JP2019000592A - 軽失禁用吸収性物品 - Google Patents

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Abstract

【課題】肌触りが良く、拡散性に優れ、吸収性に優れ、長辺方向の端での漏れを抑制することができる軽失禁用吸収性物品を提供することを目的とする。【解決手段】液透過性のトップシートと、液不透過性のバックシートと、トップシート及びバックシートの間に配置された吸収体13と、を有する軽失禁用吸収性物品であって、吸収体13が、2枚ないし3枚の液透過性シートと2枚ないし3枚の液透過性シート間に集積された高吸収性ポリマーとから構成される1組または複数組の高吸収性シートからなり、吸収体13のトップシートと接する面側に、吸収体13の短辺方向Xの端部21に吸収体13の長辺方向Yに沿って蛇行する圧縮溝17を有する軽失禁用吸収性物品とする。【選択図】図3

Description

本発明は、軽失禁用吸収性物品に関する。
一般に吸収性物品は、液透過性のトップシートと、液不透過性のバックシートと、トップシート及びバックシートの間に配置された吸収体と、で構成されており、これにより、尿等の体液は、トップシートを通って吸収体に吸収される。近年、吸収性を向上させるための構造を備えたもの、吸収性物品の厚さを薄くしてフィット性を向上させたもの、エンボスを設けて美粧性を持たせたもの等、様々な工夫がなされた吸収性物品が上市されている。
例えば、特許文献1には、使い捨ての開放型おむつが開示されている。このおむつに用いられる吸収体には、縦方向へ蛇行して延びて互いに並行する複数の溝部が全面に形成されている。これにより、尿が横方向に拡散し、広い範囲での尿の保持が可能であることが記載されている。
また、特許文献2には、吸収性物品の液透過性表面シートの面側に、直線及び曲線からなるエンボスが設けられ、更にエンボス方向が急変した部分を設けた吸収性物品が開示されている。これにより、エンボス付加時のシワや浮きの発生を低減するとともに、折れ曲がり部の視認性が高くなり尿の吸収量を認識しやすくなることが記載されている。
また更に、特許文献3には、透液性シートと不透液性シートとの間に挟まれた吸収体を備えた着用物品であって、長手方向に緩やかな曲線状に、透液性シート側から吸収体に向かって窪んだ圧縮溝が形成され、吸収体における圧縮溝の底部に貫通孔が設けられたものが開示されている。孔を形成したことにより、圧縮溝の底部が孔で曲がりやすくなり、着用物品の柔軟性が高くなることが記載されている。
特開2016−13178号公報 特開2016−2096号公報 特開2002−119539号公報
吸収性物品には、想定される使用状況における尿の排出量に応じて、様々な吸収量のものが存在する。比較的少量の排出量の尿を吸収するものとしては、軽失禁ライナーや軽失禁パッド等が知られている。軽失禁用パッド等は、下着に貼付して用いられるものであるので、薄くて、肌触りが良く、吸収性が良い構造が求められる。
しかしながら、特許文献1に記載の吸収性物品では、圧縮溝が吸収体の全面に形成されており、このような構造をおむつではなく下着に貼付して用いる場合には、素材が固くなり、肌触りも良くない。更には、体へのフィット感も低下し、吸収漏れを生じる可能性がある。また、特許文献2及び3に記載のような緩い曲線形状の溝部を設けた場合、多量の尿が排泄された場合に、尿が溝部に沿って速いスピードで流れてしまい、長手方向の端で漏れを生じることが懸念される。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、肌触りが良く、拡散性に優れ、吸収性に優れ、長辺方向の端での漏れを抑制することができる軽失禁用吸収性物品を提供することを目的とするものである。
本発明者は、軽失禁用吸収性物品の構造について鋭意検討した結果、ある特定の溝部の構成を有することによって上記課題を解決することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の軽失禁用吸収性物品は、
液透過性のトップシートと、液不透過性のバックシートと、トップシート及びバックシートの間に配置された吸収体と、を有する軽失禁用吸収性物品であって、
吸収体が、2枚ないし3枚の液透過性シートと2枚ないし3枚の液透過性シート間に集積された高吸収性ポリマーとから構成される1組または複数組の高吸収性シートからなり、吸収体のトップシートと接する面側に、吸収体の短辺方向の端部に吸収体の長辺方向に沿って蛇行する圧縮溝を有するものである。
本発明の軽失禁用吸収性物品において、端部は、吸収体の短辺方向の両端からそれぞれ、短辺方向の最大幅の45%以内の領域であることが好ましい。
本発明の軽失禁用吸収性物品において、圧縮溝は、複数条形成されていてもよい。
本発明の軽失禁用吸収性物品において、圧縮溝は、蛇行線の走向方向に間欠的に形成されていてもよい。
本発明の軽失禁用吸収性物品において、圧縮溝に、吸収体の厚さ方向に貫通する孔が形成されていてもよい。
圧縮溝が、蛇行線の走向方向に間欠的に形成されている場合、圧縮溝の間の吸収体に、吸収体の厚さ方向に貫通する孔が形成されていてもよい。
本発明の軽失禁用吸収性物品において、吸収体は、吸収体の圧縮溝及び圧縮溝の周辺に、高吸収性ポリマーを有しない領域を有していてもよい。
本発明の軽失禁用吸収性物品において、圧縮溝は、正弦曲線状に形成されていることが好ましい。
正弦曲線の波長は3mm以上50mm以下であり、振幅は3mm以上50mm以下であることが好ましい。
本発明の軽失禁用吸収性物品は、液透過性のトップシートと、液不透過性のバックシートと、トップシート及びバックシートの間に配置された吸収体と、を有する軽失禁用吸収性物品であって、吸収体が、2枚ないし3枚の液透過性シートと2枚ないし3枚の液透過性シート間に集積された高吸収性ポリマーとから構成される1組または複数組の高吸収性シートからなり、吸収体のトップシートと接する面側に、吸収体の短辺方向の端部に吸収体の長辺方向に沿って蛇行する圧縮溝を有するものである。かかる構成を有することにより、肌触りがよく、拡散性に優れ、吸収性に優れ、長辺方向の端での漏れを抑制することができる。
図1は、本発明の軽失禁用吸収性物品を示す概略平面図である。 図2は、図1におけるA−A断面図である。 図3は、吸収体を示す概略平面図である。 図4は、図3におけるB−B断面図である。 図5は、圧縮溝が複数条形成された吸収体の一部を示す平面図ある。 図6は、正弦曲線状の圧縮溝について説明する図である。 図7は、孔が形成された圧縮溝の一例を示す平面図である。 図8は、間欠的に複数条形成された圧縮溝の一例を示す平面図である。 図9は、間欠的に複数条形成された圧縮溝の別の例を示す平面図である。 図10は、間欠的に形成された圧縮溝の間の吸収体に孔が形成された一例を示す平面図である。 図11は、高吸収性ポリマーを有しない領域を備える吸収体の平面図である。 図12は、図11におけるC−C断面図である。 図13は、圧縮溝の圧縮パターンの一例を示す平面図である。 図14は、図13におけるD−D断面図である。
[軽失禁用吸収性物品]
本発明の軽失禁用吸収性物品の一実施形態について図を参照しながら説明する。
本発明の軽失禁用吸収性物品10は、図1に示すように、液透過性のトップシート11と、液不透過性のバックシート12と、トップシート11及びバックシート12の間に配置された吸収体13と、を有するものである。
吸収体13は、図2に示すように、上部液透過性シート14a、下部液透過性シート14bと、2枚の液透過性シート(14a,14b)間に集積された高吸収性ポリマー15とを含む高吸収性シートからなる。そして、吸収体13は、図1に示すように、吸収体13のトップシート11と接する面側に、吸収体13の短辺方向Xの端部21に吸収体13の長辺方向Yに沿って蛇行する圧縮溝17を有するものである。
ここで、軽失禁用吸収性物品10の長辺方向Yが、軽失禁用吸収性物品10が着用されたときに着用者の前後に亘る方向である。また、短辺方向Xとは、長辺方向Yと直行する方向である。
(トップシート)
トップシート11は、図2に示すように、吸収体13に向けて尿を速やかに通過させるものであり、吸収体13を挟んで、バックシート12に対向して配置される。トップシート11は、肌と当接するシートであることから、トップシート11には、柔らかな感触で、肌に刺激を与えないような性質を有するものが好ましい。例えば、ポリプロピレンやポリエチレン等の合成繊維、レーヨン等の再生繊維、綿等の天然繊維を用いて、エアスルー法、サーマルボンド法、スパンレース法、スパンボンド法等の公知の加工法によって得られた親水性不織布、開口ポリエチレンフィルム等の開口性フィルム、ウレタンフォーム等の発泡フィルム等を用いることができる。なかでも、着用時の肌触り及び通気性の観点から、親水性エアスルー不織布を用いることが好ましい。なお、本発明に用いるトップシート11は、着用時の肌触りを良好にするために、1プライないし2プライで構成される。また、トップシート11には、ドライタッチ性を付与するために多数の透孔が形成されていてもよい。
トップシート11の坪量は、加工性及び強度の点から、18g/m以上40g/m以下であることが好ましい。また、トップシート11は、肌への刺激を低減させるために、ローション、酸化抑制剤、抗炎症成分、pH調整剤、抗菌剤及び保湿剤の群から選択されるいずれか一種を含有することが好ましい。
また、トップシート11は、製造工程において、トラバース巻きしたロールから供給されてもよい。トップシート11がトラバース巻きしたロールから供給されることにより、ロールを交換する頻度を少なくすることで、資材供給の手間を削減することができる。更に、巻取りによるトップシート11の嵩高の低下を抑制することができる。
なお、本発明においては、吸収体13の上面への尿の拡散を促進するため、トップシート11と吸収体13との間に、液拡散性シートを設けてもよい。液拡散性シートとしては、例えば、エアスルー不織布、ポイントボンド不織布、スパンボンド不織布、メルトブロー不織布等の不織布や、スパンボンド/メルトブロー、スパンボンド/メルトブロー/スパンボンドを積層した複合不織布を挙げることができる。液拡散性シートの厚みは0.1mm以上であることが好ましく、その坪量は15g/m以上であることが好ましい。液拡散性シートの形状は、特に制限はないが、尿がくまなく吸収体13に拡散するよう、吸収体13の表面を完全に覆うことができる形状であることが好ましい。
(バックシート)
バックシート12は、軽失禁用吸収性物品10の外部に尿が漏れないよう、液不透過性を有し、遮水性を有するシート材が用いられるが、ムレ抑制のために透湿性を有していてもよい。このような特性を有するバックシート12の材料としては、例えば、ポリエチレンシートやポリエチレンラミネート不織布等の厚みの薄いプラスチックシートを挙げることができる。バックシート12は、着用者の股間が位置づけられる長手方向中央に括れ部を有する砂時計形状、略矩形形状等の形状を有していてもよく、吸収体13の側縁より若干外方に延在して設けられていてもよい。バックシート12の衣類側表面には、着用時に下着等に軽失禁用吸収性物品10を固着するための粘着剤層が設けられていてもよい。軽失禁用吸収性物品10が粘着剤層を有する場合、粘着剤層を保護するための剥離シートを有していてもよく、この剥離シートは、軽失禁用吸収性物品10の包装シートと部分的に接合されていてもよい。トップシート11及びバックシート12は、長手方向の端部等、端部の少なくとも一部において、吸収体13を挟まずに、ホットメルト接着剤やヒートシール等により固着されるフラップを形成していてもよい。
(吸収体)
吸収体13は、2枚の液透過性シート(上部液透過性シート14a,下部液透過性シート14b)と、この2枚の液透過性シート間に集積された高吸収性ポリマー(Super Absorbent Polymer;以下、SAPともいう)15とを含む高吸収性シート16からなる。
液透過性シートとしては不織布が挙げられる。不織布の材料としては、トップシート11の不織布と同類の不織布を用いることができるが、具体的には、エアレイド不織布、エアスルー不織布、スパンボンド不織布、メルトブロー不織布、サーマルボンド不織布等、従来公知の製法で製造された任意の親水性不織布又は疎水性不織布を挙げることができる。
不織布シートに用いられる不織布の坪量は、10g/m以上100g/m以下であることが好ましく、15g/m以上45g/m以下であることがより好ましい。不織布の坪量を上記の範囲内のものとすることにより、吸収体13の厚みを十分に薄くすることができる。
吸収体13に用いるSAPとしては、尿を吸収し、かつ、逆流を抑制できるものであれば特に制限はなく、ポリアクリル酸ナトリウム系共重合体、ポリアスパラギン酸塩系共重合体、(デンプン−アクリル酸)グラフト共重合体、(アクリル酸−ビニルアルコール)共重合体、(イソブチレン−無水マレイン酸)共重合体及びそのケン化物等の材料から形成されたものを使用することができる。これらの中でも、重量当たりの吸収量の観点から、ポリアクリル酸ナトリウム系共重合体が好ましい。
吸収体13のSAP量は、吸収性能及び肌触りを損なわないよう、30g/m以上500g/m以下の坪量とすることが好ましく、吸収体13全体の重量に対して、10質量%以上90質量%以下の含有量とすることが好ましい。
吸収体13は、接着剤が塗布された不織布に高吸収性ポリマー15を分布させて形成される。接着剤としては特に制限はないがホットメルト接着剤が好ましい。また、接着剤の塗布方法としては特に制限はないが、スロットコートやスプレーコートで塗布することが好ましい。
更に吸収体13の下方、すなわち、吸収体13とバックシート12との間には、フラッフパルプおよび高吸収性ポリマーからなる別の吸収体を設けてもよい。当該吸収体の坪量は、50g/m以上700g/m以下であることが好ましい。フラッフパルプは針葉樹パルプNBKP単独、広葉樹パルプLBKP単独で構成されていてもよいが、混合パルプでもよい。
(圧縮溝)
吸収体13は、図3に示すように、トップシート11と接する面側に、吸収体13の短辺方向の端部21に吸収体13の長辺方向Yに沿って蛇行する圧縮溝17を有する。本実施形態では、蛇行の一例として、正弦曲線の場合について示している。
長辺方向Yに蛇行する圧縮溝17を設けることによって、排泄された尿が圧縮溝17に捕捉されて蛇行し長辺方向Yに移動する。更に、蛇行していることによって、長辺方向Yの尿の拡散速度を低減することができ、かつ、短辺方向Xへも拡散させることができる。したがって、多量の尿が排泄された場合であっても、軽失禁用吸収性物品10の長辺方向Yの端での尿の漏れを抑制することができる。
ここで、端部とは、図3に示すように、吸収体13の短辺方向Xの両端19,20からそれぞれ幅Wの部分を示す。幅Wは、吸収体13の短辺方向Xの両端19,20からそれぞれ、短辺方向Xの最大幅Wの45%以内の領域であることが好ましい。45%以内であることにより、短辺方向Xの中心領域18では、排泄された尿を効果的に吸収することができ、また、圧縮溝17を設けないので柔らかい肌触りが得られる。幅Wは、より好ましくは、吸収体13の短辺方向Xの両端19,20からそれぞれ、短辺方向Xの最大幅Wの40%以内の領域である。
また、図3に示すように、圧縮溝17の長さLは、長辺方向Yに流れる尿の拡散速度を低減しながら、長辺方向Yの漏れを抑制する観点から、長辺方向Yの最大長さLの10%以上95%以下であることが好ましい。
また、図4に示すように、圧縮溝17の幅Wは、排泄された尿を圧縮溝17に誘導させるという観点から1mm以上10mm以下であることが好ましく、2mm以上8mm以下がより好ましい。ここで、幅Wは、圧縮溝17の断面の形状にかかわらず、図4に示すように、圧縮溝17の底辺の幅を示す。
本発明において、圧縮溝17とは、上部液透過性シート14a、下部液透過性シート14b、及び高吸収性ポリマー15が一体的に、又は上部液透過性シート14aと下部液透過性シート14bとが、溶融して接着されたものを示す。圧縮溝17は、例えば、高吸収性シート16を形成した後、所望の蛇行線状に形成された凸条部材によって、上部液透過性シート14a側から、押圧しながら熱接着することによって、上部液透過性シート14a、下部液透過性シート14b及び高吸収性ポリマー15、又は、上部液透過性シート14a及び下部液透過性シート14bを一度に接着することによって形成することができる。接着方法は、熱接着に限らず、超音波接着等でもよく、一般的な接着方法を用いることができる。
一方、上部液透過性シート14aと下部液透過性シート14bとが、高吸水性ポリマー15を介さずに溶融して接着された場合は、蛇行する圧縮溝17を尿が流れながら、短辺方向にも素早く拡散することができる。これにより、軽失禁用吸収性物品10の長辺方向Yの端での尿漏れを抑制することができる。
上部液透過性シート14a、下部液透過性シート14b、及び高吸収性ポリマー15が一体的に接着された場合は、圧縮溝17を尿が通過したとき、接着部分の高吸収性ポリマーが尿を吸収して膨潤して接着されていた部分が浮き上がることによって、更に尿を吸収することができ、長辺方向Yへの尿の拡散速度を低減することができる。これにより、軽失禁用吸収性物品10の長辺方向Yの端での尿漏れを抑制することができる。
本実施形態では、圧縮溝17を、一方の端部に1条設けた場合について説明したが、図5に示すように、正弦曲線状の圧縮溝17が長辺方向Yに複数条形成されていてもよい。これにより、多量の尿が排泄された場合には、尿を速やかに複数の圧縮溝17で分散させることが可能である。
複数条設ける場合、圧縮溝17と隣り合う圧縮溝17との距離L(図5参照)は、
5mm以上40mm以下であることが好ましい。
複数条設ける場合、位相をずらして配置してもよい。なお、位相をずらす場合、圧縮溝17と隣り合う圧縮溝17との距離Lは、最も距離が小さくなる位置を測定するものとする。
本実施形態では、蛇行が規則的な場合(正弦曲線状)の圧縮溝の形状については、以下のような正弦波のパラメータを用いて説明することができる。図6に示すように、蛇行の周期については、波長λで表し、振れ幅の大きさについては正弦波の振幅αで表す。尿を短辺方向X及び長辺方向Yに拡散させながら、長辺方向Yへの拡散速度を低減する観点から、波長λは3mm以上50mm以下であり、かつ、振幅は3mm以上50mm以下であることが好ましい。また蛇行幅Wは3mm以上100mm以下であることが好ましい。
また、図7に示すように、圧縮溝17に、吸収体13の厚さ方向に貫通する孔22が形成されていてもよい。孔22が形成されていることによって、圧縮溝17を流れる尿を、孔22を介して重力方向の下方へ通過、吸収させることができるので、多量の尿が排泄された場合には、圧縮溝17を流れる尿の勢いを弱め、長辺方向Yの端での漏れを抑制することができる。
孔22の直径は、圧縮溝17を流れる尿の勢いを弱める観点から、1mm以上10mm以下であることが好ましい。
また、孔22の周縁は、熱でシールすることにより、高吸収性ポリマーが抜け落ちないようにすることが好ましい。
また、図8に示すように、圧縮溝17が、蛇行線24の走向方向に間欠的に、複数条、かつ、正弦波の位相をずらして形成されていてもよい。また、図9に示すように、複数条の圧縮溝17が、1本の圧縮溝17から複数条の圧縮溝17へ間欠的に分岐(図中矢印)するように配置されていてもよい。このような配置とすることにより、多量の尿が排泄された場合には、尿を速やかに複数の圧縮溝17へ分散させることが可能である。
また更に、図10に示すように、間欠的に形成された圧縮溝17の間の吸収体13に、吸収体13の厚さ方向に貫通する孔23が形成されていてもよい。このように、間欠的に形成された圧縮溝17の間に、孔23を設けることによって、圧縮溝17を流れる尿が、孔23を介して効率よく重力方向の下方へ通過、吸収されるので、圧縮溝17を流れる尿の勢いを弱めることができ、長辺方向Yへの拡散速度を低減することができる。更には、孔23周辺の高吸収性ポリマー15が膨潤、隆起することによって、圧縮溝17を更に尿が流れてきた場合には、流れをせき止める堰のような役割をして、長辺方向Yへの拡散速度を低減することができる。
上記実施形態では、圧縮溝17は、正弦曲線状のものを例に説明したが、不規則に蛇行するものであってもよい。
吸収体13は、図11に示すように、吸収体13の圧縮溝17及び圧縮溝17周辺に、高吸収性ポリマーを有しない領域25を有してもよい。図12に示すように、高吸収性ポリマーを有しない領域25の短辺方向の幅Wは、短辺方向X及び長辺方向Yに尿を拡散させる観点及び長辺方向Yの端で尿が漏れるのを抑制する観点から、2mm以上20mm以下であることが好ましい。
圧縮溝17は、全域が、熱接着あるいは超音波接着されて形成されてよいが、図13に示すように、一部接着されていない領域26が複数個所あってもよい。図14に図13のD−D断面図を示す。図14に示すように、圧縮溝17中に接着されていない領域を複数有することによって、この接着されていない領域26が尿の流動を妨げるので長辺方向Yへの拡散速度を低減して、長辺方向Yの端でも尿漏れを抑制することができる。
(立体ギャザー)
軽失禁用吸収性物品10のトップシート11(身体に接する側)の表面には、立体ギャザーが設けられていてもよい。この立体ギャザーは、トップシート11とともに尿の閉じ込め空間を形成し、尿の漏れを抑制できるようになっている。立体ギャザーは、立体ギャザーシートと、立体ギャザーシートの自由端部に沿って配された伸縮性弾性部材と、を備えていることが好ましい。伸縮性弾性部材としては、天然ゴム、合成ゴム及びポリウレタン等からなる、糸状、紐状、平型形状のものを適宜使用することができる。
[軽失禁用吸収性物品の製造方法]
軽失禁用吸収性物品10の製造方法について説明する。まず、上部液透過性シート14a、下部液透過性シート14bの高吸収性ポリマー15と接する側に、接着剤を塗布し、高吸収性ポリマー15を積層して高吸収性シート16からなる吸収体13を作製する。次に、吸収体13に熱接着あるいは超音波接着によって圧縮溝17を設ける。次に、吸収体13をトップシート11とバックシート12との間に挟持させて、トップシート11とバックシート12とを一部又は全周に亘ってホットメルト接着剤やヒートエンボス、超音波エンボス、高周波エンボス等を用いて固定する。必要に応じて、液拡散性シート及び立体ギャザーをあらかじめトップシート11上に配置した後、トップシート11とバックシート12との間に吸収体13を挟持してもよい。高吸収性シート16の構成としては、液透過性シート/高吸収性ポリマー/液透過性シートのように2枚の液透過性シートと2枚の液透過性シート間に集積された高吸収性ポリマーとからなる構成でもよく、液透過性シート/高吸収性ポリマー/液透過性シート/高吸収性ポリマー/液透過性シートのように、3枚の液透過性シートと3枚の液透過性シート間に集積された高吸収性ポリマーとからなら構成でもよい。またさらに、上記構成を1組または複数組有していてもよい。
以上、実施形態を用いて本発明を説明したが、本発明の技術的範囲は上記の実施形態に記載の発明の範囲には限定されないことは言うまでもなく、上記実施形態に、多様な変更又は改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。また、そのような変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
10 軽失禁用吸収性物品
11 トップシート
12 バックシート
13 吸収体
14a 上部液透過性シート
14b 下部液透過性シート
15 高吸収性ポリマー
16 高吸収性シート
17 圧縮溝
18 中心領域
19,20 端
21 端部
22,23 孔
24 蛇行線
25 高吸収性ポリマーを有しない領域
26 接着されていない領域
W 短辺方向Xの最大幅
端部の幅
蛇行幅
圧縮溝の幅
高吸収性ポリマーを有しない領域の幅
L 長辺方向Yの最大長さ
圧縮溝の長さ
圧縮溝の間の距離

Claims (9)

  1. 液透過性のトップシートと、液不透過性のバックシートと、前記トップシート及び前記バックシートの間に配置された吸収体と、を有する軽失禁用吸収性物品であって、
    前記吸収体が、2枚ないし3枚の液透過性シートと該2枚ないし3枚の液透過性シート間に集積された高吸収性ポリマーとから構成される1組または複数組の高吸収性シートからなり、前記吸収体の前記トップシートと接する面側に、前記吸収体の短辺方向の端部に前記吸収体の長辺方向に沿って蛇行する圧縮溝を有する軽失禁用吸収性物品。
  2. 前記端部が、前記吸収体の短辺方向の両端からそれぞれ、前記短辺方向の最大幅の45%以内の領域である請求項1記載の軽失禁用吸収性物品。
  3. 前記圧縮溝が、複数条形成されている請求項1又は2記載の軽失禁用吸収性物品。
  4. 前記圧縮溝が、蛇行線の走向方向に間欠的に形成されている請求項1から3いずれか1項記載の軽失禁用吸収性物品。
  5. 前記圧縮溝に、前記吸収体の厚さ方向に貫通する孔が形成されている請求項1から4いずれか1項記載の軽失禁用吸収性物品。
  6. 前記間欠的に形成された前記圧縮溝の間の前記吸収体に、該吸収体の厚さ方向に貫通する孔が形成されている請求項4記載の軽失禁用吸収性物品。
  7. 前記吸収体が、該吸収体の前記圧縮溝及び該圧縮溝の周辺に、前記高吸収性ポリマーを有しない領域を有する請求項1から6いずれか1項記載の軽失禁用吸収性物品。
  8. 前記圧縮溝が、正弦曲線状に形成されている請求項1から7いずれか1項記載の軽失禁用吸収性物品。
  9. 正弦曲線の波長が3mm以上50mm以下であり、振幅が3mm以上50mm以下である請求項8記載の軽失禁用吸収性物品。
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