JP2018531214A6 - 高含量のaf−16を有する卵黄の産生方法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、極めて高含量の抗分泌性因子(AF)タンパク質、特に、配列番号1(AF−16)及び/又は配列番号2(AF−8)で示されるアミノ酸配列から本質的になる極めて高含量のAFタンパク質断片、を有する卵黄を産生する方法に関し、その方法とは、例えば雌鶏等の家禽に、少なくとも4週間、飼料1kg当たり1〜2gのトリプトファン等の遊離トリプトファンを少なくとも0.14%含む、家禽用AF−16誘導ペレット化飼料を摂食させ、その後、その家禽から採卵し、卵白と卵黄を分離し、或るいは、前記卵黄を、噴霧乾燥、粉砕、浸出、抽出、蒸発、膜ろ過し、及び/又は凍結乾燥させることを含む。本発明は、更に、本明細書で記述した方法に従って産生した、極めて高含量の抗分泌性因子(AF)タンパク質を有する前記卵黄に関し、及び、例えば、例外的高レベルの体液排出により起こる異常な生理的状態の治療及び予防投与のための機能性食品及び医薬製品を調製するための、それらの使用に関する。本発明は、又、そのように調製された食品及び医薬製品に関する。

Description

本発明は、極めて高含量の抗分泌性因子(AF)タンパク質、特に、配列番号1(AF−16)及び/又は配列番号2(AF−8)で示されるようなアミノ酸配列から本質的になる極めて高含量のAFタンパク質断片、を有する卵黄を産生する方法に関し、その方法とは、例えば雌鶏等の家禽に、少なくとも12週間、遊離トリプトファンを少なくとも0.14%又は飼料1Kg当たり1〜2gのトリプトファンを含む、家禽用AF−16誘導ペレット化飼料を給餌し、その後、家禽から採卵し、卵白と卵黄とを分離し、或るいは、前記卵黄を、噴霧乾燥、流動床乾燥、粉砕、浸出、抽出、蒸発、膜ろ過し、及び/又は凍結乾燥させることを含む。
本発明は、更に、本明細書で記載した方法に従って産生した、極めて高含量の抗分泌性因子(AF)タンパク質及びその断片を有する前記卵黄に関し、及び、例えば、例外的高レベルの体液排出により起こる異常な生理的状態の治療及び予防のための機能性食物製品及び医薬製品の調製のためのそれらの使用に関する。本発明は、又、そのように調製された食物製品及び医薬製品に関する
定義
タンパク質は、ペプチド結合によって一緒に連結されたアミノ酸残基によって構成される生物学的高分子である。アミノ酸の線状ポリマーとしてのタンパク質は、また、ポリペプチドとも称する。通常、タンパク質は50〜800個のアミノ酸残基を有し、従って約6、000〜約数十万ダルトン又はそれを超える範囲の分子量を有する。小さなタンパク質は、ペプチド、ポリペプチド、又はオリゴペプチドと称す。用語「タンパク質」、「ポリペプチド」、「オリゴペプチド」及び「ペプチド」は、本明細書において互換的に使用し得る。ペプチドは、2〜50個のアミノ酸残基(aa)のような非常に些少のアミノ酸残基を有していても良い。
本明細書において、「医薬組成物」とは、治療的に有効量の抗分泌性因子(AF)タンパク質を、場合により医薬的に有効な賦形剤、例えば担体又はビヒクルと組み合わせて、含む組成物を意味する。前記医薬組成物は、適切な投与経路のために製剤され、患者の状態、並びに年齢又は好ましい選択などの他の要因に応じて変動し得る。抗分泌性因子(AF)タンパク質を含む医薬組成物は、薬剤送達系として役立て得る。投与された医薬組成物は、ヒト又は動物の身体に有効物質を呈示する。前記医薬組成物は、例えば、錠剤、丸剤、トローチ剤、カプセル化剤、座薬(stool pills)、ゲル剤、溶液剤などの形状でも良いが、これらに限定する訳ではない。
用語「医薬的に有効な塩」とは、抗分泌性因子(AF)タンパク質、ペプチド、又はポリペプチドの塩、若しくは、所謂ホフマイザー(Hofmeiser)系列に基き、それらから誘導し得る塩の相同体及び/又は断片を意味する。医薬的に有効な塩の他の例としては、トリフルオロ酢酸塩、酢酸塩、硫酸塩及び塩化物等を含むが、本発明はそれに限定する訳ではない。
用語「抗分泌性」とは、本明細書において、分泌及び/又は体液移動を阻害又は低減することをを意味する。従って、用語「抗分泌性因子(AF)タンパク質」とは、体内における液体移動並びに分泌を阻害するか若しくは低減するか、又は、そうでなければ調節できるタンパク質の種類を意味する。
本明細書において、「同等の有効性」とは、抗分泌性因子(AF)タンパク質、ペプチド、又はポリペプチド、又は、そのホモログ、誘導体及び/又は断片の生物学的効果、即ち、グリア芽細胞腫の治療に於ける、療法及び/又は使用を改善する能力を意味する。そのような能力を試験し、及び/又は測定するために標準化された例は、当技術分野においては周知である。
本明細書における用語、「抗分泌性因子タンパク質」、「抗分泌性因子(AF)タンパク質」、「AF−タンパク質」、AF、又はそのホモログ、誘導体若しくは断片は、特許文献1に定義されている用語「抗分泌性因子」又は「抗分泌性因子タンパク質」と互換的に使用しても良く、及び、抗分泌性及び/又は同等に機能的、及び/又は類似した、有効性を有する、抗分泌性因子(AF)タンパク質又は、その、ペプチド若しくはホモログ、誘導体及び/又は断片を意味し、又はポリペプチドの機能の変更を伴わないその改変体を意味する。
従って、本明細書における「抗分泌性因子」、「抗分泌性因子タンパク質」、「抗分泌型ペプチド」、「抗分泌型断片」又は「抗分泌性因子(AF)タンパク質」もまた、その誘導体、相同体又は断片を意味し得る。本発明の明細書において、これらの用語のすべてを、互換可能に使用しても良い。さらに、本明細書において、用語「抗分泌性因子」は、「AF」と略記しても良い。本明細書中の抗分泌性因子(AF)タンパク質はまた、以前、特許文献1及び2で定義された抗分泌性特性を有するタンパク質を意味する。抗分泌性因子は、又、例えば、特許文献3にも開示されている。以下に、更に記載するように、抗分泌性因子という用語は天然のものを意図し、及び/又は特許文献4及び特許文献2に開示されている抗分泌性因子を富化した卵黄中の自然の、抗分泌性因子をも又、意図している。
以下、用語「NASP」を「天然抗分泌性タンパク質」(natural antisecretory protein)に使用する。
用語「ASP」は、天然抗分泌性タンパク質に含まれる「抗分泌性タンパク質」(antisecretory protein)に使用する。
本明細書では、「機能性食物製品」は、健康を良くする機能を有する、即ち、ヒト又は動物の健康に有益な効果を有する食品を意味する。
PBS:リン酸緩衝食塩水
AF:抗分泌性因子
全長AFタンパク質(配列番号1に示した)
AF−6:ヘキサペプチドCHSKTR(配列番号2に示した)
AF−16:アミノ酸VCHSKTRSNPENNVGLから構成されるペプチド(配列番号3に示した)
AF−8:セプタペプチドVCHSKTR(配列番号4に示した)
オクタペプチドIVCHSKTR(配列番号5に示した)
ペンタペプチドHSKTR(配列番号6に示した)。
SPC:特別に加工した穀類
RTT:AF(ASP)の含有量を測定するために特許文献4に掲載されたラット小腸における標準化された分泌反応を測定する方法。
背景
特許文献5は、抗分泌性因子(AF)タンパク質の形成を誘導する食物の生産のための酵素活性を有する製品の使用を開示している。特許文献2は、更に、天然の抗分泌性因子(AF)タンパク質そのもので冨化した食物製品を開示している。
特許文献4から、動物の飼料にある特定の糖、アミノ酸及びアミドを添加することにより、抗分泌性因子又は抗分泌性タンパク質(ASP、FILとも命名されている)の形成が刺激され得ることが知られている。興味深い量でASPを形成するために、使用されるこれらの物質の種類及び量は、その特許に開示された方法により決定されている。簡単に言えば、この方法は、ラットの小腸内の標準化された分泌応答の測定を含む。この特許から、誘導されたASPsが体液の腸への直接的分泌を形成することが明らかである。前記特許では、天然の抗分泌性タンパク質の含量又は量は、コレラ毒素に暴露された実験用ラットの小腸への液体分泌に及ぼす効果によって定義される。ASP1単位(FIL単位)は、ASPを含まない対照と比較して、腸における体液の流量が50%低減することに相当する。抗分泌性タンパク質は極めて僅少でも有効であり、従って、その質量よりもその効果により、決定する方がより容易である。
PCT出願 特許文献6から、ある種の抗分泌性タンパク質の構造が知られており、それらの有効部分の特性が明らかにされている。組換え遺伝子工学又は固相技術によって調製され、明確な構造を有する合成したASPは、生体細胞膜上を流れる体液を全般的に制御する影響力を有することが示されている。
PCT出願 特許文献7から、酵素活性を有する特定種の食物を摂取すると、体内でASPの形成を誘導し得ることが知られている。誘導効果及びそのためのASPの形成は、個体及びその症状によって変化し、しかも、その強度及び誘導期間はこれまでのところ、予測できない。然しながら、それらは後で測定出来、前記測定指針を用いて、必要な修正を行うことが出来る。
発明者らが、特許文献4に従って、飼料を調製し、抗分泌性タンパク質の形成を刺激する研究を継続している間は、形成した天然の抗分泌性タンパク質の合成能力及び濃縮は体内で最も不均一に分布していることが知られていた。ある特定の臓器、体の部分又は体液、特に鳥の卵の卵黄内に、極めて高レベルのNASPが見出されていた。特許文献8にはこの事実と、その結果を受けた、NASPについて冨化させた卵黄の使用を開示している。特許文献8は、体液の極端な排出によって起こる生理学的に異常な状態の治療及び予防のために、NASPを富化した食料製品及び医薬品の調製を一般的に、開示している。
国際特許公開第97/08202号 国際特許公開第00/38535号 国際特許公開第05/030246号 スウェーデン国特許第9000028−2号(公開番号466,331号) 国際特許公開第98/21978号 PCT/SE96/01049 PCT/SE97/01918(国際特許公開第98/21978号) 国際特許公開第008535号
例えば、国際特許公開第008535号に、以前記述された卵黄とは対照的に、本発明で初めて記述する、卵黄は、抗分泌性因子(AF)タンパク質の含量が極めて高く、特に、配列番号1(AF−16)及び/又は配列番号2(AF−8)に開示している様なアミノ酸配列を有する前記因子(AF)タンパク質断片を一定かつ高い含量で有する。本明細書中に開示した卵黄は、配列番号1及び/又は配列番号2(AF−8)に開示している様なアミノ酸配列を有する抗分泌性因子(AF)タンパク質断片を少なくとも0.05ng/ml含む。卵黄は、流体形状であってもよいし、或いは噴霧乾燥又は流動床乾燥してもよく、更に、前記凍結乾燥卵黄を少なくとも4グラム摂取した後60−120分の間に、それを必要とする患者に少なくともAF0.5単位を誘導するという特性を有し、これは国際特許公開第008535号に記載されている卵黄により誘導し得る早さの少なくとも2倍の速さである。
本発明による卵黄は、通常、雌鶏のようなキジ類等の家禽からの卵に由来するものでも良い。
本発明による卵黄は、極めて高い含量の抗分泌性因子(AF)タンパク質、特に配列番号1(AF−16)に示す様な、極めて高い含量のAFタンパク質断片を有する卵黄を産生する方法によって産生し、その方法とは、例えば雌鶏等の家禽に、少なくとも12週間、遊離トリプトファンを少なくとも0.14%含む、家禽用AF−16誘導ペレット化飼料を給餌し、その後、その家禽から採卵し、卵白と卵黄を分離し、或るいは、前記卵黄を、噴霧乾燥、流動床乾燥、粉砕、浸出、抽出、蒸発、膜ろ過し、及び/又は凍結乾燥させることを含む。
一実施形態では、本発明による卵黄は、極めて高い含有量の抗分泌性因子(AF)タンパク質、特に配列番号2(AF−8)に示すような極めて高い含有量のAFタンパク質断片を有する卵黄を産生する方法により産生し、その方法とは、例えば雌鶏等の家禽に、少なくとも12週間、遊離トリプトファンを少なくとも0.14%含む、家禽用AF−8誘導ペレット化飼料を給餌し、その後、家禽から採卵し、卵白と卵黄を分離し、或るいは、前記卵黄を、噴霧乾燥、流動床乾燥、粉砕、浸出、抽出、蒸発、膜ろ過し、及び/又は凍結乾燥させることを含む。
本発明による卵黄は、極めて高い含有量の抗分泌性因子(AF)タンパク質、特に配列番号1(AF−16)及び/又は配列番号2(AF−8)に示すような極めて高い含有量のAFタンパク質断片を有する卵黄を産生する方法によって産生し、その方法とは、例えば雌鶏等の家禽に、少なくとも12週間、遊離トリプトファンを少なくとも0.14%含む、家禽用AF−16及び/又はAF−8誘導ペレット化飼料を給餌し、その後、家禽から採卵し、卵白と卵黄を分離し、或るいは、前記卵黄を、噴霧乾燥、流動床乾燥、粉砕、浸出、抽出、蒸発、膜ろ過し、及び/又は凍結乾燥させることを含む。
本発明の一実施形態では、本発明による方法によって産生した卵黄は医薬品中で使用される。現時点で好ましい実施形態において、前記卵黄は、極端な体液排出により起こる、下痢、炎症性疾患、浮腫、自己免疫疾患、癌、腫瘍、白血病、糖尿病、真性糖尿病、グリア芽細胞腫、アルツハイマー病(AD)、パーキンソン病(PD)、脳炎、およびメニエール病から成る群から選択される疾患様の状態の治療及び予防に使用されるが、これら疾患に限定する訳ではない。
現時点で、同等に好ましい実施形態では、前記卵黄を、神経保護のために、コンパートメント及び/又は細胞性薬剤の取込みの最適化に用いるために使用する。
本発明は、また、極端な体液排出、下痢、炎症性疾患、癌、グリア芽細胞腫、AD、及び/又はPDにより起こる疾患様の状態の治療及び予防のための医薬を調製するために、本発明の方法により産生する卵黄の使用についても指向している。本発明は、又、コンパートメント及び/又は細胞性薬剤の取込みを最適化するため、及び/又は神経保護のための医薬を調製するために、本発明の方法により産生する卵黄の使用を指向している。
本発明はまた、極端な体液排出、下痢、炎症性疾患、癌、グリア芽細胞腫、AD、及び/又はPDにより起こる疾患様の状態の治療及び予防のための方法を指向し、その方法は、本発明の方法により産生した医薬的に有効量の卵黄をそれを必要とする被験者に投与することを含む。本発明は、又、コンパートメント及び/又は細胞性薬剤の取込みを最適化するための、及び/又は神経保護のための方法を指向し、その方法は本発明の方法により産生した医薬的に有効量の卵黄をそれを必要とする被験体に投与することを含む。
本発明の卵黄は、飼料、食品及び/又は食品補助品等の抗分泌性因子(AF)タンパク質富化機能性食品の調製に使用し得る。結果として、本発明による卵黄を含む前記食物、飼料及び/又は食品補助品も同等に開示される。本発明による卵黄を含むこのような食物は、パンケーキ、オムレツ、アイスクリーム、堅茹卵又は半熟卵及びソフトドリンク、ヨーグルト、ブロック食品(foodbar)などからなる群から選択しても良い。
本発明の別の実施形態は、本発明による卵黄及び適切な医薬担体を含む医薬組成物に関する。通常、適切な医薬担体は、水、PBSなどからなる群から選択される。
1つの特定の実施形態は、本発明による卵黄を含む医薬組成物に関し、配列番号1に開示されているようなアミノ酸配列を有する抗分泌性因子(AF)タンパク質断片0.05ng/mlを含み、それは、更に、それを必要とする患者に少なくともAF0.5単位を誘導するという特性を有する。
本発明は、極めて高含量の抗分泌性因子(AF)タンパク質、特に、配列番号1(AF−16)及び/又は配列番号2(AF−8)で示されるアミノ酸配列から本質的になる極めて高含量のAFタンパク質断片、を有する卵黄を産生する方法に関し、その方法とは、例えば雌鶏等の家禽に、少なくとも12週間、遊離トリプトファンを少なくとも0.14%を含む家禽用AF−16及び/又はAF−8誘導ペレット化飼料を給餌し、その後、その家禽から採卵し、卵白と卵黄とを分離し、或るいは、前記卵黄を、噴霧乾燥、粉砕、浸出、抽出、蒸発、膜ろ過、流動床乾燥、及び/又は凍結乾燥させることを含む。前記家禽は、通常、雌鶏等のキジ類の鳥である。
本発明による卵黄を産生する方法で、AF−16及び/又はAF−8誘導飼料の家禽への給餌は、或いは、少なくとも15、16、17又は18日週間など、少なくとも13又は14週間でも良い。
結果として、本発明は又、本明細書に記載した方法に使用可能な家禽用の、AF−16及び/又はAF−8を誘導する飼料にも関し、前記飼料は、その飼料を摂取後の家禽においてAF−16及び/又はAF−8の形成が刺激されるような量及び割合のアミノ酸、糖及びアミド、及び/又は麦芽穀類を更に含んでも良い。
本発明の一実施形態では、家禽用のAF−16及び/又はAF−8誘導飼料は、遊離トリプトファンを少なくとも0.14〜1%、例えば遊離トリプトファンを少なくとも0.7%又は少なくとも0.1%含み、かつペレット化した形状である。本明細書に記載した方法に従って産生された卵黄は、現時点で好ましい実施形態において、配列番号1に開示されているようなアミノ酸配列を有する抗分泌性因子(AF)タンパク質断片を少なくとも0.05ng/ml含むという特性を更に有する。 別の実施形態では、本明細書に記載の方法に従って産生された卵黄は、配列番号2に開示されているアミノ酸配列を有する抗分泌性因子(AF)タンパク質断片を少なくとも0.05ng/ml含むという特性を更に有する。
卵黄
本明細書に記載の方法で産生した卵黄は、現時点で好ましい実施形態において、配列番号1及び/又は配列番号2に開示しているようなアミノ酸配列を有する抗分泌性因子(AF)タンパク質断片を少なくとも0.05ng/ml含むという特性を更に有する。
食物と補助食品
本発明は、一般に、極端な体液排出により、起こる異常な生理学的状態の治療及び予防のための、抗分泌性因子(AF)タンパク質、特にAF−16を富化した機能性食品、及び医薬品を調整するための、卵黄の使用に関する。
別の態様によれば、本発明は、抗分泌性因子(AF)タンパク質、特にAF−16及び/又はAF−8等を含有する特定の栄養目的の、及び医薬品用の糧食を調製するための使用に関する。
「食品」という表現は、本明細書では、ヒト用の食物及び動物用の飼料を含むことを企図している。食物は、パンケーキ、オムレツ、アイスクリームおよび様々な種類のパンなどの製品の形態の物品でも良く、その調製には卵黄が含まれる。卵黄はまた、卵酒又は堅茹で卵、若しくは半熟卵の形態で摂食し得る。食物はまた、パン、ビスケット、パスタ、穀物及びフレーク、粥又は雑炊の形態であってもよく、あるいは電解質を含む又は含まない様々な飲料組成物に混入しても良く、肉及び肉製品、脂肪及び脂肪製品、又はミルク又は特にAF−16及び/又はAF−8のような抗分泌性因子(AF)タンパク質が濃縮された乳製品を含む食品調製物でも良い。特に、AF−16及び/又はAF−8のような抗分泌性因子(AF)タンパク質は、多かれ少なかれ精製された形態で食品中に混合しても良い。食品調製物は、熟練者が有する知識を使用して、嗜好性及び食事の変化に関する要件に従い、自由なままに創り上げても良い。
卵黄は、通常、ヒト及び動物の摂取に使用し得る鳥の卵に由来し、特にAF−16及び/又はAF−8のような抗分泌性因子(AF)タンパク質を極めて高い含量で含む。卵は、好ましくは雌鶏の産卵によって産生されるが、例えば家鴨、七面鳥、鶉、及びダチョウから得ても良い。
特にAF−16及び/又はAF−8のような抗分泌性因子(AF)タンパク質を極めて高い含量で有する食物又は飼料は、その食品を摂取したときに、健康に望ましい価値ある効果を提供する様な濃度の前記タンパク質又はタンパク質断片を含む。
一実施形態では、現在開示している方法により産生した卵黄の少なくとも4gを摂取することにより、それを必要とする患者の血液中に少なくともAF0.5単位、即ち、FIL単位/血液mlのレベルが0.5FIL単位/血液mlを超えて誘導する。健康な人は、通常、血液中のAF単位のレベルとして0〜0.5FIL単位/血液mlの間を有する。
抗分泌性因子(AF)タンパク質、特に、AF−16及び/又はAF−8産生物等を刺激したとき、驚くべきことにかつ予想外にも、その断片を含む極めて高いレベルの抗分泌性因子(AF)タンパク質、特にAF−16及び/又はAF−8等が鳥の卵の中に誘導し得ることを示した。
医薬組成物
卵黄中で産生される抗分泌性因子(AF)タンパク質及びその断片、特にAF−16及び/又はAF−8は、例えば特定の吸着カラム上で濃縮し、溶離し、回収し、および/または濃縮しても良く、その後、それぞれ飼料または食品と混合し、動物またはヒトに投与しても良く、又は、多かれ少なかれ単離した製品として、医薬品またはその他の健康製品として調製し、及び製剤しても良い。そのような医薬品を、担体及び希釈剤等を含む許容される賦形剤を用いて当業者既知の方法で調製し、企図する投与経路に依存する固体又は液状形態として製剤する。
本明細書で想定している医薬組成物は、好ましくは経口摂取用に製剤され、経口的に投与される。
抗分泌性因子(AF)タンパク質及び/又はその断片、特にAF−16及び/又はAF−8、を富化した食品の調製のために本発明を使用する別の実施形態によれば、卵黄そのまま、若しくは完全な卵での使用がなされ、おそらく、食物若しくは飼料と混合するために、加工形態で使用する。抗分泌性因子(AF)タンパク質、特にAF−16−及び/又はAF−8を富化した卵黄産生品を、食物又は飼料と混合するための実用的な目的に適合させるための加工工程には、粉砕、浸出、抽出、蒸発、限外濾過、乾燥及び他の標準操作を任意に含み得る。
通常、特にAF−16及び/又はAF−8等の抗分泌性因子(AF)タンパク質を、噴霧乾燥卵黄粉末4g〜8gの用量で1日に1回又は2回投与する。
特定の状態では、更に高用量の抗分泌性因子(AF)タンパク質、特にAF−16及び/又はAF−8を要求され得る。そのような場合、卵黄から単離された抗分泌性因子(AF)タンパク質、特にAF−16及び/又はAF−8は、任意の食品又は単離された抗分泌性因子(AF)タンパク質、特にAF−16及び/又はAF−8に添加しても良く、錠剤又は懸濁液の形態での摂取のために調製しても良い。
特に好ましい態様は、噴霧乾燥による卵黄粉末の調製を含む。このような製品は、当該食品を摂取することが、抗分泌性因子(AF)タンパク質、特にAF−16および/またはAF−8等の有益な効果を達成することが望ましい場合に、種々の食品の工業的工程において、特に好適である。卵黄粉末自体は、ソーセージやアイスクリームのような全く異なる製品によく混合され、そのため、食事の特性について広範なバリエーションを達成し得るだろう。
例えば医薬品を後で調製するために、浸出又は抽出を経て富化又は濃縮した抗分泌性因子(AF)タンパク質、特にAF−16及び/又はAF−8等の産生物の調製を望む場合には、卵黄粉末は中間体として最も適している。
抗分泌性因子(AF)タンパク質、及び特にAF−16及び/又はAF−8等の断片の分子量は相対的に低いために、比較的熱安定性があり、従って、摂取するための同一物を、調製前に食品中に含有させても良い。
本発明の一実施形態では、本発明による医薬組成物は、医薬的に許容される賦形剤をさらに含む。本発明による医薬的に許容される賦形剤及びその使用時の最適濃度は、当業者による実験で容易に選択し決定出来る。本発明に使用する医薬的に許容される賦形剤としては、溶媒、緩衝剤、保存剤、キレート化剤、酸化防止剤、及び安定化剤、乳化剤、懸濁化剤及び/又は希釈剤が挙げられる。本発明の医薬組成物は、従来の医薬的実践書に従って、例えば、「Remington:The science and practice of pharmacy”、21st edition,ISBN 0−7817−4673−6」又は「Encyclopedia of pharmaceutical technology,2nd edition,ed.Swarbrick J.,
ISBN:0−8247−2152−7.」により、製剤し得る。医薬的に許容される賦形剤とは、その組成物を投与される個体に対して実質的に無害な物質である。そのような賦形剤は、通常、国の保健当局が付与する要件を満たしている。公的薬局方、例えば、英国薬局方、米国薬局方及び欧州薬局方は、医薬的に許容し得る賦形剤の基準を定めている。
以下は、本発明の医薬組成物において、場合により使用する関連組成物のための概説である。この概説は、特定の投与経路に基づく。然しながら、医薬的に許容し得る賦形剤が異なる剤形又は組成物で使用され得る場合、特定の医薬的に許容し得る賦形剤の適用を、特定の剤形又は賦形剤の特定の機能に限定する訳ではないことは理解されたい。本発明を、以下に述べる組成物の使用に限定すべきではないことは強調しておく。
非経口組成物
全身適用のために、本発明の組成物は、従来の無毒性の、微小球体及びリポソームを含む、医薬的に許容し得る担体及び賦形剤を含み得る。
本発明に使用するための組成物は、あらゆる種類の固体、半固体及び流体組成物を含み得る。
医薬的に許容し得る賦形剤は、溶媒、緩衝剤、保存剤、キレート化剤、抗酸化剤、及び安定化剤、乳化剤、懸濁化剤及び/又は希釈剤を含み得る。
本発明の医薬組成物は、1つの状況では、局所的に又は静脈内の末梢注入を介して、又は筋肉内もしくは患者への皮下注射によって、又は頬側、肺内、鼻内、皮膚又は経口経路を介して投与しても良い。更に、外科的に挿入されたシャントを介して患者の脳室に医薬組成物を投与することも可能である。
一実施形態において、本発明に従って使用される医薬組成物は、眼内、局所、鼻腔内、経口、皮下及び/又は全身投与のために製剤される。選択される投与経路は、治療する患者の状態及び患者の年齢及び性別などに応じて変化する。好ましい実施形態では、本発明の組成物は、懸濁液として、又はより好ましくはスプレー、エアロゾル、吸入器又は噴霧器を用いて鼻及び/又は気道に吸入するための粉末として適用することにより、投与される。
抗分泌性因子を含む粉末の投与は、安定性及び投与量に関して、追加的な利点を有する。本発明による医薬組成物はまた、局所的に、眼に、鼻に、経口的に、皮下に適用しても良く、及び/又は血管を介して、全身的に投与しても良い。好ましい実施形態において、医薬組成物は、静脈内、筋肉内、局所、経口又は経鼻投与のために製剤する。通常、眼への局所的適用として使用する場合、本発明の組成物中で適用される濃度は、1適用当たり1μg〜1mg、好ましくは50〜500μgであり、一日あたり単回投与でも、一日あたり数回繰返す(多数回投与)でも良いが、これに限定する訳ではない。
血液に全身投与する場合の用量は、1適用及び、体重kg当たり0.1μg〜10mgの範囲内であり、例えば、1適用及び体重kg当たり0.1μg〜1mg、好ましくは1〜500、例えば1〜1000μg/kg体重である。抗分泌性因子を富化した卵黄を本発明に従って使用する場合、この製剤は経口投与するのが好ましい。
本発明の一実施形態において、前記医薬組成物は、医薬的に許容し得る賦形剤をさらに含む。このような賦形剤は、特定の目的に適するように選択される任意の好ましい賦形剤でも良い。
抗分泌因子(AF)
抗分泌性因子は、体内で自然に生じるタンパク質の一種である。抗分泌因子(AF)は、41kDaのタンパク質であり、最初に、記載されたのは下痢症及び腸炎症に対しての防護を提供するためであった(概説については、Lange andLonnroth、2001、参照のこと)。抗分泌性因子(AF)タンパク質は配列決定され、そのcDNAがクローニングされている。ヒト抗分泌性因子AFタンパク質は、41kDaのタンパク質であり、脳下垂体から単離した場合、382〜288個のアミノ酸を含む。本発明のグリア芽細胞腫の治療に及ぼす有益な効果に関する活性部位は、タンパク質のN末端に近い領域内のタンパク質に局在化し、特に、配列番号4のアミノ酸1〜163に、より具体的には抗分泌性因子(AF)タンパク質配列上のアミノ酸位置35〜50に局在し得る。AFの生物学的効果は、前記コンセンサス配列の少なくとも6個のアミノ酸、配列番号3(AF−6)、を含む任意のペプチド若しくはポリペプチド、又は、機能を変更すること無く、ポリペプチド及び/又はペプチドを改変したもの、により発現する。
免疫化学的及び免疫組織化学的研究により、抗分泌性因子(AF)タンパク質が存在し、体内のほとんどの組織及び器官により合成され得ることも、明らかにされている。抗下痢症配列を含む合成ペプチドは、既に特性が明らかにされている(国際特許公開第97/08202号、国際特許公開第05/030246号)。
本発明者らは、抗分泌性因子がタンパク質S5aや、全ての細胞に支配的な構成要素である26Sプロテアソーム、より具体的には19S/PA700キャップ、のサブユニットを構成するRpn10と、ある程度相同であることを示した。本発明において、抗分泌性因子(AF)タンパク質は、同じ機能的特性を有する相同体タンパク質の一種として定義される。抗分泌性因子はまた、トロンボスポンジン−1に結合し、かつ癌の進行に関連することが知られている、別のイソ型タンパク質であるアンジオシジンとも非常に類似している。
本発明の抗分泌性因子(AF)タンパク質及び/又はペプチドの相同体、誘導体及び断片はすべて類似した生物学的活性を有する。本明細書中の相同体、誘導体及び断片は、天然に存在する抗分泌性因子(AF)タンパク質のそれらに一致する少なくとも6個のアミノ酸(配列番号2に示される様に)を含み、1種又はそれ以上のアミノ酸を替えることにより、更に改変し、ポリペプチド及び/又はペプチドの本質的機能を変更すること無く、抗分泌性因子の生物学的活性を最適化しても良い。
本明細書中で誘導体とは、本明細書で定義される抗分泌性因子と同等の活性及び/又は機能的同等の活性を有し、他の物質から直接又は改変若しくは部分的置換の何れかにより誘導されるタンパク質を意図し、ここで1種又はそれ以上のアミノ酸は別のアミノ酸、これは改変した若しくは非天然アミノ酸でも良い、で置換されている。例えば、本発明の抗分泌性因子誘導体は、N末端及び/又はC末端保護基を含んでいても良い。N末端保護基の一例としては、アセチルを含む。C末端保護基の一例としては、アミドを含む。
更に、少なくとも70%が同一、例えば少なくとも72%、75%、77%、80%、82%、85%、87%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%又は99%が本発明の抗分泌性因子(AF)タンパク質、ペプチド、相同体、誘導体及び/又は断片のアミノ酸配列と同一である任意のアミノ酸配列も又、本発明の範囲内にあると見なされる。
同一性及び類似性を決定する方法は、公に入手可能なプログラムに体系化されている。2つの配列間の同一性及び類似性を決定するための好ましいコンピュータプログラム法としては、GCGプログラムパッケージ(Devereux、Jら(1994))BLASTP、BLASTN及びFASTA(Altschul、SFら(1990))が含まれるが、これに限定する訳ではない。BLASTXプログラムは、NCBI及び他の情報源(BLAST Manual、Altschul、S.F.ら、Altschul、S.F.ら(1990))から公に入手可能である。各配列解析プログラムは、デフォルトスコアリングマトリックス及びデフォルトギャップペナルティーを有する。一般に、分子生物学者は、使用されるソフトウェアプログラムによって確立されたデフォルト設定を使用することが求められている。
本明細書で定義される有効性を同等に有する抗分泌性因子(AF)タンパク質又はペプチド又は相同体、誘導体及び/又はその断片は、アミノ酸を6個又はそれ以上、例えばアミノ酸6〜16個、例えば6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、若しくは20個又はそれ以上のアミノ酸を含み得る。他の好ましい実施形態では、抗分泌性因子は、42、43、45、46、51、80、128、129又は163個のアミノ酸からなる。好ましい実施形態では、本発明の抗分泌性因子(AF)タンパク質、相同体、誘導体、ペプチド及び/又はその断片は、6、7、8又は16個のアミノ酸からなる。
特に、抗分泌性因子(AF)タンパク質は、配列番号2に示されるアミノ酸配列を有するタンパク質であるか、又は配列番号2のアミノ酸37〜42を含む、相同体、誘導体及び/又はその断片である。
AF−16は、配列番号1に示されるアミノ酸配列を有する抗分泌性因子(AF)タンパク質の断片であり、従って配列番号2のアミノ酸37〜42を含む。
医療適用
特に、AF−16のような抗分泌性因子(AF)タンパク質は、生存細胞膜上を流れる体液を制御して効果を及ぼすことが一般に示され、そのため、下痢の状態のみならず、生理的不均衡による不快感、体液の極端な排出によって起こる炎症、浮腫、関節炎、緑内障及び片頭痛、体内及び体表での火傷及び外傷性傷害等の体内における他の変化をも軽減、治癒または予防出来る。
本発明の食品及び医薬品は、そのような目的に使用出来る。
本発明の食品及び医薬品は、グリア芽細胞腫の治療用補助剤として、及び/又は、抗癌剤、免疫療法、放射線療法などの医薬物質及び/又は製剤の送達及び細胞取込み、又はグリア芽細胞腫腫瘍細胞への遺伝子送達を最適化するために使用しても良い。
抗分泌性因子(AF)タンパク質およびペプチドは、以前、コレラ毒素に曝露した後の腸内、及び中枢神経系における脈絡叢内において病理学的流体輸送および/または炎症反応を正常化することが開示されている(国際特許公開第97/08202号)。本発明による食品及び医薬品は、このような目的に使用することができる。
AFの内因性合成、又は添加したAFの取り込み、の何れかを誘導する能力を有する食物及び飼料は、国際特許公開第97/08202号において浮腫、下痢、脱水及び炎症の治療に有用であることが示唆されている。本発明の食品及び医薬品は、このような目的に使用しても良い。
抗分泌性因子(AF)タンパク質及びその断片はまた、細胞の喪失及び獲得に関連する状態の治療において、神経組織の修復、幹細胞及び前駆細胞及びそれらに由来する細胞の、増殖、アポトーシス、分化、及び/又は移動を改善し(国際公開第05/030246号)、及び、眼内高血圧(国際特許公開第07/126364号)の治療及び/又は予防において、コンパートメント症候群(国際特許公開第07/126363号)に関する治療及び/又は予防と同等に有効であることが示されてきた。本発明の食品及び医薬品は、このような目的に使用しても良い。
その上に、最近、本発明者らは、AFは監視することが可能であり、及び/又は脂質ラフトの構造、分布および複数の機能、膜中の受容体及び/又はカベオラに有益な影響を及ぼし、従って、細胞膜における脂質ラフト及び/又はカベオラの構造的崩壊および機能不全の治療及び/又は予防のために使用出来そうであることを提示した(国際特許公開第07/126365号)。本発明の食品及び医薬品は、このような目的に使用しても良い。
更に、最近本発明者らは、同じ抗分泌性因子(AF)タンパク質、ペプチド及びそれらの断片が膜貫通タンパク質の生物学的活性化に介在出来、例えば、FAK及びCAPを貫通するNKCC1、しかも、それらが病理学的及び/又は撹乱された細胞におけるイオンチャネルの病理学的活性を直接調節出来、前記細胞内の細胞内圧力及び膜貫通タンパク質機能を効果的に正常化し、従って、例えば癌治療に使用する薬剤の取り込みを改善することを証明することが出来た。(国際特許公開第2010/093324号)。本発明の食品及び医薬品は、このような目的に使用しても良い。
国際特許公開第2014/096384号には、更に、抗分泌性因子(AF)タンパク質、ペプチド、相同体及び/又はその断片をグリア芽細胞腫の症候性における、治癒及び緩和のための療法の両方において、使用できることが開示されている。特に、これらは、グリア芽細胞腫の治療における補助剤として使用出来、及び/又は薬剤及び遺伝子送達、並びに化学療法、免疫療法及び放射線療法を最適にする。本発明の食品及び医薬品は、このような目的に使用しても良い。
製法
本発明の1つの態様は、極めて高含量の抗分泌性因子(AF)タンパク質を有する、特に、本質的に配列番号1(AF−16)及び/又は配列番号2(AF−8)で示されるアミノ酸配列からなる極めて高含量のAFタンパク質断片を有する鳥類の卵からの卵黄を提供する方法に関し、その方法とは、例えば雌鶏等の家禽に、少なくとも12週間、遊離トリプトファンを少なくとも0.14%、例として、遊離トリプトファンを少なくとも0.14%、を含み、AF−16及び/又はAF−8を誘導する、好ましくはペレット化した、家禽用飼料を給餌し、その後、その家禽から採卵し、卵白と卵黄とを分離し、或るいは、前記卵黄を、噴霧乾燥、流動床乾燥、粉砕、浸出、抽出、蒸発、膜ろ過し、及び/又は凍結乾燥させることを含む。
特に、本発明の方法は、本明細書において初めて記載する家禽用のAF−16及び/又はAF−8誘導ペレット化飼料を、キジ類の鳥に、少なくとも12週間、好ましくは12〜20週間、例えば12〜18週間、例えば少なくとも12、13、14、15、16、17、18、19又は20週間等の間、給餌する時に適用できる。少なくとも12週間給餌することにより、飼料を介して、アミノ酸、糖及びアミドの極めて高レベルの抗分泌性因子(AF)タンパク質、特にAF−16及び/又はAF−8の、他とは全く異なる組合わせが、鶏に、好ましくは卵黄中に誘導される。
別の実施形態では、本発明の方法は、本明細書において初めて記載する家禽用のAF−16及び/又はAF−8誘導ペレット化飼料を、キジ類の鳥に少なくとも4週間、例えば少なくとも4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19又は20週間、好ましくは4〜12週間の間、給餌する時に適用できる。少なくとも4週間、給餌することにより、飼料を介して、アミノ酸、糖及びアミドの極めて高レベルの抗分泌性因子(AF)タンパク質、特にAF−16及び/又はAF−8の、他とは全く異なる組合わせが、鶏に、好ましくは卵黄中に誘導される。
本明細書に示したように、極めて高レベルの抗分泌性因子(AF)タンパク質、特にAF−16及び/又はAF−8が達成されたことは、前例がなく、かつ驚くべきことである。
本発明を以下の実施例により説明するが、これに限定する訳ではない。
AF−16及び/又はAF−8を誘導する家禽用ペレット化飼料
本明細書に記載した極めて高含量の抗分泌性因子(AF)タンパク質を有する、特に、本質的に配列番号1(AF−16)及び/又は配列番号2(AF−8)で示されるアミノ酸配列からなる極めて高含量のAFタンパク質断片を有する鳥類の卵からの卵黄を提供する方法において、その方法とは、例えば雌鶏等の家禽に、少なくとも4週間、例えば少なくとも12週間、遊離トリプトファンを少なくとも0.14%、又はトリプトファン1〜2グラム/kg飼料を含み、AF−16及び/又はAF−8を誘導するペレット化家禽用飼料を給餌することを含む。
本発明の一実施形態では、家禽用のAF−16及び/又はAF−8誘導飼料は、少なくとも遊離トリプトファン0.14〜1%、例えば、少なくとも遊離トリプトファン0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、又は1%を含む。
本発明の一実施形態において、家禽用のAF−16及び/又はAF−8誘導飼料は、トリプトファンを少なくとも0.5グラム/kg飼料、例えば、トリプトファンを、少なくとも、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1.0、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9、2.0、2.1、2.2、2.3、2.4、2.5、2.6、2.7、2.8、2.9又は3%/kg飼料を含む、。
前記飼料はペレット形状が好ましい。本明細書において、「ペレット化飼料」と言う用語は、ペレットに作製した濃縮食物を記載するために使用する。このペレットは、取扱いの容易さ、粉塵及び廃棄物が無いこと、及びペレットの標準組成物を示すという利点を有する。
本明細書において、「飼料」という用語は、動物に給餌する栄養価の材料を記載するために使用する。それぞれの生物種は、その種の消化管に適し、しかも、経済的な理にかない、並びに、栄養価が高く、口に合う、飼料又は飼料材料から構成される普通の食物を摂食する。牧場にいる農業動物は変動性の非常に高い食物を摂食し、そして自然的な栄養障害を被りやすい。
遊離トリプトファン及び他の補助食品及び添加物を供給する1つの方法は、これらの物質の混合物を調製し糧食基本配給量(basic ration)に添加することである。これらの混合物を濃縮物又はプレミックスと称し、そして、この混合物は、通常、穀類の含有量が高いため、穀物のみを含む混合物も濃縮物と称する。本明細書において、このようなプレミックスは、通常、遊離トリプトファンを少なくとも2.5%、デキストロース等の糖70〜75%、及び穀類ベースの生地、例えば小麦25〜30%を含む。
現に、開示している飼料は、更に、乾草、貯蔵牧草、グリーンチョップ(green chop)等の青刈飼料、即ち他の栄養素と比較してセルロース含量の高い任意の飼料を含んでも良い。現に、開示している飼料としては、更に、穀物及び他の穀類等の飼料穀物、及び動物飼料として使用される豆類を含み、小麦、大麦、オート麦、ライ麦、トウモロコシ、エンドウ豆、ラップ、菜種、菜種粕、大豆粕、及びソルガム等を挙げられる。
現に、開示している飼料は飼料用栄養補助剤、即ちそれ自体が飼料材料であり、かつ牧草等の基本的糧食に添加されてミネラル及び芳香族化合物等の不足分を補助する栄養物質を更に含んでも良い。飼料用栄養補助剤は、通常、微量元素及びマクロフィード(macrofeeds)例えば、タンパク質栄養補助剤を含む。
参考文献
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実験
実験1
ELISA及びMALDI−MSの使用によるSalovum(登録商標)におけるAF−16の検出と相対的定量
方法及び材料
Salovum(登録商標)の製造、技術的側面
ラット結紮ループ法により、インビボで卵黄中のAF活性の適切な抗分泌性濃度を測定した後、卵を回収し、+4℃で保存した。次に卵黄を卵白から分離し、低温殺菌し、次いで滅菌チャンバーに貯蔵し、次いで、濾過済の空気を有する室内で噴霧乾燥した。全工程は、タンパク質変性を確実に排除した条件下で行った。卵黄は噴霧乾燥した最後の瞬間に、サシェに入れ、卵黄粉末を各々4グラムとした。Salovum(登録商標)は、室温で水又はジュース中に容易に溶解出来、好ましくは、卵の味を完全に消去したパイナップルジュースに入れて投与しても良い。
卵黄−AFの調製
AFを連続して誘導した後のSalovum(登録商標)卵黄及び対照雌鶏から調製したAF含量の低い卵黄をリン酸緩衝食塩水(PBS)に溶解し(卵黄4個分の貯留)1000xgで5分間遠心し、上清を集めた。親和クロマトグラフィー(Bjorckら、2000)を用いて、卵黄からAFを精製した。つまり、卵黄上清を3mlのアガロースカラム(Sepharose 6B、GE Healthcare Bio−sciences AB社製)に通し、PBSで洗浄した後、アガロースに吸収されたAFをメチル−α−D−グルコシド1Mで溶離した。溶離液をPBSに対して4℃で24時間透析し、使用するまで−20℃で貯蔵した。
卵黄中のAF活性のインビボ測定
精製卵黄画分のAF活性を、コレラ毒素(CT)を分泌促進物質として使用し、ラット内結紮ループ法によって測定した(1)。従って、ラットの空腸ループにおいてCT誘導体液分泌の50%の阻害を介在するAF調製物に、「AF単位」0.5の値を割り当てた。ヒト(2)及び動物(3)に関する以前の研究では、AF値>0.5AF単位が下痢分泌の減少と相関することを示している(2)。
AF−16抗体
AFペプチド36−VCHSKTRSNPENNVGL−51に対する一次ポリクローナル抗体をウサギ中で産生した(aP8)。このペプチドは、固相上の有機化学合成によって生成し、以下の抗血清の産生は、Innovagen AB社(Lund、Sweden)により行った。
免疫原性AF−16のELISA試験。
卵黄中のAF−16の含量を酵素結合免疫吸着測定法(ELISA)で測定した。親和精製した卵黄試料をMaxisorpマイクロタイタープレート(Nunc社製)で滴定し、4℃で一晩インキュベートした。PBS中ウシ血清アルブミン(BSA)0.2%により、37℃で45分間遮断した後、プレートをPBSとTween20(PBS−T)0.05%とで洗浄した。AFペプチドAF−16、aP8(PBS 、Tween20 0.05%及びBSA0.2%の中で1/500に希釈)に対して産生したポリクローナル抗体を加え、プレートを室温(RT)下、2時間インキュベートした。洗浄後、アルカリ性リン酸塩(AP)結合ヤギ抗ウサギ免疫グロブリンIgG(Jackson ImmunoResearch Europe Ltd.社製)をRTで1時間添加した。洗浄後、MgC12 1mM を有するジエタノールアミン緩衝液(pH9.8)中の基質、4−ニトロフェニルホスフェート(Sigma−Aldrich Sweden AB社製)をプレートに添加し、結合した酵素を405nmの吸光度を読み取ることによって明らかにした。ウサギ免疫前血清をバックグラウンドとして使用し、その値を差引き、正味の吸光度を得た。
AF−16のMALDI質量分析検出
親和精製した卵黄試料中のAF−16ペプチドの相対的定量を、マトリックス支援レーザー脱離イオン化質量分析法(MALDI−MS)によって試験した。30000回及び10000回の良好なショットによる2種の異なる自動実行法(AutoXecute method)を使用して、レーザー強度80%及び六角ラスター移動を用いてMALDI基準鋼板上に付着した各サンプルからデータを収集した。HCCAをマトリックス溶液として使用し、AF−16のシグナル強度をマトリックスシグナル568.2(3HCCA+H)に対して正規化した。この方法を試験するために、親和クロマトグラフィー後の卵黄サンプルにAF−16の希釈系列を添加し、同様の方法を適用して30000回の良好なショットを収集した。
結果
卵黄の生物学的活性試験
AF活性について、精製した卵黄試料を、ラット結紮ループ法により試験した。内生的に高いAF産生をするように刺激する食餌を雌鶏が摂取している間の卵から毎週、卵黄を集めた。表1の結果は、給餌を摂取した14−15週間迄の間はAF活性の増加を示し、その後は、AF活性のさらなる増加は、インビボ法によっては記録出来なかったことを示した。AFを刺激する飼料を18週間連続的に摂取した後、最終的な採卵を行った。これらの卵で、1:1000に希釈した卵黄試料中で有意なAF活性を測定することが出来た(表1)。
Figure 2018531214
ELISAによる卵黄の試験
AF誘導した後の効果を評価するために、異なる時点でAF−16の含量をaP8で測定した。図1に示したように、誘導後調製した試料は、10週間迄はそのレベルが低いが、18週間後の増加レベルは2倍以上に達した。
図1 aP8を用いてELISAにより試験した親和性精製卵黄中のAF−16のレベル。貯留卵黄(n=4)からの試料を分析し、正味の吸光度を測定した。
図2に見られるように、親和精製した卵黄試料中のAF−16ペプチドの相対的な定量化をMALDI−MSを用いて実施した。異なる2種の捕捉方法(各試料から30000回及び10000回の良好なショットを集めた)は、同様な結果を与え、3週から5週、5週から9週及び9週から12週の間で夫々正規化したシグナル強度の増加を示した。マトリックス溶液としてHCCAを使用したため、AF−16のシグナル強度はマトリックスシグナル568.2(3HCCA+H)に対して正規化した。3〜12週間の試料ではAF−16シグナルが約2倍に増加することを観察した。
図2 各試料から収集した30000(赤色)及び10000(青色)の良好なレーザーショットは3〜12週間の範囲の精製卵黄試料からのAF−16ペプチドの平均正規化シグナル強度を示す。
卵黄中のAF−16ペプチドの相対量を評価するために、AF−16ペプチドの希釈系列を親和クロマトグラフィー精製卵黄試料に添加し、MALDIで分析した。その結果を図3に明らかにした。結果を3種の異なる内部質量ピークに対して正規化し、我々は3種の異なるマトリックスシグナルに正規化することで同様の結果が得られることを観察した。
図3 MALDIで分析した卵黄中のAF−16ペプチドの相対量。結果を3つの異なる内部質量ピークに対して正規化した。
希釈系列中の正規化されたシグナル強度に基づいて、卵黄試料中のAf−16ペプチドの相対量を、12週間後に0.05ng/mlの範囲内と推定することが出来た。
実験2
抗分泌性因子による、副作用のない3時間未満内の下痢止め。
抗分泌因子(AF)は、ヒト及び動物における本来の宿主防御システムの一部である。AFはプロテアソーム及びプロテアソーム補体C3複合体と共に作用し、副作用なく、過剰分泌及び炎症を防止する。
AFは、卵黄粉末Salovum(登録商標)として経口投与しても良い。
急性下痢に苦しむパキスタンの小児を、Salovum(登録商標)で治療すると、プラセボ群で18時間であったのが10時間以内に、便の回数を減らし、かつ、便の硬さを改善することが以前に示されている。
従前の製剤より、100〜1000倍強力な抗分泌液効果を有するSalovum(新Salovum)の新製品群を製造し、より更に効果的な下痢治療の達成を試みた。この製品群を、パキスタン国ラホールの小児病院の外来小児科病院で、水様性下痢及び中等度から重度の脱水に苦しむ小児を選択し、その治療に使用した。8人の患者は(新Salovum)のサシェ1袋(4グラム、第1群)による治療を受け、もう一方の8人は(新Salovum)のサシェ2袋(8グラム、第2群)による治療を受けた。
下痢管理のプロトコールは、(新Salovum)の用量を除き、全ての患者について一律に維持した。全体を含めて、朝以降の平均便通回数は、両群において同様であり、第1群が15±4.6回、第2群が13±4.5回であり、p=0.429であった。(新Salovum)を飲用後、第1群は、引続く3時間に平均便通4回(65%減少、p<0.001)を記録し、一方、第2群では平均便通2.7回(68%減少、p<0.000)が見られた。便の硬さは、最初、水様性(8人、即ち100%)であったものから、水様性(2人、すなわち25%)又は半固体(6人、すなわち75%)まで、両群とも同様に改善した。第2群の患者は(新Salovum)摂取後の脱水症状の徴候を示さなかったが、一方で第1群の6人(75%)は軽度の徴候を示し、2人(25%)が重度の徴候を示した。
便通回数の減少及び便の硬さの改善については、第1群が(新Salovum)飲用後91分以内に、第2群は68分以内に観察した(p=0.3302)。副作用は認められなかった。
貧困地域において下痢発症の直後に新Salovumを、例えば地域医療看護師が供与するであろうが、病気の発症直後に開始することが好ましい。これにより、より高い資格を有する保健医療を適用する必要性を低減するだろう。小児下痢を新Salovumで治療すると、低コストかつ副作用のリスクを伴うこと無く達成出来、子どもの成長と発達を増進し健康の改善をもたらし得る。
表2 下痢症に罹患した小児における新Salovum治療の用量と反応。全体として、第1群は、サシェ1袋(4グラム)及び第2群はサシェ2袋(8グラム)による治療を受けた。新Salovum治療に対する臨床的応答は、最初の3時間の記録期間の終了時に、この間に記録された変化を記録した。
Figure 2018531214
実験3
卵中の天然抗分泌性タンパク質の推定法。
乾燥した卵黄粉末1.75グラムをリン酸緩衝液(PBS)6.4mlに溶解し、これは卵黄乾燥物質の20%に相当する。この溶液4mlをPBS 6mlに添加した。(元のNASP含有量の50%)。希釈した試料を2000gで10分間遠心し、上清をアガロース(セファロース)カラムに移した。吸収したNASPをα−メチルグルコシドで溶離し、NASPを含有する溶離液1mlを回収し透析した。(収率100%)本特許出願は、以下に言明する
上記のように調製した試料は、ラットの腸管モデルで試験する前に、500倍又は1000倍に希釈してある。コレラ毒素に腸を暴露する前に、希釈試料のアリコート1mlを静脈内に注入する。 FIL-単位の数は、ラットの試験群及び対照群におけるセンチメートル当たりの腸管重量から計算した。
卵中のNASPの含有量は、上記で決定したように、その結果と等しく、逆希釈率を乗じた。
従って、分析した試料中のNASPの含量は、その結果を1000倍又は2000倍したものに等しい。
aP8を用いてELISAにより試験した親和性精製卵黄中のAF−16のレベル。貯留卵黄(n=4)からの試料を分析し、正味の吸光度を測定した。 各試料から収集した30000(赤色)及び10000(青色)の良好なレーザーショットは3〜12週間の範囲の精製卵黄試料からのAF−16ペプチドの平均正規化シグナル強度を示す。 MALDIで分析した卵黄中のAF−16ペプチドの相対量。結果を3つの異なる内部質量ピークに対して正規化した。
本発明による卵黄は、極めて高い含量の抗分泌性因子(AF)タンパク質、特に配列番号1(AF−16)に示す様な、極めて高い含量のAFタンパク質断片を有する卵黄を産生する方法によって産生し、その方法とは、例えば雌鶏等の家禽に、少なくとも12週間、遊離トリプトファンを少なくとも0.4%含む、家禽用AF−16誘導ペレット化飼料を給餌し、その後、その家禽から採卵し、卵白と卵黄を分離し、或るいは、前記卵黄を、噴霧乾燥、流動床乾燥、粉砕、浸出、抽出、蒸発、膜ろ過し、及び/又は凍結乾燥させることを含む。
一実施形態では、本発明による卵黄は、極めて高い含有量の抗分泌性因子(AF)タンパク質、特に配列番号2(AF−8)に示すような極めて高い含有量のAFタンパク質断片を有する卵黄を産生する方法により産生し、その方法とは、例えば雌鶏等の家禽に、少なくとも12週間、遊離トリプトファンを少なくとも0.4%含む、家禽用AF−8誘導ペレット化飼料を給餌し、その後、家禽から採卵し、卵白と卵黄を分離し、或るいは、前記卵黄を、噴霧乾燥、流動床乾燥、粉砕、浸出、抽出、蒸発、膜ろ過し、及び/又は凍結乾燥させることを含む。
本発明による卵黄は、極めて高い含有量の抗分泌性因子(AF)タンパク質、特に配列番号1(AF−16)及び/又は配列番号2(AF−8)に示すような極めて高い含有量のAFタンパク質断片を有する卵黄を産生する方法によって産生し、その方法とは、例えば雌鶏等の家禽に、少なくとも12週間、遊離トリプトファンを少なくとも0.4%含む
、家禽用AF−16及び/又はAF−8誘導ペレット化飼料を給餌し、その後、家禽から採卵し、卵白と卵黄を分離し、或るいは、前記卵黄を、噴霧乾燥、流動床乾燥、粉砕、浸出、抽出、蒸発、膜ろ過し、及び/又は凍結乾燥させることを含む。
本発明の一実施形態では、家禽用のAF−16及び/又はAF−8誘導飼料は、遊離トリプトファンを少なくとも0.14〜1%、例えば遊離トリプトファンを少なくとも0.7%又は少なくとも0.14%含み、かつペレット化した形状である。本明細書に記載した方法に従って産生された卵黄は、現時点で好ましい実施形態において、配列番号1に開示されているようなアミノ酸配列を有する抗分泌性因子(AF)タンパク質断片を少なくとも0.05ng/ml含むという特性を更に有する。 別の実施形態では、本明細書に記載の方法に従って産生された卵黄は、配列番号2に開示されているアミノ酸配列を有する抗分泌性因子(AF)タンパク質断片を少なくとも0.05ng/ml含むという特性を更に有する。
製法
本発明の1つの態様は、極めて高含量の抗分泌性因子(AF)タンパク質を有する、特に、本質的に配列番号1(AF−16)及び/又は配列番号2(AF−8)で示されるアミノ酸配列からなる極めて高含量のAFタンパク質断片を有する鳥類の卵からの卵黄を提供する方法に関し、その方法とは、例えば雌鶏等の家禽に、少なくとも12週間、遊離トリプトファンを少なくとも0.4%、例として、遊離トリプトファンを少なくとも0.14%、を含み、AF−16及び/又はAF−8を誘導する、好ましくはペレット化した、家禽用飼料を給餌し、その後、その家禽から採卵し、卵白と卵黄とを分離し、或るいは、前記卵黄を、噴霧乾燥、流動床乾燥、粉砕、浸出、抽出、蒸発、膜ろ過し、及び/又は凍結乾燥させることを含む。

Claims (27)

  1. 配列番号1、及び/又は配列番号2に開示される様なアミノ酸配列を有する抗分泌性因子(AF)タンパク質断片を少なくとも0.05ng/ml含む卵黄。
  2. 卵黄を噴霧乾燥した請求項1に記載の卵黄。
  3. 前記凍結乾燥卵黄を少なくとも4グラム摂取した後60〜120分の間に、それを必要とする患者に少なくともAF0.5単位を誘導することを更に特徴とする請求項2に記載の卵黄。
  4. 雌鶏を含むキジ類の鳥など、家禽の卵を由来とする請求項1〜3の何れか1項に記載の卵黄。
  5. 医薬中で使用するための請求項1〜4又は請求項22〜23の何れかに記載の卵黄。
  6. 極端な体液排出、生理学的不均衡による不快感、炎症、浮腫、関節炎、緑内障、偏頭痛、火傷、及び/又は身体の内外の損傷、に起因する疾患様症状の治療及び/又は予防投与に使用するための、請求項1〜4又は請求項22〜23の何れかに記載の卵黄。
  7. 下痢及び/又は脱水症の治療に使用するための、請求項1〜4又は請求項22〜23の何れかに記載の卵黄。
  8. 炎症性疾患、癌、グリア芽細胞腫、眼内高血圧症、コンパートメント症候群、パーキンソン病、アルツハイマー病及び糖尿病からなる群から選択される疾患の何れか1種の治療及び/又は予防に使用するための、請求項1〜4又は請求項22〜23の何れかに記載の卵黄。
  9. 神経保護のための使用において、腫瘍細胞内への抗癌剤、免疫療法、放射線療法または遺伝子送達などの医薬物質および/または製剤の送達および/または細胞取り込みの最適化、神経組織の修復を改善、幹細胞及び前駆細胞の増殖を改善、アポトーシスの幹細胞及び前駆細胞の改善、分化幹細胞及び前駆細胞の改善、幹細胞及び前駆細胞並びにそれらに由来する細胞の移動の改善、並びに神経細胞の喪失及び/又は獲得に関連する状態の治療、からなる群から選択される使用のための請求項1〜4又は請求項22〜23の何れかに記載の卵黄。
  10. 例えば飼料、食物及び/又は補助食品等の抗分泌性因子(AF)タンパク質富化機能性食品の調製のための、請求項1〜4又は請求項22〜23の何れかに記載の卵黄の使用。
  11. 請求項1〜4又は請求項22〜23の何れかに記載の卵黄を含む食物、飼料及び/又は補助食品。
  12. パンケーキ、オムレツ、アイスクリーム、固茹で又は半熟卵、ソフトドリンク、ヨーグルト、パン、ビスケット、パスタ、穀物、フレーク、粥、雑炊、電解質を含むか又は、含まない飲料組成物、肉および肉製品、脂肪および脂肪製品、乳および乳製品を含む食品調製物、並びにブロック食品(foodbar)からなる群から選択される請求項11に記載の卵黄を含む食物。
  13. 請求項1〜4又は請求項22〜23の何れかに記載の卵黄及び適切な医薬担体を含む医薬組成物。
  14. 適切な薬学的担体が、水及びPBSからなる群から選択される、請求項13に記載の卵黄を含む医薬組成物。
  15. 配列番号1に開示されたアミノ酸配列を有する、抗分泌性因子(AF)タンパク質断片0.05ng/mlを含み、更に、それを必要とする患者内で少なくともAF0.5単位を誘導することを特徴とする請求項13又は14に記載の卵黄を含む医薬組成物。
  16. 少なくともトリプトファンを1〜2g/ kg飼料を含み、かつペレット状の形態で供与する、AF−16及び/又はAF−8を誘導する家禽用飼料。
  17. 前記飼料が、その飼料を摂取後の家禽内でAF−16の形成を刺激するような量および割合のアミノ酸、糖およびアミドを更に含む請求項16に記載のAF−16及び/又はAF−8を誘導する家禽用飼料。
  18. 前記飼料が、家禽内でAF−16及び/又はAF−8の形成を刺激するような量、及び割合の麦芽穀物を更に含む請求項16〜17の何れかに記載のAF−16及び/又はAF−8を誘導する家禽用飼料。
  19. 請求項1〜4の何れかに記載の卵黄の産生方法であり、その方法は
    a 請求項16〜18の何れかに記載の家禽用AF−16及び/又はAF−8誘導飼料を少なくとも4週間、家禽類に給餌し、その後
    b 前記家禽から採卵し、
    c 卵黄と卵白とを分離し、及び、或いは、
    d 凍結乾燥、流動床乾燥、粉砕、浸出、抽出、蒸発、膜ろ過、及び/又は前記卵黄の乾燥を含む。
  20. 請求項19に記載の卵黄の産生方法であり、その方法は
    請求項16〜18の何れかに記載の家禽用AF−16及び/又はAF−8誘導飼料を、少なくとも12週間、家禽類に給餌することを含む。
  21. 前記家禽が、雌鶏を含むキジ類の鳥である、請求項19又は20に記載の卵黄の産生方法。
  22. 請求項19〜21の何れかに記載の方法により産生した卵黄。
  23. 前記卵黄が配列番号1、及び/又は配列番号2に開示される様なアミノ酸配列を有する抗分泌性因子(AF)タンパク質断片を少なくとも0.05ng/ml含む、請求項22に記載の卵黄。
  24. 極端な体液排出、生理学的不均衡による不快感、炎症、浮腫、関節炎、緑内障、偏頭痛、火傷、及び/又は身体の内外の損傷に起因する疾患様症状の治療及び/又は予防投与に使用するための、下痢及び/又は脱水症状の治療に使用するための、炎症性疾患、癌、グリア芽細胞腫、眼内高血圧症、コンパートメント症候群、パーキンソン病、アルツハイマー病及び糖尿病からなる群から選択される疾患の何れか1種の治療及び/又は予防に使用するための、請求項1〜4又は請求項22〜23の何れかに記載した医薬品を調製するための卵黄の使用。
  25. 腫瘍細胞内への抗癌剤、免疫療法、放射線療法または遺伝子送達などの医薬物質および/または製剤の送達および/または細胞取り込みを最適化し、神経組織の修復を改善し、幹細胞及び前駆細胞の増殖を改善し、アポトーシスの幹細胞及び前駆細胞を改善し、分化幹細胞及び前駆細胞を改善し、幹細胞及び前駆細胞並びにそれらに由来する細胞の移動を改善して神経を保護し、並びに喪失及び/又は獲得に関連する神経細胞の状態を治療する請求項1〜4又は請求項22〜23の何れかに記載した医薬の調製のための卵黄の使用。
  26. 極端な体液排出、生理学的不均衡による不快感、炎症、浮腫、関節炎、緑内障、偏頭痛、火傷、及び/又は身体の内外の損傷に起因する疾患様症状の治療及び/又は予防投与に使用するための、下痢及び/又は脱水症状の治療に使用するための、炎症性疾患、癌、グリア芽細胞腫、眼内高血圧症、コンパートメント症候群、パーキンソン病、アルツハイマー病及び糖尿病からなる群から選択される疾患の何れか1種の治療及び/又は予防するための方法であり、その方法は請求項1〜4又は請求項22〜23の何れかに記載した卵黄の医薬的有効量をそれを必要とする被験体に投与することを含む。
  27. 腫瘍細胞内への抗癌剤、免疫療法、放射線療法または遺伝子送達などの医薬物質および/または製剤の送達および/または細胞取り込みを最適化し、神経組織の修復を改善し、幹細胞及び前駆細胞の増殖を改善し、アポトーシスの幹細胞及び前駆細胞を改善し、分化幹細胞及び前駆細胞を改善し、幹細胞及び前駆細胞並びにそれらに由来する細胞の移動を改善し神経を保護するための、並びに喪失及び/又は獲得に関連する神経細胞の状態を治療するための方法であり、その方法は請求項1〜4又は請求項22〜23の何れかに記載した卵黄の医薬的有効量をそれを必要とする被験体に投与することを含む。
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