JP2019001494A - 紙製カップ容器 - Google Patents

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Abstract

【課題】紙製カップ容器において、開封前にはガスバリア性に優れ、開封後においても再封性を有する紙製カップ容器を提供することを課題とする。【解決手段】紙製カップ容器であって、容器本体は、底部と、円筒形の胴部とからなり、胴部の上部は、円形のカップリムが開口部を形成しており、容器本体は、紙を基材とした積層体から構成され、積層体中にガスバリア層を有して、容器の内側、および外側になる層には、シーラント層が配置されており、密封シールは、その周縁部において容器本体の開口部のカップリムに接合して、容器本体を密封し、密封シールは積層体からなり、積層体中にガスバリア層を有して、容器の内側になる層には、シーラント層が配置されており、密閉蓋部は、密閉蓋とプラスチックリングからなり、密閉蓋とプラスチックリングは、カップリムの下方で螺合することができることを特徴とする、紙製カップ容器である。【選択図】図1

Description

本発明は、紙製カップ容器に関するものである。とくに、ガスバリア性に優れ、再封性を有して、電子レンジ加熱調理も可能な、紙製カップ容器に関するものである。
紙製カップ容器は、そのローコスト性、簡便性、環境適合性などの点で利便性が高く、食品や液体飲料をはじめ様々な用途に幅広く使われている。
コンビニエンスストアなどでも、多くの商品が棚をにぎわしている状況であって、通常はチルド充填、チルド保管、チルド販売用である。
また紙製カップ容器は、天面フィルムで密封されており、天面フィルムは打ち抜き適性、液体飲料用の場合にはストローの突き刺し性を考慮してアルミニウム箔を用いる場合もある。
実使用においては、ガスバリア性を有する材料を用いて紙製カップ容器を構成し、紙製カップ容器に内容物を充填して後、カップリムにガスバリア性を有する天面フィルムを溶着して、密閉する方法がある。
たとえば内容物が液体飲料である場合に、内容物を取り出すには、ストローを使って天面フィルムに突き刺し、穴を開けるとともに、ストローの先端が紙製カップ容器内に入り込んで、内容物をストローで吸いだして飲用することが可能となる。
この方式は、密封度も高くガスバリア性も低く抑えることが可能であるため、内容物の保護、保存性などには優れる一方、天面フィルムを破壊して開封するために、一旦開封した後の再封性はない。
ほかにも、紙製カップ容器の開口部のカップリムに、プラスチックリングを上からはめ込み、内容物充填後さらに天面フィルムをプラスチックリングに溶着し、プラスチックリングの外周に設けられた螺子部分に、プラスチック製の密封フタを螺合する方法も考えられている。
しかしながらこの場合には、プラスチックリング自体にはガスバリア性がないために、長期保存には不向きで、また一旦開封した後は、密封蓋を螺合して紙製カップ容器を再封した場合でも、ガスバリア性は充分ではない欠点を有する。
特許文献1には、紙製カップ容器の開口部補強のためのプラスチックリングを設けて、プラスチックリングのフランジ部分に天面フィルムを接合して設ける方法が提案されている。
この方法によれば紙製カップ容器本体、あるいは天面フィルムの酸素透過度をはじめとするガスバリア性は、紙製カップ容器本体、あるいは天面フィルムを構成する積層体中にガスバリア層を設けるなどして、たとえば食品や液体飲料などの、内容物の保護・保管に十分な値とすることが可能である。
しかしながら、プラスチックリングそのものは、酸素透過度をはじめとするガスバリア性において充分ではなく、たとえば、食品や液体飲料などの内容物の保護、保存という観
点からは紙製カップ容器全体として満足できるものではなかった。
特開2002−264918号公報
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、紙製カップ容器において、開封前にはガスバリア性に優れ、開封後においても再封性を有する紙製カップ容器を提供しようとするものである。
上記の課題を解決するための手段として、請求項1に記載の発明は、
紙製カップ容器であって、紙製カップ容器本体、密封シール、密閉蓋部からなり、
該紙製カップ容器本体は、円形の底部と、側面を形成する円筒形の胴部とからなり、
該円筒形胴部の上部は、円形のカップリムが紙製カップ容器本体の開口部を形成しており、
該紙製カップ容器本体は、紙を基材とした積層体から構成され、積層体中にガスバリア層を有して、紙製カップ容器の内側、および外側になる層には、シーラント層が配置されており、
該密封シールは、その周縁部において紙製カップ容器本体の開口部のカップリムに接合して、紙製カップ容器本体を密封し、
該密封シールは積層体からなり、積層体中にガスバリア層を有して、紙製カップ容器の内側になる層には、シーラント層が配置されており、
該密閉蓋部は、密閉蓋とプラスチックリングからなり、密閉蓋は紙製カップ容器の開口部とカップリムとを覆って配置され、
該プラスチックリングは、紙製カップ容器本体の開口部の外側でカップリムより下方に配置されて、胴部外側を周回する形状で接合されており、
該密閉蓋の内周と、該プラスチックリングの外周とは、それぞれ螺子構造を有して、紙製カップ容器本体の開口部のカップリムの下方で螺合することができることを特徴とする、紙製カップ容器である。
また、請求項2に記載の発明は、
前記密閉蓋が、プラスチックの成形品であることを特徴とする、請求項1に記載の紙製カップ容器である。
また、請求項3に記載の発明は、
前記プラスチックリングが、インサートインジェクションによって、カップ胴部外側を周回するよう形成され接合されたものであることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の紙製カップ容器である。
本発明によれば、紙製カップ容器において、開封前にはガスバリア性に優れ、開封後においても再封性を有する紙製カップ容器を提供することが可能である。
すなわち、本発明による紙製カップ容器は、紙製カップ容器本体、および密封シールが、いずれもガスバリア層を有する積層体で構成されているために、紙製カップ容器の内面はすべてガスバリア層で覆われた構造となるために、密封シールを破壊して開封する前には、内容物の保護、保存性に優れている。またストローを密封シールに突き刺すなどして開封したのちには、密閉蓋とプラスチックリングの螺合によって紙製カップ容器の再封が可能である。
また、請求項2に記載の発明によれば、紙製カップ容器において、開封前にはガスバリア性に優れ、開封後においても再封性を有する紙製カップ容器を提供することが可能である。
また密閉蓋がプラスチックの成形品であることにより、精密な螺合を実現することが可能である。密閉蓋とプラスチックリングの螺合によって紙製カップ容器の再封が可能であり、内容物の保護や容器外部への流出を防止することが可能である。
また、請求項3に記載の発明によれば、紙製カップ容器において、開封前にはガスバリア性に優れ、開封後においても再封性を有する紙製カップ容器を提供することが可能である。
とくにプラスチックリングの成形において、インサートインジェクションを用いることによってより精密で、また生産性にも優れたプラスチックリングの実現が可能である。密閉蓋とプラスチックリングのより正確な螺合によって、紙製カップ容器の再封が可能であり、内容物の保護や容器外部への流出を防止することが可能である。
図1は、本発明に係る紙製カップ容器の一実施態様を説明するための、断面模式図である。 図2は、本発明に係る紙製カップ容器の一実施態様を説明するための、断面模式図のうち、密閉蓋とプラスチックリングの螺合部分、およびカップリムの部分を拡大したものである。 図3は、本発明に係る紙製カップ容器の一実施態様において、開封して内容物を取り出している状態を説明するための断面模式図である。 図4は、本発明に係る紙製カップ容器の一実施態様において、開封して内容物を取り出し、一旦再封した状態を説明するための断面模式図である。
以下、本発明を図1〜図4を参照しながら、更に詳しい説明を加える。ただし本発明は、ここに示す例にのみ限定されるものではない。本発明は、請求項によって限定されるものである。
図1は、本発明に係る紙製カップ容器の一実施態様を説明するための、断面模式図である。
本発明は、紙製カップ容器(100)であって、紙製カップ容器本体(10)、密封シール(3)、密閉蓋部(9)からなる。また密閉蓋部(9)は密閉蓋(4)およびプラスチックリング(5)からなる。
紙製カップ容器本体(10)は、円形の底部(2)と、側面を形成する円筒形の胴部(1)とからなり、上部に開口部(11)を有する。開口部(11)は円形で円周にはカップリム(7)が形成されている。カップリム(7)は円筒形胴部(1)の上部端面を外側に折り返し、巻き込んで形成される。
また開口部(11)は、内容物(20)充填後は密封シール(3)で覆われているのであって、密封シール(3)は、その周縁部において、紙製カップ容器本体(10)の開口
部(11)のカップリム(7)に接合して、紙製カップ容器本体(10)を密封している。
このようにして内容物(20)は、紙製カップ容器本体(10)に収納され、保護、保存される。図1に示す例において、内容物(20)は液体飲料を表している。
密閉蓋部(9)は、密閉蓋(4)とプラスチックリング(5)からなり、密閉蓋(4)は、容器外側から、開口部全体を覆っている。すなわち密封シール(3)で覆われている紙製カップ容器本体(100)の開口部(11)と、カップリム(7)とを覆って配置される。
また、プラスチックリング(5)は、紙製カップ容器本体(10)の開口部(11)の外側でカップリム(7)より下方に配置されて、円筒形胴部(1)を周回する形状で円筒形胴部(1)外側の螺合部(6)で、密閉蓋(4)と接合されている。
図2は、本発明に係る紙製カップ容器の一実施態様を説明するための、断面模式図のうち、密閉蓋とプラスチックリングの螺合部分、およびカップリムの部分を拡大したものである。
前述のように、密閉蓋部(9)は、紙製カップ容器本体(10)の開口部(11)とカップリム(7)とを覆って配置される。密閉蓋(4)の内周と、プラスチックリング(5)の外周には、密閉蓋(4)の回転によって噛み合うように螺子構造が設けられている。密閉蓋(4)とプラスチックリング(5)とは、カップリム(7)下方の、螺合部(6)で接合する。
紙製カップ容器本体(10)の開口部(11)は、密封シール(3)で覆われている。密封シール(3)とカップリム(7)の接合は、たとえば密封シール(3)周縁部とカップリム(7)とを接合部(8)において、ヒートシールして、紙製カップ容器本体(10)を密封することができる。
この密封は、内容物の充填後行なわれ、さらに密閉蓋(4)をプラスチックリング(5)に螺合して、紙製カップ容器本体(10)の開口部(11)とカップリム(7)とを覆って、本発明による紙製カップ容器(100)が完成する。
図3は、本発明に係る紙製カップ容器の一実施態様において、開封して内容物を取り出している状態を説明するための断面模式図である。
紙製カップ容器(100)に充填された内容物(20)を、紙製カップ容器(100)を開封して取り出すには、まず密閉蓋(4)の螺合を解いて、密閉蓋(4)を図中の矢印(14)に示すように、紙製カップ容器本体(10)から分離して、密封シール(3)を露出させる。
紙製カップ容器本体(10)は密封されているため、たとえば密封シール(3)に、先端の尖ったストロー(12)を突き刺して、穴(13)を開口させて開封することが可能である。図3に示す例においては、ストロー(12)の突き刺しによる開封の様子を表したものである。
さらにストロー(12)を紙製カップ容器本体(10)内部にまで差し入れて、ストロー(12)による内容物(20)の取り出しを可能にすることができる。内容物(20)が液体飲料の場合には、そのままストロー(12)による吸出しが可能である。
あるいは図には示していないが、開封は密封シール(3)の一部をカップリム(7)から剥離して行うことも可能であり、密封シール(3)全体を、紙製カップ容器本体(10)から取り去ってしまうことも可能である。
この場合には、ストロー(12)による吸引のほか、紙製カップ容器本体(10)の開口部(11)から、たとえば紙製カップ容器本体(10)を傾けるなどして、内容物(20)を注ぎ出して取り出すことも可能である。
図4は、本発明に係る紙製カップ容器の一実施態様において、開封して内容物を取り出し、一旦再封した状態を説明するための断面模式図である。
本発明による紙製カップ容器(100)は、開封して、一部の内容物(20)を取り出した後、再封することが可能である。
再封はストロー(12)を密封シール(3)から引き抜いた後、密閉蓋部(9)、すなわち密閉蓋(4)、およびプラスチックリング(5)とを用いて行なう。前述のように密閉蓋(4)の内周と、プラスチックリング(5)の外周には、それぞれ螺子構造が設けられてあり、密閉蓋(4)の回転によって両者を螺合させて、紙製カップ容器(100)の再封を行なうことが可能である。
内容物(20)の取り出しのために、密封シール(3)に穴(13)を開けて開封した場合でも、密封シール(3)を剥がして開封した場合でも再封は可能であって、密閉蓋(4)、およびプラスチックリング(5)の螺合によって、紙製カップ容器(100)の再封を行なうことが可能である。
再封によって、取出しが中断されて容器内に残った内容物(20)の、保護、保存が可能となり、再び内容物(20)の取出しが必要となった場合には、密閉蓋(4)の螺合を解いて、すでに開封された密封シール(3)、あるいは開口部(11)を露出させ、繰り返しの取り出しを行なうことが可能となる。
つづいて、本発明による紙製カップ容器(100)の材料構成について、詳細な説明を加える。この説明もまた図1〜図4を参照しながら行なう。
紙製カップ容器本体(10)は、紙を基材とした積層体から構成され、積層体中にガスバリア層を有している。この積層体において、紙製カップ容器の内側、および外側になる層には、シーラント層が配置されている。
密封シール(3)は積層体からなり、積層体中にガスバリア層を有しており、この積層体において、紙製カップ容器(100)の内側になる層には、シーラント層が配置されている。
内容物(20)を紙製カップ容器本体(10)に充填した後、開口部(11)を密封シール(3)で密封する。このように開口部(11)は、内容物(20)充填後は密封シール(3)で覆われているのであって、密封シール(3)は、その周縁部において、紙製カップ容器本体(10)の開口部(11)のカップリム(7)に接合して、紙製カップ容器本体(10)を密封している。
したがって、開封前の状態で、内容物(20)はガスバリア層を有する紙製カップ容器本体(10)、およびガスバリア層を有する密封シール(3)で隙間なく囲まれているた
めに、内容物(20)の保護、保存性は良好に保たれる。
我々は、本発明による紙製カップ容器(100)について鋭意検討を重ねた結果、ガスバリア層を有する密封シール(3)による、ガスバリア層を有する紙製カップ容器本体(10)の密封によって、紙製カップ容器本体(10)の酸素透過は、たとえば0.003cc/pak・day〜0.007cc/pak・dayという高度なガスバリア性を実現することが可能であることを見出した。
密閉蓋(4)はプラスチックの成形品を用いることができる。またプラスチックリングも(5)成形品を用いることができる。プラスチックの成形品であることによって、螺子加工が可能となり、両者の螺合によって紙製カップ容器(100)は密閉が可能である。
この密閉によって、紙製カップ容器本体(10)を開封する前には、高度なガスバリア性に加えて、外部環境からのごみの付着防止など内容物の保護や、意図に反した開封などを回避することが可能である。また紙製カップ容器本体(10)を開封した後においても、螺合によって再封が可能であって、一時保管やこぼれ出しの防止などに有効である。
しかしながら成形品に汎用のプラスチックを用いる場合には、高度のガスバリア性を付与することは、容易ではなくまたコスト面でも困難を伴う。したがって、本発明による紙製カップ容器(100)は開封前の状態において良好な保護、保存性を有して長期の保存にも適しているものの、一旦開封した後は、高度なガスバリア性を維持することはできず、内容物(20)の保護、保存性は一時的なものとなる。しかし、一般には食品や液体飲料などの保存と使用は、こういった特性に合致しているため、実用上の問題はないと考えられる。
また、プラスチックリング(5)は、インサートインジェクションによって、カップ胴部(1)外側を周回するよう形成し、カップ胴部(1)と接合することができる。
とくにプラスチックリング(5)の成形において、インサートインジェクションを用いることによって、より精密で、また生産性にも優れたプラスチックリング(5)の実現が可能である。密閉蓋(4)とプラスチックリング(5)のより正確な螺合によって、紙製カップ容器(100)の再封が可能であり、再封後の内容物(20)の保護や容器外部への流出を防止することが可能である。
次にガスバリア層を有する密封シール(3)、およびガスバリア層を有する紙製カップ容器本体(10)に用いられる、ガスバリア層について、より具体的に説明を加える。
ガスバリア層は、内容物の保存性を向上させることなどなどを目的として、設ける。ガスバリア層としては、たとえば着色フィルムなど紫外線を遮蔽する不透明層を設けることができる。あるいは、ガスバリア層としてアルミニウム箔などの金属箔や、アルミニウム蒸着層を設けたプラスチックフィルム、すなわちガスバリアフィルム用いることができる。
しかしながら内容物によって、たとえば電子レンジによる加熱調理を前提とする場合には、金属箔や金属蒸着層が使用できない。
この場合、代わってプラスチックフィルム表面にガスバリア層を設けた、ガスバリアフィルムを好適に用いることができる。とくに、無機化合物をプラスチックフィルムに蒸着法などを用いて設けたガスバリアフィルムは、透明であるために内容物の可視性など透明性を要求される用途にも好適に用いられる。
ガスバリアフィルムに用いられるプラスチックフィルムは、高分子樹脂組成物からなるフィルムであって、たとえばポリオレフィン(ポリエチレン、ポリプロピレン等)、ポリエステル(ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等)、ポリアミド(ナイロンー6、ナイロンー66等)、ポリイミドなどが使用でき、用途に応じて適宜選択される。特にポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレートをプラスチックフィルム基材とする場合は、フィルム強度と価格においてより好ましい。
ガスバリアフィルムの場合、たとえばガスバリア層は無機化合物の蒸着層、コーティング層で構成することができ、プラスチックフィルムにアンカーコートを設けた後、蒸着層、コーティング層を順次設ける。
ガスバリアフィルムのアンカーコート層には、例えばウレタンアクリレートを用いることができる。アンカーコート層の形成には、樹脂を溶媒に溶解した塗料をグラビアコーティングなど印刷手法を応用したコーティング方法を用いるほか、一般に知られているコーティング方法を用いて塗膜を形成することができる。
蒸着層を形成する方法としては,SiOやAlOなどの無機化合物を真空蒸着法を用いて、アンカーコート層を設けたプラスチックフィルム上にコーティングし、真空蒸着法による無機化合物層を形成することができる。ちなみに蒸着層の厚みは15nm〜30nmが良い。
コーティング層を形成する方法としては、水溶性高分子と、(a)一種以上のアルコキシドまたはその加水分解物、または両者、あるいは(b)塩化錫の、少なくともいずれかひとつを含む水溶液あるいは水/アルコール混合水溶液を主剤とするコーティング剤をフィルム上に塗布し、加熱乾燥してコーティング法による無機化合物層を形成しコーティング層とすることができる。このときコーティング剤にはシランモノマーを添加しておくことによってアンカーコート層との密着の向上を図ることができる。
無機化合物層は真空蒸着法による塗膜のみでもガスバリア性を有するが、コーティング法による無機化合物層であるコーティング層を真空蒸着法による無機化合物層である蒸着層に重ねて形成し、ガスバリア層とすることができる。
これら2層の複合により、真空蒸着法による無機化合物層とコーティング法による無機化合物層との界面に両層の反応層を生じるか、或いはコーティング法による無機化合物層が真空蒸着法による無機化合物層に生じるピンホール、クラック、粒界などの欠陥あるいは微細孔を充填、補強することで、緻密構造が形成される。
そのため、ガスバリアフィルムとしてより高いガスバリア性、耐湿性、耐水性を実現するとともに、外力による変形に耐えられる可撓性を有するためカップ容器としての適性も具備することができる。
またガスバリア層として、たとえばSiOを用いる場合にはその被膜は透明であるために、内容物をカップ容器の外側から目で見ることが可能である。これらは、用途、要求品質によって適宜使い分けをすればよい。
またガスバリア層として金属箔を用いていないことから、電子レンジによる加熱などに対する適性もあり、カップ容器外側から押して使用した際などの、容器形状の復元性などにも利点を有する。
ガスバリア層を積層する際には、接着剤層を介して積層することができる。接着剤の材料としてはたとえば、ポリエステル−イソシアネート形樹脂、ウレタン樹脂、ポリエーテル系樹脂などを用いることができる。
また各層の積層の方法については、ドライラミネーションあるいはノンソルベントラミネーションなどの方法を用いることができる。あるいは、熱可塑性樹脂を用いる場合には、押し出し機を用いてラミネート、あるいは層形成することもできる。
次にシーラント層についてより具体的に説明を加える。シーラント層の材質としては、熱可塑性樹脂のうちポリオレフィン系樹脂が一般的に使用され、具体的には、低密度ポリエチレン樹脂(LDPE)、中密度ポリエチレン樹脂(MDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂(LLDPE)、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン−αオレフィン共重合体、エチレン−メタアクリル酸樹脂共重合体などのエチレン系樹脂や、ポリエチレンとポリブテンのブレンド樹脂や、ホモポリプロピレン樹脂(PP)、プロピレン−エチレンランダム共重合体、プロピレン−エチレンブロック共重合体、プロピレン−αオレフィン共重合体などのポリプロピレン系樹脂等を使用することができる。
シーラント層の形成には、押出機などを用いて溶融した樹脂を製膜して、積層体上に層形成することができる。あるいは、あらかじめフィルムの状態に製膜してある材料を、ラミネートによって積層することによって、積層体の表面にシーラント層を形成することも可能である。
また、本発明において、紙製カップ容器本体(10)は、紙を基材とした積層体から構成される。必要な場合には、商品としてのイメージアップや、内容物についての必要な情報を紙製カップ容器本体(10)を構成する積層体の、外側から見える層に、印刷層として設けることができる。印刷は紙基材層に設けても良く、プラスチックフィルムなどに印刷層を設けてのち貼り合わせなどによって積層することもできる。
ここで印刷方法および印刷インキにはとくに制約を設けるものではないが、既知の印刷方法、印刷材料の中からプラスチックフィルムへの印刷適性、色調などの意匠性、密着性、食品容器等の場合には安全性などを考慮すれば、目的に応じて適宜選択することができる。
たとえばグラビア印刷法、オフセット印刷法、グラビアオフセット印刷法、フレキソ印刷法、インクジェット印刷法、シルクスクリーン印刷法などから適宜選択して用いることができる。中でもグラビア印刷法は、生産性や絵柄の高精細度において好ましく用いることができる。
このように本発明によれば、紙製カップ容器において、開封前にはガスバリア性に優れ、開封後においても再封性を有する紙製カップ容器を提供することが可能である。
1・・・胴部
2・・・底部
3・・・密封シール
4・・・密閉蓋
5・・・プラスチックリング
6・・・螺合部
7・・・カップリム
9・・・密閉蓋部
10・・・紙製カップ容器本体
11・・・開口部
12・・・ストロー
13・・・穴
14・・・矢印
20・・・内容物
100・・・紙製カップ容器

Claims (3)

  1. 紙製カップ容器であって、紙製カップ容器本体、密封シール、密閉蓋部からなり、
    該紙製カップ容器本体は、円形の底部と、側面を形成する円筒形の胴部とからなり、
    該円筒形胴部の上部は、円形のカップリムが紙製カップ容器本体の開口部を形成しており、
    該紙製カップ容器本体は、紙を基材とした積層体から構成され、積層体中にガスバリア層を有して、紙製カップ容器の内側、および外側になる層には、シーラント層が配置されており、
    該密封シールは、その周縁部において紙製カップ容器本体の開口部のカップリムに接合して、紙製カップ容器本体を密封し、
    該密封シールは積層体からなり、積層体中にガスバリア層を有して、紙製カップ容器の内側になる層には、シーラント層が配置されており、
    該密閉蓋部は、密閉蓋とプラスチックリングからなり、密閉蓋は紙製カップ容器の開口部とカップリムとを覆って配置され、
    該プラスチックリングは、紙製カップ容器本体の開口部の外側でカップリムより下方に配置されて、胴部外側を周回する形状で接合されており、
    該密閉蓋の内周と、該プラスチックリングの外周とは、それぞれ螺子構造を有して、紙製カップ容器本体の開口部のカップリムの下方で螺合することができることを特徴とする、紙製カップ容器。
  2. 前記密閉蓋が、プラスチックの成形品であることを特徴とする、請求項1に記載の紙製カップ容器。
  3. 前記プラスチックリングが、インサートインジェクションによって、カップ胴部外側を周回するよう形成され接合されたものであることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の紙製カップ容器。
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