JP6911421B2 - 搬送装置、搬送システム及び処理方法 - Google Patents

搬送装置、搬送システム及び処理方法 Download PDF

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Description

本発明は、搬送装置、搬送システム及び処理方法に関するものである。
従来、ヘッドユニットを用いて様々な処理を行う方法が知られている。例えば、プリントヘッドからインクを吐出する、いわゆるインクジェット方式によって画像形成等を行う方法が知られている。この画像形成によって、印刷媒体に印刷される画像の印刷品質を向上させる方法が知られている。
例えば、印刷品質を向上させるため、プリントヘッドの位置を調整する方法が知られている。具体的には、まず、連続用紙印刷システムを通る印刷媒体であるウェブ(web)の横方向における位置変動がセンサによって検出される。このセンサによって検出される位置変動を補償するように、横方向におけるプリントヘッドの位置を調整する方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、例えば、画像形成される画像の画質を向上させる場合には、液体の着弾位置を精度良くするように求められる場合がある。これに対して、従来の技術では、ヘッドユニットによって処理が行われる処理位置の精度が悪いため、液体の着弾位置等といった処理位置の精度が悪くなる場合があるのが課題となる。
本発明の1つの側面は、液体を吐出する装置等のように、ヘッドユニットを用いて被搬送物に対して処理を行う装置の処理位置の精度を向上できる装置が提供できることを目的とする。
上述した課題を解決するために、本発明の一態様である、ヘッドユニットを有し、搬送される被搬送物に対して前記ヘッドユニットによって処理を行う搬送装置は、
前記ヘッドユニットごとに設置され、前記被搬送物における所定の箇所の位置、移動速度、移動量又はこれらの組み合わせを示す検出結果を出力する検出部と、
複数の前記検出結果に基づいて、前記位置の統計値を計算する統計値計算部と、
前記統計値に基づいて、前記検出部が検出を行う検出範囲を設定する設定部と
を備え
前記設定部は、前記統計値が所定値以上に変化すると、前記検出範囲を変更することを特徴とする。
ヘッドユニットによる処理位置の精度を向上できる装置が提供できる。
本発明の一実施形態に係る液体を吐出する装置の一例を示す概略図である。 本発明の一実施形態に係る液体を吐出する装置の全体構成例を示す概略図である。 本発明の一実施形態に係る液体吐出ヘッドユニットの外形形状の一例を示す図である。 本発明の一実施形態に係る検出部を実現するハードウェア構成例を示すブロック図である。 本発明の一実施形態に係る検出装置の一例を示す外観図である。 本発明の一実施形態に係る検出部等の機能構成の一例を示す機能ブロック図である。 本発明の一実施形態に係る制御部のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。 本発明の一実施形態に係る制御部が有するデータ管理装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。 本発明の一実施形態に係る制御部が有する画像出力装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。 本発明の一実施形態に係る相関演算方法の一例を示す構成図である。 本発明の一実施形態に係る相関演算におけるピーク位置の探索方法の一例を示す図である。 本発明の一実施形態に係る相関演算の演算結果例を示す図である。 本発明の一実施形態に係る全体処理例を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係る全体処理による処理結果例を示す図である。 本発明の一実施形態に係る検出範囲の設定例を示す模式図である。 本発明の一実施形態に係るセンサによる検出例を示すタイミングチャート及び概念図である。 本発明の一実施形態に係る液体を吐出する装置の機能構成例を示す機能ブロック図である。 直交方向において記録媒体の位置が変動する例を示す図である。 色ずれが起こる原因の一例を示す図である。 比較例に係る装置の全体構成例を示す概略図である。 比較例に係る装置における着弾位置のズレの一例を示す図である。 ローラの偏心等が着弾位置のズレに与える影響の一例を示す図である。 比較例に係る全体処理による処理結果例を示す図である。 本発明の一実施形態に係る液体を吐出する装置におけるセンサが設置される位置の一例を示す図である。 本発明の一実施形態に係る液体を吐出する装置におけるセンサの配置例を示す模式図である。 本発明の一実施形態に係る液体を吐出する装置が有する液体吐出ヘッドユニットを移動させるための移動機構の一例を示すブロック図である。 本発明の一実施形態に係る液体を吐出する装置の変形例を示す概略図である。
以下、本発明の実施形態について添付の図面を参照しながら説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
<全体構成例>
以下、搬送装置が有するヘッドユニットが、液体を吐出する液体吐出ヘッドユニットである場合を例に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る液体を吐出する装置の一例を示す概略図である。例えば、搬送装置の例である液体を吐出する装置は、図示するような画像形成装置である。このような画像形成装置では、吐出される液体は、水性又は油性のインク等の記録液である。以下、液体を吐出する装置が画像形成装置110である例で説明する。
被搬送物は、例えば、記録媒体等である。図示する例では、画像形成装置110は、ローラ130等によって搬送される記録媒体の例であるウェブ120に対して、液体を吐出して画像形成を行う。また、ウェブ120は、いわゆる連続用紙印刷媒体等である。すなわち、ウェブ120は、巻き取りが可能なロール状のシート等である。
このように、画像形成装置110は、いわゆるプロダクション・プリンタである。以下の説明では、ローラ130が、ウェブ120の張力を調整等し、図示する方向(以下「搬送方向10」という。)にウェブ120が搬送される例で説明する。さらに、図では、搬送方向10に直交する方向を「直交方向20」とする。また、この例では、画像形成装置110は、ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)及びイエロー(Y)の4色のそれぞれのインクを吐出して、ウェブ120の所定の箇所に、画像を形成するインクジェットプリンタである。
図2は、本発明の一実施形態に係る液体を吐出する装置の全体構成例を示す概略図である。図示するように、画像形成装置110は、4色のそれぞれのインクを吐出するため、4つの液体吐出ヘッドユニットを有する。
各液体吐出ヘッドユニットは、搬送方向10に搬送されるウェブ120に対して、各色のそれぞれの液体を吐出する処理を行う。また、ウェブ120は、2対のニップローラ(nip roller)及びローラ230等で搬送されるとする。以下、この2対のニップローラのうち、各液体吐出ヘッドユニットより上流側に設置されるニップローラを「第1ニップローラNR1」という。一方で、第1ニップローラNR1及び各液体吐出ヘッドユニットより下流側に設置されるニップローラを「第2ニップローラNR2」という。なお、各ニップローラは、図示するように、ウェブ120等の被搬送物を挟んで回転する。このように、各ニップローラ及びローラ230は、ウェブ120等を所定の方向へ搬送する機構等である。
また、ウェブ120の記録媒体は、長尺であるのが望ましい。具体的には、記録媒体の長さは、第1ニップローラNR1と、第2ニップローラNR2との距離より長いのが望ましい。さらに、記録媒体は、ウェブに限られない。すなわち、記録媒体は、折り畳まれて格納されるシート、いわゆる「Z紙」等でもよい。
以下、図示する全体構成例では、各液体吐出ヘッドユニットは、上流側から下流側に向かって、ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)及びイエロー(Y)の順に設置されるとする。すなわち、最も上流側に設置される液体吐出ヘッドユニット(以下「ブラック液体吐出ヘッドユニット210K」という。)をブラック(K)用とする。このブラック液体吐出ヘッドユニット210Kの次に設置される液体吐出ヘッドユニット(以下「シアン液体吐出ヘッドユニット210C」という。)をシアン(C)用とする。さらに、シアン液体吐出ヘッドユニット210Cの次に設置される液体吐出ヘッドユニット(以下「マゼンタ液体吐出ヘッドユニット210M」という。)をマゼンタ(M)用とする。続いて、最も下流側に設置される液体吐出ヘッドユニット(以下「イエロー液体吐出ヘッドユニット210Y」という。)をイエロー(Y)用とする。
各液体吐出ヘッドユニットは、画像データ等に基づいて、ウェブ120の所定の箇所に、各色のインクをそれぞれ吐出する。そして、吐出されたインクがウェブ120に着弾する位置(以下「着弾位置」という。)は、液体吐出ヘッドユニットのほぼ直下となる。以下、液体吐出ヘッドユニットによって処理が行われる処理位置を着弾位置とする例で説明する。
この例では、ブラックのインクは、ブラック液体吐出ヘッドユニット210Kの着弾位置(以下「ブラック着弾位置PK」という。)に着弾する。同様に、シアンのインクは、シアン液体吐出ヘッドユニット210Cの着弾位置(以下「シアン着弾位置PC」という。)に着弾する。さらに、マゼンタのインクは、マゼンタ液体吐出ヘッドユニット210Mの着弾位置(以下「マゼンタ着弾位置PM」という。)に着弾する。また、イエローのインクは、イエロー液体吐出ヘッドユニット210Yの着弾位置(以下「イエロー着弾位置PY」という。)に着弾する。
具体的には、各液体吐出ヘッドユニットがインクを吐出するそれぞれのタイミングは、例えば、各液体吐出ヘッドユニットに接続されるコントローラ520が制御する。
また、液体吐出ヘッドユニットごとに、複数のローラがそれぞれ設置されるのが望ましい。具体的には、図示するように、複数のローラは、例えば、各液体吐出ヘッドユニットを挟んで、上流側と、下流側とにそれぞれ設置される。図示する例では、液体吐出ヘッドユニットごとに、各着弾位置へウェブ120を搬送するのに用いられるローラ(以下「第1ローラ」という。)が、各液体吐出ヘッドユニットより上流側にそれぞれ設置される。また、各着弾位置から下流へウェブ120を搬送するのに用いられるローラ(以下「第2ローラ」という。)が、各液体吐出ヘッドユニットより下流側にそれぞれ設置される。
このように、第1ローラ及び第2ローラがそれぞれ設置されると、各着弾位置において、いわゆる「ばたつき」が少なくなる。なお、第1ローラ及び第2ローラは、記録媒体を搬送するのに用いられ、例えば、従動ローラである。また、第1ローラ及び第2ローラは、モータ等により回転駆動されるローラであってもよい。
なお、第1の支持部材の例である第1ローラ及び第2の支持部材の例である第2ローラは、従動ローラ等の回転体でなくてもよい。すなわち、第1ローラ及び第2ローラは、被搬送物を支える支持部材であればよい。例えば、第1の支持部材及び第2の支持部材は、断面円形状のパイプ又はシャフト等でもよい。他にも、第1の支持部材及び第2の支持部材は、被搬送物と接する部位が円弧状となる湾曲板等であってもよい。以下、第1の支持部材が第1ローラであり、かつ、第2の支持部材が第2ローラである例で説明する。
具体的には、ウェブ120の所定の箇所に、ブラックのインクを精度良く着弾させるため、ブラック着弾位置PKへウェブ120を搬送させるのに用いられるブラック用第1ローラCR1Kが設置される。これに対して、ブラック着弾位置PKから下流側へウェブ120を搬送させるのに用いられるブラック用第2ローラCR2Kが設置される。
同様に、シアン液体吐出ヘッドユニット210Cに対して、シアン用第1ローラCR1C及びシアン用第2ローラCR2Cがそれぞれ設置される。さらに、マゼンタ液体吐出ヘッドユニット210Mに対して、マゼンタ用第1ローラCR1M及びマゼンタ用第2ローラCR2Mがそれぞれ設置される。また、イエロー液体吐出ヘッドユニット210Yに対して、イエロー用第1ローラCR1Y及びイエロー用第2ローラCR2Yがそれぞれ設置される。
図3は、本発明の一実施形態に係る液体吐出ヘッドユニットの外形形状の一例を示す図である。図示するように、図3(a)は、画像形成装置110が有する4つの液体吐出ヘッドユニット210K乃至210Yの一例を示す概略平面図である。
図3(a)に示すように、各液体吐出ヘッドユニットは、この例では、ライン型のヘッドユニットである。すなわち、画像形成装置110は、搬送方向10において、上流側からブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)及びイエロー(Y)に対応する4つの液体吐出ヘッドユニット210K、210C、210M及び210Yを配置する。
また、ブラック(K)の液体吐出ヘッドユニット210Kは、この例では、直交方向に4つのヘッド210K−1、210K−2、210K−3及び210K−4を千鳥状に配置する。これにより、画像形成装置110は、ウェブ120に画像が形成される領域(印刷領域)において、幅方向(直交方向)の全域に、画像を形成することができる。なお、他の液体吐出ヘッドユニット210C、210M及び210Yの構成は、ブラック(K)の液体吐出ヘッドユニット210Kの構成と同様のため、説明を省略する。
なお、この例では、4つのヘッドで液体吐出ヘッドユニットを構成する例を説明したが、液体吐出ヘッドユニットは、単一のヘッドで構成されてもよい。
<検出部の例>
画像形成装置110は、例えば、図2に示すように、液体吐出ヘッドユニットごとに、検出部の例となるセンサを備える。また、画像形成装置110は、図示するセンサとは別に、更にセンサを備えてもよい。例えば、図示するセンサより上流側に、センサが更にあってもよい。以下、画像形成装置110は、図示するように、4つのセンサを備える。なお、センサは、図示する構成及び図示する位置に設置されるに限られない。
以下の説明では、ブラック液体吐出ヘッドユニット210Kに対して設置される検出装置等の装置を「ブラック用センサSENK」という。同様に、シアン液体吐出ヘッドユニット210Cに対して設置される検出装置等の装置を「シアン用センサSENC」という。さらに、マゼンタ液体吐出ヘッドユニット210Mに対して設置される検出装置等の装置を「マゼンタ用センサSENM」という。さらにまた、イエロー液体吐出ヘッドユニット210Yに対して設置される検出装置等の装置を「イエロー用センサSENY」という。また、以下の説明では、ブラック用センサSENK、シアン用センサSENC、マゼンタ用センサSENM及びイエロー用センサSENYを総じて、単に「センサ」という場合がある。
また、以下の説明において、「センサが設置される位置」は、検出等が行われる位置を指す。したがって、「センサが設置される位置」に、検出装置等の装置がすべて設置される必要はなく、ケーブル等で接続され、センサ以外の装置は、他の位置に設置されてもよい。なお、ブラック用センサSENK、シアン用センサSENC、マゼンタ用センサSENM及びイエロー用センサSENYは、センサが設置される位置の例を示す。
センサには、赤外線等の光を利用する光学センサ、レーザ、空気圧、光電又は超音波を用いるセンサ等が用いられる。なお、光学センサは、例えば、CCD(Charge Coupled Device)カメラ又はCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)カメラ等でもよい。
さらに、光学センサは、グローバルシャッタであるのが望ましい。グローバルシャッタであると、移動速度が速くても、光学センサは、ローリングシャッタ等と比較して、シャッタを切るタイミングのズレによって発生する、いわゆる画像ズレを少なくできる。また、センサは、例えば、以下に説明する構成が望ましい。すなわち、検出部を実現されるためのセンサは、例えば、記録媒体の表面を検出できるセンサ等である。なお、各センサは、すべて同一の種類でもよいし、異なる種類でもよい。以下の説明では、すべてセンサは、同一の種類とする。また、センサは、例えば、以下に説明する構成等で実現される。
図4は、本発明の一実施形態に係る検出部を実現するハードウェア構成例を示すブロック図である。例えば、検出部は、図示するような検出装置50、制御装置52、記憶装置53及び演算装置54等のハードウェアによって実現される。
まず、検出装置50は、例えば、以下のような装置である。
図5は、本発明の一実施形態に係る検出装置の一例を示す外観図である。
図示する検出装置は、ウェブ等の被搬送物に対して、光源から光を当てると形成されるスペックルパターン等を撮像する構成である。具体的には、検出装置は、まず、半導体レーザ光源(LD)及びコリメート光学系(CL)等の光学系を有する。また、検出装置は、スペックルパターン等が写る画像を撮像するため、CMOSイメージセンサと、CMOSイメージセンサにスペックルパターンを集光結像するためのテレセントリック撮像光学系(OL)とを有する。
図示する構成の例では、CMOSイメージセンサが、例えば、時刻「TM1」と、時刻「TM2」との各々において、複数回、スペックルパターンが写る画像がそれぞれ撮像される。そして、時刻「TM1」で撮像される画像と、時刻「TM2」で撮像される画像とに基づいて、FPGA(Field−Programmable Gate Array)回路等の演算装置が、相互相関演算等の処理を行う。次に、相関演算等によって算出される相関ピーク位置の移動に基づいて、検出装置等は、時刻「TM1」から時刻「TM2」までに、被搬送物が移動した移動量等を出力する。なお、図示する例は、検出装置のサイズは、幅W×奥行きD×高さHは、15×60×32[mm]とする例である。なお、相関演算の詳細は、後述する。
なお、CMOSイメージセンサは、撮像部を実現するハードウェアの一例であり、FPGA回路は、演算装置の一例である。
図4に戻り、制御装置52は、検出装置50等を制御する。具体的には、制御装置52は、例えば、トリガ信号を検出装置50に対して出力して、CMOSイメージセンサがシャッタを切るタイミングを制御する。また、制御装置52は、検出装置50から、2次元画像を取得できるように制御する。そして、制御装置52は、検出装置50が撮像し、生成される2次元画像を記憶装置53等に送る。
記憶装置53は、いわゆるメモリ等である。なお、制御装置52等から、送られる2次元画像を分割して、異なる記憶領域に記憶できる構成であるのが望ましい。
演算装置54は、マイクロコンピュータ等である。すなわち、演算装置54は、記憶装置53に記憶される画像のデータ等を用いて各種処理を実現するための演算を行う。
制御装置52及び演算装置54は、例えば、CPU(Central Processing Unit)又は電子回路等である。なお、制御装置52、記憶装置53及び演算装置54は、異なる装置でなくともよい。例えば、制御装置52及び演算装置54は、1つのCPU等であってもよい。
<検出部等の機能構成例>
図6は、本発明の一実施形態に係る検出部等の機能構成の一例を示す機能ブロック図である。以下、図示するように、ヘッドユニットごとに設置される検出部のうち、ブラック液体吐出ヘッドユニット210K及びシアン液体吐出ヘッドユニット210Cの組み合わせを例に説明する。
また、図示するように、ブラック液体吐出ヘッドユニット210K用の検出部52Aが「A位置」に係る検出結果を出力し、シアン液体吐出ヘッドユニット210C用の検出部52Bが「B位置」に係る検出結果を出力する例で説明する。まず、ブラック液体吐出ヘッドユニット210K用の検出部52Aは、例えば、撮像部16A、撮像制御部14A及び画像記憶部15A等で構成される。なお、この例では、シアン液体吐出ヘッドユニット210C用の検出部52Bは、例えば、検出部52Aと同様の構成であり、撮像部16B、撮像制御部14B及び画像記憶部15B等で構成される。以下、検出部52Aを例に説明する。
撮像部16Aは、図示するように、搬送方向10に搬送されるウェブ120を撮像する。なお、撮像部16Aは、例えば、検出装置50等(図4等)によって実現される。
撮像制御部14Aは、シャッタ制御部141A、画像取込部142Aを有する。なお、撮像制御部14Aは、例えば、制御装置52等(図4)によって実現される。
画像取込部142Aは、撮像部16Aによって撮像される画像を取得する。
シャッタ制御部141Aは、撮像部16Aが撮像するタイミングを制御する。
画像記憶部15Aは、撮像制御部14Aが取り込んだ画像を記憶する。なお、画像記憶部15Aは、例えば、記憶装置53等(図4)によって実現される。
計算部53Fは、画像記憶部15A及び15Bに記憶されるそれぞれの画像に基づいて、ウェブ120が有するパターンの位置、ウェブ120が搬送される移動速度及びウェブ120が搬送される移動量が算出できる。また、計算部53Fは、シャッタ制御部141Aに、シャッタを切るタイミングを示す時差Δtのデータを出力する。すなわち、計算部53Fは、「A位置」を示す画像と、「B位置」を示す画像とが時差Δtで、それぞれ撮像されるように、シャッタを切るタイミングをシャッタ制御部141Aに示す。また、計算部53Fは、算出される移動速度となるようにウェブ120を搬送させるモータ等を制御してもよい。なお、計算部53Fは、例えば、コントローラ520等(図2)によって実現される。
ウェブ120は、表面又は内部に散乱性を有する部材である。そのため、ウェブ120にレーザ光が照射されると、反射光が拡散反射する。この拡散反射によって、ウェブ120には、パターンが形成される。すなわち、パターンは、「スペックル」と呼ばれる斑点、いわゆるスペックルパターンである。そのため、ウェブ120を撮像すると、スペックルパターンを示す画像が得られる。この画像からスペックルパターンのある位置がわかるため、ウェブ120の所定の位置がどこにあるかが検出できる。なお、このスペックルパターンは、ウェブ120の表面又は内部に形成される凹凸形状によって、照射されるレーザ光が干渉するため、生成される。
また、光源は、レーザ光を用いる装置に限られない。例えば、光源は、LED(Light Emitting Diode)又は有機EL(Electro−Luminescence)等でもよい。そして、光源の種類によって、パターンは、スペックルパターンでなくともよい。以下、パターンがスペックルパターンである例で説明する。
したがって、ウェブ120が搬送されると、ウェブ120が有するスペックルパターンも一緒に搬送される。そのため、同一のスペックルパターンを異なる時間でそれぞれ検出すると、搬送方向への移動量が求められる。すなわち、同一のスペックルパターンを検出してパターンの移動量が求まると、計算部53Fは、ウェブ120の搬送方向における移動量を求めることができる。この求まる移動量を単位時間あたりに換算すると、計算部53Fは、搬送方向におけるウェブ120が搬送される移動速度を求めることができる。
図示するように、撮像部が搬送方向10において一定の間隔で設置される。そして、各撮像部によって、それぞれの位置で、ウェブ120が撮像される。
時差Δtとすると、時差Δtの間隔で、シャッタ制御部141Aは、撮像部16Aにウェブ120を撮像させる。この撮像によって生成される画像が示すスペックルパターンに基づいて、計算部53Fは、ウェブ120の移動量を求める。具体的には、移動速度V[mm/s]であって、搬送方向10において、センサが設置される間隔である相対距離L[mm]とすると、時差Δtは、下記(1)式のように示せる。

Δt=L/V (1)

上記(1)式において、相対距離L[mm]は、「A位置」及び「B位置」の間隔であるため、あらかじめ求めることができる。したがって、時差Δtが定まると、上記(1)式に基づいて、計算部53Fは、移動速度V[mm/s]を求めることができる。このように、スペックルパターンに基づいて、画像形成装置は、精度良く、搬送方向における位置、移動量及び移動速度又はこれらの組み合わせを求めることができる。なお、画像形成装置は、搬送方向における位置、移動量及び移動速度のうち、いずれか複数を組み合わせて出力してもよい。
なお、センサは、直交方向の位置等を検出してもよい。すなわち、センサは、搬送方向及び直交方向のそれぞれの位置等を検出するのに兼用されてもよい。このようにセンサが兼用されると、それぞれの方向について装置を設置するコスト等が少なくできる。また、センサの数が少なくできるので、省スペースとすることもできる。
さらに、計算部53Fは、検出部52A及び52Bによって撮像される画像データD1(n)及びD2(n)に対して、相互相関演算を行う。以下、相互相関演算によって生成される画像を「相関画像」という。例えば、計算部53Fは、相関画像に基づいて、ずれ量ΔD(n)を計算する。
例えば、相互相関演算は、下記(2)式で示す計算である。

D1★D2*=F−1[F[D1]・F[D2]*] (2)

なお、上記(2)式において、画像データD1(n)、すなわち、「A位置」で撮像される画像を示す画像データを「D1」とする。同様に、上記(2)式において、画像データD2(n)、すなわち、「B位置」で撮像される画像を示す画像データを「D2」とする。さらに、上記(2)式において、フーリエ変換を「F[]」で示し、逆フーリエ変換を「F−1[]」で示す。さらにまた、上記(2)式において、複素共役を「*」で示し、相互相関演算を「★」で示す。
上記(2)式に示すように、画像データD1及びD2に対して、相互相関演算「D1★D2」を行うと、相関画像を示す画像データが、得られる。なお、画像データD1及びD2が2次元画像データであると、相関画像を示す画像データは、2次元画像データとなる。また、画像データD1及びD2が1次元画像データであると、相関画像を示す画像データは、1次元画像データとなる。
なお、相関画像において、例えば、ブロードな輝度分布が問題となる場合には、位相限定相関法が用いられてもよい。位相限定相関法は、例えば、下記(3)式で示す計算である。

D1★D2*=F−1[P[F[D1]]・P[F[D2]*]] (3)

なお、上記(3)式において、「P[]」は、複素振幅において位相のみを取り出すことを示す。また、振幅は、すべて「1」とする。
このようにすると、計算部53Fは、ブロードな輝度分布であっても、相関画像に基づいて、ずれ量ΔD(n)を計算できる。
相関画像は、画像データD1及びD2の相関関係を示す。具体的には、画像データD1及びD2の一致度が高いほど、相関画像の中心に近い位置には、急峻なピーク、いわゆる相関ピークとなる輝度が出力される。そして、画像データD1及びD2が一致すると、相関画像の中心及びピークの位置は、重なる。
このような計算によって計算されるタイミングに基づいて、ブラック液体吐出ヘッドユニット210K及びシアン液体吐出ヘッドユニット210Cは、それぞれ液体を吐出する。なお、液体を吐出するタイミングは、制御部110F30が出力するブラック液体吐出ヘッドユニット210K用の第1信号SIG1及びシアン液体吐出ヘッドユニット210C用の第2信号SIG2等によって制御される。
また、センサが設置される位置は、各着弾位置に近い位置であるのが望ましい。各着弾位置に対して近い位置にセンサが設置されると、各着弾位置と、センサとの距離が短くなる。そして、各着弾位置と、センサとの距離が短くなると、検出における誤差が少なくできる。そのため、画像形成装置は、センサによって、被搬送物の位置等を精度良く検出できる。
各着弾位置に近い位置は、具体的には、例えば、図2に示すように、各第1ローラ及び各第2ローラの間である。すなわち、図示する例では、ブラック用センサSENKが設置される位置は、図示するように、ブラック用ローラ間INTK1であるのが望ましい。同様に、シアン用センサSENCが設置される位置は、図示するように、シアン用ローラ間INTC1であるのが望ましい。さらに、マゼンタ用センサSENMが設置される位置は、図示するように、マゼンタ用ローラ間INTM1であるのが望ましい。さらにまた、イエロー用センサSENYが設置される位置は、図示するように、イエロー用ローラ間INTY1であるのが望ましい。
このように、各ローラ間に、センサが設置されると、センサは、各着弾位置に近い位置で記録媒体の位置等を検出できる。ローラ間では、移動速度は、比較的安定している場合が多い。そのため、画像形成装置は、被搬送物の位置等を精度良く検出できる。
さらに、センサが設置される位置は、各ローラ間において、着弾位置より第1ローラに近い位置であるのが望ましい。すなわち、センサが設置される位置は、各着弾位置より上流側であるのが望ましい。
具体的には、ブラック用センサSENKが設置される位置は、ブラック着弾位置PKから上流側に向かってブラック用第1ローラCR1Kが設置される位置までの間(以下「ブラック用上流区間INTK2」という。)であるのが望ましい。同様に、シアン用センサSENCが設置される位置は、シアン着弾位置PCから上流側に向かってシアン用第1ローラCR1Cが設置される位置までの間(以下「シアン用上流区間INTC2」という。)であるのが望ましい。さらに、マゼンタ用センサSENMが設置される位置は、マゼンタ着弾位置PMから上流側に向かってマゼンタ用第1ローラCR1Mが設置される位置までの間(以下「マゼンタ用上流区間INTM2」という。)であるのが望ましい。さらにまた、イエロー用センサSENYが設置される位置は、イエロー着弾位置PYから上流側に向かってイエロー用第1ローラCR1Yが設置される位置までの間(以下「イエロー用上流区間INTY2」という。)であるのが望ましい。
ブラック用上流区間INTK2、シアン用上流区間INTC2、マゼンタ用上流区間INTM2及びイエロー用上流区間INTY2にセンサが設置されると、画像形成装置は、被搬送物の位置等を精度良く検出できる。
このような位置にセンサが設置されると、センサが各着弾位置より上流側に設置される。そのため、画像形成装置は、まず、上流側でセンサによって直交方向、搬送方向又は両方向において記録媒体の位置を精度良く検出できる。ゆえに、画像形成装置は、各液体吐出ヘッドユニットが液体を吐出するタイミング、ヘッドユニットの移動する量又は両方を計算できる。すなわち、上流側で位置が検出された後にウェブ120が着弾位置へ搬送されると、その間にタイミングの算出又はヘッドユニットの移動等が行われるため、画像形成装置は、精度良く着弾位置を変更することができる。
なお、各液体吐出ヘッドユニットの直下をセンサが設置される位置とすると、制御動作分の遅れ等によって、色ズレが生じてしまう場合がある。したがって、センサが設置される位置は、各着弾位置より上流側であると、画像形成装置は、色ズレを少なくし、画質を向上できる。また、各着弾位置付近等を、センサ等を設置する位置とするのは、制約される場合がある。そのため、センサが設置される位置は、各着弾位置より各第1ローラに近い位置であるのが望ましい。
また、センサの位置は、例えば、各液体吐出ヘッドユニットのそれぞれの直下等でもよい。以下の説明では、センサが各液体吐出ヘッドユニットの直下にある例を図示して説明する。この例のように、センサが直下にあると、直下における正確な移動量が、センサによって検出できる。したがって、制御動作等が速く行えるのであれば、センサは、各液体吐出ヘッドユニットの直下により近い位置にあるのが望ましい。一方で、センサは、各液体吐出ヘッドユニットの直下になくてもよく、直下にない場合であっても、同様の計算が行われる。
また、誤差が許容できるのであれば、センサの位置は、各液体吐出ヘッドユニットのそれぞれの直下又は各第1ローラ及び各第2ローラの間であって、各液体吐出ヘッドユニットの直下より下流となる位置等でもよい。
<制御部の例>
制御部の例であるコントローラ520(図2)は、例えば、以下に説明する構成である。
図7は、本発明の一実施形態に係る制御部のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。例えば、コントローラ520は、情報処理装置等である上位装置71と、プリンタ装置72とを有する。図示する例では、コントローラ520は、上位装置71から入力される画像データ及び制御データに基づいて、プリンタ装置72に、記録媒体に対して画像を画像形成させる。
上位装置71は、例えば、PC(Personal Computer)等である。また、プリンタ装置72は、プリンタコントローラ72C及びプリンタエンジン72Eを有する。
プリンタコントローラ72Cは、プリンタエンジン72Eの動作を制御する。まず、プリンタコントローラ72Cは、上位装置71と、制御線70LCを介して制御データを送受信する。さらに、プリンタコントローラ72Cは、プリンタエンジン72Eと、制御線72LCを介して制御データを送受信する。この制御データの送受信によって、制御データが示す各種印刷条件等がプリンタコントローラ72Cに入力され、プリンタコントローラ72Cは、レジスタ等によって、印刷条件等を記憶する。次に、プリンタコントローラ72Cは、制御データに基づいて、プリンタエンジン72Eを制御し、印刷ジョブデータ、すなわち、制御データに従って画像形成を行う。
プリンタコントローラ72Cは、CPU72Cp、印刷制御装置72Cc及び記憶装置72Cmを有する。なお、CPU72Cp及び印刷制御装置72Ccは、バス72Cbによって接続され、相互に通信を行う。また、バス72Cbは、通信I/F(interface)等を介して、制御線70LCに接続される。
CPU72Cpは、制御プログラム等によって、プリンタ装置72全体の動作を制御させる。すなわち、CPU72Cpは、演算装置及び制御装置である。
印刷制御装置72Ccは、上位装置71から送信される制御データに基づいて、プリンタエンジン72Eと、コマンド又はステータス等を示すデータを送受信する。これにより、印刷制御装置72Ccは、プリンタエンジン72Eを制御する。
プリンタエンジン72Eには、データ線70LD−C、70LD−M、70LD−Y及び70LD−K、すなわち、複数のデータ線が接続される。そして、プリンタエンジン72Eは、複数のデータ線を介して、上位装置71から画像データを受信する。次に、プリンタエンジン72Eは、プリンタコントローラ72Cによる制御に基づいて、各色の画像形成を行う。
プリンタエンジン72Eは、データ管理装置72EC、72EM、72EY及び72EK、すなわち、複数のデータ管理装置を有する。また、プリンタエンジン72Eは、画像出力装置72Ei及び搬送制御装置72Ecを有する。
図8は、本発明の一実施形態に係る制御部が有するデータ管理装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。例えば、複数のデータ管理装置は、同一の構成である。以下、各データ管理装置が同一の構成である例で説明し、データ管理装置72ECを例に説明する。したがって、重複する説明は、省略する。
データ管理装置72ECは、ロジック回路72EClと、記憶装置72ECmとを有する。図示するように、ロジック回路72EClは、データ線70LD−Cを介して上位装置71と接続される。また、ロジック回路72EClは、制御線72LCを介して印刷制御装置72Ccと接続される。なお、ロジック回路72EClは、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)又はPLD(Programmable Logic Device)等で実現される。
ロジック回路72EClは、プリンタコントローラ72C(図7)から入力される制御信号に基づいて、上位装置71から入力される画像データを記憶装置72ECmに記憶する。
また、ロジック回路72EClは、プリンタコントローラ72Cから入力される制御信号に基づいて、記憶装置72ECmからシアン用画像データIcを読み出す。次に、ロジック回路72EClは、読み出されたシアン用画像データIcを画像出力装置72Eiに送る。
なお、記憶装置72ECmは、3頁程度の画像データを記憶できる容量を有するのが望ましい。3頁程度の画像データが記憶できると、記憶装置72ECmは、上位装置71から入力される画像データ、画像形成中の画像データ及び次に画像形成するための画像データを記憶できる。
図9は、本発明の一実施形態に係る制御部が有する画像出力装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。図示するように、画像出力装置72Eiは、出力制御装置72Eicと、各色の液体吐出ヘッドユニットであるブラック液体吐出ヘッドユニット210K、シアン液体吐出ヘッドユニット210C、マゼンタ液体吐出ヘッドユニット210M及びイエロー液体吐出ヘッドユニット210Yとを制御する。
出力制御装置72Eicは、各色の画像データを各色の液体吐出ヘッドユニットにそれぞれ出力する。すなわち、出力制御装置72Eicは、入力される画像データに基づいて、各色の液体吐出ヘッドユニットを制御する。
出力制御装置72Eicは、複数の液体吐出ヘッドユニットを同時又は個別に制御する。すなわち、出力制御装置72Eicは、タイミングの入力を受けて、各液体吐出ヘッドユニットに液体を吐出させるタイミングを変える制御等を行う。なお、出力制御装置72Eicは、プリンタコントローラ72Cから入力される制御信号に基づいて、何れかの液体吐出ヘッドユニットを制御してもよい。さらに、出力制御装置72Eicは、ユーザによる操作等に基づいて、何れかの液体吐出ヘッドユニットを制御してもよい。
なお、プリンタ装置72は、上位装置71から画像データを入力する経路と、制御データに基づく上位装置71及びプリンタ装置72の間での送受信に用いられる経路とをそれぞれ異なる経路とする例である。
また、プリンタ装置72は、例えば、ブラック1色で画像形成を行う構成とされてもよい。ブラック1色で画像形成を行う場合において、画像形成を行う速度を速くするため、例えば、1つのデータ管理装置と、4つのブラック液体吐出ヘッドユニットとを有する構成等でもよい。このようにすると、複数のブラック液体吐出ヘッドユニットによって、それぞれブラック用のインクが吐出される。そのため、1つのブラック液体吐出ヘッドユニットとする構成と比較して、速い画像形成を行うことができる。
搬送制御装置72Ecは、ウェブ120を搬送させるモータ等である。例えば、搬送制御装置72Ecは、各ローラ等に接続されるモータ等を制御し、ウェブ120を搬送させる。
<相関演算例>
また、相関演算は、例えば、以下のように演算されてもよい。
図10は、本発明の一実施形態に係る相関演算方法の一例を示す構成図である。例えば、検出部は、図示するような構成によって、相関演算を行うと、センサの位置におけるウェブの相対位置、移動量、移動速度又はこれらの組み合わせ等を示す検出結果を出力することができる。
具体的には、検出部は、図示するように、第1の2次元フーリエ変換部FT1、第2の2次元フーリエ変換部FT2、相関画像データ生成部DMK、ピーク位置探索部SR、演算部CAL及び変換結果記憶部MEMを有する構成である。
第1の2次元フーリエ変換部FT1は、第1画像データD1を変換する。具体的には、第1の2次元フーリエ変換部FT1は、直交方向用のフーリエ変換部FT1a及び搬送方向用のフーリエ変換部FT1bを有する構成である。
直交方向用のフーリエ変換部FT1aは、直交方向に、第1画像データD1を1次元フーリエ変換する。そして、搬送方向用のフーリエ変換部FT1bは、直交方向用のフーリエ変換部FT1aによる変換結果に基づいて、搬送方向に、第1画像データD1を1次元フーリエ変換する。このようにして、直交方向用のフーリエ変換部FT1a及び搬送方向用のフーリエ変換部FT1bが、直交方向及び搬送方向に、それぞれ1次元フーリエ変換する。このようにして変換された変換結果を、第1の2次元フーリエ変換部FT1は、相関画像データ生成部DMKに出力する。
同様に、第2の2次元フーリエ変換部FT2は、第2画像データD2を変換する。具体的には、第2の2次元フーリエ変換部FT2は、直交方向用のフーリエ変換部FT2a、搬送方向用のフーリエ変換部FT2b及び複素共役部FT2cを有する構成である。
直交方向用のフーリエ変換部FT2aは、直交方向に、第2画像データD2を1次元フーリエ変換する。そして、搬送方向用のフーリエ変換部FT2bは、直交方向用のフーリエ変換部FT2aによる変換結果に基づいて、搬送方向に、第2画像データD2を1次元フーリエ変換する。このようにして、直交方向用のフーリエ変換部FT2a及び搬送方向用のフーリエ変換部FT2bが、直交方向及び搬送方向に、それぞれ1次元フーリエ変換する。
次に、複素共役部FT2cは、直交方向用のフーリエ変換部FT2a及び搬送方向用のフーリエ変換部FT2bによる変換結果の複素共役を計算する。そして、複素共役部FT2cが計算した複素共役を、第2の2次元フーリエ変換部FT2は、相関画像データ生成部DMKに出力する。
続いて、相関画像データ生成部DMKは、第1の2次元フーリエ変換部FT1から出力される第1画像データD1の変換結果と、第2の2次元フーリエ変換部FT2から出力される第2画像データD2の変換結果とに基づいて、相関画像データを生成する。
相関画像データ生成部DMKは、積算部DMKa及び2次元逆フーリエ変換部DMKbを有する構成である。
積算部DMKaは、第1画像データD1の変換結果と、第2画像データD2の変換結果とを積算する。そして、積算部DMKaは、積算結果を2次元逆フーリエ変換部DMKbに出力する。
2次元逆フーリエ変換部DMKbは、積算部DMKaによる積算結果を2次元逆フーリエ変換する。このように、2次元逆フーリエ変換が行われると、相関画像データが生成される。そして、2次元逆フーリエ変換部DMKbは、相関画像データをピーク位置探索部SRに出力する。
ピーク位置探索部SRは、生成された相関画像データにおいて、最も急峻となる(すなわち、立ち上がりが急になる。)ピーク輝度(ピーク値)があるピーク位置を探索する。まず、相関画像データには、光の強さ、すなわち、輝度の大きさを示す値が入力される。また、輝度は、マトリクス状に入力される。
なお、相関画像データでは、輝度は、エリアセンサの画素ピッチ間隔、すなわち、画素サイズ間隔で並ぶ。そのため、ピーク位置の探索は、いわゆるサブピクセル処理を行ってから、探索が行われるのが望ましい。このように、サブピクセル処理が行われると、ピーク位置が精度良く探索できる。そのため、検出部は、位置、移動量及び移動速度等を精度良く出力できる。
例えば、ピーク位置探索部SRによる探索は、以下のように行われる。
図11は、本発明の一実施形態に係る相関演算におけるピーク位置の探索方法の一例を示す図である。図では、横軸は、相関画像データが示す画像における搬送方向の位置を示す。一方で、縦軸は、相関画像データが示す画像の輝度を示す。
以下、相関画像データが示す輝度のうち、第1データ値q1、第2データ値q2及び第3データ値q3の3つのデータを例に説明する。つまり、この例では、ピーク位置探索部SRは、第1データ値q1、第2データ値q2及び第3データ値q3を繋ぐ曲線kにおけるピーク位置Pを探索する。
まず、ピーク位置探索部SRは、相関画像データが示す画像の輝度の各差分を計算する。そして、ピーク位置探索部SRは、計算した差分のうち、最も差分の値が大きくなるデータ値の組み合わせを抽出する。次に、ピーク位置探索部SRは、最も差分の値が大きくなるデータ値の組み合わせに隣接する組み合わせを抽出する。このようにすると、図示する、第1データ値q1、第2データ値q2及び第3データ値q3のように、ピーク位置探索部SRは、3つのデータを抽出できる。そして、抽出される3つのデータを繋いで曲線kを算出すると、ピーク位置探索部SRは、ピーク位置Pを探索できる。このようにすると、ピーク位置探索部SRは、サブピクセル処理等の演算量を少なくし、より高速にピーク位置Pを探索できる。なお、最も差分の値が大きくなるデータ値の組み合わせの位置が、最も急峻な位置となる。また、サブピクセル処理は、上記の処理以外の処理でもよい。
以上のように、ピーク位置探索部SRがピーク位置を探索すると、例えば、以下のような演算結果が得られる。
図12は、本発明の一実施形態に係る相関演算の演算結果例を示す図である。図は、相互相関関数の相関強度分布を示す。なお、図では、X軸及びY軸は、画素の通し番号を示す。図示する「相関ピーク」のようなピーク位置が、ピーク位置探索部SRによって探索される。
演算部CALは、ウェブの相対位置、移動量又は移動速度等を演算する。例えば、演算部CALは、相関画像データの中心位置と、ピーク位置探索部SRによって探索されるピーク位置との差を計算すると、相対位置及び移動量を演算することができる。
また、演算部CALは、例えば、移動量を時間で除算して移動速度を計算できる。
以上のようにして、検出部は、相関演算によって、相対位置、移動量又は移動速度等を検出できる。なお、相対位置、移動量又は移動速度等の検出方法は、これに限定されない。例えば、検出部は、以下のように、相対位置、移動量又は移動速度等を検出してもよい。
まず、検出部は、第1画像データ及び第2画像データのそれぞれの輝度を2値化する。すなわち、検出部は、輝度があらかじめ設定される閾値以下であれば、「0」とし、一方で、輝度が閾値より大きい値であると、「1」とする。このように2値化された第1画像データ及び第2画像データを比較して、検出部は、相対位置を検出してもよい。
なお、図では、Y方向に変動がある例を説明したが、X方向に変動がある場合には、ピーク位置は、X方向にもずれた位置に発生する。
また、検出部は、これ以外の検出方法によって、相対位置、移動量又は移動速度等を検出してもよい。例えば、検出部は、いわゆるパターンマッチング処理等によって、各画像データに写るそれぞれのパターンから相対位置を検出してもよい。
<全体処理例>
図13は、本発明の一実施形態に係る全体処理例を示すフローチャートである。例えば、画像形成装置は、以下のような全体処理を行う。
ステップS10では、画像形成装置は、センサによって、ウェブ120の位置等を検出する。なお、ステップS10では、画像形成装置は、移動速度等を更に検出してもよい。また、ステップS10は、画像形成中等に行われてもよい。
ステップS11では、画像形成装置は、位置の統計値を計算する。例えば、ステップS10によって、複数の位置が検出できた後に、ステップS11では、画像形成装置は、複数の位置を統計処理して、平均値等の統計値を計算する。
なお、統計値は、平均値に限られない。例えば、統計値は、中央値又は移動平均値等でもよい。具体的には、直近に検出された所定数の位置を平均する統計処理によって、画像形成装置は、移動平均値を計算する。他に、検出された複数の位置のうち、中央となる値を抽出する統計処理によって、画像形成装置は、中央値を計算する。以下、統計値が平均値である例で説明する。
他にも、ステップS11では、画像形成装置は、複数の位置が検出できた後に、標準偏差σ及び標準偏差σの整数倍(例えば、3σ又は6σ等である。)等の統計値を計算してもよい。さらに、ステップS11では、画像形成装置は、複数の位置から、最大値及び最小値を抽出して、統計値を計算してもよい。
ステップS12では、画像形成装置は、統計値に基づいて検出範囲を設定する。検出範囲の設定の詳細は、後述する。
ステップS13では、画像形成装置は、画像形成等の処理を行う。そして、画像形成装置は、画像形成等の処理中に、ステップS12で設定される検出範囲で、センサからウェブ120の位置等を示す検出結果を得る。さらに、画像形成装置は、画像形成等の処理中に、液体を吐出させるタイミングの調整、直交方向における液体吐出ヘッドユニットの移動又はこれらの組み合わせを行う。
<全体処理結果例>
図14は、本発明の一実施形態に係る全体処理による処理結果例を示す図である。以下、2種類のウェブ120の検出結果が得られる場合を例に説明する。具体的には、一方の種類のウェブ120は、検出結果POS1が示すように変動する被搬送物であるとする。同様に、他方の種類のウェブ120は、検出結果POS2が示すように変動する被搬送物であるとする。
すなわち、図示する検出結果POS1及び検出結果POS2を構成する各データは、ステップS10で得られる検出結果である。例えば、ウェブ120が伸び縮みしたり、ウェブ120を搬送するローラ230(図2)が熱膨張したりすると、図示するような変動が発生しやすい。具体的には、ウェブ120は、400μm(マイクロメートル)乃至500μm程度伸縮する。なお、伸縮する量は、被搬送物の種類等によって異なる。
図示する例では、検出結果POS1の方が、検出結果POS2より変動する。すなわち、検出結果POS1で検出されるウェブ120の方が、検出結果POS2より、伸縮しやすい特性である。
また、図示する例では、センサが位置等を検出できる範囲を「検出範囲RA」とする。図示するように、ウェブ120の位置が変動する場合であっても、位置が検出範囲RAの範囲内であれば、センサは、ウェブ120の位置等を検出できる。
以下、検出結果POS1について、図13に示す全体処理を行う例で説明する。
まず、検出結果POS1に対して統計処理を行うと、画像形成装置は、平均値PAVEを計算できる(ステップS11)。そして、図示する例では、画像形成装置は、検出範囲RAの中心を平均値PAVEに合わせて設定する(ステップS12)。このようにすると、図示するように、熱膨張等による変動があっても、画像形成装置は、検出範囲RAの範囲内で、検出結果を出力することができる。特に、被搬送物が、検出結果POS1のように、伸縮しやすいウェブ120であっても、画像形成装置は、検出範囲RAから外れることなく、ウェブ120の位置等を検出できる。
なお、図示する例では、統計値の計算及び設定は、検出結果POS1が変動する周期(以下「変動周期CYC」という。)ごとに、行われる。例えば、変動周期CYCは、ウェブ120に発生する張力の周期等である。具体的には、変動周期CYCは、図2に示す例では、例えば、ローラ230の回転周期と同期する周期等である。なお、統計値の計算及び設定は、各周期で常に行う必要はなく、例えば、数周期ごと等でもよい。
さらに、画像形成装置は、最大値MAX、最小値MIN、標準偏差σ、標準偏差σの整数倍又はこれらの組み合わせ等の統計値を計算するのが望ましい。そして、検出範囲は、統計値に基づいて例えば、以下のように設定される。
<検出範囲の設定例>
図15は、本発明の一実施形態に係る検出範囲の設定例を示す模式図である。例えば、画像形成装置は、ステップS12において、以下のように検出範囲を設定する。
まず、図示する例では、図15(A)に示すように、ブラック用センサSENKは、最大で、ブラック検出可能範囲SEKの範囲内を検出できるとする。例えば、ブラック用センサSENKが、初期状態において、ブラック用初期検出範囲SRK1を検出するように設定されるとする。
同様に、シアン用センサSENCは、シアン検出可能範囲SECのうち、初期状態において、シアン用初期検出範囲SRC1を検出するように設定されるとする。さらに、マゼンタ用センサSENMは、マゼンタ検出可能範囲SEMのうち、初期状態において、マゼンタ用初期検出範囲SRM1を検出するように設定されるとする。さらにまた、イエロー用センサSENYは、イエロー検出可能範囲SEYのうち、初期状態において、イエロー用初期検出範囲SRY1を検出するように設定されるとする。
次に、ステップS12では、画像形成装置は、例えば、図15(B)に示すように、検出範囲を設定する。図示する例では、ブラック用第2検出範囲SRK2、シアン用第2検出範囲SRC2、マゼンタ用第2検出範囲SRM2及びイエロー用第2検出範囲SRY2が設定された例である。このようにすると、それぞれの検出範囲は、図15(A)に示す場合より、下流側となる。したがって、ウェブ120が搬送方向10に伸縮しても、画像形成装置は、ウェブ120の位置等を精度よく検出できる。
なお、設定は、搬送方向10に検出範囲を移動させるに限られない。例えば、画像形成装置は、図15(C)に示すブラック用第3検出範囲SRK3のように、検出範囲を設定してもよい。具体的には、ブラック用第3検出範囲SRK3は、ブラック用第2検出範囲SRK2より、検出範囲が搬送方向10に広くなるように設定された例である。このように、画像形成装置は、検出範囲を拡大又は縮小させる設定を行ってもよい。
例えば、画像形成装置は、まず、被搬送物の伸縮による振幅を計算する。そして、変動が大きい場合、例えば、振幅が設定されている検出範囲の幅の0.75倍以上であると、画像形成装置は、検出範囲の幅を1.25倍に拡大させる。逆に、変動が小さい場合、例えば、振幅が設定されている検出範囲の幅の0.25倍以下であると、画像形成装置は、検出範囲の幅を0.75倍に縮小させる。なお、閾値、拡大倍率及び縮小倍率は、他の値でもよい。
このようにすると、画像形成装置は、広すぎず、狭すぎない検出範囲を設定できる。
他にも、例えば、設定は、直交方向20について行われてもよい。例えば、画像形成装置は、図15(D)に示すブラック用第4検出範囲SRK4のように、検出範囲を設定してもよい。具体的には、画像形成装置は、ブラック用第3検出範囲SRK3を直交方向20に、移動させた例である。図示するブラック用第4検出範囲SRK4のように、画像形成装置は、直交方向20について検出範囲を設定してもよい。さらに、図15(C)と同様に、画像形成装置は、直交方向20について、検出範囲を拡大又は縮小させる設定を行ってもよい。
なお、図示する例では、各色の検出範囲を同様に設定する例で説明したが、設定は、各色に対応するセンサの検出結果に基づいて、異なる設定でもよい。つまり、各検出範囲は、同一の設定でもよいし、それぞれ異なってもよい。
そして、画像形成装置は、例えば、図15(C)に示すように、最大値MAX、最小値MIN又は標準偏差σの整数倍(図では、標準偏差σの3倍となる3σの例を示す。)が検出範囲内となるように、検出範囲の拡大、縮小又は移動等の設定を行うのが望ましい。
以上のように、設定される検出範囲によって、画像形成装置は、例えば、以下のように検出する。
<検出例>
図16は、本発明の一実施形態に係るセンサによる検出例を示すタイミングチャート及び概念図である。
図示する例は、第1タイミングT1をブラックの液体が吐出されるタイミング、第2タイミングT2をシアンの液体が吐出されるタイミングとする例である。また、この例では、ブラック液体吐出ヘッドユニット210K及びシアン液体吐出ヘッドユニット210Cの間に設置されるシアン用センサSENCが検出を行う検出タイミングを第3タイミングT3とする。
なお、この例において、シアン用センサSENCが検出を行う位置を以下「検出位置PSEN」という。検出位置PSENは、図示するように、シアン液体吐出ヘッドユニット210Cの着弾位置から「設置距離D」の位置であるとする。また、以下の例では、各センサが設置される間隔は、各液体吐出ヘッドユニットの設置間隔(相対距離L)と同一であるとする。
まず、第1タイミングT1において、画像形成装置は、ブラック液体吐出ヘッドユニット210Kに液体を吐出させるように、第1信号SIG1を「ON」にする。そして、画像形成装置は、第1信号SIG1を「ON」とする検出タイミングで、画像データを取得する。図示する例では、第1タイミングT1で取得される画像は、第1画像信号PAで示し、画像データは、図6に示す「A位置」における画像データD1(n)に相当する。
この画像データD1が取得されると、画像形成装置は、所定の箇所の位置及びウェブ120が搬送される移動速度V等を検出できる。また、移動速度が検出できると、画像形成装置は、相対距離Lを移動速度Vで除算して(L÷V)、次の着弾位置に、所定の箇所が搬送されるのに、かかる時間を計算できる。
次に、第3タイミングT3において、画像形成装置は、画像データを取得する。図示する例では、第3タイミングT3で取得される画像は、第2画像信号PBで示し、画像データは、図6に示す「B位置」における画像データD2(n)に相当する。次に、画像形成装置は、画像データD1(n)及びD2(n)に対して相互相関演算を行う。このようにすると、画像形成装置は、ずれ量ΔD(0)を計算できる。
ローラに熱膨張がない、かつ、ローラとウェブ120との間にスリップがない等の状態、すなわち、いわゆる理想状態では、画像形成装置は、ウェブ120が有する所定の箇所を、相対距離Lを移動速度Vで搬送するのに、「L÷V」の時間がかかる。
したがって、図10に示す「撮像周期T」は、例えば、「撮像周期T=撮像時差=相対距離L/移動速度V」に設定される。図示する例では、ブラック用センサSENK及びシアン用センサSENCのそれぞれのセンサが、相対距離Lの間隔で設置される。もし、理想状態であれば、ブラック用センサSENKで検出されたウェブ120が有する所定の箇所は、「L÷V」時間後に、検出位置PSENの位置に搬送される。
一方で、実際には、ローラに熱膨張が発生する場合又はローラとウェブ120との間に滑りが発生する場合が多い。なお、図10に示す相関演算方法において、「撮像周期T=相対距離L/移動速度V」と設定すると、ブラック用センサSENKで画像データD1(n)が撮像されるタイミングと、シアン用センサSENCで画像データD2(n)が撮像されるタイミングとの時差は、「L÷V」となる。このように、「L÷V」を「撮像周期T」として、画像形成装置は、ずれ量ΔD(0)を計算してもよい。以下、図示する第3タイミングという例で説明する。
第3タイミングT3において、画像形成装置は、第2距離の例であるずれ量ΔD(0)を計算する。そして、画像形成装置は、設置距離D、ずれ量ΔD(0)及び移動速度Vに基づいて、シアン液体吐出ヘッドユニット210Cが液体を吐出するタイミング、すなわち、第2タイミングT2を変更する。
ローラに熱膨張がない等の理想状態では、画像形成装置は、移動速度Vで設置距離Dを搬送するのに、「D÷V」の時間がかかる。そこで、「L÷V」に基づいて、「D÷V」の時間が計算され、第2タイミングT2が決定されている。一方で、実際には、液体を吐出する対象となる位置は、ローラに熱膨張等のため、シアン液体吐出ヘッドユニット210Cが液体を吐出する位置からずれ量ΔD(0)の位置にある。そのため、シアン液体吐出ヘッドユニット210Cが液体を吐出する位置に、所定の箇所が搬送されるには、「ΔD(0)÷V」の時間がかかる。そこで、画像形成装置は、ずれ量ΔD(0)となる位置で液体が吐出できるように、タイミングを変更する。
具体的には、タイミングの変更量は、「(ΔD(0)―D)/V」である。このように、画像形成装置は、第2タイミングT2を「(ΔD(0)―D)/V」だけずらすように変更する。このようにすると、ローラに熱膨張等があっても、画像形成装置は、ずれ量ΔD(0)、設置距離D及び移動速度Vに基づいてタイミングが変更されるため、搬送方向において、液体の着弾位置の精度を向上できる。
他にも、画像形成装置には、モードごとに、それぞれの理想の移動速度があらかじめ設定されてもよい。なお、理想の移動速度は、熱膨張等がない状態での移動速度である。
以上、タイミングを変更して決定する例を記載したが、画像形成装置は、ずれ量、「V」及び「D」に基づいて、液体吐出ヘッドユニットに液体を吐出させるタイミングを直接演算して決定しても良い。
<機能構成例>
図17は、本発明の一実施形態に係る液体を吐出する装置の機能構成例を示す機能ブロック図である。例えば、画像形成装置110は、図示するように、ヘッドユニットごとに検出部110F10を備える機能構成である。さらに、画像形成装置110は、図示するように、設定部110F40及び統計値計算部110F50を備える。また、画像形成装置110は、図示するように、計測部110F20及び制御部110F30を更に備える機能構成であるのが望ましい。
検出部110F10は、図示するように、液体吐出ヘッドユニットごとに設置される。具体的には、図2に示す例では、検出部110F10は、図示するように4つとなる。また、検出部110F10は、ウェブ120の位置、移動速度、移動量又はこれらの組み合わせ等を示す検出結果を出力する検出手順を行う。このようにして、画像形成装置110は、検出部110F10によって、処理中に、被搬送物の位置、移動速度、移動量又はこれらの組み合わせ等を示す検出結果を出力することができる。
なお、検出部110F10は、例えば、図5に示すハードウェア構成等によって実現される。また、検出部110F10は、図6では、検出部52A及び52Bに相当する。
統計値計算部110F50は、複数の検出結果に基づいて、ウェブ120の位置の統計値を計算する統計値計算手順を行う。例えば、統計値計算部110F50は、コントローラ520(図2)等によって実現される。
設定部110F40は、統計値計算部110F50が計算する統計値に基づいて、検出部110F10が検出を行う検出範囲を設定する設定手順を行う。例えば、設定部110F40は、コントローラ520(図2)等によって実現される。
制御部110F30は、検出部110F10による検出結果に基づいて決定されるタイミングで、複数の液体吐出ヘッドユニットに、液体をそれぞれ吐出させる。なお、制御部110F30は、例えば、図7に示すハードウェア構成等によって実現される。
また、計測部110F20があると、画像形成装置110は、より確実に記録媒体の位置等を検出できる。例えば、ローラ230の回転軸等に、エンコーダ等の計測装置が設置されるとする。そして、計測部110F20は、エンコーダ等によって、記録媒体の移動量を計測する。このように、計測部110F20によって計測された計測結果が更に入力されると、画像形成装置110は、搬送方向における記録媒体の位置等をより確実に検出できる。
以上のような構成であると、画像形成装置110は、設定部110F40によって、例えば、初期状態でブラック用初期検出範囲SRK1と設定される検出範囲をブラック用第2検出範囲SRK2、ブラック用第3検出範囲SRK3又はブラック用第4検出範囲SRK4のように設定できる。
例えば、図14に示すように、ウェブ120が変動する場合がある。そこで、画像形成装置110は、統計値計算部110F50によって、設定部110F40が検出する複数の位置を統計処理して統計値を計算する。このようにすると、画像形成装置110は、平均値、中央値、移動平均値、最大値MAX、最小値MIN、標準偏差σ、標準偏差σの整数倍又はこれらの組み合わせ等の統計値を計算できる。
そして、画像形成装置110は、設定部110F40によって、統計値が含まれるように検出範囲を設定する。検出範囲は、広すぎると、不要な検出が行われやすいため、無駄な処理が発生しやすくなる。一方で、検出範囲は、狭すぎると、被搬送物の伸縮、「蛇行」、ローラ230の熱膨張又はこれらの組み合わせ等によって、被搬送物が変動すると、位置が検出範囲の範囲外となる場合がある。なお、「蛇行」は、例えば、以下のような現象である。
図18は、直交方向において記録媒体の位置が変動する例を示す図である。以下、図18(A)に示すように、ウェブ120が搬送方向10に搬送される例で説明する。この例で示すように、ウェブ120は、ローラ等によって搬送される。このように、ウェブ120が搬送されると、ウェブ120は、例えば、図18(B)に示すように、直交方向において位置が変動する場合がある。すなわち、ウェブ120は、図示するように、「蛇行」する場合がある。
なお、図示する例は、ローラが斜めに配置されてしまった場合である。図では、「斜め」となっている状態を分かりやすく記載しており、ローラの傾き等は、図示する例より少ない場合等でもよい。
直交方向におけるウェブ120の位置の変動、すなわち、「蛇行」は、例えば、搬送に係るローラの偏心、ミスアライメント又はブレードによるウェブ120の切断等によって発生する。また、ウェブ120が直交方向に対して幅が狭い場合等には、ローラの熱膨張等が、直交方向におけるウェブ120の位置の変動に対して影響する場合もある。
例えば、ローラの偏心又はブレードの切断等によって、振動が発生すると、ウェブ120は、図示するように、「蛇行」する場合がある。他にも、ブレードによる切断が一様にならず、ウェブ120の物理的特性、すなわち、ウェブ120が切断された後の形状等によって、ウェブ120は、図示するように、「蛇行」する場合がある。
図19は、色ずれが起こる原因の一例を示す図である。図18で説明するように、直交方向において記録媒体の位置が変動、すなわち、「蛇行」が起こると、以下のような色ずれが起きやすい。
具体的には、複数の色を用いて記録媒体に画像を形成する場合、すなわち、カラー画像が形成される場合には、図示するように、画像形成装置は、各液体吐出ヘッドユニットが吐出する各色のインクを重ねて、いわゆるカラープレーンによるカラー画像をウェブ120上に形成する。
これに対して、図18で説明するような位置の変動がある。例えば、参照線320を基準に、「蛇行」が起きる場合がある。この場合において、各液体吐出ヘッドユニットが同一の位置に対してインクをそれぞれ吐出すると、液体吐出ヘッドユニットの間で「蛇行」によって、直交方向において、ウェブ120の位置が変動するため、色ずれ330が起きる場合がある。すなわち、色ずれ330は、各液体吐出ヘッドユニットが吐出するインクによって形成される線等の位置が、直交方向においてずれることで起こる。このように、色ずれ330が起きると、ウェブ120に形成される画像の画質が劣化することがある。
以上のような「蛇行」等があると、被搬送物の位置は、影響を受け、変動する場合がある。
そこで、画像形成装置110は、設定部110F40によって、例えば、図15等に示すように、検出範囲を設定する。このようすると、画像形成装置110は、被搬送物の位置に変動があっても、広すぎず、狭すぎない検出範囲で、被搬送物の位置等を検出できる。
なお、画像形成装置110は、あらかじめ設定される所定値と比較して、所定値以上の変化がある場合に、検出範囲を変更するでもよい。例えば、被搬送物の位置等は、外乱によって一時的な変化をする場合がある。そこで、例えば、平均値が所定値以上に変化した場合に、画像形成装置110は、検出範囲を変更する。一方で、平均値の変化が所定値未満であれば、画像形成装置110は、検出範囲を維持させる。検出範囲は、短時間に何度も変更するより、安定して設定された方が、画像形成装置110は、位置等を精度良く検出できる場合がある。
ゆえに、所定値があらかじめ設定され、所定値以上の変化がある場合に、検出範囲が変更されると、画像形成装置110は、安定した検出範囲を用いることができる。
なお、統計値は、長い距離に基づいて計算されるのが望ましい。例えば、図2に示す構成では、統計値は、ブラック用センサSENKが検出を行う位置と、イエロー用センサSENYが検出を行う位置との間隔等に基づいて、計算されるのが望ましい。すなわち、図14に示す検出結果POS1等は、ブラック用センサSENKが検出を行う位置と、イエロー用センサSENYが検出を行う位置との間隔を検出した値等であるのが望ましい。このように長い距離が用いられると、図6に示す「A位置」と、「B位置」との間隔が長くできる。このように、長い距離を用いると、画像形成装置110は、統計値を精度よく計算できる。
また、実施形態に係る液体を吐出する装置は、液体吐出ヘッドユニットごとに、搬送方向、直交方向又はこれら両方向における位置、移動速度又は移動量等の検出結果を求める。
そのため、実施形態に係る液体を吐出する装置は、検出結果等に基づいて、液体吐出ヘッドユニットごとに、液体を吐出させるタイミング等を決定できる。そのため、上記の比較例等と比較すると、実施形態に係る液体を吐出する装置は、搬送方向において、液体の着弾位置に発生するズレを精度良く補償できる。
また、実施形態に係る液体を吐出する装置は、上記の比較例等と比較すると、各液体吐出ヘッドユニットをローラの周長を整数倍した位置に配置する必要が少ないため、各液体吐出ヘッドユニットを設置する制約を少なくできる。
さらに、実施形態に係る液体を吐出する装置では、上記の比較例のようにローラの回転量等に基づいて移動量が算出されるのではなく、ウェブの位置を直接検出できるので、ローラの熱膨張等の影響が、精度良くキャンセルできる。他にも、本発明の一実施形態に係る液体を吐出する装置では、液体吐出ヘッドユニットに近い位置で検出が行われると、ウェブの伸び縮み等の影響が、精度良くキャンセルできる。
このように、ローラの偏心、ローラの熱膨張、ウェブとローラとの間に発生する滑り、記録媒体の伸び縮み及びこれらの組み合わせ等による影響を少なくできると、液体を吐出する装置は、吐出される液体の着弾位置の精度をより向上できる。
また、液体を吐出して記録媒体に画像を形成する場合には、実施形態に係る液体を吐出する装置は、吐出される各色の液体の着弾位置が精度良くなると、色ずれが少なくなり、形成される画像の画質を向上させることができる。
さらに、それぞれの検出部は、異なる2以上のタイミングで被搬送物が有するパターンに基づいて、液体吐出ヘッドユニットごとに、被搬送物の位置、移動速度、移動量又はこれらの組み合わせをそれぞれ検出する。このようにすると、それぞれの検出結果に基づいて、各液体吐出ヘッドユニットが液体を吐出するタイミングがそれぞれ制御されるため、液体を吐出する装置は、液体の着弾位置に発生するズレをより精度良く補償できる。
<比較例>
図20は、比較例に係る装置の全体構成例を示す概略図である。図示する画像形成装置110Aは、センサが設置されない、すなわち、検出部を有さない構成である点が異なる。また、この比較例では、ローラ220及びローラ230が、ウェブ120を搬送する。なお、エンコーダENCは、ローラ230が有する回転軸に対して設置されるとする。
画像形成装置110Aでは、各液体吐出ヘッドユニットは、ローラ230の周長を整数倍した位置に配置される。このようにして、ローラの回転周期に同期するローラが有する偏心によるズレがキャンセルされる。また、各液体吐出ヘッドユニットが設置される位置のズレは、テストプリント等によって各液体吐出ヘッドユニットが液体を吐出するそれぞれのタイミングを補正することでキャンセルされる場合等もある。
また、画像形成装置110Aでは、エンコーダENCが出力するエンコーダパルスに基づいて、各液体吐出ヘッドユニットが液体を吐出する。
図21は、比較例に係る装置における着弾位置のズレの一例を示す図である。図は、図20に示す画像形成装置110Aにおいて、各液体吐出ヘッドユニットから吐出された液体が着弾した位置のズレの一例を示す。
第1グラフG1は、実際のウェブの位置を示す。一方で、第2グラフG2は、エンコーダENCからのエンコーダパルスに基づいて算出されるウェブの位置である。つまり、第1グラフG1と、第2グラフG2とに差があると、搬送方向において、実際にウェブがある位置と、算出されるウェブの位置とが異なるため、着弾位置にズレが発生しやすい。
例えば、ブラック液体吐出ヘッドユニット210Kによる液体の吐出において、ズレ量ΔKが発生した例である。また、ズレ量は、液体吐出ヘッドユニットごとに異なる場合がある。すなわち、ブラック以外の吐出では、各ズレ量は、ズレ量ΔKと異なる場合が多い。
ズレ量は、例えば、ローラの偏心、ローラの熱膨張、ウェブとローラとの間に発生する滑り、記録媒体の伸び縮み及びこれらの組み合わせが原因となって発生する。
図22は、ローラの偏心等が着弾位置のズレに与える影響の一例を示す図である。図示するグラフは、ローラ及びウェブの間の滑り、ローラの熱膨張及び偏心等による影響の一例を示す。すなわち、各グラフは、エンコーダENCからのエンコーダ信号に基づいて算出されるウェブの位置と、実際の位置との差を縦軸の「ズレ量」で示す。また、図示する例は、ローラが「φ60」の外径、かつ、ローラの材質がアルミである例を示す。
第3グラフG3は、ローラに偏心量「0.01mm」がある場合のズレ量を示す。第3グラフG3で示すように、偏心によるズレ量は、ローラの回転周期と同期する周期となる場合が多い。また、偏心によるズレ量は、偏心量に比例する場合が多いが、累積はしない場合が多い。
第4グラフG4は、ローラに偏心と、熱膨張とがある場合のズレ量を示す。なお、熱膨張は、「−10℃」の温度変化があった場合の例である。
第5グラフG5は、ローラに偏心と、ウェブとローラとの間に発生する滑りとがある場合のズレ量を示す。なお、ウェブとローラとの間に発生する滑りは、「0.1パーセント」であった場合の例である。
また、ウェブの蛇行等を少なくするため、ウェブを搬送方向に引っ張る、いわゆるテンションをかける場合がある。このテンションによっては、ウェブには、伸び縮みが発生する場合がある。また、ウェブの伸び縮みは、ウェブの厚み、幅又は塗布量等によって異なる場合がある。
図23は、比較例に係る全体処理による処理結果例を示す図である。図示する比較例は、図14に示す位置の変動がある場合であって、検出範囲RAを初期設定で固定する例である。図示する例は、検出範囲RAが固定であると、2つ目以降の変動周期CYCでは、検出範囲RAに入らない位置が出てくる例である。このように、検出範囲RAの範囲外となる位置は、センサでは、検出が難しい。
<センサの設置位置例>
また、望ましくは、検出部110F10が検出を行う位置、すなわち、センサが設置される位置等は、ブラック用ローラ間INTK1等のように、ブラック着弾位置PK等の着弾位置に近い位置が良い。すなわち、ブラック用ローラ間INTK1等で検出が行われると、画像形成装置110は、被搬送物の位置等を精度良く検出できる。
さらに、望ましくは、検出部110F10が検出を行う位置、すなわち、センサが設置される位置等は、ブラック用上流区間INTK2等のように、各ローラ間のうち、着弾位置より上流側の位置がより良い。すなわち、ブラック用上流区間INTK2等で検出が行われると、画像形成装置110は、被搬送物の位置等を精度良く検出できる。
第1ローラは、図示するように、液体吐出ヘッドユニットごとにそれぞれ備えられる。具体的には、図2に示す例では、第1ローラは、液体吐出ヘッドユニットと同じ数である4つとなる。また、第1ローラは、記録媒体の所定の箇所に対して液体吐出ヘッドユニットが液体を吐出できる着弾位置へ記録媒体を搬送させるのに用いられるローラである。すなわち、第1ローラは、各着弾位置より上流側に設置されるローラである。なお、第1ローラは、例えば、ブラックの場合には、ブラック用第1ローラCR1K(図2)等である。
第2ローラは、図示するように、液体吐出ヘッドユニットごとにそれぞれ備えられる。具体的には、図2に示す例では、第2ローラは、液体吐出ヘッドユニットと同じ数である4つとなる。また、第2ローラは、着弾位置から他の位置へ記録媒体を搬送させるのに用いられるローラである。すなわち、第2ローラは、各着弾位置より下流側に設置されるローラである。なお、第2ローラは、例えば、ブラックの場合には、ブラック用第2ローラCR2K(図2)等である。
例えば、ブラックについて、センサが設置される位置は、以下のようになる。
図24は、本発明の一実施形態に係る液体を吐出する装置におけるセンサが設置される位置の一例を示す図である。以下、図2に示す構成におけるブラックを例に説明する。
この例では、ブラック用センサSENKは、ブラック用第1ローラCR1K及びブラック用第2ローラCR2Kの間であって、ブラック着弾位置PKよりブラック用第1ローラCR1Kに近い位置に設置されるのが望ましい。なお、ブラック用第1ローラCR1Kに近づける距離は、制御動作に必要な時間等に基づいて定める。例えば、ブラック用第1ローラCR1Kに近づける距離は、「20mm」とする。この場合には、ブラック用センサSENKが設置される位置は、ブラック着弾位置PKより「20mm」上流側とする例である。
この例では、ブラック用センサSENKは、ウェブ120の直交方向における位置POSを検出する。例えば、位置POSは、ウェブ120におけるエッジ部分の位置等である。なお、位置POSは、エッジ部分の位置に限られず、他の部分の位置でもよい。図示するように、ブラック用センサSENKが設置される位置は、ブラック着弾位置PKより上流にあり、異なる位置である。このような場合には、ブラック着弾位置PKにおける位置POSと、ブラック用センサSENKが設置される位置における位置POSとでは、検出誤差E1が発生する。そして、ブラック用センサSENKが設置される位置と、ブラック着弾位置PKとの距離が近いほど、検出誤差E1は、小さくなる。
このように、第1センサが設置される位置が、着弾位置に近いと、検出誤差E1が小さくなる。さらに、検出誤差E1が小さいと、画像形成装置は、各色の液体を精度良く着弾させることができる。そのため、画像形成を行う場合には、画像形成装置は、各色の液体が精度良く着弾するため、色ずれが少なくでき、形成される画像の画質を向上させることができる。
図25は、本発明の一実施形態に係る液体を吐出する装置におけるセンサの配置例を示す模式図である。例えば、各センサは、図示するようなウェブ120の端部等が検出できる位置に配置される。
まず、各センサは、各液体吐出ヘッドユニットと、ウェブ120を挟んで対向する位置等に設けられる。また、各センサは、例えば、ウェブ120にレーザ光等を照射する発光素子と、発光素子により光が照射される領域を撮像する撮像素子とを有する。
発光素子から照射されるレーザ光がウェブ120の表面で散乱した散乱波が重なり合って干渉するため、スペックルパターン等が生じる。そして、各センサが有する撮像素子は、このようなスペックルパターン等を撮像して、画像を生成する。このように、撮像素子によって撮像されるパターンの位置変化に基づいて、例えば、画像形成装置は、各液体吐出ヘッドユニット移動させる移動量等を求めることができる。
また、図示する構成において、各液体吐出ヘッドユニット及び各センサは、各液体吐出ヘッドユニットが画像形成を行うそれぞれの画像形成領域と、各センサが検出を行うそれぞれの検出領域とが、少なくとも一部が重なる配置であるのが望ましい。
<変形例>
なお、検出部110F10は、1つのセンサで2回撮像し、各撮像で生成されるそれぞれの画像を比較して、ウェブ120の位置、移動量、移動速度又はこれらの組み合わせ等の検出結果を出力してもよい。
例えば、本発明に係る実施形態では、搬送装置は、検出結果に基づいて、直交方向にヘッドユニットを移動させてもよい。まず、搬送装置は、例えば、以下のような移動機構を有してもよい。
図26は、本発明の一実施形態に係る液体を吐出する装置が有する液体吐出ヘッドユニットを移動させるための移動機構の一例を示すブロック図である。例えば、移動機構は、図示するようなハードウェア等によって実現される。図示する例は、シアン液体吐出ヘッドユニット210Cを移動させる移動機構の例である。
まず、図示する例では、シアン液体吐出ヘッドユニット210Cを移動させるリニアアクチュエータ等のアクチュエータACTが、シアン液体吐出ヘッドユニット210Cに設置される。そして、アクチュエータACTには、アクチュエータACTを制御する制御装置CTRLが接続される。
アクチュエータACTは、例えば、リニアアクチュエータ又はモータである。また、アクチュエータACTは、制御回路、電源回路及び機構部品等を有してもよい。
制御装置CTRLには、検出結果が入力される。そして、制御装置CTRLは、検出結果が示すウェブ120の位置の変動を補償するように、アクチュエータACTによって、シアン液体吐出ヘッドユニット210Cを移動させる。
図示する例では、検出結果は、例えば、変動Δとなる。したがって、この例では、制御装置CTRLは、変動Δを補償するように、直交方向20へ、シアン液体吐出ヘッドユニット210Cを移動させる。
このような移動機構等によって実現される移動部があると、処理中に、各液体吐出ヘッドユニットを移動させることができるため、搬送装置は、処理中に、「蛇行」等によって、被搬送物が直交方向20において変動しても、精度良く処理を行うことができる。
なお、本発明に係る実施形態は、1以上の装置を有する液体を吐出するシステム等の搬送システムによって実現されてもよい。例えば、ブラック液体吐出ヘッドユニット210Kとシアン液体吐出ヘッドユニット210Cが同じ筐体の装置であり、マゼンタ液体吐出ヘッドユニット210Mとイエロー液体吐出ヘッドユニット210Yが同じ筐体の装置であり、この両者を有する液体を吐出するシステムによって実現されても良い。
また、本発明に係る液体を吐出する装置及び液体を吐出するシステムでは、液体は、インクに限られず、他の種類の記録液又は定着処理液等でもよい。すなわち、本発明に係る液体を吐出する装置及び液体を吐出するシステムは、インク以外の種類の液体を吐出する装置に適用されてもよい。
したがって、本発明に係る液体を吐出する装置及び液体を吐出するシステムは、画像を形成するに限られない。例えば、形成される物体は、三次元造形物等でもよい。
なお、第1の支持部材及び第2の支持部材は、兼ねられてもよい。例えば、第1の支持部材及び第2の支持部材は、以下のような構成でもよい。
図27は、本発明の一実施形態に係る液体を吐出する装置の変形例を示す概略図である。図2と比較すると、図示する構成では、第1の支持部材及び第2の支持部材の配置が異なる。図示するように、第1の支持部材及び第2の支持部材は、例えば、第1部材RL1、第2部材RL2、第3部材RL3、第4部材RL4及び第5部材RL5によって実現されてもよい。すなわち、各液体吐出ヘッドユニットの上流側に設けられる第2の支持部材と、各液体吐出ヘッドユニットの下流側に設けられる第1の支持部材とは、兼用されてもよい。なお、第1の支持部材及び第2の支持部材は、ローラで兼ねられてもよく、湾曲板で兼ねられてもよい。
さらに被搬送物は、用紙等の記録媒体に限られない。被搬送物は、液体が付着可能な材質であればよい。例えば、液体が付着可能な材質は、紙、糸、繊維、布帛、皮革、金属、プラスチック、ガラス、木材、セラミックス又はこれらの組み合わせ等の液体が一時的でも付着可能であればよい。
また、本発明は、搬送される被搬送物に対して、搬送方向に直交する方向に並べられたライン状のヘッドユニットを用いて何らかの処理を行う装置に適用可能である。
例えば、本発明に係る実施形態は、ヘッドユニットがレーザを発し、レーザによって、被搬送物である基板に、パターンニングの処理を行う搬送装置等でもよい。具体的には、搬送装置は、まず、レーザヘッドを基板が搬送される搬送方向と直交する方向にライン状に並べて有する。そして、搬送装置は、基板の位置等を検出し、検出結果に基づいて、ヘッドユニットを移動させる等を行う。また、この例では、処理位置は、レーザが基板に照射される位置が処理位置となる。
さらに、搬送装置が有するヘッドユニットは、複数でなくともよい。すなわち、被搬送物に対して、基準となる位置に、処理を行い続ける等の場合には、本発明は、適用可能である。
また、本発明に係る実施形態では、搬送装置、情報処理装置又はこれらの組み合わせ等のコンピュータに液体を吐出させる等の処理方法のうち、一部又は全部を実行させるためのプログラムによって実現されてもよい。
以上、本発明の好ましい実施例について詳述したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形又は変更が可能である。
110 画像形成装置
120 ウェブ
210K ブラック液体吐出ヘッドユニット
210C シアン液体吐出ヘッドユニット
210M マゼンタ液体吐出ヘッドユニット
210Y イエロー液体吐出ヘッドユニット
SENK ブラック用センサ
SENC シアン用センサ
SENM マゼンタ用センサ
SENY イエロー用センサ
520 コントローラ
特開2015−13476号公報

Claims (18)

  1. ヘッドユニットを有し、搬送される被搬送物に対して前記ヘッドユニットによって処理を行う搬送装置であって、
    前記ヘッドユニットごとに設置され、前記被搬送物における所定の箇所の位置、移動速度、移動量又はこれらの組み合わせを示す検出結果を出力する検出部と、
    複数の前記検出結果に基づいて、前記位置の統計値を計算する統計値計算部と、
    前記統計値に基づいて、前記検出部が検出を行う検出範囲を設定する設定部と
    を備え
    前記設定部は、前記統計値が所定値以上に変化すると、前記検出範囲を変更する
    ことを特徴とする搬送装置。
  2. 前記位置は、前記検出部における前記被搬送物の位置である請求項1に記載の搬送装置。
  3. 前記統計値には、前記位置の平均値、中央値又は移動平均値が含まれる
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の搬送装置。
  4. 前記設定部は、前記位置の最大値、最小値、標準偏差に基づく値又は前記標準偏差の整数倍に基づく値が含まれるように前記検出範囲を設定する
    ことを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の搬送装置。
  5. 前記統計値計算部は、前記位置の変動周期ごとに、前記統計値を計算する
    ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の搬送装置。
  6. 前記定の箇所に対して前記ヘッドユニットが前記処理を行う処理位置よりも前記被搬送物が搬送される搬送方向の上流側に設けられる第1の支持部材と、
    前記処理位置よりも前記搬送方向の下流側に設けられる第2の支持部材と、
    を備え、
    前記第1の支持部材及び前記第2の支持部材の間に、前記検出部を備える
    ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の搬送装置。
  7. 前記検出部は、前記処理位置より前記第1の支持部材に近い位置に設置される
    ことを特徴とする請求項6に記載の搬送装置。
  8. 前記検出部は、光学センサを用いる
    ことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の搬送装置。
  9. 前記検出部は、前記被搬送物が有するパターンに基づいて、前記検出結果を求める
    ことを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の搬送装置。
  10. それぞれの前記検出部は、異なる2以上のタイミングで検出されるそれぞれの前記パターンに基づいて、前記ヘッドユニットごとに、前記位置、前記移動速度、前記移動量又はこれらの組み合わせを検出する
    ことを特徴とする請求項9に記載の搬送装置。
  11. 前記パターンは、前記被搬送物に形成される凹凸形状に対して照射される光の干渉によって生成され、
    前記検出部は、前記パターンを撮像した画像に基づいて、前記検出結果を求める
    ことを特徴とする請求項9又は10に記載の搬送装置。
  12. 前記処理が行われると、前記被搬送物に画像が形成される
    ことを特徴とする請求項1乃至11のいずれか1項に記載の搬送装置。
  13. 前記被搬送物は、搬送方向に沿って長尺に連続したシートである
    ことを特徴とする請求項1乃至12のいずれか1項に記載の搬送装置。
  14. 前記検出結果に基づいて、前記ヘッドユニットに前記処理を行わせる制御部を更に備え、
    前記制御部は、前記検出結果に基づいて、前記ヘッドユニットが前記処理を行うそれぞれのタイミングを前記ヘッドユニットごとに生成する
    ことを特徴とする請求項1乃至13のいずれか1項に記載の搬送装置。
  15. 前記制御部は、前記検出結果に基づいて、前記ヘッドユニットが処理を行う処理位置に、前記被搬送物が搬送されるのにかかる時間を計算して前記タイミングを生成する
    ことを特徴とする請求項14に記載の搬送装置。
  16. 前記被搬送物が搬送される移動量を計測する計測部を更に備え、
    前記計測部に計測される移動量及び前記検出結果に基づいて、前記制御部は、前記処理を行わせる
    ことを特徴とする請求項14又は15に記載の搬送装置。
  17. ヘッドユニットを有し、搬送される被搬送物に対して前記ヘッドユニットにより処理を行う1以上の装置を有する搬送システムであって、
    前記ヘッドユニットごとに設置され、前記被搬送物における所定の箇所の位置、移動速度、移動量又はこれらの組み合わせを示す検出結果を出力する検出部と、
    複数の前記検出結果に基づいて、前記位置の統計値を計算する統計値計算部と、
    前記統計値に基づいて、前記検出部が検出を行う検出範囲を設定する設定部と
    を備え
    前記設定部は、前記統計値が所定値以上に変化すると、前記検出範囲を変更することを特徴とする搬送システム。
  18. ヘッドユニットを有し、搬送される被搬送物に対して前記ヘッドユニットにより処理を行う装置が行う処理方法であって、
    前記装置が、前記ヘッドユニットごとに設置され、前記被搬送物における所定の箇所の位置、移動速度、移動量又はこれらの組み合わせを示す検出結果を出力する検出手順と、
    前記装置が、複数の前記検出結果に基づいて、前記位置の統計値を計算する統計値計算手順と、
    前記装置が、前記統計値に基づいて、前記検出手順で検出を行う検出範囲を設定する設定手順と
    を有し、
    前記設定手順は、前記統計値が所定値以上に変化すると、前記検出範囲を変更することを特徴とする処理方法。
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