JP2018510261A - 耐腐食性が上昇したウェッジロックワッシャおよびその製造方法 - Google Patents

耐腐食性が上昇したウェッジロックワッシャおよびその製造方法 Download PDF

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Abstract

ウェッジロックワッシャ1a、1bに関し、中心軸と、中央貫通穴と、外方周囲軸方向表面と、別のウェッジロックワッシャに対面係合する第1の面表面とを備える、該表面は、第1の面が、径方向に延在するカム7のパターンを備え、各カムがワッシャの中央面に対して勾配する第1,2の表面を備え、第1,2の表面が、径方向に延在するカムエッジ7aで合流し、第1のカムの第2の表面が、径方向に延在する内方隅部7bにて隣接カムの第1の表面と合流し、各カムが、内方隅部の底部が配置された底部面とカムエッジの頂部が配置された頂部面との間の高さhを有し、内方隅部の平滑移行ゾーンが、水平方向長さaを有し、内方隅部が、その底部から平滑移行ゾーンの端部への垂直方向高さHとして定義されるh/4〜h/2の高さHを有し、カムエッジが、平滑移行ゾーンの内方隅部の高さH以上の高さH'を有する平滑移行ゾーンを有し、第1の表面が表面硬化ならびに電解研磨/酸洗いされる。

Description

本開示は、一般的には請求項1のプリアンブルに記載のウェッジロックワッシャに関する。さらに、本開示は、冷間成形および表面硬化を含むウェッジロックワッシャを製造する方法に関する。
ウェッジロックワッシャは、螺合部の望ましくない緊解を防止することが可能な、ねじシャンクに適合化された中央穴を備えるディスク形状薄板である。ウェッジロックワッシャは、ねじ部品の荷重を分散するために使用される。本願は、一般的に対で使用されるウェッジロックワッシャを扱う。表面の一方に、ウェッジとしても知られる径方向に延在するカムの形態のパターンが設けられる。ロックシステムでは、カム面同士が相互に対面および係合する状態で、2つのウェッジロックワッシャが対で配置される。カムの最大表面は、水平面に対して勾配を有し、これは、かかるロックシステムにおけるねじのねじ山のピッチよりも大きい。この勾配により、カムによるウェッジ効果が生じることによってねじ要素の能動的かつ効率的なロックが生じ、さらにはこれらのカムにより、振動を受けた場合でもボルト等が回転して緩むのが防止される。したがって、これは、カム同士が相互上で摺動するように2つのウェッジロックワッシャが相互に対して回転するときに実現される効果である。カム同士のこの摺動が生じると、カム同士が相互上で摺動するにつれてワッシャ対は軸方向に広がる。代わりに螺合部の締結が望まれる場合には、カムの摺動がウェッジ形状端部により防止されることにより2つのワッシャの対応した広がりは生じない。
ウェッジロックワッシャのカム表面の対向側の表面は、ウェッジロックワッシャとねじ頭部、工作物、またはボルト等との間の摩擦を増加させるように適合化された別のパターンをしばしば備える。かかるパターンは、例えば径方向に延在する歯の形態であってもよい。各歯は、典型的にはウェッジロックワッシャの対向側表面上のカムの周方向長さよりも短い周方向長さを有し、カムの勾配とは逆方向に勾配を与えられる。この理由は、歯が例えばねじ頭部、ナット、または装着された要素などの表面と相互作用および係合する可能性があり、それによりワッシャがこの表面に対して回転を防止される恐れがあるためである。パターンではなく、他の摩擦増大表面処理を適用することが可能である。かかる処理は、表面への硬質金属粒子の塗布を利用したものである。
ロックワッシャは、適切な材料のストリップブランクから作製される。このストリップブランクは、ウェッジロックワッシャの形状および表面パターンを作製するために成形および/または打抜き加工を被る。ウェッジロックワッシャを形成する一例の方法が、EP2195129に開示されている。ウェッジロックワッシャは、力に耐えるために、ならびに歯およびカムのパターンを変形させてしまうことによりロックシステムにおいて摩擦力を喪失させないために、高い表面硬度を有する必要がある。さらに、高い表面硬度は、摩耗の観点からも望ましい。したがって、望ましい高度を達成するためにウェッジロックワッシャの材料を硬化することが適切である。ウェッジロックワッシャの材料によっては、所望の特性を実現するために、追加的にまたは代替的にウェッジロックワッシャの硬化表面または硬質コーティングを用意することが適切である場合がある。
例えば、ウェッジロックワッシャは、AISI304、AISI316、またはAISI316Lなどのオーステナイト系ステンレス鋼から作製され得る。オーステナイト系ステンレス鋼は、かなり高い強度を有するが、無心焼き入れすることができない。したがって、オーステナイト系ステンレス鋼は、摩耗を被りやすい場合があり、したがって表面硬度を上昇させ摩耗を軽減するために表面硬化されるべきである。オーステナイト系ステンレス鋼の表面硬化は、プラズマまたは塩浴窒化による鋼の窒化などの様々な方法により実現され得る。しかし、かかる方法は、表面層中に窒化クロムが形成されることにより耐腐食性を低下させ得る。しかし、耐腐食性が維持またはさらに改善される表面硬化のための適切なオプションが存在する。かかる表面効果プロセスは、一般的には材料に気相熱化学プロセスを受けさせることに基づく。かかるプロセスは、雰囲気ガスから鋼の表面中に炭素および/または窒素を拡散させて、炭素および/または窒素を多く含む表面層を結果的に得ることを伴う。プラズマ窒化または塩浴窒化とは対照的に、かかる拡散プロセスは、結果として窒化クロムの形成をもたらさず、窒素および炭素は、微細構造中の隙間に供給される。硬化は、一部がその最終形状に成形された後に、すなわち所望の最終幾何学形状を達成するための鋼の塑性変形がもはや意図されない時点にて実施される。
上述のように、表面中への炭素および/または窒素の拡散は、オーステナイト系ステンレス鋼の耐腐食性も上昇させ得る。しかし、これは、鋼の表面上または表面領域中にデルタフェライトまたは変形マルテンサイト(変形誘起マルテンサイトとしても知られる)が存在しない場合にのみ可能となる。さらに、表面は、所望の結果を実現するために表面欠陥を実質的に有するべきではない。そうでない場合には、局所的腐食のリスクが生じ得る。
変形マルテンサイトは、例えば冷間成形、深絞り、打抜き加工、または加圧成形などを利用して製品を作製する場合に生じ得る。変形マルテンサイトは、上記で開示したような表面硬化の最中だけでなくさらに全般的にオーステナイト系ステンレス鋼の耐腐食性にマイナスの影響を及ぼす。溶体化焼鈍により変形マルテンサイトを除去することが可能である。しかし、かかる溶体化焼鈍は、バルク硬度にも影響を及ぼし、したがって全ての用途に適さない。
上記で開示したように、ウェッジロックワッシャは、鋼のシートブランクから打抜き加工または型打ち加工などの冷間成形により形成される。オーステナイト系ステンレス鋼は、一般的には高い組成を有し、冷間成形により容易に形成され得る。しかし、冷間成形の最中に、材料中に変形がもたらされる結果として変形マルテンサイトが形成される場合がある。変形度合いがウェッジロックワッシャのパターンに基づき変化することを鑑みると、変形マルテンサイトは、一般的にはウェッジロックワッシャの最も変形された部分においてより頻繁に生じる。
デルタフェライトは、製造プロセスの結果として鋼中に存在する場合がある。また、デルタフェライトは、一般的には耐腐食性に対してマイナスの影響を有する。
オーステナイト系ステンレス鋼の耐腐食性を改善する一方法は、汚染物質および変形マルテンサイトを溶解するための鋼の一部の表面の電解研磨と、意図した耐腐食性を得るために必要な不動態化表面層を構築することが困難となり得る空洞を有さない平滑表面の実現とによるものである。また、電解研磨は、一般的に表面により高いクロム含有量をもたらす。
電解研磨は、電解中に電解研磨対象の金属パーツを浸漬することと、この金属パーツをアノードとして機能させることとを典型的に含むプロセスである。電解研磨対象となる金属パーツの表面上の金属は、電流がアノードからカソードに流れることにより電解中で酸化および溶解される。したがって、表面硬化されたオーステナイト系ステンレス鋼の電解研磨により、望ましくないオーステナイト系ステンレス鋼の表面硬化層の部分が除去される。
しかし、鋭角エッジまたは深穴などの複雑なジオメトリを有する金属パーツの電解研磨は、そのパーツの表面からの金属の不均一な除去を結果としてもたらす場合がある。これは、金属パーツのジオメトリの結果として生じる表面の種々の部分におけるそれぞれ異なる電流密度に起因する。したがって、以前から知られているウェッジロックワッシャの電解研磨は、カムのエッジからおよびカムの底部からそれぞれ異なる量の金属の除去を引き起こす場合がある。
EP2195129
本発明の目的は、耐腐食性が上昇したウェッジロックワッシャを提供することである。
この目的は、請求項1に記載のウェッジロックワッシャと、請求項7に記載のウェッジロックワッシャを製造するための方法とにより達成される。
したがって、本開示の態様は、ウェッジロックワッシャであって、中心軸と、中心軸と同心状であり内方周囲軸方向表面を画定する中央貫通穴と、外方周囲軸方向表面と、別のウェッジロックワッシャに対面および係合するように適合化された第1の面表面であって、前記第1の面が、径方向に延在するカムのパターンを備え、各カムが、ウェッジカムロック表面の中央面に対して勾配を有する第1の表面および第2の表面を備え、各カムの第1の表面および第2の表面が、径方向に延在するカムのエッジで合流し、第1のカムの第2の表面が、径方向に延在する内方隅部にて隣接カムの第1の表面と合流し、各カムが、内方隅部の底部が配置された底部面とカムエッジの頂部が配置された頂部面との間で規定される高さhを有する、第1の面表面とを備え、内方隅部の平滑移行ゾーンが、水平方向長さaを有し、内方隅部が、内方隅部底部から平滑移行ゾーンの端部にかけての垂直方向における高さHとして定義される少なくともh/4および最大でもh/2の高さHを有し、カムエッジが、平滑移行ゾーンの内方隅部の高さH以上である高さH'を有する平滑移行ゾーンを有し、少なくとも第1の表面が、表面硬化ならびに電解研磨および/または酸洗いされる、ウェッジロックワッシャにより説明される。
説明されるように、これは、耐腐食性に関して特に有利である。
別の態様によれば、ウェッジロックワッシャは、オーステナイト系ステンレス鋼から作製される。
別の態様によれば、カムの第2の表面は、ウェッジロックワッシャの中心軸が配置された面に対して角度を付けられた第2の面内に配置される。
別の態様によれば、ウェッジロックワッシャは、第1の面表面の対向側の第2の面表面をさらに備え、第2の表面は、径方向に延在する歯のパターンを備え、各歯は、径方向に延在する歯エッジと、歯の第2の歯表面と隣接歯の第1の歯表面との間に画定された径方向に延在する第2の内方隅部とを備える。
別の態様によれば、ウェッジロックワッシャは、好ましくは、2つのフランクに対して正接するアールt/3から、歯エッジから起始し底部に正接するアール2tまでの範囲内である丸み部を内方隅部上に備える。
別の態様によれば、ウェッジロックワッシャは、h/4からh/3の間の平均アールを有するカムの内方隅部を備える。
表面硬化およびその後の電解研磨または酸洗いに加えて、ウェッジロックワッシャのカムの形状を最適化することにより、ウェッジロックワッシャの耐腐食性が向上し得ることが判明している。これは、変形マルテンサイトの形成を最小限に抑え、表面の汚染物質および欠陥を除去するように適合化された後の処理ステップ中におけるウェッジロックデバイスの表面中にわたる材料除去率を均一化することによって達成される。
ウェッジロックワッシャのカムのジオメトリが鋭角のエッジおよび隅部を丸めることにより変更されることによって、とりわけカムの底部における過剰な変形度合いの結果として生じる変形マルテンサイトの形成が最小限に抑えられ、さらには後の電解研磨または酸洗いの最中の表面の種々の部分にわたる材料除去率が平滑化される。これにより、表面の欠陥および汚染物質のない平滑表面を実現するために必要とされる電解研磨または酸洗いの度合いを最小限に抑えることが可能となる。また、これにより、ウェッジロックカムの硬化表面層の深さの損失が最小限に抑えられる。これにより、以前より知られているウェッジロックワッシャに比べて耐腐食性が上昇し、表面硬化層の深度がより深くなったウェッジロックワッシャが実現される。
別の態様によれば、ウェッジロックワッシャを作製する方法であって、
a.中心軸と、中心軸と同心状であり内方周囲軸方向表面を画定する中央貫通穴と、外方周囲軸方向表面と、別のウェッジロックワッシャに対面および係合するように適合化された第1の面表面であって、前記第1の面が、径方向に延在するカムのパターンを備え、各カムが、ウェッジカムロック表面の中央面に対して勾配を有する第1の表面および第2の表面を備え、各カムの第1の表面および第2の表面が、径方向に延在するカムエッジで合流し、第1のカムの第2の表面が、径方向に延在する内方隅部にて隣接カムの第1の表面と合流し、各カムが、内方隅部の底部が配置された底部面とカムエッジの頂部が配置された頂部面との間で規定される高さhを有する、第1の面表面とを備え、内方隅部の平滑移行ゾーンが、水平方向長さaを有し、内方隅部が、内方隅部底部から平滑移行ゾーンの端部にかけての垂直方向における高さHとして定義される少なくともh/4および最大でもh/2の高さHを有し、カムエッジが、平滑移行ゾーンの内方隅部の高さH以上である高さH'を有する平滑移行ゾーンを有する、ウェッジロックワッシャを実現するために、鋼ブランクからウェッジロックワッシャを冷間成形するステップと、
b.冷間成形されたウェッジロックワッシャの表面中に炭素および/または窒素を拡散させることにより冷間成形されたウェッジロックワッシャを表面硬化し、それによりウェッジロックワッシャの硬化表面層を実現するステップと、
c.硬化表面層の深さ未満の表面深度まで表面硬化されたウェッジロックワッシャを電解研磨または酸洗いするステップと
を含む、方法が開示される。
別の態様によれば、この方法は、ウェッジロックワッシャがオーステナイト系ステンレス鋼ブランクシートから形成されることをさらに含む。
別の態様によれば、この方法は、冷間成形されたウェッジロックワッシャを表面硬化するステップの前に、冷間成形されたウェッジロックワッシャを電解研磨するステップをさらに含む。
別の態様によれば、この方法は、電解研磨または酸洗いするステップが、好ましくは4μmから10μmの間である最大でも15μmの深度まで実施されることをさらに含む。
一対のウェッジロックワッシャを備える先行技術のロックシステムおよびロック原理を示す図である。 先行技術による一対のウェッジロックワッシャの斜視図である。 カム表面を示す、先行技術による1つのウェッジロックワッシャの拡大図である。 本開示による一対のウェッジロックワッシャの斜視図である。 本開示による一対のウェッジロックワッシャの斜視図である。 本開示による一対のウェッジロックワッシャの拡大図である。 平滑移行ゾーンの高さHを示す図である。 代替的な内方隅部形状を有する本開示による一対のウェッジロックワッシャの斜視図である。 本開示による歯の断面図である。 表面硬化後のウェッジロックワッシャの表面のSEM画像を示す図である。 表面硬化および電解研磨後のウェッジロックワッシャの表面のSEM画像を示す図である。 先行技術によるウェッジロックワッシャの歯底のSEM画像を示す図である。 本発明によるウェッジロックワッシャの歯底のSEM画像を示す図である。 130時間の塩水噴霧試験後の、表面硬化されているが電解研磨されていない先行技術によるウェッジロックワッシャのカム面表面の写真を示す図である。 1000時間の塩水噴霧試験後の、表面硬化および電解研磨さている先行技術によるウェッジロックワッシャのカム面表面の写真を示す図である。 1000時間の塩水噴霧試験後の、本発明によるウェッジロックワッシャのカム面表面の写真を示す図である。
以下、本発明が、添付の図面を参照としてさらに詳細に説明される。しかし、本発明は、論じられる実施形態に限定されず、添付の特許請求の範囲内において多様であり得る。
さらに、これらの図面は、明示されない限りは縮尺通りであるとみなすべきではなく、一部の特徴が、本発明をより明確に示すために誇張される場合がある。
図1は、第1のロックワッシャ1a'および第2のロックワッシャ1b'がボルト10'などの留め具要素を固定するために対で配置された、先行技術のロックアセンブリ1'を示す。各ウェッジロックワッシャ1a'、1b'は、中央穴2'を有し、留め具要素のシャンク11'がこの中央穴2'内に延在する。さらに、図2では、ウェッジロックワッシャ1a'、1b'は、例えばボルト頭部の底表面またはナットの底表面、または工作物表面等の、留め具要素の接触表面に係合するように意図された側に径方向に延在する歯3'のパターンを備える。ロックワッシャの対向面は、径方向に延在するカム7'のパターンを備える。ウェッジロックワッシャのカム面は、相互に対面および係合するように意図される。角度αで示されるようなカムの勾配は、角度βで示される留め具要素10'の溝のピッチよりも大きい。したがって、この勾配により、カムによるウェッジ効果が生じることによって留め具要素の能動的かつ効率的なロックが生じ、さらにはこれらのカムにより、振動を受けた場合でもボルト等が回転して緩むのが防止される。
ウェッジロックワッシャ1a'、1b'は、中心軸4'を有し、この中心軸に対して垂直な中心面を有するものとして説明され得る。ウェッジロックワッシャは、中心軸4'と同心状であり、ロックシステムで使用される場合に留め具要素11'のシャンクをウェッジロックワッシャ1a'、1b'に貫通して延在させ得るように適合化された中央貫通穴2'を備える。この中央貫通穴を鑑みると、ウェッジロックワッシャは、内径5'および外径6'を備える。ウェッジロックワッシャ1a'、1b'は、円形周囲表面を有し、すなわち軸方向断面が、中央貫通穴2'を有する円筒状である。しかし、六角形または他の多角形形状の形態の軸方向断面などの、他の形状が可能である。
ウェッジロックワッシャ1a'は、対応するウェッジロックワッシャ1b'と共に使用されるように意図され、殆どの場合では、この対応するウェッジロックワッシャ1b'は、第1のウェッジロックワッシャ1a'と同一であるが、第1のウェッジロックワッシャ1a'と比較して上下反転して配置される。したがって、ウェッジロックワッシャ1a'、1b'は、対で使用されるように意図される。しかし、ウェッジロックワッシャは、同一形状のものである必要はない。この対は、一体化された場合に円錐の形態であることも可能であり、その場合には第1のワッシャが外方円錐表面上にカムを有し、第2のワッシャが内方円錐表面上にカムを有する。したがって、螺合部においては、この対が、ロック能力をさらに改善するためにばね力を共に印加する。また、平坦ウェッジロックワッシャまたは円錐形状変形例のいずれかとの組合せにおいて、第2のロックワッシャよりも大きな貫通穴を有する第1のワッシャを有することが可能である。これは、シャンクとねじ頭部の下面の平坦表面との間の移行部に斜角面またはアールを有するねじ頭部の平坦表面へのアプローチを可能にし得る。
対である2つのウェッジロックワッシャ1a'、1b'間にロック効果を与えるために、ウェッジロックワッシャ1a'、1b'は、対の他方のウェッジロックワッシャに対面する表面上に意図的に設計されたパターンをそれぞれ備える。このパターンは、ウェッジロックワッシャの表面上に径方向に延在するカム7'を備える。いわゆる平坦ウェッジロックワッシャの場合には、カムは、各カムの底部8'がウェッジロックワッシャの中心面に対して実質的に平行である共通面内に配置されるように配置される。同様に、カムの各頂部9'は、ウェッジロックワッシャの中央面に対して実質的に平行な共通面内に配置される。換言すれば、ウェッジロックワッシャは、表面パターンを除けば実質的に平坦ウェッジロックワッシャである。
しかし、このウェッジロックワッシャは、円錐形状を有してもよく、その場合には、ウェッジロックワッシャの中央面は、中心軸に対して垂直ではなく、中心軸と同心状の円錐形状を有する。かかる場合には、円錐形状は、より大きな底部円形開口およびより小さな頂部円形開口を有する裁頭円錐体であることが好ましい。このより大きな開口は、ワッシャの外径に対応し、より小さな開口は、平坦ワッシャの貫通穴に対応する。これらの開口は、2つの平行面内に位置決めされる。
図2は、先行技術による対のウェッジロックワッシャ1a'、1b'を示し、右側に拡大部分図が示される。相互に対面するウェッジロックワッシャの面は、径方向に延在するカム7'のパターンを備え、ウェッジロックワッシャの対向側の面は、径方向に延在する歯3'のパターンを備える。カム7'および歯3'は共に、各ウェッジロックワッシャの内径5'から外径6'まで延在し、表面全体にわたり均一に設けられる。
図2を参照すると、各カム7'は、ウェッジロックワッシャ1a'、1b'の中央面に対してある勾配で設けられた第1の表面20'と、中心軸4'が配置される軸平面内に実質的に設けられた第2の表面21'とにより形成される。第1の表面および第2の表面は、径方向に延在するカムエッジ7'aにて相互に合流する。さらに、単一のウェッジロックワッシャ1b'のカムの拡大図である図2aを参照されたい。したがって、各カムは、斜辺が第1の表面またはカムにより形成された実質的に三角形の形態の断面形状を径方向に有する。
かかる先行技術のウェッジロックワッシャのカムエッジ7a'は、実質的に鋭角である。さらに、カムの第2の表面は、実質的に鋭角の内方隅部7b'において隣接カムの第1の表面と合流する。内方隅部7b'は、カムエッジ7a'と同様に径方向に延在する。
かかるウェッジカムロックワッシャ1a'、1b'の製造時には、型打ち加工または加圧成形中の材料の変形は、ジオメトリの相違により表面中において多様となる。かかるウェッジロックワッシャの微細構造の調査時に、変形マルテンサイトがロックワッシャの少なくとも内方隅部に形成されることが判明した。
本発明によれば、図3および図4を参照すると、ウェッジロックワッシャ1a、1bのジオメトリは、修正されている。これは、実質的にはあるカムの第2の表面21が隣接カムの第1の表面20に合流するカム7の内方隅部7bの鋭角エッジを排除することにより実現されている。これは、表面間の移行領域に平滑エリアを有するように内方隅部7bを構成することによって達成される。本文脈において、これは、アールを指し得る。しかし、これは、単一半径の円セクションであるものと解釈されるべきではない。したがって、アールは、あるカムの第2の表面と隣接カムの第1の表面との間の移行部全体にわたり一定であると必ずしもみなされるべきではなく、断片的部分の形態であってもよい。これは、例えば複数の小さなアールが、平滑移行ゾーンを、または先行技術の鋭角エッジとは対照的に平滑移行ゾーンをもたらす任意の他の不規則形状を形成し得ることを意味する。そのため、内方隅部7bのアールは、カムの第2の表面と隣接カムの第1の表面との間の移行領域の平均アールを意味するものとみなされるべきである。
図3および図4は、本開示による対のウェッジロックワッシャ1a、1bを開示する。カム底部7bすなわちあるカム7の第2の表面21と隣接カム7の第1の表面20との間の移行部により画定されるカムの内方隅部7bが、アールの形態の上記に規定したような平滑移行部を備えることを鑑みると、カムエッジ7aが対向側のウェッジロックワッシャのカム底部7bと協働し得るように、非鋭角形状をカムエッジ7aに与えることも必要となる。図4aに開示するように、ワッシャ1a、1bは、同一であり、カムは、2つの丸み部7cおよび7dを有する。第1の丸み部7cは、第2の丸み部7dとは異なる。これにより、小ギャップ7eが生じる。図4aは、第1の丸み部7cと第2の丸み部7dとの間の相違を提示するための拡大図を開示する。また、これは、ウェッジロックワッシャ1a、1bのそれぞれ異なる丸み部同士が相互にどのように嵌着するかをさらに開示する。
図4のB図では、各カムの高さがhとして開示される。図4のC図では、平滑移行ゾーンの水平方向長さaが示され、このaは、上方ウェッジロックワッシャ1aおよび下方ウェッジロックワッシャ1bの両方の内方隅部7bのaである。いずれの実施形態についても、aの最小寸法は、内方隅部7bのh/3である。aの最大寸法は、内方隅部7bのhである。形状が不規則である場合には、平滑移行ゾーンに関して論じられるものは平均アールである点を理解されたい。
図4aでは、カム7が相互に対接した状態で2つのウェッジロックワッシャ1aおよび1bがどのように位置決めされるかが開示される。本開示による内方が存在し、平滑移行ゾーンが内方隅部7bに関して水平方向長さaを有する
図4bでは、平滑移行ゾーンの高さHが開示される。この内方隅部は、内方隅部底部から平滑移行ゾーンの端部までの垂直方向における高さHとして定義される、少なくともh/4および最大でもh/2の高さHを有する。
図5は、上方平滑移行部7fおよび下方移行部7gがそれぞれ同一形状を有する本開示の一態様を示す。これにより、上方ウェッジロックワッシャ1aaと下方ウェッジロックワッシャ1bbとの間のより正確な嵌着が得られる。さらに、上述のように、hに対するaの関係は、上記で既に論じられたものと同一となる。さらに、図5の開示の態様については、ギャップ7eは存在しない。
いずれの実施形態についても、ウェッジロックワッシャのエッジ7aは、内方隅部7bの寸法と同等またはそれよりも小さい寸法を有する。
本開示の一態様では、ウェッジロックワッシャ1a、1bのカム7の内方隅部7bの平滑移行ゾーンは、アールである。本開示の一態様では、ウェッジロックワッシャ1a、1bのカム7のエッジ7aの平滑移行ゾーンは、内方隅部のアールと同等またはそれよりも大きなアールである。
図5aは、カムのあらゆる実施形態に関して、ロックワッシャの他の表面がどのように設計され得るかを開示する。図5aでは、歯3が開示される。歯3は、好ましくは、2つのフランクに対して正接するアールt/3から、歯エッジから起始し底部に正接するアール2tまでの範囲内の丸み部を内方隅部上に有する。
このジオメトリは、以下に論じる処理と共に、予想を超えて優れた耐腐食性をもたらす。
第1に、上記に開示したような構成を有するウェッジロックワッシャは、ブランクから冷間成形される。例えば、冷間成形は、型打ち加工または加圧成形を含み得る。かかるステップは、ウェッジロックワッシャの意図したジオメトリにツールを修正する点のみを除けば先行技術にしたがって実施される。
任意には、冷間成形されたウェッジロックワッシャは、以下で開示されるような表面硬化をより被りやすい改良された表面を用意するために、電解研磨ステップを受ける。しかし、この電解研磨ステップは任意である。
その後、冷間成形されたウェッジロックワッシャは、炭素および/または窒素がウェッジロックワッシャの表面中に拡散される表面硬化プロセスを受ける。これは、拡散を達成するために気相熱化学プロセスにウェッジロックワッシャをさらすことによって実施される。そのため、かかるプロセスは、以前より知られており、したがってさらに詳細には論じない。
その後、ウェッジロックワッシャは、表面欠陥および汚染物質ならびに表面上の変形マルテンサイトを除去するために電解研磨ステップまたは酸洗いステップを受ける。かかるステップは、表面欠陥および汚染物質を除去するのに十分な深さまで、しかしウェッジロックワッシャの全硬化表面が除去されない程度の深さまで実施される。好ましくは、これは最大で15μmの深度まで実施される。
ウェッジロックワッシャは、適切にはオーステナイト系ステンレス鋼から作製され得る。適切なオーステナイト系ステンレス鋼の例は、AISI316、AISI316L、AISI317、AISI301〜AISI305、およびそれらの修正物である。組成の例を以下のTable 1(表1)に示す。
好ましい一実施形態によれば、オーステナイト系ステンレス鋼は、43未満のPREN値を有する鋼である。PRENは、以下の公式、すなわち
PREN=1×%Cr+3.3×%Mo+16×%N
により定義される。ここで、百分率は、質量パーセントを表す。
実験的試験1
AISI316Lから作製された先行技術のウェッジロックワッシャの微細構造を調査し、変形マルテンサイトが歯の底部に形成されていたことが判明した。これは、走査電子顕微鏡(SEM)画像を示す図8に示される。この画像から、張力線が見て取れる。また、多くの変形マルテンサイトによる材料の酷い変形も見て取れる。矢印は、縞パターンで現れる張力線を指す。
さらに、本開示によるジオメトリを有するAISI316Lのウェッジロックワッシャの微細構造を調査した。図9にその結果が示され、ロックワッシャは、変形マルテンサイトを実質的に含まないことが見て取れる。
図8および図9に示す微細構造は、カムの底部に関する。したがって、ウェッジロックワッシャの鋭角エッジの丸み部により、変形マルテンサイトに関連する問題が大幅に軽減され得ると結論付けることができる。
実験的試験2
以下に説明するように表面硬化されるがその後に電解研磨されない316Lのウェッジロックワッシャの表面構造を、SEMにより調査した。表面は、図6に示すような粒子および粒界をはっきりと示した。
さらに、同一のウェッジロックワッシャを、電解研磨にさらし、その後SEMにより調査した。表面は、図7に示すように実質的に平滑であった。
図6および図7の画像の大きさは同じであり、下方右隅部における距離マークは、10μmの距離を示す。
この結果は、ウェッジロックワッシャの表面が、電解研磨により、腐食開始点として作用するリスクを有し得るいかなる表面欠陥も含まないように非常に平滑に作製され得ることを示す。
実験的試験3
上記で開示したように表面硬化される316Lから作製されたウェッジロックワッシャの耐腐食性を試験するために、塩水噴霧試験をISO9227にしたがって実施した。
鋭いカムエッジおよび内方隅部ならびに鋭角歯を有する以前より知られているジオメトリを有するウェッジロックワッシャと、本発明によるジオメトリを有するウェッジロックワッシャとを、表面硬化後の電解研磨を伴う場合および伴わない場合の両方において試験した。試験したウェッジロックワッシャは、同一寸法を有し、エッジおよび内方隅部の形状のみが異なっていた。
以前より知られているジオメトリを有するウェッジロックワッシャの結果から、同一のジオメトリを有し電解研磨を受けないウェッジロックワッシャに比べて、電解研磨により耐腐食性が上昇したことが判明した。しかし、歯の底部およびカムの底部に腐食が検出された。これは、電解研磨されていないおよび130時間の塩水噴霧試験を受けた後の以前より知られているウェッジロックワッシャのカム面の写真を示す図10に示され、図11は、電解研磨を受けたおよび1000時間の塩水噴霧試験を受けた後の以前より知られているウェッジロックワッシャのカム面の写真を示す。
本発明によるジオメトリを有し電解研磨を受けたウェッジロックワッシャは、先行技術のジオメトリを有するロックワッシャに比べて、カムの底部および歯の底部の両方において腐食の著しい低下を示した。これは、1000時間の塩水噴霧試験後の前記ウェッジロックワッシャのカム面の写真を示す図12に示される。
1' 先行技術のロックアセンブリ
1a ウェッジロックワッシャ
1a' ウェッジロックワッシャ
1aa 上方ウェッジロックワッシャ
1b ウェッジロックワッシャ
1b' ウェッジロックワッシャ
1bb 下方ウェッジロックワッシャ
2' 中央穴
3 歯
3' 歯
4' 中心軸
5' 内径
6' 外径
7 カム
7a カムエッジ
7b カム底部、カムの内方隅部
7c 丸み部
7d 丸み部
7e 小ギャップ
7f 上方平滑移行部
7g 下方移行部
7' カム
7a' カムエッジ
7b' 内方隅部
8' カムの底部
9' カムの頂部
10' 留め具要素
11' シャンク
20 第1の表面
20' 第1の表面
21 第2の表面
21' 第2の表面
a 平滑移行ゾーンの水平方向長さ
h カムの高さ
H 平滑移行ゾーンの高さ
H' 平滑移行ゾーンの高さ
α 角度
β 角度

Claims (10)

  1. ウェッジロックワッシャであって、
    中心軸と、
    前記中心軸と同心状であり内方周囲軸方向表面を画定する中央貫通穴と、
    外方周囲軸方向表面と、
    別のウェッジロックワッシャに対面および係合するように適合化された第1の面表面であって、前記第1の面は、径方向に延在するカムのパターンを備え、各カムが、ウェッジカムロック表面の中央面に対して勾配を有する第1の表面および第2の表面を備え、各カムの前記第1の表面および前記第2の表面は、径方向に延在するカムのエッジで合流し、第1のカムの前記第2の表面は、径方向に延在する内方隅部にて隣接カムの前記第1の表面と合流し、各カムが、前記内方隅部の底部が配置された底部面と前記カムエッジの頂部が配置された頂部面との間で規定される高さhを有する、第1の面表面と
    を備える、ウェッジロックワッシャにおいて、
    前記内方隅部の平滑移行ゾーンが、水平方向長さaを有し、前記内方隅部は、前記内方隅部の底部から前記平滑移行ゾーンの端部にかけての垂直方向における高さHとして定義される少なくともh/4および最大でもh/2の前記高さHを有し、前記カムエッジは、平滑移行ゾーンの前記内方隅部の前記高さH以上である高さH'を有する前記平滑移行ゾーンを有し、少なくとも前記第1の表面は、表面硬化ならびに電解研磨および/または酸洗いされることを特徴とする、ウェッジロックワッシャ。
  2. 前記ウェッジロックワッシャは、オーステナイト系ステンレス鋼から作製される、請求項1に記載のウェッジロックワッシャ。
  3. 前記カムの前記第2の表面は、前記ウェッジロックワッシャの前記中心軸が配置された面に対して角度を付けられた第2の面内に配置される、請求項1または2に記載のウェッジロックワッシャ。
  4. 前記第1の面表面の対向側の第2の面表面をさらに備え、前記第2の表面は、径方向に延在する歯のパターンを備え、各歯は、径方向に延在する歯エッジと、歯の第2の歯表面と隣接歯の第1の表面との間に画定された径方向に延在する第2の内方隅部とを備える、請求項1から3のいずれか一項に記載のウェッジロックワッシャ。
  5. 好ましくは、内方隅部上の丸み部が、2つのフランクに対して正接するアールt/3から、前記歯エッジから起始し前記底部に正接するアール2tまでの範囲内である、請求項4に記載のウェッジロックワッシャ。
  6. 前記カムの前記内方隅部は、h/4からh/3の間の平均アールを有する、請求項1から5のいずれか一項に記載のウェッジロックワッシャ。
  7. ウェッジロックワッシャを作製する方法であって、
    a.中心軸と、前記中心軸と同心状であり内方周囲軸方向表面を画定する中央貫通穴と、外方周囲軸方向表面と、別のウェッジロックワッシャに対面および係合するように適合化された第1の面表面であって、前記第1の面は、径方向に延在するカムのパターンを備え、各カムが、ウェッジカムロック表面の中央面に対して勾配を有する第1の表面および第2の表面を備え、各カムの前記第1の表面および前記第2の表面は、径方向に延在するカムのエッジで合流し、第1のカムの前記第2の表面は、径方向に延在する内方隅部にて隣接カムの前記第1の表面と合流し、各カムが、前記内方隅部の底部が配置された底部面と前記カムエッジの頂部が配置された頂部面との間で規定される高さhを有する、第1の面表面とを備え、前記内方隅部の平滑移行ゾーンが、水平方向長さaを有し、前記内方隅部は、前記内方隅部底部から前記平滑移行ゾーンの端部にかけての垂直方向における高さHとして定義される少なくともh/4および最大でもh/2の前記高さHを有し、前記カムエッジは、平滑移行ゾーンの前記内方隅部の前記高さH以上である高さH'を有する前記平滑移行ゾーンを有する、ウェッジロックワッシャを実現するために、鋼ブランクからウェッジロックワッシャを冷間成形するステップと、
    b.前記冷間成形されたウェッジロックワッシャの表面中に炭素および/または窒素を拡散させることにより前記冷間成形されたウェッジロックワッシャを表面硬化し、それにより前記ウェッジロックワッシャの硬化表面層を実現するステップと、
    c.前記硬化表面層の深さ未満の表面深度まで前記表面硬化されたウェッジロックワッシャを電解研磨または酸洗いするステップと
    を含む、方法。
  8. 前記ウェッジロックワッシャは、オーステナイト系ステンレス鋼ブランクシートから形成される、請求項7に記載の方法。
  9. 前記冷間成形されたウェッジロックワッシャを表面硬化する前記ステップの前に、前記冷間成形されたウェッジロックワッシャを電解研磨するステップをさらに含む、請求項7または8に記載の方法。
  10. 電解研磨または酸洗いする前記ステップは、好ましくは4μmから10μmの間である最大でも15μmの深度まで実施される、請求項7から9のいずれか一項に記載の方法。
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