JP2018510917A - 抗癌治療剤 - Google Patents

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Abstract

本明細書に記載の発明は、同等の非悪性細胞に対する細胞毒性と比較して、癌増殖細胞核抗原の特異的アイソフォーム(caPCNA)を発現する悪性細胞に対して優先的細胞毒性を示す抗癌治療剤、該物質を含む医薬組成物および癌治療におけるそれらの使用に関する。

Description

政府の権利
本発明は、一部、国防総省の議会指定医学研究プログラム(CDMRP)である、乳癌研究プログラムにより授与された、助成金番号W81XWH−07−1−0707;国立衛生研究所/国立癌研究所により授与された、助成金番号RO1CA121289;およびA.N.N.A.基金からの恵与のもと、政府支援により行った。
アメリカ合衆国政府は本発明における一定の権利を有する。
技術分野
本明細書に記載の発明は、同等の非悪性細胞に対する細胞毒性と比較して、増殖細胞核抗原の癌特異的アイソフォーム(caPCNA)を発現する悪性細胞に対して優先的な細胞毒性を示す抗癌治療剤、該薬剤を含む医薬組成物およびそれらの癌治療における使用に関する。
背景技術
増殖細胞核抗原(PCNA)は、DNA複製、DNA修復、染色体組換え、細胞周期チェックポイント制御および他の細胞増殖活動の過程において重要な役割を果たす。アダプタータンパク質である複製因子C(RFC)と共に、PCNAは、DNAポリメラーゼδおよびεに対するドッキング点である移動クランプを形成する。酸性および塩基性の両方の等電点(pI)を示す増殖細胞核抗原(PCNA)の種々のアイソフォームが示されている。悪性および非悪性の双方の乳房細胞および組織からの二次元ポリアクリルアミド電気泳動によるPCNA(非悪性の場合は、非悪性PCNAまたはnmPCNAと称される)の分析は、悪性細胞においてのみ、酸性形態のPCNA(癌特異的PCNAまたはPCNAまたはcsPCNAまたはcaPCNA、本明細書でcaPCNAと称される)が存在することを明らかにした。これら2つの形態のPCNA間の等電点におけるこの差異は、翻訳後にPCNAポリペプチドを修飾する悪性細胞の能力における変化に起因し、PCNA遺伝子内での遺伝子変化によるものではないように見える。
caPCNAアイソフォームにのみ結合し、nmPCNAアイソフォームに結合しない抗体またはペプチドは、細胞内タンパク質−タンパク質相互作用に干渉し、それにより癌の増殖能の低減を引き起こすことが示されている。例えば、国際公開WO2006/116631号および国際公開2007/098415号を参照。
また、PCNAはFEN−1、DNAリガーゼおよびDNAメチルトランスフェラーゼのような他の因子と相互作用することが知られている。さらに、PCNAはまた、多重DNA修復経路において不可欠なものであることが示された。ミスマッチ認識タンパク質、MSH2およびヌクレオチド除去修復エンドヌクレアーゼ、XPGなどのタンパク質との相互作用は、DNA合成と異なる過程でPCNAに関与している。複数のパートナーとの相互作用は、一般的に、PCNAが規則正しくかつエネルギー的に好ましい方法で相互作用することを可能とさせる機序に依存する。
本発明は、同等の非悪性細胞に対する細胞毒性と比較して、増殖細胞核抗原の癌特異的アイソフォーム(caPCNA)を発現する悪性細胞に対して優先的細胞毒性を示す小分子治療剤の発見に起因する。例えば、米国公開番号2013/034523号(その全体を参照することにより、本明細書に包含させる)を参照。理論により拘束されることなく、以下に記載のように、これらの小分子治療剤はcaPCNAが関与するタンパク質−タンパク質相互作用を阻害する特異的結合様式を介して、それらの作用を発揮すると考えられている。caPCNAと結合したら、これらの分子はcaPCNAを減少させるか、またはcaPCNAがその本来の結合パートナーのセットと相互作用するのを妨げる。この結合パートナー相互作用の破壊は、caPCNAおよびその結合パートナーの双方を必要とする特異的細胞機能(例えば、DNA複製およびDNA修復)の阻害をもたらす。例えば、図1を参照。
この結果、caPCNAまたはその結合パートナー(限定されないが、DNAポリメラーゼδ、色素性乾皮症Gタンパク質(XPG)またはフラップエンドヌクレアーゼ(FEN−1)を含む)のタンパク質−タンパク質相互作用ドメインに結合される小分子は、次にDNAを正しく複製および/または修復する癌細胞の能力を減少させ/排除し、癌細胞の死滅をもたらす。また、caPCNA媒介機能の小分子阻害剤は、ペプチドの安定性と比較して、血流および組織中でのこれらの特異的小分子の本質的な安定性特性ならびに血流もしくは周辺組織中の細胞に大量のペプチドが取り込まれることなく、癌細胞に十分な量のペプチドを選択的に指向させる課題のため、上記caPCNA由来オクタペプチドよりも良好な治療有効性を有するはずである。
本発明のある具体的な態様において、治療有効量の式
(以下、AOH39とする)、またはその置換誘導体、またはその薬学的に許容される塩を投与することを含む、処置を必要とする患者における増殖細胞核抗原の特異的アイソフォーム(caPCNA)を発現する悪性細胞の細胞増殖を減少させる方法が、本明細書に記載される。
別の態様において、増殖細胞核抗原の癌特異的アイソフォーム(caPCNA)を発現する悪性細胞の細胞増殖を減少させるための、上記化合物もしくはその置換誘導体、またはその薬学的に許容される塩の使用が記載される。
別の態様において、上記化合物もしくはその置換誘導体、またはその薬学的に許容される塩を含み、さらに1以上の担体、希釈剤もしくは賦形剤またはそれらの組合せを含む医薬組成物が記載される。
本明細書に記載の化合物は単独で、または同一または異なる作用機序により治療に有効であり得る化合物を含む、癌を処置するために有用な他の化合物との組合せで使用され得ると、本明細書において理解される。
図1は、caPCNA作用の提唱スキームを示す。 図2は、記載する濃度のAOH39または薬物非含有リン酸緩衝生理食塩水(PBS)/DMSO対照で72時間インキュベートされた乳癌および神経芽腫細胞株の生存率を示す。 図3は、AOH39によるMCF7細胞SV40起源依存性インビトロDNA複製の阻害を示す。 図4は、MCF7細胞におけるAOH39媒介細胞毒性と、これらの細胞から単離されたDNAシンソームにより媒介されるインビボDNA複製活性の相関を示す。 図5は、caPCNAのPIPボックスドメインとAOH39の相互作用のエネルギー最小化の結果を示す。 図6は、癌細胞株および非癌細胞株の増殖に対するAOH39の効果を示す。 図7は、膵臓癌細胞株の増殖に対するAOH39の効果を示す。 図8は、種々の悪性および非悪性乳房細胞株における、細胞生存率に対するAOH39の効果を示す。 図9は、神経芽腫細胞株および末梢血単球における、細胞生存率に対するAOH39の効果を示す。
詳細な説明
本発明によると、小分子治療剤は、caPCNAが関与するタンパク質−タンパク質相互作用を阻害する特異的結合様式を介してそれらの作用を発揮する。caPCNAと結合すると、これらの分子はcaPCNAを減少させるか、またはcaPCNAがその本来の結合パートナーのセットと相互作用するのを妨げる。この結合パートナー相互作用の破壊は、caPCNAおよびその結合パートナーの双方を必要とする特異的細胞機能(例えば、DNA複製およびDNA修復)の阻害をもたらす。
図1は、本発明の背景理論に従うcaPCNA作用についての提唱スキームを示す。パネルAは、ドキソルビシン(DOX)誘導DNA損傷が、癌細胞において通常どのように修復されるかを表す。caPCNAは、損傷DNAの修復を容易にするために、DNA修復タンパク質と相互作用する。パネルBは、小分子治療剤(SM)が、DOX誘導DNA損傷を有する細胞に存在するときの状態を表す。この場合、caPCNAまたはその結合パートナーと結合する小分子治療剤(SM)は、全長caPCNAタンパク質のそのDNA修復タンパク質パートナーとの結合と競合し、それにより、損傷DNAの修復を妨げる。
本発明の態様はさらに、以下に列挙する項により記載される。
1.治療有効量の式
の化合物もしくはその置換誘導体、またはその薬学的に許容される塩を投与することを含む、処置を必要とする患者における増殖細胞核抗原の癌特異的アイソフォーム(caPCNA)を発現する悪性細胞の細胞増殖を減少させる方法。
2.増殖細胞核抗原の癌特異的アイソフォーム(caPCNA)を発現する悪性細胞の細胞増殖を減少させるための、項1に記載の化合物もしくはその置換誘導体、またはその薬学的に許容される塩の使用。
3.項1に記載の化合物もしくはその置換誘導体、またはその薬学的に許容される塩を含み、さらに1以上の担体、希釈剤もしくは賦形剤、またはそれらの組合せを含む医薬組成物。
4.項1〜3のいずれか一項に記載の方法、使用または組成物もしくはその置換誘導体、もしくはその薬学的に許容される塩。
5.癌が乳癌である、項1〜4のいずれか一項に記載の方法、使用または組成物。
6.癌が膵臓癌である、項1〜4のいずれか一項に記載の方法、使用または組成物。
7.癌が神経芽腫である、項1〜4のいずれか一項に記載の方法、使用または組成物。
8.該使用が別の化学療法的方法を増強させるためである、項1〜7のいずれか一項に記載の方法または使用。
9.項3に記載の化合物およびさらなる化学治療剤を含む、医薬組成物。
本明細書で使用される、例示化合物の置換誘導体は、1以上の水素が、例えば、ハロ、ヒドロキシおよびその誘導体、アミノおよびその誘導体、チオおよびその誘導体、アシル、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアルキル、シクロヘテロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、アルキルスルフィニル、アルキルスルホニル、アリールスルフィニル、アリールスルホニル、ヘテロアリールスルフィニルまたはヘテロアリールスルホニル基により置換された誘導体(それぞれが1以上の置換基を有してよい)、ならびに、例えば、1以上のハロ、ヒドロキシまたはアルキル基が水素により置換された誘導体を含む。
前記および以下の態様のそれぞれにおいて、該式は化合物の全ての薬学的に許容される塩を含むおよび表すのみならず、化合物式の任意かつ全ての水和物ならびに/または溶媒和物を含むと解される。ヒドロキシ基、アミノ基などのような特定の官能基は、水および/または種々の溶媒と、種々の化合物の物理的形態で、錯体または配位化合物形成すると理解される。従って、上の式は種々の水和物および/または溶媒和物のものを含むおよび表すと解される。前記および以下のそれぞれの態様において、該式はまた、立体異性体および位置異性体、別個のおよび任意かつ全ての可能な混合物の両方のような、それぞれの可能な異性体を含むおよび表すと解される。前記および以下の態様のそれぞれにおいて、該式はまた、化合物の任意かつ全ての結晶形態、部分結晶形態、ならびに非結晶形態および/またはアモルファス形態を含むと解される。
具体的な誘導体は、限定されないが、本明細書に記載の化合物から合成的に製造され得る化合物、ならびに本明細書に記載の化合物と同様の方法で製造され得るが、出発物質の選択が異なる化合物の両方を含む。例えば、本明細書に記載の化合物は、芳香環を含む化合物である。それらの化合物の誘導体はまた、芳香環上に、例えば、上の定義で明示的に説明される化合物と異なる置換基を有する化合物を含むと解される。さらに、それらの化合物の誘導体はまた、芳香環上の異なる位置に、同一のまたは異なる官能基を有する化合物を含むと解される。同様に、誘導体はアルキル基、アミノ基などのような、本明細書に記載の化合物上の他の置換基の変型を含む。
このような誘導体は、本明細書に記載の他の化合物の製造で使用される化合物を含む1以上の保護基または保護する基を含む本明細書に記載する化合物である、本明細書に記載の化合物のプロドラッグを含み得ると解される。
このような誘導体は、本明細書に記載の化合物の安定性および生物学的分布を改善する他の化合物と混合され得ると解される。
具体的な誘導体は、限定されないが、本明細書に記載の化合物と機能的およびある場合においては構造的類似性を共有する化合物である。例えば、本明細書に記載の化合物は、環系を含む化合物である。具体的な置換誘導体は、限定されないが、対応する環拡大化合物および、例えばメチレン基のオキサ、チアもしくは場合により置換されていてよいアミノ基での置換、または芳香族性C−H基のNでの置換による1以上のヘテロ原子を含む対応する環系を含む化合物である。
本明細書に記載の化合物は、1以上のキラル中心を含むことがあり、またはそうでなければ複数の立体異性体として存在することがある。ある態様において、本明細書に記載の発明は、何らかの特定の立体化学的要求に限定されず、該化合物ならびにそれを含む組成物、方法、使用および医薬は光学的に純粋であり得るか、またはラセミ混合物および他のエナンチオマー混合物、他のジアステレオマー混合物などを含む、種々の立体異性体混合物のいずれかであり得ると解される。また、そのような立体異性体の混合物は、1以上のキラル中心で単一の立体化学的配置を含み得るが、1以上の他のキラル中心で立体化学的配置の混合物を含み得ると解される。
同様に、本明細書に記載の化合物は、シス、トランス、EおよびZ二重結合のような幾何学的中心を含み得る。別の態様において、本明細書に記載の発明は、いずれの特定の幾何異性体の要求に限定されず、該化合物ならびにそれを含む組成物、方法、使用および医薬は純粋であり得るか、またはいずれかの種々の幾何異性体の混合物を含み得ると解される。また、そのような幾何異性体の混合物は、1以上の二重結合で単一の配置を含み得るが、1以上の他の二重結合で配置の混合物を含み得る。
本明細書で使用される用語「アルキル」は、場合により分岐していてよい炭素原子の鎖を含む。用語「アルケニル」および「アルキニル」は、場合により分岐していてよく、かつ少なくとも1つの二重結合または三重結合をそれぞれ含む炭素原子の鎖を含む。アルキニルはまた、1以上の二重結合を含み得ると解される。さらに、ある態様において、アルキルは有利に、C〜C24、C〜C12、C〜C、C〜CおよびC〜Cを含む限定された長さのものであると解される。さらに、ある態様において、アルケニルおよび/またはアルキニルは、それぞれ有利に、C〜C24、C〜C12、C〜C、C〜C、およびC〜Cを含む限定された長さのものであり得ると解される。より短いアルキル基、アルケニル基および/またはアルキニル基は、化合物に対してより低い脂溶性を付加し得て、従って異なる薬物動態学的挙動を有すると、本明細書において理解される。具体的なアルキル基は、限定されないが、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、2−ペンチル、3−ペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチルなどである。
本明細書で使用される用語「シクロアルキル」は、少なくとも鎖の一部が環である、場合により分岐していてよい炭素原子鎖を含む。シクロアルキルアルキルは、シクロアルキルのサブセットであると解される。シクロアルキルは多環式であり得ると解される。具体的なシクロアルキルは、限定されないが、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、2−メチルシクロプロピル、シクロペンチルエチ−2−イル、アダマンチルなどを含むと解される。本明細書で使用される用語「シクロアルケニル」は、少なくとも鎖の一部が環である、場合により分岐していてよく、かつ少なくとも少なくとも1つの二重結合を含む、炭素原子鎖を含む。1以上の二重結合がシクロアルケニルの環式部分および/またはシクロアルケニルの非環式部分に存在し得ると解される。シクロアルケニルアルキルおよびシクロアルキルアルケニルは、それぞれシクロアルケニルのサブセットであると解される。シクロアルキルは多環式であり得ると解される。具体的なシクロアルケニルは、限定されないが、シクロペンテニル、シクロヘキシルエテン−2−イル、シクロヘプテニルプロペニルなどを含む。さらにシクロアルキルおよび/またはシクロアルケニルを形成する鎖は有利に、C〜C24、C〜C12、C〜C、C〜CおよびC〜Cを含む限定された長さのものであると解される。本明細書において、シクロアルキルおよび/またはシクロアルケニルを形成するより短いアルキルおよび/またはアルケニル鎖はそれぞれ、化合物により低い脂溶性を付加し得て、従って異なる薬学的挙動を有する。
本明細書で使用される用語「ヘテロアルキル」は、炭素および少なくとも1つのヘテロ原子の双方を含み、かつ場合により分岐していてよい原子鎖を含む。具体的なヘテロ原子は、窒素、酸素および硫黄を含む。あるバリエーションにおいて、具体的なヘテロ原子はまた、リンおよびセレンを含む。ヘテロ環式およびヘテロ環を含む、本明細書で使用される用語「シクロヘテロアルキル」は、ヘテロアルキルのように炭素および少なくとも1個のヘテロ原子の双方を含み、少なくとも鎖の一部が環である、場合により分岐していてよい原子鎖を含む。具体的なヘテロ原子は窒素、酸素および硫黄を含む。あるバリエーションにおいて、具体的なヘテロ原子はまた、リンおよびセレンを含む。具体的なシクロヘテロアルキルは、限定されないが、テトラヒドロフリル、ピロリジニル、テトラヒドロピラニル、ピペリジニル、モルホリニル、ピペラジニル、ホモピペラジニル、キヌクリジニルなどを含む。
本明細書で使用される用語「アリール」は、単環性および多環性芳香族炭素環式基を含み、それらの各々は場合により置換されていてよい。本明細書に記載の具体的な芳香族炭素環式基は、限定されないが、フェニル、ナフチルなどを含む。本明細書で使用される用語「ヘテロアリール」は、芳香族ヘテロ環式基を含み、それらの各々は場合により置換されていてよい。具体的な芳香族ヘテロ環式基は、限定されないが、ピリジニル、ピリミジニル、ピラジニル、トリアジニル、テトラジニル、キノリニル、キナゾリニル、キノキサリニル、チエニル、ピラゾリル、イミダゾリル、オキサゾリル、チアゾリル、イソキサゾリル、イソチアゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、トリアゾリル、ベンズイミダゾリル、ベンズオキサゾリル、ベンズチアゾリル、ベンズイソキサゾリル、ベンズイソチアゾリルなどを含む。
本明細書で使用される用語「アミノ」は、NH基、アルキルアミノ基を含み、ジアルキルアミノ中の2個のアルキル基が同一または異なるジアルキルアミノ、すなわちアルキルアルキルアミノであり得る。具体的には、アミノはメチルアミノ、エチルアミノ、ジメチルアミノ、メチルエチルアミノなどを含む。さらに、アミノアルキルまたはアシルアミノのように、アミノが他の用語を修飾するまたは他の用語により修飾されるとき、用語アミノの、上のバリエーションはその中に含まれると解される。具体的には、アミノアルキルはHN−アルキル、メチルアミノアルキル、エチルアミノアルキル、ジメチルアミノアルキル、メチルエチルアミノアルキルを含む。具体的には、アシルアミノはアシルメチルアミノ、アシルエチルアミノなどを含む。
本明細書で使用される用語「アミノおよびその誘導体」は、本明細書に記載のアミノ、およびアルキルアミノ、アルケニルアミノ、アルキニルアミノ、ヘテロアルキルアミノ、ヘテロアルケニルアミノ、ヘテロアルキニルアミノ、シクロアルキルアミノ、シクロアルケニルアミノ、シクロヘテロアルキルアミノ、シクロヘテロアルケニルアミノ、アリールアミノ、アリールアルキルアミノ、アリールアルケニルアミノ、アリールアルキニルアミノ、ヘテロアリールアミノ、ヘテロアリールアルキルアミノ、ヘテロアリールアルケニルアミノ、ヘテロアリールアルキニルアミノ、アシルアミノなどを含み、これらの各々は場合により置換されていてよい。用語「アミノ誘導体」はまた、尿素、カルバメートなどを含む。
本明細書で使用される用語「ヒドロキシおよびその誘導体」は、OHおよびアルキルオキシ、アルケニルオキシ、アルキニルオキシ、ヘテロアルキルオキシ、ヘテロアルケニルオキシ、ヘテロアルキニルオキシ、シクロアルキルオキシ、シクロアルケニルオキシ、シクロヘテロアルキルオキシ、シクロヘテロアルケニルオキシ、アリールオキシ、アリールアルキルオキシ、アリールアルケニルオキシ、アリールアルキニルオキシ、ヘテロアリールオキシ、ヘテロアリールアルキルオキシ、ヘテロアリールアルケニルオキシ、ヘテロアリールアルキニルオキシ、アシルオキシなどを含み、これらの各々は場合により置換されていてよい。用語「ヒドロキシ誘導体」はまた、カルバメートなどを含む。
本明細書で使用される用語「チオおよびその誘導体」はSHおよびアルキルチオ、アルケニルチオ、アルキニルチオ、ヘテロアルキルチオ、ヘテロアルケニルチオ、ヘテロアルキニルチオ、シクロアルキルチオ、シクロアルケニルチオ、シクロヘテロアルキルチオ、シクロヘテロアルケニルチオ、アリールチオ、アリールアルキルチオ、アリールアルケニルチオ、アリールアルキニルチオ、ヘテロアリールチオ、ヘテロアリールアルキルチオ、ヘテロアリールアルケニルチオ、ヘテロアリールアルキニルチオ、アシルチオなどを含み、それらの各々は場合により置換されていてよい。用語「チオ誘導体」はまた、チオカルバメートなどを含む。
本明細書で使用される用語「アシル」は、ホルミル、およびアルキルカルボニル、アルケニルカルボニル、アルキニルカルボニル、ヘテロアルキルカルボニル、ヘテロアルケニルカルボニル、ヘテロアルキニルカルボニル、シクロアルキルカルボニル、シクロアルケニルカルボニル、シクロヘテロアルキルカルボニル、シクロヘテロアルケニルカルボニル、アリールカルボニル、アリールアルキルカルボニル、アリールアルケニルカルボニル、アリールアルキニルカルボニル、ヘテロアリールカルボニル、ヘテロアリールアルキルカルボニル、ヘテロアリールアルケニルカルボニル、ヘテロアリールアルキニルカルボニル、アシルカルボニルなどを含み、これらの各々は場合により置換されていてよい。
本明細書で使用される用語「カルボニルおよびその誘導体」は、C(O)基、C(S)基、C(NH)基およびその置換アミノ誘導体を含む。
本明細書で使用される用語「カルボキシレートおよびその誘導体」は、COH基およびその塩、ならびにそのエステルおよびそのアミド、およびCNを含む。
本明細書で使用される用語「場合により置換されていてよい」は、場合により置換されていてよい基上における、水素原子の官能基での置換を含む。そのような他の官能基は具体的に、限定されないが、アミノ、ヒドロキシル、ハロ、チオール、アルキル、ハロアルキル、ヘテロアルキル、アリール、アリールアルキル、アリールヘテロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロアリールヘテロアルキル、ニトロ、スルホン酸およびその誘導体、カルボン酸およびその誘導体などを含む。具体的に、アミノ、ヒドロキシル、チオール、アルキル、ハロアルキル、ヘテロアルキル、アリール、アリールアルキル、アリールヘテロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロアリールヘテロアルキル、および/またはスルホン酸のいずれかは、場合により置換されていてよい。
本明細書に記載の用語「場合により置換されていてよいアリール」および「場合により置換されていてよいヘテロアリール」は、場合により置換されていてよいアリールまたはヘテロアリール上での、水素原子の他の官能基での置換を含む。このような他の官能基は、具体的に、限定されないが、アミノ、ヒドロキシ、ハロ、チオ、アルキル、ハロアルキル、ヘテロアルキル、アリール、アリールアルキル、アリールヘテロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロアリールヘテロアルキル、ニトロ、スルホン酸およびその誘導体、カルボン酸およびその誘導体などを含む。具体的には、アミノ、ヒドロキシ、チオ、アルキル、ハロアルキル、ヘテロアルキル、アリール、アリールアルキル、アリールヘテロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロアリールヘテロアルキル、および/またはスルホン酸のいずれかは、場合により置換されていてよい.
本明細書で使用される用語「プロドラッグ」は、一般的に、生物系に投与されたとき、1以上の自発的化学反応、酵素触媒化学反応および/もしくは代謝化学反応、またはそれらの組合せの結果として生物学的に活性な化合物を生じさせる何らかの化合物を指す。インビボで、プロドラッグは一般的により薬学的に活性な薬物を遊離させるまたは生じさせるための酵素(例えばエステラーゼ、アミダーゼ、ホスホラーゼなど)、単純な生化学またはインビボでの他の過程の後に作用する。この活性化は内因性宿主酵素またはプロドラッグの宿主への投与前、投与後もしくは投与中に投与される非内因性酵素を介して起こり得る。プロドラッグ使用のさらなる詳細は米国特許番号5,627,165号;およびPathalk et al., Enzymic protecting group techniques in organic synthesis, Stereosel. Biocatal. 775-797 (2000)(それらの全体を参照することにより、本明細書に包含させる)に記載されている。プロドラッグは有利に、標的送達、安全性、安定性などの目的の達成と、続くプロドラッグを形成する基の遊離された残存部分の急速な脱離の後直ちに、元の薬物へ変換されると理解される。
プロドラッグは、インビボで最終的に開裂する基を−OH−、−SH、−COH、−NRのような、化合物上に存在する1以上の官能基へ結合することにより、本明細書に記載の化合物から製造され得る。具体的なプロドラッグは、限定されないが、該基がアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、アシルオキシアルキル、アルコキシカルボニルオキシアルキルであるカルボン酸エステル、ならびにヒドロキシルエステル、チオールエステルおよび結合する基がアシル基、アルコキシカルボニル、アミノカルボニルであるアミン、リン酸エステルまたは硫酸エステルを含む。プロドラッグそれ自体は重要な生物活性を有さないことがあるが、その代わりに、インビボでの投与後に1以上の自然に起こる化学反応、酵素触媒化学反応および/もしくは代謝化学反応、またはそれらの組合せを受けて、生物学的に活性であるかまたは生物学的に活性な化合物の前駆体である本明細書に記載の化合物を生成すると理解される。しかしながら、いくつかの場合において、プロドラッグは生物学的に活性であると理解される。プロドラッグはしばしば、改善された経口生物学的利用性、薬力学的半減期などを介して、薬物の有効性または安定性を改善するのに役立つ。プロドラッグはまた、単に望ましくない薬物特性をマスクするか、あるいは薬物送達を改善する基を含む本明細書に記載の化合物の誘導体を指す。例えば、1以上の本明細書に記載の化合物は、低い経口薬物吸収、部位特異性の欠如、化学的不安定性、毒性、および患者許容性不良(不快な味、匂い、注射部位の痛みなど)などのような、臨床薬物適用における薬理学的、薬学的または薬物動態的障壁となり得る、有利に遮断または最小化されている望ましくない特性を示し得る。本明細書において、プロドラッグまたは可逆的な誘導体を使用した他の戦略は、薬物の臨床適用の最適化に有用であり得ると理解される。
用語「患者」は、ヒトならびにペットおよび他の飼育動物、例えば動物園の動物を含む哺乳類のような、ヒト以外の患者の双方を含む。
本明細書で使用される用語「治療有効量」は、研究者、獣医師、医師または他の臨床医によって探索されている、組織系、ヒトまたは動物において生物的または医薬的応答を生じさせる活性化合物または医薬物質の量を指し、これらは処置される疾患または障害の症状の軽減を含む。ある面において、治療有効量はいずれの医療処置にも適用できる理にかなった利益/リスク比で、疾患または疾患の症状を軽減できる量である。しかしながら、本明細書に記載の化合物および組成物の一日総使用量は、健全な医学的範囲内で主治医の判断によって決定され得ると解される。任意の特定の患者に対する特定の治療有効用量レベルは、処置される障害および障害の重症度;使用される特定化合物の活性;使用される特定化合物;患者の年齢、体重、一般的健康、性別および食習慣:投与時間、投与方法および使用される特定化合物の排出;処置の継続時間;使用される特定化合物とともに組合せで、または同時に使用される薬物;および通常の技術を有する研究者、獣医師、医師または臨床医によく知られる他の要因による。
さらに、本発明の化学治療剤および小分子治療剤の投与を含む組合せ療法が使用される本明細書に記載のそれらの態様において、「治療有効量」は、複合効果が所望の生物的および医薬的応答を生じさせるために一体となる物質の組合せの量を指す。例えば、治療有効量のドキソルビシンおよび本発明の小分子治療剤は、一緒にまたは続けて摂取されたとき、組み合わせて治療上有効な効果を有する量であり得る。さらに、共投与を含むそのような方法のいくつかの態様において、別個に取り込まれるとき、化学治療剤または本発明の小分子治療剤のその共投与量は治療上有効であることも、有効でないこともあると理解される。
また、単剤療法または併用療法に関わらず、治療有効量は、1以上の本明細書に記載の化合物投与中に生じ得る、何らかの毒性または他の望ましくない副作用に関して有利に選択されると理解される。さらに、本明細書に記載の併用療法は、このような毒性または他の望ましくない副作用を示す化合物の低用量での投与を可能とし、ここで、低用量は毒性の閾値未満であるか、そうでなければ併用療法の非存在下で投与されるよりも治療ウィンドウ内でより低いと理解される。
本明細書で使用される用語「組成物」は、一般的に、特定量中に特定成分を含む何らかの生成物、および直接的もしくは間接的に特定量中の特定成分の組合せから生じる何らかの生成物を指す。本明細書に記載の組成物は、本明細書に記載の単離化合物から、または塩、溶液、水和物、溶媒和物および本明細書に記載の化合物の他の形態から製造され得る。また、組成物は本明細書に記載の化合物の種々のアモルファス、非アモルファス、部分結晶、結晶および/または他の形態学的形態から製造され得ると解される。また、組成物は本明細書に記載の化合物の種々の水和物および/または溶媒和物から製造され得ると解される。従って、本明細書に記載の化合物を引用するそのような医薬組成物は、本明細書に記載の化合物の種々の形態学的形態および/または溶媒和物または水和物形態のそれぞれ、またはいずれかの組合せを含むと解される。具体的には、組成物は1以上の担体、希釈剤および/または賦形剤を含み得る。そのような製剤を含む本明細書に記載の化合物またはそれらを含む組成物は、本明細書に記載の方法に適した何らかの慣用の投与形態で、治療有効量で製剤化され得る。そのような製剤を含む本明細書に記載の化合物またはそれらを含む組成物は、本明細書に記載の方法に対して多様な慣用の方法で、および多様な投与形式で、既知の方法を使用して投与され得る(一般的には、Remington: The Science and Practice of Pharmacy, (21st ed., 2005)を参照)。
本明細書で使用される用語「投与」は、限定されないが、経口(po)、静脈内(iv)、筋肉内(im)、皮下(sc)、経皮、吸入、口腔、眼、舌下、膣内、直腸などを含む、本明細書に記載の化合物および組成物を患者に導入するための全ての手段を含む。本明細書に記載の化合物および組成物は、単一用量形態および/または慣用の非毒性の薬学的に許容される担体、添加剤および溶媒を含む製剤で投与され得る。
本明細書に記載の方法において、共投与または組合せの個々の成分は、任意の適切な手段によって、一緒に、同時に、逐次的に、別個にまたは単一の医薬製剤で投与され得ると解される。共投与される化合物または組成物が別個の投与形態で投与される場合、各化合物の1日あたりの投与回数は、同一であり得るか、異なることがある。化合物または組成物は、同一のまたは異なる投与方法で投与され得る。化合物または組成物は、同時のまたは交互のレジメンに従い、治療の経過中の同一または異なる時間に、分割してまたは単一形態で同時に投与され得る。
経口投与の具体的な方法は、錠剤、カプセル剤、エリキシル剤、シロップ剤などを含む。
具体的な非経腸投与のための具体的な方法は、静脈内、動脈内、腹腔内、表皮、尿道内、胸骨内、筋肉内および皮下、ならびに技術分野で認められる他の非経腸投与の方法を含む。
非経腸投与の具体的な手段は、有針(マイクロニードルを含む)注射器、無針注射器および点滴技術、ならびに技術分野において認められる何らかの他の非経腸投与の手段を含む。非経腸製剤は一般的に、塩、炭水化物および緩衝剤(好ましくはpH約3〜約9の範囲)のような賦形剤を含む水溶液であるが、いくつかの用途については、それらは滅菌非水性溶液、または滅菌水、非ピロゲン水のような適切な溶媒とともに使用される乾燥形態としてより適切に製剤され得る。滅菌条件下、例えば、凍結乾燥による非経腸製剤の調製は、当業者に周知の標準的な医薬技術を使用することで容易に達成できる。化合物の非経腸投与は、具体的には生理食塩水の形態でまたはリポソームに含まれた化合物を用いる形態で実施される。化合物が本質的に溶解されるのに十分に可溶でない場合、エタノール、DMSO、クレモホールなどのような可溶化剤を利用できる。
特許請求の範囲に記載する組合せの各化合物の用量は、投与方法、処置の状況、状態の重症度、状態が処置されるか予防されるか、ならびに処置される個人の年齢、体重および健康を含む、いくつかの要因による。さらに、特定の患者についての薬理ゲノミクス(薬物動態的、薬力学的な遺伝子型の効果または療法的な有効性特性)情報は、使用される用量に影響を与える。
本明細書に記載の疾患および投与方法によって、約1μg/kg〜約1g/kgの範囲に入る用量を含む、広範な許容される用量が本明細書において企図される。用量は単一または分割でよく、q.d.、b.i.d.、t.i.d.、隔日、週1日、月1日、四半期に1日などを含む、広範な種々のプロトコールに従って投与され得る。これらの各場合において、1日、1週間、1ヶ月または四半期の総用量は、本明細書に記載の治療有効量に対応すると解される。局所的に、例えば注射により疾患部位またはその近くに与えられるとき、具体的な用量は、約1μg/kg〜約10mg/kg、または約0.01mg/kg〜約10mg/kg、または約0.01mg/kg〜約1mg/kg、または約0.1mg/kg〜約10mg/kg、または約0.1mg/kg〜約1mg/kgの範囲の用量を含む。局所的に、例えば注射により疾患部位の近くに、または疾患部位周辺の組織に局所的に与えるとき、具体的な用量は、約0.01mg/kg〜約10mg/kg、または約0.01mg/kg〜約1mg/kg、または約0.1mg/kg〜約10mg/kg、または約0.1mg/kg〜約1mg/kgの範囲の用量を含む。全身的に、たとえば非経腸的に与えられるとき、具体的な用量は、約0.01mg/kg〜約100mg/kg、または約0.01mg/kg〜約10mg/kg、または約0.1mg/kg〜約100mg/kg、または約0.1mg/kg〜約10mg/kgの範囲の用量を含む。全身的に、たとえば経口で与えられるとき、具体的な用量は、約0.1mg/kg〜約1000mg/kg、または約0.1mg/kg〜約100mg/kg、または約0.1mg/kg〜約10mg/kg、または約1mg/kg〜約1000mg/kg、または約1mg/kg〜約100mg/kg、または約1mg/kg〜約10mg/kgの範囲の用量を含む。
別の具体的な態様において、例えば本明細書に記載の疾患を処置するとき、化合物は患者の体重で約0.01mg/kg、または約0.05mg/kg、または約0.1mg/kg、または約0.5mg/kg、または約1mg/kg、または約5mg/kgの用量で、非経腸で、局所的に、q.d.で投与される。
別の具体的な態様において、例えば全身条件で処置するとき、化合物は患者の体重で約0.1mg/kg、または約0.5mg/kg、または約1mg/kg、または約5mg/kg、または約10mg/kg、または約50mg/kgの用量で、非経腸で、全身的に、q.d.で投与される。
前記の具体的な用量および投与プロトコールに加え、本明細書に記載のいずれか1つの化合物または化合物の混合物の有効量は、既知の技術の使用によりおよび/または類似の状況下で得られた結果を観察することにより、担当診断医または医師により、容易に決定できると解される。有効量または用量の決定において、限定されないが、ヒトを含む哺乳類の種、その体格、年齢および一般的健康、関連する特定の疾患または障害、疾患または障害の程度または関連性もしくは重症度、個々の患者の応答、投与される特定の化合物、投与方法、調製投与の生物学的利用可能性特性、選択される用量レジメン、併用薬の使用および他の関連する状況を含む多数の要因が担当診断医または医師によって考慮される。
本明細書に記載の化合物の医薬組成物の製造において、本明細書に記載の種々の態様のいずれかにおける治療有効量の1以上の化合物は、1以上の賦形剤と混合され得るか、1以上の賦形剤により希釈され得るか、カプセル、小袋、紙または他の容器の形態で存在できるような担体内に封入され得る。賦形剤は希釈剤として働くことがあり、活性成分に対して溶媒、担体または媒体として作用する固体、半固体または液体の物質であり得る。その結果、製剤組成物は錠剤、丸薬、粉剤、トローチ剤、小袋剤、オブラート剤、エリキシル剤、懸濁剤、乳剤、溶液剤、シロップ剤、エアロゾル剤(固体としてまたは液体媒体中で)、軟膏剤、軟ゼラチンカプセル剤および硬ゼラチンカプセル剤、座薬、滅菌注射溶液および滅菌包装粉末の形態であり得る。組成物は、選択される用量および投与形態により、約0.1%〜約99.9%の範囲の活性成分を含む。
非経腸組成物。医薬組成物はまた、投与形態における注射、注入または植込(静脈内、筋肉内、皮下など)、製剤により、または慣用の非毒性の薬学的に許容される担体およびアジュバントを含有する適切な送達道具またはインプラントを介して、非経腸的に投与することができる。そのような組成物の製剤および製造は、医薬製剤の当業者に周知である。製剤は、Remington: The Science and Practice of Pharmacy, supraにおいて見ることができる。
非経腸使用のための組成物は、単位用量形態(例えば、単用量アンプル)、または数用量を含み、適切な保存剤が添加され得るバイアル(以下を参照)で提供され得る。組成物は溶液、懸濁液、乳液、点滴道具もしくは送達道具またはインプラントの形態であり得るか、または使用前に水または別の適切な溶媒で再構成される乾燥粉末として存在し得る。活性薬物は別として、組成物は適切な非経腸的に許容される担体および/または賦形剤を含み得る。活性薬物は、制御放出のためにマイクロスフェア、マイクロカプセル、ナノパーティクル、リポソームなどの中に含まれることがある。さらに、組成物は懸濁剤、可溶化剤、安定化剤、pH調整剤および/または分散剤を含み得る。
上で示したように、本明細書に記載の医薬組成物は、滅菌注射に適切な形態であり得る。そのような組成物を調製するために、適切な活性薬剤を非経腸的に許容される液体溶媒に溶解または懸濁させる。使用され得る許容されるビークルおよび溶媒は、水、適切な量の塩酸、水酸化ナトリウムまたは適切な緩衝液を添加することにより適切なpHに調製された水、1,3−ブタンジオール、リンガー溶液および等調整塩化ナトリウム溶液である。水性の製剤はまた、1以上の保存剤(例えば、メチル、エチルまたはn−プロピルp−ヒドロキシベンゾエート)を含み得る。化合物の1つが単に水に難溶性またはわずかに可溶である場合、溶解度向上剤または可溶化剤が添加され得るか、または溶媒は10〜60%w/wのプロピレングリコールなどを含み得る。
以下の例はさらに、本発明の特定の態様を説明する;しかしながら、以下の具体例は、いずれの場合においても本発明を限定するものと解釈されるべきではない。
「AOH」番号により示すように、本明細書に例示される化合物は、AOH39を同定するためにAMRI(旧名称Albany Medical Research,Inc.)、Albany,New Yorkにより使用されるスクリーニング化学ライブラリに含まれる化合物から得られたかまたは由来したものである。
他の本発明のcaPCNA媒介機能の小分子阻害剤は、従来の合成経路により製造され得る。
細胞生存率に対するAOH39の効果:
細胞生存率に対するAOH39の効果は、記載した濃度のAOH39または薬物非含有リン酸緩衝生理食塩水(PBS)/DMSO対照と72時間インキュベートした乳癌および神経芽腫細胞株の生存率を試験することにより、調査された。図2を参照;HCC1937はBRCA1欠損乳癌細胞株であり;MCF7はER+乳癌細胞株であり;MCF10Aは、非悪性であるが、不死化乳房細胞株であり;SK−N−AS、SK−N−BE2cおよびSK−N−DZ株は、神経芽腫細胞株であり;X軸には調査された種々の細胞が列挙されている。Y軸は細胞増殖を、AOH39を添加していないPBS/DMSO存在下で生育させた培養物中の増殖率として示す。増殖はCellTiter Glo Assay(Promega社、Madison,WI)(https://www.promega.com/products/cell−health−and−metabolism/cell−viability−assays/celltiter−glo−luminescent−cell−viability−assay/)を使用して観察した。ヒストグラムはプリズム6を用いて作成した。
AOH39によるSV40インビトロDNA複製の阻害
インビトロDNA複製活性は、標準的なT−抗原およびSV40組織依存インビトロDNA複製反応(L. Malkas et al., Biochemistry 29: 6362-6374 (1990))を用いて決定され、阻害率はAOH39の代わりにTris−HCl/DMSOを含む反応と比較して決定された。反応は、反応混合物へのT−抗原の添加で開始された。5μMの濃度でおよそ50%、および10μMで75%以上まで複製を阻害するAOH39と共に、結果を図3に示す。
AOH39−媒介MCF7細胞毒性とMCF7細胞抽出物媒介インビトロDNA複製阻害の相関
AOH39のSV40組織依存インビトロDNA複製過程を阻害する能力とMCF7細胞生存率の間には厳密な相関が存在する、図4。細胞生存率は、10μMのAOH39で72時間インキュベート後、MTTアッセイを使用して比色分析で決定された。インビトロDNA複製活性は、標準的なT−抗原およびSV40起源依存インビトロDNA複製(L. Malkas et al., Biochemistry, 29, 6362-6374 (1990))を使用して決定され、阻害率は、活性アッセイについてはAOH39の代わりにTris−HCl/DMSOを、生存率アッセイについてはPBS/DMSOを含む反応と比較して決定された。AOH39は、化合物の代わりにPBS/DMSOを含む対照複製反応と比較して、有意にDNA複製を阻害し、阻害はMCF7細胞生存率における有意な減少と厳密に相関した。
AOH39のcaPCNAのPIP Box相互作用ドメインとの予測相互作用
図5は、caPCNAのPIP Box相互作用ドメインとのAOH39の相互作用のエネルギー最小化の結果を示す。AOH39の結合様式は、初めはオールアラウンドドッキング(AAD)(Nam S, Wen W, Schroeder A, Herrmann A, Yu H, Cheng X, Merz KH, Eisenbrand G, Li H, Yuan YC, Jove R, “Dual inhibition of Janus and Src family kinases by novel indirubin derivative blocks constitutively-activated Stat3 signaling associated with apoptosis of human pancreatic cancer cells”, Mol. Oncol. 2013 Jun;7(3):369-78. doi: 10.1016/j.molonc.2012.10.013 PMID: 23206899)を使用して構築され、メタダイナミクス(Laio, A.; Parrinello, M. (2002). "Escaping free-energy minima". Proceedings of the National Academy of Sciences of the United States of America 99 (20): 12562-12566.)により50ナノ秒シミュレーションで改良された。caPCNAに対するAOH39の結合アフィニティは、Schrodinger Glide DockingソフトウェアをXP精度で用いて、−4.62kcal/molであると予測される。
癌細胞におけるAOH39の増殖阻害分析
癌および非癌細胞株の増殖に対するAOH39の効果を調査し、結果を図6に要約した。AOH39または薬物欠乏DMSO対照とインキュベートした乳癌および神経芽腫細胞株の生存率。増殖はCellTiter Glo Assay(Promega社、Madison,WI)(https://www.promega.com/products/cell−health−and−metabolism/cell−viability−assays/celltiter−glo−luminescent−cell−viability−assay/)を使用して観察した。X軸はμMにおけるAOH39濃度のlog値であり、0は1μMに対応し、1は10μMに対応する。グラフは、プリズム6を用いて生成させた。MDA−MB231およびMDA−MB468はER−乳癌細胞株であり;SK−N−AS株、SK−N−BE2c株、SK−N−DZ株は神経芽腫細胞株であり;LAN5細胞は神経芽腫骨転移であり;HCC1937はBRCA1欠損乳癌細胞株であり;MCF7はER+乳癌細胞株であり;MCF10Aは、非悪性であるが、不死化乳房細胞株であり;PBMCは末梢血単球(増殖している正常細胞)である。X軸はAOH39濃度の対数としてプロットされ、1.0が10μMに対応する。Y軸は細胞増殖を、AOH39を添加していないPBS/DMSO中の増殖率として示す。
膵臓癌細胞株の生存率に対するAOH39の効果
膵臓癌細胞株の増殖に対するAOH39の効果を図7に要約する。PBS/DMSO(薬物無し)と比較して示された濃度で、AOH39とインキュベートしたPanc1およびPanc2細胞株の生存率をY軸上にプロットし、そしてX軸はμMにおけるAOH39濃度を示す。増殖はCellTiter Glo Assay(Promega社、Madison,WI)(https://www.promega.com/products/cell−health−and−metabolism/cell−viability−assays/celltiter−glo−luminescent−cell−viability−assay/)を使用して観察した。グラフは、プリズム6を用いて生成させた。
種々の悪性および非悪性細胞株における細胞生存率に対するAOH39の効果
種々の悪性および非悪性細胞株における細胞生存率へのAOH39の効果を表1ならびに図8および図9に示す。
表1ならびに図8および9に列挙されたIC50は、培養物全体のエネルギー状態および細胞集団の生存率を観察するCell−Titer Glo Assay(Promega社、Madison、WI)を使用して、AOH39の漸増濃度の非存在下または存在下で細胞増殖を観察することにより決定した(https://www.promega.com/products/cell−health−and−metabolism/cell−viability−assays/celltiter_glo−luminescent−cell−viability−assay/)。集団が倍増するにつれて、アッセイからの量子収量も倍増する。HCC1937はBRCA1欠損乳癌細胞株であり;MCF7はER+乳癌細胞株であり;MDA−MB231およびMDA−MB468はER−悪性乳癌細胞株である。SK−N−AS株、SK−N−BE2c株、SK−N−DZ株は神経芽腫細胞株であり、LAN5細胞は神経芽腫骨転移に由来する細胞株であり;MCF10Aは、非悪性であるが、不死化乳房細胞株である。PBMCは末梢血単球(増殖している正常細胞)であり、MCF10Aは、不死であるが、非悪性乳房上皮細胞株である。図8および図9に関して、X軸はμMにおけるAOH39濃度の対数であり、0は1μMに対応し、1は10μMに対応する。Y軸は細胞増殖を、AOH39を添加していないPBS/DMSOで生育させた同一の細胞培養物の割合として示す。

Claims (8)

  1. 治療有効量の式
    の化合物もしくはその置換誘導体、またはその薬学的に許容される塩を投与することを含む、処置を必要とする患者における増殖細胞核抗原の癌特異的(関連性)アイソフォーム(caPCNA)を発現する悪性細胞の細胞増殖を減少させる、方法。
  2. 増殖細胞核抗原の癌特異的(関連性)アイソフォーム(caPCNA)を発現する悪性細胞の細胞増殖を減少させるための、請求項1に記載の化合物もしくはその置換誘導体、またはその薬学的に許容される塩の使用方法。
  3. 請求項1に記載の化合物もしくはその置換誘導体、またはその薬学的に許容される塩を含み、さらに1以上の担体、希釈剤もしくは賦形剤またはそれらの組合せを含む医薬組成物。
  4. 癌が乳癌である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法、使用または組成物。
  5. 癌が膵臓癌である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法、使用または組成物。
  6. 癌が神経芽腫である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法、使用または組成物。
  7. 該使用が別の化学療法的方法を増強するためである、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法または使用。
  8. 請求項3に記載の化合物およびさらなる化学治療剤を含む医薬組成物。
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