JP2019001821A - フロセミドの皮下投与用の医薬製剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】溶液中で安定であり、十分な濃度のフロセミドを含有し、適切なpHおよびオスモル濃度であって、例えば、フロセミドの皮下投与を可能とする、フロセミドを含有する改良された医薬製剤を提供する。【解決手段】本教示は、フロセミドの液状医薬製剤に関し、その液状医薬製剤は、フロセミドに対してモル過剰なトリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンを含み、7〜8.5の範囲のpH、および約50mMよりも大きいか、またはそれと等しいトリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンの濃度を有する。本教示は、フロセミドを含む液状医薬製剤の安定性、および皮下投与または送達のためのそのような医薬製剤の適合性を改良することができる。【選択図】図1

Description

本教示は、フロセミドを含む医薬製剤に関する。さらに詳しくは、本教示は、フロセミドおよびトリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンを含む緩衝液を含む医薬組成物に関する。
典型的なループ利尿薬であるフロセミドは、非代償性心不全を含めた、高血圧、浮腫および関連疾患の治療で用いることができる。フロセミドは、通常、心臓、腎臓、および肝臓の機能不全または不全、例えば、鬱血性心不全に関連する浮腫の治療および/または管理で使用される。H.Bundgaard,T.Norgaard,N.M.Nielsen,“Photodegradation and hydrolysis of furosemide and furosemide esters in aqueous solutions,”International Journal of Pharmaceutics 42,217(1988)。
フロセミドの経口生物学的利用能、およびそれゆえの経口効能は、制限されている。酸性pHにおける制限された溶解性および減少した安定性の組み合わせられた効果のため、高度に変化しやすい経口吸収が観察されるが、フロセミドは、通常、非経口および経口の双方にて投与される。B.Devarakonda,D.P.Otto,A.Judefeind,R.A.Hill,M.M.de Villiers,”Effect of pH on the solubility and release of furosemide from polyamidoamine(PAMAM)dendrimer complexes,”International Journal of Pharmaceutics 345,142(2007年12月10日)。従って、フロセミドは、典型的には、非代償性心不全または他の形態のより進行した浮腫に罹ったほとんどの患者に対して、静脈内または筋肉内投与される。
フロセミドのような医薬品の静脈内投与は、カテーテルの設置および薬物溶液の投与についての訓練された医療専門家を必要とする。対照的に、医薬品の皮下投与は、自動−注射デバイスおよび/またはミニポンプまたは皮下注射または注入の助けを借りて達成することができ、これは、投与が、例えば家庭において、患者または介護者によって行われるのを可能とする。患者または介護者によるフロセミドの皮下投与は、より最適な治療的投与、および全用量を可能として、適切な薬物動態および薬力学プロフィールおよび患者の転帰を提供することもできる。
皮下投与では、患者の治療計画遵守の不良を回避するように、投与の間における不快および痛みは最小化すべきである。皮下投与に際して、その間に、それ以後に、患者が感知する痛みおよび不快に寄与し得る因子は、注射容量、製剤のpH、および製剤の浸透圧性または等張性を含む。さらに、そのような製剤は、それが使用のために容易に入手でき、および/または種々の分注デバイスに予め充填できるように、溶液中で安定なものとすべきである。
従って、溶液中で安定であり、十分な濃度のフロセミドを含有し、適切なpHおよびオスモル濃度であって、例えば、フロセミドの皮下投与を可能とする、フロセミドを含有する改良された医薬製剤が必要とされている。
今回、フロセミドに対してモル過剰なトリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン(「トリス(Tris)」)を含み、医薬製剤中のトリスの濃度を約50mMよりも大きいか、またはそれに等しくし、かつ医薬製剤のpHを約7〜約8.5の間とすることによって、フロセミドを含む安定な液状医薬製剤を実現することができることが判明した。医薬製剤は等浸透圧性であり得る。結果として、フロセミドの皮下送達に適し得る安定な液状医薬製剤が得られる。フロセミドの皮下投与は、静脈内投与と比較した場合に、費用効果、利便性、および/または患者予後を改良することができる。
従って、本教示は、フロセミドおよびトリスを含む医薬製剤、ならびにそのような医薬製剤の投与に関する。本教示は、一般に、医薬製剤のpH安定性および/または医薬品有効成分(「API」)安定性、および/または皮下投与もしくは送達のための医薬製剤の適合性を改良することができる。
かくして、1つの態様において、本教示は、鬱血性心不全、または腎臓もしくは肝臓の機能不全もしくは不全に起因し得る、浮腫もしくは高血圧に罹った患者を治療する方法を提供する。該方法は、一般に、患者に本教示の医薬製剤を投与することを含み、医薬製剤は、フロセミド、またはその薬学的に許容される塩、水和物またはエステル;およびトリスを含めた薬学的に許容される緩衝液を含み、医薬製剤中のトリスの濃度は約50mMよりも大きいか、またはそれと等しくてもよく、かつ医薬製剤はフロセミドに対してモル過剰なトリス、および約7〜約8.5の範囲のpHを有する。種々の実施形態において、医薬製剤は等浸透圧性であり得る。
特別な実施形態において、浮腫、高血圧もしくは心不全に罹った、またはその症状を呈する患者を治療する方法は、患者にパッチデバイスを使用して、約6mg/mL〜約10mg/mLの間のフロセミド、またはその薬学的に許容される塩、水和物またはエステル;およびトリスを含めた薬学的に許容される緩衝液を含む医薬製剤を皮下投与することを含むことができ、医薬製剤中のトリスの濃度は約50mMよりも大きいか、またはそれと等しく;フロセミドに対するトリスのモル比は1.65よりも大きいか、またはそれと等しく、かつ医薬製剤は約7.2〜約8の間のpHを有し、等浸透圧性である。
別の態様において、本教示は、フロセミド、またはその薬学的に許容される塩、水和物もしくはエステル;および約50mMよりも大きいか、またはそれと等しい量の、トリスを含む薬学的に許容される緩衝液を含む医薬製剤であって、フロセミドに対するトリスのモル比は1よりも大きく、かつ医薬製剤は約7〜約8.5の範囲のpHを有し得、かつ等浸透圧性であり得る医薬製剤を提供する。
本教示のこれまでのならびに他の特徴および利点は、以下の図面、記載、実施例、および請求の範囲からより十分に理解されるであろう。
以下に記載される図面は説明のみを目的とすることは理解されるべきである。図面は必ずしも縮尺通りではなく、一般に、本教示の原理を説明するに際して強調しておく。図面は、断じて、本教示の範囲を限定する意図のものではない。
3カ月の間、−20℃、2℃〜8℃、25℃、および40℃で貯蔵された、pH8、7.4、および7の50mMのトリス−緩衝化等浸透圧性溶液中の8mg/mLのフロセミドの試料の代表的な高圧液体クロマトグラフィー(「HPLC」)のクロマトグラムであり、ここに、上方の掃引線は、約11分のフロセミドの保持時間を示し、下方の掃引線は希釈剤ブランクである。 3カ月間70℃で貯蔵された、pH8の100mMのトリス−緩衝化等浸透圧性溶液中の8mg/mLのフロセミドの試料のHPLCクロマトグラムである。 3カ月間70℃で貯蔵された、pH7.4の100mMのトリス−緩衝化等浸透圧性溶液中の8mg/mLのフロセミドの試料のHPLCクロマトグラムである。 3カ月間70℃で貯蔵された、pH7の100mMのトリス−緩衝化等浸透圧性溶液中の8mg/mLのフロセミドの試料のHPLCクロマトグラムである。 3カ月間70℃で貯蔵された、pH8の50mMのトリス−緩衝化等浸透圧性溶液中の8mg/mLのフロセミドの試料のHPLCクロマトグラムである。 3カ月間70℃で貯蔵された、pH7.4の50mMのトリス−緩衝化等浸透圧性溶液中の8mg/mLのフロセミドの試料のHPLCクロマトグラムである。 3カ月間70℃で貯蔵された、pH7の50mMのトリス−緩衝化等浸透圧性溶液中の8mg/mLのフロセミドの試料のHPLCクロマトグラムである。 3カ月間70℃で貯蔵された、pH8の25mMのトリス−緩衝化等浸透圧性溶液中の8mg/mLのフロセミドの試料のHPLCクロマトグラムである。 3カ月間70℃で貯蔵された、pH7.4の25mMのトリス−緩衝化等浸透圧性溶液中の8mg/mLのフロセミドの試料のHPLCクロマトグラムである。 3カ月間70℃で貯蔵された、pH7の25mMのトリス−緩衝化等浸透圧性溶液中の8mg/mLのフロセミドの試料のHPLCクロマトグラムである。
本教示は、フロセミドの皮下投与を可能とすることができる。より詳しくは、本教示は、フロセミドおよびトリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン(「トリス(Tris)」)を含む緩衝液を含む液状組成物(液状医薬製剤)を用いる方法を提供する。そのような方法および医薬製剤は、浮腫、高血圧または心不全を有する、またはその症状を呈する患者においてそのような疾患を治療するのに有用であり得る。
皮下投与では、薬物投与のいずれかのタイプに関して、投与の間における痛みおよび不快を最小化すべきである。その目的では、製剤の(製剤中のAPIの濃度に関する)注射容量、pH、および浸透圧性または等張性を制御して、治療投与計画での患者コンプライアンスを助ける液状組成物を提供すべきである。加えて、皮下投与のための有用な医薬製剤は、特に、もし医薬製剤がミニポンプ、パッチデバイス、または他の予め充填されたデバイスから分注されるべきであれば、それがいずれの製剤もなくして貯蔵でき、使用するために入手可能なように、安定な液状医薬製剤とすべきである。
従って、医薬製剤は、皮下投与されて、治療上有効量の薬物を提供する必要がある製剤の容量を最小化するのに十分な濃度のAPIを有するべきである。皮下投与用の医薬製剤は、生理学的pHの、または生理学的pH前後のpHを有するべきであり、あるいは投与された製剤が生理学的pHに対して容易に平衡化できるように、生理学的pHに近いpHの比較的狭い範囲(例えば、6または6.5〜約8.5の間)内とすべきである。加えて、医薬製剤は実質的に等浸透圧性または等張性とすべきである。さらに、医薬製剤は、製剤が合理的な貯蔵寿命を有し、必要な場合に、使用のために容易に入手可能であるように、十分な時間にわたってAPIおよび/またはpH安定とすべきである。
本明細書中で議論するように、フロセミドは難水溶性を有する。室温におけるフロセミドの固有の水への溶解性は、ミリリットル当たり約18.25マイクログラム(「μg/mL」)と報告されている。G.E.Granero et al.,“Biowaiver monographs for immediate release solid oral dosage forms:furosemide,”Journal of Pharmaceutical Sciences 99,2544(2010年6月)。結果として、フロセミドは、典型的には、適切な溶解性および安定性のためにアルカリ性環境を必要とする。注射用フロセミドについての商業的製剤は、必要であれば、水酸化ナトリウムまたは塩酸でpH8.0〜9.3に調整された生理食塩水中に10mg/mLのフロセミドを含有する。I.American Reagent,Furosemide Injection,USP.Product Insert。しかしながら、そのような高いpHは皮下投与では不適切である。
Di Schienaに対する米国特許第4,698,361号(「‘361特許」)は、水に高度に可溶性であって、6〜6.5の間にpHを有するフロセミドのトリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン塩を記載する。‘361特許は、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンに対するフロセミドの1:1モル比を用いて該塩を製造すること、ならびに注射(例えば、筋肉内および静脈内)用の、および経口投与用の医薬形態で該塩を用いることを記載している。‘361特許は、さらに、該塩を単離し、または該塩の液剤を注射に適したバイアルに分注することを記載している。
しかしながら、今回、皮下投与で望まれる前記基準の1つまたは複数を達成することができるフロセミドを含有する安定な液状医薬製剤は、約50mMよりも大きいか、またはそれと等しい濃度のトリスを含み、かつ約7〜約8.5の間のpHを有する医薬製剤にフロセミドに対してモル過剰なトリスを含めることによって実現できることが判明した。特に、本教示の医薬製剤はフロセミドおよびトリスを含む緩衝液を含み、医薬製剤は約7および約8.5の間のpHの範囲を有し、医薬製剤中のトリスの濃度は約50mMよりも大きいか、またはそれと等しく、かつフロセミドに対するトリスのモル比は1よりも大きい。種々の実施形態において、医薬製剤は等浸透圧性であり得る。
ある実施形態において、医薬製剤は、約7.2〜約8、約7.2〜約7.8、または約7.2〜約7.6の範囲のpHを有し得る。特別な実施形態において、医薬製剤は、約7.3〜約8、約7.3〜約7.8、約7.3〜約7.6、または約7.3〜約7.5の範囲のpHを有し得る。いくつかの実施形態において、医薬製剤は、約7.4〜約8、約7.4〜約7.8、または約7.4〜7.6の範囲のpHを有し得る。
種々の実施形態において、医薬製剤におけるフロセミドに対するトリスのモル比は、約1.5よりも大きく、または約1.65よりも大きく、または約2よりも大きく、または約2.5よりも大きく、または約3よりも大きくてもよい。特別な実施形態において、フロセミドに対するトリスのモル比は、約3.5よりも大きくてもよく、またはそれを超えてもよい。
さらに、種々の実施形態において、医薬製剤中のトリスは約100mMよりも大きいか、またはそれと等しくてもよい。いくつかの実施形態において、トリスの濃度は、約150mMよりも大きいか、またはそれと等しく、約200mMよりも大きいか、またはそれと等しく、または約250mMよりも大きいか、またはそれと等しくてもよい。ある実施形態において、トリスの濃度は、約50mM〜約500mM、約50mM〜約250mM、約50mM〜約150mM、または約50mM〜約100mMの範囲であり得る。特別な実施形態において、トリスの濃度は、約50mMまたは約100mMであり得る。
種々の実施形態において、医薬製剤は等浸透圧性であり得る。いくつかの実施形態において、医薬製剤は、約250mOsM(または250mOsm/kg)〜約350mOsM(または350mOsm/kg)、約275mOsM(または275mOsm/kg)〜約325mOsM(または325mOsm/kg)、または約290mOsM(または290mOsm/kg)〜約310mOsM(または310mOsm/kg)の間のオスモル濃度を有し得る。
加えて、本教示の医薬製剤は、皮下投与に適したフロセミドの溶解性のレベルを達成することができる。例えば、医薬製剤中のフロセミドの量は、約5mg/mL以上、約8mg/mL以上、または約10mg/mL以上であり得る。種々の実施形態において、フロセミドの量は、約15mg/mL以上、約20mg/mL以上、約25mg/mL以上、または約30mg/mL以上であり得る。
いくつかの実施形態において、フロセミドは約2mg/mL〜約20mg/mLの間、約2mg/mL〜約15mg/mLの間、約2mg/mL〜約10mg/mLの間、約6mg/mL〜約10mg/mLの間、または約6mg/mL〜約15mg/mLの間の量で存在し得る。いくつかの実施形態において、フロセミドは約6mg/mL、約8mg/mL、約10mg/mL、約12mg/mL、約15mg/mL、約20mg/mL、または約30mg/mLの量で存在し得る。
さらに、本教示の種々の方法および組成物において、医薬製剤は室温にて、少なくとも3カ月の間、または少なくとも1年の間、実質的にpH安定および/またはAPI安定であり得る。いくつかの実施形態において、医薬製剤は、室温にて、少なくとも2年間、少なくとも3年間、またはそれより長い間、実質的にpH安定および/またはAPI安定であり得る。ある実施形態において、本教示の医薬製剤は、約1:1であるフロセミドに対するトリスのモル比を除いて実質的に同一の医薬製剤と比較して、室温にて、1年間および/または2年間、増大したAPI安定性および/または増大したpH安定性を呈し得る。
特別な実施形態において、本教示の医薬製剤は、約70℃の温度に3カ月間暴露された場合に、約1:1であるフロセミドに対するトリスのモル比を除いて実質的に同一の医薬製剤と比較して、増大したpH安定性および/または増大したAPI安定性を呈し得る。
いくつかの実施形態において、本教示の医薬製剤は、光、例えば、太陽光および/または白色光に暴露された場合に、約1:1であるフロセミドに対するトリスのモル比を除いて実質的に同一の医薬製剤と比較して、増大したAPI安定性を呈することができる。種々の実施形態において、医薬製剤は、最終滅菌条件、例えば、乾熱滅菌下で、約1:1であるフロセミドに対するトリスのモル比を除いて実質的に同一の医薬製剤と比較して、上昇したAPI安定性を呈し得る。
種々の実施形態において、医薬製剤は、例えば、マイクロポンプまたはパッチデバイスのようなポンプデバイスを使用して皮下投与される。しかしながら、ある実施形態においては、医薬製剤は静脈内投与することができる。本教示の医薬製剤の静脈内投与は、ある種の利点を提供することができる。というのは、医薬製剤は生理学的pHまたはその近くとすることができ、および/または等浸透圧性とすることができ、増大した濃度のフロセミドを含むことができるからである。
出願を通じて、組成物が特定の成分を有する(having)、含む(including)、または含む(comprising)と記載されている場合、またはプロセスが特定のプロセスステップを有する、包含する、または含むと記載されている場合、本教示の組成物も、引用された成分から本質的になり、またはそれからなり、本教示のプロセスも、引用されたプロセスステップから本質的になり、またはそれからなると考えられる。
出願において、エレメントまたは成分が引用されたエレメントまたは成分のリストに含まれる、および/またはそれから選択されると言われている場合、エレメントまたは成分は引用されたエレメントまたは成分のいずれか1つとすることができ、あるいはエレメントまたは成分は引用されたエレメントまたは成分の2以上からなる群から選択することができると理解されるべきである。さらに、本明細書中に記載された組成物、装置、または方法のエレメントおよび/または特徴を、本明細書中において明示的であるかまたは黙示的であるかを問わず、本教示の精神および範囲を逸脱することなく種々の方法で組み合わせることができると理解されるべきである。
用語「含む(include)」、「含む(includes)」、「含む(including)」、「有する(have)」、「有する(has)」、または「有する(having)」の使用は、一般には、特にそうでないことが述べられているのでなければ、制限がなく、非限定的であると理解されるべきである。
本明細書中における単数の使用は、そうでないことが述べられているのでなければ、複数を含む(逆も成立する)。
用語「約」の使用が定量的な値の前にある場合、本教示は、具体的にそうでないことが述べられているのでなければ、具体的な定量値それ自身も含む。本明細書中で用いるように、用語「約」とは、そうでないことが示されている、または導かれるのでなければ、公称値から±10%変動をいう。例えば、pH測定のようなある適用において、用語「約」とは、公称値から±5%、または±2.5%、または±1%の変動、または公称値からの固定された変動、例えば、±0.1pH単位または±0.2pH単位をいうことができる。
工程の順序、またはある動作を行うための順序は、本教示が依然として操作可能である限り、重要でないと理解されるべきである。さらに、2以上の工程または動作は同時に行ってよい。
本明細書中の種々の箇所において、値は群において、または範囲において開示される。記載は、そのような群および範囲のメンバーの各およびあらゆる個々の部分的組合せを含むことが具体的に意図されている。例えば、0〜40の範囲の整数は、個々に0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、および40を開示すると具体的に意図されており、1〜20の範囲の整数は、個々に1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、および20を開示すると具体的に意図されている。
本明細書中で用いるように、「患者」とは、ヒトのような哺乳動物をいう。
本明細書中で用いるように、(具体的に名称が与えられた化合物、例えば、フロセミドを含めた)「化合物」とは、記載の文脈からそうでないことが理解されるか、または当該化合物の1つの特別な形態、すなわち、当該化合物それ自体、またはその薬学的に許容される塩、水和物またはエステルに明示的に限定されているのでなければ、該化合物それ自体、およびナトリウム塩または第四級アンモニウム塩のようなその薬学的に許容される塩、水和物およびエステルをいう。本明細書中で「API」に対して言及される場合、APIはフロセミドであり得る。
本明細書中で用いるように、「フロセミド」とは、式:
Figure 2019001821

を有する化合物、およびその薬学的に許容される塩、水和物およびエステル、例えば、フロセミドのナトリウム塩およびフロセミドの第四級アンモニウム塩をいう。フロセミドは、他の名称、例えば、フルセミド、5−(アミノスルホニル)−4−クロロ−2−[(2−フラニル−メチル)アミノ]安息香酸、またはそのIUPAC名称、4−クロロ−2−(フラン−2−イルメチルアミノ)−5−スルファモイル−安息香酸、またはその通常の商品名、ラシックス(Lasix)(登録商標)によって言及することができる。
本明細書中で用いるように、「緩衝液」とは、pHの変化に対して抵抗性である水性溶液をいう。緩衝液は弱酸およびその塩、または弱塩基およびその塩を含むことができ、これは、pHの安定性の維持を助ける。医薬製剤で用いる緩衝液の例としては、炭酸水素塩緩衝液、炭酸塩緩衝液、クエン酸塩緩衝液、ヒスチジン緩衝液、リン酸塩緩衝液、酒石酸塩緩衝液、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン(または2−アミノ−2−ヒドロキシメチル−プロパン−1,3−ジオール[(HOCHCNH])緩衝液、およびその組合せが挙げられる。ある種のこれらの緩衝液は、皮下投与される医薬製剤に適している。
トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンまたはトリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン緩衝液は、「トリス(TRIS)」、「トリス(Tris)」、「トリス塩基」、「トリス緩衝液」、「トリスアミン」、「THAM」およびその他の名称として言及することができる。加えて、多くの緩衝液および/または緩衝液系はトリスを含む。例えば、トリス−緩衝化生理食塩水(「TBS」)、トリス−塩酸塩緩衝液(「トリス−HCL」)、トリス塩基(pH10.6)、トリス/ホウ酸塩/エチレンジアミンテトラ酢酸塩(「EDTA」)緩衝液(「TBE」)、およびトリス/酢酸塩/EDTA緩衝液(「TAE」)。トリス塩基は、しばしば、所望のpHのトリス緩衝液を調製するためにトリス−HClと共に用いられる。加えて、本教示はトリス−関連化合物、例えば、緩衝液として作用することができる、トリスに由来する、またはトリスに構造的に関連する化合物を含む。
本明細書中で用いるように、「等張性」とは、医薬製剤のような溶液中のイオンのイオン強度または濃度をいう。等張性は、しばしば、モル濃度(「M」)で測定される。本明細書中で用いるように、「等張溶液」、「等張製剤」、「等張医薬製剤」、および「等張」である医薬製剤とは、体液で見出されるイオンの同一または類似の濃度を有する溶液または製剤をいう。
本明細書中で用いるように、「浸透圧性」および「オスモル濃度」とは、医薬製剤のような溶液の浸透圧をいう。浸透圧性は、しばしば、本明細書中においては相互交換可能に用いることができる、モル浸透圧濃度(「Osm/L」または「OsM」)またはオスモル濃度(「Osm/kg」)で測定される。凝固点降下を測定する場合、観察される値は溶液のオスモル濃度である。等張性とは対照的に、浸透圧性は、存在する場合、溶液のモル浸透圧濃度またはオスモル濃度がその等張性よりも高いような溶液中の非イオン化溶質を説明する。本明細書中で用いるように、「等浸透圧性液」、「等浸透圧性製剤」、「等浸透圧性医薬製剤」、および「等浸透圧性」である医薬製剤とは、体液中で見出されるのと同一または類似の溶質の濃度を有する溶液または製剤をいう。ある実施形態においては、「等浸透圧性」である医薬製剤は、約275mOsM〜約350mOsMの範囲のモル浸透圧濃度を有し得、または製剤のオスモル濃度が約275mOsm/kg〜約350mOsm/kgの範囲である場合である。
本明細書中で用いるように、「薬学的に許容される」とは、毒物学的視点から医薬適用で用いるのに許容され、有効成分と有害には相互作用しない物質をいう。従って、薬学的に許容される担体は、製剤中の他の成分と適合し、生物学的に許容されるものである。補充的な有効成分もまた医薬組成物に配合するができる。
本明細書中で用いるように、「pH安定」とは、経時的に、溶液、例えば、医薬製剤のpHの約±0.5pH値の変動未満、またはそれと等しいことをいう。種々の実施形態において、pH安定とは、経時的に、溶液のpHの約±0.4pH値の変動未満、またはそれと等しいことをいうことができる。いくつかの実施形態において、pH安定とは、経時的に、溶液のpHの約±0.3pH値の変動未満、またはそれと等しいことをいうことができる。ある実施形態において、pH安定とは、経時的に、溶液のpHの約±0.2pH値の変動未満、またはそれと等しいことをいうことができる。特別な実施形態において、pH安定とは、経時的に、溶液のpHの約±0.1pH値の変動未満、またはそれと等しいことをいうことができる。
本明細書中で用いるように、「API安定」とは、経時的に、溶液、例えば、医薬製剤におけるAPI、例えば、フロセミドの量の約±10%変動未満、またはそれと等しいことをいう。種々の実施形態において、API安定とは、経時的に、溶液におけるAPIの量の約±7.5%変動未満、またはそれと等しいことをいうことができる。いくつかの実施形態において、API安定とは、経時的に、溶液におけるAPIの量の約±5%変動未満、またはそれと等しいことをいうことができる。ある実施形態において、API安定とは、経時的に、溶液におけるAPIの量の約±3%変動未満、またはそれと等しいことをいうことができる。特別な実施形態において、API安定とは、経時的に、溶液におけるAPIの量の約±2%変動、または±1%変動未満、またはそれと等しいことをいうことができる。
本明細書中で用いるように、「生理学的pH」とは、約7.4のpHをいう。
本明細書中で用いるように、「治療的組合せ」とは、1または複数の活性な薬物物質、すなわち、治療的用途を有する化合物の組合せをいう。典型的には、本教示の治療的組合せにおける各そのような化合物は、その化合物および薬学的に許容される担体を含む医薬製剤に存在することができる。本教示の治療的組合せにおける化合物は、投与計画の一部として、同時に、一緒にもしくは別々に、または異なる時点に別々に投与することができる。
本教示は、フロセミドを含む医薬製剤、またはフロセミド、および1または複数の薬学的に許容される担体、賦形剤、または緩衝液のような希釈剤を含む治療的組合せを提供する。そのような担体の例は当業者によく知られており、例えば、Remington:The Science and Practice of Pharmacy,第20版,Alfonso R.Gennaro編(Lippincott Williams & Wilkins, Baltimore, MD(2000))に記載されたもののような、許容される医薬的手法に従って調製することができる。例えば、(本明細書中においては相互交換可能に用いられる)液状媒体または液状担体は、溶液、懸濁液、およびエマルジョンのような本教示の医薬製剤を調製するにおいて用いることができる。本明細書中に記載される化合物は、緩衝液のような薬学的に許容される液状担体に溶解または懸濁させることができ、その液状担体は有機溶媒、および/または薬学的に許容される油および/または脂肪を含むことができる。
本教示の医薬製剤は、可溶化剤、乳化剤、緩衝液、保存剤、甘味剤、香味剤、懸濁化剤、増粘剤、着色剤、粘度調節剤、安定化剤、および浸透圧調節剤のような他の適当な医薬添加剤を含むことができる。本教示は医薬製剤を提供し、それらの意図された使用はヒトのような患者に関するものゆえに、本明細書中に記載された医薬製剤の成分または化合物の各々は薬学的に許容される成分または化合物であり得る。
本明細書中に記載されるように、本教示は、皮下送達用の以下の有益な特徴の1つまたは複数を達成することができる方法、およびフロセミドを含有する安定な液状医薬製剤を提供する。すなわち、医薬製剤は、患者への投与に際して、生理学的pHの近く、または生理学的pHであり得るか、または生理学的pHに容易に平衡化することができるpHであり得る。医薬製剤は、等浸透圧性または実質的に等浸透圧性であり得、一用量当たりに投与するのに必要とされる液状製剤の容量がより少なくて済むように、高濃度のフロセミドを含むことができる。医薬製剤はさらに、pH安定であり、API安定であり得る。
一般に、前記有利な特徴に鑑みて、静脈内投与のためのフロセミドの商業的製剤を皮下投与の代わりに適合させることができるか否かを決定するために実験を行った。
より具体的には、pHの関数としての緩衝化されていない溶液中のフロセミドの非溶解性および不安定性を確認するために、実施例1に記載されたように実験を行った。溶解した固体の量の何らかの変化が溶液のpHの有意な変化に影響するように、溶液のpHがフロセミド溶解によって強く影響されたことが観察された。溶解の速度は、中性および弱アルカリ性溶液においてかなり遅いことも観察された。0.1mg/mLと低い濃度でのフロセミドの溶解を駆動するには、高度に塩基性(11〜12のpH)の溶液条件が必要であった。
加えて、0.1mg/mLおよび8mg/mLフロセミドの双方において試料を調製し、水酸化ナトリウムおよび塩酸を用いて8〜9のpH範囲の目標値に調整した。これらの溶液のpHは経時的にかなり変動することが観察され、それ故、溶液のpHは72時間の期間にモニターした。この時間の間中、溶液のpHは継続的に減少することが観察され、安定なpH値は達成されなかった。結果は、フロセミドの緩衝化されていない水性溶液は、pH9未満で調製した場合に、pHに関して不安定であり得ることを示唆する。
これらの予備的な観察を確認するために、pH8.5における溶液挙動の再現性を、8mg/mLのフロセミドで評価した(実験は示さず)。全ての試料は同一当量のフロセミド、酸、および塩基を含有するように調製したが、観察されたpHの値は広く変化した。かくして、緩衝化されていない系におけるフロセミドの製剤は、7.5〜8.5のpH範囲においては適していないように見える。
実施例2に記載されたように、緩衝液をフロセミド溶液に加えて、溶液のpH安定性が改良できるか否かを決定した。リン酸ナトリウムおよびカリウムおよびトリス緩衝液系を、7.0〜8.5の目標範囲のpH値において、150mM〜500mMの範囲の選択された緩衝液濃度において評価した。生理学的pHから外れる場合、緩衝液の濃度は重要な因子であり得る。そのような実施形態において、緩衝強度は最小化することができるが、患者への投与に際して、医薬製剤の生理学的pHへの十分な平衡化を可能とするその緩衝能力を保持することができる。
リン酸塩およびトリス緩衝液の双方は、緩衝化されていない溶液と比較して、pH安定性を改良したが、トリス緩衝液系は、評価した種々のリン酸塩緩衝液系よりも公称値により近くに溶液のpH値を維持したことが見出された。さらに、結果は、予期せぬことに、目標pH範囲におけるフロセミドのほぼ32mg/mLまでの溶液濃度が達成できることを示した。
加えて、トリス緩衝液系は、フロセミドの有意により高い濃度にも拘わらず、良好に働いた。すなわち、トリスを含む緩衝液はフロセミドを含むpH安定溶液を提供したのみならず、トリスを含む緩衝液はフロセミドのより高い濃度が、フロセミドの商業的製剤よりもアルカリ性が低く、生理学的pHにより近い溶液中で存在することも可能とした。
トリスを含む緩衝液におけるフロセミドの溶解性の予期せぬ増加を仮定すれば、20mg/mLの溶液濃度における、雰囲気温度での、6.7〜8.5のpH範囲にわたっての、トリスを含む緩衝化溶液中でのフロセミドの化学的安定性は、実施例3に詳細に記載されるように、管理された。フロセミド濃度の減少は48時間にわたって観察されなかった。全てのpH値は、最初の値の0.1単位内であった。
実施例4は、8mg/mLのフロセミドの溶液濃度における、通常に遭遇する貯蔵条件(すなわち、−20℃、2℃〜8℃、25℃、および40℃)への短期間の暴露に続いて、pH7.0、7.5および8.0における緩衝化溶液中でのフロセミドの化学的および物理的安定性を評価した。フロセミド濃度の減少は48時間にわたって観察されなかった。全てのpH範囲は最初の値の0.1単位内であった。加えて、オスモル濃度は48時間にわたって一定であった。これらの結果は、トリス−緩衝化フロセミド溶液は、商業的に入手可能な製品で観察されたような、冷気−誘導沈殿に対して感受性でないであろうことを示唆する。
8mg/mLのフロセミド溶液は商業的医薬製品については適切な濃度とすることができるので、この濃度のフロセミドを用いてさらなる実験を行った。それにも拘わらず、8mg/mLのフロセミド溶液での結果は、医薬製剤は本教示に従うことを条件として、フロセミドの他の濃度にも等しく適用できる。
実施例5は、−20℃、2℃〜8℃、25℃、および40℃の温度への暴露の3カ月に続いて、pH7.0、7.4および8.0における、25mM、50mM、および100mMのトリス−緩衝化等浸透圧性溶液中での8mg/mLのフロセミドの化学的安定性を評価した。3カ月の貯蔵の後、試料のいずれにおいても、フロセミド濃度、pH、オスモル濃度、または外観の変化は観察されなかった。図1は、種々の温度で3カ月間貯蔵された50mMのトリス−緩衝化等浸透圧性溶液中での8mg/mLのフロセミドの試料の代表的なHPLCクロマトグラムを示す。図1における下方掃引線は希釈剤ブランクであり、上方掃引線は、フロセミドの保持時間が約11分であることを示す。これらの結果は、本教示の医薬製剤の長期間貯蔵が商業的製品にとって満足できることを示唆する。
実施例6は、加速貯蔵条件(すなわち、70℃)への3カ月の暴露に続いて、pH7.0、7.4、および8.0における25mM、50mM、および100mMのトリス−緩衝化等浸透圧性溶液中での8mg/mLのフロセミドの化学的安定性を評価した。加速貯蔵条件は、通常に遭遇する貯蔵条件への溶液の長期間の暴露に際して結果として生じるいずれの有害な効果も促進することを試みるものである。積極的貯蔵条件を用いて、結果における傾向を同定して、商業的製品の開発のための可能な方向を早期に知らせることができる。
特に、トリスの濃度が25mM、50mM、および100mMであって、pHが7.0、7.4、および8.0である、8mg/mLのフロセミドを含有する等浸透圧性溶液を3カ月間にわたって70℃に付した。70℃における3カ月後、フロセミド濃度およびpHは有意に減少し、オスモル濃度はわずかに増加した。図2A〜2C、3A〜3Cおよび4A〜4Cは、結果の傾向をより劇的に示す。特に、有意なフロセミド分解の製品が、約5分の保持時間におけるHPLCクロマトグラムで見ることができる。さらに、25mMのトリス−緩衝化試料である図4A〜4Cにおいては、他の分解産物が約7〜7.5分の間の保持時間において二重ピークとして見ることができる。溶液中のフロセミドの濃度の分析的測定によって確認されるように、結果の傾向は、より低いpHにおいて、およびトリスのより低い濃度において、溶液の安定性が低下することを示す。
事実、結果は、フロセミドに対するトリスのモル過剰は溶液の安定性にとって有利であり得ることを示唆する傾向を示す。25mMトリスの濃度を有する8mg/mLフロセミド溶液は、約1:1のトリス:フロセミド比を有する。トリスの濃度が50mMである場合、8mg/mLフロセミドを含有する溶液は約2:1のトリス:フロセミド比を有するであろう。従って、実施例6の結果の傾向は、フロセミドに対するトリスのより高いモル比は、液状医薬製剤の安定性を改良することができることを示唆する。例えば、医薬製剤は、約1.25よりも大きいか、またはそれに等しい、約1.5よりも大きいか、またはそれに等しい、約1.65よりも大きいか、またはそれに等しい、約2よりも大きいか、またはそれに等しい、約2.5よりも大きいかまたはそれに等しい、または約3よりも大きいか、またはそれに等しいトリス:フロセミドのモル比を含むことができ、これは、医薬製剤の安定性および他の有利な特徴を改良することができる。
結果の傾向はpH依存性も示唆する。特に、結果は、非酸性pHが液状医薬製剤の安定性を改良できることを示唆する。例えば、医薬製剤は、約7.2よりも高い、約7.3よりも高い、または約7.4よりも高いpHを有することができ、これは、生理学的pHに近いままで、製剤の安定性を改良することができる。約8.5〜約9に対してpH範囲のより高い端部は安定性および溶解性に有利であり得るが、約8(またはそれより低い)pH範囲の高端部は、生理学的pHにより近く、その目的で有利であり得る。
結果として、結果およびそれらの傾向は、約50mMよりも大きいか、またはそれと等しいトリスの濃度、フロセミドに対するトリスのモル過剰を有し、約7〜約8.5のpH範囲内にある医薬製剤は、皮下投与に適した安定な液状医薬製剤を提供できることを示唆する。
光への短期間の暴露後に、7〜8のpH範囲における25mM、50mM、および100mMのトリス−緩衝化等浸透圧性溶液中での8mg/mLフロセミドの安定性に関して、定性的な観察を行った。光暴露後におけるバイアルの肉眼での精査は、各々、50mMおよび100mMのトリス−緩衝化溶液についての茶色の徐々に薄くなる色合いと共に、25mMのトリスを含有する溶液についての暗い茶色の溶液を示した。これらの定性的な結果は、実施例6の加速貯蔵条件の結果によく相関する。
実施例7は、2℃〜8℃において1カ月間従前に貯蔵された100mMおよび50mMのトリス−緩衝化溶液中、pH7.4における8mg/mLフロセミドの乾熱滅菌を評価した。結果は、加熱滅菌が、本教示の医薬製剤の最後の滅菌について実行可能なアプローチであり得ることを示唆する。
本教示のフロセミド、治療的組合せ、および医薬製剤は、患者、例えば、ヒトにおいて病理学的疾患または障害を治療するのに有用であり得る。本明細書中で用いるように、「治療する」とは、疾患および/またはその症状を部分的にまたは完全に緩和し、および/または改善することをいう。本教示は、従って、薬学的に許容される担体と組み合わせた、またはそれと会合させた本教示の化合物または治療的組合せを含む医薬組成物を患者に提供する方法を含む。本教示の化合物および治療的組合せは、単独で、または他の治療的に有効な化合物、または病理学的疾患または障害の治療用の療法と組み合わせて投与することができる。
本明細書中で用いるように、「治療上有効な」とは、望ましい生物学的活性または効果を誘導する物質または量をいう。
本教示の医薬製剤は、滅菌溶液または懸濁液であり得る。滅菌医薬製剤は、医薬的に受け入れられた慣例、例えば、濾過および/または加熱を用いて調製することができる。
医薬製剤は、適切には皮下投与を含む、注入、注射または移植によることを含めて、非経口投与することができる。例えば、医薬製剤は、例えば、皮下注射または送達、または静脈内注射または送達によって投与することができる。
いくつかのデバイスが、医薬製剤の自己投与を容易とするために提案されてきた。デバイスは、典型的には、投与すべき医薬製剤を含有する、例えば、それを予め充填した貯蔵器を含む。例えば、マイクロポンプは、少量の液状医薬製剤の正確な皮下投与を提供することができる。そのようなマイクロポンプは、コンパクトで携帯型であり得る。医薬製剤の皮下送達または投与で有用なデバイスの別のタイプは、しばしば、パッチデバイスまたはポンプ−パッチデバイスと言われる。パッチデバイスは、通常、患者の皮膚に直接的に付着される。例えば、Sensile Pat AGに対する米国特許第8,282,366号および第8,414,532号参照。
従って、種々の実施形態において、マイクロポンプまたはパッチデバイスのような医療機器は、医薬製剤を含有する貯蔵器、患者の皮膚への取り出し可能な挿入用に構成された皮下注射針、貯蔵器と流体連絡している入口および皮下注射針と流体連絡している出口を有するマイクロポンプ、貯蔵器から皮下注射針へ医薬製剤を送達するためにマイクロポンプを制御し、それにより、医薬製剤が患者に皮下投与されるように構成された制御システム、および貯蔵器、皮下注射針、マイクロポンプおよび制御システムを支持するためのハウジングを含むことができ、ハウジングは、携帯型であって、患者の皮膚との接触に適合している。貯蔵器内に含有される医薬製剤は、本教示の医薬製剤のいずれか、例えば、約6mg/mL〜約10mg/mLの間のフロセミド、またはその薬学的に許容される塩、水和物またはエステル、および約50mMよりも大きな、またはそれと等しい濃度のトリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンを含む薬学的に許容される緩衝液を含み、フロセミドに対するトリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンのモル比が1.65よりも大きいか、またはそれに等しい医薬製剤であり得るが、医薬製剤は約7.2〜約8の間のpHを有し、等浸透圧性である。
ある実施形態において、医療機器は単体構造のものとすることができる。そのような医療機器は単回または一回使用のためのものとすることができる。特別な実施形態において、医療機器は多ピースの構成のものとすることができる。そのような医療機器において、使い捨て可能なまたは再使用可能な部分または構成成分を存在させることができる。例えば、貯蔵器を規定する、またはそれを含むハウジングは医療機器の使い捨て可能なまたは再使用可能な構成成分であり得る。いくつかの実施形態において、貯蔵器を規定する、またはそれを含む使い捨て可能なまたは再使用可能なハウジングは、本教示の医薬製剤を含有することができる。種々の実施形態において、皮下注射針は医療機器の使い捨て構成成分であり得る。
特定の病気状態、疾患または障害の治療または阻害のために投与する場合、有効用量は、利用される特定の化合物または治療的組合せ、投与の形態、および治療すべき疾患の重症度、ならびに治療すべき個体に関連する種々の身体的因子のような多くの因子に依存して変化し得るのは理解される。治療的適用においては、本教示の化合物または治療的組合せは、病気およびその合併症の症状を治癒し、または少なくとも部分的に改善するのに十分な量で、病気、例えば、細菌感染に既に罹っている患者に提供することができる。具体的な個体の治療で用いるべき用量は、典型的には、主治医によって主観的に決定されなければならない。関連する変数は、特定の疾患およびその状態ならびに患者のサイズ、年齢および応答パターンを含む。
本明細書中に記載される化合物および治療的組合せは、非経口投与することができる。これらの活性な化合物またはその薬学的に許容される塩、水和物、またはエステルの溶液または懸濁液は、ヒドロキシル−プロピルセルロースのような界面活性剤と適切に混合された水中で調製することができる。分散液は、油中のグリセロール、液状ポリエチレングリコール、およびそれらの混合物中で調製することもできる。非経口投与用の液状担体の例としては、水、(一価アルコールおよび多価アルコール、例えば、グリセロールを含めた)アルコールおよびそれらの誘導体、ならびに油(例えば、分別ヤシ油および落花生油)が挙げられる。非経口投与では、担体はオレイン酸エチルおよびミリスチン酸イソプロピルのような油状エステルとすることができる。滅菌液状担体は、非経口投与用の滅菌液状形態の組成物で用いられる。
ある実施形態において、非経口製剤は微生物の成長を阻害するために保存剤を含むことができる。しかしながら、いくつかの実施形態においては、非経口製剤は保存剤を含まない。特別な実施形態において、非経口製剤は緩衝液、ならびに可溶化剤、乳化剤、保存剤、甘味剤、香味剤、懸濁化剤、増粘剤、着色剤、粘度調節剤、安定化剤、浸透圧調節剤のような本明細書中で述べられた他の適当な医薬添加剤を含むことができる。
注射に適した剤形は、滅菌水性溶液または分散液、および滅菌注射溶液または分散液の即時調剤用の滅菌粉末を含むことができる。ある実施形態において、剤形は滅菌されており、その粘度はそれをシリンジを通って流動させるものである。剤形は製造および貯蔵の条件下で安定であるべきであり、例えば、要すれば、細菌および真菌のような微生物の汚染作用に対して保存されるべきである。担体は、水、エタノール、ポリオール(例えば、グリセロール、プロピレングリコール、および液状ポリエチレングリコール)、それらの適当な混合物、および植物油のような液体を含有する溶媒または分散媒体であり得る。
本教示はフロセミドの皮下投与について1または複数の所望の特徴を達成することができる方法および医薬製剤を提供できるが、例えば、生理学的pHにおける、またはそれに近い、および/または等浸透圧性または実質的に等浸透圧性である医薬製剤の特徴のあるものは、患者への非経口投与の静脈内および他のタイプに望ましいものとすることもでき、本教示の範囲内のものである。
以下の実施例は、本教示をさらに説明し、本教示の理解を容易とするために提供されるが、断じて、本発明を限定する意図のものではない。
実施例についての材料、機器、および手法は以下の通りであった。
材料
Figure 2019001821
実施例5〜7については、材料に関して以下の変更を注記する。
Figure 2019001821
機器
Figure 2019001821
手法
1.リン酸塩緩衝液の調製
100mM一塩基性リン酸ナトリウム:無水一塩基性リン酸ナトリウム24.0gを化学天秤で正確に秤量し、2Lメスフラスコに分注し、DI水に溶解させた。フラスコに水を容量まで充填し、ひっくり返して、徹底的に混合した。得られた溶液のpHは4.55であった。
100mM二塩基性リン酸ナトリウム:無水二塩基性リン酸ナトリウム28.4gを化学天秤で正確に秤量し、2Lメスフラスコに分注し、DI水に溶解させた。フラスコに水を容量まで充填し、ひっくり返して、徹底的に混合した。得られた溶液のpHは9.20であった。
100mM三塩基性リン酸ナトリウム:三塩基性リン酸ナトリウムの十二水和物3.8gを化学天秤で正確に秤量し、100mLメスフラスコに分注し、DI水に溶解させた。フラスコに水を容量まで充填し、ひっくり返して、徹底的に混合した。得られた溶液のpHは12.32であった。
適切な容量中の成分溶液を合わせて、pH7.0、7.2、および0.1単位増分の7.5〜8.5の緩衝液を生じさせることによって、100mMリン酸塩の溶液を調製した。
2.トリス緩衝液の調製
200mMトリスHCl:トリスHCl15.8gを化学天秤で正確に秤量し、500mLメスフラスコに分注し、DI水に溶解させた。フラスコに水を容量まで充填し、ひっくり返して、徹底的に混合した。得られた溶液のpHは4.45であった。
200mMトリス塩基:トリス塩基12.1gを化学天秤で正確に秤量し、500mLメスフラスコに分注し、DI水に溶解させた。フラスコに水を容量まで充填し、ひっくり返して、徹底的に混合した。得られた溶液のpHは10.60であった。
適当な容量中で成分溶液を合わせて、pH6.7、6.9、0.1単位増分の7.1〜7.7、7.9、8.1、8.3および8.5の緩衝液を生じさせることによって、200mMトリス溶液を調製した。
3.0.1mg/mLフロセミド溶液の調製
フロセミドほぼ40mgを13の円錐管の各々に分注し、100mM二塩基性リン酸ナトリウムまたは所望の目標pHの緩衝液の適当な容量中に10mg/mLまで溶解させた。必要に応じて、100mMの一塩基性、二塩基性、または三塩基性リン酸ナトリウムを用い、得られた溶液を7.0、7.2、および0.1単位増分の7.5〜8.5の目標pH値まで調整した。適当なpH緩衝液を用い、全ての溶液を0.1mg/mLフロセミドまで希釈した。
4.20mg/mLフロセミド溶液の調製
フロセミドほぼ100mgを13の円錐管の各々に分注し、200mMトリス塩基または十分に高いpHの緩衝液(すなわち、pH8.0を超える)の適当な容量中に40mg/mLまで溶解させた。必要に応じて、200mMトリスHClまたは1N塩酸を用い、得られた溶液を6.7、6.9、0.1単位増分の7.1〜7.7、7.9、8.1、8.3および8.5の目標pH値に調整した。具体的には、6.7および6.9のpH値を達成するには、HClの添加が必要であった。適当なpH緩衝液を用い、全ての溶液を20mg/mLフロセミドまで希釈した。
5.8mg/mLフロセミド溶液の調製
フロセミドほぼ200mgを3つの円錐管の各々に分注し、200mMトリス塩基の適当な容量中で20mg/mLまで溶解させた。必要に応じて、200mMトリスHClまたは1N塩酸を用い、得られた溶液を7.0、7.5、および8.0の目標pH値まで調整した。具体的には、7.0のpH値を達成するには、HClの添加が必要であった。適当なpH緩衝液を用い、全ての溶液を8mg/mLフロセミドの最終目標濃度まで希釈した。調製に際して、試料を0.2μmナイロンフィルターに通して濾過した。
6.溶液のオスモル濃度の測定
各試料の50μLアリコットのオスモル濃度値は、凝固点降下によって測定した。
7.移動相の調製
移動相A、水中の0.1%ギ酸:ほぼ1900mLの容量の脱イオン水を2Lメスフラスコに分注した。ギ酸2mLを加えた後、フラスコを水で容量まで持っていき、数回ひっくり返して、徹底的に混合した。得られた溶液を0.45μmナイロンフィルターに通して濾過した。
移動相B、メタノール中の0.1%ギ酸:メタノールほぼ1900mLを2Lメスフラスコに分注した。ギ酸2mLを加えた後、フラスコをメタノールで容量まで持っていき、数回ひっくり返して、徹底的に混合した。得られた溶液を0.45μmのナイロンフィルターに通して濾過した。
8.HPLCについての直線性標準の調製
フロセミド5mgを化学天秤で正確に秤量し、5mLメスフラスコに分注した。固体を溶解させ、フラスコにメタノール希釈剤を容量まで充填して、1mg/mLストック溶液を得た。直線性標準は、以下の表に記載されたストック溶液から調製した。
Figure 2019001821
実施例1 緩衝化されていないフロセミドの実験
7.5〜8.5の目標pH範囲にある水性溶液を生じさせるためのフロセミドに対するHClの適当な比を決定するために、実験を行った。フロセミド80mgを9つの管に各々分注することによって、9つの試料を調製した。過剰の水酸化ナトリウムを、1μモルのフロセミド当たり2.48μモルの塩基に対応して、各管に加えて、生理食塩水の添加に際して完全な溶解が得られたことを確実とした。適切な容量の生理食塩水を、8mg/mLの濃度を目標として得られた溶液に加えた。種々の容量の10N塩酸(「HCl」)を各試料に加えて、pH7.5〜8.5の溶液を得ることを試みた。実験の結果を以下の表1にまとめる。
Figure 2019001821
7.5〜8.5の目標pH範囲内にある透明な溶液は試料3および4のみで達成され、これは所望の範囲の頂部にある。加えて、加えた酸の量の非常に小さな変化の結果、固形物が沈殿し、試料4および5の間のpHの差によって示されるように、pHの比例しない減少がもたらされたことが観察された。これらの結果は、所望のpH範囲の低端部における緩衝化されていないフロセミド溶液の調製が、非常によく似たモル当量の酸の添加に続いて得られたかなり可変のpH値のため実行不可能らしいことを示唆する。
実施例2 緩衝化フロセミドの実験
緩衝液が、7〜8.5のpH範囲においてフロセミドのpH安定性を改良するか否か、および飽和フロセミド溶液の調製に際して公称pHを維持するのにいずれの緩衝強度が必要であったかを決定するために、実験を行った。適宜に、7.0〜8.5の目標範囲にあるpH値において、および150mM〜500mMの範囲の選択された緩衝液濃度において、リン酸ナトリウム緩衝液、リン酸カリウム緩衝液、およびトリス緩衝液系を評価した。
予測されなかったが、完全な溶解の結果、ほぼ30mg/mLのフロセミドの目標濃度が得られるように試料を調製し、調製の直後にpHについて測定した。結果を以下の表2にまとめる。
Figure 2019001821
雰囲気条件での24時間後、試料を遠心して、いずれの未溶解固形物もペレット化し、得られた上清をHPLCによってpHおよび濃度について測定した。結果を以下の表3にまとめる。
Figure 2019001821
結果は、緩衝液の同一性および強度は、得られた溶液の濃度に対して有意な効果を有することを示唆する。リン酸塩緩衝液系に関しては、緩衝強度を低下させた結果、フロセミド溶解性の対応する増加がもたらされた傾向が観察された。該傾向は、緩衝溶液のイオン強度に相関するように見える。
トリス緩衝液系は、フロセミドの溶液濃度がトリス溶液においては有意により高かったものの、評価された種々のリン酸塩緩衝液系よりも公称値により近い溶液のpH値を維持することが観察された。より具体的には、結果は、フロセミドのほぼ32mg/mLまでの溶液濃度を達成することができたことを示唆した。加えて、pH7.5トリス溶液は、匹敵するpHおよびイオン強度におけるリン酸塩緩衝溶液よりも有意により高い溶液濃度を維持することができた。
実施例3 緩衝化フロセミドの実験−pH範囲
雰囲気温度において、6.7〜8.5のpH範囲にわたり、20mg/mLフロセミドトリス−緩衝化溶液の化学的および物理的安定性を評価するために、実験を行った。実施例2における結果は、フロセミドの約32mg/mLの溶液濃度を達成することができたこと、およびこれらの試料はこの濃度において飽和しなかったことを示唆したが、医薬製剤についてより適切であり得るより低い濃度が評価で選択された。
フロセミドほぼ100mgを13の円錐管の各々に分注し、200mMトリス塩基または8〜8.5の間にpHを有する200mMトリス緩衝液の適当な容量中に40mg/mLまで溶解させた。要すれば、200mMトリスHClまたは1N HClを用い、得られた溶液を、6.7、6.9、0.1単位増分の7.1〜7.7、7.9、8.1、8.3および8.5の目標pH値まで調整した。適当なpH緩衝液を用い、全ての溶液を20mg/mLフロセミドまで希釈した。調製に際して、試料を、HPLCによって濃度および純度について、およびpHについて分析した。試料を雰囲気温度で貯蔵し、引き続いて、貯蔵から24および48時間後に分析した。濃度およびpH値を、各々、表4および表5にまとめる。
Figure 2019001821
Figure 2019001821
試料濃度の減少は48時間にわたって観察されなかった。全てのpH値は最初の値の0.1単位内であった。
実施例4 緩衝化されたフロセミドの実験−短期間の貯蔵条件
通常に遭遇する貯蔵条件(すなわち、−20℃、2℃〜8℃、25℃、および40℃)への短期間の暴露後に、pH7.0、7.5、および8.0のトリス−緩衝化溶液中でのフロセミドの化学的および物理的安定性を評価するために、実験を行った。フロセミドほぼ200mgを3つの円錐管の各々に注入し、200mMトリス塩基の適当な容量中に20mg/mLまで溶解させた。要すれば、200mMトリス−HClまたは1N HClを用い、得られた溶液を7.0、7.5、および8.0の目標pH値まで調整した。適当なpH緩衝液を用い、全ての溶液を8mg/mLフロセミドの最終目標濃度まで希釈した。調製に際して、試料を0.2μmのナイロンフィルターに通して濾過し、HPLCによって濃度および純度について、およびpHおよびオスモル濃度について分析した。各試料のアリコットを各条件で貯蔵し、引き続いて、濾過し、貯蔵から24および48時間後に分析した。結果を以下の表6〜8にまとめる。
Figure 2019001821
Figure 2019001821
Figure 2019001821
フロセミド濃度の減少は48時間にわたって観察されなかった。全てのpH値は最初の値の0.1単位内にあった。加えて、溶液のオスモル濃度は48時間にわたって整合性があった。これらの結果は、トリス緩衝化フロセミド溶液が、商業的に入手可能な製品で観察されてきた冷気−誘導沈殿に対して感受性でない可能性があることを示唆する。
実施例5 緩衝化フロセミドの実験−より長期間の貯蔵条件
−20℃、2℃〜8℃、25℃、および40℃の温度での貯蔵に際して、pH7.0、7.4、および8.0のトリス−緩衝化(25mM、50mM、および100mM)等浸透圧性溶液中での8mg/mLフロセミドの化学的安定性を評価するために、より長期間の安定性実験を行った。3カ月の貯蔵の後、試料をそれらの各貯蔵条件から取り出し、室温に対して平衡化し、濾過し、上清を、HPLCによって濃度および純度について、およびpHおよびオスモル濃度について試験した。結果を以下の表9〜11、および一般的には、図1にまとめる。
Figure 2019001821
Figure 2019001821
Figure 2019001821
3カ月の貯蔵の後、フロセミド濃度、pH、オスモル濃度、または外観の変化は試料のいずれにおいても観察されなかった。
実施例6 緩衝化フロセミドの実験−加速貯蔵条件
70℃の温度での貯蔵に際し、pH7.0、7.4、および8.0のトリス−緩衝化(25mM、50mM、および100mM)等浸透圧性溶液中での8mg/mLフロセミドの化学的安定性を評価するために、実験を行った。3カ月の貯蔵の後、試料を貯蔵条件から取り出し、室温に平衡化し、濾過し、および上清をHPLCによって濃度および純度について、およびpHおよびオスモル濃度について試験した。結果は、以下の表12〜14、および図2A〜2C、3A〜3C、および4A〜4Cにまとめる。
Figure 2019001821
Figure 2019001821
Figure 2019001821
70℃における3カ月の貯蔵の後、フロセミド濃度およびpHは有意に減少し、オスモル濃度はわずかに増加し、および試料は色が暗褐色であることが観察された。
実施例7 緩衝化フロセミドの実験−加熱滅菌条件
前もって2℃〜8℃で1カ月間貯蔵された、pH7.4の100mMおよび50mMトリス−緩衝化溶液中での8mg/mLフロセミドの乾熱滅菌を評価するために、実験を行った。溶液を、120℃での1時間の滅菌の前および後に、濃度および純度について三連にて分析した。
Figure 2019001821
前記表15でまとめた結果は、加熱滅菌が、本教示の医薬製剤の最後の滅菌のための実行可能なアプローチであり得ることを示唆する。
本教示は、その精神または必須の特徴から逸脱することなく他の具体的な形態である実施形態を含む。従って、これまでの実施形態は、全ての点において、本明細書中に記載された本教示について限定的であるよりはむしろ例示的であると考えられる。かくして、本発明の範囲は、これまでの記載によるよりはむしろ添付の特許請求の範囲によって示され、請求の範囲の意味および均等性の範囲内に該当する全ての変形は、その中に含まれることが意図される。

Claims (23)

  1. 浮腫、高血圧もしくは心不全に罹った、またはその症状を呈する患者を治療する方法であって、
    患者に医薬製剤を投与することを含み、前記医薬製剤は、
    フロセミド、またはその薬学的に許容される塩、水和物もしくはエステル;および
    トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンを含む、薬学的に許容される緩衝液
    を含み、前記医薬製剤中の前記トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンの濃度が、約50mMよりも高いか、またはそれと等しく、
    前記医薬製剤は、約7〜約8.5の間のpHを有し、かつ前記フロセミドに対する前記トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンのモル比が、1よりも大きい、方法。
  2. 前記医薬製剤は、等浸透圧性である、請求項1に記載の方法。
  3. 前記フロセミドに対する前記トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンの前記モル比は、2よりも大きいか、またはそれと等しい、請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記医薬製剤中の前記トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンの前記濃度は、約50mM〜約250mMの範囲にある、請求項1または2に記載の方法。
  5. 前記医薬製剤は、約7.2〜約8の間のpHを有する、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記医薬製剤中の前記フロセミドの量が、約6mg/mL〜約10mg/mLの間である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 前記投与することは、前記医薬製剤を皮下投与することを含む、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 前記皮下投与することは、ポンプデバイスを使用することを含む、請求項7に記載の方法。
  9. 前記ポンプデバイスは、パッチデバイスである、請求項8に記載の方法。
  10. 前記投与することは、前記医薬製剤を静脈内投与することを含む、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
  11. 浮腫、高血圧もしくは心不全に罹った、またはその症状を呈する患者を治療する方法であって、
    パッチデバイスを使用して患者に医薬製剤を皮下投与することを含み、前記医薬製剤は、
    フロセミド、またはその薬学的に許容される塩、水和物もしくはエステル;および
    トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンを含む、薬学的に許容される緩衝液
    を含み、前記医薬製剤は、約6mg/mL〜約10mg/mLの前記フロセミドを含み、前記医薬製剤中の前記トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンの濃度が、約50mMよりも高いか、またはそれと等しく、
    前記フロセミドに対する前記トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンのモル比が、1.65よりも大きいか、またはそれと等しく、かつ前記医薬製剤は、約7.2〜約8の間のpHを有し、かつ等浸透圧性である、方法。
  12. フロセミド、またはその薬学的に許容される塩、水和物もしくはエステル;および
    トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンを含む薬学的に許容される緩衝液
    を含む医薬製剤であって、前記医薬製剤中の前記トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンの濃度が、約50mMよりも高いか、またはそれと等しく、
    前記フロセミドに対する前記トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンのモル比が、1よりも高いか、またはそれと等しく、かつ前記医薬製剤は、約7〜約8.5の間のpHを有し、かつ等浸透圧性である、医薬製剤。
  13. 前記医薬製剤は、約6mg/mL〜約10mg/mLの前記フロセミドを含む、請求項12に記載の医薬製剤。
  14. 前記医薬製剤は、約7.2〜約8の間のpHを有する、請求項12または13に記載の医薬製剤。
  15. 前記医薬製剤は、室温において少なくとも1年間実質的にpH安定である、請求項12〜14のいずれか一項に記載の医薬製剤。
  16. 前記医薬製剤は、室温において少なくとも1年間実質的にAPI安定である、請求項12〜14のいずれか一項に記載の医薬製剤。
  17. 前記医薬製剤は、約70℃の温度に3カ月間暴露された場合に、前記フロセミドに対する前記トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンの前記モル比が約1:1である以外は実質的に同一の医薬製剤と比較して、増大したpH安定性を呈する、請求項12〜14のいずれか一項に記載の医薬製剤。
  18. 前記医薬製剤は、約70℃の温度に3カ月間暴露された場合に、前記フロセミドに対する前記トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンの前記モル比が約1:1である以外は実質的に同一の医薬製剤と比較して、増大したAPI安定性を呈する、請求項12〜14のいずれか一項に記載の医薬製剤。
  19. 前記医薬製剤は、光に暴露された場合に、前記フロセミドに対する前記トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンの前記モル比が約1:1である以外は実質的に同一の医薬製剤と比較して、増大したAPI安定性を呈する、請求項12〜14のいずれか一項に記載の医薬製剤。
  20. 前記医薬製剤は、最終滅菌条件下で、前記フロセミドに対する前記トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンの前記モル比が1:1である以外は実質的に同一の医薬製剤と比較して、増大したAPI安定性を呈する、請求項12〜14のいずれか一項に記載の医薬製剤。
  21. 前記医薬製剤は、前記フロセミドに対する前記トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンの前記モル比が約1:1である以外は実質的に同一の医薬製剤と比較して、増大したAPI安定性を室温にて2年間呈する、請求項12〜14のいずれか一項に記載の医薬製剤。
  22. 前記医薬製剤は、ポンプデバイスに充填されている、請求項12〜14のいずれか一項に記載の医薬製剤。
  23. 前記ポンプデバイスは、パッチデバイスである、請求項19に記載の医薬製剤。
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