JP2018523726A - 炭化水素ワックス組成物、その生産方法、およびゴム製品中の添加剤としてのその使用 - Google Patents

炭化水素ワックス組成物、その生産方法、およびゴム製品中の添加剤としてのその使用 Download PDF

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Abstract

本発明は、ゴム製品中のオゾン保護添加剤および老化保護添加剤として優れた性質を持つ炭化水素ワックス組成物、その生産、ならびにオゾン保護添加剤および老化保護添加剤としてのその使用に関する。本炭化水素ワックス組成物は、炭化水素1分子あたりの炭素原子の数に基づくその炭化水素分子の分布、ならびにその分岐鎖状炭化水素および直鎖状炭化水素の分布によって特徴づけられる。

Description

本発明は、ゴム製品中のオゾン保護添加剤および老化保護添加剤として優れた性質を持つ炭化水素ワックス組成物、その生産、ならびにオゾン保護添加剤および老化保護添加剤としてのその使用に関する。本炭化水素ワックス組成物は、炭化水素1分子あたりの炭素原子の数に基づくその炭化水素分子の分布、ならびにその分岐鎖状炭化水素および直鎖状炭素分子の分布によって特徴づけられる。
二重結合を含有するエラストマーをオゾン攻撃から保護するためのゴムおよびタイヤにおける石油ワックスの使用は、ゴム技術において周知である。
ワックス全般は、典型的には、40℃を上回るドロップ融点を有し、わずかな加圧下で艶出し可能であり、20℃において混練可能または硬脆、かつ透明ないし不透明であり、40℃超で分解することなく融解し、典型的には50℃と90℃との間で、また例外的には200℃までに、融解し、ペーストまたはゲルを形成し、熱および電気の不良導体である化学組成物と定義される。
ゴムおよびタイヤにおけるワックスのオゾン保護の機序は、保護膜の形成のための、ゴム製品の表面へのワックスの移行と共に、数人の研究者によって記載されている(非特許文献1、非特許文献2、非特許文献3)。
オゾン(O)はゴム中の二重結合を攻撃し、それによってゴムの物理的性質に有害な影響を及ぼし、ゴムを脆化し、亀裂を引き起こす。弛緩状態では、ゴムはオゾンを吸収してオゾン化物の保護表面層を形成するが、(例えば停車した車のタイヤのサイドウォールに加わるような)静的張力下では、ゴム中にオゾンがより深く浸透して、深刻な亀裂を引き起こす。オゾン攻撃の速度は温度およびオゾン濃度の関数であると報告されている。−5℃未満では活性化エネルギーがオゾン攻撃にとって不十分であるが、−5℃を上回ると、オゾンが酸素に分解し始めてオゾンによる劣化が止まる約50〜55℃までは、攻撃の速度が増加する。
ゴムコンパウンドに添加されたワックスは加工中(140〜240℃)に溶解する。ゴムが冷えるにつれて、ワックスはゴム中で過飽和溶液を形成し、それによってワックスのドメインが形成される。冷却すると、結果として生じた濃度勾配がワックスを表面へと移動させる。溶解度および拡散速度の相違ゆえに、ワックスの炭化水素分子は、所与の温度において別々に移行する。移行速度は、ワックスの構造、鎖長、ゴム組成および温度の関数である。ワックスの溶解度は鎖長の減少および温度の上昇と共に増加する。ワックスの拡散は鎖長の減少および温度の上昇と共に増加する。これらの相反する動力学は、所与の温度におけるワックス膜の構成に観察される変化をもたらす。ワックスは、温度が上昇するにつれて、ゴム中に再溶解することもできる。これは、周囲温度が変化するにつれてワックス膜が絶えず変化する原因になる。有効であるためには、長期間持続する、均一で、途切れなく、付着性で柔軟なワックス膜が、存在しなければならない。
有効適用温度範囲が広いほど、任意の所与の温度において十分な保護を与えるために必要になるワックスの量は増える。しかし、多量すぎるワックスは、ゴムの物理的性質に負の影響を有しうる。
加えて、ゴムの表面におけるワックスの目に見える結晶化(いわゆる「ブルーミング」)を最小限に抑えることが望ましい。ブルーミングは、タイヤの外観、特にサイドウォールの外観を損なう、負の性質であるとみなされる。
要求されるニーズを満たすワックスを提供することは困難な課題である。正しいワックスの選択においては多くのパラメータが決定的な役割を果たし、その中には、ワックスの炭素原子の数、n/iso比および結晶化挙動が含まれる。
先行技術では、上記の目標を達成するための、多くの異なるアプローチが記載されている。
特許文献1は、表面におけるワックスのブルーミングと、その結果生じる販売前にタイヤをクリーニングする必要とを最小限に抑えるために、最大で45重量%の直鎖状パラフィンを含有するパラフィンワックスを含むオゾン劣化防止ワックスを教示している。このパラフィンワックスは石油系であり、好ましくは40〜60重量%のC15〜C40鎖を含み、そのうちの少なくとも25重量%はパラフィンであり、さらに、40〜60重量%のC41〜C70鎖を含み、そのうちの少なくとも50重量%は分岐鎖状パラフィンを含む。
特許文献2は、マイクロクリスタリンワックスであるパラフィンワックス組成物と、1〜10重量部の該ワックスを含有するゴム組成物とを記載している。この特許は、直鎖状飽和炭化水素の総含量が高すぎると、静的条件下での初期耐オゾン性は良好であるものの、配合ゴム組成物中に含有される酸化防止剤がワックスのブルーミングと一緒にブルームすることで、日光またはUV照射により外観を変化させることを教示している。
特許文献3は、なかんずく100部のゴムに対して1.5重量部のパラフィンワックスを含み、パラフィン分子は20〜50の炭素原子数を有すると共に、iso含量とn含量との比が5/95〜20/80である、タイヤのサイドウォール用のゴム組成物を請求項に示している。請求項に示されているパラフィンワックスは、例えば日本精蝋株式会社のオゾエース0355である。
特許文献4は、低分子量成分領域のCmaxがC24〜29であり、かつ高分子量成分領域のCmaxがC32〜38である、2つの炭素数分布ピークを有する0.5〜10重量部のゴム石油ワックスの混合によって、耐オゾン性が改良されている、ゴム組成物を請求項に示している。このゴム組成物は、結果として、低温および高温において良好な耐オゾン性を示す。ブルーミング性に関する記載は特許文献4にはない。
特許文献5は、炭化水素中の炭素原子数に、或る分布、すなわち14.2〜57.8重量%の炭素数29までの直鎖状炭化水素、40.4〜58.4重量%の炭素数30と40との間の直鎖状炭化水素、および0〜2.2重量%の炭素数41以上の直鎖状炭化水素を有する、オゾン保護ワックス(表1においてプロトタイプK〜Oによって例示されているもの)を請求項に示している。
特許文献6は、タイヤ内層ゴム組成物およびそれから製造される空気入りタイヤを開示している。これらのゴム組成物は優秀な耐オゾン性を与え、32重量%または81重量%の炭素原子数25〜40の直鎖状炭化水素、34重量%または6重量%の炭素原子数31〜38の直鎖状炭化水素、および19重量%または0重量%の炭素原子数39〜60の直鎖状炭化水素を含む炭化水素ワックスを含有する。
特許文献7は、7〜30重量%の炭素原子数20〜25の直鎖状および非直鎖状炭化水素、15〜35重量%の炭素原子数38〜53の直鎖状炭化水素および炭素原子数42〜51の非直鎖状炭化水素、ならびに30〜65重量%の炭素原子数28〜36の直鎖状炭化水素および炭素原子数29〜39の非直鎖状炭化水素を含む炭化水素ワックスを含む、優秀な耐オゾン性を有するゴム組成物を教示している。
特許文献8は、耐オゾン性を改良することができるタイヤ用ゴム組成物を教示しており、これは、20〜30重量%の炭素原子数25〜30の炭化水素および10〜25重量%の炭素原子数35〜50の炭化水素を含む炭化水素ワックスを含有している。
特許文献9は、ゴム用の酸化防止ワックスを開示しており、このワックスは、直鎖状炭化水素の含量が少なくとも75重量%、炭素原子数21〜26の直鎖状炭化水素の含量が5〜25重量%、そして炭素原子数36〜51の直鎖状炭化水素の含量が20〜45重量%である。
国際公開第2012023026号(A2) 欧州特許第0490533号(B1) 欧州特許第1876037号(B1) 特開昭63−145346号 米国特許第3826735号(A) 欧州特許出願公開第2796494号(A1) 特開平11−246706号 特開2008−035028号 米国特許第4877456号
ジョン・メノウ(Jon Menough)、「ゴムにおけるワックスの役割(Waxes’ role in rubber)」、ラバー・ワールド(Rubber World)、1989年2月 エフ・ジャウエット(F.Jowett)、「石油ワックスの使用によるオゾン攻撃からのゴムの保護(The protection of rubber from ozone attack by use of petroleum waxes)」 シ−・ビー・クリシュナ(C.B.Krishna)、「ワックスがブルームするために必要な露出面(Exposed surfaces necessary for wax to bloom)」、ラバー・アンド・プラスチック・ニュース(Rubber&Plastic News)、2002年8月26日
したがって、なかんずく本発明の目的は、オゾンによる消耗からゴム製品を保護することに優れたワックスであって、ゴム製品の表面において低いブルーミングを示すワックスを提供することである。
驚いたことに、炭素原子の数および分岐に関して独特な脂肪族非環状炭化水素の分布を有する新しい炭化水素ワックス組成物は、得られたそのゴム製品の優れた耐オゾン性および低いブルーミングをもたらすことが見いだされた。低いブルーミングは、耐オゾン性を良好なレベルに維持しつつ、或る期間後に、改良された光学的外観のゴム製品をもたらす。
本炭化水素ワックス組成物は、全体として15〜110の範囲内の炭素原子数を有する、鎖長の異なる炭化水素を含有し、請求項1、従属請求項および下記本明細書において定義する炭化水素1分子あたりの炭素原子の数に基づく炭化水素の分布を有する。
炭化水素は、もっぱら炭素原子と水素原子とからなる分子である。別段の言及がある場合を除き、n−または直鎖状とは、直鎖状脂肪族を指し、i−、iso−または分岐鎖状とは、分岐鎖状脂肪族を表す。
炭化水素1分子あたりの炭素原子の数および分子が分岐鎖状であるか直鎖状であるかに基づくワックス炭化水素の分布は、ガスクロマトグラフィーによって決定することができる(欧州ワックス連盟(European Wax Federation)のEWF Method 001/03)。
ガスクロマトグラフィーは、分解を伴わずに気化させることができる化合物を分離し分析するために分析化学において使用される一般的なタイプのクロマトグラフィーである。ガスクロマトグラフィーの典型的用途には、特定物質の純度を調べること、または混合物の異なる成分を分離すること(そのような成分の相対量も決定することができる)がある。本願において、上述のガスクロマトグラフィー法は、特許請求の範囲において言及するすべての態様において、本発明による炭化水素を同定するのに適している。
炭化水素1分子あたりの炭素原子が指定された数である炭化水素分子の数は、その炭化水素1分子あたりの炭素原子の数におけるGCクロマトグラムの絶対的シグナル強度(%ピーク面積)に比例し、そこから得ることができる。
本発明による炭化水素ワックス組成物は、15個と110個との間の炭素原子を有する炭化水素を含み、
‐炭化水素のうちの25〜40%は、20〜30個の炭素原子を有する直鎖状短鎖長炭化水素であり、
‐炭化水素のうちの5〜18%は、31〜38個の炭素原子を有する直鎖状中鎖長炭化水素であり、
‐炭化水素のうちの25〜40%は、39〜60個の炭素原子を有する直鎖状長鎖長炭化水素であり、
‐炭化水素のうちの5〜15%は、21〜31個の炭素原子を有する分岐鎖状短鎖長炭化水素であり、
‐炭化水素のうちの5%未満が、32〜39個の炭素原子を有する分岐鎖状中鎖長炭化水素であり、
‐炭化水素のうちの5〜15%は、40〜61個の炭素原子を有する分岐鎖状長鎖長炭化水素であって、
パーセンテージはいずれの場合も、15〜110個の炭素原子を有する炭化水素の総数に対するものである。上記の「炭化水素」で表される炭化水素は、炭素原子数15〜110の炭化水素だけである。
「直鎖状短鎖長炭化水素」という用語は、この文書の全体を通して、全部で20〜30個の炭素原子を有する直鎖状炭化水素を表す。
「直鎖状中鎖長炭化水素」という用語は、この文書の全体を通して、31〜38個の炭素原子を有する直鎖状炭化水素を表す。
「直鎖状長鎖長炭化水素」という用語は、この文書の全体を通して、39〜60個の炭素原子を有する直鎖状炭化水素を表す。
「分岐鎖状短鎖長炭化水素」という用語は、この文書の全体を通して、21〜31個の炭素原子を有する分岐鎖状炭化水素を表す。
「分岐鎖状中鎖長炭化水素」という用語は、この文書の全体を通して、32〜39個の炭素原子を有する分岐鎖状炭化水素を表す。
「分岐鎖状長鎖長炭化水素」という用語は、この文書の全体を通して、40〜61個の炭素原子を有する分岐鎖状炭化水素を表す。
そのような炭化水素ワックス組成物は、それを使って生産されたゴム製品の良好なオゾン保護および低いブルーミングを示す。低いブルーミングは、耐オゾン性を良好なレベルに維持しつつ、或る期間後にも、改良された光学的外観のゴム製品をもたらす。さらにまた、ゴム製品の他の性質、例えば引張強さ、硬さおよび反発レジリエンスは、負の影響を受けない。
Sasolwax Blend 7のガスクロマトグラムである。
本炭化水素ワックス組成物は、下記のとおり−上に定義した炭素原子数15〜110の炭化水素分子に関して任意の組み合わせで−互いに独立してさらに定義される好ましい実施形態に従う。
好ましくは、炭化水素ワックス組成物の炭化水素のうちの26〜37%は、20〜30個の炭素原子を有する直鎖状短鎖長炭化水素である。
さらにまた、炭化水素ワックス組成物の炭化水素のうちの26〜37%は、好ましくは、39〜60個の炭素原子を有する直鎖状長鎖長炭化水素である。
炭化水素ワックス組成物の炭化水素のうちの6〜8%は、好ましくは、21〜31個の炭素原子を有する分岐鎖状短鎖長炭化水素でありうる。
炭化水素ワックス組成物の炭化水素のうちの6〜12%は、好ましくは、40〜61個の炭素原子を有する分岐鎖状長鎖長炭化水素でありうる。
炭化水素ワックスの炭化水素のうちの10〜16%は、好ましくは、31〜38個の炭素原子を有する直鎖状中鎖長炭化水素でありうる。
炭化水素ワックスの炭化水素のうちの0.1〜3.0%は、好ましくは、32〜39個の炭素原子を有する分岐鎖状中鎖長炭化水素でありうる。
本発明による炭化水素ワックス組成物は、好ましくは、以下の定義のうちの1つ以上によって、さらに特徴づけられる:
‐直鎖状長鎖炭化水素に対する直鎖状短鎖長炭化水素の数の比は0.5と1.5との間、より好ましくは0.6と1.2との間である;
‐分岐鎖状長鎖長炭化水素に対する分岐鎖状短鎖長炭化水素の数の比は0.5と1.5との間、より好ましくは0.6と1.2との間である;
‐直鎖状中鎖長炭化水素に対する直鎖状短鎖長炭化水素の数の比は1.5と3.5との間、より好ましくは1.6と3.2との間である;
‐直鎖状中鎖長炭化水素に対する直鎖状長鎖長炭化水素の数の比は2.0と4.0との間、より好ましくは2.2と3.2との間である;
‐分岐鎖状中鎖長炭化水素に対する分岐鎖状短鎖長炭化水素の数の比は2.5と6.5との間、より好ましくは2.8と6.0との間である;
‐分岐鎖状中鎖長炭化水素に対する分岐鎖状長鎖長炭化水素の数の比は、4.0と7.0との間、より好ましくは4.5と6.5との間である;
‐分岐鎖状短鎖炭化水素に対する直鎖状短鎖長炭化水素の数の比は、3.0と6.0との間、より好ましくは3.5と5.5との間である;
‐分岐鎖状長鎖長炭化水素に対する直鎖状長鎖長炭化水素の数の比は、3.0と6.0との間、より好ましくは3.2と5.0との間である;
‐分岐鎖状中鎖長炭化水素に対する直鎖状中鎖長炭化水素の数の比は、6.0と12.0との間、より好ましくは6.4と11.2との間である。
さらにまた、炭化水素ワックス組成物の炭化水素のうちの10〜30%、好ましくは15〜25%は、好ましくは、分岐鎖状炭化水素である。
上記および特許請求の範囲において定義される炭化水素ワックス組成物は、改良されたブルーミング性を示す(実施例参照)。特定の理論に束縛されることは望まないが、これは、炭化水素1分子あたりの炭素原子の数に基づく炭化水素分子の特別な分布ならびにその移行性およびオゾン保護性によるものであると考えられる。
本発明は、所望の性質を得るために異なる炭化水素ワックス成分を選択的に配合および/または混合することによって、本発明による炭化水素ワックス組成物からなるワックスペレットまたはワックス粉末を得るための方法も包含する。
ワックスペレットまたはワックス粉末を得るためのこの方法は以下の工程を含む:
‐少なくとも2つの炭化水素ワックス成分であって、
‐第1の炭化水素ワックス成分は、炭化水素のうちの60%超が20〜30個の炭素原子を有する直鎖状短鎖長炭化水素である、炭素原子数15〜110の炭化水素を含み、
‐第2の炭化水素ワックス成分は、炭化水素のうちの45%超、さらなる実施形態では60%超が、39〜60個の炭素原子を有する直鎖状長鎖長炭化水素である、炭素原子数15〜110の炭化水素を含む、
少なくとも2つの炭化水素ワックス成分を用意する工程、
‐先行する請求項のいずれか一項に記載する炭化水素ワックス組成物を得るために、炭化水素ワックス成分を溶融状態において互いに混合する工程、
‐炭化水素ワックス組成物を、好ましくは噴霧冷却またはペレット化またはスラブ化によって、固化させる工程。
ゴム製品中の添加剤としての炭化水素ワックス組成物の使用またはワックスペレットもしくはワックス粉末の使用も請求項に示される。好ましい使用において、そのような添加剤は、ゴム製品の表面における炭化水素ワックス分子のブルーミングを低減し、ゴム製品をオゾン消耗および/または老化から保護する。
ゴム製品は、好ましくは0.5〜10phr、より好ましくは1〜5phr、最も好ましくは1〜3phrの炭化水素ワックス組成物を含む。この単位(ゴム100重量部あたりの重量部数(parts per hundred parts of rubber by weight))はゴム工業において使用される単位であり、存在するゴムの全質量の100重量部に対する尺度を与える。
本発明は、上記に加えて、または上記に代えて、以下のように記載することもできる。
炭化水素1分子あたりの炭素原子の数に基づく炭化水素分子の分布を有し、炭化水素1分子あたり15炭素原子と110炭素原子との間に少なくとも2つの極大を有する、直鎖状炭化水素分子および分岐鎖状炭化水素分子を含む炭化水素ワックス組成物であって、いずれの場合も極大とは、炭化水素1分子あたり±2炭素原子の範囲内で最大数の炭化水素分子であり、
‐直鎖状炭化水素分子の少なくとも1つの極大は炭化水素1分子あたり23炭素原子と33炭素原子との間にあり、直鎖状炭化水素分子の少なくとも1つの極大は炭化水素1分子あたり37炭素原子と48炭素原子との間にあり、
‐分岐鎖状炭化水素分子の少なくとも1つの極大は炭化水素1分子あたり23炭素原子と33炭素原子との間にあり、分岐鎖状炭化水素分子の少なくとも1つの極大は炭化水素1分子あたり37炭素原子と48炭素原子との間にあり、
‐直鎖状炭化水素分子および分岐鎖状炭化水素分子の、炭化水素1分子あたり23炭素原子と33炭素原子との間の範囲内にあって炭化水素1分子あたりの炭素原子の数が最も多い極大と、炭化水素1分子あたり37炭素原子と48炭素原子との間の範囲内にあって炭化水素1分子あたりの炭素原子の数が最も少ない極大とは、互いに、炭化水素1分子あたり少なくとも12炭素原子は相違しており、
‐分布は、直鎖状炭化水素分子についても、分岐鎖状炭化水素分子についても、炭化水素1分子あたり少なくとも12炭素原子の上記範囲内には極大を有さず、
‐分布は、直鎖状炭化水素分子についても、分岐鎖状炭化水素分子についても、それぞれ炭化水素1分子あたり30〜36炭素原子に、少なくとも1つの極小を有し、いずれの場合も極小とは、炭化水素1分子あたり±2炭素原子の範囲内で最小数の炭化水素分子である。
追加定義または代替定義による炭化水素ワックス組成物は、好ましくは、炭化水素1分子あたり23〜30炭素原子、より好ましくは24〜29炭素原子に、直鎖状炭化水素分子に関して、少なくとも1つの分布の極大を有する。
追加定義または代替定義による炭化水素ワックス組成物は、好ましくはさらに、炭化水素1分子あたり39〜48炭素原子、より好ましくは40〜43炭素原子に、直鎖状炭化水素分子に関して、少なくとも1つの分布の極大を有する。
好ましくは、追加定義または代替定義による炭化水素ワックス組成物中の分岐鎖状炭化水素の数は、炭化水素分子の総数のうちの10%と30%との間、より好ましくは15%と25%との間である。
3つの炭化水素ワックス組成物:
‐Varazon6500(組成物1を得るための比較例、Sasol Wax GmbH(ハンブルク)製)、
‐Vararzon6066(組成物2を得るための比較例、Sasol Wax GmbH(ハンブルク)製)、および
‐Sasolwax Blend 7(組成物3を得るための本発明による実施例、Sasol Wax GmbH(ハンブルク)製)
を、表1による「標準タイヤ」ゴム組成物に組み込んだ。
Figure 2018523726
ゴム組成物混合物の生産は、タンジェンシャルミキサーにおいて、標準条件下、二段階で行った。すべての混合物から加硫によって試験ブロックを生産し、ゴム工業において使用される典型的な材料の性質を決定した。この目的には以下の試験方法を使用した。
‐DIN 53 505による室温(RT:room temperature)におけるショアA硬さ(単位:ショアA、略号:ShA)
‐DIN 53 512による室温における反発レジリエンス(反発と略記)
‐DIN 53 504による室温における引張強さ
‐ブルーミング挙動:加硫物を3ヶ月間貯蔵し、湿気および日照から保護し、その後、視覚的に評価した。クラス1:満足のいく光学的外観、クラス2:十分な光学的外観、クラス3:不十分な光学的外観。
‐DIN 53 509/DIN ISO 1431−1に類似する条件による室温における耐オゾン性:オゾン濃度200pphm±30pphm、温度25℃±3℃、空気湿度60%±5%および静的ひずみ10%と60%との間、一方、評価はDIN 53 509/DIN ISO 1431−1に従って行う。評価:良(亀裂なし)または不良(亀裂)。
ワックスを含有するゴム組成物の性質は、表2に見ることができる。
Figure 2018523726
Sasolwax Blend 7の炭化水素ワックス組成を、欧州ワックス連盟の「ガスクロマトグラフィーによる炭化水素ワックス分析のための標準試験法」(Standard Test Method for Analysis of Hydrocarbon Waxes by Gas Chromatography)(EWF Method 001/03)に従って、ガスクロマトグラフィーによって測定した(表3参照)。
Figure 2018523726
ガスクロマトグラムを図1に示す。このガスクロマトグラムは、Sasolwax Blend 7について、炭化水素1分子あたりの炭素原子の数の分子分布およびn/iso比を与える。
Sasolwax Blend 7は、ASTM D 938による凝固点が52〜54℃であり、81.3%が20〜30個の炭素原子を有する直鎖状短鎖長炭化水素である完全精製パラフィンワックス(Sasolwax 5203)45重量%と、凝固点が83℃であり、48.5%が39〜60個の炭素原子を有する直鎖状長鎖長炭化水素であるフィッシャー‐トロプシュ法によるパラフィンワックス(Sasolwax C80)45重量%と、凝固点が78℃であり、74.5%が分岐鎖状炭化水素である水素化処理されたマイクロクリスタリンワックス(Sasolwax 3279)10重量%とを混合することによって得られた。
炭素原子数15〜110の炭化水素を含む本発明による炭化水素ワックス組成物 (Sasolwax Blend 7)では、炭化水素のうちの26.4%は、20〜30個の炭素原子を有する直鎖状短鎖長炭化水素であり、炭化水素のうちの35.4%は、39〜60個の炭素原子を有する直鎖状長鎖長炭化水素である。
さらにまた、この炭化水素ワックス組成物の炭化水素のうちの7.0%は、21〜31個の炭素原子を有する分岐鎖状短鎖長炭化水素であり、炭化水素のうちの10.8%は、40〜61個の炭素原子を有する分岐鎖状長鎖長炭化水素である。
この炭化水素ワックス組成物の炭化水素のうちの15.2%は、31〜38個の炭素原子を有する直鎖状中鎖長炭化水素であり、炭化水素のうちの2.3%は、32〜39個の炭素原子を有する分岐鎖状中鎖長炭化水素である。
この炭化水素ワックス組成物の炭化水素のうちの21%は分岐鎖状炭化水素である。
表4は、やはり上記GC法によって決定された、実験に使用した異なる炭化水素ワックス組成物の、請求項1に定義するような分布を示している。
Figure 2018523726
上記の結果からわかるように、本発明による炭化水素ワックス組成物は、それを使って生産されたゴム組成物において低減したブルーミングを示すが、その一方で、耐オゾン性、引張強さ、硬さおよび反発レジリエンスなどの他の性質は維持する。

Claims (16)

  1. 炭素原子数15〜110の炭化水素を含み、
    ‐前記炭化水素のうちの25〜40%は、20〜30個の炭素原子を有する直鎖状短鎖長炭化水素であり、
    ‐前記炭化水素のうちの5〜18%は、31〜38個の炭素原子を有する直鎖状中鎖長炭化水素であり、
    ‐前記炭化水素のうちの25〜40%は、39〜60個の炭素原子を有する直鎖状長鎖長炭化水素であり、
    ‐前記炭化水素のうちの5〜15%は、21〜31個の炭素原子を有する分岐鎖状短鎖長炭化水素であり、
    ‐前記炭化水素のうちの5%未満が、32〜39個の炭素原子を有する分岐鎖状中鎖長炭化水素であり、
    ‐前記炭化水素のうちの5〜15%は、40〜61個の炭素原子を有する分岐鎖状長鎖長炭化水素であって、
    パーセンテージはいずれの場合も、15〜110個の炭素原子を有する炭化水素の総数に対するものである、炭化水素ワックス組成物。
  2. 前記炭化水素のうちの26〜37%は、20〜30個の炭素原子を有する直鎖状短鎖長炭化水素である、請求項1に記載の炭化水素ワックス組成物。
  3. 前記炭化水素のうちの26〜37%は、39〜60個の炭素原子を有する直鎖状長鎖長炭化水素である、請求項1〜2のいずれか一項に記載の炭化水素ワックス組成物。
  4. 前記炭化水素のうちの6〜8%は、21〜31個の炭素原子を有する分岐鎖状短鎖長炭化水素である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の炭化水素ワックス組成物。
  5. 前記炭化水素のうちの6〜12%は、40〜61個の炭素原子を有する分岐鎖状長鎖長炭化水素である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の炭化水素ワックス組成物。
  6. 前記炭化水素のうちの10〜16%は、31〜38個の炭素原子を有する直鎖状中鎖長炭化水素である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の炭化水素ワックス組成物。
  7. 前記炭化水素のうちの0.1〜3.0%は、32〜39個の炭素原子を有する分岐鎖状中鎖長炭化水素である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の炭化水素ワックス組成物。
  8. 以下の定義:
    ‐前記直鎖状長鎖炭化水素に対する直鎖状短鎖長炭化水素の数の比は0.5と1.5との間、好ましくは0.6と1.2との間である;
    ‐前記分岐鎖状長鎖長炭化水素に対する分岐鎖状短鎖長炭化水素の数の比は0.5と1.5との間、好ましくは0.6と1.2との間である;
    ‐直鎖状中鎖長炭化水素に対する直鎖状短鎖長炭化水素の数の比は1.5と3.5との間、好ましくは1.6と3.2との間である;
    ‐直鎖状中鎖長炭化水素に対する直鎖状長鎖長炭化水素の数の比は、2.0と4.0との間、好ましくは2.2と3.2との間である;
    ‐分岐鎖状中鎖長炭化水素に対する分岐鎖状短鎖長炭化水素の数の比は2.5と6.5との間、好ましくは2.8と6.0との間である;
    ‐分岐鎖状中鎖長炭化水素に対する分岐鎖状長鎖長炭化水素の数の比は、4.0と7.0との間、好ましくは4.5と6.5との間である;
    ‐分岐鎖状短鎖炭化水素に対する直鎖状短鎖長炭化水素の数の比は、3.0と6.0との間、より好ましくは3.5と5.5との間である;
    ‐分岐鎖状長鎖長炭化水素に対する直鎖状長鎖長炭化水素の数の比は、3.0と6.0との間、好ましくは3.2と5.0との間である;
    ‐分岐鎖状中鎖長炭化水素に対する直鎖状中鎖長炭化水素の数の比は、6.0と12.0との間、好ましくは6.4と11.2との間である
    のうちの1つ以上によってさらに特徴づけられる、請求項1〜7のいずれか一項に記載の炭化水素ワックス組成物。
  9. 前記炭化水素のうちの10〜30%、好ましくは15〜25%は、分岐鎖状炭化水素である、請求項1〜8のいずれか一項に記載の炭化水素ワックス組成物。
  10. ‐前記直鎖状炭化水素分子の少なくとも1つの極大は炭化水素1分子あたり23炭素原子と33炭素原子との間にあり、前記直鎖状炭化水素分子の少なくとも1つの極大は炭化水素1分子あたり37炭素原子と48炭素原子との間にあり、
    ‐前記分岐鎖状炭化水素分子の少なくとも1つの極大は炭化水素1分子あたり23炭素原子と33炭素原子との間にあり、前記分岐鎖状炭化水素分子の少なくとも1つの極大は炭化水素1分子あたり37炭素原子と48炭素原子との間にあり、
    ‐直鎖状炭化水素分子および分岐鎖状炭化水素分子の、炭化水素1分子あたり23炭素原子と33炭素原子との間の範囲内にあって炭化水素1分子あたりの炭素原子の数が最も多い極大と、炭化水素1分子あたり37炭素原子と48炭素原子との間の範囲内にあって炭化水素1分子あたりの炭素原子の数が最も少ない極大とは、互いに、炭化水素1分子あたり少なくとも12炭素原子は相違しており、
    ‐前記分布は、前記直鎖状炭化水素分子についても、前記分岐鎖状炭化水素分子についても、炭化水素1分子あたり少なくとも12炭素原子の上記範囲内には極大を有さず、
    ‐前記分布は、前記直鎖状炭化水素分子についても、前記分岐鎖状炭化水素分子についても、それぞれ炭化水素1分子あたり30〜36炭素原子に、少なくとも1つの極小を有し、
    いずれの場合も、極大とは炭化水素1分子あたり±2炭素原子の範囲内で最大数の炭化水素分子であり、極小とは炭化水素1分子あたり±2炭素原子の範囲内で最小数の炭化水素分子である、
    請求項1〜9のいずれか一項に記載の炭化水素ワックス組成物。
  11. ‐少なくとも2つの炭化水素ワックス成分を用意する工程であって、
    ‐第1の炭化水素ワックス成分は、炭化水素のうちの60%超が20〜30個の炭素原子を有する直鎖状短鎖長炭化水素である、炭素原子数15〜110の前記炭化水素を含み、
    ‐第2の炭化水素ワックス成分は、炭化水素のうちの45%超が、39〜60個の炭素原子を有する直鎖状長鎖長炭化水素である、炭素原子数15〜110の前記炭化水素を含む、
    少なくとも2つの炭化水素ワックス成分を用意する工程、
    ‐先行する請求項のいずれか一項に記載の炭化水素ワックス組成物を得るために、前記炭化水素ワックス成分を溶融状態において互いに混合する工程、および
    ‐炭化水素ワックス組成物を、好ましくは噴霧冷却またはペレット化またはスラブ化によって、固化させる工程
    を含むワックスペレットまたはワックス粉末を得るための方法。
  12. ‐前記第2の炭化水素ワックス成分は、炭素原子数15〜110の炭化水素を含み、前記炭化水素のうちの60%超が、39〜60個の炭素原子を有する直鎖状長鎖長炭化水素である、
    請求項11に記載の方法。
  13. 請求項11または請求項12に記載の方法によって得られるワックスペレットまたはワックス粉末。
  14. ゴム製品中の添加剤としての、先行する請求項1〜10のいずれか一項に記載の炭化水素ワックス組成物の使用、または請求項13に記載のワックスペレットもしくはワックス粉末の使用。
  15. 前記ゴム製品が0.5〜10phr、好ましくは1〜5phr、より好ましくは1〜3phrの前記炭化水素ワックス組成物を含む、請求項14に記載の使用。
  16. 前記添加剤が以下の性質:
    ‐前記ゴム製品の表面における炭化水素ワックス分子のブルーミングを低減する;
    ‐前記ゴム製品をオゾン消耗から保護する;および/または
    ‐前記ゴム製品を老化から保護する
    のうちの1つ以上を有する、請求項14または請求項15に記載の使用。
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