JP2018524638A - 再帰反射シート及びライセンスプレート - Google Patents

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Abstract

表面保護層を備える再帰反射シートであって、前記表面保護層は、少なくとも1種のアクリル系ポリマーを含有し、前記アクリル系ポリマーの反応後の生成物は、ガラス転移温度Tgが10℃〜35℃であり、ゲル分率が0%〜95%である。当該再帰反射シートは、優れた耐候性、低温耐エンボス性、耐ブロッキング性を有する。本発明は、再帰反射シートから構成されたライセンスプレートをさらに提供する。

Description

本発明は、反射材料である再帰反射シートに関するとともに、当該再帰反射シートを用いたライセンスプレートに関する。
現在、再帰反射製品は、道路標識や工事標識等の標識の分野、自動車やオートバイ等の車両ライセンスプレートの分野、衣類や救命設備等の安全材料の分野、ビルボード等の標示に広く使用されている。現在既に開発された再帰反射製品は、ビーズ型及びプリズム型(例えば、キューブコーナー)再帰反射製品を含み、当該製品は、過酷な環境において安全性を向上させることができる。例えば、再帰反射製品は、極端な温度条件、可視性が小さい場合、空気汚染及び太陽赤外線、可視光線によって引き起こされた光化学反応のような条件においても、高度な識別性を有する。
再帰反射製品は、ライセンスプレートでの利用範囲が最も広い。車両等のライセンスプレートは、一般的に、粘着剤を付与した再帰反射シートをアルミニウム板などの基材に貼り付け、標示部をエンボス成型した後、標示部にローラーコート法やホットスタンプ法で印刷することで製造される。
Petraらによって特許文献1で開示された再帰反射シートは、破断時の伸び率が実質的に40%以上であるが、開示された実施形態では、塩化ビニル樹脂のみが使用されている。当該再帰反射シートは、柔軟性が高く、加工要求を満たしているが、塩化ビニル樹脂、ポリウレタン樹脂等の樹脂がは、耐候性や耐久性を欠いている。一方、ライセンスプレート、道路標識や工事標識等の標識類のプレートは、屋外で長時間に使用されるため、優れた耐候性が要求される。従って、このような樹脂は、道路標識や工事標識等の標識類、自動車やオートバイ等の車両ライセンスプレート等に必要な耐久性という用途に適していない。
また、中沢広樹らによって特許文献2で、表面層にアクリル樹脂、アルキド樹脂、ポリエステル樹脂及びブチラール樹脂を用いた再帰反射シートが開示され、これらの樹脂により、再帰反射シートの耐候性が改善されている。また、実施形態において、用いられたアクリル樹脂は、ブチルアクリレート/メチルメタクリレート/アクリル酸の3つの樹脂の共重合体である。しかし、実施形態では、改善効果が実質的にあるか否かについて具体的に説明されておらず、その耐候性の改善状況に対する分析や比較も記載されていない。一方、アクリル系樹脂は、再帰反射シートの耐候性の向上に寄与しているが、硬度が比較的高く、柔軟性が低いことから、ライセンスプレートを製造する際のエンボス成型時に、再帰反射シートが割れるなどして、ライセンスプレートに用いることが困難である。
従って、耐候性の要求を満たしつつ、加工要求をも満たす再帰反射シート、並びに、当該再帰反射シート及び当該再帰反射シートを用いたライセンスプレートの製造方法が早急に必要となっている。
欧州特許出願公開第1225554A1号明細書 中国特許出願公告第200680004431.9号明細書
本発明は、従来技術の欠点を克服すべく、優れた耐候性を有し、低温環境下においても良好な耐エンボス性を有する再帰反射シート、及び該再帰反射シートを用いたライセンスプレートを提供することを目的とする。
本発明に係る技術的解決手段は、以下の通りである。
最外層である表面保護層を備えた再帰反射シートであって、前記表面保護層は、少なくとも1種のアクリル系ポリマーを含有する。前記保護層のアクリル系ポリマーの反応後の生成物は、ガラス転移温度Tgが10℃〜35℃であり、ゲル分率が0%〜95%である。
前記表面保護層は、アクリル系ポリマーを少なくとも2種含有する。そのうちの一つのガラス転移温度Tgが35℃より高く若しくは10℃より低く、又は、そのうちの一つのガラス転移温度Tgが35℃より高く、別の一つのガラス転移温度Tgが10℃より低い。
好ましくは、前記表面保護層のゲル分率が10%〜80%であり、前記アクリルポリマーの反応後の生成物のガラス転移温度Tgが21℃〜35℃である。
前記アクリル系ポリマーは、水酸基又はカルボキシ基を有するモノマーに由来する構成単位を含み、イソシアネート系架橋剤、エポキシ系架橋剤、メラミン系架橋剤及び金属キレート架橋剤の少なくとも1つを介して架橋されている。ここで、イソシアネート系架橋剤がより好ましい。
前記アクリル系ポリマーは、アクリル酸アルキルエステルモノマー単独重合体であってもよく、水酸基含有モノマー、カルボキシ基含有モノマー、アミド系モノマー、及びエポキシ樹脂系モノマーのうち少なくとも1種と、アクリル酸アルキルエステルモノマーと、の共重合体であってもよい。
好ましくは、前記アクリル酸アルキルエステルモノマーは、メチルアクリレート、エチルアクリレート、n−プロピルアクリレート、イソプロピルアクリレート、n−ブチルアクリレート、t−ブチルアクリレート、イソブチルアクリレート、n−ヘキシルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、n−オクチルアクリレート、イソオクチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、n−プロピルメタクリレート、イソプロピルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、t−ブチルメタクリレート、イソブチルメタクリレート、n−ヘキシルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、n−オクチルメタクリレート及びイソオクチルメタクリレートから選択される少なくとも1つである。
好ましくは、前記水酸基含有モノマーは、ヒドロキシアルキルアクリレート、又は、プロピレンアルコール、メチルアリルアルコール若しくはポリエチレングリコールモノアクリレートを含有するヒドロキシモノマーであり、前記ヒドロキシアルキルアクリレートは、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート及び2−ヒドロキシブチルアクリレートから選択される1つである。
前記アクリル系ポリマーは、重量平均分子量が3万以上のポリマーである。前記アクリル酸アルキルエステルモノマーは、炭素数が3〜12であり、炭素数4〜6であることがより好ましい。
前記再帰反射シートの表面保護層の下方は、上下順に積層された保持層、焦点層及び光反射層を含む。前記表面保護層と前記保持層との間には、複数の球状ガラスレンズが配置され、前記球状ガラスレンズが表面保護層及び保持層にそれぞれ嵌め込まれている。前記表面保護層は、球状ガラスレンズの直径の長さの75%を超える厚さを有する。
前記再帰反射シートを用いたライセンスプレートは、前記再帰反射シートと貼り合わせた金属プレートをさらに備えている。前記金属プレートと前記再帰反射シートとは、エンボス加工により前記再帰反射シートの一端から突出した標示部を形成する。
本発明の有益な効果は以下の通りである。
本発明によれば、アクリル系ポリマーから構成された化合物を再帰反射シートの保護層として採用し、さらに、化合物のゲル分率及びガラス転移点を調整することにより、良好な耐候性及び柔軟性が実現される。ここで、耐候性は、色差の比較によれば、色差が小さいと、耐候効果が顕著である。柔軟性は、低温耐エンボス性の評価によれば、エンボスの深さがおおよそ2.00mmより大きく、さらに2.25mmよりも大きい場合、加工要件を満たしている。また、耐ブロッキング性の評価及び印刷性の評価によれば、そのほとんどのブロッキング痕の面積率は、シート全体の5%以下であり、印刷性も基本要件を満たしている。
本発明に係る再帰反射シートは、製造方法が簡単であり、設備投資が少なく、また、再帰反射シートに用いられるアクリル系樹脂が安価であり、大規模な工業用途の要件を満たし、幅広い普及に適している。本発明に係る再帰反射シートを用いたライセンスプレートは、エンボス加工によって標示部を形成するだけで足り、加工過程における亀裂が生じず、高い安定性を有する。
再帰反射シートの構成概略図である。 本発明の実施形態におけるエンボス加工による標示部の概略図である。
以下、本発明の実施形態における図面と併せて、本発明の実施形態における技術的解決手段について、明確且つ完全に説明する。記載される実施形態が本発明の一部の実施形態にすぎず、すべての実施形態ではないことは明らかである。本発明に係る実施形態に基づいて当業者が創造的な業務を行わない前提の下で得たすべての実施形態は、本発明の保護範囲内に属する。
本発明に係るアクリル系ポリマーは、メタアクリル系ポリマーを含む。
本発明に係る再帰反射シートは、封入レンズ型再帰反射シート、カプセルレンズ型再帰反射シート及びプリズム型反射シート等の再帰反射シートのいずれか1つである。
図1に示すように、再帰反射シートは、順に積層された表面保護層1、保持層3、焦点層5及び光反射層6を備えている。保持層3と焦点層5との間には、複数の球状ガラスレンズ4が配置されている。また、表面保護層1と保持層3との間に、主に再帰反射シートを着色するための一層の印刷層2を設けてもよい。その着色材料がインクである。また、ニーズに応じて光反射層の下方に、再帰反射シートを各種基材に貼り付けるための粘着剤層7を設けてもよい。粘着剤層7の下方に、粘着剤層7を保護するための剥離基材を設けてもよい。
再帰反射シートの表面保護層は、少なくとも1種のアクリル系ポリマーを含有する。表面保護層が1種のアクリル系ポリマーを含む場合には、当該アクリル系ポリマーのガラス転移温度Tgが10℃〜35℃であり、このときの再帰反射シートは、優れた耐候性、耐ブロッキング性を維持することができる。また、再帰反射シートは、ゲル分率が0%〜95%であることで、柔軟性が向上し、低温環境下においても優れた耐エンボス性を有する。また、表面保護層が2種以上のアクリル系ポリマーを含有する場合には、当該2種以上のアクリル系ポリマーのうちの1つは、ガラス転移温度Tgが35℃より高く又は10℃より低いものの少なくとも1種を含有する。当該方法によって反応後の組成物全体のTgを容易に調整することができる。
1種のアクリル系ポリマーを含むポリマーのTg、及び、2種のアクリル系ポリマーを含むポリマーが反応して生成した生成物のTgがそれぞれ10℃以下の場合は、再帰反射シートの耐候性、製膜性及び耐ブロッキング性が低下する。Tgが35℃を超える場合は、再帰反射シートの製膜性及び耐エンボス性も低下する。
2種のアクリル系ポリマーの反応によって生成した生成物のガラス転移温度Tgが10℃〜35℃であり、このときの再帰反射シートは、優れた耐候性、耐ブロッキング性を維持することができ、ゲル分率が0%〜95%であることで、柔軟性が同様に向上し、低温環境下においても優れた耐エンボス性を有する。
上述した1種のアクリル系ポリマーを含む場合又は2種のアクリル系ポリマーを含む場合のいずれにおいても、ガラス転移温度Tgは、以下の計算により求められるモル平均ガラス転移温度(mol/Tg)である。
下記式中のTg1、Tg2、・・・・・及びTgnは、モノマー成分1、モノマー成分2、・・・・・及びモノマー成分nそれぞれのホモポリマーのガラス転移温度であり、絶対温度(K)に換算し算出される。m1、m2、・・・・・及びmnは、それぞれのモノマー成分のモル分率である。
なお、2種以上のアクリル系ポリマーで構成される組成物のTgは、組成物中に含まれる全てのモノマー成分のモル分率を用いて算出する。すなわち、例えば、第1種のアクリル系ポリマーと第2種のアクリル系ポリマーに同じモノマー成分が含まれる場合は、同じモノマー成分の合計値をそれぞれのモノマー成分のモル分率とする。
[ガラス転移温度(Tg)の算出式]
Figure 2018524638
L.E.ニールセン著、小野木宣治訳「高分子の力学的性質」第11頁〜35頁に記載されている単量体のガラス転移温度が上記の「ホモポリマーのガラス転移温度」に適用される。
<ゲル分率の計算方法>
表面保護層の7.5cm×7.5cm片を、280メッシュの金網で包みサンプルとした。サンプルの質量を秤量し、秤量後、サンプルを23℃環境下で72時間、酢酸エチル(EAc)中に浸漬させた。浸漬後、酢酸エチル中からサンプルを取り出し、酢酸エチルを洗い流し、洗浄後120℃で24時間乾燥させた。乾燥後、サンプルを秤量し、酢酸エチル浸漬前後のサンプルの質量の変化から、ゲル分率(質量%)を算出した。
なお、耐エンボス性とは、ライセンスプレートが製造されるときに行われるエンボス成型等の加工を経た後の、再帰反射シートの割れに対する耐性を意味する。また、耐ブロッキング性とは、再帰反射シートがロールの状態、又はカットしたシートを重ねた状態や、カットしたシートをアルミニウム板等に貼着されたものを重ねた状態である場合、再帰反射シートに荷重がかかる状態で、保管されたとき(特に高温環境下で保管されたとき)などに、シート表面が他のシート等とくっつくことなく、シート表面に外観不良が発生しないことを意味する。
本発明における表面保護層は、1層に限られるものではなく、2層以上であってもよい。2層以上である場合、例えば、第1層と第2層で異なる材質を用いてもよく、最表面に位置する層は、耐候性及び印刷性に優れることが好ましく、内部(最表層より内側の層)に位置する層は、柔軟性に優れることが好ましい。
本発明の表面保護層を構成するポリマーは、アクリル酸アルキルエステルモノマーのホモポリマーであってもよく、水酸基含有モノマー、カルボキシ基含有モノマー、アミド系モノマー、及びエポキシ樹脂系モノマーのうち少なくとも1種以上と、アクリル酸アルキルエステルモノマーと、の共重合体であってもよい。ポリマーは、重量平均分子量が3万以上であり、好ましくは、重量平均分子量が10万〜60万のポリマーであり、より好ましくは、重量平均分子量が20万〜40万のポリマーである。重量平均分子量は、公知のゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)等の測定機器にて測定することができる。
アクリル酸アルキルエステルモノマーは、炭素数が3〜12であり、炭素数4〜6であることがより好ましい。アクリル酸アルキルエステルモノマーは、メチルアクリレート、エチルアクリレート、n−プロピルアクリレート、イソプロピルアクリレート、n−ブチルアクリレート、t−ブチルアクリレート、イソブチルアクリレート、n−ヘキシルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、n−オクチルアクリレート、イソオクチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、n−プロピルメタクリレート、イソプロピルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、t−ブチルメタクリレート、イソブチルメタクリレート、n−ヘキシルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、n−オクチルメタクリレート及びイソオクチルメタクリレートから選択される少なくとも1つである。
水酸基含有モノマーは、水酸基を有する重合性二重結合含有化合物であり、具体的には、ヒドロキシアルキルアクリレートである。さらに、ヒドロキシアルキルアクリレートは、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシブチルアクリレート、アリルアルコール、メチルアリルアルコール、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート等のヒドロキシル基含有モノマーから選択される。
カルボキシ基含有モノマーは、分子内にカルボキシ基を有する重合性二重結合含有化合物であり、さらに、カルボキシ基含有モノマーは、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、無水マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、グルタコン酸、及びシトラコン酸等から選択される。
アミド系モノマーは、アミノモノマーがアミド基含有モノマーである。さらに、アミノモノマーは、アクリルアミド、メタクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、ジアセトンメタクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミド、N−ブトキシメチルアクリルアミドから1種選択される。
エポキシ樹脂モノマーは、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、グリシジルアリルエーテル、及びグリシジルメタリルエーテルから選択される。
さらに、本発明の耐候性及び耐ブロッキング性の要件の観点から、本発明に係るアクリル系ポリマーは、アクリル酸アルキルエステルモノマーに由来する構成単位と、水酸基含有モノマー又はカルボキシ基含有モノマーに由来する構成単位と、を含む共重合体であることが好ましく、炭素数4〜6のアクリル酸アルキルエステルモノマーに由来する構成単位と、水酸基含有モノマーに由来する構成単位と、を含む共重合体であることがより好ましい。
再帰反射シートにおける保護層は、アクリル系ポリマー以外に、架橋剤を含んでもよい。即ち、表面保護層は、アクリル系ポリマーと架橋剤とが反応して形成された架橋構造を有していてもよく、非架橋であってもよい。表面保護層が架橋剤を含む場合、アクリル系ポリマーは、水酸基含有モノマー又はカルボキシ基含有モノマーに由来する構成単位を含むことが好ましい。
保護層における架橋剤は、イソシアネート系架橋剤、エポキシ系架橋剤、メラミン系架橋剤及び金属キレート架橋剤から選択される少なくとも1つである。得られる再帰反射シートの耐候性、耐エンボス性、及び印刷性の観点から、イソシアネート系架橋剤を用いるのが好ましい。
架橋剤のほか、表面保護層は、必要に応じて、着色剤、紫外線吸収剤、安定剤、酸化防止剤、及び可塑剤等のその他の添加剤を含んでもよい。なお、紫外線吸収剤は、ベンゾトリアゾール系、シアノアクリレート系、ベンゾフェノン系、ベンゾェート系、サリシレート系、及びトリアジン系の化合物から選択される少なくとも1種であり、これらの中でも、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、及びシアノアクリレート系の化合物が好ましい。紫外線吸収剤の添加量は、表面保護層化合物の質量分率の0.1%〜10.0%である。
本発明の表面保護層は、伸度が50%以上であることが好ましく、75%以上であることがより好ましく、100%以上であることが更に好ましい。なお、表面保護層の伸度は、株式会社島津製作所製引張試験機AGS−Jを用いて、温度23℃、湿度50%の環境下、引張速度300mm/min、サンプル幅25mm、サンプル掴み間隔100mmの条件で測定したときの値である。再帰反射シートの柔軟性及び耐エンボス性をさらに向上させるために、表面保護層の厚みは球状ガラスレンズの粒子径に対して75%以上である。
再帰反射シートにおいて、保持層は、表面保護層の下方に積層され、球状ガラスレンズを固定するために用いられる。球状ガラスレンズは、一部が保持層内に埋設され、ほかの一部が焦点層内に埋設されている。保持層は、アクリル樹脂、アルキド樹脂、フッ素樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリエステル、ポリウレタン樹脂及びポリカーボネートの少なくとも1種の樹脂が用いられる。さらに、アクリル樹脂、ポリエステル及びポリ塩化ビニル樹脂の少なくとも1種が好ましく、塗工適性や球状ガラスレンズ保持性等を考慮するとアクリル樹脂が最適である。また、保持層の厚みが15μm〜50μmであり、保持層に使用される樹脂の重量平均分子量が5万以上であり、好ましくは、重量平均分子量が5万〜40万の樹脂であり、より好ましくは、重量平均分子量が10万〜30万の樹脂である。保持層には、樹脂のほか、着色剤、紫外線吸収剤、安定剤、酸化防止剤又は可塑剤を添加してもよい。
保持層内に位置する球状ガラスレンズは、直径が40μm〜65μmであり、好ましくは、直径が50μm〜65μmの球状ガラスレンズである。球状ガラスレンズの粒子径が65μm以下であると、焦点距離を適切に保つことができ、粒子径が40μm以上であると、封入レンズ型再帰反射シートの反射性能をより高くすることができる。また、球状ガラスレンズの屈折率が1.9〜2.5であり、好ましくは、屈折率が2.0〜2.3である。球状ガラスレンズの屈折率が1.9以上であれば、焦点距離を適切に保つことができ、屈折率が2.5以下であれば、球状ガラスレンズの透明度がより良好である。さらに、球状ガラスレンズの埋設率が20%より大きく、好ましくは50%〜90%であり、より好ましくは、70%〜80%である。
焦点層は、保持層内における球状ガラスレンズの突出部分を被覆するために、保持層の下方に積層され、光反射層を球状ガラスレンズの焦点位置に配置するための層であり、一般的に、アクリル樹脂、アルキド樹脂、フッ素樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリエステル、ポリウレタン樹脂、ポリカーボネート、及びブチラール樹脂から選択される少なくとも1種である。樹脂の重量平均分子量が10万〜40万であり、重量平均分子量が15万〜30万の樹脂が好ましい。
光反射層は、光を反射するための層であって、通常、アルミニウム、銀、クロム、ニッケル、マグネシウム、金、錫等の金属を用いて、真空蒸着法、スパッタリング法等の手段で形成するが、焦点層の形状を反映した金属薄膜を均一に形成するためには、蒸着法が好ましい。光反射層の厚みは、0.03μm〜0.30μmであり、0.05μm〜0.20μmが好ましく、0.06μm〜0.15μmがより好ましい。
再帰反射シートには、アルミニウム板等の基材に該シートを接着するための粘着剤層をさらに設けることができる。粘着剤層を形成する樹脂の種類は特に制限されるものではなく、通常の粘着剤用樹脂として用いることのできる樹脂を使用することができる。粘着剤用樹脂としては、例えば、アクリル樹脂、シリコン樹脂、及びフェノール樹脂等を用いることができる。これらの中でも、耐候性に優れ、接着性の良好なアクリル樹脂又はシリコン樹脂を好適に用いることができる。接着性の観点から、粘着剤層として、50万以上の重量平均分子量を有する粘着剤用樹脂を採用する。50万〜120万の重量平均分子量を有する粘着剤用樹脂が好ましく、60万〜100万の重量平均分子量を有する粘着剤用樹脂がさらに好ましい。
上述したアクリル系ポリマーは、メタアクリル系ポリマーを含む。ここで、メタアクリル系ポリマーは、メタクリル酸の構成単位が含まれるものを意味する。
以下の実施形態において、表面保護層、保持層、球状ガラスレンズ、焦点層、光反射層、粘着剤層及び剥離基材を含む再帰反射シートを例として説明する。
後述の実施例に採用されるアクリル系ポリマーは、以下の種類を含む。
アクリル系ポリマーI(質量比):57%MMA+ 36% EA+7%2HEMA
アクリル系ポリマーII(質量比):21%MMA+ 65% EA+14%2HEMA
アクリル系ポリマーIII(質量比):47.6%MMA+45.4% EA+7%2HEMA
アクリル系ポリマーIV(質量比):53.4%MMA+39.6% EA+7%2HEMA
アクリル系ポリマーV(質量比):33.4%MMA+59.6% EA+7%2HEMA
ここで、MMA−メチルメタクリレート(Tg103℃)
EA−エチルアクリレート(Tg27℃)
2HEMA−2−ヒドロキシエチルメタクリレート(Tg55℃)
<実施例1>
再帰反射シートにおける保護層は、2種のアクリル系ポリマーを含み、その塗工液を以下の質量部配合比率に従って調製する。
アクリル系ポリマーI(恩希愛(杭州)化工有限公司製、RS−1400、Tg=40°C、重量平均分子量=28万)70質量部、
アクリル系ポリマーII(恩希愛(杭州)化工有限公司製、RS−1200、Tg=2.7°C、重量平均分子量=24万)30質量部、
イソシアネート系架橋剤(旭化成ケミカルズ株式会社製、E405−70B):0.7質量部(0.2当量)、
セルロース誘導体株式会社トクシキ製、CAB)6質量部、
及びトルエン21質量部
上記の異なる質量部を有する物質を撹拌混合した後、保護層の塗工液が得られる。当該液Tgが約21℃であり、重量平均分子量が25万である。
<再帰反射シートの作製>
≪表面保護層≫
工程基材として、透明PET(合肥楽凱科技産業有限公司製、厚さ75μm、HA01830−121)を用い、透明PET表面上に、上記の調製した保護層用塗工液を塗工、加熱乾燥させて、厚み約40μmの表面保護層を形成した。表面保護層の伸度は150%であった。また、ニーズに応じて表面保護層上に印刷層を1層印刷してもよい。
≪保持層≫
アクリル樹脂(恩希愛化工有限公司製、RS−3100)100質量部と、イソシアネート系架橋剤(旭化成ケミカルズ株式会社製、E405−70B)20質量部と、溶剤としてメチルイソブチルケトン(MIBK)42.5質量部とを加えて、均等に混合撹拌した溶液を表面保護層上に塗工、乾燥させ、厚み約30μmの保持層を表面保護層の上に形成した。
<球状ガラスレンズ敷設>
この保持層に、平均粒子径が57μm、屈折率が2.2の球状ガラスレンズ(恩希愛(杭州)化工有限公司製、NB−34S)を付着させ、熱処理をして、球状ガラスレンズを保持層中に埋設した。顕微鏡で保持層の断面を観察したところ、球状ガラスレンズの直径の約75%が保持層に埋設されていた。
≪焦点層≫
保持層及び球状ガラスレンズの上に、アクリル樹脂(恩希愛(杭州)化工有限公司製、RS−5000)100質量部と、メラミン系架橋剤(日本サイテックインダストリーズ株式会社製、マイコート715)3.1質量部と、酢酸エチル26.8質量部とを加えて撹拌混合した溶液を塗工、乾燥させて、平均厚み19μmの焦点層を保持層及び球状ガラスレンズの上に形成した。
次いで、焦点層の上から、アルミニウムを真空蒸着させ、光反射層を焦点層の上に形成した。
剥離基材として、剥離紙(リンテック株式会社製、EN11PCM(31)P)を用い、剥離紙上に、アクリル樹脂(恩希愛(杭州)化工有限公司製、PE−121E)100質量部と、着色剤(上海DIC油墨有限公司製、DAD−100)6.7質量部と、イソシアネート系架橋剤(日本ポリウレタン工業株式会社製、コロネートL)1.0質量部と、酢酸エチル17.5質量部とを加えて、撹拌混合した溶液を塗工、乾燥させて、厚み約40μmの粘着剤層を剥離紙の上に形成した。
上記の方法で作製された再帰反射シートの光反射層と上記の方法で形成された剥離紙の上の粘着剤層とを貼り合わせた後、再帰反射シートの工程基材を剥がし、粘着剤層を付与した本発明の再帰反射シートを得た。得られた再帰反射シートの伸度は、140%であった。
<実施例2〜11、及び比較例1〜比較例3>
実施例2〜実施例11、及び比較例1〜比較例3は、実施例1におけるアクリル系ポリマーの溶液Iとアクリル系ポリマーの溶液IIとの質量比、架橋剤の添加量、及び架橋剤の種類、表面保護層の厚み、並びにゲル分率を下記表1に従って調整し、下記表1に示すように変更した以外は、実施例1と同様にして、再帰反射シートを作製した。
<実施例12〜14>
実施例における再帰反射シートの表面保護層は、1種のアクリル系ポリマーを含む。即ち、アクリル系ポリマーのI溶液とアクリル系ポリマーのII溶液との混合溶液100質量部に代えて、アクリル系ポリマーIII、IV、V溶液100質量部をそれぞれ用いるとともに、そのガラス転移点Tgを調整した。
上記以外は、実施例1と同様にして再帰反射シートを作製した。
アクリル系ポリマーの溶液の調製方法は、以下通りである。
温度計、撹拌機、還流冷却器、及び逐次滴下装置を備えた反応器内に、酢酸エチル100質量部、メチルメタクリレート(MMA)47.6質量部、エチルアクリレート(EA)45.4質量部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート(2HEMA)7質量部を入れ、撹拌を行いながら反応容器内の温度を還流が発生するまで昇温させた。還流開始から10分後、重合開始剤としてアソビスイソブチロニトリル(AIBN)0.2質量部を酢酸エチル30質量部に溶解させた溶液を250分間かけて原溶液内に滴下し、滴下終了後さらに120分間かけて反応させた。反応終了後、固形分(「固形分」とはアクリル系ポリマーの溶液から溶媒等の揮発性成分を除去した残渣量である。)が35質量%となるように酢酸エチルで希釈し、アクリル系ポリマーの溶液を得た。実施例12におけるアクリル系ポリマーのTgは27.1℃であり、重量平均分子量は、20万であった。
<比較例4>
実施例1の再帰反射シートにおける表面保護層に、工程基材付き塩化ビニル樹脂フィルム(日本カーバイド工業株式会社製、N−15、厚み40μm)を用いた以外は、実施例1と同様にして再帰反射シートを作製した。なお、塩化ビニル樹脂のTgは80℃であり、重量平均分子量は6万であった。
<比較例5>
実施例1の再帰反射シートにおける表面保護層に、両面易接着処理PET(佛山杜邦鴻基薄膜有限公司製、F−8202、厚み38μm)を用いた以外は、実施例1と同様にして再帰反射シートを作製した。なお、PETのTgは82℃であった。
上述した実施例及び比較例における再帰反射シートについて、同じ評価方法でその耐候性、耐エンボス性、耐ブロッキング性、及び印刷性の評価を行った。なお、評価結果が、A、B、及びCであれば実使用上問題のないレベルである。具体的な評価方法は以下の通りである。
≪耐候性評価≫
アトラス社製キセノンランプ型促進耐候性試験機(Ci65A)を波長300nm〜800nmについて、照射強度550W/m2、ブラックパネル温度63℃の条件で、75mm×70mm、厚み1mmのアルミニウム製基板に貼った実施例1の再帰反射シートの3300時間促進耐候性試験後の色相を、促進耐候性試験前の色相と比較し、下記の基準で評価した。尚、色相は日本電色株式会社製色差計(Model SE−2000)を用い、JIS Z 9117(2011年)に従って測定した。
−評価基準−
A : ΔEが2以下である。
B : ΔEが2以上〜4以下である。
C : ΔEが4以上〜7以下である。
D : ΔEが7以上である。
≪耐エンボス性評価≫
厚さ1mmのアルミニウム板に実施例1の再帰反射シートを貼り合わせ、24時間常温で養生した後、10℃環境下で0.75mmから3.00mmまで0.25mm毎に異なる高さのエンボス金型を用い、プレス機にてエンボスした。割れや剥がれのない最大のエンボス高さを求め、以下の基準で評価した。
−評価基準−
A : エンボス金型の高さが2.25mm以上である。
B : エンボス金型の高さが2.00mmである。
C : エンボス金型の高さが1.75mmである。
D : エンボス金型の高さが1.75mm未満である。
≪耐ブロッキング性評価≫
10cm×10cmにカットした実施例1の再帰反射シートを10枚重ね、その上下をアルミニウム板ではさみ、上から2.7kgの重りを載せて60℃環境下に24時間静置した後、再帰反射シート表面の外観を確認した。再帰反射シート表面の全表面積に対する、ブロッキング痕が形成された面積率(10枚の平均値)を求めて以下の基準で評価した。
−評価基準−
A : ブロッキング痕の面積率がシート全体の5%以下である。
B : ブロッキング痕の面積率がシート全体の5%以上15%以下である。
C : ブロッキング痕の面積率がシート全体の15%以上30%以下である。
D : ブロッキング痕の面積率がシート全体の30%以上50%以下である。
E : ブロッキング痕の面積率がシート全体の50%以上である。
≪印刷性評価≫
溶剤型インクジェット印刷機(Roland社製、VersaCAMM540i)を用い、実施例1の再帰反射シート表面に所定の画像を印刷して、シート表面に印刷された画像の外観を観察した。そして、印刷された画像の外観(インクはじき、インク発色、インク濡れ、インク滲み)より印刷性を以下の基準で評価した。
−評価基準−
A : 非常に外観が美しいものである。
B : 設定した解像度より少し像がぼやけているものである。
C : 像の縁にインクの滲みが少し見えるものである。
D : インクの浸み込み方にムラがあり、印刷の発色が均一ではないものである。
E : インクをはじいて印刷できないものである。
上記の評価方法で再帰反射シートの耐候性、耐エンボス性、耐ブロッキング性、及び印刷性の評価を行った。評価結果は、下記表1に示す。
<表1>
Figure 2018524638
表1中の各記載について説明する。
架橋剤A−アダクト型イソシアネート系架橋剤(旭化成ケミカルズ株式会社製、E405−70B)
架橋剤B−イソシアネート系架橋剤(バイエル社製、N−75)
架橋剤C−メラミン系架橋剤(株式会社三和ケミカル製、NC−10)
ここで、MMA−メチルメタクリレート(Tg103℃)
EA−エチルアクリレート(Tg27℃)
2HEMA−2−ヒドロキシエチルメタクリレート(Tg55℃)
優れた耐候性、耐エンボス性、耐ブロッキング性を有する再帰反射シートを金属プレート10と貼り合わせ、再帰反射シートに認識可能な標示印刷物9を設け、さらに、エンボス加工により再帰反射シートから突出した標示部を形成させ、これにより、良好な耐候性を有するライセンスプレートが形成されている。
1 表面保護層
2 印刷層
3 保持層
4 球状ガラスレンズ
5 焦点層
6 光反射層
7 粘着剤層
8 剥離基材
9 標示印刷物
10 金属プレート

Claims (10)

  1. 最外層に表面保護層を備え、前記表面保護層は、ゲル分率が0%〜95%である、少なくとも1種のアクリル系ポリマーを含有し、前記表面保護層に含有される少なくとも1種のアクリル系ポリマーの反応後の生成物のガラス転移温度Tgが10℃〜35℃であることを特徴とする再帰反射シート。
  2. 前記表面保護層は、アクリル系ポリマーを少なくとも2種含有し、そのうちの一つのガラス転移温度Tgが35℃より高く若しくは10℃より低く、又は、そのうちの一つのガラス転移温度Tgが35℃より高く、別の一つのガラス転移温度Tgが10℃より低いことを特徴とする請求項1に記載の再帰反射シート。
  3. 前記表面保護層のゲル分率が10%〜80%であることを特徴とする請求項1又は2に記載の再帰反射シート。
  4. 前記アクリル系ポリマーは、水酸基又はカルボキシ基を有するモノマーに由来する構成単位を含み、イソシアネート系架橋剤を介して架橋されていることを特徴とする請求項3に記載の再帰反射シート。
  5. 前記アクリル系ポリマーは、アクリル酸アルキルエステルモノマー単独重合体であり、又は、水酸基含有モノマー、カルボキシ基含有モノマー、アミド系モノマー及びエポキシ樹脂系モノマーのうち少なくとも1種と、アクリル酸アルキルエステルモノマーと、の共重合体であることを特徴とする請求項3に記載の再帰反射シート。
  6. 前記アクリル酸アルキルエステルモノマーは、メチルアクリレート、エチルアクリレート、n−プロピルアクリレート、イソプロピルアクリレート、n−ブチルアクリレート、t−ブチルアクリレート、イソブチルアクリレート、n−ヘキシルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、n−オクチルアクリレート、イソオクチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、n−プロピルメタクリレート、イソプロピルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、t−ブチルメタクリレート、イソブチルメタクリレート、n−ヘキシルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、n−オクチルメタクリレート及びイソオクチルメタクリレートから選択される1種であることを特徴とする請求項4に記載の再帰反射シート。
  7. 前記水酸基含有モノマーは、ヒドロキシアルキルアクリレート、又は、プロピレンアルコール、メチルアリルアルコール或いはポリエチレングリコールモノアクリレートを含有するヒドロキシモノマーであり、前記ヒドロキシアルキルアクリレートは、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート及び2−ヒドロキシブチルアクリレートから選択される1種であることを特徴とする請求項4に記載の再帰反射シート。
  8. 前記アクリル系ポリマーは、重量平均分子量が3万以上のポリマーであり、前記アクリル酸アルキルエステルモノマーの炭素数は3〜12であることを特徴とする請求項5〜7のいずれか1項に記載の再帰反射シート。
  9. 前記再帰反射シートの表面保護層の下方は、上下順に積層された保持層、焦点層及び光反射層を含み、前記表面保護層と前記保持層との間には、複数の球状ガラスレンズが配置され、前記球状ガラスレンズが表面保護層及び保持層にそれぞれ嵌め込まれ、前記表面保護層は、球状ガラスレンズの直径の長さの75%を超える厚さを有することを特徴とする請求項8に記載の再帰反射シート。
  10. 請求項8に記載の再帰反射シートと、これに貼り合わされた金属プレートとを備え、前記金属プレートと前記再帰反射シートとは、エンボス加工により前記再帰反射シートの一端から突出した標示部を形成していることを特徴とする再帰反射シートを備えるライセンスプレート。
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