JP5354269B2 - 交流機制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、バッテリより給電される直流電源を交流に変換して交流電動機として機能する交流機を駆動する機能、及び交流発電機として機能する交流機により発電された交流を直流に変換してバッテリへ回生する機能の少なくとも一方の機能を有する交流機制御装置に関する。
近年、化石燃料の消費による環境負荷への注目が高まり、ガソリンを燃料とする内燃機関を駆動源とする構成が多数を占める自動車においても、環境負荷を軽減する種々の試みがなされている。モータにより駆動される電気自動車や、内燃機関及びモータにより駆動されるハイブリッド自動車は、その一例である。電気自動車やハイブリッド自動車において用いられるモータは、蓄電池(バッテリ)から電力の供給を受けて駆動される。モータの出力が大きくなり、消費電力が増加するとバッテリからの放電も増加する。特にバッテリの残容量が少ない状態で放電が増加すると、バッテリが過放電となる可能性がある。バッテリが過放電状態となると、損傷を受け、その寿命を著しく縮める可能性が生じる。これを防止するため、従来、バッテリの電圧が所定のしきい値以下となると、モータの駆動を停止し、モータの停止によってバッテリの電圧が回復した後にモータを再駆動していた。
しかし、バッテリの容量が充分に多い場合であっても、例えば急激な加速などが行われた場合には、一時的に出力電流が増加して、バッテリの電圧が低下することがある。従来の構成では、このような場合であってもモータの駆動が停止される。モータの駆動が停止されると、充分な容量を有するバッテリの電圧は、直ちに回復するため、モータは再駆動される。一方、加速の要求が続いていた場合には、再駆動されたモータに再度多くの電流が供給されるので、バッテリの電圧が低下して、モータの駆動が停止される可能性がある。つまり、モータの駆動と停止とが頻繁に繰り返されて車両の動力に振動(ハンチング:hunting)が生じるため、快適走行の妨げとなる。
特開平9−23512号公報(特許文献1)には、これに鑑みた電動車両の制御装置の技術が開示されている。この制御装置は、バッテリの電圧が第1しきい値よりも低下した時にモータの駆動力を低下させると共に、モータの駆動力を低下させてから所定時間が経過してもバッテリの電圧が回復しないときにはモータの駆動力を更に低下させる。また、この制御装置は、バッテリの電圧が第1しきい値よりも高い電圧に設定された第2しきい値まで回復するとモータの駆動力を回復させる。
特開平9−23512号公報(第2〜7段落等)
特許文献1に開示された技術は、従来の問題点に鑑みて、ハンチングを解消させる優れた制御方法である。但し、しきい値に基づいてモータの駆動力を制限しているため、バッテリの出力に余裕があっても、バッテリの電圧が第2のしきい値まで回復するまではモータの駆動力が余分に制限される。また、従来のようにモータが停止されることはないものの、急な電流変動などによって、バッテリの電圧が第1のしきい値と第2のしきい値との間で行き来した場合には、やはりハンチングは発生する。バッテリの使用電圧範囲内においてバッテリを有効活用することができず、運転者の要求するトルクが出力されないことによって運転者が不快感を覚える可能性もある。
電気自動車やハイブリッド自動車に利用されるモータは、重量や効率、メンテナンス性などの面において、交流モータの一種である同期モータが最も適していると言われている。自動車に搭載されるバッテリは直流電源であるから、電気自動車やハイブリッド自動車は、直流を交流に変換するインバータ回路を備えて構成される。同期モータは同期発電機としても機能することができるから、以下、同期モータ及び同期発電機を総称して交流機と称する。発電された交流電力はインバータ回路を介して直流に変換されて蓄電池であるバッテリへ回生され、バッテリが充電される。交流機がモータとして機能する場合、即ち力行時には上述したようにバッテリの過放電が問題となる。一方、交流機が発電機として機能する場合に、即ち回生時にはバッテリの過充電が問題となる。しかし、力行時と同様に制限を掛けすぎると、回生が不充分となって、エネルギー効率を低下させることになる。
本発明は上記課題に鑑みて創案されたもので、バッテリを有効に活用にすると共に、ハンチングを抑制してバッテリの保護範囲内において高い効率で交流機を力行及び回生させることが可能な交流機制御装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するための本発明に係る交流機制御装置の特徴構成は、
交流電動機及び交流発電機の少なくとも一方として機能する交流機が力行する際にインバータ回路を介して電力を供給すると共に、前記交流機が交流電動機として運転される際の第1基準電圧と、前記交流機が交流発電機として運転される際の第2基準電圧とに対応して所定の基準電圧が設定され、前記交流機が回生する際に前記インバータ回路を介して電力を受け取って蓄電するバッテリのバッテリ電圧と、前記所定の基準電圧との差分に基づいて、前記交流機が最大トルク制御により制御される際の要求トルクを調整して調整トルクを演算する調整トルク演算部と、
前記バッテリ電圧が、前記交流機が力行する際の所定の下限電圧以下となった場合及び前記交流機が回生する際の所定の上限電圧以上となった場合に、前記交流機の目標トルクを、前記要求トルクから前記調整トルク切り換える目標トルク切り換え部と、を備え、
前記調整トルク演算部は、
前記要求トルクを記憶する要求トルク記憶部と、
前記所定の基準電圧と前記バッテリ電圧との差分に基づいて、比例積分制御により前記要求トルクに対して増減させるトルク調整量を演算する調整量演算部と、
前記要求トルク記憶部に記憶された前記要求トルクに対して前記トルク調整量を増減させて前記調整トルクを演算する出力部と、を有する点にある。
この特徴構成によれば、交流機が交流電動機として運転される際の第1基準電圧と、交流機が交流発電機として運転される際の第2基準電圧とに対応して所定の基準電圧が設定され、バッテリ電圧と所定の基準電圧との差分に基づいて要求トルクが調整された調整トルクと、元の要求トルクとの間で、交流機を制御するための目標トルクが切り換えられる。調整トルクは、力行時にバッテリ電圧が所定の下限電圧以下となっても、ゼロになったり、一律にカットされて一定値に抑えられたりすることはない。調整トルクは、バッテリ電圧と所定の基準電圧との差分に基づいて要求トルクが調整されたものであるから、バッテリが供給可能な電力の範囲内で交流機は最大限のトルクを出力することができる。従って、バッテリは無駄なく、有効に活用される。回生時も同様である。また、要求トルク記憶部に要求トルクが記憶され、記憶された要求トルクに対してトルク調整量を増減させることによって、調整トルクが演算される。従って、要求トルクに応じて適切な調整トルクが演算される。また、トルク調整量は、比例積分制御によって高い応答性で算出されるので、バッテリ電圧の変動に対して良好に調整トルクが追従する。従って、力行時にバッテリ電圧が所定の下限値近傍で変動しても、目標トルクは大きく変動せず、交流機もハンチングを生じることなく安定して回転する。その結果、バッテリを有効に活用にすると共に、ハンチングを抑制してバッテリの保護範囲内において高い効率で交流機を力行及び回生させることが可能な交流機制御装置を提供することが可能となる。
また、本発明に係る交流機制御装置では、
前記第1基準電圧は前記下限電圧と等しく、
前記第2基準電圧は前記上限電圧と等しくすると好適である
第1基準電圧を下限電圧とし、第2基準電圧を上限電圧とすることにより、上限電圧と下限電圧との差分に基づいてトルクの演算が行われる。
交流機を制御する交流機制御システムの構成例を模式的に示すブロック図 交流機制御装置の構成例を模式的に示すブロック図 目標トルク設定部の構成例を模式的に示すブロック図
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1は、交流機を制御する交流機制御システムの構成を模式的に示すブロック図である。交流電動機と交流発電機とは、同様の構成であるので、以下、交流機として交流モータを例として説明する。交流モータであるモータ12を駆動する交流機制御システムは、モータ12と直流電源であるバッテリ20との間に介在されて、バッテリ20の出力を3相交流に変換するインバータ回路5を有して構成される。インバータ回路5は、複数のスイッチング素子を有して構成される。スイッチング素子には、IGBT(insulated gate bipolar transistor)やMOSFET(metal oxide semiconductor field effect transistor)を適用すると好適である。ここでは、スイッチング素子としてIGBTを用いる場合を例示している。
インバータ回路5は、3相のブリッジ回路により構成されている。インバータ回路5の入力プラス側21と入力マイナス側22との間に2つのIGBTが直列に接続され、この直列回路が3回線並列接続される。つまり、モータ12のステータコイルu相、v相、w相のそれぞれに一組の直列回路が対応したブリッジ回路が構成される。図1において、IGBTQ5、Q1、Q3は、それぞれu相、v相、w相に対応する上段側のスイッチング素子である。また、IGBTQ6、Q2、Q4は、それぞれu相、v相、w相に対応する下段側のスイッチング素子である。尚、IGBTQ1〜Q6には、それぞれフライホイールダイオード(回生ダイオード)が並列に接続される。フライホイールダイオードは、カソード端子がIGBTのコレクタ端子に接続され、アノード端子がIGBTのエミッタ端子に接続される形で並列に接続される。
各相の上段側のIGBTQ1、Q3、Q5のコレクタはインバータ回路5の入力プラス側21に接続され、エミッタは各相の下段側のIGBTQ2、Q4、Q6のコレクタに接続されている。また、各相の下段側のIGBTQ2、Q4、Q6のエミッタは、インバータ回路5の入力マイナス側22(グラウンド)に接続されている。対となる各相のIGBT(Q5,Q6)、(Q3,Q4)、(Q1,Q2)による直列回路の中間点(IGBTの接続点)は、モータ12のu相、v相、w相のステータコイル12u、12v、12wにそれぞれ接続されている。
各IGBTQ1〜Q6のゲートは、ドライバ回路51を介して制御部としてのECU50に接続されており、それぞれ個別にスイッチング制御される。ECU50は、マイクロコンピュータなどの論理回路を中核として構成される。ECU50は、本発明のモータ制御装置に相当する。高電圧をスイッチングするIGBTやMOSFETのゲートに入力される駆動信号は、一般的な論理回路の電圧よりも高い電圧を必要とするため、ドライバ回路51を介してインバータ回路5に入力される。
ECU50は、IGBTQ1〜Q6を、モータ12に対する目標トルク及び回転数に基づいてPWM制御することで、モータ12に3相の交流駆動電流を供給する。これにより、モータ12は、回転数、目標トルクに応じて力行する。尚、交流機としてのモータ12が発電機として働き、交流機側からインバータ回路5が電力を受ける回生時も力行時と同様である。ECU50は、IGBTQ1〜Q6を、交流機に対する目標トルク及び回転数に基づいてPWM制御することで、発電された電力を直流に変換する。尚、単純に、IGBTQ1〜Q6に並列接続されたフライホイールダイオードを用いて整流することも可能である。つまり、インバータ回路5は、交流電動機及び交流発電機の少なくとも一方として機能する交流機であるモータ12が力行する際にバッテリ20からの直流電源を交流に変換して供給する。また、モータ12が回生する際には、交流発電機として機能するモータ12から受け取った交流電力を直流に変換してバッテリ20に蓄電する。
また、ECU50は、回転数やモータ電流に基づいてフィードバック制御を行う。図1に示すように、モータ2のu相、v相、w相の各ステータコイル12u、12v、12wへ供給される駆動電流を計測するために、電流検出部13として機能する電流センサが備えられている。電流センサによる検出値は、ECU50が受け取り、フィードバック制御に用いられる。本例では、3相全ての電流を計測する構成を示しているが、3相は平衡状態にあり、電流の瞬時値の総和は零であるので2相のみの電流を計測して、ECU50において残りの1相の電流を演算により求めてもよい。
また、モータ12には、回転検出部11として、レゾルバなどの回転検出センサが備えられており、モータ12のロータの回転角(機械角)を検出する。回転検出センサは、単独で、又はECU50と協働して回転検出部11として機能する。回転検出センサは、ロータの極数(極対数)に応じて設定されており、ロータの回転角を電気角θに変換し、電気角θに応じた信号を出力することも可能である。ECU50は、この回転角や電気角θに基づいてモータ12の回転数(角速度ω)や、インバータ回路5の各IGBTQ1〜Q6の制御タイミングを演算する。
また、バッテリ20の出力電圧を検出する電圧検出部14も備えられており、ECU50は電圧検出部14の検出結果を取得して、モータ12を制御する。つまり、EUC50は、バッテリ20の電圧に応じて、モータ12の出力トルクを調整する制御を実施する。バッテリ20の残容量が少ない状態でモータ12への電力供給量が増加すると、バッテリ20が過放電となる可能性がある。一方、モータ12が発電機として機能する場合、即ち回生時にはバッテリ20の過充電が問題となる。このような、過放電や過充電を抑制すべく、ECU50はバッテリ20の電圧(バッテリ電圧)に応じて、モータ12のトルクを調整する。
図2は、交流機制御装置としてのECU50の構成を模式的に示すブロック図である。図2では、交流機制御システムの内、ECU50以外の構成については適宜簡略化して表している。上述したように、ECU50は、マイクロコンピュータなどの論理回路を中核として構成される。従って、ECU50の各機能部は、それぞれ独立して構成される必要はなく、プログラムと共通のハードウェアとの協働によって各機能が実現されれば充分である。ECU50は、図2に示すように、目標電流設定部1と、電流PI制御部2と、2相/3相変換部3と、PWM制御部4と、3相/2相変換部6と、目標トルク設定部7と、回転状態演算部10と有して構成される。
交流機を制御する方法として、ベクトル制御(field oriented control : FOC)と呼ばれる制御方法が知られている。ベクトル制御では、交流機の3相各相のステータコイルに流れるコイル電流を、回転子に配置された永久磁石が発生する磁界の方向であるd軸と、d軸に直交するq軸とのベクトル成分に座標変換してフィードバック制御を行う。本例においても、このベクトル制御を採用している。
目標電流設定部1は、モータ12を駆動するための目標電流を設定する機能部である。目標電流設定部1は、ECU50とは別の制御部、例えば車両全体を制御するECUなどから、モータ12に要求される要求トルクに基づいて設定された目標トルクを受け取り、この目標トルクとモータ12の回転数などの回転状態に基づいて目標電流値を演算する。モータ12の回転状態は、上述したように回転角検出部11により検出される。目標電流値は、d軸電流及びq軸電流の2相電流として演算される。尚、目標トルクは、後述する目標トルク設定部7によって設定される。
電流PI制御部2は、モータ12を駆動するための駆動電流を決定するための電流制御を行うと共に決定された電流に基づいて駆動電圧を決定する機能部である。電流PI制御部2は、目標電流設定部1により設定された目標電流と、電流検出部13により検出され、3相/2相変換部6を介してフィードバックされたモータ電流に基づいて電流制御を実施して駆動電流を決定する。電流制御の方式には、比例制御(P制御)や、比例積分制御(PI制御)が一般的に用いられる。本例では、比例積分制御方式が用いられる場合を例示しているが、もちろん比例制御方式を用いることも可能である。モータ電流は、上述したように電流検出部13によって検出されるが、これらは実際に3相のステータコイル12v〜12Wに流れる電流である。一方、電流PI制御部2は、仮想的なベクトル空間上において、d軸電流及びq軸電流の2相電流に対して電流制御を実施する。従って、電流検出部13によって検出された3相電流は、3相/2相変換部6において2相電流へ変換されて電流PI制御部2へ伝達される。電流PI制御部2は、決定した駆動電流を用いて電圧方程式を演算し、2相の駆動電圧を決定する。
2相/3相変換部3は、電流PI制御部2により演算されたd軸電圧及びq軸電圧の2相の駆動電圧を、実際に3相のステータコイル12v〜12wに駆動電流を流すための駆動電圧である3相電圧に変換する機能部である。そして、PWM制御部4は、2相/3相変換部3において決定された3相の駆動電圧を発生させるべく、インバータ回路5の各IGBTQ1〜Q6をスイッチングするゲート駆動信号を生成する機能部である。インバータ回路5は、PWM制御部4によりスイッチング制御されて、直流電源20の出力を交流に変換して、モータ12を駆動する。
目標トルク設定部7は、電圧検出部14によって検出されたバッテリ20の電圧と要求トルクとに基づいて、目標トルクを設定する機能部である。図3は、目標トルク設定部7の構成例を模式的に示すブロック図である。目標トルク設定部7は、調整トルク演算部8と目標トルク切り換え部9とを有して構成される。また、調整トルク演算部8は、要求トルク記憶部83と、調整量演算部80と、出力部86とを備えて構成される。
目標トルク切り換え部9は、モータ12の目標トルクを、モータ12が標準的な制御である最大トルク制御により制御される際の要求トルクと、この要求トルクが調整された調整トルクとの間で切り換える機能部である。目標トルク切り換え部9は、切り換えスイッチ91と、切り換えスイッチ91を制御するスイッチ制御部92とを有している。要求トルクと調整トルクとは、切り換えスイッチ91によって切り換えられる。スイッチ制御部92は、電圧検出部14により検出されたバッテリ20の電圧VB(バッテリ電圧)に基づいて切り換えスイッチ91を切り換える。
具体的には、スイッチ制御部92は、モータ12(交流機)が力行運転しているときには、バッテリ20の電圧VBが所定の下限電圧以下の場合に、目標トルクが調整トルクとなるように切り換えスイッチ91を制御する。また、スイッチ制御部92は、モータ12(交流機)が回生運転しているときには、バッテリ20の電圧VBが所定の上限電圧以上の場合に、目標トルクが調整トルクとなるように切り換えスイッチ91を制御する。尚、目標トルク切り換え部9は、必ずしもアナログスイッチやリレー回路などの物理的なスイッチを用いて構成される必要はない。目標トルク切り換え部9も一機能部であり、当然、マイクロコンピュータとプログラム等との協働によって構成されるものであってよい。
調整トルクは、以下に示すように、要求トルクに調整量演算部で演算されたトルク調整量ΔTを加算することによって生成される。ここで、トルク調整量ΔTは、正負両方の値を取り得る。つまり、モータ12が力行運転している場合には、要求トルクよりも目標トルクが少なく設定されることによって、バッテリ20からの電力の引き出し量が抑制される。従って、トルク調整量は負の値となる。モータ12が回生運転している場合には、逆である。
トルク調整量ΔTは、調整量演算部80によって演算される。調整量演算部80は、電圧検出部14によって検出されたバッテリ20の電圧VBと、基準電圧設定部84により設定されている所定の基準電圧VRとの差分eに基づいてトルク調整量ΔTを演算する。この所定の基準電圧は、モータ12が力行運転される際の基準電圧VRLと、回生運転される際の基準電圧VRHとのそれぞれに対応して設定されている。また、これら所定の基準電圧は、それぞれ、切り換えスイッチ91が制御される際のしきい値である所定の上限電圧及び所定の下限電圧と同値であると好適である。つまり、モータ12が力行運転している際には、基準電圧VRL(VR)が所定の下限電圧と等しく、回生運転している際には、基準電圧VRH(VR)が所定の上限電圧と等しいと好適である。
差分eは、差分器85によって演算される。調整量演算部80は、トルクPI制御部81と積分部82とを有して構成されている。トルクPI制御部81は、例えば以下に示す式(1)に従って差分eを比例積分制御(PI制御)して、トルク調整量ΔTの元となる調整値δTを演算する。式(1)において、kp及びkiは比例定数であり、nは繰り返し演算の演算回数(n回目)を示す。
δT = kp・(e(n)−e(n−1) + ki・e(n)・・・(1)
積分部82は、式(1)に基づいてトルクPI制御部81にて演算された調整値δTを積分してトルク調整量ΔTを求める。要求トルク記憶部83に一時記憶されている要求トルクと、調整量演算部80にて求めたトルク調整量ΔTとを加算器86において加算することによって、調整トルクが演算される。例えば、力行運転時に出力トルクを減じることにより、バッテリ20の放電量を減らす必要が有る場合などでは、トルク調整量ΔTが負の値となるので、加算機86において要求トルクからトルク調整量ΔTが減算されることとなる。調整トルクが演算されると、目標トルク切り換え部9に出力される。加算器86は、本発明の出力部に相当する。上述したように、スイッチ制御部92において切り換えスイッチ91が調整トルクを出力する側に切り換えられている場合には、目標電流設定部1に対して、目標トルクとして調整トルクが出力される。
調整量演算部80は、基準電圧とバッテリ20との差分eに基づいてトルク調整量ΔTを演算する。そして、目標トルクは、要求トルクにこのトルク調整量ΔTを増減させることによって演算される。つまり、モータ12が力行している場合、バッテリ20の電圧VBが所定の下限電圧以下になっても、目標トルクがゼロになったり、一律に低下されて一定値になったりすることがない。バッテリ20が供給可能な電力の範囲内でモータ12が最大限のトルクを出力するように目標トルクが設定される。従って、バッテリ20を有効に活用にすることができる。
また、モータ12が力行している場合、バッテリ20の電圧VBが所定の下限電圧以下になると、目標トルクが要求トルクから調整トルクへと切り替わるが、切り替わりの際のバッテリ20の電圧VBは下限電圧の近傍である。そして、好適には基準電圧VRL(VR)はこの下限電圧と等しく設定されているので、差分器85において演算される差分eは僅かである。従って、この差分eを用いて演算されるトルク調整量ΔTも僅かであり、要求トルクとの差も僅かである。その結果、目標トルク切り換え部9における切り換えの前後における目標トルクの変動量は小さくなるので、円滑な移行が達成される。これ以降、バッテリ20の電圧VBが下限電圧を下回っている場合には、バッテリ20の電圧VBに追従して調整トルク(目標トルク)が設定される。従って、目標トルクは良好に追従し、モータ12はハンチングを生じることなく安定して回転する。また、バッテリ20の電圧VBが回復し、下限電圧を上回る際も同様である。切り換えの前後における目標トルクの変動量は小さくなるので、円滑な移行が達成される。
上記においては、モータ12が力行運転する場合を例として説明したが、回生運転する際においても同様である。従って、本発明によれば、バッテリ20を有効に活用にすることができると共に、ハンチングを抑制してバッテリ20の保護範囲内において高い効率でモータ12(交流機)を力行及び回生させることが可能な交流機制御装置を提供することが可能となる。
5:インバータ回路
8:調整トルク演算部
9:目標トルク切り換え部
12:モータ(交流機)
20:バッテリ
80:調整量演算部
83:要求トルク記憶部
86:加算器(出力部)
e:バッテリ電圧と所定の基準電圧との差分
VB:バッテリ電圧
VR、VRH、VRL:所定の基準電圧
ΔT:トルク調整量

Claims (2)

  1. 交流電動機及び交流発電機の少なくとも一方として機能する交流機が力行する際にインバータ回路を介して電力を供給すると共に、前記交流機が交流電動機として運転される際の第1基準電圧と、前記交流機が交流発電機として運転される際の第2基準電圧とに対応して所定の基準電圧が設定され、前記交流機が回生する際に前記インバータ回路を介して電力を受け取って蓄電するバッテリのバッテリ電圧と、前記所定の基準電圧との差分に基づいて、前記交流機が最大トルク制御により制御される際の要求トルクを調整して調整トルクを演算する調整トルク演算部と、
    前記バッテリ電圧が、前記交流機が力行する際の所定の下限電圧以下となった場合及び前記交流機が回生する際の所定の上限電圧以上となった場合に、前記交流機の目標トルクを、前記要求トルクから前記調整トルク切り換える目標トルク切り換え部と、を備え、
    前記調整トルク演算部は、
    前記要求トルクを記憶する要求トルク記憶部と、
    前記所定の基準電圧と前記バッテリ電圧との差分に基づいて、比例積分制御により前記要求トルクに対して増減させるトルク調整量を演算する調整量演算部と、
    前記要求トルク記憶部に記憶された前記要求トルクに対して前記トルク調整量を増減させて前記調整トルクを演算する出力部と、を有する交流機制御装置。
  2. 前記第1基準電圧は前記下限電圧と等しく、
    前記第2基準電圧は前記上限電圧と等しい請求項1に記載の交流機制御装置。
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