板材搬出入装置は、素材パレット12に載置された板材Pを板材加工機250に対し搬入、板材加工機250によりミクロジョイントレス加工(微小連結部無し)された板材Wを搬出し、板材Wを製品Sと残材Zとに仕分けする。そして、製品Sは製品搬送装置としてのローラコンベア装置800で搬送し、残材Zは残材搬送装置700で搬送するものである。板材加工機250で加工する板材Pは、主に定尺の板材Pを使用する。そして、定尺の板材Pの端は曲がっていたり、凹んでいたりするので、図1のように、板材Pの端を残し、製品Sは切り取られる。そのため、板材Pの周縁部は常に残材Zになる。製品Sと製品Sとの間の残材Zは周縁部の残材Zと繋がっている。そして、加工済みの板材Wは、主に、板材Wの周縁部を含み互いに繋がった残材Z(スケルトン)と複数の製品Sとに分けられる。
板材Pの周縁部いわゆる残材Zの部分を保持具で保持した後、製品Sと残材Zを相対的に離反する方向に移動して、板材Wを製品Sと残材Zとに仕分けする。板材Pの周縁部いわゆる残材Zを保持する方法としては、残材Zを吸着パッドで吸着して保持する方法、板材Pの周縁部の残材Z、及び製品Sと製品Sとの間の残材Zを吸着パッドで吸着して保持する方法、残材Zの表裏面を挟んで保持する方法、又は、残材Zの部分に加工をし、その加工を利用して残材Zを保持する方法などがある。以下の実施例では板材加工機250により板材Pの周縁部に貫通した丸穴を加工し、その丸穴を利用して残材Zを保持する方法について説明する。以後、貫通した丸穴を穴Hと呼称して説明する。
以下、図面に基づき、本発明を実施するための形態を説明する。本発明の板材搬出入装置により板材が搬出入される板材加工機250の例としてレーザ加工機が概念的に例示されている。レーザ加工機に限ることなく、その他のプラズマ切断、ガス切断、ファイバーレーザ加工機、ダイレクト・ダイオード・レーザ加工機といった熱切断方法を利用した切断装置にも容易に適用できるものである。なお、説明の便宜上、複数の板材Pを積層状に載置するパレットを素材パレット12と呼称し、板材Pを載置して板材Pを位置決めするパレットを位置決めパレット16と呼称して説明する。
本発明の素材パレット12、板材分離支援装置200、板材載置装置270、及びその素材パレット12を収納する板材搬出入装置について、図2〜図26を参照して説明する。
板材搬出入装置は、図2〜図4に示すように、素材パレット12を出入自在な複数の収納棚5と、位置決めパレット16を出入自在な収納棚9を上下方向に棚フレーム1に備えている。各収納棚にはそれぞれ各パレットを収納する。最下段の収納棚5の下方には、加工済みの板材Wを仕分けする際、残材Zを保持する保持部400が設けてある。保持部400の下方にはローラコンベア装置800が設けられている。ローラコンベア装置800の下方には位置決めパレット16を収納する収納棚9が設けてある。収納棚9の下方には各パレットを昇降台55から積込み台260に移送するときに各パレットが通過する収納棚10が設けてある。
棚フレーム1の一側には、昇降自在な昇降台55が設けられている。積込み台260は、棚フレーム1に対して、昇降台55と反対側に、棚フレーム1に隣接して設けられている。また、板材加工機250は昇降台55に対して棚フレーム1と反対側(昇降台55の前方)に設置されている。
棚フレーム1は、前面に各パレットを出し入れするための開口を有する。そして、棚フレーム1の内側には、上下方向に複数段の各収納棚が左右対称に設けられている。棚フレーム1は昇降台55が昇降する側を前側と呼称し、背面側を後側と呼称して説明する。
棚フレーム1の前側左右の角パイプで構成された柱2の下部にはストッパ680が取り付けられている。また、収納棚10の下方の床には残材搬送装置700が設置されている。
棚フレーム1の前側に設けた左右の柱2には、昇降台55を案内するガイドレール3が、それぞれ取り付けられている。
昇降台55は、各収納棚に対して各パレットを出入自在に出し入れする第1移送機構64を備えている。前後動部111が、垂直軸周りに回転自在、又は回動自在に第1移送機構64の下方又は昇降台55の下部に備えられている。
昇降台55の上部には素材パレット12に載置された板材Pを1枚取りする1枚取り装置79が備えられている。1枚取り装置79には素材パレット12に載置された最上部の板材Pの分離を支援する板材分離支援装置200が備えられている。
複数の板材Pを積層状に載置する素材パレット12について図5〜図7を参照して説明する。
素材パレット12は平面視(上面視)すると図5及び図6のように長方形の形状をしている。素材パレット12は、長辺方向に沿って離間対向した一対の桁材32(桁部)と、一対の桁材32に短辺方向に沿って架設される複数の梁材33(梁部)とで構成されている。梁材33は一対の桁材32の下面近傍の側面にそれぞれ架設し、結合されるか、又は一対の桁材32の下面にそれぞれ架設し、結合される。本発明の結合とは溶着、溶接又はネジ止めによる固定も含まれる。
素材パレット12は長辺方向を前後にして移送される。素材パレット12の前面と後面とにそれぞれ2箇所間隔を隔てて凹部を有するフックが設けられている。素材パレット12には、一対の桁材32の前部の左右に凹部17を有するフックと、一対の桁材32の後部の左右に凹部18を有するフックとがそれぞれ設けられている。また、一対の桁材32の長手方向の両端部に車輪19をそれぞれ備え、第1移送機構64により収納棚5を4個の車輪19が転動して移送することができる。
素材パレット12には板材Pの長手方向を定位置に案内するためのガイド棒11が梁材33の側面に鉛直方向に立ち上げて複数設けてある。板材Pは素材パレット12の梁材33の上で、かつ、ガイド棒11内に積層状に載置される。ガイド棒11の上端面の高さは桁材32の上面と同じ高さである。板材Pの短手方向は互いの桁材32の対向する側面によって案内される。
素材パレット12の短辺と長辺の比は1:2.1から1:2.6の範囲であることが好ましい。さらに短辺と長辺の比は1:2.2から1:2.5の範囲であることがさらに好ましい。素材パレット12の短辺とは離間対向した一対の桁材32の向かい合った側面間の寸法を差し、素材パレット12の長辺とは桁材32の長手方向の長さ寸法を差す。
従来、パレットは長辺方向に複数の桁材と、桁材の両端にそれぞれ梁材とを設けて構成されている。桁材及び梁材には角パイプが用いられる。図7(A)及び図7(B)の左図に示すように、桁材の上に板材Pが積層状に積み重ねられ載置される。板材Pは材質が鉄で呼称5×10の板材を3トン載せると載置高さtは82.2mmになる。複数の桁材によって積層状に積み重ねられた板材Pの荷重を受ける構造になっている。板材Pを載置したときのパレットの全高は、角パイプの横断面(長手方向からみた断面)の高さkと板材Pの載置高さtとの合計になる。
一方、本発明の素材パレット12は、図7(A)及び図7(B)の右図に示すように、長辺方向に沿って離間対向した一対の桁材32と、一対の桁材32にそれぞれ梁材33を複数架設して構成されている。梁材33同士は互いに間隔を隔てて配置されている。板材Pが載置される複数の梁材33の高さ寸法は一対の桁材32の高さ寸法よりも低くする。そして、梁材33の上に板材Pを積層状に積み重ねると、複数の桁材の上に板材Pを積層状に積み重ねる従来の方法よりも、板材Pを載置した際の素材パレット12の全高をh1又はh2だけ低くできる。そのため素材パレット12の収納数量を同じにした場合、棚フレーム1の全高を低くできる。また、棚フレーム1の全高が同じ場合、素材パレット12の収納数量を増やすことができる。
図7(A)及び(B)の左図に示すように、従来のパレットの桁材を□75×75×6の8本で構成すると仮定すれば、□75×75×6の断面2次モーメントは120cm4であるので8本合計の断面2次モーメントは120cm4×8本で960cm4になる。そして、5×10の鉄の板材を3トン載せた際の載置高さtは82.2mmである。このときの、パレットの全高は75mm+82.2mmで157.2mmとなる。
梁材33を一対の桁材32の下面近傍の側面にそれぞれ架設し、結合する素材パレット12の構造では図7(A)の右図に示すように、例えば、桁材32aを□125×125×6の2本で構成すれば、□125×125×6の断面2次モーメントは641cm4であるので、2本合計の断面2次モーメントは641cm4×2本で1281cm4になる。□125×125×6を2本で構成した桁材32aは、□75×75×6を8本で構成した従来のパレットの桁材と同等以上の剛性になる。
また、梁材33を一対の桁材32の下面にそれぞれ架設し、結合する素材パレット12の構造では図7(B)の右図に示すように、例えば、桁材32bを□150×100×9の2本をそれぞれ弱軸で板材Pの荷重を受けるように構成すれば、□150×100×9の弱軸(横向き)の断面2次モーメントは595cm4であるので、2本合計の断面2次モーメントは595cm4×2本で1190cm4になる。□150×100×9を2本で構成した桁材32bは、□75×75×6を8本で構成した従来のパレットの桁材と同等以上の剛性になる。
図7(A)の右図に示すように、素材パレット12は、梁材33aの横断面(長手方向に対し垂直な平面で切断したときの断面)の高さ(a1)寸法を桁材32aの横断面の高さ(a2)寸法より低くする。そして、梁材33aの下面は桁材32aの下面と同一面になるように結合する。また、図7(B)の右図に示すように、素材パレット12は、梁材33bの横断面の高さ(b1)寸法を桁材32bの横断面の高さ(b2)寸法より低くする。そして、梁材33aの上面は桁材32aの下面に結合する。
板材Pは複数の梁材33a又は梁材33bの上に積層状に載置される。同図(A)右図で示すように、桁材32aの側面に架設した梁材33aの上に板材Pを載置したときの素材パレット12の全高は、a2となる。同図(B)右図に示すように、桁材32bの下面に架設した梁材33bの上に板材Pを載置したときの素材パレット12の全高は、b1+b2となる。
梁材33aの全長は桁材32aの全長に対して1/2以下で、かつ梁材33aの両端は桁材32aに固定されている。そのため、梁材33aのタワミは桁材32aのタワミに比べて大幅に小さくなる。また、梁材33bの全長も桁材32bの全長に対して1/2以下で、かつ梁材33bの両端も桁材32bに固定されている。そのため、梁材33bのタワミも桁材32bのタワミに比べて大幅に小さくなる。
板材Pの重量をW、梁材33は本数を8本で全長(L)をLとし、桁材32は本数を2本で全長(L)を2Lとしてタワミを比較する。梁材33を両端固定梁で等分布荷重とすると、タワミはδ=(W/(8L)×L4)÷(384E×I)になる。また、桁材32を両端支持梁で等分布荷重とすると、タワミはδ=5W/(2×2L)×(2L)4÷(384E×I)になる。梁材33のタワミ/桁材32のタワミ=((W/(8L)×L4)÷(384E×I))÷(5W/(2×2L)×(2L)4÷(384EI))=1/160になる。つまり、断面2次モーメント(I)が同じであれば、梁材33のタワミは桁材32のタワミの1/160倍になる。
図7(A)及び図7(B)の右図の梁材33a、33bは□100×40×4.2の弱軸で板材Pの重量を受けるように架設する。梁材33a、33bの弱軸の断面2次モーメント(I)は、27.6cm4である。図7(A)の右図の桁材32aは□125×125×6を使用する。桁材32aの断面2次モーメント(I)は641cm4であり、梁材33aの断面2次モーメント(I)に対して641cm4/27.6cm4=23.2倍である。そして、梁材33aのタワミは桁材32aのタワミの1/160×23.2/1=1/6.9倍になる。
図7(B)の右図の桁材32bは□150×100×9を使用する。桁材32bの弱軸(横向き)の断面2次モーメント(I)は595cm4であり、梁材33bの断面2次モーメントの595cm4/27.6cm4=21.6倍である。そして、梁材33のタワミは桁材32のタワミの1/160×21.6/1=1/7.4倍になる。
本発明のパレットの形状では、梁材33の断面2次モーメントを桁材32の断面2次モーメントに対して小さくしても、素材パレット12のタワミはそれほど大きくならない。そのため、梁材33は桁材32に比べて全高(a1、b1)が低く、かつ断面2次モーメントの小さい形鋼を使用してもタワミに対する影響が少ない。梁材33の本数を増やすと、さらに梁材33のタワミを小さくすることができる。
図7(A)の右図に示すように、梁材33aの下面を一対の桁材32aの下面と同一面にそれぞれ架設し、結合する構造では5×10の鉄の板材を3トン載せた際の素材パレット12の全高は125mmとなる。従来のパレットの全高157.2に対して32.2mm低くすることができる。
また図7(B)の右図に示すように、梁材33bを一対の桁材32bの下面にそれぞれ架設し、結合する構造では5×10の鉄の板材を3トン載せた際の素材パレット12の全高は100mm+40mmで140mmとなる。従来のパレットの全高157.2に対して17.2mm低くすることができる。
そして、積層状に載置された板材Pの最上部の上面が、桁材32a、32bの上面より高くならないように板材Pは梁材33a、33bの上に載置される。このように素材パレット12に板材Pを載置した際の素材パレット12の全高を低くすることができる。素材パレット12のたわみ量を従来のパレットと略同等にできるので、素材パレット12の上面と、上段の素材パレット12の下面との隙間を従来の隙間と略同じにできる。そして、素材パレット12の全高を低くできるので、棚の取り付け間隔を狭くすることができ、棚フレーム1の全高を一定にした場合、素材パレット12の収納数を増やすことができる。
桁材32及び梁材33に角パイプを使用して説明したが、これに限定されることなく他の鋼材を使用してもよい。また、本発明では梁部を複数の梁材33で構成したが、梁部は、板材Pを載置可能な大きさで、かつその高さを桁部よりも低くなるように鉄板を曲げ、その鉄板に剛性を持たせるために複数のリブを設ける板金構造にし、一対の桁部に架設し、結合してもよい。その場合、積込み台260のテーブルリフター265で板材Pを積み込む際の支柱266が上昇するための開口を梁部の鉄板に設ける。また。素材パレット12を形鋼で構成するのではなく、原料を型に流し込んで一定の形に加工する成形品で一体として作ってもよい。強化材に炭素繊維を用いた炭素繊維強化プラスチックでもよい。さらに、材料を積層して製品を造形する3Dプリンタを使用してパレットを造形してもよい。
図3と図4に示すように、位置決めパレット16には、前部の左右に凹部17を有するプレートと、後部の左右に凹部18を有するプレートとがそれぞれ設けられている。また、側面に複数の車輪19を備え、第1移送機構64により収納棚9を車輪19が転動して移送することができる。
位置決めパレット16の上面には、ローラ20が長手方向を位置決めパレット16の移送方向と平行に、かつ互いに隙間を設けて並行に複数配設されている。そして、ローラ20は互いに平行に離間対向した1対の側板22の間に、支軸21により回転自在に取り付けられている。
ローラ20の上には1枚の板材Pが載置される。ローラ20は、互いに隣接するローラ20の間に、載置部112の載置棒115が挿入できる空間23をそれぞれ形成するように設けてある。その空間23に載置部112の載置棒115を挿入し、板材Pを載置したり、板材Pを掬い上げたりすることができる。
図3で示すように、収納棚9に収納してある位置決めパレット16のローラ20上に板材Pを載置したとき、位置決めパレット16の移送方向に対して直交する方向から板材Pを移動させる移動装置30が設けてある。また、移動装置30は位置決めパレット16の移送方向に対して交差する方向へ板材Pを移動させるように配設してもよい。移動装置30は、主に、板材Pの端面を押すプッシャー25と、プッシャー25を作動させるシリンダ24とで構成される。そして、プッシャー25によって押された板材Pの端面が当接する位置に、位置決めパレット16の移送方向に対して直交する方向の位置決めを行うための板材ストッパー26を棚フレーム1に備えてある。シリンダ24は棚フレーム1に設けられ、空圧により駆動し、図示を省略した空圧配管や弁類を備えている。
位置決めパレット16の移送方向に対して直交する方向の位置決めは、プッシャー25によってローラ20上の板材Pの端を押し、板材Pの反対側の端面を板材ストッパー26に当てて行われる。その後、位置決めパレット16の移送方向に対して直交する方向の板材Pの端部をセンサー(図示省略)で検出する。そして、位置決めパレット16のローラ20上の板材Pを載置棒115で掬うとき位置決めパレット16の移送方向に載置部112を移動し、板材Pの端部(板材Pの長辺)に対して載置棒115の位置が常に同じになるようにセンサーにより位置決めして、位置決めパレット16の移送方向の位置決めを行う。
このように位置決めすると、板材Pを載置棒115で掬うと載置棒115上には、板材Pが位置決めされた状態で載置される。そして、載置棒115上の板材Pを、板材加工機250の定位置に正しく載置することができる。
棚フレーム1の上部前側には昇降台55を昇降させる昇降装置が設けられている。昇降装置は、図2〜図4で示すように、棚フレーム1の上部前側に左右一対に配設された第1昇降機構175と第2昇降機構176とで構成されている。図3を視て棚フレーム1の左側に設けた第1昇降機構175には、棚フレーム1の左側の柱2の上部に第1駆動軸177が配設されている。また、図3を視て棚フレーム1の右側に設けた第2昇降機構176には、棚フレーム1の右側の柱2の上部に第2駆動軸178が配設されている。棚フレーム1の左右の柱2の上部にはプレート191がそれぞれ取り付けられている。長方形状のプレート191を左右それぞれの柱2の両側面に取り付ける。左右一対の両側面のプレート191にはそれぞれ貫通した穴が開けられている。その穴にベアリングユニット190をそれぞれ取り付ける。そして、柱2の側面には各駆動軸が貫通する穴と、柱2の前面には各駆動軸に固定する各滑車が干渉しないように切り欠きが設けられている。
第1駆動軸177と第2駆動軸178とをそれぞれベアリングユニット190に架設するように取り付けることで第1駆動軸177と第2駆動軸178とは回転自在に支持される。第1駆動軸177には定滑車としての第1滑車185を固定する。さらに第1滑車185の下方には定滑車としての第5滑車187を設けその軸を柱2に取り付ける。また、第2駆動軸178には定滑車としての第2滑車186を固定する。さらに第2滑車186の下方には定滑車としての第6滑車188を設けその軸を柱2に取り付ける。左右の柱2の下部前側には第5滑車187と第6滑車188が干渉しないように開口がそれぞれ設けられている。
第1滑車185には第1吊り下げ部材195が掛け渡され、第1吊り下げ部材195の一側の端部は昇降台55の上部に接続される。第1吊り下げ部材195の他側は、角パイプの内側を通し第5滑車187にU字状に掛け渡された後、その端部は昇降台55の下部に接続される。また、第2滑車186には第2吊り下げ部材196が掛け渡され、第2吊り下げ部材196の一側の端部は昇降台55の上部に接続される。第2吊り下げ部材196の他側は、角パイプの内側を通し第6滑車188にU字状に掛け渡された後、その端部は昇降台55の下部に接続される。
第1駆動軸177には昇降台55を昇降させる動力を発生させる第1駆動源179が設けられている。第2駆動軸178には昇降台55を昇降させる動力を発生させる第2駆動源180が設けられている。第1駆動源179と第2駆動源180とにはプレート192がそれぞれ取り付けられている。回り止めとしてのプレート192には円柱状のピン193がそれぞれ取り付けられ、ピン193の他端はプレート191に取り付けられている。
第1駆動源179及び第2駆動源180はサーボモータ付中空軸減速機である。棚フレーム1の左右の柱2に設けられた第1昇降機構175及び第2昇降機構176は第1駆動源179と第2駆動源180とを同期運転して昇降台55をガイドレール3に沿って移動(昇降)することができる。サーボモータを駆動制御することにより、昇降台55は上下方向に移動するとともに、任意の位置で停止できる。第1駆動源179、第2駆動源180及びプレート191の上端部は棚フレーム1の天井より高くならないように配設されている。第1駆動源179と第2駆動源180とをサーボモータ付中空軸減速機としたが、サーボモータ付減速機をブラケットに取り付け、そのブラケットを柱2に固定し、減速機の出力軸と各駆動軸とをカップリングで接続する方法でもよい。
第1駆動軸177及び第2駆動軸178の軸心は、素材パレット12を収納する方向に対して直交する方向で、各軸は左右に分離して配置されている。第1駆動軸177及び第2駆動軸178は、棚フレーム1の上部前側の両端部に互いに離間対向した状態で配設されている。また、棚フレーム1の一方には第1駆動源179、第1駆動軸177、及び第1昇降機構175と、そして、棚フレーム1の他方には第2駆動源180、第2駆動軸178、及び第2昇降機構176とが互いに離間対向した状態で配設されている。
板材搬出入装置の昇降台55は、定尺の梱包材が載置された素材パレット12を載せ昇降する。定尺の板材Pの梱包材の重量は2トンまたは3トンである。そのため大型の減速機やモータが使用される。この状態から、さらに、昇降速度を早くしたり、載置物の重量を重くしたりすると、減速機やモータが特注品となり、購入費用が増大するとともに納期が長くなる。また、減速機やモータが特注品となると、万が一故障した場合は代替品の供給が困難になる。駆動源を1つから2つに分けると、仮に、昇降速度を早くしたり、載置物の重量を重くしたりしても、駆動源が一つの場合と比べて枠番が小さくて伝達容量が小さい減速機、及びモータ容量の小さなモータを使用することができる。それにより、汎用性の高い減速機、及びモータを使用することができる。また、第1駆動軸177及び第2駆動軸178を短く、軽くできるので第1昇降機構175及び第2昇降機構176の組み立がし易くなる。
素材パレット12は棚フレーム1の前面(昇降台55配設側)から棚フレーム1内に収納される。駆動源を1つから2つに分けることで、棚フレーム1の上部の両側にそれぞれ第1昇降機構175と第2昇降機構176を配設することが可能となる。これにより、素材パレット12は第1昇降機構175と第2昇降機構176との間を通過することができる。そして、素材パレット12の上端と棚フレーム1の天井部の鋼材との隙間を狭くできるので棚フレーム1の高さを低くすることができる。それにより、トレーラーなどで運搬する際、車両の高さの制限を回避しやすくなる。
本実施例では、各滑車はスプロケットを用い、各吊り下げ部材はチェーンを用いている。これ以外に各滑車にはプーリを用い、各吊り下げ部材には歯付ベルトを用いてもよい。このような汎用部品を用いて昇降装置を簡素に構成できるのでコストの低減化を図ることができる。
本実施例では定滑車としての第1滑車185と第2滑車186とで昇降台55を直接吊り下げる構成にしたが、動滑車を用いて昇降台55を吊り下げるような構成にしてもよい。以下にその構成について説明する。
棚フレーム1の柱2の下部で、かつ柱2の前側に配設していた定滑車としての第5滑車187と第6滑車188の替わりに、昇降台55に動滑車としての左右一対の第3滑車と第4滑車を設け、その軸を昇降台55にそれぞれ取り付ける。そして、第1滑車185に掛け渡す第1吊り下げ部材195の一側は昇降台55に設けた第3滑車に掛け渡し、その端部を棚フレーム1の柱2の上部に設けたブラケットに取り付ける。第2滑車186に掛け渡す第2吊り下げ部材196の一側は昇降台55に設けた第4滑車に掛け渡し、その端部を棚フレーム1の柱2の上部に設けたブラケットに取り付ける。第1吊り下げ部材195及び第2吊り下げ部材196の他側は、昇降台55が下降端まで下降した場合でも、各吊り下げ部材の端部が第1滑車185及び第2滑車186から外れることなく掛け渡されるような長さにしてU字状に垂らして棚フレーム1に取り付ける。
昇降台55を動滑車としての第3滑車と第4滑車とで吊り下げることで、第1駆動源179と第2駆動源180との減速比を半分にすることが可能になる。それにより汎用性が高く、かつ小型の減速機が使用可能になるので価格低下を図ることができる。
昇降台55について図2〜図4を参照して説明する。昇降台55は、素材パレット12の移送方向と同じ方向を案内するために、棚フレーム1の前面の左右の柱2に設けたガイドレール3に沿って転がる複数のガイドローラー56を備えている。また、昇降台55は、素材パレット12の移送方向に対して直交する方向を案内するために、左右の柱20の外側に設けたガイドレール3に沿って転がる複数のサイドローラ54を上下に備えている。昇降台55の内側には、素材パレット12を第1移送機構64により移送するときに車輪19が転動する走行面57が左右対称に設けられている。
サイドローラ54の替わりに、新たに、昇降台55の片側に左右一対のサイドローラ(図示省略)を上下に設けてもよい。その具体的な方法を以下に述べる。サイドローラを設ける側の柱2の外側の面に長方形の断面を有するプレート(図示省略)を柱2の鉛直方向に沿って設ける。長方形の断面の一部が柱2の前面より前方にはみ出すように配設する。そして、はみ出した部分を左右から支持するように、左右一対のサイドローラを上下に、合計4個、昇降台55の片側に設ける。また、新たに設けたサイドローラ側の柱2に設けるガイドローラー56は、柱2の側面に設けた長方形の断面を有するプレートの前後の面を支持するように配設する。このようにすると、長方形の断面を有するプレートが設けられた柱2を基準にして昇降台55は昇降することができる。
第1移送機構64は素材パレット12の移送方向と平行になるように昇降台55の内側に、いわゆる、チェーンコンベアを左右対称に配置してある。第1移送機構64は、主に駆動スプロケット69、複数の従動スプロケット70、テンションスプロケット71、無端チェーン66、及び駆動源を有している。そして、駆動スプロケット69と複数の従動スプロケット70とテンションスプロケット71との間には無端チェーン66が掛け渡されている。
無端チェーン66には、突起プレート67及び突起プレート68が設けられている。図8に示すように左右の駆動スプロケット69は駆動軸72に固定され、駆動軸72は昇降台55の両側の側板に回転可能に固定されている。駆動軸72にはスプロケット73が固定されている。従動スプロケット70は、昇降台55の側板に回転可能に固定されている。駆動源としてのサーボモータ76は駆動軸72の近傍で、かつ昇降台55に配設されている。サーボモータ76の出力軸に固定されたスプロケット74と、スプロケット73との間には、無端チェーン75が掛け渡されている。
昇降台55が、棚フレーム1の素材パレット12が収納されている収納棚5と、昇降台55に設けた走行面57とを、素材パレット12が乗り移り可能になるように停止したとき、第1移送機構64は、収納棚5と走行面57とを車輪19が転動して、素材パレット12を移送することができる。第1移送機構64のチェーンコンベアの無端チェーン66と、素材パレット12の各凹部が設けられているプレートとの間には互いに干渉しないように隙間が設けられている。それにより、昇降台55が昇降するときに無端チェーン66や従動スプロケット70は素材パレット12に設けたプレートと干渉することはない。そして、無端チェーン66の側面に設けられている突起プレート67及び突起プレート68は、無端チェーン66が回転したとき素材パレット12のプレートの凹部に、はまりこむ位置関係になるよう互いの位置を決めている。
次に、第1移送機構64により素材パレット12を昇降台55に移送する手順を説明する。まず、昇降台55は素材パレット12が収納された収納棚5まで移動する。そして、サーボモータ76を回転駆動すると無端チェーン66が駆動し、棚フレーム1の収納棚5に収納された素材パレット12の前部左右のプレートに設けた凹部17に、突起プレート67がはまる。それから、素材パレット12が引き出され、素材パレット12の後部左右のプレートに設けた凹部18に突起プレート68がはまる。更に、素材パレット12が引き出され、昇降台55に移送される。このようにサーボモータ76を回転駆動して素材パレット12を移送することができる。また、サーボモータ76を逆回転駆動すると、素材パレット12は逆方向に移送され、元の収納棚5に戻ることができる。後述する各パレットも素材パレット12と同様に第1移送機構64により移送することができる。
昇降台55が昇降するときは、突起プレート67及び突起プレート68は待避した位置にあり、第1移送機構64の無端チェーン66、突起プレート67及び突起プレート68は、素材パレット12の凹部17に干渉しない位置関係にある。
図10に示すように、第1移送機構64の下方又は昇降台55の下部には、後述する前後動部111を回転駆動する回転駆動装置58が設けられている。回転駆動装置58は主に垂直軸59とプーリ60とプーリ61と無端ベルト62とモータ63とで構成されている。垂直軸59は前後動部111を回転自在又は回動自在に昇降台55に固定されている。垂直軸59の下部には前後動部111が取り付けられている。また、垂直軸59の上部にはプーリ60が固定されている。モータ63が垂直軸59の近傍に、かつ昇降台55に取り付けられ、モータ63の出力軸にはプーリ61が固定されている。そして、無端ベルト62がプーリ60とプーリ61との間に掛け渡されている。モータ63が正逆回転駆動すると垂直軸59に取り付けられた前後動部111が回動する。また、モータ63はサーボモータを使用してもよい。
図11〜図13に示すように、垂直軸59の下部には、載置する部分が櫛歯状の形状をした載置部112を前後方向に移動可能な前後動部111が設けられている。前後動部111はいわゆるスライドフォークである。前後動部111は主に固定フォーク121、中間フォーク131、先端フォーク141、及び駆動部により構成されている。固定フォーク121の下面には1対のガイドローラ取り付け部材122が前後動部111の伸縮方向に平行でかつ互いに平行になるよう取り付けられている。一対のガイドローラ取り付け部材122の内側には、水平軸周りに回転自在に複数の水平軸ガイドローラ123と垂直軸周りに回転自在に複数の垂直軸ガイドローラ124とが取り付けられている。
一対のガイドローラ取り付け部材122の内側には、平行に一対のレール132が中間フォーク131に固定されている。一対のレール132の外側の面には外溝133が形成され、外溝133の外溝内側面134には各垂直軸ガイドローラ124が接し、外溝上下面135には各水平軸ガイドローラ123が接する。また、一対のレール132の内側の面に内溝136が形成され、内溝136の内溝外側面137には各垂直軸ガイドローラ144が接し、内溝上下面138には各水平軸ガイドローラ143が接する。
先端フォーク141の上面の両側には、一対のガイドローラ取り付け部材142が前後動部111の伸縮方向に平行で、かつ互いに平行になるよう取り付けられている。一対のガイドローラ取り付け部材142の外側には、水平軸周りに回転自在に各水平軸ガイドローラ143と、垂直軸周りに回転自在に各垂直軸ガイドローラ144とが複数取り付けられている。そして、中間フォーク131及び先端フォーク141が前進端又は後進端まで伸縮したときでも、水平軸ガイドローラ143及び垂直軸ガイドローラ144は、片側各2個以上常に溝に接するように配置されている。
スプロケット151とスプロケット152とが回転自在に支軸により一対の金具154に取り付けられ、一対の金具154は中間フォーク131の下面に取り付けられている。スプロケット151とスプロケット152とは互いにずれた位置で中間フォーク131の両端に互いに対向するように取り付けられ、中間フォーク131には各スプロケットを取り付けるために開口が設けられている。固定フォーク121の下面には互いにずれた位置で固定フォーク121の両端にチェーン固定金具157とチェーン固定金具159とが互いに対向するように取り付けられている。
また、先端フォーク141の上面には互いにずれた位置で先端フォーク141の両端にチェーン固定金具158とチェーン固定金具160とが互いに対向するように取り付けられている。そして、チェーン155が前後動部111の伸縮方向に平行で、かつチェーン155の端をチェーン固定金具157に固定し、スプロケット151に掛け渡たし、チェーン155の反対側の片端をチェーン固定金具158に固定してある。また、チェーン156が前後動部111の伸縮方向に平行で、かつチェーン156の端をチェーン固定金具159に固定し、スプロケット152に掛け渡たし、チェーン156の反対側の片端をチェーン固定金具160に固定してある。
ラック161は中間フォーク131の上面に歯面を上向きに前後動部111の伸縮方向と平行に取り付けられている。固定フォーク121には互いに同じ歯数の、ピニオン162とピニオン163とが回転自在に支軸で一対の側板169に取り付けられている。そして、ピニオン162とピニオン163とはラック161に噛み合うように配設されている。ピニオン162とピニオン163との間に、歯車164が回転自在に支軸により一対の側板169に固定されている。ピニオン162は歯車164と噛み合い、歯車164はピニオン163と噛み合っている。歯車164の上側には歯車165が駆動軸170に固定され、駆動軸170は回転自在に側板169に取り付けられている。歯車165は歯車164に噛み合うように配設されている。駆動軸170は固定フォーク121の側面に取り付けたサーボモータ172の出力軸とカップリング171を介して接続されている。
先端フォーク141の下部には、載置部112が設けられている。載置部112は載置棒取付材116に櫛歯状に載置棒115を複数並設して形成されている。そして、載置棒115は同じ取り付け間隔で互いに平行になるように載置棒取付材116の長手方向に対し直角に固定されている。また、載置棒115は前後動部111の伸縮方向と平行で、かつ略水平に取り付けられている。載置棒取付材116は先端フォーク141の下面に取り付けられている。複数の載置棒115の上には、板材P、板材W、残材Z、又は製品Sが載せられる。板材P、板材W、又は残材Zは載置棒115が接続される載置棒取付材116の面と各板材の端部との間に空間117(図13参照)ができるように載置棒115の上に載置される。先端フォーク141の下部に取り付けられる載置棒取付材116の取り付け位置は先端フォーク141の先端に空間117が形成されるような位置にしてもよい。
載置棒115の取り付け間隔は板材加工機250のスキッド251(剣山)と同じ取り付け間隔で載置棒115の板材Wを載置する幅Lは、スキッド251の幅(板厚)より数倍広くなっている。それにより、スキッド251上に載置されたミクロジョイントレスの加工済みの板材Wを載置棒115ですくい取り出し搬出することができる。
サーボモータ172が回転駆動し、例えば図13で左周りに歯車165が回転する。その歯車165の回転により歯車164が回転し、ピニオン162とピニオン163とが回転する。そして、ラック161を介し中間フォーク131が固定フォーク121に対し前進(図13で載置棒115の先端側の方向に移動)する。このときチェーン155の端に固定されたチェーン固定金具158がスプロケット151に引っ張られ先端フォーク141が中間フォーク131に対して前進(図13で載置棒115の先端の方向に移動)する。また、サーボモータ172が回転駆動し、例えば図13で右周りに歯車165が回転する。その歯車165の回転により歯車164が回転し、ピニオン162とピニオン163が回転する。そして、ラック161を介し中間フォーク131が固定フォーク121に対し後退(図13で載置棒115の根元側の方向に移動)する。このときチェーン156の端に固定されたチェーン固定金具160がスプロケット152に引っ張られ先端フォーク141が中間フォーク131に対して後退(図13で載置棒115の根元側の方向に移動)する。
昇降台55の下部には、前後動部111を回転駆動する回転駆動装置58が設けられている。昇降台55は第1昇降機構175及び第2昇降機構176により昇降可能に構成されている。前後動部111には櫛歯状の形状をした載置部112が設けられている。載置部112は上下動、前後動及び回転が可能に構成され、載置部112上に板材Pを載置し昇降台55の周囲に設置された板材加工機250に搬送する板材搬送装置としての機能を有している。
位置決めパレット16に対して板材P、板材W、製品S又は残材Zの搬入・搬出は、昇降台55による載置部112の上下動と、前後動部111による載置部112の前後動の組合わせで行うことができる。また、板材加工機250に対して載置部112は板材Pを載置可能に、かつ加工済みの板材Wを取り出し可能に設けてある。載置部112は後述するローラコンベア装置800に対しても板材P、板材W、製品S又は残材Zの搬入・搬出が可能に構成されている。
載置部112の前後方向の移動にはスライドフォークを用いたが、この方法に限定することなく他の駆動源、例えばエアーシリンダを用いて前後方向に移動させてもよい。
図4、図8に示すように、昇降台55の上部には素材パレット12に載置された板材Pを1枚取りする1枚取り装置79が備えられている。1枚取り装置79は一対の上下動部80と吸着部85とで構成される。昇降台55の側面にそれぞれ上下動部80を設ける。
上下動部80は、上下シリンダ81、連結治具82、ガイド84、及びガイド取り付けブラケット89で構成されている。昇降台55の側面にはロッドを上向きにした上下シリンダ81とガイド取り付けブラケット89とがそれぞれ取り付けられている。
吸着部85は複数の真空パッド86及び吸着フレーム87で構成されている。そして、上下シリンダ81のロッドの先端に取り付けた連結治具82には、吸着フレーム87が取り付けられている。吸着フレーム87は、上下シリンダ81のロッドに対して平行に取り付けたガイド84により、案内される。ガイド84はレールと可動部で構成されている。ガイド84のレールはガイド取り付けブラケット89に固定されている。レール上を移動する可動部には吸着フレーム87が取り付けられている。上下シリンダ81を駆動させると吸着フレーム87はガイド84に案内されて昇降する。
また、吸着フレーム87の下面には、複数個の真空パッド86が、吸着面を下向きに取り付けられている。真空パッド86の数量は、板材Pのサイズや重量により適宜変更可能である。上下動部80は上下シリンダ81を駆動して、吸着部85を上げ下げできる。
そして、上下シリンダ81は空圧により駆動し、図示を省略した空圧配管や弁類を備えている。また、真空パッド86は真空により板材Pを保持し、図示を省略した真空配管や弁類を備えている。
1枚取り装置79は第1移送機構64によって吸着部85の下方に引き込まれた素材パレット12上の板材Pを吸着部85で保持し一枚取り可能に構成されている。また、1枚取りした板材Pは第1移送機構64によって吸着部85の下方に引き込まれた位置決めパレット16上に載置可能に構成されている。
板材分離支援装置200について図2〜図4と図8を参照して説明する。1枚取り装置79の下方に板材Pを載置した素材パレット12が移送される。板材Pは桁材32の側面とガイド棒11とによって位置決めされて素材パレット12の梁材33上に載置されている。積層状に積まれた板材Pの最上部の板材を板材P1、2枚目の板材を板材P2と呼称して説明する。
板材分離支援装置200は、主に積層状に積まれた板材Pの最上部の板材P1の角部端部を第1吸着具で保持して持ち上げる板材昇降手段201と、板材昇降手段201によって持ち上げられた板材P1と積層状に積まれた板材Pとの間に、素材パレット12の短辺側の端部付近から素材パレット12の長辺方向(桁材32)に沿って第2吸着具を進入させる板材剥離手段211とで構成されている。板材分離支援装置200は、板材P1を1枚取りする1枚取り装置79の吸着フレーム87に取り付けられている。
吸着フレーム87には、板材分離ブラケット205が取り付けられ、板材分離ブラケット205には板材昇降手段201と、板材剥離手段211とが設けられている。板材昇降手段201は、主に板材昇降シリンダ202と、連結具203と、第1吸着具としての分離パッド204とで構成されている。板材昇降シリンダ202がシリンダロッドを下向きに板材分離ブラケット205に取り付けられている。板材昇降シリンダ202のシリンダロッドの先端には連結具203が固定されている。連結具203の他端には分離パッド204が吸着面を下向きに取り付けられている。板材昇降シリンダ202は空圧により駆動するために、図示を省略した空圧配管や弁類を備えている。また分離パッド204は真空により板材P1を保持するために、図示を省略した真空配管や弁類を備えている。
本実施例では、板材昇降シリンダ202のシリンダロッドが押し出されたときの分離パッド204の吸着面の高さは、吸着フレーム87に設けた真空パッド86の吸着面と同じ高さにしてある。板材昇降シリンダ202のシリンダロッドが押し出された状態で、吸着フレーム87を昇降させ、真空パッド86と分離パッド204とで板材P1を吸着して持ち上げることができる。
板材昇降手段201は、吸着フレーム87が真空パッド86で板材P1を吸着可能な位置まで下降し、板材昇降シリンダ202のシリンダロッドが押し出されたときに分離パッド204の吸着面が積層状に積み重ねられた最上部の板材P1の角部端部を吸着できる位置に設けられる。吸着フレーム87が下降した状態で、板材昇降シリンダ202のシリンダロッドが引き込まれ分離パッド204で積層状に積み重ねられた最上部の板材P1の上面の角部端部を吸着保持して持ち上げ板材P1の角部端部を板材Pから分離する。
板材分離ブラケット205には、板材剥離手段211が設けられている。板材剥離手段211は、主に剥離シリンダ212と、2山ナックルジョイント213と、スライドプレート221と、ガイド215と、第2吸着具としての剥離パッド216とで構成される。
剥離パッド216は吸着面を上向きにスライドプレート221に取り付けられている。剥離パッド216は板材昇降シリンダ202の近傍でかつ長方形の形状をしたスライドプレート221の一側に取り付けられている。スライドプレート221には真空引きするための通路217が設けられる。通路217の一端は剥離パッド216に接続され、他端には継手218が接続されている。スライドプレート221の他側には、スライドプレート221の平面に対し鉛直に取り付けたプレート222が取り付けられている。
スライドプレート221の上部には、ガイド215が設けられている。ガイド215はレールと可動部で構成されている。ガイド215のレールはスライドプレート221に固定されている。レール上を移動する可動部には角パイプ状の断面形状したシリンダ取付ブラケット220が取り付けられている。シリンダ取付ブラケット220の左右の側板には穴が明けられ、その穴にはロッド側トラニオン型の剥離シリンダ212が取り付けられている。シリンダ取付ブラケット220の上部には板材分離ブラケット205が取り付けられている。
剥離シリンダ212のロッドの先端には2山ナックルジョイント213が取り付けられ、2山ナックルジョイント213の他方はプレート222に取り付けられている。
剥離シリンダ212を駆動させると、スライドプレート221が水平方向に移動する。剥離シリンダ212のロッドを引く方向に駆動させると、剥離パッド216は、板材昇降手段201で持ち上げられた板材P1と積層状に積まれた板材Pとの間に挿入される。素材パレット12の桁材32、梁材33及びガイド棒11に対して、板材分離支援装置200は、干渉しない位置に設けられている。剥離シリンダ212は空圧により駆動するために、図示を省略した空圧配管や弁類を備えている。また剥離パッド216は真空により板材P2を保持するために、図示を省略した真空配管や弁類を備えている。
剥離パッド216のパッド径は重なり合った板材P1と板材P2から板材P2を剥離できるサイズにする。仮に、剥離する際に板材P1のみが分離パッド204に吸着保持されていた場合でも、分離パッド204のパッド径を剥離パッド216のパッド径より大きくし、板材P1が分離パッド204から剥がされることがないようにするのが好ましい。
これまでは、板材Pを桁材の上に載置したパレットを移送する際に、板材Pをマグネットフロータに当接させ、マグネットフロータにより板材Pの端部を分離して一枚取りを支援していた。本発明の素材パレット12は、パレットの長辺方向(桁材方向)を前後にして移送される。素材パレット12の進行方向に、かつ板材Pと対向する位置にマグネットフロータを配置しても桁材32の上端部の高さが板材Pよりも高いので、マグネットフロータに直接板材Pが当たらない。そのため、板材Pの一枚取りを支援することができない。しかし、上述したように板材昇降手段201と、板材剥離手段211とで構成された板材分離支援装置200を備えることで、一枚取りする際に二枚が密着し重なり合った板材P1と板材P2から、板材P1の下面に密着した板材P2を剥離することができるので板材Pの一枚取りをより確実にすることが可能になる。
保持部400は、図2〜図4で示すように、主に3爪チャック401と昇降フレーム721と4個のガイド722と各スプロケットと駆動軸728と2本のチェーン726とモータ729とで構成されている。棚フレーム1の4本の柱2には上下方向に移動可能なガイド722が設けられている。ガイド722はレールと可動部とで構成され、レールは棚フレーム1の柱2に鉛直方向に取り付けられ、可動部には昇降フレーム721が取り付けられている。
昇降フレーム721には3爪チャック401の爪が下向きになるように3爪チャック401が取り付けてある。その爪に内爪402を取り付ける。内爪402を挿入する穴Hは、板材加工機で製品Sを加工する際に板材Pの周縁部に適宜間隔で複数加工される。穴Hは3爪チャック401の内爪402で残材Zを保持するときに、後述するローラコンベア装置800の搬送ローラ807と内爪402が干渉しない位置に加工される。3爪チャック401はその穴Hに内爪402を挿入して内爪402を開き残材Zを保持する。ローラコンベア装置800上に加工済みの板材Pを載置し、仕分けするときに、板材Pの周縁部に加工された穴Hの中心と、昇降フレーム721に取り付けられた3爪チャック401の軸心とが鉛直上で一致するように3爪チャック401は配設されている。
棚フレーム1の後側の左右の柱2に取り付けられた各ガイド722の下側にはそれぞれスプロケット723と、各ガイド722の上側にはそれぞれスプロケット724とがガイド722の可動部が上下動しても干渉しない位置にそれぞれ設けてある。下側のスプロケット723は金具により回転自在に棚フレーム1の両側の柱2に固定されている。
一方のガイド722の上方には軸受け727が取り付けられ、他方のガイド722の上方にはブラケット(図示省略)によりモータ729が取り付けられている。駆動軸728の一端はモータ729の中空軸と固定されている。駆動軸728の他端は軸受け727により回転自在に支持されている。駆動軸728の左右両側には上側のスプロケット724がそれぞれ固定されている。
棚フレーム1の前側の柱2と後側の柱2とに設けられた左右両側の梁材には、それぞれスプロケット725がブラケット(図示省略)により回転自在に固定されている。
チェーン726の一端を昇降フレーム721の上部に接続し、スプロケット725とスプロケット724とスプロケット723とに掛け渡し、チェーン726の他端を昇降フレーム721の下部に接続している。このように、左右2本のチェーン726を各スプロケットに掛け渡し、昇降フレーム721を2箇所で吊り下げる。
モータ729を正逆回転駆動すると、駆動軸728が回転し、スプロケット725と駆動軸728に設けた上側のスプロケット724と下側のスプロケット723に掛け渡された左右2本のチェーン726に吊り下げられた昇降フレーム721は、ガイド722により案内され略鉛直方向に昇降する。
ストッパ680について、図14を参照して説明する。ストッパ680は爪681と角筒状の爪取り付け梁682で構成されている。爪取り付け梁682には複数の爪681が並設されている。爪取り付け梁682の両端は棚フレーム1の前側の柱2に固定されている。爪681は互いに隣接する爪681の間に載置棒115が通過する空間683をそれぞれ形成するように、爪取り付け梁682に爪681が上向きに取り付けられている。加工済みの板材Wを板材加工機250から取り出すとき、載置棒115が接続される載置棒取付材116の面と板材Wの端部との間に空間117(図13参照)ができるように載置棒115の上に板材Wは載置される。そして、仕分けされた残材Zを載置棒115の上に載せるときも、載置棒115が接続される載置棒取付材116の面と残材Zの端部との間には空間117がある。
前後動部111により載置部112が前進し、爪681の上を載置棒115に載置された残材Zが通過する。そして、昇降台55が下降したとき、載置棒115が接続される載置棒取付材116の面と残材Zの端部との間の空間117に爪681が入る位置に、前後動部111は停止する。昇降台55は載置棒115上の残材Zを爪681でしごき落とす位置まで下降する。その後、前後動部111により載置部112が後退(昇降台55の方向に移動)すると爪681に残材Zが引っ掛かって止まり、残材Zが載置棒115上からしごき落とされ、後述する残材搬送装置700の上に積み重ねられる。
図4、図15に示すように、棚フレーム1の下方の床には残材搬送装置700が設置されている。残材搬送装置700は、いわゆるチェーンコンベアである。残材搬送装置700は、4列のチェーンコンベアが同期運転してストッパ680でしごき落とされ無端チェーン706上に積み重ねられた残材Zを、棚フレーム1内から積込み台260の下方へ搬送し、棚フレーム1外でフォークリフト(図示省略)により取り出し可能に構成されている。
角パイプとプレートで構成されたコンベアフレーム701の一端に軸受703を取り付け、コンベアフレーム701の他端にテンションスプロケット710を回転自在に、かつコンベアフレーム701の長手方向に移動可能に取り付ける。テンションスプロケット710をコンベアフレーム701の長手方向に移動して無端チェーン706のテンションを調整する。軸受703で駆動軸704を回転自在に支持する。その駆動軸704に駆動スプロケット702を固定する。駆動スプロケット702とテンションスプロケット710とに無端チェーン706を掛け渡す。コンベアフレーム701の上面に無端チェーン706を案内するガイドを設ける。また、コンベアフレーム701の角パイプ内にも無端チェーン706を案内するガイドを設ける。
上記のようなチェーンコンベアを4列配置する。端のコンベアフレーム701にモータ705を設ける。モータ705の出力軸と駆動軸704とをカップリング712で接続する。
ストッパ680によってしごき落とされた残材Zが残材搬送装置700の無端チェーン706上に集積され満杯になると、モータ705を回転駆動し残材Zを搬出位置まで自動搬送することができる。
次に、製品Sを搬送する製品搬送装置としてのローラコンベア装置800について図16〜20を参照して説明する。ローラコンベア装置800は搬送ローラ807上に加工済みの板材Wを載置して保持部400で仕分けしたり、仕分けされた製品Sを搬送したりすることができる。
枠構造のフレーム801が柱2に取り付けられている。フレーム801は昇降台55の第1移送機構64によりパレットを移送する方向に対して直交する方向に、かつ水平で並列に配設された3本のフレーム801A〜801Cを有する。そのフレーム801A〜801Cの両端は、昇降台55の第1移送機構64によりパレットを移送する方向と同じ方向に設けたフレーム801Dにそれぞれ固定されている。そして、フレーム801Dは柱2にそれぞれ固定されている。
昇降台55側(前側)のフレーム801Aには櫛歯側板802が取り付けられている。櫛歯側板802は断面が長方形の板材でフレーム801Aの長手方向に長く、かつ櫛歯状の形状をしている。櫛歯側板802の長手方向の上側には等間隔の切り込みが複数、加工されている。その切り込みによってできる空間806には、加工済みの板材Wをローラコンベア装置800上に載置するために載置棒115を挿入することができる。切り込みと切り込みとの間の歯の部分にはそれぞれ等間隔で穴が複数開けられ、その穴に軸受け804が取り付けられている。
積込み台260側(後側)のフレーム801Cには駆動側板803が取り付けられる。駆動側板803は断面が長方形の板材でフレーム801Cの長手方向に延びている。駆動側板803の上側には長手方向に等間隔で穴が複数開けられ、その穴に軸受け805が取り付けられている。
櫛歯側板802に取り付けられた複数の軸受け804と駆動側板803に取り付けられた複数の軸受け805とにはそれぞれ搬送ローラ807が架設されている。搬送ローラ807は軸受け804と軸受け805とにより両端部が回転自在に支持されている。搬送ローラ807は、昇降台55の第1移送機構64によりパレットを移送する方向に対して直交する方向に、製品Sを搬送可能に並列に等間隔で配設されている。
駆動側板803側の搬送ローラ807の端部にはスプロケット808がそれぞれ固定されている。駆動側板803の一端部でスプロケット808の斜め下方には駆動スプロケット812が配設され、駆動側板803の他端部でスプロケット808の下方には従動スプロケット813が配設されている。駆動スプロケット812と従動スプロケット813とには無端チェーン811が掛け渡されている。駆動スプロケット812と従動スプロケット813との間の上側を走行する無端チェーン811を下からガイドするガイド板814が支柱816により駆動側板803に固定されている。また、下側を走行する無端チェーン811を下からガイドするガイド板815が支柱816により駆動側板803に固定されている。
搬送ローラ807の下流側には、搬送ローラ822と搬送ローラ824とがそれぞれ軸受け804と軸受け805とにそれぞれ架設されている。搬送ローラ822と搬送ローラ824とは、軸受け804と軸受け805とにより両端部が回転自在に支持されている。駆動側板803側の搬送ローラ822の端には、スプロケット808とスプロケット808の側方(後側)にスプロケット821とが固定されている。上側を走行する無端チェーン811には、搬送ローラ807と搬送ローラ822とにそれぞれ固定されたスプロケット808が上から歯合されている。駆動側板803側で搬送ローラ824の端には、スプロケット823が固定されている。搬送ローラ822に固定されたスプロケット821と搬送ローラ824に固定されたスプロケット823とには、無端チェーン825が掛け渡されている。
ローラコンベア装置800の搬送方向の下流側には、駆動側板803にブラケット817が固定されている。ブラケット817には従動スプロケット813が回転自在に取り付けられている。ローラコンベア装置800の搬送方向の上流側には、モータ827を取り付けたプレート826が駆動側板803に取り付けられ、プレート826は搬送方向に移動可能に構成されている。
モータ827の出力軸には駆動スプロケット812が固定されている。プレート826を上流側に移動することにより無端チェーン811を張ることができる。モータ827を回転駆動すると駆動スプロケット812が回転し、無端チェーン811が循環移動する。無端チェーン811に歯合されたスプロケット808が回転し搬送ローラ807と搬送ローラ822が回転する。そして、搬送ローラ822に固定したスプロケット821が回転する。さらに、スプロケット821とスプロケット823に掛け渡された無端チェーン825が循環移動し、スプロケット823を有する第1搬送ローラ824が回転する。そして、搬送ローラ807上に載置された製品Sは搬送される。
板材加工機250の互いに隣り合うスキッド251同士の取り付け間隔と、互いに隣り合う搬送ローラ807同士の取り付け間隔とは同じにしてある。また、搬送ローラ807と搬送ローラ822との取り付け間隔も互いに隣り合うスキッド251同士の取り付け間隔と同じである。搬送ローラ822と搬送ローラ824との取り付け間隔は互いに隣り合うスキッド251同士の取り付け間隔と同じか、又は互いに隣り合うスキッド251同士の取り付け間隔よりも短くしてある。
板材加工機250で加工された板材Wは、載置棒115をスキッド251とスキッド251との間の空間に挿入して櫛歯状に形成された載置部112で板材Wを取り出す。ローラコンベア装置800の櫛歯側板802の空間806と、櫛歯支持側板831の空間834とに載置棒115を挿入して、載置部112に載置された板材Wは搬送ローラ上に載置される。この後、仕分けして残材Zを取り除く。仕分けされて残った製品Sをローラコンベア装置800で棚フレーム1外に搬送する。
板材加工機250で加工された板材Wで板幅が広くて板厚の厚い製品を安定して搬送するために、各搬送ローラの両端を支持する支持部の間に、各搬送ローラを下方から支持するローラ支持部830を設ける。
図20に示すように、3本の梁材の中央のフレーム801Bには櫛歯支持側板831が取り付けられている。櫛歯支持側板831は断面が長方形の板材で搬送方向に長く伸びて櫛歯状の形状をしている。長手方向の上側に等間隔の切り込みが複数、加工されている。その切り込みによってできる空間834に、加工済みの板材Wをローラコンベア装置800上に載置するために載置棒115を挿入することができる。切り込みと切り込みとの間の歯の部分には、それぞれ一対の支持ローラ832が支持ローラ取り付けピン833により回転自在にかつ各搬送ローラ、つまり、搬送ローラ807と搬送ローラ822と搬送ローラ824とをそれぞれ支持するように取り付けられている。
一対の支持ローラ832は櫛歯状の櫛歯支持側板831の歯の部分に櫛歯支持側板831の表面と裏面とにそれぞれ取り付けられている。表面の支持ローラ832は、各搬送ローラを斜め下方から支持するように取り付ける。裏面の支持ローラ832は表面の支持ローラ832が支持する方向に対して反対側の下方から各搬送ローラを支持するように取り付ける。支持ローラ832の外径は各搬送ローラの外径よりも小さくし、上方から各搬送ローラを見た投影面に対して、一対の支持ローラ832の投影面がはみ出さないように取り付ける。それは、載置棒115を空間834に上方から挿入する際、支持ローラ832に載置棒115が当たらないようにするためである。
積込み台260について図2、図4を参照して説明する。棚フレーム1に対して、昇降台55と反対側に、棚フレーム1に隣接し積込み台260を設置している。積込み台260のフレームの内側には、各パレットを移送できる走行面261が、左右対称に設けられている。積込み台260は、棚フレーム1の下段に設けた収納棚10と、積込み台260の走行面261との間で、各パレットを移送する第2移送機構65を備えている。積込み台260の走行面261は、棚フレーム1に設けた収納棚10との間で互いに、第2移送機構65により各パレットを乗り移り可能にしている。また、棚フレーム1の積込み台260が隣接する面に、板材P又は製品Sを載置した各パレットが通過する開口が設けてある。
本実施例の第2移送機構65は、第1移送機構64を対称に設置し、機長を変えたものであるので詳細な説明は省略する。
従来、パレットに板材Pを積み込むときは、パレット上に複数の角材を置き、その角材の上にフォークリフトで板材Pを載置していた。しかし、本発明の素材パレット12はパレットの全高を低くするために構造を変えたため、従来の方法で板材Pを積み込むことが困難である。そのため、積込み台260には、複数の板材P(梱包材)を素材パレット12に積み込む板材載置装置270が備えられている。板材載置装置270は、主に、素材パレット12に板材Pを載置するための支柱昇降手段としてのテーブルリフター265と、テーブルリフター265が有する昇降可能なテーブル上面に鉛直方向に立ち上げた複数の支柱266とで構成される。テーブルリフター265は積込み台260が有する梁材の上に設置されている。その梁材は床の上方に水平に複数設けられている。支柱266は、テーブルが上昇した際に、板材Pを積み込む位置に停止した素材パレット12の桁材32及び梁材33と干渉しない位置に設けられている。テーブルリフター265を昇降させるとき、支柱266は、梁材33と梁材33との間を昇降する。積込み台260には、板材Pを支柱266の上部に載せる際に、基準面とするガイド267を2方向(板材Pの長辺方向と短辺方向)に設けてある。
板材載置装置270で素材パレット12に板材Pを積み込むとき以外は、テーブルリフター265を上昇させておき、残材搬送装置700の無端チェーン706上に載置された残材Zをフォークリフトで掬い取り出した後に、一時的にテーブルリフター265の支柱266上に集積するというような使い方をしてもよい。その場合は、フォークリフトのツメが進入する方向に沿って、プレートを隣り合う支柱266上に架設する。そのプレートの上に残材Zを集積する。そして、残材Zが満杯になるとフォークリフトで取り出し廃棄する。
次に板材Pを素材パレット12に積み込み、収納する手順について図4を参照して説明する。このとき板材加工機250は板材Pを加工中である。素材パレット12に載置された板材Pが空になると、昇降台55は空の素材パレット12が収納された収納棚5まで移動する。
次いで、第1移送機構64により収納棚5から、昇降台55に素材パレット12を移送する。そして、昇降台55は収納棚10まで移動する。次いで、昇降台55が有する第1移送機構64により素材パレット12を昇降台55から、棚フレーム1の収納棚10に移送する。それから、積込み台260の有する第2移送機構65により、素材パレット12を棚フレーム1の収納棚10から積込み台260に移送する。
素材パレット12が移送されるまで、テーブルリフター265は下降した状態で待機している。そこに素材パレット12が第2移送機構65でテーブルリフター265(支柱266)の上方の積み込み位置に移送される。次いでテーブルリフター265が上昇し、支柱266が素材パレット12上面より飛び出す。飛び出した支柱266の上面(載置面)と素材パレット12の上面との間はフォークリフトの爪を挿入可能な空間が構成されている。次いで板材Pの2辺をガイド267に当てながら、図示を省略したクレーンやフォークリフトでテーブルリフター265のテーブルに取り付けられた支柱266の上に板材Pを載置する。次いで、テーブルリフター265が下降すると、支柱266上に載置された板材Pは、素材パレット12の一対の桁材32の対向する側面で、かつ梁材33の上に載置される。また、板材Pは、板材Pの長手方向を案内する互いのガイド棒11の間に載置される。
次いで、積込み台260の第2移送機構65により素材パレット12を、積込み台260から棚フレーム1の収納棚10に移送する。次いで、昇降台55の第1移送機構64により素材パレット12を、収納棚10から昇降台55に移送する。昇降台55は空の素材パレット12が収納されていた収納棚5まで移動し、第1移送機構64により板材Pが載置された素材パレット12を、収納棚5に移送し収納する。
次に、板材Pを1枚取りする手順を図4と図8を参照して説明する。昇降台55は、板材加工機250で加工する板材Pを載置した素材パレット12が収納してある収納棚5まで移動する。そして、第1移送機構64により素材パレット12を棚フレーム1の収納棚5から昇降台55の上部に設けられた1枚取り装置79の下方の1枚取りする位置に移送する。
次いで、1枚取り装置79に設けられた吸着部85は、上下動部80により素材パレット12に積層状に載置された最上部の板材Pに、真空パッド86が密着するまで下がる。そして、吸着部85は、真空により板材Pを保持する。その後、吸着部85は上下動部80により板材Pを保持した状態で上がり、最上部の板材Pは1枚取りされる。
次いで、第1移送機構64により素材パレット12を、昇降台55の1枚取りする位置から素材パレット12が収納されていた収納棚5に移送し収納する。
次いで、1枚取りされた板材Pを吸着部85が保持した状態で、昇降台55は位置決めパレット16が収納された収納棚9まで移動する。その後、第1移送機構64により位置決めパレット16を収納棚9から昇降台55の上部に設けられた1枚取り装置79の下方の1枚取りした板材Pを載置する位置に移送する。そして、1枚取りされた板材Pを保持した吸着部85は、上下動部80により下がる。次に、真空パッド86の真空を解除し、1枚取りされた板材Pは、位置決めパレット16の上に受け渡される。そして、吸着部85は、上下動部80により元の位置まで上昇する。
次いで、第1移送機構64により位置決めパレット16を、昇降台55の1枚取りした板材Pを載置する位置から棚フレーム1の収納棚9に移送し収納する。そして、板材Pをプッシャー25で位置決めした後、板材加工機250に搬入する。
1枚取り装置79で一枚取りした板材P1が二枚重なっていたときに、板材分離支援装置200で二枚目の板材P2を剥離する手順について図21〜図23を参照して説明する。図21(A)のように昇降台55の上部に設けられた1枚取り装置79の下方の1枚取りする位置に素材パレット12を移送する。
次いで、同図(B)のように、1枚取り装置79の吸着フレーム87が板材P1を吸着する位置まで下降する。このとき、板材昇降手段201の板材昇降シリンダ202はシリンダロッドが押し出された状態である。
次いで、同図(C)のように、板材昇降手段201の分離パッド204に真空エアーが供給され、分離パッド204で板材P1を吸着保持する。次いで、板材昇降シリンダ202のシリンダロッドが引き込まれ、積層状に積み重ねられた最上部の板材P1の角部端部が持ち上げられる。次いで、真空パッド86に真空エアーが供給され、真空パッド86で板材P1を吸着保持した後、吸着フレーム87が上昇し板材P1を一枚取りする。
次いで、同図(D)のように、板材昇降シリンダ202のシリンダロッドを押し出し、一枚取りされた板材P1の反りをなくした状態で板厚を測定する。この際、測定した板厚が1枚分の厚さであったときは、まず、素材パレット12を収納棚5に戻す。次いで、昇降台55が位置決めパレット16が収納された収納棚9まで移動する。そして、位置決めパレット16を昇降台55側に移送して、位置決めパレット16上に板材P1を載置する。次いで、位置決めパレット16は元の収納棚9に戻される。
測定した板厚が2枚以上のときは、図22のように板材P2の剥離を行う。
まず、図22(A)のように、板材昇降シリンダ202のシリンダロッドを引き込む。
次いで、同図(B)のように、吸着フレーム87が下降する。このとき、分離パッド204には板材P1と板材P2とが互いに密着した状態で吸着されている。
次いで、同図(C)のように、分離パッド204で持ち上げられた板材P1と板材P2とが密着した状態の2枚の板材と、積層状に積まれた板材Pとの間の空間219に、剥離シリンダ212により板材剥離手段211の剥離パッド216を挿入する。
次いで、同図(D)のように、板材昇降シリンダ202のシリンダロッドが押し出され、板材P2が剥離パッド216に密着する位置まで分離パッド204を下降させる。剥離パッド216に真空エアーが供給され、剥離パッド216で板材P2の下面を吸着保持する。板材昇降シリンダ202を板材P2が剥離パッド216に密着する位置で停止させる方法は、板材昇降シリンダ202にオートスイッチを設け、剥離パッド216が密着する位置まで下降したら、オートスイッチが働き電磁弁を作動させて行なう。
次いで、図23(A)のように、板材昇降シリンダ202のシリンダロッドが引き込まれ、分離パッド204に板材P1と板材P2とが重なって吸着保持されていた板材P1は板材P2から剥がされる。
次いで、同図(B)のように、剥離シリンダ212により板材剥離手段211の剥離パッド216を元の位置まで待避させる。剥離パッド216に板材P2の保持を解除するための真空破壊エアーを供給して、剥離パッド216を待避させる。すると、板材P2は積層状に積まれた板材Pの上に載置される。
次いで、同図(C)のように、板材P1を吸着保持した状態で吸着フレーム87は上昇する。その後、板材昇降シリンダ202のシリンダロッドが押し出される。分離された板材P1の反りをなくした状態で板厚を測定する。測定した板厚が1枚分の厚みであったときは、まず、素材パレット12を収納棚5に戻す。次いで、昇降台55が位置決めパレット16が収納された収納棚9まで移動する。そして、位置決めパレット16を昇降台55側に移送して、位置決めパレット16上に板材P1を載置する。次いで、位置決めパレット16は元の収納棚9に戻される。測定した板厚が2枚以上のときは、図22(A)以降の手順を繰り返す。
次に、板材昇降シリンダ202のシリンダストロークについて説明する。吸着フレーム87が下降し、複数の真空パッド86で板材P1が押さえられた状態から積層状に積み重ねられた最上部の板材P1の角部端部を分離パッド204で吸着保持し、板材昇降シリンダ202のシリンダロッドが引き込まれると、板材P1の角部端部が持ち上げられ、真空パッド86から分離パッド204の間の板材P1は分離方向に所定の角度だけ反る。
板材P1が分離方向に反ったとき、仮に板材P1に板材P2が密着していた場合、板材P2が反った際の反力の方が、最上段の板材P1と2枚目の板材P2どうしの密着力より大きいと、板材P2は板材P1より分離される。
仮に、板材昇降シリンダ202をある板厚の板材P1を保持して持ち上げることができるシリンダ径にし、その板厚の板材P1と板材P2とが密着したときの密着力よりも、板材P2の反ったときの反力が大きくなるようなシリンダストロークにする。
仮に、当初想定した板厚よりもさらに薄い板材P1を同じシリンダ径及び同じシリンダストロークのシリンダを使用して分離しようとすると、板材P2が反った際の反力が板材どうしの密着力よりも小さくなり板材P2を板材P1から分離できなくなる。また、当初想定した板厚よりもさらに厚い板材P1を同じシリンダ径及び同じシリンダストロークのシリンダを使用して分離すると、板材P1が分離パッド204から剥離されなければ板材P1は塑性変形を起こすという懸念がある。
このように、板厚に差があっても板材P1の分離を確実に行うためには、板厚毎に分離パッド204の上昇する高さを変えて板材P1を分離するようにしたほうがよい。板材昇降シリンダ202はシリンダストロークの途中でシリンダロッドをロック可能なファインロックシリンダを使用するとよい。この場合、シリンダストロークの下降端、上昇端とは別にシリンダストロークの途中で停止させるためにオートスイッチを複数個設ける。
そして、板材Pの厚さによって分離パッド204の上昇する高さを変え、板材P1の反る角度を変えるようにする。
分離パッド204及び剥離パッド216は首振りパッドやベロウパッドを使用してもよい。また、剥離パッド216は真空エジェクタ又はインラインエジェクタを使用してもよい。
本実施例では、分離パッド204で持ち上げた板材P1が2枚に密着していた場合、その密着した板材P2を剥離する方法は、板材昇降シリンダ202を下降させ、剥離パッド216に密着した板材P2の下面を吸着させた後、板材昇降シリンダ202を再び上昇させて剥離する方法を用いたが、板材昇降シリンダ202で板材P1の角部端部を持ち上げ、剥離パッド216を分離パッド204の下方に侵入させた後、剥離パッド216を新たに設けたシリンダで上昇させ、密着した板材P2の下面を剥離パッド216で吸着した状態で剥離パッド216を下降させて剥離する方法でもよい。
板材Pを板材加工機250に対して搬入する手順について図24を参照して説明する。板材Pの加工が終わると、板材加工機250から加工済みの板材Wが搬出される。その後、図24(A)のように、昇降台55は収納棚9に収納された位置決めパレット16上の板材Pの下に載置部112の載置棒115を挿入できる高さまで移動する。このとき、位置決めパレット16上の板材Pの長手方向はプッシャー25によって位置決めされている。
次いで、同図(B)のように、前後動部111により載置部112は前進する。このとき、板材Pの短手方向の載置されている位置を予めセンサーで検出し、板材Pの短手方向と直交する端面(板材Pの長辺)に対して、載置棒115の停止位置を常に同じにする。この後、昇降台55が小上昇し、載置棒115に板材Pを載置し受け取る。板材Pは載置部112の定位置に載置されている。
次いで、同図(C)のように、前後動部111を回転駆動装置58により正回転で板材Pを載置部112で搬入する位置まで回転した後、昇降台55は板材加工機250に板材Pを搬入する高さまで移動する。
次いで、同図(D)のように、前後動部111により載置部112を板材加工機250側へ前進させた後、昇降台55は小下降する。そして、板材Pを載置棒115上から板材加工機250のスキッド251上の定位置に載置し受け渡す。そして、前後動部111により載置部112を昇降台55側へ後退させる。次いで、回転駆動装置58により前後動部111を逆回転で載置部112の向きが元の位置になるまで回転させる。このようにして板材Pを板材加工機250の定位置に搬入する。
隣り合うスキッド251の取り付け間隔と、隣り合う載置棒115の取り付け間隔とは同じにし、互いに隣り合うスキッド251間の空間に載置部112の載置棒115が挿入可能になるように互いの取り付け位置をずらしてある。
加工済みの板材Wを板材加工機250から搬出する手順について図25を参照して説明する。板材Pの加工が終わると、前後動部111を回転駆動装置58により正回転で加工済みの板材Wを搬出する位置まで回転した後、昇降台55は板材加工機250のスキッド251上に載置された加工済みの板材Wの下に載置部112の載置棒115を挿入できる位置まで移動する。
次いで、前後動部111により載置棒115を前進させ板材加工機250に載置された加工済みの板材Wの下方に載置棒115を挿入した後、昇降台55は小上昇し載置棒115に加工済みの板材Wを載置し取り出す。そして、前後動部111により載置部112を昇降台55側へ後退させ板材Wを搬出する。回転駆動装置58により前後動部111を逆回転で載置部112の向きを加工済みの板材Wをローラコンベア装置800に載置する位置まで回転させる。
図25(A)のように、昇降台55は加工済みの板材Wをローラコンベア装置800に載置する位置まで移動する。そして、前後動部111により載置棒115をローラコンベア装置800の互いに隣り合う搬送ローラ807間の空間806の上方に前進させる。板材Pの周縁部に加工された穴Hに3爪チャック401の内爪402が挿入可能な位置で載置棒115は停止する。
次いで、同図(B)のように、昇降台55は小下降し載置棒115を空間806と空間834とに挿入する。そして、搬送ローラ807上に加工済みの板材Wは載置される。次いで、前後動部111により載置棒115を後退させる。このように、ローラコンベア装置800は、板材Wが載置された櫛歯状の形状した載置部112を互いに隣り合う搬送ローラ807間の空間806に挿入し、板材Wを受け取り可能に構成されている。
次いで、同図(C)のように、保持部400を下降させ3爪チャック401に取り付けた内爪402を板材Pの周縁部(残材Z)に加工された穴Hに挿入させる。そして、3爪チャック401を開き残材Zを保持する。
次いで、同図(D)のように、保持部400を上昇させる。すると、残材Zは3爪チャック401に保持され、ローラコンベア装置800上から持ち上げられる。製品Sはローラコンベア装置800上に載置されている。このようにして板材Wは残材Zと製品Sとに仕分けされる。仕分け後に、ローラコンベア装置800のモータ827を駆動してローラコンベア装置800の搬送ローラ807上に載置された製品Sを搬送する。
保持部400を上昇させ仕分けする際、ローラコンベア装置800のモータ827をある一定時間だけ連続して正逆回転を繰り返し、搬送ローラ807上の加工済みの板材Wを搬送方向に振動させて仕分けを支援するようにしてもよい。また、保持部400を上昇させる際、保持部400に設けたノズルにより高圧エアーを加工済みの板材Wに上方から噴射して製品Sが残材Zと一緒に持ち上がらないように、又は製品Sと残材Zとが分離し易いようにしてもよい。さらに、保持部400が下降して3爪チャック401で残材Zを保持する際に、ブラシの毛先が板材Wに当たるようにブラシを保持部400に取り付ける。保持部400を上昇させる際、保持部400に設けたブラシの毛先により板材Wを下方に押し製品Sが残材Zと一緒に持ち上がらないように、又は製品Sと残材Zとが分離し易いようにしてもよい。
次いで、載置部112が後退し、昇降台55は3爪チャック401に保持された残材Zを載置部112で受け取る位置まで移動する。次いで、前後動部111により載置部112を3爪チャック401に保持された残材Zの下方に前進させる。3爪チャック401の保持を解除して残材Zを載置棒115上に載置する。そして、前後動部111により載置部112を昇降台55側へ後退させる。次いで載置棒115上の残材Zをストッパ680で残材搬送装置700上にしごき落とす。
次に、載置棒115上の残材Zをストッパ680でしごき落とし、残材搬送装置700上に集積し、残材搬送装置700を駆動し搬出する手順について図26を参照して説明する。
図26(A)のように、前後動部111により載置部112を残材搬送装置700側に前進する。そして、爪681の上を残材Zが通過する。昇降台55が下降したとき、載置棒取付材116の端面と残材Zの端部との間の空間117に、爪681が入る位置に載置部112は停止する。
次いで、同図(B)のように、昇降台55は爪681で載置棒115上の残材Zをしごき落とす位置まで下降する。
次いで、同図(C)のように、前後動部111により載置部112を後退させると爪681に残材Zが引っ掛かって止まり、残材Zが載置棒115上からしごき落とされる。そして、前後動部111により載置部112を定位置まで後退させる。爪681に引っ掛かって止まった残材Zは載置棒115より落ち残材搬送装置700の無端チェーン706上に載置される。
次いで、無端チェーン706上に集積された残材Zを、残材搬送装置700のモータ705を回転駆動し搬出位置まで搬送する。そして、フォークリフトで残材Zを掬い取り出し廃棄する。
以上、本発明のパレット、板材分離支援装置、板材載置装置、及びそのパレットを収納する板材搬出入装置について、好ましい実施例を示して説明したが、本発明は、上述した実施例にのみ限定されるものではなく、本発明の範囲で種々の組合せの実施及び/又は種々の変更実施が可能であることは言うまでもない。収納棚は実施例で説明した位置又は数量に限定されず適宜な位置及び/又は適宜な数量に変更可能である。板材加工機250は昇降台55の前方以外の左右に設置してもよい。
上記の実施例では、板材Pを板材加工機250に対して搬入及び搬出する板材搬出入装置について説明したが、例えば、板材Pを板材加工機250に対して搬入、又は搬出する立体倉庫などについても適用される。