JP2005145360A - サスペンション制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 スタビライザ制御手段を備えたサスペンション制御装置において、車体のロール運動に対し、簡単且つ確実な構成で乗り心地の向上と車両安定性の確保を両立させる。
【解決手段】 前輪側スタビライザSBfと後輪側スタビライザSBrのうち、前輪側スタビライザのみのねじり剛性を可変制御するスタビライザ制御手段(FT)を設ける。そして、旋回判定手段によって車両の旋回状態を判定し、その判定結果に基づき、旋回状態が大きい程、前輪側スタビライザのねじり剛性が大きくなるようにスタビライザ制御手段を調整する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、車両のサスペンション制御装置に関し、特に、左右車輪間に配設するスタビライザのねじり剛性を可変制御するスタビライザ制御手段を備えたサスペンション制御装置に係る。
近年の車両にはトーションバーから成るスタビライザが備えられており、車体のロール運動により車両の左右何れか一方側が沈み込むような場合には、その沈み込みを抑制する方向にスタビライザによってねじりばね力を発生させてロール運動を緩和することとしている。しかし、スタビライザは、その中間部を車体側に固定し、両端部分を車輪側に連結するように構成されているため、乗り心地の観点からは、その剛性は小さい程好ましいことになる。例えば、直進走行をする車両が路面突起を乗り越えるような場合には、スタビライザのねじり剛性が小さい方が良好な乗り心地となる。逆に、旋回作動中には車体のロール運動を抑制するために、スタビライザのねじり剛性は大きい方が望ましい。
上記の課題を解決するために、例えば後掲の特許文献1には、ロール運動を滑らかに抑制すると共に、良好な乗り心地を確保することを目的として、スタビライザ制御装置及び制御方法が提案されている。これは、油圧式パワーステアリングが発生するパワーステ圧を利用し、スタビライザバーの端部とサスペンション部材との間に介装した油圧アクチュエータへ、切換弁、開閉弁を通して導き、2つの油室を油が自由に流通するソフトモード、2つの油室の圧力をパワーステ圧で変化させるミディアムモード、2つの油室をロックさせるモードにして、スタビライザバーをねじり剛性が発生しない領域(ソフトモード)から最大のねじり剛性が発生する領域(ロックモード)まで、連続的、かつリニアに可変させることとしている。
また、後掲の特許文献2に記載の車両のロール制御装置においては、外部の油圧源により油圧を与えてロール運動を抑制することとしている。即ち、トーションバー部分で二分割してロータリアクチュエータに圧力を供給する構成において、油圧源とロータリアクチュエータの途中に、差圧制御バルブとノーマル位置で油圧源をアンロード状態に保つと共に、スタビライザ側のロータリアクチュエータをブロック状態に保つ切換バルブを直列に配置することとしており、以下のように作動が説明されている。即ち、直進走行時のように車体に横加速度が加わらないノーマル時には、差圧制御バルブが差圧零の状態を保ったまま切換バルブでスタビライザにおけるロータリアクチュエータをブロックし、スタビライザは通常の作用を行うことになる。また、油圧源も切換バルブによりアンロード状態に保たれて省エネルギーが図られる。一方、旋回時等のように車体に横加速度が作用すると、制御装置がこの横加速度の大きさを検出し、この横加速度信号によって切換バルブを開放状態に切り換えると共に、比例制御バルブを制御動作して当該横加速度信号の大きさに応じた差圧をスタビライザのロータリアクチュエータに与える。これにより、ロータリアクチュエータは、スタビライザを通してそのときの遠心力で車体に作用するロールモーメントと拮抗する反対方向のロールモーメントを車体に加え、車体に生じるロールを効果的に抑制する旨記載されている。
更に、下記の特許文献3には車両の横揺れ(ローリング)安定化装置が開示され、スタビライザに対する電気機械式アクチュエータにおけるロック手段が提案されている。ここでは、車両の横揺れ値に応じて、前輪側及び後輪側のスタビライザを制御し、前車軸と後車軸のモーメント配分を制御することとしている。
特開平10−258627号公報 特開平07−040731号公報 特表2002−518245号公報
然し乍ら、車体のロール運動を抑制すると共に、乗り心地を向上させるため、前掲の特許文献に記載の方法とは別個の技術思想に基づき、車体前後のロール剛性比率によりロール変動を緩和することができる。図7は、車体全体のロール剛性を同一としロール剛性の前後比率を異ならせた場合に、片側車輪が路面上の突起を乗り越える際の車体のロール運動を表したものである。このようなロール運動時には、図7に実線で示す前輪側のロール剛性が相対的に大きい場合(前輪側のロール剛性比率が大)に比較して、それが小さい場合(破線で示す)の方が車体ロール角の変動が小さくなる。従って、車両の左右の車輪に対し、異なる路面入力、つまり車体のロール運動を生じさせる路面入力がある場合において、車体のロール運動を低減し乗り心地を向上させるためには、前輪側のロール剛性を小さく後輪側のロール剛性を大きく設定することが望ましい。
これに対し、操縦安定性の面では、前輪側のロール剛性が大きい方が車両安定性が高いことが一般的に知られている。而して、これまでは、前掲の特許文献に記載のように、車体全体のロール剛性を考慮し、前輪側及び後輪側のスタビライザの配分(前後比率)を制御することを前提としていた。
そこで、本発明は、スタビライザ制御手段を備えたサスペンション制御装置において、車体のロール運動に対し、簡単且つ確実な構成で乗り心地の向上と車両安定性の確保を両立させ得るサスペンション制御装置を提供することを課題とする。
上記の課題を解決するため、本発明のサスペンション制御装置は、請求項1に記載のように、車両前方の左右車輪間に配設する前輪側スタビライザと、車両後方の左右車輪間に配設する後輪側スタビライザと、前記前輪側スタビライザのみのねじり剛性を可変制御するスタビライザ制御手段と、車両の旋回状態を判定する旋回判定手段と、該旋回判定手段の判定結果に基づき、前記車両の旋回状態が大きい程、前記前輪側スタビライザのねじり剛性が大きくなるように前記スタビライザ制御手段を調整する調整手段とを備えることとしたものである。
また、本発明のサスペンション制御装置は、請求項2に記載のように、車両前後の車輪のうち前方の左右車輪間のみに配設する前輪側スタビライザと、該前輪側スタビライザのねじり剛性を可変制御するスタビライザ制御手段と、車両の旋回状態を判定する旋回判定手段と、該旋回判定手段の判定結果に基づき、前記車両の旋回状態が大きい程、前記前輪側スタビライザのねじり剛性が大きくなるように前記スタビライザ制御手段を調整する調整手段とを備えることとしてもよい。
前記請求項1又は2に記載の調整手段は、請求項3に記載のように、前記旋回判定手段の判定結果に基づき、前記車両の旋回状態に応じて前記車両の前輪側のロール剛性を調整するように構成することができる。また、請求項4に記載のように、前記請求項1又は2に記載のスタビライザ制御手段は電気モータにより駆動され、前記車両の直進時に前記電気モータへの通電が禁止されるように構成するとよい。
而して、請求項1及び2に記載のサスペンション制御装置によれば、車両の旋回状態に応じて前輪側スタビライザのねじり剛性が大きくなるようにスタビライザ制御手段を調整することにより、車体のロール運動に対し乗り心地の向上と車両安定性の確保を両立させことができる。
上記のサスペンション制御装置において、特に、前記調整手段を請求項3に記載のように構成すれば、車両の旋回状態に応じて前輪側のロール剛性を適切に調整することができる。また、前記スタビライザ制御手段を請求項4に記載のように構成すれば、直進時及び旋回状態の比較的小さい場合には電気モータへの通電が禁止されるので、前輪側のロール剛性が小さくなり、乗り心地を向上させることができる。
以下、本発明の望ましい実施形態を説明する。本発明の一実施形態に係るサスペンション制御装置を備えた車両の全体構成を図1に示し、車体は各車輪WHxxに配置されるばね要素SPxxによって懸架されている(添字xxは各車輪を意味し、frは右側前輪、fl左側前輪、rrは右側後輪、rlは左側後輪を示す)。ばね要素SPxxとしては、一般的なサスペンション装置に供されるコイルばね、板ばね等が用いられるが、空気圧やハイドロニューマチックを利用したばね要素としてもよい。
図1に示すように、本実施形態においては、車体にロール方向の運動が入力された場合に、ねじりばねとして作用する前輪側スタビライザSBfと後輪側スタビライザSBrが配設される。前輪側スタビライザSBfは、そのねじり剛性がスタビライザアクチュエータFTによって可変制御されるように構成されているが、これについては後述する。これに対し、後輪側スタビライザSBrは一般的なねじりばねのスタビライザバーが用いられており、スタビライザ制御手段は設けられていない。更に、後輪側にスタビライザを設ける必要がない場合には、後輪側スタビライザSBrを省略することも可能である。尚、ロール角に対するロールモーメントで定義されるロール方向の剛性(ロール剛性)は、車体を懸架するばね要素のばね剛性とスタビライザのねじり剛性によって決定される。
図1に示すように各車輪WHxxには車輪速度センサWSxxが配設され、これらが電子制御装置ECUに接続されており、各車輪の回転速度、即ち車輪速度に比例するパルス数のパルス信号が電子制御装置ECUに入力されるように構成されている。更に、ステアリングホイールSWの操舵角(ハンドル操舵角)δfを検出する操舵角センサSA、車両の前後加速度Gxを検出する前後加速度センサXG、車両の横加速度Gyを検出する横加速度センサYG、車両のヨーレイトYrを検出するヨーレイトセンサYR等が電子制御装置ECUに接続されている。
尚、電子制御装置ECU内には、スタビライザ制御ユニットECU1のほか、ブレーキ制御ユニットECU2、スロットル制御ユニットECU3、報知制御ユニットECU4等が構成されており、これらの制御ユニットECU1乃至4は夫々、通信用のCPU、ROM及びRAMを備えた通信ユニットを介して通信バスに接続されている。而して、各制御システムに必要な情報を他の制御システムから送信することができる。
図2は、本願発明のスタビライザ制御手段たるスタビライザアクチュエータFTの具体的構成例を示すもので、前輪側スタビライザSBfはスタビライザバーSBfr及びSBflに二分割されており、夫々の一端が左右の車輪に接続され、他端の一方側が減速機RDを介して電気モータSMのロータRO、その他方側が電気モータSMのステータSRに接続されている。而して、電気モータSMが通電されると、二分割のスタビライザバーSBfr及びSBflの夫々に対しねじり力が生じ、みかけのねじりばね特性が変更されるので、ロール剛性が制御されることになる。本実施形態では、電気モータSMによってロール剛性が制御されるように構成されているが、パワー源をモータ又はエンジンによって駆動されるポンプに置き換え、ポンプによって油圧制御を行う態様(図示せず)とすることも可能である。
上記の前輪側スタビライザSBfのスタビライザアクチュエータFTを構成する電気モータSMは、スタビライザ制御ユニットECU1によって駆動制御される。スタビライザ制御ユニットECU1は、例えば図3に示すように構成されており、モータサーボコントローラMCによって電気モータSMに対しモータ駆動回路から供給される駆動電流が、ロール運動コントローラRCによって制御される。このときモータ駆動回路から供給される駆動電流が電流検出部によって検出され、電気モータSMの回転検出信号と共に、インターフェースI/Fを介してロール運動コントローラRCにフィードバックされる。
ここで、前述のように、ロール剛性の前後輪間における配分比率が操縦安定性を考慮して設定される点について説明すると、ロール剛性配分比率によるステア特性(アンダステア/オーバステア)への影響は、タイヤ横力特性が接地荷重に対して非線形であることに起因している。例えば、図5に示すようなタイヤ横力特性において、車輪スリップ角を同一の値(α)とした場合、接地荷重がWからΔWだけ増加し2点鎖線で示す(W+ΔW)の特性となった場合の横力の変化量(B−A)よりも、(W+ΔW)の特性から更にΔWだけ増加し破線で示す(W+2・ΔW)の特性となった場合の横力の変化量(C−B)の方が小さくなる。車体のロール運動による旋回内側の車輪と外側の車輪との間の荷重移動は、ロール剛性が大きいほど増大するため、車輪スリップ角が変化しないとすると、ロール剛性が大きいほどタイヤ横力の内外輪の和は小さくなる。そのため、前輪側のロール剛性が大きいほど車両はアンダステア傾向を示し、逆の場合にはオーバステア傾向を示すこととなる。
上記のように、前輪側のロール剛性に起因するステア特性の変化は、荷重移動が生じることにより発生する。このため、直進時や小さな旋回状態では前輪側のロール剛性もステア特性に対してはほとんど影響を及ぼさない。そこで、本発明においては、乗り心地に影響する路面入力によるロール運動変化の緩和と、旋回時の車両安定性の確保を両立させるために、前輪側のロール剛性を以下に示すように設定し制御することとしている。即ち、直進時や旋回状態が小さい場合には、図7を参照して前述したように、前輪側のロール剛性を一般的に設定される値より小さくすることにより、車体ロール運動の変化を緩和することとしている。これに対し、旋回状態がある程度大きくなり、前輪側のロール剛性がステア特性に対する影響を及ぼすような領域ではスタビライザアクチュエータFTを駆動して、前輪側のスタビライザバーSBfr及びSBflに対し旋回状態に応じたトルクを付与して、ねじり剛性が大きくなるように調整し、前輪側のロール剛性を大きくすることにより車両安定性を確保することとしている。
図4は、スタビライザ制御ユニットECU1において、スタビライザアクチュエータFTにより、旋回状態に応じて前輪側のロール剛性を制御するための制御ブロック図である。先ず、推定旋回状態演算ブロックB1にて操舵角δfと車両速度Vに基づき推定旋回状態が演算されると共に、実旋回状態演算ブロックB2にて、横加速度センサYGで検出された実横加速度Gyaに基づき実旋回状態が演算され、これらの演算結果に基づき、旋回状態演算ブロックB3にて旋回状態が演算される。ここで、推定旋回状態は、車両への入力である操舵角δfに基づいて演算されるため、信号の位相としては早いが、路面摩擦状態など不確定要素が存在するため実際の旋回状態とは誤差を生ずることもある。逆に、実旋回状態は車両運動の結果を直接的に表してはいるが、信号位相としては遅いものとなる。そこで、推定旋回状態及び実旋回状態の両者に基づき、信号位相を補償し、またアクチュエータの遅れ等を補い、適切に旋回状態を判定することによって誤差の少ない制御を可能としている。
上記旋回状態の演算について、例えば、横加速度を用いた場合の旋回状態についての演算方法を説明する。推定横加速度Gyeは、Gye=(V2・δf)/{L・N・(1+Kh・V2)}により演算される。ここで、Vは車両速度、δfは(ハンドル)操舵角、Lはホイールベース、Nはステアリングギア比、Khはスタビリティファクタである。そして、実際の横加速度(実横加速度)Gyaが考慮されて旋回状態TMが演算される。即ち、推定横加速度Gye及び実横加速度Gyaが位相調整され、位相調整後の横加速度Gye’及びGya’に基づき、TM=K1・Gye’+K2・Gya’(ここで、K1及びK2は係数)として演算される。而して、ブロックB1乃至B3によって本発明の旋回判定手段が構成されている。
次に、図4のブロックB4にて、上記のように演算された旋回状態TMに基づき、結果的に前輪側のロール剛性が大きくなるように前輪側の目標ロール剛性が設定される。例えば、直進時及び旋回状態が小さい場合には前輪側のロール剛性が比較的小さくなり、路面からの入力に対してロール変動が緩和されて乗り心地が向上し、旋回状態が大きい場合には前輪側のロール剛性が大きくなるように制御され、車両安定性が向上するように目標ロール剛性が設定される。
更に、高速走行時には車両安定性の確保が一層要請されるため、図6に示すように、車両速度も考慮して前輪側の目標ロール剛性が設定される。例えば、通常速度での走行時には、旋回状態が大きくなるに従い、図6中のA、B、C、Dの順に変化する特性となるように設定される。車両速度が高くなった場合には、旋回状態が大きくなるに従い、A、B、F、Dの順に変化するように、旋回状態に対する前輪側のロール剛性の傾きを大きく設定したり、あるいはA、G、E、Dの順に変化するように制御開始条件の旋回状態を小さく設定することにより車両安定性を向上させることができる。また、図示は省略するが車両速度が高くなるにしたがい制御開始感度を低くし、且つ、ロール剛性の傾きを高めるような特性とすることも可能である。
尚、後輪側におけるばね要素のばね剛性、後輪側スタビライザSBrのねじり剛性、及び前輪側におけるばね要素のばね剛性は既知であるので、ロール剛性配分比率の目標値に基づき前輪側の目標ロール剛性を演算することもできる。
そして、図4のブロックB5にて、ブロックB4で演算された前輪側の目標ロール剛性に基づきスタビライザアクチュエータFTの指令値が設定される。而して、ブロックB4及びB5にて本発明の調整手段が構成され、車両の旋回状態が大きい程、前輪側スタビライザSBfのねじり剛性が大きくなるようにスタビライザアクチュエータFTが調整される。更に、ステアリングホイールSWの操作(操舵操作)が速いときには、これに対応してスタビライザアクチュエータFTの応答遅れを補償するために、推定横加速度Gyeの時間変化量dGye、実横加速度Gyaの時間変化量dGya、操舵速度dδfを加味して指令値を決定することも可能である。
尚、直進時及び旋回状態の比較的小さい場合には、旋回状態としてゼロ及び実質的にゼロの値が出力され、スタビライザアクチュエータFTを駆動する電気モータSMへの通電が行なわれることがない。この通電が禁止された状態により、電気モータSMのロータROとステータSRとの間には互いを拘束するねじり力が作用しない。その結果、前輪側スタビライザバーSBfrと前輪側スタビライザバーSBflは自由に相対運動が可能となる。従って、前輪側スタビライザバーSBfr及びSBflが固定された状態に比較して、前輪側スタビライザSBfのねじり剛性が小さくなる。そのため、前輪側のロール剛性比率が下がり、図7で説明した通り、前輪側のロール剛性が小さくなり、乗り心地を向上させることができる。また、旋回状態が急増した場合の電気モータSMの応答性を考慮し、直進時及び旋回状態の比較的小さい場合において、乗り心地には影響しない程度に電気モータSMに微少通電を行い、僅かなねじり力を発生するようにしてもよい。
以上のように、本実施形態は、前輪側スタビライザSBfを制御するスタビライザアクチュエータFTを備えたものであり、後輪側にはスタビライザアクチュエータを必要とせず、場合によっては後輪側スタビライザも不要である。尚、後輪側にもスタビライザアクチュエータを配設するように構成することは、単に、必要とするアクチュエータやコントローラにおける駆動回路が二倍になるというだけでなく、純電気システムにおいては電源が、油圧−電気システムにおいては油圧源が、一般的には前輪近くに配置されるため、配線長さによる電圧降下、配管長さに起因する圧力損失、管路抵抗等を考慮する必要がある。これに対し、本実施形態においては、後輪側にスタビライザアクチュエータを必要としないため、コスト的、スペース的に有利なだけでなく、上記のエネルギーロスの観点からも有利となる。
本発明のサスペンション制御装置の一実施形態の概要を示す構成図である。 本発明の一実施形態におけるスタビライザアクチュエータの具体的構成例を示す構成図である。 本発明の一実施形態におけるスタビライザ制御ユニットの一例を示す構成図である。 本発明の一実施形態における前輪側のスタビライザアクチュエータにより、旋回状態に応じてロール剛性を制御するための制御ブロック図である。 車輪スリップ角に対するタイヤ横力特性を示すグラフである。 本発明の一実施形態における旋回状態に応じて前輪側のロール剛性を設定するときの特性例を示すグラフである。 車体のロール剛性の前後比率を異ならせた場合に、片側車輪が突起を乗り越える際の車体のロール運動を表したグラフである。
符号の説明
SBf 前輪側スタビライザ
SBfr,SBfl 前輪側スタビライザバー
SBr 後輪側スタビライザ
FT スタビライザアクチュエータ
SW ステアリングホイール
SA 操舵角センサ
WHfr, WHfl, WHrr, WHrl 車輪
WSfr,WSfl,WSrr,WSrl 車輪速度センサ
SPfr,SPfl,SPrr,SPrl ばね要素
YR ヨーレイトセンサ
XG 前後加速度センサ
YG 横加速度センサ
ECU 電子制御装置

Claims (4)

  1. 車両前方の左右車輪間に配設する前輪側スタビライザと、車両後方の左右車輪間に配設する後輪側スタビライザと、前記前輪側スタビライザのみのねじり剛性を可変制御するスタビライザ制御手段と、車両の旋回状態を判定する旋回判定手段と、該旋回判定手段の判定結果に基づき、前記車両の旋回状態が大きい程、前記前輪側スタビライザのねじり剛性が大きくなるように前記スタビライザ制御手段を調整する調整手段とを備えたことを特徴とするサスペンション制御装置。
  2. 車両前後の車輪のうち前方の左右車輪間のみに配設する前輪側スタビライザと、該前輪側スタビライザのねじり剛性を可変制御するスタビライザ制御手段と、車両の旋回状態を判定する旋回判定手段と、該旋回判定手段の判定結果に基づき、前記車両の旋回状態が大きい程、前記前輪側スタビライザのねじり剛性が大きくなるように前記スタビライザ制御手段を調整する調整手段とを備えたことを特徴とするサスペンション制御装置。
  3. 前記調整手段は、前記旋回判定手段の判定結果に基づき、前記車両の旋回状態に応じて前記車両の前輪側のロール剛性を調整するように構成したことを特徴とする請求項1又は2記載のサスペンション制御装置。
  4. 前記スタビライザ制御手段が電気モータにより駆動され、前記車両の直進時に前記電気モータへの通電が禁止されることを特徴とする請求項1又は2記載のサスペンション制御装置。
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