JP5677937B2 - 自律神経活動調節用組成物および自律神経を調節する方法 - Google Patents

自律神経活動調節用組成物および自律神経を調節する方法 Download PDF

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Description

本発明は、自律神経活動を調節するための組成物および自律神経活動を調節する方法に関する。特に、本発明は、交感神経活動の亢進を抑制するための組成物、および、副交感神経活動を促進するための組成物に関する。また、本発明は交感神経活動の亢進を抑制する方法および副交感神経活動を促進する方法に関する。
自律神経系は、意識によって調節されない神経系の一部を構成している神経系であり、主として骨格筋を制御している体性運動神経系とは異なり心筋、平滑筋や腺組織を支配している。また、自律神経系は構造的にも運動神経系とは異なり節前神経と節後神経と呼ばれる2つの神経細胞から構成されている。自律神経系は交感神経系と副交感神経系の2つに大別され、それぞれ機能が異なっている。交感神経の活動により一般に心拍数の増大、血圧上昇、瞳孔拡大、血中グルコースの遊離などが起こり、副交感神経の活動により一般に消化管運動の増加や消化液の分泌などが刺激され、心拍数は減少することが知られている。両者は協同して働き生体の恒常性の維持に重要な役割を果たしている。
ペプチドまたはペプチド誘導体に関して自律神経活動への影響を直接測定した報告として、カルノシンの自律神経調節作用が報告されている(特許文献1)。しかし、この作用は静脈内投与により測定されており、経口投与による作用は不明であった。さらに、ジペプチドTyr-Pro(YP)およびその類縁体については、自律神経活動への影響を直接測定した報告はない。一方、Tyr-Proおよびその類縁体における生理機能についてはいくつかの報告がなされている。たとえば摘出した回腸縦走筋を用いた試験により、Tyr-Pro-をN末端部分とするある種のペンタペプチドが、痛みを和らげるオピオイド活性を有し、感情を制御し、呼吸、体温および消化活動を調節するために有効であることが知られている(特許文献2)。また、Tyr-Proについて、オピオイド受容体との結合性はないもののラットの腹腔内に投与した場合、鎮痛作用を示すことが知られている(非特許文献1)。また、Tyr-Proを含む4〜9残基からなるペプチドのいくつかがストレス負荷による神経伝達物質の作用を調節することが報告されている(特許文献3)。しかし、これらの報告において何れもペプチドの自律神経活動への影響を直接測定した例はなく、その調節作用に着目した具体的な報告はなされていない。さらに、これらは摘出した消化器官への作用や腹腔内投与による生体への作用であるため、経口摂取可能な物質として十分な効果を示すものではない。また一方では、Tyr-Proの経口投与により血圧降下作用を有することが知られているが(特許文献4)、こちらも自律神経活動調節に関わる作用は不明であった。
国際公開第2002/076455号公報 特開05-247089号公報 国際公開第2007/030035号公報 特許第3364579号
Izv. Akad. Nauk. Ser. Biol. (2008) No.1, 61-67
本発明は、自律神経活動を調節するための経口摂取可能な組成物が提供される。また、本発明は、自律神経活動を調節する方法を提供する。
特に、本発明は、交感神経活動の亢進を抑制するための経口摂取可能な組成物、および、副交感神経活動を促進するための経口摂取可能な組成物を提供する。
(1)本発明は、Tyr-Proまたはその塩を有効成分とする、自律神経活動調節用組成物である。
(2)本発明は、Tyr-Proまたはその塩を有効成分とする、副交感神経活動の促進用組成物でもある。
(3)本発明は、Tyr-Proまたはその塩を有効成分とする、交感神経活動の亢進抑制用組成物である。
(4)また、本発明は、消化管運動促進作用、健忘予防作用または抗不安作用を有する、(2)または(3)記載の組成物である。
(5)本発明は、Tyr-Proまたはその塩を有効成分とする、消化管運動促進用組成物でもある。
(6)本発明は、Tyr-Proまたはその塩を有効成分とする、健忘予防用組成物でもある。
(7)本発明は、Tyr-Proまたはその塩を有効成分とする、不安抑制用組成物でもある。
(8)本発明は、経口摂取用である、請求項1〜7のいずれか1項記載の組成物でもある。
(9)また、本発明は、非ヒト動物にTyr-Proまたはその塩を投与することを含む、非ヒト動物における自律神経活動を調節する方法である。
(10)本発明は、非ヒト動物にTyr-Proまたはその塩を投与することを含む、非ヒト動物における副交感神経活動を促進する方法でもある。
(11)本発明は、非ヒト動物にTyr-Proまたはその塩を投与することを含む、非ヒト動物における交感神経活動の亢進を抑制する方法でもある。
(12)また、非ヒト動物において消化管運動を促進する、健忘を予防する、または不安を抑制する、(10)または(11)記載の方法でもある。
(13)本発明は、非ヒト動物にTyr-Proまたはその塩を投与することを含む、非ヒト動物における消化管運動を促進する方法でもある。
(14)本発明は、非ヒト動物にTyr-Proまたはその塩を投与することを含む、非ヒト動物における健忘を予防する方法でもある。
(15)本発明は、非ヒト動物にTyr-Proまたはその塩を投与することを含む、非ヒト動物における不安を抑制する方法でもある。
(16)本発明は、投与が経口投与である、請求項9〜15のいずれか1項記載の方法でもある。
図1は、胃の副交感神経活動に対するペプチドTyr-Pro(YP)の効果を示す。水またはTyr-Pro0.045mg/kg体重または0.12mg/kg体重をラット(n=3)に投与し、胃を支配する副交感(迷走)神経の活動電位を経時的に測定した。縦軸は投与前の値(0分値)を100とした場合の各実験群の相対活動電位を百分率で示す(GVNA:胃迷走神経活動)。横軸はサンプル投与後の時間(分)である。水投与対照群との有意差検定は、投与5〜60分の値を群として、分散分析法 (ANOVA)により行った。 図2は、副腎交感神経活動に対するペプチドTyr-Pro(YP)の効果を示す。水またはTyr-Pro0.12mg/kg体重をラット(n=3)に投与し、副腎を支配する交感神経の活動電位を経時的に測定した。縦軸は投与前の値(0分値)を100とした場合の各実験群の相対活動電位を百分率で示す(ASNA:副腎交感神経活動)。横軸はサンプル投与後の時間(分)である。水投与対照群との有意差検定は、投与5〜60分の値を群として、分散分析法 (ANOVA)により行った。 図3は皮膚動脈交感神経活動に対するTyr-Pro(YP)(図3A)またはカゼイン分解物(図3B)の効果を示す。水またはTyr-Pro 0.12mg/kg体重、またはカゼイン分解物 4.2mg/kg体重をラット(n=3)に投与し尾部の皮膚動脈交感神経の活動電位を経時的に測定した。縦軸は投与前の値(0分値)を100とした場合の各実験群の相対活動電位を百分率で示す(CASNA:皮膚動脈交感神経活動)。横軸はサンプル投与後の時間(分)である。水投与対照群との有意差検定は、投与5〜60分の値を群として、分散分析法 (ANOVA)により行った。 図4は、ペプチドTyr-Pro(YP)の胃排出能に対する作用を示す。ラット(n=10)に水またはTyr-Pro0.1mg/kg体重を投与し、30分後に色素(フェノールレッド)を投与し、更に20分後に胃を摘出して胃内の残存色素を測定した。水投与対照群との有意差検定は、対応のないスチューデントのt検定により行った。 図5-1はペプチドTyr-Pro(YP)のスコポラミン誘発健忘予防効果を示す。水、または、スコポラミン単独、または、Tyr-Pro1.5mg/kg体重若しくは15mg/kg体重をスコポラミンと共にマウスに投与し、それぞれ実施例3記載の方法によって健忘予防効果を評価した。図5-1Aの縦軸は自発的交替行動変化率を表し、図5-1Bの縦軸はアームへの総進入回数を示す。群間の有意差検定はダネット型多重比較検定により行い、図5-1Aにおいて、***は水投与対照群に対してP<0.001であること、#はスコポラミン単独投与群に対してP<0.05であること、###はP<0.001であることを示す。また、図5-1Bにおいて、*は水投与対照群に対してP<0.05であること、##はスコポラミン単独投与群に対してP<0.01であることを示す。 図5-2はカゼイン分解物のスコポラミン誘発健忘予防効果を示す。水、または、スコポラミン単独、または、カゼイン分解物200mg/kg体重若しくは2000mg/kg体重をスコポラミンと共にマウスに投与し、それぞれ実施例3記載の方法によって健忘予防効果を評価した。図5-2Aの縦軸は自発的交替行動変化率を表し、図5-2Bの縦軸はアームへの総進入回数を示す。群間の有意差検定はダネット型多重比較検定により行い、図5-2Aにおいて、***は水投与対照群に対してP<0.001であること、#はスコポラミン単独投与群に対してP<0.05であること、##はP<0.001であることを示す。また、図5-2Bにおいて、***は水投与対照群に対してP<0.001であること、#はスコポラミン単独投与群に対してP<0.05であることを示す。 図6は、ペプチドTyr-Pro(YP)またはカゼイン分解物の抗不安作用を示す。水、または、Tyr-Pro0.1mg/kg体重〜100mg/kg体重またはカゼイン分解物10mg/kg〜1000mg/kg体重をマウス(n=12)に投与し、オープンアーム滞在時間を測定した(実施例4)。縦軸は水のみを与えた対照群、Tyr-Pro投与群およびカゼイン分解物投与群のオープンアーム滞在時間比率を示す。データは平均値±標準誤差を示す。水投与対照群との有意差検定は、対応のないスチューデントのt検定により行い、*、**、および***は、それぞれP<0.05、P<0.01、およびP<0.001であることを示す。
本発明の組成物の有効成分であるペプチドTyr-Proは有機化学的に合成したペプチドであってもよく、また天然物由来のペプチドであってもよい。これらのペプチドの有機化学的合成法としては、固相法(Boc法、Fmoc法)や液相法といった一般的な方法を用いることができ、例えば、島津製作所製のペプチド合成装置(PSSM-8型)といったペプチド自動合成装置を用いて合成したものであってもよい。ペプチド合成の反応条件等については、当業者の技術常識に基づき、選択する合成方法や適切な反応条件等を任意で設定することができる。化学的に合成されたペプチドの精製方法も当業者にはよく知られたものである。
本明細書において、ペプチドTyr-Proについて言及する場合、特に明示した場合および文脈上除外されることが明らかである場合を除き、「Tyr-Pro」および「ペプチドTyr-Pro」にはその塩が含まれる。そのような塩には、例えばナトリウム塩、カリウム塩などの生理的条件下で存在しえる塩が含まれる。また、本発明の組成物は、本発明の組成物の有効成分であるペプチド、Tyr-Pro以外に他のペプチドおよび遊離アミノ酸またはその塩を含んでいても良い。なお、発明との関連において、アミノ酸の三文字表記および一文字表記ならびにペプチドの表記は当業者によく知られた一般的規則に従う。
本発明のある態様においては、ペプチドTyr-Proは、Tyr-Pro配列を含有するタンパク質を含む原料(例えば、牛乳、馬乳、山羊乳または羊乳、およびそれらの脱脂粉乳や大豆、小麦など)をラクトバチルス・ヘルベティカス(Lactobacillus helveticus)種に属する菌などにより醗酵させて得られる醗酵物に由来するものであってもよい。醗酵の際のタンパク質原料含有量は特に限定されないが、一般には1〜19重量%が好ましいであろう。このような醗酵物をそのまま、あるいは遠心分離、ろ過、クロマトグラム、乾燥等の適切な処理をして本発明の組成物とすることもできる。
本発明の別の態様においては、Tyr-ProはTyr-Proを含有するタンパク質の加水分解物に由来しても良い。そのようなタンパク質には、例えば牛乳、馬乳、山羊乳、羊乳等のカゼインのような獣乳カゼイン又はその濃縮物が含まれる。また、獣乳カゼインを含む食品原料を麹菌や乳酸菌といった菌類によって醗酵させて得られる醗酵物に由来するものであってもよい。獣乳カゼインを加水分解又は醗酵する際のカゼイン濃度は、特に限定されないが、一般には1〜19重量%が好ましい。市販の酵素群を用いる場合には、通常、至適条件が設定されているが、前記カゼイン加水分解物が得られるように条件、例えば、使用酵素量や反応時間等を、用いる酵素群に応じて適宜変更して行なうことができる。例えば、獣乳カゼインを溶解した水溶液に、酵素群/獣乳カゼインが重量比で1/1000以上、好ましくは1/100〜1/10、特に好ましくは1/40〜1/10の割合でタンパク質分解酵素を添加することができる。反応条件は、使用する酵素群に応じて適宜選択できるが、通常25〜60℃、好ましくは45〜55℃、pH3〜5、好ましくは、5〜9とすることができる。また、反応時間については、2〜48時間、好ましくは7〜15時間にて行うことができる。このようなタンパク質加水分解物、特にカゼイン加水分解物をそのまま、あるいは遠心分離、ろ過、クロマトグラム、乾燥等の処理をして本発明の組成物としてもよい。
本発明の組成物は、自律神経活動の調節作用を有する。自律神経の活動には交感神経の活動および副交感神経の活動が含まれるが、本発明の組成物は、交感神経活動の亢進を抑制する作用および副交感神経活動を促進する作用を有する。特に、本発明の組成物は交感神経の活動の亢進を抑制する、あるいは副交感神経活動を促進する結果、消化管運動促進作用、健忘予防作用、抗不安作用、あるいは血流促進作用を有する。さらに、本発明の組成物は自律神経の調節作用を有するため、広く、心拍数調節作用、血糖調節作用、胃液分泌調節作用、体温調節作用、血圧調節作用およびストレス緩和作用等を有する。
本発明の組成物およびその有効成分であるペプチドTyr-Proの自律神経活動調節作用、特に交感神経活動の亢進を抑制する作用および副交感神経活動を促進する作用は、例えば以下のように確認することが出来る。
本発明の組成物の副交感神経活動促進作用は、例えば、ラットまたはマウスに本組成物を投与し、胃を支配する副交感(迷走)神経の活動電位を経時的に測定し、活動電位が上昇することによって確認することが出来る。また、ラットまたはマウスに本発明の組成物を投与し、一定時間経過後(例えば15分〜30分後)色素、たとえばフェノールレッドをラットまたはマウスの胃に投入し、一定時間経過後(たとえば20分後)そのラットまたはマウスの胃を摘出し残存色素の量を測定することによって胃排出能の増強、すなわち胃の活動が活発化することを指標として本組成物の副交感神経活動促進作用を確認することが出来る。また、本発明の組成物の交感神経活動亢進に対する抑制作用は、ラットまたはマウスに本組成物を投与し、副腎を支配する交感神経の活動電位を経時的に測定し、活動電位が低下することによって確認することが出来る。さらに、本組成物の抗不安作用は、例えば、マウスの高架式十字迷路試験によって確認することが出来る。具体的には、マウスに水または本組成物若しくはペプチドTyr-Proを投与し、マウスを高所にある迷路の中心のプラットフォームに置き、一定時間内に オープンアーム(壁のないアーム)とクローズドアーム(壁のあるアーム)にそれぞれ滞在していた時間を測定し、水のみを投与した対照群に比較してオープンアームでの滞在時間が増加すれば抗不安作用が認められたとして確認することが出来る。本組成物またはペプチドTyr-Proの健忘予防作用は、例えばY字型迷路を用いた、アルツハイマー病治療薬の評価系に準じた系を用いて確認することができる。具体的には、ラットまたはマウスにスコポラミンのような健忘症を誘発する薬剤単独または本発明の組成物をそのような薬剤と同時に投与、またはそのような薬剤の投与に先立って本発明の組成物を投与し、Y字型迷路を用いた試験において異なるアームへの自発的交替行動変化率や迷路への総進入回数を指標として本発明の組成物の健忘予防作用を確認することが出来る(実施例3参照)。
本発明の組成物はその有効成分がペプチドTyr-Proであり、経口投与または経口摂取することにより上述の所望の効果を達成することが出来る。本発明の組成物またはペプチドTyr-Proの投与又は摂取期間は、投与又は摂取する対象、たとえばヒトや非ヒト動物の年齢やその対象の健康状態等を考慮して種々調整することができる。非ヒト動物には非ヒト高等脊椎動物、特に非ヒト哺乳類が含まれ、イヌ、ネコ等の愛玩動物、ウシ、ウマ、ブタ、ヒツジ等の家畜が含まれるがこれらに限られない。本発明の組成物は1回の投与でも効果が見られるが、1日1回以上、継続摂取することで継続した効果が期待できる。本発明の組成物を医薬として用いる場合の形態は、経口投与用の製剤の形態とすることができる。例えば、錠剤、丸剤、硬カプセル剤、軟カプセル剤、マイクロカプセル、散剤、顆粒剤、液剤等が挙げられる。医薬として製造する場合は、例えば、適宜必要に応じて、製薬的に許容される担体、賦形剤、補形剤、防腐剤、安定化剤、結合剤、pH調節剤、緩衝剤、増粘剤、ゲル化剤、保存剤、抗酸化剤等を用い、一般に認められた製剤投与に要求される単位用量形態で製造することができる。
本発明の組成物は飲食品用素材または動物用飼料素材として用いることもでき、例えば、本発明の組成物または本発明の組成物の有効成分であるペプチドTyr-Proを消化管運動促進作用、抗不安作用、血流促進作用、健忘予防、心拍数調節作用、血糖調節作用、胃液分泌調節作用、体温調節作用、またはストレス緩和作用等の効能を有する特定保健用食品等の機能性食品とすることができる。
所望の効果を得るための本組成物またはペプチドTyr-Proの投与または摂取量は、1回あたり有効成分であるペプチドTyr-Proの量として一般に0.045mg/kg体重〜100mg/kg体重程度である。特に、消化管運動促進が主として望まれる場合、本発明の組成物の摂取量は、Tyr-Proの量として0.045mg/kg体重〜0.12mg/kg体重が好ましい。また主として抗不安作用が望まれる場合は、Tyr-Proの量として0.1mg/kg体重〜100mg/kg体重が特に好ましく、主として健忘予防作用が望まれる場合はTyr-Proの量として1.5mg/kg体重〜15mg/kg体重が好ましい。1日あたりの摂取回数に応じて、食品、例えば機能性食品における1回あたりの摂取量を前記量より更に低くすることも可能である。適切な摂取量は、上述の通り種々の要因を考慮して更に調整することができる。
本発明の組成物またはその有効成分であるペプチドTyr-Proを含む食品、例えば機能性食品は、上述のようにして得たTyr-Proを含有するタンパク質の分解物又はその濃縮物やTyr-Proを含有するタンパク質を含む原料の醗酵物そのもの、あるいは醗酵物を粉末状や顆粒状にして各種食品に添加して製造することができる。また必要に応じて、食品に用いる他の成分、例えば、糖類、タンパク質、脂質、ビタミン、ミネラル、フレーバー、例えば、各種炭水化物、脂質、ビタミン類、ミネラル類、甘味料、香料、色素、テクスチュア改善剤等又はこれらの混合物等の添加物を添加し、栄養的バランスや風味等を改善してもよい。本発明の組成物またはその有効成分であるペプチドTyr-Proを含む動物用飼料もヒト用食品と同様にして調製することが出来る。
例えば前述の機能性食品は、固形物、ゲル状物、液状物の何れの形態とすることができ、例えば、乳酸菌飲料等の醗酵乳製品、各種加工飲食品、乾燥粉末、錠剤、カプセル剤、顆粒剤等が挙げられ、更には各種飲料、ヨーグルト、流動食、ゼリー、キャンディ、レトルト食品、錠菓、クッキー、カステラ、パン、ビスケット、チョコレート等とすることができる。
本発明の組成物を含む特定保健用食品等の機能性食品を製造する場合、添加形態や製品形態によるが、最終製品に対して、含有される有効成分であるペプチドTyr-Proの含有量が0.00001質量%〜10質量%、好ましくは0.00003質量%〜3質量%、さらに好ましくは0.0001質量%〜1質量%となるように調製する。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明の範囲は実施例に限られない。
Tyr-Proの自律神経活動に対する効果
体重約300gのWistar系雄ラット(約9週齢)(n=3)を用い、餌及び水は自由摂取させた。自律神経の活動を検討するために、3時間絶食後、明期の中間期にウレタン麻酔下に経口投与用のポリエチレンチューブを口腔内に挿入した。その後、副腎を支配する交感神経、胃を支配する副交感(迷走)神経もしくは尻尾の皮膚動脈交感神経を銀電極で吊り上げて、神経の電気活動を測定した。尚、手術開始から測定終了までチューブを気管に挿入して気道を確保し、保温装置にて体温(ラット直腸温)を35.0±0.5℃に保つようにした。これらの神経の活動が落着いた時期に各サンプルを1mlポリエチレンチューブにて経口投与し、これらの神経活動の変化を測定した。サンプルは、Tyr-Pro 0.045mg/kg体重、0.12mg/kg体重、1.2mg/kg体重およびカゼイン分解物4.2mg/kg体重とした。使用したカゼイン分解物は牛乳カゼインを酵素により加水分解して得られたもので、カゼイン分解物の総量に対して0.5重量%以上のTyr-Proを含む。
対照として溶媒の水1mlを経口投与した。副腎交感神経、胃副交感神経および皮膚動脈交感神経の活動のデータは5分間毎の5秒あたりの発火頻度(pulse/5 s)の平均値にて解析し刺激開始前の値(0分値)を100%として百分率で表し、その平均値±標準誤差で示した。対照群との有意差検定は、投与5〜60分の値を群として、分散分析法 (ANOVA)により行った。結果を図1〜図3に示す。
水投与群に比較し、Tyr-Pro 0.045mg/kg体重および0.12mg/kg体重投与のいずれにおいても投与後の胃副交感神経活動が有意に上昇した(図1)。また、水投与群に比較し、Tyr-Pro 0.012mg/kg体重投与により副腎交感神経活動が有意に低下した(図2)。さらに、水投与群に比較し、Tyr-Pro 0.12mg/kg体重投与により皮膚動脈交感神経活動が低下する傾向を示した(図3A)。また、水投与群に比較し、カゼイン分解物4.2mg/kg体重投与により皮膚動脈交感神経活動が有意に低下した(図3B)。この結果から、Tyr-Proの経口投与は0.045mg/kg体重〜0.12mg/kg体重の範囲で胃副交感神経活動を促進、副腎交感神経活動を抑制、および皮膚動脈交感神経活動を抑制することが明らかになった。また、用いたカゼイン分解物の場合、4.2mg/kg体重で皮膚動脈交感神経活動を抑制することが明らかとなった。
Tyr-Proの胃排出能に対する効果
Sprague-Dawley(SD)系雄性ラット(6週齢)を用い(n=10)、餌及び水は自由摂取させ、1週間以上の予備飼育後、実験に供した。試験前、全てのラットは絶食ケージを用いて24時間絶食させた。この間、水の摂取は自由とした。試験はラットに溶媒(注射用蒸留水)およびTyr-Pro0.1mg/kg体重を経口投与し、30分後さらに0.05%の色素(フェノールレッド)溶液(1.5%カルボキシルメチルセルロース含有)を1.5 ml/ratの容量で経口投与し、色素投与20分後にエーテル麻酔下に直ちに胃を摘出した。摘出した胃は、0.1N NaOHを入れたビーカー内に浸し、ハサミで細切後にポリトロンを用いてホモジナイズした。ホモジネートは室温で1時間放置した後、上清に30%(w/v)トリクロロ酢酸溶液を添加して蛋白を沈殿させた。上清を遠心後、560 nmにおける吸光度を測定し、以下の式に従って胃排出能(GE:gastric emptying)を算出した。
Figure 0005677937
結果を図4に示す。測定結果は平均値±標準誤差で表し、対照群との群間比較は対応のないスチューデントのt検定を用いた。ラット胃排出能試験において、対照群(蒸留水投与群)の色素排出率は78.8±2.41%であった。Tyr-Pro投与群の色素排出率は、85.4±2.01%であった。この結果から、Tyr-Proは0.1mg/kg体重の投与において、消化管運動促進作用を示すことが明らかになった。
Tyr-Proおよびカゼイン分解物の健忘予防作用
ddY系雄性マウス(約7週齢)を用い(n=15)、餌及び水は自由摂取させた。被検物質として、Tyr-Pro 1.5mg/kg体重、15mg/kg体重、カゼイン分解物200mg/kg体重および2000mg/kg体重を用いた。使用したカゼイン分解物は実施例1に記載したものと同じである。
被験物質は自発的交替行動を評価するY字迷路試験の実施60分前にマウスに単回経口投与した。また、Y字迷路試験の実施30分前には、マウスに記憶障害および/または認知障害を誘発するため、スコポラミンを1mg/kg体重となるよう背部に皮下投与した。Y字迷路試験では、一本のアームの長さが40cm、壁の高さが12cm、床の幅が3cm、上部の幅が10cmで3本のアームがそれぞれ120度の角度で接続されたY字迷路を実験装置として用いた。マウスをY字迷路のいずれかのアームの先端に置き、8分間にわたって迷路内を自由に探索させ、マウスが移動したアームを順に記録した。マウスが測定時間内に各アームに移動した回数をカウントし、これを総進入数とし、この中で連続して異なる三つのアームを選択した組み合わせ(例えば、3本のアームをそれぞれA、B、Cとした際に、進入したアームの順番がABCBACACBの場合は重複も含めて4とカウントする)を調べ、この数を自発的交替行動数とした。自発的交替行動数を総進入数から2を引いた数で割り、それに100を掛けて求めた値を自発的交替行動変化率とし、これを自発的交替行動の指標とした。測定値は群毎に平均値±標準誤差で表した。対照群との有意差検定は、一元配置分散分析後にダネット(Dunnett)型多重比較検定で行った。結果を図5-1および図5-2に示す。
これらの結果から、Tyr-Proは1.5mg/kg体重〜15mg/kg体重の範囲、使用したカゼイン分解物は200mg/kg体重〜2000mg/kg体重の範囲において健忘予防作用を示すことが明らかになった。
高架式十字迷路試験によるTyr-Proの抗不安作用の評価
ddY 系雄性マウス(約6週齢)を用い(n=12)、予備飼育後、Tyr-Pro(0.1mg/kg体重, 1.0mg/kg体重, 10mg/kg体重, 30mg/kg体重, 100mg/kg体重)またはカゼイン分解物(10mg/kg体重, 100mg/kg体重, 1000mg/kg体重)を単回経口投与し、投与30分後に高架式十字迷路試験により抗不安作用を検討した。カゼイン分解物は実施例1に記載したものと同じである。尚、陽性対照として抗不安薬として知られるジアゼパム(1.0mg/kg体重)を投与した。 高架式十字迷路は、長さ65cm、幅5cmの塩化ビニル製の板を2本、十字型に交差させた形状をし、その1本の通路の周囲には中央の交差部分を除いて、高さ50cmの壁(黒色アクリル製樹脂)が取り付けられている。すなわち、十字迷路は壁のない2本のアーム(オープンアーム)と壁のある2本のアーム(クローズドアーム)、及び中央の交差部分で構成されている。高架式十字迷路試験では、迷路の中央の交差部に、一方の壁のあるアームに向けてマウスを置き、5分間迷路上を自由に探索させ、その行動を観察し、オープンアーム上の累積滞在時間を測定した。測定値から5分間の試験中のオープンアーム累積滞在時間比率を求め、これを抗不安作用の指標とした。尚、対照群には蒸留水、陽性対照群にはジアゼパム(diazepam)1mg/kg体重を単回経口投与した。各測定値は群毎に平均値±標準誤差で表し、対照群との群間比較は対応のないスチューデントのt検定を用いた。結果を図6に示す。
これらの結果から、Tyr-Proは0.1mg/kg体重〜100mg/kg体重の範囲、使用したカゼイン分解物は10mg/kg体重〜1000mg/kg体重において抗不安作用を示すことが明らかになった。

Claims (6)

  1. Tyr-Proまたはその塩を有効成分とする、経口投与用の消化管運動促進用医薬組成物。
  2. Tyr-Proまたはその塩を有効成分とする、経口投与用の健忘予防用医薬組成物。
  3. Tyr-Proまたはその塩を有効成分とする、経口投与用の不安抑制用医薬組成物。
  4. 非ヒト動物にTyr-Proまたはその塩を経口投与することを含む、消化管運動を促進する方法。
  5. 非ヒト動物にTyr-Proまたはその塩を経口投与することを含む、健忘を予防する方法。
  6. 非ヒト動物にTyr-Proまたはその塩を経口投与することを含む、不安を抑制する方法。
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