JP2018515628A - 超明色ダイマーまたはポリマー染料 - Google Patents

超明色ダイマーまたはポリマー染料 Download PDF

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Abstract

蛍光染料または有色染料として有用な化合物が開示される。上記化合物は、以下の構造(I)(その立体異性体、塩および互変異性体を含む)を有し、ここでR1、R2、R3、R4、R5、L1、L2、L3、L4、M、mおよびnは、本明細書で定義されるとおりである。このような化合物の調製および使用と関連する方法もまた、提供される。本発明は一般に、ダイマーおよびポリマーの蛍光染料または有色染料、ならびにそれらの調製法および種々の分析法における使用に関する。

Description

(背景)
(分野)
本発明は一般に、ダイマーおよびポリマーの蛍光染料または有色染料、ならびにそれらの調製法および種々の分析法における使用に関する。
(関連技術の説明)
蛍光染料および/または有色染料は、高感度検出試薬が望ましい用途に特に適していることが公知である。サンプル中の特定の成分または構成要素を優先的に標識し得る染料は、研究者がその特定の成分または構成要素の存在、量および/または位置を決定することを可能にする。さらに、多様な環境での空間的および時間的分布に関して、特定の系がモニターされ得る。
蛍光法および比色法は、化学および生物学において極めて広く行き渡っている。これらの方法は、生体分子の存在、構造、距離、配向、錯体形成(complexation)および/または位置に関する有用な情報を与える。さらに、時間分解法は、ダイナミクスおよびキネティクスの測定においてますます使用されている。結果として、生体分子(例えば、核酸およびタンパク質)の蛍光または色による標識に関する多くのストラテジーが開発されてきた。生体分子の分析は、代表的には、水性環境において起こるので、焦点は、水溶性の染料の開発および使用に当てられている。
高度な蛍光染料または有色染料(「明色化剤(brighter)」)は、このような染料の使用がシグナル対ノイズ比を増大させかつ他の関連する利益を提供するので望ましい。よって、既知の蛍光部分および/または有色部分からのシグナルを増大させる試みがなされてきた。例えば、2もしくはこれより多くの蛍光部分および/または有色部分を含むダイマーおよびポリマーの化合物は、このような化合物がより明るい染料を生じることを期待して調製されてきた。しかし、分子内蛍光クエンチングの結果として、上記ダイマーおよびポリマーの染料は、明度の望ましい増大を達成しなかった。
従って、増大したモルあたりの明度を有する水溶性染料が当該分野で必要である。理想的には、このような染料および生体マーカーは、強く有色であるかまたは蛍光性であるべきであり、種々の色および蛍光波長において利用可能であるべきである。本発明は、この必要性を満たしかつさらなる関連の利点を提供する。
(簡単な要旨)
簡潔には、本発明は一般に、分析物分子(例えば、生体分子)の視覚的検出を可能にする水溶性の蛍光または有色の染料およびプローブとして有用な化合物、ならびにそれらの調製のための試薬に関する。上記染料を使用して分析物分子を視覚的に検出するための方法もまた、記載される。
本開示の染料の実施形態は、1〜14の範囲に及ぶpHにおいて、例えば、7より高いpHにおいて代表的には荷電するリンカーによって共有結合的に連結される2もしくはこれより多くの蛍光部分および/または有色部分を含む。ダイマーおよび/またはポリマーの染料の以前の報告とは対照的に、本発明の染料は、その対応するモノマー染料化合物より有意に明るい。理論によって拘束されることは望まないが、上記荷電したリンカーの静電反発力が、上記蛍光部分および/または有色部分の間で空間的距離を維持するように作用し、従って、分子内蛍光クエンチングは低減および/または排除されると考えられる。
本発明の水溶性の蛍光染料または有色染料は、強く有色および/または蛍光性であり、目視または他の手段によって容易に観察され得る。いくつかの実施形態において、上記化合物は、事前の照射または化学的もしくは酵素的活性化なしに観察され得る。本明細書で記載されるように、上記染料の適切な選択によって、種々の色の視覚的に検出可能な分析物分子が、得られ得る。
一実施形態において、以下の構造(I)を有する化合物:
Figure 2018515628
またはその立体異性体、互変異性体もしくは塩が提供され、ここでR、R、R、R、R、L、L、L、L、M、mおよびnは、本明細書で定義されるとおりである。
別の実施形態において、サンプルを染色するための方法が提供され、上記方法は、上記サンプルに、本明細書で記載されるとおりの代表的化合物を、上記サンプルが適切な波長で照射される場合に光学的応答を生成するために十分な量で添加する工程を包含する。
さらに他の実施形態において、本開示は、分析物分子を視覚的に検出するための方法を提供し、上記方法は、
(a)本明細書で記載される代表的化合物を提供する工程;および
(b)上記化合物をその視覚的特性によって検出する工程
を包含する。
他の開示される方法は、生体分子を視覚的に検出するための方法を包含し、上記方法は、
(a)開示される化合物のうちのいずれかと1もしくはこれより多くの生体分子とを混合する工程;および
(b)上記化合物をその視覚的特性によって検出する工程
を包含する。
他の実施形態は、開示される化合物のうちのいずれか1つおよび1もしくはこれより多くの生体分子を含む組成物に関する。上記1もしくはこれより多くの生体分子の検出のための分析法におけるこのような組成物の使用もまた、提供される。
本発明のこれらおよび他の局面は、以下の詳細な説明を参照すれば明らかになる。
図面において、同一の参照番号は、類似の要素を同定する。図面の中の要素のサイズおよび相対的位置は、必ずしも同一縮尺で書かれておらず、これら要素のうちのいくつかは、図面の読みやすさを改善するために、自由裁量によって拡大されかつ配置されている。さらに、書かれているとおりの要素の特定の形状は、その特定の要素の実際の形状に関して何らかの情報を知らせる意図はなく、図面の中で認識しやすくするために選択されているに過ぎない。
図1は、比較染料化合物のUV吸収スペクトルを提供する。
図2は、比較染料化合物の蛍光発光スペクトルの重ね合わせである。
図3は、例示的染料化合物のUV吸収スペクトルを示す。
図4は、図3の染料化合物の蛍光発光スペクトルを示す。
図5は、代表的染料化合物のUV吸収スペクトルの別の重ね合わせである。
図6は、代表的染料化合物の蛍光発光スペクトルを示す。
図7は、親発蛍光団に対する代表的染料化合物の蛍光発光スペクトルの別の重ね合わせを提供する。
図8は、親発蛍光団に対する代表的染料化合物の蛍光発光スペクトルの別の重ね合わせである。
図9は、親発蛍光団に対する代表的化合物のさらなる蛍光発光スペクトルを提供する。
図10aおよび10bは、細胞の添加回収アッセイ(spike and recovery assay)からの用量依存性データを提供する。
図11aおよび11bは、7−AADを挿入したDNAを使用して染料染色した細胞の生存/死滅ゲート制御に相関させたるフローサイトメトリーデータを提供する。
図12は、膜透過性の等級付けされた状態に相関する生存力勾配を示すフローサイトメトリーデータを提供する。
図13は、2つの異なる培養物間および形態解釈間での生存力状態の高感度検出を図示する。
図14aおよび14bは、死細胞において見出される有糸分裂のパターンを図示する。
図15aおよび15bは、死細胞およびアポトーシス細胞の増殖効果のパターンを図示する。
(詳細な説明)
以下の説明において、ある種の具体的詳細が、本発明の種々の実施形態の完全な理解を提供するために示される。しかし、当業者は、これら詳細なしに本発明が実施され得ることを理解する。
状況が別段要求しなければ、本明細書および特許請求の範囲全体を通じて、文言「含む、包含する(comprise)」ならびにそのバリエーション(例えば、「含む、包含する(comprises)」および「含む、包含する(comprising)」)は、開放系の包括的な意味で、すなわち、「が挙げられるが、これらに限定されない」として解釈されるべきである。
本明細書全体を通じて「一実施形態(one embodiment)」または「ある実施形態(an embodiment)」への言及は、上記実施形態と関連して記載される特定の特徴、構造、または特性が、本発明の少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。従って、本明細書全体を通じて種々の箇所での語句「一実施形態において」または「ある実施形態において」の存在は、必ずしも全てが、同じ実施形態に言及しているわけではない。さらに、特定の特徴、構造、または特性は、1もしくはこれより多くの実施形態において任意の適切な様式で組み合わせられ得る。
「アミノ」とは、−NH基をいう。
「カルボキシ」とは、−COH基をいう。
「シアノ」とは、−CN基をいう。
「ホルミル」とは、−C(=O)H基をいう。
「ヒドロキシ」または「ヒドロキシル」とは、−OH基をいう。
「イミノ」とは、=NH基をいう。
「ニトロ」とは、−NO基をいう。
「オキソ」とは、=O置換基をいう。
「スルフヒドリル」とは、−SH基をいう。
「チオキソ」とは、=S基をいう。
「アルキル」とは、炭素原子および水素原子のみからなり、飽和または不飽和であり(すなわち、1個もしくはこれより多くの二重結合および/または三重結合を含み)、1〜12個の炭素原子(C−C12アルキル)、好ましくは1〜8個の炭素原子(C−Cアルキル)または1〜6個の炭素原子(C−Cアルキル)を有し、そして単結合によって分子の残部に結合される直鎖状または分枝状の炭化水素鎖の基(例えば、メチル、エチル、n−プロピル、1−メチルエチル(イソ−プロピル)、n−ブチル、n−ペンチル、1,1−ジメチルエチル(t−ブチル)、3−メチルヘキシル、2−メチルヘキシル、エテニル、プロパ−1−エニル、ブタ−1−エニル、ペンタ−1−エニル、ペンタ−1,4−ジエニル、エチニル、プロピニル、ブチニル、ペンチニル、ヘキシニルなど)をいう。「アルケニル」とは、少なくとも1個の炭素−炭素二重結合を含むアルキルである。「アルキニル」とは、少なくとも1個の炭素−炭素三重結合を含むアルキルである。本明細書で別段具体的に述べられなければ、アルキル、アルケニルおよびアルキニル基は、必要に応じて置換される。
「アルキレン」または「アルキレン鎖」とは、分子の残部を置換基に連結し、炭素および水素のみからなり、飽和または不飽和であり(すなわち、1個もしくはこれより多くの二重結合および/または三重結合を含み)、そして1〜12個の炭素原子を有する直鎖状または分枝状の二価の炭化水素鎖(例えば、メチレン、エチレン、プロピレン、n−ブチレン、エテニレン、プロペニレン、n−ブテニレン、プロピニレン、n−ブチニレンなど)をいう。「アルケニレン」とは、少なくとも1個の炭素−炭素二重結合を含むアルキレンである。「アルキニレン」とは、少なくとも1個の炭素−炭素三重結合を含むアルキレンである。上記アルキレン鎖は、単結合または二重結合を介して分子の残部に結合され、単結合または二重結合を介して置換基に結合される。分子の残部へのまたは置換基への上記アルキレン鎖の結合点は、上記鎖の中の1個の炭素または任意の2個の炭素を介し得る。本明細書で別段具体的に述べられなければ、アルキレン、アルケニレンおよびアルキニレンは、必要に応じて置換される。
「アルキルエーテル」とは、上記で定義されるとおりの任意のアルキル基であって、ここで少なくとも1個の炭素−炭素結合が炭素−酸素結合で置き換わっているものをいう。この炭素−酸素結合は、末端部分に(アルコキシ基の中にあるように)あってもよいし、炭素酸素結合は、内部に(すなわち、C−O−C)あってもよい。アルキルエーテルは、少なくとも1個の炭素酸素結合を含むが、1個より多く含んでいてもよい。例えば、ポリエチレングリコール(PEG)は、アルキルエーテルの意味の中に含まれる。本明細書で別段具体的に述べられなければ、アルキルエーテル基は、必要に応じて置換される。例えば、いくつかの実施形態において、アルキルエーテルは、アルコールまたはホスフェートで置換される。
「アルコキシ」とは、式−ORであって、ここでRは、1〜12個の炭素原子を含む上記で定義されるとおりのアルキル基である基をいう。本明細書で別段具体的に述べられなければ、アルコキシ基は、必要に応じて置換される。
「ヘテロアルキレン」とは、少なくとも1個のヘテロ原子(例えば、N、OまたはS)を含むアルキレン基をいう。いくつかの実施形態において、上記ヘテロ原子は、アルキレン鎖の中にある(すなわち、上記ヘテロアルキレンは、少なくとも1個の炭素−ヘテロ原子−炭素結合を含む)。他の実施形態において、上記ヘテロ原子は、アルキレンの末端にあり、従って、上記アルキレンを分子の残部に結合するように働く(例えば、M1−H−A−M2、ここでM1およびM2は、分子の一部であり、Hは、ヘテロ原子であり、Aは、アルキレンである)。「ヘテロアルケニレン」とは、少なくとも1個の炭素−炭素二重結合を含むヘテロアルキレンである。「ヘテロアルキニレン」とは、少なくとも1個の炭素−炭素三重結合を含むヘテロアルキレンである。本明細書で別段具体的に述べられなければ、ヘテロアルキレン、ヘテロアルケニレンおよびヘテロアルキニレンは、必要に応じて置換される。
例示的なヘテロアルキレン連結基は、以下に図示される:
Figure 2018515628
上記のC−リンカーのマルチマーは、ヘテロアルキレンリンカーの種々の実施形態の中に含まれる。
「ヘテロ原子リンカー」に関して「ヘテロ原子(の)」とは、1個もしくはこれより多くのヘテロ原子からなるリンカー基をいう。例示的なヘテロ原子リンカーは、O、N、PおよびSからなる群より選択される1個の原子、および複数のヘテロ原子を含む(例えば、式−P(O)(=O)O−または−OP(O)(=O)O−ならびにそのマルチマーおよび組み合わせを有するリンカー)。
「ホスフェート」とは、−OP(=O)(R)R基であって、ここでRは、OH、OまたはORであり;そしてRは、OH、O、OR、チオホスフェート基またはさらなるホスフェート基であり、ここでRは、対イオン(例えば、Naなど)であるものをいう。
「ホスホアルキル」とは、−OP(=O)(R)R基であって、ここでRは、OH、OまたはORであり;そしてRは、−Oアルキルであり、ここでRは、対イオン(例えば、Naなど)であるものをいう。本明細書で別段具体的に述べられなければ、ホスホアルキル基は、必要に応じて置換される。例えば、ある種の実施形態において、ホスホアルキル基の中の上記−Oアルキル部分は、ヒドロキシル、アミノ、スルフヒドリル、ホスフェート、チオホスフェート、ホスホアルキル、チオホスホアルキル、ホスホアルキルエーテルまたはチオホスホアルキルエーテルのうちの1個もしくはこれより多くで必要に応じて置換される。
「ホスホアルキルエーテル」とは、−OP(=O)(R)R基であって、ここでRは、OH、OまたはORであり;そしてRは、−Oアルキルエーテルであり、ここでRは、対イオン(例えば、Naなど)であるものをいう。本明細書で別段具体的に述べられなければ、ホスホアルキルエーテル基は、必要に応じて置換される。例えば、ある種の実施形態において、ホスホアルキルエーテル基の中の−Oアルキルエーテル部分は、ヒドロキシル、アミノ、スルフヒドリル、ホスフェート、チオホスフェート、ホスホアルキル、チオホスホアルキル、ホスホアルキルエーテルまたはチオホスホアルキルエーテルのうちの1個もしくはこれより多くで必要に応じて置換される。
「チオホスフェート」とは、−OP(=R)(R)R基であって、ここでRは、OまたはSであり;Rは、OH、O、S、ORまたはSRであり;そしてRは、OH、SH、O、S、OR、SR、ホスフェート基またはさらなるチオホスフェート基であり、ここでRは、対イオン(例えば、Naなど)であり、そしてただし:i)Rは、Sであり;ii)Rは、SまたはSRであり;iii)Rは、SH、SまたはSRであるか;あるいはiv) i)、ii)および/またはiii)の組み合わせであるものをいう。
「チオホスホアルキル」とは、−OP(=R)(R)R基であって、ここでRは、OまたはSであり;Rは、OH、O、S、ORまたはSRであり;そしてRは、−Oアルキルであり、ここでRは、対イオン(例えば、Naなど)であり、そしてただし:Rは、Sであるか、またはRは、SもしくはSRであるか;あるいはただしRは、Sであり、そしてRは、SまたはSRであるものをいう。本明細書で別段具体的に述べられなければ、チオホスホアルキル基は、必要に応じて置換される。例えば、ある種の実施形態において、チオホスホアルキル基の中の−Oアルキル部分は、ヒドロキシル、アミノ、スルフヒドリル、ホスフェート、チオホスフェート、ホスホアルキル、チオホスホアルキル、ホスホアルキルエーテルまたはチオホスホアルキルエーテルのうちの1個もしくはこれより多くで必要に応じて置換される。
「チオホスホアルキルエーテル」とは、−OP(=R)(R)R基であって、ここでRは、OまたはSであり、Rは、OH、O、S、ORまたはSRであり;そしてRは、−Oアルキルエーテルであり、ここでRは、対イオン(例えば、Naなど)であり、そしてただし:Rは、Sであるか、またはRは、SもしくはSRであるか;あるいはただしRは、Sであり、そしてRは、SまたはSRであるものをいう。本明細書で別段具体的に述べられなければ、チオホスホアルキルエーテル基は、必要に応じて置換される。例えば、ある種の実施形態において、チオホスホアルキル基の中の−Oアルキルエーテル部分は、ヒドロキシル、アミノ、スルフヒドリル、ホスフェート、チオホスフェート、ホスホアルキル、チオホスホアルキル、ホスホアルキルエーテルまたはチオホスホアルキルエーテルのうちの1個もしくはこれより多くで必要に応じて置換される。
「炭素環式」とは、3〜18個の炭素原子を含む安定な3〜18員の芳香族または非芳香族の環をいう。本明細書で別段具体的に述べられなければ、炭素環式環は、縮合環系もしくは架橋環系を含み得、部分的にまたは完全に不飽和であり得る単環式、二環式、三環式または四環式の環系であり得る。非芳香族カルボシクリルラジカルとしては、シクロアルキルが挙げられる一方で、芳香族カルボシクリルラジカルは、アリールが挙げられる。本明細書で別段具体的に述べられなければ、炭素環式基は、必要に応じて置換される。
「シクロアルキル」とは、縮合環系もしくは架橋環系を含み得、3〜15個の炭素原子を有し、好ましくは、3〜10個の炭素原子を有し、そして飽和または不飽和であり、単結合によって分子の残部に結合される安定な非芳香族の単環式または多環式の炭素環式環をいう。単環式シクロアルキル(cyclocalkyl)としては、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、およびシクロオクチルが挙げられる。多環式シクロアルキルとしては、例えば、アダマンチル、ノルボルニル、デカリニル、7,7−ジメチル−ビシクロ−[2.2.1]ヘプタニルなどが挙げられる。本明細書で別段具体的に述べられなければ、シクロアルキル基は、必要に応じて置換される。
「アリール」とは、少なくとも1個の炭素環式芳香環を含む環系をいう。いくつかの実施形態において、アリールは、6〜18個の炭素原子を含む。このアリール環は、縮合環系もしくは架橋環系を含み得る単環式、二環式、三環式または四環式の環系であり得る。アリールとしては、以下が挙げられるが、これらに限定されない:アセアントリレン、アセナフチレン、アセフェナントリレン、アントラセン、アズレン、ベンゼン、クリセン、フルオランテン、フルオレン、as−インダセン、s−インダセン、インダン、インデン、ナフタレン、フェナレン、フェナントレン、プレイアデン、ピレン、およびトリフェニレンに由来するアリール。本明細書で別段具体的に述べられなければ、アリール基は、必要に応じて置換される。
「複素環式」とは、1〜12個の炭素原子ならびに窒素、酸素および硫黄からなる群より選択される1〜6個のヘテロ原子を含む安定な3〜18員の芳香族または非芳香族の環をいう。本明細書で別段具体的に述べられなければ、上記複素環式環は、縮合環系もしくは架橋環系を含み得、上記複素環式環の中の窒素、炭素または硫黄原子は、必要に応じて酸化され得;窒素原子は、必要に応じて四級化され得;そして上記複素環式環は、部分的にまたは完全に不飽和であり得る単環式、二環式、三環式または四環式の環系であり得る。芳香族複素環式環の例は、ヘテロアリールの定義の中で以下に列挙される(すなわち、ヘテロアリールは、複素環式の部分セットである)。非芳香族複素環式環の例としては、以下が挙げられるが、これらに限定されない:ジオキソラニル、チエニル[1,3]ジチアニル、デカヒドロイソキノリル、イミダゾリニル、イミダゾリジニル、イソチアゾリジニル、イソオキサゾリジニル、モルホリニル、オクタヒドロインドリル、オクタヒドロイソインドリル、2−オキソピペラジニル、2−オキソピペリジニル、2−オキソピロリジニル、オキサゾリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、4−ピペリドニル、ピロリジニル、ピラゾリジニル、ピラゾロピリミジニル、キヌクリジニル、チアゾリジニル、テトラヒドロフリル、トリオキサニル、トリチアニル、トリアジナニル(triazinanyl)、テトラヒドロピラニル、チオモルホリニル、チアモルホリニル、1−オキソ−チオモルホリニル、および1,1−ジオキソ−チオモルホリニル。本明細書で別段具体的に述べられなければ、複素環式基は、必要に応じて置換される。
「ヘテロアリール」とは、1〜13個の炭素原子、窒素、酸素および硫黄からなる群より選択される1〜6個のヘテロ原子、ならびに少なくとも1個の芳香環を含む5〜14員の環系をいう。本発明のある種の実施形態の目的に関して、ヘテロアリールラジカルは、縮合環系もしくは架橋環系を含み得;上記ヘテロアリールラジカルの中の窒素、炭素または硫黄原子は、必要に応じて酸化され得;上記窒素原子は、必要に応じて四級化され得る単環式、二環式、三環式または四環式の環系であり得る。例としては、以下が挙げられるが、これらに限定されない:アゼピニル、アクリジニル、ベンゾイミダゾリル、ベンズチアゾリル、ベンゾインドリル、ベンゾジオキソリル、ベンゾフラニル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾチアジアゾリル、ベンゾ[b][1,4]ジオキセピニル、1,4−ベンゾジオキサニル、ベンゾナフトフラニル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾジオキソリル、ベンゾジオキシニル、ベンゾピラニル、ベンゾピラノニル、ベンゾフラニル、ベンゾフラノニル、ベンゾチエニル(ベンゾチオフェニル)、ベンゾトリアゾリル、ベンゾ[4,6]イミダゾ[1,2−a]ピリジニル、ベンゾオキサゾリノニル、ベンゾイミダゾールチオニル、カルバゾリル、シンノリニル、ジベンゾフラニル、ジベンゾチオフェニル、フラニル、フラノニル、イソチアゾリル、イミダゾリル、インダゾリル、インドリル、インダゾリル、イソインドリル、インドリニル、イソインドリニル、イソキノリル、インドリジニル、イソオキサゾリル、ナフチリジニル、オキサジアゾリル、2−オキソアゼピニル、オキサゾリル、オキシラニル、1−オキシドピリジニル、1−オキシドピリミジニル、1−オキシドピラジニル、1−オキシドピリダジニル、1−フェニル−1H−ピロリル、フェナジニル、フェノチアジニル、フェノキサジニル、フタラジニル、プテリジニル、プテリジノニル、プリニル、ピロリル、ピラゾリル、ピリジニル、ピリジノニル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリミジノニル(pryrimidinonyl)、ピリダジニル、ピロリル、ピリド[2,3−d]ピリミジノニル、キナゾリニル、キナゾリノニル、キノキサリニル、キノキサリノニル、キノリニル、イソキノリニル、テトラヒドロキノリニル、チアゾリル、チアジアゾリル、チエノ[3,2−d]ピリミジン−4−オニル、チエノ[2,3−d]ピリミジン−4−オニル、トリアゾリル、テトラゾリル、トリアジニル、およびチオフェニル(すなわち、チエニル)。本明細書で別段具体的に述べられなければ、ヘテロアリール基は、必要に応じて置換される。
「縮合された」とは、少なくとも2個の環を含み、ここでこの2個の環が少なくとも1個の共通環原子、例えば、2個の共通環原子を共有する環系をいう。縮合環がヘテロシクリル環またはヘテロアリール環である場合、その共通環原子は、炭素または窒素であり得る。縮合環は、二環式、三環式、四環式などを含む。
本明細書で使用される用語「置換された」とは、上記基のうちのいずれか(例えば、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルキレン、アルケニレン、アルキニレン、ヘテロアルキレン、ヘテロアルケニレン、ヘテロアルキニレン、アルコキシ、アルキルエーテル、ホスフェート、ホスホアルキル、ホスホアルキルエーテル、チオホスフェート、チオホスホアルキル、チオホスホアルキルエーテル、炭素環式、シクロアルキル、アリール、複素環式および/またはヘテロアリール)であって、ここで少なくとも1個の水素原子(例えば、1個、2個、3個または全ての水素原子)が、非水素原子(例えば、以下が挙げられるが、これらに限定されない:F、Cl、Br、およびIのようなハロゲン原子;ヒドロキシル基、アルコキシ基、およびエステル基のような基の中の酸素原子;チオール基、チオアルキル基、スルホン基、スルホニル基、およびスルホキシド基のような基の中の硫黄原子;アミン、アミド、アルキルアミン、ジアルキルアミン、アリールアミン、アルキルアリールアミン、ジアリールアミン、N−オキシド、イミド、およびエナミンのような基の中の窒素原子;トリアルキルシリル基、ジアルキルアリールシリル基、アルキルジアリールシリル基、およびトリアリールシリル基のような基の中のケイ素原子;ならびに種々の他の基の中の他のヘテロ原子)への結合によって置き換えられることを意味する。「置換された」とはまた、1個もしくはこれより多くの水素原子が、ヘテロ原子(例えば、オキソ、カルボニル、カルボキシル、およびエステル基の中の酸素;ならびにイミン、オキシム、ヒドラゾンおよびニトリルのような基の中の窒素)へのより高次の結合(例えば、二重結合または三重結合)によって置き換えられる上記の基のうちのいずれかを意味する。例えば、「置換された」は、1個もしくはこれより多くの水素原子が−NR、−NRC(=O)R、−NRC(=O)NR、−NRC(=O)OR、−NRSO、−OC(=O)NR、−OR、−SR、−SOR、−SO、−OSO、−SOOR、=NSO、および−SONRで置き換えられる上記の基のうちのいずれかを含む。「置換された」はまた、1個もしくはこれより多くの水素原子が−C(=O)R、−C(=O)OR、−C(=O)NR、−CHSO、−CHSONRで置き換えられる上記基のうちのいずれかを意味する。前述において、RおよびRは、同じであるかまたは異なっており、そして独立して、水素、アルキル、アルコキシ、アルキルアミノ、チオアルキル、アリール、アラルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、ハロアルキル、ヘテロシクリル、N−ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロアリール、N−ヘテロアリールおよび/またはヘテロアリールアルキルである。「置換された」とは、1個もしくはこれより多くの水素原子がアミノ、シアノ、ヒドロキシル、イミノ、ニトロ、オキソ、チオキソ、ハロ、アルキル、アルコキシ、アルキルアミノ、チオアルキル、アリール、アラルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、ハロアルキル、ヘテロシクリル、N−ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロアリール、N−ヘテロアリールおよび/またはヘテロアリールアルキル基への結合によって置き換えられる上記の基のうちのいずれかをさらに意味する。さらに、前述の置換基の各々はまた、上記の置換基のうちの1個もしくはこれより多くで必要に応じて置換され得る。
「共役」とは、1つのp軌道と別のp軌道とが、間に挟まるσ結合を横断して重なり合っていることをいう。共役は、環式または非環式の化合物で起こり得る。「共役度」とは、少なくとも1つのp軌道と別のp軌道とが間に挟まっている二重結合を横断して重なり合っていることをいう。例えば、1,3−ブタジエンは、1の共役度を有する一方で、ベンゼンおよび他の芳香族化合物は、代表的には、多重の共役度を有する。蛍光および有色化合物は、代表的には、少なくとも1の共役度を含む。
「蛍光(性)(fluorescent)」とは、特定の周波数の光を吸収し、異なる周波数の光を発することができる分子をいう。蛍光(fluorescence)は、当業者に周知である。
「有色(の)(colored)」とは、有色のスペクトル内の光(すなわち、赤、黄、青など)を吸収する分子をいう。
「リンカー」とは、分子の一部をその同じ分子の別の部分にまたは異なる分子、部分もしくは固体支持体(例えば、微粒子)に接続する、少なくとも1個の原子(例えば、炭素、酸素、窒素、硫黄、リンおよびこれらの組み合わせ)の連続する鎖に言及する。リンカーは、共有結合または他の手段(例えば、イオン結合または水素結合相互作用)を介して上記分子を接続し得る。
用語「生体分子」とは、種々の生物学的物質のうちのいずれか(核酸、炭水化物、アミノ酸、ポリペプチド、糖タンパク質、ホルモン、アプタマーおよびこれらの混合物が挙げられる)をいう。より具体的には、この用語は、RNA、DNA、オリゴヌクレオチド、改変または誘導体化されたヌクレオチド、酵素、レセプター、プリオン、レセプターリガンド(ホルモンを含む)、抗体、抗原、および毒素、ならびに細菌、ウイルス、血球、および組織細胞が挙げられるが、これらに限定されないことが意図される。本発明の視覚的に検出可能な生体分子(すなわち、生体分子が連結されている構造(I)の化合物)は、本明細書でさらに記載されるように、生体分子と化合物(これは、上記生体分子上のアミノ、ヒドロキシ、カルボキシル、またはスルフヒドリル基のような任意の利用可能な原子または官能基を介して上記化合物への生体分子の結合を可能にする反応性基を有する)とを接触させることによって調製される。
用語「視覚的」および「視覚的に検出可能な」とは、事前の照射、または化学的活性化もしくは酵素的活性化なしで、目視によって観察可能である物質に言及するために、本明細書で使用される。このような視覚的に検出可能な物質は、約300〜約900nmの範囲に及ぶスペクトルの領域にある光を吸収し、発する。好ましくは、このような物質は、強く有色であり、好ましくは、少なくとも約40,000、より好ましくは、少なくとも約50,000、さらにより好ましくは、少なくとも約60,000、なおさらにより好ましくは、少なくとも約70,000、および最も好ましくは、少なくとも約80,000M−1cm−1のモル吸光係数を有する。本発明の化合物は、裸眼で、または光学ベースの検出デバイス(吸光分光光度計、透過型光学顕微鏡(transmission light microscope)、デジタルカメラおよびスキャナが挙げられるが、これらに限定されない)の助けを借りて観察することによって検出され得る。視覚的に検出可能な物質は、可視スペクトルの中の光を発するおよび/または吸収するものに限定されない。紫外線(UV)領域(約10nm〜約400nm)、赤外線(IR)領域(約700nm〜約1mm)の中の光を発するおよび/または吸収する物質、ならびに電磁スペクトルの他の領域において発するおよび/または吸収する物質はまた、「視覚的に検出可能な」物質の範囲内に含まれる。
本発明の目的のために、用語「光安定性視覚的染料(photostable visible dye)」とは、本明細書上記で定義されるように、視覚的に検出可能であり、そして光に曝露した際に、顕著に変化も分解もしない化学部分に言及する。好ましくは、上記光安定性視覚的染料は、少なくとも1時間光に曝された後に、顕著な漂白も分解も示さない。より好ましくは、上記視覚的染料は、少なくとも12時間、さらにより好ましくは、少なくとも24時間、さらになおより好ましくは、少なくとも1週間、および最も好ましくは、少なくとも1ヶ月間光に曝した後に安定である。本発明の化合物および方法における使用に適した光安定性視覚的染料の非限定的例としては、アゾ染料、チオインディゴ染料、キナクリドン顔料、ジオキサジン、フタロシアニン、ペリノン、ジケトピロロピロール、キノフタロン、およびトルアリーカルボニウム(truarycarbonium)が挙げられる。
本明細書で使用される場合、用語「ペリレン誘導体」とは、視覚的に検出可能である任意の置換されたペリレンを含むことが意図される。しかし、この用語は、ペリレン自体を含むことは意図されない。用語「アントラセン誘導体」、「ナフタレン誘導体」、および「ピレン誘導体」が、同様に使用される。いくつかの好ましい実施形態において、誘導体(例えば、ペリレン、ピレン、アントラセンまたはナフタレンの誘導体)は、ペリレン、アントラセン、ナフタレン、またはピレンのイミド、ビスイミドまたはヒドラザムイミド(hydrazamimide)誘導体である。
本発明の視覚的に検出可能な分子は、特定の分析物(例えば、生体分子)の存在、位置、または量を決定する必要がある広く種々の分析用途(例えば、生化学的および生物医学的用途)に有用である。従って、別の局面において、本発明は、生体分子を視覚的に検出するための方法を提供し、上記方法は、(a)生物学的系に、生体分子に連結された構造(I)の化合物を含む視覚的に検出可能な生体分子を提供する工程;および(b)上記生体分子をその視覚的特性によって検出する工程を包含する。本発明の目的のために、語句「生体分子をその視覚的特性によって検出する」とは、生体分子が、照射または化学的もしくは酵素的活性化なしに、裸眼で、または光学ベースの検出デバイス(吸光分光光度計、透過型光学顕微鏡、デジタルカメラおよびスキャナが挙げられるが、これらに限定されない)の助けを借りて観察されることを意味する。デンシトメーターは、存在する視覚的に検出可能な生体分子の量を定量するために使用され得る。例えば、2つのサンプル中の上記生体分子の相対的量は、相対的光学密度を測定することによって決定され得る。1生体分子あたりの染料分子の化学量論が既知でありかつ上記染料分子の吸光係数が既知である場合、上記生体分子の絶対濃度もまた、光学密度の測定から決定され得る。本明細書で使用される場合、用語「生物学的系」は、視覚的に検出可能な生体分子に加えて、1もしくはこれより多くの生体分子を含む任意の溶液または混合物をいうために使用される。このような生物学的系の非限定的例としては、細胞、細胞抽出物、組織サンプル、電気泳動ゲル、アッセイ混合物、およびハイブリダイゼーション反応混合物が挙げられる。
「固体支持体」とは、分子の固相支持のための当該分野で公知の任意の固体基材をいい、例えば、「微粒子」とは、本発明の化合物への結合に有用な多くの小さな粒子のうちのいずれか(ガラスビーズ、磁性ビーズ、ポリマービーズ、非ポリマービーズなどが挙げられるが、これらに限定されない)をいう。ある種の実施形態において、微粒子は、ポリスチレンビーズを含む。
「塩基対合部分」とは、相補的な複素環式部分と水素結合(例えば、ワトソン−クリック塩基対合)を介してハイブリダイズし得る複素環式部分をいう。塩基対合部分は、天然および非天然の塩基を含む。塩基対合部分の非限定的例は、RNA塩基およびDNA塩基(例えば、アデノシン、グアノシン、チミジン、シトシンおよびウリジンならびにこれらのアナログ)である。
本明細書で開示される本発明の実施形態はまた、1個もしくはこれより多くの原子が異なる原子質量または質量数を有する原子によって置き換わることによって、同位体標識されている構造(I)の全ての化合物を包含することが意味される。開示される化合物に組み込まれ得る同位体の例としては、水素、炭素、窒素、酸素、リン、フッ素、塩素、およびヨウ素の同位体(例えば、それぞれ、H、H、11C、13C、14C、13N、15N、15O、17O、18O、31P、32P、35S、18F、36Cl、123I、および125I)が挙げられる。
構造(I)の同位体標識された化合物は一般に、当業者に公知の従来技術によって、または以下でおよび以下の実施例において記載されるものに類似のプロセスによって、以前に使用されていた標識されていない試薬の代わりに適切な同位体標識された試薬を使用して調製され得る。
「安定な化合物」および「安定な構造」とは、反応混合物から有用な純度への単離および有効な治療剤への製剤化に耐えるように十分に強い化合物を示すことが意味される。
「選択肢的な(optional)」または「必要に応じて(optionally)」とは、その後に記載される事象または状況が起こっても起こらなくてもよいこと、ならびにその記載が上記事象または状況が起こる場合およびそれが起こらない場合を含むことを意味する。例えば、「必要に応じて置換されたアルキル」とは、そのアルキル基が置換されていてもされていなくてもよいこと、ならびにその記載が、置換されたアルキル基および置換を有しないアルキル基の両方を含むことを意味する。
「塩」とは、酸付加塩および塩基付加塩の両方を包含する。
「酸付加塩」とは、無機酸(例えば、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸などが挙げられるが、これらに限定されない)および有機酸(例えば、酢酸、2,2−ジクロロ酢酸、アジピン酸、アルギン酸、アスコルビン酸、アスパラギン酸、ベンゼンスルホン酸、安息香酸、4−アセトアミド安息香酸、カンファー酸、カンファー−10−スルホン酸、カプリン酸、カプロン酸、カプリル酸、炭酸、ケイ皮酸、クエン酸、シクラミン酸、ドデシル硫酸、エタン−1,2−ジスルホン酸、エタンスルホン酸、2−ヒドロキシエタンスルホン酸、ギ酸、フマル酸、ガラクタル酸、ゲンチジン酸、グルコヘプトン酸、グルコン酸、グルクロン酸、グルタミン酸、グルタル酸、2−オキソ−グルタル酸、グリセロリン酸、グリコール酸、馬尿酸、イソ酪酸、乳酸、ラクトビオン酸、ラウリン酸、マレイン酸、リンゴ酸、マロン酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、ムチン酸、ナフタレン−1,5−ジスルホン酸、ナフタレン−2−スルホン酸、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、ニコチン酸、オレイン酸、オロト酸、シュウ酸、パルミチン酸、パモ酸、プロピオン酸、ピログルタミン酸、ピルビン酸、サリチル酸、4−アミノサリチル酸、セバシン酸、ステアリン酸、コハク酸、酒石酸、チオシアン酸、p−トルエンスルホン酸、トリフルオロ酢酸、ウンデシレン酸などが挙げられるが、これらに限定されない)と形成される塩をいう。
「塩基付加塩」とは、遊離酸に無機塩基または有機塩基を添加することから調製される塩をいう。無機塩基に由来する塩としては、ナトリウム、カリウム、リチウム、アンモニウム、カルシウム、マグネシウム、鉄、亜鉛、銅、マンガン、アルミニウムの塩などが挙げられるが、これらに限定されない。有機塩基に由来する塩としては、以下が挙げられるが、これらに限定されない:一級、二級、および三級アミン、置換されたアミン(天然に存在する置換されたアミン、環式アミンおよび塩基性イオン交換樹脂(例えば、アンモニア、イソプロピルアミン、トリメチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、ジエタノールアミン、エタノールアミン、デアノール、2−ジメチルアミノエタノール、2−ジエチルアミノエタノール、ジシクロヘキシルアミン、リジン、アルギニン、ヒスチジン、カフェイン、プロカイン、ヒドラバミン、コリン、ベタイン、ベネタミン、ベンザチン、エチレンジアミン、グルコサミン、メチルグルカミン、テオブロミン、トリエタノールアミン、トロメタミン、プリン、ピペラジン、ピペリジン、N−エチルピペリジン、ポリアミン樹脂など)が挙げられる)の塩。特に好ましい有機塩基は、イソプロピルアミン、ジエチルアミン、エタノールアミン、トリメチルアミン、ジシクロヘキシルアミン、コリンおよびカフェインである。
しばしば、結晶化は、本発明の化合物の溶媒和物を生じる。本発明は、記載される化合物の全ての溶媒和物を包含する。本明細書で使用される場合、用語「溶媒和物」とは、1分子もしくはこれより多くの本発明の化合物と、1分子もしくはこれより多くの溶媒とを含む凝集物をいう。上記溶媒は水であり得、この場合、この溶媒和物は水和物であり得る。あるいは、上記溶媒は、有機溶媒であり得る。従って、本発明の化合物は、水和物(一水和物、二水和物、半水和物、セスキ水和物、三水和物、四水和物などが挙げられる)ならびにその対応する溶媒和形態として存在し得る。本発明の化合物は、真の溶媒和物であり得る一方で、他の場合には、本発明の化合物は、偶発の水もしくは別の溶媒を保持しているに過ぎなくてもよいし、水と何らかの偶発の溶媒との混合物であってもよい。
本発明の化合物またはそれらの塩、互変異性体もしくは溶媒和物は、1もしくはこれより多くの不斉中心を含み得、従って、エナンチオマー、ジアステレオマー、および絶対立体化学の点から、(R)−もしくは(S)−として、またはアミノ酸に関しては(D)−もしくは(L)−として定義され得る他の立体異性形態を生じ得る。本発明は、全てのこのような考えられる異性体、ならびにそれらのラセミ形態および光学的に純粋な形態を含むことが意味される。光学的に活性な(+)および(−)、(R)−および(S)−、または(D)−および(L)−異性体は、キラルシントンもしくはキラル試薬を使用して調製され得るか、または従来技術(例えば、クロマトグラフィーおよび分別結晶化)を使用して分離され得る。個々のエナンチオマーの調製/単離のための従来技術としては、適切な光学的に純粋な前駆体からのキラル合成、あるいは例えば、キラル高圧液体クロマトグラフィー(HPLC)を使用するラセミ混合物(または塩もしくは誘導体のラセミ混合物)の分離が挙げられる。本明細書で記載される化合物がオレフィン性二重結合または他の幾何的非対称性の中心を含み、そして別段特定されなければ、上記化合物がEおよびZ両方の幾何異性体を含むことは、意図される。同様に、全ての互変異性形態がまた、含まれることが意図される。
「立体異性体」とは、同じ結合によって結合されるが、交換可能ではない異なる三次元構造を有する同じ原子から構成される化合物をいう。本発明は、種々の立体異性体およびその混合物を企図し、分子が互いに重ね合わせることができない鏡像である2つの立体異性体をいう「エナンチオマー」を含む。
「互変異性体」とは、分子の1つの原子からその同じ分子の別の原子へのプロトンシフトに言及する。本発明は、任意の上記化合物の互変異性体を含む。上記化合物の種々の互変異性形態は、当業者によって容易に導き出される。
本明細書で使用される化学的命名法プロトコルおよび構造図は、ACD/Name Version 9.07ソフトウェアプログラムおよび/またはChemDraw Ultra Version 11.0ソフトウェア命名プログラム(CambridgeSoft)を使用するI.U.P.A.C.命名法体系の改変形態である。当業者が精通する一般名もまた、使用される。
上記のように、本発明の一実施形態において、種々の分析法において蛍光染料および/または有色染料として有用な化合物が提供される。一般論として、本発明の実施形態は、蛍光部分および/または有色部分のダイマーおよびより高次のポリマーに関する。蛍光部分および/または有色部分は、アッセイが行われるpHにおいて複数の正に荷電した部分または複数の負に荷電した部分を有するリンカーによって連結される。理論によって拘束されることは望まないが、上記リンカー内の複数の荷電した部分の静電反発力が、分子内クエンチングが低減または排除され、このことが、より高いモル「明度」(例えば、高蛍光発光)を有する染料化合物を生じるように、蛍光部分および/または有色部分の間で十分な空間的距離を維持する一助となると考えられる。
例えば、上記リンカーは、負電荷が所望される場合に、ホスフェートおよび/またはチオホスフェート部分を含み得る。正電荷が所望される場合には四級アミン基および/または正電荷を保持し得る他の基を含む連結基が使用され得る。よって、いくつかの実施形態において、上記化合物は、以下の構造(A):
Figure 2018515628
を有し、
ここでLは、複数の正に荷電した部分または複数の負に荷電した部分を含むリンカーであり、他の変数は、構造(I)に関して定義されるとおりである。「荷電した部分」とは、それら部分があるpHにおいて、例えば、上記化合物を使用するアッセイが行われるpHにおいて荷電しているが、全てのpHにおいてその「荷電した部分」が荷電していることが要件ではないことは、理解される。
いくつかの他の実施形態において、上記化合物は、以下の構造(I):
Figure 2018515628
またはその立体異性体、互変異性体もしくは塩を有し、ここで:
Mは、各存在において、独立して、2個もしくはこれより多くの炭素−炭素二重結合および少なくとも1の共役度を含む部分であり;
、LおよびLは、各存在において、独立して、選択肢的なアルキレン、アルケニレン、アルキニレン、ヘテロアルキレン、ヘテロアルケニレン、ヘテロアルキニレンまたはヘテロ芳香族リンカーであり;
は、各存在において、独立して、アルキレン、アルケニレン、アルキニレン、ヘテロアルキレン、ヘテロアルケニレンまたはヘテロアルキニレンリンカーであり;
は、各存在において、独立して、H、アルキルまたはアルコキシであり;
およびRは、各々独立して、H、OH、SH、アルキル、アルコキシ、アルキルエーテル、−OP(=R)(R)R、Q、Qへの共有結合を含むリンカー、分析物分子への共有結合を含むリンカー、固体支持体への共有結合を含むリンカーまたは構造(I)のさらなる化合物への共有結合を含むリンカーであり、ここで:Rは、OまたはSであり;Rは、OH、SH、O、S、ORまたはSRであり;Rは、OH、SH、O、S、OR、SR、アルキル、アルコキシ、アルキルエーテル、アルコキシアルキルエーテル、ホスフェート、チオホスフェート、ホスホアルキル、チオホスホアルキル、ホスホアルキルエーテルまたはチオホスホアルキルエーテルであり;
は、各存在において、独立して、OH、SH、O、S、ORまたはSRであり;
は、各存在において、独立して、オキソ、チオキソまたは非存在であり;
Qは、各存在において、独立して、分析物分子、固体支持体または相補的反応性基Q′と共有結合を形成し得る反応性基を含む部分であり;
は、カチオンであり;
mは、各存在において、独立して、0またはこれより大きな整数であるが、ただしmのうちの少なくとも1個の存在は、3またはこれより大きな整数であり;そして
nは、1またはこれより大きな整数である。
いくつかの実施形態において、mは、各存在において、独立して、3またはこれより大きな整数である。
いくつかの実施形態において、L、LおよびLは、各存在において、独立して、選択肢的なアルキレンまたはヘテロアルキレンリンカーである。
構造(I)の化合物のいくつかの他の実施形態において:
Mは、各存在において、独立して、2個もしくはこれより多くの炭素−炭素二重結合および少なくとも1の共役度を含む部分であり;
、LおよびLは、各存在において、独立して、選択肢的なアルキレンまたはヘテロアルキレンリンカーであり;
は、各存在において、独立して、長さが20原子までのアルキレン、アルケニレン、アルキニレン、ヘテロアルキレン、ヘテロアルケニレンまたはヘテロアルキニレンリンカーであり;
は、各存在において、独立して、H、アルキルまたはアルコキシであり;
およびRは、各々独立して、H、OH、−OP(=R)(R)R、Q、Qへの共有結合を含むリンカー、分析物分子への共有結合を含むリンカーまたは固体支持体への共有結合を含むリンカーであり、ここで:Rは、OまたはSであり;Rは、OH、SH、O、S、ORまたはSRであり;Rは、OH、SH、O、S、OR、SR、ホスフェート、チオホスフェート、ホスホアルキル、チオホスホアルキル、ホスホアルキルエーテルまたはチオホスホアルキルエーテルであり;
は、各存在において、独立して、OH、SH、O、S、ORまたはSRであり;
は、各存在において、独立して、オキソ、チオキソまたは非存在であり;
Qは、分析物分子または固体支持体と結合し得る部分であり;
は、カチオンであり;
mは、各存在において、独立して、0またはこれより大きな整数であるが、ただしmのうちの少なくとも1個の存在は、3またはこれより大きな整数であり;そして
nは、1またはこれより大きな整数である。
いくつかの実施形態において、上記化合物は、以下の構造(IA):
Figure 2018515628
を有し、ここでx、xおよびxは、各存在において、独立して、0〜6の整数である。
上記Lリンカーは、所望の蛍光および/または色を提供する(上記蛍光および/または色を「整調する」)ために、他の変数とともに選択され得る。いくつかの実施形態において、Lは、長さが20原子まで、長さが13原子まで、例えば、長さが10原子までまたは長さが6原子までのリンカーである。ある種の実施形態において、Lは、ジスルフィド結合を含まない。他の実施形態において、Lは、各存在において、独立して、C−CアルキレンまたはC−Cアルキニレンである。いくつかの実施形態において、Lは、2個の炭素のリンカーである。
いくつかの他の異なる実施形態において、上記化合物は、以下の構造(IB):
Figure 2018515628
を有し、ここで:
、xおよびxは、各存在において、独立して、0〜6の整数であり;そして
yは、各存在において、独立して、1〜6の整数である。
前述のうちのある種の実施形態において、yは、2である。他の実施形態において、x、xおよびxは、各存在において各々1である。いくつかの異なる実施形態において、各存在において、xは、0であり、xは、1である。
さらに他の実施形態において、Rは、各存在において、独立して、OH、OまたはORである。「OR」および「SR」は、カチオンと会合したOおよびSをいうことが意図されることは、理解される。例えば、ホスフェート基の二ナトリウム塩は、
Figure 2018515628
として表され得、ここでRは、ナトリウム(Na)である。
前述の実施形態のうちのさらなるものにおいて、Rは、各存在において、オキソである。
いくつかの他の実施形態において、上記化合物は、以下の構造(IB′)または(IB′′):
Figure 2018515628
のうちの一方を有する。
前述のうちのいずれかの実施形態において、Rは、Hである。
異なる実施形態において、RおよびRは、各々独立して、OHまたは−OP(=R)(R)Rである。例えば、いくつかの実施形態において、RおよびRは、各々独立して、OHまたは−OP(=R)(R)Rであり、ここでRは、Oであり、Rは、OH、OまたはORであり;Rは、OH、O、OR、ホスフェート、チオホスフェート、ホスホアルキル、チオホスホアルキル、ホスホアルキルエーテルまたはチオホスホアルキルエーテルであり;そしてRは、対イオンである。
さらに他の異なる実施形態において、RまたはRのうちの一方は、OHまたは−OP(=R)(R)Rであり、かつRまたはRのうちの他方は、QまたはQへの共有結合を含むリンカーである。例えば、いくつかの実施形態において、RまたはRのうちの一方は、OHまたは−OP(=R)(R)Rであり、かつRまたはRのうちの他方は、QまたはQへの共有結合を含むリンカーであり、ここでRは、Oであり、Rは、OH、OまたはORであり;Rは、OH、O、OR、ホスフェート、チオホスフェート、ホスホアルキル、チオホスホアルキル、ホスホアルキルエーテルまたはチオホスホアルキルエーテルであり;そしてRは、対イオンである。
さらに他の実施形態において、Qは、分析物分子もしくは固体支持体と結合し得る部分であるかまたはこの部分を含む。ある種の実施形態において、Qは、構造(I)の化合物を分析物分子または固体支持体に(例えば、共有結合によって)接続する手段を提供する。例えば、いくつかの実施形態において、Qは、分析物分子もしくは固体支持体と共有結合を形成し得る反応性基であるかまたはこの基を含む。この点では、Q基のタイプおよび構造(I)の化合物の残りへのQ基の接続は、限定されない。ある種の実施形態において、上記Qは、水性条件下で加水分解を受けにくい部分であるが、分析物分子または固体支持体上の対応する基(例えば、アミン)と結合を形成するために十分に反応性である。
構造(I)の化合物のある種の実施形態は、生体結合反応の分野において一般に使用されるQ基を含む。例えば、いくつかの実施形態において、Qは、求核反応性基、求電子反応性基もしくは環化付加反応性基であるかまたはこれらを含む。いくつかのより具体的な実施形態において、Qは、スルフヒドリル、ジスルフィド、活性化エステル、イソチオシアネート、アジド、アルキン、アルケン、ジエン、ジエノフィル、酸ハライド、スルホニルハライド、ホスフィン、α−ハロアミド、ビオチン、アミノもしくはマレイミドであるかまたはこれらを含む。いくつかの実施形態において、上記活性化エステルは、N−スクシンイミドエステル、イミドエステルまたはポリフルオロフェニルエステルである。他の実施形態において、上記アルキンは、アルキルアジドまたはアシルアジドである。
例示的なQ部分は、以下の表Iに提供される。
Figure 2018515628
Figure 2018515628
Figure 2018515628
Figure 2018515628
QがSHであるいくつかの実施形態において、このSH部分は、構造(I)の別の化合物上の別のスルフヒドリル基とジスルフィド結合を形成する傾向にあることに注意するべきである。よって、いくつかの実施形態は、ジスルフィドダイマーの形態にあり、このジスルフィド結合がSH Q基に由来する構造(I)の化合物を含む。
いくつかの他の実施形態において、RまたはRのうちの一方は、OHまたは−OP(=R)(R)Rであり、かつRまたはRのうちの他方は、分析物分子への共有結合を含むリンカーまたは固体支持体への共有結合を含むリンカーである。いくつかの異なる実施形態において、RまたはRのうちの一方は、OHまたは−OP(=R)(R)Rであり、かつRまたはRのうちの他方は、分析物分子への共有結合を含むリンカーまたは固体支持体への共有結合を含むリンカーであり、ここでRは、Oであり、Rは、OH、OまたはORであり;Rは、OH、O、OR、ホスフェート、チオホスフェート、ホスホアルキル、チオホスホアルキル、ホスホアルキルエーテルまたはチオホスホアルキルエーテルであり;そしてRは、対イオンである。例えば、いくつかの実施形態において、上記分析物分子は、核酸、アミノ酸またはこれらのポリマーである。他の実施形態において、上記分析物分子は、酵素、レセプター、レセプターリガンド、抗体、糖タンパク質、アプタマーまたはプリオンである。さらに異なる実施形態において、上記固体支持体は、ポリマービーズまたは非ポリマービーズである。
値の形態は、所望の蛍光および/または色の強度に基づいて選択され得る別の変数である。いくつかの実施形態において、mは、各存在において、独立して、3〜10の整数である。他の実施形態において、mは、各存在において、独立して、7〜9の整数である。
蛍光強度はまた、nの種々の値の選択によって整調され得る。ある種の実施形態において、nは、1〜100の整数である。他の実施形態において、nは、1〜10の整数である。
Mは、所望の光学的特性に基づいて、例えば、所望の色および/または蛍光発光波長に基づいて選択される。いくつかの実施形態において、Mは、各存在において同じである;しかし、Mの各存在が同一のMである必要はないことに注意することは重要であり、ある種の実施形態は、Mが各存在において同じでない化合物を含む。Mは、M上の任意の位置(すなわち、原子)から分子の残部に結合され得る。当業者は、Mを分子の残部に結合する手段を認識する。
いくつかの実施形態において、Mは、蛍光部分または有色部分である。当該分野で公知でありかつ比色アッセイ、UVアッセイ、および/または蛍光アッセイにおいて代表的に使用される任意の蛍光部分および/または有色部分が、使用され得る。本発明の種々の実施形態において有用なM部分の例としては、以下が挙げられるが、これらに限定されない:キサンテン誘導体(例えば、フルオレセイン、ローダミン、オレゴングリーン、エオシンまたはテキサスレッド);シアニン誘導体(例えば、シアニン、インドカルボシアニン、オキサカルボシアニン、チアカルボシアニンまたはメロシアニン);スクアライン誘導体および環置換されたスクアライン(Seta、SeTau、およびSquare染料が挙げられる);ナフタレン誘導体(例えば、ダンシルおよびプロダン誘導体);クマリン誘導体;オキサジアゾール誘導体(例えば、ピリジルオキサゾール、ニトロベンゾオキサジアゾールまたはベンゾオキサジアゾール);アントラセン誘導体(例えば、アントラキノン(DRAQ5、DRAQ7およびCyTRAKオレンジが挙げられる));ピレン誘導体(例えば、カスケードブルー);オキサジン誘導体(例えば、ナイルレッド、ナイルブルー、クレシルバイオレット、オキサジン170);アクリジン誘導体(例えば、プロフラビン、アクリジンオレンジ、アクリジンイエロー);アリールメチン誘導体:オーラミン、クリスタルバイオレット、マラカイトグリーン;ならびにテトラピロール誘導体(例えば、ポルフィン、フタロシアニンまたはビリルビン)。他の例示的なM部分としては、以下が挙げられる:シアニン染料、キサンテート染料(例えば、Hex、Vic、Nedd、JoeまたはTet);Yakimaイエロー;Redmondレッド;tamra;テキサスレッドおよびalexa fluor(登録商標)染料。
前述のうちのいずれかのさらに他の実施形態において、Mは、3個もしくはこれより多くのアリールもしくはヘテロアリール環、またはこれらの組み合わせ、例えば、4個もしくはこれより多くのアリールもしくはヘテロアリール環、またはこれらの組み合わせ、あるいはさらには5個もしくはこれより多くのアリールもしくはヘテロアリール環、またはこれらの組み合わせを含む。いくつかの実施形態において、Mは、6個のアリールまたはヘテロアリール環、またはこれらの組み合わせを含む。さらなる実施形態において、上記環は縮合される。例えば、いくつかの実施形態において、Mは、3個もしくはこれより多くの縮合環、4個もしくはこれより多くの縮合環、5個もしくはこれより多くの縮合環、またはさらには6個もしくはこれより多くの縮合環を含む。
いくつかの実施形態において、Mは、環式である。例えば、いくつかの実施形態において、Mは、炭素環式である。他の実施形態において、Mは、複素環式である。前述のうちのさらに他の実施形態において、Mは、各存在において、独立して、アリール部分を含む。これら実施形態のうちのいくつかにおいて、上記アリール部分は、多環式である。他のより具体的な実施形態において、上記アリール部分は、縮合多環式アリール部分であり、例えば、これは、少なくとも3個、少なくとも4個、またはさらには4個より多くのアリール環を含み得る。
構造(I)の前述の化合物のうちのいずれかの他の実施形態において、Mは、各存在において、独立して、少なくとも1個のヘテロ原子を含む。例えば、いくつかの実施形態において、上記ヘテロ原子は、窒素、酸素または硫黄である。
前述のうちのいずれかのさらにより多くの実施形態において、Mは、各存在において、独立して、少なくとも1個の置換基を含む。例えば、いくつかの実施形態において、上記置換基は、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、アミノ、アルキルアミノ、アリールアミノ、ヒドロキシ、スルフヒドリル、アルコキシ、アリールオキシ、フェニル、アリール、メチル、エチル、プロピル、ブチル、イソプロピル、t−ブチル、カルボキシ、スルホネート、アミド、またはホルミル基である。
前述のうちのいくつかのさらにより具体的な実施形態において、Mは、各存在において、独立して、ジメチルアミノスチルベン、キナクリドン、フルオロフェニル−ジメチル−BODIPY、his−フルオロフェニル−BODIPY、アクリジン、テリレン、セキシフェニル、ポルフィリン、ベンゾピレン、(フルオロフェニル−ジメチル−ジフルオロボラ−ジアザ−インダセン)フェニル、(ビス−フルオロフェニル−ジフルオロボラ−ジアザ−インダセン)フェニル、クアテルフェニル、ビ−ベンゾチアゾール、ター−ベンゾチアゾール、ビ−ナフチル、ビ−アントラシル、スクアライン、スクアリリウム、9,10−エチニルアントラセンまたはター−ナフチル部分である。他の実施形態において、Mは、各存在において、独立して、p−ターフェニル、ペリレン、アゾベンゼン、フェナジン、フェナントロリン、アクリジン、チオキサントレン、クリセン、ルブレン、コロネン、シアニン、ペリレンイミド、もしくはペリレンアミドまたはその誘導体である。さらにより多くの実施形態において、Mは、各存在において、独立して、クマリン染料、レゾルフィン染料、ジピロメテンボロンジフルオリド染料、ルテニウムビピリジル染料、エネルギー移動染料、チアゾールオレンジ染料、ポリメチンまたはN−アリール−1,8−ナフタルイミド染料である。
前述のうちのいずれかのさらにより多くの実施形態において、Mは、各存在において同じである。他の実施形態において、各Mは、異なる。さらにより多くの実施形態において、1個もしくはこれより多くのMは、同じであるか、または1個もしくはこれより多くのMは、異なる。
いくつかの実施形態において、Mは、ピレン、ペリレン、ペリレンモノイミドもしくは6−FAMまたはその誘導体である。いくつかの他の実施形態において、Mは、以下の構造:
Figure 2018515628
のうちの1つを有する。
いくつかの他の実施形態において、Mは、以下の構造:
Figure 2018515628
を有する。
いくつかの具体的実施形態において、上記化合物は、表2から選択される化合物である:
Figure 2018515628
Figure 2018515628
Figure 2018515628
Figure 2018515628
Figure 2018515628
Figure 2018515628
Figure 2018515628
Figure 2018515628
表2において、および本願全体を通じて使用される場合、F、EおよびYとは、それぞれ、フルオレセイン、ペリレンおよびピレン部分をいい、以下の構造を有する:
Figure 2018515628
本開示の染料化合物は、「整調可能」であり、これは、前述の化合物のうちのいずれかにおいて変数を適切に選択することによって、当業者は、所望のおよび/または所定のモル蛍光(モル明度)を有する化合物に到達し得ることを意味する。上記化合物の整調可能性は、特定のアッセイにおいて、または目的の特定の分析物を同定するために使用するために、使用者が所望の蛍光および/または色を有する化合物に容易に到達することを可能にする。全ての変数は上記化合物のモル蛍光に対して影響を有し得るが、M、m、nおよびLの適切な選択は、上記化合物のモル蛍光において重要な役割を果たすと考えられる。よって、一実施形態において、所望のモル蛍光を有する化合物を得るための方法が提供され、上記方法は、既知の蛍光を有するM部分を選択する工程、このMを含む構造(I)の化合物を調製する工程、およびm、nおよびLに関して適切な変数を選択して、所望のモル蛍光を達成する工程を包含する。
ある種の実施形態においてモル蛍光は、親発蛍光団(例えば、モノマー)の蛍光発光に対しての倍数増加または減少の点で表され得る。いくつかの実施形態において、本発明の化合物のモル蛍光は、上記親発蛍光団に対して1.1×、1.5×、2×、3×、4×、5×、6×、7×、8×、9×、10×またはさらにはより高い。種々の実施形態は、m、nおよびLの適切な選択によって、親発蛍光団に対して蛍光の所望の倍数増加を有する化合物を調製することを包含する。
例証を容易にするために、リン部分(例えば、ホスフェートなど)を含む種々の化合物は、アニオン状態(例えば、−OPO(OH)O、−OPO 2−)で示される。当業者は、その電荷がpHに依存し、荷電していない(例えば、プロトン化または塩(例えば、ナトリウムもしくは他のカチオン))形態がまた、本発明の範囲に含まれることを容易に理解する。
前述の化合物のうちのいずれかおよび1もしくはこれより多くの分析物分子(例えば、生体分子)を含む組成物は、種々の他の実施形態において提供される。いくつかの実施形態において、上記1もしくはより多くの分析物分子の検出のための分析方法でのこのような組成物の使用がまた、提供される。
さらに他の実施形態において、上記化合物は、種々の分析法において有用である。例えば、ある種の実施形態において、本開示は、サンプルを染色するための方法を提供し、上記方法は、上記サンプルに構造(I)の化合物(ここでRまたはRのうちの一方は、分析物分子(例えば、生体分子)または微粒子への共有結合を含むリンカーであり、かつRまたはRのうちの他方は、H、OH、ホスフェートまたはチオホスフェートである)を、上記サンプルが適切な波長で照射される場合に光学的応答を生じるために十分な量で添加する工程を包含する。
前述の方法のうちのいくつかの実施形態において、Rは、分析物分子(例えば、生体分子)への共有結合を含むリンカーである。例えば、核酸、アミノ酸またはこれらのポリマー(例えば、ポリヌクレオチドまたはポリペプチド)。さらにより多くの実施形態において、上記生体分子は、酵素、レセプター、レセプターリガンド、抗体、糖タンパク質、アプタマーまたはプリオンである。
前述の方法のうちのさらに他の実施形態において、R、固体支持体(例えば、微粒子)への共有結合を含むリンカーである。例えば、いくつかの実施形態において、上記微粒子は、ポリマービーズまたは非ポリマービーズである。
さらにより多くの実施形態において、上記光学的応答は、蛍光応答である。
他の実施形態において、上記サンプルは、細胞を含み、いくつかの実施形態は、フローサイトメトリーによって上記細胞を観察する工程をさらに含む。
さらにより多くの実施形態において、上記方法は、上記蛍光応答を、検出可能に異なる光学的特性を有する第2の発蛍光団のものから区別する工程をさらに包含する。
他の実施形態において、本開示は、分析物分子(例えば、生体分子)を視覚的に検出するための方法を提供し、上記方法は、
(a)構造(I)の化合物(ここでRまたはRのうちの一方は、上記分析物分子への共有結合を含むリンカーであり、かつRまたはRのうちの他方は、H、OH、ホスフェートまたはチオホスフェートである)を提供する工程;および
(b)上記化合物をその視覚的特性によって検出する工程
を包含する。
いくつかの実施形態において、上記分析物分子は、核酸、アミノ酸またはこれらのポリマー(例えば、ポリヌクレオチドまたはポリペプチド)である。さらにより多くの実施形態において、上記分析物分子は、酵素、レセプター、レセプターリガンド、抗体、糖タンパク質、アプタマーまたはプリオンである。
他の実施形態において、分析物分子(例えば、生体分子)を視覚的に検出するための方法が提供され、上記方法は、
(a)前述の化合物のうちのいずれかと1もしくはこれより多くの分析物分子とを混合する工程;および
(b)上記化合物をその視覚的特性によって検出する工程
を包含する。
いくつかの他の異なる実施形態において、構造(I)の化合物は、細胞分析のための種々の方法において使用され得る。例えば、フローサイトメトリーの使用によって、上記化合物は、生細胞と死細胞との間を識別し、細胞の健康状態を評価し(例えば、壊死 対 早期のアポトーシス 対 後期のアポトーシス 対 生細胞)、細胞周期の間の倍数性および有糸分裂を追跡し、そして細胞増殖の種々の状態を決定するために使用され得る。理論によって拘束されることは望まないが、構造(I)の化合物の実施形態は、正に荷電した部分と優先的に結合または会合すると考えられる。よって、いくつかの実施形態において、上記化合物は、インタクトでない細胞、例えば、壊死細胞の存在を決定するための方法において使用され得る。例えば、いくつかの実施形態において、壊死細胞の存在を決定するための方法が提供され、上記方法は、細胞を含むサンプルと構造(I)の化合物とを混合する工程、および上記混合物をフローサイトメトリーによって分析する工程を包含する。構造(I)の化合物は、壊死細胞と結合または会合し、従って、壊死細胞の存在は、フローサイトメトリー条件下で検出可能である。壊死細胞に結合するためにアミン反応性基(または他の反応性基)を要する他の染色試薬とは対照的に、構造(I)の化合物を使用する染色法の実施形態は、タンパク質を含まないインキュベーション緩衝液を要せず、従って、上記方法は、関連する公知の方法より効率的に行われる。
よって、いくつかの実施形態において、本発明は、サンプル中の死細胞(またはインタクトでない細胞もしくは壊死組織など)の存在を決定するための方法を提供し、上記方法は、上記サンプルと構造(I)の化合物とを接触させ、それによって、上記化合物と上記死細胞とを結合または会合させる工程、および上記死細胞と結合または会合した上記化合物からの蛍光シグナルを観察する工程を包含する。例えば、いくつかの実施形態は、上記死細胞と結合または会合した上記化合物を観察するために、フローサイトメトリーの使用を含む。上記のように、ある種の方法は、上記死細胞と結合または会合するために反応性基の使用を要しない。よって、ある種の実施形態において、死細胞の同定における使用のための構造(I)の化合物は、RおよびRは、各々独立して、OHまたは−OP(=R)(R)Rである、構造(I)の化合物である。
種々の他の実施形態において、上記化合物は、インタクトなもしくはインタクトでない細胞、アポトーシス小体、脱分極した膜および/または透過化した膜における正に荷電した部分の存在を決定するための関連法において使用され得る。
上記の方法に加えて、構造(I)の化合物の実施形態は、種々の学問分野および方法における有用性(以下が挙げられるが、これらに限定されない:がん組織および他の組織の同定のための内視鏡検査手順における画像化;死細胞への上記化合物の優先的結合による壊死組織の同定;単一細胞および/または単一分子分析法、例えば、増幅がほぼないかもしくは全くないポリヌクレオチドの検出;例えば、がん細胞に優先的に結合する抗体もしくは糖または他の部分への構造(I)の化合物の結合によるがんの画像化;手術手順における画像化;種々の疾患の同定のためのヒストンの結合;例えば、構造(I)の化合物におけるM部分を活性薬物部分で置き換えることによる薬物送達;ならびに/あるいは例えば、種々の叢および/または生物への構造(I)の化合物の優先的結合による歯科作業および他の手順における造影剤)が見出される。
構造(I)の化合物のうちの任意の実施形態(上で示されるとおり)ならびに構造(I)の化合物においてR、R、R、R、R、L、L、L、L、M、mおよびnの変数について本明細書で示される任意の具体的選択(上で示されるとおり)は、独立して、構造(I)の化合物の他の実施形態および/または変数と組み合わされて、上では具体的には示されない本発明の実施形態を形成し得ることは理解される。さらに、選択肢のリストが、特定の実施形態および/または請求項における任意の特定のR、R、R、R、R、L、L、L、L、M、mおよびnの変数に関して列挙される場合において、各個々の選択は、上記特定の実施形態および/または請求項から削除され得ること、ならびにその残りの選択の列挙は、本発明の範囲内にあると考えられることは、理解される。
本明細書において、示される式の置換基および/または変数の組み合わせは、このような寄与が安定な化合物を生じる場合にのみ許容可能であることは、理解される。
本明細書で記載されるプロセスにおいて、中間体化合物の官能基が、適切な保護基によって保護される必要があり得ることはまた、当業者によって認識される。このような官能基としては、ヒドロキシ、アミノ、メルカプトおよびカルボン酸が挙げられる。ヒドロキシの適切な保護基としては、トリアルキルシリルまたはジアリールアルキルシリル(例えば、t−ブチルジメチルシリル、t−ブチルジフェニルシリルまたはトリメチルシリル)、テトラヒドロピラニル、ベンジルなどが挙げられる。アミノ、アミジノおよびグアニジノの適切な保護基としては、t−ブトキシカルボニル、ベンジルオキシカルボニルなどが挙げられる。メルカプトの適切な保護基としては、−C(O)−R”(ここでR”は、アルキル、アリールまたはアリールアルキルである)、p−メトキシベンジル、トリチルなどが挙げられる。カルボン酸の適切な保護基としては、アルキル、アリールまたはアリールアルキルエステルが挙げられる。保護基は、当業者に公知でありかつ本明細書で記載されるとおりである標準的技術に従って付加または除去され得る。保護基の使用は、Green, T.W. and P.G.M. Wutz、Protective Groups in Organic Synthesis(1999)、3rd Ed., Wileyに詳細に記載される。当業者が認識するように、上記保護基はまた、ポリマー樹脂(例えば、Wang樹脂、Rink樹脂または2−クロロトリチル−クロリド樹脂)であり得る。
さらに、遊離塩基または酸形態で存在する全ての本発明の化合物は、当業者に公知の方法による適切な無機塩基もしくは有機塩基または無機酸もしくは有機酸での処理によって、それらの塩に変換され得る。本発明の化合物の塩は、標準的技術によってそれらの遊離塩基形態または遊離酸形態へと変換され得る。
以下の反応スキームは、本発明の化合物を作製するための例示的方法を例証する。当業者がこれら化合物を類似の方法によってまたは当業者に公知の他の方法を組み合わせることによって作製する能力があり得ることは、理解される。当業者が以下に記載されるのと類似の様式で、適切な出発構成要素を使用し、必要な場合には、合成のパラメーターを改変することによって、以下で具体的に例証されない構造(I)の他の化合物を作製し得ることもまた、理解される。一般に、出発構成要素は、Sigma Aldrich、Lancaster Synthesis, Inc.、Maybridge、Matrix Scientific、TCI、およびFluorochem USAなどのような供給源から得られ得るか、または当業者に公知の出典に従って合成され得る(例えば、Advanced Organic Chemistry: Reactions, Mechanisms, and Structure、5th edition(Wiley, December 2000)を参照のこと)か、または本発明において記載されるとおり調製され得る。
反応スキームI
Figure 2018515628
反応スキームIは、構造(I)の化合物(ここでR、L、L、LおよびMは、上記で定義されるとおりであり、そしてRおよびRは、上記で定義されるとおりであるかまたはこれらの保護された改変体である)の調製のために有用な中間体を調製するための例示的方法を例証する。反応スキーム1を参照すると、構造aの化合物は、購入され得るかまたは当業者に周知の方法によって調製され得る。M−X(ここでxは、ブロモのようなハロゲンである)との、当該分野で公知の鈴木カップリング条件下での反応は、構造bの化合物を生じる。構造bの化合物を、以下で記載されるように構造(I)の化合物の調製のために使用し得る。
反応スキームII
Figure 2018515628
反応スキームIIは、構造(I)の化合物の調製に有用な中間体の化合物を調製するための代替法を例証する。反応スキームII(ここでR、L、L、LおよびMは上記で定義されるとおりであり、そしてRおよびRは、上記で定義されるとおりであるかまたはその保護された改変体である)を参照すると、構造cの化合物(これは、購入され得るかまたは周知の技術によって調製され得る)をM−Zと反応させて、構造dの化合物を得る。ここでYおよびZは、相補的反応性を有する官能基(すなわち、反応して共有結合を形成する官能基)を表す。Zは、Mへのペンダントであり得るかまたはMの構造的骨格(例えば、環式無水物)の一部であり得る。Yは、アミノのような任意の数の官能基であり得る。
ある種の実施形態において、構造Iの化合物は、2〜100個の反復単位を含むオリゴマーである。このようなオリゴマーは、周知の自動化DNA合成法に類似の方法を使用して調製され得る。DNA合成法は、当該分野で周知である。簡潔には、2個のアルコール基(例えば、上記の中間体bまたはdの中のRおよびR)は、それぞれ、ジメトキシトリチル(DMT)基および2−シアノエチル−N,N−ジイソプロピルアミノホスホロアミダイト基で官能化される。上記ホスホロアミダイト基は、代表的には、テトラゾールのような活性化因子の存在下でアルコール基にカップリングされ、続いて、ヨウ素でリン原子の酸化が行われる。上記ジメトキシトリチル基は、酸(例えば、クロロ酢酸)で除去されて、遊離アルコールを露出させ得、これは、ホスホロアミダイト基と反応させられ得る。この2−シアノエチル基は、水性アンモニアでの処理によるオリゴマー化の後に除去され得る。
上記オリゴマー化方法において使用されるホスホロアミダイトの調製もまた、当該分野で周知である。例えば、一級アルコール(例えば、R)は、DMT−Clとの反応によって、DMT基として保護され得る。次いで、二級アルコール(例えば、R)は、2−シアノエチルN,N−ジイソプロピルクロロホスホロアミダイトのような適切な試薬との反応によってホスホロアミダイトとして官能化される。ホスホロアミダイトの調製およびそれらのオリゴマー化の方法は、当該分野で周知であり、実施例の中でより詳細に記載される。
中間体bまたはdのオリゴマーは、上記の周知のホスホロアミダイト化学に従って調製される。m個の反復単位の所望の数は、上記ホスホロアミダイトカップリングを、適切な中間体、例えば、以下の構造を有する中間体:
Figure 2018515628
で所望の回数反復することによって、分子の中に組み込まれる。
以下の実施例は、例証目的で提供されるのであって、限定目的で提供されるのではない。
一般的方法
Hおよび31P NMRスペクトルを、JEOL 400MHz分光計で得た。31P NMRスペクトルは、85% 水性リン酸を基準とし、Hスペクトルは、TMSを基準とした。逆相HPLC染料分析を、45℃で保持した2.1mm×50mm Acquity BEH−C18カラム付きのWaters Acquity UHPLCシステムを使用して行った。質量分析を、Waters/Micromass QuattroマイクロMS/MSシステムで(MSのみモードで)、MassLynx 4.1獲得ソフトウェアを使用して行った。染料に関してLC/MSに使用した移動相は、100mM 1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロパノール(HFIP)、8.6mM トリエチルアミン(TEA)、pH8であった。ホスホロアミダイトおよび前駆体分子を、ダイオードアレイ検出器および高速オートサンプラーのAgilent Infinity 1260 UHPLCシステムを使用して、Aapptec(C) SpiritTM Peptide C18カラム(4.6mm×100mm、5μm粒度)を使用して分析した。励起および発光プロフィール実験を、Cary Eclipse分光光度計で記録した。
全ての反応を、別段述べられなければ、窒素雰囲気下でオーブン乾燥したガラス器具の中で行った。市販のDNA合成試薬を、Glen Research(Sterling, VA)から購入した。無水ピリジン、トルエン、ジクロロメタン、ジイソプロピルエチルアミン、トリエチルアミン、酢酸、ピリジン、およびTHFを、Aldrichから購入した。全ての他の化学物質を、AldrichまたはTCIから購入し、さらに精製せずにそのまま使用した。
全てのオリゴマー(すなわち、ダイマーおよびより高次の)染料を、ABI 394 DNA合成機で、ホスホロアミダイトベースのカップリングアプローチの標準プロトコルを使用して合成した。オリゴマー合成のための鎖アセンブリサイクルは、以下であった:(i)脱トリチル化、ジクロロメタン中3% トリクロロ酢酸、1分間;(ii)カップリング、アセトニトリル中0.1M ホスホロアミダイトおよび0.45M テトラゾール、10分間;(iii)キャップ形成、THF/ルチジン、1/1(v/v)中0.5M 無水酢酸、15秒間;(iv)酸化、THF/ピリジン/水、10/10/1(v/v/v)中0.1M ヨウ素、30秒間。
上記サイクル内の化学的工程の次に、アセトニトリル洗浄および乾燥アルゴンでのフラッシュを0.2〜0.4分間行った。支持体からの切断ならびに塩基およびホスホロアミダイト保護基の除去を、1時間、室温においてアンモニアで処理することによって達成した。次いで、オリゴマー染料を、上記のように逆相HPLCによって分析した。
実施例1:ホスホロアミダイト染料モノマーの合成
Figure 2018515628
1−O−(4,4’−ジメトキシトリチル−2−メチレン−1,3−プロパンジオール(1)。乾燥500mL丸底フラスコの中に撹拌子を入れた。窒素でフラッシュした後、乾燥ピリジン(240mL)を添加し、そのフラスコを氷浴の中で15分間冷却した。冷却の際に、DMTrCl(7.65g, 22.5mmol)を添加し、その後、そのフラスコを一晩4℃の冷蔵庫の中で、窒素雰囲気下で撹拌した。次いで、数滴のメタノールを添加し、その反応を真空中で粘性のガム状物へと濃縮した。その得られたガム状物をEtOAc(200mL)に溶解し、NaHCO(250mL)および飽和NaCl(250mL)で洗浄した。その有機層をNaSOで乾燥させ、真空中で粘性のガム状物へと濃縮した。次いで、その単離された粗製生成物洗浄物を、EtOAc:ヘキサン(25:75 v/v)〜(1:1 v/v)の勾配で溶離するシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製して、1を透明ガム状物として得た(5.21g, 60%)。H NMRを記録したところ、化合物1の構造と一致していることが見出された。
1−O−(4,4’−ジメトキシトリチル)−2−ヒドロキシメチル−3−ピレニルプロパノール(2)。冷却器を備えた乾燥250mL丸底フラスコの中に、撹拌子を入れた。そのフラスコを窒素でパージし、乾燥THF(40mL)および化合物1(5.0g, 12.8mmol)を添加した。THF中の0.5M 9−BBN(65mL, 32mmol)をシリンジによって添加し、その反応物を加熱して12時間還流させた。反応を室温へと冷却させた後、3M KCO(11ml)および乾燥DMF(100mL)を添加した。1−ブロモピレン(2.0g, 6.5mmol)およびPdCl(dppf)(0.65g, 0.8mmol)を添加し、その溶液を15時間室温において撹拌させた。その反応混合物をCHCl(300mL)へと注ぎ、HO(500mL)で洗浄した。次いで、その水層を、さらなるCHCl(200mL)で逆抽出した。その合わせた有機層を飽和NaCl(300mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、真空中で粘性のガム状物へと濃縮した。次いで、その単離された粗製生成物洗浄物をEtOAc:ヘキサン(25:75 v/v)〜(1:1 v/v)の勾配で溶離するシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製して、2を透明ガム状物として得た(3.0g, 79%)。H NMRスペクトルを記録したところ、化合物2の構造と一致することが見出された。
1−O−(4,4’−ジメトキシトリチル)−2−メチルピレン−3−O−(2−シアノエチル−N,N−ジイソプロピル)プロパンホスホロアミダイト(3)。乾燥100mL丸底フラスコの中に撹拌子を入れた。そのフラスコを窒素でパージした後、CHCl(20mL)および化合物2(0.30g, 0.50mmol)を添加した。N,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.88mL, 5.0mmol)および2−シアノエチルジイソプロピルクロロホスホロアミダイト(0.45mL, 2.0mmol)をシリンジによって添加した。室温で1時間撹拌した後、その反応は完了していることがTLC分析によって決定された。次いで、その粗製反応混合物を、EtOAc:ヘキサン:TEA(22.5:72.5:5 v/v/v)の勾配で溶離するシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって直接精製して、3を白色泡状物として得た(0.28g, 70%)。その31P NMRスペクトルを記録したところ、化合物3の構造と一致することが見出された:純度を、254nmおよび340nmでの検出を用いるHPLC分析によって決定した。
異なるAr基(例えば、本明細書で記載される「M」基のうちのいずれか)を有する他の化合物を、類似の様式で調製した。
実施例2:ペリレンカルボジイミド染料モノマーの合成
Figure 2018515628
N−(2,3−プロパンジオール)ペリレンモノイミド(4)。冷却器を備えた乾燥200mL丸底フラスコの中に、撹拌子およびペリレン一無水物(1.83g, 5.67mmol)を入れた。3−アミノ−1,2−プロパンジオール(1.1g, 2.1mmol)およびイミダゾール(14.3g, 0.21mol)を添加した後、その容器を油浴の中で15時間、140℃へと加熱した。その反応物を室温へと冷却させ、次いで、10% HClを添加した(500mL)。その得られた濃赤色沈殿物を、濾過によって集め、水で十分に洗浄し、180℃で数時間乾燥させて、4を濃赤色固体として得た(1.95g, 86%)。
N−(3−O−(4,4’−ジメトキシトリチル−2−ヒドロキシプロパン)ペリレンモノイミド(5)。乾燥200mL丸底フラスコの中に、撹拌子を入れた。そのフラスコを窒素でパージした後、乾燥ピリジン(120mL)、化合物4(0.44g, 1.1mmol)、およびジメトキシトリチルクロリド(0.45g, 1.3mmol)を全て添加し、その反応物を室温において48時間撹拌させた。次いで、数滴のメタノールを添加し、その反応物を真空中で粘性のガム状物へと濃縮した。その得られたガム状物をCHCl(200mL)に溶解し、飽和NaCl(200mL)で洗浄した。その水層をCHCl中で洗浄した(3×100mL)。その合わせた有機層をNaSOで乾燥させ、真空中で粘性のガム状物へと濃縮した。次いで、その単離された粗製生成物洗浄物を、EtOAc:CHCl(0:100 v/v)〜(2:3 v/v)の勾配で溶離するシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製して、5を赤色泡状物として得た(0.25g, 50%)。
N−(3−O−(4,4’−ジメトキシトリチル−2−O−(2−シアノエチル−N,N−ジイソプロピルアミノホスホロアミダイト)ペリレン−モノイミド(6)。乾燥50mL丸底フラスコの中に、撹拌子を入れた。そのフラスコを窒素でパージした後、CHCl(5mL)および化合物5(0.25g, 0.36mmol)を添加した。N,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.24mL, 1.79mmol)および2−シアノエチルN,N−ジイソプロピルクロロホスホロアミダイト(0.16mL, 0.72mmol)をシリンジによって添加した。室温で1時間撹拌した後、その反応は完了していることがTLC分析によって決定された。次いで、その粗製反応混合物を、CHCl:TEA(95:5 v/v)で溶離するシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって直接精製して、6を暗赤色泡状物として得た(0.26g, 80%)。その精製した化合物を254nmおよび500nmでの観察を用いるRP−HPLCによって分析した。2つのジアステレオマーが存在することを見出した。
異なるM基を有する他の染料モノマーを、類似の様式で調製した。
実施例3:オリゴマー染料の合成
オリゴマー染料を、1μmolまたは10μmolスケールのいずれかで、Applied Biosystems 394 DNA/RNA合成機またはGE AKTAE 10 OligoPilotで合成したところ、3’−ホスフェート基を有した。染料を、CPGビーズまたはポリスチレン固体支持体上に直接合成した。その染料を3’から5’方向において、標準的固相DNA法によって合成した。カップリング法は、標準的β−シアノエチルホスホロアミダイト化学条件を使用した。異なる数の「m」個の反復単位を、合成サイクルを所望の回数、適切なホスホロアミダイトで反復することによって組み込んだ。全てのホスホロアミダイトモノマーを、アセトニトリル/ジクロロメタン(0.1M 溶液)に溶解し、以下の合成サイクルを使用して連続順序で付加した:1)トルエン中のジクロロ酢酸での5’−ジメトキシトリチル保護基の除去、2)次のアセトニトリル中のホスホロアミダイトと活性化因子とのカップリング、3)ヨウ素/ピリジン/水での酸化、および4)無水酢酸/1−メチルイミダゾール(1−methylimidizole)/アセトニトリルでのキャップ形成。合成サイクルを、5’オリゴフロロシド(Oligofloroside)がアセンブリされるまで反復した。鎖アセンブリの最後に、上記モノメトキシトリチル(MMT)基またはジメトキシトリチル(DMT)基を、ジクロロメタン中のジクロロ酢酸またはトルエン中のジクロロ酢酸で除去した。
上記染料を、以下のように固体支持体から切断し、脱保護した:
1mLマイクロピペッターを使用して、450μLの濃NHOHを1.5mLエッペンドルフチューブの中の約25mgの反応済みCPG固体支持体へと添加した。そのスラリーを、ボルテックスミキサーを使用して短時間混合し、沈殿させ、その後、ガス形成(および発泡)が減少し始めるまで55℃の加熱ブロックの上に(開けて)置いた。その時点で、チューブをきつく閉めた。加熱処理は、2時間(±15分間)であり、次いで、チューブを取り出して、室温へと冷却した。上記チューブおよびその内容物を、その最大速(13400rpm)において1分間遠心機の中で遠沈させ、次いで、支持体を含まないように注意して、その上清をガラスピペットで除去し、第2のラベル付き1.5mLエッペンドルフチューブの中に入れた。その支持体を洗浄し、約150μLのアセトニトリルで2回遠沈して、染料除去を最大にする助けとし、その洗浄物を、注意深く支持体から除去し、上記のラベル付きの2番目のチューブに添加した。清澄になった上清をCentriVap濃縮器の中で40℃において完全に乾燥させて、NHOHを除去した。
実施例4:オリゴマー染料の特徴付け
1mLの脱イオン水を、実施例3に従って調製した乾燥させた染料連続物に添加して再構成し、約0.3〜1.0mM(後に決定)の濃ストックを確立した。各染料構築物のうちの2μLアリコートを、HPLC−MSによって分析して、150mM HFIP/TEA(pH9)移動相、および有機溶離構成要素としてのメタノールを用いる、45℃に加熱した超高速2.1mm×50mm C18カラム(1.7μm)を使用して、同一性および相対純度を決定した。勾配は、10分間かけて1〜100%であった。エレクトロスプレーイオン化を(ネガティブモードで)使用して、上記染料連続物の分子量を決定し、不純物を特徴付ける助けとした。
サンプルを、マイクロピペッターを使用して濃ストックから採取し、0.1×PBS中で、NanoDrop UV−vis分光光度計(Thermo Scientific)の線形範囲内であるように適切に(1×〜100×)希釈した。ブランクの測定を、0.1×PBSを使用してNanoDropで行い、次いで、希釈した染料連続物の吸光度を適切な波長で記録した。吸光係数(ε)を、染料構築物中の蛍光体(M部分)の総数によって、上記連続物に存在する各フルオレセイン(F;494nmでの読み取り)に関しては75,000M−1cm−1;各ピレン(Y;343nmでの読み取り)に関しては34,500;および各ペリレン(E;440nmでの読み取り)に関しては40,000を使用して決定した。スペーサーは、εに関して何ら影響を有しないと推測される。構造[F(CCCCCCCF)]を有する染料のモル濃度の例示的計算は、以下のとおりである:
式1:染料のモル濃度={A494/(L×ε染料)}×希釈率
Ε染料450,000M −1 cm −1
ナノドロップ0.1cm
4940.254AU
希釈率=100
染料のモル濃度=5.64×10 −04 M、すなわち、0.564mM。
濃度を決定したとともに、染料ストックをNaPO緩衝液(pH7.5で0.1M)およびNaCO緩衝液(pH9.0で0.1M)中で希釈して、最終容積約3.5mLにおいて2μM(または5μM(上記機器の線形範囲で機能するものはなんでも))の溶液を作製した。これら溶液を、UV/Visによってスキャンし、次いで、それらを使用して、10〜50nMの範囲において、蛍光計での読み取りに適切な緩衝液中で第2の希釈物を作製した。必要な濃度は、M部分が何であるかに依存して変動する。上記の染料に関しては、25nM溶液を使用した。
1cm石英キュベットを使用して、300nmから700nmまでスキャンして、上記2μMサンプルの吸光度を決定した。スキャン速度を中程度に設定した。
1cm石英キュベットおよびCary Eclipse分光計を使用して、上記25nMサンプルの発光を、適切な励起波長(上記染料に関しては494nm)を使用し、そして499nmから700nmまでスキャンして読み取った。スキャン速度を中程度に設定した。
実施例5:オリゴマー染料のUVおよび蛍光特性
表3に列挙される染料化合物を、上記の一般的手順に従って調製し、それらのUVおよび蛍光特性を、2nMおよびpH9において決定した。図1中のUVスペクトルから見られ得るように、この種々の染料化合物の吸光係数は、その理論値におよそ相当する(すなわち、吸光係数は、相加的である)。
表3中の染料の499nmから700nmまでの蛍光発光スペクトルもまた、決定した(図2)。吸光係数とは対照的に、複数の蛍光部分を含む染料の発光は、親化合物(F)よりも有意に低かった。理論によって拘束されることは望まないが、この現象は、複数の蛍光部分による蛍光の分子内クエンチングによって説明され得ると考えられる。
Figure 2018515628
Figure 2018515628
ε=理論的モル吸光係数
実施例6:オリゴマー染料のUVおよび蛍光特性
蛍光部分の間の種々のリンカーの長さの効果を調べるために、表4中に列挙される染料化合物を、上記の一般的手順に従って調製し、それらのUVおよび蛍光特性を決定した。
表4中のフルオレセインダイマー染料の各々の吸光係数は、2個のフルオレセイン部分の合計に基づいて予測される理論値とおよそ一致する(図3)。驚くべきことに、このダイマーの蛍光発光スペクトルは、リンカーの長さがその染料の蛍光発光に対して有意な効果を有することを示す(図4)。具体的には、フルオレセイン部分の間に少なくとも「C」スペーサー(以下の構造を参照のこと)を含めると、単一のフルオレセインと比較して全体的な発光の増加が生じるのに対して、フルオレセイン部分の間のリンカーがより短いと、単一のフルオレセインと比較して減少した蛍光が生じることが見出された。
Figure 2018515628
Figure 2018515628
Figure 2018515628
εおよびFは、上記で定義されるとおりであり、「Cリンカー」は、以下の構造を有する:
Figure 2018515628
実施例7:オリゴマー染料のUVおよび蛍光特性
染料分子内の蛍光部分の数の効果を調べるために、表5中に列挙される染料化合物を、上記の一般的手順に従って調製し、それらのUVおよび蛍光特性を2nMおよびpH9において決定した。
この場合もまた、表5中のフルオレセインダイマー染料の各々の吸光係数は相加的であり、その予測される理論値とおよそ一致する(図5)。表5中の化合物の各々の蛍光発光は、親(すなわち、モノマー)発蛍光団より明るい(図6)。
Figure 2018515628
Figure 2018515628
εおよびFは、上記で定義されるとおりである。
実施例8:オリゴマー染料のUVおよび蛍光特性
表6中に列挙される染料化合物を、上記の一般的手順に従って調製し、それらの蛍光発光特性を、25nMおよびpH9において決定した。
蛍光発光スペクトルは、これらの化合物の各々が親(すなわち、モノマー)発蛍光団より明るく、1つの化合物はおよそ6倍明るいことを示す(図7)。
Figure 2018515628
Figure 2018515628
εおよびFは、上記で定義されるとおりである。
実施例9:オリゴマー染料のUVおよび蛍光特性
表7中の化合物を、上記の一般的手順に従って調製し、それらの蛍光発光特性を、10nMおよびpH9において決定した。
これらの化合物の蛍光発光スペクトルは、この場合もまた、これら化合物が親(すなわち、F)発蛍光団より明るいことを示す(図8、単位値は示さず)。
Figure 2018515628
Figure 2018515628
Fは、上記で定義されるとおりである。
実施例10:ペリレンを含むオリゴマー染料のUVおよび蛍光特性
ペリレン部分(「E」)を含む染料化合物を、上記の一般的手順に従って調製し、それらの蛍光発光特性を、50nMおよびpH9において決定した。これらの染料の構造は、表8に示される。
その蛍光発光スペクトルは、これら化合物の各々が親(すなわち、「単位」)発蛍光団より明るいことを示す(図9)。水性環境中でペリレンを使用し、その明度をモルベースで増大させることができることは、この発蛍光団の疎水性特性を考慮すれば、大きな前進である。
Figure 2018515628
Eは、上記で定義されるとおりである。
実施例11:一般的なフローサイトメトリー法および用途
一般的なフローサイトメトリー作業フローは、以下の工程を含む:
1.細胞を培養し、代謝ストレスの徴候について視覚的に観察し、そして/または新鮮な、誘導された、もしくは刺激された細胞を使用する。
2.染料化合物を作業容積へと希釈する。
3.細胞を採取し、死滅またはアポトーシスを誘導することなしに調製する。
4.細胞を遠心分離し、適切な緩衝液で洗浄する。
5.血球計算板およびトリパンブルー排除法を使用して細胞計数を行う。
6.細胞を遠心分離し、洗浄する。
7.細胞密度を試験サイズへと調節する。
8.染料(予備希釈物)または目的の他の共染色物を適用する。
9.細胞/染色物/染料混合物をインキュベートする。
10.細胞を遠心分離し、適切な緩衝液で洗浄する。
11.獲得緩衝液中で細胞を再懸濁する。
12.細胞データをフローサイトメトリーによって獲得する。
上記の一般的作業フローは、具体的用途に従って改変され得る。具体的用途のためのいくつかの改変は、以下に記載される。
生存/死滅識別
細胞を、壊死細胞を陽性染色することによって生存性について試験して、損傷した細胞とインタクトな細胞とを比較する。アッセイを、正に荷電した部分を有するインタクトでない(固定されているおよび固定されていない)細胞、細胞デブリ、アポトーシス小体、脱分極した細胞膜、および透過化した膜を標的とするために使用する。次いで、細胞を、慣用的な細胞調製物(新鮮であるかまたは固定されている)を使用して染料で染色し、フローサイトメトリーを使用して分析する。
細胞の健康状態
死細胞(すなわち、壊死細胞)、早期アポトーシス細胞、後期アポトーシス細胞、および生細胞の間で比較を行う。死細胞は陽性染色され、アポトーシス小体は中程度に染色され、そして生細胞は陰性のままである。このストラテジーは、非常に明るい壊死細胞を生じ、細胞透過性を評価するためにも機能する。アッセイを、正に荷電した部分を有するインタクトでない(固定されているおよび固定されていない)細胞、細胞デブリ、アポトーシス小体、脱分極した細胞膜、および透過化した膜を標的とするために使用する。染料での染色を、生体異物で処理したインビトロ培養物、初代細胞、およびサンプルに対して行い、フローサイトメトリーを使用して分析する。
細胞周期
細胞周期における細胞倍数性および有糸分裂を、核酸および細胞周期関連タンパク質を含む全ての細胞および細胞体において陽性染色するDNA挿入剤(intercalator)に相関して染色することによって追跡する。アッセイを、正に荷電した部分を有するインタクトでない(固定されていないのみ)細胞、細胞デブリ、アポトーシス小体、脱分極した細胞膜、および透過化した膜を標的とするために使用する。アッセイを、細胞の保存物を固定し、細胞内染色のために透過化した後に、正に荷電した部分を染色することによってインタクトな(固定されたおよび透過化した)細胞を標的とするために使用する。染料での染色(他の染料と組み合わせて)を、生体異物で処理したインビトロ培養物、初代細胞、およびサンプルに対して行い、フローサイトメトリーを使用して分析する。
増殖
細胞増殖を、核酸および細胞周期関連タンパク質を含む全ての細胞および細胞体において陽性染色するDNA挿入剤に相関して染色することによってモニターする。アッセイを、正に荷電した部分を有するインタクトでない(固定されていないのみ)細胞、細胞デブリ、アポトーシス小体、脱分極した細胞膜、および透過化した膜を標的とするために使用する。アッセイを、細胞の保存物を、細胞内染色のために固定し、透過化した後に正に荷電した部分を染色することによって、インタクトな(固定されているおよび透過化されている)細胞を標的とするために使用する。染料での染色(細胞増殖に関するモニタリングマーカー、例えば、Ki67、BRDUと組み合わせて)を、生体異物で処理したインビトロ培養物、初代細胞、およびサンプルに対して行い、フローサイトメトリーを使用して分析する。
実施例12:Jurkat細胞の細胞培養
Jurkat細胞(クローンE6−1;ATCC(登録商標)TIB−152TM)は、末梢血組織中で見出され、急性T細胞白血病のモデル作製のために使用されるヒトリンパ球である。細胞を、RPMI−1640培地、ウシ胎仔血清10%、0.1M HEPES、PenStrepおよびL−グルタミン中で培養した。
培養物を、1×10生細胞/mL〜5×10細胞/mLの間で、新鮮な培地を添加するかまたは培地交換によって維持した。あるいは、培養物を、遠心分離と1×10生細胞/mLでのその後の再懸濁とによって確立した。新鮮な培地を、細胞密度に依存して、2〜3日ごとに添加した。
実施例13:Ramos細胞の細胞培養
Ramos(RA 1;ATCC CRL−1596)は、ヒトBリンパ球であり、バーキットリンパ腫(米国人)のモデル作製のために使用される。細胞を、熱非働化ウシ胎仔血清10%、0.1 HEPES、PenStrepおよびL−グルタミンを含むRPMI−1640培地中で培養した。
培養物を、1×10生細胞/mL〜5×10細胞/mLの間で新鮮な培地を添加するかまたは培地交換によって維持した。あるいは、培養物を、遠心分離と1×10生細胞/mLでのその後の再懸濁とによって確立した。新鮮な培地を、細胞密度に依存して、2〜3日ごとに添加した。
実施例14:細胞死を誘発し、死細胞を回収するための一般的手順
培養した細胞を、インビトロで壊死およびアポトーシスへと誘導して、死細胞、細胞デブリ、およびアポトーシス小体を形成した。細胞を、熱ストレスおよび/または代謝ストレスを導入することによって誘導した。熱ストレスを、培養物を57〜60℃へと3〜5分間供し、次いで、細胞培養物を氷へと10分間移すことによって行った。代謝ストレスを、対数増殖期後のクラウディング(crowding)、毒素、または生体異物処理(例えば、10nMカンプトテシン(maptothecin))によって行った。新鮮な細胞を、培養物を処置に供さないことによって維持した。
細胞調製物を、染色緩衝液中で再懸濁し、次いで、60〜80%の間のインタクトな細胞の生存集団(すなわち、フローサイトメトリーパラメーターFSC対SSCを使用する形態によって測定される場合、20〜40%のインタクトでない細胞デブリ様事象)を標的とするための割合で混合した。細胞生存性を、生存/死滅トリパンブルー排除法によって、またはフローサイトメトリーによる7−アミノアクチノマイシンD(7−AAD)によって顕微鏡で確認した。いくつかの実験では、誘導された/誘導されていない細胞の混合物は、不要であった。代わりに、30〜40%壊死細胞およびアポトーシス細胞を含む代謝ストレスを受けている対数増殖期後の培養物を使用した。
実施例15:Jurkat細胞およびRamos細胞に関して細胞死を誘導し、死細胞を回収する
対数増殖期中期のJurkat細胞およびRamos細胞または初代PBMC細胞を、死細胞および細胞デブリを形成するために、インビトロで壊死へと誘導した。培養した細胞をまず58℃に3〜5分間供し、次いで、氷へと10〜15分間移すことによって、細胞を熱ストレスによって誘導した。新鮮な細胞を、培養物を処置に供さないことによって維持した。
細胞を、Ca++/Mg++を有する1×DBS中に、10×10細胞/mLの細胞密度で再懸濁した。次いで、新鮮な細胞(約8%壊死)およびストレスを受けた細胞(約20%壊死)を、以下の比で混合して、生細胞対壊死細胞の測定可能な勾配を生成した:
1. 100%生存:0%死滅
2. 50%生存:50%死滅
3. 25%生存:75%死滅
4. 12.75%生存:85.25%死滅
5. 6%生存:94%死滅
予測した生存性は、8〜30%の範囲であった。出発時および終了時の生存性は、フローサイトメトリーによる7−アミノアクチノマイシンD(7−AAD)によって、またはトリパンブルー排除法によって確認した。
実施例16:死細胞、壊死細胞、およびアポトーシス細胞とF(C10F)およびF(C10F)SH染料との反応
細胞および染料(例えば、バルクのF(C10F)またはHNSA活性化アミン反応性F(C10F)SH(表2を参照のこと))を、96ウェルU底ポリプロピレンプレートの中で一緒に反応させた。染料を、25〜200μLの容積において15,000〜0.001μMの濃度範囲へと純粋な脱イオン水または滅菌濾過リン酸緩衝化溶液中で連続希釈した。リン酸緩衝化生理食塩水を、アミン反応性染料(すなわち、F(C10F)SH)のために使用した。次いで、上記染料溶液を、細胞調製物に適用した。水中で希釈した染料を、細胞に適用する場合、≦25μLの試験容積に制限した。細胞密度を、2〜3×10細胞/mL/試験ウェル(Vf範囲=タンパク質および代謝インヒビターを含む100〜200μLの染色緩衝液またはリン酸緩衝化生理食塩水)において維持した。
染料とのインキュベーションの前に、細胞を、完全増殖培地中で2回もしくはこれより多くバルク洗浄し(15〜50mLコニカルチューブ)(第1の洗浄)、タンパク質、リン酸緩衝化生理食塩水、および代謝インヒビターを含む洗浄緩衝液中で、2〜3×10個の細胞/試験/洗浄液のmLの比でバルク洗浄した(後の洗浄)。大容積の洗浄物を10分間遠心分離した(g×500)。F(C10F)SHを使用した場合、細胞をリン酸緩衝化生理食塩水中で再懸濁し、その後、染料で染色した。
次いで、上記染料混合物を、23〜25℃で30〜40分間インキュベートした。インキュベーション後、細胞を、600〜800μL/ウェルの添加によって、緩衝液(タンパク質、リン酸緩衝化生理食塩水、および代謝インヒビターを含む)で2回洗浄した。次いで、混合物を5分間遠心分離した(g×350)。
図10aおよび図10bのデータは、壊死細胞の染色が、使用される染料(例えば、F(C10F)SHまたはF(C10F))の濃度に関して用量依存性であることを示す。
実施例17:細胞の健康状態を評価するにあたっての細胞材料のF(C10F)染色
リンパ系癌細胞株を、完全増殖培地中で、または密度勾配、磁性細胞ソーティング、もしくはFACSによる初代組織および/もしくは血液サンプルからの単離によって調製した。次いで、細胞を、インビトロで壊死およびアポトーシスへと誘導して、熱ストレスもしくは代謝ストレス(ストレスパラメーターについては実施例14を参照のこと)によって、死細胞、細胞デブリ、およびアポトーシス小体を形成した。新鮮な細胞を、誘導なしによって維持した。
次いで、細胞を、標準的フローサイトメトリー洗浄技術を使用して遠心分離および洗浄したか、またはタンパク質、リン酸緩衝化生理食塩水、および代謝インヒビターを含む染色緩衝液で洗浄した。次いで、F(C10F)染料溶液を、50μMにおいて0.5mLの細胞とともに染色緩衝液の試験ウェルあたり細胞密度2〜3×10細胞/mLにおいてインキュベートした。その混合物を、20〜25℃において30〜40分間インキュベートした。インキュベーション後、細胞を、600〜800μLの洗浄緩衝液(実施例16に記載される)中で洗浄し、5分間遠心分離した(g×350)。
DNA挿入剤7−アミノアクチノマイシンD(7−AAD)生存性染色およびヨウ化プロピジウム(PO−PRO(登録商標)−1)を一緒に使用して、マルチカラーの5パラメーターアッセイにおいて壊死細胞およびアポトーシス細胞を同定した。細胞を遠心分離し、洗浄して、過剰な染料を標準的なフローサイトメトリー洗浄技術を使用して除去したか、またはタンパク質、リン酸緩衝化生理食塩水、および代謝インヒビターを含む染色緩衝液で洗浄した。
細胞を、フローサイトメトリーによって獲得し、分析して、細胞調製物中に存在する生細胞、早期アポトーシス小体および後期アポトーシス小体を同定した。これは、5000個のインタクトな生細胞を標的とし、細胞内デブリ(subcellular debris)を測定するために十分低いFSC−Lin閾値を維持することによって達成した。蛍光検出を、フローサイトメトリーによって488nM青色レーザー線において行い、ピーク発光(521nM)を525/50バンドパスフィルタを使用して検出した。
新鮮な培養物と比較した場合、この細胞調製物の染色パターンは、広い蛍光範囲、および7−AADで検出されない新鮮な培養物において検出感度を示す。図11において(すなわち、F(C10F)SHを使用して)見出される蛍光パターンは、7−AADおよびヨウ化プロピジウムによって共染色される場合に、核酸に類似する細胞構造に相関した3.5対数の蛍光という高分離能および広いダイナミックレンジを提供する。細胞の生存力についての詳細な情報は、染料(すなわち、F(C10F)またはF(C10F)SH)が単独で使用される場合、および上記染料が他の試薬(すなわち、7−AADおよびヨウ化プロピジウム)と組み合わせられる場合に抽出され得る。
この調製物を使用して、4つの集団を明らかにする(生細胞[L]、染料陽性でないアポトーシス細胞[A1]、低〜中程度の明度を有する細胞[A2]、および壊死細胞[D];図12を参照のこと)。この蛍光強度は、膜透過性の等級付けされた状態に相関するはずである勾配を明らかにする。インタクトな細胞が分析から除外される場合、さらなる生細胞/損傷した細胞の詳細なパターンは、形態によってゲート制御される「インタクトな」細胞内に入らないことを明らかにする。
図13は、新鮮な培養物ならびに集められた事象の2つの異なる培養物および2つの異なる形態解釈の間の生存力状態の高感度検出を示す。
実施例18:F(C10F)での細胞の染色
実施例17において記載される調製物において使用されるF(C10F)バルク染料は、実施例16に記載されるアミン反応性染料に非常によく似て、死細胞を予測外にかつ有利に染色する。これは、溶液中のF(C10F)染料が結合するために官能化される必要がないことを示す。代表的な生細胞/死細胞プロトコルに対するこの発見の影響は、タンパク質を含まないインキュベーション緩衝液の必要条件を免除し、死細胞を染色するための使用の容易さを劇的に増大させる。旧来のアミン反応性(すなわち、固定性の)染料は、染色する前に、タンパク質を含まない緩衝液中で細胞を再懸濁する必要がある。
実施例19:死細胞/アポトーシス細胞のパターンおよび効果
有糸分裂のパターンを、死細胞を分析するにあたって見出した。F(C10F)を使用して得たフローサイトメトリーデータは、DNAヒストグラムに似たパターンを示す(図14a〜bを参照のこと)。さらに、F(C10F)染料で染色した細胞は、増殖アーク(proliferation arc)に似たパターンを示す(図15a〜bを参照のこと)。これらの知見は、染料がインタクトな細胞でない細胞材料の複数のサイズを結合するが、倍数性の核酸染色パターンの古典的解釈に相関することを示す。染料は、「インタクトでない細胞」を標識するようであるという事実にも拘わらず、それらは、固定されかつ透過化された細胞中のDNAまたはDNAと会合したタンパク質を結合すると推測される。
染料での染色は、複数の染色体を発現し、高二倍体状態にあるJurkat細胞を示す(図14a〜b)。染料で染色したJurkat細胞材料およびRamos細胞材料は、増殖の古典的パターンに相関する(図15a〜b)。
本明細書において言及される米国特許、米国特許出願公開、米国特許出願、外国特許、外国特許出願および非特許刊行物の全ては、米国仮特許出願第62/159,771号(2015年5月11日出願)を含め、本記載と矛盾しない程度までそれらの全体において本明細書に参考として援用される。
前述から、本発明の具体的実施形態が例証目的のために本明細書で記載されてきたものの、本発明の趣旨および範囲から逸脱することなく、種々の改変がなされ得ることは認識される。よって、本発明は、添付の特許請求の範囲による場合を除いて限定されない。

Claims (48)

  1. 以下の構造(I):
    Figure 2018515628
    を有する化合物、またはその立体異性体、塩もしくは互変異性体であって、ここで:
    Mは、各存在において、独立して、2個もしくはこれより多くの炭素−炭素二重結合および少なくとも1の共役度を含む部分であり;
    、LおよびLは、各存在において、独立して、選択肢的なアルキレン、アルケニレン、アルキニレン、ヘテロアルキレン、ヘテロアルケニレン、ヘテロアルキニレンまたはヘテロ芳香族リンカーであり;
    は、各存在において、独立して、アルキレン、アルケニレン、アルキニレン、ヘテロアルキレン、ヘテロアルケニレンまたはヘテロアルキニレンリンカーであり;
    は、各存在において、独立して、H、アルキルまたはアルコキシであり;
    およびRは、各々独立して、H、OH、SH、アルキル、アルコキシ、アルキルエーテル、−OP(=R)(R)R、Q、Qへの共有結合を含むリンカー、分析物分子への共有結合を含むリンカー、固体支持体への共有結合を含むリンカーまたは構造(I)のさらなる化合物への共有結合を含むリンカーであり、ここで:Rは、OまたはSであり;Rは、OH、SH、O、S、ORまたはSRであり;Rは、OH、SH、O、S、OR、SR、アルキル、アルコキシ、アルキルエーテル、アルコキシアルキルエーテル、ホスフェート、チオホスフェート、ホスホアルキル、チオホスホアルキル、ホスホアルキルエーテルまたはチオホスホアルキルエーテルであり;
    は、各存在において、独立して、OH、SH、O、S、ORまたはSRであり;
    は、各存在において、独立して、オキソ、チオキソまたは非存在であり;
    Qは、各存在において、独立して、分析物分子、固体支持体または相補的反応性基Q′との共有結合を形成できる反応性基を含む部分であり;
    は、カチオンであり;
    mは、各存在において、独立して、0またはこれより大きな整数であるが、ただしmの少なくとも1個の存在は、3またはこれより大きな整数であり;そして
    nは、1またはこれより大きな整数である、
    化合物、またはその立体異性体、塩もしくは互変異性体。
  2. 前記化合物は、以下の構造(IA):
    Figure 2018515628
    を有し、ここでx、xおよびxは、各存在において、独立して、0〜6の整数である、請求項1に記載の化合物。
  3. は、各存在において、独立して、C−CアルキレンまたはC−Cアルキニレンである、請求項1〜2のいずれか1項に記載の化合物。
  4. 前記化合物は、以下の構造(IB):
    Figure 2018515628
    を有し、ここで:
    、xおよびxは、各存在において、独立して、0〜6の整数であり;そして
    yは、1〜6の整数である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の化合物。
  5. yは、2である、請求項4に記載の化合物。
  6. 、xおよびxは、各存在において各々1である、請求項2〜5のいずれか1項に記載の化合物。
  7. は、0であり、xは、各存在において1である、請求項2〜5のいずれか1項に記載の化合物。
  8. は、各存在において、独立して、OH、OまたはORである、請求項1〜7のいずれか1項に記載の化合物。
  9. は、各存在において、オキソである、請求項1〜8のいずれか1項に記載の化合物。
  10. 前記化合物は、以下の構造(IB′)または(IB′′):
    Figure 2018515628
    Figure 2018515628
    のうちの一方を有する、請求項1〜9のいずれか1項に記載の化合物。
  11. は、Hである、請求項1〜10のいずれか1項に記載の化合物。
  12. およびRは、各々独立して、OHまたは−OP(=R)(R)Rである、請求項1〜11のいずれか1項に記載の化合物。
  13. またはRのうちの一方は、OHまたは−OP(=R)(R)Rであり、RまたはRのうちの他方は、QまたはQへの共有結合を含むリンカーである、請求項1〜12のいずれか1項に記載の化合物。
  14. Qは、求核性反応性基、求電子性反応性基または環化付加反応性基を含む、請求項1〜13のいずれか1項に記載の化合物。
  15. Qは、スルフヒドリル、ジスルフィド、活性化エステル、イソチオシアネート、アジド、アルキン、アルケン、ジエン、ジエノフィル、酸ハライド、スルホニルハライド、ホスフィン、α−ハロアミド、ビオチン、アミノまたはマレイミド官能基を含む、請求項14に記載の化合物。
  16. 前記活性化エステルは、N−スクシンイミドエステル、イミドエステルまたはポリフルオロフェニルエステルである、請求項15に記載の化合物。
  17. 前記アルキンは、アルキルアジドまたはアシルアジドである、請求項15に記載の化合物。
  18. Qは、表1から選択される部分を含む、請求項1〜17のいずれか1項に記載の化合物。
  19. またはRのうちの一方は、OHまたは−OP(=R)(R)Rであり、RまたはRのうちの他方は、分析物分子への共有結合を含むリンカーまたは固体支持体への共有結合を含むリンカーである、請求項1〜12のいずれか1項に記載の化合物。
  20. 前記分析物分子は、核酸、アミノ酸またはこれらのポリマーである、請求項19に記載の化合物。
  21. 前記分析物分子は、酵素、レセプター、レセプターリガンド、抗体、糖タンパク質、アプタマーまたはプリオンである、請求項19〜20のいずれか1項に記載の化合物。
  22. 前記固体支持体は、ポリマービーズまたは非ポリマービーズである、請求項19に記載の化合物。
  23. mは、各存在において、独立して、3〜10の整数である、請求項1〜22のいずれか1項に記載の化合物。
  24. mは、各存在において、独立して、7〜9の整数である、請求項1〜23のいずれか1項に記載の化合物。
  25. nは、1〜100の整数である、請求項1〜24のいずれか1項に記載の化合物。
  26. nは、1〜10の整数である、請求項1〜25のいずれか1項に記載の化合物。
  27. Mは、各存在において、独立して、4個もしくはこれより多くのアリールもしくはヘテロアリール環、またはこれらの組み合わせを含む部分である、請求項1〜26のいずれか1項に記載の化合物。
  28. Mは、各存在において、独立して、蛍光性または有色である、請求項1〜27のいずれか1項に記載の化合物。
  29. Mは、蛍光性である、請求項28に記載の化合物。
  30. Mは、各存在において、独立して、少なくとも4個の縮合環を含む縮合多環式アリール部分を含む、請求項1〜29のいずれか1項に記載の化合物。
  31. Mは、各存在において、独立して、ジメチルアミノスチルベン、キナクリドン、フルオロフェニル−ジメチル−BODIPY、his−フルオロフェニル−BODIPY、アクリジン、テリレン、セキシフェニル、ポルフィリン、ベンゾピレン、(フルオロフェニル−ジメチル−ジフルオロボラ−ジアザ−インダセン)フェニル、(ビス−フルオロフェニル−ジフルオロボラ−ジアザ−インダセン)フェニル、クアテルフェニル、ビ−ベンゾチアゾール、ター−ベンゾチアゾール、ビ−ナフチル、ビ−アントラシル、スクアライン、スクアリリウム、9,10−エチニルアントラセンまたはター−ナフチル部分である、請求項1〜30のいずれか1項に記載の化合物。
  32. Mは、各存在において、独立して、p−ターフェニル、ペリレン、アゾベンゼン、フェナジン、フェナントロリン、アクリジン、チオキサントレン、クリセン、ルブレン、コロネン、シアニン、ペリレンイミド、もしくはペリレンアミドまたはその誘導体である、請求項1〜31のいずれか1項に記載の化合物。
  33. Mは、各存在において、独立して、クマリン染料、レゾルフィン染料、ジピロメテンボロンジフルオリド染料、ルテニウムビピリジル染料、エネルギー移動染料、チアゾールオレンジ染料、ポリメチンまたはN−アリール−1,8−ナフタルイミド染料である、請求項1〜32のいずれか1項に記載の化合物。
  34. Mは、各存在において、独立して、ピレン、ペリレン、ペリレンモノイミドもしくは6−FAMまたはその誘導体である、請求項1〜33のいずれか1項に記載の化合物。
  35. Mは、各存在において、独立して、以下の構造:
    Figure 2018515628
    のうちの1つを有する、請求項1〜26のいずれか1項に記載の化合物。
  36. 表2から選択される化合物。
  37. サンプルを染色するための方法であって、該方法は、該サンプルに、請求項1〜36のいずれか1項に記載の化合物を、該サンプルが適切な波長で照射される場合に光学的応答を生じるために十分な量で添加する工程を包含する方法。
  38. 前記光学的応答は、蛍光応答である、請求項37に記載の方法。
  39. 前記サンプルは、細胞を含む、請求項37〜38のいずれか1項に記載の方法。
  40. 前記細胞をフローサイトメトリーによって観察する工程をさらに包含する、請求項39に記載の方法。
  41. 前記蛍光応答を、検出可能に異なる光学的特性を有する第2の発蛍光団の蛍光応答から区別する工程をさらに包含する、請求項38に記載の方法。
  42. 分析物分子を視覚的に検出するための方法であって、該方法は、
    (a)RまたはRは、該分析物分子への共有結合を含むリンカーである請求項1のいずれかの化合物を提供する工程;および
    (b)該化合物をその視覚的特性によって検出する工程、
    を包含する方法。
  43. 分析物分子を視覚的に検出するための方法であって、該方法は、
    (a)RまたはRは、QまたはQへの共有結合を含むリンカーである請求項1に記載の化合物と、該分析物分子とを混合する工程;
    (b)該化合物および該分析物分子の結合体を形成する工程;ならびに
    (c)該共役をその視覚的特性によって検出する工程、
    を包含する方法。
  44. 請求項1〜36のいずれか1項に記載の化合物および1もしくはこれより多くの分析物分子を含む、組成物。
  45. 前記1もしくはこれより多くの分析物分子の検出のための分析方法における請求項44に記載の組成物の使用。
  46. サンプル中の死細胞の存在を決定するための方法であって、該方法は、該サンプルと請求項1〜36のいずれか1項に記載の化合物とを接触させ、それによって、該化合物と該死細胞とを結合または会合させる工程、および該死細胞と結合または会合した該化合物からの蛍光シグナルを観察する工程、を包含する方法。
  47. 前記死細胞と結合または会合した前記化合物を観察するために、フローサイトメトリーの使用をさらに包含する、請求項46に記載の方法。
  48. およびRは、各々独立して、OHまたは−OP(=R)(R)Rである、請求項46または47のいずれか1項に記載の方法。
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