JP2018523460A - 磁化状態制御方法及び磁化状態制御装置 - Google Patents

磁化状態制御方法及び磁化状態制御装置 Download PDF

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Abstract

可変磁化機構の磁化状態制御方法であって、可変磁化機構の磁化状態を変化させつつ鎖交磁束ベクトルを生成する工程を備えることによって、鎖交磁束ベクトルの軌道が、dq軸面に湾曲した時計回りの軌道を有し、鎖交磁束ベクトルの大きさが時間的に変化し、dq軸面は、永久磁束方向に向けられたd軸を有する同期基準フレームであり、q軸は、回転子の回転方向においてd軸より90度の進角位置にある。

Description

本発明は、磁化状態制御方法及び磁化状態制御装置全般に関し、特に可変磁化機構を対象とした磁化状態制御方法及び磁化状態制御装置に関する。
電気自動車やハイブリッド車(HEV)は、車両の駆動源として作動する電動機を有する。純粋な電気自動車では、電動機は単独の駆動源として作動する。一方HEVは、状態に応じて電動機と従来の内燃機関とが車両の駆動源として作動されることが本技術分野では知られている。
電気自動車とHEVに、可変磁化特性を有する電動機を使用できることは、当該技術分野において知られている。例えばモータトルクを増大させるため、モータの磁化レベルを上げることができる。従って運転者が他の車を追い越すために加速すると、モータ制御システムは、モータのトルク出力値を上げるためパルス電流を印加して磁化レベルを変更することができ、車速が上がる。
代表的なモータ制御システムでは、インバータにより制御電圧がモータに印加される。ただしモータ速度が高い場合、パルス電流によって制御システムの誘起電圧を高電圧レベルへと増大できる。上記高電圧レベルでは、インバータは、所望速度でのモータ駆動に十分な電圧を供給することができない。
一方、インバータに加えて昇圧回路を有する電動機が知られている(例えば日本国特許出願 特願2007−240833を参照)。上記電動機では、インバータの電圧ギャップを埋めるため、モータ速度が高い状態で昇圧回路が作動される。
しかしながら、このような従来の電動機において、昇圧回路では、作動されていなくても損失が発生する。従って、上記電動機では、磁気状態制御による損失低減が、昇圧回路の損失と相殺されるため、入力電力から機械出力電力までの全体のモータ効率は、適切に向上されない。
本出願の目的は、昇圧回路を付加することなく、入力電力から機械出力電力までの全体効率を向上させることができる、磁化状態制御方法及び磁化状態制御装置を供給することにある。
上記従来技術に鑑み、可変磁化機構の磁化状態制御方法の一態様は、可変磁化機構の磁化状態を変化させて鎖交磁束ベクトルを生成する工程を有し、当該工程を有することにより、鎖交磁束ベクトルの軌道が、湾曲した時計回りの軌道としてdq軸面に形成され、鎖交磁束ベクトルの大きさが時間的に変化する。ここで、dq軸面は、永久磁束方向に向けられたd軸を有する同期基準フレームであり、q軸は、回転子の回転方向においてd軸より90度の進角位置にある。
以下で参照される添付図面は、本開示の一部を構成する。
図1は、第一実施形態に係る可変磁化機構の部分断面図である。
図2は、第一実施形態に係る、図1に示した可変磁化機構を制御する、可変磁化機構コントローラの構成例のブロック図である。
図3Aは、第一実施形態に係る磁化状態制御におけるdq軸面の鎖交磁束ベクトルの目標軌道の例を示すグラフである。
図3Bは、第一実施形態に係る磁化状態制御におけるαβ軸面の鎖交磁束ベクトルの目標軌道の例を示すグラフである。
図4は、第二実施形態に係る磁化状態制御におけるdq軸面の鎖交磁束ベクトルの目標軌道の例を示すグラフである。
図5Aは、第三実施形態に係る磁化状態制御におけるαβ軸面の鎖交磁束ベクトルの目標軌道の例を示すグラフである。
図5Bは、第三実施形態に係る磁化状態制御におけるαβ軸面の電圧ベクトルの例を示すグラフである。
図6Aは、第四実施形態に係る磁化状態制御におけるdq軸面の鎖交磁束ベクトルの目標軌道の例を示すグラフである。
図6Bは、第四実施形態に係る磁化状態制御でのトルク出力値の時間変化を示すグラフである。
選択された実施形態について、図面を参照して説明する。この開示において、実施形態の説明は専ら例示を目的とし、特許請求の範囲で定義された発明及びその均等物を制限するものではないことは、当業者にとって明らかである。
(第一実施形態)
図1に示すように、可変磁化モータ又は他の種類の可変磁束機構とも呼ばれる可変磁化機構10は、回転子12と固定子14を有する。ここに記載されているように、可変磁化機構や可変磁束機構といった用語は、同種の装置の同義語として使用可能である。可変磁化機構10を、乗用車、トラック、SUVなど、任意の電気自動車やHEV、及び当該技術分野では周知の他種の装置に使用することができる。回転子12及び固定子14は、金属や、当該技術分野では周知の適正材料から構成可能である。
本実施例において、回転子12は、複数組の磁束バリア16、18を含むよう構成されており、磁束バリア16、18はエアギャップとして構成されるか、当該技術分野では周知である任意の適正種類の絶縁材料を含む。一組の磁束バリア16、18の全体と、二組の磁束バリア16、18が部分的に示されているが、本実施例では、六組の磁束バリア16、18が、回転子12の外周に対して60度の角度毎に配列されている。当然のことながら、回転子12は、可変磁化機構10が採用される環境に適した数の磁束バリア16、18の組を含むことができる。また、本実施例に示すように、q軸が一組の磁束バリア16、18を貫通している。ただし、磁束バリア16、18の組を、ここに記載されている実施形態の操作性を達成するため、q軸に対して任意の適正な位置に配設することができる。
更に図示のように、各磁束バリア18の半径方向外向きの境界と、回転子12の外周22との間に回転子12の表面ブリッジ20が存在する。又、それぞれ近接する磁束バリア16、18の間に、d軸磁束バイパス24が形成されている。本実施例では、表面ブリッジ20とd軸磁束バイパス24は、回転子12と同じ材料から作られている。ただし、当該技術分野では周知の任意の適正材料で、表面ブリッジ20とd軸磁束バイパス24を形成することができる。
更に回転子12の周囲では、近接する磁束バリア16、18の組の間に複数の低保磁力磁石26がそれぞれ配設されている。図示のように、上記磁石26は、それぞれ近接した磁束バリア16の部分に対して垂直又は略垂直な長手方向に延設されている。ただし、上記磁石26を、任意の適切なサイズと形状に形成することができる。また、本実施例では、回転子12は六組の磁束バリア16、18の間に、回転子12の外周について60度の間隔で配設された六個の磁石26を有する。ただし、磁石26の個数は、磁束バリア16、18の組の数によって変更可能である。更に、各磁石26を複数の磁石から構成することも可能である。本実施例では、d軸は磁石26の中心を通る。ただし、ここで開示されている実施形態の作用を達成するため、磁石26を、d軸について任意の適正位置に配設することができる。
固定子14は、複数の固定子歯28と、従来の任意の方法で形成可能な巻線(図示せず)などの他の構成要素を有する。本実施例では、当該技術分野では周知のように、固定子歯28は、幅広の固定子歯である。ただしここで開示されている実施形態の作用を達成するため、固定子歯28を任意の適正なサイズとし、固定子14が任意の数の固定子歯28を含むよう構成することができる。本実施例では、固定子歯28は、固定子14の内周30に対して開いているが、必要であれば閉止するような構成が可能である。又、回転子12の外周22と、固定子14の内周30との間にエアギャップ32が形成されることで、回転子12は、中心軸34について無制限又は略無制限に回転可能である。
図2を参照して、可変磁化機構コントローラ(以後「コントローラ100」と称する)の構成例を示す。コントローラ100は、可変磁化機構10の制御用として車両で使用される。車両とは、乗用車、トラック、SUVなど、電気自動車又はHEV、あるいは他の適切な任意の車両である。当該技術分野では周知のように、運転者がアクセルを踏み込むと、電子制御ユニット(ECU)(図示せず)又は他の適切なコントローラに加速信号が入力される。また、タコメータ又は他の適正なセンサなどの速度センサが、例えば車両の駆動輪の回転速度を感知して、車両速度信号をECUに送信する。ECUの構成は当該技術分野では周知であり、簡素化のため、詳細な説明は省略する。
当該技術分野において知られているように、ECUは、所望の車両加速を達成する適切な機械運転状態とするため、可変磁化機構10の速度及びトルクの制御信号を出力する。又、ECUは、可変磁化機構10の磁化状態制御のため、当該技術分野において知られている方法で、目標磁化状態(MS)信号M(以後「目標MS信号M」と称する)を表す信号と、磁化状態(MS)変更フラグ信号Q(以後「MS変更フラグ信号Q」と称する)を表す信号を出力する。特にECUは、目標MS信号Mと同期して、MS変更フラグ信号Qをパルス信号として出力し、可変磁化機構10がさらにパルス信号により制御されるよう構成されている。目標MS信号Mは、可変磁化機構10の磁石の磁化率(%)など、可変磁化機構10の目標磁化状態を示している。ECUは、当該技術分野において知られている方法で目標MS信号M及びMS変更フラグ信号Qを算出できる。従って、簡素化のため、詳細な説明は省略する。
図2に示すように、磁化状態及びトルクのコントローラとしてのコントローラ100は、目標MS信号M及びMS変更フラグ信号Qを表す信号を受信し、パルス幅変調(PWM)信号などの磁化状態及びトルク制御信号を出力して可変磁化機構10を制御する。即ちコントローラ100は、例えば電池、インバータ配列118、可変磁化機構10などを含むe−パワートレインに接続されている。本実施例においてインバータ配列118を、例えばパルス幅変調(PWM)電圧インバータ又は当該技術分野では周知の適正なインバータ構造として構成することができる。
図2に示すように、本実施例のコントローラ100は、磁化状態変更鎖交磁束軌道制御モジュール(以後「MS変更鎖交磁束軌道制御モジュール114」と称する)(例:本出願のコントローラ)、全損失最小化電流ベクトルコマンドモジュール110、電流調整器112、回転フレーム/固定フレーム115及び固定フレーム/回転フレーム116並びに磁化状態エスティメータ/鎖交磁束オブザーバ138(以後「MSエスティメータ/鎖交磁束オブザーバ138」と称する)を有する。本実施例において、回転フレーム/固定フレーム115は、e−パワートレイン、特に可変磁化機構10に電力を供給するインバータ配列118に接続される。
当業者にとって理解されるように、コントローラ100は、後述するように、自身のコンポーネントを制御する制御プログラムを有する少なくとも一台のマイクロコンピュータを備えることが好ましい。従って、上記マイクロコンピュータは、MS変更鎖交磁束軌道制御モジュール114、全損失最小化電流ベクトルコマンドモジュール110、電流調整器112、回転フレーム/固定フレーム115、固定フレーム/回転フレーム116、及びMSエスティメータ/鎖交磁束オブザーバ138のいずれか又はすべてを取り入れるよう構成され、プログラムすることが可能である。コントローラ100は、入力インターフェース回路、出力インターフェース回路などの他の従来のコンポーネントや、ROM(読出し専用メモリ)装置及びRAM(読出し書込みメモリ)装置などの記憶装置を有する。当業者にとって、コントローラ100の精密構造及びアルゴリズムが、本発明の機能を実行するハードウェアとソフトウェアとの組み合わせによるものであることは本開示から明らかである。即ち明細書や特許請求の範囲で使用される「ミーンズプラスファンクション」クローズは、「ミーンズプラスファンクション」クローズの実行に使用可能な構造、ハードウェア及び/又はアルゴリズムもしくはソフトウェアを含むべきである。更にコントローラ100は、当該技術分野では周知である任意の適正な方法で可変磁化機構10との通信が可能である。又、コントローラ100のいくつかのコンポーネントをモジュールとして説明したが、これらのコンポーネントは、個々の又は独立したコンポーネントである必要はなく、一つのコンポーネント又はモジュールにより、ここに記載されている複数のコンポーネント又はモジュールの作動を実行することができる。更に、各モジュールは上述のマイクロコントローラを有するか、一つ以上のマイクロコントローラを、複数のモジュールで共有することが可能である。
図2に示すように、全損失最小化電流ベクトルコマンドモジュール110は、運転者による車両加速の試みに対応して、例えばECU(図示略)から、トルクコマンドT emと、感知又は推定された回転子12の回転速度信号ωを受信する。当該受信に応答して、全損失最小化電流ベクトルコマンドモジュール110は、d軸電流コマンド信号i ds及びq軸電流コマンド信号i qsを出力し、最適d軸電流i及び最適q軸電流iを選択する。本実施例では、全損失最小化電流ベクトルコマンドモジュール110は、d軸電流コマンド信号i dsとq軸電流コマンド信号i qsを電流調整器112に出力する。
また、図2に示すように、MS変更鎖交磁束軌道制御モジュール114は、目標MS信号M及びMS変更フラグ信号Qと共に、感知又は推定された回転速度信号ωを受信する。また、MS変更鎖交磁束軌道制御モジュール114は、推定された磁化信号[M]推定及び推定された固定子鎖交磁束[λ]推定 d,qをMSエスティメータ/鎖交磁束オブザーバ138から受信する。MS変更鎖交磁束軌道制御モジュール114は、さらにインバータ配列118からDCバス電圧信号VDCを受信する。そして、MS変更鎖交磁束軌道制御モジュール114は、dq軸面の鎖交磁束ベクトルの目標軌道を算出あるいは生成し、鎖交磁束ベクトルの目標軌道に従ってd軸電圧コマンド信号Vr* ds_SLFTとq軸電圧コマンド信号Vr* qs_SLFTを出力する。即ちMS変更鎖交磁束軌道制御モジュール114(例:コントローラ)は、感知又は推定された回転速度信号ω(例:回転子の回転速度)、推定された磁化信号[M]推定(例:現在の磁化レベル)、目標MS信号M(例:目標磁化レベル)、推定された固定子鎖交磁束[λ]推定 d,q(例:固定子の鎖交磁束量)及びDCバス電圧信号VDC(例:インバータ出力電圧能力)に基づき、dq軸面の鎖交磁束ベクトルの目標軌道を算出する。MS変更鎖交磁束軌道制御モジュール114の処理については後で説明する。
MS変更フラグ信号Qは、電流調整器112、スイッチ134、136にも送信される。MS変更フラグ信号Qは、磁化状態が変更される際、高い値をとる。従って、MS変更フラグ信号Qに応じてスイッチ134が制御され、MS変更鎖交磁束軌道制御モジュール114から受信したd軸電圧コマンド信号Vr* ds_SLFT又は電流調整器112から受信したd軸電圧コマンド信号Vr* dsのいずれかが回転フレーム/固定フレーム115へと送信される。同様に、MS変更フラグ信号Qの状態に応じて、スイッチ136が制御され、MS変更鎖交磁束軌道制御モジュール114から受信したq軸電圧コマンド信号Vr* qs_SLFTか、電流調整器112から受信したq軸電圧コマンド信号Vr* qsのいずれかが回転フレーム/固定フレーム115に送信される。このように、コントローラ100はスイッチ134、136を制御して、MS変更鎖交磁束軌道制御モジュール114の出力と、電流調整器112の出力を交互に実施して、d軸電圧とq軸電圧を制御する。例えば磁化状態が変更されると(即ちMS変更フラグ信号Qが高い値をとる場合)、スイッチ134、136が制御されてMS変更鎖交磁束軌道制御モジュール114から受信したd軸電圧コマンド信号Vr* ds_SLFTとq軸電圧コマンド信号Vr* qs_SLFTを回転フレーム/固定フレーム115へ送信する。MS変更フラグ信号Qも、上記のように電流調整器112をリセットすることができる。従ってコントローラ100は、スイッチ134、136を制御してMS変更鎖交磁束軌道制御モジュール114の出力を供給してd軸電圧とq軸電圧を制御すると共に、MS変更フラグ信号Qを用いて、電流調整器112のインテグレータとアキュムレータの少なくとも一方を停止させることができる。
図2に示すように、回転フレーム/固定フレーム115は、電圧信号をインバータ配列118に送信し、電圧V、V、Vを可変磁化機構10の三極に供給する。図2において、インバータ配列118は、DCバス電圧を表すDCバス電圧信号VDCを出力する。当該技術分野において知られているように、インバータ配列118は、DCバス電圧信号VDCを出力する。図2でさらに示すように、電流センサ128は、可変磁化機構10に供給されるV、V、Vに伴う電流を感知する。電流センサ128は、感知した電流信号I、I、Iを固定フレーム/回転フレーム116に供給する。固定フレーム/回転フレーム116は、検出したd軸電流信号i ds及びq軸電流信号i qsを電流調整器112及びMSエスティメータ/鎖交磁束オブザーバ138に供給する。当該技術分野では周知のように、電流調整器112は、固定フレーム/回転フレーム116からフィードバックされたd軸電流信号i dsと検出されたq軸電流信号i qsに基づき、d軸電圧コマンド信号Vr* dsとq軸電圧コマンド信号Vr* qsを調整する。
また、図2に示すように、コントローラ100はMSエスティメータ/鎖交磁束オブザーバ138を有する。MSエスティメータ/鎖交磁束オブザーバ138は、固定フレーム/回転フレーム116からの位相電流測定値(即ち検出d軸電流信号i ds及び検出q軸電流信号i qs)と、スイッチ134、136からのインバータ出力電圧コマンド値(即ちd軸電圧コマンドとq軸電圧コマンド)のうち少なくとも一つに基づき、可変磁化機構10の現在の磁化状態(例:現在の磁化レベル)と固定子の鎖交磁束量を推定する。例えば、MSエスティメータ/鎖交磁束オブザーバ138は、当該技術分野では周知のように、固定フレーム/回転フレーム116からの検出d軸電流信号i ds及び検出q軸電流信号i qsに基づき、可変磁化機構10の現在の磁化状態を推定する。またMSエスティメータ/鎖交磁束オブザーバ138は、可変磁化機構10と連携した機械電気状態変数のためのルーエンバーガスタイルのオブザーバとして構成可能である。当該技術分野では周知のように、本実施例において、MSエスティメータ/鎖交磁束オブザーバ138は、固定フレーム/回転フレーム116からの検出d軸電流信号i dsと、検出q軸電流信号i qsと、スイッチ134、136からのインバータ出力電圧コマンド値(即ちd軸電圧コマンドとq軸電圧コマンド)とに基づき、固定子の鎖交磁束量を推定することができる。そして、MSエスティメータ/鎖交磁束オブザーバ138は、可変磁化機構10の現在の磁化状態を示す推定された磁化信号[M]推定と、固定子の鎖交磁束量を示す固定子鎖交磁束[λ]推定 d,qを、MS変更鎖交磁束軌道制御モジュール114に出力する。
図3A、図3Bは、第一実施形態に係る、MS変更鎖交磁束軌道制御モジュール114により生成される鎖交磁束ベクトルの目標軌道の例を示す。基本的に、可変磁化機構10の磁化状態を変更する磁化状態制御は、磁石鎖交磁束を変更することで、可変磁化機構10の磁石26を磁化/消磁する工程である。特に磁化状態制御中、鎖交磁束ベクトルの先端は、初期作動点(例:初期定常状態)から全磁化点又は部分磁化点などの目標磁化点へと伸張し、目標磁化点から最終作動点(例:最終定常状態)へと消磁境界と交わることなく戻る軌道を描く。そして鎖交磁束ベクトルの目標軌道により、MS変更鎖交磁束軌道制御モジュール114は、d軸電圧コマンド信号Vr* ds_SLFT及びq軸電圧コマンド信号Vr* qs_SLFTを出力する。
特に上記実施形態において、MS変更鎖交磁束軌道制御モジュール114は、当該技術分野では周知のように、目標MS信号Mにより、目標鎖交磁束λmagnetizeを決定する。例えばコントローラ100は、目標MS信号Mと目標鎖交磁束λmagnetizeの関係を表す表を事前に記憶可能であり、MS変更鎖交磁束軌道制御モジュール114は、当該技術分野では周知の表に基づき、目標MS信号Mにより、目標鎖交磁束λmagnetizeを決定することができる。勿論、MS変更鎖交磁束軌道制御モジュール114は、当該技術分野では周知である別の方法により、目標MS信号Mに従って目標鎖交磁束λmagnetizeを決定することができる。
更にMS変更鎖交磁束軌道制御モジュール114は、以下に記載の方法で、初期又は現在の作動点から目標磁化点(即ち目標鎖交磁束λmagnetize)に至り、最終作動点に戻るような鎖交磁束ベクトルの目標軌道を生成する。そして、MS変更鎖交磁束軌道制御モジュール114は、d軸電圧コマンド信号Vr* ds_SLFTとq軸電圧コマンド信号Vr* qs_SLFTを出力し、鎖交磁束ベクトルの目標軌道により、可変磁化機構10内で鎖交磁束を生成する。MS変更鎖交磁束軌道制御モジュール114は、当該技術分野では周知の鎖交磁束ベクトルの目標軌道により、d軸電圧コマンド信号Vr* ds_SLFTとq軸電圧コマンド信号Vr* qs_SLFTを算出できる。例えばMS変更鎖交磁束軌道制御モジュール114は、d軸電圧コマンド信号Vr* ds_SLFTとq軸電圧コマンド信号Vr* qs_SLFTを算出又は出力し、当該技術分野では周知のように、鎖交磁束ベクトルの目標軌道による鎖交磁束と、MSエスティメータ/鎖交磁束オブザーバ138からフィードバックされた推定固定子鎖交磁束[λ]推定 d,qとの誤差を最小化する。勿論、MS変更鎖交磁束軌道制御モジュール114は、当該技術分野において適正な任意の方法で、d軸電圧コマンド信号Vr* ds_SLFTとq軸電圧コマンド信号Vr* qs_SLFTを算出又は出力可能である。例えば、MS変更鎖交磁束軌道制御モジュール114は、推定された磁化信号[M]推定及びMSエスティメータ/鎖交磁束オブザーバ138からフィードバックされた推定固定子鎖交磁束[λ]推定 d,qを用いて、d軸電圧コマンド信号Vr* ds_SLFTとq軸電圧コマンド信号Vr* qs_SLFTを算出可能であり、目標MS信号Mと鎖交磁束ベクトルの目標軌道との誤差を最小化することができる。
図3A、図3Bを参照して、第一実施形態に係る目標軌道生成について説明する。図3Aは、dq軸面での目標磁化点105(目標鎖交磁束λmagnetize)から最終作動点106に至る鎖交磁束ベクトル104の目標軌道101を示す。即ち目標軌道101は、最終作動点106に戻るまで、目標MS信号Mで示される目標磁化点105を磁化した後の鎖交磁束ベクトル104の軌道である。図3Aは、基礎円102と定格電圧円103を示す。基礎円102は、最終作動点106の位置を示す。定格電圧円103は、定格電圧の鎖交磁束ベクトル104の境界を示す。
図示の実施形態において、図3Aに示すように、鎖交磁束ベクトル104の目標軌道101は、dq軸面の原点Oについて、湾曲した時計回りの軌道をdq軸面に有し、鎖交磁束ベクトル104の大きさは、時間的に変化する。ここでdq軸面は、永久磁石の磁束方向に向けられているd軸と、回転子12の回転方向においてd軸よりも電気角度90度の進角位置のq軸との同期基準フレームである。即ちq軸は、d軸と垂直をなし、回転子12の回転方向を向いている。
また、図示の実施形態において、鎖交磁束ベクトル104は、dq軸面の原点Oの初期点を有し、磁化量が現在の値より大きくなるよう磁化状態を変更する際、目標磁化点105(例:目標磁化完了タイミング)での鎖交磁束ベクトル104の大きさは、目標磁化点105の後のタイミングの鎖交磁束ベクトル104の大きさより大きくなる。
また、図示の実施形態において、図3Aに示すように、dq軸面の鎖交磁束ベクトル104の目標軌道101は、インボリュート又は略インボリュートな軌道を有する。特に図示の実施形態において、目標軌道101は、基礎円102に関してインボリュート状になっている。
また、図示の実施形態において、dq軸面の鎖交磁束ベクトル104の目標軌道101は、以下の式(1)で表されるような、インボリュート又は略インボリュートな軌道を有する。

d = λmagnetize・cos(−pωt)−Vt・sin(θ−pωt)
q = λmagnetize・sin(−pωt)−Vt・sin(θ−pωt)
・・・(1)

θ=cos−1(λdq/λmagnetize)、λdqは、インボリュート軌道の基礎円102の基礎円半径を示し、λmagnetizeは、目標磁化点105での目標鎖交磁束を示し、Vは、インバータ配列118に印加された所定電圧又はDCバス電圧を示し、pは、可変磁化機構10の電極組数を示し、ωは、回転子12の回転速度を示し、tは、目標磁化後の時間(即ち目標磁化完了後の時間)を示す。
特に式(1)において、基礎円半径λdqを事前に決めてコントローラ100に記憶させるか、当該技術分野では周知のように、初期又は最終作動状態に応じて設定することができる。当該技術分野では周知のように、目標鎖交磁束λmagnetizeを目標MS信号Mに基づき算出することができる。DCバス電圧Vは、インバータ配列118からのDCバス電圧信号VDCに基づき取得可能である。電極組数pも、コントローラ100に予め記憶可能であり、回転子のモータ回転速度ωは、上述のようにECUから受信可能である。
図示の実施形態において、定格電圧円103内の、目標磁化点105から最終作動点106までの鎖交磁束ベクトル104の目標軌道101は、式(1)で表されるインボリュートとして算出される。勿論、初期作動点から目標磁化点105までの鎖交磁束ベクトル104の目標軌道も又、当該技術分野では周知のように式(1)を用いて同様に算出可能である。あるいは、初期作動点から目標磁化点105までの鎖交磁束ベクトル104の目標軌道は、当該技術分野では周知の、他の適切な方法で算出可能である。この場合、初期作動点から目標磁化点105までの鎖交磁束ベクトル104の目標軌道は、dq軸面の原点Oについてdq軸面に湾曲する時計回りの軌道を有し、鎖交磁束ベクトル104の大きさは時間的に変化する。
図3Bは、αβ軸面の目標磁化点105から最終作動点106までの、鎖交磁束ベクトル104の目標軌道101を示す。図3Aにおいて、鎖交磁束ベクトル104は、dq軸面のインボリュート又は略インボリュートな目標軌道101を示し、図3Bにおいて、鎖交磁束ベクトル104は、αβ軸面の直線軌道(直線進路)を示す。
特に図示の実施形態において、図3Bに示すように、αβ軸面の鎖交磁束ベクトル104の目標軌道101は、直線状又は略直線状の軌道を有する。ここでαβ軸面は、α軸が位相コイル中心(または中心軸34)と一致して、α軸がd軸と一致し、回転子12の回転方向においてβ軸がα軸より90度の進角位置にある状態で、鎖交磁束が増大するよう、起磁力が生成される方向に向けられた、固定基準フレームである。言い換えればβ軸は、α軸に対して垂直で、回転子12の回転方向に向いている。
また、図示の実施形態において、αβ軸上の目標軌道101は、基礎円半径λdqで、中心がαβ軸面の原点Oと一致する、基礎円102の接線である。この接線は、αβ軸上の目標磁化点105(目標鎖交磁束λmagnetize)を通る。
図3A、図3Bに図示するように、第一実施形態に係る磁化状態制御中、鎖交磁束ベクトル104の先端は、定格電圧円103内の初期作動点から、目標磁化点105へと移動し、定格電圧円103内の最終作動点106に戻る。通常、目標磁化点105(目標鎖交磁束λmagnetize)が定格電圧円103から外れると、インバータ配列118の電圧限界を超える過剰電圧を誘発することなく、鎖交磁束ベクトル104が目標磁化点105に移動し、最終作動点106に戻ることは困難になる。
ただし図示の実施形態において式(1)に示すように、dq軸面の電圧の等式での速度起電力については、速度pωでdq軸面での鎖交磁束ベクトル104を回転することで抑制される。従って、目標磁化点105が定格電圧円103から外れても、鎖交磁束ベクトル104は、定格電圧円103内の初期作動点から目標磁化点105へと適切に移動し、目標磁化点105から、定格電圧円103内の最終作動点106へと戻る。
また、図示の実施形態において、図3Bに示すように、鎖交磁束ベクトル104の目標軌道101は直線である。従って速度起電力とは関係なく、鎖交磁束ベクトル104を移動するため、供給電圧を最大限利用できる。また、上記目標軌道101の説明において、鎖交磁束ベクトル104の大きさは、目標磁化完了後に小さくなる。従って、鎖交磁束ベクトル104の先端で表される作動点は、消磁を回避して、定格電圧円103内で移動可能である。
上記構成により、磁化状態制御の所望電圧が抑制可能となり、昇圧回路を付加することなく、磁化状態制御中の速度範囲を広げることができ、高速時でも、高効率に必要な磁化レベルが選択可能となり、モータ効率も向上する。
本出願の一態様によれば、鎖交磁束ベクトル104の目標軌道101は、dq軸面に湾曲した時計回りの軌道を有し、鎖交磁束ベクトル104の大きさは、時間的に変化する。従って、磁化状態制御に必要な電圧の低減が可能となり、昇圧回路を付加することなく、可変磁化機構10の磁化が可能となり、モータ効率も向上する。
本出願の一態様によれば、磁化完了時点の鎖交磁束ベクトル104の大きさは、磁化完了時点の後のタイミングでの鎖交磁束ベクトル104の大きさよりも大きくなる。従って、磁化完了後の最終作動点(最終定常状態)への移行時、磁石(例:低保持力磁石26)の消磁が阻止される。その結果、磁化中の速度範囲が広がり、高速時でも、高効率に必要な磁化レベルが選択可能となり、モータ効率も向上する。
本出願の一態様によれば、dq軸面の鎖交磁束ベクトル104の目標軌道101は、インボリュート又は略インボリュートな軌道を有する。従って、鎖交磁束ベクトル104の変更に用いられる電圧利用率を向上することができる。その結果、磁化中の速度範囲が広がり、高速時でも、高効率に必要な磁化レベルが選択可能となり、モータ効率も向上する。
本出願の一態様によれば、dq軸面の鎖交磁束ベクトル104の目標軌道101を算出するよう構成された制御ブロック(即ちMS変更鎖交磁束軌道制御モジュール114)が配設されている。従って、磁化/消磁状態制御の実行において、従来の制御ブロックと比較して変更が少なくてすむ。従ってコスト増加を抑えつつ、モータ効率の向上が可能である。
本出願の一態様によれば、固定子の鎖交磁束量及び現在の磁化レベルを推定するよう構成された制御ブロック(即ちMSエスティメータ/鎖交磁束オブザーバ138)が配設されている。従って、センサなどを取付けなくても磁化/消磁状態制御を実行可能である。その結果、コスト増加を抑えつつ、モータ効率を向上させることができる。ただし、MSエスティメータ/鎖交磁束オブザーバ138の代わりに、コントローラ100は、固定子の鎖交磁束量と現在の磁化レベルをそれぞれ感知するセンサを含めるよう構成することもできる。このような構成では、コントローラ100の算出負荷を低減することができる。
図示の実施形態において、MS変更鎖交磁束軌道制御モジュール114は、基礎円102上にて、目標磁化点105から最終作動点106までの目標軌道101を生成する。ただし、基礎円102上で最終作動点106に達した後、当該技術分野では周知のように、必要及び/又は要求に応じて、基礎円内で定常状態点へと更に作動点を移動させることができる。
(第二実施形態)
図4を参照して、第二実施形態に係る可変磁化機構コントローラ(コントローラ100とも呼ぶ)の構成例について説明する。第一実施形態と第二実施形態との類似点に鑑み、第二実施形態において、第一実施形態と同じ又は略同じ部分については、第一実施形態と同じ参照番号を付すものとする。また第二実施形態において、第一実施形態と同じ部分の説明は、簡素化のため省略する。第二実施形態に係るコントローラ100は、以下に説明する目標軌道の生成以外、基本的に第一実施形態に係るコントローラ100と同じである。
第一実施形態に係るコントローラ100において、図3Aに示すように、dq軸面の鎖交磁束ベクトル104の目標軌道101は、式(1)に表されるインボリュート又は略インボリュートな軌道を有する。図4に示すように、第二実施形態に係る、dq軸面の鎖交磁束ベクトル206の目標軌道203は、式(1)に加えて以下の式(2)で表されるインボリュート又は略インボリュートな軌道を有する。

λdq ≦ λrated ・・・(2)

ここで、λratedは、所定電圧又はDCバス電圧V、及び所定の回転子速度での定格鎖交磁束を示す。
特に、コントローラ100(図2を参照)のMS変更鎖交磁束軌道制御モジュール114は、上記方法で、第二実施形態に係る目標軌道203を生成する。特に、当該技術分野では周知のようにDCバス電圧信号VDCに基づき、定格鎖交磁束λratedを算出することができ、MS変更鎖交磁束軌道制御モジュール114は、式(1)に加えて式(2)をさらに考慮することで、第二実施形態に係る目標軌道203を生成することができる。
図4は、基礎円半径λdq’を有する基礎円202について、dq軸面において式(1)で表されるインボリュート状の目標軌道201と、基礎円半径λratedを有する基礎円204についてdq軸において式(1)で表されるインボリュートな目標軌道203を示す。図4に示すように、基礎円202の基礎円半径λdq’は、基礎円204の基礎円半径λratedより小さい。従って当該技術分野では周知のように、目標軌道201も式(1)、式(2)を満足させる。目標軌道203が好適な理由を以下に記載する。
図4に示すように、基礎円202の基礎円半径λdq’は、基礎円204の基礎円半径λratedより小さく、目標軌道203上の鎖交磁束ベクトル206のq軸成分(q軸成分の最大絶対値)は、目標軌道201上の鎖交磁束ベクトル205のq軸成分(q軸成分の最大絶対値)より小さい。図4に示すように、一般に、基礎円の基礎円半径が大きくなると、鎖交磁束ベクトルのq軸成分は小さくなる。可変磁化機構10では、鎖交磁束ベクトルのq軸成分が小さくなると、トルク出力値も小さくなる。一方、基礎円の基礎円半径λdqが定格鎖交磁束λratedを超えた場合、鎖交磁束ベクトルの作動点が、定格電圧円内の点に戻ることができなくなる。従って、トルク変動を抑える観点から、基礎円の基礎円半径λdqは、式(2)で表されるように、定格鎖交磁束λrated内においてできるだけ大きな値に設定される。特に、基礎円半径λratedを有する基礎円204について目標軌道203を取得するため、基礎円の基礎円半径λdqを、定格鎖交磁束λratedに設定することが好適である。
上記構成においては、磁化制御中のトルク変動を抑えることができる。従って、磁化制御中のノイズと振動を抑えつつ、モータ効率を向上させることができる。
本出願の一態様によれば、dq軸面の鎖交磁束ベクトルの目標軌道203又は201は、式(1)と式(2)で表されるインボリュート又は略インボリュートな軌道を有する。従って、磁化制御中のトルク変動を抑制することができる。その結果、磁化制御中のノイズや振動を抑えつつ、モータ効率の向上が可能である。
(第三実施形態)
図5Aと5Bを参照して、第三実施形態に係る可変磁化機構コントローラ(コントローラ100とも呼ぶ)の構成例について説明する。第一実施形態と第三実施形態との類似点に鑑み、第三実施形態において、第一実施形態と同じ又は略同じ部分については、第一実施形態と同じ参照番号を付すものとする。また第三実施形態において、第一実施形態と同じ部分の説明は、簡素化のため省略する。第三実施形態のコントローラ100は、以下に説明する目標軌道の生成以外、基本的に第一実施形態に係るコントローラ100と同じである。
図5Aに示すように、第三実施形態に係るコントローラ100において、目標磁化点305(例:目標磁化)への磁化は、αβ軸面の目標磁化点305にて目標鎖交磁束λmagnetizeを通過する基礎円半径λdqの基礎円303に対する接線302(目標軌道304)がαβ軸面のα軸と平行になるタイミングで完了する。また、図5Bに示すように、αβ軸面の鎖交磁束ベクトル301の目標軌道304(図5A参照)が、目標磁化点305(目標鎖交磁束λmagnetize)に対する磁化後、基礎円半径λdqの基礎円303に達するまで、αβ軸面の電圧ベクトル311は、同じ又は略同じに維持される。図5Bに示すように、電圧ベクトル311は、αβ軸面のα軸と平行又は略平行であり、電圧ベクトル311の大きさは、インバータ最大出力電圧と等しいか、略等しい。
特に、コントローラ100(図2を参照)のMS変更鎖交磁束軌道制御モジュール114は、第一又は第二実施形態に記載された方法で、目標軌道を生成する。更に、MS変更鎖交磁束軌道制御モジュール114は、目標鎖交磁束λmagnetizeを通る、基礎円303に対する接線302が、α軸と平行になるタイミングで、鎖交磁束ベクトル301が目標磁化点305に達するように、初期作動点から目標磁化点305(目標鎖交磁束λmagnetize)までの目標軌道を生成する。勿論、MS変更鎖交磁束軌道制御モジュール114は、目標鎖交磁束λmagnetizeを通る、基礎円303の接線302が、α軸に平行となるタイミングで、目標磁化点305から鎖交磁束ベクトル301が離れるように、目標磁化点305から最終作動点までの目標軌道を生成することができる。
特に、図5Aは、αβ軸面の鎖交磁束ベクトル301と、鎖交磁束ベクトル301の目標軌道304と、基礎円半径λdqを有する基礎円303を示し、図5Bは、電圧ベクトル311と、電圧ベクトル311の六角形状の境界312を示す。図示された第一実施形態において、αβ軸面に対する鎖交磁束ベクトル301の時間変化は、可変磁化機構10の所望電圧に対応する。そして、図5Aに示すように、鎖交磁束ベクトル301の目標軌道304が直線の場合、αβ軸面の電圧位相は、鎖交磁束ベクトル301の目標軌道304の方向と一致又は略一致し、鎖交磁束ベクトル301が基礎円303(例:定格電圧円)に移動するまで、αβ軸面の電圧位相の状態が維持される。図5Bに示すように、六角形状の境界312は、インバータ配列118による可変磁化機構10の駆動時に使用可能な電圧ベクトル311の範囲を示し、六角形状を有する。当該技術分野では周知のように、電圧ベクトル311の先端が六角形状の境界312の頂点に位置するとき、電圧ベクトル311の大きさは最大となる。このような構成において、上記タイミングで磁化を完了させることで、鎖交磁束ベクトル301が基礎円303(例:定格電圧円)に達するまで所望電圧が印加され、電圧ベクトル311の先端は、六角形状の境界312の頂点に維持される。その結果、電圧利用率が最大化される。
このような構成において、磁化状態制御中の速度範囲が広がり、高速時でも高効率に必要な磁化レベルの選択が可能となり、モータ効率も向上する。
本出願の一態様によれば、αβ軸面の目標磁化での目標鎖交磁束λmagnetizeを通る、基礎円半径λdqの基礎円303に対する接線302が、αβ軸面のα軸と平行になるタイミングで、磁化が完了する。従って、定常状態の作動点に利用可能な電圧に対する磁化状態制御中に、より高い電圧が使用可能である。従って、磁化状態制御中の速度範囲を広げることができ、高速時も、高効率に必要な磁化レベルの選択が可能となり、モータ効率も向上する。
本出願の一態様によれば、αβ軸面の電圧ベクトル311は一定、又は略一定に維持され、α軸に平行又は略平行であり、αβ軸面の電圧ベクトル311の大きさはインバータ出力電圧の最大値に等しいか、略等しい。従って、インバータ出力電圧の最大値を、磁化制御に効率的に使用することができる。従って、磁化状態制御中の速度範囲を広げることができ、高速時でも、高効率に必要な磁化レベルの選択が可能となり、モータ効率も向上する。
(第四実施形態)
図6Aと6Bを参照して、第四実施形態に係る可変磁化機構コントローラ(コントローラ100とも呼ぶ)の構成例について説明する。第一実施形態と第四実施形態との類似点に鑑み、第四実施形態において、第一実施形態と同じ又は略同じ部分については、第一実施形態と同じ参照番号を付すものとする。また第四実施形態において、第一実施形態と同じ部分の説明は、簡素化のため省略する。第四実施形態に係るコントローラ100は、以下に説明する目標軌道の生成以外、基本的に第一実施形態に係るコントローラ100と同じである。
図6Aと6Bに示すように、第四実施形態に係るコントローラ100において、磁化状態制御(例:磁化状態制御の開始)の初期作動点401から、目標磁化点402(目標鎖交磁束λmagnetize)に対する磁化の完了までのトルク出力値の時間積分411と、目標磁化点402に対する磁化の完了から磁化状態制御(例:磁化状態制御の終了)の最終作動点403までのトルク出力値の時間積分412との合計は、ゼロに等しいか、略等しい。
特にコントローラ100(図2を参照)のMS変更鎖交磁束軌道制御モジュール114は、第一、第二又は第三実施形態で説明した方法で目標軌道を生成する。
例えば当該技術分野では周知のように、MS変更鎖交磁束軌道制御モジュール114は、式(1)又は式(1)と式(2)に基づき、第一又は第二実施形態に記載された方法で、目標磁化点402から最終作動点403までの目標軌道406を生成する。MS変更鎖交磁束軌道制御モジュール114は、トルク出力値の時間積分412をさらに推定又は算出し、鎖交磁束ベクトルは、目標磁化点402から最終作動点403までの目標軌道406を示す。
鎖交磁束ベクトルが、初期作動点401から目標磁化点402までの目標軌道405を示し、トルク出力値の時間積分412と411との合計がゼロに等しいか、略等しくなるように、目標軌道405を生成する。
特に図6Aは、初期作動点401から目標磁化点402まで延びる、dq軸面の目標軌道405と、目標磁化点402から最終作動点403まで延びている、dq軸面の目標軌道406を示す。
図6Bは、鎖交磁束ベクトルの先端が、目標軌道405、406に沿って移動する際のトルク出力値の時間変化を示す。特に上記したように、目標軌道405、406は、初期作動点401から目標磁化点402までのトルク出力値の時間積分411と、目標磁化点402から最終作動点403までのトルク出力値の時間積分412との合計がゼロに等しいか、略等しくなるように設定される。
即ち、鎖交磁束ベクトルの目標軌道405、406は、正のトルク出力値の時間積分411に対応する面積と、負のトルク出力値の時間積分412に対応する面積とが互いに等しいか、略等しくなるように設定される。
一般に、車両の可変磁化機構から実際の出力ユニットまでのドライブトレインは、ばね質量系と同等であり、機械的共振を有する。磁化状態制御において、トルク変化に機械的共振に近い周波成分がある場合、ドライブトレインには、継続的に振動が発生する。
一方、トルク出力値の時間変化の時間積分値が、全体の磁化状態制御中にゼロか、略ゼロに設定されると、振動と減衰とのバランスにより、継続的な振動が抑制される。
このような構成により、磁化制御中のノイズと振動を抑えつつ、モータ効率の向上が可能となる。
本出願の一態様によれば、磁化状態制御の開始から目標磁化への磁化完了までのトルク出力値の時間積分値と、目標磁化への磁化完了から磁化状態制御の終了までのトルク出力値の時間積分値との合計は、ゼロまたは略ゼロに等しくなるので、磁化制御後の振動を抑制することができる。
従って磁化制御中のノイズと振動を抑えつつ、モータ効率の向上が可能となる。
(用語の一般的解釈)
本発明の範囲を理解するにあたり、ここに記載されている「備える」及びこの派生語は、記載されている特徴、要素、構成部、グループ、整数及び/又はステップの存在を示し、これらに制限されることのない用語であるが、ここに記載されていない特徴、要素、構成部、グループ、整数及び/又はステップの存在を除外することはない。上記は、「含む」、「持つ」及びこれらの派生語など、同様の意味を持つ言葉にも適用される。また、「部」、「セクション」、「部分」、「部材」又は「要素」が単数で使用されるときは、単数又は複数の二種類の場合が想定される。ここで使用されている、度合いを示す「略」、「約」、「おおよそ」などは、ある程度の量が逸脱しても、結果にはほとんど反映されないことを意味する。
実施形態は、本発明を説明するために選択されたもので、特許請求の範囲で定義されている発明の範囲から逸脱することなく、様々な変更や修正が可能なことを上記開示から当業者は容易に理解できる。例えば、様々な構成部のサイズ、形状、位置又は方位は、必要及び/又は要求に応じて変更可能である。互いに直接接続又は接触している構成部同士の間に中間構造を設けることができる。一つの要素の機能を、二つの要素によって果たすこともできるし、その逆も可能である。一つの実施形態の構造及び機能を別の実施形態に取り入れることもできる。特定の実施形態に、発明の利点を全て同時に含める必要はない。従来技術とは異なる各特徴(単独又は他の特徴との組み合わせにおいて)は、出願人による更なる発明についての別の記載(上記特徴により具現化される構造的及び/又は機能的概念も含む)とみなすべきである。従って、本発明に係る実施形態の説明は、専ら例示を目的とし、特許請求の範囲及び均等物により定義される発明の制限を目的としていない。

Claims (13)

  1. 可変磁化機構の磁化状態制御方法であって、
    前記可変磁化機構の磁化状態を変化させつつ鎖交磁束ベクトルを生成することで、前記鎖交磁束ベクトルの軌道を、湾曲した時計回りの軌道としてdq軸面に形成し、前記鎖交磁束ベクトルの大きさを時間的に変化させ、
    前記dq軸面は、永久磁束方向に向けられたd軸を有する同期参照フレームであり、q軸は、回転子の回転方向において前記d軸より90度の進角位置にあること
    を特徴とする磁化状態制御方法。
  2. 請求項1に記載の磁化状態制御方法であって、
    前記鎖交磁束ベクトルは、前記dq軸面の原点に初期点を有し、
    現在の磁化量よりも大きな磁化量となるよう前記磁化状態を変更すると、目標磁化の完了時のタイミングでの前記鎖交磁束ベクトルの大きさは、前記目標磁化の完了後のタイミングでの前記鎖交磁束ベクトルの大きさよりも大きくなること
    を特徴とする磁化状態制御方法。
  3. 請求項1又は2に記載の磁化状態制御方法であって、
    θ=cos−1(λdq/λmagnetize)、λdqをインボリュート軌道の基礎円の半径、λmagnetizeを目標磁化での目標鎖交磁束、Vを所定電圧、pを電極対の数、ωを回転子の回転速度、tを前記目標磁化の完了時からの時間として、
    前記dq軸面の前記鎖交磁束ベクトルの前記軌道は、以下の式(1)で表される、略インボリュートな軌道を有し、
    d = λmagnetize・cos(−pωt)−Vt・sin(θ−pωt)
    q = λmagnetize・sin(−pωt)−Vt・sin(θ−pωt)
    ・・・(1)
    αβ軸面の前記鎖交磁束ベクトルの前記軌道は、略直線の軌道を有し、
    前記αβ軸面は、α軸が位相コイル中心と一致した固定基準フレームであり、かつ前記α軸が前記d軸と一致し、β軸が回転子12の回転方向において前記α軸より90度の進角位置にあるとき、鎖交磁束が増大するように、前記α軸が起磁力の生成する方向に向けられた、固定基準フレームであること
    を特徴とする磁化状態制御方法。
  4. 請求項3に記載の磁化状態制御方法であって、
    λratedを、所定電圧及び回転子の速度での定格鎖交磁束として、
    前記dq軸面の前記鎖交磁束ベクトルの前記軌道は、さらに以下の式(2)で表される略インボリュートな軌道を有すること
    λdq ≦ λrated ・・・(2)

    を特徴とする磁化状態制御方法。
  5. 請求項1乃至4のいずれか一項に記載の磁化状態制御方法であって、
    αβ軸面の目標磁化での目標鎖交磁束λmagnetizeを通る、基礎円半径λdqの基礎円に対する接線が、前記αβ軸面のα軸と平行になるタイミングで、前記目標磁化への磁化が完了すること
    を特徴とする磁化状態制御方法。
  6. 請求項1乃至5のいずれか一項に記載の磁化状態制御方法であって、
    αβ軸面の前記鎖交磁束ベクトルの前記軌道が、目標磁化への磁化後の基礎円半径λdqの基礎円に達するまで、前記αβ軸面の電圧ベクトルは、略同じ状態に維持され、
    前記電圧ベクトルは、前記αβ軸面のα軸と略平行であり、インバータ最大出力電圧と略同じ大きさを有すること
    を特徴とする磁化状態制御方法。
  7. 請求項1乃至6のいずれか一項に記載の磁化状態制御方法であって、
    磁化状態制御の開始から目標磁化への磁化完了までのトルク出力値の時間積分と、前記目標磁化への磁化の完了から前記磁化状態制御の終了までの前記トルク出力値の時間積分との合計は、略ゼロに等しいこと
    を特徴とする磁化状態制御方法。
  8. 請求項1乃至7のいずれか一項に記載の磁化状態制御方法であって、
    回転子の回転速度、現在の磁化レベル、目標磁化レベル、固定子の鎖交磁束量及びインバータ出力電圧能力に基づき、前記dq軸面の前記鎖交磁束ベクトルの目標軌道を算出する工程をさらに備えること
    を特徴とする磁化状態制御方法。
  9. 請求項1乃至8のいずれか一項に記載の磁化状態制御方法であって、
    位相電流測定値及びインバータ出力電圧コマンド値の少なくとも一つに基づき、固定子の鎖交磁束量及び現在の磁化レベルを推定する工程をさらに備えること
    を特徴とする磁化状態制御方法。
  10. 可変磁化機構の磁化状態制御装置であって、
    前記磁化状態制御装置が、
    前記可変磁化機構の磁化状態を変化させつつ鎖交磁束ベクトルを生成することで、前記鎖交磁束ベクトルの軌道を、湾曲した時計回りの軌道としてdq軸面に形成し、前記鎖交磁束ベクトルの大きさを時間的に変化させるための、前記鎖交磁束ベクトルの目標軌道を算出するよう構成されたコントローラを備え、
    前記dq軸面は、永久磁束方向に向けられたd軸を有する同期基準フレームであり、q軸は、回転子の回転方向において前記d軸より90度の進角位置にあること
    を特徴とする磁化状態制御装置。
  11. 請求項10に記載の磁化状態制御装置であって、
    前記鎖交磁束ベクトルは、前記dq軸面の原点に初期点を有し、
    現在の磁化量よりも大きな磁化量となるよう前記磁化状態を変更すると、目標磁化の完了時のタイミングでの前記鎖交磁束ベクトルの大きさは、前記目標磁化の完了後のタイミングでの前記鎖交磁束ベクトルの大きさよりも大きくなること
    を特徴とする磁化状態制御装置。
  12. 請求項10又は11に記載の磁化状態制御装置であって、
    前記コントローラが、回転子の回転速度、現在の磁化レベル、目標磁化レベル、固定子の鎖交磁束量及びインバータ出力電圧特性に基づき、前記dq軸面の前記鎖交磁束ベクトルの目標軌道を算出すること
    を特徴とする磁化状態制御装置。
  13. 請求項10乃至12のいずれか一項に記載の磁化状態制御装置であって、
    位相電流測定値とインバータ出力電圧コマンド値の少なくとも一つに基づき、固定子の鎖交磁束量及び現在の磁化レベルを推定するよう構成されたエスティメータを更に備えること
    を特徴とする磁化状態制御装置。
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