JP2019001064A - 多層フィルム及び包装体 - Google Patents

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Abstract

【課題】誤飲防止効果を有するPTP包装体を製造可能な新規のフィルムと、これを用いた包装体を提供の提供。【解決手段】一方の最表層となるように配置された苦み成分含有層12と、他方の最表層となるように配置されたシーラント層11と、を備えた多層フィルム1において、苦み成分含有層12を、苦み成分として安息香酸デナトニウム又はその誘導体を含み、かつ水溶性であるものとする。包装体を、多層フィルム1を備えたものとする。【選択図】図1

Description

本発明は、多層フィルム及び包装体に関する。
錠剤やカプセル剤等の固形剤は、医薬品、栄養補助食品(健康食品)等として幅広く利用されている。これら固形剤は、その使用時までの間、例えば、PTP(press through pack)包装されて保存される。PTP包装では、例えば、突出部を有する透明フィルムに対して、その突出部の突出側とは反対側の面に、突出部を除いてカバーフィルムが貼り合わされ、透明フィルムの突出部とカバーフィルムとによって形成されている収納部に、固形剤が収納され、包装される。このような包装体に収納された固形剤を服用する場合、服用者は、収納されている固形剤に、透明フィルムを介してその突出部側から力を加えて、カバーフィルムを破って固形剤を押し出すことにより、包装体から固形剤を取り出す。
一方、近年は、PTP包装された固形剤を服用するときに、固形剤を包装体から取り出さずに、包装された状態のまま誤って服用してしまう、いわゆる誤飲が、高齢者を中心として頻発している。その場合、包装体の透明フィルムが比較的硬質であり、その外周の一部は角張って鋭利であるため、服用者は喉やそれ以降の消化器を傷付けてしまうことが多い。
同様に誤飲を起こし易いものとしては、洗浄剤、農薬等が挙げられる。これらは、PTP包装とは異なり、水溶性フィルムで包装されるが、特に液状の洗浄剤は、着色や香りづけがなされ、外見も含めて飲食品に似ていることから、誤飲・誤食の危険性がある。
そこで、このような誤飲・誤食を防止するものとして、苦み成分を含む水溶性フィルムを用いて構成された包装体が開示されている(特許文献1参照)。このような包装体を口に含むと、水溶性フィルムから苦み成分が口内に移行するため、口に含んだ者は強い苦みを感じ、不快になるとともに異常を感じて、包装体を飲み込まずに、吐き出すように導かれる。
特開2016−108426号公報
しかし、特許文献1で開示されている水溶性フィルムは、そのままPTP包装体の製造にも利用できるか、定かではない。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、誤飲防止効果を有するPTP包装体を製造可能な新規のフィルムと、これを用いた包装体を提供することを課題とする。
上記課題を解決するため、本発明は、以下の構成を採用する。
[1].一方の最表層となるように配置された苦み成分含有層と、他方の最表層となるように配置されたシーラント層と、を備え、前記苦み成分含有層は、苦み成分として安息香酸デナトニウム又はその誘導体を含み、かつ水溶性である、多層フィルム。
[2].前記苦み成分含有層の内部ヘーズが40%以下である、[1]に記載の多層フィルム。
[3].前記苦み成分含有層の、安息香酸デナトニウム及びその誘導体の合計含有量が、1.2質量%以下である、[1]又は[2]に記載の多層フィルム。
[4].前記苦み成分含有層が、水溶性樹脂を含む、[1]〜[3]のいずれか一項に記載の多層フィルム。
[5].前記シーラント層が、ポリプロピレン系樹脂及びポリエチレン系樹脂からなる群より選択される1種又は2種以上を含む、[1]〜[4]のいずれか一項に記載の多層フィルム。
[6].[1]〜[5]のいずれか一項に記載の多層フィルムを備えた包装体であって、前記多層フィルムの前記シーラント層によって、包装対象物の収納部が形成されており、前記多層フィルムの前記苦み成分含有層が、前記包装体の前記収納部側とは反対側の最表層となっている、包装体。
[7].前記多層フィルムの前記シーラント層側に、さらに、カバーフィルムを備え、前記多層フィルムが、その一部の領域において、前記苦み成分含有層側に突出した突出部を有し、前記多層フィルムの前記突出部と、前記カバーフィルムと、により、前記収納部が形成されており、前記多層フィルムの前記突出部以外の領域が、前記カバーフィルムと接着されている、[6]に記載の包装体。
本発明によれば、誤飲防止効果を有するPTP包装体を製造可能な新規のフィルムと、これを用いた包装体が提供される。
本発明の多層フィルムの一実施形態を模式的に示す断面図である。 本発明の多層フィルムの他の実施形態を模式的に示す断面図である。 本発明の包装体の一実施形態を模式的に示す斜視図である。 図3に示す包装体のI−I線における断面図である。
<<多層フィルム>>
本発明の多層フィルムは、一方の最表層となるように配置された苦み成分含有層と、他方の最表層となるように配置されたシーラント層と、を備え、前記苦み成分含有層は、苦み成分として安息香酸デナトニウム又はその誘導体を含み、かつ水溶性となっているものである。
本発明の多層フィルムは、このように、苦み成分含有層をシーラント層とは分離して備えた多層構造であり、苦み成分含有層が水溶性であることで、口中に含んだときに、苦みを明確に知覚できる。また、苦み成分含有層が、苦み成分として安息香酸デナトニウム又はその誘導体を含むことで、前記多層フィルムを口中に含んだときに、不快な苦みを明確に知覚できる。すなわち、本発明の多層フィルムは、口中に含んだときの苦みの有効性に極めて優れる。また、安息香酸デナトニウム及びその誘導体は、口中において、極めて微量で不快な苦みを知覚させるため、前記多層フィルムは、これら成分の含有量が少ない苦み成分含有層を備えていても、口中に含んだときの苦みの有効性に極めて優れる。
したがって、前記多層フィルムは、誤飲防止効果を有する包装体の製造に極めて有用である。製造対象の前記包装体としては、錠剤やカプセル剤等の固形剤を包装する、PTP(press through pack)包装体が、特に好適である。ここで、前記固形剤としては、例えば、医薬品、栄養補助食品(健康食品)等が挙げられる。
なお、本明細書において、「多層フィルム」とは、特に断りのない限り、本発明の多層フィルムを意味する。
以下、まず、本発明の多層フィルムの全体構成について説明する。
図1は、本発明の多層フィルムの一実施形態を模式的に示す断面図である。なお、以降の説明で用いる図は、本発明の特徴を分かり易くするために、便宜上、要部となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率等が実際と同じであるとは限らない。
ここに示す多層フィルム1は、一方の最表層となるように配置された苦み成分含有層12と、他方の最表層となるように配置されたシーラント層11と、を備え、さらに、苦み成分含有層12とシーラント層11との間に配置された接着層13を備える。すなわち、多層フィルム1は、シーラント層11、接着層13及び苦み成分含有層12がこの順に、これらの厚さ方向において積層されて、構成されている。
多層フィルム1において、接着層13はシーラント層11上に、シーラント層11と直接接触して積層され、苦み成分含有層12は接着層13上に、接着層13と直接接触して積層されている。
なお、本明細書においては、多層フィルムを構成するこれらの層を、フィルムと称することもある。例えば、苦み成分含有層は、苦み成分含有フィルムと称することがある。
シーラント層11は、シーラント層11同士、又はシーラント層11と他の部材との接着を可能とする。シーラント層11を備えていることで、多層フィルム1は、後述するように容易に包装体を構成できる。
苦み成分含有層12は、苦み成分として安息香酸デナトニウム又はその誘導体を含み、かつ水溶性である。苦み成分含有層12を備えていることで、多層フィルム1とこれを用いて構成された包装体は、後述するように、優れた誤飲防止効果を有する。
接着層13は、シーラント層11と苦み成分含有層12を接着させている。
接着層13は、任意の構成要素であり、多層フィルム1においては省略可能である。ただし、接着層13を備えていることで、多層フィルム1の多層構造がより安定化する。
多層フィルム1の、苦み成分含有層12側の一方の表面(本明細書においては、「第1面」と称することがある)1a、換言すると、苦み成分含有層12の露出面12aは、後述する包装体においては、露出面となる。
一方、多層フィルム1の、シーラント層11側の他方の表面(本明細書においては、「第2面」と称することがある)1b、換言すると、シーラント層11の露出面11bは、後述する包装体においては、包装体対象物を収納するための収納部を構成する面となり、包装体対象物との接触面となる。
図2は、本発明の多層フィルムの他の実施形態を模式的に示す断面図である。
なお、図2以降の図において、既に説明済みの図に示すものと同じ構成要素には、その説明済みの図の場合と同じ符号を付し、その詳細な説明は省略する。
ここに示す多層フィルム2は、接着層13を備えていない点以外は、図1に示す多層フィルム1と同じものである。
すなわち、多層フィルム2は、シーラント層11及び苦み成分含有層12が、これらの厚さ方向において積層されて、構成されている。多層フィルム2において、苦み成分含有層12はシーラント層11上に、シーラント層11と直接接触して積層されている。
多層フィルム2の、苦み成分含有層12側の一方の表面(第1面)2a、換言すると、苦み成分含有層12の露出面12aは、後述する包装体においては、露出面となる。
一方、多層フィルム2の、シーラント層11側の他方の表面(第2面)2b、換言すると、シーラント層11の露出面11bは、後述する包装体においては、包装体対象物を収納するための収納部を構成する面となり、包装体対象物との接触面となる。
本発明の多層フィルムは、上述の実施形態に限定されず、本発明の効果を損なわない範囲内において、一部の構成が変更、削除又は追加されたものであってもよい。
例えば、図1に示す多層フィルム1、及び図2に示す多層フィルム2は、いずれも、シーラント層11、苦み成分含有層12及び接着層13以外の他の層(図示略)を備えていてもよい。
前記他の層は、目的に応じて適宜選択すればよく、特に限定されない。
ただし、本発明の多層フィルム1及び多層フィルム2において、シーラント層11及び苦み成分含有層12は、ともに最表層であるため、前記他の層は、苦み成分含有層12よりもシーラント層11側で、かつシーラント層11よりも苦み成分含有層12側となる位置に、配置される。
次に、本発明の多層フィルムの構成要素について、詳細に説明する。
<苦み成分含有層>
前記苦み成分含有層は、前記多層フィルムの一方の最表層(最も表側、換言すると最も外側に位置する層)であり、苦み成分として安息香酸デナトニウム又はその誘導体を含み、かつ水溶性である。
苦み成分含有層は、多層フィルムと、これを用いて構成された包装体と、が誤飲防止効果を発現するために、必須の構成となる。包装体において、多層フィルム中の苦み成分含有層は露出する。
安息香酸デナトニウムは、下記式で表される化合物(第4級アンモニウム塩)であり、融点が168℃程度であって、常温では固体であり、揮発し難い。
安息香酸デナトニウムは、極めて微量で不快な苦みを呈するため、苦み成分含有層(苦み成分含有フィルム)と、これを備えた前記多層フィルムと、これを用いて構成された包装体は、いずれも優れた誤飲防止効果を有する。
Figure 2019001064
本発明において、「安息香酸デナトニウムの誘導体」とは、「安息香酸デナトニウムの1個又は2個以上の水素原子が、水素原子以外の基(置換基)で置換された構造を有する化合物」を意味する。
なお、本明細書において、「基」とは、特に断りのない限り、複数個(2個以上)の原子が結合してなる原子団だけでなく、1個の原子も包含するものとする。
安息香酸デナトニウム誘導体において、水素原子が置換されている前記置換基の種類は、この誘導体が苦み成分である限り特に限定されない。前記置換基としては、例えば、アルキル基、アリール基、水酸基、アミノ基、カルボキシ基、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等)等が挙げられるが、これらは一例である。
安息香酸デナトニウム誘導体1分子中の、前記置換基の数が2個以上である場合、これら2個以上の置換基は、すべて同一であってもよいし、すべて異なっていてもよいし、一部のみ同一であってもよい。そして、安息香酸デナトニウム誘導体1分子中の前記置換基が2種以上である場合、それらの組み合わせ及び比率は、目的に応じて任意に選択できる。
安息香酸デナトニウム誘導体において、前記置換基の位置は、この誘導体が苦み成分である限り特に限定されない。
安息香酸デナトニウム誘導体は、安息香酸デナトニウムと同様に、常温で固体であることが好ましく、例えば、安息香酸デナトニウム誘導体の融点は、安息香酸デナトニウムと同等以上であることが好ましい。
苦み成分含有層は、苦み成分として、安息香酸デナトニウム及びその誘導体からなる群より選択される1種又は2種以上を含んでいればよく、安息香酸デナトニウムのみを含んでいてもよいし、1種又は2種以上の安息香酸デナトニウム誘導体のみを含んでいてもよいし、安息香酸デナトニウムと、1種又は2種以上の安息香酸デナトニウム誘導体と、をともに含んでいてもよい。
苦み成分含有層は、安息香酸デナトニウム又はその誘導体を必須成分として含んでいればよいが、これら必須成分を保持するとともに、苦み成分含有層の主要構造を形成するための樹脂を含むことが好ましい。
安息香酸デナトニウム又はその誘導体とともに、前記樹脂を含む苦み成分含有層は、その構造を安定して維持でき、例えば、安息香酸デナトニウム又はその誘導体の、苦み成分含有層から他の箇所への目的外の移行を、強く抑制できる。
前記樹脂は水溶性であること、すなわち、苦み成分含有層は水溶性樹脂を含むことが好ましい。本明細書において、「水溶性樹脂」とは、特に断りのない限り、常温又は加熱条件下において、水への溶解性を有する樹脂を意味する。また、「常温」とは、特に冷やしたり、熱したりしない温度、すなわち平常の温度を意味し、例えば、15〜25℃の温度等が挙げられる。ここで「加熱」とは、水の沸点よりも低い温度での加熱を意味する。
前記水溶性樹脂は、特に限定されないが、ポリビニルアルコール系樹脂であることが好ましい。
前記ポリビニルアルコール系樹脂は、ビニルアルコール又はビニルエステル化合物から誘導された構成単位を有すると見做せる樹脂であり、より具体的なものとしては、例えば、ポリビニルアルコール、変性ポリビニルアルコール等が挙げられる。
前記ビニルエステル化合物はモノマーであり、その好ましいものとしては、例えば、ギ酸ビニル、酢酸ビニル、トリフルオロ酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル等の、カルボン酸ビニルエステル、ハロゲン化カルボン酸ビニルエステル等が挙げられる。
なかでも、前記ビニルエステル化合物は、酢酸ビニルであることが好ましい。
前記ポリビニルアルコールは、公知のものでよく、好ましいものとしては、例えば、前記ビニルエステル化合物の重合体のケン化物等が挙げられる。
前記変性ポリビニルアルコールも、公知のものでよく、例えば、親水性基を有する親水性基変性ポリビニルアルコールであることが好ましく、アニオン性基変性ポリビニルアルコールであることがより好ましい。
アニオン性基変性ポリビニルアルコールにおけるアニオン性基としては、例えば、カルボキシ基(−C(=O)−OH)、スルホ基(−S(=O)−OH)、リン酸基(−O−P(=O)−OH)等が挙げられる。
親水性基変性ポリビニルアルコールは、例えば、親水性基を有するモノマーと、前記ビニルエステル化合物と、を共重合させた後、得られた共重合物をケン化する方法で製造できる。ただし、親水性基変性ポリビニルアルコールの製造方法は、これに限定されない。
前記水溶性樹脂は、前記ビニルエステル化合物の重合体の完全ケン化物又は部分ケン化物であることが好ましい。
苦み成分含有層は、本発明の効果を損なわない範囲内において、安息香酸デナトニウム、その誘導体及び前記樹脂のいずれにも該当しない、他の成分を含んでいてもよい。
前記他の成分は特に限定されず、目的に応じて任意に選択できる。
苦み成分含有層中の前記他の成分は、1種のみでもよいし、2種以上でもよく、2種以上である場合、それらの組み合わせ及び比率は、目的に応じて任意に選択できる。
前記他の成分としては、例えば、安息香酸デナトニウム及びその誘導体のいずれにも該当しない、他の苦み成分等が挙げられる。
前記他の苦み成分は、特に限定されない。
他の苦み成分としては、例えば、無機金属塩、植物性アルカロイド、ステロイド、ペプチド、テルペノイド、配糖体、フラボノイド等が挙げられる。
他の苦み成分として、より具体的には、例えば、塩化マグネシウム、カフェイン、ベルベリン、ジケトピペラジン、リモネン、ゲンチオピクロシド、カテキン、ナリンジン、モルデシン、ケルセチン、アウクビン、アマロゲンチン、ジヒドロフォリアメンチン、ゲンチオピクリン、スウェルチアマリン、スウエロシド、ゲンチオフラボシド、センタウロシド、メチアフォリン、ハルパゴシド、センタピクリン、サイリシン、コンジュランジン、アブシンチン、アルタブシン、クニシン、ラクチュシン、ラクチュコピクリン、サロニテノリド、α−ツジョン、β−ツジョン、デソキシリモネン、イチャンギン、イソオバクン酸、オバクノン、オバクン酸、ノミリン、ノミリン酸、マルビ、プラマルビン、カルノソール、カルノシン酸、クァシン、塩酸キニーネ、硫酸キニーネ、二塩酸キニーネ、二硫酸キニーネ、コロンバイン、スレオニン、メチオニン、フェニルアラニン、トリプトファン、アルギニン、ヒスチジン、バリン、アスパラギン酸、オクタアセチルスクロース、ホップ抽出物(例えば、フムロン等)、マンネンタケ抽出物等が挙げられる。
苦み成分含有層の、安息香酸デナトニウム及びその誘導体の合計含有量の下限値は、本発明の効果を損なわない範囲内において、特に限定されない。ただし、前記合計含有量は、0.01質量%以上であることが好ましく、0.04質量%以上であることがより好ましく、0.06質量%以上であることがさらに好ましく、0.08質量%以上であることが特に好ましい。前記合計含有量が前記下限値以上であることで、苦み成分含有層(苦み成分含有フィルム)と、これを備えた前記多層フィルムと、これを用いて構成された包装体と、の誤飲防止効果がより高くなる。
苦み成分含有層の、安息香酸デナトニウム及びその誘導体の合計含有量の上限値は、本発明の効果を損なわない範囲内において、特に限定されない。ただし、前記合計含有量は、3質量%以下であることが好ましく、2質量%以下であることがより好ましく、1.6質量%以下であることがさらに好ましく、1.2質量%以下であることが特に好ましい。前記合計含有量が前記上限値以下であることで、苦み成分含有層(苦み成分含有フィルム)と、これを備えた前記多層フィルムと、これを用いて構成された包装体と、の高い誤飲防止効果を維持しつつ、これら苦み成分含有層等のヘーズ(内部ヘーズ)をより小さく抑制できる。そして、前記包装体においては、前記多層フィルムを介して、収納部中の収納物(包装対象物)をより容易に視認できる。
本発明においては、苦み成分含有層の、安息香酸デナトニウム及びその誘導体の合計含有量は、上述のいずれかの下限値と、いずれかの上限値と、を任意に組み合わせて決定される数値範囲となるように、適宜調節できる。
例えば、前記合計含有量は、好ましくは0.01〜3質量%、より好ましくは0.04〜2質量%、さらに好ましくは0.06〜1.6質量%、特に好ましくは0.08〜1.2質量%とすることができるが、これら数値範囲は、前記合計含有量の好ましい数値範囲の一例である。
上述の数値範囲で示す、苦み成分含有層の、安息香酸デナトニウム及びその誘導体の合計含有量は、苦み成分含有層が前記樹脂を含有する場合に、特に好適である。
苦み成分含有層の、安息香酸デナトニウム、その誘導体及び前記樹脂の合計含有量は、特に限定されないが、85質量%以上であることが好ましく、90質量%以上であることがより好ましく、95質量%以上であることが特に好ましく、例えば、97質量%以上、98質量%以上、及び99質量%以上等のいずれかであってもよい。前記合計含有量が前記下限値以上であることで、苦み成分含有層(苦み成分含有フィルム)と、これを備えた前記多層フィルムと、これを用いて構成された包装体と、の誤飲防止効果がより高くなる。
一方、前記合計含有量の上限値は100質量%である。
苦み成分含有層の前記他の成分の含有量は、特に限定されず、前記他の成分の種類に応じて適宜調節できるが、通常は、15質量%以下であることが好ましく、10質量%以下であることがより好ましく、5質量%以下であることが特に好ましく、例えば、3質量%以下、2質量%以下、及び1質量%以下等のいずれかであってもよい。前記含有量が前記上限値以下であることで、本発明の効果がより高くなる。
一方、前記含有量の下限値は0質量%である。
苦み成分含有層の内部ヘーズは、小さいほど好ましく、40%以下であることが好ましく、35%以下であることがより好ましく、30%以下であることが特に好ましい。苦み成分含有層の内部ヘーズが前記上限値以下であることで、後述する多層フィルムを用いて構成された包装体においては、前記多層フィルムを介して、収納部中の収納物をより容易に視認できる。
苦み成分含有層の内部ヘーズの下限値は、特に限定されない。ただし、内部ヘーズが1%以上である苦み成分含有層は、より容易に形成できる。
本明細書において「ヘーズ」、「内部ヘーズ」とは、JIS K 7136:2000に準拠して測定されたものを意味する。また、「ヘーズ」とは、特に断りのない限り、内部ヘーズと外部ヘーズの和(全ヘーズ)を意味する。
苦み成分含有層の内部ヘーズは、例えば、上述の安息香酸デナトニウム、その誘導体、前記樹脂、及び前記他の成分等の、苦み成分含有層の含有成分の種類及び含有量、並びに苦み成分含有層の厚さを調節することで、適宜調節できる。
苦み成分含有層は1層(単層)からなるものでもよいし、2層以上の複数層からなるものでもよい。苦み成分含有層が複数層からなる場合、これら複数層は互いに同一でも異なっていてもよく、これら複数層の組み合わせは、本発明の効果を損なわない限り、特に限定されない。
なお、本明細書においては、苦み成分含有層の場合に限らず、「複数層が互いに同一でも異なっていてもよい」とは、「すべての層が同一であってもよいし、すべての層が異なっていてもよく、一部の層のみが同一であってもよい」ことを意味し、さらに「複数層が互いに異なる」とは、「各層の構成材料及び厚さの少なくとも一方が互いに異なる」ことを意味する。
苦み成分含有層の厚さは、特に限定されないが、0.1〜30μmであることが好ましく、1〜20μmであることがより好ましく、2〜10μmであることが特に好ましい。苦み成分含有層の厚さが前記下限値以上であることで、苦み成分含有層の強度がより向上する。また、苦み成分含有層の厚さが前記上限値以下であることで、過剰な厚さとなることが避けられる。
苦み成分含有層が複数層からなる場合には、これら複数層の合計の厚さが、上記の好ましい苦み成分含有層の厚さとなるようにするとよい。
<シーラント層>
前記シーラント層は、前記多層フィルムの他方の最表層(最も表側、換言すると最も外側に位置する層)であり、多層フィルムが後述するように包装体を構成することを容易とする。包装体において、多層フィルム中のシーラント層は、包装対象の収納物に接触する。
シーラント層は、接着機能(シール性)を有し、かつ前記包装体において、その収納物に悪影響を及ぼさないものであれば、特に限定されない。ただし、包装体外部からの収納物の視認が容易となる点から、シーラント層は、光線透過率が高いものが好ましい。
シーラント層としては、例えば、シール材として公知の樹脂を含むものが挙げられる、
シーラント層が含む前記樹脂としては、例えば、ポリプロピレン系樹脂;ポリエチレン系樹脂;ポリスチレン;ポリアミド;ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル;環状オレフィンポリマー;環状オレフィンコポリマー;石油樹脂;ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン等のハロゲン系樹脂(ハロゲン原子を有する樹脂);エチレン・テトラフルオロエチレン共重合体等のフッ素系樹脂共重合体等が挙げられる。
ただし、シーラント層は、石油樹脂を含む場合、石油樹脂以外の樹脂も含む。
前記ポリプロピレン系樹脂は、ポリプロピレン等のプロピレンから誘導された構成単位を有する樹脂である。
ポリプロピレン系樹脂としては、例えば、結晶性ポリプロピレン系樹脂等が挙げられる。
前記結晶性ポリプロピレン系樹脂としては、例えば、結晶性プロピレン単独重合体、結晶性プロピレン−エチレンランダム共重合体、結晶性プロピレン−α−オレフィンランダム共重合体、エチレン及びα−オレフィンの一方又は両方と、プロピレンと、が共重合してなる、結晶性ブロック共重合体等が挙げられる。
前記α−オレフィンとしては、例えば、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン等の、炭素数4〜10のα−オレフィン等が挙げられる。
前記ポリエチレン系樹脂は、エチレンから誘導された構成単位を有する樹脂である。
ポリエチレン系樹脂としては、例えば、低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、メタロセン触媒直鎖状低密度ポリエチレン(メタロセンLLDPE)中密度ポリエチレン(MDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、ポリエチレン系共重合体等が挙げられる。
ポリエチレン系樹脂のうち、前記ポリエチレン系共重合体としては、例えば、エチレンとビニル基含有モノマーとの共重合体等が挙げられる。
エチレンとビニル基含有モノマーとの共重合体としては、例えば、無水マレイン酸グラフト変性直鎖状低密度ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸メチル共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸エチル共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸エチル−無水マレイン酸共重合体、アイオノマー等のエチレン共重合体等が挙げられる。
なお、本明細書において、「(メタ)アクリル酸」とは、「アクリル酸」及び「メタクリル酸」の両方を包含する概念とする。
シーラント層が含む前記樹脂は、1種のみでもよいし、2種以上でもよく、2種以上である場合、それらの組み合わせ及び比率は、目的に応じて任意に選択できる。
シーラント層は、前記樹脂を含む場合、前記樹脂以外の他の成分を含んでいてもよい。
シーラント層における前記他の成分としては、例えば、酸化防止剤、帯電防止剤、結晶核剤、無機粒子、有機粒子、減粘剤、増粘剤、熱安定化剤、滑剤、赤外線吸収剤、紫外線吸収剤等の、公知の各種添加剤等が挙げられる。
シーラント層が含む前記他の成分は、1種のみでもよいし、2種以上でもよく、2種以上である場合、それらの組み合わせ及び比率は、目的に応じて任意に選択できる。
シーラント層の前記樹脂の含有量は、90質量%以上であることが好ましく、95質量%以上であることがより好ましく、98質量%以上であることが特に好ましく、例えば、99質量%以上等であってもよい。
一方、シーラント層の前記樹脂の含有量の上限値は100質量%である。
換言すると、前記樹脂を含むシーラント層の、前記他の成分の含有量は、10質量%以下であることが好ましく、5質量%以下であることがより好ましく、2質量%以下であることが特に好ましく、例えば、1質量%以下等であってもよい。
一方、前記樹脂を含むシーラント層の、前記他の成分の含有量の下限値は0質量%である。
シーラント層が石油樹脂を含む場合、シーラント層において、前記樹脂の総含有量に対する、石油樹脂の含有量の割合は、3〜35質量%であることが好ましい。
シーラント層は、ポリプロピレン系樹脂及びポリエチレン系樹脂からなる群より選択される1種又は2種以上を含むことが好ましく、これら樹脂に加え、さらに石油樹脂を含むことも好ましい。
シーラント層において、前記樹脂の総含有量に対する、ポリプロピレン系樹脂、ポリエチレン系樹脂及び石油樹脂の合計含有量の割合は、80質量%以上であることが好ましく、90質量%以上であることがより好ましく、95質量%以上であることが特に好ましく、100質量%であってもよい。すなわち、シーラント層は、前記樹脂として、ポリプロピレン系樹脂及びポリエチレン系樹脂からなる群より選択される1種又は2種以上、並びにさらに必要に応じて石油樹脂、のみを含んでいてもよい。前記合計含有量の割合が前記下限値以上であることで、シーラント層はより優れたシール性を有する。
シーラント層は1層(単層)からなるものでもよいし、2層以上の複数層からなるものでもよい。シーラント層が複数層からなる場合、これら複数層は互いに同一でも異なっていてもよく、これら複数層の組み合わせは、本発明の効果を損なわない限り、特に限定されない。
シーラント層の厚さは、特に限定されないが、100〜500μmであることが好ましく、150〜400μmであることがより好ましく、200〜350μmであることが特に好ましい。シーラント層の厚さが前記下限値以上であることで、シーラント層はより優れたシール性を有する。また、シーラント層の厚さが前記上限値以下であることで、過剰な厚さとなることが避けられる。
シーラント層が複数層からなる場合には、これら複数層の合計の厚さが、上記の好ましいシーラント層の厚さとなるようにするとよい。
<接着層>
前記接着層は、苦み成分含有層とシーラント層との間に配置され、これらの層を接着させて、多層フィルムの多層構造をより安定化させる。
接着層は、このような特性を有するものであれば、特に限定されない。ただし、包装体外部からの収納物の視認が容易となる点から、接着層は、光線透過率が高いものが好ましい。
接着層としては、例えば、接着性樹脂を含むものが挙げられる、接着層が含む前記接着性樹脂としては、例えば、ポリオレフィン系樹脂等が挙げられる。
前記ポリオレフィン系樹脂は、オレフィンから誘導された構成単位を有する樹脂であり、酸性基が導入された酸変性ポリオレフィン等の変性ポリオレフィンであってもよい。
ポリオレフィン系樹脂としては、例えば、ポリエチレン系共重合体、ポリプロピレン系共重合体、ブテン系共重合体、これら共重合体の変性物(変性共重合体)等が挙げられる。これらポリオレフィン系樹脂は、接着性がより向上する点においては、ランダム共重合体、グラフト共重合体又はブロック共重合体であることが好ましい。
前記ポリエチレン系共重合体としては、例えば、シーラント層が含む樹脂として先に挙げたポリエチレン系樹脂のうちの、ポリエチレン系共重合体と同様のものや、その変性物(変性共重合体)等が挙げられる。
前記ポリプロピレン系共重合体としては、例えば、プロピレンとビニル基含有モノマーとの共重合体や、その変性物(変性共重合体)等が挙げられ、より具体的には、例えば、無水マレイン酸グラフト変性直鎖状低密度ポリプロピレン、プロピレン系熱可塑性エラストマー等が挙げられる。
前記ブテン系共重合体としては、例えば、1−ブテンとビニル基含有モノマーとの共重合体、2−ブテンとビニル基含有モノマーとの共重合体、これら共重合体の変性物(変性共重合体)等が挙げられる。
接着層が含む接着性樹脂は、1種のみでもよいし、2種以上でもよく、2種以上である場合、それらの組み合わせ及び比率は、目的に応じて任意に選択できる。
接着層は1層(単層)からなるものでもよいし、2層以上の複数層からなるものでもよい。接着層が複数層からなる場合、これら複数層は互いに同一でも異なっていてもよく、これら複数層の組み合わせは、本発明の効果を損なわない限り、特に限定されない。
接着層の厚さは、特に限定されないが、0.1〜30μmであることが好ましく、0.5〜20μmであることがより好ましく、1〜10μmであることが特に好ましい。接着層の厚さが前記下限値以上であることで、接着層はより優れた接着性を有する。また、接着層の厚さが前記上限値以下であることで、過剰な厚さとなることが避けられる。
接着層が複数層からなる場合には、これら複数層の合計の厚さが、上記の好ましい接着層の厚さとなるようにするとよい。
多層フィルムの内部ヘーズは、小さいほど好ましく、40%以下であることが好ましく、35%以下であることがより好ましく、30%以下であることが特に好ましい。多層フィルムの内部ヘーズが前記上限値以下であることで、後述する包装体においては、前記多層フィルムを介して、収納部中の収納物をより容易に視認できる。
多層フィルムの内部ヘーズの下限値は、特に限定されない。ただし、内部ヘーズが1%以上である多層フィルムは、より容易に製造できる。
<<多層フィルムの製造方法>>
本発明の多層フィルムは、例えば、数台の押出機を用いて、各層の形成材料となる樹脂や樹脂組成物等を溶融押出するフィードブロック法や、マルチマニホールド法等の共押出Tダイ法、空冷式又は水冷式共押出インフレーション法等により、製造できる。
また、本発明の多層フィルムは、その中のいずれかの層の形成材料となる樹脂や樹脂組成物等を、多層フィルムを構成するための別の層の表面にコーティングして、必要に応じて乾燥させることにより、多層フィルム中の積層構造を形成し、必要に応じて、これら以外の層を目的とする配置形態となるようにさらに積層することでも、製造できる。
また、本発明の多層フィルムは、そのうちのいずれか2層以上を構成するための2枚以上のフィルムをあらかじめ別々に作製しておき、接着剤を用いてこれらフィルムを、ドライラミネート法、押出ラミネート法、ホットメルトラミネート法及びウェットラミネート法のいずれかによって貼り合わせて積層し、必要に応じて、これら以外の層を目的とする配置形態となるようにさらに積層することでも、製造できる。このとき、接着剤として、前記接着層を形成可能なものを用いてもよい。
また、本発明の多層フィルムは、上記のように、あらかじめ別々に作製しておいた2枚以上のフィルムを、接着剤を用いずに、サーマル(熱)ラミネート法等によって貼り合わせて積層し、必要に応じて、これら以外の層を目的とする配置形態となるようにさらに積層することでも、製造できる。
本発明の多層フィルムを製造するときには、ここまでに挙げた、多層フィルム中のいずれかの層(フィルム)の形成方法を、2以上組み合わせてもよい。
多層フィルム中のいずれかの層の形成材料となる前記樹脂組成物は、形成する層が目的とする成分を、目的とする含有量で含むように、含有成分の種類と含有量を調節して、製造すればよい。例えば、前記樹脂組成物中の、常温で気化しない成分(例えば、溶媒以外の成分)同士の含有量の比率は、通常、この樹脂組成物から形成された層中の、前記成分同士の含有量の比率と同じとなる。
<<包装体>>
本発明の包装体は、上述の本発明の多層フィルムを備えた包装体であって、前記多層フィルムの前記シーラント層によって、包装対象物の収納部が形成されており、前記多層フィルムの前記苦み成分含有層が、前記包装体の前記収納部側とは反対側の最表層となっているものである。本発明の包装体は、このような構成を有することにより、優れた誤飲防止効果を有する。
前記包装体を口中に含むと、苦み成分含有層が舌に直接触れる。すると、この苦み成分含有層から、安息香酸デナトニウム又はその誘導体が口中に移行する。安息香酸デナトニウム及びその誘導体は、上述のとおり、口中において、極めて微量で不快な苦みを知覚させるため、前記包装体を口中に含むと、人は直ちに異常を感じ、即座に口外に取り出すか吐き出すように導かれる。したがって、人はたとえ誤って前記包装体を口中に含んだとしても、この包装体を飲み込むことはなく、誤飲が顕著に抑制される。
このように、前記包装体を口中に含んだときに直ちに異常を感じるのは、安息香酸デナトニウム及びその誘導体が、他の苦み成分よりも、苦みが顕著に強く、極めて不快であることが一因であるが、苦み成分含有層が水溶性であることも大きな要因である。苦み成分含有層は、水溶性であることにより、前記包装体を口中に含むと迅速に溶解し、それに伴い、安息香酸デナトニウム又はその誘導体は、口中において迅速に溶出する。したがって、苦み成分含有層からは、舌に直接触れる表面又は浅い領域に存在する安息香酸デナトニウム又はその誘導体だけでなく、より深い領域に存在する安息香酸デナトニウム又はその誘導体も、口中に移行するため、知覚に関与する安息香酸デナトニウム及びその誘導体の合計量が顕著に多いと推測される。
前記包装体は、錠剤やカプセル剤等の固形剤を包装する、PTP包装体として特に好適である。上述のとおり、前記固形剤としては、例えば、医薬品、栄養補助食品(健康食品)等が挙げられる。
前記包装体で好ましいものとしては、例えば、前記多層フィルムの前記シーラント層側に、さらに、カバーフィルムを備え、前記多層フィルムが、その一部の領域において、前記苦み成分含有層側に突出した突出部を有し、前記多層フィルムの前記突出部と、前記カバーフィルムと、により、前記収納部が形成されており、前記多層フィルムの前記突出部以外の領域が、前記カバーフィルムと接着されているものが挙げられる。
図3は、本発明の包装体の一実施形態を模式的に示す斜視図であり、図4は、図3に示す包装体のI−I線における断面図である。
ここに示す包装体10は、多層フィルム1を備え、多層フィルム1のシーラント層11側(第2面1b側)に、さらにカバーフィルム101を備えて構成されている。そして、多層フィルム1には、包装体10の収納部10aを構成する突出部1cが形成されている。
包装体10は、ブリスターパックとしてのPTPフィルム(包装容器)であり、収納部10aには、錠剤102を密封収納できる。
多層フィルム1の第2面1bは、カバーフィルム101の一方の表面(本明細書においては、「第1面」と称することがある)101aに接着されている。ただし、多層フィルム1は、その一部の領域において、苦み成分含有層側12側(第1面1a側)に突出した突出部1cを有しており、この突出部1cにおける第2面1bは、カバーフィルム101の第1面101aには接着されていない。このように、包装体10においては、多層フィルム1の突出部1cとカバーフィルムとによって、より具体的には、多層フィルム1の突出部1cにおける第2面1bと、カバーフィルム101の第1面101aと、によって、収納部10aが形成されている。そして、包装体10において、多層フィルム1の突出部1c以外の領域は、カバーフィルム101と接着されている。
包装体10においては、上述のとおり、多層フィルム1の内部ヘーズを十分に小さくすることが可能であり、その場合、多層フィルム1を介して、収納部10aに収納された錠剤102をより容易に視認できる。
また、包装体10は、多層フィルム1とカバーフィルム101との密着性に優れるため、包装体10の収納部10aは気密性が高く、収納部10aに収納された錠剤102は、品質の劣化が抑制される。
カバーフィルム101の構成材料としては、例えば、アルミニウム等が挙げられる。
多層フィルム1及びカバーフィルム101には、スリット10bが形成されている。スリット10bは任意の構成であり、必ずしも形成されていなくてもよいが、スリット10bが形成されていることで、錠剤102の収納部10aへの特定収納数ごとに、包装体10を容易に分割できるため、包装体10の利便性が向上する。
ここでは、包装体10として、収納部10aの外形が円錐台状であるものを示しているが、収納部10aの外形は、これに限定されず、収納対象物である錠剤102の形状に応じて、任意に選択できる。例えば、収納部10aの外形は、包装体10を多層フィルム1側から見下ろすようにして平面視したときに、三角形、四角形、五角形、六角形等の多角形状であってもよいし、長円形状等であってもよい。
また、ここでは、包装体10として、収納部10aを8個備えているものを示しているが、収納部10aの数はこれに限定されず、1個でもよいし、2個以上(ただし、8個である場合を除く)であってもよい。
上述のとおり、本発明の多層フィルムは、PTP包装体の製造に用いるのが好適であるが、他の包装体の製造に用いることもできる。前記他の包装体としては、例えば、収納部を形成するための突出部を有しない多層フィルムを用いて構成されたものが挙げられる。
このような他の包装体として、より具体的には、例えば、本発明の突出部を有しない多層フィルム同士が、これらのシーラント層同士が対向するように配置され、これらシーラント層の周縁部近傍の領域同士が接着されて構成されたもの;本発明の突出部を有しない多層フィルムと他のフィルムとが、前記多層フィルムのシーラント層が前記他のフィルム側を向くように対向して配置され、前記シーラント層の周縁部近傍の領域と、前記他のフィルムの周縁部近傍の領域と、が接着されて構成されたもの等が挙げられる。前記他のフィルムは、本発明に該当しない他の多層フィルムであってもよいし、単層フィルムであってもよい。
<<包装体の製造方法>>
本発明の包装体は、前記多層フィルムを用い、目的とする収納部を形成するように、多層フィルムと他のフィルム、又は多層フィルム同士等とを貼り合わせることにより、製造できる。
例えば、図3及び図4に示す包装体10は、公知のPTP包装機を用いて、製造できる。
より具体的には、まず、真空成形、圧空成形又はプラグ成形等により、多層フィルム1に突出部1cを形成する。このように突出部1cを成形するときに多層フィルム1を加熱しても、苦み成分含有層12中の安息香酸デナトニウム及びその誘導体は、融点が高いことにより、揮発が抑制される。その結果、得られる成形体において、苦み成分含有層12中の安息香酸デナトニウム及びその誘導体の合計含有量の低下が抑制される。
次いで、多層フィルム1の突出部1cに、保存対象物である錠剤102を充填した後、カバーフィルム101を多層フィルム1と重ね合せて、多層フィルム1とカバーフィルム101とを接着する。このときの接着は、例えば、公知の各種ラミネート法を適用することで、行うことができる。
次いで、必要に応じて、多層フィルム1及びカバーフィルム101に、ミシン刃又はハーフカット刃等を用いて、スリット10bを形成する。
以上により、包装体10が得られる。
上述の製造方法は、多層フィルムを製造してから、この多層フィルムに突出部を形成するなど成形して、カバーフィルムを接着することにより、包装体を製造する方法であるが、突出部を有する前記包装体は、他の方法でも製造できる。
例えば、苦み成分含有層を備えていない点以外は、前記多層フィルムと同じである原料フィルムを用い、この原料フィルムに、前記多層フィルムに形成されているものと同様の突出部を形成し、次いで、この原料フィルムにおける突出部の突出側の面(シーラント層を備えている側とは反対側の面)に、苦み成分含有層を形成して多層フィルムを製造し、この多層フィルムにカバーフィルムを接着することでも、包装体を製造できる。
このとき、苦み成分含有層は、上述の多層フィルムの製造方法で説明した、各層の形成(積層)方法のいずれかを採用することで、原料フィルム上に形成できる。例えば、苦み成分含有層を形成するための樹脂組成物を原料フィルムの前記突出側の面にコーティングし、必要に応じて乾燥させることにより、苦み成分含有層を形成する方法が好適である。
一方、包装体10等とは異なり、突出部を有しない多層フィルムを用いて構成された他の包装体は、例えば、以下の方法で製造できる。
まず、収納部を形成するように、突出部を有しない多層フィルム同士、又は突出部を有しない多層フィルムと他のフィルムとを、多層フィルムのシーラント層がもう一方のフィルム(すなわち、突出部を有しない多層フィルム又は前記他のフィルム)側を向くように対向させて配置するとともに、これら配置された一対のフィルム間の前記収納部となる領域に、保存対象物を配置する。
次いで、多層フィルムのシーラント層の周縁部近傍の領域を、もう一方のフィルムの表面と重ね合わせて、前記収納部を形成するように接着する。このときの接着は、例えば、公知の各種ラミネート法を適用することで、行うことができる。
次いで、必要に応じて、接着した前記多層フィルム同士又は多層フィルム及び他のフィルムに、ミシン刃又はハーフカット刃等を用いて、スリットを形成する。
以上により、前記他の包装体が得られる。
<<包装体の使用方法>>
収納部に目的物が収納された本発明の包装体は、以下のように使用される。
すなわち、包装体が前記突出部を有するPTP包装体である場合には、突出部に対して、その苦み成分含有層からシーラント層へと向かう方向の力を加えることで、この突出部における多層フィルムを介して、収納部内の収納物にも力を加える。この力が一定値以上となると、収納部内の収納物がカバーフィルムに加える力によって、カバーフィルムが破れ、収納物が包装体の外部に押し出される。以上により、包装体から収納物が取り出される。
多層フィルムの突出部に対して指をあてて力を加える場合等、前記包装体を素手で取り扱う場合には、安息香酸デナトニウム及びその誘導体を、苦み成分含有層から手に移行させる要因は全くないか又は軽微である。したがって、通常の取り扱いであれば、安息香酸デナトニウム及びその誘導体は手に付着し難い。また、安息香酸デナトニウムは、日本国内で食品添加物として認可されており、このような安全性が高い成分を用いれば、たとえ手にこの成分が付着したとしても、安全上の問題は全くない。
ここまでは、PTP包装体の使用方法について説明したが、PTP包装体以外の他の包装体も、通常の方法で使用できる。例えば、前記突出部を有しない多層フィルムを用いて構成された包装体は、収納部を切断するか、又は収納部を構成するように互いに接着されている、突出部を有しない多層フィルムともう一方のフィルム(すなわち、突出部を有しない多層フィルム又は前記他のフィルム)を、これが別々となるように引き剥がすことで、包装体から収納物が取り出される。
以下、具体的実施例により、本発明についてさらに詳しく説明する。ただし、本発明は、以下に示す実施例に何ら限定されるものではない。
<多層フィルムの製造>
[実施例1]
シーラント層となるポリプロピレン(PP、石油樹脂を5〜30質量%含むホモポリプロピレン、)製フィルム(厚さ300μm)の一方の表面に、酸変性ポリオレフィンを含む接着剤組成物を塗工し、乾燥させることで、接着層(厚さ6μm)を形成した。
次いで、安息香酸デナトニウム、及びポリビニルアルコール(PVA)(ケン化度97.5〜99.0mol%)を含む、苦み成分含有層を形成するための樹脂組成物を、上記の接着層上に塗工し、乾燥させることで、安息香酸デナトニウムの含有量が1質量%、ポリビニルアルコール(PVA)の含有量が99質量%である、苦み成分含有層(厚さ5μm)を形成した。
以上により、シーラント層、接着層及び苦み成分含有層がこの順に、これらの厚さ方向において積層されてなる多層フィルムを得た。
[実施例2]
苦み成分含有層を形成するための樹脂組成物として、安息香酸デナトニウム及びポリビニルアルコールの含有量が異なるものを用いて、安息香酸デナトニウムの含有量が0.1質量%、ポリビニルアルコール(PVA)の含有量が99.9質量%である、苦み成分含有層(厚さ5μm)を形成した点以外は、実施例1の場合と同じ方法で、シーラント層、接着層及び苦み成分含有フィルム層がこの順に、これらの厚さ方向において積層されてなる多層フィルムを製造した。
[実施例3]
苦み成分含有層を形成するための樹脂組成物として、安息香酸デナトニウム及びポリビニルアルコールの含有量が異なるものを用いて、安息香酸デナトニウムの含有量が0.01質量%、ポリビニルアルコール(PVA)の含有量が99.99質量%である、苦み成分含有層(厚さ5μm)を形成した点以外は、実施例1の場合と同じ方法で、シーラント層、接着層及び苦み成分含有フィルム層がこの順に、これらの厚さ方向において積層されてなる多層フィルムを製造した。
<単層フィルムの製造>
[比較例1]
苦み成分含有層を形成するための樹脂組成物として、実施例2で用いたものと同じものを用い、これを剥離フィルム上に塗工し、乾燥させることで、単層フィルムとして、安息香酸デナトニウムの含有量が0.1質量%、PPの含有量が99.9質量%である、比較用の苦み成分含有層(フィルム)(厚さ300μm)を、剥離フィルム上に形成した。なお、本明細書では、以降、「単層フィルム」とは、特に断りのない限り、多層フィルム中の苦み成分含有層(フィルム)ではなく、多層フィルムとして用いることはない、苦み成分を含む単層フィルムを意味する。
<多層フィルム及び単層フィルムの評価>
[試験例1]
(苦みの有効性)
上記で得られた多層フィルム及び単層フィルム、並びに比較用のPP(ホモPP)製フィルム(厚さ300μm)について、下記方法で、苦みの有効性を官能評価した。
すなわち、各フィルムを2cm×4cmの大きさに切断し、試験片を作製した。
次いで、20代3名、40代6名、50代3名、60代1名、及び70代1名の合計14名の被験者に、各試験片を1片ずつ、時間を空けて口に含んで貰い、下記採点方法に従って、(1)苦みの知覚、(2)苦みを知覚した場合には、その苦みの質、について採点を行い、1人あたりの平均点数を算出して、苦みの有効性を評価した。本評価では、この平均点数が低いほど、苦みの有効性が高く、フィルムの誤飲防止効果が高いといえる。結果を表1に示す。なお、表1中の評価結果の欄における「−」との記載は、その項目が未評価であることを意味する。
(採点方法)
(1)苦みの知覚
苦みを感じる・・・1点
どちらかといえば苦みを感じる・・・2点
苦み感じない・・・3点
(2)苦みの質
不快である・・・1点
どちらかといえば不快である・・・2点
特に不快ではない・・・3点
[試験例2]
(内部ヘーズ、光線透過率)
上記で得られた実施例1の苦み成分含有層(フィルム)、及び比較用のPP(ホモPP)製フィルム(厚さ300μm)について、ヘーズ測定機を用いて、JIS K 7136に準拠して、光線透過率と内部ヘーズを求めた。結果を表1に示す。
Figure 2019001064
上記結果から明らかなように、実施例1〜3の多層フィルムは、比較例1よりも苦みの有効性が高かった。特に、実施例1〜2の多層フィルムは、苦みの有効性が顕著に高かった。これに対して、比較例1の単層フィルムは、苦みの有効性が低かった。
苦み成分含有層の安息香酸デナトニウムの含有量が同じである実施例2及び比較例1を比較した場合、苦みの有効性に大きな違いが認められた理由は、以下のように推測される。すなわち、比較例1における苦み成分含有層(フィルム)は、舌に直接触れるものの、シーラント層を兼ねるものであり、水溶性樹脂を含んでいないため、口中において安息香酸デナトニウムが溶出し難い。したがって、この苦み成分含有層からは、舌に直接触れる表面又は浅い領域に存在する安息香酸デナトニウムしか、口中に移行せず、知覚に関与する安息香酸デナトニウムの量が顕著に少ないと推測される。これに対して、実施例2における苦み成分含有層は、含有成分が安息香酸デナトニウムと水溶性樹脂であるPVAのみであるため、口中において安息香酸デナトニウムが極めて溶出し易い。したがって、この苦み成分含有層からは、舌に直接触れる表面又は浅い領域に存在する安息香酸デナトニウムだけでなく、より深い領域に存在する安息香酸デナトニウムも、口中に移行し、知覚に関与する安息香酸デナトニウムの量が顕著に多いと推測される。このような、安息香酸デナトニウムの、苦み成分含有層から口中への移行量の違いが、苦みの有効性の大きな違いに結びついていると推測される。
また、実施例1における苦み成分含有層は、内部ヘーズが小さかった。これは、苦み成分含有層の安息香酸デナトニウムの含有量が少ないためであり、実施例1における苦み成分含有層の内部ヘーズは、安息香酸デナトニウムを含まない比較用のPP製フィルムの内部ヘーズと同程度であった。安息香酸デナトニウムは、ごく微量で不快な苦みを知覚させるため、このように苦み成分含有層での含有量が少なくても、十分に本発明の効果を発現するのに寄与し、しかも苦み成分含有層の内部ヘーズを小さく抑制するのに寄与し、多層フィルムの内部ヘーズを小さく抑制するのにも寄与する。
実施例2〜3における苦み成分含有層は、実施例1における苦み成分含有層よりも、安息香酸デナトニウムの含有量がさらに少ないため、これらの内部ヘーズは、実施例1における苦み成分含有層の内部ヘーズに対して、同等以下であると推測される。
実施例1〜3の多層フィルムは、収納物の視認性が高い包装体を構成可能である。
本発明は、医薬品、栄養補助食品等の保存時に用いる包装体に利用可能である。
1,2・・・多層フィルム
1c・・・多層フィルムの突出部
10・・・包装体
10a・・・包装体の収納部
12・・・苦み成分含有層
11・・・シーラント層
13・・・接着層
101・・・カバーフィルム

Claims (7)

  1. 一方の最表層となるように配置された苦み成分含有層と、他方の最表層となるように配置されたシーラント層と、を備え、
    前記苦み成分含有層は、苦み成分として安息香酸デナトニウム又はその誘導体を含み、かつ水溶性である、多層フィルム。
  2. 前記苦み成分含有層の内部ヘーズが40%以下である、請求項1に記載の多層フィルム。
  3. 前記苦み成分含有層の、安息香酸デナトニウム及びその誘導体の合計含有量が、1.2質量%以下である、請求項1又は2に記載の多層フィルム。
  4. 前記苦み成分含有層が、水溶性樹脂を含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載の多層フィルム。
  5. 前記シーラント層が、ポリプロピレン系樹脂及びポリエチレン系樹脂からなる群より選択される1種又は2種以上を含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載の多層フィルム。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の多層フィルムを備えた包装体であって、
    前記多層フィルムの前記シーラント層によって、包装対象物の収納部が形成されており、
    前記多層フィルムの前記苦み成分含有層が、前記包装体の前記収納部側とは反対側の最表層となっている、包装体。
  7. 前記多層フィルムの前記シーラント層側に、さらに、カバーフィルムを備え、
    前記多層フィルムが、その一部の領域において、前記苦み成分含有層側に突出した突出部を有し、
    前記多層フィルムの前記突出部と、前記カバーフィルムと、により、前記収納部が形成されており、
    前記多層フィルムの前記突出部以外の領域が、前記カバーフィルムと接着されている、請求項6に記載の包装体。
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