JP6517496B2 - モータ駆動装置、電動送風機、および電気掃除機 - Google Patents

モータ駆動装置、電動送風機、および電気掃除機 Download PDF

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Description

本発明は、バッテリで駆動するモータ駆動装置、電動送風機、および電気掃除機に関する。
従来より、バッテリで駆動するモータ駆動装置を搭載した電気掃除機では、運転時間の延長化を図る種々の提案がなされている。特許文献1に示す従来の電気掃除機では、駆動モータの駆動停止後に、慣性で回転する駆動モータからの発電出力をバッテリに回生させることで、バッテリの充電容量で制限される運転時間の延長化を図ることができる。
特開2006−223616号公報
特許文献1の電気掃除機は、駆動モータの慣性動作時の発電出力をバッテリに回生させることで運転時間の延長化を図っているが、バッテリは充放電を繰返すと劣化する可能性があり、リチウムイオン電池であればセルバランスの崩れが生じ、ニッケル水素電池であればメモリ効果が増加する。このようにバッテリの充放電を繰返すと、バッテリが劣化して信頼性を損ねる要因となる。また、インバータ回路を構成するスイッチング素子がリカバリ電流を生じるスイッチングパターンとなったとき、上アームを構成するスイッチング素子と下アームを構成するスイッチング素子とが瞬時短絡の状態となり、このとき発生した急峻なリカバリ電流がバッテリに流れることで、バッテリが瞬間的に過放電の状態となりバッテリが劣化することによる信頼性の低下が懸念される。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、バッテリの信頼性の向上を図ることができるモータ駆動装置を得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係るモータ駆動装置は、バッテリと、直列接続される上アームスイッチング素子及び下アームスイッチング素子を夫々有する、並列接続される第1アームおよび第2アームを有し、前記バッテリからの直流電力を交流電力に変換し、変換された交流電力をモータに印加する単相インバータと、を備える。前記上アームスイッチング素子及び前記下アームスイッチング素子は、逆並列ダイオードを夫々有する。前記単相インバータは、前記モータに流れる交流電流の極性の変化点から前記交流電流の極性の次の変化点までの期間に、前記第1アームおよび前記第2アームのうちの一方のアームにおける前記上アームスイッチング素子および前記下アームスイッチング素子のうちの一方がオンにされかつ前記第1アームおよび前記第2アームのうちの他方のアームにおける前記上アームスイッチング素子および前記下アームスイッチング素子のうちの他方がオンにされる第1期間と、前記第1アームおよび前記第2アームのうちの一方のアームの前記上アームスイッチング素子および前記下アームスイッチング素子が共にオフされる第1オフ期間と、前記第1アームの上アームスイッチング素子と前記第2アームの上アームスイッチング素子とが共にオンされるかあるいは前記第1アームの下アームスイッチング素子と前記第2アームの下アームスイッチング素子とが共にオンされる還流期間と、前記第1アームおよび前記第2アームのうちの他方のアームの前記上アームスイッチング素子および前記下アームスイッチング素子が共にオフされる第2オフ期間とが、前記第1期間、前記第1オフ期間、前記還流期間、および前記第2オフ期間の順番で設定されると共に、前記還流期間の後に設定された前記第2オフ期間のみに、前記モータから前記バッテリへの電流回生が実行される。
本発明によれば、バッテリの信頼性の向上を図ることができるという効果を奏する。
本発明の実施の形態に係るモータ駆動装置を搭載した電気掃除機の全体構成図 図1の電気掃除機に搭載される電動送風機の構成図 電気掃除機の電力制御系統の要部構成図 三相インバータ回路の構成図 リカバリ電流が生じるスイッチングパターンを示す第1の図 リカバリ電流が生じるスイッチングパターンを示す第2の図 単相インバータ回路を構成するスイッチング素子の駆動信号のスイッチングパターンを示す図 図7に示すスイッチングパターンにより流れる電流の経路を表す図 三相インバータ回路を構成するスイッチング素子の駆動信号のスイッチングパターンを示す図 図9に示すスイッチングパターンにより流れる電流の経路を表す第1の図 図9に示すスイッチングパターンにより流れる電流の経路を表す第2の図
以下に、本発明の実施の形態に係るモータ駆動装置、電動送風機、および電気掃除機を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
実施の形態.
図1は本発明の実施の形態に係るモータ駆動装置を搭載した電気掃除機の全体構成図である。電気掃除機100は、掃除機本体110に搭載されたバッテリ10と、掃除機本体110の通風路111上に配置されバッテリ10からの電力の供給を受けて掃除機本体110内の通風路111に吸込み負圧を作用させる電動送風機20と、電動送風機20によって発生した吸込み負圧によって通風路111に通流する空気中の塵埃を補集する集塵部30と、吸込口121と連通する通風路111の内部圧力を検出する圧力センサ40と、掃除機本体110の先端に接続され吸込口121から被清掃面の塵埃を吸引する吸込具120とを備える。点線矢印は、電動送風機20が駆動しているときに吸込具120の吸込口121から吸い込まれ通風路111を通じて掃除機本体110の上端側へ排出される空気の流れを表す。
図1では図示を省略しているが、電気掃除機100に搭載されるモータ駆動装置は後述するインバータ22とバッテリ10とにより構成される。また掃除機本体110には、吸込清掃を開始または停止させるスイッチまたは吸引量の強弱を切り替えるスイッチといった操作手段を有する操作パネルが設けられ、さらに電気掃除機100の移動操作をするためのレバーが設けられているものとする。また図1にはバッテリ10を搭載した電気掃除機100の一例であるスティッククリーナーが示されているが、本実施の形態のモータ駆動装置および電動送風機が適用される電気掃除機はスティッククリーナーに限定されるものではなく、例えば電動送風機と集塵部とバッテリとを有する電気掃除機本体に延長管を接続して構成されるキャニスター型掃除機でもよい。以下、電気掃除機100を構成する電動送風機20の構成例と、電動送風機20に電力を供給すると共に電動送風機20の動作を制御する電力制御系統の構成例とを説明する。
図2は図1の電気掃除機に搭載される電動送風機の構成図である。電動送風機20はブロワモータ21およびインバータ22を備え、インバータ22は半導体素子22bと半導体素子22bを配置した回路基板22aとで構成される。半導体素子22bは後述する制御部1、駆動信号生成部2、およびインバータ回路9を構成する。ブロワモータ21は、半導体素子22bから供給される交流電力でモータ本体21a1内の回転子に接続されたシャフト21a2へ駆動力を与える永久磁石を備えたモータ21aと、シャフト21a2の回転により負圧を発生するファン21bとで構成される。点線矢印は、ファン21bの回転により電動送風機20内を通流する空気の流れを表す。例えば図1の吸込口121から吸い込まれた空気は、図2のファン21bの下側から電動送風機20の内部に入り込み、半導体素子22bを通過して電動送風機20の上部へ排出される。
なお図2の例ではインバータ22が電動送風機20の内部に設けられているが、インバータ22の設置場所は図示例に限定されるものではない。図示例のように電動送風機20内にインバータ22を設けた場合、ブロワモータ21から送り出された風でインバータ22を効果的に冷却することができる。
図3は電気掃除機の電力制御系統の要部構成図である。図3に示す電力制御系統は、バッテリ10を電源として電動送風機20を駆動する構成であり、バッテリ10の出力端間にはコンデンサ7が接続され、コンデンサ7の両端にはインバータ回路9が接続され、コンデンサ7の一端とインバータ回路9との間にはシャント抵抗8が接続されている。インバータ回路9は制御部1および駆動信号生成部2で制御され、制御部1、駆動信号生成部2、およびインバータ回路9によってインバータ22が構成され、バッテリ10およびインバータ22によってモータ駆動装置が構成される。制御部1には、電圧検出部3で検出されたバッテリ10の電圧値Vdcと、バッテリ残量検出部4で検出されたバッテリ残量Btと、シャント抵抗8の両端に接続された電流検出部5で検出されたインバータ22へ流れる電流値Idcと、図2に示すモータ21aの回転位置を検出する位置検出部6からの位置信号Vhとが入力される。制御部1は、電圧値Vdc、バッテリ残量Bt、電流値Idc、および位置信号Vhに基づいて、モータ21a(図2参照)の回転数を制御するための制御信号を生成して駆動信号生成部2へ出力する。駆動信号生成部2は制御部1からの制御信号に基づいて、インバータ回路9を構成する複数のスイッチング素子のオンオフを制御するスイッチング素子駆動信号を生成する。なお、図3では電流検出部5で電流を検出するための手段としてシャント抵抗8が用いられているが、電流検出手段はシャント抵抗8以外でもよい。
図4は三相インバータ回路の構成図である。図4に示す三相インバータ回路は図3に示すインバータ回路9の一例である。図4に示すモータ21aは図2に示すモータ21aの一例であり、中性点でスター結線されたU相、V相およびW相コイルを備える。なおモータ21aの結線はデルタ結線でもよい。三相インバータ回路は、上アームを構成する3つのスイッチング素子61,63,65と下アームを構成する3つのスイッチング素子62,64,66とで構成され、各スイッチング素子には寄生ダイオードが形成されている。スイッチング素子61およびスイッチング素子62からなる直列回路の中点にモータ21aのU相が接続され、スイッチング素子63およびスイッチング素子64からなる直列回路の中点にモータ21aのV相が接続され、スイッチング素子65およびスイッチング素子66からなる直列回路の中点にモータ21aのW相が接続されている。スイッチング素子61のドレイン側に図1に示すバッテリ10の正極が接続され、スイッチング素子62のソース側にバッテリ10の負極が接続されているものとする。図示例では各スイッチング素子にMOSFETが用いられているが、各スイッチング素子の種類はMOSFETに限定されるものではない。
三相インバータ回路において、スイッチング素子61,64がオンであり、かつ、スイッチング素子62,63,65,66がオフのとき、モータ電流は(1)の実線の経路で流れ、その後スイッチング素子61がオフになると(2)の点線のようにモータ21a、スイッチング素子64、スイッチング素子62、モータ21aの順で電流が流れるが、スイッチング素子61がオン、スイッチング素子62がオフになると、スイッチング素子61とスイッチング素子62が瞬時短絡の状態となり、スイッチング素子62の寄生ダイオードに起因するリカバリ電流が(3)の点線のように流れる。これによりバッテリが瞬間的に過放電の状態となり劣化する可能性がある。
図5はリカバリ電流が生じるスイッチングパターンを示す第1の図である。図5に示す上アームゲート信号VGSPと下アームゲート信号VGSNと上アーム電流波形Iと下アーム電流波形Iは、図4に示すスイッチング素子61のゲート信号とスイッチング素子61のゲート信号とスイッチング素子61に流れる電流の波形とスイッチング素子62に流れる電流の波形とに相当する。Tdは、同一相の上アームスイッチング素子および下アームスイッチング素子が共にオフするオフ期間であるデッドタイムを表す。図示例のように、上アームゲート信号VGSPがオンからオフになり、上アームゲート信号VGSPと下アームゲート信号VGSNとが共にオフとなるデッドタイムTdの経過後に下アームゲート信号VGSNがオフからオンとなると、図5に示す急峻なリカバリ電流が生じる。
図6はリカバリ電流が生じるスイッチングパターンを示す第2の図である。図6には図5と同様に上アームゲート信号VGSPと下アームゲート信号VGSNと上アーム電流波形Iと下アーム電流波形Iの波形が示されているが、図6に示すデッドタイムTdは図5のデッドタイムTdよりも長く設定されている。本実施の形態の制御部1では図6に示すように長いデッドタイムTdが設定され、デッドタイムTdは、スイッチング素子の寄生ダイオードに逆回復電流が流れた時間である逆回復時間とバッテリ電圧とに基づいて設定される。バッテリ電圧は例えばバッテリ10を構成するセル数とバッテリ10の充電量により求められ、例えばバッテリ電圧が高まるに従って長くなるデッドタイムTdが設定され、または逆回復時間が長くなるに従って長くなるデッドタイムTdが設定される。またリカバリ電流の抑制にはデッドタイムTdを長くすると共に電流の単位時間当たりの変化量(di/dt)を抑制する必要がある。di/dtの抑制には例えばゲート抵抗を大きくすることが考えられるが、di/dtの抑制の方法はこれに限定されるものではない。このようにデッドタイムTdを長くすることで、リカバリ電流の時間変化量を低くすることができ、リカバリ電流が抑制されることでバッテリの急激な出力を抑制して劣化を防ぐことができる。
図7は単相インバータ回路を構成するスイッチング素子の駆動信号のスイッチングパターンを示す図、図8は図7に示すスイッチングパターンにより流れる電流の経路を表す図である。
図7の51駆動信号、52駆動信号、53駆動信号、および54駆動信号は、図8に示す単相インバータ回路を構成するスイッチング素子51、スイッチング素子52、スイッチング素子53、およびスイッチング素子54の駆動信号に相当する。(a)の区間は53駆動信号がオンになってからオフになるまでの時間を表し、(b)の区間は53駆動信号と54駆動信号がオフのデッドタイムTdを表し、(c)の区間は51駆動信号と53駆動信号がオフ、52駆動信号と54駆動信号がオンの時間を表し、(d)の区間は51駆動信号と52駆動信号がオフのデッドタイムTdを表し、(e)の区間は51駆動信号と54駆動信号がオン、52駆動信号と53駆動信号がオフの時間を表し、(f)の区間は、(e)の時間が経過後に再び51駆動信号と52駆動信号がオフとなったときのデッドタイムTdを表し、(g)の区間は51駆動信号と53駆動信号がオフ、52駆動信号と54駆動信号がオンの時間を表し、(h)の区間は(g)の時間が経過後に再び53駆動信号と54駆動信号がオフのデッドタイムTdを表す。
本実施の形態では制御部1によりデッドタイムTdの設定が行われる。例えばバッテリ電圧と逆回復時間に基づいて(a),(c),(e),(g)の時間を調整することで、図示例の(b),(d),(f),(h)のデッドタイムTdが相対的に長く設定される。図示例では各デッドタイムTdが2μs、(c),(g)の時間が40μs、(a),(e)の時間が130μs、各駆動信号の1周期の時間が350μsとされている。
図8に示す単相インバータ回路は図3に示すインバータ回路9の一例である。単相インバータ回路では、スイッチング素子51およびスイッチング素子52からなる直列回路の中点にモータ21aの一端が接続され、スイッチング素子53およびスイッチング素子54からなる直列回路の中点にモータ21aの他端が接続されている。スイッチング素子51のドレイン側に図1に示すバッテリ10の正極が接続され、スイッチング素子52のソース側にバッテリ10の負極が接続されているものとする。図示例ではスイッチング素子51,52,53,54にMOSFET(Metal-Oxide-Semiconductor Field-Effect Transistor)が用いられているが、スイッチング素子51,52,53,54の種類はMOSFETに限定されるものではない。
図8の(a)から(h)の符号は図7の(a)から(h)の符号に対応し、実線で示す矢印は回路に流れる電流の経路を表す。(a)のようにバッテリ、スイッチング素子53、モータ21a、スイッチング素子52、バッテリの順で電流が流れているとき、スイッチング素子53がオフ、スイッチング素子54がオンになることでリカバリ電流が流れるが、(b)のデッドタイムTdによりリカバリ電流が抑制される。
(c)のようにスイッチング素子54がオンになるとモータ21a、スイッチング素子52、およびスイッチング素子54の間で電流が還流する還流モードとなる。還流モードは、インバータ回路9を構成する上アームスイッチング素子群または下アームスイッチング素子群を短絡するモードである。
還流モードで減衰したモータ電流は、(d)のようにデッドタイムTdのみ流れるため、電流入力によるバッテリの劣化が抑制される。
(e)のようにモータ電流の極性が切り替わると、バッテリ、スイッチング素子51、モータ21a、スイッチング素子54、バッテリの順で電流が流れる。
このように電流が流れているとき、スイッチング素子51がオフ、スイッチング素子52がオンになることでリカバリ電流が流れるが、(f)のデッドタイムTdでリカバリ電流が抑制される。
スイッチング素子52がオンになるとモータ21a、スイッチング素子54、およびスイッチング素子52の間で電流が還流する還流モードとなる。
還流モードで減衰したモータ電流は、(h)のようにデッドタイムTdのみ流れるため、電流入力によるバッテリの劣化が抑制される。
このように本実施の形態のインバータ22によれば、例えば(b)のデッドタイムTdが経過してから(e)のモータ電流の極性が切り替わるまでの間に、(c)の還流モードが設定される。従ってバッテリ10への回生タイミングは(d)のデッドタイムTdのみとされ、回生時のモータ電流が低減されることでバッテリの劣化が抑制される。なお還流モードの時間は回生電流がバッテリを劣化させない値に設定すればよい。
また本実施の形態のインバータ22では、モータ電流の極性が切り替わる前に還流モードを終了するため、モータ21aへのブレーキを抑制することができる。
なお、(d),(h)のデッドタイムTd中に回生されるモータ電流を図1に示すコンデンサ7で吸収させることで、回生によるバッテリの劣化を抑制することができる。また図7の単相変調の動作例は、(a)から(h)までの期間を1周期として、各スイッチング素子51,52,53,54が1回のみオンする1パルスでの駆動例であり、回転速度と同期したスイッチング素子の駆動波形となっている、単相変調の動作例はこれに限定されるものではなく、1周期中に複数回のパルスでの駆動でも良い。
図9は三相インバータ回路を構成するスイッチング素子の駆動信号のスイッチングパターンを示す図、図10は図9に示すスイッチングパターンにより流れる電流の経路を表す第1の図、図11は図9に示すスイッチングパターンにより流れる電流の経路を表す第2の図である。図9から図11には、三相インバータ回路の三相の内の一相を固定して他の二相のみをスイッチングさせる二相変調での制御例が示されている。
図9の61駆動信号、62駆動信号、63駆動信号、64駆動信号、65駆動信号、および66駆動信号は、図10,11に示す三相インバータ回路を構成するスイッチング素子61からスイッチング素子66の駆動信号に相当する。図9では一例としてW相を固定相としているが、固定する相は60°毎に変更されるものとする。
(a)の区間は61駆動信号と62駆動信号がオフのデッドタイムTdを表し、(b)の区間は61駆動信号と64駆動信号がオフ、62駆動信号と63駆動信号がオンの時間を表し、(c)の区間は63駆動信号と64駆動信号がオフのデッドタイムTdを表し、(d)の区間は(c)の時間が経過後に64駆動信号がオンされる時間を表し、(e)の区間は(d)の時間が経過後に再び64駆動信号がオフとなったときのデッドタイムTdを表し、(f)の区間は(e)の時間が経過後に63駆動信号がオンになる時間を表し、(g)の区間は(e)の時間が経過後に61駆動信号と62駆動信号が再びオフとなるデッドタイムTdを表し、(h)の区間は61駆動信号がオフからオンに変化してから再びオフになるまでの時間を表す。デッドタイムTdの設定は、単相インバータ回路の場合と同様に制御部1で行われ、(b),(d),(f),(h)の時間を短くすることで相対的に(a),(c),(e),(g)のデッドタイムTdが相対的に長くなる。
図10,11に示す三相インバータ回路は図3に示すインバータ回路9の一例である。スイッチング素子61およびスイッチング素子62からなる直列回路の中点にモータ21aのU相が接続され、スイッチング素子63およびスイッチング素子64からなる直列回路の中点にモータ21aのV相が接続され、スイッチング素子65およびスイッチング素子66からなる直列回路の中点にモータ21aのW相が接続されている。スイッチング素子61のドレイン側に図1に示すバッテリ10の正極が接続され、スイッチング素子62のソース側にバッテリ10の負極が接続されているものとする。図示例では各スイッチング素子にMOSFETが用いられているが、各スイッチング素子の種類はMOSFETに限定されるものではない。
図10,11の(a)から(h)の符号は図9の(a)から(h)の符号に対応し、実線で示す矢印は回路に流れる電流の経路を表す。
(a)のようにバッテリ、スイッチング素子63、モータ21a、スイッチング素子61、バッテリの順で電流が流れ、またバッテリ、スイッチング素子63、モータ21a、スイッチング素子66、バッテリの順で電流が流れているとき、スイッチング素子61がオフ、スイッチング素子62がオンになることでリカバリ電流が流れるが、(a)のデッドタイムTdを長くすることでリカバリ電流が抑制される。
(b)のようにバッテリ、スイッチング素子63、モータ21a、スイッチング素子62、バッテリの順で電流が流れ、またバッテリ、スイッチング素子63、モータ21a、スイッチング素子66、バッテリの順で電流が流れているとき、スイッチング素子63がオフ、スイッチング素子64がオンになることでリカバリ電流が流れるが、(c)のデッドタイムTdを長くすることでリカバリ電流が抑制される。
スイッチング素子64がオンになることで、モータ21a、スイッチング素子62、およびスイッチング素子64の間でモータ電流が還流し、またモータ21a、スイッチング素子66、およびスイッチング素子64の間でモータ電流が還流する還流モードとなる。
還流モードで減衰したモータ電流は、(e)のようにデッドタイムTdのみ流れるため、電流入力によるバッテリの劣化が抑制される。(f)のようにスイッチング素子63がオンになることで(b)と同様の経路でモータ電流が流れているとき、スイッチング素子62がオフ、スイッチング素子61がオンになることでリカバリ電流が流れるが、(g)のデッドタイムTdを長くすることでリカバリ電流が抑制される。(h)では(a)と同様の経路で電流が流れ、(b)から(g)と同様の制御が行われる。
なお図9から図11ではW相を固定相とした二相変調での動作例を説明したが、変調方式はこれに限定されるものではない。3相変調の、上側の3つのスイッチング素子が全てオンまたは下側の3つのスイッチング素子が全てオンとなる状態で還流モードとなるため同様な効果を得ることができるのは言うまでもない。ただし三相変調の場合、1周期中に1パルスでの駆動とはならず1周期中に複数回発生するパルスでの駆動となる。
また、インバータ22を構成する複数のスイッチング素子は、少なくとも一つがワイドバンドギャップ半導体で構成されている。炭化珪素(SiC)、窒化ガリウム系材料(GaN)、ダイヤモンド(C)といった材料を用いたワイドバンドギャップ半導体は、スイッチング素子の電力損失が小さいため、インバータ22を構成するスイッチング素子をワイドバンドギャップ半導体で構成することにより、消費電力がより低減され、運転時間の一層の延長化を図ることができる。
なお、本実施の形態では、モータ駆動装置を電気掃除機に搭載した例を説明したが、モータ駆動装置は、電気掃除機に限らず、ハンドドライヤー、焼却炉、粉砕機、乾燥機、集塵機、印刷機械、クリーニング機械、製菓機械、製茶機械、木工機械、プラスチック押出機、ダンボール機械、包装機械、熱風発生機、物体輸送、吸塵用、一般送排風、またはOA機器といった製品にも適用可能である。また本実施の形態では、リカバリ電流発生時のリンギング抑制の手段としてデッドタイムTd区間を長くしているが、これとは逆にデッドタイムTd区間を短くすることにより回生電力を抑制することが可能である。デッドタイムTd区間を長くする方向と短くする方向の何れでも上記と同様の効果が得られる。
以上に説明したように本実施の形態に係るモータ駆動装置は、バッテリ10と、バッテリ10からの直流電力を交流電力に変換するインバータ22と、を備え、インバータ22は、インバータ22を構成するスイッチング素子の逆回復時間とバッテリ電圧とに基づく、インバータ22を構成する同一相の上アームスイッチング素子および下アームスイッチング素子が共にオフするオフ期間であるデッドタイムTdを、モータ21aからバッテリ10への回生期間内に設定する。逆回復時間とバッテリ電圧とに基づくデッドタイムTdを設定することでリカバリ電流の時間変化量を低くすることができ、回生中におけるリカバリ電流が抑制され、バッテリ10の劣化が抑制される。従ってモータ駆動装置の信頼性が向上し、またバッテリ10の長寿命化を図ることができる。
以上の実施の形態に示した構成は、本発明の内容の一例を示すものであり、別の公知の技術と組み合わせることも可能であるし、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、構成の一部を省略、変更することも可能である。
1 制御部、2 駆動信号生成部、3 電圧検出部、4 バッテリ残量検出部、5 電流検出部、6 位置検出部、7 コンデンサ、8 シャント抵抗、9 インバータ回路、10 バッテリ、20 電動送風機、21 ブロワモータ、21a モータ、21a1 モータ本体、21a2 シャフト、21b ファン、22 インバータ、22a 回路基板、22b 半導体素子、30 集塵部、40 圧力センサ、51,52,53,54,61,62,63,64,65,66 スイッチング素子、100 電気掃除機、110 掃除機本体、111 通風路、120 吸込具、121 吸込口。

Claims (9)

  1. バッテリと、
    直列接続される上アームスイッチング素子及び下アームスイッチング素子を夫々有する、並列接続される第1アームおよび第2アームを有し、前記上アームスイッチング素子及び前記下アームスイッチング素子は、逆並列ダイオードを夫々有し、前記バッテリからの直流電力を交流電力に変換し、変換された交流電力をモータに印加する単相インバータと、
    を備え、
    前記単相インバータは、
    前記モータに流れる交流電流の極性の変化点から前記交流電流の極性の次の変化点までの期間に、前記第1アームおよび前記第2アームのうちの一方のアームにおける前記上アームスイッチング素子および前記下アームスイッチング素子のうちの一方がオンにされかつ前記第1アームおよび前記第2アームのうちの他方のアームにおける前記上アームスイッチング素子および前記下アームスイッチング素子のうちの他方がオンにされる第1期間と、前記第1アームおよび前記第2アームのうちの一方のアームの前記上アームスイッチング素子および前記下アームスイッチング素子が共にオフされる第1オフ期間と、前記第1アームの上アームスイッチング素子と前記第2アームの上アームスイッチング素子とが共にオンされるかあるいは前記第1アームの下アームスイッチング素子と前記第2アームの下アームスイッチング素子とが共にオンされる還流期間と、前記第1アームおよび前記第2アームのうちの他方のアームの前記上アームスイッチング素子および前記下アームスイッチング素子が共にオフされる第2オフ期間とが、前記第1期間、前記第1オフ期間、前記還流期間、および前記第2オフ期間の順番で設定されると共に、
    記還流期間の後に設定された前記第2オフ期間のみに、前記モータから前記バッテリへの電流回生が実行されるモータ駆動装置。
  2. 前記第1オフ期間および前記第2オフ期間は、前記上アームスイッチング素子および前記下アームスイッチング素子の逆回復時間とバッテリ電圧とに基づいて設定される請求項1に記載のモータ駆動装置。
  3. 前記第1オフ期間には、前記第1アームの上アームスイッチング素子と前記第2アームの上アームスイッチング素子との間で電流が還流されるかあるいは前記第1アームの下アームスイッチング素子と前記第2アームの下アームスイッチング素子と間で電流が還流される請求項1に記載のモータ駆動装置。
  4. 前記第1オフ期間および前記第2オフ期間は、前記第1アームの上アームスイッチング素子および下アームスイッチング素子のリカバリ電流または前記第2アームの上アームスイッチング素子および下アームスイッチング素子のリカバリ電流を抑制する長さに設定する請求項1に記載のモータ駆動装置。
  5. 前記第1アームの上アームスイッチング素子および下アームスイッチング素子と、前記第2アームの上アームスイッチング素子および下アームスイッチング素子は、ワイドバンドギャップ半導体で構成されている請求項1から請求項4の何れか一項に記載のモータ駆動装置。
  6. 前記ワイドバンドギャップ半導体は、炭化珪素、窒化ガリウム系材料、またはダイヤモンドである請求項5に記載のモータ駆動装置。
  7. 請求項1から請求項6の何れか一項に記載のモータ駆動装置を搭載した電動送風機。
  8. 永久磁石を有する前記モータを備える請求項7に記載の電動送風機。
  9. 請求項7または請求項8に記載の電動送風機を搭載した電気掃除機。
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