン塩基で中和し、それによってポリカルボン酸アンモニウム塩基を得ることによって生成することができる。完全な、すなわち当量ベースで計算して約100%の中和は、ポリカルボン酸中の酸性基を滴定するまたは部分的に中和する必要性を排除することができる。しかし、完全までには至らない中和も、メイラード反応物の満足できる混合物をもたらすことになると予想される。
適切なポリカルボン酸は、ジカルボン酸、トリカルボン酸、テトラカルボン酸、ペンタカルボン酸など、モノマポリカルボン酸、無水物およびその任意の組合せならびにポリマポリカルボン酸、無水物およびその任意の組合せを含むことができる。ポリカルボン酸アンモニウム塩反応物は、メイラード反応の炭水化物反応物との反応に利用可能なように留めるその能力を最大化させるように十分に不揮発性であることが好ましい。やはり、炭水化物の供給源とアミン反応物の混合物を部分的に予備反応させると、ポリカルボン酸アンモニウム塩反応物を含む適切なアミン反応物リストを拡大させることができる。他の例では、ポリカルボン酸アンモニウム塩反応物は、他の化学官能基で置換されていてよい。
例示的なモノマポリカルボン酸は、これらに限定されないが、不飽和脂肪族ジカルボン酸、飽和脂肪族ジカルボン酸、芳香族ジカルボン酸、不飽和環状ジカルボン酸、飽和環状ジカルボン酸、そのヒドロキシ置換誘導体などを含むことができる。他の適切なポリカルボン酸は、不飽和脂肪族トリカルボン酸、クエン酸などの飽和脂肪族トリカルボン酸、芳香族トリカルボン酸、不飽和環状トリカルボン酸、飽和環状トリカルボン酸、そのヒドロキシ置換誘導体などを含むことができる。そうした任意のポリカルボン酸は、例えばヒドロキシ、ハロ、アルキル、アルコキシなどで任意選択で置換されていてよいことを理解されたい。他の適切なポリカルボン酸は、これらに限定されないが、アコニット酸、アジピン酸、アゼライン酸、ブタンテトラカルボン酸ジヒドリド、ブタントリカルボン酸、クロレンド酸、シトラコン酸、ジシクロペンタジエン−マレイン酸付加体、ジエチレントリアミンペンタ酢酸、ジペンテンとマレイン酸の付加体、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、完全マレイン化ロジン、マレイン化されたトールオイル脂肪酸、フマル酸、グルタル酸、イソフタル酸、イタコン酸、過酸化カリウムで酸化されてアルコールにされ、次いでカルボン酸にされたマレイン化ロジン、マレイン酸、リンゴ酸、メサコン酸、コルベ・シュミット反応により二酸化炭素と反応して3〜4個のカルボキシル基が導入されたビフェノールAまたはビスフェノールF、シュウ酸、フタル酸、セバシン酸、コハク酸、酒石酸、テレフタル酸、テトラブロモフタル酸、テトラクロロフタル酸、テトラヒドロフタル酸、トリメリット酸、トリメシン酸などおよび無水物ならびにその任意の組合せを含むことができる。
適切なポリマポリカルボン酸は、2つ以上のペンダントカルボキシ基を含む有機ポリマまたはオリゴマを含むことができる。ポリマポリカルボン酸は、これらに限定されないが、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、イソクロトン酸、マレイン酸、桂皮酸、2−メチルマレイン酸、イタコン酸、2−メチルイタコン酸、α,β−メチレングルタル酸などを含むことができる不飽和カルボン酸から調製されるホモポリマまたはコポリマであってよい。ポリマポリカルボン酸は不飽和無水物から調製することもできる。不飽和無水物は、これらに限定されないが、無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水アクリル酸、無水メタクリル酸などならびにその混合物を含むことができる。
好ましいポリマポリカルボン酸はポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリマレイン酸などを含むことができる。市販されているポリアクリル酸の例には、AQUASET−529(Rohm & Haas、Philadelphia、Pa.、USA)、CRITERION 2000(欧州、フィンランド、HelsinkiのKemira)、NF1(H.B.Fuller、St.Paul、Minn.、USA)およびSOKALAN(欧州、ドイツ、LudwigshafenのBASF)が含まれる。SOKALANについては、これは、およそ4,000の分子量を有するアクリル酸とマレイン酸の水溶性ポリアクリル酸コポリマであると考えられる。AQUASET−529は、グリセロールと架橋されたポリアクリル酸を含み、また、触媒としての次亜リン酸ナトリウムも含む組成物であると理解される。CRITERION2000は、およそ2,000の分子量を有するポリアクリル酸の部分塩の酸性溶液であると考えられる。NF1は、カルボン酸官能基およびヒドロキシ官能基ならびにどちらの官能基も含まない単位を含むコポリマと考えられ;NF1は、次亜リン酸ナトリウムまたは有機ホスフェート触媒などの連鎖移動剤も含むと考えられる。
ポリカルボン酸との反応のためのアミン反応物は、これらに限定されないが、アンモニア、第一アミン、すなわちNH2R1および第二アミン、すなわちNHR1R2を含むことができる。ここで、R1およびR2はそれぞれ独立に:アルキル、シクロアルキル、アルケニル、シクロアルケニル、ヘテロシクリル、アリールおよびヘテロアリール基からなる群から選択される。アミン塩基は、任意の部分予備反応の間、または結合剤組成物の熱硬化の間のメイラード反応物の混合物の中での反応を促進するのに十分な条件下で、揮発性または実質的に不揮発性であってよい。適切なアミン塩基は、これらに限定されないが、実質的に揮発性の塩基、実質的に不揮発性の塩基またはその組合せを含むことができる。例示的な実質的に揮発性の塩基は、これらに限定されないが、アンモニア、エチルアミン、ジエチルアミン、ジメチルアミン、エチルプロピルアミンまたはその任意の組合せを含むことができる。例示的な実質的に不揮発性の塩基は、これらに限定されないが、アニリン、1−ナフチルアミン、2−ナフチルアミン、パラ−アミノフェノールまたはその任意の組合せを含むことができる。
メイラード反応物の混合物の一例には、水性アンモニア、クエン酸およびデキストロース(グルコース)の混合物が含まれる。この混合物では、ポリカルボン酸、クエン酸反応物(クエン酸の−COOH基のアンモニアによる中和によって作製される)上に存在する酸塩の基のモル当量数と、炭水化物反応物上に存在するヒドロキシル基のモル当量数の比は、最小で約0.04:1、約0.05:1、約0.06:1、約0.07:1、約0.08:1、約0.09:1、または約0.1:1から最大で約0.11:1、約0.12:1、約0.13:1、約0.14:1、約0.15:1、約0.16:1、約0.17:1、約0.18:1、約0.19:1、または約0.2:1の範囲であってよい。したがって、一実施形態では、デキストロース、炭水化物反応物上に存在するヒドロキシル基のモル当量数は、ポリカルボン酸、クエン酸反応物上に存在する酸塩の基のモル当量数の約25倍超であってよい。他の実施形態では、デキストロース炭水化物反応物上に存在するヒドロキシル基のモル当量数は、ポリカルボン酸クエン酸反応物上に存在する酸塩の基のモル当量数の約10倍超である。さらに他の実施形態では、デキストロース炭水化物反応物上に存在するヒドロキシル基のモル当量数は、ポリカルボン酸クエン酸反応物上に存在する酸塩の基のモル当量数の約6倍超である。
メイラード反応物の混合物は、最小で約0.1:1、約0.5:1、約1:1、約1.5:1または約2:1から最大で約2.5:1、約3:1、約3.5:1、約4:1、約4.5:1または約5:1の炭水化物の供給源(炭水化物反応物)のモル数と、炭水化物反応物とのメイラード反応に参画できるアミン反応物中のアミン官能基のモル数の比を有することができる。例えば、炭水化物反応物のモル数と、アミン反応物中のアミン官能基のモル数の比は、約1:1〜約3:1、約0.8:1〜約2.3:1、約1.7:1〜約3.3:1、約2.1:1〜約3.5:1、約0.6:1〜約1.6:1、約2.4:1〜約3.4:1、約1.3:1〜約2.7:1または約1.6:1〜約2.3:1であってよい。
上述したように、メイラード反応物の混合物は、炭水化物の供給源、およびそれとメイラード反応に関与できるアミン反応物を含むことができる。また、上述したように、メイラード反応物の混合物は、炭水化物の供給源とアミン反応物の部分反応混合物を含むこともできる。例えば、炭水化物の供給源を、炭水化物の供給源とのメイラード反応に関与することができるアミン反応物と混合物することができ、その混合物を、メイラード反応を開始させるのには十分であるが、最終的にゲル形態の粒子を形成する前に、反応を完了するところまでは進行させない時間で、約90℃に加熱することができる。適切なメイラード反応物およびメイラード反応生成物は、米国特許出願公開番号第2009/0301972号に論じられ、記載されている通りであってよい。
1つ以上の実施形態では、フェノール化合物および架橋性化合物のモノマ成分は、1つ以上の炭化水素樹脂で部分的にまたは完全に置き換えられていてよい。例示的な炭化水素樹脂は、これらに限定されないが、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレンビニルアセテート、エチレンエチルアクリレート、ポリウレタン、天然高分子、スチレン−イソプレン−スチレン、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン、スチレン−ブタジエン−スチレン、ポリスチレン、ポリウレタン、アクリルポリマ、ポリ塩化ビニル、フッ素樹脂、パインロジン(例えば、トールオイルロジン、ウッドロジンおよびゴムロジン)、改質ロジン(例えば、不均化ロジン、水素化ロジン、ポリマ化またはオリゴマ化ロジン、ディールスアルダーロジン付加体)、ロジンエステル(例えば、水素化ロジンエステル、ポリマ化ロジンエステル、フェノール性改質ロジンエステル、二塩基酸−改質ロジンエステル;そのロジンエステルはトールオイルロジン、ウッドロジンおよび/またはゴムロジンから誘導されてもよい)、ポリスルフィド、スチレン−アクリロニトリル、ナイロン、フェノール−ホルムアルデヒドノボラック樹脂またはその任意の組合せを含むことができる。他の例示的な炭化水素樹脂は、これらに限定されないが、C5炭化水素のオリゴマ(例えば、シクロペンタジエンのオリゴマ)、C9炭化水素のオリゴマ(例えば、しばしば芳香族炭化水素タッキファイヤと称されるα−メチルスチレンおよびビニルトルエンのオリゴマ)、テルペン樹脂(例えば、α−ピネン、β−ピネンおよびリモネンなどのテルペンのオリゴマ)、テルペンとフェノール系樹脂(phenolics)のオリゴマ性反応混合物、クマロン−インデン樹脂、テルペンとスチレン系樹脂のオリゴマ性反応混合物、脂環式樹脂(例えば、ジシクロペンタジエンベースの樹脂)、粗トールオイル、蒸留トールオイルまたはその任意の組合せを含むことができる。存在する場合、炭化水素樹脂は、重合の前、重合の間および/または重合が完了した後に添加することができる。
他の例では、モノマ成分中の架橋性化合物を少なくとも部分的に1つ以上の炭水化物で置き換えることができる。1つ以上の炭水化物は、1つ以上の単糖、二糖、オリゴ糖、多糖またはその組合せを含むことができる。1つ以上の実施形態では、1つ以上の炭水化物は1つ以上のアルドース糖を含むことができる。1つ以上の実施形態では、単糖は、D−グルコース(デキストロース一水和物)、L−グルコースまたはその組合せであってよい、またはそれらを含むことができる。他の炭水化物アルドース糖は、これらに限定されないが、グリセルアルデヒド、エリトロース、トレオース、リボース、デオキシリボース、アラビノース、キシロース、リキソース、アロース、アルトロース、グロース、マンノース、イドース、ガラクトース、タロースおよびその任意の組合せを含むことができる。炭水化物は、デキストリン、マルトデキストリンおよび酸化されたマルトデキストリンなどの1つ以上の還元または改質されたデンプンであってよい、またはそれらを含むことができる。
1つ以上の実施形態では、モノマ成分の固形分含量は、最小で約10%、約15%、約20%、約25%、約35%、約40%、または約45%から最大で約55%、約60%、約65%、約70%、約75%、約80%、約85%、または約90%まで変動させることができる。他の実施形態では、モノマ成分の固形分含量は約35%〜約70%、約40%〜約60%または約45%〜約55%であってよい。1つ以上の実施形態では、モノマ成分の固形分含量は、20%超、25%超、30%超、35%超、40%超または45%超、50%超、55%超、60%超、65%超、70%超、75%超、80%超、85%超または90%超であってよい。1つ以上の実施形態では、モノマ成分の固形分含量は、90%未満、85%未満、80%未満、75%未満、70%未満、65%未満、60%未満、55%未満、50%未満、45%未満、40%未満、35%未満、30%未満、25%未満、20%未満、または15%未満であってよい。
当業者は理解されるように、組成物の固形分含量は、少ないサンプル、例えば1〜5gの組成物を適切な温度、例えば125℃で液体を除去するのに十分な時間加熱して、重量損失を判定することによって測定することができる。加熱前後のサンプルの重量を測定することによって、組成物中の固体パーセントを、直接算出あるいは推定することができる。
触媒は、1つ以上の酸、1つ以上の塩基またはその任意の組合せであってよい、またはそれらを含むことができる。例示的な塩基性触媒は、これらに限定されないが、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム、炭酸アンモニウム、ヘキサメチレンテトラミンまたはその任意の組合せであってよい、またはそれらを含むことができる。例示的な酸性触媒は、これらに限定されないが、酢酸、塩酸、硫酸、リン酸、亜リン酸、スルホン酸(これらに限定されないが、モノスルホン酸、ジスルホン酸、トリスルホン酸、トルエンスルホン酸およびアルカンスルホン酸を含む)、没食子酸、シュウ酸、ピクリン酸またはその任意の組合を含むことができる。少なくとも1つの例では、触媒は酢酸と酢酸アンモニウムおよび/または炭酸アンモニウムの混合物を含むことができる。少なくとも1つの例では、触媒は任意の金属または金属イオンを含まないかまたは実質的に含まなくてよい。言い換えれば、触媒は、触媒を含有する非金属または非金属イオンであってよい。任意の金属または金属イオンを実質的に含まない触媒は、触媒の全重量に対して1wt%未満、0.5wt%未満、0.3wt%未満、0.2wt%未満、0.1wt%未満、0.7wt%未満、0.05wt%未満、0.3wt%未満、0.01wt%未満、0.007wt%未満、0.005wt%未満、0.003wt%未満、0.001wt%未満、0.0007wt%未満または0.0005wt%未満を含有することができる。
触媒は、サスペンジョンおよび/またはエマルジョン中に幅広い量で存在することができる。例えば、サスペンジョンおよび/またはエマルジョン中の触媒の濃度は、フェノール化合物の重量に対して約1wt%〜約30wt%の範囲であってよい。別の例では、サスペンジョンおよび/またはエマルジョン、プレポリマまたはその組合せ中の触媒の濃度は、フェノール化合物、架橋化合物、触媒および液体媒体の全重量に対して約0.1wt%〜約10wt%の範囲であってよい。
フェノール化合物と触媒のモル比は、最小で約1から最大で約2,000の範囲であってよい。例えば、フェノール化合物と触媒のモル比は、最小で約1、約5、約10または約15から最大で約45、約50、約60、約80、約100、約125、約150、約175、約200、約225、約250、約275、約300、約325または約350の範囲であってよい。別の例では、フェノール化合物と触媒のモル比は、約1〜約1,000、約100〜約600、約10〜約400、約5〜約75、約200〜約1,800、約500〜約1,500または約1〜約50の範囲であってよい。別の例では、フェノール化合物と触媒のモル比は、最小で約1、約3、約5、約8、約10、約12または約15から最大で約20、約25、約20、約37、約40、約43、約45または約49の範囲であってよい。別の例では、フェノール化合物と触媒のモル比は、200未満、150未満、125未満、100未満、75未満、60未満、50未満、49未満、47未満、45未満、43未満、40未満、37未満または35未満であってよい。
1つ以上の実施形態では、モノマ成分、すなわちフェノール化合物、および/または架橋化合物および/または触媒は、溶液、スラリ、サスペンジョン、エマルジョンまたは他の混合物の形態の液体混合物であってよい。例えば、フェノール化合物および/または架橋化合物は、水溶液、スラリ、サスペンジョン、エマルジョンまたは他の混合物の形態であってよい。他の適切な液体媒体は、これらに限定されないが、1つ以上のアルコールまたは水/アルコール混合物を含むことができる。例示的なアルコールは、これらに限定されないが、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノールなどおよびその混合物を含むことができる。他の適切な液体媒体は、これらに限定されないが、アセトン、テトラヒドロフラン、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、クメン、メシチレンまたはその混合物を含むことができる。
モノマ成分中の液体媒体の濃度は、液体媒体、フェノール化合物、架橋化合物および触媒の全重量に対して最小で約5wt%、約10wt%、約15wt%、約20wt%、約25wt%、約30wt%、約35wt%、約40wt%または約45wt%から最大で約60wt%、約65wt%、約70wt%、約75wt%、約80wt%、約85wt%、約90wt%または約95wt%の範囲であってよい。フェノール化合物の濃度は、液体媒体、フェノール化合物、架橋化合物および触媒の全重量に対して最小で約5wt%、約10wt%、約15wt%または約20wt%から最大で約30wt%、約35wt%、約40wt%、約45wt%または約50wt%の範囲であってよい。モノマ成分中の架橋化合物の濃度は、液体媒体、フェノール化合物、架橋化合物および触媒の全重量に対して最小で約3wt%、約5wt%、約7wt%、約10wt%、約15wt%または約20wt%から最大で約30wt%、約45wt%、約50wt%、約55wt%、約60wt%または約70wt%の範囲であってよい。モノマ成分中の触媒の濃度は、液体媒体、フェノール化合物、架橋化合物、プレポリマおよび触媒の全重量に対して最小で約0.1wt%、約0.5wt%、約1wt%または約2%から最大で約10wt%、約20wt%、約30wt%または約40wt%の範囲であってよい。
1つ以上の実施形態では、1つ以上のフェノール化合物と1つ以上の架橋化合物のモル比は最小で約0.1:1から最大で約1:1の範囲であってよい。例えば、1つ以上のフェノール化合物と1つ以上の架橋化合物のモル比は0.2:1〜約0.9:1、約0.3:1〜約0.8:1、約0.4:1〜約0.8:1、約0.4:1〜約0.7:1または約0.4:1〜約0.6:1の範囲であってよい。少なくとも1つの例では、1つ以上のフェノール化合物と1つ以上の架橋化合物のモル比は約0.5:1であってよい。少なくとも1つの他の例では、反応物混合物は任意の架橋化合物を含まないかまたは実質的に含まなくてよい。別の例では、1つ以上のフェノール化合物と1つ以上の架橋化合物のモル比は約1:1、約2:1、約5:1、約10:1、約25:1、約50:1、約100:1または約500:1であってよい。
キャリヤ流体は、1つ以上の炭化水素、水またはその組合せであってよい、またはそれを含むことができる。例示的なキャリヤ流体は、パラフィン系油、ナフテン油、芳香族油またはその任意の組合せを含むことができる。例示的なパラフィン系炭化水素は、鉱油またはそのいずれか(or any thereof)を含むことができる。適切な鉱油には約15〜約40個の炭素原子を有する1つ以上のアルカンが含まれる。例示的なナフテン油はシクロアルカンをベースとした炭化水素であってよい。例示的なシクロアルカンは、これらに限定されないが、シクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロオクタン、シクロノナン、シクロデカンまたはその任意の組合せを含むことができる。他の適切なキャリヤ流体は、1つ以上の植物ベースの油または植物由来の油であってよい、またはそれらを含むことができる。例示的な植物ベースの油または植物由来の油は、これらに限定されないが、亜麻仁(フラックスシーズ(flaxseed))油、ヒマシ油、キリ油、大豆油、綿実油、オリーブ油、菜種油、コーンオイル、ヒマワリ種子油、ピーナッツ油、ココナツオイル、サフラワー油、ヤシ油、植物油またはその任意の組合せを含むことができる。市販されている適切な植物油は、これらに限定されないが、商標名WESSON(登録商標)のもとで販売されているものおよびCONAGRA FOODS(登録商標)で販売されているもの、例えば植物油、菜種油、コーンオイル、ブレンド油などを含むことができる。他の適切なキャリヤ流体は、1つ以上の塩素化炭化水素であってよい、またはそれらを含むことができる。例示的な塩素化炭化水素は、これらに限定されないが、四塩化炭素、クロロホルム、塩化メチレンまたはその任意の組合せを含むことができる。任意の種類の水を、キャリヤ流体としてまたはキャリヤ流体の少なくとも一部を作り上げるために使用することができる。例えば、水は蒸留水、脱イオン水またはその組合せであってよい。別の例では、水は水道水であってよい。他の適切なキャリヤ流体は、シクロヘキサン、鉱油、キシレン、水またはその任意の混合物であってよい、またはそれを含むことができる。
水を含む(contains or includes)キャリヤ流体の使用は、炭化水素の使用と比べて、ゲル形態のポリマ粒子の製造に伴うコストを削減することができる。水を含むキャリヤ流体の使用は、1つ以上の炭化水素を含み、水を含まないかまたは実質的に水を含まない、例えば5wt%未満の水しか含まないキャリヤ流体と比べて、キャリヤ流体に対して高い濃度のモノマ成分も可能にすることができる。言い換えれば、大部分が水であるか、または大部分を占める水を含む、例えば約50wt%超の水を含むキャリヤ流体は、そのキャリヤ流体が、大部分が非水流体であるか、または大部分を占める非水流体を含む、例えば約50wt%超の炭化水素を含む場合と比べて、より濃縮されたサスペンジョンおよび/またはエマルジョンが形成されるのを可能にすることができる。水であるかまたは水を含むキャリヤ流体を使用すると、1つ以上の炭化水素を含む任意の残留キャリヤ流体も少なくとも部分的に除去することができる。1つ以上の実施形態では、反応混合物を形成するのに使用されるキャリヤ流体は、最小で約1wt%、約3wt%、約5wt%、約10wt%、約15wt%、約20wt%、約25wt%、約30wt%、約35wt%、または約40wt%から最大で約50wt%、約55wt%、約60wt%、約65wt%、約70wt%、約75wt%、約80wt%、約85wt%、約90wt%、約95wt%、または約100wt%までの水濃度を有することができる。1つ以上の実施形態では、反応混合物を形成するのに使用されるキャリヤ流体は、水を全く含まなくてよい。
キャリヤ流体は大気圧で、約40℃以上、約50℃以上、約60℃以上、約70℃以上、約80℃以上、約90℃以上、約100℃以上、約110℃以上、約120℃以上、約130℃以上、約140℃以上、約150℃以上、約175℃以上、約200℃以上、約225℃以上、または約250℃以上の沸点を有することができる。キャリヤ流体はモノマ成分が重合を施される条件で、約40℃以上、約50℃以上、約60℃以上、約70℃以上、約80℃以上、約90℃以上、約100℃以上、約110℃以上、約120℃以上、約130℃以上、約140℃以上、約150℃以上、約175℃以上、約200℃以上、約225℃以上、または約250℃以上の沸点を有することができる。キャリヤ流体は、約−25℃超、約−20℃超、約−10℃超、約0℃超、約10℃超、約20℃超、約30℃超、約40℃超、約50℃超または約60℃超の引火点を有することができる。
1つ以上の実施形態では、キャリヤ流体は、シクロアルカン、例えばシクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロオクタンなどを含まなくてよい、または本質的に含まなくてよい。本明細書で使用されるように、「本質的にシクロアルカンを含まない」という語句は、3wt%未満、2wt%未満、1wt%未満、0.9wt%未満、0.8wt%未満、0.7wt%未満、0.6wt%未満、0.5wt%未満、0.4wt%未満、0.3wt%未満、0.2wt%未満、0.1wt%未満、0.07wt%未満、0.05wt%未満、0.03wt%未満、または0.01wt%未満のシクロアルカンしか含まないキャリヤ流体を指す。1つ以上の実施形態では、キャリヤ流体は、例えばシクロヘキサンを含まなくてよい、または本質的に含まなくてよい、例えば1wt%未満のシクロアルカンしか含まなくてよい。したがって、このサスペンジョンおよび/またはエマルジョン重合プロセスとゲル形態のポリマ粒子を作製するために使用される従来の逆エマルジョン重合プロセスとの他の1つの差が、キャリヤ流体としてのシクロヘキサンの使用を回避できることであり得ることにも留意すべきである。同様に、このサスペンジョンおよび/またはエマルジョン重合プロセスとゲル形態のポリマ粒子を生成するために使用される従来の逆エマルジョン重合プロセスとの別の差は、キャリヤ流体としてのシクロアルカンの使用を回避できることであり得るということである。
1つ以上の実施形態では、キャリヤ流体は、1つ以上のシクロアルカン、例えばシクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロオクタンなどであってよい、またはそれらを含むことができる。例えば、キャリヤ流体は、1つ以上のシクロアルカンを、キャリヤ流体の全重量ベースで最小で約0.1wt%、約1wt%、約3wt%、約5wt%、約10wt%、約20wt%、約30wt%、または約40wt%から最大で約50wt%、約60wt%、約70wt%、約80wt%、約90wt%、または約100wt%までの量で含むことができる。別の言い方をすると、少なくとも1つの特定の実施形態では、キャリヤ流体は任意の量のシクロアルカンまたは任意の量のシクロアルカンの組合せを含むことができる。少なくとも1つの実施形態では、キャリヤ流体中のシクロヘキサンの量は、約1wt%〜約20wt%、約10wt%〜約30wt%、約20wt%〜約40wt%、約30wt%〜約50wt%、約40wt%〜約60wt%、約50wt%〜約70wt%、約60wt%〜約80wt%、約70wt%〜約90wt%、または約80wt%〜約100wt%の範囲であってよい。1つ以上の実施形態では、キャリヤ流体は、100wt%、95wt%未満、90wt%未満、85wt%未満、80wt%未満、75wt%未満、70wt%未満、65wt%未満、60wt%未満、55wt%未満、50wt%未満、45wt%未満、40wt%未満、35wt%未満、30wt%未満、25wt%未満、20wt%未満、15wt%未満、10wt%未満、5wt%未満、4wt%未満、3wt%未満、2wt%未満、または1wt%未満の量の1つ以上のシクロアルカンであってよい、またはそれらを含むことができる。1つ以上の実施形態では、キャリヤ流体は、少なくとも1wt%、少なくとも2wt%、少なくとも3wt%、少なくとも4wt%、少なくとも5wt%、少なくとも10wt%、少なくとも15wt%、少なくとも20wt%、少なくとも25wt%、少なくとも30wt%、少なくとも35wt%、少なくとも40wt%、少なくとも45wt%、少なくとも50wt%、少なくとも55wt%、少なくとも60wt%、少なくとも65wt%、少なくとも70wt%、少なくとも75wt%、少なくとも80wt%、少なくとも85wt%、少なくとも90wt%、少なくとも95wt%、または100wt%の量の1つ以上のシクロアルカンであってよい、またはそれらを含むことができる。
1つ以上の実施形態では、キャリヤ流体は、広範囲の炭素原子を有する、1つ以上の炭化水素、例えばパラフィン系炭化水素、ナフテン系炭化水素、芳香族炭化水素、植物ベースのまたは植物由来の油、鉱油および/または塩素化炭化水素であってよい、またはそれらを含むことができる。例えば、キャリヤ流体は、少なくとも6、少なくとも8、少なくとも10、少なくとも12、少なくとも14、少なくとも16、少なくとも18、少なくとも20、少なくとも22、少なくとも24、少なくとも26、少なくとも28、少なくとも30、少なくとも32、少なくとも34、少なくとも36、少なくとも38、少なくとも40、少なくとも42、少なくとも44、少なくとも46、少なくとも48、少なくとも50、少なくとも52、少なくとも54、少なくとも56、少なくとも58、または少なくとも60個の炭素原子を有する1つ以上の炭化水素であってよい、またはそれらを含むことができる。例えば、キャリヤ流体は、最小で約6、約8、約10、約12、約14、約16、約18、約20、約22、約24、約26、約28または約30から最大で約32、約34、約36、約38、約40、約42、約44、約46、約58、約50、約60、約70、約80、約90、約100、約110、約120、約130、約140または約150個の炭素原子を有する1つ以上の炭化水素を含むことができる。
1つ以上の実施形態では、キャリヤ流体は、少なくとも5wt%、少なくとも10wt%、少なくとも15wt%、少なくとも20wt%、少なくとも25wt%、少なくとも30wt%、少なくとも35wt%、少なくとも40wt%、少なくとも45wt%、少なくとも50wt%、少なくとも55wt%、少なくとも60wt%、少なくとも65wt%、少なくとも70wt%、少なくとも75wt%、少なくとも80wt%、少なくとも85wt%、少なくとも90wt%、少なくとも95wt%、または100wt%の量の少なくとも8個の炭素原子を有する炭化水素であってよい、またはそれらを含むことができる。1つ以上の実施形態では、キャリヤ流体は、少なくとも5wt%、少なくとも10wt%、少なくとも15wt%、少なくとも20wt%、少なくとも25wt%、少なくとも30wt%、少なくとも35wt%、少なくとも40wt%、少なくとも45wt%、少なくとも50wt%、少なくとも55wt%、少なくとも60wt%、少なくとも65wt%、少なくとも70wt%、少なくとも75wt%、少なくとも80wt%、少なくとも85wt%、少なくとも90wt%、少なくとも95wt%、または100wt%の量の少なくとも10個の炭素原子を有する炭化水素を含む。1つ以上の実施形態では、キャリヤ流体は、少なくとも5wt%、少なくとも10wt%、少なくとも15wt%、少なくとも20wt%、少なくとも25wt%、少なくとも30wt%、少なくとも35wt%、少なくとも40wt%、少なくとも45wt%、少なくとも50wt%、少なくとも55wt%、少なくとも60wt%、少なくとも65wt%、少なくとも70wt%、少なくとも75wt%、少なくとも80wt%、少なくとも85wt%、少なくとも90wt%、少なくとも95wt%、または100wt%の量の少なくとも12個の炭素原子を有する炭化水素を含む。1つ以上の実施形態では、キャリヤ流体は、少なくとも5wt%、少なくとも10wt%、少なくとも15wt%、少なくとも20wt%、少なくとも25wt%、少なくとも30wt%、少なくとも35wt%、少なくとも40wt%、少なくとも45wt%、少なくとも50wt%、少なくとも55wt%、少なくとも60wt%、少なくとも65wt%、少なくとも70wt%、少なくとも75wt%、少なくとも80wt%、少なくとも85wt%、少なくとも90wt%、少なくとも95wt%、または100wt%の量の少なくとも14個の炭素原子を有する炭化水素を含む。1つ以上の実施形態では、キャリヤ流体は、少なくとも5wt%、少なくとも10wt%、少なくとも15wt%、少なくとも20wt%、少なくとも25wt%、少なくとも30wt%、少なくとも35wt%、少なくとも40wt%、少なくとも45wt%、少なくとも50wt%、少なくとも55wt%、少なくとも60wt%、少なくとも65wt%、少なくとも70wt%、少なくとも75wt%、少なくとも80wt%、少なくとも85wt%、少なくとも90wt%、少なくとも95wt%、または100wt%の量の少なくとも16個の炭素原子を有する炭化水素を含む。1つ以上の実施形態では、キャリヤ流体は、少なくとも5wt%、少なくとも10wt%、少なくとも15wt%、少なくとも20wt%、少なくとも25wt%、少なくとも30wt%、少なくとも35wt%、少なくとも40wt%、少なくとも45wt%、少なくとも50wt%、少なくとも55wt%、少なくとも60wt%、少なくとも65wt%、少なくとも70wt%、少なくとも75wt%、少なくとも80wt%、少なくとも85wt%、少なくとも90wt%、少なくとも95wt%、または100wt%の量の少なくとも18個の炭素原子を有する炭化水素を含む。1つ以上の実施形態では、キャリヤ流体は、少なくとも5wt%、少なくとも10wt%、少なくとも15wt%、少なくとも20wt%、少なくとも25wt%、少なくとも30wt%、少なくとも35wt%、少なくとも40wt%、少なくとも45wt%、少なくとも50wt%、少なくとも55wt%、少なくとも60wt%、少なくとも65wt%、少なくとも70wt%、少なくとも75wt%、少なくとも80wt%、少なくとも85wt%、少なくとも90wt%、少なくとも95wt%、または100wt%の量の少なくとも20個の炭素原子を有する炭化水素を含む。1つ以上の実施形態では、キャリヤ流体は、少なくとも5wt%、少なくとも10wt%、少なくとも15wt%、少なくとも20wt%、少なくとも25wt%、少なくとも30wt%、少なくとも35wt%、少なくとも40wt%、少なくとも45wt%、少なくとも50wt%、少なくとも55wt%、少なくとも60wt%、少なくとも65wt%、少なくとも70wt%、少なくとも75wt%、少なくとも80wt%、少なくとも85wt%、少なくとも90wt%、少なくとも95wt%、または100wt%の量の少なくとも22個の炭素原子を有する炭化水素を含む。1つ以上の実施形態では、キャリヤ流体は、少なくとも5wt%、少なくとも10wt%、少なくとも15wt%、少なくとも20wt%、少なくとも25wt%、少なくとも30wt%、少なくとも35wt%、少なくとも40wt%、少なくとも45wt%、少なくとも50wt%、少なくとも55wt%、少なくとも60wt%、少なくとも65wt%、少なくとも70wt%、少なくとも75wt%、少なくとも80wt%、少なくとも85wt%、少なくとも90wt%、少なくとも95wt%、または100wt%の量の少なくとも24個の炭素原子を有する炭化水素を含む。1つ以上の実施形態では、キャリヤ流体は、少なくとも5wt%、少なくとも10wt%、少なくとも15wt%、少なくとも20wt%、少なくとも25wt%、少なくとも30wt%、少なくとも35wt%、少なくとも40wt%、少なくとも45wt%、少なくとも50wt%、少なくとも55wt%、少なくとも60wt%、少なくとも65wt%、少なくとも70wt%、少なくとも75wt%、少なくとも80wt%、少なくとも85wt%、少なくとも90wt%、少なくとも95wt%、または100wt%の量の少なくとも26個の炭素原子を有する炭化水素を含む。1つ以上の実施形態では、キャリヤ流体は、少なくとも5wt%、少なくとも10wt%、少なくとも15wt%、少なくとも20wt%、少なくとも25wt%、少なくとも30wt%、少なくとも35wt%、少なくとも40wt%、少なくとも45wt%、少なくとも50wt%、少なくとも55wt%、少なくとも60wt%、少なくとも65wt%、少なくとも70wt%、少なくとも75wt%、少なくとも80wt%、少なくとも85wt%、少なくとも90wt%、少なくとも95wt%、または100wt%の量の少なくとも28個の炭素原子を有する炭化水素を含む。1つ以上の実施形態では、キャリヤ流体は、少なくとも5wt%、少なくとも10wt%、少なくとも15wt%、少なくとも20wt%、少なくとも25wt%、少なくとも30wt%、少なくとも35wt%、少なくとも40wt%、少なくとも45wt%、少なくとも50wt%、少なくとも55wt%、少なくとも60wt%、少なくとも65wt%、少なくとも70wt%、少なくとも75wt%、少なくとも80wt%、少なくとも85wt%、少なくとも90wt%、少なくとも95wt%、または100wt%の量の少なくとも30個の炭素原子を有する炭化水素を含む。1つ以上の実施形態では、キャリヤ流体は、少なくとも5wt%、少なくとも10wt%、少なくとも15wt%、少なくとも20wt%、少なくとも25wt%、少なくとも30wt%、少なくとも35wt%、少なくとも40wt%、少なくとも45wt%、少なくとも50wt%、少なくとも55wt%、少なくとも60wt%、少なくとも65wt%、少なくとも70wt%、少なくとも75wt%、少なくとも80wt%、少なくとも85wt%、少なくとも90wt%、少なくとも95wt%、または100wt%の量の少なくとも32個の炭素原子を有する炭化水素を含む。1つ以上の実施形態では、キャリヤ流体は、少なくとも5wt%、少なくとも10wt%、少なくとも15wt%、少なくとも20wt%、少なくとも25wt%、少なくとも30wt%、少なくとも35wt%、少なくとも40wt%、少なくとも45wt%、少なくとも50wt%、少なくとも55wt%、少なくとも60wt%、少なくとも65wt%、少なくとも70wt%、少なくとも75wt%、少なくとも80wt%、少なくとも85wt%、少なくとも90wt%、少なくとも95wt%、または100wt%の量の少なくとも34個の炭素原子を有する炭化水素を含む。1つ以上の実施形態では、キャリヤ流体は、少なくとも5wt%、少なくとも10wt%、少なくとも15wt%、少なくとも20wt%、少なくとも25wt%、少なくとも30wt%、少なくとも35wt%、少なくとも40wt%、少なくとも45wt%、少なくとも50wt%、少なくとも55wt%、少なくとも60wt%、少なくとも65wt%、少なくとも70wt%、少なくとも75wt%、少なくとも80wt%、少なくとも85wt%、少なくとも90wt%、少なくとも95wt%、または100wt%の量の少なくとも36個の炭素原子を有する炭化水素を含む。1つ以上の実施形態では、キャリヤ流体は、少なくとも5wt%、少なくとも10wt%、少なくとも15wt%、少なくとも20wt%、少なくとも25wt%、少なくとも30wt%、少なくとも35wt%、少なくとも40wt%、少なくとも45wt%、少なくとも50wt%、少なくとも55wt%、少なくとも60wt%、少なくとも65wt%、少なくとも70wt%、少なくとも75wt%、少なくとも80wt%、少なくとも85wt%、少なくとも90wt%、少なくとも95wt%、または100wt%の量の少なくとも38個の炭素原子を有する炭化水素を含む。1つ以上の実施形態では、キャリヤ流体は、少なくとも5wt%、少なくとも10wt%、少なくとも15wt%、少なくとも20wt%、少なくとも25wt%、少なくとも30wt%、少なくとも35wt%、少なくとも40wt%、少なくとも45wt%、少なくとも50wt%、少なくとも55wt%、少なくとも60wt%、少なくとも65wt%、少なくとも70wt%、少なくとも75wt%、少なくとも80wt%、少なくとも85wt%、少なくとも90wt%、少なくとも95wt%、または100wt%の量の少なくとも40個の炭素原子を有する炭化水素を含む。1つ以上の実施形態では、少なくとも8、10、12、14、16、18、20、22、24、26、28、30、32、34、36、38または40個の炭素原子を有する適切な炭化水素は、最大で約40、約50、約60、約70、約80、約100、約110、約120、約130、約140または約150個の炭素原子を有することができる。
本明細書で論じ説明する成分のいずれか1つ以上が、2つ以上の異なる化合物を含む場合、それらの2つ以上の異なる化合物は、お互いに対して任意の比で存在することができる。例えば、フェノール化合物が第1のフェノール化合物および第2のフェノール化合物を含む場合、そのフェノール化合物は、第1および第2のフェノール化合物の全重量に対して、約1wt%〜約99wt%の範囲の第1のフェノール化合物の濃度、逆に約99wt%〜約1wt%の範囲の第2のフェノール化合物の濃度を有することができる。他の例では、第1のフェノール化合物の量は、第1および第2のフェノール化合物の全重量に対して、最小で約5wt%、約10wt%、約15wt%、約20wt%、約25wt% 約30wt%、約35wt%、約40wt%、または約45wt%から最大で約60wt%、約65wt%、約70wt%、約75wt%、約80wt%、約85wt%、約90wt%、または約95wt%までの範囲であってよい。架橋性化合物、触媒および/または液体媒体が2つ以上の異なる化合物を含む場合、それらの2つ以上の異なる化合物は、第1および第2のフェノール化合物と同じような量で存在することができる。
モノマ成分のサスペンジョンおよび/またはエマルジョン重合は、1つ以上のフィラー材料の存在下で実施することができる。言い換えれば、サスペンジョンおよび/またはエマルジョンは、1つ以上のフィラー材料を含むことができる。フィラー材料は、モノマ成分、プレポリマ、キャリヤ流体またはその任意の組合せと一緒にすることができる。フィラー材料は、固体粒子、中空粒子、細孔性粒子またはその任意の組合せであってよい、またはそれらを含むことができる。例示的なフィラー材料は、これらに限定されないが、天然由来の有機フィラー材料、例えばピーカン殻(pecan shell)、無機酸化物、無機炭化物、無機窒化物、無機水酸化物、水酸化物コーティングを有する無機酸化物、無機炭窒化物、無機オキシ窒化物、無機ホウ化物、無機ホウ炭化物またはその任意の組合せを含むことができる。フィラー材料として使用するのに適した材料は、米国特許出願公開番号第2006/0078682号および同第2008/0277115号で論じられ記載されているものを含むことができる。フィラー材料をゲル形態のポリマでコーティングして、フィラー材料のコアとその上に配置されたゲルの外層を有するゲル形態のポリマ粒子を作製することができる。ゲル形態の粒子は、単一のフィラー成分もしくはフィラー粒子または複数のフィラー成分もしくはフィラー粒子を含むことができる。例えば、ゲル形態の粒子は、約1つの離散的フィラー成分から、約10、約20、約30、約40、約50、約60、約70、約80、約90、約100、約150、約200、約250、約500、約1,000、約1,500、約2,000、約10,000、約20,000またはそれ以上の離散的フィラー成分のどれかを含むことができる。フィラー成分のサイズは、少なくとも一部は、ゲル形態の任意の所与のポリマ粒子内の特定のフィラー成分粒子の数に影響を及ぼすことができる。
モノマ成分のサスペンジョンおよび/またはエマルジョン重合は、1つ以上のテトラアルキルオルトシリケート他のオルトシリケートの存在下で実施して、ゲル形態のポリマ粒子の収率、架橋密度および/または強度を増大させることもできる。例示的なテトラアルキルオルトシリケートは、これらに限定されないが、テトラエチルオルトシリケート、テトラメチルオルトシリケート(TMOS)またはその組合せを含むことができる。
金属イオンを、反応混合物、モノマ成分、キャリヤ流体、ゲル形態のポリマ粒子、ゲル形態の粒子からいずれかの液体の少なくとも一部を除去することによって得られた乾燥ポリマ粒子、サスペンジョンおよび/またはエマルジョンまたはその任意の組合せに、意図的にドープまたは添加することもできる。例えば、金属ドープしたフルフラールなどの金属ドープした炭化水素を、モノマ成分および/またはサスペンジョンおよび/またはエマルジョンと一緒にして金属をゲル形態のポリマ粒子に添加し、かつ/または炭素収率を増大させることができる。
ゲル形態のポリマ粒子は、1つ以上の電気化学的改変剤またはドーパントを含むこともできる。電気化学的改変剤は、炭素材料の電気化学的性能を最適化するように選択することができる。電気化学的改変剤は、上述したような重合ステップが開始される前、その間および/またはその後に添加することができる。例えば、電気化学的改変剤は上述した混合物、モノマ成分、キャリヤ流体、触媒、プレポリマに添加することができる、あるいは、任意の他の方法で重合プロセス中に含めることができる。
電気化学的改変剤は、炭素材料の電気化学的性能を改変する(例えば、増進または低下させる)任意の化学元素、化学元素を含む化合物または異なる化学元素と化合物の任意の組合せであってよい。電気化学的改変剤は、炭素材料の抵抗、容量、電力性能、安定性および他の特性を変化させる(増大または減少させる)ことができる。電気化学的改変剤は一般に、所望の電気化学的効果を付与する。対照的に、炭素材料中の不純物は通常望ましくなく、炭素材料の電気化学的性能を増進させるどころか、むしろ低下させる傾向がある。本開示の関連における電気化学的改変剤の例は、これらに限定されないが、周期律表の12〜15族の元素、およびその元素を含む化合物または酸化物、硫黄、タングステンおよび銀などの他の元素ならびにその組合せまたは混合物を含むことができる。例えば、電気化学的改変剤は、これらに限定されないが、鉛、スズ、アンチモン、ビスマス、ヒ素、タングステン、銀、亜鉛、カドミウム、インジウム、ケイ素、その組合せまたはその混合物ならびにこれらの元素の酸化物およびこれらの元素を含む化合物を含むことができる。
特定の実施形態では、電気化学的改変剤は、リチウム金属に対して3から0V、リチウム化する能力を有する元素(例えば、ケイ素、スズ、硫黄)を含む。他の実施形態では、電気化学的改変剤は、リチウム金属に対して3から0V、リチウム化する能力を有する金属酸化物(例えば、酸化鉄、酸化モリブデン、酸化チタン)を含む。さらに他の実施形態では、電気化学的改変剤は、リチウム金属に対して3から0V、リチウム化しない元素(例えば、アルミニウム、マンガン、ニッケル、金属ホスフェート)を含む。さらに他の実施形態では、電気化学的改変剤は非金属元素(例えば、フッ素、窒素、水素)を含む。さらに他の実施形態では、電気化学的改変剤は、上記電気化学的改変剤またはその任意の組合せ(例えば、スズ−ケイ素、ニッケル−酸化チタン)のいずれかを含む。
電気化学的改変剤は、任意の数の形態で提供することができる。例えば、いくつかの実施形態では、電気化学的改変剤は塩を含む。他の実施形態では、電気化学的改変剤は、元素形態の1つ以上の元素、例えば元素の鉄、スズ、ケイ素、ニッケルまたはマンガンを含む。他の実施形態では、電気化学的改変剤は、酸化された形態の1つ以上の元素、例えば酸化鉄、酸化スズ、酸化ケイ素、酸化ニッケル、酸化アルミニウムまたは酸化マンガンを含む。
他の実施形態では、電気化学的改変剤は鉄を含む。他の実施形態では、電気化学的改変剤はスズを含む。他の実施形態では、電気化学的改変剤はケイ素を含む。いくつかの他の実施形態では、電気化学的改変剤はニッケルを含む。さらに他の実施形態では、電気化学的改変剤はアルミニウムを含む。さらに他の実施形態では、電気化学的改変剤はマンガンを含む。さらに他の実施形態では、電気化学的改変剤はAl2O3を含む。特定の実施形態では、電気化学的改変剤は鉄、スズ、ケイ素、ニッケル、アルミニウムおよびマンガンまたはその任意の組合せもしくは混合物から選択することができる。いくつかの実施形態では、電気化学的改変剤はケイ素であり、他の実施形態では、電気化学的改変剤は窒素である。
窒素を、反応混合物、モノマ成分、キャリヤ流体、ゲル形態のポリマ粒子、ゲル形態の粒子からいずれかの液体の少なくとも一部を除去することによって得られた乾燥ポリマ粒子、サスペンジョンおよび/またはエマルジョンまたはその任意の組合せを、意図的にドープまたは添加することもできる。例えば、窒素が豊富な化合物をモノマ成分および/またはサスペンジョンおよび/またはエマルジョンと一緒にして窒素をゲル形態のポリマ粒子に加えることができる。ゲル形態および/または乾燥形態のポリマ粒子に窒素を加える、または窒素濃度を増大させると、1つ以上の最終生成物、例えば炭化された粒子の静電容量を改善することができる。例示的な窒素供給源は、これらに限定されないが、尿素、メラミン、硝酸またはその任意の組合せを含むことができる。
本明細書で論じ説明するサスペンジョンおよび/またはエマルジョン重合法の代替法として、1つ以上の代替重合プロセスを用いて、ゲル形態および/または非ゲル形態のポリマ粒子を作製することができる。例えば、1つの代替プロセスは、これに限定されないが、モノマ成分が最初は気相中にあり、ポリマ粒子が流動媒体または気体媒体中で形成される気相重合を含むことができる。
ゲル形態のポリマ粒子を生成するために使用されるサスペンジョンおよび/またはエマルジョン重合プロセスは、任意の界面活性剤を使用せずに、またはその実質的な非存在下で実行または実施することができることに留意すべきである。サスペンジョンおよび/またはエマルジョンまたは分散重合プロセスにおいて存在しなくてよい例示的な界面活性剤には、これらに限定されないが、SPAN(商標)80、SPAN(商標)85、SPAN(商標)65、SPAN(商標)60、SPAN(商標)40、SPAN(商標)20、TWEEN(登録商標)80、TWEEN(登録商標)40、TWEEN(登録商標)20、TWEEN(登録商標)21、TWEEN(登録商標)60、TRITON−X(登録商標)100、Lecithin P123、CTABなどが含まれる。他の例では、界面活性剤は、約100ダルトン〜約2,000ダルトンの分子量を有するノニオン性界面活性剤であってよい、またはそれらを含むことができる。1つ以上の実施形態では、適切なノニオン性界面活性剤は、最小で約100、約200、約300、約400、約500、約600、約700、約800または約900から最大で約1,100、約1,300、約1,500、約1,700、約1,900、約2,100、約2,300、約2,500、約2,700、約3,000、約3,300、約3,500、約3,700または約4,000ダルトンの分子量を有することができる。
キャリヤ流体は、任意の界面活性剤を含まないかまたは実質的に含まなくてよい。反応物混合物を含むサスペンジョンおよび/またはエマルジョンも、任意の界面活性剤を含まないかまたは実質的に含まなくてよい。本明細書で用いる「任意の界面活性剤を本質的に含まない」という用語は、キャリヤ流体に関して使用される場合、キャリヤ流体の全重量に対して1wt%未満、0.5wt%未満、0.3wt%未満、0.2wt%未満、0.1wt%未満、0.7wt%未満、0.05wt%未満、0.3wt%未満、0.01wt%未満、0.007wt%未満、0.005wt%未満、0.003wt%未満、0.001wt%未満、0.0007wt%未満または0.0005wt%未満を含むキャリヤ流体を指す。本明細書で用いる「任意の界面活性剤を本質的に含まない」という用語は、サスペンジョンおよび/またはエマルジョンに関して使用される場合、サスペンジョンおよび/またはエマルジョンの全重量に対して1wt%未満、0.5wt%未満、0.3wt%未満、0.2wt%未満、0.1wt%未満、0.7wt%未満、0.05wt%未満、0.3wt%未満、0.01wt%未満、0.007wt%未満、0.005wt%未満、0.003wt%未満、0.001wt%未満、0.0007wt%未満または0.0005wt%未満を含むサスペンジョンおよび/またはエマルジョンを指す。
1つ以上の実施形態では、界面活性剤が、反応混合物中に存在してよい。理論に拘泥するわけではないが、混合物中に存在する界面活性剤の量は、得られるゲルおよび/または炭素材料の物理特性を制御するために変えることができるパラメータであってよい。例えば、約2%以下の界面活性剤濃度はメソ細孔性炭素に関わることができ、より高い界面活性剤濃度はミクロ細孔性炭素に関わることができる。しかし、高い濃度の界面活性剤(例えば、約30%超)は、効果的ではないようである。いくつかの実施形態では、界面活性剤は望ましい可能性があるが、開示される方法のすべての実施形態において必要とされるわけではない。
界面活性剤が存在するいくつかの実施形態では、エマルジョン、サスペンジョンまたはその組合せは、最小で約0.01%、約0.05%、約0.1%、約0.5%、約1%、約1.5%、約2%、約3%または約5%から最大で約7%、約10%、約12%、約14%、約16%、約18%、約20%、約22%、約24%または約26%の界面活性剤(w/w)を含むことができる。例えば、エマルジョン、サスペンジョンまたはその組合せは、約0.2%〜約20%、約0.6%〜約15%、約4%〜約13%、約7%〜約14%、約9%〜約11%または約8%〜約14%の界面活性剤(w/w)を含むことができる。他の実施形態では、エマルジョン、サスペンジョンまたはその組合せは、約0.1%〜約10%の界面活性剤(w/w)、例えば約5%の界面活性剤(w/w)を含むことができる。他の実施形態では、エマルジョン、サスペンジョンまたはその組合せは、約0.1%〜約2%の界面活性剤(w/w)、例えば約0.5%または約1%の界面活性剤(w/w)を含むことができる。他の実施形態では、エマルジョン、サスペンジョンまたはその組合せは、約0.01%〜約1.0%の界面活性剤(w/w)、例えば約0.1%〜約1.0%の界面活性剤(w/w)を含むことができる。他の実施形態では、エマルジョン、サスペンジョンまたはその組合せは、約1.0%〜約2.0%の界面活性剤(w/w)を含むことができる。他の実施形態では、エマルジョン、サスペンジョンまたはその組合せは、約2.0%〜約5.0%の界面活性剤(w/w)を含むことができる。他の実施形態では、エマルジョン、サスペンジョンまたはその組合せは、約5.0%〜約10%の界面活性剤(w/w)を含むことができる。いくつかの特定の実施形態では、エマルジョン、サスペンジョンまたはその組合せは、約0.1%、約0.2%、約0.3%、約0.4%、約0.5%、約0.6%、約0.7%、約0.8%、約0.9%、約1.0%、約1.1%、約1.2%、約1.3%、約1.4%、約1.5%、約1.6%、約1.7%、約1.8%、約1.9%または約2.0%の界面活性剤(w/w)を含むことができる。他の実施形態では、エマルジョン、サスペンジョンまたはその組合せは、約9.0%〜約11.0%、約0.05%〜約1.1%の界面活性剤または約0.9%〜約1.1%の界面活性剤(w/w)を含む。
いくつかの実施形態では、界面活性剤レベルは臨界ミセル濃度すなわち「CMC」を超える濃度であってよい。本明細書で用いる臨界ミセル濃度すなわちCMCは、それより高い濃度で界面活性剤はミセルを形成し、その系に加えられる追加的なすべての界面活性剤がミセルとなる濃度と定義される。他の実施形態では、界面活性剤レベルはCMCより低い濃度であってよい。例えば、界面活性剤レベルはCMCの100%未満、95%未満、90%未満、85%未満、80%未満、75%未満、70%未満、65%未満、60%未満、55%未満、50%未満、45%未満、40%未満、35%未満、30%未満、25%未満、20%未満、15%未満、10%未満、5%未満、3%未満、2%未満、1%未満、0.5%未満、0.3%未満、0.1%未満、0.05%未満または0.01%未満の濃度で存在してよい。上記で論じたように、少なくとも1つの特定の実施形態では、エマルジョン、サスペンジョンまたはその組合せは界面活性剤を全く含まなくてよい。
1つ以上の実施形態では、望むなら、1つ以上の界面活性剤を、サスペンジョンおよび/またはエマルジョンに加えることができる。例えば、ノニルフェノールエトキシレートおよび/またはトール油脂肪酸グリセロールエステル(「TOFA−グリセロールエステル」)などのノニオン性界面活性剤を使用することができる。適切な市販の界面活性剤は、これらに限定されないが、Span 80、Triton X−100、Lecithin P123、CTABなどを含むことができる。界面活性剤の量は、例えば最小で約0.3wt%、約0.5wt%、約0.7wt%、約1wt%または約1.5wt%から最大で約2wt%、約3wt%、約5wt%、約10wt%または約15wt%の範囲であってよい。
モノマ成分、プレポリマまたはその組合せが、1つ以上の他の添加剤をさらに含むことができることにも留意すべきである。例示的な添加剤は、これらに限定されないが、硫黄、カーボンブラック、酸化防止剤、酸化亜鉛、促進剤、セルロース、フィラー、レオロジー改変剤、増粘剤、湿潤剤、着色剤、滑剤、レベリング剤、UV安定剤、可塑剤、シリカ、加工油、柔軟化油(softening oil)、発泡剤またはその任意の組合せを含むことができる。
ゲル形態のポリマ粒子は、約0.1mm以上、約0.5mm以上、約1mm以上、約1.5mm以上、約2mm以上、約2.5mm以上、約3mm以上、約3.5mm以上、約4mm以上、約4.5mm以上、約5mm以上、約5.5mm以上または約6mm以上の平均横断面長さを有することができる。ゲル形態のポリマ粒子は最小で約0.1mm、約0.5mm、約1mm、約1.5mm、約2mm、約2.5mm、約3mm、約3.5mmまたは約4mmから最大で約5mm、約7mm、約10mm、約12mm、約15mm、約18mm、約20mm、約25mmまたは約30mmの平均横断面長さを有することができる。1つ以上の実施形態では、ゲル形態のポリマ粒子は、最小で約1μm、約10μm、約50μm、約100μm、約200μm、約300μm、約500μm、約700μmまたは約1,000μmから最大で約1.1mm、約1.3mm、約1.5mm、約2mm、約3mm、約4mm、約5mm、約7mmまたは約10mmの平均横断面長さを有することができる。
ゲル形態のポリマ粒子は粒径分布を有することができる、すなわち、任意の2つのゲル形態のポリマ粒子についての平均横断面長さは変動してよい。例えば、ゲル形態のポリマ粒子の約10%、約20%、約30%、約40%、約50%、約60%、約70%、約80%、約90%、約95%または約100%は、1mm以上の平均横断面長さを有することができる。別の例では、ゲル形態のポリマ粒子の約10%、約20%、約30%、約40%、約50%、約60%、約70%、約80%、約90%、約95%または約100%は、1.1mm以上の平均横断面長さを有することができる。別の例では、ゲル形態のポリマ粒子の約10%、約20%、約30%、約40%、約50%、約60%、約70%、約80%、約90%、約95%または約100%は、1.2mm以上の平均横断面長さを有することができる。別の例では、ゲル形態のポリマ粒子の約10%、約20%、約30%、約40%、約50%、約60%、約70%、約80%、約90%、約95%または約100%は、1.3mm以上の平均横断面長さを有することができる。別の例では、ゲル形態のポリマ粒子の約10%、約20%、約30%、約40%、約50%、約60%、約70%、約80%、約90%、約95%または約100%は、1.5mm以上の平均横断面長さを有することができる。別の例では、ゲル形態のポリマ粒子の約10%、約20%、約30%、約40%、約50%、約60%、約70%、約80%、約90%、約95%または約100%は、1.7mm以上の平均横断面長さを有することができる。別の例では、ゲル形態のポリマ粒子の約10%、約20%、約30%、約40%、約50%、約60%、約70%、約80%、約90%、約95%または約100%は、2mm以上の平均横断面長さを有することができる。さらに別の例では、ゲル形態のポリマ粒子の約10%、約20%、約30%、約40%、約50%、約60%、約70%、約80%、約90%、約95%または約100%は、約1mm、約1.2mm、約1.4mm、約1.6mm、約1.8mm、約2.1mm、約2.3mmまたは約2.5mm以上の平均横断面長さを有することができる。さらに別の例では、ゲル形態のポリマ粒子の約10%、約20%、約30%、約40%、約50%、約60%、約70%、約80%、約90%、約95%または約100%は、約1mm、約1.5mm、約2mm、約2.5mm、約3mm、約3.5mm、約4mm、約4.5mm、約5mmまたは約5.5mm以上の平均横断面長さを有する。さらに別の例では、ゲル形態のポリマ粒子の約10%、約20%、約30%、約40%、約50%、約60%、約70%、約80%、約90%、約95%または約100%は、約1mm、約1.5mm、約2mm、約2.5mm、約3mm、約3.5mmまたは約4mm以上の平均横断面長さ、および30mm、約25mm、約20mm、約18mm、約15mm、約12mm、約10mm、約7mmまたは約5mm未満の平均横断面長さを有することができる。
1つ以上の実施形態では、ゲル形態のポリマ粒子の粒径分布は、1,000未満の多分散性指数(Dv,90−Dv,10)/Dv,50(Dv,10、Dv,50およびDv,90は、体積による粒径分布のそれぞれ10%、50%および90%での体積平均粒径である)を有することができる。例えば、ゲル形態のポリマ粒子は、1000未満、700未満、500未満、300未満、100未満、50未満、25未満、10未満、5未満、3未満、2未満、1.5未満または1未満の多分散性指数を有することができる。体積平均粒径は、個別粒子の目視による計数もしくは測定によるか、またはサスペンジョン流体中での粒子のレーザ光散乱法によって測定することができる。
1つ以上の実施形態では、ゲル形態のポリマ粒子の調製は制御することができる。例えば、有機相への水相の導入を、ポリマ粒径分布の2つ以上の母集団が得られるように実行することができる。したがって、最終ポリマ粒子分布は、最も高いノードと最も低いノードの比が約1000以下、約500以下、約200以下、約100以下、約50以下、約25以下、約10以下、5以下または約2以下である、1つもしくは2つまたはそれ以上のノードを含むことができる。
ゲル形態のポリマ粒子は、最小で約50m2/g、約100m2/g、約200m2/g、約400m2/gまたは約500m2/gから最大で約800m2/g、約1,100m2/g、約1,400m2/g、約1,700m2/gまたは約2,000m2/gの範囲の表面積を有することができる。例えば、ゲル形態のポリマ粒子の表面積は約75m2/g〜約700m2/g、約350m2/g〜約1,000m2/g、約850m2/g〜約1,750m2/gまたは約600m2/g〜約1,300m2/gであってよい。
ゲル形態のポリマ粒子は、最小で約0.2nm、約0.5nm、約1nm、約5nmまたは約10nmから最大で約100nm、約200nm、約300nm、約400nmまたは約500nmの範囲の孔径を有することができる。例えば、ゲル形態のポリマ粒子の孔径は約3nm〜約75nm、約15nm〜約150nm、約40nm〜約450nmまたは約20nm〜約300nmであってよい。
ゲル形態のポリマ粒子の孔径は、ミクロ細孔性(2nm以下)、メソ細孔性(2nm〜約50nm)またはマクロ細孔性(50nm超)であると称することもできる。ポリマ粒子は、ミクロ細孔性の孔径分布だけ、メソ細孔性の孔径分布だけまたはマクロ細孔性の孔径分布だけを有することができる。別の例では、ポリマ粒子は、ミクロ細孔性の孔径、メソ細孔性の孔径および/またはマクロ細孔性の孔径分布の組合せを有することができる。
ゲル形態のポリマ粒子は、単峰性孔径分布、二峰性孔径分布または多峰性孔径分布を有することができる。別の例では、ポリマ粒子は単峰性孔径分布だけ、二峰性孔径分布だけ、または多峰性孔径分布だけを有することができる。
ゲル形態のポリマ粒子は、最小で約0.05cm3/g、約0.1cm3/g、約0.5cm3/g、約1cm3/gまたは約1.5cm3/gから最大で約2cm3/g、約2.5cm3/g、約3cm3/g、約3.5cm3/gまたは約4cm3/gの範囲の細孔体積を有することができる。例えば、ゲル形態のポリマ粒子の表面積は、約0.05cm3/g〜約1cm3/g、約0.7cm3/g〜約3.5cm3/g、約0.5cm3/g〜約3cm3/gまたは約2.5cm3/g〜約4cm3/gであってよい。
ゲル形態のポリマ粒子をさらに処理してエアロゲル、キセロゲルおよび/またはクリオゲル粒子を生成することができる。具体的な最終生成物は、少なくとも部分的に、ゲル形態のポリマ粒子から液体媒体および/またはキャリヤ流体を除去するために使用される具体的なプロセスに依存する可能性がある。例えば、ゲル形態のポリマ粒子をエアロゲルへ変換させるプロセスは、液体媒体および/またはキャリヤ流体の超臨界抽出を含むことができる。別の例では、ゲル形態のポリマ粒子をキセロゲルへ変換させるプロセスは、空気乾燥して、液体媒体および/またはキャリヤ流体を除去するステップを含むことができる。別の例では、ゲル形態のポリマ粒子をクリオゲルへ変換させるプロセスは、凍結乾燥して、液体媒体および/またはキャリヤ流体を除去するステップを含むことができる。
ゲル形態のポリマ粒子をキャリヤ流体から分離して、分離されたゲル形態のポリマ粒子を提供することができる。ポリマ粒子とキャリヤ流体は、適切な任意のシステム、デバイスまたはシステムおよび/またはデバイスの組合せを使用して互いに分離することができる。例えば、ゲル形態のポリマ粒子は、ソリッドボウル遠心分離機、デカンターボウル遠心分離機、高速ディスクボウル遠心分離機、デカンター遠心分離機、サイクロン、重力または沈降、浮遊、ろ過などおよびその組合せを使用して、キャリヤ流体から分離することができる。
分離されたキャリヤ流体は再使用することができる。例えば、分離されたキャリヤ流体を同じかまたは他の混合器、反応器もしくは他の容器へ再循環して、そこにキャリヤ流体の少なくとも一部を提供することができる。分離されたキャリヤ流体を、清浄化プロセス、例えばろ過、加熱、ふるい分け(screening)、遠心分離または同様のものにかけて、再使用する前に、その中にある任意の汚染物質の少なくとも一部を除去することができる。
1つ以上の実施形態では、ゲル形態のポリマ粒子中および/またはその上に含まれる液体および/またはキャリヤ流体を、溶媒交換によって、より揮発性の溶媒で置き換えることができる。例えば、ゲル形態のポリマ粒子を、液体媒体および/またはキャリヤ流体の少なくとも一部を除去することができる炭化水素溶媒、例えばアセトン、および炭化水素溶媒と接触させることができる。次いで、炭化水素溶媒を、ゲル形態のポリマ粒子からより簡単に除去して、超臨界抽出、空気乾燥、凍結乾燥などによって実質的に乾燥したポリマ粒子を得ることができる。しかし、液体および/またはキャリヤ流体を含有するゲル形態のポリマ粒子は、超臨界、空気または凍結乾燥法によって乾燥することもできる。
1つ以上の実施形態では、熱分解および/または活性化する前に、ゲル形態のポリマゲル粒子を凍結乾燥することができるが、そうした乾燥は必要とされず、ポリマゲルを乾燥なしで、熱分解および/または活性化することができる。例えば、ゲル形態のポリマ粒子は、−10℃未満、−15℃未満、−20℃未満、−30℃未満、−40℃未満または−50℃未満の温度を有する媒体中に浸漬させることによって凍結させることができる。例えば、その媒体は、ドライアイス中の液体窒素もしくはエタノール(または他の有機溶媒)、または他の手段によって冷却されたエタノールであってよい。いくつかの実施形態では、凍結乾燥は、その凍結粒子を、約1,000ミリトール未満、約1,500ミリトール未満、約2,500ミリトール未満、約3,000ミリトール未満または約3,500ミリトール未満の真空圧にかけることを含むことができる。他の実施形態では、真空下での乾燥は、凍結粒子を、1000ミリトール未満、900ミリトール未満、800ミリトール未満、700ミリトール未満、600ミリトール未満、500ミリトール未満、400ミリトール未満、300ミリトール未満、または200ミリトール未満の真空圧にかけることを含むことができる。あるいは、真空下での乾燥は、凍結粒子を、約100ミリトール未満、90ミリトール未満、80ミリトール未満、70ミリトール未満または50ミリトール未満の真空圧にかけることを含む。
ポリマゲル粒子を急速に凍結させる他の方法も想定される。例えば、他の実施形態では、ポリマゲルを、ポリマゲル粒子を適切な低温固体、例えばドライアイス(固体二酸化炭素)と一緒に混ぜる(co-mingling)または物理的に混合することによって急速に凍結させる。他に想定される方法は、金属板を備えた噴射冷凍(blast freezer)を−60℃で用いて、その表面上に散らばったポリマゲル粒子から熱を急速に除去することを含む。ポリマゲル粒子中の水を急速に冷却する他の方法は、非常に急速に高真空(平衡蒸気圧に対応する温度が、凍結を可能にするような真空度で)に吸引することによって粒子を瞬間凍結(snap freeze)させる方法である。急速凍結のためのさらに他の方法は、ポリマゲルを適度に低温の気体と混合することを含む。いくつかの実施形態では、その低温気体は、約−10℃未満の温度を有することができる。いくつかの実施形態では、その低温気体は約−20℃未満の温度を有することができる。いくつかの実施形態では、その低温気体は約−30℃未満の温度を有することができる。さらに他の実施形態では、その気体は約−196℃の温度を有することができる。例えば、いくつかの実施形態では、その気体は窒素である。さらに他の実施形態では、その気体は約−78℃の温度を有することができる。例えば、いくつかの実施形態では、その気体は二酸化炭素である。
他の実施形態では、ポリマゲル粒子を凍結乾燥機の棚で、−20℃以下の温度で凍結させる。例えば、いくつかの実施形態では、ポリマゲル粒子を凍結乾燥機の棚で、−30℃以下の温度で凍結させる。いくつかの他の実施形態では、ポリマゲルモノリスを凍結融解サイクル(室温から−20℃以下にし、室温へ戻す)にかけ、凍結融解されたゲルを物理的に破砕して粒子を生成し、次いでさらに凍結乾燥処理する。例えば、いくつかの実施形態では、ポリマゲルモノリスを凍結融解サイクル(室温から−30℃以下にし、室温へ戻す)にかけ、凍結融解されたゲルを物理的に破砕して粒子を生成し、次いでさらに凍結乾燥処理する。
液体および/またはキャリヤ流体の少なくとも一部を、ゲル形態のポリマ粒子内および/またはその上から除去するのに適したプロセスは、米国特許出願公開第2011/0028599号に考察され、記載されている。
溶媒の少なくとも一部を除去した後、ポリマ粒子または「乾燥ポリマ粒子」を、炭化または熱分解プロセスにかけて非炭素成分、すなわち水素、酸素、窒素および他の非炭素原子の少なくとも一部を乾燥ポリマ粒子から除去することができる。得られる炭化または熱分解された粒子は主として炭素を含有する。任意の熱分解または炭化プロセスを使用することができる。一例では、乾燥ポリマのエアロゲル、キセロゲルおよび/またはクリオゲル粒子を、ロータリーキルンに入れそこで加熱することができる。熱分解プロセスは、不活性雰囲気、例えば窒素、アルゴンまたは他の不活性ガスもしくはガス混合物のもとで実施することができる。熱分解プロセスは当業者に周知である。
熱分解の期間、すなわちポリマ粒子が高温に保持されている時間は、約30秒間〜約10時間、約1分間〜約5時間、約5分間〜約2時間、約10分間〜約1時間または約20分間〜約45分間の範囲であってよい。ゲル形態のポリマ粒子は、ゲル形態のポリマ粒子を、最低で約500℃、約600℃、約700℃、約800℃、約900℃または約1,000℃から最高で約1,500℃、約1,700℃、約1,900℃、約2,100℃、約2,300℃または約2,400℃の温度に加熱することによって熱分解することができる。例えば、熱分解ドウェル温度は約500℃〜約2,400℃、約600℃〜約1,800℃、約600℃〜約1,200℃または約650℃〜約1,100℃の範囲であってよい。
熱分解された微粒子は活性化させることができる。熱分解された微粒子を活性化するステップは、当業者に公知の任意の活性化プロセスまたは活性化プロセスの組合せを含むことができる。活性化時間および/または活性化温度は、得られる活性化炭素材料の性能ならびにその製造コストに影響を及ぼすことができる。例えば、活性化温度および活性化ドウェル時間を増大させると、より高い活性化パーセンテージの微粒子が得られるが、より低い温度およびより短いドウェル時間と比較して、より多くの材料の除去にも対応する可能性がある。したがって、より高い活性化は、最終活性炭の性能を増進させることができるが、全体的な炭化生成物の減少によって、プロセスのコストを増大させる可能性もある。
熱分解されたポリマエアロゲル、キセロゲルおよび/またはクリオゲルは、熱分解されたポリマゲルを活性化剤と接触させることによって活性化することができる。例示的な活性化剤は、二酸化炭素、蒸気、酸素などのガスまたはその任意の組合せであってよい、またはそれを含むことができる。他の活性化剤は他の化合物または化学薬品を含むことができる。
活性化プロセスは、約1分間〜約2日間、約5分間〜約1日間、約1分間〜約18時間、約1分間〜約12時間、約5分間〜約8時間、約1分間〜約10分間または約1時間〜約5時間の範囲であってよい。
活性化プロセスの1つの例では、熱分解されたエアロゲル、キセロゲルおよび/またはクリオゲル粒子を計量し、ロータリーキルン中に入れ、自動ガス制御用マニホールドおよびコントローラーを、毎分約20℃の速度の勾配に設定することができる。適切な活性化温度に到達したら、二酸化炭素を、ある期間キルン環境に導入することができる。活性化が行われた後、二酸化炭素を窒素で置き換え、キルンを冷却することができる。回収された活性化粒子を、プロセスの最後に計量して活性化のレベルを評価することができる。他の活性化プロセスは当業者に周知である。活性化温度は、最低で約700℃、約800℃、約850℃または約900℃から最高で約1,100℃、約1,200℃、約1,300℃または約1,500℃の範囲であってよい。例えば、活性化温度は約800℃〜約1,300℃、約900℃〜約1,050℃または約900℃〜約1,000℃の範囲であってよい。当業者は、より低いかまたはより高い他の活性化温度を用いることができることが理解される。
活性化度は、活性化ステップの間に失われた熱分解クリオゲルの質量パーセントに関して測定することができる。活性化度は、最小で約1%、約5%、約10%、約20%、約30%、約40%または約50%から最大で約60%、約70%、約80%、約90%、約95%または約99%のいずれかの範囲であってよい。
乾燥後、熱分解後および/または活性化後、ポリマ粒子は、約0.1mm以上、約0.5mm以上、約1mm以上、約1.5mm以上、約2mm以上、約2.5mm以上、約3mm以上、約3.5mm以上、約4mm以上、約4.5mm以上、約5mm以上、約5.5mm以上または約6mm以上の平均横断面長さを有することができる。乾燥後、熱分解後および/または活性化後、ポリマ粒子は、最小で約0.1mm、約0.5mm、約1mm、約1.5mm、約2mm、約2.5mm、約3mm、約3.5mmまたは約4mmから最大で約5mm、約7mm、約10mm、約12mm、約15mm、約18mm、約20mm、約25mmまたは約30mmの平均横断面長さを有することができる。1つ以上の実施形態では、乾燥後、熱分解後および/または活性化後、ポリマ粒子は、最小で約1μm、約10μm、約50μm、約100μm、約200μm、約300μm、約500μm、約700μmまたは約1,000μmから最大で約1.1mm、約1.3mm、約1.5mm、約2mm、約3mm、約4mm、約5mm、約7mmまたは約10mmの平均横断面長さを有することができる。
乾燥後、熱分解後および/または活性化後、ポリマ粒子は粒径分布を有することができる、すなわち、任意の2つのポリマ粒子についての平均横断面長さは変動してよい。例えば、乾燥後、熱分解後および/または活性化後、ポリマ粒子の約10%、約20%、約30%、約40%、約50%、約60%、約70%、約80%、約90%、約95%または約100%は、1mm以上の平均横断面長さを有することができる。別の例では、乾燥後、熱分解後および/または活性化後、ポリマ粒子の約10%、約20%、約30%、約40%、約50%、約60%、約70%、約80%、約90%、約95%または約100%は、1.1mm以上の平均横断面長さを有することができる。別の例では、乾燥後、熱分解後および/または活性化後、ポリマ粒子の約10%、約20%、約30%、約40%、約50%、約60%、約70%、約80%、約90%、約95%または約100%は、1.2mm以上の平均横断面長さを有することができる。別の例では、乾燥後、熱分解後および/または活性化後、ポリマ粒子の約10%、約20%、約30%、約40%、約50%、約60%、約70%、約80%、約90%、約95%または約100%は、1.3mm以上の平均横断面長さを有することができる。別の例では、乾燥後、熱分解後および/または活性化後、ポリマ粒子の約10%、約20%、約30%、約40%、約50%、約60%、約70%、約80%、約90%、約95%または約100%は、1.5mm以上の平均横断面長さを有することができる。別の例では、乾燥後、熱分解後および/または活性化後、ポリマ粒子の約10%、約20%、約30%、約40%、約50%、約60%、約70%、約80%、約90%、約95%または約100%は、1.7mm以上の平均横断面長さを有することができる。別の例では、乾燥後、熱分解後および/または活性化後、ポリマ粒子の約10%、約20%、約30%、約40%、約50%、約60%、約70%、約80%、約90%、約95%または約100%は、2mm以上の平均横断面長さを有することができる。さらに別の例では、乾燥後、熱分解後および/または活性化後、ポリマ粒子の約10%、約20%、約30%、約40%、約50%、約60%、約70%、約80%、約90%、約95%または約100%は、約1mm、約1.2mm、約1.4mm、約1.6mm、約1.8mm、約2.1mm、約2.3mmまたは約2.5mm以上の平均横断面長さを有することができる。さらに別の例では、乾燥後、熱分解後および/または活性化後、ポリマ粒子の約10%、約20%、約30%、約40%、約50%、約60%、約70%、約80%、約90%、約95%または約100%は、約1mm、約1.5mm、約2mm、約2.5mm、約3mm、約3.5mm、約4mm、約4.5mm、約5mmまたは約5.5mm以上の平均横断面長さを有することができる。
乾燥後、熱分解後および/または活性化後、ポリマ粒子は、最小で約100m2/g、約400m2/g、約800m2/g、約1,000m2/gまたは約1,200m2/gから最大で約2,000m2/g、約2,500m2/g、約3,000m2/g、約3,500m2/gまたは約4,000m2/gの範囲の表面積を有することができる。例えば、乾燥後、熱分解後および/または活性化後、ポリマ粒子は、約100m2/g〜約500m2/g、約300m2/g〜約1,400m2/g、約700m2/g〜約2,800m2/gまたは約1,600m2/g〜約3,800m2/gであってよい。乾燥後、熱分解後および/または活性化後のゲル形態のポリマ粒子の表面積は、ブルナウアー/エメット/テラー(Brunauer/Emmett/Teller)すなわち「BET」法で測定可能な物質の全比表面積を指すことができる。BET法は、物質上に吸着されたガスの量を測定するために不活性ガス、例えば窒素を用いるものであり、通常物質のアクセス可能な表面積を測定するために当技術分野で使用されている。
乾燥後、熱分解後および/または活性化後、ポリマ粒子は、最小で約0.2nm、約0.5nm、約1nm、約5nmまたは約10nmから最大で約100nm、約200nm、約300nm、約400nmまたは約500nmの範囲の孔径を有することができる。例えば、乾燥後、熱分解後および/または活性化後、ポリマ粒子は、約3nm〜約75nm、約15nm〜約150nm、約40nm〜約450nmまたは約20nm〜約300nmであってよい。
乾燥後、熱分解後および/または活性化後のポリマ粒子の孔径は、ミクロ細孔性(2nm以下)、メソ細孔性(2nm〜約50nm)またはマクロ細孔性(50nm超)であると称することもできる。乾燥後、熱分解後および/または活性化後、ポリマ粒子は、ミクロ細孔性の孔径分布だけ、メソ細孔性の孔径分布だけまたはマクロ細孔性の孔径分布だけを有してよい。別の例では、乾燥後、熱分解後および/または活性化後、ポリマ粒子は、ミクロ細孔性の孔径、メソ細孔性の孔径および/またはマクロ細孔性の孔径の分布の組合せを有することができる。
乾燥後、熱分解後および/または活性化後、ポリマ粒子は、単峰性孔径分布、二峰性孔径分布または多峰性孔径分布を有することができる。別の例では、乾燥後、熱分解後および/または活性化後、ポリマ粒子は、単峰性孔径分布、二峰性孔径分布または多峰性孔径分布だけを有することができる。
乾燥後、熱分解後および/または活性化後、ポリマ粒子は、最小で約0.05cm3/g、約0.1cm3/g、約0.5cm3/g、約1cm3/gまたは約1.5cm3/gから最大で約2cm3/g、約2.5cm3/g、約3cm3/g、約3.5cm3/gまたは約4cm3/gの範囲の細孔体積を有することができる。例えば、乾燥後、熱分解後および/または活性化後のポリマ粒子の細孔体積は、約0.05cm3/g〜約1cm3/g、約0.7cm3/g〜約3.5cm3/g、約0.5cm3/g〜約3cm3/gまたは約2.5cm3/g〜約4cm3/gであってよい。
乾燥後、熱分解後および/または活性化後、ポリマ粒子は、最小で約0.05g/cm3、約0.1g/cm3、約0.2g/cm3、約0.4g/cm3または約0.6g/cm3から最大で約0.9g/cm3、約1g/cm3、約1.2g/cm3、約1.3g/cm3、約1.6g/cm3または約1.8g/cm3の範囲の真密度を有することができる。例えば、乾燥後、熱分解後および/または活性化後、ポリマ粒子は、約0.05g/cm3〜約1g/cm3、約0.5g/cm3〜約1.8g/cm3、約0.8g/cm3〜約1.6g/cm3または約0.3g/cm3〜約1.7g/cm3の真密度を有することができる。
ゲル形態のポリマ粒子の作製において電気化学的改変剤を使用する場合、その電気化学的改変剤を、乾燥後、熱分解後および/または活性化後にポリマ粒子の細孔構造内および/または表面上に取り込むことができ、あるいは、任意の数の他の方法で取り込むことができる。例えば、いくつかの実施形態では、乾燥後、熱分解後および/または活性化後、ポリマ粒子は、その表面上に少なくとも部分的に配置された電気化学的改変剤(例えば、Al2O3)のコーティングを含むことができる。いくつかの実施形態では、乾燥後、熱分解後および/または活性化後のポリマ粒子は、約100ppm超の電気化学的改変剤を含むことができる。
乾燥後、熱分解後および/または活性化後のポリマ粒子の電気化学的特性は、乾燥後、熱分解後および/または活性化後のポリマ粒子中の電気化学的改変剤の量によって少なくとも部分的に改変することができる。したがって、いくつかの実施形態では、乾燥後、熱分解後および/または活性化後、ポリマ粒子は、少なくとも0.1%、少なくとも0.25%、少なくとも0.5%、少なくとも1%、少なくとも5%、少なくとも10%、少なくとも25%、少なくとも50%、少なくとも75%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも99%または少なくとも99.5%の電気化学的改変剤を含むことができる。例えば、いくつかの実施形態では、乾燥後、熱分解後および/または活性化後、ポリマ粒子は、約0.5%〜99.5%の炭素および約0.5%〜99.5%の電気化学的改変剤を含むことができる。電気化学的改変剤のパーセントは、重量パーセントベース(wt%)で計算される。いくつかの他のより特定の実施形態では、電気化学的改変剤は、鉄、スズ、ケイ素、ニッケルおよびマンガンから選択される。
乾燥後、熱分解後および/または活性化後のポリマ粒子の全灰分は、いくつかの場合、乾燥後、熱分解後および/または活性化後のポリマ粒子の電気化学的性能に影響を及ぼす可能性がある。したがって、いくつかの実施形態では、乾燥後、熱分解後および/または活性化後のポリマ粒子の灰分は、約0.1%〜約0.001%の重量パーセントの灰分であってよい。例えば、いくつかの特定の実施形態では、乾燥後、熱分解後および/または活性化後のポリマ粒子の灰分は、0.1%未満、0.08%未満、0.05%未満、0.03%未満、0.025%未満、0.01%未満、0.0075%未満、0.005%未満または0.001%未満であってよい。
「灰分」は、ある物質を高い分解温度にかけた後に残留する不揮発性の無機物質を指す。ここで、乾燥後、熱分解後および/または活性化後の炭素材料、例えばポリマ粒子の灰分は、不揮発性元素が、予測される燃焼生成物(すなわち、酸化物)に完全に変換されていると仮定して、プロトン励起X線放射法によって測定された全PIXE不純物含量から計算することができる。
少なくとも部分的に、ゲル形態のポリマ粒子の最終用途に応じて、ポリマ粒子を乾燥後、熱分解後、活性化後、ゲル形態で使用することができる、あるいは、ある用途においては、乾燥、熱分解および/または活性化されたゲル形態の粒子の組合せを使用することができる。乾燥、熱分解および/または活性化されたゲル形態のポリマ粒子を使用できる例示的な用途は、これらに限定されないが、絶縁、エネルギ(例えばコンデンサ、バッテリーおよび燃料電池における)、医薬、例えば薬物送達、輸送、例えば水素もしくは他の燃料貯蔵、センサ、スポーツ、触媒、有害廃水処理、触媒支持体、吸着剤、誘電体、インピーダンス整合器、検出器、ろ過、イオン交換、高エネルギ物理学用途、廃液および/または排ガスの吸着などの廃棄物管理などを含むことができる。
上記考察のより良い理解を提供するために、以下の非限定的な実施例を提示する。これらの実施例は特定の実施形態を対象としているが、それらは、いかなる特定の態様においても、本発明を限定するものとみなされるべきではない。別段の指定のない限り、すべての部、割合およびパーセンテージは重量によるものとする。
<実施例1>
約360gのレゾルシノール、約10.8gの酢酸アンモニウム、約720gの脱イオン水および約253gの酢酸を反応器に加え、約45℃の温度に加熱した。混合物を約45℃に加熱した後、約531gのホルムアルデヒドを、約60分間にわたって反応器に徐々に加えて反応混合物を得た。ホルムアルデヒドを反応器に添加した後、反応混合物を、約1.4078の屈折率に達するまで予備反応させた。次いで、予備反応混合物すなわち「プレポリマ」を約25℃の温度に冷却し、捕集瓶に入れた。1つの捕集瓶のプレポリマを、低温室で約4℃〜約5℃の温度で終夜貯蔵した。
翌日、約1.2リットルのWESSON(登録商標)植物油を、加熱マントル、冷却コイルおよび機械式撹拌機を備えた1ガロン反応器に加えた。植物油を機械式撹拌機で撹拌し、約80℃の温度に加熱した。その植物油/プレポリマ混合物の温度が75℃超の温度に保持されるように、約205mlのプレポリマを加熱植物油に徐々に加えた。温度はJ−KEM Scientific、Model 250で制御した。プレポリマを添加した後、反応器の内容物を約80℃〜約85℃の温度で約1時間撹拌した。約20分間撹拌した後、撹拌ダイヤルを3.3の設定に調節した。約1時間撹拌した後、反応器の内容物(植物油/ポリマ微粒子)を冷却し、約3250mlの瓶に移し、約85℃の温度に加熱したオーブン中に入れた。オーブン中で植物油/ポリマ微粒子混合物を加熱し、ポリマ微粒子をさらに硬化させた。約12時間後、ガラス製ジャーをオーブンから取り出し、ゲル形態のポリマ粒子生成物(実施例1)を収集した。ゲル形態のポリマ粒子(実施例1)を図1に示す。図1に示すように、ゲル形態のポリマ粒子は約1mmの横断面長さを有していた。
<実施例2>
約387.12gのレゾルシノール、約5.43gの酢酸アンモニウム、約1,115.37gの脱イオン水および約69.72gの酢酸を反応器に加え、約45℃の温度に加熱した。混合物を約45℃に加熱した後、約423gのホルムアルデヒドを、約80分間にわたって反応器に徐々に加えて反応混合物を得た。ホルムアルデヒドを反応器に添加した後、反応混合物を、約1.3940の屈折率に達するまで予備反応させた。次いで、予備反応混合物すなわち「プレポリマ」を約25℃の温度に冷却し、捕集瓶に入れた。1つの捕集瓶のプレポリマを、低温室で約4℃〜約5℃の温度で終夜貯蔵した。
翌日、約250gのパラフィン油および磁気撹拌子を、電熱板(Corning PC−351)上に置いたビーカに加えた。撹拌ダイヤルを回して2.5の設定にして磁気撹拌子を始動させ、パラフィン油を約81℃の温度に加熱した。約75gのプレポリマを、パラフィン油/プレポリマ混合物の温度が75℃超の温度に保持されるように、加熱したパラフィン油に徐々に加えた。プレポリマを添加した後、ビーカの内容物を約80℃〜約85℃の温度で約2時間撹拌した。ビーカの内容物を撹拌しながら、磁気撹拌子の回転を約20分間停止させた。この間、スパチュラでの手動による撹拌を続行した。約2時間撹拌した後、ビーカの内容物(パラフィン油/ポリマ微粒子)を冷却し、それぞれ約200mlのパラフィン油/ポリマ微粒子混合物を保持している2250mlガラス製ジャーに移し、約85℃の温度に加熱したオーブン中に入れた。約4時間40分後、ガラス製ジャーをオーブンから取り出し、ゲル形態のポリマ粒子生成物(実施例2)を収集した。ゲル形態のポリマ粒子(実施例2)を図2に示す。図2に示すように、ゲル形態のポリマ粒子は約0.1mm〜約2.5mmの範囲の横断面長さを有していた。
<実施例3>
約256.96gのレゾルシノール、約7.19gの酢酸アンモニウム、約366.17gの脱イオン水および約89.35gの酢酸を反応器に加え、約45℃の温度に加熱した。混合物を約45℃に加熱した後、約281gのホルムアルデヒドを、約100分間にわたって反応器に徐々に加えて反応混合物を得た。ホルムアルデヒドを反応器に添加した後、反応混合物を、約1.4263の屈折率に達するまで予備反応させた。次いで、予備反応混合物すなわち「プレポリマ」を約25℃の温度に冷却し、捕集瓶に入れた。1つの捕集瓶のプレポリマを低温ボックス中、約4℃〜約5℃の温度で終夜貯蔵した。
翌日、約250gのパラフィン油および磁気撹拌子を、電熱板(Corning PC−351)上に置いたビーカに加えた。撹拌ダイヤルを回して2.5の設定にして磁気撹拌子を始動させ、パラフィン油を約81℃の温度に加熱した。約75gのプレポリマを、パラフィン油/プレポリマ混合物の温度が75℃超の温度に保持されるように加熱パラフィン油に徐々に加えた。プレポリマを添加した後、ビーカの内容物を約80℃〜約85℃の温度で約2時間撹拌した。ビーカの内容物を撹拌しながら、磁気撹拌子の回転を約5分間停止させた。この間、スパチュラでの手動による撹拌を続行した。約2時間撹拌した後、ビーカの内容物(パラフィン油/ポリマ微粒子)を冷却し、それぞれ約200mlのパラフィン油/ポリマ微粒子混合物を保持している2つのガラス製ジャーに移し、約85℃の温度に加熱したオーブン中に入れた。約6時間ガラス製ジャーをオーブンから取り出し、ゲル形態のポリマ粒子生成物(実施例3)を収集した。ゲル形態のポリマ粒子(実施例3)を図3に示す。図3に示すように、ゲル形態のポリマ粒子は約3mm〜約7mmの範囲の横断面長さを有していた。
<実施例4>
プレポリマを以下の手順に従って調製した。約249.99gのレゾルシノール、約34.91gの酢酸アンモニウム、約298.71gの脱イオン水および約144.82gの酢酸を反応器に加え、約45℃の温度に加熱した。混合物を約45℃に加熱した後、約251gのホルムアルデヒドを、約80分間にわたって反応器に徐々に加えて反応混合物を得た。ホルムアルデヒドを反応器に添加した後、反応混合物を、約1.4332の屈折率に達するまで予備反応させた。次いで、予備反応混合物すなわち「プレポリマ」を約25℃の温度に冷却し、捕集瓶に入れた。2つの捕集瓶(捕集瓶AおよびB)のプレポリマを、低温室で約4℃〜約5℃の温度で終夜貯蔵した。
ゲル形態のポリマ微粒子を、以下の手順に従って、捕集瓶A中に終夜貯蔵したプレポリマから調製した。翌日、約250gのパラフィン油および磁気撹拌子を、電熱板(Corning PC−351)上に置いたビーカに加えた。撹拌ダイヤルを回して最大の設定にして磁気撹拌子を始動させ、パラフィン油を約82℃の温度に加熱した。捕集瓶Aからの約75gのプレポリマを、パラフィン油/プレポリマ混合物の温度が75℃超の温度に保持されるように加熱パラフィン油に徐々に加えた。プレポリマを添加した後、ビーカの内容物を約80℃〜約85℃の温度で約20分間撹拌した。約20分間撹拌した後、ビーカ中の固体を、約80℃の温度に加熱したビーカ中の水に移した。水の中の固体を約80℃の温度で約1時間撹拌し、ビーカの内容物(パラフィン油/ポリマ微粒子)を冷却し、それぞれ約200mlのパラフィン油/ポリマ微粒子混合物を保持している2つのガラス製ジャーに移し、約85℃の温度に加熱したオーブン中に入れた。約15時間後、ガラス製ジャーをオーブンから取り出し、ゲル形態のポリマ粒子生成物(実施例4)を収集した。ゲル形態のポリマ粒子(実施例4)を図4に示す。図4に示すように、ゲル形態のポリマ粒子は約1mm〜約4mmの範囲の横断面長さを有していた。
ゲル形態のポリマ微粒子を、以下の手順に従って、捕集瓶B中に終夜貯蔵したプレポリマから調製した。翌日、約250gのパラフィン油および磁気撹拌子を、電熱板(Corning PC−351)上に置いたビーカに加えた。撹拌ダイヤルを回して最大の設定にして磁気撹拌子を始動させ、パラフィン油を約97℃の温度に加熱した。捕集瓶Aからの約75gのプレポリマを、パラフィン油/プレポリマ混合物の温度が90℃超の温度に保持されるように加熱パラフィン油に徐々に加えた。プレポリマを添加した後、ビーカの内容物を約93℃〜約97℃の温度で約15分間撹拌し、次いで、さらにおよそ15分間撹拌を続行しながらその温度を約82℃に落とし、ビーカの内容物(パラフィン油/ポリマ微粒子)を冷却し、それぞれ約200mlのパラフィン油/ポリマ微粒子混合物を保持している2つのガラス製ジャーに移し、約85℃の温度に加熱したオーブン中に入れた。約7時間後、ガラス製ジャーをオーブンから取り出し、ゲル形態のポリマ粒子生成物(実施例5)を収集した。ゲル形態のポリマ粒子(実施例5)を図5に示す。図5に示すように、ゲル形態のポリマ粒子は約0.5mm〜約3.5mmの範囲の横断面長さを有していた。
Bellingham+Stanley Ltd RFM330屈折計を用いて、すべての実施例のプレポリマの屈折率を測定した。屈折率の測定手順は以下の通りであった。各屈折率(RI)測定の前に、約25.0℃の温度で水を屈折計の中で1hr循環させた。プリズムが清浄であることをチェックした。その前のRI測定で残された蒸留水のRIの読みが1.3325+/−0.0001でなかった場合、プリズムとプレッサを蒸留水、メタノール、IPA(イソプロピルアルコール)または他の適切な溶媒で清浄にし、次いでプリズムを蒸留水で再度満たした。プレッサを直ちに閉じ、RI測定を行った。必要なら、このステップを、蒸留水のRIの読みが1.3325±0.0001となるまで繰り返した。屈折計を較正した後、プリズムとプレッサの上の蒸留水を拭き取った。屈折計のプレッサを揚げ、約0.5ml〜約1.0mlのサンプルを、プラスチック製ピペットでプリズムに移した。RI測定のために、プリズム領域全体がサンプルで覆われるように、十分なサンプルがプリズムに十分移されていなければならない。サンプルを、ピペットの先の方で、プリズム中で緩やかに撹拌して表面張力を破壊させた。次いでプレッサを閉じ、RI測定を行った。屈折計で示された温度は25℃+/−±0.1℃であった。0.0001RI単位以内の連続した2つの読みが得られるまで上記手順を繰り返し、それらの連続した2つの読みの平均が本明細書で報告するRI値である。
本明細書で説明した実施形態は、さらに、以下の項のいずれか1つ以上に関する:
1.1つ以上のフェノール化合物および1つ以上の架橋性化合物を含有するモノマ成分ならびにキャリヤ流体を含む反応混合物を調製するステップを含む、エマルジョンまたはサスペンジョンプロセスによってゲル形態のポリマ粒子を作製する方法であって、キャリヤ流体がキャリヤ流体の重量ベースで0.3wt%未満の任意の界面活性剤を含有し、モノマ成分が重合してゲル形態のポリマ粒子を形成する方法。
2.エマルジョンまたはサスペンジョンプロセスによってゲル形態のポリマ粒子を作製する方法であって、1つ以上のフェノール化合物および1つ以上の架橋化合物を含有するモノマ成分ならびにキャリヤ流体を含む反応物混合物を調製するステップを含み、キャリヤ流体がキャリヤ流体の全重量に対して1wt%未満のシクロヘキサンを含有し、モノマ成分を重合させてゲル形態のポリマ粒子を形成し、ゲル形態のポリマ粒子の約40%以上は1mm以上の平均横断面長さを有する方法。
3.エマルジョンまたはサスペンジョンプロセスによってゲル形態のポリマ粒子を作製する方法であって、1つ以上のフェノール化合物および1つ以上の架橋化合物を含有するモノマ成分ならびにキャリヤ流体を含む反応物混合物を調製するステップを含み、モノマ成分を重合させてゲル形態のポリマ粒子を形成し、反応物混合物を、モノマ成分の重合の間、反応物混合物と接触する1つ以上の内部表面を有する反応器中に配置し、1つ以上の内部表面が金属、金属イオンまたはその組合せの反応物混合物中への放出を抑制し、それによって、ゲル形態のポリマ粒子が、ゲル形態のポリマ粒子の全重量に対して1wt%未満の金属原子、金属イオンまたはその組合せを含む方法。
4.エマルジョンまたはサスペンジョンプロセスによってゲル形態のポリマ粒子を作製する方法であって、キャリヤ流体ならびに1つ以上のフェノール化合物および1つ以上の架橋化合物、メイラード反応物の混合物またはその組合せを含有するモノマ成分を含む反応物混合物を調製するステップと、反応物混合物を1つ以上の反応ループを備えた反応器へ誘導するステップと;反応器内でモノマ成分を重合させてゲル形態のポリマ粒子を形成するステップと;反応器からゲル形態のポリマ粒子を回収するステップを含む方法。
5.エマルジョンまたはサスペンジョンプロセスによってゲル形態のポリマ粒子を作製する方法であって、メイラード反応物の混合物およびキャリヤ流体を含む反応物混合物を調製するステップを含み、メイラード反応物の混合物を重合させてゲル形態の粒子を形成する方法。
6.1つ以上のフェノール化合物が、フェノール、1つ以上の置換フェノール化合物、1つ以上のタンニンまたはその任意の組合せを含む、項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
7.架橋性化合物が式RCHO(Rは水素または炭化水素基である)を有する、項1〜4または6のいずれか一項に記載の方法。
8.架橋性化合物が多官能性アルデヒド化合物である、項1〜4、6または7のいずれか一項に記載の方法。
9.1つ以上のフェノール化合物が1,3−ジヒドロキシベンゼンを含み、1つ以上の架橋性化合物がホルムアルデヒドを含む、項1〜4または6〜8のいずれか一項に記載の方法。
10.キャリヤ流体が、キャリヤ流体の重量ベースで0.3wt%未満の任意の界面活性剤を含む、項2〜9のいずれか一項に記載の方法。
11.キャリヤ流体が、キャリヤ流体の重量ベースで0.1wt%未満の任意の界面活性剤を含む、項1〜10のいずれか一項に記載の方法。
12.キャリヤ流体がいずれの界面活性剤も含まない、項1〜11のいずれか一項に記載の方法。
13.ゲル形態のポリマ粒子の約40%以上が1mm以上の平均横断面長さを有する、項1〜12のいずれか一項に記載の方法。
14.ゲル形態のポリマ粒子の約50%以上が1mm以上の平均横断面長さを有する、項1〜13のいずれか一項に記載の方法。
15.ゲル形態のポリマ粒子の約60%以上が1mm以上の平均横断面長さを有する、項1〜14のいずれか一項に記載の方法。
16.ゲル形態のポリマ粒子の約40%以上が1.1mm以上の平均横断面長さを有する、項1〜15のいずれか一項に記載の方法。
17.ゲル形態のポリマ粒子の約40%以上が1.3mm以上の平均横断面長さを有する、項1〜16のいずれか一項に記載の方法。
18.ゲル形態のポリマ粒子の約40%以上が1.5mm以上の平均横断面長さを有する、項1〜17のいずれか一項に記載の方法。
19.ゲル形態のポリマ粒子の約40%以上が1.7mm以上の平均横断面長さを有する、項1〜18のいずれか一項に記載の方法。
20.キャリヤ流体が、1つ以上の植物油、約15〜約40個の炭素原子を有する1つ以上の鉱油、1つ以上の塩素化炭化水素、1つ以上のパラフィン系油、水またはその任意の組合せを含む、項1〜19のいずれか一項に記載の方法。
21.キャリヤ流体が、キャリヤ流体の重量に対して1wt%未満のシクロアルカンを含有する、項1または3〜20のいずれか一項に記載の方法。
22.キャリヤ流体が0.5wt%未満のシクロヘキサンを含有する、項1〜21のいずれか一項に記載の方法。
23.キャリヤ流体がシクロヘキサンを含まない、項1〜22のいずれか一項に記載の方法。
24.キャリヤ流体が、100kPaの圧力で81℃以上の沸点を有する、項1〜23のいずれか一項に記載の方法。
25.キャリヤ流体が1つ以上のシクロアルカンを含む、項1または3〜24のいずれか一項に記載の方法。
26.モノマ成分を液体媒体と一緒にする、項1〜4または6〜25のいずれか一項に記載の方法。
27.モノマ成分が水性混合物である、項1〜4または6〜26のいずれか一項に記載の方法。
28.反応物混合物が1つ以上の触媒をさらに含む、項1〜27のいずれか一項に記載の方法。
29.1つ以上の触媒が塩基性pHを有する、項28に記載の方法。
30.1つ以上の触媒が酸性pHを有する、項28に記載の方法。
31.1つ以上の触媒が、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化バリウム、ゼオライト、フッ化カリウム、水酸化カリウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム、炭酸アンモニウム、ヘキサメチレンテトラミン、酢酸、塩酸、硫酸、リン酸、亜リン酸、スルホン酸、没食子酸、シュウ酸、ピクリン酸、酢酸アンモニウム、炭酸アンモニウムまたはその組合せを含む、項28に記載の方法。
32.1つ以上の触媒が酢酸アンモニウムと酢酸の混合物を含む、項28に記載の方法。
33.1つ以上の触媒が、いずれの金属または金属イオンも実質的に含まない、項28〜32のいずれか一項に記載の方法。
34.1つ以上の触媒が、いずれの金属または金属イオンも含まない、項28〜32のいずれか一項に記載の方法。
35.1つ以上のフェノール化合物と1つ以上の触媒のモル比が約5〜約400の範囲である、項28〜34のいずれか一項に記載の方法。
36.1つ以上のフェノール化合物と1つ以上の触媒のモル比が約5〜約100の範囲である、項28〜34のいずれか一項に記載の方法。
37.1つ以上のフェノール化合物と1つ以上の触媒のモル比が約5〜約50の範囲である、項28〜34のいずれか一項に記載の方法。
38.1つ以上のフェノール化合物と1つ以上の触媒のモル比が約5〜約45の範囲である、項28〜34のいずれか一項に記載の方法。
39.1つ以上のフェノール化合物と1つ以上の触媒のモル比が50未満である、項28〜34のいずれか一項に記載の方法。
40.ゲル形態のポリマ粒子をサスペンジョンプロセスによって作製する方法であって、サスペンジョンを混合器で混合するステップをさらに含む、項1〜39のいずれか一項に記載の方法。
41.サスペンジョンと接触する混合器の任意の表面の少なくとも一部に、不動態化プロセス、酸洗いプロセスおよびその組合せの少なくとも1つを施す、項40に記載の方法。
42.サスペンジョンまたはエマルジョンからのゲル形態のポリマ粒子を分離して、分離されたゲル形態のポリマ粒子を提供するステップをさらに含む、項1〜41のいずれか一項に記載の方法。
43.ゲル形態のポリマ粒子を乾燥して乾燥されたポリマ粒子を生成するステップをさらに含む、項1〜42のいずれか一項に記載の方法。
44.超臨界条件下でポリマ粒子を乾燥して乾燥ポリマ粒子を生成するステップをさらに含む、項1〜42のいずれか一項に記載の方法。
45.ポリマ粒子を凍結乾燥して乾燥ポリマ粒子を生成するステップをさらに含む、項1〜42のいずれか一項に記載の方法。
46.ポリマ粒子を空気乾燥して乾燥ポリマ粒子を生成するステップをさらに含む、項1〜42のいずれか一項に記載の方法。
47.乾燥ポリマ粒子が、1wt%未満の任意の金属イオン、金属原子またはその組合せを含有する、項41〜46のいずれか一項に記載の方法。
48.乾燥ポリマ粒子が、0.1wt%未満の任意の金属イオン、金属原子またはその組合せを含有する、項41〜46のいずれか一項に記載の方法。
49.ゲル形態のポリマ粒子が、ゲル形態のポリマ粒子の全重量に対して1wt%未満の任意の金属イオン、金属原子またはその組合せを含有する、項1〜48のいずれか一項に記載の方法。
50.ゲル形態のポリマ粒子が、ゲル形態のポリマ粒子の全重量に対して0.1wt%未満の任意の金属イオン、金属原子またはその組合せを含有する、項1〜48のいずれか一項に記載の方法。
51.反応物混合物を約30℃〜約100℃の範囲の温度に加熱するステップをさらに含む、項1〜50のいずれか一項に記載の方法。
52.ゲル形態のポリマ粒子をエマルジョンプロセスによって作製する方法であって、エマルジョンプロセスが逆エマルジョンプロセスである、項1〜51のいずれか一項に記載の方法。
53.モノマ成分が、重合の間、7未満のpHを有する、項1〜52のいずれか一項に記載の方法。
54.モノマ成分が、重合の間、約5以下のpHを有する、項1〜53のいずれか一項に記載の方法。
55.モノマ成分が、重合の間、約4以下のpHを有する、項1〜54のいずれか一項に記載の方法。
56.1つ以上の内部表面が、コバルト、クロム、タングステン、炭素、ケイ素、鉄、マンガン、モリブデン、バナジウム、ニッケル、ホウ素、リン、硫黄、チタン、アルミニウム、銅、タングステン、その合金またはその任意の組合せを含む、項3または項3および6〜55のいずれか一項に記載の方法。
57.1つ以上の内部表面が、1つ以上のステンレス鋼、1つ以上の炭素鋼、1つ以上の工具鋼、1つ以上の合金鋼またはその任意の組合せを含む、項3または項3および項6〜56のいずれか一項のいずれか一項に記載の方法。
58.1つ以上の内部表面が、不動態化された金属表面を含む、項3または項3および項6〜57のいずれか一項のいずれか一項に記載の方法。
59.不動態化された金属表面が、浸炭プロセス、ホウ素化プロセス、窒化プロセスまたはその組合せによって形成される、項58に記載の方法。
60.1つ以上の内部表面がガラスを含む、項3または項3および項6〜59のいずれか一項のいずれか一項に記載の方法。
61.1つ以上の内部表面が1つ以上の繊維強化材料を含む、項3または項3および項6〜60のいずれか一項のいずれか一項に記載の方法。
62.1つ以上の繊維強化材料が繊維強化プラスチックを含む、項61に記載の方法。
63.1つ以上の繊維強化材料が1つ以上のポリマを含む、項61または62に記載の方法。
64.1つ以上のポリマが、ポリテトラフルオロエチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、塩素化ポリ(塩化ビニル)またはその任意の組合せを含む、項63に記載の方法。
65.キャリヤ流体およびモノマ成分を独立に反応器に同じ位置で導入することによって、反応物混合物を反応器内で調製する、項4または6〜64のいずれか一項に記載の方法。
66.キャリヤ流体およびモノマ成分を独立に反応器に互いに異なる位置で導入することによって、反応物混合物を反応器内で調製する、項4または6〜65のいずれか一項に記載の方法。
67.反応器が少なくとも2つの反応ループを含む、項4または6〜66のいずれか一項に記載の方法。
68.反応器が少なくとも3つの反応ループを含む、項4または6〜67のいずれか一項に記載の方法。
69.反応混合物を反応器に連続的に導入し、ゲル形態のポリマ粒子を反応器から連続的に回収する、項4または6〜68のいずれか一項に記載の方法。
70.反応器が、モノマ成分の重合の間、反応物混合物と接触する1つ以上の内部表面を含み、1つ以上の内部表面が金属、金属イオンまたはその組合せの反応物混合物への放出を抑制し、それによって、ゲル形態のポリマ粒子がゲル形態のポリマ粒子の全重量に対して1wt%未満の金属原子、金属イオンまたはその組合せを含有する、項4または6〜69のいずれか一項に記載の方法。
71.メイラード反応物の混合物が、還元糖およびアミン反応物、還元糖とアミン反応物の予備反応生成物またはその組合せを含む、項5、10〜25、28〜35または40〜55のいずれか一項に記載の方法。
72.還元糖が単糖、多糖またはその組合せである、項5、10〜25、28〜35、40〜55または71のいずれか一項に記載の方法。
73.還元糖が、トリオース、テトロース、ペントース、ヘキソース、ヘプトースおよびその組合せからなる群から選択される単糖である、項5、10〜25、28〜35、40〜55、71または72のいずれか一項に記載の方法。
74.還元糖が、デキストロース、フルクトース、高フルクトースコーンシロップ、ジヒドロキシアセトン、エリスルロース、リブロース、キシルロース、プシコース、ソルボース、タガトース、グリセルアルデヒド、エリスロース、トレオース、リボース、アラビノース、キシロース、アロース、アルトロース、マンノース、グロース、ガラクトース、タロース、マルトース、セロビオース、ラクトース、ゲンチオビオースおよびその組合せからなる群から選択される、項5、10〜25、28〜35、40〜55、71〜73のいずれか一項に記載の方法。
75.アミン反応物が、アンモニア、水酸化アンモニウム、ヒドラジン、グアニジン、第一級アミン、第二級アミン、第四級アンモニウム化合物、ポリアミン、アミノ酸、タンパク質およびその組合せからなる群から選択される、項5、10〜25、28〜35、40〜55、71〜74のいずれか一項に記載の方法。
76.アミン反応物が水酸化アンモニウムであり、還元糖が単糖、多糖またはその組合せである、項5、10〜25、28〜35、40〜55、71〜75のいずれか一項に記載の方法。
77.メイラード反応物の混合物が1つ以上の非炭水化物多価反応物をさらに含む、項5、10〜25、28〜35、40〜55、71〜76のいずれか一項に記載の方法。
78.1つ以上の非炭水化物多価反応物が、トリメチロールプロパン、グリセロール、ペンタエリスリトール、ポリビニルアルコール、部分的に加水分解されたポリビニルアセテート、完全加水分解されたポリビニルアセテートおよびその混合物を含む、項77に記載の方法。
79.キャリヤ流体がキャリヤ流体の全重量に対して0.3wt%未満の任意の界面活性剤を含む、項5、10〜25、28〜35、40〜55、71〜78のいずれか一項に記載の方法。
80.キャリヤ流体がいずれの界面活性剤も含まない、項5、10〜25、28〜35、40〜55、71〜79のいずれか一項に記載の方法。
81.メイラード反応物の混合物の重合の間、反応物混合物を、反応物混合物と接触する1つ以上の内部表面を有する反応器内に配置し、1つ以上の内部表面が金属、金属イオンまたはその組合せの反応物混合物中への放出を抑制し、それによってゲル形態のポリマ粒子が、ゲル形態のポリマ粒子の全重量に対して1wt%未満の金属原子、金属イオンまたはその組合せを含有する、項5、10〜25、28〜35、40〜55、71〜80のいずれか一項に記載の方法。
82.1つ以上の内部表面が、コバルト、クロム、タングステン、炭素、ケイ素、鉄、マンガン、モリブデン、バナジウム、ニッケル、ホウ素、リン、硫黄、チタン、アルミニウム、銅、タングステン、その合金またはその任意の組合せを含む、項81に記載の方法。
83.1つ以上の内部表面が、1つ以上のステンレス鋼、1つ以上の炭素鋼、1つ以上の工具鋼、1つ以上の合金鋼またはその任意の組合せを含む、項81に記載の方法。
84.1つ以上の内部表面が、不動態化された金属表面を含む、項5、10〜25、28〜35、40〜55、71〜83のいずれか一項に記載の方法。
85.不動態化された金属表面が浸炭プロセス、ホウ素化プロセス、窒化プロセスまたはその組合せによって形成される、項84に記載の方法。
86.1つ以上の内部表面がガラスを含む、項81〜85のいずれか一項に記載の方法。
87.1つ以上の内部表面が1つ以上の繊維強化材料を含む、項81〜86のいずれか一項に記載の方法。
88.1つ以上の繊維強化材料が繊維強化プラスチックを含む、項81〜87のいずれか一項に記載の方法。
89.1つ以上の繊維強化材料が1つ以上のポリマを含む、項88に記載の方法。
90.1つ以上のポリマが、ポリテトラフルオロエチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、塩素化ポリ(塩化ビニル)またはその任意の組合せを含む、項89に記載の方法。
91.キャリヤ流体が水を含む、項1〜90のいずれか一項に記載の方法。
92.キャリヤ流体が、キャリヤ流体の全重量に対して少なくとも50wt%の水を含有する、項1〜90のいずれか一項に記載の方法。
93.キャリヤ流体が、キャリヤ流体の全重量に対して少なくとも75wt%の水を含有する、項1〜90のいずれか一項に記載の方法。
94.キャリヤ流体が、キャリヤ流体の全重量に対して少なくとも90wt%の水を含有する、項1〜90のいずれか一項に記載の方法。
95.キャリヤ流体が、キャリヤ流体の全重量に対して少なくとも95wt%の水を含有する、項1〜90のいずれか一項に記載の方法。
96.反応物混合物が、モノマ成分の重合の間、約90℃以上の温度である、項1〜95のいずれか一項に記載の方法。
97.反応物混合物が、モノマ成分の重合の間、約93℃以上の温度である、項1〜95のいずれか一項に記載の方法。
98.反応物混合物が、モノマ成分の重合の間、約95℃以上の温度である、項1〜95のいずれか一項に記載の方法。
99.反応物混合物が、モノマ成分の重合の間、約97℃以上の温度である、項1〜95のいずれか一項に記載の方法。
100.反応物混合物が、モノマ成分の重合の間、約99℃以上の温度である、項1〜95のいずれか一項に記載の方法。
101.反応物混合物が、モノマ成分の重合の間、約100℃以上の温度である、項1〜95のいずれか一項に記載の方法。
102.反応物混合物が、モノマ成分の重合の間、約90℃〜約150℃の範囲の温度である、項1〜95のいずれか一項に記載の方法。
103.反応物混合物が、モノマ成分の重合の間、約95℃〜約150℃の範囲の温度である、項1〜95のいずれか一項に記載の方法。
104.エマルジョンまたはサスペンジョンプロセスによってゲル形態のポリマ粒子を作製する前に、1つ以上のフェノール化合物と1つ以上の架橋化合物を互いに予備重合してプレポリマを形成する、項1〜4、6〜70、または91〜103のいずれか一項に記載の方法。
105.エマルジョンまたはサスペンジョンプロセスによってゲル形態のポリマ粒子を作製する前に、1つ以上のフェノール化合物と1つ以上の架橋化合物を互いに予備重合して、約1.1000〜約1.5500の範囲の屈折率を有する液体プレポリマを形成する、項1〜4、6〜70または91〜103のいずれか一項に記載の方法。
106.エマルジョンまたはサスペンジョンプロセスによってゲル形態のポリマ粒子を作製する前に、メイラード反応物の混合物を予備反応させる、項4、5、10〜25、28〜35、40〜55および71〜103のいずれか一項に記載の方法。
107.エマルジョンまたはサスペンジョンプロセスによってゲル形態のポリマ粒子を作製する方法であって、キャリヤ流体ならびに1つ以上のフェノール化合物および1つ以上の架橋化合物、メイラード反応物の混合物またはその組合せを含有するモノマ成分を含む反応物混合物を調製し、モノマ成分を重合させてゲル形態のポリマ粒子を形成し、反応物混合物をモノマ成分の重合の間、反応物混合物と接触する1つ以上の内部表面を有する反応器内に配置し、1つ以上の内部表面が、金属、金属イオンまたはその組合せの反応物混合物中への放出を抑制して、ゲル形態のポリマ粒子の全重量に対して1wt%未満の金属原子、金属イオンまたはその組合せを含有するゲル形態のポリマ粒子を生成する方法。
108.反応物混合物が1つ以上の触媒をさらに含み、1つ以上の触媒は任意の金属または金属イオンを実質的に含まない、項107に記載の方法。
109.モノマ成分の重合の間、反応物混合物と接触する1つ以上の内部表面の少なくとも一部に、不動態化プロセスおよび酸洗いプロセスの少なくとも1つが施されている、項107または108に記載の方法。
110.ゲル形態のポリマ粒子が、ゲル形態のポリマ粒子の全重量に対して0.1wt%未満の金属原子、金属イオンまたはその組合せを含有する、項107〜109のいずれか一項に記載の方法。
111.ゲル形態のポリマ粒子を乾燥して乾燥ポリマ粒子を生成するステップをさらに含み、乾燥ポリマ粒子が1wt%未満の金属原子、金属イオンまたはその組合せを含有する、項107〜110のいずれか一項に記載の方法。
112.ゲル形態のポリマ粒子を乾燥して乾燥ポリマ粒子を生成するステップをさらに含み、乾燥ポリマ粒子が0.1wt%未満の金属原子、金属イオンまたはその組合せを含有する、項107〜111のいずれか一項に記載の方法。
113.1つ以上の内部表面が、コバルト、クロム、タングステン、炭素、ケイ素、鉄、マンガン、モリブデン、バナジウム、ニッケル、ホウ素、リン、硫黄、チタン、アルミニウム、銅、タングステン、その合金またはその任意の組合せを含む、項107〜112のいずれか一項に記載の方法。
114.1つ以上の内部表面が、1つ以上のステンレス鋼、1つ以上の炭素鋼、1つ以上の工具鋼、1つ以上の合金鋼またはその任意の組合せを含む、項107〜113のいずれか一項に記載の方法。
115.反応物混合物と接触する1つ以上の内部表面が金属を含み、モノマ成分の重合の間、反応物混合物と接触する1つ以上の内部表面の少なくとも一部に不動態化プロセスが施されて不動態化された金属表面を生成しており、不動態化された金属表面が、浸炭プロセス、ホウ素化プロセス、窒化プロセスまたはその任意の組合せによって形成される、項107〜114のいずれか一項に記載の方法。
116.1つ以上の内部表面がガラスを含む、項107〜112のいずれか一項に記載の方法。
117.1つ以上の内部表面が1つ以上の繊維強化材料を含む、項107〜112のいずれか一項に記載の方法。
118.1つ以上の繊維強化材料が繊維強化プラスチックを含む、項107〜112のいずれか一項に記載の方法。
119.1つ以上の繊維強化材料が1つ以上のポリマを含む、項118に記載の方法。
120.1つ以上のポリマが、ポリテトラフルオロエチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、塩素化ポリ(塩化ビニル)またはその任意の組合せを含む、項119に記載の方法。
121.1つ以上の内部表面が不動態化された金属表面を含む、項107〜112のいずれか一項に記載の方法。
122.不動態化された金属表面が、浸炭プロセス、ホウ素化プロセス、窒化プロセスまたはその組合せによって形成される、項121に記載の方法。
123.エマルジョンまたはサスペンジョンプロセスによってゲル形態のポリマ粒子を作製する方法であって、キャリヤ流体ならびに1つ以上のフェノール化合物および1つ以上の架橋化合物、メイラード反応物の混合物またはその組合せを含有するモノマ成分を含む反応物混合物を調製するステップと、反応物混合物を1つ以上の反応ループを備えた反応器へ誘導するステップと、モノマ成分を反応器内で重合してゲル形態のポリマ粒子を形成するステップと、ゲル形態のポリマ粒子を反応器から回収するステップを含む方法。
124.キャリヤ流体およびモノマ成分を独立に反応器に同じ位置で導入することによって、反応物混合物を反応器内で調製する、項123に記載の方法。
125.キャリヤ流体およびモノマ成分を独立に反応器に互いに異なる位置で導入することによって、反応物混合物を反応器内で調製する、項123または124に記載の方法。
126.反応器が少なくとも2つの反応ループを含む、項123または125に記載の方法。
127.反応器が少なくとも3つの反応ループを含む、項123または126に記載の方法。
128.反応混合物を反応器に連続的に導入し、ゲル形態のポリマ粒子を反応器から連続的に回収する、項123または127に記載の方法。
129.エマルジョンまたはサスペンジョンプロセスによってゲル形態のポリマ粒子を作製する方法であって、メイラード反応物の混合物およびキャリヤ流体を含む反応物混合物を調製するステップと、メイラード反応物の混合物を重合させてゲル形態のポリマ粒子を形成するステップを含む方法。
130.メイラード反応物の混合物が1つ以上のアミン反応物および1つ以上の還元糖を含む、項129に記載の方法。
131.ゲル形態の粒子が約0.1mm以上の平均横断面長さを有する、項129または130に記載の方法。
132.ゲル形態の粒子が約0.5mm以上の平均横断面長さを有する、項129〜131のいずれか一項に記載の方法。
133.ゲル形態の粒子が約1mm以上の平均横断面長さを有する、項129〜132のいずれか一項に記載の方法。
134.キャリヤ流体が界面活性剤を含む、項129〜133のいずれか一項に記載の方法。
135.キャリヤ流体がキャリヤ流体の全重量に対して1wt%未満の鉱油およびパラフィン油を含有する、項129〜134のいずれか一項に記載の方法。
136.キャリヤ流体が、1つ以上の植物油、約15〜約40個の炭素原子を有する1つ以上の鉱油、1つ以上の塩素化炭化水素、1つ以上のパラフィン系油またはその任意の組合せを含む、項129〜135のいずれか一項に記載の方法。
137.メイラード反応物の混合物を重合するステップが、メイラード反応物の混合物を約30℃〜約150℃の範囲の温度に加熱するステップを含む、項129〜136のいずれか一項に記載の方法。
138.不活性雰囲気中、500℃〜2400℃の範囲の温度でゲル形態のポリマ粒子を加熱するステップをさらに含む、項129〜137のいずれか一項に記載の方法。
139.不活性雰囲気中、500℃〜2,400℃の範囲の温度でゲル形態のポリマ粒子を加熱して熱分解粒子を生成するステップと、二酸化炭素、一酸化炭素、蒸気、酸素またはその任意の混合物を含む雰囲気中、800℃〜1300℃の範囲の温度で上記熱分解粒子を活性化させるステップをさらに含む、項129〜137のいずれか一項に記載の方法。
140.メイラード反応物の混合物が1つ以上のアミン反応物および1つ以上の還元糖を含み、還元糖は、デキストロース、フルクトース、高フルクトースコーンシロップ、ジヒドロキシアセトン、エリスルロース、リブロース、キシルロース、プシコース、ソルボース、タガトース、グリセルアルデヒド、エリスロース、トレオース、リボース、アラビノース、キシロース、アロース、アルトロース、マンノース、グロース、ガラクトース、タロース、マルトース、セロビオース、ラクトースおよびゲンチオビオースからなる群から選択され、アミン反応物は、アンモニア、水酸化アンモニウム、ヒドラジン、グアニジン、第一級アミン、第二級アミン、第四級アンモニウム化合物、ポリアミン、アミノ酸およびタンパク質からなる群から選択される、項129〜139のいずれか一項に記載の方法。
141.メイラード反応物の混合物が1つ以上のアミン反応物および1つ以上の単糖を含み、1つ以上の単糖は、トリオース、テトロース、ペントース、ヘキソース、ヘプトースおよびその任意の混合物からなる群から選択される、項129〜140のいずれか一項に記載の方法。
142.メイラード反応物の混合物が、1つ以上のアミン反応物、1つ以上の還元糖および1つ以上の非炭水化物多価反応物を含む、項129〜141のいずれか一項に記載の方法。
143.1つ以上の非炭水化物多価反応物が、トリメチロールプロパン、グリセロール、ペンタエリスリトール、部分的に加水分解されたポリビニルアセテート、完全加水分解されたポリビニルアセテートおよびその任意の混合物からなる群から選択される、項142に記載の方法。
144.メイラード反応物の混合物が1つ以上のアミン反応物および1つ以上の還元糖を含み、還元糖はCu+2と反応してカルボン酸部分を生成する1つ以上のアルデヒド部分を含有する、項129〜143のいずれか一項に記載の方法。
145.キャリヤ流体が、少なくとも8個、少なくとも10個、少なくとも12個、少なくとも14個、少なくとも16個、少なくとも18個、少なくとも20個、少なくとも22個、少なくとも24個、少なくとも26個、少なくとも28個、少なくとも30個、少なくとも32個、少なくとも34個、少なくとも36個、少なくとも38個または少なくとも40個の炭素原子を有する1つ以上の炭化水素を含む、項1〜144のいずれか一項に記載の方法。
146.キャリヤ流体が、少なくとも8個、少なくとも10個、少なくとも12個、少なくとも14個、少なくとも16個、少なくとも18個、少なくとも20個、少なくとも22個、少なくとも24個、少なくとも26個、少なくとも28個、少なくとも30個、少なくとも32個、少なくとも34個、少なくとも36個、少なくとも38個または少なくとも40個の炭素原子を有する1つ以上の炭化水素を含み、1つ以上の炭化水素が、少なくとも1wt%、少なくとも5wt%、少なくとも10wt%、少なくとも15wt%、少なくとも20wt%、少なくとも25wt%、少なくとも30wt%、少なくとも35wt%、少なくとも40wt%、少なくとも45wt%、少なくとも50wt%、少なくとも55wt%、少なくとも60wt%、少なくとも65wt%、少なくとも70wt%、少なくとも75wt%、少なくとも80wt%、少なくとも85wt%、少なくとも90wt%、少なくとも95wt%または少なくとも100wt%の量で存在する、項1〜144のいずれか一項に記載の方法。
147.キャリヤ流体が、少なくとも8個、少なくとも10個、少なくとも12個、少なくとも14個、少なくとも16個、少なくとも18個、少なくとも20個、少なくとも22個、少なくとも24個、少なくとも26個、少なくとも28個、少なくとも30個、少なくとも32個、少なくとも34個、少なくとも36個、少なくとも38個、少なくとも40個の炭素原子を有する1つ以上の炭化水素またはその任意の組合せを含み、1つ以上の炭化水素が、少なくとも1wt%、少なくとも5wt%、少なくとも10wt%、少なくとも15wt%、少なくとも20wt%、少なくとも25wt%、少なくとも30wt%、少なくとも35wt%、少なくとも40wt%、少なくとも45wt%、少なくとも50wt%、少なくとも55wt%、少なくとも60wt%、少なくとも65wt%、少なくとも70wt%、少なくとも75wt%、少なくとも80wt%、少なくとも85wt%、少なくとも90wt%、少なくとも95wt%、または100wt%の量で存在する、項1〜144のいずれか一項に記載の方法。
特定の実施形態および特徴を、一連の数値的な上限および一連の数値的な下限を用いて説明してきた。別段の指定のない限り、任意の2つの値の組合せ、例えば任意のより低い値とより高い値の組合せ、任意の2つのより低い値の組合せおよび/または任意の2つのより高い値の組合せを含む範囲が考えられることを理解すべきである。以下の1つ以上の請求項において、特定の下限、上限および範囲が出現する。すべての数値は、「約(about)」または「およそ(approximately)」指定値であり、当分野の技術者が想定するような実験の誤差および変動を考慮に入れられたい。
種々の用語を上記で定義してきた。特許請求の範囲において使用される用語が上記に定義されていないという点で、当業者がその用語を少なくとも1つの刊行物または発行済み特許に反映されているものとする最も広い定義がそれに与えられるべきである。さらに、本願で引用したすべての特許、試験手順および他の文献を、そうした開示が、本願、およびそうした援用が許容されるすべての法域(jurisdictions)に矛盾しない範囲で、完全に本願に引用して援用する。
上記したものは本発明の実施形態を対象としているが、その基本的範囲を逸脱することなく、本発明のその他のおよび別の実施形態を考案することができ、その範囲は、以下の特許請求の範囲によって決定される。