JP2018518173A - シードスラリーを生産する方法およびその装置 - Google Patents

シードスラリーを生産する方法およびその装置 Download PDF

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Abstract

シードスラリー装置(SSA)において固体シード粒子(SSP)からシードスラリー(SSY)を生産する方法が開示され、前記シードスラリー装置(SSA)は投入区域(IZ)および加熱区域(HZ)を含んでなり、前記投入区域(IZ)は前記加熱区域(HZ)に供給し、前記加熱区域(HZ)は加熱配置物(HA)を含んでなり、前記方法は、前記固体シード粒子(SSP)を前記投入区域(IZ)から前記加熱区域(HZ)に供給する工程であって、前記固体シード粒子はシード組成物を有し、前記シード組成物はトリグリセリド類を含んでなる、工程と、部分的に溶融されたシード組成物に基づいて少なくとも部分的にシードスラリー(SSY)を得るために、前記加熱区域(HZ)で前記加熱配置物(HA)によって前記シード組成物を加熱する工程とを含んでなり、前記加熱は前記シードスラリーのシードスラリー温度表現を測定することを含み、かつ、前記加熱は前記測定されたシードスラリー温度表現に基づいて少なくとも部分的に制御される。さらに、シードスラリー装置(SSA)およびシードスラリー(SSY)およびシードスラリー装置(SSA)の使用が開示される。

Description

本発明は、チョコレートおよびチョコレート様製品などの菓子製品の分野、特に、その生産方法、改善された熱安定性および/またはブルーム安定性を有する前記チョコレートまたはチョコレート様製品に関する。
チョコレート組成物から生産されたチョコレートなどの菓子製品は、ブルーム形成などの不利なプロセスの影響を受けやすい可能性があることが知られている。この問題に対処するために使用される1つの非常に用いられている方法は、チョコレート組成物にテンパリングを施すことであり、それによって、ブルーム形成に対する少なくともある程度の耐性が得られる。テンパリングプロセスの欠点には、そのプロセスは複雑で、時間がかかり、かつエネルギーを消費するプロセスであること、および得られた製品は例えばブルーム形成の感受性が所望の十分に低いものではない可能性があることが含まれる。
本発明は、第1の面では、シードスラリー装置において固体シード粒子からシードスラリーを生産する方法に関し、
前記シードスラリー装置は投入区域および加熱区域を含んでなり、前記投入区域は前記加熱区域に供給し、前記加熱区域は加熱配置物(heating arrangement)を含んでなり、
前記方法は、以下の工程:
前記固体シード粒子を前記投入区域から前記加熱区域に供給し、前記固体シード粒子はシード組成物を有し、前記シード組成物はトリグリセリド類を含んでなり、
部分的に溶融されたシード組成物に基づいて少なくとも部分的にシードスラリーを得るために、前記加熱区域で前記加熱配置物によって前記シード組成物を加熱すること
を含んでなり、
前記加熱は前記シードスラリーのシードスラリー温度表現(a seed slurry temperature representation)を測定することを含み、かつ、前記加熱は前記測定されたシードスラリー温度表現に基づいて少なくとも部分的に制御される。
本発明は、さらなる面では、トリグリセリド類を含んでなるシード組成物を有する固体シード粒子からシードスラリーを生産するためのシードスラリー装置に関し、
前記シードスラリー装置は、
・加熱区域、
・前記加熱区域において前記シード組成物を加熱するように配置された加熱配置物、
・前記シードスラリーのシードスラリー温度表現を測定するように配置された温度表現測定配置物(temperature representation measuring arrangement)、および
・制御ユニット
を含んでなり、
前記温度表現測定配置物は、測定信号を前記制御ユニットへ送信するように配置され、前記測定信号は少なくとも部分的に前記測定されたシードスラリー温度表現に基づき、
前記制御ユニットは、少なくとも部分的に前記測定信号に基づいて前記加熱配置を制御するように配置されている。
本発明は、なおさらなる面では、シードスラリーの生産におけるその実施態様のいずれかに記載されているシードスラリー装置SSAの使用に関する。
本発明は、一層さらなる面では、その実施態様のいずれかに記載されている方法によりかつ/またはその実施態様のいずれかに記載されているシードスラリー装置により得ることが可能なシードスラリーに関する。
本発明は、なお一層さらなる面では、チョコレートまたはチョコレート様製品などの菓子製品の生産における、その実施態様のいずれかに記載されているシードスラリー、またはその実施態様のいずれかに記載されている方法により得ることが可能なシードスラリー、またはその実施態様のいずれかにおけるシードスラリー装置の使用により得ることが可能なシードスラリー、の使用に関する。
以下、図面を参照して本発明を説明する。
図1は、本発明のある実施態様による方法およびシードスラリー装置の原理を示す。 図2は、本発明によるシードスラリー装置のさらなる実施態様を示す。 図3は、本発明の範囲内の異なる適用可能な制御パラメーターを示す。 図4は、本発明の範囲内の異なる適用可能な制御パラメーターを示す。 図5は、本発明の範囲内の異なる適用可能な制御パラメーターを示す。 図6は、本発明の範囲内の異なる調節技術を示し、ここで、x軸は時間を指し、y軸は温度を指す。 図7は、本発明の範囲内の異なる調節技術を示し、ここで、x軸は時間を指し、y軸は温度を指す。 図8は、固体シード粒子の溶融に適用される熱交換器を指す。 図9は、スクレープ表面チューブ(scrape surface tubes)一式を含んでなる熱交換器を示す。 図10は、本発明のある実施態様によるシードスラリー装置のバッチ式実施態様を示す。 図11は、本発明のある実施態様によるシードスラリー装置の特定の使用に関する原理的DSC曲線を示し、ここで、x軸は温度を指し、y軸はワット/グラムで示している。 図12は、本発明のある実施態様による固体シード粒子の具体的に選択された組成物に関する2つの原理的DSC曲線を示し、ここで、x軸は温度を指し、y軸は例えばワット/グラムで示し得る。
図面参照記号のリスト
SSA.シードスラリー装置
TRMA.温度表現測定配置物
TMA.温度測定配置物(Temperature measuring arrangement)
VMA.粘度測定配置物(Viscosity measuring arrangement)
SNi.セクションi
SSP.固体シード粒子
SSY.シードスラリー
CU.制御ユニット
STI.撹拌機
HZO.加熱区域出口
2.シャフト
3.コンベヤースクリュー
6.熱伝達区分
7.温度調節区分
8.温度調節流体入口
9.温度調節流体出口
10.温度センサー
発明の具体的説明
定義
本明細書で使用される場合、用語「脂肪酸」は、トリグリセリド中の遊離脂肪酸および脂肪酸残基を包含する。
本明細書で使用される場合、「食用」は、食物としてまたは乳製品もしくは菓子製品などの食品の一部としての使用に適したものである。従って、食用脂肪は、食物または食品中の脂肪としての使用に好適であり、食用組成物は、食物または乳製品もしくは菓子製品などの食品における使用に好適な組成物である。
本明細書で使用される場合、「%」または「パーセンテージ」は総て、特に断りのない限り、重量パーセンテージ、すなわち、wt.%またはwt.−%に関する。
本明細書で使用される場合、単数形「1つの(a)」、「1つの(an)」および「その(the)」は、特に明確に指示しない限り、複数形の指示対象を含む。
本明細書で使用される場合、「少なくとも1つの」は、1以上、すなわち、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10などを意味することを意図している。
本明細書で使用される場合、「植物油」および「植物性脂肪」は、特に断りのない限り、交換可能に使用される。
本明細書で使用される場合、用語「装置」とは、ある特定の使用のために設計された材料または設備一式を指す。従って、特許請求される装置は単一のデバイスとして確立され得るか、またはそれは必要なプロセスを実行する一緒に働く複数のデバイスとして定義され得る。このプロセスは、好ましくは、ラインに沿った人間の相互作用がなく、ほとんどなくまたは実質的になく自動化されるように定義され得る。
本明細書で使用される場合、用語「吸熱溶融ピーク位置」は、溶融ピークの位置を指し得、これは主要な吸熱溶融ピークであり得るかまたはそれはより小さい溶融ピークであり得る。
本明細書で使用される場合、用語「トリグリセリド類(triglycerides)」は、用語「トリアシルグリセリド類」と交換可能に使用され得、グリセロールと3つの脂肪酸に由来するエステルとして理解されるべきである。「トリグリセリド類」は、TGまたはTAGと略記され得る。特定の分子式を有する単一のトリグリセリド分子は、植物供給源または非植物供給源のいずれかのものである。例えばStOSt−トリグリセリド類のような、いくつかのトリグリセリド類は、植物供給源および/または非植物供給源の両方から得られ得る。従って、StOSt−トリグリセリド類を含んでなる脂肪相は、植物供給源のみから得られたStOSt−トリグリセリド類または非植物供給源のみから得られたStOSt−トリグリセリド類またはそれらの組合せを含んでなり得る。すなわち、その脂肪相は、植物供給源から得られたいくつかのStOSt−トリグリセリド分子と、非植物供給源から得られたいくつかのStOSt−トリグリセリド分子とを含み得る。
本明細書で使用される場合、用語「植物性」は、その元の化学構造/組成を保持する植物を起源とすることと理解されるものとする。従って、植物性脂肪または植物性トリグリセリドは、それらの脂肪成分またはトリグリセリドの化学構造が変化しない限り、分画などの後に植物性脂肪または植物性トリグリセリドとして依然として理解されるべきである。植物性トリグリセリドが、例えばエステル転移されると、それらはもはや本文脈における植物性トリグリセリドとして理解すべきではない。
同様に、本明細書で使用される場合の「非植物性トリグリセリド」または「非植物性脂肪」に関する「非植物性」という用語は、天然の植物油またはその画分以外の供給源から得られたか、またはエステル転移後に得られたことを意味することを意図している。非植物性トリグリセリドの例は、例えば、限定されるものではないが、単細胞生物、動物性脂肪、および/またはエステル転移から得られたトリグリセリドであり得る。
本明細書で使用される場合、「エステル転移」は、トリグリセリドの脂肪酸部分の1つ以上を別の脂肪酸部分に置き換えること、または1つ以上の脂肪酸部分をあるトリグリセリド分子から別のものに交換することとして理解されるべきである。脂肪酸部分は、遊離脂肪酸、脂肪酸エステル、脂肪酸無水物、活性化脂肪酸および/または脂肪酸の脂肪アシル部分として理解され得る。本明細書で使用される用語「エステル転移」は、「エステル交換」と交換可能に使用され得る。エステル転移プロセスは、酵素的エステル転移または化学的エステル転移であり得る。化学的エステル転移および酵素的エステル転移は両方とも当技術分野において十分に記載されている。化学的エステル転移および酵素的エステル転移は両方とも標準的な手順によって行い得る。
本明細書で使用される場合「シード」とは、チョコレートのシーディングが可能な少なくとも数個の脂肪結晶を含んでなる組成物を意味することを意図している。
本明細書で使用される場合、用語「スラリー」は、少なくとも数個のシード結晶が存在する部分的に溶融された組成物である。従って、「スラリー」はまた、部分的に溶融された懸濁液、部分的溶融状態の懸濁液またはペーストとして理解され得る。そのため、用語「シードスラリー」とは、シードスラリー中に存在する少なくとも数個のシード結晶を含んでなるスラリーを指す。
本明細書で使用される場合、用語「ブルーム耐性」は、ブルーム形成を阻止するチョコレートの性質を指す。従って、本文脈中のチョコレートにおける増加または改善されたブルーム耐性は、チョコレートが表面のブルーミングに対してより高い耐性を有することを意味する。
本明細書で使用される場合、用語「画分」は、この点について、脂肪の天然供給源の成分の物理的分離後に残っている生成物であると理解される。この生成物は、その後、エステル転移反応に供され得る。
本明細書で使用される場合、用語「シードスラリー温度表現」は、温度尺度それ自体であり得、加熱区域で所望の温度限界が遵守されることを保証するために解釈され得る別の尺度であり得る。さらに、少なくともいくつかの実施態様では、加熱を制御することによって粘度を少なくともある程度まで制御することが可能であり得、それによって、最高粘度が超えないこと、すなわち、その粘度により流動性であるが完全には溶融されていない組成物とできることを確実にすることは理解されるべきである。従って、少なくともいくつかの実施態様では、前記シードスラリーの温度表現は、例えば、シードスラリーの温度表現と、所望により、シード組成物についての情報などのさらなる情報とから、粘度についての情報が推定され得るという意味で、シードスラリーの粘度表現として理解し得ることは理解されるべきである。場合によっては、粘度の近似値が推定されることさえある。これは逆も同様である。従って、一例として、粘度についての近似値などの情報は温度から推定され得、逆もまた同様である。いくつかの実施態様では、粘度を使用してシードスラリーの所望のコンシステンシーを達成し得、いくつかの実施態様では、温度を使用してシードスラリーの所望のコンシステンシーを達成し得る。
本明細書で使用される場合、「部分的に溶融された」は、完全には溶融されず、完全には固体または結晶でないことを意味することを意図している。TlowからThighまでの温度範囲内では、シード製品は、ポンプ輸送可能なように十分に溶融しなければならず、チョコレートのシーディングが可能なシード結晶が残らない程度に溶融しないことがある。特定の実施態様では、部分的に溶融されたとは、例えば、ある特定のパーセンテージは溶融し、ある特定のパーセンテージは溶融しない、すなわち、固体または結晶であることとより狭く理解され得る。これは、例えば、固形脂肪含量(solid fat content)(SFC)によって表され得る。SFCを測定するためのいくつかの方法は当技術分野において知られている。
本明細書で使用される場合、「チョコレート」は、チョコレートおよび/またはチョコレート様製品として理解されるべきである。あるチョコレートは、カカオバターを、典型的には、かなりの量で含んでなるが、あるチョコレート様製品は、例えば、カカオバターをカカオバター等価物、カカオバター代用品などに置き換えることにより、カカオバターが少なくてもなしでも生産し得る。また、多くのチョコレート製品は、カカオパウダーまたはカカオマスを含んでなるが、例えば、カカオバターからそのチョコレート風味を引き出すことのほか、典型的なホワイトチョコレートなどのいくつかのチョコレート製品はカカオパウダーなしでも生産し得る。国および/または地域によって、チョコレートとしての製品の販売に様々な制約があるかもしれない。チョコレート製品とは、チョコレートとしてまたは例えば、溶融プロフィール、風味などのようなチョコレートと共通の感覚的属性を有する菓子製品として、消費者が少なくとも経験した製品を意味する。
本明細書で使用される場合、用語「固体シード粒子」は、シードの固体粒子を意味することを意図している。それらの粒子は様々な形態で存在し得、その例としては、フレーク、ペレット、顆粒、チップ、および粉末が挙げられる。固体シード粒子は、チョコレートのシーディングで使用するためのものである。これは、所望により、従来のテンパリング工程と組み合わせて行われ得る。
略語
Sat=飽和脂肪酸/アシル基
U=不飽和脂肪酸/アシル基
St=ステアリン酸/ステアレート
A=アラキジン酸/アラキデート
B=ベヘン酸/ベヘネート
Lig=リグノセリン酸/リグノセレート
O=オレイン酸/オレエート
DSC=示差走査熱量測定
さらに、本発明は、シードスラリー装置SSAで固体シード粒子SSPからシードスラリーSSYを生産する方法に関し、
前記シードスラリー装置SSAは投入区域IZおよび加熱区域HZを含んでなり、前記投入区域IZは前記加熱区域HZに供給を行い、前記加熱区域HZは加熱配置物HAを含んでなり、
前記方法は、以下の工程:
前記固体シード粒子SSPを前記投入区域IZから前記加熱区域HZに供給し、前記固体シード粒子はシード組成物を有し、前記シード組成物はトリグリセリド類を含んでなり、
部分的に溶融されたシード組成物に基づいて少なくとも部分的にシードスラリーSSYを得るために、前記加熱区域HZで前記加熱配置物HAによって前記シード組成物を加熱すること
を含んでなり、
前記加熱は前記シードスラリーのシードスラリー温度表現を測定することを含み、かつ、前記加熱は前記測定されたシードスラリー温度表現に基づいて少なくとも部分的に制御される。
本発明の1つの顕著な利点は、望ましくないより低融点の結晶を溶融しながら前記シード組成物中に所望のシード結晶を保持することにより、前記シード組成物のシーディング能力を損なわないで適用可能でポンプ輸送可能な工業用シードスラリーが得られ得ることであり得る。
本発明の1つの重要な利点は、チョコレート組成物における高融点結晶の結晶化のシーディングに有効であり得る十分な含量の高融点シード結晶を有すると同時に、十分に低い含量のより低融点の結晶を有する、例えば、実質的には、いかなるより低融点の結晶も含まないシードスラリーが得られ得ることであり得る。従って、チョコレートまたはチョコレート様組成物などの菓子組成物のシーディングに有効であるシードスラリーが得られ得る。それによって、改善された熱安定性および/またはブルーム安定性を有する、チョコレートまたはチョコレート様製品などの菓子製品が得られ得る。
前記シードスラリーは、チョコレートのシーディングに使用される場合、例えば粉末シードなどの固体シードと比較して顕著な利点を有する。前記シードスラリーの最低融点の脂肪および結晶多形形態は溶融するので、チョコレートとの混和性はより速くより均質となり得る。従って、前記シードスラリーがチョコレートと混合された際に、最高融点の結晶多形形態はすでに前記シードスラリー中で部分的に溶融された環境にあり、それにより塊状化を防ぎ得る。さらに、少なくとも部分的に溶融されたシードスラリーの温度は固体シード粒子の温度より高く、そのため、一緒に混合された際にチョコレートの温度に近くなり得、それによりまた、チョコレートとの混和性を改善し、脂肪結晶の塊状化を防ぎ得る。チョコレートは、シードと混合された際に、典型的には完全に溶融される。
本発明の1つの重要な利点は、固体シード粒子が混合可能でポンプ輸送可能である(特に、工業的環境において有用であり得る)と同時に、菓子組成物のシーディングに有効であるシードスラリーに加工され得ることであり得る。
前記シードスラリーは、部分的に溶融されたシード組成物に基づいて少なくとも部分的に得られる、すなわち、前記シードスラリーは、シード組成物が部分的に溶融されるシード組成物に基づいて少なくとも部分的に得られることは理解されるべきである。
本発明の別の重要な利点は、前記シードスラリーが、制御された様式で部分的に溶融させて最低融点の脂肪結晶多形形態を溶融することができ、固体シード粒子中にすでに存在する最高融点結晶多形形態を保持することができる固体シード粒子から生産されることである。
チョコレート組成物を効率的にシーディングするために使用し得るシードスラリーを得るためには、総てのシード結晶が溶融されるほど高い温度までシードスラリーを加熱しない(is not heat)ことを保証することが重要である。従って、本発明のある有利な実施態様によれば、前記加熱は、シード結晶を含んでなるシードスラリーを得るように制御される。この実施態様の1つの極めて重要で利点は、シード結晶を含んでなるシードスラリーが得られるように前記加熱を制御することにより、極めて有効なシードスラリーが得られるということであり得る。従って、前記シードスラリーは、チョコレートまたはチョコレート様製品などの菓子製品を生産するために使用し得る、実質的には、いかなるより低融点の結晶も含まないが、シーディング、例えば、チョコレートまたはチョコレート様組成物のシーディングに有効な十分な量のシード結晶を含む、混合可能なスラリー、すなわち、他の成分との混合が迅速かつ容易であり得るスラリーとして提供され得る。
シード結晶を含んでなるシードスラリーを得る際には、前記加熱を正確に制御することが重要である。そのため、本発明のある有利な実施態様によれば、前記加熱は前記シードスラリーのシードスラリー温度表現を測定することを含み、かつ、前記加熱は、シード結晶を含んでなるシードスラリーを得るために、前記測定されたシードスラリー温度表現に基づいて少なくとも部分的に制御される。この実施態様によって強調されるように、前記シードスラリーは、チョコレートまたはチョコレート様製品などの菓子製品の有効なシーディングを保証するために利用され得る、シード結晶、すなわち、未溶融シードを含んでなる。従って、この実施態様の1つの利点は、前記シードスラリーを使用した場合に、結果として、改善されたブルーム安定性を有する最終菓子製品(チョコレートまたはチョコレート様製品など)が得られ得ることであり得る。さらに、この実施態様の重要な利点は、前記シードスラリーは他の成分との混合が迅速かつ容易であり得るだけでなく最終製品におけるブルーム安定性を誘導しまたは改善し得る混合可能なスラリーとして提供されることから、チョコレートまたはチョコレート様製品などの最終菓子製品の生産において、それが極めて有効であり得ることであり得る。
チョコレートおよびチョコレート様製品をシーディングする所望の能力を有するシードスラリーを得るためには、シード結晶を有するシード組成物を使用することが重要である。従って、本発明のある有利な実施態様によれば、前記シード組成物はシード結晶を含んでなる。この実施態様の1つの顕著な利点は、前記シード組成物がシード結晶を含んでなることから、前記加熱区域で前記シード組成物の加熱を制御する場合、得られたシードスラリーはまた、シード結晶を含んでなり得ることであり得る。
前記シード組成物がシード結晶を含んでなることを保証するために、前記固体シード粒子はシード結晶を含んでなるべきである。そのため、本発明のある有利な実施態様によれば、前記固体粒子はシード結晶を含んでなる。
それによって、他のパラメーターを正確に制御する際には、この場合、加熱下で、シード結晶を含んでなるシードスラリーが得られ得る。そのため、本発明のある有利な実施態様によれば、前記シードスラリーはシード結晶を含んでなる。
チョコレートおよびチョコレート様製品をシーディングする所望の利点および能力を有するシードスラリーを得るためには、前記シードスラリーのシーディング効果を改善するように前記シード結晶の特定の組成を調整し得る。本発明のある有利な実施態様によれば、前記シード組成物は、トリグリセリド類を前記シード組成物の60.0〜99.9重量%、例えば70.0〜99.9重量%、例えば80.0〜99.9重量%、例えば90.0〜99.9重量%、例えば95.0〜99.0重量%の量で含んでなる。この実施態様の1つの利点は、比較的高いトリグリセリド含量を有する最終チョコレート製品を、前記固体シード粒子を用いて得ることができることであり得る。
本発明のある実施態様によれば、前記シード組成物は、砂糖またはカカオパウダーなどの非脂肪成分を実質的に含まない。従って、前記シード組成物は、5重量%未満、例えば1重量%未満、例えば0.1重量%未満の非脂肪含量を有し得る。
本発明者らは、前記シード組成物中に比較的高い含量のSatOSat−トリグリセリド類を有することにより得られたシードスラリーのシーディング効果が改善され得ることを発見した。従って、本発明のある有利な実施態様によれば、前記シード組成物は、SatOSat−トリグリセリド類を前記トリグリセリド類の40.0〜99.9重量%、例えば50.0〜99.9重量%、例えば60.0〜99.9重量%、例えば70.0〜99.9重量%、例えば80〜99.9重量%の量で含んでなり、ここで、Satは飽和脂肪酸であり、かつ、Oはオレイン酸を表す。
前記シード組成物中のSatOSat−トリグリセリド類の含量の他の例としては、前記シード組成物がSatOSat−トリグリセリド類を前記トリグリセリド類の40.0〜99.0重量%、例えば50.0〜99.0重量%、例えば70.0〜99.0重量%、例えば80.0〜99.0重量%、例えば60.0〜95.0重量%(% weight)、例えば70.0〜95.0重量%、例えば50.0〜90.0重量%の量で含んでなり、ここで、Satは飽和脂肪酸であり、かつ、Oはオレイン酸を表す場合が挙げられる。
具体的には、前記シードスラリーと得られる菓子製品(チョコレートまたはチョコレート様製品など)の熱安定性のためには(in order to the heat stability)、比較的高い含量の高融点SatOSat−トリグリセリド類を有することが重要であり得る。従って、本発明のさらに有利な実施態様によれば、前記シード組成物は、そのsn−1位およびsn−3位にC18〜C24飽和脂肪酸類と、そのsn−2位にオレイン酸とを有するトリグリセリド類を前記トリグリセリド類の40.0〜99.9重量%、例えば50.0〜99.9重量%、例えば60.0〜99.9重量%、例えば70.0〜99.9重量%、例えば80.0〜99.9重量%含んでなる。
前記シード組成物中の高融点SatOSat−トリグリセリド類の含量の他の例としては、前記シード組成物がそのsn−1位およびsn−3位にC18〜C24飽和脂肪酸類と、そのsn−2位にオレイン酸とを有するトリグリセリド類を前記トリグリセリド類の40.0〜99.0重量%、例えば50.0〜99.0重量%、例えば70.0〜99.0重量%、例えば80.0〜99.0重量%、例えば60.0〜95.0重量%(% weight)、例えば70.0〜95.0重量%、例えば50.0〜90.0重量%含んでなる場合が挙げられる。
そのsn−1位およびsn−3位にC18〜C24飽和脂肪酸類と、そのsn−2位にオレイン酸とを有するトリグリセリド類”は、SatOSatトリグリセリド類の例である。そのsn−1位およびsn−3位の飽和脂肪酸類は必ずしも同じである必要はないが、場合によっては同じであってもよいことは理解されるべきである。そのようなトリグリセリド類の例としては、StOSt、StOA、StOB、StOLig、AOA、AOB、AOLig、BOB、BOLig、およびLigOLigが挙げられる。
そのsn−1位およびsn−3位にC18〜C24飽和脂肪酸類と、そのsn−2位にオレイン酸とを有するトリグリセリド類はまた、トリグリセリド類StOSt、StOA、StOB、StOLig、AOA、AOB、AOLig、BOB、BOLig、およびLigOLigの2種以上の組合せを含んでなり得、この場合、これらのトリグリセリド類は、そのsn−1位およびsn−3位にC18〜C24飽和脂肪酸類と、そのsn−2位にオレイン酸とを有するトリグリセリド類の30.0〜99.0重量%、例えば40.0〜99.0重量%、例えば50.0〜99.0重量%、例えば60.0〜99.0重量%、例えば70.0〜99.0重量%の量で含まれる。
カカオバターのより低融点のトリグリセリド類と比較して比較的高い量のより高融点のSatOSat−トリグリセリド類を有することが重要であり得る。そのため、本発明のさらに有利な実施態様によれば、前記シード組成物における
・そのsn−1位およびsn−3位にC18〜C24飽和脂肪酸類と、そのsn−2位にオレイン酸とを有するトリグリセリド類と、
・そのsn−1位およびsn−3位にC16〜C24飽和脂肪酸類と、そのsn−2位にオレイン酸とを有するトリグリセリド類と
の間の重量比は、0.40〜0.99の間、例えば0.45〜0.99、例えば0.50〜0.99、例えば0.55〜0.99、例えば0.60〜0.99、例えば0.65〜0.99、例えば0.70〜0.99である。本文脈において、この実施態様の重量比は前記シード組成物におけるSat(C18−C24)OSat(C18−C24)トリグリセリド類とSat(C16−C24)OSat(C16−C24)トリグリセリド類との間の重量比であり、ここで、前記Sat(C18−C24)OSat(C18−C24)トリグリセリド類は、そのsn−1位およびsn−3位にC18〜C24飽和脂肪酸類と、そのsn−2位にオレイン酸とを有するトリグリセリド類であり、前記Sat(C16−C24)OSat(C16−C24)トリグリセリド類は、そのsn−1位およびsn−3位にC16〜C24飽和脂肪酸類と、そのsn−2位にオレイン酸とを有するトリグリセリド類であることは当然理解されるべきである。カカオバターのより低融点のトリグリセリド類、すなわち、そのsn−1位およびsn−3位にC16〜C24飽和脂肪酸類と、そのsn−2位にオレイン酸とを有するトリグリセリド類の一部であるがそのsn−1位およびsn−3位にC16〜C24飽和脂肪酸類と、そのsn−2位にオレイン酸とを有するトリグリセリド類の一部ではないトリグリセリド類の例としては、主に、POP−トリグリセリド類およびPOStトリグリセリド類が挙げられる。
より高融点のSatOSat−トリグリセリドの一例はStOSt−トリグリセリド類である。そのため、本発明のさらに有利な実施態様によれば、前記シード組成物は、StOSt−トリグリセリド類を前記トリグリセリド類の30.0〜99.0重量%、例えば40.0〜99.0重量%、例えば50.0〜99.0重量%、例えば60.0〜99.0重量%、例えば70.0〜99.0重量%の量で含んでなり、ここで、Stはステアリン酸を表し、Oはオレイン酸を表す。この実施態様の1つの利点は、StOSt−トリグリセリド類は天然カカオバター中に見られ、多くのStOSt−トリグリセリドに富む供給源はカカオバターと比較的高い適合性および混和性を有し、かつまたStOSt−トリグリセリド類は比較的豊富な様々な供給源、例えば天然物から取得できるということであり得る。
前記シード組成物中のStOSt−トリグリセリド類の含量の他の例としては、前記シード組成物が、StOSt−トリグリセリド類を前記トリグリセリド類の30.0〜99.0重量%、例えば40.0〜90.0重量%、例えば50.0〜90.0%、例えば50.0〜80.0重量%の量で含んでなり、ここで、Stはステアリン酸を表し、Oはオレイン酸を表す場合が挙げられる。
より高融点のSatOSat−トリグリセリドの別の例はAOA−トリグリセリド類である。従って、本発明の一層さらに有利な実施態様によれば、前記シード組成物は、AOA−トリグリセリド類を前記トリグリセリド類の30.0〜99.0重量%、例えば40.0〜99.0重量%、例えば50.0〜99.0重量%、例えば60.0〜99.0重量%、例えば70.0〜99.0重量%の量で含んでなり、ここで、Aはアラキジン酸を表し、Oはオレイン酸を表す。この実施態様の1つの利点は、比較的高い温度で固体から液体形態へと変わるAOA−トリグリセリド類を使用することによって、前記固体シード粒子は耐熱性が高まり得、特に、得られた最終菓子製品、例えば、チョコレートまたはチョコレート様製品は耐熱性が高まり得るということであり得る。
前記シード組成物中のAOA−トリグリセリド類の含量の他の例としては、前記シード組成物が、AOA−トリグリセリド類を前記トリグリセリド類の30.0〜99.0重量%、例えば40.0〜90.0重量%、例えば50.0〜90.0%、例えば50.0〜80.0%の量で含んでなり、ここで、Aはアラキジン酸を表し、Oはオレイン酸を表す場合が挙げられる。
より高融点のSatOSat−トリグリセリドのさらに別の例はBOB−トリグリセリド類である。そのため、本発明の一層さらに有利な実施態様では、前記シード組成物は、BOB−トリグリセリド類を前記トリグリセリド類の30.0〜99.0重量%、例えば40.0〜99.0重量%、例えば50.0〜99.0重量%、例えば60.0〜99.0重量%、例えば70.0〜99.0重量%の量で含んでなり、ここで、Bはベヘン酸を表し、Oはオレイン酸を表す。この実施態様の1つの利点は、比較的高い温度で固体から液体形態へと変わるBOB−トリグリセリド類を使用することによって、前記固体シード粒子は耐熱性が高まり得、特に、得られた最終菓子製品、例えば、チョコレートまたはチョコレート様製品は耐熱性が高まり得るということであり得る。
前記シード組成物中のBOB−トリグリセリド類の含量の他の例としては、前記シード組成物が、BOB−トリグリセリド類を前記トリグリセリド類の30.0〜99.0重量%の量で、40.0〜90.0重量%、例えば50.0〜90.0%、例えば50.0〜80.0%の量で含んでなり、ここで、Bはベヘン酸を表し、Oはオレイン酸を表す場合が挙げられる。
より高融点のSatOSat−トリグリセリドのなおさらなる例はLigOLig−トリグリセリド類である。従って、本発明のもう1つのさらに有利な実施態様では、前記シード組成物は、LigOLig−トリグリセリド類を前記トリグリセリド類の30.0〜99.0重量%、例えば40.0〜99.0重量%、例えば50.0〜99.0重量%、例えば60.0〜99.0重量%、例えば70.0〜99.0重量%の量で含んでなり、ここで、Ligはリグノセリン酸を表し、Oはオレイン酸を表す。この実施態様の1つの利点は、比較的高い温度で固体から液体形態へと変わるLigOLig−トリグリセリド類を使用することによって、前記固体シード粒子は耐熱性が高まり得、特に、得られた最終菓子製品、例えば、チョコレートまたはチョコレート様製品は耐熱性が高まり得るということであり得る。
前記シード組成物中のLigOLig−トリグリセリド類の含量の他の例としては、前記シード組成物が、LigOLig−トリグリセリド類を前記トリグリセリド類の30.0〜99.0重量%の量で、40.0〜90.0重量%、例えば50.0〜90.0%、例えば50.0〜80.0%の量で含んでなり、ここで、Ligはリグノセリン酸を表し、Oはオレイン酸を表す場合が挙げられる。
前記加熱は前記測定されたシードスラリー温度表現に基づいて少なくとも部分的に制御されるため、このシードスラリー温度表現を確立することは所望の制御された方法で加熱するために重要である。前記シードスラリー温度表現が測定される特定の位置に関して、異なる選択肢が存在する。本発明のさらに有利な実施態様によれば、前記シードスラリー温度表現は、加熱区域HZ内で、加熱区域排出(a heating zone output)HZO時および/または前記シードスラリー装置SSAの排出(an output)O時に測定される。
本発明の一層さらに有利な実施態様によれば、前記シードスラリー温度表現は、生産されたシードスラリーの温度を導き出すまたは得ることが可能であるポイントで測定される。
前記シードスラリー温度は、使用されるセンサーの位置が変化し得、センサーの数が変化し得、センサーのタイプが変化し得るという意味で、多くの直接的または間接的なセンサー構成で確立され、測定され得る。また、主な目的、すなわち、前記シード粒子がポンプ輸送可能なスラリーに部分的に溶融されることを確実にしながら、前記固体シード粒子の前記シード結晶の少なくとも数個が前記シードスラリー中で結晶として維持されることもなお確実にするためのパラメーターの測定および加熱配置物の加熱の制御が達成される限り、前記シードスラリー温度表現は適用可能な非温度尺度から導き出され得ることを理解することも重要である。
前記シードスラリー温度表現は、直接測定された温度に基づき得るか、または別の物理的変数の測定に基づき得、そこから温度を計算または推定することができる。従って、本発明のさらに有利な実施態様によれば、前記シードスラリー温度表現の測定はシードスラリー温度の測定を含んでなる。しかしながら、例えば、そのプロセスは例えば粘度などの別のパラメーターに従って制御され得、その場合、このパラメーターの実際の限界は得られたシードスラリーおよびその特性に関して許容されるとして以前に確立されていることから、温度の実際の計算または推定は必ずしも行わなくてもよくことに注目すべきである。
その代わりにまたはそれらと組み合わせて、前記シードスラリー温度表現の測定はシードスラリー粘度の測定を含んでなる。
シードスラリー温度を測定することにより、前記加熱は、前記シードスラリーが溶融したかまたはあまりにも多く(to a too high extend)溶融した最高温度を超えないように制御され得る。従って、本発明のある有利な実施態様によれば、前記加熱は、最高温度(Tmax)より低い温度を有するスラリーを提供するために、前記測定されたシードスラリー温度表現に基づいて少なくとも部分的に制御される。つまり、前記シードスラリーは最高温度(Tmax)より低い温度を有するスラリーとして提供される。
その代わりにまたはそれらと組み合わせて、前記加熱は、最高粘度(VISCMAX)より低い粘度を有するスラリーを提供するために、前記測定されたシードスラリー温度表現に基づいて少なくとも部分的に制御される。つまり、前記シードスラリーは、最高粘度(VISCMAX)より低い温度(a temperature below a maximum viscosity)を有するスラリーとして提供され、そのため、前記シードスラリーが例えばチョコレート組成物との、混合性、および/またはポンプ輸送性に関して満足できる特性を有すること、すなわち、前記シードスラリーをポンプ輸送によって輸送することができることが保証される。
本発明のさらなる実施態様によれば、前記加熱は、前記シードスラリーの少なくとも2つのシードスラリー温度表現を測定することを含み、ここで、前記加熱は、2つ以上の測定されたシードスラリー温度表現に基づいて少なくとも部分的に制御される。これによって、前記シードスラリーの粘度および/または温度などの特性はより正確に決定することができ、それによって、前記シードスラリーの特性は大幅に改善され得る。
上述のように、前記シードスラリー温度表現の測定は、シードスラリー温度およびシードスラリー粘度の両方の測定を含み得る。従って、一実施態様によれば、前記少なくとも2つの測定されたシードスラリー温度表現は少なくとも測定温度および測定粘度を含んでなる。
さらなる一実施態様は、前記少なくとも2つの測定されたシードスラリー温度表現が少なくとも2つの測定温度を含んでなる場合である。
なおさらなる実施態様は、前記少なくとも2つの測定されたシードスラリー温度表現が少なくとも2つの測定粘度を含んでなる場合である。
本発明の一層なおさらなる実施態様は、前記少なくとも2つのシードスラリー表現が前記シードスラリー装置SSA内の異なるポイントで測定される場合である。
部分的に溶融されたシードスラリーを確立するために、溶融程度を、前記加熱を制御するためのガイドとして使用し得る。本発明のある有利な実施態様によれば、部分的に溶融された前記シード組成物は、40〜99重量%、例えば50〜98重量%、例えば60〜98重量%、例えば70〜98重量%、例えば70〜95重量%、例えば80〜90重量%の溶融含量を有する。
溶融されている前記シード組成物のパーセンテージは、当技術分野で利用可能な様々な方法により決定し得る。そのような方法は、例えば、固形脂肪含量(SFC)を測定し、それから100%から所与の温度でのSFCを差し引いたものとして溶融含量を決定することを含み得る。
部分的に溶融されたシード組成物の他の例としては、部分的に溶融されている前記シード組成物が40〜98重量%、例えば40〜95重量%、例えば40〜90重量%、例えば40〜80重量%の溶融含量を有する場合が挙げられる。
部分的に溶融されたシード組成物のさらなる例としては、部分的に溶融されている前記シード組成物が、50〜99重量%、例えば50〜95重量%、例えば50〜90重量%、例えば50〜80重量%の溶融含量を有する場合が挙げられる。
部分的に溶融されたシード組成物のなおさらなる例としては、部分的に溶融されている前記シード組成物が、60〜99重量%、例えば60〜95重量%、例えば60〜90重量%、例えば60〜80重量%の溶融含量を有する場合が挙げられる。
部分的に溶融されたシード組成物の一層さらなる例としては、部分的に溶融されている前記シード組成物が、70〜99重量%、例えば70〜95重量%、例えば70〜90重量%、例えば70〜80重量%の溶融含量を有する場合が挙げられる。
部分的に溶融されたシード組成物のなお一層さらなる例としては、部分的に溶融されている前記シード組成物が、80〜99重量%、例えば80〜95重量%、例えば80〜90重量%の溶融含量を有する場合が挙げられる。
シードスラリーが部分的に溶融されていることを確立するためには、DSCサーモグラムの特定の吸熱溶融ピークの位置に対する加熱を使用し得る。従って、本発明のさらに有利な実施態様によれば、前記加熱は、IV型吸熱溶融ピーク位置より低い温度に制御される。IV型吸熱溶融ピーク位置は、例えば、使用された固体シード粒子のDSCサーモグラム(すなわち、示差走査熱量測定(DSC)によって得られた溶融サーモグラム)から特定され得る。
例えば、前記吸熱溶融ピーク位置は、前記シードスラリー40+/−4mgのサンプルを毎分3摂氏度の速度で32摂氏度から65摂氏度まで加熱して、前記吸熱溶融ピーク位置を画定する(define)溶融サーモグラムを作成することによる示差走査熱量測定(DSC)によって測定され得る。
本発明のさらに有利な実施態様によれば、前記加熱は、VI型吸熱溶融ピーク位置より高い温度に制御される。VI型吸熱溶融ピーク位置は、例えば、使用された固体シード粒子のDSCサーモグラムから特定され得る。
前記シード組成物が比較的高い含量のStOSt−トリグリセリド類を有する場合、前記シードスラリー温度表現に対する前記加熱を制御するためのガイドとしての吸熱溶融ピークの位置の使用を使用し得る。本発明の一層さらに有利な実施態様によれば、前記加熱は、StOSt−トリグリセリド類の最高融点結晶多形形態の吸熱溶融ピーク位置より低い温度に制御される。StOSt−トリグリセリド類の最高融点結晶多形形態は、およそ43摂氏度の融点を有するβ1型としても知られるVI型であると考えられる。
本発明のなおさらに有利な実施態様によれば、前記加熱は、StOSt−トリグリセリド類の3番目に高い融点の結晶多形形態の吸熱溶融ピーク位置より高い温度に制御される。StOSt−トリグリセリド類の3番目に高い融点の結晶多形形態は、およそ36.5摂氏度の融点を有するβ’型としても知られるIV型であると考えられる。
前記シード組成物が比較的高い含量のAOA−トリグリセリド類を有する場合、前記シードスラリー温度表現に対する前記加熱を制御するためのガイドとしての吸熱溶融ピークの位置の使用を使用し得る。本発明のある有利な実施態様によれば、前記加熱は、AOA−トリグリセリド類の最高融点結晶多形形態の吸熱溶融ピーク位置より低い温度に制御される。AOA−トリグリセリド類の最高融点結晶多形形態は、およそ48.3摂氏度の融点を有するβ1型としても知られるVI型であると考えられる。
本発明のある有利な実施態様によれば、前記加熱は、AOA−トリグリセリド類の3番目に高い融点の結晶多形形態の吸熱溶融ピーク位置より高い温度に制御される。AOA−トリグリセリド類の3番目に高い融点の結晶多形形態は、およそ46.5摂氏度の融点を有する擬似β’型としても知られるIV型であると考えられる。
前記シード組成物が比較的高い含量のBOB−トリグリセリド類を有する場合、前記シードスラリー温度表現に対する前記加熱を制御するためのガイドとしての吸熱溶融ピークの位置の使用を使用し得る。本発明のある有利な実施態様によれば、前記加熱は、BOB−トリグリセリド類の最高融点結晶多形形態の吸熱溶融ピーク位置より低い温度に制御される。BOB−トリグリセリド類の最高融点結晶多形形態は、およそ53摂氏度の融点を有するβ1型としても知られるVI型であると考えられる。
本発明のある有利な実施態様によれば、前記加熱は、BOB−トリグリセリド類の3番目に高い融点の結晶多形形態の吸熱溶融ピーク位置より高い温度に制御される。BOB−トリグリセリド類の3番目に高い融点の結晶多形形態は、およそ50.5摂氏度の融点を有するβ2’型としても知られるV型であると考えられる。
前記シード組成物が比較的高い含量のLigOLig−トリグリセリド類を有する場合、前記シードスラリー温度表現に対する前記加熱を制御するためのガイドとしての吸熱溶融ピークの位置の使用を使用し得る。本発明のある有利な実施態様によれば、前記加熱は、LigOLig−トリグリセリド類の最高融点結晶多形形態の吸熱溶融ピーク位置より低い温度に制御される。
本発明のある有利な実施態様によれば、前記加熱は、LigOLig−トリグリセリド類の3番目に高い融点の結晶多形形態の吸熱溶融ピーク位置より高い温度に制御される。
前記加熱を制御する1つの方法は、前記シードスラリーが部分的に溶融される温度に加熱することを含む。本発明のさらに有利な実施態様によれば、前記シード組成物はTlowからThighまでの温度範囲内で部分的に溶融される。
従って、本発明のある有利な実施態様によれば、前記加熱は、前記シード組成物の温度をTlowからThighまでの温度範囲内で保つように制御される。
異なる状況では、シードスラリーを得るために必要な実際の溶融程度は、例えば前記シード組成物中のトリグリセリド類の特定の含量ならびに前記シード組成物中の他の成分の量、組成、および形態により変化し得る。従って、前記シードスラリーが部分的に溶融される温度はそれに応じて変化し得る。本発明のさらに有利な一実施態様では、前記温度Tlowは、前記トリグリセリド類の40重量%、例えば50重量%、例えば60重量%、例えば70重量%、例えば80重量%が溶融される温度である。
本発明のさらなる実施態様によれば、溶融されている前記トリグリセリド類の量は、固形脂肪含量(SFC)測定から決定される。
本発明のなおさらなる実施態様によれば、前記温度Tlowは、前記トリグリセリド類の45重量%、例えば55重量%、例えば65重量%、例えば75重量%、例えば85重量%が溶融される温度である。
本発明の一層さらに有利な実施態様によれば、前記温度Thighは、前記トリグリセリド類の99重量%、例えば98重量%、例えば95重量%、例えば90重量%、例えば85重量%、例えば80重量%、例えば75重量%、例えば70重量%、例えば65重量%が溶融される温度である。
本発明のなお一層さらに有利な実施態様によれば、前記温度Tlowは、少なくとも25摂氏度、例えば少なくとも30摂氏度、例えば少なくとも35摂氏度、例えば少なくとも38摂氏度、例えば少なくとも39摂氏度、例えば少なくとも40摂氏度である。
例として、前記温度Tlowは25摂氏度であり得る。
さらなる例として、前記温度Tlowは30摂氏度であり得る。
なおさらなる例として、前記温度Tlowは35摂氏度であり得る。
一層さらなる例として、前記温度Tlowは36摂氏度であり得る。
一層なおさらなる例として、前記温度Tlowは37摂氏度であり得る。
別のさらなる例として、前記温度Tlowは38摂氏度であり得る。
一層さらなる例として、前記温度Tlowは39摂氏度であり得る。
なおさらなる例として、前記温度Tlowは40摂氏度であり得る。
同時に、前記シード組成物は、前記シード組成物が部分的に溶融され、完全には溶融されないことを確実にするために、温度Thighより低く保ち得る。本発明のある有利な実施態様によれば、前記温度Thighは42摂氏度以下、例えば41摂氏度以下、例えば40摂氏度以下である。
特定の温度Thighは、場合によっては、例えば、特定のトリグリセリド組成および結晶含量、ならびに/または任意の追加の成分(of any additional components)により変動し得る。
例として、前記温度Thighは42摂氏度であり得る。
さらなる例として、前記温度Thighは41摂氏度であり得る。
なおさらなる例として、前記温度Thighは40摂氏度であり得る。
従って、一実施態様では、TlowからThighまでの温度範囲は例えば25〜42摂氏度であり得る。
別の実施態様では、TlowからThighまでの温度範囲は例えば30〜42摂氏度であり得る。
さらなる実施態様では、TlowからThighまでの温度範囲は例えば35〜42摂氏度であり得る。
なおさらなる実施態様では、TlowからThighまでの温度範囲は例えば40〜42摂氏度であり得る。
一層さらなる実施態様では、TlowからThighまでの温度範囲は例えば38〜41摂氏度であり得る。
なお一層さらなる実施態様では、TlowからThighまでの温度範囲は例えば39〜41摂氏度であり得る。
従って、前記温度Thighは、本発明の方法から得られるシードスラリーがシード結晶を含まない最低温度であるか、または前記シードスラリー中の前記シード結晶が完全に溶融される温度よりおよそ1〜2摂氏度低いことは理解され得る。つまり、この温度は、シードスラリーの一部を加熱し、そのシードスラリー中にシード結晶が残っているかどうかを決定することによって決定され得る。本発明の一実施態様によれば、これは、例えば本明細書における様々な実施態様に記載されるように、例えばDSCプロフィールによって測定され得る。特定の代替実施態様では、シード結晶が残っているかどうかを決定するために、当技術分野で知られている他の基準を使用し得る。例えば、固形脂肪含量(SFC)を測定することにより、固形脂肪含量がゼロよりも高い場合にスラリー中にシード結晶が残っているかどうかを判定することができる。例えば、シーディングされたチョコレート組成物から得られたチョコレート製品、すなわち、前記シードスラリーを含んでなるシーディングされたチョコレート組成物が、例えばシーディングされたまたはテンパリングされたチョコレートと比較して早期にブルームを経験するならば、これは、シード結晶が全くまたはわずかな量しか残っていないことを示し得る。
前記温度Thighの特定の値は、前記シード組成物中のトリグリセリド類ならびに他の成分の特定の含量および形態によりかなり変化し得る。
従って、本発明のある実施態様によれば、前記温度Thighは42摂氏度以下、例えば41摂氏度以下、例えば40摂氏度以下、例えば39摂氏度以下であり;前記温度Tlowは少なくとも38摂氏度、例えば少なくとも39摂氏度、例えば少なくとも40摂氏度、例えば少なくとも41摂氏度であり;かつ前記シード組成物はStOSt−トリグリセリド類を前記トリグリセリド類の30.0〜99.0重量%、例えば40.0〜99.0重量%、例えば50.0〜99.0重量%、例えば60.0〜99.0重量%、例えば70.0〜99.0重量%の量で含んでなり、ここで、Aはアラキジン酸を表し、Oはオレイン酸を表す。
本発明のさらなる実施態様によれば、前記温度Thighは49摂氏度以下、例えば48摂氏度以下、例えば47摂氏度以下、例えば46摂氏度以下、例えば45摂氏度以下、例えば44摂氏度以下であり;前記温度Tlowは少なくとも43摂氏度、例えば少なくとも44摂氏度、例えば少なくとも45摂氏度、例えば少なくとも46摂氏度、例えば少なくとも47摂氏度であり;かつ前記シード組成物はAOA−トリグリセリド類を前記トリグリセリド類の30.0〜99.0重量%、例えば40.0〜99.0重量%、例えば50.0〜99.0重量%、例えば60.0〜99.0重量%、例えば70.0〜99.0重量%の量で含んでなり、ここで、Aはアラキジン酸を表し、Oはオレイン酸を表す。
本発明のなおさらなる実施態様によれば、前記温度Thighは54摂氏度以下、例えば53摂氏度以下、例えば52摂氏度以下、例えば51摂氏度以下、例えば50摂氏度以下、例えば49摂氏度以下であり;前記温度Tlowは少なくとも47摂氏度、例えば少なくとも48摂氏度、例えば少なくとも49摂氏度、例えば少なくとも50摂氏度、例えば少なくとも51摂氏度、例えば少なくとも52摂氏度であり;かつ前記シード組成物はBOB−トリグリセリド類を前記トリグリセリド類の30.0〜99.0重量%、例えば40.0〜99.0重量%、例えば50.0〜99.0重量%、例えば60.0〜99.0重量%、例えば70.0〜99.0重量%の量で含んでなり、ここで、Aはアラキジン酸を表し、Oはオレイン酸を表す。
別の選択肢は、シードスラリーの粘度を含んでなるシードスラリー温度表現を測定することであり得る。従って、本発明のある有利な実施態様によれば、前記加熱は、1500cP(BPV)未満、例えば1200cP(BPV)未満、例えば1000cP(BPV)未満、例えば800cP(BPV)未満、例えば700cP(BPV)未満、例えば600cP(BPV)未満のブルックフィールド塑性粘度(Brookfield Plastic viscosity)を有するシードスラリーを得るように制御される。この実施態様の1つの利点は、十分に低い粘度を確保することによって、許容される温度範囲が得られ得ることであり得る。従って、例えば、前記シード組成物の組成も分かっている場合、前記温度は前記粘度から決定または推定し得るため、前記粘度はシードスラリー温度表現であり得る。
本発明のさらに有利な実施態様によれば、前記加熱は、少なくとも40cP(BPV)、例えば少なくとも50cP(BPV)、例えば少なくとも60cP(BPV)、例えば少なくとも70cP(BPV)、例えば少なくとも80cP(BPV)、例えば少なくとも100cP(BPV)のブルックフィールド塑性粘度を有するシードスラリーを得るように制御される。
本発明のある実施態様によれば、前記シードスラリーの前記粘度は、Huber ministat 240冷却システムを備えたBrookfield DV−III、ソフトウェアバージョン3.3によって決定される。ここでは、前記加熱区域内の前記シードスラリーの温度に相当する温度を有するサンプル10mLがSC4−13RPYサンプルチャンバーに入れられ、そのサンプルチャンバーはそのサンプルと同じ温度にあり、スピンドルSC4−27がそのサンプルチャンバー内のサンプル中に入れられ、サンプルは最初に等温温度(前記加熱区域内の前記シードスラリーの温度に相当する温度)で50RPMで2分間、その後、30秒間隔で5、10、15、20、25、30、35、40、45、50RPMで撹拌された。ブルックフィールド塑性粘度(BPV)はセンチポアズ(cP)で示され、ブルックフィールド降伏値(Brookfield Yield Value)(BYV)はダイン/cmで示される。
場合によっては、特定のサイズ分布を有する固体シード粒子が提供されることが望ましい場合がある。従って、本発明のある有利な実施態様によれば、前記固体シード粒子は、0.1マイクロメートル〜10000マイクロメートルの平均直径、例えば1マイクロメートル〜1000マイクロメートルの平均直径を有し、ここで、前記固体シード粒子は、0.1〜1000マイクロメートルの半値全幅(full width at half maximum)を有するサイズ分布を有する。
本発明のさらなる実施態様によれば、前記固体シード粒子は、0.1マイクロメートル〜10000マイクロメートルの平均直径、例えば1マイクロメートル〜1000マイクロメートルの平均直径を有する。
本発明の一層さらなる実施態様によれば、前記固体シード粒子は、0.1〜1000マイクロメートルの半値全幅を有するサイズ分布を有する。
前記シード組成物は、様々な供給源からのトリグリセリド類を含んでなり得る。本発明の有利な一実施態様では、前記シード組成物は、植物供給源から得られるトリグリセリド類を含んでなる。このような植物性脂肪の例としては、シア、ヒマワリ、ナタネ、サル、コクム、イリッペ、マンゴー、モーラー、クプアス、アランバッキア(allanbackia)、ペンタデスマ、ならびにそれらの任意の画分および/または任意の組合せから得られる脂肪からなる群から選択される脂肪が挙げられる。
本発明のさらに有利な実施態様によれば、前記シード組成物は、非植物供給源から得られるトリグリセリド類を含んでなる。
非植物供給源から得られるトリグリセリド類を含んでなる前記シード組成物の一例は、前記シード組成物が単細胞生物から得られるトリグリセリド類を含んでなる場合である。例えば、前記単細胞生物は、細菌、藻類または真菌からなる群から選択され、ここで、真菌は酵母および糸状菌を含んでなる。
非植物供給源から得られるトリグリセリド類を含んでなる前記シード組成物の一例は、前記シード組成物がエステル転移またはエステル交換により得られるトリグリセリド類を含んでなる場合である。この文脈において、エステル転移は、トリグリセリドエステルのR基をアルコールのR’基と交換することとして定義される。さらに、この文脈において、エステル交換は、脂肪酸を1つのトリグリセリド分子から別のトリグリセリド分子に交換することとして定義される。例えば、前記トリグリセリド類は、1,3特異的エステル転移活性を有する酵素の影響下で、植物性脂肪などの食用脂肪、および飽和脂肪酸供給源から得られる。
非植物供給源から得られるトリグリセリド類を含んでなる前記シード組成物の一例は、前記トリグリセリド類が酸、塩基または非酵素的触媒またはそれらの任意の組合せの影響下で植物性脂肪などの食用脂肪、および飽和脂肪酸供給源から得られる場合である。
例えば、前記飽和脂肪酸供給源は、ステアリン酸またはステアリン酸エステル、例えばステアリン酸メチルエステルを含んでなる。
別の例では、前記飽和脂肪酸供給源は、アラキジン酸またはアラキジン酸エステル、例えばアラキジン酸メチルエステルを含んでなる。
さらなる例では、前記飽和脂肪酸供給源は、ベヘン酸またはベヘン酸エステル、例えばベヘン酸メチルエステルを含んでなる。
一層さらなる例では、前記飽和脂肪酸供給源は、リグノセリン酸またはリグノセリン酸エステル、例えばリグノセリン酸メチルエステルを含んでなる。
本発明のさらなる実施態様によれば、エステル転移に使用される食用脂肪は、シア、ヒマワリ、ダイズ、ナタネ、サル、ベニバナ、ヤシ、ダイズ、コクム、イリッペ、マンゴー、モーラー、クプアス、ならびにそれらの任意の画分および任意の組合せから得られる脂肪からなる群から選択される植物性脂肪を含んでなる。
本発明のさらなる実施態様によれば、前記植物性脂肪は、高オレイン酸ヒマワリ油、高オレイン酸ベニバナ油、高オレイン酸ナタネ油、またはそれらの任意の組合せである。
本発明の一層さらなる実施態様によれば、前記シード組成物は、シアオレインまたはシアオレイン画分を含んでなる。
前記シード組成物は、ある特定のレベルのより低融点の油を含んでなり得る。従って、本発明のある実施態様では、前記シード組成物は、25摂氏度より低い融点を有する油を1.0〜42重量%、例えば3.0〜35重量%、例えば3.5〜27%、例えば5〜20重量%の量で含んでなる。
本発明のある実施態様では、前記シード組成物は、ヒマワリ油、高オレイン酸ヒマワリ油、ダイズ油(soybean oil)、ナタネ油、高オレイン酸ナタネ油、ダイズ油(soy oil)、オリーブ油、トウモロコシ油、ラッカセイ油、ゴマ油、ヘーゼルナッツ油、アーモンド油、コーン油、またはそれらの画分もしくは混合物もしくは任意の組合せからなる群から選択される油含んでなる。
チョコレートまたはチョコレート様製品などの菓子製品のシーディングのための所望の能力を有するシードスラリーを確立するためには、投入製品、排出製品または中間製品における特定の特性を確保することが重要であり得る。具体的には、比較的高い吸熱溶融ピーク位置を確保することが望ましい場合がある。従って、本発明のある有利な実施態様によれば、前記固体シード粒子は、約40摂氏度以上の値で吸熱溶融ピーク位置を示し、前記吸熱溶融ピーク位置は、前記固体シード粒子40+/−4mgのサンプルを3摂氏度/分の速度で32摂氏度から65摂氏度まで加熱して、前記吸熱溶融ピーク位置を画定する溶融サーモグラムを作成することによる示差走査熱量測定によって測定される。
本発明のさらに有利な実施態様によれば、前記加熱は、約40摂氏度以上の値で吸熱溶融ピーク位置を示す前記シードスラリーを得るように制御され、前記吸熱溶融ピーク位置は、前記固体シード粒子40+/−4mgのサンプルを3摂氏度/分の速度で32摂氏度から65摂氏度まで加熱して、前記吸熱溶融ピーク位置を画定する溶融サーモグラムを作成することによる示差走査熱量測定によって測定される。
本発明のさらに有利な実施態様によれば、前記加熱工程は、前記固体シード粒子SSPおよび/または前記シードスラリーSSYを混合することを含んでなる。この実施態様の1つの重要な利点は、加熱しながら前記固体シード粒子SSPおよび/または前記シードスラリーSSYを混合することにより、前記固体シード粒子SSPおよび/または前記シードスラリーSSY全体にわたって比較的均一な温度分布が得られ得、そのため、例えば、前記固体シード粒子SSPおよび/または前記シードスラリーSSYの一部分が過熱されないか、または前記固体シード粒子SSPおよび/または前記シードスラリーSSYの一部分が冷たすぎ、完全に溶融されないことが確保されることであり得る。
さらなる実施態様では、ある特定のトリグリセリド類の特定の含量と前記温度TlowおよびThighは、特定の関係を有し得る。従って、本発明のある有利な実施態様によれば、前記シード組成物は、StOSt−トリグリセリド類を前記トリグリセリド類の30.0〜99.0重量%の量で含んでなり、ここで、Stはステアリン酸を表し、Oはオレイン酸を表し、かつ、TlowからThighまでの温度範囲は25〜42摂氏度であり得る。
本発明のさらに有利な実施態様によれば、前記シード組成物は、StOSt−トリグリセリド類を前記トリグリセリド類の30.0〜99.0重量%の量で含んでなり、ここで、Stはステアリン酸を表し、Oはオレイン酸を表し、かつ、TlowからThighまでの温度範囲は30〜42摂氏度であり得る。
本発明の一層さらに有利な実施態様によれば、前記シード組成物は、StOSt−トリグリセリド類を前記トリグリセリド類の30.0〜99.0重量%の量で含んでなり、ここで、Stはステアリン酸を表し、Oはオレイン酸を表し、かつ、TlowからThighまでの温度範囲は35〜42摂氏度であり得る。
本発明のなおさらに有利な実施態様によれば、前記シード組成物は、StOSt−トリグリセリド類を前記トリグリセリド類の30.0〜99.0重量%の量で含んでなり、ここで、Stはステアリン酸を表し、Oはオレイン酸を表し、かつ、TlowからThighまでの温度範囲は38〜42摂氏度であり得る。
本発明のさらに有利な実施態様によれば、前記シード組成物は、StOSt−トリグリセリド類を前記トリグリセリド類の30.0〜99.0重量%の量で含んでなり、ここで、Stはステアリン酸を表し、Oはオレイン酸を表し、かつ、TlowからThighまでの温度範囲は39〜41摂氏度であり得る。
本発明の一層さらに有利な実施態様によれば、前記シード組成物は、AOA−トリグリセリド類を前記トリグリセリド類の30.0〜99.0重量%の量で含んでなり、ここで、Aはステアリン酸を表し(A stands for stearic acid)、Oはオレイン酸を表し、かつ、TlowからThighまでの温度範囲は46〜48摂氏度であり得る。
本発明のなお一層さらに有利な実施態様によれば、前記シード組成物は、BOB−トリグリセリド類を前記トリグリセリド類の30.0〜99.0重量%の量で含んでなり、ここで、Bはベヘン酸を表し、Oはオレイン酸を表し、かつ、TlowからThighまでの温度範囲は51〜53摂氏度であり得る。
ある有利な実施態様によれば、前記溶融サーモグラムは、HUBER TC45浸漬冷却システムを備えたMETTLER TOLEDO DSC 823eによる示差走査熱量測定(DSC)によって得られ、この場合、チョコレート菓子製品40+/−4mgのサンプルを100マイクロリットルアルミパン内に密封し、空のパンを参照としてDSC溶融サーモグラムを作成する。
さらに、本発明は、トリグリセリド類を含んでなるシード組成物を有する固体シード粒子SSPからシードスラリーを生産するためのシードスラリー装置SSAに関し、
前記シードスラリー装置SSAは、
・加熱区域HZ、
・前記加熱区域HZにおいて前記シード組成物を加熱するように配置された加熱配置物HA、
・前記シードスラリーSSYのシードスラリー温度表現を測定するように配置された温度表現測定配置物TRMA、および
・制御ユニットCU、
を含んでなり、
前記温度表現測定配置物TRMAは、測定信号MSを前記制御ユニットCUへ送信するように配置され、前記測定信号MSは少なくとも部分的に前記測定されたシードスラリー温度表現に基づき、
前記制御ユニットCUは、少なくとも部分的に前記測定信号MSに基づいて前記加熱配置物HAを制御するように配置されている。
本発明のある実施態様によれば、前記加熱配置物は前記加熱区域の一部として提供される。
前記シードスラリー温度表現は、様々な実施態様によれば、シードスラリー温度および/またはシードスラリー粘度を含んでなり得る。そのため、本発明のある有利な実施態様によれば、前記温度表現測定配置物TRMAは、少なくとも1つの温度を測定するように構成された温度測定配置物TMAを含んでなる。
本発明のさらに有利な実施態様によれば、前記温度表現測定配置物TRMAは、少なくとも1つの粘度を測定するように構成された粘度測定配置物VMAを含んでなる。
本発明の一層さらに有利な実施態様によれば、前記シードスラリー装置SSAは、
・記憶回路MC、
をさらに含んでなり、
前記制御ユニットCUは、少なくとも部分的に前記記憶回路MCにおける前記所定の入力に基づいて前記加熱配置物HAを制御するように配置されている。
本発明のなおさらに有利な実施態様によれば、前記シードスラリー装置SSAは混合配置物をさらに含んでなり、ここで、前記混合配置物STI、3は、前記加熱区域HZ内に配置されており、前記固体シード粒子SSPおよび/または前記シードスラリーSSYを混合する。
本発明のある有利な実施態様によれば、前記シードスラリー装置SSAは、その実施態様のいずれかに記載されている方法に従って動作するように構成されている。
さらに、本発明は、シードスラリーの生産における、その実施態様のいずれかに記載されているシードスラリー装置SSAの使用に関する。
さらに、本発明は、その実施態様のいずれかに記載されているシードスラリー装置により、その実施態様のいずれかの方法(a process any of its embodiments)により得ることが可能なシードスラリーに関する。
さらに、本発明は、チョコレートまたはチョコレート様製品などの菓子製品の生産における、その実施態様のいずれかに記載されているシードスラリー、またはその実施態様のいずれかに記載されている方法により得ることが可能なシードスラリー、またはその実施態様のいずれかに記載されているシードスラリー装置の使用により得ることが可能なシードスラリーの使用に関する。チョコレートのシーディングのための、その実施態様のいずれかにおける本発明によるシードスラリーの使用は固体シードの使用と比較して顕著な利点を有する。前記シードスラリーは、チョコレートとより均質な混和性を有し得、これは、チョコレートと混合された際に、シードはすでに少なくとも部分的に溶融された状態にあるためである。加えて、前記シードスラリーはより速く混合され得、これは、粉末シードで見られることがある結晶の塊状化を防ぎ得るためである。
本発明のある実施態様によれば、前記シードスラリーを使用し得るチョコレートの生産は、いかなるテンパリング工程も行わない生産である。この実施態様の1つの顕著な利点は、同等かまたはそれ以上のチョコレート製品を生産しながら、生産時間およびコストを低減し得ることであり得る。
本発明のある実施態様によれば、前記シードスラリーを使用し得るチョコレートの生産は、少なくとも1つのテンパリング工程を行う生産である。この実施態様の1つの利点は、テンパリングを短縮し得ることであり得る。従って、同等かまたはそれ以上のチョコレート製品を生産しながら、生産時間およびコストを低減し得ることであり得る。
図1を参照すると、シードスラリー装置において固体シード粒子SSPからシードスラリーを生産する方法が本発明のある実施態様に従って示されている。
投入区域IZおよび加熱区域HZを含んでなるシードスラリー装置SSA。投入区域IZは、加熱区域HZに供給するように配置されている。加熱区域HZは、加熱配置物HAを含んでなる。
前記方法は、第1のおよび第2の工程において含まれる以下の工程を含んでなる。
第1の工程は、固体シード粒子SSPを投入区域IZから加熱区域HZに供給する工程を含んでなる。固体シード粒子SSPは、トリグリセリド類を含んでなるシード組成物を有する。
第2の工程は、加熱区域HZにおいて加熱配置物HAによってシード組成物を加熱する工程を含んでなる。それによって、部分的に溶融されたシード組成物に基づいて少なくとも部分的にシードスラリーが得られる。第2の工程の加熱は、シードスラリーのシードスラリー温度表現の測定を伴う。さらに、その加熱は、測定されたシードスラリー温度表現に基づいて少なくとも部分的に制御される。
ここで図2を参照すると、本発明のある実施態様によるシードスラリー装置SSAが示されている。シードスラリー装置SSAは、SatOSat−トリグリセリド類を含んでなる固体シード粒子SSPからシードスラリーSSYを生産するように構成されている。
図示されているように、シードスラリー装置SSAは、加熱区域HZと、加熱区域HZにおいてSatOSat−トリグリセリド類を加熱するように配置された加熱配置物HAとを含んでなる。
そのシードスラリー装置SSAは、温度表現測定配置物TRMAおよび制御ユニットCUをさらに含んでなる。
温度表現測定配置物TRMAは、シードスラリーSSYのシードスラリー温度表現を測定するように配置されている。温度表現測定配置物TRMAはさらに、少なくとも部分的に測定されたシードスラリー温度表現に基づいて測定信号MSを制御ユニットCUへ送信するように配置されている。
制御ユニットCUは、少なくとも部分的に測定信号MSに基づいて加熱配置物HAを制御するように配置されている。
図3〜図5は、本発明の範囲内の加熱の基礎としてのシードスラリー温度表現の異なる解釈を示している。
図3は、実際の温度と直接相関する値を出力する温度センサーの使用によって加熱調節が得られるセンサーセットアップを示している。適用センサーは、シードスラリーへの固体シード粒子の加熱を制御するように適用され、この場合、最低温度Tlowはより低い型の結晶が溶融されることを確実にするように設定され、Thighはシード結晶が完全には溶融されないことを確実にするように選択される。
図4は、加熱調節の基礎として粘度センサーが適用されるセットアップの変形を示している。低粘度VISCMINは、固体シード粒子が過熱されず、かつ、固体シード粒子が完全には溶融されないことを確実にするように設定される。
高粘度VISCMAXは、固体シード粒子のより低い型の結晶が溶融されるという意味において、固体シード粒子が部分的に溶融されることを確実にするように設定される。
粘度パラメーター、少なくとも最低粘度VISCMINは、最高温度を超えず、かつ、固体シード粒子中に含まれるシード結晶が決して完全には溶融されないことを確実にするように設定され得るという事実により、有効な制御パラメーターとしての粘度が本発明の範囲内のシードスラリー温度表現として理解されることに留意されたい。
図5は、加熱温度の調節がハイブリッドセンサーセットアップ、すなわち、粘度および温度の両方を測定するセンサーに基づくさらなる実施態様を示している。VISCMAXは、シードのより低い型の結晶が溶融され、かつ、シード組成物が完全には溶融しないことを確実にするようにTmaxが選択されるという意味において、固体シード粒子が部分的に溶融されることを確実にするように設定される。
一実施態様における大きな利点は、加熱温度の直接設定は適用された固体シード粒子の配合物と相関がなければならない一方、粘度は、制御アルゴリズム、すなわち、温度設定の切り替えを必要とすることなく異なる配合物に対して潜在的に同等に適用可能な相対値であるという事実により、粘度が結果の有効な制御パラメーターとして選択されるところである。
図6および図7は、本発明の範囲内のシードスラリー温度表現の異なる可能性のある調節技術を示している。
両方の調節技術はX軸を時間とし、Y軸を温度としている。これらの調節技術は第1の加熱段階SN1を示しており、この場合、加熱配置物HAは、例えば、後の図8〜10に開示されているように、加熱源から固体シード粒子SSPへのエネルギーの実質的な移動によって固体シード粒子SSPを加熱する。初期段階の間に、温度は、例えば20摂氏度から例えば32摂氏度まで上昇しなければならないという事実により、熱調節は温度に関してはあまり厳密ではなくてよい。初期段階は、最低温度としてのT1_MINおよび最高温度としてのT1_Maxにより画定される比較的広い温度間隔内に温度が維持されるという事実によって特徴づけることができる。
シードスラリー温度表現が所望の閾値または間隔に達したとき、調節アルゴリズムを切り替えてT2_MINおよびT2_MAXにより画定されるはるかに狭い温度間隔を画定することによって、加熱は別の加熱段階に入ることができる。
2つの異なる調節技術は、示差的調節および比例的調節を示している。固体シードスラリー粒子の所望の部分的溶融が得られる限り、本発明の範囲内で任意の好適な調節技術を適用し得る。
しかしながら、固体シード粒子は、IV型およびVI型結晶を含む異なるシード結晶の混合物を含んでなるため、最終的に得られたシードスラリーは極めて狭い温度間隔内に保たれなければならないことに注目すべきである。固体シード粒子の特定の組成および性質に適合する実際の温度間隔の設定については、図12を参照されたい。
図示された2つの加熱段階は、当然、例えば、図8および図9に示される連続シードスラリー装置の異なる加熱セクションで行われ得るか、またはその段階は単一の加熱セクションで行われ得る。
図8を参照すると、シードスラリー装置SSAが本発明のある実施態様に従って示されている。この実施態様におけるシードスラリー装置SSAは、シードスラリーSSYへの固体シード粒子SSPの処理に適用される熱交換器を含んでなる。
シードスラリー装置SSAは、加熱区域HZと、投入区域IZとを含んでなる。
加熱区域HZは、加熱配置物HAと、固体シード粒子SSPが投入区域IZから受け入られ、固体シード粒子SSPがシードスラリーSSYに加工される温度調節区分7とを含んでなる。加熱配置物HAは、温度調節区分7が封入された熱伝達区分6を含んでなる。熱伝達区分6は、温度調節区分7を封入するために、チューブとして考案され得るし、または実質的に管状であってもよい。伝熱管6は、個々に温度制御され得るいくつかのセクションを含んでなり得る。この実施態様では、4つのセクション、すなわち、第1のセクションSN1、第2のセクションSN2、第3のセクションSN3、および第4のセクションSN4が示されている。各セクションは、温度調節流体入口8および温度調節流体出口9を含んでなる。各セクションは、例えば、水、ブライン、グリコール、それらの組合せまたは加熱に適した他の流体を含むことができる温度調節流体を受けるように構成される。個々のセクション、SN1、SN2、SN3、SN4の温度調節流体入口8において個々に制御される温度で温度調節流体を注入することにより、個々のセクションSN1、SN2、SN3、SN4の温度、それに従って、それらにより適用される加熱は個々に制御され得る。
あるいは、例えば、同じ供給源から温度調節流体を引き込むことにより、各セクションの温度調節流体の温度を実質的に同じに保ちながら、温度調節流体の流れを制御して、個々のセクションSN1、SN2、SN3、SN4の温度を制御し得る。これはまた、各セクションについての個々の温度調節流体の温度制御と組み合わせて使用し得る。
図8に戻ると、加熱区域HZは、シャフト2と、シャフト2に固定されたコンベヤースクリュー3を含んでなる。シャフト2およびスクリュー3は、温度調節区分7内に(the inside temperature regulated compartment 7)位置付けられる。スクリュー3は、シャフトが回転しているときに、温度調節区分7の内面に収容されたそれを通じて物質の移動を提供するように配置される。
あるいは、示したコンベヤースクリュー3システムの代わりにスクレーパーシステムを使用し得る。
図8に戻ると、温度調節区分7は、温度表現測定配置物TRMAを含んでなる。図8に示す実施態様では、温度表現測定配置物TRMAは、スラリーシード粒子SSPおよびシードスラリーSSYの温度を測定することができるように位置付けられた温度センサー一式を含んでなる温度測定配置物TMAを含んでなる。測定された温度値は、温度センサーからの値に基づいて第2の温度調節流体5の温度を調節する制御ユニットCUに送信される。この温度調節は、シードスラリーが完全に溶融される温度にそれが上昇しないことを確実にし、それによって、シードの機能性が保持されることを確実にする。
いくつかの代替実施態様では、前記温度測定配置物TMAは、単一の温度センサーのみを含んでなり得る。
また、他の実施態様では、温度測定配置物TMAの代わりにまたは温度測定配置物TMAと組み合わせて粘度測定配置物VMAを使用し得る。
図8の実施態様に戻ると、固体シード粒子SSPは、温度調節区分7の一端に供給され、そこから固体シード粒子SSPの一部は温度調節区分7の第1のセクションSN1の表面と接触する。ここから固体シード粒子SSPは、固体シード粒子SSPがシードスラリーSSYへと徐々に変換し始める温度に加熱される。温度調節区分7内では、コンベヤースクリュー3が加熱された固体シード粒子SSP、もしあれば形成されたシードスラリーSSYを第2のセクションSN2に輸送する。第2のセクションSN2では、加熱された固体シード粒子SSPがシードスラリーSSYにさらに変換されるように、温度が調節される。次いで、シードスラリーSSYは温度調節区分7を出る。
セクションSN1、SN2、SN3、SN4の加熱を制御することにより、固体シード粒子SSPをシードスラリーSSYに完全に加工し得、すなわち、シードスラリー装置SSAの生産品中に固体シード粒子SSPは実質的に残らず、一方、同時に、シードスラリーSSYが完全に溶融されず、すなわち、シードスラリーSSY中に少なくとも数個のシード結晶が保持されることが確実となる。
温度調節区分は本発明の規定により調節され、部分的に溶融されたシード組成物に基づいて少なくとも部分的にシードスラリーSSYを得る。
加熱を制御する測定はシードスラリーのシードスラリー温度表現の測定を含み、加熱は、測定されたシードスラリー温度表現に基づいて少なくとも部分的に制御される。
センサーの構成および適用されるセンサーのタイプは示されていないが、測定タイプは例えば、図3〜図5に示される適用技術に基づき得、この場合、シードスラリー装置の異なる加熱セクションで異なる加熱段階が行われる。
図示されたシードスラリー装置は、異なる調節技術に従って、当然、異なるセンサー配置物によって制御され得る。センサーは、すでに説明したように、タイプ、数、位置が変化し得る。また、温度の安全な測定のための前提条件が、接触センサーが適用されるならば、シード粒子がそれらのセンサーと適切な接触を有することであるため、測定された温度があまりにも信頼できないことが確実であるならば、温度センサーは上流加熱セクションで適用され得ることも注目すべきである。これは、当然、本発明の範囲内で、例えば赤外線温度測定を含むように変更し得る。また、例えばシードスラリーの直接測定の代わりに、加熱配置物、例えば加熱ジャケットの温度を測定することによりシードスラリーのシードスラリー温度表現を得ることも可能である場合がある;しかしながら、これは、シードスラリーの温度は、加熱配置物のものに対応するか、または加熱配置物の温度から十分な精度で近似し得ることを必要とする。
具体的には、2つの可能性のある調節技術は、図6および図7に関連して、すでに説明され、機能的に示されている。他の好適な調節技術は、所望のプロセスフローおよび固体シード粒子から最終スラリーへの加熱進行に応じて、本発明の範囲内で適用され得る。
上述した加熱システムの代替の実施はまた、他のタイプの熱源を含み、本発明の範囲内で実施し得る。異なる熱源はまた、シードスラリー装置の異なる加熱セクションで適用され得る。
ここで図9を参照すると、さらなる実施態様によるシードスラリー装置SSAが示されている。このシードスラリー装置SSAは、図8に記載されている一実施態様の変形である。図9のシードスラリー装置SSAでは、温度調節区分7はいくつかのより小さいチューブに分割され、各々は図8について記述した同じ機能を実行する。従って、示される4つのセクションSN1、SN2、SN3、SN4は、図8の実施態様について記載したように、注入される温度調節流体を制御することにより個々に制御され得る。
図9のシードスラリー装置の利点は、スラリー流の細分化された内容物を加熱するときに熱伝達がより効率的であるという事実から、温度調節区分の分割が温度調節区分での温度上昇時間の改善を容易にし得ることである。
温度調節区分は、本発明の規定により(though the provisions of the invention)調節され、加熱して部分的に溶融されたシード組成物に基づいて少なくとも部分的にシードスラリーSSYを得る。
加熱を制御する測定はシードスラリーのシードスラリー温度表現の測定を含み、加熱は、測定されたシードスラリー温度表現に基づいて少なくとも部分的に制御される。
センサーの構成および適用されるセンサーのタイプは示されていないが、測定タイプは例えば、図3〜図5に示される適用技術に基づき得、この場合、シードスラリー装置の異なる加熱セクションで異なる加熱段階が行われる。
図10は、装置がシードスラリー装置SSAのバッチバージョンとして形成されている本発明のさらなる実施態様を示している。この実施態様におけるシードスラリー装置SSAは、シードスラリーSSYへの固体シード粒子SSPの処理に適用される熱交換器を含んでなる。
シードスラリー装置SSAは加熱区域HZおよび投入区域IZを含んでなる。固体シード粒子SSPは投入区域IZを通って加熱区域HZに投入され得る。
シードスラリー装置は、固体シード粒子SSPが投入され得、かつ、固体シード粒子SSPはシードスラリーSSYに加工される温度調節区分7を含んでなる。
加熱区域HZは、温度調節区分7を部分的に封入する熱伝達区分6を含んでなる。熱伝達区分6は、温度調節流体入口8および温度調節流体出口9を含んでなる。熱伝達区分6は、例えば、水、ブライン、グリコール、それらの組合せまたは加熱に適した他の流体を含むことができる温度調節流体を受けるように構成される。
温度調節区分7は撹拌機STIを含んでなり、得られた熱スラリーは、加熱区域出口HZOを通って排出され得る。
温度調節区分は、本発明の規定により(though the provisions of the invention)調節され、加熱して、部分的に溶融されたシード組成物に基づいて少なくとも部分的にシードスラリーSSYを得る。
加熱を制御する測定はシードスラリーのシードスラリー温度表現の測定を含み、加熱は、測定されたシードスラリー温度表現に基づいて少なくとも部分的に制御される。
センサーの構成および適用されるセンサーのタイプは示されていないが、測定タイプは例えば、図3〜図5に示される適用技術に基づき得る。この実施態様では、同じセクションで異なる加熱段階が行われるが、必要に応じて、側方温度勾配をつけることが可能である。
ヒート区域出口(the heat zone output)HZOからシードスラリーSSYを得るときに、固体シード粒子SSPを投入区域IZに加えて、ヒート区域出口(the heat zone output)HZOから抽出されたシードスラリーSSYを補い得る。これは、例えば、加熱区域HZ内の固体シード粒子SSPおよびシードスラリーSSYの相対的な一定レベルを維持するように連続的に、または、例えば、加熱区域HZ内の固体シード粒子SSPおよびシードスラリーSSYのレベルが所定の閾値より低い場合にはバッチ式で、行い得る。あるいは、固体シード粒子SSPは加えられず、加熱区域HZをほぼ完全に排水した後、投入区域IZにより多くの固体シード粒子SSPを供給する。
図12は、固体シード粒子の具体的に選択された組成物に関する2つの原理的DSC曲線を示している。示されたシード組成物は、比較的高い含量のStOSt−トリグリセリド類を含むシアステアリン画分に基づく特定の配合物を反映し得る。点線SSPは、特定の用途において使用される固体シード粒子のDSC溶融ピーク位置(すなわち、吸熱溶融ピーク位置)を示し、実線SSYは、最終的に得られたシードスラリーSSYのDSC溶融ピーク位置を示す。
実際の用途では、DSCにより得られた溶融サーモグラムは、特定の組成、例えば、トリグリセリド類、ここではStOSt、AOA、BOB、およびLigOLig−トリグリセリド類の特定の含量に応じて多少変更され得る。さらに、任意のさらなる内容物、もしあれば、例えば、乳化剤、保存料、砂糖、カカオパウダーの含量などにより、DSCにより得られた特定の溶融サーモグラムは少なくともある程度まで変更され得る。
本発明の非常に有利な特徴は、最終のチョコレートシーディング・製造現場で重要な処理スキルを必要とせずに高温でのシーディングに固体シード粒子を適用し得ることである。特定の選択されたシードを固体形態で適用し、それによって、後続のチョコレートシーディングで簡単な混合プロセスにより指定された温度で使用し得るシードスラリーを得ることにより先進的なシーディングが簡単に得られ得る。しかしながら、所望の加熱温度を選択する場合、これは示された温度間隔TlowおよびThigh内で選択されるべきであり、加熱中のいかなる時点でもVI型結晶を溶融する危険を伴うことなく、同時に、粒子/スラリーのIV型結晶が溶融されることを少なくとも確実にしながら、その温度間隔は、簡単に、温度T_Form−VI_SSPおよびT_Form−VI_SSYにできるだけ近いように選択されなければならない。V型結晶とVI型結晶との実際の違いについて学会でいくつか技術的な議論があるが、本発明によれば、VI型温度にできるだけ近づけ、それによって、最終的に得られるシーディングされたチョコレートを改善することが好ましい。VI型温度は、例えばDSC測定によって、例えば図12に示され上述されている温度T_Form−VI_SSPおよびT_Form−VI_SSYとして同定し得る。
固体シード粒子に正確な加熱が適用されることを一般に保証するためには、本発明の範囲内では自動加熱が好ましいことに留意されたい。
DSC分析
以下の実施例では、スラリーサンプルを示差走査熱量測定(DSC)により分析した。これはHUBER TC45浸漬冷却システムを備えたMETTLER TOLEDO DSC 823eにより行った。40+/−4mgのスラリーサンプルを100マイクロリットルアルミパン内に密封し、空のパンを参照とした。スラリーサンプルを毎分3摂氏度の速度で32.0摂氏度から48.0摂氏度まで加熱してDSC溶融サーモグラムを作成した。
ブルックフィールド粘度分析
サンプルをHuber ministat 240冷却システムを備えたBrookfield DV−III(ソフトウェアバージョン3.3)により分析した。27〜35摂氏度の間の温度のサンプル10mLをSC4−13RPYサンプルチャンバーに入れた。サンプルチャンバーはサンプルと同じ温度であった。スピンドルSC4−27をサンプルチャンバー内のサンプル中に入れた。サンプルを等温温度(27〜35摂氏度)で50回転毎分(RPM)で2分間最初に撹拌した。その後、5、10、15、20、25、30、35、40、45、50RPMで30秒間隔。
実験は二反復(in duplicate)で行った。ブルックフィールド塑性粘度(BPV)はセンチポアズ(cP)で示し、ブルックフィールド降伏値(BYV)はダイン/平方センチメートルで示している。
シアステアリンIV 36
トリグリセリド組成物(最多量):
Figure 2018518173
SatOSat−トリグリセリド類の総含量はトリグリセリド含量の約80%であり、ここで、Satは飽和脂肪酸類を表し、Oはオレイン酸を表す。
実施例1
シアステアリンIV 36から作製した固体シード粒子は、シードスラリー装置を用いて、図1による方法により、撹拌下および厳密な温度制御下で固体シード粒子を39〜45摂氏度の間の温度に曝すことによってスラリーに加工した。シードスラリーを得てから8時間後にシードスラリーからサンプルを抽出した。
シードスラリー装置から抽出したサンプルのセットを測定のためにシードスラリー装置からブルックフィールド粘度計に輸送し、「ブルックフィールド粘度分析」に従って分析した。温度および対応する粘度の測定値を表2に示す。
Figure 2018518173
シードスラリー装置から抽出したサンプルのセットを「ブルックフィールド粘度分析」に従って分析した。作成されたDSC溶融サーモグラムを図11に実線で示している。吸熱溶融ピーク位置はおよそ42.8〜43.0摂氏度において確認される。
固体シード粒子は実施例2により作製し得る。
実施例2−固体シード粒子
シードフレークの形態の固体シード粒子をシアステアリンIV 36から生産した。シアステアリンIV 36を結晶化区域CZに曝し、結晶化区域はかき取り表面熱交換器(Scraped Surface Heat Exchanger)内に設けた。かき取り表面熱交換器は初期供給タンクを備え、そこからシアステアリンIV 36は3つの後続温度区域A1、A2、およびA3を経て供給された。かき取り表面熱交換器のパラメーターおよび設定ならびに測定されたスラリー温度を表3に示す。
Figure 2018518173
かき取り表面熱交換器から得られた製品を変換区域に曝して変換食用脂肪を得た。変換区域は、変換タンク、撹拌機、および温度制御装置を含んだ。結晶化区域は表4に示されるパラメーターおよび設定に従って作動した。
Figure 2018518173
変換区域生産品から抽出された変換食用脂肪に微粒子化区域で微粒子化を施して、シードフレークの形態のチョコレートシード粒子製品サンプルを得た。微粒子化区域は、ドラム表面温度が制御できるドラムを含んだ。微粒子化区域は、表5に示されるパラメーターおよび設定に従って作動した。
Figure 2018518173
さらなる用途では、本発明の実施態様によって適用される固体シード粒子の組成は下記の表6により示され得る。
Figure 2018518173
さらなる用途では、本発明の実施態様によって適用される固体シード粒子の組成は、下記の表7により示され得る。特に加熱区域の処理温度が適用される機能的トリグリセリドに適合されなければならないことに注目すべきである。下記の表7に示されるように機能的トリグリセリドとして適用されるAOAの場合、その温度は有利には所望のシードスラリーが得られるように上昇させることができる。
Figure 2018518173
さらなる用途では、本発明の実施態様によって適用される固体シード粒子の組成は、下記の表8により示され得る。特に加熱区域の処理温度が適用される機能的トリグリセリドに適合されなければならないことに注目すべきである。下記の表8に示されるように機能的トリグリセリドとして適用されるBOBの場合、その温度は有利には所望のシードスラリーが得られるように上昇させることができる。
Figure 2018518173

Claims (50)

  1. シードスラリー装置(SSA)において固体シード粒子(SSP)からシードスラリー(SSY)を生産する方法であって、
    前記シードスラリー装置(SSA)は投入区域(IZ)および加熱区域(HZ)を含んでなり、前記投入区域(IZ)は前記加熱区域(HZ)に供給を行い、前記加熱区域(HZ)は加熱配置物(HA)を含んでなり、
    前記方法は、以下の工程:
    前記固体シード粒子(SSP)を前記投入区域(IZ)から前記加熱区域(HZ)に供給し、前記固体シード粒子はシード組成物を有し、前記シード組成物はトリグリセリド類を含んでなり、
    部分的に溶融されたシード組成物に基づいて少なくとも部分的にシードスラリー(SSY)を得るために、前記加熱区域(HZ)で前記加熱配置物(HA)によって前記シード組成物を加熱すること
    を含んでなり、
    前記加熱は前記シードスラリーのシードスラリー温度表現を測定することを含み、かつ、前記加熱は前記測定されたシードスラリー温度表現に基づいて少なくとも部分的に制御される、方法。
  2. 前記加熱が、シード結晶を含んでなるシードスラリーを得るように制御される、請求項1に記載の方法。
  3. 前記加熱が前記シードスラリーのシードスラリー温度表現を測定することを含み、かつ、前記加熱は、シード結晶を含んでなるシードスラリーを得るために、前記測定されたシードスラリー温度表現に基づいて少なくとも部分的に制御される、請求項1または2のいずれか一項に記載の方法。
  4. 前記シード組成物がシード結晶を含んでなる、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 前記固体粒子がシード結晶を含んでなる、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記シードスラリーがシード結晶を含んでなる、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 前記シード組成物が、トリグリセリド類を前記シード組成物の60.0〜99.9重量%、例えば70.0〜99.9重量%、例えば80〜99.9重量%、例えば90〜99.9重量%、例えば95〜99重量%の量で含んでなる、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 前記シード組成物が、SatOSat−トリグリセリド類を前記トリグリセリド類の40.0〜99.9重量%、例えば50.0〜99.9重量%、例えば60.0〜99.9重量%、例えば70.0〜99.9重量%、例えば80〜99.9重量%の量で含んでなり、ここで、Satは飽和脂肪酸であり、Oはオレイン酸を表す、請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 前記シード組成物が、そのsn−1位およびsn−3位にC18〜C24飽和脂肪酸類と、そのsn−2位にオレイン酸とを有するトリグリセリド類を前記トリグリセリド類の40.0〜99.9重量%、例えば50.0〜99.9重量%、例えば60.0〜99.9重量%、例えば70.0〜99.9重量%、例えば80.0〜99.9重量%含んでなる、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 前記シード組成物における
    ・そのsn−1位およびsn−3位にC18〜C24飽和脂肪酸類と、そのsn−2位にオレイン酸とを有するトリグリセリド類と、
    ・そのsn−1位およびsn−3位にC16〜C24飽和脂肪酸類と、そのsn−2位にオレイン酸とを有するトリグリセリド類と
    の間の重量比が0.40〜0.99の間、例えば0.45〜0.99、例えば0.50〜0.99、例えば0.55〜0.99、例えば0.60〜0.99、例えば0.65〜0.99、例えば0.70〜0.99である、請求項1〜9のいずれか一項に記載の方法。
  11. 前記シード組成物が、StOSt−トリグリセリド類を前記トリグリセリド類の30.0〜99.0重量%、例えば40.0〜99.0重量%、例えば50.0〜99.0重量%、例えば60.0〜99.0重量%、例えば70.0〜99.0重量%の量で含んでなり、ここで、Stはステアリン酸を表し、Oはオレイン酸を表す、請求項1〜10のいずれか一項に記載の方法。
  12. 前記シード組成物が、AOA−トリグリセリド類を前記トリグリセリド類の30.0〜99.0重量%、例えば40.0〜99.0重量%、例えば50.0〜99.0重量%、例えば60.0〜99.0重量%、例えば70.0〜99.0重量%の量で含んでなり、ここで、Aはアラキジン酸を表し、Oはオレイン酸を表す、請求項1〜11のいずれか一項に記載の方法。
  13. 前記シード組成物が、BOB−トリグリセリド類を前記トリグリセリド類の30.0〜99.0重量%、例えば40.0〜99.0重量%、例えば50.0〜99.0重量%、例えば60.0〜99.0重量%、例えば70.0〜99.0重量%の量で含んでなり、ここで、Bはベヘン酸を表し、Oはオレイン酸を表す、請求項1〜12のいずれか一項に記載の方法。
  14. 前記シード組成物が、LigOLig−トリグリセリド類を前記トリグリセリド類の30.0〜99.0重量%、例えば40.0〜99.0重量%、例えば50.0〜99.0重量%、例えば60.0〜99.0重量%、例えば70.0〜99.0重量%の量で含んでなり、ここで、Ligはリグノセリン酸を表し、Oはオレイン酸を表す、請求項1〜13のいずれか一項に記載の方法。
  15. 前記シードスラリー温度表現が、前記加熱区域(HZ)内で、加熱区域排出(HZO)時および/または前記シードスラリー装置(SSA)の排出(O)時に測定される、請求項1〜14のいずれか一項に記載の方法。
  16. 前記シードスラリー温度表現が、生産されたシードスラリーの温度を導き出すかまたは得ることが可能であるポイントで測定される、請求項1〜15のいずれか一項に記載の方法。
  17. 前記シードスラリー温度表現の測定が、シードスラリー温度を測定することを含んでなる、請求項1〜16のいずれか一項に記載の方法。
  18. 前記シードスラリー温度表現の測定が、シードスラリー粘度を測定することを含んでなる、請求項1〜17のいずれか一項に記載の方法。
  19. 前記加熱が、最高温度(Tmax)より低い温度を有するスラリーを提供するために、前記測定されたシードスラリー温度表現に基づいて少なくとも部分的に制御される、請求項1〜18のいずれか一項に記載の方法。
  20. 前記加熱が、最高粘度(VISCMAX)より低い粘度を有するスラリーを提供するために、前記測定されたシードスラリー温度表現に基づいて少なくとも部分的に制御される、請求項1〜19のいずれか一項に記載の方法。
  21. 部分的に溶融された前記シード組成物が、40〜99重量%、例えば50〜98重量%、例えば60〜98重量%、例えば70〜98重量%、例えば70〜95重量%、例えば80〜90重量%の溶融含量を有する、請求項1〜20のいずれか一項に記載の方法。
  22. 前記加熱が、StOSt−トリグリセリド類の最高融点結晶多形形態の吸熱溶融ピーク位置より低い温度に制御される、請求項1〜21のいずれか一項に記載の方法。
  23. 前記加熱が、StOSt−トリグリセリド類の3番目に高い融点の結晶多形形態の吸熱溶融ピーク位置より高い温度に制御される、請求項1〜22のいずれか一項に記載の方法。
  24. 前記加熱が、AOA−トリグリセリド類の最高融点結晶多形形態の吸熱溶融ピーク位置より低い温度に制御される、請求項1〜21のいずれか一項に記載の方法。
  25. 前記加熱が、AOA−トリグリセリド類の3番目に高い融点の結晶多形形態の吸熱溶融ピーク位置より高い温度に制御される、請求項1〜24のいずれか一項に記載の方法。
  26. 前記加熱が、BOB−トリグリセリド類の最高融点結晶多形形態の吸熱溶融ピーク位置より低い温度に制御される、請求項1〜21のいずれか一項に記載の方法。
  27. 前記加熱が、BOB−トリグリセリド類の3番目に高い融点の結晶多形形態の吸熱溶融ピーク位置より高い温度に制御される、請求項1〜26のいずれか一項に記載の方法。
  28. 前記加熱が、LigOLig−トリグリセリド類の最高融点結晶多形形態の吸熱溶融ピーク位置より低い温度に制御される、請求項1〜21のいずれか一項に記載の方法。
  29. 前記加熱が、LigOLig−トリグリセリド類の3番目に高い融点の結晶多形形態の吸熱溶融ピーク位置より高い温度に制御される、請求項1〜28のいずれか一項に記載の方法。
  30. 前記シード組成物が、TlowからThighまでの温度範囲内で部分的に溶融される、請求項1〜29のいずれか一項に記載の方法。
  31. 前記加熱が、前記シード組成物の温度をTlowからThighまでの温度範囲内で保つように制御される、請求項30に記載の方法。
  32. 前記温度Tlowが、前記トリグリセリド類の40重量%、例えば50重量%、例えば60重量%、例えば70重量%、例えば80重量%が溶融される温度である、請求項1〜31のいずれか一項に記載の方法。
  33. 前記温度Thighが、前記トリグリセリド類の99重量%、例えば98重量%、例えば95重量%、例えば90重量%、例えば85重量%、例えば80重量%、例えば75重量%、例えば70重量%、例えば65重量%が溶融される温度である、請求項1〜32のいずれか一項に記載の方法。
  34. 前記温度Tlowが、少なくとも25摂氏度、例えば少なくとも30摂氏度、例えば少なくとも35摂氏度、例えば少なくとも38摂氏度、例えば少なくとも39摂氏度、例えば少なくとも40摂氏度である、請求項1〜33のいずれか一項に記載の方法。
  35. 前記温度Thighが、42摂氏度以下、例えば41摂氏度以下、例えば40摂氏度以下である、請求項1〜34のいずれか一項に記載の方法。
  36. 前記加熱が、1500cP未満(BPV)、例えば1200cP未満(BPV)、例えば1000cP未満(BPV)、例えば800cP未満(BPV)、例えば700cP未満(BPV)、例えば600cP未満(BPV)のブルックフィールド塑性粘度を有するシードスラリーを得るように制御される、請求項1〜35のいずれか一項に記載の方法。
  37. 前記加熱が、少なくとも40cP(BPV)、例えば少なくとも50cP(BPV)、例えば少なくとも60cP(BPV)、例えば少なくとも70cP(BPV)、例えば少なくとも80cP(BPV)、例えば少なくとも100cP(BPV)のブルックフィールド塑性粘度を有するシードスラリーを得るように制御される、請求項1〜36のいずれか一項に記載の方法。
  38. 前記シード組成物が、植物供給源から得られるトリグリセリド類を含んでなる、請求項1〜37のいずれか一項に記載の方法。
  39. 前記シード組成物が、非植物供給源から得られるトリグリセリド類を含んでなる、請求項1〜38のいずれか一項に記載の方法。
  40. 前記固体シード粒子が、約40摂氏度以上の値で吸熱溶融ピーク位置を示し、前記吸熱溶融ピーク位置は、前記固体シード粒子40+/−4mgのサンプルを毎分3摂氏度の速度で32摂氏度から65摂氏度まで加熱して、前記吸熱溶融ピーク位置を画定する溶融サーモグラムを作成することによる示差走査熱量測定によって測定される、請求項1〜39のいずれか一項に記載の方法。
  41. 前記加熱が、約40摂氏度以上の値で吸熱溶融ピーク位置を示す前記シードスラリーを得るように制御され、前記吸熱溶融ピーク位置が、前記固体シード粒子40+/−4mgのサンプルを3摂氏度/分の速度で32摂氏度から65摂氏度まで加熱して、前記吸熱溶融ピーク位置を画定する溶融サーモグラムを作成することによる示差走査熱量測定によって測定される、請求項1〜40のいずれか一項に記載の方法。
  42. 前記加熱工程が、前記固体シード粒子(SSP)および/または前記シードスラリー(SSY)を混合することを含んでなる、請求項1〜41のいずれか一項に記載の方法。
  43. トリグリセリド類を含んでなるシード組成物を有する固体シード粒子(SSP)からシードスラリーを生産するためのシードスラリー装置(SSA)であって、
    前記シードスラリー装置(SSA)は、
    ・加熱区域(HZ)、
    ・前記加熱区域(HZ)において前記シード組成物を加熱するように配置された加熱配置物(HA)、
    ・前記シードスラリー(SSY)のシードスラリー温度表現を測定するように配置された温度表現測定配置物(TRMA)、および
    ・制御ユニット(CU)
    を含んでなり、
    前記温度表現測定配置物(TRMA)が、測定信号(MS)を前記制御ユニット(CU)へ送信するように配置され、前記測定信号(MS)は少なくとも部分的に前記測定されたシードスラリー温度表現に基づき、
    前記制御ユニット(CU)が、少なくとも部分的に前記測定信号(MS)に基づいて前記加熱配置物(HA)を制御するように配置されている
    シードスラリー装置(SSA)。
  44. 前記温度表現測定配置物(TRMA)が、少なくとも1つの温度を測定するように構成された温度測定配置物(TMA)を含んでなる、請求項43に記載のシードスラリー装置(SSA)。
  45. 前記温度表現測定配置物(TRMA)が、少なくとも1つの粘度を測定するように構成された粘度測定配置物(VMA)を含んでなる、請求項43または44に記載のシードスラリー装置(SSA)。
  46. 混合配置物をさらに含んでなり、前記混合配置物(STI、3)が、前記固体シード粒子(SSP)および/または前記シードスラリー(SSY)を混合するように前記加熱区域(HZ)内に配置されている、請求項43〜45のいずれか一項に記載のシードスラリー装置(SSA)。
  47. 請求項1〜42のいずれか一項に記載の方法に従って動作するように構成された、請求項43〜46のいずれか一項に記載のシードスラリー装置(SSA)。
  48. シードスラリーの生産における請求項43〜47のいずれか一項に記載のシードスラリー装置(SSA)の使用。
  49. 請求項1〜42のいずれか一項に記載の方法により、請求項43〜47のいずれか一項に記載のシードスラリー装置により、または請求項48に記載の使用により得ることが可能なシードスラリー。
  50. チョコレートまたはチョコレート様製品などの菓子製品の生産における、請求項49に記載のシードスラリー、または請求項1〜42のいずれか一項に記載の方法により得ることが可能なシードスラリー、または請求項48に記載のシードスラリー装置の使用により得ることが可能なシードスラリーの使用。
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