以下、本発明の実施形態について添付の図面を参照しながら説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
<第1実施形態>
<全体構成例>
図1は、本発明の一実施形態に係る搬送装置が有する構成例を示す概略図である。以下、図示するように、被搬送物が、ウェブ100である場合を例に説明する。図示するように、搬送装置1は、ウェブ100を上流側から下流側へ(図では、左から右となる。)搬送する。
ウェブ100は、表面上に画像等が形成できる記録媒体の例である。また、ウェブ100は、例えば、搬送ローラR3と、搬送ローラR3に駆動力を与えるモータM1等の搬送部によって搬送される。
また、ウェブ100は、長尺であるのが望ましい。具体的には、ウェブ100の長さは、処理を行う処理位置の前後にあるニップローラ(nip roller)間より長いのが望ましい。さらに、被搬送物は、ウェブ100に限られない。すなわち、被搬送物は、例えば、折り畳まれて格納される紙、いわゆる「Z紙」等でもよい。
以下、ウェブ100が搬送される方向を搬送方向10とする。また、図では、上下方向を直交方向11とする。
搬送装置1は、例えば、図示するような構成を有する。なお、搬送装置1は、図示する以外の装置を更に有してもよい。
搬送装置1は、搬送されるウェブ100に対して、搬送される経路上の異なる位置で、各ヘッドユニットによって処理を行う。以下、図示するように、ヘッドユニットがCIS(Contact Image Sensor、密着型イメージセンサ)ヘッドを備えたヘッドユニットである例で説明する。
ヘッドユニットは、直交方向11に1個以上設置されたCISヘッドによって構成される。例えば、図示するように、搬送装置1は、ヘッドユニットHD1及びヘッドユニットHD2のように、2個のヘッドユニットを有する。なお、搬送装置1が有するヘッドユニットの数は、2個に限られず、3個以上であってもよい。また、図示するように、ヘッドユニットHD1及びヘッドユニットHD2は、それぞれ1つ以上のCISヘッドを備える。図では1つのCISヘッドを備えているが、例えば、ヘッドユニットHD1は、CISヘッドCIS1及びCISヘッドCIS2と千鳥状になる位置に、更にCISヘッドを備えても良い。
ヘッドユニットHD1及びヘッドユニットHD2は、いわゆるスキャナ(Scanner)を構成する。したがって、ヘッドユニットHD1及びヘッドユニットHD2は、ウェブ100の表面に形成される画像等を読み取り、読み取った画像等を示す画像データを出力する。そして、搬送装置1は、各ヘッドユニットから出力される画像データを繋ぎ合わせると、直交方向11に繋がった画像を生成することができる。
また、搬送装置1は、コントローラCT1及びアクチュエータコントローラCT2を有する。コントローラCT1及びアクチュエータコントローラCT2は、情報処理装置である。具体的には、コントローラCT1及びアクチュエータコントローラCT2は、CPU(Central Processing Unit)、電子回路又はこれらの組み合わせ等の演算装置、制御装置、記憶装置及びインタフェース等を有するハードウェア構成である。なお、コントローラCT1及びアクチュエータコントローラCT2は、複数の装置でもよく、同一の装置で構成されても良い。
図1に示すように、各ヘッドユニットに対して、センサデバイスSEN1及びSEN2がそれぞれ設置される。例えば、センサデバイスは、空気圧、超音波又は可視光、レーザ、赤外線等の光を利用する光学センサ等を備える。なお、光学センサは、例えば、CCD(Charge Coupled Device)カメラ又はCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)カメラ等でもよい。すなわち、センサデバイスは、例えば、ウェブ100の表面情報を検出できるセンサ等を備える。そして、搬送装置1は、センサによって、ウェブ100の表面情報を検出し、複数の検出結果の間での相対位置、移動速度、移動量又はこれらの組み合わせ等を検出できる。
また、以下の説明において、「センサが設置される位置」は、センサデバイスによって検出等が行われる位置をいう。したがって、「センサが設置される位置」に、検出等に用いる装置がすべて設置される必要はない。すなわち、センサ以外の装置は、センサにケーブル等で接続され、他の位置に設置されてもよい。さらに、以下の説明では、各センサを総じて単に「センサ」という場合がある。
この例では、2個のヘッドユニットHD1及びHD2に対して、複数のローラが設置される。図示するように、複数のローラは、例えば、2個のヘッドユニットHD1及びHD2を挟んで、上流側と、下流側とにそれぞれ設置される。
ヘッドユニットによって処理が行われる位置(以下「処理位置」という。)は、例えば、各ヘッドユニットの直下等となる。
図示する例では、ウェブ100の搬送方向10において処理位置より上流側に、ウェブ100を支持する第1ローラR1が設置される。
一方で、ウェブ100の搬送方向10において、処理位置より下流側に、ウェブ100を支持する第2ローラR2が設置される。このように、第1ローラR1及び第2ローラR2が設置されると、処理位置において、いわゆる「ばたつき」が少なくできる。
また、第1ローラR1及び第2ローラR2は、例えば、従動ローラである。一方で、第1ローラR1及び第2ローラR2は、モータ等によって回転するローラ等でもよい。
なお、第1の支持部材の例である第1ローラR1と、第2の支持部材の例である第2ローラR2とは、従動ローラ等の回転体でなくてもよい。すなわち、第1の支持部材及び第2の支持部材は、被搬送物を支える部材であればよい。例えば、第1の支持部材及び第2の支持部材は、断面円形状のパイプ又はシャフト等でもよい。他にも、第1の支持部材及び第2の支持部材は、被搬送物と接する部位が円弧状となる湾曲板等であってもよい。以下、第1の支持部材が第1ローラR1であり、かつ、第2の支持部材が第2ローラR2である例で説明する。
図示するように、センサが設置される位置は、処理位置に近い位置であるのが望ましい。処理位置に対して近い位置にセンサが設置されると、処理位置と、センサとの距離が短くなる。処理位置と、センサとの距離が短くなると、検出における誤差が少なくできる。そのため、搬送装置1は、センサによって、搬送方向10、直交方向11又は両方向において、複数の検出結果の間でのウェブ100の相対位置、速度、移動量又はこれらの組み合わせ等を精度良く検出できる。
処理位置に近い位置は、具体的には、第1ローラR1及び第2ローラR2の間(以下「ローラ間INT」という。)である。すなわち、図示する例では、1個以上のセンサが、ローラ間INTに設置される。
このように、ローラ間INTでセンサによって検出が行われると、搬送装置1は、処理位置に近い位置でウェブ100の位置等を検出できる。また、ローラ間INTは、移動速度が比較的安定する場合が多い。そのため、搬送装置1は、搬送方向、直交方向又は両方向において、複数の検出結果の間での相対位置、速度、移動量又はこれらの組み合わせ等を精度良く検出できる。
また、センサが設置される位置は、ローラ間INTにおいて処理位置より第1ローラR1に近い位置であるのが望ましい。すなわち、センサは、処理位置より上流側で検出を行うのが望ましい。具体的には、図示する例では、センサデバイスSEN1は、ヘッドユニットHD1が処理を行う処理位置より、第1ローラR1に近い位置に設置されるのが望ましい。すなわち、センサデバイスSEN1は、図示する例では、ヘッドユニットHD1が処理を行う処理位置と、第1ローラR1との間の区間(以下「第1上流区間INT1」という。)で検出を行うのが望ましい。
同様に、図示する例では、センサデバイスSEN2は、ヘッドユニットHD2が処理を行う処理位置より、第1ローラR1に近い位置に設置されるのが望ましい。すなわち、センサデバイスSEN2は、図示する例では、ヘッドユニットHD2が処理を行う処理位置と、第1ローラR1との間の区間(以下「第2上流区間INT2」という。)で検出を行うのが望ましい。
第1上流区間INT1及び第2上流区間INT2にセンサが設置されると、搬送装置は、被搬送物の位置等を精度良く検出できる。このような位置にセンサが設置されると、センサが処理位置より上流側に設置される。そのため、搬送装置は、まず、上流側でセンサによって被搬送物の表面情報を検出できる。そして、搬送装置は、検出結果に基づいて、直交方向、搬送方向又は両方向において、ヘッドユニットによる処理タイミング、ヘッドユニットを移動させる量又は両方を計算できる。すなわち、上流側で被搬送物の位置等が検出された後、ウェブ100が処理位置に搬送される間に、処理タイミングの計算又はヘッドユニットの移動等が行われるため、搬送装置は、精度良く処理位置を変更できる。
ヘッドユニットのほぼ直下にセンサが設置されると、処理タイミングの計算又はヘッドユニットを移動させる等の処理時間によって、処理の実行に遅れが生じる場合がある。したがって、センサが設置される位置は、処理位置より上流側であると、搬送装置は、処理における遅れを少なくできる。また、処理位置、すなわち、ヘッドユニットの直下となる付近は、センサ等を設置する位置とするのに制約される場合ある。そのため、センサが設置される位置は、処理位置より第1ローラR1に近い位置、すなわち、処理位置より上流であるのが望ましい。
ヘッドユニットによる処理及びセンサによる検出のどちらでも、ウェブ100へ光源から光を照射する場合がある。そして、特にウェブ100の透明度が高いと、それぞれの光が外乱となる場合がある。したがって、センサ及びヘッドユニットは、同じ光軸上にない方が望ましい場合がある。
一方で、ウェブ100の透明度が高くない場合等では、センサが設置される位置は、例えば、ヘッドユニットの直下等でもよい場合がある。図示する例では、ヘッドユニットの直下は、処理位置の裏側である。すなわち、搬送方向において、処理位置と、センサが設置される位置は、ほぼ同一であって、ウェブ100の一方の面(表側)を処理対象とし、ウェブ100の他方の面(裏面)をセンサによる検出対象としても良い場合もある。
このように、センサがヘッドユニットの直下にあると、直下における正確な移動量等が、センサによって検出できる。したがって、それぞれの光が外乱とならない場合であって、制御等が速く行える場合であれば、センサは、ヘッドユニットの直下に近い位置にあるのが望ましい。一方で、センサは、ヘッドユニットのほぼ直下になくてもよく、直下にない場合であっても、同様の計算が行われる。
また、誤差が許容できるのであれば、センサが設置される位置は、ヘッドユニットのほぼ直下又はローラ間INT間であって、ヘッドユニットの直下より下流となる位置等でもよい。
図2は、本発明の一実施形態に係るヘッドユニットによる処理例を示す概略図である。例えば、ヘッドユニットHD1のCISヘッドCIS1及びヘッドユニットHD2のCISヘッドCIS2が図示するような位置関係となるように設置されるとする。具体的には、ヘッドユニットHD1は、直交方向11において、読取範囲SC1を読み取り、読取画像データを生成する。一方で、ヘッドユニットHD2は、直交方向11において、読取範囲SC2を読み取り、読取画像データを生成する。図示するように、読取範囲SC1と、読取範囲SC2とは、一部が重複する。以下、読取範囲SC1及び読取範囲SC2が重複する範囲を「重複範囲SC3」という。
このように、重複範囲SC3では、ヘッドユニットHD1及びヘッドユニットHD2は、同一の被写体を読み取ることができる。すなわち、ヘッドユニットHD1が重複範囲SC3で読み取った被写体は、上流側から下流側へ搬送されるため、ヘッドユニットHD2は、所定時間後、同一の被写体を読み取ることができる。なお、ヘッドユニットHD1及びヘッドユニットHD2の間隔は、あらかじめ把握できるため、移動速度に基づいて、搬送装置1は、ヘッドユニットHD1で読み取られた被写体をヘッドユニットHD2で読み取るタイミングが計算できる。
そして、搬送装置1は、ヘッドユニットHD1及びヘッドユニットHD2が生成したそれぞれの読取画像データを記憶装置に記憶する。次に、搬送装置1は、重複範囲SC3を示す各読取画像データが有する画素に基づいて、各読取画像データを繋ぎ合わせる。このようにすると、搬送装置1は、読取範囲SC1及び読取範囲SC2を示す読取画像データを繋ぎ合わせによって生成できる。なお、繋ぎ合わせは、搬送方向10でも可能である。
以上のようにして、搬送装置1は、異なる位置に各ヘッドユニットを設置し、かつ、繋ぎ合わせを行うことによって、繋ぎ目のない広い範囲を示す合成画像データを生成できる。
<被搬送物検出装置の例>
図3は、本発明の一実施形態に係る被搬送物検出装置のハードウェア構成例を示すブロック図である。例えば、検出部は、図示するようなセンサデバイスSEN、制御回路52、記憶装置53及び演算回路54等のハードウェアによって実現される。
まず、センサデバイスSENは、例えば、以下のような装置である。
図4は、本発明の一実施形態に係るセンサデバイスの一例を示す外観図である。図示するセンサデバイスSENは、被搬送物に対して、光源から光を照射すると、被搬送物の表面に形成されるパターン等を撮像する構成である。具体的には、センサデバイスSENは、まず、レーザ光源LD及びコリメート光学系(CL)等の光学系を有する。また、センサデバイスSENは、パターン等を示す画像データを撮像するため、センサとして光学センサOSを備える。図の光学センサOSはCMOSイメージセンサである。また、センサデバイスSENは、CMOSイメージセンサにパターンを集光結像するためのテレセントリック撮像光学系(TO)を有する。
図示する構成の例では、光学センサOSがパターンを撮像する。そして、演算回路54は、撮像したパターンと、他のセンサデバイスSENが備える光学センサOSが撮像したパターンとに基づいて相関演算等の処理を行う。次に、相関演算等によって算出される相関ピーク位置の変動に基づいて、演算回路54は、一方の光学センサOSから他方の光学センサOSまでの間に、被搬送物が移動した移動量等を出力する。なお、図示する例では、センサデバイスSENのサイズは、幅W×奥行きD×高さHを15×60×32[mm]とする例である。なお、相関演算の詳細は、後述する。
なお、CMOSイメージセンサは、撮像部を実現するハードウェアの一例である。本例では、相関演算を行うハードウェアを演算回路54として記載したが、相関演算は、いずれかのセンサデバイスに搭載されたFPGA回路で実行されても良い。
制御回路52は、センサデバイスSEN内部の光学センサOS等を制御する。具体的には、制御回路52は、例えば、トリガ信号を光学センサOSに対して出力して、光学センサOSがシャッタを切るタイミングを制御する。また、制御回路52は、光学センサOSから、2次元画像データを取得できるように制御する。そして、制御回路52は、光学センサOSが撮像し、生成される2次元画像データを記憶装置53等に送る。制御回路52は、例えばFPGA回路である。
記憶装置53は、いわゆるメモリ等である。なお、制御回路52等から、送られる2次元画像データを分割して、異なる記憶領域に記憶できる構成であるのが望ましい。
演算回路54は、マイクロコンピュータ等である。すなわち、演算回路54は、各処理を実現するための演算を行う。
制御回路52及び演算回路54は、例えば、CPU又は電子回路等である。なお、制御回路52及び演算回路54は、異なるデバイスでなくともよい。例えば、制御回路52及び演算回路54は、1つのCPU等であってもよい。
図5は、本発明の一実施形態に係る搬送装置の機能構成例を示す機能ブロック図である。例えば、搬送装置は、図示するように、第1検出部1F1Aと、第2検出部1F1Bとを備える。
第1検出部1F1A及び第2検出部1F1Bは、第1検出結果及び第2検出結果を出力する第1検出手順及び第2検出手順を行う。
図示するように、第1検出部1F1A及び第2検出部1F1Bは、例えば、同一の機能構成である。すなわち、第1検出部1F1Aは、例えば、撮像部1F11A、光源部1F12A、画像取込部1F13A、シャッタ制御部1F14A及び記憶部1F15Aを含む機能構成である。同様に、第2検出部1F1Bは、例えば、撮像部1F11B、光源部1F12B、画像取込部1F13B、シャッタ制御部1F14B及び記憶部1F15Bを含む機能構成である。以下、第1検出部1F1A及び第2検出部1F1Bが同一であるとする。そして、第1検出部1F1Aを例に説明し、第2検出部1F1Bについての説明を省略する。
撮像部1F11Aは、図4の光学センサ等で実現される機能構成である。撮像部1F11Aは、搬送方向10へ搬送されるウェブ100を撮像する。
光源部1F12Aは、図4のレーザ光源等で実現される機能構成である。光源部1F12Aは、主に撮像部1F11Aが撮像を行う箇所に、光を照射する。
画像取込部1F13Aは、図3の制御回路等で実現される機能構成である。画像取込部1F13Aは、撮像部1F11Aが撮像した画像データを取り込む。
シャッタ制御部1F14Aは、図3の制御回路等で実現される機能構成である。シャッタ制御部1F14Aは、撮像部1F11Aがシャッタを切るタイミング等を制御する。具体的には、撮像部1F11AがCCDカメラによって実現される場合には、シャッタ制御部1F14Aは、CCDカメラにおける垂直転送及び水平転送の行われるタイミング等を制御する。
記憶部1F15Aは、図3の記憶装置等で実現される機能構成である。記憶部1F15Aは、画像取込部1F13Aが取り込んだ画像データを記憶する。
計算部1F2は、図3の演算回路等で実現される機能構成である。計算部1F2は、記憶部1F15A及び記憶部1F15Bに記憶されるそれぞれの画像データに基づいて、複数の画像データの間でのウェブ100の相対位置、ウェブ100が移動した移動速度及びウェブ100が移動した移動量を計算する。
また、計算部1F2は、シャッタ制御部1F14A及びシャッタ制御部1F14Bに、シャッタを切るタイミングを示す時差Δtのデータを出力する。すなわち、計算部1F2は、「A位置」を示す画像データと、「B位置」を示す画像データとが時差Δtの間隔で撮像されるように、シャッタを切るタイミングをシャッタ制御部1F14A及びシャッタ制御部1F14Bに出力する。
ウェブ100は、表面又は内部に散乱性を有する部材である。そのため、ウェブ100にレーザ光等の光が照射されると、反射光が拡散反射する。この拡散反射によって、ウェブ100には、パターンが形成される。すなわち、パターンは、例えば、「スペックル」と呼ばれる斑点、いわゆるスペックルパターンである。そのため、ウェブ100に光を照射してウェブ100を撮像すると、検出部は、スペックルパターン等のパターンを示す画像データが得られる。そして、画像データからパターンのある位置がわかるため、検出部は、ウェブ100の所定の位置がどこにあるかが検出できる。なお、パターンは、ウェブ100の表面又は内部に形成される凹凸形状によって照射される光が干渉するため、生成される。
したがって、ウェブ100が移動すると、パターンもウェブ100と一緒に移動する。パターンは、ウェブ100上の刻印されたマークと同様の効果を奏するため、搬送装置は、上流側で検出されたパターンと同一のパターンを下流側で検出すると、被搬送物の相対位置又は移動量を計算できる。そして、搬送装置は、単位時間あたりの移動量を計算すると、移動速度を計算できる。
例えば、図示するように、第1検出部1F1A及び第2検出部1F1Bが搬送方向10において一定の間隔で設置されるとする。そして、第1検出部1F1A及び第2検出部1F1Bによって、それぞれの位置でウェブ100が撮像される。
各撮像部で撮像されるタイミングの時差を「Δt」とすると、時差Δtの間隔で、各シャッタ制御部は、各撮像部にウェブ100を撮像させる。そして、それぞれの撮像によって生成される画像データが示すパターンに基づいて、計算部1F2は、ウェブ100の移動量を計算する。具体的には、被搬送物が理想の搬送速度「V」で移動するとする。さらに、搬送方向10において、各撮像部が設置される間隔が、相対距離「L」とすると、時差Δtは、下記(1)式のように示せる。
Δt=L/V (1)
上記(1)式における相対距離Lは、センサデバイスSEN1及びセンサデバイスSEN2の間隔であるため、「A位置」と、「B位置」との間の距離をあらかじめ測定すると特定できる。
搬送装置は、「A位置」及び「B位置」で撮像された画像データに対して、相互相関演算を行う。以下、相互相関演算によって生成される画像データを「相関画像」という。例えば、搬送装置は、相関画像に基づいて、ずれ量「ΔD(n)」を計算する。
例えば、相互相関演算は、下記(2)式で示す計算である。
D1★D2*=F−1[F[D1]・F[D2]*] (2)
なお、上記(2)式において、「D1」は、「A位置」で撮像される画像データである。同様に、上記(2)式において、「D2」は、「B位置」で撮像される画像データである。さらに、上記(2)式では、フーリエ変換を「F[]」で示し、逆フーリエ変換を「F−1[]」で示す。さらにまた、上記(2)式では、複素共役を「*」で示し、相互相関演算を「★」で示す。
上記(2)式に示すように、「D1」及び「D2」のそれぞれの画像データに対して、相互相関演算「D1★D2」を行うと、相関画像を示す画像データが、得られる。なお、「D1」及び「D2」が2次元画像データであると、相関画像を示す画像データは、2次元画像データとなる。また、「D1」及び「D2」が1次元画像データであると、相関画像を示す画像データは、1次元画像データとなる。
なお、相関画像において、例えば、ブロードな輝度分布が問題となる場合には、位相限定相関法が用いられてもよい。位相限定相関法は、例えば、下記(3)式で示す計算である。
D1★D2*=F−1[P[F[D1]]・P[F[D2]*]] (3)
なお、上記(3)式において、「P[]」は、複素振幅において、位相のみを取り出すことを示す。また、振幅は、すべて「1」とする。
このようにすると、搬送装置は、ブロードな輝度分布であっても、相関画像に基づいて、ずれ量「ΔD(n)」を計算できる。
相関画像は、「D1」及び「D2」の相関関係を示す。具体的には、「D1」及び「D2」の一致度が高いほど、相関画像の中心に近い位置には、急峻なピーク、いわゆる相関ピークとなる輝度が出力される。そして、「D1」及び「D2」が一致すると、相関画像の中心及びピークの位置は、重なる。
相関演算の結果に基づいて、時差Δtで撮像される画像データD1と、画像データD2との間での相対位置、移動量又は移動速度等の情報が出力される。例えば、直交方向においては、画像データD1から画像データD2までの間に、どの程度ウェブ100が直交方向に移動したかを検知することができる。すなわち、計算部1F2は、相関演算の計算結果から、ヘッドユニットHD2の直交方向における移動量を算出することができる。
制御部1F3は、計算部1F2の計算結果に基づいて、ヘッドユニットによる読取の処理位置を制御する。例えば、制御部1F3は、コントローラCT1と、アクチュエータコントローラCT2とにより実現される。
計算部1F2の計算結果に基づいて、移動制御部1F31は、図1のアクチュエータAC2を制御し、ヘッドユニットによる読み取り処理の位置を制御する。移動制御部1F31は、例えば、アクチュエータコントローラCT2によって実現される機能である。移動制御部1F31の機能は、アクチュエータコントローラCT2だけでなく、演算回路54とで実現されても良い。また、移動制御部1F31の機能は、演算回路54で実現されても良い。
具体的には、センサデバイスSEN1の位置に対するセンサデバイスSEN2の位置でのウェブ100の直交方向におけるずれ量が「Δy」であるとすると、「Δy」を補償するため、移動制御部1F31は、ヘッドユニットHD2を移動させる。図1に示すように、アクチュエータAC2を制御すると、搬送装置はヘッドユニットHD2を直交方向に移動させることができる。このようにすると、搬送装置は、直交方向において、精度良く処理を行うことができる。
さらに、計算部1F2は、相関演算の結果に基づき、搬送方向において、ウェブの移動量がどの程度相対距離Lに対してずれたかの位置ずれや、移動速度を求めることもできる。すなわち、撮像部1F11A、1F11Bが撮像した2次元画像データから、計算部1F2は、搬送方向及び直交方向のそれぞれの位置を検出するのに兼用されてもよい。このように兼用されると、それぞれの方向についてセンサデバイスを設置するコストが少なくできる。また、センサの数が少なくできるので、省スペースとすることもできる。
理想の距離からどの程度ウェブ120がずれたかを示す位置ずれ又は移動速度の演算に基づいて、処理タイミング制御部1F32は、ヘッドユニットHD2による読取処理のタイミングを算出する。この算出結果に基づき、処理タイミング制御部1F32は、ヘッドユニットHD2によって読み取り処理が行われるタイミングを制御する。
具体的には、センサデバイスSEN1の検出位置からセンサデバイスSEN2の検出位置におけるウェブ100の搬送方向10におけるずれ量が「Δx」であり、ウェブ100の移動速度が「V」であるとすると、「Δx」を補償するため、処理タイミング制御部1F32は、ヘッドユニットHD2の処理タイミングを変更する。この例では、処理タイミング制御部1F32は、ヘッドユニットHD2による処理タイミングを「ΔT=Δx÷V」と変更する。すなわち、ウェブ100が「Δx」だけずれて遅れて搬送されている場合には、搬送装置は、ヘッドユニットHD2による処理タイミングを「ΔT」だけ遅らせるように変更する。このようにすると、搬送装置は、搬送方向10において、精度良く処理を行うことができる。
なお、移動制御部1F31は、ヘッドユニットHD1のアクチュエータAC1も制御しても良い。また、処理タイミング制御部1F32は、ヘッドユニットHD1の処理タイミングも制御しても良い。
なお、移動速度が速い場合には、センサに用いられるカメラは、グローバルシャッタであるのが望ましい。すなわち、被搬送物が高速に移動する場合には、ローリングシャッタであると、いわゆる画像ずれが発生しやすい。したがって、グローバルシャッタであると、移動速度が速くても、搬送装置は、画像ずれを抑制し、精度良く位置等を検出できる。
搬送装置は、画像処理部1F5によって各ヘッドユニットが生成する画像データに対して画像処理を行う。例えば、画像処理部1F5は、画像記憶部1F51、画像記憶部1F52、画像合成部1F53及び画像出力部1F54を備える。
画像記憶部1F51及び画像記憶部1F52は、各ヘッドユニットが読取処理によって生成する読取画像データを記憶する。例えば、画像記憶部1F51及び画像記憶部1F52は、コントローラCT1(図1)等によって実現される。
画像合成部1F53は、画像記憶部1F51及び画像記憶部1F52が記憶するそれぞれの読取画像データを繋ぎ合わせる画像処理によって、合成画像データを生成する。例えば、画像合成部1F53は、コントローラCT1(図1)等によって実現される。
画像出力部1F54は、画像合成部1F6が生成する合成画像データを出力する。例えば、画像出力部1F54は、コントローラCT1(図1)等によって実現される。
図示する機能構成では、画像処理部1F5によって、搬送装置は、例えば、図2に示すように、各ヘッドユニットが読み取った各読取画像データを繋ぎ合わせて合成画像データを生成し、出力する画像処理を行うことができる。
図6は、本発明の一実施形態に係る相関演算方法の一例を示す構成図である。例えば、演算回路54は、図示するような構成によって、相関演算を行うと、2以上の画像データが撮像された位置におけるウェブ100の直交方向における相対位置、移動量、移動速度、2つの画像データが撮像されたタイミングにおけるウェブ100の理想の搬送位置からのずれ量又はこれらの組み合わせ等を計算することができる。
具体的には、検出部は、図示するように、第1の2次元フーリエ変換部FT1、第2の2次元フーリエ変換部FT2、相関画像データ生成部DMK、ピーク位置探索部SR、演算部CAL及び変換結果記憶部MEMを有する構成である。
第1の2次元フーリエ変換部FT1は、第1画像データD1を変換する。具体的には、第1の2次元フーリエ変換部FT1は、直交方向用のフーリエ変換部FT1a及び搬送方向用のフーリエ変換部FT1bを有する構成である。
直交方向用のフーリエ変換部FT1aは、直交方向に、第1画像データD1を1次元フーリエ変換する。そして、搬送方向用のフーリエ変換部FT1bは、直交方向用のフーリエ変換部FT1aによる変換結果に基づいて、搬送方向に、第1画像データD1を1次元フーリエ変換する。このようにして、直交方向用のフーリエ変換部FT1a及び搬送方向用のフーリエ変換部FT1bが、直交方向及び搬送方向に、それぞれ1次元フーリエ変換する。このようにして変換された変換結果を、第1の2次元フーリエ変換部FT1は、相関画像データ生成部DMKに出力する。
同様に、第2の2次元フーリエ変換部FT2は、第2画像データD2を変換する。具体的には、第2の2次元フーリエ変換部FT2は、直交方向用のフーリエ変換部FT2a、搬送方向用のフーリエ変換部FT2b及び複素共役部FT2cを有する構成である。
直交方向用のフーリエ変換部FT2aは、直交方向に、第2画像データD2を1次元フーリエ変換する。そして、搬送方向用のフーリエ変換部FT2bは、直交方向用のフーリエ変換部FT2aによる変換結果に基づいて、搬送方向に、第2画像データD2を1次元フーリエ変換する。このようにして、直交方向用のフーリエ変換部FT2a及び搬送方向用のフーリエ変換部FT2bが、直交方向及び搬送方向に、それぞれ1次元フーリエ変換する。
次に、複素共役部FT2cは、直交方向用のフーリエ変換部FT2a及び搬送方向用のフーリエ変換部FT2bによる変換結果の複素共役を計算する。そして、複素共役部FT2cが計算した複素共役を、第2の2次元フーリエ変換部FT2は、相関画像データ生成部DMKに出力する。
続いて、相関画像データ生成部DMKは、第1の2次元フーリエ変換部FT1から出力される第1画像データD1の変換結果と、第2の2次元フーリエ変換部FT2から出力される第2画像データD2の変換結果とに基づいて、相関画像データを生成する。
相関画像データ生成部DMKは、積算部DMKa及び2次元逆フーリエ変換部DMKbを有する構成である。
積算部DMKaは、第1画像データD1の変換結果と、第2画像データD2の変換結果とを積算する。そして、積算部DMKaは、積算結果を2次元逆フーリエ変換部DMKbに出力する。
2次元逆フーリエ変換部DMKbは、積算部DMKaによる積算結果を2次元逆フーリエ変換する。このように、2次元逆フーリエ変換が行われると、相関画像データが生成される。そして、2次元逆フーリエ変換部DMKbは、相関画像データをピーク位置探索部SRに出力する。
ピーク位置探索部SRは、生成された相関画像データにおいて、最も急峻となる(すなわち、立ち上がりが急になる。)ピーク輝度(ピーク値)があるピーク位置を探索する。まず、相関画像データには、光の強さ、すなわち、輝度の大きさを示す値が入力される。また、輝度は、マトリクス状に入力される。
なお、相関画像データでは、輝度は、エリアセンサの画素ピッチ間隔、すなわち、画素サイズ間隔で並ぶ。そのため、ピーク位置の探索は、いわゆるサブピクセル処理を行ってから、探索が行われるのが望ましい。このように、サブピクセル処理が行われると、ピーク位置が精度良く探索できる。そのため、検出部は、位置、移動量及び移動速度等を精度良く出力できる。
例えば、ピーク位置探索部SRによる探索は、以下のように行われる。
図7は、本発明の一実施形態に係る相関演算におけるピーク位置の探索方法の一例を示す図である。図では、横軸は、相関画像データが示す画像における搬送方向の位置を示す。一方で、縦軸は、相関画像データが示す画素毎の輝度を示す。
以下、相関画像データが示す輝度のうち、第1データ値q1、第2データ値q2及び第3データ値q3の3つのデータを例に説明する。つまり、この例では、ピーク位置探索部SRは、第1データ値q1、第2データ値q2及び第3データ値q3を繋ぐ曲線kにおけるピーク位置Pを探索する。
まず、ピーク位置探索部SRは、相関画像データが示す画素毎の輝度の各差分を計算する。そして、ピーク位置探索部SRは、計算した差分のうち、最も差分の値が大きくなるデータ値の組み合わせを抽出する。次に、ピーク位置探索部SRは、最も差分の値が大きくなるデータ値の組み合わせに隣接する組み合わせを抽出する。このようにすると、図示する、第1データ値q1、第2データ値q2及び第3データ値q3のように、ピーク位置探索部SRは、3つのデータを抽出できる。そして、抽出される3つのデータを繋いで曲線kを算出すると、ピーク位置探索部SRは、ピーク位置Pを探索できる。このようにすると、ピーク位置探索部SRは、サブピクセル処理等の演算量を少なくし、より高速にピーク位置Pを探索できる。なお、最も差分の値が大きくなるデータ値の組み合わせの位置が、最も急峻な位置となる。また、サブピクセル処理は、上記の処理以外の処理でもよい。
以上のように、ピーク位置探索部SRがピーク位置を探索すると、例えば、以下のような演算結果が得られる。
図8は、本発明の一実施形態に係る相関演算の演算結果例を示す図である。図は、相互相関関数の相関強度分布を示す。なお、図では、X軸及びY軸は、画素の通し番号を示す。図示する「相関ピーク」のようなピーク位置が、ピーク位置探索部SRによって探索される。
演算部CALは、ウェブの相対位置、移動量又は移動速度等を演算する。例えば、演算部CALは、相関画像データの中心位置と、ピーク位置探索部SRによって探索されるピーク位置との差を計算すると、相対位置及び移動量を演算することができる。
また、演算部CALは、例えば、移動量を時間で除算して移動速度を計算できる。
以上のようにして、検出部は、相関演算によって、相対位置、移動量又は移動速度等を検出できる。なお、相対位置、移動量又は移動速度等の検出方法は、これに限定されない。例えば、検出部は、以下のように、相対位置、移動量又は移動速度等を検出してもよい。
まず、検出部は、第1画像データ及び第2画像データのそれぞれの輝度を2値化する。すなわち、検出部は、輝度があらかじめ設定される閾値以下であれば、「0」とし、一方で、輝度が閾値より大きい値であると、「1」とする。このように2値化された第1画像データ及び第2画像データを比較して、検出部は、相対位置を検出してもよい。
なお、図では、Y方向に変動がある例を説明したが、X方向に変動がある場合には、ピーク位置は、X方向にもずれた位置に発生する。
また、検出部は、これ以外の検出方法によって、相対位置、移動量又は移動速度等を検出してもよい。例えば、検出部は、いわゆるパターンマッチング処理等によって、各画像データに写るそれぞれのパターンから相対位置を検出してもよい。
以上のように相関演算を行うと、搬送装置は、搬送方向10、直交方向11又は両方向において、被搬送物が所定の位置からどれだけずれたかを示すずれ量を把握できる。
図9は、本発明の一実施形態に係る搬送装置によるずれ量の検出例を示すタイミングチャートである。例えば、図1に示す例において、センサデバイスSEN1による検出結果が第1センサデータS1となり、第2センサデバイスSEN2による検出結果が第2センサデータS2となる。
搬送装置は、複数のセンサデータに基づいて、移動量等を算出する。具体的には、第1センサデータS1及び第2センサデータS2に基づいて、搬送装置は、センサデバイスSEN1が検出を行う位置から、第2センサデバイスSEN2が検出を行う位置までに変動した変動量を示す算出結果を出力する。まず、各センサデータがセンサから送信されると、搬送装置は、各センサデータが示す複数の検出結果から変動量等を算出する。
以下、センサデバイスSEN1と、センサデバイスSEN2との間隔、すなわち、センサ間の距離が、「L2」であるとする。また、センサデータに基づいて検出される移動速度が、「V」であるとする。さらに、第2センサSN2の位置から第3センサSN3の位置まで被搬送物が搬送されるのに経過する移動時間が「T2」であるとする。この場合には、移動時間は、「T2=L2/V」と算出される。
また、センサによるサンプリング間隔を「A」とする。さらに、センサ間でのサンプリング回数を「n」とする。この場合には、サンプリング回数は、「n=T2/A」と算出される。
図示する算出結果、すなわち、変動量を「ΔX」とする。例えば、図示するように、検出周期が「0」である場合には、変動量は、移動時間「T2」前の第1センサデータS1と、検出周期「0」の第2センサデータS2とを比較して算出される。具体的には、変動量は、「ΔX=X2(0)−X1(n)」と算出される。
次に、搬送装置は、変動量「ΔX」を補償するように、アクチュエータを制御し、直交方向において、ヘッドユニットを移動させるのが望ましい。このようにすると、被搬送物の位置が変動しても、搬送装置は、被搬送物に対して、精度良く処理を行うことができる。また、図示するように、また、最上流のセンサデバイスとの2点間のセンサデータによる検出結果に基づいて、変動量を算出すると、各センサデバイスの位置情報を積算せずに、変動量が算出できる。そのため、このようにすると、各センサデバイスによる検出誤差の累積が少なくできる。
また、センサデータは、移動させるヘッドユニットより1つ上流側に設置されるセンサによって検出される検出結果に限られない。すなわち、センサデバイスは、移動させるヘッドユニットより上流側に設置されるセンサデバイスであればよい。
なお、第2センサデータS2は、移動させるヘッドユニットに最も近い位置に設置されるセンサデバイスによる検出結果であるのが望ましい。
また、変動量等は、3つ以上の検出結果によって算出されてもよい。
このように、複数のセンサデータから算出される変動量に基づいて、搬送装置は、ヘッドユニットを移動させるように制御し、ヘッドユニットが移動した後、ヘッドユニットによって被搬送物に対して処理が行われる。
搬送装置は、例えば、図1に示すように、各ヘッドユニットを移動させることができるアクチュエータを有するのが望ましい。具体的には、搬送装置は、例えば、ヘッドユニットHD1を移動させるアクチュエータAC1と、ヘッドユニットHD2を移動させるアクチュエータAC2と、各アクチュエータを制御するアクチュエータコントローラCT2とを有するハードウェア構成である。なお、アクチュエータコントローラCT2は、複数の装置でもよいし、コントローラCT1等と1個の装置でもよい。このように、アクチュエータAC1及びアクチュエータAC2があると、搬送装置は、直交方向11にヘッドユニットを移動させることができる。また、同様に搬送方向の変動量に基づいてヘッドユニットHD2の読取処理のタイミングを制御すると、精度よく読み取り処理を行うことができる。
<全体処理例>
図10は、本発明の一実施形態に係る搬送装置による処理例を示すフローチャートである。本フローチャートでは、図1の構成に基づき、ヘッドユニットHD2を直交方向11へ移動させ、ヘッドユニットHD2の読取タイミングを制御する例で説明を行う。例えば、搬送装置は、図示するような制御方法を行う。
ステップSP01では、センサデバイスSEN1が、ウェブ100の表面情報の検出を行う。具体的には、センサデバイスSEN1は、光学センサOSを用いて表面のパターンの撮像を行う。
ステップSP02では、ヘッドユニットHD1が、ウェブ100の表面の読取処理を行う。本例では、ヘッドユニットHD1を直交方向11に動かしていないが、ヘッドユニットHD1も直交方向11に移動させても良い。
ステップSP03では、センサデバイスSEN2が、ウェブ100の表面情報の検出を行う。具体的には、センサデバイスSEN2が、光学センサOSを用いて表面のパターンの撮像を行う。センサデバイスSEN2は、センサデバイスSEN1とほぼ同一の箇所の検出を行うことが望ましい。したがって、センサデバイスSEN1が撮像したパターンが、センサデバイスSEN2の撮像した画像データに含まれることが望ましい。
ステップSP04では、演算回路54が、センサデバイスSEN1の検出結果と、センサデバイスSEN2の検出結果とに基づいて相関演算等を行う。具体的には、図6のように、演算回路54が、センサデバイスSEN1が撮像した画像データと、センサデバイスSEN2が撮像した画像データとに基づいて相関演算等を行う。相関演算の結果としては、センサデバイスSEN1からセンサデバイスSEN2までの間におけるウェブ100の直交方向の相対位置、移動量、移動速度又はその組み合わせのいずれかが算出されても良い。また、ウェブ100の搬送方向のセンサデバイスSEN1からセンサデバイスSEN2までの理想の搬送位置からの位置ずれ量、搬送速度又はその組み合わせのいずれかが算出されても良い。
ステップSP05では、アクチュエータコントローラCT2が、相関演算の結果に基づいて、ヘッドユニットHD2のアクチュエータAC2を制御し、ヘッドユニットHD2を直交方向11に移動させる。
ステップSP06では、コントローラCT1が、相関演算の結果に基づいて、ヘッドユニットHD2の読取処理のタイミングを制御し、読取処理を行う。
ステップSP07では、ヘッドユニットHD1が読み取った読取画像データと、ヘッドユニットHD2が読み取った読取画像データを合成する画像処理を行う。
このように、搬送方向において、複数の位置にある複数の検出部から、複数の検出結果が出力されると、搬送装置は、例えば、図6乃至図9のように、直交方向11又は搬送方向10における検出結果の間で、被搬送物の相対位置、移動速度、移動量又はこれらの組み合わせ等を計算できる。したがって、直交方向11及び搬送方向10の少なくともいずれかにおいて、処理位置の精度を向上することができる。
なお、図示する処理は、ヘッドユニットごとに並列に行われてもよい。
図11は、本発明の一実施形態に係る搬送装置によるヘッドユニットの移動例を示す概略図である。例えば、ウェブ100が「蛇行」等によって、ヘッドユニットHD1及びヘッドユニットHD2の間で、直交方向11において「Δy」(図は、右へ向かってウェブ100がずれた場合を示す。)のずれ量が検出されたとする。また、図示する例では、図2に示すような繋ぎ合わせのための重複範囲SC3の記載を省略するが、各ヘッドユニットは、重複範囲SC3があってもよい。
例えば、搬送装置は、下流となるヘッドユニットHD2を移動させてずれ量Δyを補償する。具体的には、図示するようなずれ量Δyが検出された場合には、搬送装置は、アクチュエータAC2によって、ヘッドユニットHD2をずれ量Δy分移動させる。図示するように、ウェブ100が図において右へずれている場合には、搬送装置は、ヘッドユニットHD2を右へ移動させる。
このようにヘッドユニットを移動させると、各ヘッドユニットが生成する各読取画像データを繋ぎ合わせるのに、搬送装置は、各読取画像データに対して繋ぎ目位置の判断を行って合成をしなくてもよくなる。具体的には、ヘッドユニットHD2が生成する読取画像データの画素と、ヘッドユニットHD1が生成する読取画像データの画素とが繋ぎ合わせによって連続するようにヘッドユニットを移動させると、搬送装置は、繋ぎ目位置の判断を行って各読取画像データを繋ぎ合わせる処理を少なくできる。
<変形例>
図12は、本発明の一実施形態に係る搬送装置の機能構成の変形例を示す機能ブロック図である。図5と比較すると、搬送装置は、ヘッドユニットHD1を移動させるためのアクチュエータ等を有さない点が異なる。
例えば、ヘッドユニットHD1の絶対位置を変える必要がなかったり、ヘッドユニットHD1の位置を基準にしたりする場合には、搬送装置は、ヘッドユニットHD1を移動させず、位置を固定させてもよい。このような構成であると、搬送装置は、アクチュエータ等の装置を減らすことができる。
<第2実施形態>
第2実施形態は、例えば、第1実施形態と同様の全体構成の搬送装置によって実現される。以下、第1実施形態と同様の搬送装置を例に説明する。したがって、第1実施形態と同様の構成は、説明を省略し、異なる点を中心に説明する。
第2実施形態は、第1実施形態と比較すると、アクチュエータAC1、AC2及び移動制御部1F31を必ずしも備えなくとも良い点、また、画像合成部1F53での各ヘッドユニットが生成する読取画像データに対する画像処理が異なる。
図13は、本発明の第2実施形態の一実施形態に係る搬送装置の機能構成例を示す機能ブロック図である。第1実施形態の機能構成と比較すると、図示する機能構成では、計算部1F2による計算の結果、すなわち、ずれ量が画像合成部1F53に出力される点が異なる。また、移動制御部1F31を備えない点も異なる。したがって、第2実施形態では、直交方向におけるずれ量の補正が、画像処理部1F5での画像合成で行われる。まず、例えば、以下のようなずれ量が検出されるとする。
図14は、本発明の一実施形態に係るずれ量の例を示す図である。図示するように、搬送方向におけるずれ量Δxは、周期的な変動である場合が多い。例えば、搬送方向におけるずれ量Δxは、ウェブ100を搬送するローラが原因で発生する。すなわち、ウェブ100は、ウェブ100を搬送するローラの熱膨張、偏心、ミスアライメント、ブレードによるウェブ100の切断による又はこれらの組み合わせ等によって、ずれが生じる場合がある。そして、ローラは、所定の周期で回転するため、図示するように、搬送方向におけるずれ量Δxは、周期的な変動となりやすい。
一方で、直交方向におけるずれ量Δyは、周期的な変動に加えて、ウェブ100の斜行による成分が加わる場合が多い。また、直交方向におけるずれ量Δyは、搬送方向におけるずれ量Δxより長い周期で変動する場合が多い。例えば、直交方向におけるずれ量Δyは、ウェブ100を搬送するローラの直交方向におけるバランスが悪いと発生する。すなわち、ローラの直交方向におけるバランスが悪いと、ウェブ100は、搬送方向に対して斜めに搬送される。
例えば、以上のような搬送方向及び直交方向におけるそれぞれのずれ量が検出され、画像合成部1F53に出力されるとする。
<画像処理例>
図15は、本発明の第2実施形態の一実施形態に係る搬送装置による画像処理例を示す概略図である。以下、図示するように、画像合成部1F53によって、ヘッドユニットHD1が生成する読取画像データIM1と、ヘッドユニットHD2が生成する読取画像データIM2とを繋ぎ合わせて、合成画像データIM3が生成される例で説明する。
図示する例では、搬送装置は、合成画像データIM3を生成するのに用いられる読取画像データIM2の画素をずれ量に合わせて選択する。一方で、この例では、搬送装置は、合成画像データIM3を生成するのに、読取画像データIM1の画素をそのまま用いるとする。
具体的には、まず、図14に示すような直交方向におけるずれ量Δyが直交方向における1画素分であり、搬送方向における1画素分の周期で発生しているとする。このような直交方向におけるずれ量Δyが発生している場合には、搬送装置は、例えば、選択画素SEL1のように、画素を選択する。図示するように、搬送装置は、例えば、「4行目」と、「5行目」とでは、合成画像データIM3に用いられる画素が、搬送方向に1画素分ずれて選択される。このように、直交方向におけるずれ量Δy及び周期に合わせて、合成画像データIM3を生成するのに用いられる画素が選択画素SEL1のように選択されると、搬送装置は、直交方向におけるずれ量Δyを補償することができる。
同様に、搬送装置は、搬送方向におけるずれ量Δxが発生している場合には、搬送装置は、例えば、空白画素SEL2分ずらして、合成画像データIM3を生成するのに用いられる読取画像データIM2の画素を選択する。すなわち、図示する例では、搬送装置は、「1行目」の画素を選択せず、「2行目」の画素から選択する。したがって、この例は、図14に示す搬送方向におけるずれ量Δxが、1画素分に相当する例である。
このように、搬送方向におけるずれ量Δx及び周期に合わせて、合成画像データIM3を生成するのに用いられる画素が選択されると、搬送装置は、搬送方向におけるずれ量Δxを補償することができる。
なお、読取画像データIM2の画素は、ずれ量及び周期に合わせて選択される。また、画素が選択される画像データは、例えば、読取画像データIM1の方でもよい。
以上のような画像処理が行われると、搬送装置は、ヘッドユニットを移動させる制御又はヘッドユニットの処理タイミングを変更する制御を行わなくても、搬送装置は、搬送方向、直交方向又は両方向について、被搬送物の位置ずれの影響を抑制できる。
<まとめ>
搬送装置は、例えば、図5に示すように、第1検出部1F1Aを備える。さらに、搬送装置は、第1検出部1F1Aより下流側に第2検出部1F1Bを備える。
検出部は、図2に示すように、ローラ間INTで被搬送物の位置等を検出する。ローラ間のように、処理位置に近い位置で検出部によって検出が行われると、搬送装置は、精度良く被搬送物の表面に係る検出結果を出力できる。このような検出結果があると、搬送装置は、被搬送物のずれ量を把握できる。
そして、各検出結果に基づいて、各ヘッドユニットを制御すると、搬送装置は、ずれ量を補償し、各処理におけるずれを抑制できる。例えば、第1検出部1F1Aから出力される第1検出結果と、第2検出部1F1Bから出力される第2検出結果とがあると、搬送装置は、図6乃至図9のように、ずれ量を計算できる。
さらに、搬送方向におけるずれ量を補償するように、ヘッドユニットが処理を行う処理タイミングを変更する制御等を行うと、搬送装置は、被搬送物の搬送方向におけるずれによる影響を抑制できる。
一方で、直交方向におけるずれ量を補償するように、ヘッドユニットを移動させる制御等を行うと、搬送装置は、被搬送物の直交方向におけるずれによる影響を抑制できる。
また、各検出結果に基づいて、各ヘッドユニットの読取画像データの画像処理を行う制御等を行うと、搬送装置は、搬送方向又は直交方向における被搬送物のずれによる影響を抑制できる。
また、搬送装置は、エンコーダ等の計測部を更に備えてもよい。以下、計測部がエンコーダによって実現される例で説明する。具体的には、エンコーダは、例えば、被搬送物を搬送するローラが有する回転軸に対して設置される。このようにすると、ローラの回転量に基づいて搬送方向における移動量を計測できる。この計測結果を検出部による検出結果と併せて利用すると、搬送装置は、精度良く処理を行うことができる。
<変形例>
上記は、CIS等のラインイメージセンサ及び反射光学系等を有するヘッドユニットによって行われる読取処理で説明したが、読取処理はセンサの種類を問わず適用可能である。
ヘッドユニットは、読取処理を行うに限られない。すなわち、本発明に係る実施形態は、装置が、被搬送物に対して、直交方向に並べられるライン状のヘッドを用いて何らかの処理をするのであれば、適用可能である。例えば、レーザで基板をパターニングする装置であって、レーザヘッドを直交方向にライン上に並べるような装置において、本発明に係る実施形態の装置は、基板の位置を検出し、レーザヘッドを移動させる構成等でもよい。
さらに、本発明に係る実施形態では、ヘッドユニットは、複数でなくともよい。すなわち、本発明に係る実施形態の装置は、基準とする位置と同じ位置に、ヘッドユニットから吐出する物体を着弾させ続けたい(レーザ等の場合には、書き込みさせ続けたい場合となる。)仕様の装置であればよい。
また、ヘッドユニットは、被搬送物に対して液体を吐出する処理を行ってもよい。
図16は、本発明の一実施形態に係る搬送装置の全体構成の変形例を示す概略図である。例えば、搬送装置1Aは、図示するように、ウェブ100に対して、インク等の液体を吐出する処理を行うヘッドユニットを複数有する構成でもよい。図示する例では、ニップローラNR1、ニップローラNR2及びローラ230によってウェブ100が搬送方向10へ搬送される。
そして、搬送装置1Aは、異なる色のインクを吐出するヘッドユニットを備える。具体的には、搬送装置1Aは、4色のそれぞれのインクを吐出するため、4つの液体吐出ヘッドユニットを有する。
以下、図示する全体構成例では、各液体吐出ヘッドユニットは、上流側から下流側に向かって、例えば、ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)及びイエロー(Y)の順に設置されるとする。すなわち、最も上流側に設置される液体吐出ヘッドユニット(以下「ブラック液体吐出ヘッドユニット210K」という。)をブラック(K)用とする。このブラック液体吐出ヘッドユニット210Kの次に設置される液体吐出ヘッドユニット(以下「シアン液体吐出ヘッドユニット210C」という。)をシアン(C)用とする。さらに、シアン液体吐出ヘッドユニット210Cの次に設置される液体吐出ヘッドユニット(以下「マゼンタ液体吐出ヘッドユニット210M」という。)をマゼンタ(M)用とする。続いて、最も下流側に設置される液体吐出ヘッドユニット(以下「イエロー液体吐出ヘッドユニット210Y」という。)をイエロー(Y)用とする。なお、色の順番は、図示する以外の順番でもよい。
各液体吐出ヘッドユニットは、画像データ等に基づいて、ウェブ100の所定の箇所に、各色のインクをそれぞれ吐出する処理を行う。
このインクを吐出する処理が行われる処理位置(以下「吐出位置」という。)は、液体吐出ヘッドから吐出される液体がウェブ100に着弾する位置にほぼ等しい、すなわち、液体吐出ヘッドの直下等である。この例では、ブラックのインクは、ブラック液体吐出ヘッドユニット210Kの吐出位置(以下「ブラック吐出位置PK」という。)に吐出される。同様に、シアンのインクは、シアン液体吐出ヘッドユニット210Cの吐出位置(以下「シアン吐出位置PC」という。)に吐出される。さらに、マゼンタのインクは、マゼンタ液体吐出ヘッドユニット210Mの吐出位置(以下「マゼンタ吐出位置PM」という。)に吐出される。また、イエローのインクは、イエロー液体吐出ヘッドユニット210Yの吐出位置(以下「イエロー吐出位置PY」という。)に吐出される。なお、各液体吐出ヘッドユニットがインクを吐出するそれぞれの処理タイミングは、各液体吐出ヘッドユニットに接続されるコントローラ520等が制御する。
図示する例では、ブラック液体吐出ヘッドユニット210Kに対して、ブラック用第1ローラCR1K及びブラック用第2ローラCR2Kがそれぞれ設置される。同様に、シアン液体吐出ヘッドユニット210Cに対して、シアン用第1ローラCR1C及びシアン用第2ローラCR2Cがそれぞれ設置される。さらに、マゼンタ液体吐出ヘッドユニット210Mに対して、マゼンタ用第1ローラCR1M及びマゼンタ用第2ローラCR2Mがそれぞれ設置される。また、イエロー液体吐出ヘッドユニット210Yに対して、イエロー用第1ローラCR1Y及びイエロー用第2ローラCR2Yがそれぞれ設置される。
したがって、この例では、これらの各第1ローラ及び第2ローラの間がローラ間INTとなる。そして、各ローラ間INTに、センサが設置される。すなわち、この例では、ブラック用センサSENK、シアン用センサSENC、マゼンタ用センサSENM及びイエロー用センサSENYが示す位置等で、各センサは、検出を行う。
以上のように、搬送装置1Aは、インクを吐出する処理によって、被搬送物に画像を形成する。
また、本発明に係る液体を吐出する装置及び液体を吐出するシステムでは、インクは4色出なくとも良い。例えば1色のインクを吐出する液体吐出ヘッドユニットを複数備えても良い。また、液体は、インクに限られず、他の種類の記録液又は定着処理液等でもよい。すなわち、本発明に係る液体を吐出する装置及び液体を吐出するシステムは、インク以外の種類の液体を吐出する装置に適用されてもよい。
したがって、本発明に係る液体を吐出する装置及び液体を吐出するシステムは、画像を形成するに限られない。例えば、形成される物体は、三次元造形物等でもよい。
さらに被搬送物は、用紙等の記録媒体に限られない。被搬送物は、液体が付着可能な材質であればよい。例えば、液体が付着可能な材質は、紙、糸、繊維、布帛、皮革、金属、プラスチック、ガラス、木材、セラミックス又はこれらの組み合わせ等の液体が一時的でも付着可能であればよい。
また、複数のヘッドユニット毎に第1の支持部材と第2の支持部材とを備える場合、上流のヘッドユニットの第2の支持部材と、下流のヘッドユニットの第1の支持部材とが兼用されても良い。
なお、光源は、レーザ光を用いる装置に限られない。例えば、光源は、LED(Light Emitting Diode)又は有機EL(Electro−Luminescence)等でもよい。そして、光源によっては、パターンは、スペックルパターンでなくともよい。また、光源は、単一の波長を持つ光源でも、ブロードな波長を持つ光源でもよい。
<その他の実施形態>
なお、本発明に係る搬送装置は、1以上の装置を有する搬送システムによって実現されてもよい。すなわち、搬送システムは、複数の装置によって構成されてもよい。
また、本発明に係る実施形態では、搬送装置又は搬送システム等のコンピュータに制御方法のうち、一部又は全部を実行させるためのプログラムによって実現されてもよい。
以上、本発明の好ましい実施例について詳述したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形又は変更が可能である。