JP2018507813A - 自動二輪車用シートばね構造 - Google Patents

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Abstract

自動二輪車のシートばね構造であって、シート開放状態保持ばねとシート閉鎖時ダンパーばねとの両方を備えるシートばね構造を提供する。このシートばね構造は、組み立て及び解体が容易であり、空間的な制限がほとんどない。自動二輪車用シートばね構造は、運転手が座れるシート1を少なくとも一つのヒンジ軸により車体に開放可能に保持するシートヒンジ構造と、シートヒンジ構造内に備えたシート開放状態保持構造と、シートヒンジ構造内に備えた、シート開方向の付勢力を加えるシート閉鎖時ダンパーばね8とを備える。シート開放状態保持構造は、シート1を開状態でシート開位置に保持可能であって、カム構造6とカム7とに付勢力を加えるシート開放ばね5を備える。シート開放状態保持構造は、ヒンジ軸の軸方向において一方に設けられる。シート閉鎖時ダンパーばね8は、ヒンジ軸とは別に、ヒンジ軸の軸方向の他方に設けられ、シートヒンジ構造に取り付け及び取り外し可能なばね支柱9に嵌められる。

Description

本発明は、運転手が座ることができるシートをヒンジ軸により自由に開放可能であるような、自動二輪車用のシートばね構造に関する。
シートの側部に設けたシートヒンジによりシートが開放可能であるような従来の自動二輪車の例として、例えば特許文献1で開示されるように、車体上に取り付けた車体側ヒンジ(76)とこの車体側ヒンジ(76)に揺動可能に取り付けたシート側ヒンジ(51)とを備えるシートばね構造を備えた構造が開発されている。この従来のシートばね構造におけるシート側ヒンジ(51)は、開位置にシートを保持するストッパー構造(85、86、87)と、シートが開放したときにストッパーに付勢力を加えるコイルばね(107)と、シートを開放するときに開方向に付勢力を加えるらせんばね(111)とを備える。らせんばね(111)は、シートに開方向の付勢力を加えるものであって、シートを閉じる際の閉方向のダンパー(damper)としての機能を有し、これによってシートが急に閉じてしまうことを防ぐ。
日本特許第4659011号
しかしながら、従来の自動二輪車のシートばね構造には以下のような問題があった。シートばね構造において、らせんばね(111)はヒンジ軸(77)と同軸に取り付けるので、シートヒンジを挿入したシートを取り付ける過程で同時にらせんばね(111)を配置する必要があり、組み立て作業性が損なわれる。更に、らせんばね(111)を交換する場合には、シートを取り外す必要がある。また、コイルばね(107)をヒンジ軸の中心に配置する必要があるので、らせんばねを半分に分割する必要があり、結果として空間的な制限となる。
上述の問題に鑑み、本発明の目的は、自動二輪車のシートばね構造であって、シート開放状態保持ばねとシート閉鎖時ダンパーばねとの両方を備えるシートばね構造を提供することである。この構造は組み立て及び分解が簡単で空間的な制限がほとんどない。
請求項1に記載の発明は、自動二輪車用シートばね構造であって、運転手が座ることのできるシートを少なくとも一つのヒンジ軸により車体に対して開放可能に保持するシートヒンジ構造と、前記シートヒンジ構造内に備えたシート開放状態保持構造であって、前記シートを開状態でシート開位置に保持可能であって、カム構造とカムとに付勢力を加えるシート開放ばねを備えるシート開放状態保持構造と、前記シートヒンジ構造内に備えられ、シートの開方向に付勢力を加えるシート閉鎖時ダンパーばねと、を備える。前記シート開放状態保持構造は、前記ヒンジ軸の軸方向において一方に設けられる。前記シート閉鎖時ダンパーばねは、前記ヒンジ軸とは別に、前記ヒンジ軸の軸方向の他方に設けられ、前記シートヒンジ構造に取り付け及び取り外し可能なばね支柱に嵌められる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の自動二輪車用シートばね構造であって、前記シートヒンジ構造が、車体側ヒンジとシート側ヒンジとを備える。前記ばね支柱が、前記シート閉鎖時ダンパーばねを保持するパイプフレーム部と、前記車体側ヒンジ内に形成した切り込みに当接可能なストッパカム部とを備え、前記ストッパカム部は、前記ストッパカム部を前記切り込みに当接させて位置決めした状態でボルト締めされる。前記シート閉鎖時ダンパーばねの一端は、前記シート側ヒンジに設けたピンに引っ掛け、前記シート閉鎖時ダンパーばねの他端は、前記車体側ヒンジに引っ掛ける
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の自動二輪車用シートばね構造であって、前記シートヒンジ構造は、前記シートを側部に向かって開放可能に保持し、前記シートの下に設けた一つのシートフレーム部の外側に前記シートヒンジ構造を取り付ける。前記シートフレーム部の内側には電気部品を取り付ける。前記シート閉鎖時ダンパーばねと前記電気部品とを共通のカバーで覆う。
請求項4に記載の発明は、請求項2に記載の自動二輪車用シートばね構造であって、前記シートヒンジ構造は、前記シートを側部に向かって開放可能に保持するための前記シート側ヒンジと前記車体側ヒンジとを備え、前記シート側ヒンジは前記車体の前後方向に2つのアームを備える。前記車体側ヒンジは前記ヒンジ軸により前方壁部及び後方壁部上で前記2つのアームを支持するU字型支柱を備える。前記シート開放ばねは前記前方のアームの近くに配置され、前記シート閉鎖時ダンパーばねは前記後方のアームの近くに配置される。前記ばね支柱用の取り付けボルトによってU字型支柱の略中央部にて前記車体側ヒンジに前記ばね支柱を取り付ける。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の自動二輪車用シートばね構造であって、前記シート側ヒンジの前記2つのアームはそれぞれ突起を有し、前記車体側ヒンジはピン部材を備え、前記ピン部材と前記各突起とは前記シートを所定の角度まで開放した際に接し、前記シート閉鎖時ダンパーばねの前記他端を前記ピン部材に引っ掛ける。
請求項6に記載の発明は、請求項2に記載の自動二輪車用シートばね構造であって、前記パイプフレーム部は、前記シート用の前記ヒンジ軸に同軸に設け、前記車体の前側で片持ち梁のように前記シート閉鎖時ダンパーばねを支持する。
請求項7に記載の発明は、請求項1に記載の自動二輪車用シートばね構造であって、前記シートは前記シートを保持するシート支持フレームを備え、前記シート支持フレームは、前記シートヒンジ構造と連結する。前記シート支持フレームの一部は外部に露出する。前記シートばね構造は、前記シートの下に開放する側部を備えたシート下の空間を有する。
請求項1に記載の本発明において、シート開放状態保持構造は、ヒンジ軸の軸方向において一方に設けられ、シート閉鎖時ダンパーばねは、ヒンジ軸とは別に、ヒンジ軸の軸方向の他方に設けられ、シートヒンジ構造に取り付け及び取り外し可能なばね支柱に嵌められる。このように、この構造は取り付け及び解体が容易である。更に、シート閉鎖時ダンパーばねは、シート開放ばねを備えるストッパー構造と反対側のヒンジ軸の空間に配置されるので、これらのばねの両方の配置に空間的な制限がほとんどないシートばね構造を提供可能である。更に、シート閉鎖時ダンパーばねは簡単に用いることができ、この構造を様々な種類の自動二輪車のこのような構造に一般的に適用することが容易となる。従って、このような構造は、シートの開閉に必要な動力を減らすことができ、シートの開閉速度を吸収するという商業上の利益を有する。
請求項2に記載の本発明において、シートヒンジ構造は、車体側ヒンジとシート側ヒンジとを備える。ばね支柱は、シート閉鎖時ダンパーばねを保持するパイプフレーム部と、車体側ヒンジに形成された切り込み上に当接可能なストッパカム部とを備える。ばね支柱は、ストッパカム部を切り込みに当接させて位置決めした状態でボルト締めされる。シート閉鎖時ダンパーばねの一端は、シート側ヒンジに設けたピンに引っ掛け、シート閉鎖時ダンパーばねの他端は、車体側ヒンジに引っ掛ける。この構造において、ばね支柱のストッパカム部を車体側ヒンジの切り込みに引っ掛けることで、回転ストッパーの機能が得られるので、シート閉鎖時ダンパーばねを簡単に正確な位置に位置決めでき、この構造を保守のために容易に組み立て及び解体可能となる。
請求項3に記載の本発明において、シートヒンジ構造は、シートを側部に向かって開放可能に保持するものであって、シートの下に設けた一つのシートフレーム部の外側にシートヒンジ構造を取り付ける。シートフレーム部の内側には電気部品を取り付ける。シート閉鎖時ダンパーばねと電気部品とを、共通のカバーで覆う。この構造により、外観がよくなり、必要な部品の数が減らせる。
請求項4に記載の本発明において、シートヒンジ構造は、シートを側部に向かって開放可能に保持するためのシート側ヒンジと車体側ヒンジとを備え、シート側ヒンジは車体の前後方向に2つのアームを備える。車体側ヒンジは、ヒンジ軸により前方壁部及び後方壁部上で2つのアームを支持するU字型支柱を備える。シート開放ばねは前方のアームの近くに配置され、シート閉鎖時ダンパーばねは後方のアームの近くに配置される。ばね支柱用の取り付けボルトによってU字型支柱の略中央部にて車体側ヒンジにばね支柱を取り付ける。この構造において、シート開放ばねとシート閉鎖時ダンパーばねとは、ボルトの締結又は取り外しの妨げとならない。
請求項5に記載の本発明において、シート側ヒンジの2つのアームはそれぞれ突起を有し、車体側ヒンジはピン部材を備え、ピン部材と各突起とはシートを所定の角度まで開放した際に接する。シート閉鎖時ダンパーばねの他端をピン部材に引っ掛ける。この構造において、シート閉鎖時ダンパーばねはピン部材の近くに配置しているので、シート閉鎖時ダンパーばねの他端の引っ掛ける部分は短くて済む。更に、ピン部材は、開位置でのシートのストッパーとしても、シート閉鎖時ダンパーばねの他端のフックとしても機能し、これらの用途のために特別な部材を設ける必要がない。
請求項6に記載の本発明において、パイプフレーム部は、シート用のヒンジ軸に同軸に設け、車体の前側で片持ち梁のようにシート閉鎖時ダンパーばねを支持する。この構成によれば、シート閉鎖時ダンパーばねを所望のように動作させることができ、シート閉鎖時ダンパーばねを簡単に嵌めたり保守のために取り外したりできる。
請求項7に記載の本発明において、シートはシートを保持するシート支持フレームを備え、このシート支持フレームは、シートヒンジ構造と連結する。シート支持フレームの一部は外部に露出するよう構成する。シートは、シートの下に開放する側部を備えたシート下の空間を有する自動二輪車に取り付ける。シート下の空間を有し、シート支持フレームの一部が外部に露出しているので、このような自動二輪車はネイキッド感の強い印象を持つものであって、ネイキッド感を更に高めるためにより径の大きいシート支持フレームを有してシートの重量が増加した際にも、シート閉鎖時ダンパーばねの作用によってシートを開くとシートが飛び出し、開方向にシートを動かすのに必要な力が減少する。更に、シートはシート開放ばねによって保持及び締め付けているが、このシートを閉じる際には、閉方向へのシートの速度がシート閉鎖時ダンパーばねによって吸収されるので、径の大きいシート支持フレームを有する自動二輪車のシートの開閉が容易となる。
本発明の一実施形態によるシートばね構造が適用された自動二輪車を示す側面図 自動二輪車用のシートばね構造を適用した、自動二輪車のシートが開いた状態を示す斜視図 自動二輪車用のシートばね構造を適用したシートであって、自動二輪車の車体側ヒンジを車体から取り外した状態を示す斜視図 自動二輪車のシートばね構造を示す分解斜視図 自動二輪車の(シートを閉じた状態での)シートばね構造と組み立てた状態での電気部品とを示す断面図 自動二輪車の(シートを閉じた状態での)シートばね構造を示す断面図と平面図 自動二輪車の(シートを開いた状態での)シートばね構造と組み立てた状態での電気部品とを示す断面図 自動二輪車の(シートを開いた状態での)シートばね構造を示す断面図と平面図 自動二輪車のシートばね構造を一方向から見た斜視図 自動二輪車のシートばね構造を別の方向から見た斜視図 自動二輪車のシートばね構造の車体側ヒンジを示す正面図
添付の図面を参照しながら、本発明の実施形態について以下に詳細に説明する。
一実施形態による自動二輪車用のシートばね構造は、図1に示すようなステップフロアを備えたスクータータイプの自動二輪車に適用される。シート1、シート支持フレーム10、メータ11、メータカバー12、ヘッドライトカバー13、ヘッドライト14、左右一対のヘッドライトサイドカバー15、左右ヘッドライトサイドカバーの左右に設けられた左右フロント方向指示器33、およびヘッドライトガード16が、ハンドル32と一体となって回転し、前輪35を支持する左右一対のフロントフォーク39の周りに一体的に取り付けられる。フロントフォーク39周囲の部品がフロント及びリヤカバーで覆われている一般的なスクーター構造とは違って、この自動二輪車は、カバーレス自動二輪車の印象を持つような構造となっている。この構造と以下に説明するシート下の空間とによってネイキッドスクーターの印象が得られる。
特に、ヘッドライト14の下側にパイプ状のヘッドライトガード16を側部から前方側へと配置し、更に、シート1の下の側部に、一般的なものと較べると径が大きい曲線的なパイプで形成されたシート支持フレーム10を露出させることによって、デザイン全体が、ネイキッドスクーターのより高度に総合的な印象を与える。なお、シート側の重量は、パイプの径が大きいことにより、一般的なシートと較べると重くなっている。加えて、フロントフォーク39の後ろの内側上部カバー18、この内側上部カバーの左右に伸びる左右上部脚用シールド17、内側上部カバーの下に連続するインナーカバー19、そしてインナーカバーの前に脚用シールド21を備えて、一般的なスクーターのように、脚部を遮蔽する機能を有するカバー構造が設けられる。ただし、フロントフォーク周辺のこれらの部品は覆われていない。
インナーカバーの後ろには、ステップフロア20が設けられ、ステップフロアの下の部分は、下部カバー22によって覆われている。下部カバーの左側にはサイドスタンド23が設けられる。サイドスタンドの後ろの車体フレーム内において、前方のエンジンを組み込み後方の後輪36を支持するユニット揺動機構部が鉛直方向に揺動可能なようにリアサスペンション28によって支持される。ステップフロアとユニット揺動機構部とを含む構造は、一般的なスクーターの構造である。例えば、ユニット揺動機構部は、ユニットの下のメインスタンド24と、揺動アームとしての役割も有し、エンジンの駆動力を変化させてその結果としての動力を後輪に伝達する、左側に設けられたベルトコンバータケース25と、後輪の上半分を覆ってシート下の空間に泥や水が入り込まないようにするための内側リアフェンダ26と、ベルトコンバータケースの上に設けられエンジンに接続したエアクリーナー27とを備える。リアサスペンション28の上でシート周辺の部分には、左右一対の後部サイドカバー29、後部サイドカバーの後ろにテールライト30、テールライトの下に左右後部方向指示器34、後部座席の乗員が握れるようなリアグリップ31、後部座席用ステップ(pillion step)38がある。
更に、本実施形態に係る自動二輪車は、図1及び図2に示すように、シート1の下に設けられたシート下の空間Sを有し、この空間は車体の側部の左右開口部Kを介して視認可能である。シート下の空間Sは、荷物を収容可能なシート1下の空間で形成されており、開口部Kを介して側部から視認可能であって、前方のステップフロア20に向かって開口する。この構造によってカバーがより少ないような外観の印象(即ちネイキッド感)が得られる。本出願の出願人は、多くの場合シートの下の部品がカバーで覆われていたスクーターの印象を大きく変える、この構造を構築した。参照符号37は、シート下の空間Sに収容される荷物をかけておくフックを示す。空間の前及び後ろ側の角にそれぞれ2つずつ、合計4つのフックが設けられ、ネイキッド感をもたらしながら、網等を使ってシート下の空間に荷物を安定して固定可能としている。
自動二輪車の車体の側部(本実施形態において走行方向の右側)に設けられ、右シート支持フレーム10に設けたヒンジによって、シート1は保持される。シートは側部に向かって開放可能である。運転手は、閉じた状態のシートの上に座ることができる。シート1全体を側部側に揺動させ、シート下の空間Sを上部に開放することで、大きな荷物を収容可能となる。閉じた状態でのシート1は、左シート支持構造10によって保持されるシートキャッチ部bによって車体側にロック可能である。なお、シートを閉じた状態であっても、小さい荷物等は右側、左側、及び前側の開口部を介して出し入れすることができる。
図3に示すように、シート支持フレーム10は、シート1に一体形成された左右パイプフレームと、左右一対の弾性部材42とを備える。シート1を閉じると、弾性部材42は、車体側のフレーム又はカバー(本実施形態において第一サイドカバー40内の接触部分40a)と接触可能である。パイプフレームは、前後方向に伸びる一対のパイプ部材を備える。一対のパイプフレームは、シート1の下部と一体的に連結される。2つのフレーム部材Dが接触部分40aの内側に位置決めされる。フレーム部材Dは、左右一対のシートフレーム部B間を接続するクロスパイプCから上方に延びる。このように、フレームは、接触部分40a上のシートの重量を支えている。この構造によって、シートの重量は、以下の4つの箇所、即ち、左右一対の接触部分40a、ヒンジ構造、およびシートキャッチ部bの箇所で支えられる。
フロア下シートカバーK1は、シートフレーム部BとクロスパイプCとを覆う。第一サイドカバー40は、第一サイドカバー40の下部に続く第二サイドカバー41と一体であり、シートフレーム部BとクロスパイプCの各側面を覆う。バッテリカバーK2とマニュアルカバーK3とがフロア下シートカバーK1に取り付けられる。バッテリカバーK2は、自動二輪車に搭載する、ヒューズボックスEを備えるバッテリと、ECU(図5及び図7参照)等の電気部品Iとを覆うカバーであって、マニュアルカバーK3は、工具等を収容するための空間を覆うカバーである。シート1を開状態へと揺動させることによって、バッテリカバーK2とマニュアルカバーK3とが外部に露出される。本実施形態において、図5に示すように、フロア下シートカバーK1は、ヒューズボックスEを備えたバッテリをその内部に収容するバッテリボックスと一体に形成される。
図4から図11に示すように、本実施形態に係る自動二輪車のシートばね構造は、運転手が座れるシート1を車体に対してヒンジ軸(同軸に位置決めされた前方ヒンジ軸h1と後方ヒンジ軸h2)により開放可能に保持するシートヒンジ構造と、シートヒンジ構造内に備えたシート開放状態保持構造と、シートヒンジ構造内に備えたシート開方向の付勢力を加えるシート閉鎖時ダンパーばね8とを備える。シート開放状態保持構造は、シート1を開状態でシート開位置に保持可能であって、カム構造6とカム7とに付勢力を加えるシート開放ばね5を備える。シート開放状態保持構造(カム構造6、カム7、シート開放ばね5、及びカバー部g)は、ヒンジ軸(前方ヒンジ軸h1又は後方ヒンジ軸h2)の軸方向の一方(前側)に設ける。シート閉鎖時ダンパーばね8は、ヒンジ軸とは別に、ヒンジ軸の軸方向の他方(後ろ側)に設けられ、シートヒンジ構造に取り付け及び取り外し可能なばね支柱9に嵌められる。即ち、シート1は、シートヒンジ構造の前方ヒンジ軸h1と後方ヒンジ軸h2との周りを、車体の右側に向かって揺動可能であり、閉状態(図5及び図6参照)又は開状態(図7及び図8参照)となる。
具体的には、図4に示すように、本実施形態に係るシートヒンジ構造は、シート1を側部に向かって開放可能に保持するための車体側ヒンジ2とシート側ヒンジ3とを備える。シート側ヒンジ3は、車体の前後方向に2つのアーム(前方アーム3aと後方アーム3b)を備える。シート側ヒンジ3のシート開放ばね5は、前方アーム3aの近くに配置し、車体側ヒンジ2のシート閉鎖時ダンパーばね8は、後方アーム3bの近くに配置する。接触表面6aとラッチ部6bとを備えるカム構造6は、シャフト部材h3により前方アーム3aに揺動可能に取り付ける。後方アーム3bは、内側に(前方アーム3aに向かって)突出するラッチ部P1を備える。更に、例えば図4、図9及び図10に示すように、シート側ヒンジ3のこれら2つのアーム(前方アーム3a及び後方アーム3b)はそれぞれ、ヒンジ軸h1とh2とに対して車体の外側(右側)に向かう突起aを有する。この突起aは、シート1を所定の角度まで開放した際に、車体側ヒンジ2に設けたピン部材2b(図7、図8及び図11参照)と接する。
図4及び図11に示すように、車体側ヒンジ2は、U字型支柱4と、シート開放ばね5(シート開放状態保持構造)と、(カバー部gを備える)カム構造6と、カム7と、シート閉鎖時ダンパーばね8と、ばね支柱9とを備える。カム7は、U字型支柱4の前方壁部4aと一体形成される。カム7とU字型支柱4の後方壁部4bとによって、上方に開口するU字型が形成される。U字型支柱4は、取り付けボルトB1を締結することで発生する時計回りの回転力によってストッパカム部9bが接触する位置に切り込み2aを有し、これによってばね支柱のパイプフレーム部9aの軸線がヒンジ軸(h1及びh2)と同軸且つ平行となる。車体の前後方向に沿ってヒンジ軸(h1及びh2)の下で壁部4a及び4bをつなぐ単一のピン部材2bは、ヒンジ軸(h1及びh2)に平行となるように壁部4a及び4bに溶接される。雄ネジを備えた一対の突出ボルト部P3が、U字型支柱4の前部及び後部に形成される。これらのボルト部P3は、車体の右シートフレームの外表面に溶接して固定されたブラケットA内に形成した挿入孔に挿入され、ナットN2で締結される。このようにしてU字型支柱4が車体側に取り付けられる。ヒンジ軸h1とh2とをアーム3aと壁部3bとに挿入し、フランジとヒンジ軸h1とh2の相対する端部とをリベット留めして構造を一体化するので、シート側ヒンジと車体側ヒンジの実際の構造は、U字型支柱をシート側ヒンジと一体とした後に、ブラケットAに取り付ける。
シート開放ばね5は、一端5aと他端5bとを有するコイルばねである。一端5aは、カム構造6のラッチ部6bに掛け、他端5bは、U字型支柱4に設けたラッチ部P2内の孔に掛けて嵌める。カム7は、U字型支柱4の一端側(車体の前側)で壁部4aと一体に設ける。樹脂やプラスチックで形成したカバー部gを、カム7の表面に取り付ける。カバー部gは、上方に突出するカム7のカム外形と同じ形状を有するカム表面g1を有する。カム構造6の接触表面6aは、カム7のカム表面g1と接し、シート1の開閉時にカム表面上を摺動する。この構造において、シート開放ばね5は、カム表面g1に対して押す方向に、接触表面6aへの付勢力を加える。接触表面6aがカム外形の突出した頂点を乗り越えた箇所で、シートは所定の角度開いている。シートを更に開放すると、アーム3a及び3b上に形成した突起aがピン部材2bと当接した箇所で、接触表面6aによってシートが停止する。カム表面g1は、上方に突出するカム外形を有するので、シートを閉じるには、接触表面6aが、カム外形上の隆起部をもう一度乗り越える必要がある。従って、接触表面6aを介してシート開放ばねの付勢力をカム外形上の傾斜に加えることによって、シートはこの位置に保持された状態を維持する。
シート閉鎖時ダンパーばね8は、一端8aと他端8bとを有するねじりばねである。一端8aは、シート側ヒンジ3に設けたラッチ部P1(ピン)に引っ掛け、他端は、車体側ヒンジ2に設けたピン部材2bに引っ掛けて嵌める。この構造において、シート閉鎖時ダンパーばね8は、開方向にシート1への付勢力を加える。シート1はこの付勢力に対抗して閉じられるので、接触表面6aがカム外形の隆起部を乗り越えた後にシートの重量によって増加するかもしれない閉方向の揺動速度及び荷重が減少され、シートを閉じる際の衝撃を吸収可能となる。シート閉鎖時ダンパーばね8は、ばね支柱9のパイプフレーム部9aによって保持される。
ばね支柱9は、シート閉鎖時ダンパーばね8を保持するパイプフレーム部9aと、車体側ヒンジ2内に形成された切り込み2a上に当接可能なストッパカム部9bと、取り付けボルトB1を挿入可能な挿入孔9cとを備える(図4参照)。ばね支柱9は、ストッパカム部9bを切り込み2aに当接させて位置決めされた状態で取り付けボルトB1によりボルト締めされる。即ち、シート閉鎖時ダンパーばね8のコイル部をパイプフレーム部9aに挿入した後に、ストッパカム部9bをU字型支柱4内に形成した切り込み2aに当接させて周縁に押し付けることで位置決めし、その後取り付けボルトB1を挿入孔9cに挿入する。このように、ばね支柱9は、ボルト締めされて取り付けられる(ストッパカム部9bと切り込み2aとの間に空隙があったとしても、ボルトによって発生する締め付け力によってストッパカム部9bが自動的に切り込み2aに当接する)。
本実施形態に係るパイプフレーム部9aは、シート1用のヒンジ軸(前方ヒンジ軸h1と後方ヒンジ軸h2)に同軸に設け、車体の前側で片持ち梁(cantilever)のようにシート閉鎖時ダンパーばね8を支持する。図11に示すように、パイプフレーム部9aは、シート閉鎖時ダンパーばね8の全長の約3分の2の長さを有し、後方壁部4bとの間隔が確保されている。この間隔の長さは、シート閉鎖時ダンパーばね8の全長の3分の1である。この構造によって、シート閉鎖時ダンパーばね8のフレーム部がない一部は、シート閉鎖時ダンパーばね8の一端8aをピンP1に引っ掛けた際に変形可能であり、これによって組み立てや解体が容易となるという効果が得られる。更に、本実施形態において、ばね支柱9用の取り付けボルトB1によって、U字型支柱4の略中央部にて、ばね支柱9を車体側ヒンジ2に取り付ける。挿入孔9cには取り付けボルトB1を挿入するが、図4に示すように、U字型支柱4内で溶接ナットN1を溶接及び固定する。このように、ばね支柱9は、取り付けボルトB1により簡単に取り付けが可能である。
更に、図5に示すように、本実施形態に係るシートヒンジ構造は、シート1を側部に向かって開放可能に保持するものであって、シート1の下に設けた一つのシートフレーム部Bの外側にシートヒンジ構造を取り付ける。シートフレーム部Bの内側にはECUユニットである電気部品Iを取り付ける。シート閉鎖時ダンパーばね8とECUユニットIとを、共通のカバー(本実施形態において、フロア下シートカバーK1)で覆う。シートの下に側部を開口させたシート下の空間を有するネイキッド型のスクーターは、この空間の後ろの収納場所(storage)が限られているため、最も大きな面積を有するECUユニットIの表面を自動二輪車の側部側に向け、ユニットを傾斜させて自動二輪車に取り付け、ユニットの下部がシートフレーム部Bの下に配置されるようにしている。この構成によって、鉛直方向の高さが抑えられ、外側カバーを小さくできる。ECUユニットIには、バッテリとヒューズボックスEとを配置する。本実施形態において、フロア下シートカバーは、共通のカバーとしてバッテリボックス収納場所と一体に形成される。これによって部品の数を減らせる。更に、ヒンジ部の保守の際、一つのカバーを取り外せばよいので、保守が容易となる。
本実施形態によれば、シート開放ばね5を備えるシート開放状態保持構造が、ヒンジ軸(前方ヒンジ軸h1と後方ヒンジ軸h2)の軸方向において一方に設けられ、シート閉鎖時ダンパーばね8は、ヒンジ軸とは別に、ヒンジ軸の軸方向の他方に設けられ、シートヒンジ構造に取り付け及び取り外し可能なばね支柱9に嵌められる。この構造は組み立て及び分解が容易に行える。更に、シート閉鎖時ダンパーばね8は、シート開放ばね5を備えるストッパー構造と反対側のヒンジ軸の空間に配置されるので、これらのばねの両方の配置に空間的な制限がほとんどないシートばね構造を提供可能である。更に、シート閉鎖時ダンパーばね8は簡単に用いることができ、この構造を様々な種類の自動二輪車のこのような構造に一般的に適用することが容易となる。従って、このような構造は、シートの開閉に必要な動力を減らすことができ、シート1の開閉速度を吸収するという商業上の利益を有する。
本実施形態に係るシートヒンジ構造は、車体側ヒンジ2とシート側ヒンジ3とを備える。ばね支柱9は、シート閉鎖時ダンパーばね8を保持するパイプフレーム部9aと、車体側ヒンジ2内に形成された切り込み2a上に当接可能なストッパカム部9bとを備える。ばね支柱9は、ストッパカム部9bを切り込み2aに当接させて位置決めした状態でボルト締めされる。シート閉鎖時ダンパーばね8の一端8aは、シート側ヒンジ3に設けたピンに引っ掛け、シート閉鎖時ダンパーばね8の他端は、車体側ヒンジ2に引っ掛ける。この構造において、ばね支柱9のストッパカム部9bを車体側ヒンジ2の切り込み2aに引っ掛けることで、回転ストッパーの機能が得られ、従って、シート閉鎖時ダンパーばねを簡単に正確な位置に位置決めでき、この構造を保守のために容易に組み立て及び解体可能となる。
更に、本実施形態に係るシートヒンジ構造は、シート1を側部に向かって開放可能に保持するものであって、シート1の下に設けた一つのシートフレーム部Bの外側にシートヒンジ構造を取り付ける。シートフレーム部Bの内側には電気部品Iを取り付ける。シート閉鎖時ダンパーばね8と電気部品Iとを、共通のカバー(フロア下シートカバーK1)で覆う。この構造により、外観がよくなり、必要な部品の数が減らせる。
更に、本実施形態に係るシートヒンジ構造は、シート1を側部に向かって開放可能に保持するためにシート側ヒンジ3と車体側ヒンジ2とを備え、シート側ヒンジ3は、車体の前後方向に2つのアーム(前方アーム3aと後方アーム3b)を備える。車体側ヒンジは、ヒンジ軸により前方壁部及び後方壁部上で2つのアームを支持するU字型支柱を備える。シート開放ばね5は、前方アーム3aの近くに配置され、シート閉鎖時ダンパーばね8は、後方アーム3bの近くに配置される。ばね支柱9用の取り付けボルトB1によって、U字型支柱4の略中央部にて、ばね支柱9を車体側ヒンジ2に取り付ける。この構造において、シート開放ばね5とシート閉鎖時ダンパーばね8とは、ボルトの締結又は取り外しの妨げとならない。
特に、シート側ヒンジ3の2つのアーム(前方アーム3a及び後方アーム3b)はそれぞれ、突起aを有する。車体側ヒンジ2は、ピン部材2bを備え、このピン部材と突起aとはシート1を所定の角度まで開放した際に接し、シート閉鎖時ダンパーばね8の他端8bをピン部材2bに引っ掛ける。この構造において、シート閉鎖時ダンパーばね8はピン部材2bの近くに配置しているので、シート閉鎖時ダンパーばね8の他端8bの引っ掛ける部分は短くて済む。更に、ピン部材2bは、開位置でのシート1のストッパーとしても、シート閉鎖時ダンパーばね8の他端のフックとしても機能し、これらの用途のために特別な部材を設ける必要がない。
更に、パイプフレーム部9aは、シート1用のヒンジ軸(前方ヒンジ軸h1と後方ヒンジ軸h2)に同軸に設け、車体の前側で片持ち梁のようにシート閉鎖時ダンパーばね8を支持する。この構成によれば、シート閉鎖時ダンパーばねを所望のように動作させることができ、シート閉鎖時ダンパーばね8を簡単に嵌めたり保守のために取り外したりできる。
更に、シート1は、シート1を保持するシート支持フレーム10を備え、シート支持フレーム10は、シートヒンジ構造と連結している。シート支持フレーム10の一部は外部に露出している。この構造は、シート1の下で開口した側部を備えるシート下の空間Sを有する。シート下の空間Sを有し、シート支持フレーム10の一部が外部に露出しているので、このような自動二輪車はネイキッド感の強い印象を持つものであって、ネイキッド感を更に高めるためにより径の大きいシート支持フレーム10を有してシート1の重量が増加した際にも、シート閉鎖時ダンパーばね8の作用によってシート1を開くとシートが飛び出し、開方向にシート1を動かすのに必要な力が減少する。更に、シート1はシート開放ばね5によって保持及び締め付けているが、このシートを閉じる際には、閉方向へのシートの速度がシート閉鎖時ダンパーばね8によって吸収されるので、径の大きいシート支持フレーム10を有する自動二輪車のシート1の開閉が容易となる。
本実施形態について説明してきたが、本発明は上述の記載に限定されない。例えば、本発明は、シート1の下にシート下の空間Sを有さない自動二輪車にも適用可能であって、シート支持フレーム10が外部に露出しておらずネイキッド感が得られない自動二輪車にも適用可能である。加えて、シート開放ばね5は、シート1を開状態のシート開放位置に保持して、カム構造6及びカム7に付勢力を加えることができれば、コイルばね以外の任意のばねであってよい。シート閉鎖時ダンパーばね8は、開方向にシートに対して付勢力を加えることができれば、ねじりばね以外の任意のばねであってよい。
上述のシート開放状態保持構造は、シート開放状態保持構造がヒンジ軸の軸方向において一方に設けられ、シート閉鎖時ダンパーばねがヒンジ軸とは別にヒンジ軸の軸方向の他方に設けられ、シートヒンジ構造に取り付け及び取り外し可能なばね支柱に嵌められているような自動二輪車のシートばね構造である限り、様々な外部形状又は様々な機能を備えた自動二輪車のシートばね構造に適用可能である。
1 シート
2 車体側ヒンジ
2a 切り込み
2b ピン部材
3 シート側ヒンジ
4 U字型支柱
5 シート開放ばね(シート開放状態保持構造)
6 カム構造
7 カム
8 閉鎖時ダンパーばね
9 ばね支柱
9a パイプフレーム
9b ストッパカム部
10 シート支持フレーム
h1 前方ヒンジ軸
h2 後方ヒンジ軸
S シート下の空間
K 開口部

Claims (7)

  1. 自動二輪車用シートばね構造であって、
    運転手が座ることのできるシートを少なくとも一つのヒンジ軸により車体に対して開放可能に保持するシートヒンジ構造と、
    前記シートヒンジ構造内に備えたシート開放状態保持構造であって、前記シートを開状態でシート開位置に保持可能であって、カム構造とカムとに付勢力を加えるシート開放ばねを備えるシート開放状態保持構造と、
    前記シートヒンジ構造内に備えられ、シートの開方向に付勢力を加えるシート閉鎖時ダンパーばねと、を備え、
    前記シート開放状態保持構造は、前記ヒンジ軸の軸方向において一方に設けられ、前記シート閉鎖時ダンパーばねは、前記ヒンジ軸とは別に、前記ヒンジ軸の軸方向の他方に設けられ、前記シートヒンジ構造に取り付け及び取り外し可能なばね支柱に嵌められる、自動二輪車用シートばね構造。
  2. 前記シートヒンジ構造が、車体側ヒンジとシート側ヒンジとを備え、前記ばね支柱が、前記シート閉鎖時ダンパーばねを保持するパイプフレーム部と、前記車体側ヒンジ内に形成した切り込みに当接可能なストッパカム部とを備え、前記ストッパカム部は、前記ストッパカム部を前記切り込みに当接させて位置決めした状態でボルト締めされ、前記シート閉鎖時ダンパーばねの一端は、前記シート側ヒンジに設けたピンに引っ掛け、前記シート閉鎖時ダンパーばねの他端は、前記車体側ヒンジに引っ掛ける、請求項1に記載の自動二輪車用シートばね構造。
  3. 前記シートヒンジ構造は、前記シートを側部に向かって開放可能に保持し、前記シートの下に設けた一つのシートフレーム部の外側に前記シートヒンジ構造を取り付け、前記シートフレーム部の内側には電気部品を取り付け、前記シート閉鎖時ダンパーばねと前記電気部品とを共通のカバーで覆う、請求項1に記載の自動二輪車用シートばね構造。
  4. 前記シートヒンジ構造は、前記シートを側部に向かって開放可能に保持するための前記シート側ヒンジと前記車体側ヒンジとを備え、前記シート側ヒンジは前記車体の前後方向に2つのアームを備え、前記車体側ヒンジは前記ヒンジ軸により前方壁部及び後方壁部上で前記2つのアームを支持するU字型支柱を備え、前記シート開放ばねは前記前方のアームの近くに配置され、前記シート閉鎖時ダンパーばねは前記後方のアームの近くに配置され、前記ばね支柱用の取り付けボルトによってU字型支柱の略中央部にて前記車体側ヒンジに前記ばね支柱を取り付ける、請求項2に記載の自動二輪車用シートばね構造。
  5. 前記シート側ヒンジの前記2つのアームはそれぞれ突起を有し、前記車体側ヒンジはピン部材を備え、前記ピン部材と前記各突起とは前記シートを所定の角度まで開放した際に接し、前記シート閉鎖時ダンパーばねの前記他端を前記ピン部材に引っ掛ける、請求項4に記載の自動二輪車用シートばね構造。
  6. 前記パイプフレーム部は、前記シート用の前記ヒンジ軸に同軸に設け、前記車体の前側で片持ち梁のように前記シート閉鎖時ダンパーばねを支持する、請求項2に記載の自動二輪車用シートばね構造。
  7. 前記シートは前記シートを保持するシート支持フレームを備え、前記シート支持フレームは、前記シートヒンジ構造と連結し、前記シート支持フレームの一部は外部に露出し、前記シートばね構造は、前記シートの下に開放する側部を備えたシート下の空間を有する、請求項1に記載の自動二輪車用シートばね構造。
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