JP2019001328A - サスペンション制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】車速に係わらず、安定性と旋回性の両立を図ることができるサスペンション制御装置を提供する。
【解決手段】サスペンション31に、車両1の前後のロールセンター高さh,hを独立して調整可能なロールセンター可変機構32と、前後のロール剛性Φ,Φを独立して調整可能なロール剛性可変機構33とを備えた車両1に適用される。車両1の車速の上昇に応じてロールセンター高さh,hおよびロール剛性Φ,Φの前後比Φ/Φを、ロールセンター可変機構32およびロール剛性可変機構33にそれぞれ変更させるロールセンター・ロール剛性制御手段22を備える。
【選択図】図2

Description

この発明は、サスペンションに、車両の前後のロールセンター高さを独立して調整可能なロールセンター可変機構と、車両の前後のロール剛性を独立して調整可能なアクティブスタビライザー等のロール剛性可変機構とを備えた車両において、旋回性と安定性を両立させるように前記各機構を制御するサスペンション制御装置に関する。
従来、旋回時に横力によって発生する車体へのジャッキアップ力(ジャッキング力)を抑制する為、ロールセンター高さを調整することが提案されている(特許文献1)。ロールセンター高さを変更すると、その変更に伴い、サスペンションのジオメトリ変化が起きて車輪接地点の移動方向が変化しダンパーの作動速度と車輪の移動速度が変わってしまう。これを抑えるために、前記提案では、ダンパーの減衰力、またはばねレートを制御している。
特開2006−44467号公報
上記従来技術では、ロールセンター高さを下げ過ぎると重心位置との距離が開いてしまう。これにより、旋回時のロールモーメントが増加し、車体の姿勢変化が大きくなる可能性がある。また、姿勢変化を抑えるようとダンパーの減衰力を上げた場合、過渡的な姿勢変化を防ぐ事は出来るが、定常状態になればダンパーの減衰力の大小は関係なくバネレートに依存するため、最終的には姿勢変化が大きくなる。そのため、走行の案内性が悪い。これに加え、ダンパーの減衰力またはバネレートを上げてしまうと、左右輪の間での荷重移動量が大きくなり、旋回性、すなわちステア特性が変化する可能性がある。
この発明の目的は、車速に係わらず、安定性と旋回性の両立を図ることができるサスペンション制御装置を提供することである。
この発明のサスペンション制御装置21は、サスペンション31に、車両1の前後のロールセンター高さh,hを独立して調整可能なロールセンター可変機構32と、車両1の前後のロール剛性Φ,Φを独立して調整可能なロール剛性可変機構33とを備えた車両1の前記サスペンション31を制御する装置であって、
前記車両1の車速の上昇に応じてロールセンター高さh,h、およびロール剛性Φ,Φの前後比Φ/Φを、前記ロールセンター可変機構32および前記ロール剛性可変機構33にそれぞれ変更させるロールセンター・ロール剛性制御手段22を備える。
この構成によると、車速に応じてロールセンター高さh,hと前後のロール剛性Φ,Φを変更するため、車速に係わらず常に、安定性と旋回性を両立させることができる。
前記ロールセンター・ロール剛性制御手段22は、前記車両1の車速の上昇に伴い、前記ロールセンター高さh,hを初期値hf0,hr0よりも高くしてロールモーメントMを小さくしていくと共に、前記ロール剛性Φ,Φの前後比Φ/Φを、初期値Φf0/Φr0よりも前輪部のロール剛性Φfの方が大きくなるように変更してアンダーステア特性寄りにする構成であっても良い。
具体的には、発進してからある車速(任意に設定される)までは、乗り心地と旋回性能の向上を目的に、予め前後のロールセンター高さh,hを低く設定し、前輪部のロール剛性Φよりも後輪部のロール剛性Φを大きくする。
前記ある車速に達すると、ロールセンター高さh,hを上昇させることにより、ジャッキアップ力Fzが増加し、かつロールモーメントMの半径が小さくなってロールモーメントMが抑制される。また、ロール剛性を後輪部よりも前輪部を大きくすることで、アンダーステア特性寄りにすることができ、走行の安定性が向上する。
前記ロールセンター・ロール剛性制御手段22は、前記ロールセンター高さh,hrにつき、前輪部の高さhと後輪部の高さhの比h/hを変えないようにしながら、前記の車速に応じて初期値hf0/hr0よりも高くする制御を行うことが好ましい。
ロールセンター高さh,hについては、前後比h/hを変えない事で、前後の姿勢変化のバランスを崩さずにロールを抑える事ができる。
前記ロールセンター・ロール剛性制御手段22は、前記車両1の横滑り角に基づいて前記車両がスピン状態に近付いたことを判断するスピン状態判断部26を有し、前記スピン状態に近付いた場合に、車速Vによらず早急に後輪部よりも前輪部のロール剛性Φ,Φを高くしてアンダーステア特性に近付けるようにしても良い。
このように後輪部よりも前輪部のロール剛性を上げることで、スピンを未然に防止することができる。スピン状態に近付いたか否かは、設計により任意に定めた閾値に横滑り角が達したか否かにより判断する。
この発明のサスペンション制御装置において、前記サスペンション31のストローク量を検知するストロークセンサ17を備え、前記ストローク量がフルバンプ、またはフルリバンプに近い設定量に達した場合は、前記ロールセンター・ロール剛性制御手段22は、車速Vによらず早急に前後のロールセンター高さh,hを上げて前記フルバンプまたは前記フルリバンプを抑制するようにしても良い。
これにより、サスペンション31のショックアブソーバ36に備えるダンパー36aの底付きが抑えられる。
前記ロールセンター可変機構32は、前記サスペンション31のアッパーアーム34に対して取付けられる部分であるアーム取付部32bを上下方向に変更する直動機構32dを有する構成であっても良い。
ロールセンター可変機構32がこの構成であると、既存のアクチュエータを用いることできて、これによりコストを抑えることができる。
前記ロール剛性可変機構33は、モータ33cの駆動によって前記スタビライザー33aの捩り剛性を強くする構成であっても良い。
ロール剛性可変機構33がこの構成であると、既存のアクチュエータを用いることができて、これによりコストを抑えることができる。
この発明のサスペンション制御装置は、サスペンションに、車両の前後のロールセンター高さを独立して調整可能なロールセンター可変機構と、車両の前後のロール剛性を独立して調整可能なロール剛性可変機構とを備えた車両の前記サスペンションを制御するサスペンション制御装置であって、前記車両の車速の上昇に応じてロールセンター高さ、およびロール剛性の前後比を、前記前記ロールセンター可変機構および前記ロール剛性可変機構にそれぞれ変更させるロールセンター・ロール剛性制御手段を備えるため、車速に係わらず、安定性と旋回性の両立を図ることができる。
この発明の一実施形態に係るサスペンション制御装置を搭載した車両の概念構成を示す説明図である。 同車両のサスペンションの模式図と同サスペンション制御装置のブロック図とを合わせた説明図である。 同サスペンションとそのロールセンター可変機構およびロール剛性可変機構の模式図である。 同車両のロールセンター高さを上げた動作状態の説明図である。 同サスペンション制御装置による制御例となる車速とロール剛性との関係を示すグラフである。 同サスペンション制御装置による制御例となる車速とロールセンター高さとの関係を示すグラフである。 同サスペンション制御装置による制御例となる車速と滑り角度との関係を示すグラフである。 同サスペンション制御装置による制御例となる車速とストローク量との関係を示すグラフである。 同車両に装備されたインホイールモータ駆動装置の一例を示す断面図である。 ロールセンター位置の説明図である。
この発明の一実施形態に係るサスペンション制御装置を図1ないし図9と共に説明する。図1に示すように、この実施形態で示す車両1は、四輪全てにインホイールモータ駆動装置5を備えた四輪独立駆動車である。この車両1は、左右の後輪となる車輪2および左右の前輪となる車輪2が、いずれも制駆動源となる電動モータ4で独立して駆動される。
図9に示すように、インホイールモータ駆動装置5は、電動モータ4、減速機6、および車輪用軸受7を有し、一部または全体が車輪2内に配置される。電動モータ4の回転は、減速機6および車輪用軸受7を介して車輪2に伝達される。インホイールモータ駆動装置5は、電動モータ4の回転方向の切換えにより、駆動トルクまたは制動トルクを発生する。車輪用軸受7のハブ輪7aのフランジ部には摩擦ブレーキ装置8を構成するブレーキロータ8aが固定され、同ブレーキロータ8aは車輪2と一体に回転する。
<車両全体の制御>
図1において、制御系を説明する。
車両の制御装置は、ECU(電気制御ユニット)10と、各輪を駆動する電動モータ4に対して設けられた複数(この例では4つ)のインバータ装置11と、インバータトルク指令装置12と、サスペンション制御装置21とを備える。ECU10は、車両1の最上位の制御手段であって、車両全体の統括制御および協調制御を行う機能、および車両1に備えられた各種センサ、例えばアクセルペダルセンサ13、ブレーキペダルセンサ14、車速センサ15、舵角センサ16、ストロークセンサ17、および横滑りセンサ18の検出信号が入力され、下位の各制御手段にその制御手段で必要とされるセンサ検出信号を転走する機能を有する。
インバータトルク指令装置12は、ECU10を介して入力されたアクセルペダルセンサ15およびブレーキペダルセンサ16の検出信号から、各輪のインバータ装置11に与える制駆動指令を計算して出力する機能を有し、専用のECU等で構成される。インバータトルク指令装置12は、ECU10の一部として構成されていてもよい。インバータ装置11は、バッテリ(図示せず)の直流電力を交流電力に変換し、与えられた制駆動指令に従ってモータ4のフィードバック制御を行う。
前記車速センサ15は、車輪2の回転速度等から車両1の速度を検出するセンサである。前記舵角センサ16は、ステアリングハンドルの操舵角、または転舵機構(図示せず)の車輪転舵角度を検出するセンサである。前記ストロークセンサ17は、サスペンション31の上下ストロークを検出するセンサである。前記横滑りセンサ18は、車両1の横滑り角度を検出するセンサである。
サスペンション制御装置21は、サスペンション31が備えるロールセンター可変機構32およびロール剛性可変機構33を制御する装置である。ロールセンター可変機構32およびロール剛性可変機構33は、いずれも図2に示すように複数台備えられるが、図1ではそれぞれ一つのブロックで代表して示している。
<サスペンション31>
図2の下部に、車両1の全体のサスペンション31の構成を示す。このサスペンション31は、4輪独立懸架方式(ダブルウィッシュボーン)であり、各車輪2に対してロールセンター可変機構32を搭載し、前後にロール剛性可変機構33を搭載している。
図3に示すように、サスペンション31は、アッパーアーム34、ロアアーム35、およびロアアーム35と車体1A(図2,図10参照)とを連結したショックアブソーバ36により主に構成され、さらに前記ロールセンター可変機構32およびロール剛性可変機構33が設けられている。ショックアブソーバ36は、ダンパー36aおよびスプリング36bを有している。
<ロールセンター可変機構32>
ロールセンター可変機構32は、その本体32aが車体1Aに設置され、本体32aに対して上下に動くアーム取付部32bがアッパーアーム34に取付けられている。アーム取付部32bの上下動は、本体32aに内蔵されたモータ32cおよびその回転出力を直線動作に変換する直動機構32dにより行われる。直動機構32dは、ボールねじ等の送りねじ機構からなる。アッパーアーム34は、1つの車輪2に対して二叉状に2本設けられており、その各アッパーアーム34にロールセンター可変機構32が設けられている。ロールセンター可変機構32の取付箇所をアッパーアーム34としたのは、サスペンション取付側となるロアアーム35に取付けたのでは、車高も変わるためである。ロールセンター可変機構32は、図示の例では上下に直線状に動く構造となっているが、車輪2にシャンパータ角が付かないように円弧を描きながら上下に動く構造であっても良い。
<ロール剛性可変機構33>
ロール剛性可変機構33は、モータ駆動によりスタビライザー33aのねじり剛性を強くする一般的な構成のアクティブスタビライザーである。スタビライザー33aの両端は左右の車輪2に対するロアアーム35における車輪2の近傍部に結合されている。ロール剛性可変機構33は、具体例を挙げると、左右のスタビライザー部33,33と、これら左右のスタビライザー部33,33に捩じり力を付与する捩じり力付与機構33bとで構成される。捩じり付与機構33bは、モータ33cと、このモータ33cの回転を大減速比で減速して左右のスタビライザー部33,33間に付与する減速機33dとで構成される。捩じり力付与機構33bは、油圧式であっても良い。
<ロールセンター、ジャッキアップ力、ロールモーメントの基本概念>
図10は、車両1を前方から見た状態を表している。アッパーアーム34とロアアーム35のそれぞれの延長線の交点(O)が、車輪2のタイヤ2aの回転中心となり、このタイヤ回転中心Oとタイヤ2aの接地中心を結ぶ線と、車両中心(車幅方向の中心となる鉛直面であり重心Gを含む)との交点がロールセンターCである。なお、前後の車輪部のロールセンターCを結ぶ線を、ロール軸Lとして図2等に支援している。
ジャッキアップ力Fzの発生要因は、横力Fxによってタイヤ接地中心からロールセンターCに向けて力Fを発生し、この力Fの分力が上下方向の力Fzとして作用することで、車体1Aを持ち上げる力(持ち下げる力)となる。そのため、ロールセンターCを下げれば、前記上下方向の力であるジャッキアップ力Fzが減少し、ロールセンターCを上げればジャッキアップ力Fzが増加する。
ロールモーメントMは、前記ロール軸L回りに車体1Aが回転しようとするモーメントである。
<サスペンション制御装置21>
図1のサスペンション制御装置21は、図2に示すように、各ロールセンター可変機構32へ制御量を指令するロールセンター制御部24、および各ロール剛性可変機構33へ制御量を指令するロール剛性制御部26を有するロールセンター・ロール剛性制御手段22を備える。ロールセンター・ロール剛性制御手段22は、この他にスピン状態判断部25を有する。なお、以下にロールセンター・ロール剛性制御手段22の制御として説明する事項のうち、ロールセンター位置の制御を行う手段がロールセンター制御部24であり、ロール剛性の制御を行う手段がロール剛性制御部26である。
ロールセンター・ロール剛性制御手段22は、基本的には、車両1の車速の上昇に応じてロールセンター高さh,h、およびロール剛性Φ,Φrの前後比Φ/Φrを、ロールセンター可変機構32およびロール剛性可変機構33にそれぞれ変更させる。
なお、h,hは、それぞれ車両1の前輪部および後輪部のロールセンター高さであり、それらの初期値をhf0,hr0と記す。Φ,Φrは、それぞれ車両1の前輪部および後輪部のロール剛性であり、それらの初期値をΦf0,Φrと記す。
この場合に、ロールセンター・ロール剛性制御手段22は、車両1の車速Vの上昇に伴い、前記ロールセンター高さh,hrを初期値hf0,hr0よりも高くしてロールモーメントMを小さくしていくと共に、前記ロール剛性Φ,Φの前後比Φf/Φを、初期値Φf0/Φr0よりも前輪部のロール剛性Φの方が大きくなるように変更してアンダーステア特性寄りにする。
具体的には、発進してからある車速V(任意に設定される)までは、乗り心地と旋回性能の向上を目的に、予め前後のロールセンター高さh,hrを低く設定し、前輪部のロール剛性Φよりも後輪部のロール剛性Φを大きくする。
ロールセンター・ロール剛性制御手段22は、前記ロールセンター高さh,hにつき、前輪部の高さhと後輪部の高さhの比h/hを変えないようにしながら、前記の車速Vに応じて初期値hf0/hr0よりも高くする制御を行う。
ロールセンター・ロール剛性制御手段22は、原則的には以上の制御を行いながら、次のスピン状態対応の制御、およびサスペンションストローク量対応の制御を行う。
スピン状態対応の制御として、ロールセンター・ロール剛性制御手段22は、スピン状態判断部26によりスピン状態に近付いたと判断された場合に、車速Vによらず早急に後輪部のロール剛性Φよりも前輪部のロール剛性Φを上げてアンダーステア特性に近付ける。
前記スピン状態判断部26は、車両1の横滑り角に基づいて車両1がスピン状態に近付いたことを判断する手段であり、横滑り角が設定角(車両設計により任意に設定される)に達するとスピン状態に近付いたと判断する。前記横滑り角は、横滑り角センサ18の検出値を用いているが、推定値を用いてもよい。
サスペンションストローク量対応の制御として、ロールセンター・ロール剛性制御手段22は、サスペンション31のストローク量がフルバンプ、またはフルリバンプに近い設定量に達した場合は、車速Vによらず早急に前後のロールセンター高さh,hrを上げて前記フルバンプまたは前記フルリバンプを抑制する。 前記ストローク量は、サスペンション31に設けられたストロークセンサ17により検出される。なお、フルバンプとは、サスペンションが最大限縮んでいる状態であり、フルリバンプとは、サスペンションが最大限伸びている状態をさす。
<制御の概要,効果>
上記構成のサスペンション制御装置21によると、上記のようにロールセンター・ロール剛性制御手段22は、発進してからある車速までは乗り心地と旋回性能の向上を目的に、予め前後のロールセンター高さを低く設定し、前輪部よりも後輪部のロール剛性を大きくする。これにより、ジャッキアップ力Fzが小さくなりステア特性がオーバーステア特性寄りになる。
また、ある車速からは、姿勢変化の抑制と安定性能の向上を目的に、車速に応じて初期値よりもロールセンターを高くしていき、後輪部よりも前輪部のロール剛性を大きくする。これにより、ジャッキアップ力が大きくなり(ロールモーメントMが小さくなる)ステア特性がアンダーステア特性寄りになる。
ただし、横滑り角が旋回内向きに大きくつくか、サスペンション31のストローク量が大きくなった場合は、車速に限らず早期にロールセンターCを上げて、後輪部よりも前輪部のロール剛性Φを上げる。
<具体的制御>
以下、上記構成による制御動作、および構成のより具体的な説明を行う。
図4は、前後のロールセンター高さh,hがh ,hr となって、初期値hf0,hr0(図2参照)よりも高く、前輪部のロール剛性Φを上げた状態(Φ )を示している。車速が上がるにつれて、前後のロールセンター高さの比h/hは変えずにロールセンター高さh,hを徐々に上げていき、これにより、前輪部のロール剛性Φが初期値Φf0よりも大きくなる。また、車体1へのジャッキアップ力Fzが増加して、かつ重心位置Gとロール軸Lの距離が縮まる事でロールモーメントMが小さくなる為、ロールが小さくなる。また、車速が上がるにつれて、後輪部よりも前輪部のロール剛性Φが上がっていく。これにより、前輪の車輪2,2間での荷重移動量が増加する為、前輪部のタイヤ力が低下し易くなり徐々にアンダーステア特性寄りになる。
図5は、車速Vに対する前輪部のロール剛性Φの変化を表している。この実施形態では、車速Vが定められた制御開始速度Vsに達するまでは、前輪部および後輪部ともにロール剛性Φ,Φは初期値Φf0,Φr0のままであるが、制御開始速度Vsに達すると、後輪部のロール剛性Φは初期値Φr0に固定したままとして、前輪部のロール剛性Φを車速Vの増加に応じて徐々に上げていく。この増加は、定められた制御終了速度Veに達するとそのときの値を車速Vが増加しても維持する。ただし、前輪部のロール剛性Φを固定して後輪部のロール剛性Φを下げるか、もしくは前輪部のロール剛性Φを上げて、かつ後輪部のロール剛性Φを下げていくようにしても良い。
図6は、車速Vに対するロールセンター高さh(h,h)の変化を表す。この実施形態では、車速Vの増加に応じて前後同時にロールセンター高さh,hを上げていく。ただし、ロールセンター高さh,hにつき、前輪部のみ上げるか、もしくは後輪部のみ下げていくようにしても良い。このロールセンター高さh,hを上げる制御は、制御開始速度Vsから制御終了速度Veまで行う。この制御開始速度Vsおよび制御終了速度Veは、ロール剛性Φを変える制御開始速度Vsおよび制御終了速度Veと同じであってもよく、また異なっていてもよい。
図7は、車速Vに対する横滑り角βの変化を表している。ロール剛性Φf,Φrが初期値Φf0,Φr0であるとニュートラルステア特性(NS特性)寄りのステア特性となるが、車速Vの増加に伴い徐々に後輪部のロール剛性Φよりも前輪部のロール剛性Φを大きく上げて行く。これにより目標ステア特性をアンダーステア特性(US特性)寄りに近付ける事ができる。ただし、前記横滑り角センサ18で検知した実横滑り角がオーバーステア特性(OS特性)となった場合は、車速Vによらず早期にロール剛性Φを後輪部(Φ)よりも前輪部(Φ)を上げてアンダーステア特性寄りにする。
図8は、車速Vに対するサスペンション31のストローク量Sの変化を表している。車速Vに応じてロールセンター高さh,hは徐々に初期値hf0,hr0よりも高くなっていくが、例えば、車速Vが低い時(この時はロールセンター高さhf,hrが初期値hf0,hr0に近い)に旋回半径が小さくなると、横加速度が大きくなり、ダンパー36a(図3参照)が底付きし易くなる。その為、前記ストロークセンサ17が検知した実ストローク量がフルバンプ(もしくはフルリバンプ)に近付いた場合は、車速Vによらず早期に前後のロールセンター高さh,hを上げ、これより底付きを抑える。フルバンプ(もしくはフルリバンプ)に近づいたか否かは、フルバンプおよびフルリバンプに対して設計により任意に定められた各値に横加速度が達したか否かで定めればよい。
本願発明は、独立懸架方式のサスペンションを適用する車両であれば、インホイールモータ、オンボードタイプ、内燃機関搭載車両等の形式を問わず適用することができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1…車両
1A…車体
2…車輪
2a…タイヤ
4…モータ
5…インホイールモータ駆動装置
10…ECU
11…インバータ装置
12…インバータトルク指令装置
15…車速センサ
16…舵角センサ
17…ストロークセンサ
18…横滑りセンサ
21…サスペンション制御装置
24…ロールセンター制御部
25…ロール剛性制御部
26…スピン状態判断部
31…サスペンション
32…ロールセンター可変機構
32b…アーム取付部
32d…直動機構
33…ロール剛性可変機構
33a…スタビライザー
33…左スタビライザー部
33…右スタビライザー部
33b…捩じり付与機構
34…アッパーアーム
35…ロアアーム
36…ショックアブソーバ
36a…ダンパー
,h…ロールセンター高さ
Φ,Φ…ロール剛性

Claims (7)

  1. サスペンションに、車両の前後のロールセンター高さを独立して調整可能なロールセンター可変機構と、車両の前後のロール剛性を独立して調整可能なロール剛性可変機構とを備えた車両の前記サスペンションを制御するサスペンション制御装置であって、
    前記車両の車速の上昇に応じてロールセンター高さ、およびロール剛性の前後比を、前記ロールセンター可変機構および前記ロール剛性可変機構にそれぞれ変更させるロールセンター・ロール剛性制御手段を備えるサスペンション制御装置。
  2. 請求項1に記載のサスペンション制御装置において、前記ロールセンター・ロール剛性制御手段は、前記車両の車速の上昇に伴い、前記ロールセンター高さを初期値よりも高くしてロールモーメントを小さくしていくと共に、前記ロール剛性の前後比を、初期値よりも前輪部のロール剛性の方が大きくなるように変更してアンダーステア特性寄りにするサスペンション制御装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載のサスペンション制御装置において、前記ロールセンター・ロール剛性制御手段は、前記ロールセンター高さにつき、前輪部の高さと後輪部の高さの比を変えないようにしながら、前記車速に応じて初期値よりも高くする制御を行うサスペンション制御装置。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載のサスペンション制御装置において、前記ロールセンター・ロール剛性制御手段は、前記車両の横滑り角に基づいて前記車両がスピン状態に近付いたことを判断するスピン状態判断部を有し、前記スピン状態に近付いた場合に、車速によらず早急に後輪部よりも前輪部のロール剛性を高くしてアンダーステア特性に近付けるサスペンション制御装置。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載のサスペンション制御装置において、前記サスペンションのストローク量を検知するストロークセンサを備え、前記ストローク量がフルバンプ、またはフルリバンプに近い設定量に達した場合は、前記ロールセンター・ロール剛性制御手段は、車速によらず早急に前後のロールセンター高さを上げて前記フルバンプまたは前記フルリバンプを抑制するサスペンション制御装置。
  6. 請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載のサスペンション制御装置において、前記ロールセンター可変機構は、前記サスペンションのアッパーアームに対して取付けられる部分であるアーム取付部を上下方向に変更する直動機構を有するサスペンション制御装置。
  7. 請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載のサスペンション制御装置において、前記ロール剛性可変機構は、モータの駆動によってスタビライザーの捩り剛性を強くする構成であるサスペンション制御装置。
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